JP2016220404A - かご型誘導電動機およびかご型誘導電動機用回転子ならびに回転子製造方法 - Google Patents

かご型誘導電動機およびかご型誘導電動機用回転子ならびに回転子製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】回転子鉄心の渦電流損失が小さく、しかも高速回転が可能なかご型誘導電動機を提供する。【解決手段】かご型誘導電動機の回転子10は、回転シャフト15と、回転シャフト15に固定され、外周に沿って互いに周方向に間隔をあけて軸方向に延びる複数のバー用スロットが形成された回転子鉄心16と、バー用スロット内に配置されて軸方向に延びる複数の導体バー17と、を有する。回転子鉄心16は、複数の厚板鉄心部材27が軸方向に積層して形成されたものである。バー用スロットは、複数の厚板鉄心部材27それぞれに対してレーザ加工、切削加工、ガス切断のいずれかによって形成されたものである。回転子鉄心16の中央開口28が回転シャフト15の半径方向外側に焼嵌めされて固定されている。【選択図】図1

Description

本発明は、かご型誘導電動機およびそのための回転子ならびにその回転子の製造方法に関する。
従来の典型的なかご型誘導電動機は、回転軸周りに回転可能な回転子と、回転子の半径方向外側を囲むように配置された固定子と、を備えている。そして、回転子は、回転軸を軸として円柱状に形成された回転シャフトと、回転シャフトが軸方向に貫通する円筒状の回転子鉄心と、回転子鉄心に形成されたバー用スロット内それぞれに配置されて軸方向に延びる複数の導体バーと、導体バーの両端でその端部同士を周方向に短絡するように接合する短絡環と、を備えている。
回転子鉄心としては、渦電流による損失を抑制するために、軸方向に垂直な平面に沿って広がる多数枚の薄い鋼板を互いに電気的に絶縁して軸方向に積層するものが知られている。このような積層構造の回転子鉄心は、焼嵌めによって回転シャフトに固定される。また、回転子鉄心は軸方向に圧縮され、各鋼板間の密着を図っている(特許文献1)。
一方、特に高速回転用のかご型誘導電動機では、回転子鉄心と回転シャフトを合わせて一体構造としたソリッドロータとする技術が知られている。このような一体構造の回転子鉄心は、機械的強度が高い(特許文献2)。
特開平6−284608号公報 特開平10−127022号公報
積層構造の回転子鉄心を用いた回転子を高速回転する場合、鋼板にかかる遠心力によって焼嵌め部分での回転シャフトと回転子鉄心との結合力が弱くなるので、焼嵌めの締め付け力をあらかじめ強くする必要がある。その場合に各鋼板が薄いと焼嵌めの締め付け力により鋼板が座屈を起こす可能性がある。
一方、ソリッドロータでは、軸方向の電流が流れやすいことから渦電流による損失が大きくなる。
また、ソリッドロータでは、導体バーを挿入するためのバー用スロットの加工を回転子鉄心の外周からの切削などによって行う必要があり、バー用スロットの形状に制約がある。すなわち、導体バーが配置されるバー用スロットの奥部の周方向幅に比べてバー用スロットの開口部の周方向幅をあまり小さくすることはできない。そのため、回転子の高速回転によって生じる遠心力により、導体バーがバー用スロットから半径方向外側に飛び出す可能性がある。
本発明は、上記課題を解決し、回転子鉄心の渦電流損失が小さく、しかも高速回転が可能なかご型誘導電動機を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明に係るかご型誘導電動機は、回転軸周りに回転可能な回転子と、前記回転子の半径方向外側を囲むように配置された固定子と、を備えたかご型誘導電動機であって、前記回転子は、前記回転軸を軸としてほぼ円柱状に形成された回転シャフトと、前記回転シャフトが軸方向に貫通する中央開口が形成されて前記回転シャフトの半径方向外側に固定され、外周に沿って互いに周方向に間隔をあけて軸方向に延びる複数のバー用スロットが形成された円筒状の回転子鉄心と、前記バー用スロット内それぞれに配置されて軸方向に延びる複数の導体バーと、前記導体バーの両端でその端部同士を周方向に短絡するように接合する短絡環と、を有し、前記回転子鉄心は、絶縁被覆が施された円板状の複数の厚板鉄心部材が軸方向に積層されて形成されたものであり、前記バー用スロットは、前記複数の厚板鉄心部材それぞれに対してレーザ加工、切削加工、ガス切断のいずれかによって形成されたものであって、前記回転子鉄心の前記中央開口が前記回転シャフトの半径方向外側に焼嵌めされて固定されていること、を特徴とする。
また、本発明に係るかご型誘導電動機用回転子は、回転軸を軸としてほぼ円柱状に形成された回転シャフトと、前記回転シャフトが軸方向に貫通する中央開口が形成されて前記回転シャフトの半径方向外側に固定され、外周に沿って互いに周方向に間隔をあけて軸方向に延びる複数のバー用スロットが形成された円筒状の回転子鉄心と、前記バー用スロット内それぞれに配置されて軸方向に延びる複数の導体バーと、前記導体バーの両端でその端部同士を周方向に短絡するように接合する短絡環と、を有し、前記回転子鉄心は、絶縁被覆が施された円板状の複数の厚板鉄心部材が軸方向に積層されて形成されたものであり、前記バー用スロットは、前記複数の厚板鉄心部材それぞれに対してレーザ加工、切削加工、ガス切断のいずれかによって形成されたものであって、前記回転子鉄心の前記中央開口が前記回転シャフトの半径方向外側に焼嵌めされて固定されていること、を特徴とする。
また、本発明に係る回転子製造方法は、かご型誘導電動機用の回転子の製造方法であって、前記回転子は、回転軸を軸としてほぼ円柱状に形成された回転シャフトと、前記回転シャフトが軸方向に貫通する中央開口が形成されて前記回転シャフトの半径方向外側に固定され、外周に沿って互いに周方向に間隔をあけて軸方向に延びる複数のバー用スロットが形成された円筒状の回転子鉄心と、前記バー用スロット内それぞれに配置されて軸方向に延びる複数の導体バーと、前記導体バーの両端でその端部同士を周方向に短絡するように接合する短絡環と、を有し、前記回転子鉄心は、絶縁被覆が施された円板状の複数の厚板鉄心部材が軸方向に積層されて形成されたものであって、当該製造方法は、前記厚板鉄心部材それぞれに、前記バー用スロットを、レーザ加工、切削加工、ガス切断のいずれかによって形成するスロット形成ステップと、前記スロット形成ステップの後に、前記複数の厚板鉄心部材を加熱して熱膨張させることにより前記中央開口に前記回転シャフトを挿入させる挿入ステップと、前記挿入ステップの後に、前記複数の厚板鉄心部材を放熱して前記厚板鉄心部材を収縮させることにより前記厚板鉄心部材を前記回転シャフトに固定する放熱ステップと、を備えていること、を特徴とする。
本発明によれば、回転子鉄心の渦電流損失が小さく、しかも高速回転が可能なかご型誘導電動機を提供することができる。
本発明に係るかご型誘導電動機の一実施形態を模式的に示す縦断面図。 図1のかご型誘導電動機の実施形態における厚板鉄心部材のバー用スロットの近傍を示す正面図。
以下に、図面を参照しながら本発明に係るかご型誘導電動機の一実施形態について説明する。図1は、本発明に係るかご型誘導電動機の一実施形態を模式的に示す縦断面図である。図2は、図1のかご型誘導電動機の実施形態における厚板鉄心部材のバー用スロットの近傍を示す正面図である。
この実施形態のかご型誘導電動機は、回転軸周りに回転可能な回転子10と、回転子10の半径方向外側を、円環状のギャップ11を介して囲むように配置された円筒状の固定子12とを有する。固定子12は固定子フレーム25に固定支持され、固定子フレーム25に覆われている。
固定子12は、固定子鉄心13と固定子コイル14とを備えている。固定子鉄心13は、回転軸に垂直な面に沿って広がる円環状の鋼板を軸方向に積層して形成されている。固定子鉄心13の内周に沿って、軸方向に延びる複数の固定子スロットが、内周方向に所定の間隔をあけて形成されている。固定子コイル14は、固定子スロット内で軸方向に延びている。
回転子10は、回転シャフト15と、回転シャフト15に固定された回転子鉄心16と、回転子鉄心16内を軸方向に貫通して延びる複数の導体バー17とを有する。
回転シャフト15はほぼ円柱状であって、太径部18と、太径部18よりも細い細径部19とを有する。太径部18と細径部19との間には段差部20が形成されている。細径部19には、周方向に延びるキー溝21が形成されている。回転シャフト15は2個の軸受22,23により、回転可能に支持されている。軸受22,23は固定子フレーム25に支持されている。
回転シャフト15の細径部19の軸方向の一部の半径方向外側に回転子鉄心16が配置されている。
導体バー17の軸方向両端部にはそれぞれ、導体バー17の端部同士を周方向に接続して電気的に短絡する短絡環26が配置されている。
回転子10および固定子12は固定子フレーム25内に配置され、回転シャフト15の太径部18および細径部19それぞれが固定子フレーム25を貫通して延びている。
回転子鉄心16は、複数枚の円板状の厚板鉄心部材27が軸方向に積層されて形成されている。厚板鉄心部材27は、絶縁材で被覆された鋼板からなり、厚さは、たとえば、10mm以上、30mm以下である。厚板鉄心部材27の中央には中央開口28が形成され、この中央開口28内に回転シャフト15の細径部19が挿通されて嵌合される。複数枚の厚板鉄心部材27のうちで最も太径部18寄りの位置のものは段差部20に当接する。また、厚板鉄心部材27のうちで最も太径部18から遠い位置の厚板鉄心部材27の太径部18から遠い側の端面はキー溝21の軸方向位置にある。キー溝21にキー30を差し込むことにより、回転子鉄心16は、段差部20とキー30との間に挟まれて軸方向に固定される。なお、キー30は、たとえばC字状であって、その弾性を利用して、キー溝21に対して半径方向外側から差し込むことができる。
厚板鉄心部材27のそれぞれの外周近くに、図2に示すバー用スロット31が、複数個、互いに周方向に間隔をあけて形成されている。複数のバー用スロット31それぞれに、軸方向に延びる導体バー17が挿入される。
バー用スロット31の形成は、たとえば、レーザ加工、切削加工、ガス切断のいずれかによって行うことができる。バー用スロット31の形状は任意であるが、外周に開口した開口部32が狭く、開口部32の半径方向内側に位置して導体バー17が収納されるバー収納部33が開口部32よりも幅が広い形状とするのが好ましい。このような形状とすることにより、回転子10が回転したときに導体バー17に働く遠心力によって導体バー17がバー用スロット31から飛び出すのを防止できる。
バー用スロット31の形状として、厚板鉄心部材27の外周に開口部32を形成させず、バー収納部33のみを貫通穴として形成することも可能であり、導体バー17に働く遠心力によって導体バー17がバー用スロット31から飛び出すのを防止するためにはそのほうが望ましい。ただし、レーザ加工、切削加工、ガス切断のいずれかを用いる場合、開口部32を形成させる場合に比べて作業性が悪くなる。
なお、従来の薄い鋼板を積層した回転子鉄心の場合はプレス加工によってバー用スロット31を形成できるが、本実施形態では、厚板鉄心部材27を用いるため、レーザ加工、切削加工、ガス切断のいずれかによってバー用スロット31を形成するのが望ましい。また、従来のソリッドロータでは回転子鉄心の外周側から加工するので、図2に示す開口部32が狭く、導体バー17が収納されるバー収納部33が開口部32よりも幅が広い形状とするのは困難である。そのため、回転子10が高速で回転したときに導体バー17に働く遠心力によって導体バー17がバー用スロット31から飛び出す恐れがあった。
この実施形態の回転子10の製造に当たっては、あらかじめ、厚板鉄心部材27のそれぞれの中央に中央開口28を形成し、さらに、レーザ加工、切削加工、ガス切断のいずれかによってバー用スロット31を形成する。その後に、複数の厚板鉄心部材27を加熱して膨張させ、膨張させた状態で、中央開口28に回転シャフト15の細径部19を挿通する。所定枚数の厚板鉄心部材27の中央開口28に細径部19を挿通した後に、それらの厚板鉄心部材27を、段差部20に向けて軸方向に押し付け、押し付けた状態で、キー溝21にキー30を差し込んで固定する。その後、放熱することにより、厚板鉄心部材27が熱収縮し、厚板鉄心部材27と回転シャフト15が焼嵌めの状態となって互いに固定される。このとき、従来のような薄い鋼板を積層する場合に比べて座屈しにくいので焼嵌めの圧縮応力を大きくすることができる。
この実施形態によれば、回転子鉄心の渦電流損失が小さく、しかも高速回転が可能なかご型誘導電動機を提供することができる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、この実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
10 回転子
11 ギャップ
12 固定子
13 固定子鉄心
14 固定子コイル
15 回転シャフト
16 回転子鉄心
17 導体バー
18 太径部
19 細径部
20 段差部
21 キー溝
22,23 軸受
25 固定子フレーム
26 短絡環
27 厚板鉄心部材
28 中央開口
30 キー
31 バー用スロット
32 開口部
33 バー収納部

Claims (6)

  1. 回転軸周りに回転可能な回転子と、前記回転子の半径方向外側を囲むように配置された固定子と、を備えたかご型誘導電動機であって、
    前記回転子は、
    前記回転軸を軸としてほぼ円柱状に形成された回転シャフトと、
    前記回転シャフトが軸方向に貫通する中央開口が形成されて前記回転シャフトの半径方向外側に固定され、外周に沿って互いに周方向に間隔をあけて軸方向に延びる複数のバー用スロットが形成された円筒状の回転子鉄心と、
    前記バー用スロット内それぞれに配置されて軸方向に延びる複数の導体バーと、
    前記導体バーの両端でその端部同士を周方向に短絡するように接合する短絡環と、
    を有し、
    前記回転子鉄心は、絶縁被覆が施された円板状の複数の厚板鉄心部材が軸方向に積層されて形成されたものであり、
    前記バー用スロットは、前記複数の厚板鉄心部材それぞれに対してレーザ加工、切削加工、ガス切断のいずれかによって形成されたものであって、
    前記回転子鉄心の前記中央開口が前記回転シャフトの半径方向外側に焼嵌めされて固定されていること、
    を特徴とするかご型誘導電動機。
  2. 前記バー用スロットは、前記厚板鉄心部材の外周に開口する溝であること、を特徴とする請求項1に記載のかご型誘導電動機。
  3. 前記回転シャフトは、太径部と、この太径部との間に段差部ができるように形成されて前記太径部よりも直径が小さい細径部と、前記段差部から軸方向に所定の距離だけ離れた位置で前記細径部に形成された周方向に延びるキー溝と、を有し、
    前記回転子鉄心の前記中央開口が前記段差部と前記キー溝との間で前記細径部に嵌り、前記キー溝に半径方向外側から嵌め込まれたキーと前記段差部とによって前記回転子鉄心が挟み込まれていること、
    を特徴とする請求項1または請求項2に記載のかご型誘導電動機。
  4. 前記厚板鉄心部材の厚さは10mm以上で30mm以下であることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載のかご型誘導電動機。
  5. 回転軸を軸としてほぼ円柱状に形成された回転シャフトと、
    前記回転シャフトが軸方向に貫通する中央開口が形成されて前記回転シャフトの半径方向外側に固定され、外周に沿って互いに周方向に間隔をあけて軸方向に延びる複数のバー用スロットが形成された円筒状の回転子鉄心と、
    前記バー用スロット内それぞれに配置されて軸方向に延びる複数の導体バーと、
    前記導体バーの両端でその端部同士を周方向に短絡するように接合する短絡環と、
    を有し、
    前記回転子鉄心は、絶縁被覆が施された円板状の複数の厚板鉄心部材が軸方向に積層されて形成されたものであり、
    前記バー用スロットは、前記複数の厚板鉄心部材それぞれに対してレーザ加工、切削加工、ガス切断のいずれかによって形成されたものであって、
    前記回転子鉄心の前記中央開口が前記回転シャフトの半径方向外側に焼嵌めされて固定されていること、
    を特徴とするかご型誘導電動機用回転子。
  6. かご型誘導電動機用の回転子の製造方法であって、
    前記回転子は、
    回転軸を軸としてほぼ円柱状に形成された回転シャフトと、
    前記回転シャフトが軸方向に貫通する中央開口が形成されて前記回転シャフトの半径方向外側に固定され、外周に沿って互いに周方向に間隔をあけて軸方向に延びる複数のバー用スロットが形成された円筒状の回転子鉄心と、
    前記バー用スロット内それぞれに配置されて軸方向に延びる複数の導体バーと、
    前記導体バーの両端でその端部同士を周方向に短絡するように接合する短絡環と、
    を有し、
    前記回転子鉄心は、絶縁被覆が施された円板状の複数の厚板鉄心部材が軸方向に積層されて形成されたものであって、
    当該製造方法は、
    前記厚板鉄心部材それぞれに、前記バー用スロットを、レーザ加工、切削加工、ガス切断のいずれかによって形成するスロット形成ステップと、
    前記スロット形成ステップの後に、前記複数の厚板鉄心部材を加熱して熱膨張させることにより前記中央開口に前記回転シャフトを挿入させる挿入ステップと、
    前記挿入ステップの後に、前記複数の厚板鉄心部材を放熱して前記厚板鉄心部材を収縮させることにより前記厚板鉄心部材を前記回転シャフトに固定する放熱ステップと、
    を備えていること、を特徴とする回転子製造方法。
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