JP2017014931A - 燃料ポンプ - Google Patents

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Shinobu Oikawa
忍 及川
酒井 博美
Hiromi Sakai
博美 酒井
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Abstract

【課題】 回転するシャフトとの衝突によるインペラの摩耗を低減する燃料ポンプを提供する。【解決手段】 燃料ポンプ1は、複数の巻線23を有する筒状のステータ20、ステータ20の径方向内側に回転可能に設けられるロータ24、ロータ24と同軸に設けられロータ24と一体に回転可能なシャフト25、シャフト25が回転すると吸入口151から吸入した燃料を加圧し吐出口171から吐出するインペラ35、及び、インペラ35と一体に回転するよう設けられる嵌合部材40を備える。嵌合部材40は、シャフト25の端部252が嵌合している嵌合孔400を有し、インペラ35を形成する材料に比べ耐摩耗性が高い材料から形成されている。【選択図】 図1

Description

本発明は、燃料ポンプに関する。
インペラを有するポンプ部、及び、インペラに連結するシャフトを有しインペラを回転可能な回転トルクを発生するモータ部を備え、インペラの回転によって燃料タンクの燃料をエンジンに圧送する燃料ポンプが知られている。燃料ポンプでは、シャフトはインペラが有する嵌合孔に嵌合し、シャフトとインペラとが一体となって回転する。例えば、特許文献1には、嵌合孔に嵌合しているシャフトの外壁と嵌合孔を形成するインペラの内壁との間に設けられシャフトの回転時にシャフトと衝突するインペラの摩耗を防止する付勢部材を備える燃料ポンプが記載されている。
実開平06−37587号公報
しかしながら、特許文献1に記載の燃料ポンプでは、嵌合孔に嵌合しているシャフトの外壁と嵌合孔を形成するインペラの内壁との間の隙間は比較的狭いため、付勢部材がシャフトとインペラとの衝突を防止する程度の付勢力を発生することは難しい。このため、回転するシャフトがインペラに衝突し、インペラが摩耗するおそれがある。
本発明の目的は、回転するシャフトとの衝突によるインペラの摩耗を低減する燃料ポンプを提供することにある。
本発明は、燃料ポンプであって、吸入口及び吐出口を有するポンプケース、ステータ、ステータの径方向内側に回転可能に設けられるロータ、ロータと同軸に設けられロータと一体に回転可能なシャフト、ポンプケース内に回転可能に設けられシャフトが回転すると吸入口から吸入した燃料を加圧し吐出口から吐出するインペラ、及び、インペラと一体に回転するよう設けられインペラを形成する材料に比べ耐摩耗性が高い材料から形成されシャフトの一方の端部が嵌合している嵌合孔を有する嵌合部材を備える。
本発明の燃料ポンプでは、シャフトの一方の端部が嵌合している嵌合孔を有する嵌合部材がインペラに設けられている。嵌合部材は、インペラと一体に回転するよう設けられ、インペラを形成する材料に比べ耐摩耗性が高い材料から形成されている。これにより、シャフトが回転するとき、シャフトとインペラとは直接衝突しないため、回転するシャフトとの衝突によるインペラの摩耗を低減することができる。
本発明の第一実施形態による燃料ポンプの断面図である。 本発明の第一実施形態による燃料ポンプが備えるインペラ及び嵌合部材の模式図である。 本発明の第一実施形態による燃料ポンプの部分断面図である。 本発明の第二実施形態による燃料ポンプが備えるインペラ及び嵌合部材の模式図である。 本発明の第二実施形態による燃料ポンプの部分断面図である。 本発明の第三実施形態による燃料ポンプが備えるインペラ及び嵌合部材の模式図である。 本発明の第四実施形態による燃料ポンプの部分断面図である。 本発明の第五実施形態による燃料ポンプの断面図である。 本発明の第五実施形態による燃料ポンプが備えるインペラ及び嵌合部材の模式図である。 本発明の第五実施形態による燃料ポンプの作用を説明する模式図である。
以下、本発明の複数の実施形態を図面に基づいて説明する。
(第一実施形態)
本発明の第一実施形態による燃料ポンプについて、図1〜図3に基づいて説明する。
燃料ポンプ1は、ハウジング10、モータ部6、ポンプ部7、ポンプカバー15、及び、カバーエンド17などから構成される。燃料ポンプ1では、モータ部6及びポンプ部7は、ハウジング10、ポンプカバー15、及び、カバーエンド17により形成される空間に収容されている。燃料ポンプ1は、図示しない燃料タンク内の燃料を吸入口151から吸入し、吐出口171からエンジンに吐出する。なお、図1、5では、上側を「天側」、下側を「地側」とする。ハウジング10、ポンプカバー15、及び、カバーエンド17は、特許請求の範囲に記載の「ポンプケース」に相当する。
ハウジング10は、鉄などの金属により円筒状に形成されている。ハウジング10の二つの端部101、102のそれぞれに金属からなるポンプカバー15、及び、樹脂から成るカバーエンド17が設けられている。
ポンプカバー15は、ハウジング10の地側の端部101を塞ぐよう設けられている。ポンプカバー15は、端部101の縁が内側へ加締められるとハウジング10の内側で固定される。ポンプカバー15は、地側に開口する吸入口151を有している。吸入口151は、ポンプカバー15を天地方向に貫く吸入通路152と連通している。ポンプカバー15の天側には、吸入通路152と連通する溝153が形成されている。
また、ポンプカバー15は、天側の略中央にシャフト25の「一方の端部」としての地側の端部252が位置する窪み155を有する。
カバーエンド17は、樹脂から成形され、ハウジング10の天側の端部102を塞ぐよう設けられている。カバーエンド17は、端部102の縁が加締められるとハウジング10の内側で固定される。カバーエンド17は、天側に開口する吐出口171を有している。吐出口171は、カバーエンド17を天地方向に貫く吐出通路172と連通している。また、カバーエンド17は、吐出通路172が形成されている部位とは異なる部位に外部から供給される電力を受電する接続端子201を収容する電気コネクタ部173が設けられている。カバーエンド17の地側には、略筒状に形成される軸受収容部174が設けられている。軸受収容部174には、軸受26が嵌め込まれている。軸受26は、シャフト25の天側の端部251を回転可能に支持している。
モータ部6は、電力が供給されると発生する磁界を利用して回転トルクを発生する。モータ部6は、ステータ20、ロータ24、シャフト25などから構成されている。なお、第一実施形態による燃料ポンプ1のモータ部6は、ステータ20に対するロータ24の位置をシャフト25の回転によって検出可能なブラシレスモータである。
ステータ20は、円筒状に形成され、ハウジング10の径方向外側に収容されている。ステータ20は、六つのコア21、六つのボビン22、六つの巻線23、及び、三つの接続端子201などを有している。ステータ20は、これらを樹脂によりモールドすることで一体に形成される。
コア21は、それぞれ板状の鉄など磁性材料が複数枚重なることにより形成されている。コア21は、周方向に並べられ、ロータ24の磁石243に対向する位置に設けられている。
ボビン22は、樹脂材料から形成されており、成形時にコア21がインサートされてコア21と一体となって設けられる。
巻線23は、例えば、表面が絶縁皮膜で被覆された銅線である。一つの巻線23は、コア21がインサートされたボビン22に巻回されることによって一つのコイルを形成する。巻線23は、電気コネクタ部173に収容されている接続端子201と電気的に接続する。
接続端子201は、カバーエンド17を貫通しボビン22の天側に固定されている。第一実施形態による燃料ポンプ1では、接続端子201は三つ設けられ、図示しない制御部からの3相電力を受電する。
ロータ24は、ステータ20の内側に回転可能に設けられている。ロータは、鉄心242の周囲に磁石243が設けられている。磁石243は、周方向にN極とS極とが交互に配置されている。
シャフト25は、地側の端部252を除く部位の中心軸に垂直な断面が略円形状となるよう形成されている。シャフト25は、ロータ24の中心軸上に形成された軸穴241に圧入固定されている。これにより、シャフト25は、ロータ24と一体に回転する。
シャフト25の地側の端部252は、中心軸に垂直な断面が略矩形状となるよう形成されている。地側の端部252は、ポンプ部7と接続している。地側の端部252は、天地方向に延び平面状に形成されるシャフト当接面253、254を有している。
ポンプ部7は、モータ部6が発生する回転トルクを利用して吸入口151から吸入した燃料を加圧しハウジング10内に吐出する。ポンプ部7は、ポンプケーシング31、インペラ35などから構成されている。
ポンプケーシング31は、金属から略円板状に形成され、ポンプカバー15とステータ20との間に設けられている。ポンプケーシング31の中心部には、ポンプケーシング31を板厚方向に貫く貫通孔311が形成されている。貫通孔311には、軸受27が設けられている。軸受27は、シャフト25の地側の端部252を回転可能に支持している。これにより、ロータ24及びシャフト25は、カバーエンド17及びポンプケーシング31に対し回転可能となっている。
また、ポンプケーシング31の地側であって、ポンプカバー15の溝153に対向する位置に溝312が形成されている。溝312には、ポンプケーシング31を天地方向に貫く燃料通路313が連通している。
インペラ35は、ポリフェニレンサルファイド樹脂により略円板状に形成されている。インペラ35は、ポンプカバー15とポンプケーシング31との間に形成されているポンプ室300に収容されている。インペラ35は、中央に嵌合部材40を収容可能な収容孔350を有する。
インペラ35は、収容孔350の径方向外側に複数の羽根溝351を有する。羽根溝351は、溝153及び溝312に対応する位置に設けられる。羽根溝351は、図2に示すように、インペラ35の径方向外側の端部に周方向に等間隔に設けられる。
嵌合部材40は、金属からなる筒状の部材である。嵌合部材40は、例えば、モールド成形によってインペラ35と一体になるよう形成されている。嵌合部材40は、インペラ35が有する収容孔350に収容されている。嵌合部材40は、中央にシャフト25の地側の端部252が嵌合可能な嵌合孔400を有する。嵌合部材40は、地側の端部252と嵌合孔400とが嵌合するとシャフト25と一体に回転する。すなわち、嵌合部材40は、シャフト25とインペラ35とが一体に回転可能なようシャフト25とインペラ35とを連結している。
インペラ35とともに嵌合部材40をポンプ室300に収容すると、嵌合部材40のポンプケーシング31側の端面401とポンプケーシング31のインペラ35側の端面314との間、及び、嵌合部材40のポンプカバー15側の端面402とポンプカバー15のインペラ35側の端面154との間に隙間が形成される。すなわち、嵌合部材40は、図3に示すように、中心軸CA40方向の厚みD40がインペラ35の中心軸CA40方向の厚みD35に比べ薄くなるよう形成されている。
次に、燃料ポンプ1の作用について、図1に基づいて説明する。
燃料ポンプ1では、接続端子201を介してモータ部6の巻線23に電力が供給されるとロータ24及びシャフト25とともにインペラ35が回転する。インペラ35が回転すると、燃料ポンプ1を収容する燃料タンク内の燃料が吸入口151からポンプ室300に吸入される。吸入された燃料は、インペラ35の回転によって羽根溝351と溝153、312の間を螺旋状の旋回流となって流れ、昇圧される。昇圧された燃料は、燃料通路313を通り、ポンプケーシング31とモータ部6との間に形成される中間室100に導かれる。
中間室100に導かれた燃料は、ハウジング10の内壁とステータ20の外壁との間に形成される燃料通路103、ロータ24とステータ20との間に形成される燃料通路104などを通って軸受収容部174の径方向外側に形成されている燃料通路105に導かれる。燃料通路105に導かれた燃料は、吐出通路172及び吐出口171を介して外部に吐出される。
燃料ポンプ1は、インペラ35と一体に回転する嵌合部材40を備える。嵌合部材40は、シャフト25が嵌合する嵌合孔400を有している。これにより、シャフト25の回転トルクは、嵌合部材40を介してインペラ35に伝えられる。シャフト25が回転するとき、シャフト25の地側の端部252は嵌合孔400を形成する嵌合部材40の内壁に衝突するが、嵌合部材40は、インペラ35を形成するポリフェニレンサルファイド樹脂に比べ耐摩耗性が高い金属から形成されているため、インペラ35に比べて摩耗しにくい。これにより、シャフト25とインペラ35とが直接衝突することなくシャフト25の回転トルクがインペラ35に伝わるため、シャフト25の回転によるインペラ35の摩耗を低減することができる。
嵌合部材40は、中心軸CA40方向の厚みD40がインペラ35の中心軸CA40方向の厚みD35に比べ薄くなるよう形成されている。これにより、インペラ35とともに嵌合部材40がポンプ室300で回転してもいずれも金属からなるポンプケーシング31及びポンプカバー15と嵌合部材40とが摺動することを防止することができる。したがって、金属どうしの摩擦によって嵌合部材40がポンプケーシング31またはポンプカバー15に焼き付くことを防止し、インペラ35の回転に不具合が発生することを防止することができる。
また、嵌合部材40の厚みD40をインペラ35の厚みD35に比べ薄くすると、嵌合部材40とポンプケーシング31及びポンプカバー15との間の隙間が比較的大きくなる。これにより、金属からなる嵌合部材40と金属からなるポンプケーシング31及びポンプカバー15との間に異物が噛み込まれにくくなるため、異物の噛み込みによってインペラ35の回転がロックされることを防止することができる。
(第二実施形態)
次に、本発明の第二実施形態による燃料ポンプを図4、5に基づいて説明する。第二実施形態は、嵌合部材の形状が第一実施形態と異なる。なお、第一実施形態と実質的に同一の部位には同一の符号を付し、説明を省略する。
第二実施形態による燃料ポンプ2が備えるインペラ45及び嵌合部材50の模式図を図4に示す。
インペラ45は、ポリフェニレンサルファイド樹脂により略円板状に形成されている。インペラ45は、ポンプカバー15とポンプケーシング31との間に形成されているポンプ室300に収容されている。インペラ45は、中央に嵌合部材50を収容可能な収容孔450を有する。また、インペラ45は、収容孔450の径方向外側に溝153及び溝312に対応するよう設けられる複数の羽根溝451を有する。
嵌合部材50は、金属からなる略筒状の部材である。嵌合部材50は、インペラ45が有する収容孔450に収容され、シャフト25と一体に回転可能である。嵌合部材50は、本体部51及び複数の突部52から形成されている。
本体部51は、筒状に形成されている部位である。本体部51は、中央にシャフト25の地側の端部252が嵌合可能な嵌合孔500を有する。
突部52は、本体部51の径方向外側の外壁に径外方向に突出するよう設けられている。突部52は、周方向に等間隔に設けられている。第二実施形態では、突部52は四個設けられている。突部52は、インペラ45が有する挿入孔452に挿入されている。挿入孔452は、図5に示すように、収容孔450を形成する内壁の略中央に形成されている。これにより、突部52は、インペラ45に係合可能である。
燃料ポンプ2では、突部52は、挿入孔452を形成するインペラ45の内壁に係合している。これにより、例えば、インペラ45を形成するポリフェニレンサルファイド樹脂と嵌合部材50を形成する金属との線膨張係数の違いによってインペラ45と嵌合部材50との間に隙間が形成されても、インペラ45に対する嵌合部材50の相対移動は規制される。したがって、第二実施形態は、第一実施形態の効果を奏するとともにインペラ45に対する嵌合部材50のがたつきを防止することができる。
(第三実施形態)
次に、本発明の第三実施形態による燃料ポンプを図6に基づいて説明する。第三実施形態は、インペラの形状が第一実施形態と異なる。なお、第一実施形態と実質的に同一の部位には同一の符号を付し、説明を省略する。
第三実施形態による燃料ポンプが備えるインペラ55及び嵌合部材40の模式図を図6に示す。
インペラ55は、ポリフェニレンサルファイド樹脂により略円板状に形成されている。インペラ55は、ポンプカバー15とポンプケーシング31との間に形成されているポンプ室300に収容されている。インペラ55は、中央に嵌合部材40を収容可能な収容孔550を有する。また、インペラ55は、収容孔550の径方向外側に溝153及び溝312に対応するよう設けられる複数の羽根溝551を有する。
インペラ55は、収容孔550と羽根溝551との間に複数の貫通孔552を有する。第三実施形態では,インペラ55は、六個の貫通孔552を有する。貫通孔552は、インペラ55を天地方向に貫通するよう形成され、インペラ55の中心軸CA55に対して周方向かつ等間隔に形成されている。
第三実施形態による燃料ポンプでは、シャフト25が回転するとき、地側の端部252と嵌合部材40との衝突における衝撃によって嵌合部材40が変形する場合がある。嵌合部材40が変形すると、当該変形による応力が嵌合部材40を収容しているインペラ55に作用する。第三実施形態の燃料ポンプでは、インペラ55の中心軸CA55に対して周方向かつ等間隔に形成されている複数の貫通孔552によってインペラ55内の応力を吸収し、当該応力によってインペラ55が変形することを防止する。これにより、第三実施形態は、第一実施形態の効果を奏するとともに、シャフト25と嵌合部材40との衝突によって発生する応力がインペラ55を破損することを防止することができる。
(第四実施形態)
次に、本発明の第四実施形態による燃料ポンプを図7に基づいて説明する。第二実施形態は、ポンプケーシング及びカバーエンドと嵌合部材との関係が第一実施形態と異なる。なお、第一実施形態と実質的に同一の部位には同一の符号を付し、説明を省略する。
第四実施形態による燃料ポンプ4の部分断面図を図7に示す。燃料ポンプ4は、インペラ35、嵌合部材60などを備える。
嵌合部材60は、金属からなる略筒状の部材である。嵌合部材60は、インペラ35が有する収容孔350に収容されている。嵌合部材60は、中央にシャフト25の地側の端部252が嵌合可能な嵌合孔600を有する。嵌合部材60は、地側の端部252と嵌合孔600とが嵌合するとシャフト25と一体に回転する。
第四実施形態では、嵌合部材60を収容するインペラ35の収容孔350の内径は、ポンプケーシング31の貫通孔311の内径D311及びポンプカバー15の窪み155の内径D155に比べて小さい。すなわち、嵌合部材60の外径D60は、貫通孔311の内径D311及び窪み155の内径D155に比べて小さい。
第四実施形態では、金属から形成されている嵌合部材60がポンプケーシング31及びポンプカバー15に摺動しない位置に設けられている。これにより、第四実施形態は、第一実施形態と同じ効果を奏する。
(第五実施形態)
次に、本発明の第五実施形態による燃料ポンプを図8〜10に基づいて説明する。第五実施形態は、巻線を流れる電流の大きさを検出可能な制御部を備える点が第一実施形態と異なる。なお、第一実施形態と実質的に同一の部位には同一の符号を付し、説明を省略する。
第五実施形態による燃料ポンプ5の断面図を図8に示す。燃料ポンプ5は、ハウジング10、モータ部6、ポンプ部7、ポンプカバー15、及び、カバーエンド17、制御部68などから構成される。
モータ部6が有するシャフト65は、図9に示すように、「一方の端部」としての地側の端部652の中心軸に垂直な断面形状が略D字状になるよう形成されている。地側の端部652は、天地方向に延び平面状に形成されるシャフト当接面653及びシャフト当接面653の中心軸に略平行な両端を接続する曲面状のシャフト外壁654を有する。
ポンプ部7が有するインペラ75は、ポリフェニレンサルファイド樹脂により略円板状に形成されている。インペラ75は、ポンプ室300に収容されている。インペラ75は、中央に嵌合部材70を収容可能な収容孔750を有する。インペラ75は、収容孔750の径方向外側に複数の羽根溝751を有する。羽根溝751は、溝153及び溝312に対応する位置に設けられる。
ポンプ部7が有する嵌合部材70は、金属からなる略筒状の部材である。嵌合部材70は、インペラ75の収容孔750に収容されている。嵌合部材70は、中央にシャフト65の地側の端部652が嵌合可能な嵌合孔700を有する。嵌合孔700は、中心軸に垂直な形状がD字状となるよう形成されている。嵌合部材70は、地側の端部652と嵌合孔700とが嵌合するとシャフト65と一体に回転する。
制御部68は、カバーエンド17に設けられている接続端子201と電気的に接続している。制御部68は、巻線23を流れる電流の大きさを制御可能である。また、制御部68は、巻線23を流れる電流の大きさを検出可能である。
制御部68は、ポンプケーシング31またはポンプカバー15とインペラ75との間に入り込む異物によってインペラ75の回転に不具合が発生したとき、当該異物を取り除くよう巻線23に電力を供給する。以下、異物を取り除く方法について図10に基づいて説明する。
図10には、シャフト65の地側の端部652が嵌合孔700に嵌合している状態を示す。地側の端部652の大きさは、嵌合孔700の大きさより小さいため、図10に示すように、地側の端部652の径方向外側の外壁と嵌合孔700を形成する嵌合部材70の内壁との間には隙間が形成されている。
燃料ポンプ5では、燃料タンク内の燃料を吸入し吐出するとき、シャフト65は、一方の方向、具体的に図10(a)では時計回りの方向R1に回転する。これにより、地側の端部652のシャフト当接面653のうちシャフト外壁654と接続する一方の側655が嵌合孔700を形成する嵌合部材70の内壁に当接し、嵌合部材70及びインペラ75にシャフト65の回転トルクが伝わる。図10(a)に示す時計回りの方向R1は、特許請求の範囲に記載の「吸入口から吸入した燃料を加圧するときシャフトが回転する方向」に相当する。
ポンプケーシング31またはポンプカバー15とインペラ75との間に異物が入り込むと、異物が抵抗となってインペラ75の回転が遅くなる。燃料ポンプ5では、制御部68によって巻線23を流れる電流を大きくし、所定の回転数を維持することが可能である。しかしながら、異物の抵抗が大きく巻線23を流れる電流が事前に設定されている閾値を超えると、制御部68は、電流の流れる方向を逆にし、図10(b)に示すように、シャフト65を反時計回りの方向R2に回転する。これにより、地側の端部652のシャフト当接面653のうちシャフト外壁654と接続する他方の側656が嵌合孔700を形成する嵌合部材70の内壁に当接し、嵌合部材70及びインペラ75にシャフト65の回転トルクが伝わる。このとき、シャフト当接面653の一方の側655が嵌合部材70に当接しているシャフト65は、反時計回りに回転するため、シャフト当接面653の他方の側656が勢いよく嵌合部材70に当接する。図10(b)に示す反時計回りの方向R2は、特許請求の範囲に記載の「吸入口から吸入した燃料を加圧するときシャフトが回転する方向とは反対方向」に相当する。
嵌合部材70及びインペラ75が反時計回りに回転すると、ポンプケーシング31またはポンプカバー15とインペラ75との間に入り込んでいた異物が排除される。異物が排除されると、制御部68は、再び、シャフト65を図10(c)に示す時計回りの方向R3に回転するよう巻線23に電流を流す。これにより、嵌合部材70及びインペラ75は、燃料タンク内の燃料を吸入し吐出する可能なよう時計回りの方向R3に回転する。図10(c)に示す時計回りの方向R3は、特許請求の範囲に記載の「吸入口から吸入した燃料を加圧するときシャフトが回転する方向」に相当する。
燃料ポンプ5では、制御部68は、巻線23を流れる電流の大きさが閾値を越えると、巻線23にプラスとマイナスとが逆転した電流を流す。これにより、インペラ75及び嵌合部材70は、燃料タンク内の燃料を吸入し吐出する場合とは逆方向に回転するため、ポンプケーシング31またはポンプカバー15とインペラ75との間に入り込んでいる異物を排除することができる。また、第五実施形態では、シャフト65が時計回りから反時計回り、または、反時計回りから時計回りへと回転を切り替えたとき、シャフト65は金属からなる嵌合部材70に衝突するため、インペラ75がシャフト65の回転方向の切替によって破損することはない。これにより、第五実施形態は、第一実施形態と同じ効果を奏するとともに、異物の入り込みによる燃料ポンプ5の停止を防止することができる。
(他の実施形態)
第一〜四実施形態では、インペラの嵌合孔に嵌合しているシャフトの地側の端部は、二つのシャフト当接面を有するとした。シャフト当接面は、第五実施形態のように、一つであってもよい。また、第五実施形態では、シャフト当接面は第一〜四実施形態のように二つあってもよい。
上述の実施形態では、嵌合部材は金属から形成されるとした。しかしながら、嵌合部材を形成する材料はこれに限定されない。例えば、PEK樹脂などインペラを形成する材料に比べて耐摩耗性が高い材料であればよい。
上述の実施形態では、嵌合部材はインペラが有する収容孔に収容されるとした。しかしながら、嵌合部材は、インペラと一体に回転するよう設けられ、シャフトの地側の端部が嵌合可能な嵌合孔を有していればよい。
上述の実施形態では、嵌合部材は、インペラにモールド成形されることでインペラと一体になるとした。しかしながら、嵌合部材とインペラとを一体にする方法はこれに限定されない。嵌合部材をインサート成形してもよいし、嵌合部材とインペラとを溶着してもよい。
第二実施形態では、嵌合部材は、四個の突部を有するとした。突部の数はこれに限定されない。
第三実施形態では、インペラは、インペラ内の応力を吸収する貫通孔を有するとした。しかしながら、応力を吸収するのは貫通孔でなくてもよい。インペラの中心軸に対して周方向かつ等間隔に配置される空間であればよい。また、数も六個ではなくてもよい。
以上、本発明はこのような実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の形態により実施可能である。
1、2、4、5・・・燃料ポンプ
10・・・ハウジング(ポンプケース)
15・・・ポンプカバー(ポンプケース)
17・・・カバーエンド(ポンプケース)
20・・・ステータ
24・・・ロータ
25、65・・・シャフト
35、45、55、75・・・インペラ
40、50、60、70・・・嵌合部材
400、500、600、700・・・嵌合孔

Claims (6)

  1. 燃料を吸入する吸入口(151)、及び、燃料を吐出する吐出口(171)を有するポンプケース(10、15、17)と、
    複数の巻線(23)を有し、前記ポンプケースに固定される筒状のステータ(20)と、
    前記ステータの径方向内側に回転可能に設けられるロータ(24)と、
    前記ロータと同軸に設けられ、前記ロータと一体に回転可能なシャフト(25、65)と、
    前記ポンプケース内に回転可能に設けられ、前記シャフトが回転すると前記吸入口から吸入した燃料を加圧し前記吐出口から吐出するインペラ(35、45、55、75)と、
    前記インペラと一体に回転するよう設けられ、前記インペラを形成する材料に比べ耐摩耗性が高い材料から形成され、前記シャフトの一方の端部(252、652)が嵌合している嵌合孔(400、500、600、700)を有する嵌合部材(40、50、60、70)と、
    を備えることを特徴とする燃料ポンプ。
  2. 前記嵌合部材は、径方向外側に突出する突部(52)を有し、
    前記突部は、前記インペラに係合することを特徴とする請求項1に記載の燃料ポンプ。
  3. 前記嵌合部材は、前記嵌合部材の中心軸(CA40)方向の厚み(D40)が前記インペラの前記嵌合部材の中心軸方向の厚み(D35)に比べ薄いことを特徴とする請求項1または2に記載の燃料ポンプ。
  4. 前記インペラは、前記インペラの中心軸(CA55)に対して周方向かつ等間隔に配置される複数の空間を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の燃料ポンプ。
  5. 前記嵌合部材は、前記インペラにモールド成形されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の燃料ポンプ。
  6. 前記巻線を流れる電流を制御可能な制御部(68)をさらに備え、
    前記制御部は、前記巻線を流れる電流の大きさが閾値を超えると、前記吸入口から吸入した燃料を加圧するとき前記シャフトが回転する方向である正回転方向(R1、R3)とは反対方向(R2)に前記シャフトを回転した後、前記シャフトを正回転方向に回転するよう前記巻線を流れる電流を制御することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の燃料ポンプ。
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