JP2017003128A - 空調制御装置、空調制御システム、空調制御方法及びプログラム - Google Patents

空調制御装置、空調制御システム、空調制御方法及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】結露の発生を抑制しつつ快適な空調を提供する。【解決手段】空調制御装置10は、室内の複数点の温度を取得する室内表面温度取得部111と、目標湿度を決定する目標湿度決定部112と、空気調和機の制御を行う制御実行部116と、を備える。目標湿度決定部112は、室内の空気温度が室内表面温度取得部111によって取得される複数点の温度のうち最も低い温度に変化した場合に相対湿度100%となる室内の空気温度での湿度である結露発生湿度が、設定されている快適湿度範囲内である場合には、空調の目標湿度を結露発生湿度に決定する。【選択図】図2

Description

本発明は、空調制御装置、空調制御システム、空調制御方法及びプログラムに関する。
エアコン等の空調機を使用して暖房を行うと、室内の空気が乾燥するため、ユーザに不快感を与える。また、室内の空気の乾燥を防ぐために、加湿器等を併用すると、湿度が高くなる反面、結露が発生しやすくなる。
このような空調機の使用に伴う問題を解決することを目的として、近年、様々な空調制御技術が提案されている。例えば、特許文献1は、壁面又は窓面の温度が室内空気の露点温度以下とならないように、除湿を行って露点温度を壁面又は窓面の温度より低下させる空気調和機を開示している。
この空気調和機は、室内の温度及び湿度に加えて、室外の温度を計測し、その計測結果に基づいて算出された算出結果を壁面又は窓面の温度としている。また、この空気調和機は、壁面又は窓面の温度が室内空気の露点温度より高い場合に限って、室内の湿度がその室内の温度で快適な湿度範囲内となるように除湿又は加湿を行う。
特開2004−324942号公報
結露は、壁面や窓面に限らず、表面温度が低い物体の表面に発生するものである。そのため、特許文献1の空気調和機のように、壁面又は窓面の温度のみに基づいて除湿を行っても、それ以外のより表面温度が低い構造物及び什器の表面における結露の発生を防止することはできない。
また、上述のように算出される壁面又は窓面の温度は、設置場所の断熱状況まで考慮して算出されたものではないため、実際の壁面又は窓面の温度に対して誤差を含んでいる。この場合、誤差によって、壁面及び窓面にも結露が発生したり、室内の空気を過度に乾燥させてユーザに不快感を与えたりする。
また、特許文献1の空気調和機は快適性よりも結露の防止を優先するように構成されている。そのため、室内の湿度をその室内の温度で快適な湿度範囲内とするための除湿又は加湿は、壁面又は窓面の温度が室内空気の露点温度より高い場合に限って実行される。しかし、壁面又は窓面の温度が低い場合、その温度が室内空気の露点温度を上回るのは、室内の湿度がかなり低い状態である。例えば、壁面又は窓面の温度が5℃、室内の温度が24℃の条件であれば、室内空気が露点温度を上回るようにするには、室内の湿度は30%程度以下でなければならない。この状態は、一般的に人が快適と感じる湿度範囲(例えば40〜60%)を逸脱した状態である。そのため、特許文献1の空気調和機では、室内空気を過度に乾燥させ、ユーザに不快感を与える虞がある。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、結露の発生を抑制しつつ快適な空調を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る空調制御装置は、
室内の複数点の温度を取得する室内表面温度取得部と、
前記室内の空気温度が前記複数点の温度のうち最も低い温度に変化した場合に相対湿度100%となる前記室内の空気温度での湿度である結露発生湿度が、設定されている快適湿度範囲内である場合には、空調の目標湿度を前記結露発生湿度に決定する目標湿度決定部と、
空気調和機の制御を行う制御実行部と、
を備える。
本発明によれば、結露の発生を抑制しつつ快適な空調を提供することが可能となる。
本発明の第1実施形態に係る空調制御システムの構成図である。 空調制御装置の構成図である。 室内表面温度の取得データの一例を示す図である。 目標湿度の決定方法を示す図である。 空調制御装置が通常運転時に実行する空調制御処理を示すフローチャートである。 空調制御装置が室温下降時に実行する空調制御処理を示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態に係る空調制御システムの構成図である。 室内のグリッド分割イメージの一例を示す図である。 室内表面温度の取得データの一例を示す図である。
以下、本発明の実施形態に係る空調制御システムについて図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の説明において、空調室内機、空調室外機、除湿器、加湿器、送風機、換気装置等の空気の調和を図るための装置を総称する用語として、「空気調和機」という用語を使用する。
(第1実施形態)
図1に示すように、本発明の実施形態に係る空調制御システム1は、空気調和機の運転状態の制御を行う空調制御装置10と、外気と熱交換を行う空調室外機20と、空調空気を吹き出す空調室内機30と、壁面、窓面及びスチール本棚の表面温度を計測する3つの表面温度計測装置40、41、42と、室内の空気を加湿する加湿器50と、を備える。
空調制御システム1において、空調制御装置10と、空調室外機20と、空調室内機30と、3つの表面温度計測装置40、41、42と、加湿器50と、は有線又は無線の空調通信ネットワークで接続される。以下、各装置の機能について概略的に説明する。
空調制御装置10は、空調通信ネットワークを介した通信によって、表面温度計測装置40、41、42及び空気調和機(空調室外機20、空調室内機30、加湿器50)から運転状態や計測データ等を取得する。空調制御装置10は、これらの取得したデータに基づいて、空気調和機である空調室外機20、空調室内機30、加湿器50の運転状態の制御を行う。
空調室外機20及び空調室内機30は、室内空間を空調対象とする蒸気圧縮方式の空調装置を構成する。空調室外機20及び空調室内機30は、冷媒を循環させることで、外気と室内空間の空気との熱交換を行う。
空調室外機20は、熱交換器やコンプレッサ、膨張弁等から構成され、一般家屋のベランダ又は庭等に配置される。空調室外機20は、外気と熱交換を行う。
空調室内機30は、熱交換器、空調空気を吹き出し口から室内空間へ送風するためのファン、及び風向を制御するためのフラップ等から構成される。空調室内機30は、室内空間の天井や壁面に設置される。また、空調室内機30は、サーミスタや白金測温抵抗体等から構成される温度センサと、高分子容量式湿度検出素子から構成される湿度センサと、を備える。
空調室内機30は、空調制御装置10からの指示に従って室内空間の空気と熱交換を行うことにより、温度や湿度が調整された所定の空調空気を送風する。空調室内機30は、暖房運転・冷房運転・除湿運転の3つの切り替え可能な運転機能を有する。また、空調室内機30は、上述の湿度センサと温度センサとによって室内の温度及び湿度を計測する。なお、空調室内機30は、自身の運転履歴を記憶する。
表面温度計測装置40、41、42は、赤外線放射温度計等の非接触型温度計から構成される。表面温度計測装置40は、室内の構造物である壁面の方に向けられて、壁面の表面温度を計測する。表面温度計測装置41は、室内の構造物である窓面の方に向けられて窓面の表面温度を計測する。表面温度計測装置42は、室内の什器であるスチール本棚の方に向けられてスチール本棚の表面温度を計測する。
なお、これらの表面温度は、いずれも室内側に露出している表面の温度であるため、室内表面温度と称する。また、表面温度計測装置40、41、42の計測データは、それぞれ識別可能にするための識別子を含む。
加湿器50は、水を入れるタンク、加熱機、送風機等から構成される。加湿器50は、室内の床上や卓上などに設置される。加湿器50は、空調制御装置10からの指示に従って室内の空気を加湿する。
ここで、以上説明した空調制御システム1の空調制御の理解のために、空調制御装置10の詳細な構成について説明する。図2に示すように、空調制御装置10は、装置全体の制御を行う制御部11と、他の装置と通信を行う通信部12と、各種データを記憶する記憶部13と、ユーザの操作やデータ入力を受け付ける入力部14と、操作画面等を表示する表示部15と、を備える。
制御部11はプロセッサであり、例えばCPU(Central Processing Unit)等から構成される。制御部11は、バス16によって通信部12、記憶部13、入力部14、表示部15と接続される。制御部11は、記憶部13に記憶されるプログラムに従って、後述の処理を実行する。
通信部12は、空調通信ネットワークに接続され、空調制御装置10と、表面温度計測装置40、41、42及び空気調和機(空調室外機20、空調室内機30、加湿器50)との通信を中継する。通信部12は、ケーブルを介して有線通信可能に構成されてもよいし、無線LAN(Local Area Network)等の規格に従って無線通信可能に構成されてもよい。
記憶部13は、例えばRAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)等から構成される。記憶部13は、空調制御等に用いられる各種プログラム、送受信データ(取得された表面温度の計測データを含む)、入力データ(設定された快適湿度範囲や表面温度計測対象の位置情報)等の各種データを記憶する。
入力部14は、タッチパネルやキーボード等から構成される。入力部14は、ユーザの操作やデータ入力を受け付ける。
表示部15は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)、PDP(Plasma Display Panel)、EL(Electroluminescence)ディスプレイ等から構成される。表示部15は、入力データやユーザ操作等に応じて操作画面等を表示する。
次に、制御部11の機能的構成について説明する。制御部11は、室内の複数点の温度を取得する室内表面温度取得部111、目標湿度を決定する目標湿度決定部112、室温下降時間を決定する時間決定部113、露点温度を算出する露点温度算出部114、室温下降時間を計時する計時部115、空気調和機の制御を実行する制御実行部116として機能する。
室内表面温度取得部111は、定期的に空調通信ネットワークを介して、表面温度計測装置40、41、42から室内表面温度の計測データを取得する。なお、取得された計測データは、図3に示す一例のように、表面温度計測装置40、41、42毎に識別され、その計測箇所及び計測された表面温度が関連付けられて記憶部13に記憶される。
目標湿度決定部112は、通常運転時には快適湿度範囲と、結露発生湿度と、から目標湿度を決定し、室温下降時には露点温度に基づいて目標湿度を決定する。目標湿度の決定方法は後述する。
ここで、快適湿度範囲とは、人が快適と感じる湿度の範囲である。快適湿度範囲は、季節や空調場所などの条件によって異なる。そのため、製造業者又は販売業者によって設定された複数の快適湿度範囲の中からユーザが上記条件に応じて快適湿度範囲を選択して設定する。なお、設定された快適湿度範囲は記憶部13に記憶される。
例えば、一般的な室内空調では、快適湿度範囲は、夏期(室内温度25〜28℃)において相対湿度55〜65%に設定され、冬期(室内温度18〜22℃)において相対湿度45〜60%に設定される。法令での湿度基準に基づく建物空調では、例えば建築物衛生法(ビル管法)の相対湿度40〜70%や学校環境衛生基準の相対湿度30〜70%に設定される。快適湿度範囲は、ドライアイ、乾燥肌、体感温度、ウイルス・カビ・ダニの生存率などを考慮して設定することも可能である。
結露発生湿度とは、室内の空気温度が、取得された複数点の表面温度のうち最も低い温度に変化した場合に相対湿度100%となる室内の空気温度での湿度である。図3の例では、結露発生湿度は、室内の空気が16℃に変化した場合に相対湿度100%となる室内湿度である。すなわち、この場合の結露発生湿度は、絶対湿度11.2g/kg(乾球温度16℃における相対湿度100%に相当)を室内温度(例えば23℃)で換算した室内湿度(例えば相対湿度61%)である。目標湿度決定部112は、このような結露発生湿度を空気線図又は飽和水蒸気圧表等に基づく近似式を用いて、室内温度及び室内湿度の計測値と、複数点の表面温度のうち最も低い温度とから算出する。なお、近似式は記憶部13に記憶されている。
通常運転時において、目標湿度決定部112によって決定される目標湿度は、図4に示すように、結露発生湿度によって変化する。目標湿度は、結露発生湿度の値に応じて、結露発生湿度、快適湿度の上限値Wmax、快適湿度の下限値Wminのいずれかに決定される。
結露発生湿度が快適湿度範囲を上回る場合(快適湿度範囲の上限値Wmaxを上回る場合)には、目標湿度=快適湿度範囲の上限値Wmaxとなる。結露発生湿度が快適湿度範囲(Wmin〜Wmax)内である場合には、目標湿度=結露発生湿度となる。すなわち、結露発生湿度が快適湿度範囲(Wmin〜Wmax)内において、結露発生湿度に対する目標湿度の傾きαは1である。結露発生湿度が快適湿度範囲を下回る場合(快適湿度範囲の下限値Wminを下回る場合)には、目標湿度=快適湿度範囲の下限値Wminである。
時間決定部113は、室温下降時間を決定する。室温下降時間とは、空調室内機30の暖房運転が停止してから室温が下降する一定時間である。この一定時間がどのくらいの時間になるかは、空調室内機30の運転履歴に基づいて決定される。なお、空調室内機30の運転履歴は、空調室内機30の記憶部(不図示)又は空調制御装置10の記憶部13のいずれかに蓄積されている。
ここでは、直近の過去一週間の空調室内機30の運転履歴において、暖房運転が停止してから室温が一定温度(例えば5℃)下降するまでの時間の平均値を算出して室温下降時間とする。
露点温度算出部114は、空気線図又は飽和水蒸気圧表等に基づく近似式を用いて室内温度及び室内湿度の計測値から相対湿度が100%となる露点温度を算出する。なお、近似式は記憶部13に記憶されている。
計時部115は、クロックパルス生成回路やカウンタ回路などから構成され、例えば、暖房運転停止時に計時を開始して、室温下降時間(一定時間)を計時する。
制御実行部116は、空気調和機である空調室外機20、空調室内機30、加湿器50の制御を行う。制御実行部116は、通常運転時には目標湿度決定部112が決定した目標湿度に基づいて制御を行い、室温下降時には露点温度に基づいて実行される。また、制御実行部116は、記憶部13に記憶されている表面温度計測対象の位置情報(すなわち、壁面、窓面及びスチール本棚の位置情報)に基づいて空調室内機30の風向を制御する。
次に、図5のフローチャートを参照しながら、上記構成を有する空調制御装置10が通常運転時に実行する空調制御処理について説明する。
まず、空調制御装置10は、空調通信ネットワークを介して、空調室内機30が計測する室内温度及び室内湿度と、表面温度計測装置40、41、42が計測する複数点の室内表面温度と、を取得する(ステップS100)。空調制御装置10は、取得した室内温度、室内湿度、及び室内表面温度から上述のように近似式を用いて結露発生湿度を算出する(ステップS101)。
空調制御装置10は、予め設定されている快適湿度範囲を記憶部13から取得し、快適湿度範囲と、結露発生湿度と、から上述の決定方法で目標湿度を決定する(ステップS102)。
ここで、室内湿度が目標湿度を下回っている場合(ステップS103;Yes)、空調制御装置10は、空調通信ネットワークを介して室内湿度≧目標湿度となるまで加湿器50の加湿運転をONにする。加湿器50は、加湿運転中に室内を加湿する(ステップS104)。
目標湿度が結露発生湿度より高い場合(ステップS105;Yes)、空調制御装置10は、室内温度及び室内湿度から上述のように近似式を用いて露点温度を算出する(ステップS106)。空調制御装置10は、空調通信ネットワークを介して空調室内機30の風向を制御し、表面温度計測装置40、41、42が計測する複数点の室内表面温度のうち、露点温度より低い室内位置に空調風を向ける(ステップS107)。例えば、図3に示す一例において、露点温度が16.5℃であれば、空調制御装置10は、それを下回っている窓面の方に空調風を向かわせる。
次に、図6のフローチャートを参照しながら、空調制御装置10が室温下降時に実行する空調制御処理について説明する。この処理は、空調室内機30の暖房運転が停止されたことを契機として実行される。すなわち、空調室内機30の暖房運転が停止されても、その後一定時間は空調制御システム1の湿度制御は継続することになる。
まず、空調室内機30の暖房運転が停止されると、計時部115は室温下降時間の計時を開始し、空調制御装置10は、空調通信ネットワークを介して、空調室内機30が計測する室内温度及び室内湿度と、表面温度計測装置40、41、42が計測する複数点の室内表面温度と、を取得する(ステップS200)。次に、空調制御装置10は、室内温度及び室内湿度から上述のように近似式を用いて露点温度を算出する(ステップS201)。
ここで、空調室内機30が計測する室内温度と、表面温度計測装置40、41、42が計測する複数点の室内表面温度とのうち、最も低い温度すなわちmin(室内温度,表面温度)が、露点温度を下回っているかを判定する(ステップS202)。下回っている場合(ステップS202;Yes)、空調制御装置10は、空調室内機30に室内の除湿運転を行わせる(ステップS203)。この除湿運転は、上記最も低い温度すなわちmin(室内温度,表面温度)から一定温度(例えば3℃)引いた温度が露点温度となる湿度を目標湿度として実行される。
上記ステップS200〜S203の処理は、計時部115が計時する室温下降時間が経過するまで繰り返し実行される(ステップS204;No)。室温下降時間が経過すると(ステップS204;Yes)、室温下降時の空調制御処理が終了する。
以上説明したように、本実施形態に係る空調制御システム1において、結露発生湿度は、取得される複数点の表面温度のうち最も低い温度(最も結露が発生しやすい条件)を基準にしている。目標湿度は、かかる結露発生湿度と快適湿度範囲に基づいて決定される。
したがって、本実施形態に係る空調制御システム1によれば、このような目標湿度に基づいて空気調和機の制御を行うため、結露の発生を抑制しつつ快適な空調を提供することができる。
ところで、外気温が低く、窓などの表面温度が極端に低いと、結露発生湿度は快適湿度範囲の下限値Wminを下回る。この場合、結露発生を防止するために、目標湿度が結露発生湿度よりも低く設定されると、空気が過度に乾燥した状態となりユーザに不快感を与える。
一方、外気温が高く、窓などの表面温度が極端に高いと、結露発生湿度が快適湿度範囲を上回る。この場合、目標湿度が結露発生湿度より低く設定されていても、快適湿度範囲を越えていれば空気が湿った状態となり、ユーザにとって不快感を与える。
この点、本実施形態に係る空調制御システム1によれば、図4に示すように、目標湿度を快適湿度範囲(Wmin〜Wmax)内で決定しているため、外気温によらず快適な空調を提供することができる。
一方、目標湿度を快適湿度範囲(Wmin〜Wmax)内で決定しても、目標温度が結露発生湿度よりも高い場合(図4において、結露発生湿度が快適湿度範囲の下限値Wminを下回る場合)、室内の露点温度を下回る位置で、結露が発生する虞がある。なお、露点温度とは、結露発生湿度を温度条件で示すものであり、概念的には結露発生湿度と等価である。
この点、本実施形態に係る空調制御システム1では、空調制御装置10が空調室内機30の風向を制御し、表面温度計測装置40、41、42が計測する複数点の室内表面温度のうち、室内の露点温度を下回る室内位置に空調風を向けている。空調風が当たる部分は乾燥しやすいため、室内の露点温度を下回る位置における結露の発生を抑制することができる。
通常、空調の暖房運転が停止すると、その後、室温が下降して相対湿度が上がるため、結露が発生しやすい。加湿運転も行われていた場合、特に室温下降に伴う結露が発生しやすい。このような問題は、例えばユーザが長時間にわたって暖房運転させた後に、外出や就寝などで長時間にわたって暖房運転を停止させた状態にする場合に特に顕著である。
この点、本実施形態に係る空調制御システム1によれば、暖房運転の停止後の室温下降時間に室内湿度を結露発生湿度より低くしているため、そのような結露の発生を抑制することができる。
(第2実施形態)
以下、第2実施形態に係る空調制御システム2について説明する。なお、上記第1実施形態の空調制御システム1と共通する構成要素については同一の符号を付する。
空調制御システム2は、図7に示すように、空気調和機の運転状態の制御を行う空調制御装置10と、外気と熱交換を行う空調室外機20と、空調空気を吹き出す空調室内機60と、室内の空気を加湿する加湿器50と、を備える。空調室内機60は、室内空間を上方又は斜め上方から見下ろせるように、室内の天井又は壁面の上部に設置される。
空調制御システム1が表面温度計測装置40、41、42を備えているのに対し、空調制御システム2では、空調室内機60が表面温度計測部61を備えている。この表面温度計測部61は、室内(温度制御対象領域)の赤外線の量から温度を計測する輻射センサを備える。
表面温度計測部61は、輻射センサの角度を一定の速度で変えることにより、上下又は左右に温度検出対象範囲を走査する。これにより、表面温度計測部61は、広範囲に室内表面温度を計測する。なお、このような輻射センサの利用例として、例えばムーブアイ(登録商標)等が知られている。
空調室内機60は、室内の温度検出対象領域を表面温度計測部61の輻射センサの角度と関連付けることによって、例えば図8において点線で示すように室内の温度検出対象領域Aをグリッド分割する。図8のように、グリッド分割された領域Pは、それぞれ室内位置に応じた符号(1,1)、(1,2)・・・(4,5)、(4,6)を付されて識別される。
空調室内機60は、室内位置(分割された各領域)毎の室内表面温度を取得して、空調制御装置10に送信する。空調制御装置10は、図9に示すように、室内位置(1,1)、(1,2)・・・(4,5)、(4,6)と、表面温度の計測データである18、16、・・・19、7(℃)と、を関連付けて記憶部(不図示)に記憶する。
空調制御装置10は、これらの室内位置と空調室内機60の風向制御における空調風の方向及び風量とを関連付けて空調制御を行う。空調制御装置10が取得する室内表面温度は、図9のような計測データであり、第1実施形態の図3のような計測データと異なる。しかし、具体的な空調制御の内容は、上記第1実施形態の場合とほとんど同様である。
すなわち、本実施形態に係る空調制御システム2において、結露発生湿度は、取得される複数の室内位置の表面温度のうち、最も低い温度(最も結露が発生しやすい条件)を基準とする。目標湿度は、かかる結露発生湿度と快適湿度範囲に基づいて決定される。目標湿度と、結露発生湿度と、快適湿度範囲と、の関係は、第1実施形態と同様であり、図4に示される。
本実施形態の空調制御システム2によれば、第1実施形態の空調制御システム1のように計測箇所毎に計測装置(表面温度計測装置40、41、42)を備える必要が無く、空調室内機60の表面温度計測部61で一括して広範囲における室内表面温度の分布を計測することができる。
また、本実施形態の空調制御システム2の場合、第1実施形態の空調制御システム1に比べて、室内位置と室内表面温度と空調室内機60の風向制御における空調風の方向及び風量との関連付けが容易である。そのため、機器構成を単純化できるとともにより精密な空調制御を行うことが出来る。
なお、本発明は、上記第1実施形態及び第2実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲での種々の変形及び応用が可能である。
例えば、表面温度計測装置40、41、42は、赤外線放射温度計等の非接触型温度計ではなく、サーミスタや白金測温抵抗体等の接触型温度計であってもよい。また、計測対象の室内の構造物は、壁面や窓面に限らず、天井であってもよい。計測対象の什器は、スチール本棚等の金属製家具ではなく、冷蔵庫やラックマウント型サーバ等の電気設備の筐体等であってもよい。すなわち、計測対象の什器は、室内に配置される物体であって表面温度が低くなりやすいものであれば何でもよい。
快適湿度範囲は、ユーザが数値で入力してもよいし、ユーザが上述の季節や空調場所などの条件に応じて、記憶部に予め記憶されている湿度範囲に関連付けられたモードを選択するモード選択によって選択してもよい。
また、上記第1実施形態では、室温下降時の空調制御処理は、空調室内機30の暖房運転が停止されたことを契機として実行されるものとしている。しかし、本発明は、これに限られない。例えば、過去15分間の室温の低下幅が1℃以上の場合は、室温下降時間と判定して室温下降時の空調制御処理を行うようにしてもよい。
本発明の空調制御装置が制御する空気調和機は、冒頭でも述べたように広義に解釈される。例えば、上記実施形態では、空調室内機30、60が除湿機能を有するため、空調制御システム1、2は除湿器を備えていない。また、上記実施形態の空調制御システム1、2は送風機や換気装置も備えていない。
しかし、本発明の空調制御システムにおいて、除湿器、送風機又は換気装置をさらに備える構成にしてもよい。すなわち、除湿・加湿・暖房・冷房・換気等の空気調和機能を有する装置であれば、それらの装置を組み合わせて一体にしてもそれぞれ機能毎に別体にしても、本発明の空調制御システムにおける空調制御装置が制御する空気調和機として適用可能である。
1,2 空調制御システム、10 空調制御装置、20 空調室外機、30,60 空調室内機、40,41,42 表面温度計測装置、50 加湿器、61 表面温度計測部、111 室内表面温度取得部、112 目標湿度決定部、113 時間決定部、114 露点温度算出部、115 計時部、116 制御実行部

Claims (7)

  1. 室内の複数点の温度を取得する室内表面温度取得部と、
    前記室内の空気温度が前記複数点の温度のうち最も低い温度に変化した場合に相対湿度100%となる前記室内の空気温度での湿度である結露発生湿度が、設定されている快適湿度範囲内である場合には、空調の目標湿度を前記結露発生湿度に決定する目標湿度決定部と、
    空気調和機の制御を行う制御実行部と、
    を備える空調制御装置。
  2. 前記目標湿度決定部は、
    前記結露発生湿度が前記快適湿度範囲を上回る場合には、前記目標湿度を前記快適湿度範囲の上限値に決定し、
    前記結露発生湿度が前記快適湿度範囲を下回る場合には、前記目標湿度を前記快適湿度範囲の下限値に決定する、
    請求項1に記載の空調制御装置。
  3. 前記制御実行部は、
    前記目標湿度が前記結露発生湿度よりも高い場合には、前記空気調和機が前記複数点の温度のうち前記室内の露点温度を下回る位置に向けて空調の風を吹き出すように制御を行う、
    請求項1又は2に記載の空調制御装置。
  4. 前記空気調和機の運転履歴に基づいて、該空気調和機の暖房運転が停止してから室温が下降する室温下降時間を決定する時間決定部を備え、
    前記制御実行部が、前記室温下降時間中に、室内湿度を前記結露発生湿度より低くするように前記空気調和機の制御を行う、
    請求項1から3のいずれか1項に記載の空調制御装置。
  5. 室内の複数点の温度を計測する室内表面温度計測装置と、
    前記室内の空気温度が前記複数点の温度のうち最も低い温度に変化した場合に相対湿度100%となる前記室内の空気温度での湿度である結露発生湿度が、設定されている快適湿度範囲内である場合には、空調の目標湿度を前記結露発生湿度に決定して空気調和機の制御を行う空調制御装置と、
    を備える空調制御システム。
  6. 室内の複数点の温度を取得する室内表面温度取得ステップと、
    前記室内の空気温度が前記複数点の温度のうち最も低い温度に変化した場合に相対湿度100%となる前記室内の空気温度での湿度である結露発生湿度が、設定されている快適湿度範囲内である場合には、空調の目標湿度を前記結露発生湿度に決定する目標湿度決定ステップと、
    空気調和機の制御を行う制御実行ステップと、
    を備える空調制御方法。
  7. コンピュータを、
    室内の複数点の温度を取得する室内表面温度取得手段、
    前記室内の空気温度が前記複数点の温度のうち最も低い温度に変化した場合に相対湿度100%となる前記室内の空気温度での湿度である結露発生湿度が、設定されている快適湿度範囲内である場合には、空調の目標湿度を前記結露発生湿度に決定する目標湿度決定手段、
    空気調和機の制御を行う制御実行手段、
    として機能させるためのプログラム。
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