JP2017015220A - 弾性座金および木材の接合構造 - Google Patents

弾性座金および木材の接合構造 Download PDF

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Abstract

【課題】弾性座金の取り扱いを容易として、施工効率を高める。
【解決手段】
ボルト孔5を有する平板状の座金基板1に、ボルト挿通部13を有するスプリングばね10を重ねて、ボルト孔5とボルト挿通部13とを連通させた状態とする(a)(b)。この状態で、両外周部を、上部開口21、下部開口22を確保したフィルム20で被って、弾性座金30とした(c)(d)。 弾性座金30は、ナット57を含まない構成で、フィルム20により座金基板1とスプリングばね10とが相対位置を保つ状態となる。フィルム20を装着した状態で、木材35の表面35に装着して、ボルト33の軸を上部開口21、ボルト挿通部13、ボルト孔5、下部開口22に通して、ボルト33の軸にナット36を締め付けて使用する(b)。
【選択図】図1

Description

本発明は、平板状の座金基体とスプリングばねや板ばねなどの弾性具とを重ねた弾性座金と、この弾性座金を使用した木材の接合構造に関する。
木造構造物を接合する場合に、両部材に貫通孔を設けて、ボルトを通してナットを螺合緊結していた。この場合、ナットやボルトの頭部が木材側にめり込まないように、座金(ワッシャを介装し、さらに木痩せ時のナットの緩みを防止するために、スプリングやスプリングワッシャー(ばね座金)を介装していた。
この場合、ナット、座金、スプリングをそれぞれ、ボルトの軸に通さなければならず、作業効率を考慮して、平座金に爪を設けてスプリングをかしめて固定した場合(特許文献1、2)、また、ナットとスプリングと平座金を予め固着で(特許文献3)、一体に取り扱えるように工夫をしていた。
また、この場合、かしめによるものは平座金側で爪やかしめ加工が面倒となり、また、かしめ位置でスプリングの自由な伸縮を規制するので、ナットを締めた際に、スプリングに無理な応力が生じるおそれがあった。また、溶接などの固着によるものは、加熱により材料の性質が変化したり、表面が変色したりする問題点があり、また複数ヶ所で溶接する場合には、かしめによる場合と同様に、スプリングに無理な応力が生じるおそれがあった。
そこで、かしめや溶接を使用せずに、平座金、スプリングおよびナットを重ねて、全体の外側をフィルムで被う提案(特許文献4)、ばねまたは平座金の内側すなわちボルト孔にフィルムを通す工夫も提案されている(特許文献5)。
実開平3−72110公報 意匠登録第1378933号公報 特開2005−282020号公報 特開平2−180126号公報 特開平11−247826号公報
特許文献4のように、平座金、スプリングおよびナットを重ねて、全体をフィルムで被う構造の場合、ナットがフィルムで被われているので、ナットを締める際に、フィルムの上からレンチ類でナットを締める場合には、フィルムが厚い場合レンチがナットに嵌装できず、フィルムを破ってナットを露出させる必要があった。また、フィルムが薄くレンチがナットに嵌装できた入った場合でも、そのままナットを締めれば、ナットの回転に伴いフィルムが破れ、施工後が破れたフィルムが見苦しく、結局フィルムを全部剥がす場合も生じるなど問題点があった。
また、特許文献5のように、ばねまたは平座金のボルト孔にフィルムを通す場合には、ナットを締める場合には、ボルト軸も多少回転するので、結局、フィルムを破ることになり、施工後が破れたフィルムが見苦しくなる問題点があった。
本発明は、ナットを含めず、平座金とスプリングの外周をフィルムで被ったので、フィルムの上部開口および下部開口にボルトの軸を挿通して、フィルムが破れないようにボルトの頭部またはナットを締め付けできるので、前記問題点を解決した。
即ちこの発明は、ボルト孔を有する平板状の座金基板に、ボルト挿通部を有する弾性具を、前記ボルト孔と前記ボルト挿通部とを連通させた状態で重ね、その一部をフィルムで被い、以下のように構成したことを特徴とする弾性座金である。
(1) 前記弾性座金は、ナットを含まない構成であって、
(2) 前記座金基板の少なくとも外周側と、弾性具の外周側とを、共通のフィルムで被覆して、前記座金基板と前記弾性具とが相対位置を保つように、前記座金基板と前記弾性具とに前記フィルムを密着させた。
(3) 前記フィルムで、前記弾性具の上部側に前記ボルト挿通部に対応させて上部開口を形成し、前記座金基板の下面側に前記ボルト孔に対応させて下部開口を形成し、前記上部開口および前記下部開口はそれぞれ使用するボルトの軸を挿通できる構造とした。
また、前記において、以下のように構成したことを特徴とする弾性座金である。
(1) 座金基板と弾性具とを相対的に移動自在の状態で組み合わせて、フィルムで被い、
(2) 前記フィルムは、ナットまたはボルトの頭部を装着して、締めた際に、前記フィルムに捻りが生じない構成とした。
また、前記において、以下のように構成したことを特徴とする弾性座金である。
(1) 上部開口から弾性具の上端部を露出させ、下部開口から座金基板のボルト孔の周囲を露出させ、
(2) フィルムは、上部開口はボルト挿通部の最小径より大径に形成し、前記下部開口はボルト孔より大径に形成した。
(3) ナット又はボルトを装着し、かつ弾性具を押圧しない状態で、前記フィルムは、使用するナット又はボルトの頭部に接触しないように形成した。
また、以下のように構成したことを特徴とする弾性座金である。
(1) 弾性具を、少なくとも1周以上形成したスプリングばねとして、かつ前記弾性具の上部は、弾性力に抗して押圧した際に、前記弾性具のボルト挿通部内に収容できる構造とした。
また、他の発明は、第1木材と他の部材とを接合する際に、前記他の木材側から前記第1木材を貫通したボルトの軸に弾性座金を装着して、以下のように構成したことを特徴とする木材の接合構造である。
(1) 以下のように弾性座金を構成した。
(a) ボルト孔を有する平板状の座金基板に、ボルト挿通部を有する弾性具を、前記ボルト孔と前記ボルト挿通部とを連通させた状態で重ね、その一部をフィルムで被った。
(b) 前記座金基板の少なくとも外周側と、弾性具の外周側とを、共通のフィルムで被覆して、前記座金基板と前記弾性具とが相対位置を保つように、前記座金基板と前記弾性具とに前記フィルムを密着させた。
(c) 前記フィルムで、前記弾性具の上部側に前記ボルト挿通部に対応させて上部開口を形成し、前記座金基板の下面側に前記ボルト孔に対応させて下部開口を形成した。
(2) 前記第1木材から突出したボルト軸に、前記弾性座金を前記フィルムで被覆した状態で装着し、前記上部開口および下部開口に前記ボルト軸を貫通させ、かつ前記弾性座金の座金基板を前記第1木材の表面に密着した。
(3) ボルトの頭部またはナットを締め付けて前記木材の接合構造を構成し、前記フィルムは、ボルトの頭部またはナットを締め付けた際に、前記フィルムが破れないように構成した。
前記における弾性具は、主にスプリングばね(コイルばね)、板ばねなどであり、従来から平座金とともに使用される材料を使用することもできる。
また、前記におけるフィルムは、薄い膜状の材料で、各種樹脂フィルムを想定しているが、同様の機能を持ては、アルミ箔や他の材料から構成することもできる。
この発明は、ナットを含めず、座金基板(いわゆる平座金)と弾性具(いわゆるばね)の外周のみをフィルムで被ったので、ナットやボルトの頭部、ボルトの軸がフィルムに触れないので、座金基板と弾性具をまとめてボルト軸に設置でき、施工効率を高めることができる。また、フィルムを剥がす作業をすることなく、フィルムで被覆された状態で、ボルト、ナットを装着して、ナットを締めることができる。この際、フィルムには上部開口縁および下部開口が形成されているので、フィルムが破られることなく、ナットの締め付け作業ができる。
この発明の実施態様で、(a)は平面図、(b)は左側面図、(c)は正面図、(D)は右側面図、(e)は底面図、(f)は背面図 を表す。 (a)は図1(a)のA−A断面図、(b)はB−B断面図、(c)は平面側の斜視図、(D)は背面側の斜視図、を表す。 実施形態で、樹脂フィルムを被覆する前の状態で、(a)は平面図、(b)は左側面図、(c)は正面図、(D)は右側面図、(e)は底面図、(f)は背面図を表す。 この発明の弾性座金の使用状態で、(a)はナットを取り付ける前の斜視図、(b)はナットを締めた状態の斜視図、(c)はナットを締めた状態の拡大縦断面図を表す。 この発明の実施態様で、他の平座金を使った例で、(a)平面図、(b)は縦断面図、(c)は正面図、(D)は右側面図、(e)は底面図、(f)は斜視図を表す。 この発明の実施態様で、他のスプリングばね及び平座金を使った例で、(a)平面図、(b)は縦断面図、(c)は正面図、(D)は右側面図、(e)は底面図、(f)は斜視図を表す。 この発明の他の弾性具を使用した実施態様で、(a)は平面図および正面図、(b)は他の正面図を表す。 この発明の他の弾性具を使用した実施態様で、(a)は平面図および正面図、(b)は他の平面図および正面図、(c)は他の正面図を表す。 この発明の他の弾性具を使用した実施態様で、(a)は平面図、(b)は正面図を表す。 この発明の他の弾性具を使用した実施態様で、(a)は平面図および正面図、(b)は他の正面図を表す。 この発明の他の弾性具を使用した実施態様で、(a)は平面図および正面図、(b)は他の平面図および縦断面図を表す。
図面に基づいて、この発明の実施態様を説明する。
1.弾性座金30の構成
(1)座金基板1
外径Lの円盤状(平面円形)で、中心に径Dのボルト孔5を形成して、座金基板1を形成する(図3、図1)。座金基板1で、ボルト孔5の中心を通る直線(直径)が座金基板1の外周縁と交わる線で、最短な距離、すなわち座金基板1は円形であるので、直径Lとなる。
この座金基板1では、溶接するための凹部や凸部の形成や、切り起こし爪のための切り欠きなど断面欠損がないので、とりわけ座金基板1をできるだけ小さな面積で形成できる。ボルト孔5との関係で設計基準上、
(座金基板1の径L)=(ボルト孔の径D)×3
(座金基板1の面積S)=10×(ボルト孔5の面積)
付近で、設定することができる。
ただし、より安全を考慮すれば、ボルト孔5の径Dとの関係では、
(ボルト孔5の径D)×3<L<(ボルト孔の径D)×4
が好ましい。また、ボルト孔5の面積との関係では、
ボルト孔5の面積=π×(D÷2)
ボルト孔5が無いとした座金基板1の面積S
=π×(L÷2)
であるので、
10×(D<(L<12×(D
程度が安全である。
(2)スプリングばね10(コイルばね。弾性具)
断面円形の線材を屈曲して、渦巻き状で、先の径が細い円錐形のスプリングばね10を形成する(図3、図1)。スプリングばね10は、「1周(360°)+0.8周(185°)」(=1.8巻き)程度で形成され、下部12(座金基板1に置かれる部分)の外径がL16で、内径がL15で形成される。また、縮径した上部11は、外径がL11、内径L10で形成され、
11<L15
となっており、スプリングばね10を押圧した場合には、上部11は下部12の内側に収容され、線材の断面程度の高さになる。
また、下部の内径L15、上部の内径L10で形成されるスプリングばね10の内側のスペースがボルト挿通部13を形成する。
(3) このように形成した座金基板1の上面2に、スプリングばね10を置いて、座金基板1のボルト孔5とスプリングばね10のボルト挿通部13の軸を一致させる(図3、図1)。この状態で、
スプリングばね10の外径D16<座金基板の外径L11
となっているので、スプリングばね10は、平面視で、座金基板1の外周縁4からはみ出さない(図3(a)(e)、図1(a)(e))。この際、スプリングばね10と座金基板1とは溶接や接着などしない。
この状態で、無色透明の筒状のフィルム原版(図示していない)を、スプリングばね10の下部外周側および座金基板1の外周側に配置して、加熱すれば、フィルム原版は縮んで、スプリングばね10および座金基板1の外形に沿って密着してフィルム20を形成する。フィルム20は、座金基板1の下面3側に、ボルト孔5より十分大きな径L21の下部開口縁22を形成する。この際、下部開口縁22の内側の座金基板1の下面3が下部露出部6を形成する(図3(a)(e)、図1(a)(e))。
また、フィルム20はスプリングばね10の下部12のみを被覆して、スプリングばね10の上端部は露出して上部露出部14を形成するとともに、上部露出部14の周囲が、フィルム20の径L20の上部開口縁21を形成する(図3(a)(e)、図1(a)(e))。
フィルム20は、任意であるが、例えば、ポリスチレン系、ポリエステル系などの材料を使用する。
(4) 以上のようして、弾性座金30を構成する(図1、図2)。この状態で、弾性座金30は、スプリングばね10および座金基板1の相対位置を保持して、輸送など通常の使用状態で相対位置が変化することはない。
また、この座金基板1に切り起こし爪など、ボルト孔5以外に断面の欠損が無いので、座金として要求される必要な面積をより小さくできる。
2.弾性座金30の使用
(1) この弾性座金30は、通常のばね座金と同様に使用する。例えば、アンカーボルト33を土台34に固定する際に使用する。
(2) コンクリート製基礎(他の部材)32上に土台(第1木材)34が載置され、下部をコンクリート製基礎32内に埋設されたアンカーボルト33が、土台34を貫通して土台34の上面35から突出している(図4(a))。
アンカーボルト33の上端から弾性座金30のボルト孔5、ボルト挿通部13を通過させて、弾性座金30を土台の上面に載置する。この際、座金基板1とスプリングばね10はフィルム20で被覆された状態を保ち、座金基板1とスプリングばね10とを、一度にまとめて設置できる(図4(a))。
続いて、アンカーボルト33の上端からナット36を挿入して、螺合して、弾性座金30の上面に接触させる(図2(b))。この状態で、フィルム20の上部開口縁21はナット36の最大外径より大きく形成されているので、ナット36はスプリングばね10の上部露出部14にのみ接触して、ナット36はフィルム20に触れることがない(図2(b)、図4(c))。
(3) この状態で、通常と同様にナット36を締めれば、スプリングばね10はフィルム20に軽く押された状態で縮むので、スプリングばね10の性能を発揮しながら、ナット36の締め付け時に、座金基板1の上面2でスプリングばね10がずれることを抑制できる。
また、スプリングばね10が押圧されるにしたがって、フィルム20の上部開口縁21付近は、スプリングばね10から離れるが、上部開口縁21は当初位置にあり、ナット36の外側に位置して、ナット36に巻き込まれるおそれがない(図4(c))。
また、フィルム20の下部開口縁22付近は、座金基体1の下面3と、土台34の上面35に挟まれた状態で、締め付けられるので、締め付けにしたがって、スプリングばね10が座金基板1に近付き離れるが、フィルム20が浮いた状態となった場合であっても、フィルムが落下することがない。
(4) 所定の強度でのナット36の締め付けが完了したならば、この発明の接合構造40を構成する(図4(b)(c))。
(5) この弾性座金30は、従来、いわゆる「ばね座金」を使用する位置に、木材(第1木材)と木材(他の部材)の接合箇所で同様に使用することができる。したがって、ボルトとして、アンカーボルト33以外に、通常のボルトの軸、羽子板ボルトのボルト軸などに適用できる(図示していない)。
3.弾性座金30の座金基板1、フィルム20の他の構成
(1) 前記実施態様において、座金基板1として、円板を使用したが、通常平座金として使用される材料であれば、使用でき、例えば、正方形で角部を切り欠いた八角形の座金基板とし(図5、図6)、あるいは角部を切り欠かず正方形、五角形、六角形、正八角形などとすることもできる(図示していない)。
(2) また、前記実施態様において、座金基板1は通常のいわゆる平座金としての機能を有する構造であれば可能であり、一般に平坦な構造であるが、平座金として許容される範囲で、ばね性をもたせるために屈曲した構造、表面凹凸形状なども可能である(いずれも図示していない)。
(3) また。前記実施態様において、フィルム20は、無色透明としたが、ある程度の透光性を有する材料、透光性の無い材料でも可能であり、色も任意である。また、表面にロゴや模様などを表示することもできる(図示していない)。
また、フィルム20は熱硬化性でスプリングばね10および座金基板1に密着した状態である程度硬い材料を使用したが、スプリングばね10および座金基板1に密着した状態である程度弾性を有する柔らかい材料を採用することもできる(図示していない)。
(4) また、前記実施態様において、上部開口縁21、下部開口縁22は、いずれも使用するナット36(またはボルトの頭部)に比べて十分に大きな形状として、ナット36にフィルム20が触れない構造としたので、締め付け時にフィルム20の破れを確実に防止できるが、締め付け時にスプリングばねから離れたフィルム20の上部開口縁21付近が、多少ナット36やボルトの頭部に触れる程度の構造は許容される。この場合には、フィルム20にねじれが生じないため、フィルムが破れることが無いからである。
(5) また、フィルム20の上部開口縁21、下部開口縁22は、使用するナット36やボルトの頭部より大きく形成したが、求める性能によっては、上部開口縁21をスプリングばね10のボルト挿通部13と同程度に、下部開口縁22は座金基板1のボルト孔5と同程度に、それぞれ形成することもできる(図示していない)。
また、求める性能によっては、上部開口縁21および下部開口縁22を使用するボルト軸と同程度の大きさに形成することもできる(図示していない)。ボルトの軸にフィルム20が触れることがあっても、ボルトの軸の回転がフィルム20に伝わらないこともあるからである。
さらに、求める性能によっては、上部開口縁21および下部開口縁22を、使用するボルト軸が挿通できるような切り込みから構成することもできる(図示していない)。ボルトの軸にフィルム20が触れることがあっても、ボルトの軸の回転がフィルム20に伝わらないこともあるからである。
(6) また、前記実施態様において、スプリングばね10は、座金基体1の上面2に載置した状態で、相対的に移動自在の状態で、フィルム20を被覆して、被覆後は移動が規制される構成としたが、スプリングばねの性能を軽減させない範囲で、スプリングばね10と座金基体1とを係合または固定することもできる。たとえば、1ヶ所でスポット溶接したり、接着したり、突起と凹部で係合することもでき(図示していない)、この場合には、製造効率を高めることができる。
3.弾性座金30の弾性具10の他の構成
(1) 前記実施態様において円錐状のスプリングばね10で下端に直進部15を形成して、スプリングばね10の下面と座金基板1の上面2との接触面積を増やして、スプリングばね10と座金基板1との一体を図ることもできる(図6)。
(2) また、前記実施態様において、2周より若干(75°程度)少ない周回の円錐状のスプリングばね10としたので、ばねの反発力をより確保して、スプリングばね10の上部11にフィルム20の無い上部露出部14を十分な面積で形成できたが、スプリングばね10の周回数は任意である。ただし、上部露出部14を確保してかつフィルム20でスプリングばね10と座金基板1との一体性を確保するためには、少なくとも1周が望ましい。
(3) また、スプリングばね10の断面を円形としたが、断面楕円形や断面正方形、断面菱形、断面長方形など他の形状とすることもできる(図示していない)。
(4) また、前記実施態様で、座金基板1から離れる方向に細くなる円錐状のスプリングばね10を使用したが、座金基板1から離れる方向に大径になるスプリングばね10や、上端および下端が大径で中央が細径のつつみ形のスプリングばね10、上端および下端が小径で中央が大径の“たる型”のスプリングばね10を使用することもできる。また、上下で径が均一な円筒形のスプリングばね10を使用することもできる(いずれも図示していない)。
(5) また、前記実施態様において、弾性具としてスプリングばね10を使用したが、他の構造のばね、例えば、板ばね10Aを使用することもできる(図7〜図10)。
上に凸となるように形成した平面四角形(長方形)の板ばね10Aで、中央部に、透孔を空けてボルト挿通部13とする。板ばね10Aを、板ばね10Aより大きな外周縁4を持つ長方形の座金基板1に載置して、フィルム20で被覆して弾性座金30を構成する(図7(a))。フィルム20は、ボルト挿通部13の周囲に上部開口縁21を形成し、上部開口縁21の内側が板ばね10Aの上部露出部14を形成する。上部露出部14(上部開口縁21)は、使用するナットより大きな形状で構成される。
また、上に凸となるように形成した平面四角形(長方形)の2枚の板ばねを板ばね片10a、10aとして、板ばね片10a、10aを凹側重ねて、板ばね10Aを形成して、板ばね10Aを座金基板1に載せて、フィルム20を密着して、弾性座金30を構成することもできる(図7(b))。
(6) また、他の板ばね10Aとして、上部を切断した外殻円錐状で、切断した部分に透孔を設けてボルト挿通部13とした材料を使用することもできる。この板ばね10Aを同様に座金基板1に載せて、フィルム20を密着して弾性座金30を形成する(図8(a))。
また、上部を切断した外殻円錐状で、切断した部分に平坦面16を形成して、平坦面16の中央部に透孔を設けてボルト挿通部13とした板ばね10Aを使用することもできる(図8(b))。この板ばね10Aを同様に座金基板1に載せて、フィルムを密着して弾性座金30を形成する(図8(b))。
この板ばね10Aを使用した弾性座金30では、ボルト33の軸に取り付けでナット36を締めた場合、座金基板1の上面2に当接した板ばね10Aの下端外周縁が広がるが、フィルム20により相対位置が保たれるので、座金基板1の外周縁4から板ばね10Aが脱落することを防止できる(図8(a)(b))。
また、この板ばねを板ばね片10aとして3つ使用して、2つの板ばね片10a、10aを凹側(大径側)を合わせて、さらに下側の板ばね片10aに、凸側’(小径側)を合わせて板ばね片10aを重ねて、板ばね10Aを構成することもできる(図8(c))。この場合には、一番の下の板ばね片10aにフィルム20の上部開口縁21を位置させ、上の2つの板ばね片10a、10aが板ばね10Aの上部露出部14を構成する(図8(c))。
(7) また、他の板ばね10Aとして、円形の平板の中央部に、上に凸に屈曲して部分球殻状に形成して、円形の平板の外周をリング状の平坦部16とした構造のものを採用することもできる(図9)。この場合には、板ばね10Aの上に凸の中央部に透孔を設けてボルト挿通部13として、座金基板1上に載せて、フィルム20被覆して弾性座金30を構成する(図9(a)(b))。この場合には、フィルム20の上部開口縁21は、平坦部16付近に形成する(図9(a)(b))。
(8) また、他の板ばね10Aとして、平板10a、10aを、部分円筒形のヒンジ部17を介して一体に形成し、平板10a、10aに透孔を設けてボルト挿通部13、13として構成する(図10(a))。この板ばね10Aを座金基板1に載せて、フィルム20で被覆して、弾性座金30を構成する(図1(a))。
同様に、他の板ばね10Aとして、平板10a、10aを、帯状のヒンジ部17を介して「コ字状」の一体に形成し、平板10a、10aに透孔を設けてボルト挿通部13、13として構成する(図10(b))。この板ばね10Aを座金基板1に載せて、フィルム20で被覆して、弾性座金30を構成する(図1(b))。
この場合、上側の平板10aのボルト挿通部13の周囲にフィルム20の上部開口縁21が位置して、平板10aのボルト挿通部13の周囲が上部露出部14を形成する(図10(a)(b))。
(9) また、前記実施態様において、弾性具として歯車状の歯付きばね10Bを使用することもできる(図11)。
歯付きばね10Bは、リング状基部16の外周側に屈曲形成した歯片18、18を環状に配置して構成する(図11(a))。この場合、リング状基部16の内周側がボルト挿通部13を構成する。この歯付きばね10Bを、円板状の座金基体1の上面2に載置して、同様に歯付きばね10Bおよび座金基体1の外周側をフィルム20で密着被覆して、弾性座金30を構成する(図11(a))。この場合、フィルム20の上部開口縁21は、歯付きばね10Bの歯片18、18の先端付近に形成される。
また、歯付きばね10Bを、リング状基部16の内周側に屈曲形成した歯片18、18を環状に配置して構成することもできる(図11(b))。この場合、リング状基部16の内周で歯片18、18の内側がボルト挿通部13を構成する。この歯付きばね10Bを、円板状の座金基体1の上面2に載置して、同様に歯付きばね10Bおよび座金基体1の外周側をフィルム20で密着被覆して、弾性座金30を構成する(図11(b))。この場合、フィルム20の上部開口縁21は、歯付きばね10Bのリング状基部16の外周付近に形成される。
1 座金基板
2 座金基板の上面
3 座金基板の下面
4 座金基板の外周縁
5 座金基板のボルト孔
6 座金基板の下部露出部
10 スプリングばね(弾性具)
10A 板ばね(弾性具)
10B 歯付きばね(弾性具)
10a 板ばね片、平板
11 スプリングばねの上部
12 スプリングばねの下部
13 スプリングばねのボルト挿通孔
14 スプリングばねの上部露出部
15 スプリングばねの直進部
16 板ばねのリング状の平坦部、歯付きばねのリング状基部
17 板ばねのヒンジ部
18 歯付きばねの歯片
20 フィルム
21 フィルムの上部開口縁
22 フィルムの下部開口縁
30 弾性座金
32 コンクリート基礎(他の部材)
33 アンカーボルト(ボルト)
34 土台(第1部材)
35 土台の上面
36 ナット
40 接合構造

Claims (5)

  1. ボルト孔を有する平板状の座金基板に、ボルト挿通部を有する弾性具を、前記ボルト孔と前記ボルト挿通部とを連通させた状態で重ね、その一部をフィルムで被い、以下のように構成したことを特徴とする弾性座金。
    (1) 前記弾性座金は、ナットを含まない構成であって、
    (2) 前記座金基板の少なくとも外周側と、弾性具の外周側とを、共通のフィルムで被覆して、前記座金基板と前記弾性具とが相対位置を保つように、前記座金基板と前記弾性具とに前記フィルムを密着させた。
    (3) 前記フィルムで、前記弾性具の上部側に前記ボルト挿通部に対応させて上部開口を形成し、前記座金基板の下面側に前記ボルト孔に対応させて下部開口を形成し、前記上部開口および前記下部開口はそれぞれ使用するボルトの軸を挿通できる構造とした。
  2. 以下のように構成したことを特徴とする請求項1記載の弾性座金。
    (1) 座金基板と弾性具とを相対的に移動自在の状態で組み合わせて、フィルムで被い、
    (2) 前記フィルムは、ナットまたはボルトの頭部を装着して、締めた際に、前記フィルムに捻りが生じない構成とした。
  3. 以下のように構成したことを特徴とする請求項1記載の弾性座金。
    (1) 上部開口から弾性具の上端部を露出させ、下部開口から座金基板のボルト孔の周囲を露出させ、
    (2) フィルムは、上部開口はボルト挿通部の最小径より大径に形成し、前記下部開口はボルト孔より大径に形成した。
    (3) ナット又はボルトを装着し、かつ弾性具を押圧しない状態で、前記フィルムは、使用するナット又はボルトの頭部に接触しないように形成した。
  4. 以下のように構成したことを特徴とする請求項1記載の弾性座金。
    (1) 弾性具を、少なくとも1周以上形成したスプリングばねとして、かつ前記弾性具の上部は、弾性力に抗して押圧した際に、前記弾性具のボルト挿通部内に収容できる構造とした。
  5. 第1木材と他の部材とを接合する際に、前記他の木材側から前記第1木材を貫通したボルトの軸に弾性座金を装着して、以下のように構成したことを特徴とする木材の接合構造。
    (1) 以下のように弾性座金を構成した。
    (a) ボルト孔を有する平板状の座金基板に、ボルト挿通部を有する弾性具を、前記ボルト孔と前記ボルト挿通部とを連通させた状態で重ね、その一部をフィルムで被った。
    (b) 前記座金基板の少なくとも外周側と、弾性具の外周側とを、共通のフィルムで被覆して、前記座金基板と前記弾性具とが相対位置を保つように、前記座金基板と前記弾性具とに前記フィルムを密着させた。
    (c) 前記フィルムで、前記弾性具の上部側に前記ボルト挿通部に対応させて上部開口を形成し、前記座金基板の下面側に前記ボルト孔に対応させて下部開口を形成した。
    (2) 前記第1木材から突出したボルト軸に、前記弾性座金を前記フィルムで被覆した状態で装着し、前記上部開口および下部開口に前記ボルト軸を貫通させ、かつ前記弾性座金の座金基板を前記第1木材の表面に密着した。
    (3) ボルトの頭部またはナットを締め付けて前記木材の接合構造を構成し、前記フィルムは、ボルトの頭部またはナットを締め付けた際に、前記フィルムが破れないように構成した。
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