JP2017014073A - シリコン融液供給装置及び方法並びにシリコン単結晶製造装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】メインチャンバー内に設置された石英ルツボ内に外部からシリコン融液を供給する場合に供給経路の原料詰まり及び炉内部品へのシリコン融液の付着を防止する。【解決手段】シリコン融液供給装置20は、メインチャンバー11Aに接続されるサブチャンバー21と、サブチャンバー21内に設置された容器23と、容器23内のシリコン原料を加熱してシリコン融液5を生成するヒーター24と、容器23から石英ルツボ12までのシリコン融液5の供給経路を形成する円筒状の石英チューブ25を備える。石英チューブ25は、石英ルツボ12の上方において垂直かつ昇降自在に設けられている。容器23内のシリコン融液5は、石英チューブ25の上方から石英チューブ25内を通って落下して石英ルツボ12内に供給される。【選択図】図7

Description

本発明は、シリコン融液供給装置及び方法に関し、特にシリコン単結晶引き上げ装置へのシリコン融液の追加供給に好適なシリコン融液供給装置及び方法に関する。また、本発明は、そのようなシリコン融液供給装置を用いたシリコン単結晶製造装置に関する。
近年、シリコンウェーハの材料となるシリコン単結晶の多くはチョクラルスキー法(以下、CZ法という)により製造されている。CZ法は、石英ルツボ内に収容されたシリコン融液の液面に種結晶を浸漬し、種結晶及び石英ルツボを回転させながら種結晶をゆっくり引き上げることにより、種結晶の下端に当該種結晶と同一の結晶方位をもつシリコン単結晶を育成する方法である。
より大型で長尺なシリコン単結晶を育成するためには、多量のシリコン原料が必要である。しかし、石英ルツボ内に最初から原料を充填できる量は限られているので、それ以上の原料については追加的に供給する必要がある。
シリコン原料を追加供給する方法として、例えば特許文献1には、シリコン融液を生成する溶融ルツボを石英ルツボよりも高い位置に配置し、両者の高低差を利用して、溶融ルツボから石英ルツボへ透明石英管を介してシリコン融液の供給を行う方法が記載されている。また特許文献2には、チャンバーの圧力差でシリコン融液を輸送する方法が記載されている。さらに特許文献3には、石英ルツボの上方に配置された融液供給部内に石英ルツボ内のシリコン融液とは不純物濃度を異にするシリコン融液を充填しておき、融液供給部から石英ルツボに融液供給管を介してシリコン融液を追加供給することにより、石英ルツボ内のシリコン融液の不純物濃度を常に一定にする方法が記載されている。
また、特許文献4には、引き上げ炉の上方に配置された補助ルツボ内でシリコン融液を生成した後、シリコン融液を落下させて引上げ炉内の石英ルツボ内に供給する方法が記載されている。さらに特許文献5には、結晶引き上げ装置の上に取り付けられた溶融装置アセンブリ内で多結晶シリコンを溶融し、シリコン融液をその重量を利用した供給によって結晶引き上げ装置へ移送する方法が記載されている。
特許第4307516号公報 特開2012−106870号公報 特開平8−208371号公報 特開平11−92276号公報 特許第5080971号公報
しかしながら、上記特許文献1〜3に記載されたシリコン融液供給方法はいずれも、シリコン融液供給源から石英ルツボに向かって斜めに傾斜した配管を通じてシリコン融液を送るものであるため、配管の途中にシリコン融液が残留しやすいという問題がある。配管が石英管である場合、石英管内に残留したシリコン融液の固化によって石英管に亀裂が生じ、石英管の再利用が不可能となる。
また、上記特許文献4に記載されたシリコン融液供給方法は、石英ルツボの上方からシリコン融液を落下させて供給するものであるため、液跳ねが生じやすいという問題がある。シリコン融液のしぶきが熱遮蔽体等の炉内部品に付着すると炉内部品が損傷するおそれがある。また炉内部品に付着したシリコン融液が固化し、炉内部品から遊離したシリコン粉塵が発生し、これが単結晶育成中の石英ルツボ内に入ることで結晶品質が悪化するという問題がある。
また、上記特許文献5に記載されたシリコン融液供給方法も、石英ルツボの上方からシリコン融液を落下させて供給するものであるため、上記特許文献4と同様の問題が生じるが、この問題に対してシリコン融液を落下させる際に石英製ガイド管(フローガイド)を用いることが記載されている(図21C参照)。この構成によれば、シリコン融液のしぶきが熱遮蔽体等の炉内部品に付着するといったことは低減することができる。
しかし、石英製ガイド管の位置が固定されているため、特に石英ルツボ内のシリコン融液が少ないときに液跳ねを十分に防止することができない。またシリコン融液を石英ルツボ内に充填しすぎると石英製ガイド管の下端がシリコン融液に浸漬するおそれもある。高温のシリコン融液に石英製ガイド管が長時間触れると、石英製ガイド管が劣化し、1〜2回程度で使用できなくなるという問題がある。石英製ガイド管は、その目的上、長く大型となる。直径300mm以上のシリコン単結晶製造に用いる場合、特に長くて大型の石英製ガイド管となるため高価となり、シリコン単結晶の製造コストを押し上げることとなる。また、シリコン融液のしぶきが熱遮蔽体等の炉内部品に付着するといったことに対して、石英製ガイド管を効果的に用いる方法については記載がない。
さらに、石英製ガイド管が固定されている場合には、単結晶育成中の炉内に石英製ガイド管が常に配置されていることにより、育成するシリコン単結晶の直径が石英製ガイド管の開口直径未満に制限されるという問題もある。また石英製ガイド管が常に高温下に置かれることで石英製ガイド管の寿命が短くなるという問題もある。
したがって、本発明の目的は、石英ルツボ内にシリコン融液を供給する場合に供給経路の原料詰まり及び炉内部品へのシリコン融液の付着を防止するとともに、ランニングコストの安価に抑えることが可能なシリコン融液供給装置及び方法を提供することにある。また、本発明の他の目的は、そのようなシリコン融液供給装置を用いた信頼性の高いシリコン単結晶製造装置を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明によるシリコン融液供給装置は、シリコン単結晶引き上げ装置のメインチャンバー内に設置された石英ルツボ内にシリコン融液を供給するシリコン融液供給装置であって、前記メインチャンバーの上部開口に接続されたサブチャンバーと、前記サブチャンバー内に設置された容器と、前記容器内のシリコン原料を加熱してシリコン融液を生成するヒーターと、前記容器から前記石英ルツボまでの前記シリコン融液の供給経路を形成する円筒状の石英チューブとを備え、前記石英チューブは、前記石英ルツボの真上において垂直且つ昇降自在に設けられており、前記容器内のシリコン融液は、前記石英チューブの上方から前記石英チューブ内を通って落下して前記石英ルツボ内に充填されることを特徴とする。
また、本発明によるシリコン融液供給方法は、メインチャンバーと、前記メインチャンバーの上部開口に接続された円筒状のプルチャンバーと、前記メインチャンバー内に配置された石英ルツボとを有するシリコン単結晶引き上げ装置内の前記石英ルツボ内にシリコン融液を供給する方法であって、前記プルチャンバーを取り外し、前記メインチャンバーの前記上部開口から前記メインチャンバー内に円筒状の石英チューブを挿入した後、前記石英ルツボの真上において垂直に配置された前記石英チューブ内にシリコン融液を注入し、前記石英チューブ内を通って落下した前記シリコン融液を前記石英ルツボ内に充填することを特徴とする。
さらにまた、本発明によるシリコン単結晶製造装置は、シリコン単結晶を製造するシリコン単結晶引き上げ装置と、前記シリコン単結晶引き上げ装置にシリコン融液を供給するシリコン融液供給装置とを備え、前記シリコン単結晶引き上げ装置は、メインチャンバーと、前記メインチャンバー内に設置された石英ルツボとを含み、前記シリコン融液供給装置は、前記メインチャンバーの上部開口に接続されたサブチャンバーと、前記サブチャンバー内に設置された容器と、前記容器内のシリコン原料を加熱してシリコン融液を生成するヒーターと、前記容器から前記石英ルツボまでの前記シリコン融液の供給経路を形成する円筒状の石英チューブとを備え、前記石英チューブは、前記石英ルツボの真上において垂直且つ昇降自在に設けられており、前記容器内のシリコン融液は、前記石英チューブの上方から前記石英チューブ内を通って落下して前記石英ルツボ内に充填されることを特徴とする。
本発明によれば、メインチャンバーの外側で生成した追加のシリコン融液を石英ルツボの真上から垂直に供給することができる。そのため、石英チューブの途中にシリコン融液が詰まって固化することがなく、追加のシリコン融液を石英ルツボ内に安全に供給することができる。また、追加のシリコン融液が落下する位置の周囲が石英チューブに囲まれているので炉内部品へのシリコン融液の付着を防止することができる。したがって、炉内部品の損傷やシリコン粉塵の発生を防止することができる。また、多量のシリコン融液を連続的に注入しても液跳ねの問題がないので、シリコン融液の追加供給を短時間で済ませることができる。
本発明において、前記石英チューブは、前記メインチャンバーから抜き出され且つ前記サブチャンバー内に収容された第1の位置と、前記メインチャンバーの上部開口から前記メインチャンバー内に挿入された第2の位置との間を移動可能であり、前記第2の位置において、前記石英チューブの上端は前記容器からの前記シリコン融液の供給位置よりも下方に位置し、前記石英チューブの下端は前記石英ルツボ内のシリコン融液の液面よりも上方に位置することが好ましい。特に、前記第2の位置における前記石英チューブの下端から前記石英ルツボ内のシリコン融液の液面までの距離は5mm以上30mm以下であることが好ましい。この構成によれば、シリコン融液の落下地点の周囲が石英チューブに囲まれているので、シリコン融液のしぶきが炉内部品に付着することを効果的に防止することができる。したがって、炉内部品の損傷やシリコン粉塵の発生を防止することができる。また、多量のシリコン融液を連続的に注入しても液跳ねの問題がないので、シリコン融液の追加供給を短時間で済ませることができる。さらに、石英チューブを使用しないときには上昇させてサブチャンバー内に収容するので、装置スペースを抑えることができ、装置の小型化が可能となる。第2の位置にある石英チューブの下端から液面までの距離は短いので、液面が大きく波立ったときに石英チューブの下端がシリコン融液と接触することがあるが、常に接触しているわけでないため、石英チューブと高温のシリコン融液との反応を低減することができ、石英チューブの劣化を極力抑えることができる。
本発明によるシリコン融液供給装置は、前記メインチャンバーの上部開口に接続された前記サブチャンバーを別の場所に移送する移送機構をさらに備え、前記石英チューブは前記メインチャンバーから抜き出され且つ前記サブチャンバー内に収容された状態で前記サブチャンバーと共に移送されることが好ましい。このように、石英チューブを使用しないときには上昇させてサブチャンバー内に収容するので、装置スペースを抑えることができ、装置の小型化が可能となる。
本発明において、前記容器は傾転可能であり、前記容器が傾転することによって前記容器内の前記シリコン融液が前記石英チューブ内に注入されることが好ましい。この構成によれば、石英チューブの昇降ライン上に容器を配置しなくてもよく、石英チューブの昇降動作を妨げることがない。また容器内のシリコン融液を単純な動作で取り出すことができる。
本発明によるシリコン融液供給装置は、前記石英ルツボ内への前記容器内のシリコン融液の充填中に、前記石英ルツボ内のシリコン融液の液面レベルの上昇に合わせて前記石英ルツボを徐々に降下させることが好ましく、前記石英ルツボ内のシリコン融液の液面レベルの上昇に合わせて前記石英チューブを徐々に上昇させることもまた好ましい。これによれば、石英チューブの下端が石英ルツボ内のシリコン融液の液面と接触しない状態を保つことができ、石英チューブの品質の低下を防止することができる。なおシリコン融液の充填中に石英チューブを上下させる制御は、オペレーターが液面に映りこむ石英チューブの鏡像を監視し、手動で石英ルツボや石英チューブを上下させて液面と石英チューブ下端の距離を一定に保つ方法と、シリコン融液の供給量(供給速度)を計算し自動で石英ルツボや石英チューブを上下させる方法とがある。
本発明によるシリコン融液供給装置は、前記石英ルツボ内への前記シリコン融液の供給中に、前記石英ルツボ内のシリコン融液に水平磁場を印加する磁場印加装置をさらに備えることが好ましい。通常、磁場印加装置は単結晶引き上げ工程においてシリコン融液の熱対流を抑制し、シリコン融液の低酸素化を図る目的で使用されるが、これをシリコン融液供給工程中に使用することにより、シリコン融液の表面のばたつきを抑えることができ、石英チューブの下端部にシリコン融液のしぶきが付着することを防止することができる。
本発明によるシリコン融液供給装置は、前記メインチャンバーの上部開口に接続された前記サブチャンバー内の前記容器内にシリコン原料を供給する原料フィーダをさらに備えることが好ましい。これによれば、容器内でシリコン融液を生成し、石英ルツボ内に供給する工程を複数回繰り返すことができ、多量のシリコン融液を供給することが可能となる。
本発明によれば、石英ルツボ内にシリコン融液を供給する場合に供給経路の原料詰まり及び炉内部品へのシリコン融液の付着を防止するとともに、高価な消耗品である石英チューブを長時間使用可能とし、これによりランニングコストを安価に抑えることが可能なシリコン融液供給装置及び方法を提供することができる。また、本発明によれば、そのようなシリコン融液供給装置を用いた信頼性の高いシリコン単結晶製造装置を提供することができる。
図1は、本発明の好ましい実施の形態によるシリコン単結晶製造装置1の全体構成を示す略断面図である。 図2は、シリコン単結晶引き上げ装置10の構成を示す略断面図である。 図3は、シリコン融液供給工程におけるシリコン単結晶製造装置1の構成であって、シリコン融液供給装置20をシリコン単結晶引き上げ装置10に接続した状態を示す略断面図である。 図4は、図3の構成をより詳細に示すと共に、シリコン融液供給装置20の動作を詳細に説明するための略断面図である。 図5は、シリコン融液供給装置20の動作を詳細に説明するための略断面図である。 図6は、シリコン融液供給装置20の動作を詳細に説明するための略断面図である。 図7は、シリコン融液供給装置20の動作を詳細に説明するための略断面図である。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の好ましい実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の好ましい実施の形態によるシリコン単結晶製造装置1の全体構成を示す略断面図である。
図1に示すように、シリコン単結晶製造装置1は、シリコン単結晶引き上げ装置10と、シリコン単結晶引き上げ装置10にシリコン融液を供給するシリコン融液供給装置20と、シリコン融液供給装置20にシリコン原料を供給する原料フィーダ30とを備えている。なお原料フィーダ30は狭義にはシリコン融液供給装置20とは別の装置であるが、広義にはシリコン融液供給装置20の一部である。
図1は単結晶引き上げ工程中の状態を示しており、シリコン融液供給装置20及び原料フィーダ30はシリコン単結晶引き上げ装置10から離れた所定の降下位置(待機位置)で待機している。シリコン融液供給装置20及び原料フィーダ30は垂直方向及び水平方向に移動可能であり、後述するシリコン融液供給工程においてシリコン単結晶引き上げ装置10に接続される。
図2は、シリコン単結晶引き上げ装置10の構成を示す略断面図である。
図2に示すように、シリコン単結晶引き上げ装置10は、メインチャンバー11Aと、メインチャンバー11Aの上部開口11Aoに連結された細長い円筒状のプルチャンバー11Bと、メインチャンバー11A内でシリコン融液3を保持する石英ルツボ12と、石英ルツボ12を支持するグラファイト製のサセプタ13と、サセプタ13と共に石英ルツボ12を昇降及び回転可能に支持する回転支持軸14とを備えている。回転支持軸14は図示しない駆動機構によって昇降及び回転駆動される。
また、シリコン単結晶引上げ装置10は、サセプタ13の周囲を取り囲むように配置されたヒーター15と、石英ルツボ12の上方に配置された略逆円錐台形状の熱遮蔽体16と、石英ルツボ12の上方であって回転支持軸14と同軸上に配置された引き上げワイヤー17と、プルチャンバー11Bの上方に配置されたワイヤー巻き取り機構18と、メインチャンバー11A内に水平磁場(横磁場)を印加するための磁場印加装置19とを備えている。上述の石英ルツボ12、サセプタ13、回転支持軸14、ヒーター15及び熱遮蔽体16はメインチャンバー11A内に設けられており、磁場印加装置19はメインチャンバー11Aの外側に設けられている。
熱遮蔽体16は、シリコン融液3の上方において育成中のシリコン単結晶2を取り囲むように設けられている。ワイヤー巻き取り機構18はプルチャンバー11Bの上方に配置されており、ワイヤー17はワイヤー巻き取り機構18からプルチャンバー11B内を通って下方に延びており、ワイヤー17の先端部はメインチャンバー11Aの内部空間まで達している。図2には、育成途中のシリコン単結晶2がワイヤー17に吊設された状態が示されている。
シリコン単結晶の引き上げ工程では、まずサセプタ13内にセットされた石英ルツボ12内に多結晶シリコン等のシリコン原料を充填する。次にシリコン原料をヒーター15で加熱してシリコン融液3を生成し、ワイヤー17の先端部に取り付けた種結晶を降下させてシリコン融液3に着液させる。その後、種結晶及び石英ルツボ12をそれぞれ回転させながら種結晶をゆっくり上昇させることにより、略円柱状のシリコン単結晶2を成長させる。
通常、石英ルツボ12内の初期のシリコン融液3を用いたシリコン単結晶2の一回の引き上げ工程が完了すると、単結晶引き上げ工程全体が完了となり、チャンバー内の温度は常温まで徐々に下げられ、シリコン単結晶インゴットがチャンバーから取り出され、チャンバーの解体清掃が行われる。しかし、シリコン単結晶をより効率よく製造するためには、複数回の引き上げ工程が連続的に実施されることが好ましい。このようにシリコン単結晶の連続引き上げを行う場合、石英ルツボ12内へのシリコン原料の追加供給が必要となる。また、最初に石英ルツボ12内にできるだけ多くの多結晶シリコン塊を詰め込んだとしても、これを溶融したときにはシリコンの体積が減少し、石英ルツボ12内に空き容量が生じる。一回の引き上げ工程でできるだけ長尺な単結晶を引き上げるためには石英ルツボ12内の空き容量をできるだけ小さくする必要があり、そのためにはシリコン原料を補充することが好ましい。シリコン融液供給装置20はこのようなシリコン原料の追加供給のために用いられる。
図3は、シリコン融液供給工程におけるシリコン単結晶製造装置1の構成であって、シリコン融液供給装置20をシリコン単結晶引き上げ装置10に接続した状態を示す略断面図である。また、図4〜図7は、図3の構成をより詳細に示すと共に、シリコン融液供給装置20の動作を詳細に説明するための略断面図である。
図3に示すように、シリコン融液供給工程では、シリコン単結晶引き上げ装置10のプルチャンバー11Bがメインチャンバー11Aから取り外され、メインチャンバー11Aの上部にはプルチャンバー11Bの代わりにシリコン融液供給装置20が設置され、さらにシリコン融液供給装置20の上部には原料フィーダ30が設置される。プルチャンバー11Bは図示しない所定の待避位置に移動している。シリコン融液供給装置20は移送機構22によってメインチャンバー11Aの上方に移送され、原料フィーダ30は移送機構32によってメインチャンバー11Aの上方に移送される。
図4に示すように、シリコン融液供給装置20は、メインチャンバー11Aの上部開口11Aoに接続されたサブチャンバー21と、サブチャンバー21内に設けられた容器23と、容器23内のシリコン原料4を加熱するためのヒーター24と、サブチャンバー21内に設けられた昇降可能な石英チューブ25とを備えている。また原料フィーダ30は、原料供給弁31を備えている。石英チューブ25を昇降させる方法は特に限定されないが、例えばシリコン単結晶2を引き上げる方法と同様、石英チューブ25をワイヤーに吊設し、ワイヤー巻き取り機構を用いて石英チューブ25を昇降させることができる。この場合、実際にシリコン単結晶2の引き上げに用いられるワイヤー巻き取り機構18をシリコン単結晶2の昇降と石英チューブ25の昇降の両方に兼用してもよい(図2参照)。このようにすることで装置コストを低減することができる。
容器23は例えばカーボン製又は石英ガラス製であり、100kg前後の多結晶シリコン塊を収容可能である。容器23の周囲に設けられたヒーター24によってシリコン原料は加熱され、シリコン融液が生成される。容器23は傾転可能であり、容器23を傾転させることで容器23内のシリコン融液を取り出すことができる。容器23の容量は特に限定されないが、大きすぎると移送機構22及びサブチャンバー21を高所に設置して支持する構造体に対する負荷が非常に大きいため、容器23の容量は大きすぎないほうがよく、特に石英ルツボ12よりも小さいほうがよい。
石英チューブ25は石英ガラス製の細長い円筒状の部材であり、垂直に設けられている。石英チューブ25は垂直方向に真っ直ぐに形成されており、いかなるコーナーをも有していない。石英ルツボ25内にシリコン融液を供給していない待機状態において、石英チューブ25はメインチャンバー11Aの上方に配置されており、サブチャンバー21内に収容されているが、シリコン融液の供給時に降下してメインチャンバー11A内に挿入される。石英チューブ25の長さは、熱遮蔽体16の下端からメインチャンバー11Aの上部開口11Aoまでの高さよりも長いことが好ましい。また石英チューブ25の直径は、熱遮蔽体16の下側開口の口径よりも小さいことが好ましい。
次に、図4〜図7を参照しながらシリコン融液供給装置20の動作について詳細に説明する。
図4に示すように、シリコン融液供給工程では、シリコン融液供給装置20及び原料フィーダ30がメインチャンバー11Aの上方に移送され、サブチャンバー21はメインチャンバー11Aに接続され、原料フィーダ30はサブチャンバー21に接続される。その後、原料フィーダ30の原料供給弁31を開いてサブチャンバー21内の容器23に多結晶シリコン4を充填する。
次に、図5に示すように、容器23内の多結晶シリコン4をヒーター24で加熱してシリコン原料を溶融し、シリコン融液5を生成する。
次に、図6に示すように、上昇位置(第1の位置)にある石英チューブ25を降下させる。すなわち、石英チューブ25をメインチャンバー11Aの上部開口11Aoからメインチャンバー11Aの内部に挿入し、石英ルツボ12内のシリコン融液3の表面付近まで降下させる。石英チューブ25を所定の降下位置(第2の位置)まで降下させたとき、石英チューブ25の上端の開口は容器23からのシリコン融液の供給位置よりも下方に配置される。一方、石英チューブ25の下端は熱遮蔽体16の下端よりも下方に位置することが好ましい。このようにすることで、熱遮蔽体16にシリコン融液が付着することを防止することができる。
石英チューブ25を降下させるときには、石英チューブ25の下端を石英ルツボ12内に残留するシリコン融液3の液面にできるだけ近づけることが好ましいが、シリコン融液3と接触しないようにする必要がある。石英チューブ25の下端からシリコン融液3の液面までの距離hは5mm以上30mm以下であることが好ましい。距離hが5mm未満であると石英チューブ25の先端がシリコン融液3と頻繁に接触して石英チューブ25が変質又は変形するおそれがあるからである。また距離hが30mmを超えると、シリコン融液のしぶきが石英チューブ25の下端と液面との間の隙間を抜けて外部に跳ねてしまい、熱遮蔽体16等の炉内部品に付着し、炉内部品の寿命を低下させるおそれがあるからである。なお、ここでいう液面とは、融液供給を停止して石英ルツボ12内のシリコン融液3が静止状態となった際の液面をいう。以上により、石英チューブ25は石英ルツボ12の真上に垂直に設置され、容器23から石英ルツボ12までのシリコン融液5の垂直な供給経路が確保される。
次に、図7に示すように、容器23を傾転させてシリコン融液5を石英チューブ25内に注ぎ込む。容器23は傾転機構26によって傾転駆動される。シリコン融液5は石英チューブ25内を通って真下に落下し、メインチャンバー11A内の石英ルツボ12内に充填される。石英チューブ25は垂直に設置されているので、石英チューブ25の内壁面にシリコン融液5が付着したとしても、垂直な平滑面を伝って自重により落下し、石英チューブ25内に残留することはない。そのため、石英チューブ25内に残留したシリコン融液5の凝固によって石英チューブ25の品質が低下し、再利用できないという問題は生じない。石英チューブ25は高価な部品であるため、再利用によるコスト削減効果は非常に大きい。
容器23を傾転させてシリコン融液5を注ぎ出す方法は、石英チューブ25を昇降させる機構に対して好適である。例えば、容器23の底部に形成したシリコン融液の排出孔からシリコン融液を落下させる方法では、石英チューブ25の真上に容器23を配置する必要があり、石英チューブ25の昇降動作と干渉する。しかし、容器23を傾転させる場合には、石英チューブ25の昇降ライン上に容器23を配置しなくてもよく、石英チューブ25の昇降を妨げることがない。また単純な動作でシリコン融液を取り出すことができる。
石英ルツボ12内にシリコン融液を供給しているときには、石英ルツボ12内のシリコン融液3の液面レベルの上昇に合わせて石英ルツボ12を徐々に降下させるか、あるいは石英チューブ25を徐々に上昇させることが好ましい。このようにすることで、シリコン融液3の液面から石英チューブ25の下端までの距離を一定に保つことができ、石英チューブ25とシリコン融液3との接触を回避することができる。
石英チューブ25の下端は石英ルツボ12内のシリコン融液3の液面に近いので、シリコン融液3の液面が大きく波立ったときに液面と接触することがある。しかし、石英チューブ25の下端はシリコン融液3と常に接触しているわけではないので、その影響は限定的であり、石英チューブ25の下端が過度に変形又は変質することはない。すなわち、シリコン融液3との反応による石英チューブ25の劣化を極力抑えることができる。むしろ、シリコン融液5を落下させたときに生じたしぶきが石英チューブ25の下端に付着して留まっている場合に、シリコン融液3との間欠的な接触によって洗い落とされるので、石英チューブ25の下端にシリコン融液が固着し難いという利点がある。
石英ルツボ12内にシリコン融液5を供給しているときには、磁場印加装置19を動作させてシリコン融液5に横磁場を印加することが好ましい。横磁場の中心磁場強度は3000〜4000Gであることが好ましい。通常、磁場印加装置19は単結晶引き上げ工程においてシリコン融液3の熱対流を抑制し、シリコン融液3の低酸素化を図る目的で使用されるが、これをシリコン融液供給工程中に使用することにより、シリコン融液3の液面の波立ちや液跳ねを抑えることができる。
容器23の容量はそれほど大きくないので、1回のシリコン融液供給工程で必要な量のシリコン融液を供給できない場合がある。このような場合には、石英ルツボ12内のシリコン融液3が適量となるまでシリコン融液供給工程を繰り返えせばよい。
石英ルツボ12内のシリコン融液3の充填量が適量になると、シリコン融液供給工程を終了し、石英チューブ25を上昇させてメインチャンバー11Aから抜き出し、サブチャンバー21内に収容する。このように、石英チューブ25を使用しないときには上昇させてサブチャンバー21内に収容するので、装置スペースを抑えることができ、シリコン単結晶製造装置全体の小型化が可能となる。次に、メインチャンバー11Aに対するサブチャンバー21の接続を解除し、サブチャンバー21及び原料フィーダ30を待機位置(図1参照)に移動させる。その後、メインチャンバー11Aにプルチャンバー11Bを接続し、単結晶引き上げ工程を開始する。
以上説明したように、本実施形態によるシリコン単結晶製造装置1は、シリコン単結晶引き上げ装置10にシリコン融液を供給するシリコン融液供給装置20を備え、シリコン融液供給装置20は、シリコン単結晶引き上げ装置10のメインチャンバー11Aの上部開口11Aoに接続されたサブチャンバー21と、サブチャンバー21内の容器23からメインチャンバー11A内の石英ルツボ12までのシリコン融液の供給経路を形成する石英チューブ25とを備え、石英チューブ25は、メインチャンバー11A内の石英ルツボ12の上方において垂直且つ昇降自在に設けられ、サブチャンバー21内で生成されたシリコン融液5を石英チューブ25の上方から石英ルツボ12内に垂直供給するので、石英チューブ25をシリコン融液のガイドとして使用することができ、シリコン融液5をメインチャンバー11A内の石英ルツボ12内に確実に供給することができる。
また、追加のシリコン融液5を石英ルツボ12の真上から垂直に供給するので、石英チューブ25の途中にシリコン融液が詰まって固化することがなく、追加のシリコン融液5を石英ルツボ12内に安全に供給することができる。また、追加のシリコン融液5が落下する位置の周囲を石英チューブ25で囲うことで液跳ねを防止することができる。さらに落下地点のみならず供給経路の周囲全体を石英チューブ25で覆うので、シリコン融液5の付着を確実に防止することができる。したがって、熱遮蔽体16、サセプタ13、石英ルツボ12等のメインチャンバー11A内の構成部品の損傷や早期劣化を防止することができる。また、多量のシリコン融液を連続的に注入しても液跳ねの問題がないので、シリコン融液の追加供給を短時間で済ませることができる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は、上記の実施形態に限定されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることはいうまでもない。
例えば、上記実施形態においては、シリコン融液5の供給中に水平磁場を印加しているが、水平磁場の印加は必須ではない。また上記実施形態においては、容器23を傾転させて容器23内のシリコン融液を落下させているが、例えば容器23の底部に排出口を形成し、排出口を塞ぐ弁を開いてシリコン融液5を落下させるようにしてもよい。ただし上記のように、石英チューブ25を昇降可能に構成する場合には、容器23を傾転させる方法のほうが好適である。
また上記実施形態においては、シリコン融液供給装置20を単結晶引き上げ装置10の上方に設置し、メインチャンバー11Aの上部開口にサブチャンバー21を接続し、サブチャンバー21内の容器23内に原料フィーダ30から多結晶シリコンを供給し、容器23内の多結晶シリコンを加熱してシリコン融液5を生成しているが、例えば単結晶引き上げ装置10の上方にシリコン融液供給装置20を設置する前にシリコン融液供給装置20内で予めシリコン融液を生成した後、メインチャンバー11Aの上方にシリコン融液供給装置20を移送してもよい。この方法によれば、多結晶シリコンの溶融を高所で行う場合に比べて安全性を高めることができる。
1 シリコン単結晶製造装置
2 シリコン単結晶
3 シリコン融液
4 多結晶シリコン(シリコン原料)
5 シリコン融液
10 シリコン単結晶引き上げ装置
11A メインチャンバー
11Ao メインチャンバーの上部開口
11B プルチャンバー
12 石英ルツボ
13 サセプタ
14 回転支持軸
15 ヒーター
16 熱遮蔽体
17 ワイヤー
18 ワイヤー巻き取り機構
19 磁場印加装置
20 シリコン融液供給装置
21 サブチャンバー
22 サブチャンバー移送機構
23 容器
24 ヒーター
25 石英チューブ
26 容器の傾転機構
30 原料フィーダ
31 原料供給弁
32 原料フィーダ移送機構

Claims (11)

  1. シリコン単結晶引き上げ装置のメインチャンバー内に設置された石英ルツボ内にシリコン融液を供給するシリコン融液供給装置であって、
    前記メインチャンバーの上部開口に接続されたサブチャンバーと、
    前記サブチャンバー内に設置された容器と、
    前記容器内のシリコン原料を加熱してシリコン融液を生成するヒーターと、
    前記容器から前記石英ルツボまでの前記シリコン融液の供給経路を形成する円筒状の石英チューブとを備え、
    前記石英チューブは、前記石英ルツボの真上において垂直且つ昇降自在に設けられており、
    前記容器内のシリコン融液は、前記石英チューブの上方から前記石英チューブ内を通って落下して前記石英ルツボ内に充填されることを特徴とするシリコン融液供給装置。
  2. 前記石英チューブは、前記メインチャンバーから抜き出され且つ前記サブチャンバー内に収容された第1の位置と、前記メインチャンバーの上部開口から前記メインチャンバー内に挿入された第2の位置との間を移動可能であり、
    前記第2の位置において、前記石英チューブの上端は前記容器からの前記シリコン融液の供給位置よりも下方に位置し、前記石英チューブの下端は前記石英ルツボ内のシリコン融液の液面よりも上方に位置する、請求項1に記載のシリコン融液供給装置。
  3. 前記第2の位置において、前記石英チューブの下端から前記石英ルツボ内のシリコン融液の液面までの距離は5mm以上30mm以下である、請求項2に記載のシリコン融液供給装置。
  4. 前記メインチャンバーの上部開口に接続された前記サブチャンバーを別の場所に移送する移送機構をさらに備え、
    前記石英チューブは、前記メインチャンバーから抜き出され且つ前記サブチャンバー内に収容された状態で前記サブチャンバーと共に移送される、請求項1乃至3のいずれか一項に記載のシリコン融液供給装置。
  5. 前記容器は傾転可能であり、前記容器が傾転することによって前記容器内の前記シリコン融液が前記石英チューブ内に注入される、請求項1乃至4のいずれか一項に記載のシリコン融液供給装置。
  6. 前記石英ルツボ内への前記容器内のシリコン融液の充填中に、前記石英ルツボ内のシリコン融液の液面レベルの上昇に合わせて前記石英ルツボを徐々に降下させる、請求項1乃至5のいずれか一項に記載のシリコン融液供給装置。
  7. 前記石英ルツボ内への前記容器内のシリコン融液の充填中に、前記石英ルツボ内のシリコン融液の液面レベルの上昇に合わせて前記石英チューブを徐々に上昇させる、請求項1乃至5のいずれか一項に記載のシリコン融液供給装置。
  8. 前記石英ルツボ内への前記シリコン融液の供給中に、前記石英ルツボ内のシリコン融液に水平磁場を印加する磁場印加装置をさらに備える、請求項1乃至7のいずれか一項に記載のシリコン融液供給装置。
  9. 前記メインチャンバーの上部開口に接続された前記サブチャンバー内の前記容器内にシリコン原料を供給する原料フィーダをさらに備える、請求項1乃至8のいずれか一項に記載のシリコン融液供給装置。
  10. メインチャンバーと、前記メインチャンバーの上部開口に接続された円筒状のプルチャンバーと、前記メインチャンバー内に配置された石英ルツボとを有するシリコン単結晶引き上げ装置内の前記石英ルツボ内にシリコン融液を供給する方法であって、
    前記プルチャンバーを取り外し、前記メインチャンバーの前記上部開口から前記メインチャンバー内に円筒状の石英チューブを挿入した後、前記石英ルツボの真上において垂直に配置された前記石英チューブ内にシリコン融液を注入し、前記石英チューブ内を通って落下した前記シリコン融液を前記石英ルツボ内に充填することを特徴とするシリコン融液供給方法。
  11. シリコン単結晶を製造するシリコン単結晶引き上げ装置と、
    前記シリコン単結晶引き上げ装置にシリコン融液を供給するシリコン融液供給装置とを備え、
    前記シリコン単結晶引き上げ装置は、
    メインチャンバーと、
    前記メインチャンバー内に設置された石英ルツボとを含み、
    前記シリコン融液供給装置は、
    前記メインチャンバーの上部開口に接続されたサブチャンバーと、
    前記サブチャンバー内に設置された容器と、
    前記容器内のシリコン原料を加熱してシリコン融液を生成するヒーターと、
    前記容器から前記石英ルツボまでの前記シリコン融液の供給経路を形成する円筒状の石英チューブとを備え、
    前記石英チューブは、前記石英ルツボの真上において垂直且つ昇降自在に設けられており、
    前記容器内のシリコン融液は、前記石英チューブの上方から前記石英チューブ内を通って落下して前記石英ルツボ内に充填されることを特徴とするシリコン単結晶製造装置。
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