JP2016160271A - 支柱向け生分解性樹脂組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、生分解性を有し、保護カバー用支柱を地面に打ちつけても破損しない強度と靱性のバランスに優れる苗木保護カバー用支柱に適した樹脂組成物を提供すること。【解決手段】本発明の苗木保護カバー用支柱向け樹脂組成物は、(A)重量平均分子量が10万〜20万であるポリ乳酸樹脂100重量部に対し、(B)ポリ乳酸樹脂を除く生分解性ポリエステル樹脂10〜70重量部および(C)エポキシ基含有スチレン系モノマーとアクリル系モノマーから生成した共重合体0.01〜0.9重量部を配合してなる樹脂組成物である。【選択図】なし
Description
本発明は、苗木保護カバー用支柱向け生分解性樹脂組成物に関するものである。
地球温暖化抑制、森林保全、または木材生産を目的として植林活動が行われている。森林に苗木を植える際、野生の動物から苗木を保護するため、保護カバーおよび保護カバーを支える柱が設置される。植林後5年ぐらいで苗木は保護が不必要になるまで成長するため、保護カバーおよび保護カバー用支柱を取り外さなければならない。しかし、植林した森林は苗木が成長することで足場などが悪くなり、作業し難くなることがある。また、植林する人の高齢化が進み、作業者の負担が大きくなっている。
使用後、保護カバーおよび保護カバー用支柱に生分解性があれば回収の手間が省けるため、非常に有効である。実際、生分解性樹脂を用いた植林苗木保護カバー(例えば、特許文献1)が提案されている。
一方、保護カバー用支柱にはポリ乳酸樹脂をしようすることが好ましいと提案されている(特許文献2)。しかし、保護カバー用支柱に使用する材料がポリ乳酸樹脂だけでは脆すぎて地面に打ちつけた際、保護カバー用支柱が破損する恐れがある。
そこで、本発明の目的は、生分解性を有し、保護カバー用支柱を地面に打ちつけても破損しない強度と靱性のバランスに優れる苗木保護カバー用支柱向け樹脂組成物を提供することにある。
発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究した結果、(A)重量平均分子量が10万〜20万であるポリ乳酸樹脂100重量部に対し、(B)ポリ乳酸を除く生分解性のポリエステル樹脂10〜70重量部および(C)エポキシ基含有スチレン系モノマーとアクリル系モノマーから生成した共重合体0.01〜0.9重量部を配合することにより上記課題が解決できることを見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明の苗木保護カバー用支柱向け樹脂組成物は以下の通りの構成を有する。
(1):(A)重量平均分子量が10万〜20万であるポリ乳酸樹脂100重量部に対し、(B)ポリ乳酸樹脂を除く生分解性ポリエステル樹脂10〜70重量部および(C)エポキシ基含有スチレン系モノマーとアクリル系モノマーから生成した共重合体0.01〜0.9重量部を配合してなる樹脂組成物。
(2):前記(B)ポリ乳酸樹脂を除く生分解性ポリエステル樹脂がポリブチレン(テレフタレート/アジペート)である(1)記載の樹脂組成物。
(3):さらに(D)紫外線吸収剤を配合してなる(1)または(2)記載の樹脂組成物。
(4):さらに(E)酸化防止剤を配合してなる(1)〜(3)のいずれか記載の樹脂組成物。
(5)(1)〜(4)のいずれか記載の樹脂組成物からなる成形品。
(6)成形品が苗木保護カバー用支柱である(5)記載の成形品。
(1):(A)重量平均分子量が10万〜20万であるポリ乳酸樹脂100重量部に対し、(B)ポリ乳酸樹脂を除く生分解性ポリエステル樹脂10〜70重量部および(C)エポキシ基含有スチレン系モノマーとアクリル系モノマーから生成した共重合体0.01〜0.9重量部を配合してなる樹脂組成物。
(2):前記(B)ポリ乳酸樹脂を除く生分解性ポリエステル樹脂がポリブチレン(テレフタレート/アジペート)である(1)記載の樹脂組成物。
(3):さらに(D)紫外線吸収剤を配合してなる(1)または(2)記載の樹脂組成物。
(4):さらに(E)酸化防止剤を配合してなる(1)〜(3)のいずれか記載の樹脂組成物。
(5)(1)〜(4)のいずれか記載の樹脂組成物からなる成形品。
(6)成形品が苗木保護カバー用支柱である(5)記載の成形品。
本発明によれば、(A)重量平均分子量が10万〜20万であるポリ乳酸樹脂100重量部に対し、(B)ポリ乳酸樹脂を除く生分解性ポリエステル樹脂10〜70重量部および(C)エポキシ基含有スチレン系モノマーとアクリル系モノマーから生成した共重合体0.01〜0.9重量部を配合してなる苗木保護カバー用支柱向け樹脂組成物を、溶融混練することにより、生分解性を有し、成形加工性、強度、耐衝撃性に優れる樹脂組成物を提供するものであり、本発明の樹脂組成物およびそれからなる成形品は上記特性を活かして、苗木保護カバー用支柱などに利用することが可能となる。
本発明の実施態様にかかる苗木保護カバー用支柱向け樹脂組成物で使用される(A)ポリ乳酸樹脂とは、L体および/またはD体を主たる構成成分とするポリマーであるが、乳酸以外の他の共重合成分を含むことができる。
このような他の共重合成分単位としては、例えば、多価カルボン酸、多価アルコール、ヒドロキシカルボン酸、ラクトンなどが挙げられ、具体的には、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジオン酸、フマル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、アントラセンジカルボン酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸および5−テトラブチルホスホニウムスルホイソフタル酸などの多価カルボン酸類、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ヘプタンジオール、ヘキサンジオール、オクタンジオール、ノナンジオール、デカンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ネオペンチルグリコール、グリセリン、ペンタエリスリトール、ビスフェノールA、ビスフェノールにエチレンオキシドを付加反応させた芳香族多価アルコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコールなどの多価アルコール類、グリコール酸、3−ヒドロキシ酪酸、4−ヒドロキシ酪酸、4−ヒドロキシ吉草酸、6−ヒドロキシカプロン酸、ヒドロキシ安息香酸などのヒドロキシカルボン酸類、およびグリコリド、ε−カプロラクトングリコリド、ε−カプロラクトン、β−プロピオラクトン、δ−ブチロラクトン、β−またはγ−ブチロラクトン、ピバロラクトン、δ−バレロラクトンなどのラクトン類などから生成する単位が挙げられる。このような共重合単位は、全単量体単位を100モル%としたときに、通常0〜30モル%の含有量とすることが好ましく、より好ましくは0〜10モル%である。
本発明の実施態様においては、機械特性の観点から、(A)ポリ乳酸樹脂の総乳酸成分の内、L体またはD体含有量が80%以上含まれるポリ乳酸樹脂を使用することが好ましく、より好ましくはL体またはD体含有量が85%以上である。
また、L体あるいはD体含有率が80%以上になるようにポリ乳酸樹脂を併用して用いることも好ましく、より好ましくはL体あるいはD体含有率が85%以上である。
本発明の実施態様における(A)ポリ乳酸樹脂は、変性したものを用いてもよく、例えば、無水マレイン酸変性ポリ乳酸樹脂、エポキシ変性ポリ乳酸樹脂およびアミン変性ポリ乳酸樹脂などを用いることにより、耐熱性だけでなく、機械特性も向上する傾向にあり好ましい態様である。
本発明の実施態様における(A)ポリ乳酸樹脂の製造方法としては、公知の重合方法を用いることができ、乳酸からの直接重合法、およびラクチドを介する開環重合法などを挙げることができる。
本発明の実施態様における(A)ポリ乳酸樹脂の分子量や分子量分布については、重量平均分子量としては、10万以上20万以下であり、より好ましくは12万以上18万以下である。重量平均分子量が10万未満の場合、機械物性が著しく低下する。重量平均分子量が20万超えると溶融粘度が大きくなるため、成形加工性が低下する。ここでいう重量平均分子量とは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定したポリメチルメタクリレート(PMMA)換算の重量平均分子量をいう。
本発明の実施態様における(A)ポリ乳酸樹脂の融点については、特に制限されるものではないが、120℃以上であることが好ましく、より好ましくは130℃以上である。
また、本発明の実施様態で用いる(A)ポリ乳酸樹脂としては、ポリ乳酸ステレオコンプレックスを用いてもよい。ポリ乳酸ステレオコンプレックスを形成させる方法としては、例えば、L体が90モル%以上、好ましくは95モル%以上、より好ましくは98モル%以上のポリ−L−乳酸とD体が90モル%以上、好ましくは95モル%以上、より好ましくは98モル%以上のポリ−D−乳酸を溶融混練または固相混練などにより混合する方法が挙げられる。混合によりポリ乳酸ステレオコンプレックスを得る方法においては、ポリ−L−乳酸またはポリ−D−乳酸のいずれの重量平均分子量も10万以上であってもよいが、ポリ−L−乳酸またはポリ−D−乳酸のいずれか一方の重量平均分子量が10万以下、好ましくは5万以下であり、他方の重量平均分子量が10万超、好ましくは12万以上である組合せを適用することが好ましい。また、別の方法として、ポリ−L−乳酸とポリ−D−乳酸をブロック共重合体、すなわちステレオブロックポリ乳酸とする方法も挙げることができ、ポリ乳酸ステレオコンプレックスを容易に形成させることができるという点で、ポリ−L−乳酸とポリ−D−乳酸をブロック共重合体とする方法が好ましい。
本発明の実施態様で使用される(B)ポリ乳酸樹脂を除く生分解性ポリエステル樹脂としては、脂肪族ポリエステル樹脂、脂肪族芳香族ポリエステル樹脂、脂環族ポリエステル樹脂および芳香族ポリエステル樹脂などを用いることができる。ここでいう生分解性樹脂とは、厚さ100μmのフィルムを58℃のコンポスト条件の土に埋め、180日後の分解度が60%以上の樹脂をいう。
脂肪族ポリエステル樹脂としてはポリエチレンサクシネート、ポリブチレンサクシネート、ポリブチレンアジペート、ポリエチレンアジペート、ポリブチレン(サクシネート/アジペート)、ポリエチレン(サクシネート/アジペート)、ポリヒドロキシブチレートおよびポリヒドロキシ(ブチレート/ヘキサノエート)などを挙げることができる。
脂肪族芳香族ポリエステル樹脂としては、ポリブチレン(テレフタレート/サクシネート)、ポリエチレン(テレフタレート/サクシネート)、ポリブチレン(テレフタレート/アジペート)、ポリエチレン(テレフタレート/アジペート)、ポリエチレン(テレフタレート/スルホイソフタレート)、ポリブチレン(テレフタレート/セバケート)およびポリエチレン(テレフタレート/セバケート)などを挙げることができる。これらの中でも苗木保護カバー用支柱の靱性という点から脂肪族芳香族ポリエステル樹脂が好ましく、その中でも特にポリブチレン(テレフタレート/アジペート)が好ましい。
本発明の実施態様における(B)ポリ乳酸樹脂を除く生分解性ポリエステル樹脂の重量平均分子量としては、実質的に成形加工可能であれば、特に限定されるものではないが、機械物性の点から好ましくは1万以上、より好ましくは5万以上であり、成形加工性などの観点から上限は100万以下である。ここで、ポリ乳酸樹脂を除く生分解性ポリエステル樹脂の重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定したポリメチルメタクリレート(PMMA)換算の重量平均分子量をいう。
(B)ポリ乳酸樹脂を除く生分解性ポリエステル樹脂の配合量は、(A)ポリ乳酸樹脂100重量部に対し、10〜70重量部であり、好ましくは10〜50重量部である。(B)ポリ乳酸樹脂を除く生分解性ポリエステル樹脂が10重量部未満では苗木保護カバー用支柱の靱性が不足し、地面へ打ち付けたときに破損し易い。また、(B)ポリ乳酸樹脂を除く生分解性ポリエステル樹脂が70重量部を超えると、苗木保護カバー用支柱の靱性が過剰となり、地面への打ち付けがし難い。
本発明の実施態様で使用される(C)エポキシ基含有スチレン系モノマーとアクリル系モノマーから生成した共重合体の具体例は次の通りである。なお、(C)エポキシ基含有スチレン系モノマーとアクリル系モノマーから生成した共重合体としては、エポキシ基含有スチレン系モノマーの重合体とアクリル系モノマーの重合体を共重合してもよく、エポキシ基含有スチレン系モノマーとアクリル系モノマーを共重合した後、重合してもよく、エポキシ基含有スチレン系モノマーおよび/またはアクリル系モノマーの重合体とエポキシ基含有スチレン系モノマーおよび/またはアクリル系モノマーがランダムに共重合してもよい。
エポキシ基含有スチレン系モノマーを形成する原料の具体例としては、p−スチリルカルボン酸グリシジルなどの不飽和モノカルボン酸のグリシジルエステル、スチレン−p−グリシジルエーテル、p−グリシジルスチレンなどの不飽和グリシジルエーテルなどが挙げられる。これらの中では、重合性の点で不飽和モノカルボン酸のグリシジルエステルが好ましい。
エポキシ基含有スチレン系モノマーを形成する原料の具体例としては、p−スチリルカルボン酸グリシジルなどの不飽和モノカルボン酸のグリシジルエステル、スチレン−p−グリシジルエーテル、p−グリシジルスチレンなどの不飽和グリシジルエーテルなどが挙げられる。これらの中では、重合性の点で不飽和モノカルボン酸のグリシジルエステルが好ましい。
アクリル系モノマーを形成する原料の具体例としては、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸エステル等の1種以上が挙げられる。
本発明において、エポキシ基含有スチレン系モノマーを含む重合体は、低分子量体を得るために連鎖移動剤(分子量調整剤)として硫黄化合物を使用することがあるが、その場合には重合体は通常硫黄を含む。ここで、硫黄含有量は、特に限定されるものではないが、不快な臭いを抑制するという観点で、硫黄含有量が少ない方が好ましい。具体的には、硫黄原子として1000ppm以下が好ましく、中でも100ppm以下が好ましく、さらに10ppm以下が好ましく、特に1ppm以下であることが最も好ましい。
(C)エポキシ基含有スチレン系モノマーとアクリル系モノマーから生成した共重合体のエポキシ当量は、反応性および成形性の点から、50〜800g/molが好ましく、より好ましくは100〜700g/molである。ここで、エポキシ当量とは、1当量のエポキシ基を含有する重合体のグラム数を表す。
また、エポキシ基含有スチレン系単位を含む重合体の重量平均分子量は、特に制限されるものではないが、反応性および樹脂との相溶性の点から、好ましくは0.1万〜4万であり、より好ましくは0.2万〜2万である。
本発明において、(C)エポキシ基含有スチレン系モノマーとアクリル系モノマーから生成した共重合体の市販品としては、BASF製“Joncryl”(登録商標)および東亞合成製“ARUFON”(登録商標)などを挙げることができる。
(C)エポキシ基含有スチレン系モノマーとアクリル系モノマーから生成した共重合体の配合量は、(A)ポリ乳酸樹脂100重量部に対し、0.01〜0.9重量部であり、好ましくは0.1〜0.7重量部である。(C)エポキシ基含有スチレン系モノマーとアクリル系モノマーから生成した共重合体が0.1重量部未満では(A)ポリ乳酸と(B)ポリ乳酸樹脂を除く生分解性のポリエステル樹脂との相溶性が不十分であり、靱性が低下する。また、(C)エポキシ基含有スチレン系モノマーとアクリル系モノマーから生成した共重合体が0.9重量部を超えると、組成物の粘度が高くなり過ぎて加工性が低下する。
本発明の樹脂組成物は、さらに(D)紫外線吸収剤を配合してもよい。使用される(D)紫外線吸収剤としては、ベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、トリアジン系化合物、芳香族ベンゾエート系化合物が挙げられ、1種類で用いても良く、2種類以上を組合わせて用いても良い。
ベンゾフェノン系化合物としては、例えば、2−ヒドロキシ−4−n−ドデシルオキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、ビス(5−ベンゾイル−4−ヒドロキシ−2−メトキシフェニル)メタンなどが挙げられる。
ベンゾトリアゾール系化合物としては、例えば、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−アミルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ビス(α,α’−ジメチルベンジル)フェニルベンゾトリアゾール、2,2’−メチレンビス[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール]が挙げられる。
トリアジン系化合物としては、例えば、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−ヘキシルオキシフェノール、2−(4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−ヘキシルオキシフェノールなどが挙げられる。
芳香族ベンゾエート系化合物としては、例えば、2,4−ジ−t−ブチルフェニル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、2,4−ジ−t−ブチルフェニル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、p−t−ブチルフェニルサリシレート、p−オクチルフェニルサリシレートなどが挙げられる。
(D)紫外線吸収剤の配合量は、(A)ポリ乳酸樹脂100重量部に対し、0.01〜2重量部配合することで、耐候処理後の物性がより向上する。
本発明の樹脂組成物は、さらに(E)酸化防止剤を配合してもよい。使用される(E)酸化防止剤としては、ヒンダードフェノール系化合物、ホスファイト化合物、チオエーテル化合物、ビタミン系化合物などが挙げられ、1種類で用いても良く、2種類以上を組合わせても良い。
本発明の樹脂組成物は、さらに(E)酸化防止剤を配合してもよい。使用される(E)酸化防止剤としては、ヒンダードフェノール系化合物、ホスファイト化合物、チオエーテル化合物、ビタミン系化合物などが挙げられ、1種類で用いても良く、2種類以上を組合わせても良い。
ヒンダードフェノール系化合物としては、例えば、トリエチレングリコール−ビス−[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロピオネート]、テトラキス[メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、1,6−ヘキサンジオール−ビス−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロピオネート]、ペンタエリスチル−テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、N,N’−ヘキサメチレンビス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナマイド)などが挙げられる。
ホスファイト系化合物としては、少なくとも1つのP−O結合が芳香族基に結合しているものが好ましく、具体例としては、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、2,2−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)オクチルホスファイト、ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトール−ジ−ホスファイト、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)−4,4’−ビフェニレンホスホナイトなどが挙げられる。
チオエーテル系化合物としては、例えば、ジラウリルチオジプロピオネート、ジトリデシルチオジプロピオネート、ジミリスチルチオジプロピオネート、ジステアリルチオジプロピオネート、ペンタエリスリトール−テトラキス(3−ラウリルチオプロピオネート)、ペンタエリスリトール−テトラキス(3−ドデシルチオプロピオネート)、ペンタエリスリトール−テトラキス(3−オクタデシルチオプロピオネート)、ペンタエリスリトール−テトラキス(3−ミリスチルチオプロピオネート)、ペンタエリスリトール−テトラキス(3−ステアリルチオプロピオネート)などが挙げられる。
ビタミン系化合物としては、例えば、酢酸d−α−トコフェロール、コハク酸d−α−トコフェロールなどの天然品、酢酸d1−α−トコフェロール、コハク酸d1−α−トコフェロールカルシウム、ニコチン酸d1−α−トコフェロールなどの合成品が挙げられる。
(E)酸化防止剤の配合量は、(A)ポリ乳酸樹脂100重量部に対し、0.01〜2重量部配合することで、耐候処理後の物性がより向上する。
また、ヒンダードアミン系の光安定剤も配合することができる。例えば、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、テトラキス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、ポリ{[6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル) アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル][(2,2,6,6−テトラメチルピペリジル)イミノ]ヘキサメチレン[(2,2,6,6−テトラメチルピペリジル)イミノ]}、ポリメチルプロピル3−オキシ−[4−(2,2,6,6−テトラメチル)ピペリジニル]シロキサンなどがある。かかる光安定剤は上記紫外線吸収剤や各種酸化防止剤との併用することができる。
本発明の樹脂組成物は、本発明の目的を損なわない範囲で、充填剤(ガラス繊維、炭素繊維、金属繊維、天然繊維、有機繊維、ガラスフレーク、ガラスビーズ、セラミックスファイバー、セラミックスビーズ、アスベスト、ワラステナイト、タルク、クレー、マイカ、セリサイト、ゼオライト、ベントナイト、ドロマイト、カオリナイト、微粉ケイ酸、長石粉、チタン酸カリウム、シラスバルーン、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、酸化カルシウム、酸化アルミニウム、酸化チタン、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸ジルコニウム、酸化ケイ素、石膏、ノバキュライト、ドーソナイトおよび白土など)、染料および顔料を含む着色剤、核化剤、帯電防止剤などを添加することができる。
次に、本発明の樹脂組成物の製造方法は、(A)ポリ乳酸樹脂、(B)ポリ乳酸樹脂を除く生分解性ポリエステル樹脂、(C)エポキシ基含有スチレン系モノマーとアクリル系モノマーから生成した共重合体などの各種添加剤を添加する場合の混合方法や混合装置は特に制限されないが、加熱装置およびベント口を有する、単軸または二軸などの公知の押出機を使用して溶融混練する方法が好ましい。溶融混練の際の加熱温度は、通常150℃〜250℃の範囲が好ましい。
本発明の樹脂組成物は、その生分解性、成形加工性、強度、耐衝撃性を活かし、種々の成形品として使用することができる。本発明の樹脂組成物からなる成形品は、特に、苗木保護カバー用支柱として有用である。
苗木保護カバー用支柱は、通常公知の押出成形により成形することができる。
苗木保護カバー用支柱の形状は、円筒状のものがよく、軽量化、生分解性を発現しやすくするため、中空の円筒状が一般的である。中空の円筒状の大きさは直径10mm〜30mm、好ましくは15mm〜20mm厚さは1mm〜3mm、好ましくは1.2〜2mm、長さは1〜3m,好ましくは、1.5〜2.5mの支柱がよく使用されている。
次に、実施例によって本実発明の苗木保護カバー用支柱向け樹脂組成物について、更に詳細に説明するが、これらは本発明を限定するものではない。
また、本発明の実施に当たり、以下に使用した原料を次に示す。
(A)ポリ乳酸樹脂
(A−1)ポリ乳酸樹脂:D体1.5%、Mw12万(PMMA換算)。
(A−1)ポリ乳酸樹脂:D体1.5%、Mw12万(PMMA換算)。
(B)ポリ乳酸樹脂を除く生分解性ポリエステル樹脂
(B−1)ポリブチレンアジペートテレフタレート:“エコフレックス”(登録商標)C1200(BASFジャパン(株)製)。
(B−1)ポリブチレンアジペートテレフタレート:“エコフレックス”(登録商標)C1200(BASFジャパン(株)製)。
(C)エポキシ基含有スチレン系モノマーとアクリル系モノマーから生成した共重合体
(C−1)変性スチレンアクリル系ポリマー:Joncryl(登録商標)ADR−4368(BASFジャパン(株)製)、重量平均分子量 8,000、エポキシ当量285g/mol。
(C−1)変性スチレンアクリル系ポリマー:Joncryl(登録商標)ADR−4368(BASFジャパン(株)製)、重量平均分子量 8,000、エポキシ当量285g/mol。
(D)紫外線吸収剤
(D−1)2−(2−ヒドロキシ−5−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール:サイアソーブ(登録商標)UV−5411(日本サイテック インダストリーズ(株)製)。
(D−1)2−(2−ヒドロキシ−5−t−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール:サイアソーブ(登録商標)UV−5411(日本サイテック インダストリーズ(株)製)。
(E)酸化防止剤
(E−1)ペンタエリスリチル−テトラキス[3−(3,5−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]:イルガノックス(登録商標)1010(日本チバガイギー(株)製)
(E−2)ビス(アルキルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト:アデカスタブ(登録商標)PEP−8((株)ADEKA製)。
(E−1)ペンタエリスリチル−テトラキス[3−(3,5−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]:イルガノックス(登録商標)1010(日本チバガイギー(株)製)
(E−2)ビス(アルキルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト:アデカスタブ(登録商標)PEP−8((株)ADEKA製)。
(F)その他添加剤
(F−1)ポリ(エチレン−stat−メタクリル酸グリシジル)−graft−ポリメタクリル酸メチル:モディパー(登録商標)A4200(日油(株)製)
(F−1)ポリ(エチレン−stat−メタクリル酸グリシジル)−graft−ポリメタクリル酸メチル:モディパー(登録商標)A4200(日油(株)製)
[実施例1〜11、比較例1〜3]
表1〜3に示す割合で原料(ポリ乳酸樹脂、ポリ乳酸樹脂を除く生分解性ポリエステル樹脂、エポキシ基含有スチレン系モノマーとアクリル系モノアーから生成した共重合体、紫外線吸収剤、酸化防止剤)を配合し、スクリュー径(直径)φ30mmのベント付き二軸押出機を用いて、設定温度:200℃、スクリュー回転数:250rpm、吐出量:40kg/hの条件にて溶融混練し、ペレタイザーによりペレット状の苗木保護カバー用支柱向け樹脂組成物を得た。得られたペレットを70℃の温度で5時間熱風乾燥した後、シリンダー温度200℃、金型温度40℃で射出成形を行い、次の(1)〜(3)について評価を実施した。結果を、表1、表2(実施例1〜16)と表3(比較例1〜4)に示す。
表1〜3に示す割合で原料(ポリ乳酸樹脂、ポリ乳酸樹脂を除く生分解性ポリエステル樹脂、エポキシ基含有スチレン系モノマーとアクリル系モノアーから生成した共重合体、紫外線吸収剤、酸化防止剤)を配合し、スクリュー径(直径)φ30mmのベント付き二軸押出機を用いて、設定温度:200℃、スクリュー回転数:250rpm、吐出量:40kg/hの条件にて溶融混練し、ペレタイザーによりペレット状の苗木保護カバー用支柱向け樹脂組成物を得た。得られたペレットを70℃の温度で5時間熱風乾燥した後、シリンダー温度200℃、金型温度40℃で射出成形を行い、次の(1)〜(3)について評価を実施した。結果を、表1、表2(実施例1〜16)と表3(比較例1〜4)に示す。
(1)引張強度
得られた試験片をISO527−1,2に従い、引張試験を実施した。
得られた試験片をISO527−1,2に従い、引張試験を実施した。
(2)衝撃強度
得られた試験片をISO179に従い、シャルピー衝撃強度試験を実施した。
得られた試験片をISO179に従い、シャルピー衝撃強度試験を実施した。
(3)耐候性
得られた試験片をスーパーキセノンウェザーメーター(照射照度180W/m2、槽内温度65℃、1サイクル2時間(照射102分+降雨18分))に設置し、240時間後に試験片を取り出す。処理後の試験片をISO527−1,2に従い、引張試験を実施した。
得られた試験片をスーパーキセノンウェザーメーター(照射照度180W/m2、槽内温度65℃、1サイクル2時間(照射102分+降雨18分))に設置し、240時間後に試験片を取り出す。処理後の試験片をISO527−1,2に従い、引張試験を実施した。
実施例1〜9に示す通り、ポリ乳酸樹脂、ポリ乳酸樹脂を除く生分解性ポリエステル樹脂、エポキシ基含有スチレン系モノマーとアクリル系モノマーから生成した共重合体を本発明の範囲内とすることにより、強度と衝撃性に優れることが分かる。実施例10〜14に示す通り、実施例5に紫外線吸収剤を本発明の範囲内配合することにより、耐候処理後の強度保持率が優れることが分かる。実施例15〜20に示す通り、実施例12に酸化防止剤を本発明の範囲内配合することにより、耐候処理後の強度保持率がさらに優れることが分かる。
一方、比較例1、2のように、ポリ乳酸樹脂を除く生分解性ポリエステル樹脂が本発明の範囲外となった場合は、低衝撃もしくは低強度になることが分かる。比較例3のように、エポキシ基含有スチレン系モノマーとアクリル系モノマーから生成した共重合体の配合量が範囲外となった場合、低衝撃になることが分かる。比較例4のように、エポキシ基含有スチレン系モノマーとアクリル系モノマーからなる共重合体を配合しない場合は、低衝撃になることが分かる。比較例5のように、エポキシ基含有スチレン系モノマーとアクリル系モノマーからなる共重合体以外のエポキシ基含有化合物を使用する場合は、低衝撃になることが分かる。
Claims (6)
- (A)重量平均分子量が10万〜20万であるポリ乳酸樹脂100重量部に対し、(B)ポリ乳酸樹脂を除く生分解性ポリエステル樹脂10〜70重量部および(C)エポキシ基含有スチレン系モノマーとアクリル系モノマーから生成した共重合体0.01〜0.9重量部を配合してなる樹脂組成物。
- 前記(B)ポリ乳酸樹脂を除く生分解性ポリエステル樹脂がポリブチレン(テレフタレート/アジペート)である請求項1記載の樹脂組成物。
- さらに(D)紫外線吸収剤を配合してなる請求項1または2記載の樹脂組成物。
- さらに(E)酸化防止剤を配合してなる請求項1〜3のいずれか記載の樹脂組成物。
- 請求項1〜4のいずれか記載の樹脂組成物からなる成形品。
- 成形品が苗木保護カバー用支柱である請求項5記載の成形品。
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Applications Claiming Priority (1)
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| JP2016160271A true JP2016160271A (ja) | 2016-09-05 |
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| JP (1) | JP2016160271A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR102003029B1 (ko) * | 2018-09-20 | 2019-07-24 | 채수민 | 생분해성 조림 표시봉 및 그 제조방법 |
| KR102005198B1 (ko) * | 2018-12-11 | 2019-07-29 | 이정수 | 다기능 수목 지지체 |
| JP2019134686A (ja) * | 2018-02-05 | 2019-08-15 | アキレス株式会社 | 苗木保護カバー |
| JP2025022847A (ja) * | 2023-08-02 | 2025-02-14 | 奇美實業股▲ふん▼有限公司 | 熱可塑性樹脂組成物及びプラスチックフィルムの使用 |
-
2015
- 2015-02-26 JP JP2015037051A patent/JP2016160271A/ja active Pending
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| JP7015704B2 (ja) | 2018-02-05 | 2022-02-03 | アキレス株式会社 | 苗木保護カバー |
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| KR102005198B1 (ko) * | 2018-12-11 | 2019-07-29 | 이정수 | 다기능 수목 지지체 |
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