JP2016216471A - 三糖誘導体及びアジュバントとしてのその使用 - Google Patents

三糖誘導体及びアジュバントとしてのその使用 Download PDF

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Abstract

【課題】三糖誘導体アジュバント組成物、並びにかかるアジュバント組成物を含むワクチン又はキット。【解決手段】脂肪酸エステル基及び任意選択で1つ又は2つの硫酸エステル基又はリン酸エステル基から選ばれる1つ以上のアニオン基で完全に置換されている三糖コアを含む三糖誘導体のアジュバントとしての使用、三糖誘導体それ自体、かかる三糖の調製方法、かかる方法で得られる三糖。三糖コアは、ラフィノース、メレジトース、マルトトリオース、ニゲロトリオース、マルトトリウロース又はケストースに由来する。【選択図】図1

Description

発明の分野
本発明は、脂肪酸エステル基及び任意選択で1つ以上のアニオン基で完全に置換されている、置換された三糖コアを含む新規な三糖誘導体、及びアジュバントとしての該三糖誘導体の使用に関する。本発明は、さらに、この三糖誘導体の調製方法、この方法によって得られる三糖、及びワクチン中でのアジュバントの使用に関する。
発明の背景
抗体とは、血液及び他の体液中、並びに組織中に含有される物質であり、抗原に結合してその抗原を無害化する。抗体は体の天然の防御機序の1つを構成する。抗体は高度に特異的であり、抗体の形成を誘発した抗原を殺すか、その抗原に結合するか、又はその抗原を無害化する。
このように、抗原が免疫系に接触すると、複雑な一連の細胞の相互作用が活性化されて、その抗原の排除、及び/又はそれ以前の平衡の再確立がなされる。
抗原の特性のうちの2つは、in vivoで免疫応答を誘発する(特異的な抗体の形成を含む)能力である免疫原性、及びその抗原が元となって生じた抗体によって選択的に認識される能力である抗原性である。
ワクチンを用いて特異的な抗原を投与することによって、免疫応答を意図的に刺激する方法が知られている。この処置を用いると、生物における免疫応答の状態を維持し、引き続き抗原と接触している間、生物の反応をより迅速により効果的にすることが可能になる。
しかし、免疫原性が弱く、生物を効果的に保護するには不十分な免疫応答しか誘発しない抗原がある。このような免疫原性は、抗原がアジュバントと同時投与されれば、顕著に改善される場合がある。
アジュバントとは、抗原に対する免疫応答を高める物質であるが、必ずしもそれ自体に免疫原性があるわけではない。アジュバントは、抗原を投与部位付近に局所的に維持して、免疫系の細胞に抗原をゆっくりと徐放することを容易にするデポ(貯蔵)効果を生むことによって作用することができる。アジュバントは、免疫系の細胞を抗原貯蔵部に誘引し、かかる細胞を刺激して免疫応答を引き出すこともできる。
アジュバントは、例えば、ワクチンに対する宿主免疫応答を向上させるために長年使用されてきた。内在性アジュバントとは、普通、ワクチンとして使用される死滅細菌又は弱毒化細菌の成分である。外在性アジュバントとは、一般的に抗原に非共有結合した免疫調節剤であり、宿主免疫応答を高めるために製剤化される。
水酸化アルミニウム及びリン酸アルミニウム(まとめてアラムと呼ばれる)が、普通、ヒト及び動物用ワクチン中でアジュバントとして使用される。ジフテリア及び破傷風トキソイドに対する抗体応答の増加におけるアラムの有効性は十分立証されており、もっと最近では、HBsAgワクチンにアラムがアジュバントとして使用されている。
抗原に対する免疫応答を惹起することができる外在性アジュバントは広範にある。このような外在性アジュバントには、膜タンパク質抗原と複合体を形成するサポニン(免疫刺激複合体)、鉱油を伴うプルロニック(pluronic)ポリマー、鉱油に入れた死滅マイコバクテリア、完全フロイントアジュバント、細菌生成物、例えばムラミルジペプチド(MDP)など、が含まれる。
プロテオリポソームでのタンパク質の封入(Millerら、J.Exp.Med.176:1739〜1744(1992)を参照)を有すると化学的に定義されたアジュバント、例えば、モノホスホリルリピドA、リン脂質コンジュゲートなど(Goodman−Snitkoffら、J.Immunol.147:410〜415(1991)を参照)が研究されている。
合成ポリマーもアジュバントとして評価されている。合成ポリマーには乳酸及びグリコール酸のホモポリマー及びコポリマーが含まれ、これらは抗原を封入するマイクロスフェアを生成するために使用されてきた(Eldridgeら、Mol.Immunol.28:287〜294(1993)を参照)。
非イオン性ブロックコポリマーは、評価を受けている別の合成アジュバントである。油性乳剤中の低分子量コポリマーについて(Hunterら、The Theory and Partical Application of Adjuvants(Ed.Stewart−Tull、D.E.S.)John Wiley and Sons、NY、51〜94ページ(1995)を参照)、及び水性製剤中の高分子量コポリマーについて(Toddら、Vaccin 15:564〜570(1997))、アジュバント効果も研究されている。
理想的なアジュバントに望ましい特徴は、毒性がなく、長時間持続する免疫応答を刺激できることである。ヒトにおいて最も広く使用されるアジュバントの1つにアラムがある。他のアジュバント、例えばサポニン、Quil A及び油中水型アジュバント、死滅結核菌を加えたフロイント(完全フロイント)又は菌を加えないフロイント(不完全フロイント)などは、毒性作用があるため、ヒトにおける使用に制限があり、動物における弊害について懸念が高まっている。
要するに、多くのアジュバント製剤が記述されているが、そのほとんどが定期接種ワクチン用として受容されるものではなく、ヒトにおける使用に認可されたものはほとんどない。その原因は主にアジュバント製剤の毒性にある。例えば、ある動物ワクチン中でアジュバントとして使用される鉱油は、容易に分解せず、注射部位に滞留し、これによって容認し難い肉芽腫を引き起こす。概して、鉱物化合物油乳剤、リポソーム及び生分解性ポリマーマイクロスフェアなどのアジュバント製剤は、注射部位に貯蔵部を形成することが原因で局所反応を引き起こす。
ヒト用ワクチンにおいて現在認可されているアジュバントの例には、アラム、MF59(水中油型乳剤)、MPL(糖脂質)、VLR、免疫増強性再構成インフルエンザヴィロソーム(Immunopotentiating Reconstituted Influenza Virosome)(IRIV)及びコレラ毒素が含まれる(Reedら、Trends in Immunology 30:23〜32(2008)を参照)。
当技術分野において公知のアジュバントの1つの群は、いわゆるスルホリポ多糖、即ち脂肪酸エステル及び硫酸エステルの両方を含有する多糖類である(Hilgersら、Immunology 60.、141〜146ページ、1986)。これらの化合物の調製方法は、国際特許出願、国際公開第96/20222号及び国際公開第96/20008号に記載されている。スルホリポ多糖を調製するこれらの方法では、結果として、多糖分子毎に存在する脂肪酸エステルの数、多糖分子毎に存在する硫酸エステルの数、多糖分子毎のヒドロキシル基の数、並びに多糖分子全体に亘る脂肪酸エステル、硫酸エステル及びヒドロキシル基の分布が異なる種々のスルホリポ多糖誘導体が形成される。このことが意味するのは、これらのスルホリポ多糖の調製中に様々なスルホリポ多糖の混合物が得られるということである。その結果、所望のスルホリポ多糖の収率が比較的低いものとなるか、又は規制問題を発生させる、特性決定の困難な混合物として、このアジュバントを使用しなければならない。
欧州特許EP1233969において、スルホリポ二糖を含むアジュバント組成物が特許請求されている。このスルホリポ二糖の調製方法も記載されている。実施形態の1つにおいて、調製されたスルホリポ二糖は脂肪酸エステル基又は硫酸エステル基で完全に置換されている。しかし、以下にさらに記載するように、このスルホリポ二糖がアジュバントとして動物に使用されると、平均体温上昇(発熱を含む)及び局所刺激(組織腫脹)の発生などの不所望な副作用が発生する。
発明の詳細な説明
上記の事項に鑑みて、本発明の目的は、調製が比較的容易且つ安価であり、良好なアジュバント特性があり、臨床で使用されるとき不所望な副作用の誘発が最小限である化合物を提供することである。本発明のさらなる目的は、例えばワクチンと組み合わせてアジュバント組成物中で使用することができ、優れた安全性及び副作用プロファイルを有する化合物を提供することである。
本発明の第1及び第2の態様は、三糖誘導体及びアジュバントとしての該三糖誘導体の使用に関する。本発明による三糖誘導体は、脂肪酸エステル基及び任意選択で1つ以上のアニオン基で完全に置換されている、置換された三糖コアを含む。
本発明による三糖誘導体は、ワクチン用アジュバントとして使用するのにきわめて好適である。この三糖誘導体の副作用プロファイルは、例えば二糖系のアジュバントなど、多糖誘導体系の他のアジュバントの副作用プロファイルよりも驚くほど顕著に優れている。
抗原組成物と、本発明による三糖誘導体を含むアジュバント組成物とをワクチン接種した動物は、例えばEP1233969の二糖誘導体と比較して平均体温の上昇が少ない。本発明による三糖誘導体を含むアジュバントを使用すると、注射部分周辺の局所反応(組織腫脹)の発生度合いも低い。
本明細書で使用する抗原という用語は、人体又は動物体において免疫学的反応を誘発する任意の成分又は物質を指す。例えば、ウイルス、細菌、マイコプラズマ、寄生生物又は腫瘍細胞、微生物のサブユニット、例えばタンパク質、多糖、ペプチド、糖タンパク質、多糖−タンパク質コンジュゲート、ペプチド−タンパク質コンジュゲートなどである。
抗原は、例えば、1つ以上の生きている生物、不活化生物、又はいわゆるサブユニット(後者は例えば、合成で、若しくは組換えDNA法によって調製されるか、又は生物から単離される)からなることもあり、又はこれらを含有することもある。抗原という用語は、人体又は動物体において免疫反応を誘発しうる任意の成分をさらに指す。
本発明の誘導体の三糖コアは好ましくは、ラフィノース、メレジトース、マルトトリオース、ニゲロトリオース、マルトトリウロース又はケストースに由来する。特に好ましくは、三糖コアがラフィノース、メレジトース又はマルトトリオースに、最も好ましくはラフィノース又はマルトトリオースに由来する。これらの三糖は、標準形態、即ち非置換形態で、例えば脂肪酸によるエステル化などの反応に有効な、11のOH−基を有する。しかし、OH−基のうち1つ以上、好ましくは1つがアニオン基と反応し、それによって、例えば硫酸エステル基又はリン酸エステル基が得られること、好ましくは硫酸エステル基が得られることも可能である。
本発明の好ましい実施形態では、本発明による三糖誘導体は、アニオン基を含まず、脂肪酸基のみを、好ましくは同一の脂肪酸基を含む。
別の好ましい実施形態によれば、本発明による三糖誘導体は、置換された各三糖コアにつき、1つ又は2つのアニオン基と、この各々に対して10又は9つの脂肪酸基とを含む。好ましくは、脂肪酸基は同一のものである。
本明細書で使用するアニオン基という用語は、負に帯電している部分(即ち中性pH又は誘導体が適用される環境のpHで負に帯電している)を指す。かかるアニオン基は、例えば、硫酸基、スルホン酸基又はリン酸基でもよい。好ましいアニオン基には、硫酸エステル基又はリン酸エステル基が含まれる。かかる基の例には、−O−SO−ONa又は−O−SO−ONH、−O−SO−OTEA(即ち硫酸トリエチルアンモニウム)がある。
本発明の好ましい実施形態において、置換された三糖コアに共有結合している脂肪酸エステル基は、鎖長が炭素原子数4〜20、好ましくは6〜18、より好ましくは炭素原子数8〜16、最も好ましくは10〜14、きわめて好ましくは炭素原子数12の、直鎖、分枝、飽和又は不飽和の脂肪酸のエステルである。
置換された三糖コアが、複数種の脂肪酸エステルで置換されていることは本発明の範囲内であるが、1種のみが使用されること、即ち全ての脂肪酸エステルが同一のものであることが好ましい。
脂肪酸を使用することがきわめて好ましいが、しかし、他のカルボン酸、好ましくは脂肪酸に密接に近似したものが有利な結果をもたらす場合があることも、本発明によって想定される。
好ましくは、脂肪酸エステルは、飽和脂肪酸、一価不飽和脂肪酸又は多価不飽和脂肪酸のエステル、例えば、酪酸、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、パルミトレイン酸、ステアリン酸、リシノール酸、バクセン酸、アラキジン酸、ガドレイン酸、アラキドン酸、オレイン酸又はリノール酸などである。ラウリン酸が最も好ましい。
好ましい実施形態では、置換された三糖コアは、ラフィノース、メレジトース又はマルトトリオースに由来し、置換された各三糖につき、同一の脂肪酸エステル基で完全に置換されている三糖誘導体である。即ち、この三糖コアは11の同一の脂肪酸エステル基で置換されている。
別の好ましい実施形態では、置換された三糖コアは、ラフィノース、メレジトース又はマルトトリオースに由来し、置換された各三糖につき、硫酸エステル基又はリン酸エステル基などの1つ又は2つのアニオン基、及びこの各々に対して10又は9つの同一の脂肪酸エステル基を含む。最も好ましくは、脂肪酸エステルはラウリン酸のエステルである。
本発明の第3の態様は、
i)三糖を用意し、これを溶媒中に溶解させるステップと、
ii)三糖の全てのOH−基を脂肪酸又は脂肪酸の供給源によってエステル化し、任意選択で、三糖のOH−基のうち少なくとも1つをアニオン作用剤と反応させるステップと
を含む、三糖誘導体の調製方法に関する。
全てのOH−基がアニオン基及び/又は脂肪酸と反応するという事実があるため、不純物はほとんど形成されていない。このことが意味するのは、大規模な精製ステップを経ずとも、薬学的に許容される純粋な形態の想定される三糖誘導体を得ることが可能であるということである。ラウリン酸など、脂肪酸を1種のみで使用すれば、所望の三糖誘導体を薬学的に許容される純粋な形態で得るために必要な精製はさらに少なくて済む。本発明の方法の別の利点は、所望の三糖誘導体が容易に比較的大量に得られることであり、これによって本方法は経済的に魅力のあるものとなる。
本発明の好ましい実施形態では、調製された三糖誘導体は、アニオン基を含まず、脂肪酸基のみを、好ましくは同一の脂肪酸基を含む。即ち、全てのOH−基が脂肪酸又は脂肪酸の供給源と反応したということである。
別の好ましい実施形態によれば、調製された三糖誘導体は、置換された各三糖コアにつき、1つ又は2つのアニオン基と、この各々に対して10又は9つの脂肪酸基とを含む。好ましくは、脂肪酸基は同一のものである。
上記の方法において使用する三糖は、好ましくは、ラフィノース、メレジトース、マルトトリオース、ニゲロトリオース、マルトトリウロース又はケストースである。より好ましくは、ラフィノース、メレジトース又はマルトトリオースが、最も好ましくはマルトトリオース又はラフィノースが使用される。
上記の方法において使用する脂肪酸の意味は、脂肪酸塩、脂肪酸ハロゲン化物、脂肪酸エステル及び誘導体を含む、任意の脂肪酸の供給源を指す。好ましくは、特許請求した方法において使用する脂肪酸は、鎖長が炭素原子数4〜20の間、好ましくは6〜18の間、より好ましくは炭素原子数8〜16、最も好ましくは炭素原子数10〜14、きわめて好ましくは炭素原子数12の、直鎖、分枝、飽和又は不飽和の脂肪酸である。
好ましくは、使用する脂肪酸は、飽和脂肪酸、一価不飽和脂肪酸又は多価不飽和脂肪酸、例えば酪酸、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、パルミトレイン酸、ステアリン酸、リシノール酸、バクセン酸、アラキジン酸、ガドレイン酸、アラキドン酸、オレイン酸又はリノール酸などである。ラウリン酸が最も好ましい。
上記の通り、本発明の好ましい実施形態では、OH基のうち少なくとも1つがアニオン性試薬と反応する。好ましくは、使用されるアニオン作用剤は、硫酸化剤又はリン酸化剤、例えば気体のSO、HCLSO、SO.ピリジン、SO−2−メチルピリジン、SO−2,6−ジメチルピリジン、SO−ジメチルホルムアミド、SO−トリメチルアミド、SO−トリエチルアミン、SO−ジメチルアナリン、SO−N−エチルモルホリン、SO−ジエチルアラニン、SO−ジオキサン及びこれらの組合せである。最も好ましくは、スルホン化剤はSO.ピリジン又はSO.トリエチルアミンである。
最も好ましい硫酸化剤はSO.ピリジンである。三糖のOH−基のうち少なくとも1つと硫酸化剤との反応は、三糖の脂肪酸でのエステル化の前に実施することがさらに好ましい。硫酸化剤との反応を最初に実施することの利点は、硫酸化剤がいわゆる第1OH−基と最初に反応してから他のOH基と反応し、これによって、形成される異性体の数が低減されることである。
好ましい実施形態では、三糖:アニオン作用剤:脂肪酸の当量比は、1:0〜3:8〜11、好ましくは1:0〜1:10〜11である。特許請求したこれらの範囲内では、三糖のOH−基が、脂肪酸エステル及び任意選択で硫酸エステルなどのアニオン基で完全に置換されたものが効率的に得られる。
好ましくは、反応を実施するために使用する溶媒は、ピリジンとジメチルホルムアミドとの混合物である。
本発明の方法の追加のステップでは、三糖誘導体に、薬学的に許容される添加剤又は賦形剤と混合する追加のステップを施し、それによってアジュバント組成物が得られる。
本発明の第4の態様は、本発明による三糖誘導体又は該三糖誘導体の混合物を含むアジュバント組成物に関する。かかる三糖誘導体を製剤してアジュバント組成物にする際、薬学的に許容される添加剤又は賦形剤と混合することが好ましい。好ましくは、アジュバント組成物は水中油型乳剤として製剤化される。使用するのに好適な油は、中でも、動物油、植物油及び鉱油、例えば魚油、ビタミンE、スクアラン(sqalane)、スクアレンなどである。好ましくはスクアランが、好ましくはポリソルベートと組み合わせて使用される。
1種の三糖誘導体のみを使用することが可能ではあるが、本発明による種々の三糖誘導体の混合物をアジュバント組成物中に使用することも本発明の範囲内である。好ましい実施形態では、硫酸エステル基などのアニオン基を伴う、本発明による三糖誘導体の混合物、及びアニオン基を伴わない同一の三糖誘導体、例えば、スルホ−リポ−ラフィノース及びリポ−ラフィノースが使用される。最も好ましくは、かかる混合物中で使用される三糖誘導体の脂肪酸エステルは、例えばラウリン酸のエステルなどの同一のものである。
本発明の第5の態様は、上記の通りのアジュバント組成物又は三糖誘導体を含むワクチンに関する。
アジュバント組成物と抗原組成物又はワクチンとの両方が、非経口的に投与されることが好ましい。非経口投与の好適な手段には、筋肉内、皮下、真皮下及び皮内投与が含まれる。非経口投与に好適な器具には、針(マイクロニードルを含む)付き注射器及び経皮デリバリーシステムが含まれる。
非経口製剤は、標準的な方法に従って、当業者が容易に調製することができる。非経口製剤は、水中油型乳剤として調製されることが好ましい。
例えば濾過による滅菌条件下での非経口製剤の調製は、当業者に周知の標準的な製薬技術を使用して容易に実現することができる。
本発明によるワクチン又はアジュバント組成物は、ヒト及び様々な標的動物、例えばブタ、ウシ、家禽、イヌ、ネコ、ウマなどに投与することができる。
本発明の第6の態様は、上記のアジュバント組成物及び抗原組成物を含むキットに関する。
アジュバント組成物と抗原組成物即ちワクチンとの組合せを、別々に投与することが望ましい場合がある。かかる場合には、アジュバント組成物と抗原組成物とをキットの形態中に都合よく組み合わせることができる。かかるキットは、例えば2本バイアルシステム又はデュアルチャンバーシリンジとしてもよいであろう。
次に、本発明を、以下の非限定的な実施例によってさらに説明することにする。
本発明による三糖誘導体の調製
実施例1 本発明によるスルホ−リポ−三糖の一般的な合成
三糖を真空オーブン中で乾燥し、結晶水を除去する。続いて三糖(5g)を、還流冷却器を備えた100mL三口丸底フラスコ中で、30mLのDMF及び14mLのピリジン中に窒素流下で溶解させる。1.05当量のピリジン.SOを、強力に攪拌しながら添加する。1時間後、フラスコを氷水中で冷却し、反応混合物が温まるのを防止するために強力に攪拌しながら塩化ラウロイルを滴加する。15分後、氷浴をゆっくりと40℃まで加熱する。反応の進行はHPLCでモニターする。反応完了後、混合物を、ロータリーエバポレーター(60℃まで加熱)に入れて真空内で濃縮する。粗生成物を300mLヘプタン及び150mL塩水中に取り込む。有機層を500mL分液漏斗中で分離し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過する。ヘプタン溶液を真空内で濃縮する。得られた油を200mLヘプタン中に溶解させ、トリエチルアミン(2.37mL)を滴加する。得られた溶液を濾過し、真空内で濃縮する。油を100mLヘプタン中に再び溶解させ、濾過し、溶液を真空内で濃縮する。
実施例2 ピリジン.SO ルートによるスルホ−リポ−マルトトリオース(S1L10−Ma)の合成
表題生成物を、実施例1に記載した一般的な方法に従って、以下の詳細にて合成した。即ち、マルトトリオース(5.1g、10mmol)を真空炉(vacuum stove)中で、<10mbarにて、40℃で19時間及び70℃で48時間乾燥し、収量は4.9gであった。乾燥したマルトトリオースを30mLのDMF及び14mLのピリジン中に溶解させ、1.6g(1.05当量)のピリジン.SOで硫酸化し、2mLのDMF中に懸濁した。1時間後、スルホ−三糖を、氷浴中で11当量(25.5mL)の塩化ラウロイルでエステル化した。混合物をゆっくりと40℃まで加熱し、3時間反応させた。反応ステップに続いて、HPLC−ELSD分析を行った。抽出及びトリエチルアミン交換をしてから生成物を単離した。濃厚な黄褐色のシロップの収量は15.5g+5.5g(50℃まで加熱した後の蒸発フラスコからの二次収穫物)。HPLC−ELSDクロマトグラムについては図1Aを参照。
実施例3 ピリジン.SO ルートによるスルホ−リポ−マルトトリオース(S1L10−Ma)の代替合成
表題生成物を、実施例1に記載した一般的な方法に従って、以下の詳細にて合成した。即ち、マルトトリオース(5.0g、10mmol)を真空炉中で、<10mbarにて、40℃で20時間及び70℃で90時間乾燥し、収量は4.9gであった。乾燥したマルトトリオースを30mLのDMF中に溶解させ、1.6g(1.05当量)のピリジン.SOを14mLのピリジン中の懸濁液として添加した。1時間後、スルホ−三糖を、氷浴中で11当量(25.2mL)の塩化ラウロイルでエステル化し、ゆっくりと40℃まで加熱した。HPLC−ELSD分析用試料を、処理中の一定時間毎に取り出した。塩化ラウロイルとの反応を周囲温度で終夜放置した。後処理を、実施例1に記載の通りに行った。濃厚な黄褐色のシロップの収量は24.7g。HPLC−ELSDクロマトグラムについては図1Bを参照。
実施例4 ピリジン.SO ルートによるスルホ−リポ−ラフィノース(S1L10−Ra)の合成
表題生成物を、実施例1に記載の通りに、以下の詳細にて合成した。即ち、ラフィノース五水和物(5.0g、10mmol)を、真空炉中で、<10mbarにて、30℃で24時間及び60℃で90時間乾燥し、収量は4.3gであった。乾燥したラフィノースを30mLのDMF及び14mLのピリジン中に溶解させた。ピリジン.SO(1.6g、1.05当量)を一度に添加した。1時間後、スルホ−三糖を氷浴中で12当量(23.5mL)の塩化ラウロイルでエステル化し、40℃までゆっくりと加熱した。4時間後、実施例1に記載の通りに、混合物を真空内で濃縮し、抽出し、TEAで処理した。濃厚な黄褐色のシロップの収量は18.0g。HPLC−ELSDクロマトグラムについては図2を参照。
実施例5 リポ−マルトトリオース(L11−Ma)の合成
表題生成物を、実施例1に記載した一般的な方法に従って、以下の詳細にて合成した。即ち、マルトトリオース水和物(0.50g)を真空オーブン中で乾燥した。乾燥した三糖(0.49g、0.97mmol)をピリジン(1.4mL)及びDMF(3mL)中に溶解させ、氷浴中で冷却し、塩化ラウロイル(3.36mL、15当量)と、0℃で1時間、続いて室温で16時間反応させた。反応混合物はゲルになり、3mLのヘプタンを添加し、音波処理をすると、生成物は溶解した。ヘプタンの添加を2回繰り返した。有機相(75mL)を水で洗浄し、3層系を形成した。有機層のみを単離し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮して、濃厚な黄褐色のシロップ1.39gを得た。HPLC−ELSDクロマトグラムについては図3Aを参照。
実施例6 リポ−ラフィノース(L11−Ra)の合成
ラフィノース五水和物(0.50g)を真空オーブン中で乾燥した。乾燥したラフィノース(0.41g、0.86mmol)をピリジン(1.4mL)及びDMF(3mL)中に入れ、氷浴中で冷却し、塩化ラウロイル(2.97ml、15当量)と、0℃で1時間、続いて室温で18時間反応させた。反応混合物をヘプタン(50ml)で希釈し、水(25ml)で洗浄した。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過し、濃縮して、濃厚な黄褐色のシロップ2.33gを得た。HPLC−ELSDクロマトグラムについては図3Bを参照。
本発明による三糖誘導体を含むアジュバントの、抗GnRH価、血清テストステロン値及び有害作用の発生に対する影響。
動物実験を実施して、本発明による三糖のアジュバントとしての使用に関連する有効性及び考えられる有害作用を評価した。ラットにおける当試験では、3種の(スルホ−)リポ−三糖系のアジュバントを試験した。即ち、実施例3に従って調製したスルホ−リポ−マルトトリオース(1つの硫酸−エステル基及び10のラウロイルエステル基、S1L10−Ma)、実施例4に従って調製したスルホ−リポ−ラフィノース(1つの硫酸−エステル基及び10のラウロイルエステル基、S1L10−Ra)、及び実施例6に従って調製したリポ−ラフィノース(ラウロイルエステル基で完全に置換されたラフィノース、L11−Ra)である。スルホ−リポ−マルトトリオースを含むアジュバントには、リポ−マルトトリオース(ラウロイルエステル基で完全に置換されたもので、L11−Ma)も含めた。スルホ−リポ−ラフィノースを含むアジュバントには、リポ−ラフィノース(ラウロイルエステル基で完全に置換されたもので、L11−Ra)も含めた。
スルホ−リポ系のアジュバントを、1用量につき0.008〜8mgの種々な用量にて試験した。アジュバントを、1用量につき、0.7μgのコンジュゲートしたGnRHを伴うGnRH−KLHコンジュゲートと組み合わせて試験した。アジュバントのアジュバント活性を、陽性対照アジュバントのスルホ−リポ−スクロース(1つの硫酸エステル基及び7つのラウロイル酸エステル基を伴う二糖、S1L7−Su)、及び糖類化合物を含まず水中スクアラン乳剤からなる陰性対照アジュバント、並びにPBSのみを受ける1グループと比較した。
有効性を、抗体価と、テストステロン値に対する誘発された抗体の生物学的影響とによって判定した。アジュバントを伴う免疫処置の有害作用を判定するために、毎日の臨床観察を行い、体温及び注射部位反応を判定した。
アジュバント乳剤の調製
糖類:スルホ−リポ−マルトトリオース(S1L10−Ma)
スルホ−リポ−ラフィノース(S1L10−Ra)
リポ−ラフィノース(L11−Ra)
スクアラン(A&E Connock)
ポリソルベート−80(Fagron)
滅菌PBS−wit pH7.4(Mediabereiding ASG、Lelystad)
MilliQ水
Millexシリンジ式フィルターユニット0.22μmPES、33mm、4.5cm(Millipore)
相互作用チャンバー、型F20Yを備えたマイクロフルイダイザー(Microfluidizer)M−110S
マイクロトラックナノトラックアナライザーシステム(Microtrac Nanotrac Analyzer System)NPA−253
実験用アジュバントを以下の通り調製した。
Figure 2016216471

注:グループ5及び10については、糖類をスクアラン中に溶解させた。これらの溶液のうち、4.0056g(5)及び4.0006g(10)を、さらなる乳剤の調製に使用した。最終的な乳剤中のSLS含有量は1mg/25mlであった。
油相成分(糖、スクアラン、ポリソルベート−80及びMilliQ水、量は表1に示した通り)を、50mlファルコン(Falcon)チューブ中で重量測定した。ボルテックスを使用して成分を混合し、50℃の湯浴中で糖類が溶解するまで加熱した。温まった油相を水相(PBS)に添加し、2つの相を、ボルテックス及びウルトラタラックス(ultra−turrax)によって、24000min−1で約30秒間、間隔を置いて混合した。続いて、乳剤を、マイクロフルイダイザー処理によって形成した。操作圧力を500kPa(5bar)に設定し、各混合物を、氷浴に浸した相互作用チャンバーの冷却下に3回通過させた。各乳剤に手作業で滅菌濾過を施した。乳剤の粒径を、ナノトラック粒子測定器を使用して測定した。
ワクチン1〜13を、同等体積のアジュバント(表2に示した糖類化合物を含む)を水相(0.7μgのコンジュゲートしたGnRHを含有する)に添加することによって製剤した。ワクチン14はPBSのみからなる。以下のワクチンを調製した。
Figure 2016216471
動物及び免疫処置
雄の10週齢のウィスターラットを、1ケージにつき3匹ずつ収容した。ラットに餌及び水を自由に摂取させた。実験デザイン(表2)に従って、0日目、14日目及び28日目に、ラットに200μl水相及び200μlアジュバントを含む400μlワクチンで免疫処置した。2本の筋肉内注射(各100μl)を左右大腿部内側に注射し、2×100μlを頸部に皮下注射した。各グループは5匹のラットからなるものとする。
免疫処置前並びに41日目及び56日目に、血清用の血液試料を全ての動物から採取した。
ワクチンの有効性
アッセイ
GnRHに特異的な抗体をELISAで測定した。リン酸緩衝液(pH5)に溶解した0.2%グルタルジアルデヒドでプレート(96ウェル)をプレコートし、室温で3時間置き、0.1Mリン酸緩衝液(pH8)で洗浄し、各ウェルにリン酸緩衝液(pH8)1mlにつき10μgのGnRH(Pepscan Presto、Lelystad、オランダ)を含有する溶液100μlをコートし、37℃で3時間インキュベートした。コートしたプレートを0.05%Tween−80で洗浄した。血清試料をPEM(4%ウマ血清を伴う1%Tween−80)中に希釈した(1/10)。この希釈液を96ウェルプレート(各ウェルに100μl、8ステップ)中でさらに希釈し、37℃で1時間インキュベートした。0.05%Tween−80で洗浄してから、PEMに入れた、ペルオキシダーゼとコンジュゲートしたヤギ抗ラット抗血清100μlをウェルに添加した。プレートを37℃で1時間インキュベートし、0.05%Tween−80で12回洗浄した。続いて、2,2−アジノ−ビス−(3−ベンズチアゾリン−6−スルホン酸)(ABTS)にHを加えたものを含有する150μlの基質溶液を、プレートの各ウェルに加えた。プレートを周囲の室温で45分間インキュベートし、吸光度を405nmで測定した。抗体価を希釈因子の10logとして表した。これはバックグラウンドの4倍の光学密度(約100)を示している。
血清テストステロン値を、市販のテストステロンEIA(Beckman Coulter、Woerden、オランダ)を使用して、製造元の使用説明書に従って測定した。
GnRH抗体価
スルホ−リポ−マルトトリオース(S1L10−Ma)及びスルホ−リポ−ラフィノース(S1L10−Ra)で処置したグループのGnRH抗体価を、図4A及び4Bに示す。両スルホ−リポ−三糖とも、GnRHに対して用量依存的な抗体価を誘発した。抗体価は、0.08〜8mgのスルホ−リポ−三糖で処置したラットの方が、糖類を含まないアジュバントで処置したラット(NS、グループ11)よりも大幅に高かった。これは、免疫応答に対してスルホ−リポ−三糖が大いに貢献していることを示している。
図4Cは、本発明による8mgの糖類化合物、即ちS1L10−Ma−8、S1L10−Ra−8及びL11−Ra−8を受けたラットのGnRH抗体価が、スクアラン乳剤のみで処置したラット(NS)よりも大幅に高かったことを明白に示す。これによって、S1L10−三糖とL11−三糖の両方の強力なアジュバント活性が際立つ。
血清テストステロン
本発明によるスルホ−リポ−三糖、即ちS1L10−Ma及びS1L10−Raを含むアジュバントとともに乳化したGnRH−KLHコンジュゲートで免疫処置をした結果、スルホ−リポ−三糖0.08mgからそれ以上で、血清テストステロン値の劇的な減少をもたらした(図5A〜B)が、一方、最も低用量のスルホ−リポ−三糖(0.008mg)の、血清テストステロンに対する影響は糖類化合物を含まない水中油型乳剤と類似していた。脂質化三糖(L11−Ra−8)での免疫処置もテストステロン値の減少を誘発した(図5C)。
有害作用
平均体温の上昇
全ての動物において少なくとも1日1回の臨床観察を行った。全ての動物に対し、各免疫処置の前後に、直腸温にて平均体温(MBT)を測定した。各グループの平均体温(MBT)を、免疫処置前の値について図6に示す。
各ワクチン接種の3時間後、0.8、0.08及び0.008mg用量のスルホ−リポ−三糖で処置したラットには、MBTに対する影響は認められなかった一方で、8及び2mg用量でのみ、MBTにおけるわずかな上昇が観察された。しかしその翌日、ワクチン接種の21時間後、MBTは降下して再びほぼ正常値になった(図6A及び6B)。これとは対照的に、二糖化合物(S1L7−Su−8)での免疫処置では、ワクチン接種の3時間後に、三糖化合物よりもMBTの上昇がわずかに高く、免疫処置の1日後にMBTの降下は示されず、MBTはワクチン接種の21時間後も依然として上昇していた(図6C)。脂質化三糖(L11−Ra−8)はMBTの上昇を何ら誘発しなかった。したがって、図6から明らかであるのは、従来技術において既知の二糖誘導体と比較したとき、本発明による化合物(S1L10−三糖)をアジュバントとして含むワクチンが誘発する体温への影響は驚くほど顕著に短く、一方、脂質化三糖(L11−三糖)は、糖類化合物を含まない水中油型乳剤(NS)と類似して、体温への影響を全く誘発しなかったということである。
注射部位反応
ワクチン接種前に、異常の存在又は存在する局所反応について注射部位を評価した。かかる異常も局所反応もなければ、動物のその部位に注射した。各免疫処置の後、注射部位の組織腫脹について検査した。皮下注射部位のサイズを測定した(直径mmにて)。後肢の筋肉内注射部位反応は判定が困難であるため、筋肉内注射部位(組織腫脹)の存在のみを判定し、任意の値(有り=10mm、無し=0mm)で表した。各検査でラット1匹につき4つの注射部位について、注射部位反応のスコアを合計し、グループ毎の平均値を計算した。その結果を図7に示す。
免疫処置後、軽度の用量依存的注射部位反応が、スルホ−リポ−三糖で処置したラット、主に8及び/又は2mgで処置したラットにおいて観察された(図7A及び7B)。注射部位反応のサイズは、免疫処置後3日目に漸減し、次の免疫処置の5日後にはほとんど検知不能であった。スルホ−リポ−二糖(S1L7−Su−8)での免疫処置によって生じた注射部位反応は完全に異なるパターンを示した。即ち、注射部位反応がサイズにおいて4日目まで増加し、スルホ−リポ−三糖の4倍よりも大きく(図7Cを参照)、さらに、免疫処置の5日後の最終検査の際、依然として顕著な注射部位反応があった。
脂質化三糖(L11−Ra−8)は、注射部位で有害作用を何ら誘発しなかった。明らかに、ワクチン製剤を含むスルホ−リポ−二糖が誘発する注射部位反応は、本発明によるスルホ−リポ−三糖を含むワクチンより大きいものであった。
ピリジン.SOルートによって合成したスルホ−リポ−マルトトリオースのHPLC−ELSDクロマトグラムである。 ピリジン.SOルートによって合成したスルホ−リポ−ラフィノースのHPLC−ELSDクロマトグラムである。 リポ−マルトトリオース及びリポ−ラフィノースのHPLC−ELSDクロマトグラムである。 種々のワクチン製剤で免疫処置したラットのGnRH抗体価(平均)を示すグラフである。 種々のワクチン製剤で免疫処置したラットの血清テストステロン値を示すグラフである。 種々のワクチン製剤で免疫処置したラットの平均体温を示すグラフである。 種々のワクチン製剤で免疫処置したラットの注射部位反応を示すグラフである。

Claims (38)

  1. 脂肪酸エステル基及び任意選択で1つ以上のアニオン基で完全に置換されている、置換された三糖コアを含む三糖誘導体の、アジュバントとしての使用。
  2. 前記置換された三糖コアが、ラフィノース、メレジトース、マルトトリオース、ニゲロトリオース、マルトトリウロース又はケストース、好ましくはラフィノース、メレジトース又はマルトトリオース、最も好ましくはラフィノース又はマルトトリオースに由来する、請求項1に記載の使用。
  3. 前記置換された三糖コアが、アニオン基として、1つ又は2つの硫酸エステル基又はリン酸エステル基を含む、請求項1又は2に記載の使用。
  4. 前記アニオン基が硫酸エステルである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の使用。
  5. 前記脂肪酸エステル基が、鎖長が炭素原子数4〜20、好ましくは6〜18、より好ましくは炭素原子数8〜16、最も好ましくは炭素原子数10〜14、きわめて好ましくは炭素原子数12の、直鎖、分枝、飽和又は不飽和の脂肪酸のエステルである、請求項1〜4のいずれか一項に記載の使用。
  6. 前記脂肪酸エステルが、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸又はアラキジン酸、好ましくはラウリン酸のエステルである、請求項1〜5のいずれか一項に記載の使用。
  7. 前記置換された三糖コアの脂肪酸エステル基が全て同一である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の使用。
  8. 前記置換された三糖コアが、ラフィノース、メレジトース又はマルトトリオースに由来し、前記三糖誘導体が、置換された各三糖につき、同一の脂肪酸エステル基で完全に置換されている、請求項1〜7のいずれか一項に記載の使用。
  9. 前記置換された三糖コアが、ラフィノース、メレジトース又はマルトトリオースに由来し、前記三糖コアが、置換された各三糖につき、1個の硫酸エステル基若しくはリン酸エステル基及び10個の同一の脂肪酸エステル基を、又は、置換された各三糖につき、2個の硫酸エステル基若しくはリン酸エステル基及び9個の同一の脂肪酸エステル基を含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載の使用。
  10. 前記脂肪酸エステル基がラウリン酸のエステルである、請求項1〜9のいずれか一項に記載の使用。
  11. 脂肪酸エステル基及び任意選択で1つ以上のアニオン基で完全に置換されている、置換された三糖コアを含む、アジュバントとしての三糖誘導体。
  12. 前記置換された三糖コアが、ラフィノース、メレジトース、マルトトリオース、ニゲロトリオース、マルトトリウロース又はケストース、好ましくはラフィノース、メレジトース又はマルトトリオース、最も好ましくはラフィノース又はマルトトリオースに由来する、請求項11に記載の三糖誘導体。
  13. 前記置換された三糖コアが、アニオン基として、1つ又は2つの硫酸エステル基又はリン酸エステル基を含む、請求項11又は12に記載の三糖誘導体。
  14. 前記アニオン基が硫酸エステルである、請求項11〜13のいずれか一項に記載の三糖誘導体。
  15. 前記脂肪酸エステル基が、鎖長が炭素原子数4〜20、好ましくは6〜18、より好ましくは炭素原子数8〜16、最も好ましくは炭素原子数10〜14、きわめて好ましくは炭素原子数12の、直鎖、分枝、飽和又は不飽和の脂肪酸のエステルである、請求項11〜14のいずれか一項に記載の三糖誘導体。
  16. 前記脂肪酸エステルが、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸又はアラキジン酸、好ましくはラウリン酸のエステルである、請求項11〜15のいずれか一項に記載の三糖誘導体。
  17. 前記置換された三糖コアの脂肪酸エステル基が全て同一である、請求項11〜16のいずれか一項に記載の三糖誘導体。
  18. 前記置換された三糖コアが、ラフィノース、メレジトース又はマルトトリオースに由来し、前記三糖誘導体が、置換された各三糖につき、同一の脂肪酸エステル基で完全に置換されている、請求項11〜17のいずれか一項に記載の三糖誘導体。
  19. 前記置換された三糖コアが、ラフィノース、メレジトース又はマルトトリオースに由来し、前記三糖コアが、各置換された三糖につき、1個の硫酸エステル基若しくはリン酸エステル基及び10個の同一の脂肪酸エステル基を、又は、各置換された三糖につき、2個の硫酸エステル基若しくはリン酸エステル基及び9個の同一の脂肪酸エステル基を含む、請求項11〜17のいずれか一項に記載の三糖誘導体。
  20. 前記脂肪酸エステル基がラウリン酸のエステルである、請求項11〜19のいずれか一項に記載の三糖誘導体。
  21. i)三糖を用意し、これを溶媒中に溶解させるステップと、
    ii)前記三糖の全てのOH−基を脂肪酸又は該脂肪酸の供給源によってエステル化するステップと
    を含む、三糖誘導体の調製方法。
  22. 前記三糖のOH−基のうち少なくとも1つをアニオン作用剤と反応させる、請求項21に記載の方法。
  23. 前記アニオン作用剤が、ピリジン.SO若しくはTEA.SOなどの硫酸化剤、又は、リン酸化剤である、請求項22に記載の方法。
  24. 使用する前記溶媒が、ジメチルホルムアミド、ピリジン又はこれらの混合物である、請求項21〜23のいずれか一項に記載の方法。
  25. 三糖:アニオン作用剤:脂肪酸の当量比が、それぞれ、1:0〜3:8〜l1、好ましくは1:0〜1:10〜11である、請求項21〜24のいずれか一項に記載の方法。
  26. 前記三糖が、ラフィノース、メレジトース、マルトトリオース、ニゲロトリオース、マルトトリウロース又はケストースである、請求項21〜25のいずれか一項に記載の方法。
  27. 前記三糖が、ラフィノース、メレジトース又はマルトトリオースである、請求項21〜26のいずれか一項に記載の方法。
  28. 前記脂肪酸が、鎖長が炭素原子数4〜20の間、好ましくは6〜18の間、より好ましくは炭素原子数8〜16の間、最も好ましくは炭素原子数10〜14、きわめて好ましくは炭素原子数12の、直鎖、分枝、飽和又は不飽和の脂肪酸である、請求項21〜27のいずれか一項に記載の方法。
  29. 前記脂肪酸が、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸又はアラキジン酸である、請求項21〜28のいずれか一項に記載の方法。
  30. 前記三糖が、ラフィノース、メレジトース又はマルトトリオースであり、前記三糖が、同一の脂肪酸で、又は、各三糖につき、平均で1個の硫酸エステル基若しくはリン酸エステル基及び10個の同一の脂肪酸エステル基で、又は、各三糖につき、2個の硫酸エステル基若しくはリン酸エステル基及び9個の同一の脂肪酸エステル基で完全にエステル化されており、好ましくは前記脂肪酸エステルがラウリン酸のエステルである、請求項21〜29のいずれか一項に記載の方法。
  31. 請求項21〜30のいずれか一項に記載の方法によって得られる三糖誘導体。
  32. 請求項31に記載の三糖誘導体の、アジュバントとしての使用。
  33. アジュバントとして使用するための、請求項11〜20又は31のいずれか一項に記載の三糖。
  34. 請求項11〜20又は31のいずれか一項に記載の三糖誘導体又はその混合物並びに薬学的に許容されるレシピエント(recipient)及び/又は賦形剤を含むアジュバント組成物。
  35. 水中油型乳剤として製剤化された、請求項34に記載のアジュバント組成物。
  36. 前記乳剤の油相がスクアラン及び/又はポリソルベートを含む、請求項35に記載のアジュバント組成物。
  37. 請求項34〜36のいずれか一項に記載のアジュバント組成物を含むワクチン製剤。
  38. 抗原組成物及び請求項34〜37のいずれか一項に記載のアジュバント組成物を含むキット。
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