JP2017009355A - 信号レベル調整装置、位相検出装置、モータ駆動制御装置、搬送装置及び信号レベル調整方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】モータの回転位相検出精度を上げる信号レベル調整装置を提供する。
【解決手段】信号レベル調整装置10が、正弦波若しくは正弦波に準じた入力信号のピークレベル及びボトムレベルをそれぞれ検出し、検出手段が検出した入力信号の複数回のピークレベル及びボトムレベルに基づいて、入力信号の所定区間でレベル調整を行う。
【選択図】図1
【解決手段】信号レベル調整装置10が、正弦波若しくは正弦波に準じた入力信号のピークレベル及びボトムレベルをそれぞれ検出し、検出手段が検出した入力信号の複数回のピークレベル及びボトムレベルに基づいて、入力信号の所定区間でレベル調整を行う。
【選択図】図1
Description
本発明は、信号レベル調整装置、位相検出装置、モータ駆動制御装置、搬送装置及び信号レベル調整方法に関する。
従来、DCモータの制御において、回転子の回転位置の検出を行う技術が知られている。
特許文献1では、回転位相に応じて出力される複数のセンサ信号を用いて、このセンサ信号のレベルが所望の回転位相に応じた閾値に達した場合と、センサのゼロクロス点に達した場合とに回転位置を検出する技術が知られている(例えば、特許文献1等)。
しかしながら、特許文献1の技術では、製造過程の取り付け位相誤差又は着磁ばらつきによる位相誤差が検出位相の誤差になるおそれがある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、モータの回転位相検出精度を上げることができる信号レベル調整装置を提供することを目的とする。
一態様における、信号レベル調整装置は、正弦波若しくは正弦波に準じた入力信号のピークレベル及びボトムレベルをそれぞれ検出する検出手段と、前記検出手段が検出した前記入力信号の複数回のピークレベル及びボトムレベルに基づいて、前記入力信号の所定区間でレベル調整を行うレベル調整手段とを備える。
本発明の各実施形態によれば、モータの回転位相検出精度を上げることができる信号レベル調整装置を提供することができる。
以下、本発明の実施形態について添付の図面を参照しながら説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付し、重複した説明を省く。
[第1実施形態]
<信号レベル調整装置例>
はじめに、本実施形態に係る信号レベル調整装置の一例について説明する。
<信号レベル調整装置例>
はじめに、本実施形態に係る信号レベル調整装置の一例について説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る信号レベル調整装置の一例を示す全体構成図である。図1において、本実施形態に係るモータ駆動制御装置1は、モータM1を有する。また、モータM1は、回転子を有し、回転子の周囲には、回転子の回転角を検出するため、複数の磁気センサ(以下単に「センサ」という。)SR1乃至SR3(U相、V相及びW相)がそれぞれ設置される。各センサSR1乃至SR3は、複数のコイルを有するモータM1が持つ回転子の磁束密度の変化に応じて、連続的に変化する複数の信号に基づいて位相を示すセンサ信号をそれぞれ出力する。
各センサSR1乃至SR3には、例えば、ホール素子等が使用される。ホール素子が使用される各センサSR1乃至SR3から出力されるそれぞれのセンサ信号は、正弦波又は正弦波に準じた波形の信号となる。また、モータM1がブラシレスDCモータであるとすると、各センサSR1乃至SR3は、例えば、電気角が120degとなる間隔でそれぞれ設置される。なお、ホール素子による出力については、後述する。
モータ駆動制御装置1は、信号レベル調整装置10を有し、信号レベル調整装置10は、モータ駆動制御装置1は、例えば、図示するように、それぞれ接続される。この例では、信号レベル調整装置10は、各センサSR1乃至SR3が出力するそれぞれのセンサ信号を入力信号として入力する。即ち、入力信号は、例えば、正弦波SIG1である。なお、入力信号は、正弦波SIG1に、正弦波SIG1より低周波な成分が含まれる正弦波等の正弦波に準じた信号でもよい。以下、入力信号が、正弦波SIG1である例で説明する。また、入力信号は、センサ信号に含まれるノイズをローパスフィルタ等で減衰させた信号又はアンプで増幅させた信号等のセンサ加工信号でもよい。
入力信号に対して、信号レベル調整装置10は、調整等を行い、補正後正弦波SIG2を出力する。なお、補正後正弦波SIG2は、信号レベル調整装置10から出力信号U1、V1及びW1としてそれぞれ出力される。また、入力信号は、モータM1の動作に応じて定期的又は不定期に入力される。
さらに、モータ駆動制御装置1は、交点位相検出部を有し、交点位相検出部は、出力信号U1、V1及びW1の交点をそれぞれ検出する。なお、出力信号U1とV1との交点を示す信号を交点検出信号UVとする。同様に、出力信号V1とW1との交点を示す信号を交点検出信号VWとし、及び出力信号W1とU1との交点を示す信号を交点検出信号WUとする。
さらにまた、モータ駆動制御装置1は、信号選択部を有し、信号選択部は、交点検出信号UV、VW及びWUに基づいて、出力信号U1、V1及びW1のうち、いずれかを選択信号Xとする。次に、選択信号Xは、モータ駆動制御装置1が有する位相検出部に送信される。
位相検出部は、モータM1の回転位置に応じた複数の閾値を設定する。位相検出部に送信される選択信号Xが設定されるいずれかの閾値となると、位相検出部は、閾値となったこと等を示す位相情報を出力する。なお、位相検出部における信号BiasA及びBiasBは、交点レベル又は交点レベルに基づく信号である。
なお、信号レベル調整装置10及び図1に示す各部は、例えば、電子回路によって実現される。また、信号レベル調整装置10は、モータに係るセンサ信号以外を入力信号として入力してもよい。
<検出及び調整例>
図2は、本発明の一実施形態に係る信号レベル調整装置による検出及び調整の一例を示す波形図である。図示するように、第1グラフG1は、信号レベル調整装置に入力される正弦波SIG1(図1)の1周期を示した例である。具体的には、第1グラフG1は、複数のセンサ信号、即ち、各センサの磁束密度の変化に応じた信号同士の交点となる信号レベルを示す。一方、図2は、理想的な正弦波の例を第2グラフG2で示す。例えば、あるセンサを基準に電気角が30degとなる点で交差した場合には、その交点の信号レベルは、理想的な正弦波では、正弦波振幅の1/2倍、即ち、sin30deg倍となる。
図2は、本発明の一実施形態に係る信号レベル調整装置による検出及び調整の一例を示す波形図である。図示するように、第1グラフG1は、信号レベル調整装置に入力される正弦波SIG1(図1)の1周期を示した例である。具体的には、第1グラフG1は、複数のセンサ信号、即ち、各センサの磁束密度の変化に応じた信号同士の交点となる信号レベルを示す。一方、図2は、理想的な正弦波の例を第2グラフG2で示す。例えば、あるセンサを基準に電気角が30degとなる点で交差した場合には、その交点の信号レベルは、理想的な正弦波では、正弦波振幅の1/2倍、即ち、sin30deg倍となる。
また、図2では、コモンレベルComは、グラウンド(GND)の信号レベル又はグラウンドに対して所定の電位となるオフセットを有する信号レベルである。即ち、コモンレベルComと各センサ信号との交点が、ゼロクロス点ZCとなる。なお、オフセットは、あらかじめ設定される値等である。
信号レベル調整装置は、入力信号、即ち、第1グラフG1で示す信号を同相レベル調整して補正後正弦波SIG2(図1)を生成し、出力する。なお、図2は、補正後正弦波SIG2の例を第3グラフG3で示す。図示するように、信号レベル調整装置は、第1グラフG1に示す信号の信号レベルを検出し、検出される信号レベルに応じた低周波成分及びオフセット量をそれぞれ算出して調整を行う。即ち、信号レベル調整装置は、調整によって、「位相検出区間」等の所定区間において、低周波成分を除去し、位相を第2グラフG2で示す信号に近づける。
具体的には、まず、信号レベル調整装置は、各周期の第1グラフG1において、ピークレベルをそれぞれ検出する。また、ピークレベルは、図示するように、電気角が90deg±30degとなる信号レベル検出区間、即ち、電気角が60deg乃至120degとなる区間において、最も信号レベルが高くなった信号レベルである。したがって、1回の周期で1つピークレベルが検出される。なお、平均ピークレベルPaは、各周期でそれぞれ検出される複数のピークレベルを平均又は移動平均して計算される信号レベルである。
同様に、信号レベル調整装置は、各周期の第1グラフG1において、ボトムレベルをそれぞれ検出する。また、ボトムレベルは、図示するように、電気角が270deg±30degとなる信号検出区間、即ち、電気角が240deg乃至300degとなる区間において、最も信号レベルが低くなった信号レベルである。したがって、1回の周期で1つボトムレベルが検出される。なお、平均ボトムレベルBaは、各周期でそれぞれ検出される複数のボトムレベルを平均又は移動平均して計算される信号レベルである。
低周波成分は、例えば、平均ピークレベルPaと、各ピークレベルとの差分PDIFである。又は低周波成分は、平均ボトムレベルBaと、各ボトムレベルとの差分BDIFである。いずれかの低周波成分が演算されると、ゼロクロス点ZCにおける第1グラフG1と第2グラフG2とのオフセット量OFSが求まる。即ち、信号レベル調整装置は、まず、いずれかの低周波成分に基づいてゼロクロス点ZCにおけるオフセット量OFSを求める。次に、信号レベル調整装置は、求まるオフセット量OFSに基づいて、電気角が180deg±30degとなる「位相検出区間」、即ち、電気角が150deg乃至210degとなる区間において、同相レベルを調整する。同相レベルが調整されると、信号レベル調整装置は、ゼロクロス点ZCで、位相を第2グラフG2に近づけることができる。
センサ信号には、磁束密度のばらつき、いわゆる着磁ばらつきがあると、ゼロクロス点において、位相誤差がある場合がある。図2では、ゼロクロス点ZCにおける第1グラフG1と、第2グラフG2との差が、位相誤差ERRの例である。これに対して、同相レベルが調整されると、ゼロクロス点ZCにおいて、位相が理想である第2グラフG2に近づくため、信号レベル調整装置は、位相誤差ERRを少なくすることができる。
また、あるセンサ信号と交差する信号との間に位相誤差が生じていた場合には、交点の信号レベルは、理想的な信号レベルから離れてしまう誤差、いわゆる取り付け位相誤差が生じる場合がある。これに対して、ゼロクロス点ZCにおいて、位相が理想である第2グラフG2に近づくと、信号レベル調整装置は、取り付け位相誤差を少なくすることができる。
さらに、ゼロクロス点ZCにおいて、位相が理想である第2グラフG2に近づくと、信号レベル調整装置は、ゼロクロス点ZC以外の他の点でも、位相誤差が少なくできる。
信号レベル調整装置は、位相誤差ERRを少なくすることができると、検出する位相の精度をよくでき、モータの回転位相検出精度を上げることができる。
一方、ピークレベルが検出される電気角が60deg乃至120degとなる区間と、ボトムレベルが検出される電気角が240deg乃至300degとなる区間とでは、図示するように、第3グラフG3は、第1グラフG1となるようにされる。これは、第1グラフG1が有するピークレベル及びボトムレベルをそれぞれ検出するためである。
<全体処理例>
図3は、本発明の一実施形態に係る信号レベル調整装置による全体処理の一例を示すフローチャートである。
図3は、本発明の一実施形態に係る信号レベル調整装置による全体処理の一例を示すフローチャートである。
ステップS01では、信号レベル調整装置は、ピークレベル及びボトムレベルをそれぞれ検出する。例えば、図2で図示するように、信号レベル調整装置は、電気角が90deg±30degとなる信号レベル検出区間では、ピークレベルを検出する。同様に、信号レベル調整装置は、電気角が270deg±30degとなる信号レベル検出区間では、ボトムレベルを検出する。
ステップS02では、信号レベル調整装置は、検出される複数のピークレベル及びボトムレベルに基づいて、平均ピークレベル及び平均ボトムレベルをそれぞれ算出する。
ステップS03では、信号レベル調整装置は、平均ピークレベル及び平均ボトムレベルと、ピークレベル及びボトムレベルとの差分のうち、いずれかの差分に基づいて、オフセット量OFS(図2)を算出する。
ステップS04では、信号レベル調整装置は、ゼロクロス点ZC(図2)を含む所定区間で、オフセット量OFSに基づいて、信号レベルを調整する。
<機能構成例>
図4は、本発明の一実施形態に係る信号レベル調整装置の機能構成の一例を示す機能ブロック図である。具体的には、信号レベル調整装置10は、検出部10F1と、レベル調整部10F2とを含む。
図4は、本発明の一実施形態に係る信号レベル調整装置の機能構成の一例を示す機能ブロック図である。具体的には、信号レベル調整装置10は、検出部10F1と、レベル調整部10F2とを含む。
検出部10F1は、正弦波SIG1等の入力信号が有するピークレベル及びボトムレベルをそれぞれ検出する。また、検出される複数のピークレベル及びボトムレベルに基づいて、平均ピークレベル及び平均ボトムレベルがそれぞれ算出される。なお、検出部10F1は、電子回路等によって実現される。
レベル調整部10F2は、検出部10F1が検出した入力信号が有する複数のピークレベル及びボトムレベルに基づいて、入力信号の所定区間でレベル調整を行う。具体的には、信号レベル調整装置は、図2に図示するように、ゼロクロス点を含む所定区間で、信号レベル等のレベル調整を行う。なお、レベル調整部10F2は、電子回路等によって実現される。
[第2実施形態]
信号レベル調整装置は、ゲイン調整、即ち、信号増幅率を調整する構成でもよい。
信号レベル調整装置は、ゲイン調整、即ち、信号増幅率を調整する構成でもよい。
図5は、本発明の第2実施形態の一実施形態に係る信号レベル調整装置の一例を示す全体構成図である。図1に示す構成と比較すると、図5に示す構成は、信号増幅率演算を行う構成が追加される点が異なる。以下、異なる点を中心に説明する。
<検出及び調整例>
図6は、本発明の第2実施形態の一実施形態に係る信号レベル調整装置による検出及び調整の一例を示す波形図である。
図6は、本発明の第2実施形態の一実施形態に係る信号レベル調整装置による検出及び調整の一例を示す波形図である。
コモンレベルCom、平均ピークレベルPa及び平均ボトムレベルBaは、例えば、それぞれ第1実施形態と同様の方法で算出される。また、ある周期のピークレベルをP1とする。さらに、ある周期のボトムレベルをB1とする。
信号レベル調整装置は、下記(1)式によって信号増幅率Gaを計算する。
Ga=[{(P1−Pa)−(B1−Ba)}/2+Pa]/Pa (1)
さらに、信号レベル調整装置は、上記(1)式で計算される信号増幅率Gaを用いて下記(2)式によってオフセット量OFSを計算する。
OFS=−{(Ga×P1−Pa)+(Ga×B1−Ba)}/2−{(Pa+Ba)/2−Com} (2)
ゼロクロス点ZCにおいて、位相と、理想である第2グラフG2との間に、差分があると、ゼロクロス点ZCから遠ざかるに伴って、誤差が生じる場合がある。これに対して、信号レベル調整装置は、上記(1)式及び上記(2)式でそれぞれ計算される信号増幅率Ga及びオフセット量OFSに基づいてレベル調整を行う。信号増幅率Gaによってゲイン調整が行われると、第2グラフG2に近い傾きとなる第3グラフG3が生成できる。ゆえに、レベル調整が行われると、信号レベル調整装置は、ゼロクロス点ZC以外の他の点でも、位相誤差が少なくできる。したがって、信号レベル調整装置は、信号増幅率Ga及びオフセット量OFSに基づいてゲイン調整を行うと、ゼロクロス点ZC以外の他の点でも、位相誤差が少なくでき、検出する位相の精度をよくできるので、モータの回転位相検出精度を上げることができる。
Ga=[{(P1−Pa)−(B1−Ba)}/2+Pa]/Pa (1)
さらに、信号レベル調整装置は、上記(1)式で計算される信号増幅率Gaを用いて下記(2)式によってオフセット量OFSを計算する。
OFS=−{(Ga×P1−Pa)+(Ga×B1−Ba)}/2−{(Pa+Ba)/2−Com} (2)
ゼロクロス点ZCにおいて、位相と、理想である第2グラフG2との間に、差分があると、ゼロクロス点ZCから遠ざかるに伴って、誤差が生じる場合がある。これに対して、信号レベル調整装置は、上記(1)式及び上記(2)式でそれぞれ計算される信号増幅率Ga及びオフセット量OFSに基づいてレベル調整を行う。信号増幅率Gaによってゲイン調整が行われると、第2グラフG2に近い傾きとなる第3グラフG3が生成できる。ゆえに、レベル調整が行われると、信号レベル調整装置は、ゼロクロス点ZC以外の他の点でも、位相誤差が少なくできる。したがって、信号レベル調整装置は、信号増幅率Ga及びオフセット量OFSに基づいてゲイン調整を行うと、ゼロクロス点ZC以外の他の点でも、位相誤差が少なくでき、検出する位相の精度をよくできるので、モータの回転位相検出精度を上げることができる。
[第3実施形態]
信号レベル調整装置は、位相検出信号を更に出力する構成でもよい。
信号レベル調整装置は、位相検出信号を更に出力する構成でもよい。
図7は、本発明の第3実施形態の一実施形態に係る信号レベル調整装置による位相検出信号の出力の一例を示す波形図である。図7は、例えば、第1実施形態又は第2実施形態に係る方法と同様の同相レベル調整によって、同相レベル調整が行われる状態を示す。即ち、図7は、第1グラフG1に示す入力信号が検出されるピークレベル及びボトムレベルに基づいてレベル調整され、第3グラフG3に示す出力信号を信号レベル調整装置が出力する例を示す。
第3実施形態では、信号レベル調整装置は、位相検出信号SIG3を出力する。具体的には、まず、第3実施形態では、「位相検出区間」、即ち、電気角が150deg乃至210degとなる区間で、スライスレベルSLVが設定される。例えば、「位相検出区間」において、第3グラフG3の信号レベルが、コモンレベルComより高い信号レベル及びコモンレベルComより低い信号レベルでそれぞれ5等分となる間隔で、スライスレベルSLVがそれぞれ設定される。
信号レベル調整装置は、それぞれのスライスレベルSLVを閾値として、位相検出信号SIG3のハイレベル及びローレベルを切り替えて出力する。具体的には、図示するように、信号レベル調整装置は、第3グラフG3の信号レベルがそれぞれのスライスレベルSLVが示すレベルになると、位相検出信号SIG3のハイレベルHLVと、ローレベルLLVとを切り替える。
例えば、位相検出信号SIG3がハイレベルHLVであって、第3グラフG3の信号レベルが、スライスレベルSLVが示すレベルになると、信号レベル調整装置は、位相検出信号SIG3をローレベルLLVとする。次に、第3グラフG3の信号レベルが、次のスライスレベルSLVが示すレベルになると、信号レベル調整装置は、位相検出信号SIG3をハイレベルHLVとする。
第1実施形態又は第2実施形態に係る方法によって、ゼロクロス点ZCにおいて、位相が理想に近づくようにレベル調整されると、信号レベル調整装置は、ゼロクロス点ZC以外の他の点でも、位相誤差が少なくできる。したがって、信号レベル調整装置は、信号レベルが各スライスレベルSLVとなったことを示す位相検出信号SIG3を精度よく出力することができる。
<ホール素子による出力例>
図8は、本発明の一実施形態に係るモータに対して設置されるセンサによる出力の一例を示す図である。図示するように、センサSR1乃至SR3は、例えば、それぞれモータの外側に実装される。この場合には、位相誤差は、センサを実装する精度によって決定される。なお、図8は、8極インナーロータの例を示す。即ち、図8に示す例では、モータが1回転すると、8極の磁極が切り替わる。
図8は、本発明の一実施形態に係るモータに対して設置されるセンサによる出力の一例を示す図である。図示するように、センサSR1乃至SR3は、例えば、それぞれモータの外側に実装される。この場合には、位相誤差は、センサを実装する精度によって決定される。なお、図8は、8極インナーロータの例を示す。即ち、図8に示す例では、モータが1回転すると、8極の磁極が切り替わる。
また、電気角の360degは、モータ角の90degに相当する。例えば、直径20mmの回転子に対して各ホール素子がそれぞれ設置されると、電気角の360degは、360deg=20×π/4=15.7mmの長さに相当する。したがって、電気角の1degは、43.6μmに相当する。即ち、センサを実装する精度が、43.6μm以下であると、位相誤差は、電気角が1deg以内に収まるが、センサを実装する精度が、43.6μmより大きいと、位相誤差が生じる場合が多い。
また、各磁極の強さにばらつきが生じると、いわゆる着磁ばらつきが生じる。着磁ばらつきが生じることによって、N極とS極との切り替わり点、即ち、センサ信号の信号レベルがコモンレベルとなるゼロクロス点で、位相誤差が生じる場合が多い。具体的には、磁極の強さが強い極は、振幅が大きくなる。一方、磁極の強さが弱い極は、振幅が小さくなる。これら磁極の強さのばらつきが、低周波成分として入力され、センサ信号に重畳する。このため、ゼロクロス点では、位相誤差が生じることが多い。また、振幅が大きい極と、振幅が小さい極とがそれぞれあると、振幅の大小によって、信号レベルの傾きは、理想的な状態と比較して異なることが多い。
回転子磁極は、1周で着磁ばらつきがある場合でも、不平衡電圧がないと、入力されるセンサ信号の振幅の平均は、着磁ばらつきがない場合の理想的なセンサ信号の振幅と一致する場合が多い。
不平衡電圧は、ホール素子が出力する電圧にオフセット量として重畳されて出力される。なお、不平衡電圧は、無磁界の場合に、出力端子間に生じる電圧である。例えば、不平衡電圧は、ホール素子に電流又は電圧を流すと生じる残留電圧又はオフセット電圧等である。また、不平衡電圧は、ホール素子のパターンがアンバランス又は不均一であることが要因で生じる場合が多い。即ち、不平衡電圧が生じると、平均ピークレベル及び平均ボトムレベルには、コモンレベルに対して、正側又は負側に、オフセット量がある場合が多い。
本実施形態では、不平衡電圧を含む低周波成分を演算して、オフセット量を定める。1周の平均ピークレベル及び平均ボトムレベルに対して、不平衡電圧分のオフセット量が考慮されると、センサ信号は、理想的なセンサ信号に近づくことができる。
なお、低周波成分の演算及び信号増幅率の計算等に用いられる係数は、外部から設定されてもよい。また、説明では、位相差120degかつ3相センサ信号を利用する例で説明したが、実施形態は、これに限られず、例えば、位相差90degかつ2相センサ信号を利用する等でもよい。
<処理結果例>
図9は、本発明の一実施形態に係るモータ駆動制御装置及び信号レベル調整装置による処理結果の一例を示すタイミングチャート及び波形図である。
図9は、本発明の一実施形態に係るモータ駆動制御装置及び信号レベル調整装置による処理結果の一例を示すタイミングチャート及び波形図である。
図9では、信号レベル調整装置に入力信号として入力されるセンサSR1乃至SR3(図1)が出力するセンサ信号をU、V及びWとする。即ち、図9では、センサ信号U、V及びWは、それぞれ原波形を示す。また、センサ信号U、V及びWには、位相誤差ERRが含まれる。一方、信号レベル調整装置によって同相レベル調整が行われると、出力信号U1、V1及びW1がそれぞれ生成される。
さらに、図9は、交点検出信号UV、VW及びWUの例を示す。なお、図9では、U1>V1であると、交点検出信号VUは、ハイレベルとされる。また、U1<V1であると、交点検出信号VUは、ローレベルとされる。さらに、交点検出信号VW及びWUも同様とする。なお、センサ信号U、V及びWは、図1で示すように、それぞれ差動信号であるが、図9では、簡単に示すため、センサ信号U、V及びWは、それぞれの差動信号の差分を示す信号とする。
また、選択信号X(図1)には、交点検出信号UV、VW及びWUに基づいて、例えば、(W1<U1<V1)又は(W1>U1>V1)であると、出力信号U1が選択される。また、(V1<W1<U1)又は(V1>W1>U1)であると、出力信号W1が選択される。さらに、(U1<V1<W1)又は(U1>V1>W1)であると、出力信号V1が選択される。即ち、各信号の大小は、交点検出信号UV、VW及びWUによって判定できるため、モータ駆動制御装置は、交点検出信号UV、VW及びWUに基づいて、選択信号Xを選択することができる。
さらに、モータの回転位置に応じた複数の閾値が、例えば、スライスレベルSLVのように設定されると、選択信号XがいずれかのスライスレベルSLVとなると、モータ駆動制御装置は、選択信号Xに基づいて、位相信号としてPhsyn信号を出力し、モータ駆動制御信号とする。
<位相検出装置例>
図10は、本発明の一実施形態に係る位相検出装置の一例を示す構成図である。図10(A)で図示するように、位相検出装置20は、信号レベル調整装置10に対して接続される位相検出部11を有する。信号レベル調整装置10がレベル調整して出力する出力信号を位相検出部11が位相情報として出力するため、位相検出部11には、複数の閾値が設定される。
図10は、本発明の一実施形態に係る位相検出装置の一例を示す構成図である。図10(A)で図示するように、位相検出装置20は、信号レベル調整装置10に対して接続される位相検出部11を有する。信号レベル調整装置10がレベル調整して出力する出力信号を位相検出部11が位相情報として出力するため、位相検出部11には、複数の閾値が設定される。
また、図10(B)で図示するように、位相検出装置20は、第2実施形態の信号レベル調整装置10、即ち、ゲイン調整を行う信号レベル調整装置10と、位相検出部11とを有する構成でもよい。
<モータ制御装置例>
図11は、本発明の一実施形態に係るモータ駆動制御装置の一例を示す構成図である。モータ駆動制御装置1は、モータ制御コントローラ等を有する。例えば、図1に示す信号レベル調整装置10が用いられる場合には、信号レベル調整装置10が出力する出力信号は、位相検出部によって位相情報としてモータ制御コントローラに出力される。次に、モータ制御コントローラは、位相情報に基づいて、位置及び速度等を検出し、モータを制御する。モータの制御は、例えば、PWM(Pulse Width Modulation)信号をモータ駆動部に出力することで実現される。
図11は、本発明の一実施形態に係るモータ駆動制御装置の一例を示す構成図である。モータ駆動制御装置1は、モータ制御コントローラ等を有する。例えば、図1に示す信号レベル調整装置10が用いられる場合には、信号レベル調整装置10が出力する出力信号は、位相検出部によって位相情報としてモータ制御コントローラに出力される。次に、モータ制御コントローラは、位相情報に基づいて、位置及び速度等を検出し、モータを制御する。モータの制御は、例えば、PWM(Pulse Width Modulation)信号をモータ駆動部に出力することで実現される。
<搬送装置例>
図12は、本発明の一実施形態に係る搬送装置の一例を示す画像形成装置の断面図である。図12は、本発明の一実施形態に係るモータ駆動制御装置を搬送装置として画像形成装置100に適用する例である。図12に例示される画像形成装置100は、いわゆるタンデム型カラープリンタである。具体的には、画像形成装置100本体の上方にあるボトル収容部101には、各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)に対応した4つのトナーボトル102Y、102M、102C及び102Kが着脱自在(交換自在)にそれぞれ設置される。
図12は、本発明の一実施形態に係る搬送装置の一例を示す画像形成装置の断面図である。図12は、本発明の一実施形態に係るモータ駆動制御装置を搬送装置として画像形成装置100に適用する例である。図12に例示される画像形成装置100は、いわゆるタンデム型カラープリンタである。具体的には、画像形成装置100本体の上方にあるボトル収容部101には、各色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)に対応した4つのトナーボトル102Y、102M、102C及び102Kが着脱自在(交換自在)にそれぞれ設置される。
また、ボトル収容部101の下方には、中間転写ユニット85が配設される。その中間転写ユニット85が有する中間転写ベルト78に対向するように、各色に対応する作像部74Y、74M、74C及び74Kがそれぞれ並設される。
さらに、各作像部74Y、74M、74C及び74Kには、それぞれ感光体ドラム75Y、75M、75C及び75Kが配設される。また、各感光体ドラム75Y、75M、75C、及び75Kの周囲には、それぞれ帯電部73、現像部76、クリーニング部77及び除電部等がそれぞれ配設される。そして、各感光体ドラム75Y、75M、75C及び75Kで、作像プロセス(帯電工程、露光工程、現像工程、転写工程及びクリーニング工程)がそれぞれ行われ、各感光体ドラム75Y、75M、75C及び75K上に、各色の画像が形成される。
感光体ドラム75Y、75M、75C及び75Kは、駆動モータによって時計方向にそれぞれ回転駆動される。そして、帯電部73の位置で、感光体ドラム75Y、75M、75C及び75Kの表面が一様にそれぞれ帯電される(帯電工程の例)。
帯電工程の後、感光体ドラム75Y、75M、75C及び75Kの表面には、露光部103から発せられるレーザ光の照射位置に、露光走査によって各色に対応する静電潜像がそれぞれ形成される(露光工程の例)。
露光工程の後、感光体ドラム75Y、75M、75C及び75Kの表面には、現像部76との対向位置に、静電潜像が現像され、各色のトナー像がそれぞれ形成される(現像工程の例)。
現像工程の後、感光体ドラム75Y、75M、75C及び75Kの表面には、中間転写ベルト78及び第1転写バイアスローラ79Y、79M、79C及び79Kとの対向位置に、感光体ドラム75Y、75M、75C及び75K上のそれぞれのトナー像が中間転写ベルト78上にそれぞれ転写される(1次転写工程の例)。1次転写が行われると、それぞれの感光体ドラム75Y、75M、75C及び75K上には、未転写トナーが残存する場合がある。
1次転写工程の後、感光体ドラム75Y、75M、75C及び75Kの表面では、クリーニング部77との対向位置で、感光体ドラム75Y、75M、75C及び75K上に残存した未転写トナーがクリーニング部77のクリーニングブレードによって機械的にそれぞれ回収される(クリーニング工程の例)。
次に、感光体ドラム75Y、75M、75C及び75Kの表面では、除電部との対向位置で、感光体ドラム75Y、75M、75C及び75K上の残留電位が除去される。こうして、感光体ドラム75Y、75M、75C及び75K上でそれぞれ行われる一連の作像プロセスが終了する。
ここで、搬送される記録媒体Pは、2次転写ニップの位置に、画像形成装置100の下方に配設される給紙部104から、給紙ローラ97又はレジストローラ対98等によって搬送される。
詳しくは、給紙部104には、転写紙等の記録媒体Pが複数枚重ねて収納される。そして、給紙ローラ97が反時計方向に回転駆動すると、一番上の記録媒体Pが、レジストローラ対98のローラ間に向けて給送される。
レジストローラ対98に搬送された記録媒体Pは、回転駆動を停止したレジストローラ対98のローラニップの位置で一旦停止する。そして、中間転写ベルト78上のカラー画像にタイミングを合わせて、レジストローラ対98が回転駆動されて、記録媒体Pが2次転写ニップに向けて搬送される。こうして、記録媒体P上に、所望のカラー画像が転写される。
その後、2次転写ニップの位置でカラー画像が転写された記録媒体Pは、定着装置90の位置に搬送される。そして、この位置で、定着ローラ91及び加圧ローラ92による熱と圧力とにより、表面に転写されたカラー画像が、記録媒体P上に定着される。
続いて、記録媒体Pは、排紙ローラ対99のローラ間を経て、装置外へと排出される。排紙ローラ対99によって装置外に排出された記録媒体Pは、スタック部93上に順次スタックされる。こうして、画像形成装置100における、一連の画像形成プロセスが完了する。
実施形態に係るモータ駆動制御装置により制御されるモータは、上述したレジストローラ対98等を駆動させる動力として用いることができる。例えば、記録媒体Pをレジストローラ対98のローラニップの位置で一旦停止させる際のモータのモータ駆動モードを、位置ホールドモードとする。位置ホールドモードによりモータの回転駆動を停止させることで、モータ、即ち、レジストローラ対98の回転位置が保持され、記録媒体Pの位置が保持される。
実施形態によれば、位置ホールド状態で記録媒体Pの位置を保持する期間は、モータが駆動周期ごとに反転制御される。そのため、ロック状態を検知するカウント値が駆動周期ごとにリセットされるため、閾値を超えることが無く、長時間、記録媒体Pの停止状態が継続しても、ロック状態と誤検知されることが少ない。
なお、実施形態に係るモータ駆動制御装置によって制御されるモータは、レジストローラ対98の駆動源に限られず、画像形成装置100において位置を保持する駆動制御が必要な他の動力源として適用してもよい。
以上、本発明の好ましい実施例について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形又は変更が可能である。
1 モータ駆動制御装置
10 信号レベル調整装置
20 位相検出装置
100 画像形成装置
10 信号レベル調整装置
20 位相検出装置
100 画像形成装置
Claims (10)
- 正弦波若しくは正弦波に準じた入力信号のピークレベル及びボトムレベルをそれぞれ検出する検出手段と、
前記検出手段が検出した前記入力信号の複数回のピークレベル及びボトムレベルに基づいて、前記入力信号の所定区間でレベル調整を行うレベル調整手段と
を備えた信号レベル調整装置。 - 前記所定区間には、前記入力信号がコモンレベルとなるゼロクロス点が含まれる請求項1に記載の信号レベル調整装置。
- 前記レベル調整手段は、前記複数回のピークレベルに基づいて計算される平均ピークレベルと、前記入力信号が有するピークレベルとの差分又は前記複数回のボトムレベルに基づいて計算される平均ボトムレベルと、前記入力信号が有するボトムレベルとの差分のうち、いずれかの差分に基づいて求まるオフセット量を用いて調整する請求項1又は2に記載の信号レベル調整装置。
- 前記レベル調整手段は、ゲイン調整を更に行う請求項1乃至3のいずれか一項に記載の信号レベル調整装置。
- 前記ゲイン調整には、前記複数回のピークレベルに基づいて計算される平均ピークレベルと、前記入力信号が有するピークレベルとの差分、前記複数回のボトムレベルに基づいて計算される平均ボトムレベルと、前記入力信号が有するボトムレベルとの差分及び前記平均ピークレベルに基づいて計算される信号増幅率が用いられる請求項4に記載の信号レベル調整装置。
- 前記正弦波に準じた入力信号には、前記正弦波に、前記正弦波より低周波な成分が含まれる請求項1乃至5のいずれか一項に記載の信号レベル調整装置。
- 請求項1乃至6のいずれか一項に記載の信号レベル調整装置を有する位相検出装置。
- 請求項7に記載の位相検出装置を有するモータ駆動制御装置。
- 請求項8に記載のモータ駆動制御装置を有する搬送装置。
- 信号レベル調整装置が行う信号レベル調整方法であって、
前記信号レベル調整装置が、正弦波若しくは正弦波に準じた入力信号のピークレベル及びボトムレベルをそれぞれ検出する検出手順と、
前記信号レベル調整装置が、前記検出手順で検出した前記入力信号の複数回のピークレベル及びボトムレベルに基づいて、前記入力信号の所定区間でレベル調整を行うレベル調整手順と
を含む信号レベル調整方法。
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