JP2017015501A - 攪拌装置、攪拌システム、血小板凝集能評価装置、及び攪拌方法 - Google Patents

攪拌装置、攪拌システム、血小板凝集能評価装置、及び攪拌方法 Download PDF

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由基男 尾崎
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Abstract

【課題】簡単な構成で容器内の液体の攪拌を行う。
【解決手段】セル20のセル内部44に棒状の磁性体からなる攪拌子56を入れ、該セル20を回転テーブル28にセットして回転させる。回転テーブル28の外周側に配置されたリング状の磁石保持部材52の内周面に周方向に沿って複数の磁石54を配置する。攪拌子56に間欠的に磁力が作用し、セル内の攪拌子56が回転してセル内の液体が攪拌される。
【選択図】図2

Description

本発明は、液体を攪拌する攪拌装置、攪拌システム、血小板の凝集能を評価する血小板凝集能評価装置、及び攪拌方法に関する。
実験や分析において、液体中の物質を溶解する際、又は、異なる2種類以上の液体を混合する際など、容器中の液体を均一化するために液体の攪拌が行われる。容器中の液体を攪拌する装置としては、例えば、マグネット攪拌子を、当該攪拌子の回転用磁界を発生するマグネチックスターラーによって攪拌する攪拌装置が知られている。また、磁極を有した攪拌子(棒状の磁石)を容器内に入れ、容器側がS極の永久磁石とN極の永久磁石とを一方向に交互に配置した複数の永久磁石からなる磁性ユニットを、容器の側方を一方向に移動させることで、攪拌子を容器内で回転させる攪拌装置が知られている(特許文献1)。
液体の攪拌装置や攪拌方法は、様々な分野に利用されており、例えば、血小板凝集能の検査に利用されている。血小板凝集能を評価する方法は、1962年にBornらによって開発された、多血小板血漿(PRP)を攪拌子ながら光学的変化を検出する方法が今も広く用いられている(非特許文献1)。当該方法は抗凝固剤としてクエン酸ナトリウムを加えた血液から遠心分離により多血小板血漿(PRP)を分離し、当該多血小板血漿(PRP)を攪拌しながら、アゴニストと呼ばれる血小板凝集誘発物質を加え、その後の凝集度合を光学的変化により記録する方法である。この多血小板血漿(PRP)の攪拌方法にはマグネチックスターラーと攪拌子による方法が一般的に用いられ、当該攪拌方法を利用した血小板凝集能測定装置が知られている(特許文献2)。
特開2010―066066号公報。 特開2002―082118号公報。
Nature, vol.194, pp927-929(1962)
特許文献1では、磁極を有した攪拌子(棒状の磁石)を容器内に入れ、容器側がS極の永久磁石とN極の永久磁石とを一方向に交互に配置した複数の永久磁石からなる磁性ユニットを容器の側方を一方向に移動させることで、攪拌子を容器内で回転させている。
しかしながら、S極とN極とが一方向に交互に配列されるように複数の永久磁石を連結しなければならず、永久磁石の数が多く、かつ磁性ユニットの製造が煩雑である。また、S極とN極とが一方向に交互に配置されないと攪拌子をスムーズに回転させることが困難となる。
本発明は上記事実を考慮し、容器内の液体を均一に攪拌するための構成が簡単な攪拌装置、攪拌システム、血小板凝集能評価装置、及び攪拌方法の提供を目的とする。
請求項1に記載の攪拌装置は、容器と相対移動することにより、前記容器に入れられた棒状の磁性体に対して前記容器の側面又は前記側面の延長線上から水平方向に離れた位置から前記磁性体に対して間欠的に磁力を与え、前記磁性体を回転させる磁気発生手段を有する。
請求項1に記載の攪拌装置では、磁気発生手段が容器と相対移動することにより、容器に入れられた棒状の磁性体に対して容器の側面又は側面の延長線上から水平方向に離れた位置から磁性体に対して間欠的に磁力を与えることができる。容器に入れられた棒状の磁性体は、磁気発生手段が接近して磁力が与えられると、磁気発生手段に近い側の一端側が磁気発生手段に向くように回転される。また、磁性体は、磁気発生手段が離間して磁力が与えられなくなっても慣性で回転する。そして、再び、磁気発生手段が接近して磁性体に磁力が与えられると、磁気発生手段に近い側の一端側が磁気発生手段を向くように磁性体は回転される。このように、磁性体に対して間欠的に磁力を与えることで、磁性体を容器内で連続的に回転させることができ、回転する棒状の磁性体によって容器内の液体を攪拌することができる。これにより、磁性体に対して連続的に磁力を与える必要が無く、簡便な装置により容器内の液体を攪拌することができる。また、磁性体は、磁気発生手段のS極及びN極の何れの極が相対移動しても磁気発生手段に近い側の一端側が磁気発生手段に向くので、磁気発生手段は、S極及びN極の何れの極を容器に向けて相対移動させても良い。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の攪拌装置において、前記磁気発生手段は、一方向に間隔をあけて配列された複数の磁石である。
請求項2に記載の攪拌装置では、磁気発生手段が、一方向に間隔をあけて配列された複数の磁石であり、容器と複数の磁石とが一方向に相対移動することで、磁性体に対して間欠的に磁力を与えることができる。
請求項3に記載の攪拌装置は、棒状の磁性体が入れられる複数の容器が周上に配置されて回転する回転テーブルと、前記回転テーブルの側方に設けられ、前記回転テーブルの円周方向に間隔をあけて配置された複数の磁石と、を有する。
請求項3に記載の攪拌装置では、棒状の磁性体が入れられる複数の容器が、回転テーブルの周上に配置されている。回転テーブルの側方には、回転テーブルの円周方向に間隔をあけて配置された複数の磁石が配置されているため、回転テーブルを回転させると、棒状の磁性体に対して間欠的に磁力を与えることができる。容器に入れられた棒状の磁性体は、磁力が与えられると、磁石に近い側の一端側が磁石に向くように回転される。また、磁性体は、磁力が与えられなくなっても慣性で回転する。そして、再び、磁性体に磁力を与えると、磁石に近い側の一端側が磁石を向くように磁性体は回転される。このように、磁性体に対して間欠的に磁力を与えることで、磁性体を容器内で連続的に回転させることができ、回転する棒状の磁性体によって容器内の液体を攪拌することができる。
請求項4に記載の攪拌装置は、棒状の磁性体が入れられた複数の容器が円周方向に配置される容器保持部材と、前記容器保持部材の側方に設けられ、前記容器保持部材の円周方向に回転し、円周方向に沿って間隔をあけて配置された複数の磁石を備えた回転部材と、を有する。
請求項4に記載の攪拌装置では、棒状の磁性体が入れられた複数の容器が容器保持部材の円周方向に配置されている。容器保持部材の側方には、容器保持部材の円周方向に回転し、円周方向に沿って間隔をあけて配置された複数の磁石を備えた回転部材が設けられている。回転部材を回転させると、容器内に入れられた棒状の磁性体に対して間欠的に磁力を与えることができる。容器に入れられた棒状の磁性体は、磁力が与えられると、磁石に近い側の一端側が磁石に向くように回転される。また、磁性体は、磁力が与えられなくなっても慣性で回転する。そして、再び、磁性体に磁力を与えることで、磁石に近い側の一端側が磁石を向くように磁性体は回転される。このように、磁性体に対して間欠的に磁力を与えることで、磁性体を容器内で連続的に回転させることができ、回転する棒状の磁性体によって容器内の液体を攪拌することができる。
請求項5に記載の攪拌システムは、請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の攪拌装置と、液体を入れる容器と、前記容器に入れられる棒状の磁性体と、を含んで構成される。
請求項5に記載の攪拌システムでは、容器内に入れられた棒状の磁性体を、請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の攪拌装置で回転させることができる。このような攪拌システムを用いることで、磁性体を容器内で連続的に回転させることができ、回転する棒状の磁性体によって容器内の液体を攪拌することができる。
請求項6に記載の血小板凝集能評価装置は、請求項1〜4の何れか1項に記載の攪拌装置と、前記容器に入れた前記磁性体で攪拌中の血小板を含む液体に光を照射した際の前記光の透過光量、または散乱光の光量を測定する光量測定装置と、を有する。
請求項6に記載の血小板凝集能評価装置では、請求項1〜4の何れか1項に記載の攪拌装置を備えているため、容器内の血小板を含んだ液体に試薬を添加して磁性体によって攪拌することができる。
試薬が添加された液体を攪拌しながら、光量測定装置を用いて、該液体に光を照射した際の光の透過光量、または散乱光の光量を測定することで、血小板凝集能を評価することができる。
請求項7に記載の攪拌方法は、磁気発生手段を容器と相対移動させることにより、前記容器に入れられた棒状の磁性体に対して容器の側面又は前記側面の延長線上に対し水平方向に離れた位置から前記磁性体に対して間欠的に磁力を与え、前記磁性体を回転させて容器内の液体を攪拌する。
請求項7に記載の攪拌方法では、磁気発生手段が容器と相対移動することにより、容器に入れられた棒状の磁性体に対して容器の側面又は側面の延長線上から水平方向に離れた位置から磁性体に対して間欠的に磁力を与えることができる。容器に入れられた棒状の磁性体は、磁気発生手段が接近して磁力が与えられると、磁気発生手段に近い側の一端側が磁気発生手段に向くように回転される。また、磁性体は、磁気発生手段が離間して磁力が与えられなくなっても慣性で回転する。そして、再び、磁気発生手段が接近して磁性体に磁力が与えられると、磁気発生手段に近い側の一端側が磁気発生手段に向くように磁性体は回転される。このように、磁性体に対して間欠的に磁力を与えることで、磁性体を容器内で連続的に回転させることができ、回転する棒状の磁性体によって容器内の液体を攪拌することができる。この場合、磁性体に対して連続的に磁力を与える必要が無く、簡便な方法により容器内の液体を攪拌することができる。
また、磁性体は、磁気発生手段のS極及びN極の何れの極が相対移動しても磁気発生手段に近い側の一端側が磁気発生手段に向くので、磁気発生手段は、S極及びN極の何れの極を容器に向けて相対移動させても良い。
以上説明したように、本発明の攪拌装置、攪拌システム、血小板凝集能評価装置、及び攪拌方法によれば、簡単な構成で容器内の液体を攪拌することができる、という優れた効果を有する。
本発明の第1の実施形態に係る攪拌装置を備えた分析装置の平面図である。 攪拌装置の要部を示す平面図である。 (A)は図2に示す攪拌装置の3(A)−3(A)線断面図であり、(B)は図2に示す攪拌装置の3(B)−3(B)線断面図である。 セルと磁極を横向きにした磁石との位置関係の一例を示すセル及び磁石の側面図である。 セルと磁極を上下方向にした磁石との位置関係の他の一例を示すセル及び磁石の側面図である。 セルと2個一組とした磁石との位置関係の他の一例を示すセル及び磁石の側面図である。 セルとヨークを取り付けた磁石との位置関係の一例を示すセル及び磁石の側面図である。 (A)〜(F)は、セル、攪拌子、及び磁石の位置関係を示す平面図である。 (A)〜(C)は、セル、攪拌子、及び磁石の位置関係を示す平面図である。 第2の実施形態に係る攪拌装置の側面図である。 (A)は第3の実施形態に係る攪拌装置の側面図であり、(B)は(A)に示す第3の実施形態に係る攪拌装置の平面図である。 (A)は、攪拌子をセルの下方に配置した磁石を回転させることで容器内で回転させるタイプの従来の攪拌装置を用いた場合の多血小板血漿(PRP)の光の透過率の変化を示すグラフであり、(B)は、本発明の第3の実施形態の攪拌装置を用いた場合の多血小板血漿(PRP)の光の透過率の変化を示すグラフである。
[第1の実施形態]
図1〜図9を用いて、本発明の第1の実施形態に係る分析装置10について説明する。
[分析装置の全体概略構成]
図1に示すように、本実施形態の分析装置10は、複数のサンプル容器12を収容したカセット14を装填するカセット装填部16、後述する複数のセル20を装填するセル装填部22、セル20を搬送するセル搬送装置24、サンプル容器12から分析を行う試料(液体)を採取してセル20に注入するピペット(図示せず)及びセル20に試薬を注入する試薬ノズル(図示せず)を備えたピペット装置26、複数のセル20を周方向に複数装填可能なターンテーブル28、試薬を貯留した試薬液タンク34、セル20に注入された試料と試薬とを攪拌する後述する攪拌装置38、試料を分析する分析部42等を備えている。
図2、及び図3(A)に示すように、セル20は、透明な合成樹脂で上下方向に細長い柱状に形成され、中央には、試料及び試薬を入れるための上下方向に延びる断面円形のセル内部44が形成されている。なお、セル内部44の底面44Aは平面視で円形であり、平坦かつ水平に形成されている。
このセル内部44には、セル20内に入れた液体を攪拌するための棒状の攪拌子56が入れられる。攪拌子56の長さはセル内部44の内径寸法よりも小さい。このため、セル内部44の底面44A上に平行に配置された攪拌子56は、セル内部44の底面44A上で水平方向に回転可能となっている。
なお、本発明における磁性体としては、間欠的に磁力を与えることで、容器の側面又は側面の延長線上から水平方向に離れた位置から間欠的に磁力を与え、回転する磁性体であれば特に制限はなく、例えば、強磁性体、常磁性体等が挙げられる。強磁性体としては鉄、ステンレス、ニッケル、コバルト、鉄を含む合金等が挙げられ、常磁性体としてはナトリウム、アルミニウム、クローム、白金等が挙げられる。以下の本実施形態における攪拌子56は、ステンレスで形成されている。
回転テーブル28には、セル20を装填するための装填孔29が周方向に沿って等間隔で形成されている。この回転テーブル28は、図示を省略した制御装置で回転が制御されるモータで矢印CW方向、又は矢印CW方向とは反対方向に回転される。
(攪拌装置)
図2に示すように、回転テーブル28の外周部分の近傍には、攪拌装置38が設けられている。攪拌装置38は、回転テーブル28の外周側にリング状の磁石保持部材52を備えている。図2、及び図3(B)に示すように、磁石保持部材52の内側面には、複数の磁石54が周方向に沿って等間隔で取り付けられている。本実施形態の磁石54は立方体形状のネオジウム磁石であるが、その他の形状であっても良い。
図4に示すように、磁石54は、セル20の下底面20Aの外周端から下方に向けて延びる仮想線(図面の2点鎖線)ELから、水平方向(回転テーブル28の径方向外側)に隙間があくように配置されている。
磁石54の磁極(N極、及びS極)が水平方向を向いている場合、磁石54の上端54Uの高さ位置は、セル内部44の底面44A上に水平に載せられた攪拌子56の上端を通る水平線HL以下となっていることが好ましい。なお、図4に示す点線は、磁石54の磁力線の一例を示している。
なお、磁石54は、図5に示すように、磁極を上下に向けて配置しても良い。この場合も、磁石54の上端54Uの高さ位置は、セル内部44の底面44A上に水平に載せられた攪拌子56の下端を通る水平線HLより下であって、攪拌子56が浮き上がらず撹拌できる位置となっていることが好ましい。
また、図6に示すように、2つの磁石54を上下に重ねて用いても良い。この場合、2つの磁石54の合わせ面55が、セル内部44の底面44A上に水平に載せられた攪拌子56の上端を通る水平線HLよりも下側となっていることが好ましい。
また、図7に示すように、磁極を水平方向に向けて配置した磁石54にセル20側が開口したキャップ(ヨーク)57を取り付けても良い。この場合、ヨーク57の上端57Uの高さ位置が、セル内部44の底面44A上に水平に載せられた攪拌子56の上端を通る水平線HL以下となっていることが好ましい。
(分析部)
図2に示すように、分析部42は、周方向の一方側の磁石54と他方側の磁石54との間に配置されている。図2、及び図3(A)に示すように、分析部42には、セル20の通過経路を挟んで一方側(例えば、回転テーブル28の外周の径方向内側)に光源58が配置され、他方側(例えば、回転テーブル28の外周の径方向外側)に光センサ60が配置されており、光源58から出射した光Lがセル20を透過して光センサ60に入射されるように構成されている。
光源58、及び光センサ60は、セル内部44の底面44Aよりも上方に位置しており、底面44Aの上に載った攪拌子56が、光源58から光センサ60に至る光路を遮らないようになっている。
(作用、効果)
以下に本実施形態の分析装置10による試料の分析工程の概略を説明する。
(1) 本実施形態の分析装置10では、予めセル装填部22に複数のセル20を装填しておく。なお、セル20には、予め攪拌子56が入れられている。セル装填部22に装填されたセル20は、セル搬送装置24でターンテーブル28の装填孔29に搬送され、装填される。また、本実施形態では、複数のサンプル容器12を収容したカセット14をカセット装填部16に装填しておく。
(2) 以上の準備が整った本実施形態の分析装置10では、先ずピペット装置26のピペットが所定のサンプル容器12から所定量の乏血小板血漿(PPP)を採取し、採取した試料をターンテーブル28に装填された所定のセル20に注入する。
(3) 回転テーブル28を回転させ、分析部42の光源58と光センサ60との間に乏血小板血漿(PPP)の入れられたセル20を配置し、光センサ60でセル20を透過した光量が測定され、基準となる乏血小板血漿(PPP)の透過率(一例として、ここでの透過率を100%とする。)が測定される。
(4) 次に、別のセル20に、多血小板血漿(PRP)を所定量分注し、回転テーブル28を所定の回転速度で連続回転させる。本実施形態では、回転テーブル28を矢印CW方向に回転させる。例えば、回転テーブル28を回転させる前の状態(即ち、静止状態)において、図8(A)に示すように、セル20のセル内部44に入れた攪拌子56の向きが図面上下方向であり、磁石54Aの左斜め上方にセル20が配置されていたとすると、回転テーブル28が矢印CW方向に回転して図8(B)に示すようにセル20が磁石54Aに近接して攪拌子56に磁石54Aの磁力が作用すると、攪拌子56の一端56Aが磁石54Aへ向けられて攪拌子56が矢印A方向に回転する。
回転テーブル28が矢印CW方向に回転し、図8(C)に示すように磁石54Aが更にセル20に接近して行くと、攪拌子56は一端56Aを磁石54Aへ向けた状態を維持し攪拌子56は矢印A方向に回転を続ける。
更に回転テーブル28が矢印CW方向に回転すると、図8(D)に示すように、セル20が磁石54Aから遠ざかるが、攪拌子56に磁石54Aの磁力が作用している間は、攪拌子56の一端56Aは磁石54Aへ向けられた状態を維持するので攪拌子56は矢印A方向に回転を続ける。
図8(E)に示すように、更に回転テーブル28が矢印CW方向に回転してセル20が磁石54Aから離間すると、攪拌子56に磁石54Aの磁力が及ばなくなるが、攪拌子56は慣性によって矢印A方向に回転を続けることができる。
図8(F)に示すように、更に回転テーブル28が矢印CW方向に回転して、セル20が磁石54Aの矢印CW方向側に配置された磁石54Bに接近すると、攪拌子56に磁石54Bの磁力が作用し、攪拌子56の他端56Bが磁石54Aへ向けられて攪拌子56は矢印A方向に回転する。
回転テーブル28が矢印CW方向に回転し、図9(A)に示すようにセル20が更に磁石54Bに接近して行くと、攪拌子56は他端56Bが磁石54Aへ向けられた状態を維持するので攪拌子56は矢印A方向に回転を続ける。
更に回転テーブル28が矢印CW方向に回転すると、図9(B)に示すように、セル20が磁石54Bから遠ざかるが、攪拌子56に磁石54Bの磁力が作用している間は、攪拌子56の他端56Bは磁石54Bへ向けられた状態を維持するので攪拌子56は矢印A方向に回転する。
図9(C)に示すように、更に回転テーブル28が矢印CW方向に回転してセル20が磁石54Bから離間すると、攪拌子56に磁石54Bの磁力が及ばなくなるが、攪拌子56は慣性によって矢印A方向に回転を続けることができる。
このように回転テーブル28を矢印CW方向に回転させて、複数の磁石54の磁力を間欠的にセル内の攪拌子56に作用させることで、セル内の攪拌子56を矢印A方向に連続的に回転させ、セル20内の多血小板血漿(PRP)を攪拌することができる。
回転テーブル28を連続して回転させている間、セル20は、図3(A)に示すように、分析部42の光源58と光センサ60との間を通過し、セル20が光源58と光センサ60との間を通過した際に光センサ60でセル20を透過した光Lの光量が測定され、多血小板血漿(PRP)の透過率(基準となる乏血小板血漿(PPP)対比)が測定される。即ち、セル20に入れられた多血小板血漿(PRP)の透過率が、回転テーブル28が回転している間、複数回測定される。
なお、セル内の攪拌子56はセル内部44の底面44Aに載った状態で回転するので、光源58から出射された光Lは攪拌子56の上方を通過して光センサ60に至る。
(5) 所定時間が経過して透過率が安定したところで、回転テーブル28の回転を一旦停止し、多血小板血漿(PRP)の入れられたセル20に試薬(アゴニスト:一例としてADP溶液。なお、アゴニストとして、ADP以外にコラーゲン、リストセチン、エピネフィリン等を使用することができる)を添加する。試薬を添加後、回転テーブル28を回転させて多血小板血漿(PRP)と試薬とを攪拌子56で攪拌しながら、透過率を所定時間複数回測定する。多血小板血漿(PRP)に試薬が添加されると、凝集反応が起こり、セル20内の多血小板血漿(PRP)の透過率が上昇する。経時的に透過率が高くなることは、凝集反応が進行していることを示している。本実施形態の分析装置10では、このように、攪拌しながら透過率を経時的に複数回測定することで血小板凝集能を評価することができる。また、1検体から多数測定することにより、標準化が容易になる。
本実施形態の分析装置10では、回転テーブル28を一時停止(数秒程度で良い)して空のセル20の装填、検体の分注、及び試薬の添加を行い、複数の検体の血小板凝集能をシーケンシャルで評価することができる。
本実施形態の分析装置10では、上記のように磁力を有さない攪拌子56を回転することで、従来の棒磁石である攪拌子を用いる攪拌装置と同様に液体の攪拌を行うことができ、従来の攪拌装置を用いた場合と同様の測定値を得ることができる。
本実施形態の攪拌装置38では、複数のセル20を周方向に配置して回転する回転テーブル28の外側に複数の磁石54を周方向に間隔をあけて設けるという簡単な構成で、磁石54の数を抑えつつ、複数のセル20の液体の攪拌を行うことができる、という優れた効果を有する。
また、本実施形態の攪拌装置38では、セル20を装填する装填孔29の数を増やすという簡単な方法で、部品点数を増やす事無く、多数のセル20において液体の攪拌を行うことができる。
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態に係る攪拌装置38を図10にしたがって説明する。なお、第1の実施形態と同一構成には同一符号を付し、その説明は省略する。
第1の実施形態では、回転テーブル28の外周側にリング状の磁石保持部材52が設けられ、磁石保持部材52の内周面に磁石54が設けられていたが、図10に示すように、本実施形態の攪拌装置38では、回転テーブル28の真下に、回転テーブル28よりも径の小さい環状の磁石保持部材90が設けられ、磁石保持部材90の外周面に複数の磁石54が周方向に設けられている。
本実施形態の攪拌装置38では、磁石54と攪拌子56との位置(高さ等)関係は第1の実施形態と同じであり、本実施形態も第1の実施形態と同様に回転テーブル28を回転させることでセル20内の攪拌子56を回転させてセル20内の液体の攪拌を行うことができる。
[第3の実施形態]
次に、本発明の第3の実施形態に係る攪拌装置38を図11にしたがって説明する。なお、第1の実施形態と同一構成には同一符号を付し、その説明は省略する。
図11に示すように、本実施形態の攪拌装置38は、セル保持部材72と、セル保持部材72の側方に配置される磁石回転装置74とを備えて構成されている。
セル保持部材72には、セル20を装填する装填孔70が形成されている。磁石回転装置74は軸芯を鉛直方向に向けた24面体の部材からなる回転ドラム80と、回転ドラム80を回転させるモータ82を備えている。回転ドラム80の外周面には、周方向に等間隔で複数個の磁石54が取り付けられている。なお、磁石54と攪拌子56との位置関係(高さ等)は、第1の実施形態と同様である。
本実施形態の攪拌装置38では、回転ドラム80を回転させることでセル20と磁石54とを相対移動させることができ、第1の実施形態と同様に、セル20内の攪拌子56を回転させてセル20内の液体を攪拌することができる。
[その他の実施形態]
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上記に限定されるものでなく、上記以外にも、その主旨を逸脱しない範囲内において種々変形して実施可能であることは勿論である。
なお、磁石54は、セル20のセル内部44の底面44Aに載った攪拌子56を回転させることができれば良く、セル20に最も近い磁石54の磁極は、N極でも良く、S極でも良く、セル20に最も近い磁石54の磁極をN極及びS極の何れか一方に設定しなくても良く、ランダムに設定しても良い。これは、本実施形態の攪拌子56が磁力を有さない、即ち、磁極を有していないから実現できることである。仮に、攪拌子56が棒磁石であると、磁石54の磁極の向きがランダムであると、攪拌子56をスムーズに回転させることができなくなる。
磁石54の磁力、水平方向の位置、高さ等は、セル内部44の底面44Aに載った攪拌子56を水平に回転させることができるように設定されていれば上記実施形態に記載のものに限らない。
磁石54の高さ位置が高くなると、攪拌子56の端部が持ち上がって攪拌子56がセル内部44の底面44Aに対して傾斜する場合がある。攪拌子56が傾斜しないようにするためには、図4〜図7に示すように、攪拌子56と磁石54との高さ位置を決めることが好ましい。磁石54の形状は特に限定されず、磁石54は永久磁石に限らず、電磁石であっても良い。
上記実施形態では、凝集能を調べるためにセル20に光を照射して乏血小板血漿(PPP)、及び多血小板血漿(PRP)における光の透過率を測定したが、セル20に光を照射して、乏血小板血漿(PPP)、及び多血小板血漿(PRP)の散乱光を測定することで凝集能を測定することも出来る。
上記実施形態では、攪拌装置38を多血小板血漿(PRP)の攪拌に用いたが、本発明はこれに限らず、攪拌装置38を多血小板血漿(PRP)以外の液体の攪拌に用いることもできる。
(試験例)
先ず、多血小板血漿(PRP)、及び乏血小板血漿(PPP)を以下の手順で調製した。
(1)抗凝固剤として、0.129mol/L(0.38%)のクエン酸5mLを入れた注射器を用いて血液50mLを採取した。
(2)15mLチューブに小分け分注し、遠心分離機で遠心分離(100×g・15分・25°C)した。
(3)上清部分の多血小板血漿(PRP)を注意深くピペットで分取した。
(4)残った下層(血球)部分をさらに遠心分離(1500g・15分・25°C)した。
(5)上清部分の乏血小板血漿(PPP)をピペットで分取した。
次に、上述した第3の実施形態の攪拌装置を用い、血小板凝集能の評価を以下の手順で行った。
(1) 回転ドラムの外周に沿って8個の磁石を45度間隔で取り付け、N極がセルに向く方向とした。このとき、磁石の高さは、磁石の上面がセルの穴の底面よりも同じか僅かに低い位置となるようにした。
(2) セルに乏血小板血漿(PPP)を100μL分注し、555nmの光の透過率を測定し、その透過率を100%とした。
(3) 別のセルに攪拌子(直径1mm、長さ3.9mm)を1個、及び多血小板血漿(PRP)を100μL分注し、該セルをセルホルダーにセットした。
(4) 回転ドラムを100rpmの速度で連続回転させ、攪拌を行うと同時にセルの分光測定(タイムスキャン)を開始した。
(5) 約20秒経過後、透過率が安定したところでADP溶液10μL(20μmol/L、終濃度)をピペットでセル内に添加した。
(6) そのまま5分間タイムスキャン測定を行った。
図12(A)には、棒磁石である攪拌子をセルの下方に配置した磁石を回転させることで容器内で回転させるタイプの従来の攪拌装置を用いたい場合の多血小板血漿(PRP)の光の透過率の変化(点線で示すグラフ線)が示されており、図12(B)には本発明の適用された実施例の攪拌装置(第3の実施形態の攪拌装置)を用いた場合の多血小板血漿(PRP)の光の透過率の変化(実線で示すグラフ線)が示されている。
図12のグラフで示す様に、本発明の適用された実施例の攪拌装置を用いた場合の試験結果と、従来の攪拌装置を用いた場合の試験結果とは略一致しており、試験結果から、本発明の適用された実施例の攪拌装置は、従来の攪拌装置と同様に多血小板血漿(PRP)の攪拌を行うことができ、血小板凝集反応を進行させることができることが分かる。
10 分析装置(血小板凝集能評価装置)
20 セル(容器)
22 ピペット
28 回転テーブル
38 攪拌装置
42 分析部(光量測定装置)
52 磁石保持部材
54 磁石
54A 磁石
54B 磁石
56 攪拌子(磁性体)
72 セル保持部材(容器保持部材)
80 回転ドラム(回転部材)

Claims (7)

  1. 容器と相対移動することにより、前記容器に入れられた棒状の磁性体に対して前記容器の側面又は前記側面の延長線上から水平方向に離れた位置から前記磁性体に対して間欠的に磁力を与え、前記磁性体を回転させる磁気発生手段を有する攪拌装置。
  2. 前記磁気発生手段は、一方向に間隔をあけて配列された複数の磁石である、請求項1に記載の攪拌装置。
  3. 棒状の磁性体が入れられる複数の容器が周上に配置されて回転する回転テーブルと、
    前記回転テーブルの側方に設けられ、前記回転テーブルの円周方向に間隔をあけて配置された複数の磁石と、
    を有する攪拌装置。
  4. 棒状の磁性体が入れられた複数の容器が円周方向に配置される容器保持部材と、
    前記容器保持部材の側方に設けられ、前記容器保持部材の円周方向に回転し、円周方向に沿って間隔をあけて配置された複数の磁石を備えた回転部材と、
    を有する攪拌装置。
  5. 請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の攪拌装置と、
    液体を入れる容器と、
    前記容器に入れられる棒状の磁性体と、
    を含んで構成される攪拌システム。
  6. 請求項1〜4の何れか1項に記載の攪拌装置と、
    前記容器に入れた前記磁性体で攪拌中の血小板を含む液体に光を照射した際の前記光の透過光量、または散乱光の光量を測定する光量測定装置と、
    を有する、血小板凝集能評価装置。
  7. 磁気発生手段を容器と相対移動させることにより、前記容器に入れられた棒状の磁性体に対して容器の側面又は前記側面の延長線上に対し水平方向に離れた位置から前記磁性体に対して間欠的に磁力を与え、前記磁性体を回転させて容器内の液体を攪拌する攪拌方法。
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