JP2017062995A - ワイヤーハーネス - Google Patents

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Abstract

【課題】簡素な工程により組み立てることができ、軽量かつ優れたシールド性能を有するワイヤーハーネスを提供する。【解決手段】ワイヤーハーネス1は、筒状を呈するシールドパイプ2と、シールドパイプ2内に収容された絶縁電線3とを有している。シールドパイプ2は、非金属材料よりなるパイプ本体21と、パイプ本体21の内周面を被覆するシールド金属層22とを有している。シールド金属層22は、無電解めっき層であることが好ましい。パイプ本体21は、高分子材料より構成されていることが好ましい。【選択図】図1

Description

本発明は、ワイヤーハーネスに関する。
ワイヤーハーネスは、例えば、ハイブリッド自動車や電気自動車等の高圧回路等に用いられている。ワイヤーハーネスは、用途によっては、絶縁電線の周囲にシールド部材を配置することにより、絶縁電線の内部導体を電磁ノイズから遮蔽する必要がある。この種のワイヤーハーネスは、従来、金属製のパイプ内に絶縁電線を収容する、あるいは、絶縁電線を金属編組線や金属箔により被覆する等の構成を有している。
また、樹脂製の波付き管状体と、該波付き管状体の外周面に無電解めっきによって形成されためっき層とを備えたシールドパイプも提案されている(例えば、特許文献1)。
特開2011−135057号公報
しかし、金属製のパイプはワイヤーハーネスの重量の増大を招く。それ故、例えば、金属製のパイプを有するワイヤーハーネスを自動車の機器に取り付けた場合、車両重量が大きくなり、結果として燃費の低下を招くおそれがある。
また、絶縁電線を金属編組線や金属箔により被覆する場合には、ワイヤーハーネスの部品点数が増加するという問題がある。更に、この場合には、ワイヤーハーネスの組み立て作業において金属編組線等を絶縁電線に被せる工程を追加する必要があり、ワイヤーハーネスの組み立て作業が煩雑になる。
また、特許文献1のシールドパイプは、波付き管状体の外周面にめっき層が形成されている。そのため、ワイヤーハーネスの組み立て作業や自動車の機器等への取り付け作業の際にめっき層が工具等と接触し、めっき層に傷がつく、あるいはめっき層が剥離する等の問題が起こるおそれがある。また、上記機器の使用中等に上記ワイヤーハーネスが振動した場合には、めっき層が機器と摺動し、めっき層の摩耗や剥離を招くおそれがある。これらの結果、上記シールドパイプのシールド性能が低下するおそれがある。
上記シールドパイプにおいて、上記めっき層の剥離等を抑制する、あるいは、めっき層を周辺機器から電気的に絶縁するために、めっき層の表面を保護材により覆うことも考えられる。しかし、この場合には、ワイヤーハーネスの部品点数が増加するとともに、組み立て作業において、めっき層を保護材により被覆する工程を追加する必要がある。
本発明は、かかる背景に鑑みてなされたものであり、簡素な工程により組み立てることができ、軽量かつ優れたシールド性能を有するワイヤーハーネスを提供しようとするものである。
本発明の一態様は、筒状を呈するシールドパイプと、該シールドパイプ内に収容された絶縁電線とを有するワイヤーハーネスであって、
上記シールドパイプは、
非金属材料よりなるパイプ本体と、
該パイプ本体の内周面を被覆するシールド金属層とを有している、ワイヤーハーネスにある。
上記ワイヤーハーネスは、上記パイプ本体と、上記シールド金属層とを備えた上記シールドパイプを有している。また、上記パイプ本体の内周面は、上記シールド金属層により被覆されている。上記パイプ本体は、非金属材料から構成されているため、金属製のパイプに比べて軽量である。それ故、上記ワイヤーハーネスは、金属製のパイプを有する従来のワイヤーハーネスに比べて軽量化を容易に行うことができる。
上記シールドパイプは、上記シールド金属層を有しているため、上記絶縁電線を電磁ノイズから遮蔽することができる。それ故、上記ワイヤーハーネスに金属編組線等のシールド部材を別途設ける必要がない。また、上記シールド金属層は、上記パイプ本体により、上記シールドパイプの外側に存在する機器等から保護されている。それ故、上記ワイヤーハーネスに上記シールド金属層を保護するための部材を別途設ける必要もない。
このように、上記ワイヤーハーネスは、上記パイプ本体と上記シールド金属層とが一体化された上記シールドパイプを有しているため、組み立て作業における工程数の増加及び部品点数の増加を回避することができる。それ故、上記ワイヤーハーネスの組立作業を簡素な工程により行うことができる。
また、上記ワイヤーハーネスは、組み立て作業や機器への取り付け作業において、上記シールド金属層と工具等との接触頻度を低減することができ、場合によっては上記シールド金属層を工具等と接触させずに組み立て作業等を行うこともできる。更に、上記シールド金属層は、上記ワイヤーハーネスが取り付けられた機器の使用中等に、機器と摺動することもない。これらの結果、上記ワイヤーハーネスは、組み立て作業時や機器の使用中等における上記シールド金属層の剥離等を抑制することができる。その結果、上記ワイヤーハーネスは、組み立て作業時や機器の使用中等における上記シールド金属層の剥離等を抑制することができるため、優れたシールド性能を有している。
実施例1における、ワイヤーハーネスの断面図である。 実施例2における、2層の金属層からなるシールド金属層を有するワイヤーハーネスの断面図である。
上記ワイヤーハーネスにおいて、上記パイプ本体を構成する非金属材料としては、具体的には、アルミニウム合金よりも比重の小さい材料を使用することができる。アルミニウム合金は、従来のワイヤーハーネスにおいてパイプに使用されている金属のうち最も比重が小さい金属である。それ故、上記非金属材料としてアルミニウム合金よりも比重の小さい材料を用いることにより、ワイヤーハーネスを容易に軽量化することができる。
上記非金属材料としては、例えば、高分子材料を用いることができる。また、高分子材料としては、熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂を用いることができる。また、高分子材料は、これらの樹脂に加えて、耐熱剤、難燃剤、酸化防止剤、滑剤、可塑剤及び充填剤等の樹脂用添加剤を必要に応じて含んでいても良い。
上記高分子材料は、熱可塑性樹脂であることがより好ましい。この場合には、パイプ本体を曲げる、あるいは断面形状や太さを変更するなどの加工を容易に行うことができる。それ故、上記ワイヤーハーネスは、これを取り付ける機器の形状に容易に合致させることができる。
熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、硬質ポリ塩化ビニル、軟質ポリ塩化ビニル、ポリウレタンエラストマー、ポリエステルエラストマー及びポリオレフィンエラストマー等を採用することができる。上記高分子材料は、これらの樹脂のうち1種を含んでいてもよく、2種以上を含んでいてもよい。耐熱性及び材料コストの点からは、熱可塑性樹脂としてポリプロピレンまたはポリアミドを用いることが好ましい。
上記パイプ本体の内周面を被覆するシールド金属層は、1層の金属層または2層以上の金属層を有している。金属層は、例えば、銅、スズ、ニッケル、銀、金、アルミニウム、鉄、コバルト等の単体金属及びこれらの単体金属を含む合金から構成することができる。
上記シールド金属層は、上記パイプ本体の上記内周面上に直接形成された内層と、上記シールド金属層の最表面に露出した外層とを有していることが好ましい。即ち、上記シールド金属層は、内層と外層とを含む2層以上の金属層を有していることが好ましい。この場合には、外層を、内層とは異なる金属から構成することができる。そのため、上記シールド金属層に、シールド部材としての機能に加えて、これとは別の機能を付与することができる。
内層としては、例えば、銅、銀及び金等の電磁ノイズに対するシールド性能の高い金属や、鉄及びコバルト等の磁気ノイズに対するシールド性能の高い金属を用いることができる。また、外層としては、例えばニッケル等の耐摩耗性の高い金属や、スズ等の耐食性の高い金属を用いることができる。
シールド金属層は、めっきにより形成されていてもよく、スパッタや蒸着により形成されていてもよい。めっきによりシールド金属層を形成する場合には、複合めっきを行うこともできる。複合めっきを行う場合、例えば、シールド金属層の最表面にニッケル中にポリテトラフルオロエチレン微粒子(PTFE微粒子)を分散させた複合めっき層を形成することにより、シールド金属層と上記絶縁電線との摩擦係数を低減することができる。その結果、シールド金属層の耐摩耗性をより向上させることができる。
シールド金属層は、無電解めっき層、即ち、無電解めっき処理により形成される層であることが好ましい。無電解めっき層は、無電解めっき処理においてめっき液が接触した部分に形成される。そのため、例えばパイプ本体の内部をめっき液で満たす等の方法により、めっきのムラを低減し、パイプ本体の内周面全体に無電解めっき層を形成することができる。また、パイプ本体が湾曲部、分岐部あるいは太さが変化する部分等の複雑な形状を有している場合にも、パイプ本体の内周面全体に無電解めっき層を形成することができる。
上記シールドパイプ内に収容される絶縁電線としては、従来公知の絶縁電線を用いることができる。絶縁電線の本数や形状は特に限定されることはない。例えば、シールドパイプ内に1本のみの絶縁電線が収容されていてもよく、2本以上の絶縁電線が収容されていてもよい。絶縁電線が2本以上である場合には、全ての絶縁電線が同じ径を有していてもよく、径の異なる絶縁電線が含まれていてもよい。
(実施例1)
上記ワイヤーハーネスの実施例について、図を用いて説明する。図1に示すように、ワイヤーハーネス1は、筒状を呈するシールドパイプ2と、シールドパイプ2内に収容された絶縁電線3とを有している。シールドパイプ2は、非金属材料よりなるパイプ本体21と、パイプ本体21の内周面を被覆するシールド金属層22とを有している。
本例のパイプ本体21は、ポリエチレンより構成されている。なお、パイプ本体21は、ポリエチレンに替えて、ポリプロピレン等の熱可塑性樹脂から構成されていてもよい。
パイプ本体21の内周面は、シールド金属層22により被覆されている。本例のシールド金属層22は、1層の金属層から構成されている。本例のシールド金属層22は、例えば、パイプ本体21の内周面に無電解銅めっき処理を施すことにより形成される、無電解銅めっき層であってもよい。
シールドパイプ2の筒内には、4本の絶縁電線3が収容されている。絶縁電線3としては、導体31と、導体31を被覆する絶縁体32とを有する従来公知の電線を使用することができる。絶縁体32は、例えば、架橋ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、架橋ポリ塩化ビニル、ポリウレタンエラストマー、ポリエステル、ポリエステルエラストマー、ポリオレフィンエラストマー、シリコーンゴム及びフッ素樹脂等から構成されている。また、絶縁体32は、上述した樹脂の混合物から構成されていてもよい。
これらの樹脂から構成された絶縁体32は、高い耐摩耗性を有しているため、絶縁電線3とシールド金属層22とが摺動した際に摩耗しにくい。また、これらの樹脂はシールド金属層22に比べて軟らかいため、絶縁電線3とシールド金属層22とが摺動した際に、シールド金属層22の摩耗を抑制することができる。
本例のワイヤーハーネス1は、非金属材料よりなるパイプ本体21と、シールド金属層22とが一体化されたシールドパイプ2を有している。また、パイプ本体21の内周面はシールド金属層22により被覆されている。そのため、ワイヤーハーネス1は、金属製のパイプを有する従来のワイヤーハーネスに比べて軽量化を容易に行うことができる。また、ワイヤーハーネス1は、組み立て作業における工程数の増加及び部品点数の増加を回避することができる。その結果、ワイヤーハーネス1の組み立て作業を簡素な工程により行うことができる。更に、ワイヤーハーネス1は、組み立て作業時や機器の使用中等におけるシールド金属層22の剥離等を抑制することができるため、優れたシールド性能を有している。
(実施例2)
本例は、2層の金属層(内層231、外層232)からなるシールド金属層23を有するワイヤーハーネス102の例である。図2に示すように、本例のワイヤーハーネス102は、シールド金属層23として、パイプ本体21の内周面上に直接形成された内層231と、シールド金属層23の最表面に露出した外層232とを有している。外層232は、内層231の上に直接形成されている。
内層231は、電磁ノイズに対するシールド性能の高い銅から構成されている。また、外層232は、耐摩耗性の高いニッケルから構成されている。その他は実施例1と同様である。なお、図2において用いた符号のうち図1と同一の符号は、特に説明のない限り実施例1と同様の構成要素等を示す。
本例のシールド金属層23は、銅よりなる内層231と、ニッケルよりなる外層232とを有している。そのため、本例のワイヤーハーネス102は、高いシールド性能及び耐摩耗性を有している。その他、ワイヤーハーネス102は、実施例1と同様の作用効果を奏することができる。
なお、外層232は、本例のニッケルに替えて、スズ等の耐食性の高い金属から構成されていてもよい。また、外層232は、ニッケル中にPTFE微粒子を分散させた複合めっき層であってもよい。外層232としてこの複合めっき層を用いる場合には、シールド金属層23と絶縁電線3との摩擦係数を低減することができる。その結果、シールド金属層23の耐摩耗性をより向上させることができる。
上述した実施例1及び実施例2に係るワイヤーハーネス1、102を、従来のワイヤーハーネス(比較例1〜3)と比較した結果を表1にまとめて示す。ワイヤーハーネスの比較は、以下の3点の観点から行った。
・シールド部の保護機能
パイプ外部の機器等との接触からシールドとして機能する部分を保護する機能を有しているか否かを評価した。シールド部(シールド金属層22、23)がパイプ(シールドパイプ2)の外側に露出している場合には保護機能がないと判定し、シールド部がパイプの内側に収容されている場合には保護機能があると判定した。
・パイプの比重
パイプを構成する材料の比重を表1に示した。
・ワイヤーハーネスの部品点数
ワイヤーハーネスを構成する部品のうち、絶縁電線以外の部品点数を表1に示した。
また、従来のワイヤーハーネス(比較例1〜3)の構成は、以下の通りである。
・比較例1
比較例1のワイヤーハーネスは、アルミニウム合金よりなるパイプと、該パイプ内に収容された絶縁電線とを有している。アルミニウム合金よりなるパイプは、それ自体が電磁シールドとしての機能を有している。しかし、本例のパイプは、外表面にアルミニウム合金が露出しているため、電磁シールドを保護する機能を有していない。なお、本例のパイプの外表面に塗装を施す等の方法により、アルミニウム合金よりなるパイプに電磁シールドの保護機能を付与することができる。
・比較例2
比較例2のワイヤーハーネスは、ポリプロピレンよりなるパイプと、シールド部としての金属編組線と、絶縁電線とを有している。絶縁電線は、金属編組線により覆われた状態でパイプ内に収容されている。本例のワイヤーハーネスは、パイプとシールド部とが別々の部品となっているため、実施例のワイヤーハーネスに比べて部品点数が多くなる。
・比較例3
比較例3のワイヤーハーネスは、ポリプロピレンよりなるパイプと、該パイプ内に収容された絶縁電線とを有している。パイプの外周面は、シールド部としての無電解銅めっき層により被覆されている。本例のワイヤーハーネスは、パイプの外表面にシールド部が露出しているため、電磁シールドを保護する機能を有していない。
Figure 2017062995
表1からも分かるように、実施例1及び実施例2のワイヤーハーネス1、102は、シールド金属層22、23がシールドパイプ2の外部から保護されている。そのため、組み立て作業時や機器の使用中等におけるシールド金属層22、23の剥離等を抑制することができる。一方、比較例3のように、パイプの外周面にめっき層(シールド部)を形成した場合には、めっき層が組み立て作業等に用いる工具やパイプ外部の機器等と接触しやすい。そのため、めっき層の剥離や摩耗が起こり易い。
また、実施例1及び実施例2のワイヤーハーネス1、102は、パイプ本体21がポリエチレンやポリプロピレン等の熱可塑性樹脂から構成されている。そのため、アルミニウム合金製のパイプを有する比較例2に比べてパイプを軽量化することができ、ひいてはワイヤーハーネス1、102を軽量化することができる。
また、実施例1及び実施例2のワイヤーハーネス1、102は、電磁シールドとしてのシールド金属層22、23と、シールド金属層22、23を保護するパイプ本体21とが一体化されている。そのため、実施例1及び実施例2のワイヤーハーネス1、102は、比較例2のように金属編組線等のシールド部材をパイプとは別に設ける場合に比べて部品点数を低減することができ、簡素な工程により組み立てることができる。
本発明に係るワイヤーハーネスの構成は、上述した実施例1及び実施例2の態様に限定されるものではなく、本発明の趣旨を損なわない範囲で種々変更することができる。
1、102 ワイヤーハーネス
2 シールドパイプ
21 パイプ本体
22、23 シールド金属層
3 絶縁電線

Claims (5)

  1. 筒状を呈するシールドパイプと、該シールドパイプ内に収容された絶縁電線とを有するワイヤーハーネスであって、
    上記シールドパイプは、
    非金属材料よりなるパイプ本体と、
    該パイプ本体の内周面を被覆するシールド金属層とを有している、ワイヤーハーネス。
  2. 上記シールド金属層は、無電解めっき層である、請求項1に記載のワイヤーハーネス。
  3. 上記シールド金属層は、上記パイプ本体の上記内周面上に直接形成された内層と、上記シールド金属層の最表面に露出した外層とを有している、請求項1または2に記載のワイヤーハーネス。
  4. 上記パイプ本体は、高分子材料より構成されている、請求項1〜3のいずれか1項に記載のワイヤーハーネス。
  5. 上記高分子材料は、熱可塑性樹脂である、請求項4に記載のワイヤーハーネス。
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