JP2016207670A - リチウムイオンキャパシタ - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明では、サイクル特性の経時劣化が抑制されたリチウムイオンキャパシタを提供することを目的とする。
【解決手段】本発明のリチウムイオンキャパシタは、正極2および負極3がセパレータ4a、4bを介して対向し、負極3の電極層3bは、正極2と対向した面において、正極2と対向した対向部3cと、正極2の電極層2bと非対向である非対向部3dを有し、この非対向部3dと対向し当接した保護層4dが設けられ、この保護層4dは、フーリエ変換赤外分光光度計(FT−IR)を用いて測定したとき検出されるピークのうち、波数が3000〜3600の間にあるピークP1と波数が2800〜3000の間にあるピークP2のピーク比P1/P2の値が1.38より小さいことを特徴とする。
【選択図】図1
【解決手段】本発明のリチウムイオンキャパシタは、正極2および負極3がセパレータ4a、4bを介して対向し、負極3の電極層3bは、正極2と対向した面において、正極2と対向した対向部3cと、正極2の電極層2bと非対向である非対向部3dを有し、この非対向部3dと対向し当接した保護層4dが設けられ、この保護層4dは、フーリエ変換赤外分光光度計(FT−IR)を用いて測定したとき検出されるピークのうち、波数が3000〜3600の間にあるピークP1と波数が2800〜3000の間にあるピークP2のピーク比P1/P2の値が1.38より小さいことを特徴とする。
【選択図】図1
Description
本発明は各種電子機器、ハイブリッド自動車や燃料電池車のバックアップ電源用や回生用、あるいは電力貯蔵用等に使用されるリチウムイオンキャパシタに関するものである。
従来から、電子機器が動作する際に、それに要するエネルギーがその電子機器へ取り込まれるが、取り込んだエネルギーを全て電子機器の動作のために消費させることは難しく、その一部は熱エネルギーなどとして本来の目的を達成せずに消費されてしまっていた。
この消費されるエネルギーを、電気エネルギーとして一旦蓄電素子に貯蔵し、必要な際に再利用することにより、消費されるエネルギーを低減し、高効率化することが考えられている。
これを実現するために、電子機器の動作に必要なエネルギーを適切な出力で取りだすことのできる蓄電素子が必須となった。その蓄電素子の候補には、大別してキャパシタと二次電池の2種類があった。
キャパシタでは、その中でも特に、大容量、急速充放電が可能で、長期信頼性が高いということから電気二重層キャパシタが着目され、多くの分野で使用されている。
この電気二重層キャパシタは正極、負極共に活性炭を主体とする分極性電極を電極として用いたものであり、電気二重層キャパシタとしての耐電圧は、水系電解液を使用すると1.2V、有機系電解液を使用すると2.5〜3.3Vである。
しかし、二次電池の分野から見ると、これらの従来の電気二重層キャパシタはエネルギー密度が低いという課題がある。エネルギー密度は、容量と耐電圧の2乗に比例する。
このため、容量と耐電圧を向上させることが課題となっていた。
上記課題に対してキャパシタの耐電圧を高めるために、その解決手段として、負極の炭素材料にリチウムイオンを予め吸蔵する(プレドープする)ことにより、負極の電位を低下させ、耐電圧が向上したキャパシタの開発が進められている。このキャパシタは上記リチウムイオンを吸蔵した負極と分極性電極である正極を用い、これら正極および負極を、リチウム塩を含んだ電解液に含浸して、負極へプレドープしたリチウムイオンが放出されない範囲で充放電を行う。
図8(a)は、従来のキャパシタの一例として示した、カチオンにリチウムイオンを用いたキャパシタの上面断面図であり、図8(b)は同キャパシタにおける電極巻回ユニット100の部分切り欠き正面図である。
図8(a)において、この従来のキャパシタは、正極101、負極102をその間にセパレータ103を介して交互に積層して同心的に巻回して電極巻回ユニット100を形成し、この電極巻回ユニット100の外周部及び中心部に、リチウムイオン供給源として、リチウム金属(リチウム極)104、105がそれぞれ配置され、これらをアルミニウムや鉄から成る外装容器106内に収容して内部に電解液が充填されて構成されたものであった。
また、正極101及び負極102は、表裏面を貫通する孔が設けられた多孔材からなる後述の集電体に形成されており、このように集電体を多孔材にすることによって、リチウム金属104、105が電極巻回ユニット100の外周部と中心部に配置されていても、リチウムイオンはリチウム金属104、105から電極巻回ユニット100の集電体の貫通孔を通って自由に各電極間を移動し、電極巻回ユニット100のすべての負極102にリチウムイオンを予めドーピング(プレドープ)できる。
そして、図8(b)において、正極101、負極102の電極取出し方法として、正極101と負極102の夫々の集電体へ電極端子107、108を接続し、この電極端子107、108をそれぞれ円筒状の電極巻回ユニット100の巻回軸方向に対して逆方向に引き出した。特に巻回中心部に形成されたリチウム金属105は管棒109により支持されており、この管棒109は同時に電極巻回ユニット100の支持用の軸棒の役割も担っている。
また電極巻回ユニット100の最外周は巻回形状を保持するためにテープ110により固定されている。
このように従来のキャパシタは、リチウムイオン供給源を電極巻回ユニット100の外周部と中心部の2箇所に設けることにより、1箇所のリチウムイオン供給源からリチウムイオンを供給してドープさせる方法よりも早くリチウムイオンを負極102へドープさせることを実現した。
なお、この出願に関する先行技術文献情報として、例えば特許文献1が知られている。
上記方法により、上記リチウムイオンキャパシタは、プレドープをより早く完了させることができる。
しかしながら、リチウムイオンキャパシタは、長時間、充放電を行う際の、信頼性について更なる改善が必要である。これは、リチウムイオンキャパシタが充放電を行う際、リチウムが化学的反応を行うことにより、その充放電を行っているためである。リチウムは一般的に化学的に活性であり、言い換えれば化学的に不安定になり易いため、充放電に寄与しない化学反応(失活)も発生し易く、長時間、安定した充放電を続けることが難しい。
そこで、本発明では長期信頼性に優れたリチウムイオンキャパシタを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明のリチウムイオンキャパシタは、正極および負極がセパレータを介して対向し、負極の電極層は、正極と対向した面において、前記正極と対向した対向部と、前記正極の電極層と非対向である非対向部を有し、この非対向部と対向して当接した保護層が設けられ、この保護層は、フーリエ変換赤外分光光度計(FT−IR)を用いて測定したとき検出されるピークのうち、波数が3000〜3600の間にあるピークP1と波数が2800〜3000の間にあるピークP2のピーク比P1/P2の値が1.38より小さいことを特徴としている。
上記の構成より、本発明のリチウムイオンキャパシタは、充放電時のサイクル特性の信頼性を高めることができる。
これは、リチウムイオンキャパシタのサイクル特性の経時劣化が、負極の正極との非対向部で発生していると考え、この負極の非対向部の表面に、上記保護層を設けることにより、蓄電素子において、リチウムが失活を引き起こす水分子などの化合物との接触を抑制することができるためである。
以下に、図面を用いながら本実施例および全請求項に記載の発明について説明を行う。
図1は本発明の実施例1によるキャパシタの部分切り欠き斜視図である。
図1において、蓄電素子1は、シート状の集電体2aの表面に、アニオンを吸脱着できる活性炭を含んだ電極層2bを形成した正極2と、シート状の集電体3aの表面に、リチウムイオンを吸蔵した電極活物質として、炭素材料を含んだ電極層3bを形成した負極3とを一対の電極とし、対向した正極2および負極3の間にセパレータ4a、4bを介在させた状態で、巻回されたものであり、正極2および負極3の表面の一部には電極引出端子としてリード線5a、5bがそれぞれ接続された状態で、この蓄電素子1と電解液(図示なし)とが、有底筒状の外装体6に収容されており、外装体6の開口端部をリード線5a、5bが表出するように封口部材7によって封止されている。
この、本実施例におけるキャパシタの製造方法について説明する。なお、本実施例のキャパシタの製造方法は、本発明の構成を実現するための一例であり、本発明は下記の製造方法に限定されない。
まず、正極2を作製する正極作製工程を説明する。
集電体2aとして例えば厚み約15μmの高純度アルミニウム箔(Alを99%以上含有)を用い、このアルミニウム箔を塩素系のエッチング液中で電解エッチングをして表面を粗面化する。
そして、電極層2bを粗面化した集電体2aの表裏面へ形成する。この電極層2bを構成する材料として、活性炭、結着剤や導電助剤などがある。
活性炭は例えば平均粒径が約3μmのコークス系活性炭を、結着剤には例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)の水溶液を、導電助剤として例えばアセチレンブラックを、それぞれ10:2:1の重量比で混合したものを用いる。(いずれも図示なし)この混合物を混練機で練合して所定の粘度に調整する。混練の際は、分散剤として例えば、カルボキシメチルセルロース(CMC)を用いる。
このペーストを集電体2aの表裏面に塗布し、100℃の大気雰囲気中において乾燥することにより厚みが約40μmの電極層2bを形成する。その後、集電体2aに電極層2bを設けたものを所定の幅になるようスリット加工を施す。これにより、本実施例における正極2の集電体2aの表面に形成される電極層2bの塗布面積は、187×55mm2になる。
さらに、集電体2a表裏面上へ形成した電極層2bを一部取り除き、この電極層2bが未形成である部分へリード線5aを針かしめなどの方法で接続する。
以上より、正極2が完成する。
次に、負極3を作製する負極作製工程を説明する。
集電体3aとして、例えば厚さ約15μmの銅箔を用い、この集電体3a表裏面へ電極層3bを形成する。この電極層3bを構成する材料として、リチウムイオンを可逆的に吸蔵及び放出できる炭素材料として例えば平均粒径が3μmのソフトカーボンを用いる。結着剤として例えばゴム系バインダーを用い、スチレンブタジエンラバー(SBR)を用いる。(いずれも図示なし)これらの材料を混合する場合、炭素材料、結着剤、分散剤の混合比(重量比)は98:1:1の割合に混合したペーストを作製する。
このペーストを調整する際、水に分散剤であるCMC、リチウムを吸蔵する炭素材料を加えて分散し、その後、結着材を投入し、攪拌して混練して負極3に用いるペーストを作製する。
このペーストを、コンマコータやダイコータなどを用いて集電体3aの表裏面へ塗布し、80℃の大気中で乾燥し、片面の厚みが約40μmになるように電極層3bを形成する。そして、電極層3bを表裏面上へ形成した集電体3aを所定の幅となるようにスリット加工する。これにより、本実施例における負極3の集電体3aの表面に形成される電極層3bの塗布面積は、190×60mm2になる。
さらに、正極2同様に、集電体3aの表面へ形成した電極層3bを一部取り除き、この電極層3bが未形成である部分へ銅などから成るリード線5bを抵抗溶接などにより接続する。
以上より、負極3が完成する。
なお、上記電極層3bを構成する炭素材料の材料については、本実施例においてソフトカーボン(易黒鉛化炭素)を使用したが、これに限定されず、黒鉛化炭素、ハードカーボン(難黒鉛化炭素)、低温焼成炭素などがある。
次に、リチウム配設工程を行う。このリチウム配設工程では、負極3に、プレドープ工程時にリチウムイオンを炭素材料内へ吸蔵するため、ドープ源となるリチウム層(図示なし)を、外装体6内へ設ける。このリチウム層は、電解液中でイオン化し、負極3の電極層3bを構成する炭素材料内へインターカレーションするため、あるいは、電解液中のリチウムイオンがこのインターカレーションして消費された場合に、電解液中のリチウムイオンを補うために設けられるものである。そのため、外装体6内で電解液と接触できる場所であれば特に限定されず、例えば外装体6の内底面上などに配設してもよい。
上記プレドープ工程については後ほど、詳しく説明を行う。
次に、蓄電素子1を作製する素子作製工程を説明する。
図2は、本実施例の蓄電素子1の構成を示した平面模式図であり、図3は、図2に示された蓄電素子1を断面指示線AA‘に基づき切断したときの断面の一部を抜粋して示した図である。
この素子作製工程では、図2のように、上記の負極3、セパレータ4a、正極2、セパレータ4bを順に積層し、負極側を内側にした状態で巻回し蓄電素子1を完成する。このとき、図2、3のように、巻回後、正極2の電極層2bより塗布面積が大きい負極3の電極層3bは、セパレータ4a、4bを介して正極2の電極層2bと対向する。そして、この電極層3bは、電極層2bと対向した面を有する対向部3cと、電極層2bと対向せず、電極層3bの短手方向(幅方向)の両端よりはみ出して形成された非対向部3dに分けることができる。上記対向部3cおよび非対向部3dは、図3の電極層3bにおいて破線を境界にして分けることができる。本実施例の蓄電素子1は、上記巻回方法により、正極2および負極3のうち最も内側に負極3の電極層3bが位置し、さらに、負極3を正極2より長くすることにより、蓄電素子1のうち最も外側にも負極3の電極層3bが位置するように構成されている。そのため、図3において、右端に位置する負極3を上記最も外側に位置する負極3とすると、集電体3aを挟んで両側に設けられた電極層3bのうち、右側の電極層3bは対向部3cがなく、全て非対向部3dとなる。なお、本発明において、蓄電素子1の最も外側とは、蓄電素子1の構成により異なる。例えば、巻回型の場合は巻回軸から最も遠い位置を意味し、積層型の場合は積層方向の端を意味し、折りたたみ型(九十九折など)の場合は、折りたたみ方向の端を意味する。巻回型の場合、最も内側とは、上記最も外側と逆となり、巻回軸から最も近い位置を意味する。
本実施例のセパレータ4a、4bは、大きさ300×70mm2、厚み約35μm、密度0.45g/cm3であるセルロース系の帯状の紙からなる基材4cと、この基材4cの端辺上に設けられた厚み50μmの保護層4dから構成されている。この保護層4dの構成の詳細については後述する。本実施例の蓄電素子1では、この保護層4dが基材4cの代わりに負極3の非対向部3dと対向している。そのため、図3のように、上記最外周に位置する負極3の電極層3bに対しては電極層3b全体が非対向部3dとなるため、この非対向部3dと対向するために、基材4cの端辺部分だけでなく、基材4cの表面全体に保護層4dが形成された構成となっている。
以上より、本実施例の蓄電素子1が完成する。
次に、蓄電素子1と電解液を外装体6内に収容する収容工程を説明する。
電解液には、例えば電解質カチオンとしてリチウムイオン、電解質アニオンとして耐電圧特性を考慮してフッ素原子を含んだアニオンが好ましく、特にPF6 −を、溶媒として、例えば高誘電率のエチレンカーボネート(EC)と低粘度のジメチルカーボネート(DMC)を重量比1:1に混合した混合溶媒を用いる。
本発明における電解液は上記構成に限定されず、リチウムイオンを含んでいれば同様の効果を奏する。
外装体6には放熱性の観点から一例として、有底筒状のアルミニウムケースを用いる。このアルミニウムの他に、例えば鉄、アルミニウムや銅やニッケルなどの金属を用いるが、電解液と反応を生じる恐れの低い材料であれば特に限定されず、角柱ケースやラミネートタイプでもよい。
ここで蓄電素子1を構成する負極3に施すプレドープ工程について説明する。
この工程で負極3へリチウムイオンを予め吸蔵させる処理である、プレドープと呼ばれる作業を行う。ここで言う吸蔵とはこの場合、負極3近傍のリチウムイオンが、炭素材料が有する層間を有した多層状の結晶構造の層間へ入り込み、炭素原子とリチウム原子による層間化合物をつくる現象のことを表す。そして、このリチウムイオンが負極3へ吸蔵される際にリチウムイオンの電気化学反応により負極3の電極電位が下がり、キャパシタに用いられる正極2と負極3の電位差が広がることによりキャパシタのエネルギー密度を向上させることができる。このリチウムイオンは、炭素材料が持つ多層状の結晶構造の層間へ挿入されてリチウム層から負極3に供給された電子と共にリチウムと炭素から成る合金を形成することにより負極3の炭素材料へ吸蔵され、負極3の電位降下を図る。
そして本実施例では、蓄電素子1を外装体6内に収容し、一定時間、負極3へ電解液を含浸することにより、負極3と上記リチウム層が短絡し、金属リチウムや電解液中のリチウムイオンからリチウムが一定量炭素材料へ吸蔵され、プレドープ工程が完了する。
因みに、負極3へ行うプレドープについてはリチウムイオン二次電池の分野においても行われているが、リチウムイオン二次電池でのプレドープの目的は充放電サイクルにおける負極の不可逆容量を低減して、充放電容量を向上させることにある。それに対して、本発明におけるキャパシタのプレドープの目的は負極3の電位降下による耐電圧の向上にある。これらの目的の違いによりそれぞれのプレドープの際のリチウムイオン吸蔵量も異なり、リチウムイオン二次電池のリチウムイオン吸蔵量は負極3の不可逆容量分のみで良いため、キャパシタのリチウムイオン吸蔵量より明らかに少ないという違いがある。
次に、封止工程を説明する。
蓄電素子1から突出したリード線5a、5bを封口部材7に設けた貫通孔の中を通した状態で、封口部材7を有底筒状である外装体6の開口部へ配設し、封口部材7が位置する外装体6の開口部外周面から外装体6内部へ向かって絞り加工を施し、外装体6の開口端部にカーリング加工を施すことにより、封口部材7を圧着および握着し固定する。これにより、外装体6開口部の封止が完成する。そして、封止工程が完了する。
最後に品質保持の工程として、組み立てたキャパシタにエージングを行った後、初期動作の確認を行う。
以上より、本実施例のキャパシタが完成する。
本発明のリチウムイオンキャパシタは、互いに対向する正極2の電極層2bと負極3の電極層3bにおいて、電極層3bには電極層2bと対向している対向部3cと、電極層2bと対向していない非対向部3dが設けられており、この非対向部には、絶縁性を有した保護層4dが対向し、この保護層4dは、フーリエ変換赤外分光光度計(FT−IR)を用いて測定したとき検出されるピークのうち、波数が3000〜3600の間にあるピークP1と波数が2800〜3000の間にあるピークP2のピーク比P1/P2の値が1.38より小さいことを特徴としている。
この構成により、本発明のリチウムイオンキャパシタは、サイクル特性において経時劣化を抑えて信頼性を高めることができる。これは、リチウムイオンキャパシタのサイクル特性を悪化させる原因の一つが、充放電中における上記負極3の非対向部3dにおける反応であると考えられるためである。この反応におおきく寄与する物質が、蓄電素子1内に含まれる水分である。この水分が、上記非対向部3dでアルカリ性物質となり、リチウムと反応してドープに寄与しない水酸化リチウムを生成、あるいは水素ガスの発生を起こす要因となっていると考えられる。この課題は、リチウムイオンキャパシタを作製する際に、単に蓄電素子1内に存在する水分を除去することによって解決できるものではない。これは、実際に存在する水分以外にも蓄電素子1内には水分を生成する源が存在するためである。その源が、リチウムイオンキャパシタの蓄電素子1において、正極2の電極層2bを主に構成する活性炭と、電解液の保液量を確保する観点から使用されるセルロースから成るセパレータである。活性炭の化学構造式における末端には水酸基などの表面官能基があり、セパレータを構成するセルロースにも側鎖に水酸基などが多数存在する。これらの官能基が、充放電を続けていく中で反応し、水分が生成され、結果的に、負極3の非対向部3dでの上記反応を引き起こすこととなる。
これに対し、本発明のリチウムイオンキャパシタは、課題となる負極3の非対向部3dの外表面に対して、上記条件を満たす保護層4dを対向または当接させることにより、課題となっている水分が上記非対向部3dの内部または近傍で反応することが抑制され、充放電を続けた際のサイクル特性の変化が抑制されることとなる。したがって、本発明において保護層4dは、セルロースと比べて劣化したときの水分発生が抑制された材料から構成されていることが要件となる。
本発明において、電極層3bに上記非対向部3dが形成される理由は、リチウムイオンキャパシタでは、信頼性向上のために、負極3の電極層3bの形成面積が対向する正極2の電極層2bの形成面積より大きくし、上記電極層2bの側端辺が上記電極層3bの側端辺の内側に収まるように対向させ、上記電極層2bにおいて上記電極層3bとの非対向部を設けない構成となっているためである。これは、仮に、正極2の電極層2bにおいて、電極層3bに対する非対向部が設けられた場合、電圧印加中に正極の非対向部において、電解液が分解して発生するガスや電解質の分解により酸性の反応物が生成され、この酸性の反応物によって正極活物質が劣化することを抑制するためである。
本発明の構成を特定するために必要となるフーリエ変換赤外分光光度計(FT−IR)を用いた測定方法は、一回反射型ATR法を用いる。このとき、測定装置としてNicolet6700(Thermo Electron製)FT−IRとSmart Orbit1回反射型ATRアクセサリ(OMNIC社製)を用いる。そして、ダイヤモンド製のプリズムプレートを用い、スペクトル分解能を2cm−1に設定してATRスペクトルを積算測定した(JIS K 0117 赤外分光分析方法通則 に準拠)。そして、この測定方法より計測されるスペクトルにおいて、本発明では、波数が2800〜3000(cm−1)の範囲におけるピーク強度P1と、波数が3000〜3600(cm−1)の範囲におけるピーク強度P2に着目している。これらのピーク強度は、それぞれ、ピーク強度P1が水酸基の存在を示すピーク強度であり、ピーク強度P2がアルキル構造の存在を示すピーク強度である。本発明では、これら2つのピーク強度から得られるピーク強度比P1/P2を、保護層4dを構成する材料が、どれだけ構造式上、水酸基が低減され、水分生成が抑制された材料であるか示す指標として用いることを特徴としている。
本発明の保護層4dの構成は、FT−IRを用いて測定されるピーク比P1/P2が上記条件を満たすものであれば、特に限定されない。そのため、保護層4dは、単一の材料・形状から構成されている必要はなく、上記条件を満たさない材料との混合物、多層積層体であっても、その混合物、多層積層体が上記条件を満たすものであれば、本発明の構成であるとみなすことができる。
図4(a)〜(c)は、本実施例のセパレータ4a、4dの構成の一例を示した平面模式図である。
本実施例では、図4(a)のように、帯状のセパレータ4a、4bを用いており、帯状の基材4cの負極3と対向する側の面に、基材4cの各端辺付近に「ロ」の字を形成するように、保護層4dが形成されている。そして、本実施例の蓄電素子1は巻回状であり、電極層3bは集電体3aの両面に形成されているため、負極3の最内周、最外周に位置する箇所において、正極2と全く対向しない電極層3bが設けられてしまう。この最も内側、最も外側の電極層3bと対向するために、上記保護層4dは、セパレータ4a、4bの短手方向両端に比べて長手方向両端の端辺に形成した保護層4dの形成幅Ls1が、長い構成が好ましい。このとき保護層4dの形成幅とは、略矩形状のシートであるセパレータ4a、4bの各端辺と接するように形成された保護層4dにおいて、上記端辺のうちの一辺と垂直方向に仮設される直線と上記保護層4dの外形線との交点のうち、上記一辺に1番目と2番目に近い2点の距離を意味する。端辺より内側に向かって延びた距離で表現される保護層4dの形成幅Ls1の長さが長くなっている。本実施例では、短手方向両端の端辺部分における形成幅を6mm、長手方向両端の端辺部分における形成幅を106mmとした。
なお、図4(a)では、長手方向の上記形成幅Ls1の長さ差を両端の間で設けていないが、図4(b)、(c)のように、最内周で負極3と対向するセパレータ4aの巻き始め部分の保護層4eの形成幅Ls2より、最も外側で負極3の電極層3bと対向するセパレータ4bの巻き終わり部分の保護層4fの形成幅Ls3を長くしてもよい。これは、巻回したときの径によるが、最も外側の方が、最も内側より非対向部3dの面積が大きくなりやすいためである。
また、本実施例の保護層4dは繊維物の集合体であることが好ましく、その平均繊維径が1μm〜25μmであることが好ましい。また、この繊維物は互いに交絡している、または、結着している構成が好ましい。具体的には、この繊維物は、メルトブロー法などを用いて形成される不織布から構成されていることが好ましい。これは、保護層4dもセパレータ4a、4bと同様に、電解液のリザーバーとして電解液を内部に含浸する際、上記繊維物どうしの間に形成される空隙から構成される孔が上記保護層4dに形成されることとなり、この孔に電解液を含浸させることにより、この保護層4dにおいてもセパレータとして一定以上の保液機能をもたせるためである。このとき、保護層4dの保液量は、上記負極3と対向した箇所の体積の30%以上60%以下が好ましい。30%を下回ると、保護層4d内の電解液の量が不足し、充放電を続けた際に、負極3へ電解液からのイオンの供給が不十分になり、抵抗が増大する恐れがある。また60%を超えると、空隙が多くなり過ぎ、繊維の量も少なくなるため、層として機能することが困難となり、本発明の目的である水分の反応の抑制も困難になるため、好ましくない。
図5(a)〜(c)は、本実施例のセパレータ4a、4bにおける保護層4dの構成を示した断面模式図である。図6は、本実施例の蓄電素子1の別の構成を示した平面模式図である。
本実施例の保護層4dは、基材4cの表面に対してロの字状に構成したが、これに限定されない。例えば図5(a)のように、基材4cの短手方向(幅方向)の両端に切り欠き状の窪みを設けてその窪みの中に保護層4dを設けてもよい。この構成により、保護層4dを積層させたときの保護層4dの突出がなくなり、セパレータ4a、4bの対向面が負極3に対してより均等に当接できるようになり、抵抗の増大を抑制できる。また、図5(b)のように、保液量さえ確保できるのであれば、基材4cの負極3と対向した側の面全体に保護層4dを形成した構成でもよい、加えて、正極2と負極3の間の短絡防止ができるのであるなら、図5(c)のように、保護層4dをセパレータとして構成してもよい。そして、図2のように、セパレータ4a、4bとして保護層4dを正極2、負極3とともに巻回して最外周にて負極3の非対向部3dと対向する構成ではなく、図6のように、別途、蓄電素子1の外周に筒状の保護層4gを設けて反応抑制を図ってもよい。
図4〜図6を用いて本実施例のセパレータ4a、4bの様々な構成を説明したが、いずれの構成であっても、本実施例のリチウムイオンキャパシタでは、より好ましくは、シート状である上記非対向部3dが、上記保護層4dと対向する際、この非対向部3dの保護層4dと対向している面において、その面のいずれの箇所も保護層4dと対向している構成が好ましい。これは、構成により本発明が課題としている非対向部3dと蓄電素子1内に存在する水分とが反応することを、より確実に抑えることが可能となるためである。
なお、本発明のリチウムイオンキャパシタは、上記のように、負極3の非対向部3dを有することによって本発明の課題が発生している。そのため、本実施例の負極3において、対向部3cが形成された領域の総面積S1と、非対向部3dが形成された領域の総面積S2の比S2/S1が0.1以下になるように構成されていることが好ましい。巻回状である本実施例の蓄電素子1では、最外周の非対向部3dを含めてこの面積比が0.24となるように構成されている。このようにして、蓄電素子1の最外周含めて非対向部3dの領域を可能な限り少なくすることにより、本発明のリチウムイオンキャパシタとしてサイクル特性の経時劣化をより大きく抑制することが可能となる。このとき、対向部3c、非対向部3dの各総面積は、集電体3aに対する塗布面積をそれぞれ用いる。
また、本実施例のリチウムイオンキャパシタとして、本発明の課題となっている蓄電素子1内の水分子の存在を低減するために、電解液に含まれる水分は1000ppm以下であることが好ましい。
なお、上記プレドープ工程において、プレドープ方法の一例として、上記リチウム層のリチウムがイオン化した後に、そのイオンが移動する距離を低減するために、このリチウム層を蓄電素子1内に設けてプレドープを行う方法がある。この方法を行う場合、一度、蓄電素子1を作製してしまうと、その後、蓄電素子1の乾燥が困難であった。これは、リチウム層を含んだ状態で蓄電素子1を乾燥してしまうと、蓄電素子1から除去されようとする水分がリチウム層と反応して水酸化リチウムやガス発生の要因となっていたためである。そのため、蓄電素子1の内部に所定の量の水分を含んだ状態でリチウムイオンキャパシタを作製することが必要であった。このとき比表面積が1000m2/gを超えるような大きな表面積を有した活性炭には、その内部に5000ppm以上の水分が残存することになる。これに対して、本発明のリチウムイオンキャパシタは、蓄電素子1内に上記所定量の水分が残っていたとしても、保護層4dの機能により、水分との反応を抑えてサイクル特性の劣化を抑えることができる。なお、この活性炭に残存する水分の量については、熱重量分析(TG)を行うことによって測定することができる。
以下に、図面を用いながら本発明の実施例2について説明を行う。なお、本実施例では、実施例1と構成が異なることを主に説明を行う。そのため、説明が省略された事項については実施例1の構成が適用できるものとする。
図7は本実施例のリチウムイオンキャパシタの構成を示した断面模式図である。
本実施例のリチウムイオンキャパシタは、図7のように、蓄電素子1の構成が巻回状だった実施例1のリチウムイオンキャパシタに対して、蓄電素子11の構成は複数の正極12、複数の負極13およびセパレータ14a、14bを順々に積層した構成である。積層された複数の正極12および複数の負極13はそれぞれ、リード箔15a、15bと接続され、蓄電素子11を収容する外装体16の内部から外部へ引き出されている。
本実施例の蓄電素子11は、図7のように、シート状の正極12が2枚、シート状の負極13が3枚積層され、シート状のセパレータ14aが4枚、シート状のセパレータ14bが2枚積層されている。この本実施例のセパレータの大きさは、65×70mm2とした。
正極12は矩形シート状の集電体12aの表裏面に実施例1と同組成の電極層12bが形成されている。このとき、電極層12bの形成領域は、集電体12aの片面において45×55mm2の大きさで形成されている。
負極13は矩形シート状の集電体13aの表裏面に実施例1と同組成の電極層13bが形成されている。このとき、電極層13bの形成領域は、集電体12aの片面において50×60mm2の大きさで形成されている。
本実施例の蓄電素子11では、正極12の電極層12bの非対向部を作らないために、積層方向両端に負極13が配置されるような構成となっている。
セパレータ14aは、帯状である実施例1のセパレータが複数の個片となったことを除いて構成は同じである。このセパレータ14aは正極12と負極13の間に介在するように配置され、電極層13bの対向部13c、非対向部13dのうち保護層14dが非対向部13dと対向した構成である。セパレータ14bは、積層体である蓄電素子11の積層方向の両端にそれぞれ配置されている。このときセパレータ14bは、対向する積層方向両端に位置する負極13の電極層13bにおいて、対向する面すべてが非対向部13dとなるため、シート状である基材14cの負極13と対向した面の全領域に保護層14dが形成された構成となっている。
リード箔15a、15bはそれぞれアルミニウム、銅から構成され、それぞれその一端を集電体12a、13aと接続している。
外装体16には、樹脂層と金属層の積層体であるラミネートシートを用い、上記リード箔15a、15bの一部が外部に露出するように、このシートの端部を熱融着させて封止した。
以上で本実施例のリチウムイオンキャパシタが完成する。
(性能評価試験)
以下に本発明のリチウムイオンキャパシタの特性試験の説明を行う。
以下に本発明のリチウムイオンキャパシタの特性試験の説明を行う。
本試験では、実施例1のリチウムイオンキャパシタの構成を基にセパレータの構成だけ異ならせて以下のサンプルを構成する。
サンプル1は、セパレータ4a、4bの保護層4dに平均繊維径が8μmであるポリプロピレンの不織布を用いた。
サンプル2は、保護層4dにセルロースと平均繊維径が5μmのポリプロピレンの混合物から構成されたものを用いたことを除いてサンプル1と同じ構成である。混合の方法として繊維状のセルロースと繊維状のポリプロピレン樹脂とを、それぞれを水に分散させたスラリーを作製し、スラリーどうしを混合する手法を用いた。そして、その混合比は重量比として7:3である。
サンプル3は、保護層4dを設けず、基材4cのセルロース層のみでセパレータ4a、4bを構成したことを除いてサンプル1と構成は同じである。
これらサンプル1〜3のリチウムイオンキャパシタについてそれぞれ、保護層4dのFT−IRのピーク比の値と、サイクル特性の信頼性を確認するために、直流内部抵抗(DCR)の変化率を測定する。サンプル3は保護層4dを設けていないため、基材4cの測定値を代用する。ここで各サンプルのDCRの変化率は、各サンプルの初期DCRと同サンプルの負荷試験後のDCRの差分を同サンプルの初期DCRで割って百分率で示したものである。負荷試験の条件としては、温度は50℃であり、試験時間は1000時間であり、充放電条件は直流電源を用いた4.2V連続印加条件とした。また負荷試験前後におけるDCRの計測方法は、定電流(0.2A)放電時における放電開始後0.5〜1.0秒目の電圧降下データを電流値で除算する算出手法を用いた。その結果を以下に(表1)として示す。
上記(表1)のように、ピーク比が本発明の条件を満たすサンプル1、2はサンプル3に対してDCRの変動が顕著に抑制されていることが分かる。これは、各サンプルのピーク比P1/P2の大小関係より、保護層4dを構成する材料が酸素原子などの水分生成に起因する官能基がサンプル3のセルロースのみの構成に比べて少ない構成であるためと考えられる。これにより、非対向部3dに最も近くに位置する保護層4dから非対向部3dへ水分の浸入が抑制され、本発明の効果が得られているものであると考えられる。そして(表1)より、本発明の効果を得る最低限の条件として、サンプル3におけるFT−IRのピーク比の値が1.38であることから、同ピーク比が1.38より小さければ効果が得られることがわかる。
なお、本実施例のキャパシタに用いる電解液は上記構成に限定されず、次の化学式で示したアニオンのうち2種類以上を混合したものも有用である。
PF6 −、BF4 −、P(CF3)XF6 −X(X=1〜6)、B(CF3)YF4 −Y(Y=1〜4)(CF3はC2F5など鎖状、環状フルオロカーボンとしても良い)のうち2つ以上のアニオンの混合物が好ましい。
これは、キャパシタのセル容量、抵抗について、特に正極2の容量、抵抗が重要になる。正極2の活物質は、上記実施例の通り活性炭である。上記活性炭が有する細孔の径は、一様ではなく一定の細孔径分布を有する。アニオン半径と活性炭細孔径の大きさの最適範囲が存在する。このため、複数種の径により構成された活性炭の細孔を有した径に対して、複数種のアニオン径を有したアニオンを吸脱着させることにより、正極2の活性炭と単一のアニオンを使用したときの容量よりも多くのものを引き出すことができる。
上記の電解質に対して、本発明に用いられる溶媒として、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、ガンマブチロラクトン、スルホラン、エチルメチルカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ブチレンカーボネート、などの環状カーボネート、鎖状カーボネートの混合物や環状エステル、鎖状エステル、環状エーテル、鎖状エーテル、のほかエポキシ基、スルホン基、ビニル基、カルボニル基、アミド基、シアノ基を有する有機系溶媒のうち、2種類以上を適宜選ぶことができる。
以上のように、本発明におけるリチウムイオンキャパシタは、水分生成の要因となる化合物が少ない保護層を、負極の電極層のうち正極と非対向となった非対向部に対向させている。これにより、非対向部で水分が反応することが抑制されてリチウムイオンキャパシタとしてサイクル特性の劣化を抑制することができる。
本発明にかかるリチウムイオンキャパシタは、サイクル特性の長寿命化において優れている。そのため急速な充放電においても優れたエネルギー密度を示すものであり、例えば、回生やバックアップに用いられるハイブリッド車両電源としての用途が有用である。
1、11 蓄電素子
2、12 正極
2a、3a、12a、13a 集電体
2b、3b、12b、13b 電極層
3、13 負極
3c、13c 対向部
3d 非対向部
4a、4b、14a、14b セパレータ
4c、14c 基材
4d、4e、4f、4g 保護層
5a、5b リード線
6、16 外装体
7 封口部材
15a、15b リード箔
2、12 正極
2a、3a、12a、13a 集電体
2b、3b、12b、13b 電極層
3、13 負極
3c、13c 対向部
3d 非対向部
4a、4b、14a、14b セパレータ
4c、14c 基材
4d、4e、4f、4g 保護層
5a、5b リード線
6、16 外装体
7 封口部材
15a、15b リード箔
Claims (9)
- イオンの吸着が可能な正極とイオンの吸蔵が可能な負極を一対の電極とし、この一対の電極の間にセパレータが介在した蓄電素子と、
この蓄電素子を電解液とともに収容した外装体を少なくとも備え、
前記正極は、導電材料からなる基材とこの基材と電気的に接続してイオンの吸着が可能な電極層を有し、
前記負極は、導電材料からなる基材とこの基材と電気的に接続してリチウムイオンを吸蔵した電極層を有し、
これら正極および負極の電極層が前記セパレータを介して互いに対向し、
前記負極の電極層は、前記正極と対向した面において、前記正極と対向した対向部と、前記正極の電極層と非対向である非対向部を有し、
この非対向部と対向して当接した保護層が設けられ、
この保護層は、フーリエ変換赤外分光光度計(FT−IR)を用いて測定したとき検出されるピークのうち、波数が3000〜3600の間にあるピークP1と波数が2800〜3000の間にあるピークP2のピーク比P1/P2の値が1.38より小さいリチウムイオンキャパシタ。 - 前記負極の前記非対向部において、前記保護層と対向する面は全てが前記保護層と対向した請求項1に記載のリチウムイオンキャパシタ。
- 前記保護層の少なくとも一部は繊維の集合体から構成され、これら繊維は互いに融着または交絡したことを特徴とする請求項1に記載のリチウムイオンキャパシタ。
- 前記繊維の繊維径が1μm〜25μmである請求項3に記載のリチウムイオンキャパシタ。
- 前記保護層は孔を有し、この孔の中に前記電解液が含浸されており、
前記保護層における電解液の保液量は、この保護層のうち、前記負極に対向する箇所の体積の30%〜60%である請求項3に記載のリチウムイオンキャパシタ。 - 前記正極および前記負極のうち、前記蓄電素子の中で最も外側に前記負極の電極層の一部が設けられ、この負極の電極層の一部は前記蓄電素子の外部と面し、その外部と面した面が前記保護層と対向して当接した請求項5に記載のリチウムイオンキャパシタ。
- 前記負極において、前記非対向部が形成された箇所の総面積S1と前記対向部が形成された総面積S2の比S1/S2が0.3以下である請求項6に記載のリチウムイオンキャパシタ。
- 前記セパレータは前記保護層から構成された請求項5に記載のリチウムイオンキャパシタ。
- 前記正極の電極層は比表面積が1000m2/g以上である活性炭を含み、この電極層の含水率は、5000ppm以上である請求項1に記載のリチウムイオンキャパシタ。
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