JP2016196687A - 高沸点液体材料の微小液滴発生装置 - Google Patents

高沸点液体材料の微小液滴発生装置 Download PDF

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弘文 小野
健太 山本
Kenta Yamamoto
健太 山本
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Shigeo Yagi
茂雄 八木
聡美 尾崎
Satomi Ozaki
聡美 尾崎
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哲弘 斎藤
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Abstract

【課題】液体材料の設定流量での均一な微小液滴の噴出を的確に行え、次工程での正確な質量流量制御を行えることが出来るようにした微小液滴発生装置を提供する。【解決手段】微小液滴発生装置Aは液体材料Lを一定量送り出す流量制御部B、流量制御部Bからの液体材料Lをパルス状に連続した微小液滴Sにして次工程に供給する液体材料供給部Cとで構成されている。液体材料供給部Cは、流量制御部Bから導出された主通路55と、主通路55から分岐し、次工程に接続された分岐通路55a・55bと、分岐通路55a・55bにそれぞれ設置され、高速弁開閉を繰り返し、且つ、分岐通路55a・55bのいずれか1つが開となるように制御された開閉バルブV1・V2とを備えている。【選択図】 図1

Description

本発明は、設定された流量での微小液滴のパルス状の噴出を的確に行え、高沸点液体材料でも正確に質量流量の供給が出来るようにした高沸点液体材料の微小液滴発生装置に関するものに関する。
シリコン系半導体デバイス並びに化合物半導体デバイスの作成において、CVD装置或いはALD装置のような気相成長装置が多く使用されている。これらデバイスの成膜原料には、近年、従来の半導体ガスの代わりに液体化合物を気化させたものが多く使用されるようになってきている。この時、良好な膜を作成するためには、液体原料を定量的に流し、効率よく気化させた後にCVD装置或いはALD装置などの反応室に導入する必要がある。
成膜材料の中には、対象デバイスに要求される性能に合わせるため、高分子量、高密度、高沸点の化合物や単体が使用される例が近年増大している。これらの材料は、その特性から、気化させることが極めて困難である。気化させるに際しては、液体を微細な液滴にすることによって、液滴の表面積を増大させ、蒸発速度を高められることが知られている。
また、成膜方法として、基板に液体材料を塗布し、その表面で反応を生じさせて膜を作成する塗布法があるが、高粘度液体材料を基板表面に均一に塗布しなければならない。そのためには液体材料を定量的に供給し、これをパルス状に噴射して均一な微小液滴列にし、移動している基板表面に着弾させて塗布することになる。いずれの場合でも微小液滴をパルス状に生成し、均一な液滴列にして噴射するようにしなければならない。
高分子量、高沸点、高粘度の液体材料を気化させようとして液体材料を加圧し、流量制御して小孔から真空中に噴出させると微細な液滴列にならず、直線状のビームとなって飛行することは知られており、この方法では表面積が小さいので、高沸点液体材料の気化は非常に困難であることも知られている。
一方、粘度の高い高沸点液体材料をパルス状に噴出させると液滴になり得ることも既に知られている。
前述のように、高沸点液体材料の気化は非常に困難であるので、気化速度を高めるためには前述のアトマイザーが使用され、液体材料を液滴化する方法が広く採用されている。
しかしながら高沸点液体材料は上記のように粘性が高いため、アトマイザーを使用したとしても、これを望むような微細な液滴にすることが極めて困難であった。
そこでこの知見から液体材料容器を加圧し、流量制御器(LFC)のインジェクションバルブを用いて短期間で開閉を繰り返しさせ、アウトレットから噴出された液体材料をパルス状に噴出する方法が試みられた。
特開2000−311864号公報
図10は従来例で液体流量制御器(LFC)のインジェクションバルブを高速で開閉制御した場合における流量‐出力波形図である。図10(a)はその場合のLFCを高速で弁開閉運転した場合の入力設定例(矩形波状の入力を実施した例)であり、弁開閉はミリ秒(msec)のオーダーで行われている。図10(b)はこの入力波形に対するLFCによる高速設定時の流量出力波形であり後述するように乱高下が激しい。
この場合、図示していないが、1秒程度のパルス幅であれば、液滴は、矩形に近いパルス状に形成される。しかし生成される液滴が大き過ぎ気化用途や直接塗布用途にとっては好ましくないとされている。そこでミリ秒オーダーでの弁開閉が要求されるのであるが、ミリ秒オーダーになると、図10(b)に示すように流量制御器(LFC)は高速開閉指令に追随できず、インジェクションバルブからの液体材料の流量出力波形は100%を越えて歪んだりして大きく変動(脈動)し、所定の流量が流れず、液体材料の微小液滴化制御は極めて困難であった。これは液体流量制御器(LFC)の流量センサの計測速度、流量制御バルブの応答速度、特に液体の圧力伝播速度に起因する。
即ち、高速で弁開閉を繰り返すインジェクションバルブが「閉」の時に、それより上流側では液体材料は加圧されて供給され続けているので、バルブ近傍での上流側圧力は水撃作用により瞬時に上昇する。次の瞬間に「開」になるとインジェクションバルブのこの「開」の動作の直後には、高圧になった上流側の液体材料がその圧力で大量の液体材料がバルブから急激に噴出し、バルブ近傍での前記圧力は急落する。液体材料の粘度が高いので、上流側の液体材料はこれに追従してスムーズに流れず液体材料内で内圧の粗密が生じる。そしてこのような状況下で液体材料の状態に関係なく高速弁開閉で行われる。その結果、前述の大きな内圧変動が生じる。これが前述の圧力変動(脈動)の主要因である。
ただこの方法では到底所望の状態とは言えないが、一応のパルス状液滴の噴出は可能である。しかしながら液体材料の流量がどの程度なのか測定が困難であり、且つ、所望の流量を設定しこれを制御することも困難であった。そのために、広く採用されているとは言い難い。
また、液体材料を基板に直接塗着させる場合でも、前述のように液体材料を加圧して流量制御をしながら小孔から基板に向かって噴出させると、直線状の液ビームとなって基板表面に衝突し均一な塗着が出来ない。これに対してインクジェットプリンタでは粘性の低いインクを用い、微細なインク滴を対象物に連続的に噴射することで目的の文字や図形がきれいに描かれることがよく知られている。しかしながら、上記のように粘度の高い液体材料をパルス状の微細で均一な微小液滴として連続的に噴出させることは不可能であったので、これまで基板上に高沸点高粘度液体材料を正確に塗着させることはできないと考えられていた。
本発明は上記従来例に鑑みてなされたもので、高沸点高粘性液体材料の設定流量での均一な微小液滴の噴出を的確に行え、次工程での正確な質量流量制御を行うことが出来るようにした微小液滴発生装置を提供するにある。
請求項1の高沸点高粘度液体材料Lの微小液滴発生装置A(実施例1:図1〜5)は、
液体材料Lを一定量送り出す流量制御部Bと、
流量制御部Bからの液体材料Lをパルス状に連続した微小液滴Sにして次工程に供給する液体材料供給部Cとで構成され、
液体材料供給部Cは、流量制御部Bから導出された主通路55と、主通路55から分岐し、次工程に接続された分岐通路55a・55bと、分岐通路55a・55bにそれぞれ設置され、高速弁開閉を繰り返し、且つ、分岐通路55a・55bのいずれか1つが開となるように制御された開閉バルブV1・V2とを備えている事を特徴とする。
ここで、分岐通路及び開閉バルブの図及び符号は2つであるが、勿論、これに限られず、分岐通路及び開閉バルブは、複数個設置することも可能である。最小では一対あれば足る。また、開閉バルブの性能はほぼ同一であることが内圧変動を避ける上で好ましい。
また、流量制御部Bは液体材料Lを設定質量流だけ供給するものであれば足り、ここでは差圧流量制御部がその代表例となる。
請求項2の高沸点液体材料Lの微小液滴発生装置A(実施例2:図8)は、
液体材料Lを一定量送り出す流量制御部Bと、
流量制御部Bからの液体材料Lを連続した微小液滴Sにして次工程に供給する液体材料供給部Cとで構成され、
液体材料供給部Cは、流量制御部Bから導出された主通路55と、次工程に接続された分岐通路63・64と、主通路55がそのインレット60に接続され、分岐通路63・64がその第1及び第2アウトレット61・62にそれぞれ接続され、前記分岐通路63・64を交互に主通路55に接続する三方向弁V3とを備えている事を特徴とする。
この三方向弁V3の弁切替速度はミリ秒オーダーで、その切替時間は主通路55内の液体材料Lに内圧を変動させない程度の短さである。
請求項3は、請求項1又は2に記載の微小液滴発生装置Aにおいて、
次工程が微小液滴Sを気化させる気化空間30で、その底部31に気化空間30内に出射された連続微小液滴Sを受けて微小液滴Sを気化させる加熱部H4が設けられていることを特徴とする。
請求項4は、請求項1又は2に記載の微小液滴発生装置Aにおいて、
次工程が微小液滴Sを気化させる気化空間30で、その側壁32に気化空間30内に出射された連続微小液滴Sを加熱して気化させる加熱部H5が設けられていることを特徴とする。
請求項5は、請求項1又は2に記載の微小液滴発生装置A(図8)において、
次工程が、微小液滴Sが塗着される基板41が装着された基板保持部40で、基板保持部40には出射された連続微小液滴Sの着弾地点に対して基板41を相対移動させる移動機構部42が設けられていることを特徴とする。
ここで、移動機構部42は基板保持部40を水平面で縦横にステップ送りする、例えば、周知のX−Yテーブルのようなものである。
請求項1の発明によれば、開閉バルブV1・V2は高速弁開閉を繰り返し、且つ、分岐通路55a・55bのいずれか1つが開となるように制御されているので、主通路55内の液体材料Lは常時いずれか一方の開閉バルブV1(V2)を通って流れることになり、一方が「閉」となっても主通路55内の圧力は衝撃的に上昇せず、液体材料Lの圧力変動は抑制されることになる。その結果、高速弁開閉が行われたとしても、そして液体材料Lの粘度が高いとしても主通路55から分岐通路55a・55bを介して開閉バルブV1・V2にスムーズに流れ、これらから微小液滴Sが交互にパルス状にて連続的に発射されることになる。
この点は三方向弁V3を使用したとしても同じで、分岐通路63・64との間で三方向弁V3が高速弁切り替えを行ったとしても、常に一方の分岐通路63(64)が主通路55につながっているため、主通路55内の液体材料Lに圧力変動が生ぜず、液体材料Lの粘度が高いとしても主通路55から三方向弁V3にスムーズに流れ込み、分岐通路63(64)から交互に微小液滴Sが連続的にてパルス状に発射されることになる。
そして、液体材料Lが前述のように高粘度、高沸点材料であったとしても、正確且つ均一な質量流量で微細化しパルス状に連続的に発射できるので、側壁32に加熱部H5を設けた気化部Kを通過させた場合或いは底部31の加熱部H4に微小液滴Sを着弾させた場合、これらを効率よく気化させることができる。
また、移動機構部42を有する基板保持部40を設けている場合には、移動機構部42を作動させて基板保持部40を微小液滴Sの着弾地点に対して相対移動させることにより、基板41上に均一に液体材料Lを塗着することができる。
本発明の第1実施例の断面図である。 図1のX−X矢視方向の断面図である。 図1のY−Y矢視方向の断面図である。 図1の差圧流量制御部の拡大断面図である。 図4のZ−Z矢視方向の断面図である。 本発明の第1実施例の変形例の断面図である。 本発明の変形例の断面図である。 本発明の開閉バルブに代わる三方向弁使用時の要部断面図である。 本発明のバルブ開閉制御波形、液体流量制御器の出力変化、液滴の発生量の変化、及び液体流量制御器の流量安定性の関係グラフである。 従来例におけるバルブ開閉制御波形と液体流量制御器の出力変化の関係グラフである。
以下、本発明を図示実施例に従って詳述する。本発明の微小液滴発生装置Aは、大略、流量制御部B、液体材料供給部C及び加熱部H1〜H3とで構成されている。そして用途に応じて加熱部H4、H5付の気化部K或いは移動機構部42を有する基板保持部40が設置される。
適用材料は液体材料Lとして、例えば化学気相成長装置(CVD装置)に使用される例えばテトラエトキシシラン(TEOS)のようなもの、固体材料として、金属ガリウムが挙げられるが、これは常温では固体であるものの約28℃で融解し液体となり、40℃〜50℃に加熱して使用されるため、本明細書では液体材料Lで統一する。
これら液体材料Lは粘度が高く、恒温槽内蔵の原料容器2に収納されている。原料容器2は高融点の液体材料Lを入れる容器であるが、ステンレス鋼或いはフッ素樹脂製が使用される。ステンレス鋼が使用できない原料の場合、高温度に加熱可能なフッ素樹脂製を使用する。原料容器2は液体材料Lを圧送するために圧力配管9が接続され、不活性ガスで加圧されている。そして供給配管4を介して微小液滴発生装置Aの入口ノズル11に供給されている。
図1〜5に示す第1実施例は、微小液滴発生装置Aを気化供給器とした場合である。この微小液滴発生装置Aの本体部分1は直方体の金属部材で、内部に被測定流体である液体材料Lの通流路が形成されている。流量制御部Bは本実施例では差圧式が適用されている。勿論、これに限られるものではないが、その代表例として差圧式で説明する。流量制御部Bにおける通流路は、入口ノズル11、入口側空間12、差圧発生部10の一部を構成する円筒状空間16、出口側空間14及び出口通路15とで構成されている。なお、図4は本発明の差圧流量制御部Bの断面を模式的に示したものである。
円筒状空間16は本体部分1の内部中央にて図5に示すように断面円形の直洞窟状に抉られた空間である。そして本体部分1の底部前端部には入口側空間12が、底部後端部には出口側空間14が凹設されており、それぞれに入口側圧力センサPG1、出口側圧力センサPG2が嵌め込まれ、それぞれのダイアフラムが入口側空間12、出口側空間14内に面するように配置されている。両圧力センサPG1・PG2は、液体材料Lの流量計測のためのものであり、耐熱性を有し、後述する差圧発生部10により、液体材料Lが流れた時に発生する差圧を測定する。そしてその出力と流量Qとの関係を後述する関係式で演算処理し、液体材料Lの質量流量を計測する。そしてその出力を流量制御バルブCVに与え、目的とする流量値に制御する働きをなす。
前記入口側空間12と出口側空間14には、入口ノズル11と出口通路15が繋がっており、更に入口側空間12は、その一部である入口側連絡通路17が円筒状空間16の入口側に、出口側空間14は、その一部である出口側連絡通路19が円筒状空間16の出口側に繋がり、流量制御部Bにおける一通の通流路を構成する。
また、本体部分1の入口側上部にはその前面から円筒状空間16の入口側に貫通する芯材装着孔が穿設され、円柱状部材18が、図示しないOリングを介して気密的に挿通されている。この円柱状部材18は円筒状空間16全長に亘って円筒状空間16と同心に挿通されている。これにより両者の間に均等な間隔で円環状の隙間が形成される。この円環状の隙間が通流用間隙Tで、被測定流体である液体材料Lに通流抵抗を与える差圧発生部10となる。そして、差圧発生部10の通路は通流用間隙Tの入口から出口までの長さMである。なお、円柱状部材18と円筒状空間16とは同軸であることが好ましいが、測定に影響が出ない範囲内であれば少しのずれは実質的に同軸である。なお、同心円管(通流用間隙T)を流れる流体の差圧ΔPと流量Qの関係式を以下に示す。
Q=ΔPπ[a4−b4−{(a2−b22/In(a/b)}]/8μM
Q =流量
ΔP=差圧
a =円筒状空間16の半径
b =円柱状部材18の半径
μ =流体の粘度
M =流路長さ
演算処理部5は、液体材料Lの流量測定と、後述する流量制御バルブCVの弁開度制御、開閉バルブV1・V2の高速弁開閉制御を行うものである。そのために流量測定では、上記のように入口側圧力センサPG1及び出口側圧力センサPG2からの圧力データの入力を受け、その差圧ΔPを計算し、上記関係式に従って液体材料Lの質量流量Qを計算する。そしてこの計算結果に基づいて流量制御バルブCVに対して、開閉バルブV1・V2に送られる液体材料Lの流量Qが設定流量になるようにその弁開度を制御する信号を送る。
開閉バルブV1・V2に対しては、交互に所定時間(ミリ秒オーダの微小時間)だけ弁が開くようにそれぞれに対して信号を送る。
なお、各種流体(液体材料L)の正確な流量を測定するためには、電子天秤などを用いて流量を適時計測し、必要に応じて校正する手法が取られる。
流量制御部Bの下流には、液体材料供給部Cが設けられている。前述の流量制御部Bの流量制御バルブCV、液体材料供給部Cの一対の開閉バルブV1・V2は、ピエゾ素子或いは電磁ソレノイドのようなアクチュエータ6a〜8aを利用し、ダイアフラム6d〜8dにて弁座6b〜8bの開度調整(流量制御バルブCVの場合)或いは高速開閉(開閉バルブV1・V2の場合)する構造の二方向弁である。そして、弁高速開閉時の液体材料Lの脈動抑制には開閉バルブV1・V2の性能は殆ど同一であることが好ましい。
ダイアフラム6d〜8dは弁座6b〜8bの設けてある流通空間6c〜8c内に張設され、流量制御バルブCVでは開度調整、開閉バルブV1・V2では弁座6b〜8bに接離して弁座6b〜8bを高速開閉する。
なお、開閉バルブV1・V2は、本実施例では2個であるが、勿論これに限られず、3個以上とすることも可能である。その場合、開閉バルブのいずれか一つが必ず「開」となるように制御される。なお、開閉バルブV1・V2の間における「開」「閉」の切り替えは主通路55内の液体材料Lに圧力変動が殆ど生じない範囲で行われる。
流量制御部Bの出口通路15は、流量制御バルブCVの流通空間6cに開口しており、設定圧力にて原料容器2から押し出された液体材料Lを流量制御バルブCVの流通空間6cに供給している。
一方、流量制御バルブCVの弁座6bは主通路55に繋がっており、この主通路55は途中で分岐して分岐通路55a・55bとなり、開閉バルブV1・V2の流通空間7c・8cに繋がっている。なお、開閉バルブV1・V2は図3に示すように本体部分1の上面に平行に立設されている。
開閉バルブV1・V2の弁座7b・8bは、本体部分1の下面に取り付けられている気化部Kの気化空間30に連通する連通空間71・81に開口している。連通空間71・81は、弁座7b・8bから円錐状に広がり、その下縁で下方に円筒孔となって気化空間30に繋がっている。この連通空間71・81は開閉バルブV1・V2が平行に立設されている関係上、これらも平行に穿設されている。
気化部Kは、フランジ部33を有する有底円筒状の気化筒部3と、フランジ部33と本体部分1の下面とを接続するリングプレート34とで構成されており、第1実施例の場合、底部31の中央に加熱部H4が設置されている。そして、加熱部H4の上面に液滴気化プレート35が設置されている。液滴気化プレート35の横には気化材料出口ノズル36が設置されている。
その他、本体部分1の円筒状空間16の両脇にこれと並行に加熱部H1・H2が設置され、連通空間71・81に対して立体的に交差させて加熱部H3が設置され、本体部分1を設定温度に保っている。なお、気化筒部3の側壁32に加熱部H5を設置してもよい。
次に、第1実施例(気化器)の作用について説明する。前述のように設定温度且つ設定内圧に保たれた原料容器2から液体材料Lが流量制御部Bに供給される。供給された液体材料Lは流量制御部Bの入口側空間12、通流用間隙M、出口側空間14という順で流れ、出口通路15から出て行く。この間、通流用間隙Mで液体材料Lに通流抵抗(管抵抗)が与えられ、入口側空間12の入口側圧力センサPG1によって入口側の圧力P1が測定され、出口側空間14の出口側圧力センサPG2によって出口側の圧力P2が測定される。
そして演算処理部5にて出口側の圧力P2と入口側の圧力P1の差圧ΔPから前記関係式にて同心円管(通流用間隙M)を流れる液体材料Lの流量Qが演算される。
この演算結果と設定された流量とを比較し、液体材料供給部Cの流量制御バルブCVの弁開度が制御され、常時、液体材料供給部Cから設定された質量流量Qの液体材料Lが供給されるようになっている。
流量制御バルブCVから出た液体材料Lは主通路55を通って分岐通路55a・55bに流入する。開閉バルブV1・V2は前述のように演算処理部5からの指令により所定時間(ミリ秒オーダの微小時間)だけ弁が交互に開くように制御されている。これにより主通路55は常に一方の開いている開閉バルブV1(V2)の分岐通路55a・(55b)に連通して主通路55内の液体材料Lは開いている側の分岐通路55a・(55b)に押し出されることになる。この結果、他方の開閉バルブV2(V1)が「閉」となったとしても「閉」による衝撃(水撃)は主通路55内の液体材料Lに発生せず、主通路55内の液体材料Lは、そのままスムーズに開いている一方の開閉バルブV1(V2)の分岐通路55a・(55b)に流れ込む。
そして開いている一方の開閉バルブV1(V2)から液体材料Lが噴き出されるが、次の瞬間、当該開いている一方の開閉バルブV1(V2)が「閉」に切り替わり、噴き出された液体材料Lは、微小液滴Sとなって連通空間71(81)に滴下する。
開いている一方の開閉バルブV1(V2)が、「閉」に切り替わった瞬間、閉じていた他方の開閉バルブV2(V1)が、「閉」から「開」に切り替わり、同様に液体材料Lを噴出させる。開閉バルブV2(V1)間のこの切り替えが同時又は微小時間で行われるため、一対の開閉バルブV1・V2から液体材料Lの微小液滴Sがパルス状で連続的にかつ交互に滴下する。
滴下した2列の微小液滴Sは、連通空間71・81をそれぞれ通過し、気化空間30に至り、その表面から気化しつつ気化空間30の底部31に備え付けられている液滴気化プレート35に衝突する。液滴気化プレート35は加熱部H4によって常時適温に加熱されているため、液滴気化プレート35に接触した微小液滴Sはほぼ瞬間的に気化し、気化空間30の気化材料出口ノズル36から外部に吸引される。吸引された気化材料は次工程である気体の質量流量制御器(図示せず)を経てCVD装置のような半導体製造装置に供給される。
図10は本装置の流量‐出力波形図である。図10(a)はその場合の演算処理部5からの流量出力で100、60、20、0%と段階的に変化させた。流量制御バルブCVはこの信号により液体材料Lの流量Qを100、60、20、0%に変化させることになる。図の横軸は時間、縦軸は流量値を%フルスケールの単位で示した。
同図(b)は、同図(a)に連動して開閉バルブV1・V2の開閉を交互に実施した場合の各バルブの動作状態を矩形で表したものである。つまり、開閉バルブV1・V2共に閉じている時は、ゼロ(0)、開閉バルブV1が「開」の時は、(+1)、開閉バルブV2が「開」の時は(−1)と表している。
同図(c)は、開閉バルブV1・V2を同図(b)のように等間隔で開閉を行った場合の微小液滴Sの発生量を表わした図である。
同図(d)は開閉バルブV1・V2作動後の流量制御部Bの演算制御部5の出力である。本発明では開閉バルブV1・V2が作動して、開閉バルブV1が「開」となり、次いで「閉」になると同時に他の開閉バルブV2が「開」となるため、液体材料Lはスムーズに流れて流量制御バルブCVの出口圧は変化しない。この出口圧は流量制御部Bの出口側圧力センサPG2の圧力として検出されるため、上記のように圧力変動がなければ入口側圧力P1と出口側圧力P2の差圧ΔPに当然変化が生じないので、流量制御部Bの演算制御部5の出力は乱れず、同図(a)と同じ波形が得られる。この点は後述する三方向弁V3を使用した場合も同じ結果が得られる。
なお、図1の変形例として図1に破線で示すように気化筒部3の側壁32に加熱部H5を更に設けても良く、微小液滴Sが気化空間30を滴下している間に加熱され、より迅速に気化されることになる。
また、図6に示すように微小液滴Sのパルス状ビームを加熱された円筒状の気化筒部3の中を通過させれば効率よく気化させる事ができる。液滴サイズが小さいほど液滴の蒸発速度は速くなる。このような場合、側壁32内の加熱部H4だけで十分であり、底部31の加熱部H4を省略し、気化空間30内で十分に気化した気化材料を気化材料出口ノズル36から排出するようにすることができる。
図7は第1実施例の更なる変形例で、気化空間30の底部31の中央に設けられた液滴気化プレート35に向かってパルス状に滴下された微小液滴Sが集中するようにした例で、開閉バルブV1・V2が本体部分1に傾斜して設置されている例である。なお、本体部分1は、上部部分1aと下部部分1bとで構成された例が示されている。勿論、加工が可能であれば両者を一体とすることは可能である。このようにすることで気化筒部3を小型化することができる。この場合、成膜速度は増大する。それ以外の点については実施例1と同じ作用効果を奏する。
また、第1実施例の開閉バルブV1・V2に代えて三方向弁V3を使用することもできる(図8:第2実施例)。この場合、主通路55は三方向弁V3のインレット60に接続され、三方向弁V3の第1アウトレット61、第2アウトレット62は連通空間71・81に開口する分岐通路63・64に繋がっている。三方向弁V3は第1アウトレット61と第2アウトレット62との切替を弁の移動により瞬時に行うことができ、第1実施例の開閉バルブV1・V2と同じ働きをなす。従って、この場合も第1実施例と同じ作用効果を奏することになる。
以上は次工程が、「気化器」の場合を示したが、次工程に液体材料Lを直接基板41上に塗着をする基板保持部40とすることもできる。この場合、基板保持部40上に基板41が装着され、液体材料供給部Cの直下に設置され、水平面上で縦横に移動する。そして基板保持部40上に設置された基板41上に微小液滴Sが縦横に僅かにずれながら着弾する。微小液滴Sの着弾のタイミングと基板保持部40の移動速度を適切に選択することで基板41上に液体材料Lを均一に塗着することができる。
本発明は、高温流体に対しても適用可能であり、その場合、高温に耐える圧力センサを使用すると共に、流量計全体(演算処理部を除く)を高温に加熱して温度調整する。
A:微小液滴発生装置、B:流量制御部、C:液体材料供給部、K:気化部、H1〜H5:加熱部、L:液体材料、M:流路の長さ、P1:入口側圧力、P2:出口側圧力、PG1:入口側圧力センサ、PG2:出口側圧力センサ、PD1・PD2:ダイアフラム、S:微小液滴、T:通流用間隙、CV:流量制御バルブ、V1・V2:開閉バルブ、V3:三方向弁、1:本体部分、2:原料容器、3:気化筒部、4:供給配管、5:演算処理部、6a〜8a:アクチュエータ、6b〜8b:弁座、6c〜8c:流通空間、6d〜8d:ダイアフラム、9:圧力配管、10:差圧発生部、11:入口ノズル、12:入口側空間、14:出口側空間、15:出口通路、16:円筒状空間、17:入口側連絡通路、18:円柱状部材、19:出口側連絡通路、30:気化空間、31:底部、32:側壁、33:フランジ部、34:リングプレート、35:液滴気化プレート、36:気化材料出口ノズル、40:基板保持部、41:基板、42:移動機構部、55:主通路、55a・55b:分岐通路、60:インレット、61:第1アウトレット、62:第2アウトレット、63・64:分岐通路、71・81:連通空間。

Claims (5)

  1. 液体材料を一定量送り出す流量制御部と、
    流量制御部からの液体材料をパルス状に連続した微小液滴にして次工程に供給する液体材料供給部とで構成され、
    液体材料供給部は、流量制御部から導出された主通路と、主通路から分岐し、次工程に接続された分岐通路と、分岐通路にそれぞれ設置され、高速弁開閉を繰り返し、且つ、分岐通路55a・55bのいずれか1つが開となるように制御された開閉バルブとを備えている事を特徴とする高沸点液体材料の微小液滴発生装置。
  2. 液体材料を一定量送り出す流量制御部と、
    流量制御部からの液体材料を連続した微小液滴にして次工程に供給する液体材料供給部とで構成され、
    液体材料供給部は、流量制御部から導出された主通路と、次工程に接続された分岐通路と、主通路がそのインレットに接続され、分岐通路がその第1及び第2アウトレットにそれぞれ接続され、前記分岐通路を交互に主通路に接続する三方向弁とを備えている事を特徴とする高沸点液体材料の微小液滴発生装置。
  3. 請求項1又は2に記載の微小液滴発生装置において、
    次工程が微小液滴を気化させる気化空間で、その底部に気化空間内に出射された連続微小液滴を受けて微小液滴を気化させる加熱部が設けられていることを特徴とする高沸点液体材料の微小液滴発生装置。
  4. 請求項1又は2に記載の微小液滴発生装置において、
    次工程が微小液滴を気化させる気化空間で、その側壁に気化空間内に出射された連続微小液滴を加熱して気化させる加熱部が設けられていることを特徴とする高沸点液体材料の微小液滴発生装置。
  5. 請求項1又は2に記載の微小液滴発生装置において、
    次工程が、微小液滴が塗着される基板が装着された基板保持部で、基板保持部には出射された連続微小液滴の着弾地点に対して基板を相対移動させる移動機構部が設けられていることを特徴とする高沸点液体材料の微小液滴発生装置。
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