JP2017015933A - 光ファイバグレーティング、センサ、光フィルタ、および光ファイバグレーティングの製造方法 - Google Patents

光ファイバグレーティング、センサ、光フィルタ、および光ファイバグレーティングの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】光ファイバガラスに傷が付き難い上に、張力に対して耐性があり、長尺のグレーティングであっても容易に形成することが可能な光ファイバグレーティング、センサ、光フィルタ、および光ファイバグレーティングの製造方法を提供する。【解決手段】クラッド12の表面に強化ガラス層13を有する光ファイバのコア11にグレーティング20が形成された光ファイバグレーティング、この光ファイバグレーティングを用いたセンサおよび光フィルタ。【選択図】図1

Description

本発明は、光ファイバグレーティング、センサ、光フィルタ、および光ファイバグレーティングの製造方法に関する。
光ファイバグレーティング(以下、FBG)は、光ファイバの長さ方向に周期的、もしくは、概周期的な屈折率変化によりグレーティングを生じさせた光ファイバ型の光学素子であり、一般的には、光ファイバの側方から紫外線を照射することにより製造される。光ファイバに周期的な屈折率変化を与える方法としては、同一の光源から発した光を2つの経路に分け、その光を再び干渉させることにより、周期的に光強度の変化をつけ、この光を光ファイバ側方より照射して光ファイバの長さ方向に周期的屈折率変化をつける方法がある(干渉露光)。また、光ファイバ長さ方向の屈折率変化の周期が長いFBGを作製する場合は、周期的なスリットを有する金属マスクなどを介して光ファイバ側方より紫外線を照射する方法もある。
光ファイバ長さ方向の紫外線による屈折率変化量は、光ファイバのコア、もしくは、クラッドの材料の性質、照射する紫外線の波長、強度に依存する。光ファイバに限らず、各種材料が光の照射により屈折率変化を生じる現象は、フォトリフラクティブ効果と呼ばれている。原理的には、屈折率変化は紫外線だけでなく、照射された光のエネルギーに光ファイバを構成する材料が応答して永久的な屈折率変化(分極と呼んでも良い)が生じれば良い。このため、紫外線に限らず、比較的短波長の可視光、X線、電子線などでもFBG作製が可能である。
FBGに生じた屈折率変動の周期を適切に設定することにより、光ファイバ中を伝搬する光に変化を与えることができる。標準的に使用されているFBGの動作を簡単に説明する。
現在広く使われているFBGの一種では、グレーティングが、シングルモード光ファイバに形成されている。光ファイバ中の光の波長(より厳密には、光ファイバの長さ方向の管内波長、光ファイバ中を伝搬するモードの光ファイバ長さ方向の波長)の1/2の周期で屈折率変動を光ファイバ中に書き込むと、光の入射方向と逆方向に光が反射される。このタイプのFBGを短周期型FBGと呼ぶ。また、光ファイバ長さ方向の屈折率変動の周期の長いFBGも使われている。このタイプでは、光ファイバ中を伝搬する伝搬モードが、光ファイバを伝搬しないクラッドモードと呼ばれるモードに結合して光が外部に散乱するので、伝搬モードに伝送損失を付与したり、光ファイバの外部に光を取り出したりする目的で使用される。このようなFBGを長周期FBGと呼ぶ。
FBGは、光ファイバ通信システムにおいて、特定の信号波長を遮断したり、光増幅器の増幅波長特性を等化したり、伝送経路や伝送方向を変えたりすることに使用されるほか、FBGがセンサとして利用されている。FBGセンサの原理や方式は様々あるが、多くの方式では、FBGに物理的、時には化学的な擾乱を与えることにより伝搬モードの伝搬状態を変化させ、その変化量を光学的に検知することにより測定を行うものが多い。典型的な例として、短周期FBGを用いた歪みセンサがある。
先行技術文献として、下記の特許文献1,2を挙げる。これらの文献について、詳しくは後述する。
特許第3335086号公報 特許第2855531号公報
現在、通信用光ファイバのほぼ100%近くが、石英ガラスを主成分とする石英系光ファイバである。ガラスは脆性材料であり、表面に傷が付くと機械的強度が極端に低下する。ガラスの物理学的な定義は、液体の過冷却状態である。それゆえ、溶融状態から冷却したばかりのガラスの機械的強度は非常に高いが、ガラス表面を通常の雰囲気に晒しておくと機械的な強度は1桁以上(すなわち1/10以下に)低下する。
石英系光ファイバの製造は、光ファイバ母材と呼ばれる棒状ガラスを加熱炉で溶融して細く引き延ばすことにより行われる。この引き延ばし工程を線引き、もしくは、紡糸と呼んでいる。光ファイバの機械的強度を維持するため、溶融延伸されて目標とするファイバ径(クラッド径)に加工された光ファイバは、線引き直後に樹脂などで被覆される。特殊な用途では、被覆材料として樹脂以外の材料、例えば、金属やアモルファスカーボンなどが用いられることもある。
FBG(光ファイバグレーティング)の一般的な作製では次の作業が行われる。
1)保護材料としての樹脂を剥離し、光ファイバガラスの表面を露出させる。
2)光ファイバの側面から紫外線など高エネルギーの電磁波、電子線などを照射して、光ファイバ内部に屈折率の変動を生じさせ、グレーティングを形成する(書き込む)。
3)グレーティングの書き込みが終わった光ファイバガラスの露出部分に再度被覆を掛けて、ガラス表面を機械的に保護する。
上記FBG作製における問題点は、一旦光ファイバガラスの被覆を除去して空気中の塵などにより微小傷が付くと、それにより低下した機械的強度は回復しないことである、この問題点を解決する方法として、上記特許文献1の方法が提案されている。この方法によれば、光感光性のコアを持つ光ファイバの被覆材(樹脂)として低紫外線吸収ポリマーを採用することにより、光ファイバの被覆材を剥離せずに、被覆材を介して紫外線を照射してFBGを作製することができる。これにより光ファイバのガラス表面を直接、環境に晒すことがないので、上記FBG作製における問題点は生じない。
しかし、特許文献1に記載の方法を用いても次の課題が残る。
(1)低紫外線吸収ポリマーと言えども、紫外線吸収が零ではないので、強い紫外線を照射することができない。紫外線強度が低いとFBG作製に時間が掛かるだけではなく、屈折率変化の大きなFBG、すなわち、反射率の大きなFBGを作製することができない。
(2)低紫外線吸収ポリマーの表面精度や均一性がFBGの特性に影響する。光ファイバ側面からポリマー層を介して光ファイバ内部に紫外線を照射するので、樹脂の表面の凹凸によりランダムな光の屈折が生じる。これにより、光ファイバのコアに書き込まれる屈折率の変動周期が乱れて、目指す特性のFBGが得られにくい。
(3)FBGの作製においては、一般的に、加熱エージングが行われる。FBGにおける屈折率の変化は、紫外線によって光ファイバガラスに生じた構造的な欠陥に起因する分極により生じた変化である。その屈折率変化には、ガラス構造に生じたさまざまのガラス構造の欠陥が寄与しているので、幾つかの欠陥はFBGに使用環境でアニーリングされて徐々に消滅するものが含まれている。そこでFBGを、例えば100℃を超える温度で数分間から数時間熱処理を行い、使用環境で消滅し易い欠陥を加速的に消滅させ、消滅し難い欠陥を残留させて、FBGの特性を安定化させる。これを熱エージングと呼んでいる。熱エージングの温度は、200℃を超える温度が必要なことも多く、250℃を超えることもある。このような高温の熱エージング環境に光ファイバを被覆した樹脂をさらすと、樹脂が劣化することが知られている。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、光ファイバガラスに傷が付き難い上に、張力に対して耐性があり、長尺のグレーティングであっても容易に形成することが可能な光ファイバグレーティング、センサ、光フィルタ、および光ファイバグレーティングの製造方法を提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明は、クラッドの表面に強化ガラス層を有する光ファイバのコアにグレーティングが形成された光ファイバグレーティングを提供する。
前記コア、前記クラッドおよび前記強化ガラス層の主成分が石英系ガラスであることが好ましい。
前記強化ガラス層に圧縮応力が残留したことが好ましい。
前記圧縮応力が、前記クラッドと前記強化ガラス層を形成する各ガラスの物理的な性質の差によるものであることが好ましい。
前記物理的な性質の差が、前記各ガラスの軟化温度の差、溶融状態から固化した時における前記各ガラスの熱膨張係数の差、またはこれらの差の両方であることが好ましい。
前記光ファイバを光ファイバ母材から線引きする時に、少なくとも0.49N以上の線引き張力を印加しながら得られた光ファイバに前記グレーティングが形成されたことが好ましい。
樹脂層が無い状態の裸光ファイバの機械的な引張強度が4.9N以上であることが好ましい。
前記強化ガラス層は、リン、ホウ素、アルミ、チタンからなる群の少なくとも1つの元素の化合物を含むことが好ましい。
また、本発明は、前記光ファイバグレーティングを用いたセンサを提供する。
また、本発明は、前記光ファイバグレーティングを用いた光フィルタを提供する。
また、本発明は、コアとなる部分と、その周囲を囲むクラッドとなる部分と、強化ガラス層となる部分とを含む光ファイバ母材を製造する工程と、前記光ファイバ母材から前記コア、前記クラッドおよび前記強化ガラス層を有する光ファイバを線引きする工程と、前記光ファイバの前記コアにグレーティングを形成する工程と、を含むことを特徴とする光ファイバグレーティングの製造方法を提供する。
また、本発明は、前記光ファイバグレーティングの製造方法であって、前記コアとなる部分と、前記クラッドとなる部分と、前記強化ガラス層となる部分とを含む光ファイバ母材を製造する工程と、前記光ファイバ母材から前記光ファイバを線引きする工程と、前記光ファイバの前記コアにグレーティングを形成する工程と、を含むことを特徴とする光ファイバグレーティングの製造方法を提供する。
前記光ファイバを線引きする工程において、裸光ファイバの周囲に樹脂層を被覆する工程を有し、前記グレーティングを形成する工程の前に、前記樹脂層の少なくとも一部を除去する工程を有し、前記グレーティングを形成する工程の後に、前記樹脂層の少なくとも一部を除去した区間において、樹脂層を再び被覆する工程を有することができる。
前記光ファイバを前記光ファイバ母材から線引きする時に、少なくとも0.49N以上の線引き張力を印加することが好ましい。
本発明の光ファイバグレーティングによれば、光ファイバガラスに傷が付き難い上に、張力に対して耐性があり、長尺のグレーティングであっても容易に形成することが可能になる。
本発明のFBGの一例を示す長さ方向断面図である。 本発明のFBGの一例を示す垂直方向断面図である。 光ファイバの線引きに設けられる加熱炉の一例を示す断面図である。 光ファイバの線引き装置の一例を示す模式図である。 光ファイバの張力に対する引張強度の関係の一例を示すグラフである。 光ファイバにグレーティングを書き込む工程の一例を示す模式図である。 光ファイバグレーティングの反射特性の一例を示すグラフである。
以下、好適な実施形態に基づき、図面を参照して本発明を説明する。
図1および図2に、本実施形態のFBGの一例を示す長さ方向断面図および垂直方向断面図である。本明細書において、長さ方向とは光ファイバの長さ方向であり、垂直方向とは、長さ方向に垂直な方向である。FBGは、ファイバブラッググレーティングの略称であるが、本明細書では、光ファイバグレーティングと同様の意味で用いる。
本実施形態のFBGを構成する光ファイバ10は、図2に示すように、コア11と、コア11の周囲を囲むクラッド12と、クラッド12の表面に設けられた強化ガラス層13を有する。クラッド12および強化ガラス層13は、コア11を構成する材料より屈折率の低い材料から構成される低屈折率部14である。一般的な光ファイバでは、ガラス表面はクラッドの表面であるが、本実施形態の光ファイバ10では、ガラス表面が低屈折率部14の表面に相当し、この表面に強化ガラス層13が設けられる。
図1に示すように、光ファイバ10の少なくともコア11の一部には、長さ方向に周期的、もしくは、概周期的な屈折率変化によりグレーティング20が形成されている。グレーティング20は、複数の屈折率変化部21から構成される。垂直方向断面において、屈折率変化部21の一部がクラッド12に及ぶこともあり得る。
屈折率変化の周期が一定のグレーティングはユニフォームグレーティング、周期が長さ方向に変化しているグレーティングはチャープトグレーティングと呼ばれる。屈折率変化の周期が、100〜500μm程度の場合、長周期グレーティングと呼ばれている。屈折率変化部を垂直方向から傾斜して形成した場合、コア中を進行する光をコアの中心軸から斜めに反射することができる。このようなグレーティングは、スラント型グレーティングと呼ばれる。サイドローブを低減するため、屈折率変化の強度が(特に長さ方向の両端部で弱くなるように)変化しているグレーティングは、アポダイズドグレーティングと呼ばれる。本実施形態のFBGは、いずれのグレーティングを採用することも可能である。
強化ガラス層13は、圧縮応力が残留した層、またはクラッド12よりも硬度が高く外傷を受けにくい層であることが好ましい。表面の圧縮応力により強化ガラス層13の機械的強度が高まる理由は、ガラス表面に加わる引張力を圧縮応力が相殺することにより、を破壊に必要な引張力がより大きくなるためである。ガラスのような脆性材料の破壊は、その表面に生じた引張応力によって生じると考えられるので、表面に圧縮応力が存在したガラスは破壊されにくいことが知られている。強化ガラス層13に残留した圧縮応力は、クラッド12および強化ガラス層13を形成する各ガラスの物理的な性質の差によるものであることが好ましい。ここで、物理的な性質の差としては、高温におけるガラスの軟化温度の差、溶融状態から固化したのちの熱膨張係数の差、またはこれらの差の両方が挙げられる。
上述の光ファイバ10において、強化ガラス層13は、グレーティング20を作製する過程で、光ファイバ10の強度を維持し、外力や異物等による傷つきを防ぐことができ、かつ、グレーティング20の作製に必要な光(その他の電磁波等のエネルギー線を含む)に対して十分な透過性を有する。このため、表面に強化ガラス層13を有する光ファイバ10を用いてFBGを製造することにより、被覆層を有しない状態でグレーティング20を作製しても、光ファイバ10の強度の低下を抑制することができる。
グレーティング20の作製方法としては、特に限定されないが、干渉露光法(二光束干渉法)、位相マスク法、強度変調マスク法、ステップバイステップ法などが挙げられる。図6に、位相マスク法によるグレーティング作製装置50の一例を示す。この例では、凹凸の溝を形成した位相マスク51に紫外線52を照射して生じた干渉縞を光ファイバ10に作用させることにより、周期的な屈折率変化部21を形成する。
光ファイバ材料に屈折率変化を生じるために使用する光(エネルギー線)は、紫外光に限らず、可視光、X線、電子線などを選択することも可能である。屈折率変化を効率よく生じるためには、光の照射前に、光ファイバのコア内に水素分子(H2)を充填することが好ましい。例えば光ファイバを高濃度または高圧の水素雰囲気下に曝すことにより、コア内に水素を拡散させることができる。
光ファイバ10が樹脂層を有する場合は、光ファイバ10にグレーティング20を形成する前に、樹脂層の少なくとも一部を除去することが好ましい。樹脂層を除去する区間は、グレーティング20を作製する区間を含むことが好ましい。グレーティング20を形成する工程の後には、樹脂層を除去した区間において、樹脂層を再び被覆する工程を有することができる。強化ガラス層13を有する光ファイバ10を用いた場合には、樹脂層を除去しても光ファイバが傷つきにくいので、樹脂層を除去する区間を長くし、それにより、グレーティングを形成する区間を長くすることができる。光ファイバの全長にわたって樹脂層を除去し、さらには、光ファイバの全長または略全長にわたってグレーティングを形成することも可能である。
表面に強化ガラス層13を有する光ファイバ10の製造方法として、例えば、特許文献2(特許第2855531号公報)に記載の方法が挙げられる。この方法の具体的なデータは、国際会議Conference on Optical Fiber Communication 1990年に述べられているが、基本的な製造方法および原理は次のとおりである。
石英系光ファイバの製造では、まず光ファイバ母材(前駆体)が準備される。図3に示すように、光ファイバ母材31は円柱状である。光ファイバ母材31の断面形状は、最終的な目標とする光ファイバ10(図2参照)と相似な寸法を持っていて、コア11となる部分、クラッド12となる部分、および強化ガラス層13となる部分を有する。
石英系光ファイバの場合、コア11、クラッド12および強化ガラス層13の主成分が石英系ガラスである。コア11、クラッド12、および強化ガラス層13の各ガラス組成は、互いに異なっている。コア11は、例えばゲルマニウム(Ge)等の添加により、クラッド12より屈折率が高い石英系ガラスから構成することができる。クラッド12は、何も添加されていない純石英ガラス(SiO2)、もしくはフッ素(F)が添加された石英系ガラスから構成することができる。強化ガラス層13は、クラッド12よりも多い量のフッ素が添加されて、軟化温度がクラッド12よりも低くされている。なお、石英系ガラスに使用されるドーパント(添加物)は、GeおよびFに限らず、リン(P)、ホウ素(B)、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、塩素(Cl)、ナトリウム(Na)等の1種または2種以上とすることができる。強化ガラス層13は、リン、ホウ素、アルミ、チタンからなる群の少なくとも1つの元素の化合物を含むことが好ましい。
線引き(紡糸)は、高温の加熱炉30内で光ファイバ母材31を軟化させ、光ファイバ母材31の下端部より光ファイバ32を引き出すことにより行われる。この時、光ファイバ母材31は加熱炉30内に低速で送り込まれ、下端からは光ファイバ32が高速で引き出される。石英ガラス系光ファイバの線引きを行う場合、加熱炉30の内部温度は2000℃程度が一般的である。図3に示す加熱炉30は、一般的な構造の例示に過ぎず、その各部の構造は所望の改変が可能である。
加熱炉30には、マッフルチューブ33、ヒータ34、ジャケット35、冷却装置36、断熱材37等が設けられる。ヒータ34は、加熱炉30の内部を加熱する熱源であり、例えば電熱器から構成される。ヒータ34の外周は断熱材37に取り囲まれている。断熱材37の外側には、加熱炉30の外周を覆うジャケット35が設けられている。ジャケット35には、冷却水等の冷媒の流路を有する冷却装置36を備える。
マッフルチューブ33は、光ファイバ母材31の周囲を囲み、光ファイバ母材31とヒータ34との間に配置される。ヒータ34が発熱すると、熱がマッフルチューブ33に沿って伝導し、マッフルチューブ33から放出される輻射熱が光ファイバ母材31を加熱するので、ヒータ34の輻射熱を直接光ファイバ母材31に作用させた場合に比べて、温度分布を均一に保つことができる。マッフルチューブ33は中空円筒状であり、例えばカーボン等の耐熱性が高い材料から形成されている。
また、図4には、加熱炉30を有する線引き装置40の一般的な模式図を挙げる。加熱炉30の下方には、順に、光ファイバ外径測定器41、冷却筒42、一次被覆塗布装置43、一次被覆硬化装置44、二次被覆塗布装置45、二次被覆硬化装置46、キャップスタン47が設けられている。キャップスタン47を通過した光ファイバ32は、側方の巻取ドラム48に巻き取られる。加熱炉30から線引きされた直後の光ファイバ32は、樹脂層等の被覆を有しない裸光ファイバであり、光ファイバコーティング装置(符号42〜46)を通った後の光ファイバ32は、裸光ファイバの周囲に樹脂層が被覆された光ファイバ素線である。
図4の例では、樹脂層は裸光ファイバの外周に直接形成される一次被覆と、一次被覆の外周に形成される二次被覆とを有する。樹脂層の形成に用いられる樹脂としては、紫外線(UV)で硬化可能なUV硬化樹脂が一般的である。樹脂層に使用可能なUV硬化樹脂としては、例えばウレタンアクリレート系、ポリブタジエンアクリレート系、エポキシアクリレート系、シリコーンアクリレート系、ポリエステルアクリレート系などが挙げられる。各樹脂層は、塗布装置43,45により液状の樹脂を光ファイバ32の外周に塗布した後、硬化装置44,46により光ファイバ32に塗布された樹脂を硬化させることで形成される。
光ファイバ外径測定器41で測定された線引き直後の光ファイバ32の外径情報は、光ファイバ径制御器49により処理されて、キャップスタン47により光ファイバ32の引取り動作の制御に利用することができる。例えば、光ファイバ母材31の外径に長さ方向の変動がある場合でも、引取り速度を適宜制御することにより、外径が一定の光ファイバ32を線引きすることができる。図4に示す線引き装置40は、主要な部分に関する一般的な構造の例示に過ぎず、種々の改変が可能である。
特許文献2に記載の方法において、強化ガラス層13に圧縮応力が残留するメカニズムは次のように説明される。石英系ガラスの軟化温度は1700℃以上と言われているが、石英系ガラスといっても、そこに含まれる添加物の量により軟化温度に差がある。一例として、コア11には酸化ゲルマニウムが添加された石英ガラス(約3.5モル%のGeO2を含む)、クラッド12には石英ガラス(ごく微量の成分を除き純粋石英)、強化ガラス層13にはフッ素添加石英ガラス(純粋石英ガラスに比して0.3%程度屈折率が低下する程度のフッ素を含有し、フッ素の含有量として1モル%程度と推定される。)を使用することが挙げられる。このガラス組成では、クラッド12を構成するガラスの軟化温度が一番高く、強化ガラス層13の軟化温度はクラッド12の軟化温度よりも低くなる。
このような光ファイバ母材31から光ファイバ32を線引きする方法は、通常と同じように、加熱炉30で溶融した光ファイバ母材31のガラスを下方にテーパ状に引き伸ばし、光ファイバ32が引き伸ばされる過程でガラスを冷却する工程により行われる。線引きの際、ガラスを適切な張力で下方に引っ張ることが好ましい。光ファイバ径(ガラス径)が125μmである、標準的なサイズの石英系光ファイバの線引きにおいては、線引き時の張力(線引き張力)の設定値は一般に数十g重から数百g重に設定される。
ガラスが引き伸ばされる過程での冷却のされ方は、ガラスの各部位のガラス組成に依存する。線引きされた光ファイバ32が加熱炉30から出た後は、ガラス径が100〜200μmのファイバの場合、熱が輻射熱として放出されるので、その温度低下速度は速い。2000℃程度の温度からガラスが弾性体とみなせる1000℃程度に冷却されるのに要する時間は、2秒程度である。クラッド12が固化した状態でも、最外層の強化ガラス層13は、まだ軟化した状態にあるようにガラス組成が設定されていれば、線引き張力のほとんどをクラッド12が分担する。この時、クラッド12を構成するガラスの変形は弾性変形である。更に光ファイバ32が下方に進むと、最外層の強化ガラス層13の温度も軟化温度以下となり、ガラスが弾性体とみなせる温度に低下する。
図4において、光ファイバ32が少なくとも光ファイバコーティング装置(符号42〜46)を通る段階では、光ファイバ32の温度が十分に低い必要がある。この段階でも、光ファイバ32にかかる張力のほとんどをクラッド12が分担しており、後から硬化した強化ガラス層13には引張応力は発生していないと推定される。光ファイバ32がキャップスタン47を通過する段階では、光ファイバ32の引張応力はほぼ解放され、それまで弾性的に引っ張られていたクラッド12は縮む。その結果、クラッド12の応力解放に引きずられて、強化ガラス層13に圧縮応力が発生する。強化ガラス層13の厚さは、例えば数μm程度である。
図5に示すグラフは、各種光ファイバのコーティングを剥ぎ、アルミナの粉体を吹き付けて故意に表面傷を生じさせた光ファイバの強度を測定したデータを示す。各ファイバは、ガラス表面の材質が異なる。光ファイバAは、フッ素添加石英ガラス(フッ素添加量は、純粋な石英ガラスの屈折率を0.3%低下させる量)からなる強化ガラス層を有する。光ファイバBは、8モル%のTiO2を含む石英ガラスからなる強化ガラス層を有する。光ファイバCは、光ファイバAと同じ量のフッ素に加えて、8モル%のTiO2を共添加した石英ガラスからなる強化ガラス層を有する。光ファイバDは、表面まで純SiO2である通常の石英系光ファイバ(表面に強化ガラス層を有しない)である。グラフの横軸は線引き張力を示し、縦軸は光ファイバの引張強度を示す。
ガラス表面に強化ガラス層を付与した光ファイバでは、線引き張力の増加に従って強化ガラス層に残留する圧縮応力が増加し、およそ500g重(4.9N)の線引き張力分だけ光ファイバの引張強度が増大していることがわかる。結果的に、ガラスが剥き出しになった状態においても1kg重近い張力に耐える光ファイバが実現している。
このため、本実施形態のFBGでは、光ファイバを光ファイバ母材から線引きする時に、少なくとも50g重(0.49N)以上の線引き張力を印加しながら得られた光ファイバ10にグレーティング20が形成されたことが好ましい。強化ガラス層13に残留する圧縮応力を強化ガラス層13の全断面積で積算した圧縮力が50g重(0.49N)以上であることが好ましい。また、樹脂層が無い状態の裸光ファイバの機械的な引張強度が500g重(4.9N)以上であることが好ましい。
本実施形態のFBGは、FBGを用いたセンサ(以下、FBGセンサ)に利用することができる。FBGセンサとしては、外乱によりFBGの特性(例えば反射波長や強度など)に変化が生じることを利用して、外乱の影響を検知する方式のセンサが挙げられる。FBGセンサにより検知される物理量としては、温度、ひずみ、圧力などの1または2以上が挙げられる。FBGセンサが設置され得る箇所は、特に限定されず、橋梁、ビル、建造物、配管、道路、トンネル、海岸、河川、堤防、岩盤、地中、水中、油井、航空機、人工衛星、電力ケーブル、超電導ケーブル等、多岐にわたる。
センサを構成するFBGは、長さが数kmまたはそれ以上の光ファイバケーブルを構成してもよい。光ファイバの長さ方向に2以上のグレーティングを設けることもできる。FBGの一端または両端には、光ファイバに光を入射させる光源と、グレーティングから反射した光の強度を検出するための光検出器を設けることもできる。
光源から光ファイバに入射した光が、光源に戻ることを防ぐため、光源と光ファイバとの間にサーキュレータを設けることもできる。サーキュレータは、3つの端子を有する光部品であり、第1端子への入力を第2端子から出力し、第2端子への入力を第3端子から出力する性質を有する。そこで、第1端子に光源を接続し、第2端子にFBGを接続し、第3端子に光検出器を設けることにより、第2端子から第1端子への戻り光が阻止され、光源が保護される。光源を保護する手段として、光を一方向のみ透過させる(逆方向では光を阻止する)機能を有するアイソレータを用いることもできる。
グレーティングから反射した波長の変化を検出する手段としては、スペクトラムアナライザーによりピーク波長を検出する方法、発振波長が可変であるチューナブルレーザと波長無依存の光受光器を用いて光強度が最大となる波長を計測する方法などが挙げられる。FBGを用いた光ファイバセンサの測定方式として、波長分割多重(WDM)方式、時間分割多重(TDM)方式、光周波数領域反射測定(OFDR)等を利用することも可能である。
光ファイバは、反射波長の異なるグレーティングを有してもよい。光源から2以上の波長を含む光を同時に、または時間差を設けて光ファイバに入射させてもよい。光ファイバ上の位置を検出する方法としては、光ファイバの入射端から入射された光がグレーティングで反射して戻ってくるまでの時間を、入射端からの距離に換算する手法が挙げられる。
グレーティングが設けられる光ファイバは、偏波保持光ファイバであってもよい。この場合、速軸の光強度と遅軸の光強度を分離することで、センサから出力される情報量を増加させ、高精度の計測が可能になる。偏波保持ファイバとしては、PANDA型、ボウタイ型、楕円クラッド型などの種々のタイプが挙げられる。
本実施形態のFBGは、光フィルタに利用することができる。光フィルタとしては、長波長通過形フィルタ、短波長通過形フィルタ、帯域通過形フィルタ等が挙げられる。光ファイバ伝送路に光フィルタを挿入して使用するための構成としては、FBGをステンレス、セラミックス等からなる保護筐体内に収容し、伝送路に接続されるFBGの両端を保護筐体から露出した構造が挙げられる。光フィルタの反射特性を可変にする手法としては、FBGの温度をヒータで変化させる構成や、FBGの周囲に設けた樹脂等の伸縮性材料を用いてグレーティングに生じる応力を変化させる構成が挙げられる。
強化ガラス層を有する光ファイバにグレーティングを作製することについて、優れている点を次に列挙する。
[1]強化ガラス層を有する光ファイバは、傷が付き難い上に、張力に対して耐性があるため、長いファイバ表面を露出させることが可能であり、長尺のグレーティングを一度に作製するのに適している。したがって、光ファイバグレーティングの生産性を大幅に向上することができる。
[2]強化ガラス層を有する光ファイバは、圧縮応力のみならず、引張応力に対しても耐性が高いため、形状変化の大きな部分に光ファイバグレーティングを敷設して使用することができる。
[3]光ファイバグレーティングをセンサとして使用した場合、強化ガラス層を有する光ファイバの引張強度が強いため、グレーティングに張力を付加した状態で、センサの感度を上げて使用できるため適している。
[4]光ファイバグレーティングをセンサとして使用した場合、引っ張り、異物、熱等の使用環境に対して、耐性が強いため、高温、高圧、極低温などの過酷な環境でも耐久性の向上が期待できる。
以上、本発明を好適な実施形態に基づいて説明してきたが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。
上述の実施形態において、光ファイバグレーティングの製造工程は、コアとなる部分と、その周囲を囲むクラッドとなる部分と、強化ガラス層となる部分とを含む光ファイバ母材を製造する工程と、この光ファイバ母材からコア、クラッドおよび強化ガラス層を有する光ファイバを線引きする工程と、この光ファイバにグレーティングを形成する工程とを含む。これに対して、特許文献1に記載の方法では、光ファイバを線引きする際にコアおよびクラッドのみを有する裸光ファイバを線引きして、その外周に低紫外線吸収ポリマーからなる樹脂層を形成する。このため、特許文献1に記載の方法では、樹脂層の外径は長さ方向で不均一になり易いのに対して、上述の実施形態では、強化ガラス層の外径が高精度に均一になるよう容易に制御することができる。このため、光ファイバに書き込まれる屈折率変化の周期が乱れて難く、目指す特性のFBGを製造し易くなる。
グレーティングが設けられる光ファイバとしては、石英系ガラス光ファイバのほかには、多成分ガラス光ファイバなどのガラス光ファイバ、プラスチッククラッド光ファイバ(ガラスコアを有する)、全プラスチック光ファイバ(コアおよびクラッドがプラスチック)等が挙げられる。光ファイバに設ける被覆としては、樹脂層、金属層、カーボン層などが挙げられる。
この技術は、シングルコアの光ファイバグレーティング(FBG)だけでなく、マルチコアファイバグレーティングのように同一のクラッド内に配置された複数のコアに書き込まれたファイバグレーティングにも好適である。マルチコアファイバグレーティングの例として、次の文献を挙げる。
“Multicore fiber with integrated fiber Bragg gratings for background-free Raman sensing” Sebastian Dochow et al. Optics Express Vol. 20, Issue 18, pp. 20156-20169 (2012).
マルチコアファイバ(MCF)にグレーティングを設ける場合、複数のコアのうち一部(1又は2以上)のコアにグレーティングを設けてもよく、全部のコアにグレーティングを設けてもよい。また、MCFの2以上のコアにグレーティングを設ける場合において、各コアの長さ方向におけるグレーティングの配置、特性、構造等は、それぞれ互いに同一とすることもでき、あるいは任意に異ならせることもできる。
以下、実施例をもって本発明を具体的に説明する。なお、本発明は、これらの実施例のみに限定されるものではない。
(a)高強度光ファイバ
まず、強化ガラス層を有する光ファイバを準備した。その構成は、次のとおりである。
コアの材料は、酸化ゲルマニウム添加石英ガラス(約3.5モル%のGeO2を含む)であり、コアの直径は約10μmで、カットオフ波長は、およそ1.4μmである。目標とするグレーティングの反射波長における光ファイバの動作としては、シングルモードファイバである。クラッドの材料は石英ガラス(純粋石英)である。強化ガラス層の材料は、フッ素添加石英ガラス(純粋石英ガラスに比して0.3%程度屈折率が低下する程度のフッ素を含有し、フッ素の含有量として1モル%程度と推定される)である。この光ファイバの線引き時の線引き張力は約500g重であった。光ファイバの被覆として、紫外線硬化型のアクリレート系樹脂による樹脂層が設けられている。
(b)水素ローディング
次に、光ファイバに水素ローディングを行う。効率よくFBGを形成する方法として、紫外線照射前に光ファイバのコア内に水素を充填することが行われる。本実施例では、100気圧の水素雰囲気内で光ファイバを3日間程度放置した。これにより光ファイバのコア部まで十分に高濃度の水素が充填される。これにより紫外線照射に対して効率よく屈折率上昇を生じさせるガラス構造の変化を与えることができる。
(c)樹脂被覆の除去
上記光ファイバには紫外線硬化型のアクリレート系樹脂が被覆されているが、紫外線によるグレーティング書き込みのために樹脂を機械的に剥いだ。通常の光ファイバではこのような作業により機械的強度低下が免れないが、この光ファイバでは強度の低下、すなわち、作業中に破断するなどの問題は発生しなかった。
(d)グレーティングの書き込み
被覆を完全に除去した光ファイバの部位に、図6に示すように位相マスク51を介してエキシマレーザからの紫外線52を照射して、各々、+1次回折光および−1次回折光である2つのサブビーム53,53を生じさせた。2つのサブビーム53,53を干渉させて、光ファイバ10の側方から照射させることにより、光ファイバ10のコア11に周期的な屈折率変化部21によるグレーティング20を形成した。使用したエキシマレーザは、発振波長248nmのKrFレーザであった。FBG内の屈折率変化の周期は、反射波長が1550nm付近となるように設定した。図7に、本実施例により製造したFBGの反射特性を示す。
(e)アニーリング
FBGは、紫外線など高エネルギーの線源によりガラスの中に構造的な欠陥(酸化物の網目構造を切断したりして生じる欠陥)を形成することにより、光学的な屈折率変化を生じさせて、光導波路の中に周期的屈折率変動を形成するものである。実際に形成される欠陥種によっては、常温程度の使用環境でも欠陥の構造がより安定な構造に変化する。このため、光ファイバグレーティング形成後に、使用環境温度より十分に高い温度に光ファイバを曝して、不安定な欠陥種を除去する。これにより、使用環境下で長期間にわたり安定にFBGを使用することができる。
本実施例では、FBGを形成済みの光ファイバのアニーリングを120℃、1時間にわたり実施した。アニーリング工程においても光ファイバの表面に強化ガラス層が形成されているので、取扱中に光ファイバの機械強度が低下することはなかった。また、FBGの使用条件によっては200℃を超えるアニーリングが必要な例もある。本実施例では、光ファイバの表面から樹脂被覆が除去された状態にあるので、アニーリング温度が200℃を超えるような温度であって樹脂被覆の劣化を心配する必要がない。さらに、アニーリング後に再度樹脂を被覆することも可能である。
前述の実施例では最終的な光ファイバ外径(ガラス径)を125μm、強化ガラス層の厚さとして厚さ5μmに設定したが、必ずしもこれに限られるものではない。石英系ガラスからなる光ファイバに引張力を掛けた時に100g重程度で破断する傷の大きさは1μm以下と推定される。この傷の大きさと比べると、強化ガラス層の厚み5μmは十分な厚みと考えられる。光ファイバグレーティングの使用環境によっては、強化ガラス層の厚みが1μm程度でも十分な効果がある。
10…光ファイバ、11…コア、12…クラッド、13…強化ガラス層、14…低屈折率部、20…グレーティング、21…屈折率変化部、30…加熱炉、31…光ファイバ母材、32…光ファイバ、33…マッフルチューブ、34…ヒータ、35…ジャケット、36…冷却装置、37…断熱材、40…線引き装置、41…光ファイバ外径測定器、42…冷却筒、43…一次被覆塗布装置、44…一次被覆硬化装置、45…二次被覆塗布装置、46…二次被覆硬化装置、47…キャップスタン、48…巻取ドラム、49…光ファイバ径制御器、50…グレーティング作製装置、51…位相マスク、52…紫外線、53…サブビーム。

Claims (14)

  1. クラッドの表面に強化ガラス層を有する光ファイバのコアにグレーティングが形成された光ファイバグレーティング。
  2. 前記コア、前記クラッドおよび前記強化ガラス層の主成分が石英系ガラスであることを特徴とする請求項1に記載の光ファイバグレーティング。
  3. 前記強化ガラス層に圧縮応力が残留したことを特徴とする請求項1または2に記載の光ファイバグレーティング。
  4. 前記圧縮応力が、前記クラッドと前記強化ガラス層を形成する各ガラスの物理的な性質の差によるものであることを特徴とする請求項3に記載の光ファイバグレーティング。
  5. 前記物理的な性質の差が、前記各ガラスの軟化温度の差、溶融状態から固化した時における前記各ガラスの熱膨張係数の差、またはこれらの差の両方であることを特徴とする請求項4に記載の光ファイバグレーティング。
  6. 前記光ファイバを光ファイバ母材から線引きする時に、少なくとも0.49N以上の線引き張力を印加しながら得られた光ファイバに前記グレーティングが形成されたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の光ファイバグレーティング。
  7. 樹脂層が無い状態の裸光ファイバの機械的な引張強度が4.9N以上であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の光ファイバグレーティング。
  8. 前記強化ガラス層は、リン、ホウ素、アルミ、チタンからなる群の少なくとも1つの元素の化合物を含むことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の光ファイバグレーティング。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の光ファイバグレーティングを用いたセンサ。
  10. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の光ファイバグレーティングを用いた光フィルタ。
  11. コアとなる部分と、その周囲を囲むクラッドとなる部分と、強化ガラス層となる部分とを含む光ファイバ母材を製造する工程と、
    前記光ファイバ母材から前記コア、前記クラッドおよび前記強化ガラス層を有する光ファイバを線引きする工程と、
    前記光ファイバの前記コアにグレーティングを形成する工程と、
    を含むことを特徴とする光ファイバグレーティングの製造方法。
  12. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の光ファイバグレーティングの製造方法であって、
    前記コアとなる部分と、前記クラッドとなる部分と、前記強化ガラス層となる部分とを含む光ファイバ母材を製造する工程と、
    前記光ファイバ母材から前記光ファイバを線引きする工程と、
    前記光ファイバの前記コアにグレーティングを形成する工程と、
    を含むことを特徴とする光ファイバグレーティングの製造方法。
  13. 前記光ファイバを線引きする工程において、裸光ファイバの周囲に樹脂層を被覆する工程を有し、
    前記グレーティングを形成する工程の前に、前記樹脂層の少なくとも一部を除去する工程を有し、
    前記グレーティングを形成する工程の後に、前記樹脂層の少なくとも一部を除去した区間において、樹脂層を再び被覆する工程を有することを特徴とする請求項11または12に記載の光ファイバグレーティングの製造方法。
  14. 前記光ファイバを前記光ファイバ母材から線引きする時に、少なくとも0.49N以上の線引き張力を印加することを特徴とする請求項11〜13のいずれか1項に記載の光ファイバグレーティングの製造方法。
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