JP2017007374A - 水陸両用車用タイヤリム組立体 - Google Patents

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Abstract

【課題】水陸両用車への使用に好適なタイヤリム組立体を提供すること。【解決手段】水陸両用車用のタイヤリム組立体(10)は、リム(12)と、リムに装着されたタイヤ(14)と、リム及びタイヤが規定する内腔(16)に配置されリムとの間に環状の空隙(22)を残して内腔を占める弾性体(24)と、空隙に充填された加圧空気(26)とを含む。【選択図】図1

Description

本発明は、水陸両用車に用いられる車輪を構成するタイヤリム組立体に関する。
水上走行及び陸上走行を可能とする水陸両用車は、緊急車両、水難救助車、災害対策車両等として活用されている。
このような車両にあっては、人命救助や災害への対応に支障をきたすおそれがある事態の発生、例えばタイヤのパンク(スロー・パンクチャー)に伴う空気漏れによって通常走行が阻害されあるいは不能となることはできる限り回避されることが望ましい。このような事態の発生を回避するための方法としては、例えば、水陸両用車に取り付けられるタイヤリム組立体のタイヤを空気入りタイヤではなくノーパンクタイヤ(ソリッドタイヤ)とすることが考えられる。
従来、ノーパンクタイヤの一例として、リムに装着され該リムと共同して内腔を規定するタイヤと前記内腔にこれを満たすように配置された弾性を有する独立気泡型の発泡体とを備えるものが提案されている(後記特許文献1参照)。
これによれば、例えばタイヤへの異物の突き刺さりにより該タイヤに亀裂が生じた場合にあっても、空気入りタイヤにおけるような空気漏れが生じることはなく、前記発泡体により荷重支持機能を含むタイヤの諸機能は維持され、これにより陸上における通常走行を維持することが可能である。また、前記亀裂が前記発泡体に及びその内部に浸水することがあっても、前記独立気泡型の発泡体への浸水はその全部に及ぶことなくその表面領域の一部に限定されることから、水上走行時における前記タイヤの前記水陸両用車への浮力の付与機能は失われない。
しかし、前記ノーパンクタイヤは、前記水陸両用車の陸上走行時に発生する路面の凹凸による衝撃の吸収、緩和において十分でない。このため、前記従来のノーパンクタイヤは水陸両用車の陸上での通常走行を可能とするも、その乗り心地性の点において十分でない。また、車両の全荷重を支える前記発泡体は、空気入りタイヤにおける空気と異なり、長期の使用の間に破損する可能性が高い。
特開平9−300426号公報
したがって、本発明の目的は、水陸両用車への使用に好適なタイヤリム組立体を提供することにある。
本発明は、水陸両用車用のタイヤリム組立体に係り、該タイヤリム組立体は、リムと、該リムに装着されたタイヤと、該タイヤの内周面を覆いかつ該内周面に密接する、弾性を有する非透水性の被覆と、前記リム及び前記被覆が規定する内腔に配置され前記リムとの間に環状の空隙を残して前記内腔を占める弾性発泡体と、前記空隙に充填された加圧空気とを含む。
本発明の一の実施形態において、前記被覆は独立気泡型の弾性発泡体からなり、また、前記内腔を占める弾性発泡体は連続気泡型のそれである。
本発明の他の実施形態において、前記弾性発泡体はタイヤ周方向に配置された複数のピースからなり、複数のピースはそれぞれタイヤ周方向に相対する一対の側面を有し、複数のピースはそれぞれの両側面の一方において互いに接し、また、互いに弾性力を及ぼし合っている。各ピースはその全表面が非透水性を有するコーティングで覆われているものとすることができる。
本発明にあっては、リムとタイヤの内周面を覆う被覆が規定する内腔を弾性発泡体と加圧空気とが占め、前記弾性発泡体及び前記加圧空気の双方が共同して水陸両用車の荷重を支える。このため、水陸両用車を弾性発泡体のみで支える場合と比べて前記弾性発泡体の荷重負担が小さい。このことから、前記弾性発泡体の長寿命化又はその使用期間の長期化を図ることができる。また、前記加圧空気はいわゆる空気タイヤにおける空気と同じ働きをなし、前記水陸両用車により良好な乗り心地性、操縦安定性高速安定性等を与える。これらの乗り心地性及び走行性能は、緊急車両、水難救助車、災害対策車両等に特に求められる緊急対応性、迅速性、安全性等を確保するために有用である。
さらに、前記弾性発泡体に接する前記加圧空気は、その一部が前記弾性発泡体に出入りし、あるいは、また、前記弾性発泡体を通過して、前記弾性発泡体と前記被覆との境界に至り、該境界に、互いに分散した複数の分散した空気溜りや複数の連続した空気領域を形成する。前記弾性発泡体を出入りする前記加圧空気の一部、及び、前記弾性発泡体を経て形成される前記空気溜り又は空気層は、前記弾性発泡体の弾性機能をより一層高める働きをなし、この働きにより、前記水陸両用車の乗り心地性、操縦安定性等のより一層の向上が図られる。さらに、水陸両用車の陸上走行時に前記タイヤに亀裂が生じ、前記被覆を通して前記加圧空気が前記タイヤ外に漏れることがあっても、前記弾性発泡体が水陸両用車の荷重を支え、該水陸両用車の陸上走行を維持する働きをなす。
また、前記弾性発泡体及び前記加圧空気は、水上走行時の水陸両用車に浮力を与える働きをなし、前記水陸両用車の水上走行性能の向上に寄与する。また、前記タイヤが前記陸上走行時に生じた亀裂を有する場合にあっても、前記タイヤの内周面を覆いこれに密接する非透水性の被覆が前記タイヤ内への水の侵入を抑え、前記弾性発泡体の加水分解とこれに伴う崩壊とを防止する。
本発明の前記一の実施形態においては、前記非透水性の被覆が独立気泡型の弾性発泡体からなる。前記独立気泡型の弾性発泡体は、連続気泡型の弾性発泡体と異なり、これを構成する複数の気泡が、連続気泡型の弾性発泡体と異なり、互いに非連通状態で独立している。このため、水は独立の気泡を伝って移動することができない。このことから、前記独立気泡型の弾性発泡体は非透水性を有し、前記タイヤに生じた亀裂を通して侵入する水の前記独立発泡体への浸水を阻止する働きをなす。
また、本発明の他の実施形態においては、前記弾性発泡体を複数のピースで構成することにより、前記リムへの装着前のタイヤ内への前記弾性発泡体の配置をより容易に行うことができる。また、複数ピースはそれぞれタイヤ周方向に相対する一対の側面を有し、該両側面において互いに接し、加えて、互いに弾性力を及ぼし合っている。このことから、複数のピースはそれぞれタイヤ径方向内側に抜け出ることなく、タイヤ周方向に整列した状態に維持され、これが水陸両用車の荷重を支えることに寄与する。また、各ピースの全面を非透水性の被覆であるコーティングで覆うときは、前記コーティングが各ピース内への水の侵入が阻止する働きをなす。さらに、前記タイヤに生じた亀裂が該タイヤのみならず前記弾性体にまで及ぶことがあっても、当該亀裂を受けた一部のピースを除く残りの他のピースが水陸両用車の荷重を支える働きをなす。
水陸両用車用のタイヤリム組立体の部分横断面図である。但し、図の煩雑を避けるため、前記タイヤリム組立体におけるタイヤに付すべきハッチングは省略されている。 非透水性のコーティングで被覆された複数の弾性発泡体の概略的な断面図である。
図1を参照すると、水陸両用車、特に緊急車両、水難救助車、災害対策車両等として用いられる水陸両用車(図示せず)に好適な車輪の一部をなすタイヤリム組立体の一部が全体に符号10で示されている。
タイヤリム組立体10は、リム12と、該リムに装着されたタイヤ14と、該タイヤの内周面16を覆いかつ該内周面に密接する、弾性を有する非透水性の被覆18と、リム12及びタイヤ14が共同して規定する内腔20に配置され、リム12との間に環状の空隙22を残して内腔20を占める弾性発泡体24と、空隙22に充填された加圧空気26とを含む。タイヤ14の内周面16は、タイヤ14に貼り付けられたインナーライナー(図示せず)により規定されている。
タイヤ14は、その骨格をなす複数のカーカス28と、カーカス28の両端を固定するビード部30と、タイヤ14のトレッド部32とカーカス28との間に配置されタイヤ周方向へ伸びる補強帯である複数のベルト34とを備える。タイヤ14は、そのビード部30において、リム12のフランジ12a及びバンプ12b間のビードシート12cに気密に接している。また、リム12は空隙22に加圧空気26を充填するためのエアバルブ(図示せず)を備える。
タイヤ14内の弾性発泡体24と加圧空気26とは共同して前記水陸両用車の荷重を支える。加圧空気26は、弾性発泡体24前記水陸両用車の荷重負担を軽減し、弾性発泡体24の寿命を延ばすと共に、前記水陸両用車の乗り心地性、操縦安定性等を高める。
被覆18は、前記水陸両用車の陸上走行中にタイヤ14が外傷を受けてこれに生じることがある亀裂を通しての特に水上走行中におけるタイヤ14内への水の浸入とこれに伴う弾性発泡体24の加水分解による崩壊とを防止する。
図示の被覆18は独立気泡型の弾性発泡体からなる。前記独立気泡型の弾性発泡体は、これを構成する複数の気泡が互いに非連通状態で独立しており、水を通さない性質である非透水性を有する。また、被覆18は、弾性を有するため、前記水陸両用車の陸上走行時、タイヤ14の弾性変形に追随して弾性変形をすることが可能である。
本発明において、「弾性発泡体」は弾性を有する「発泡体」を意味する。また、「発泡体」は広くは高分子発泡体を意味し、実用上は前記発泡体としてプラスチック発泡体(プラスチックフォーム)が用いられる。また、前記プラスチック発泡体を形成するためのプラスチックの種類は問わない。被覆18を構成する前記独立気泡型の弾性発泡体は、好ましくはエチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)(例えば、(株)ブリヂストン製のエバーライトモラン(商標))の発泡体からなる。弾性発泡体24は、エステル系のポリウレタン、好ましくはエーテル系のポリウレタンからなる。
弾性発泡体24はこれを構成する複数の気泡が連続している連続気泡型のそれであって、例えばウレタン発泡体からなる。弾性発泡体24は、タイヤ14の内周面16、より詳細には被覆18の裏面18bの形態に倣って又はこれに従って湾曲する表面24aと、リム12におけるバンプ12bの相互間部分の周囲を該部分から間隔を置いて取り巻く円筒状の周面24bとを有する。したがって、弾性発泡体24はその周面24bにおいて加圧空気26に接している。弾性発泡体24の周面24bとリム12のバンプ12b相互間部分との間の間隔の大きさは任意に定めることができる。
加圧空気26の一部は、弾性発泡体24の周面24bを経て弾性発泡体24、より詳細には弾性発泡体24の連続気泡に流入し、また、該連続気泡から流出する。さらに、弾性発泡体24に流入した加圧空気の一部は、前記連続気泡を経て、弾性発泡体24と被覆18との境界に至り、弾性発泡体24と被覆18との間に複数の空気溜りや複数の連続した空気領域として分散する。加圧空気26の一部の弾性発泡体24への出入り及び前記空気溜りや空気領域が弾性発泡体24により良好な弾性を与え、これにより、前記水陸両用車の乗り心地や操縦安定性のより一層の向上が図られる。
弾性発泡体24は、これを前記連続気泡型のものとする図示の例に代えて、独立気泡型のものとすることが可能である。空気は、これを構成する分子の大きさが前記独立気泡型の弾性発泡体を構成する分子の大きさに比べて極めて小さい。このため、前記連続気泡型の弾性体と比べて量的には少ないが、前記独立気泡型の弾性発泡体に出入りし、また、該独立気泡型の弾性気泡体を経て前記境界に達することが可能である。
したがって、タイヤ14に前記亀裂が生じるとき、加圧空気26は弾性発泡体24及び被覆18を経て、前記亀裂からタイヤ14の外部に漏れ出る。この場合、前記水陸両用車は、弾性発泡体24による荷重の支持の下、陸上走行が可能である。
弾性発泡体24及び加圧空気26は、水上走行時の前記水陸両用車に浮力を与え、該水陸両用車車両の水上走行性能の向上に寄与する。また、タイヤ14に亀裂が生じた場合、該亀裂を通して侵入しようとする水は、非透水性の被覆18によりその進行を止められ、弾性発泡体24への浸水が阻止される。
図2に示すように、弾性発泡体24は、図1に示す例に代えて、タイヤ周方向に配置された複数のピース36からなるものとすることができる。図示の例にあっては、各ピース36はその全面が非透水性のコーティング38で覆われている。これらのピース36はそれぞれタイヤ周方向に相対する一対の側面36aを有し、コーティング38を介して、両側面36aの一方において互いに接している。また、複数のピース36は、コーティング38を介して、タイヤ周方向に互いに弾性力を及ぼし合っている。
タイヤ周方向に相対している各ピース36の両側面36aは、それぞれ、タイヤ14の軸線を含みタイヤ径方向に伸びる2つの仮想面(図示せず)上にあり、また、ピース36同士がタイヤ周方向に弾性的に押し合っている。このことから、個々のピース36がタイヤ径方向内側への移動を阻止され、複数のピース36はタイヤ周方向に整列した状態に維持され、前記水陸両用車の荷重を支える。
この例にあっては、前記亀裂がタイヤ14のみならず被覆18にまで及ぶ場合にあっても、コーティング38により、ピース36への浸水を防止することができる。また、前記亀裂がさらにコーティング38に及び、ピース36に浸水することがあっても、当該ピースは、複数のピースの内の一部であるため、残りの他のピース36により、前記水陸両用車の荷重を支持することができる。これにより、陸上及び水上の走行を可能とすることができる。
弾性発泡体30の硬度は、前記水陸両用車に対する前記した乗り心地性、走行性能等の付与のために、好ましくは190〜570N(正しい単位をご教示ください。)に設定する。硬度190N及び570Nは、それぞれ、第1の層30に600N及び1000Nの応力を与えたとき、75%のひずみが生じる大きさである。また、このような大きさの硬度を付与するために、第1発泡体30の密度を60〜70Kg/mに設定する。前記密度をこの範囲に設定することは、また、水上走行時の前記水陸両用車に付与される浮力を比較的大きいものとすることができる点で好ましい。
10・・・水陸両用車用タイヤリム組立体、12・・・リム、14・・・タイヤ、16・・・内腔、18…被覆、20・・・内腔、22・・・空隙、24・・・弾性発泡体、26・・・加圧空気、36・・・ピース、38・・・コーティング。

Claims (4)

  1. リムと、
    前記リムに装着されたタイヤと、
    前記タイヤの内周面を覆いかつ該内周面に密接する、弾性を有する非透水性の被覆と、
    前記リム及び前記被覆が規定する内腔に配置され前記リムとの間に環状の空隙を残して前記内腔を占める弾性発泡体と、
    前記空隙に充填された加圧空気とを含む、水陸両用車用タイヤリム組立体。
  2. 前記被覆は独立気泡型の弾性発泡体からなり、また、前記内腔を占める弾性発泡体は連続気泡型の弾性発泡体である、請求項1に記載の水陸両用車用タイヤリム組立体。
  3. 前記弾性発泡体はタイヤ周方向に配置された複数のピースからなり、
    複数のピースはそれぞれタイヤ周方向に相対する一対の側面を有し、
    複数のピースはそれぞれの両側面の一方において互いに接し、また、互いに弾性力を及ぼし合っている、請求項1に記載の水陸両用車用タイヤリム組立体。
  4. 各ピースはその全表面が止水性を有するコーティングで覆われている、請求項4に記載の水陸両用車用タイヤリム組立体。
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