JP2017011148A - 配線板の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】配線密度を高めても高信頼の絶縁性を有する配線板を効率よく製造可能な配線板の製造方法を提供すること。
【解決手段】本発明の配線板の製造方法は、基材2上に絶縁層3を形成する工程と、絶縁層3上に樹脂層4を形成する工程と、樹脂層4に露光および現像を施して選択的に除去することにより樹脂層開口部41を形成する工程と、絶縁層3の一部を選択的に除去することにより絶縁層開口部31を形成する工程と、めっき法により、絶縁層開口部31内に絶縁層内金属層32を形成する工程と、マスキング層を形成する工程と、第1金属層42aを形成する工程と、第1金属層42aの一部とともにマスキング層を除去する工程と、無電解めっき法により、樹脂層開口部41内に第2金属層42bを形成し、樹脂層内金属層42を得る工程と、を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、配線板の製造方法に関するものである。
近年、電子機器の小型化、軽量化、高性能化が要求され、多層プリント配線板においても、配線の微細化および高密度化が進んでいる。このため、多層プリント配線板の微細化および高密度化を図るためには、その構成要素を精密にパターニングする技術が求められる。
例えば、特許文献1には、基板表面に形成された感光性レジスト膜をパターニングする工程と、レジスト膜表面の全体に無電解銅めっきを施した後、表面が平滑になるまで電解銅めっきを施して、レジスト膜を覆う銅めっき層を形成する工程と、レジスト膜の表面が露出するまで銅めっき層を研磨またはエッチングにより減少させ、表面に銅めっき層(銅回路パターン)を露出させる工程、を有するプリント配線板の製造方法が開示されている。
国際公開第2011/018968号
しかしながら、この方法では、研磨またはエッチングにより銅めっき層を減少させてレジスト膜を露出させる際、銅めっき層の減少(除去)が不十分になるおそれがある。このような場合、残存した銅めっき層を介して導通し、レジスト膜による銅回路パターンの配線間の絶縁性が低下するという懸念が増す。
本発明の目的は、配線密度を高めても高信頼の絶縁性を有する配線板を効率よく製造可能な配線板の製造方法を提供することにある。
このような目的は、下記(1)〜(7)の本発明により達成される。
(1) 絶縁層上に、感光性材料で構成される樹脂層を形成する工程と、
前記樹脂層に露光および現像を施して、樹脂層の一部を選択的に除去することにより樹脂層開口部を形成する工程と、
前記絶縁層を選択的に除去することにより前記樹脂層開口部に対応する位置に絶縁層開口部を形成する工程と、
めっき法により、前記絶縁層開口部内に絶縁層内金属層を形成する工程と、
無電解めっき法により、前記樹脂層開口部内に樹脂層内金属層を形成する工程と、
を有することを特徴とする配線板の製造方法。
(2) 無電解めっき法により、前記絶縁層内金属層を形成する上記(1)に記載の配線板の製造方法。
(3) 前記絶縁層にレーザー加工を施して、絶縁層の一部を選択的に除去することにより前記絶縁層開口部を形成する上記(1)または(2)に記載の配線板の製造方法。
(4) 前記露光および現像により、前記樹脂層にライン・アンド・スペース幅が3μm/3μm以下のパターンを形成する上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の配線板の製造方法。
(5) 前記絶縁層内金属層を形成する工程と前記樹脂層内金属層を形成する工程との間に設けられ、前記樹脂層開口部の内面にめっき触媒を付着させる工程をさらに有する上記(1)ないし(4)のいずれかに記載の配線板の製造方法。
(6) 前記めっき触媒を付着させる工程の前に設けられ、前記樹脂層表面上にマスキング層を形成する工程をさらに有し、
前記めっき触媒を付着させる工程の後に設けられ、前記めっき触媒が付着した前記マスキング層を除去する工程をさらに有する上記(5)に記載の配線板の製造方法。
(7) 前記絶縁層開口部を形成する工程と前記絶縁層内金属層を形成する工程との間に設けられ、前記絶縁層開口部の内面にプラズマ処理およびUV処理の少なくとも一方を施す工程をさらに有する上記(1)ないし(6)のいずれかに記載の配線板の製造方法。
本発明によれば、配線密度を高めても高信頼の絶縁性を有する配線板を効率よく製造することができる。
本発明の配線板の製造方法により製造される配線板の一例を示す断面図である。 本発明の配線板の製造方法の実施形態を説明するための断面図である。 本発明の配線板の製造方法の実施形態を説明するための断面図である。 本発明の配線板の製造方法の実施形態を説明するための断面図である。
以下、本発明の配線板の製造方法について添付図面に示す好適実施形態に基づいて詳細に説明する。
<配線板>
まず、本発明の配線板の製造方法により製造される配線板の一例について説明する。
図1は、本発明の配線板の製造方法により製造される配線板の一例を示す断面図である。なお、以下の説明では、説明の便宜上、図1の上方を「上」、下方を「下」という。
図1に示す配線板1は、基材2と、基材2上に設けられ、絶縁層開口部31が形成された絶縁層3と、絶縁層3上に設けられ、樹脂層開口部41が形成された樹脂層4と、を有している。
また、配線板1は、絶縁層開口部31内に設けられた絶縁層内金属層32と、樹脂層開口部41内に設けられた樹脂層内金属層42と、を有している。
さらに、本実施形態に係る樹脂層内金属層42は、そのうち、樹脂層開口部41の内面側に位置している第1金属層42aと、第1金属層42aよりも内側(樹脂層開口部41の内面とは反対側)に位置している第2金属層42bと、を含んでいる。
このような配線板1は、絶縁層内金属層32および樹脂層内金属層42によって電気配線が形成されている。これにより、配線板1は、例えばインターポーザーやマザーボード等の電気配線基板として用いられる。例えば、配線板1上に複数の電気素子が搭載された場合、各電気素子の端子と樹脂層内金属層42とが電気的に接続されることにより、電気素子同士を電気的に接続することができる。
配線板1に対する電気素子の搭載方法としては、例えば、フリップチップボンディング法、ワイヤーボンディング法等が挙げられる。
なお、配線板1の構造は、図1に示すものに限定されない。例えば、樹脂層4上には、別の配線層や絶縁層が積層されていてもよい。また、基材2と絶縁層3との間にも、別の配線層や絶縁層が介挿されていてもよい。
以下、配線板1の各部の構成についてさらに詳述する。
基材2は、絶縁層3を支持する部材であるとともに、絶縁層3側の面が導電性を有する部材である。
基材2の構成材料としては、例えば、ポリイミド系樹脂、ポリアミド系樹脂、エポキシ系樹脂、各種ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂のような各種樹脂材料が挙げられる。この他、紙、ガラス布、樹脂フィルム等を基体とし、この基体に、フェノール系樹脂、ポリエステル系樹脂、エポキシ系樹脂、シアネート系樹脂、ポリイミド系樹脂、フッ素系樹脂等の樹脂材料を含浸させたものも用いられる。
そして、基材2は、絶縁層3側の面に設けられた金属層(図示せず)を備えている。この金属層は、後述する絶縁層開口部31内に露出するため、絶縁層開口部31内に埋め込まれる絶縁層内金属層32と電気的に接続される。その結果、絶縁層内金属層32を介して基材2と樹脂層内金属層42との導通が図られる。
さらに、絶縁層開口部31内に露出した金属層は、絶縁層内金属層32を無電解めっき法で形成する際、めっき金属の析出を促進するように作用する。このため、めっき金属を効率よく選択的に析出させることができる。
また、基材2には、ガラス布・エポキシ銅張積層板、ガラス不織布・エポキシ銅張積層板等のコンポジット銅張積層板や、ポリエーテルイミド樹脂基板、ポリエーテルケトン樹脂基板、ポリサルフォン系樹脂基板等の耐熱・熱可塑性の有機系リジッド基板、アルミナ基板、窒化アルミニウム基板、炭化ケイ素基板等のセラミックス系リジッド基板等も用いられる。
なお、基材2は、必要に応じて設けられればよく、省略することもできる。この場合、基材2は、絶縁層3を形成する際に、絶縁層3を支持し得る機械的強度を有するものであれば、いかなるものであってもよい。例えば、シリコン基板、ガラス基板、セラミック基板等を基材2として用いることができる。なお、この基材2については、樹脂層内金属層42の形成後、絶縁層3から剥離したり、溶解等の方法で除去したりすればよい。
絶縁層3は、基材2と樹脂層4との間に介在し、絶縁層内金属層32同士を絶縁する部材である。
絶縁層3の構成材料としては、例えば、シアネート系樹脂、エポキシ系樹脂、フェノール系樹脂、ベンゾシクロブテン系樹脂、イミド系樹脂、ビスマレイミド・トリアジン系樹脂等が挙げられる。
このうち、シアネート系樹脂としては、例えば、ノボラック型シアネート樹脂、ビスフェノールA型シアネート樹脂、ビスフェノールE型シアネート樹脂、テトラメチルビスフェノールF型シアネート樹脂のようなビスフェノール型シアネート樹脂等を挙げることができる。
また、エポキシ系樹脂としては、例えば、ビスフェノールAエポキシ樹脂、ビスフェノールFエポキシ樹脂、ビスフェノールE型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビスフェノールZ型エポキシ樹脂、ビスフェノールP型エポキシ樹脂、ビスフェノールM型エポキシ樹脂等のビスフェノール型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂等のノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、キシリレン型エポキシ樹脂、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂のようなアリールアルキレン型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、アントラセン型エポキシ樹脂、フェノキシ型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ノルボルネン型エポキシ樹脂、アダマンタン型エポキシ樹脂、フルオレン型エポキシ樹脂等が挙げられる。
また、絶縁層3には、必要に応じて無機充填材が添加されていてもよい。
無機充填材としては、例えば、タルク、焼成クレー、未焼成クレー、マイカ、ガラスのようなケイ酸塩、酸化チタン、アルミナ、シリカ、溶融シリカのような酸化物、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ハイドロタルサイトのような炭酸塩、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウムのような水酸化物、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、亜硫酸カルシウムのような硫酸塩または亜硫酸塩、ホウ酸亜鉛、メタホウ酸バリウム、ホウ酸アルミニウム、ホウ酸カルシウム、ホウ酸ナトリウムのようなホウ酸塩、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化ケイ素、窒化炭素のような窒化物、チタン酸ストロンチウム、チタン酸バリウムのようなチタン酸塩等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を併用することができる。これらの中でも特に、低熱膨張性、難燃性、弾性率等に優れることから、シリカが好ましく用いられ、溶融シリカがより好ましく用いられる。
無機充填材の平均粒径は、特に限定されないが、0.05〜2μmであるのが好ましく、0.05〜1μmであるのがより好ましい。
なお、無機充填材の平均粒径は、レーザー回折式粒度分布測定装置により取得された体積基準の粒度分布におけるメディアン径(D50)として求められる。
また、絶縁層3における無機充填材の含有率は、樹脂材料の30〜90質量%であるのが好ましく、50〜80質量%であるのがより好ましい。
また、絶縁層3の平均厚さは、特に限定されないが、1μm以上100μm以下であるのが好ましく、2μm以上50μm以下であるのがより好ましい。
樹脂層4は、絶縁層3上に設けられ、樹脂層内金属層42同士を絶縁する部材である。
樹脂層4の構成材料としては、例えば、クレゾール型、フェノール型、ビスフェノールA型、ビスフェノールF型、カテコール型、レゾルシノール型、ピロガロール型のようなノボラック樹脂、水酸基、カルボキシル基等を含む環状オレフィン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリベンゾオキサゾール系樹脂等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を含む樹脂材料が用いられる。
また、樹脂層4の構成材料は、感光性材料である。これにより、後述する配線板の製造方法において、樹脂層4を露光および現像によりパターニングして、目的とする平面視形状の樹脂層4が得られる。したがって、樹脂層4の平面視形状の精度を特に高めることができ、樹脂層4内に形成される配線の高密度化を容易に図ることができる。
また、樹脂層4の平均厚さは、特に限定されないが、3μm以上300μm以下であるのが好ましく、5μm以上200μm以下であるのがより好ましい。
また、絶縁層3は、それを貫通するように形成された絶縁層開口部31を備えている。この絶縁層開口部31は、絶縁層内金属層32により構成される電気配線が埋め込まれる配線溝である。なお、図1に示す絶縁層開口部31は、絶縁層3を貫通しているが、必ずしも絶縁層3を貫通していなくてもよい。
また、絶縁層開口部31の縦断面形状(絶縁層3の厚さ方向に沿って絶縁層開口部31を切断したときの断面形状)は、特に限定されず、上端から下端にかけて形状が一定であっても、途中で変化していてもよい。
さらに、絶縁層開口部31の開口の形状(絶縁層3を平面視したときの絶縁層開口部31の形状)も、特に限定されず、例えば円形であっても、多角形であっても、異形状であってもよい。
絶縁層内金属層32は、絶縁層開口部31内に埋め込まれている。このような絶縁層内金属層32は、例えば、基材2側と樹脂層内金属層42側とを電気的に接続する貫通配線として機能する。
絶縁層内金属層32の構成材料としては、例えば、銅、ニッケル、金、白金の単体、またはこれらの少なくとも1種を含む合金等が挙げられる。
また、樹脂層4は、それを貫通するように形成された樹脂層開口部41と、樹脂層開口部41同士の間に位置する樹脂層絶縁部40と、を備えている。樹脂層開口部41は、樹脂層内金属層42により構成される電気配線が埋め込まれる配線溝である。また、樹脂層絶縁部40は、電気配線間を絶縁する。
また、樹脂層開口部41の縦断面形状(樹脂層4の厚さ方向に沿って樹脂層開口部41を切断したときの断面形状)は、特に限定されず、上端から下端にかけて形状が一定であっても、途中で変化していてもよい。
さらに、樹脂層開口部41の開口の形状(樹脂層4を平面視したときの樹脂層開口部41の形状)も、特に限定されず、例えば円形であっても、多角形であっても、異形状であってもよい。
樹脂層内金属層42は、樹脂層開口部41内に埋め込まれている。このような樹脂層内金属層42は、電気配線として機能する。また、樹脂層内金属層42は、配線板1の上面に電気素子等が搭載されたとき、電気素子の端子と電気的に接続されるためのランド部としても機能する。
また、図1に示す樹脂層内金属層42は、その一部が図1において絶縁層内金属層32の上方に位置し、絶縁層内金属層32と電気的に接続されている。これにより、樹脂層内金属層42の一部が、機械的にも絶縁層内金属層32と接続されるため、絶縁層内金属層32がアンカーのように作用することで、絶縁層3と樹脂層4との密着力を高めることができる。
ところで、樹脂層内金属層42は、それぞれ前述したように樹脂層開口部41内に埋め込まれているが、樹脂層開口部41内においてその内面側に位置する第1金属層42aと、第1金属層42aの内側に位置する第2金属層42bと、で構成されている。すなわち、第1金属層42aは、第2金属層42bと樹脂層開口部41の内面との間に介在している。
このような第1金属層42aは、第2金属層42bを無電解めっき法で形成する際、めっき金属を析出させるための触媒として機能する。
第1金属層42aは、第2金属層42bと樹脂層開口部41の内面との界面のうち、少なくとも一部に設けられていればよいが、好ましくは全体に設けられる。これにより、第1金属層42aが第2金属層42bを形成する際の触媒として機能するとき、第2金属層42bと樹脂層開口部41の内面との間に隙間が生じ難くなる。その結果、樹脂層内金属層42と樹脂層開口部41との密着性をより高めることができる。
第1金属層42aの構成材料としては、例えば、パラジウム、銅、ニッケル、金、白金等の単体、またはこれらの少なくとも1種を含む合金等が挙げられる。
第1金属層42aの平均厚さは、特に限定されないが、0.1nm以上100nm以下であるのが好ましい。
一方、第2金属層42bの構成材料としては、例えば、絶縁層内金属層32の構成材料と同様のものが挙げられる。
<配線板の製造方法>
次に、本発明の配線板の製造方法の実施形態について説明する。
図2〜4は、それぞれ、本発明の配線板の製造方法の実施形態を説明するための断面図である。なお、以下の説明では、説明の便宜上、図2〜4の上方を「上」、下方を「下」という。
本実施形態に係る配線板の製造方法は、[1]基材2上に絶縁層3を形成する工程と、[2]絶縁層3上に樹脂層4を形成する工程と、[3]樹脂層4に露光および現像を施して選択的に除去することにより樹脂層開口部41を形成する工程と、[4]絶縁層3の一部を選択的に除去することにより絶縁層開口部31を形成する工程と、[5]めっき法により、絶縁層開口部31内に絶縁層内金属層32を形成する工程と、[6]マスキング層5を形成する工程と、[7]第1金属層42aを形成する工程と、[8]第1金属層42aの一部とともにマスキング層5を除去する工程と、[9]無電解めっき法により、樹脂層開口部41内に第2金属層42bを形成する工程と、を有する。
このように本実施形態では、絶縁層開口部31を埋めるように絶縁層内金属層32を形成した後、次いで、樹脂層開口部41を埋めるように樹脂層内金属層42を形成するため、後に詳述するが、絶縁層内金属層32および樹脂層内金属層42を形成する際に、余分な金属層の厚さを減少させるプロセス(例えば研磨やエッチング等)を経る必要がない。その結果、かかるプロセスに伴って金属層が残存してしまったり、樹脂層絶縁部40が破損したりするのを防止することができる。その結果、L/S幅を小さくしても、配線間の絶縁性を十分に確保することができる。
以下、各工程について順次説明する。
[1]まず、図2(a)に示すように、基材2上に絶縁層3を形成する。
絶縁層3は、いかなる方法で形成されてもよく、例えば、液状材料を塗布して成膜されてもよく、フィルムを貼り付けることにより形成されてもよい。
このうち、フィルムを貼り付ける方法としては、例えば、真空ラミネート法、真空プレス法等が用いられる。これにより、基材2に対してフィルムが熱圧着される。
[2]次に、図2(b)に示すように、絶縁層3上に樹脂層4を形成する。
樹脂層4の形成に先立って、絶縁層3の上面に、機械研磨、プラズマ処理、UV処理のような物理的粗化処理、硫酸、過酸化水素混合液による処理、加硫酸塩水溶液による処理、黒化処理のような化学的粗化処理等による各種粗化処理を施すようにしてもよい。
樹脂層4は、いかなる方法で形成されてもよく、例えば、液状材料を塗布して成膜されてもよく、フィルムを貼り付けることにより形成されてもよい。
前述したように、樹脂層4は、感光性を有している。このような樹脂層4は、樹脂層4の構成材料に加えて、感光剤を添加した組成物を用いて成膜される。
[3]次に、樹脂層4に露光および現像を施して選択的に除去する。これにより、高い寸法精度で効率よく樹脂層開口部41が形成される。なお、樹脂層4のうち、樹脂層開口部41以外の部分を、樹脂層絶縁部40とする。したがって、本工程を経た樹脂層4は、樹脂層絶縁部40と樹脂層開口部41とを有する。
なお、本実施形態の説明では、樹脂層4の構成材料がポジ型の感光性材料である場合を例に説明する。
まず、樹脂層4上にフォトマスク9を配置する。このフォトマスク9は、樹脂層4に形成しようとする樹脂層開口部41の平面視形状に対応した形状の透過部91を有している。
次に、フォトマスク9を介して樹脂層4に露光処理を施す。具体的には、図2(c)に示すように、4つの透過部91を有するフォトマスク9を介して、樹脂層4に向けて光L1を照射する。これにより、樹脂層4の露光領域において化学反応が生じ、潜像が形成される。
続いて、潜像が形成された樹脂層4に現像処理を施す。これにより、潜像部が現像液に溶解し、樹脂層4にパターニングが施される。その結果、樹脂層4の一部を選択的に除去することができ、樹脂層開口部41が形成される(図2(d)参照)。そして、樹脂層開口部41が形成された後に残った部位が、樹脂層絶縁部40となる。
このように樹脂層4が感光性を有していることにより、露光および現像を利用して寸法精度の高いパターンを形成することができる。そして、このパターンを利用して溝の部分に金属層を形成することにより、寸法精度の高い配線および配線間を絶縁する絶縁部をそれぞれ形成することができる。したがって、樹脂層4が配線板1の構成要素として用いられることにより、特に配線密度の高い電気配線を形成することができる。
ここで、上述した露光処理では、フォトマスク9を介して光L1が照射されると、透過部91に照射された光L1のみがフォトマスク9を通過する。そして、樹脂層4のうち、透過部91の平面視形状に対応した領域に光L1が到達することによって、樹脂層4に潜像部が形成される。この潜像部は、上述した現像処理によって除去され、樹脂層開口部41となる。
この樹脂層開口部41は、後述する工程において樹脂層内金属層42を埋め込むための配線溝となる。具体的には、後述する工程において樹脂層開口部41内にめっき液を充填することにより、樹脂層開口部41内にめっき金属が析出し、これにより樹脂層内金属層42が形成される。したがって、配線の高密度化を図るにあたっては、微細な樹脂層開口部41を形成して電気配線を細線化する必要がある。また、それとともに、電気配線同士を絶縁する樹脂層絶縁部40の細線化と高絶縁化とを図る必要がある。
通常、電気配線の密度は、ライン・アンド・スペース幅(以下、省略して「L/S幅」という。)で表される。ライン幅は、配線(樹脂層内金属層42)の幅に相当し、スペース幅は、配線間(樹脂層絶縁部40)の幅に相当する。したがって、例えば、L/S幅が3μm/3μm以下である配線板とは、配線の幅が3μm以下であり、かつ、配線間の幅が3μm以下である、というパターンを含む配線板のことをいう。
本実施形態によれば、L/S幅が3μm/3μm以下である配線板1を効率よく製造することができる。このような配線板1は、非常に高い配線密度を実現しているので、配線板1の小型化を図ることができる。
また、樹脂層4のうち、スペースに対応する部分、すなわち樹脂層絶縁部40の厚さをaとし、ラインに対応する部分、すなわち、樹脂層開口部41の底面411の幅(ライン幅L)をbとする。
このとき、a/bで表されるアスペクト比は、1以上5以下であるのが好ましく、1.5以上4以下であるのがより好ましい。このようなアスペクト比でラインおよびスペースが形成された樹脂層4を作製することにより、配線パターンの高密度化と配線の高導電化とを両立させることができる。
すなわち、アスペクト比が前記下限値を下回ると、底面411の幅bを狭めたとき、樹脂層絶縁部40の厚さaも薄くなる。その結果、樹脂層開口部41内に形成される樹脂層内金属層42の厚さも薄くなるため、樹脂層内金属層42の構成材料によっては、配線の電気抵抗値の上昇を招くおそれがある。一方、アスペクト比が前記上限値を上回ると、L/S幅によっては、樹脂層開口部41を高い寸法精度で形成することが難しくなるおそれがある。加えて、樹脂層絶縁部40の構成材料によっては、樹脂層絶縁部40の機械的強度を確保することが難しくなるおそれがある。
なお、本実施形態に係る製造方法によれば、従来の製造方法で行われていたような、研磨やエッチングによってレジスト膜の厚さを減少させるプロセスが含まれないので、樹脂層絶縁部40に負荷がかかり難い。このため、アスペクト比が大きい樹脂層絶縁部40であっても、樹脂層絶縁部40の形状を維持し易いという利点もある。
露光処理における積算光量は、特に限定されないが、150〜300mJ/cm程度であるのが好ましい。
また、露光処理に用いる光の波長は、特に限定されないが、200〜450nmであるのが好ましい。これにより、L/S幅を狭くした場合でも、高い配線精度を実現することができる。
また、現像液としては、例えば、炭酸ナトリウム水溶液、水酸化テトラメチルアンモニウム等が用いられる。
さらに、現像処理における処理条件は、例えば、温度45〜80℃、時間30〜100秒程度とされる。
その後、必要に応じて、樹脂層4に硬化処理を施す。
[4]次に、図3(a)に示すように、絶縁層3の一部を選択的に除去するように加工する。具体的には、絶縁層3のうち、樹脂層4に形成された樹脂層開口部41に対応する位置の一部を選択的に除去する。これにより、この位置に絶縁層開口部31が形成される。
絶縁層3を加工する方法としては、例えば、レーザー加工法、電子ビーム加工法、機械加工法、エッチング法等が挙げられる。このうち、レーザー加工法が好ましく用いられる。レーザー加工法は、加工精度が高く、かつ、加工に伴う影響が加工領域の周辺に及び難い加工法であるため、絶縁層3の加工方法として有用である。
レーザーとしては、例えば、炭酸ガスレーザー、紫外線レーザー、エキシマーレーザー等が用いられる。
その後、必要に応じて、デスミア処理を施すようにしてもよい。
デスミア処理としては、例えば、プラズマ処理、UV処理(紫外線照射処理)のような乾式処理、処理液を用いた湿式処理等が挙げられる。このデスミア処理により、絶縁層3の加工に伴う残渣を除去するとともに、絶縁層開口部31と絶縁層内金属層32との密着性をより高めることができる。
このうち、プラズマ処理およびUV処理の少なくとも一方が好ましく用いられる。
プラズマ処理によれば、例えばプラズマの進行方向に相対する面に対して選択性の高い処理を施すことができる。具体的には、絶縁層開口部31の底面311や樹脂層絶縁部40の上面401に対して選択性の高い処理を施すことができる。これにより、後述する工程において、絶縁層開口部31内に絶縁層内金属層32を形成する際、絶縁層開口部31の底面311と絶縁層内金属層32との密着性をより高めることができ、接触抵抗を抑えることができる。また、後述する工程において樹脂層絶縁部40の上面401にマスキング層5を形成する際、両者の密着性をより高められる一方、樹脂層絶縁部40の側面412に対してマスキング層5が付着し難くなる。
なお、プラズマ処理としては、特に、RIE(反応性イオンエッチング)方式のプラズマ処理が好ましく用いられる。この方式では、プラズマP中のイオン種やラジカル種が加速されて試料に衝突するため、処理の異方性が特に高く、上述したような効果がより確実に発揮される(図3(b)参照)。
また、UV処理によっても、例えば紫外線の進行方向に相対する面に対して選択性の高い処理を施すことができるので、絶縁層開口部31の底面311や樹脂層絶縁部40の上面401に対して選択性の高い処理を施すことができる。
紫外線の照度は、表面の改質度合いに応じて適宜設定され、特に限定されないものの、2〜1000mW/cm程度であるのが好ましく、20〜200mW/cm程度であるのがより好ましい。これにより、照射領域が著しく高温になるのを抑制しつつ、比較的短時間で十分な表面改質を行うことができる。
一方、本実施形態では、絶縁層3上に樹脂層4を形成した後、樹脂層開口部41に露出している絶縁層3に対して絶縁層開口部31を形成する。すなわち、絶縁層開口部31の形成に先立って樹脂層4を形成している。このため、絶縁層開口部31を形成する際に発生する残渣が、樹脂層4の形成を阻害するというおそれがないという利点がある。したがって、絶縁層3と樹脂層4との間は、十分な密着性を有するものとなり、樹脂層4にL/S幅が小さいパターンが形成されたとしても、樹脂層絶縁部40が剥離するのを防止することができる。
[5]次に、絶縁層開口部31内に絶縁層内金属層32を形成する(図3(c)参照)。これにより、基材2側と樹脂層内金属層42側とを電気的に接続する貫通配線として機能する絶縁層内金属層32が得られる。それとともに、絶縁層内金属層32は、配線板1から樹脂層内金属層42が剥離するのを抑制するアンカーとしての機能も発揮する。
絶縁層内金属層32の形成方法には、電解めっき法や無電解めっき法のような各種めっき法が用いられ、特に無電解めっき法が好ましく用いられる。無電解めっき法によれば、厚さを高精度に制御しながら絶縁層内金属層32を形成することができる。その結果、多数の絶縁層3や樹脂層4を積層する場合でも、層間の位置ずれや凹凸の波及が生じ難くなる。
また、絶縁層内金属層32を形成するときには、無電解めっき法のうち、置換型無電解めっき法が用いられてもよいが、好ましくは自己触媒型無電解めっき法が用いられる。自己触媒型無電解めっき法によれば、絶縁層内金属層32において基材2に含まれる金属層が露出している場合、その金属層が触媒として機能する。このため、めっき液中において、絶縁層開口部31内に対してめっき金属を選択的に析出させることができる。
また、無電解めっき法では、処理時間と膜厚とが一定の相関関係を維持し易いため、処理時間に基づいた膜厚の制御が容易である。このため、例えば、絶縁層内金属層32の膜厚と絶縁層開口部31の高さとを容易に揃えることができる。その結果、絶縁層内金属層32上に形成された樹脂層内金属層42と、それ以外の部位に形成された樹脂層内金属層42との間で、上面の高さを互いに揃え易くなり、高さが不揃いになることが抑制される。これにより、例えば樹脂層4上に別の配線層を積層するとき、樹脂層内金属層42の高さが不揃いになっている影響が、積層される配線層にも波及してしまうのを抑制することができる。したがって、多数の配線層を高い精度で積層することが可能になる。
一方、電解めっき法を用いる場合には、基材2が有する導電性(金属層)を利用して通電させることができる。このため、絶縁層開口部31内に対してめっき金属を選択的に析出させることができる。
[6]次に、樹脂層絶縁部40の上面401にマスキング層5を形成する(図3(d)参照)。
マスキング層5は、樹脂層絶縁部40の上面401に選択的に設けられる。これにより、後述する第1金属層42aを成膜する際、目的とする領域のみに第1金属層42aを成膜することができる。
マスキング層5の構成材料は、特に限定されず、例えばアクリル系樹脂、シリコーン系樹脂等が挙げられるが、特にアクリル系樹脂が好ましく用いられる。
アクリル系樹脂としては、分子中に重合性不飽和基を少なくとも1個有する単量体を成分として含むアクリル系(共)重合体を用いることができる。このような単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸、フマル酸、ケイ皮酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸無水物、マレイン酸半エステル、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、酢酸ビニル等のビニルアルコールのエステル類、(メタ)アクリロニトリル、スチレン、重合可能なスチレン誘導体が挙げられ、上記アクリル系樹脂は、これらの単量体のうちの1種または2種以上を含むことができる。
マスキング層5の平均厚さは、特に限定されないが、20〜500μm程度であるのが好ましく、50〜300μm程度であるのがより好ましい。マスキング層5の厚さを前記範囲内に設定することにより、マスキング層5の厚さが不均一になった場合でも、マスキング層5が途切れ難くなる。その結果、マスキング層5によって樹脂層絶縁部40の上面401をより確実に覆うことができる。
マスキング層5の形成方法は、特に限定されず、フィルムを貼り付ける方法を用いることもできるが、塗布法のような液相成膜法が好ましく用いられる。マスキング層5を形成する対象は、樹脂層絶縁部40の上面401であるので、その形状を利用することで、樹脂層絶縁部40の上面401に対して選択的に効率よくマスキング層5を形成することができる。
例えば、マスキング層5の形成材料を含む液状被膜に、樹脂層絶縁部40の上面401を接触させる。これにより、液状被膜が樹脂層絶縁部40の上面401に対して選択的に転写される。このようにして転写した液状被膜を乾燥、硬化させることにより、マスキング層5を樹脂層絶縁部40の上面401に対して選択的に形成することができる。
なお、マスキング層5の形成は、必要に応じて行われ、例えば、後述する第1金属層42aを樹脂層開口部41の内面に選択的に形成するようにすれば、省略することもできる。
また、本工程は、前記工程[2]において樹脂層4上に積層されるとともに、前記工程[3]において樹脂層4とともにパターニングされるプロセスによって代替されてもよい。
[7]次に、図4(a)に示すように、樹脂層開口部41の内面、マスキング層5の側面およびマスキング層5の上面に、それぞれ第1金属層42aを形成する。この第1金属層42aは、第2金属層42bを無電解めっき法で形成する際、めっき金属を析出させるための触媒として機能する。このため、後述する工程において、第2金属層42b(樹脂層内金属層42)を目的とする領域に選択的に形成することができる。
第1金属層42aの形成方法としては、例えば、スパッタリング法、真空蒸着法のような気相成膜法、塗布法のような液相成膜法、めっき法等が挙げられる。
このうち、液相成膜法による第1金属層42aの形成は、例えば、以下のようにして行われる。
まず、形成対象の面を、クリーナーコンディショナー液に接触させる。クリーナーコンディショナー液の温度は例えば50℃とし、接触時間は例えば5分とする。
次に、形成対象の面に対し、加硫酸アンモニウム水溶液等のエッチング液を用いて、ソフトエッチング処理を施す。処理温度は例えば30℃とし、処理時間は例えば5分とする。
続いて、硫酸等の処理液を用いて、酸処理を施す。処理温度は例えば25℃とし、処理時間は例えば30秒とする。
続いて、第1金属層42aの構成材料を含む処理液を、形成対象の面に供給し、乾燥させる。これにより、第1金属層42aが得られる。
なお、上述した液相成膜法の各種条件は、一例であり、上記のものに限定されない。
[8]次に、マスキング層5を除去する。これにより、マスキング層5の側面および上面に付着していた第1金属層42aも除去されることとなる。一方、第1金属層42aのうち、樹脂層開口部41の内面に付着していた部分は、そのまま残存する。このようにして樹脂層開口部41の内面に選択的に設けられた第1金属層42aを得る(図4(b)参照)。
なお、このようにマスキング層5の成膜および除去を利用して第1金属層42aを選択的に残存させることにより、第1金属層42aが樹脂層絶縁部40の上面401に付着してしまうのを高い確率で防止することができる。このため、後述する工程において、樹脂層絶縁部40の上面401に第2金属層42bが成膜されてしまうのを防止し、樹脂層絶縁部40の絶縁性を特に良好に確保することができる。
マスキング層5を除去する方法としては、例えば、マスキング層5の選択比が他の部位の選択比よりも高い剥離液を用いて行うことができる。これにより、マスキング層5を選択的に除去することができる。
マスキング層5を剥離する条件は、特に限定されないが、例えば剥離液の温度が30〜60℃とされ、剥離液の接触時間が60秒〜3分間とされる。
また、剥離液の組成は、マスキング層5や他の部位の構成材料に応じて適宜選択されるが、例えば、アミン系もしくはNMP系の有機溶剤、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液、オゾン水、またはオゾン−酢酸液等が挙げられる。
一方、マスキング層5を除去する方法としては、例えば、マスキング層5と樹脂層4との間における熱特性の差を利用して、界面に剥離を生じさせる方法を用いて行うこともできる。
マスキング層5および樹脂層4に対する加熱条件は、例えば加熱温度が50〜200℃とされ、加熱時間が10〜120分とされる。
なお、上述した剥離条件は、一例であり、上記のものに限定されない。
[9]次に、図4(c)に示すように、樹脂層開口部41内に第2金属層42bを形成する。これにより、樹脂層開口部41内に設けられた樹脂層内金属層42が得られる。
第2金属層42bの形成方法としては、無電解めっき法が用いられる。無電解めっき法では、第1金属層42aをめっき金属の析出を促進させる触媒として用いることができる。これにより、第1金属層42a上にめっき金属を選択的に析出させることができ、樹脂層開口部41内を充填するように第2金属層42bが形成される。その結果、前述した露光処理の際に形成した配線パターンに応じて第1金属層42aおよび第2金属層42bからなる電気配線が形成される。このような電気配線は、例えばL/S幅が3μm/3μm以下という高密度パターンの電気配線であってもよい。
ところで、L/S幅が小さくした場合、配線の高密度化が図られる一方、配線間の絶縁性を確保する難易度が高くなる。
従来の配線板の製造方法は、配線間に設けられたレジスト膜を覆うように、十分な厚さの金属層を一旦形成した後、レジスト膜が露出するまで金属層の厚さを減少させる工程を含んでいる。ところが、配線の高密度化に伴って配線間隔が狭くなってくると、レジスト膜の表面に残ったわずかな金属層が、配線間の導通因子となり、絶縁不良が生じる確率が高くなる。このような絶縁不良を防止すべく、従来は、レジスト膜の表面に金属層が残らないように厳密に制御された除去プロセスを必要としていたが、これにより、製造プロセスの高コスト化および複雑化を招いていた。
また、従来は、基板にスルーホールが設けられている場合、スルーホール内を充填する金属層(ビアフィリングめっき)と、レジスト膜が除去されてなる開口部を充填する金属層(パターンめっき)の双方を、1回の無電解めっきプロセスによって形成している。このため、両者を包含し得る十分な厚さの金属層を形成する必要があり、形成時間が長くなるとともに、無駄になる金属層の量が多くなる。
これに対し、本実施形態では、まず、絶縁層開口部31を埋めるように絶縁層内金属層32を形成した後、次いで、樹脂層開口部41を埋めるように樹脂層内金属層42を形成する。このため、絶縁層内金属層32および樹脂層内金属層42を形成する際には、それぞれ必要な厚さだけ形成すればよく、余分な金属層の厚さを減少させるプロセス(例えば研磨やエッチング等)を経る必要がない。その結果、かかるプロセスに伴って金属層が残存してしまったり、樹脂層絶縁部40が破損したりするのを防止することができる。すなわち、仮に、樹脂層絶縁部40を覆うように金属層を形成した場合、その後、金属層の厚さを減少させるプロセスによって、その金属層をいかに丁寧に除去しようとしても、樹脂層絶縁部40に残存してしまうおそれがある。また、金属層を除去しようとするあまり、樹脂層絶縁部40を物理的に破損してしまうおそれもある。したがって、本実施形態によれば、このようなおそれがないため、L/S幅を小さくしても、配線間の絶縁性を十分に確保することができる。
また、絶縁層内金属層32および樹脂層内金属層42はそれぞれ必要な厚さだけ形成されればよいので、形成時間の短縮が図られるとともに、原料の使用量を抑えることができる。その結果、製造コストの削減を図ることができる。
樹脂層内金属層42の形成方法には、無電解めっき法が用いられる。これにより、厚さを高精度に制御しながら樹脂層内金属層42を形成することができる。その結果、樹脂層内金属層42の上面の高さを容易に揃えることができるので、例えば多数の絶縁層3や樹脂層4を積層する場合でも、層間の位置ずれや凹凸の波及が生じ難くなる。
また、無電解めっき法として、触媒として用いられる第1金属層42aが存在しなくても析出し得る方法を用いた場合、第1金属層42aの形成を省略することができる。
以上のようにして図1に示す配線板1が得られる。
その後、必要に応じて、配線板1の樹脂層4上に、別の絶縁層3および別の樹脂層4をこの順で形成するとともに、絶縁層内金属層32および樹脂層内金属層42を順次形成するようにしてもよい。これにより、複数の絶縁層3および複数の樹脂層4を積層するとともに、絶縁層内金属層32および樹脂層内金属層42を積層することができる。その結果、配線板1の多層化を図ることができる。
以上、本発明の配線板の製造方法を、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれらに限定されるものではない。
例えば、本発明の配線板の製造方法の実施形態は、前述した実施形態に対し、任意の工程が付加されたものであってもよい。
以下、本発明の具体的実施例について説明する。
1.評価用サンプルの作製
(実施例)
まず、銅箔付き樹脂基板を用意し、これを基材とした。
次に、基材の表面に、絶縁層としてシアネート系樹脂を主材料とするフィルムを貼り付けた。そして、フィルムに熱処理を施し、半硬化させた。
次に、ポリベンゾオキサゾール前駆体を主材料とする感光性の液状組成物を用意し、スピンコート法によりフィルム上に塗布した。これを200℃で加熱し、厚さ5μmの樹脂層を得た。
次に、樹脂層に対し、露光処理および現像処理を施した。これにより、樹脂層開口部を形成し、L/S幅が3μm/3μmの配線パターン、L/S幅が5μm/5μmの配線パターン、および、L/S幅が10μm/10μmの配線パターンをそれぞれ形成した。なお、露光処理には、平行光露光装置を用い、露光時間を120秒とし、積算光量を100mJとした。また、照射光には、高圧水銀灯のi線(波長365nm)を用いた。
ここで、同様にして製造したサンプルのうちの1つを厚さ方向に切断した。そして、切断面を電子顕微鏡で観察した。次いで、観察像上において、樹脂層絶縁部の厚さをaとし、樹脂層開口部の底面の幅をbとしたとき、a/bで表されるアスペクト比は、0.5〜1.7であった。
次に、絶縁層のうち、樹脂層開口部に対応する部分の一部に対してレーザー加工を施した。これにより、絶縁層を選択的に除去し、絶縁層開口部を形成した。
次に、RIE方式のプラズマ処理装置により、プラズマ処理(デスミア処理)を施した。
次に、自己触媒型無電解めっき法により、絶縁層開口部内にCuを析出させた。これにより、絶縁層内金属層を形成した。
次に、樹脂層絶縁部の上面にマスキング層を形成した。マスキング層の形成には、アクリル系樹脂のトルエン溶液(固形分濃度35質量%)を用いた。そして、このトルエン溶液を転写法により樹脂層絶縁部の上面に選択的に塗布した。得られた塗布被膜を温度100℃で1時間加熱して硬化させ、マスキング層とした。
次に、樹脂層開口部の内面、マスキング層の側面およびマスキング層の上面に、Pdを含む第1金属層を形成した。第1金属層の形成には、第1金属層の構成材料を含む処理液を塗布法により塗布した後、乾燥させる方法により行った。
次に、剥離液を用いてマスキング層を除去した。これにより、マスキング層に付着していた第1金属層も併せて除去した。
次に、無電解めっき法により、樹脂層開口部内の第1金属層上にCuを析出させた。これにより、樹脂層開口部内の第1金属層の内側に第2金属層を形成した。以上により、評価用サンプルを得た。
(比較例)
まず、銅張積層板を用意し、エッチングにより銅箔を全て除去し、絶縁板を得た。
次に、絶縁板に感光性ドライフィルムをラミネートした。
次に、感光性ドライフィルムに対して露光処理および現像処理を施した。これにより、開口部を形成し、L/S幅が3μm/3μmの配線パターン、L/S幅が5μm/5μmの配線パターン、および、L/S幅が10μm/10μmの配線パターンをそれぞれ形成した。
次に、RIE方式のプラズマ処理装置により、プラズマ処理を施した。
次に、無電解めっき法により、感光性ドライフィルム上および開口部内にCuを析出させた。これにより、厚さ1μmの無電解銅めっき層を形成した。続いて、無電解銅めっき層を130℃の加熱炉で2時間加熱した。
次に、形成した無電解銅めっき層を通電電極として、電解めっき法により、無電解銅めっき層上に電解銅めっき層を形成した。これにより、感光性ドライフィルムを覆うように電解銅めっき層を形成した。
次に、エッチング法により、感光性ドライフィルムの表面が見えるまで、電解銅めっき層をエッチングした。
以上により、評価用サンプルを得た。
2.評価用サンプルの評価
実施例および比較例の評価用サンプルを、それぞれ絶縁信頼性評価試験に供した。この試験では、まず、温度100℃、相対湿度85%の雰囲気下で、隣り合う配線間に電圧DC5Vを印加し、その状態で100時間放置する。次に、100時間経過後の配線間の絶縁抵抗値をデジタル絶縁抵抗計で測定した。
その結果、実施例の評価用サンプルでは、L/S幅によらず、絶縁抵抗値が10Ω以上であり、絶縁信頼性が良好であった。
これに対し、比較例の評価用サンプルでは、L/S幅が10μm/10μmの配線パターンでは、絶縁抵抗値が10Ω以上であったが、L/S幅が5μm/5μmの配線パターンでは、絶縁抵抗値が10Ω未満となり、L/S幅が3μm/3μmの配線パターンでは、絶縁抵抗値が10Ωを下回る結果となった。このため、比較例の評価用サンプルでは、L/S幅が小さい場合、絶縁不良が発生し易いと認められる。
1 配線板
2 基材
3 絶縁層
4 樹脂層
5 マスキング層
9 フォトマスク
31 絶縁層開口部
32 絶縁層内金属層
40 樹脂層絶縁部
41 樹脂層開口部
42 樹脂層内金属層
42a 第1金属層
42b 第2金属層
91 透過部
311 底面
401 上面
411 底面
412 側面
L1 光
P プラズマ

Claims (7)

  1. 絶縁層上に、感光性材料で構成される樹脂層を形成する工程と、
    前記樹脂層に露光および現像を施して、樹脂層の一部を選択的に除去することにより樹脂層開口部を形成する工程と、
    前記絶縁層を選択的に除去することにより前記樹脂層開口部に対応する位置に絶縁層開口部を形成する工程と、
    めっき法により、前記絶縁層開口部内に絶縁層内金属層を形成する工程と、
    無電解めっき法により、前記樹脂層開口部内に樹脂層内金属層を形成する工程と、
    を有することを特徴とする配線板の製造方法。
  2. 無電解めっき法により、前記絶縁層内金属層を形成する請求項1に記載の配線板の製造方法。
  3. 前記絶縁層にレーザー加工を施して、絶縁層の一部を選択的に除去することにより前記絶縁層開口部を形成する請求項1または2に記載の配線板の製造方法。
  4. 前記露光および現像により、前記樹脂層にライン・アンド・スペース幅が3μm/3μm以下のパターンを形成する請求項1ないし3のいずれか1項に記載の配線板の製造方法。
  5. 前記絶縁層内金属層を形成する工程と前記樹脂層内金属層を形成する工程との間に設けられ、前記樹脂層開口部の内面にめっき触媒を付着させる工程をさらに有する請求項1ないし4のいずれか1項に記載の配線板の製造方法。
  6. 前記めっき触媒を付着させる工程の前に設けられ、前記樹脂層表面上にマスキング層を形成する工程をさらに有し、
    前記めっき触媒を付着させる工程の後に設けられ、前記めっき触媒が付着した前記マスキング層を除去する工程をさらに有する請求項5に記載の配線板の製造方法。
  7. 前記絶縁層開口部を形成する工程と前記絶縁層内金属層を形成する工程との間に設けられ、前記絶縁層開口部の内面にプラズマ処理およびUV処理の少なくとも一方を施す工程をさらに有する請求項1ないし6のいずれか1項に記載の配線板の製造方法。
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