本発明の使い捨ておむつについて、図面を参照して説明する。なお本発明は、図面に示された実施態様に限定されるものではない。
図1〜図5には、本発明の使い捨ておむつの一例として、パンツ型の使い捨ておむつを示した。図1は使い捨てパンツ型おむつの斜視図を表し、図2は、図1に示した使い捨ておむつの前側胴部と後側胴部との接合を解いて平面に展開した状態を肌側面から見た図を表し、図3は、図1に示した使い捨ておむつの前側胴部と後側胴部との接合を解いて平面に展開した状態を外側面から見た図を表し、図4は、図2および図3に示した使い捨ておむつのIV−IV断面図を表し、図5は、図3に示した使い捨ておむつの吸収性本体の平面図を表す。なお図面では、矢印xが幅方向、矢印yが前後方向を表し、矢印x,yにより形成される面に対して垂直方向が厚み方向zを表す。
使い捨ておむつ1は、前側胴部Pと後側胴部Qとこれらの間に位置する股部Rとから構成された外装部材2を有する。図面に示した使い捨ておむつ1では、外装部材2はウェスト開口部3と一対の脚開口部4を有し、パンツ形状に形成されている。ウェスト開口部3は着用者の胴を通すための開口であり、脚開口部4は着用者の脚を通すための開口である。
外装部材2において、前側胴部Pは、おむつを着用の際に着用者の腹側に当てる部分に相当し、後側胴部Qは、おむつを着用の際に着用者の背側に当てる部分に相当する。股部Rは、前側胴部Pと後側胴部Qとの間に位置し、着用者の股間に当てる部分に相当する。股部Rは、外装部材2を前後方向に3分割した中間に位置する部分であり、パンツ形状に形成された場合に幅方向xの両側で互いに接合されない。使い捨ておむつがパンツ型おむつの場合、外装部材2は、例えば、前側胴部Pと後側胴部Qとを幅方向xの両端の接合部11で接合することによりパンツ形状に形成される。
使い捨ておむつにおいて、前後方向yとは、前側胴部Pから後側胴部Qにかけての方向を意味し、おむつを着用した際の着用者の股間の前後方向に相当する。幅方向xとは、おむつを着用した際の着用者の左右方向に相当する。使い捨ておむつの肌側面とは、おむつを着用した際、着用者の肌に向く側の面を意味する。使い捨ておむつの外側面とは、おむつを着用した際、着用者とは反対側を向く面を意味する。
外装部材2は、1層のみから構成されていてもよく、複数層から構成されていてもよい。好ましくは、外装部材2は、外側シート5と、外側シート5の肌側面に積層された内側シート6から構成される。
外装部材2の股部Rには、吸収性本体7が設けられる。吸収性本体7は、トップシート8とバックシート9とこれらの間に配された吸収性コア10を有する(図4を参照)。トップシート8は吸収性コア10よりも着用者側に配され、バックシート9は吸収性コア10よりも外側(着用者の反対側)に配され、外装部材2に接着される。吸収性本体7は外装部材2の肌側面に設けられ、外装部材2の肌側面に接着される。吸収性本体7は、外装部材2の少なくとも股部Rに存在すればよく、さらに前側胴部Pおよび/または後側胴部Qに延在していることが好ましい。吸収性本体7は、例えば、略砂時計形に形成されたり、略長方形に形成されればよい。
吸収性コア10の形状(平面形状)は特に限定されない。吸収性コア10の形状としては、例えば、略長方形、砂時計形、ひょうたん形、羽子板形等が挙げられる。図面では、吸収性コア10は略長方形に形成されている。
吸収性本体7には、幅方向xの両側に立ち上がりフラップ12が設けられることが好ましい(図2および図4を参照)。立ち上がりフラップ12を設けることにより、尿等の排泄物の横漏れを防ぐことができる。立ち上がりフラップ12が立ち上がった状態の上端部(着用者側の端部)には、起立用弾性部材13が設けられることが好ましい。起立用弾性部材13の収縮力により、立ち上がりフラップ12が起立しやすくなる。
図1〜図3に示すように、外装部材2の前側胴部Pと後側胴部Qには、幅方向xに延びる複数の胴部弾性部材24が設けられることが好ましい。胴部弾性部材24は、ウェスト開口部3と脚開口部4の間に設けられる。胴部弾性部材24により、着用者の胴周りのフィット性が高められる。なお、胴部弾性部材24のうち、ウェスト開口部3の縁に沿って前後方向yに狭い間隔で設けられる弾性部材を腰部弾性部材25として設けてもよく、これにより着用者の腰周りに沿ったウェストギャザーが形成され、背中側や腹部側からの尿等の排泄物の漏れが防止される。図1〜図3では、腰部弾性部材25は胴部弾性部材24よりも前後方向yに狭い間隔で設けられている。
外装部材2には、脚開口部4の縁に沿って、脚部弾性部材26が設けられることが好ましい。特に、本発明の使い捨ておむつがパンツ型のおむつである場合、このように脚部弾性部材26が設けられることが好ましい。図面では、脚部弾性部材26は、脚開口部4の前側の縁に沿って設けられる前側脚部弾性部材26Fと、脚開口部4の後側の縁に沿って設けられる後側脚部弾性部材26Bとから構成されている。前側脚部弾性部材26Fと後側脚部弾性部材26Bとにより、脚開口部4の縁のほぼ全周にわたり弾性部材が設けられる。脚部弾性部材26により、着用者の脚周りに沿ったレッグギャザーが形成され、股部からの尿等の排泄物の漏れが防止される。図面では、前側脚部弾性部材26Fと後側脚部弾性部材26Bが互いに離間して設けられているが、前側脚部弾性部材26Fと後側脚部弾性部材26Bは互いに接していたり交差していてもよい。
外装部材2に設けられる胴部弾性部材24、腰部弾性部材25、脚部弾性部材26は、図面に示すように外装部材2が外側シート5と内側シート6とから構成されている場合は、外側シート5と内側シート6の間に配されることが好ましい。
使い捨ておむつに設けられる各弾性部材としては、ポリウレタン糸、ポリウレタンフィルム、天然ゴム等の通常の使い捨ておむつに用いられる弾性伸縮材料を用いることができる。各弾性部材は、伸張状態でおむつに固定されることが好ましく、また、ホットメルト接着剤等の接着剤で固定されることが好ましい。例えば、繊度40〜1,240dtexのポリウレタン糸を、倍率1.1〜5.0倍に伸張して配設し、固定する。接着剤としては、ゴム系のホットメルト接着剤を用いることが好ましい。なお、前記倍率は、非伸張状態を1.0倍とする。
吸収性本体7は、図5に示すように、前端部と後端部にそれぞれ吸収性コア10の存在しない前側辺縁部14と後側辺縁部15を有する。すなわち吸収性本体7には、吸収性コア10よりも前方に前側辺縁部14が形成され、吸収性コア10よりも後方に後側辺縁部15が形成されている。前側辺縁部14は、吸収性本体7の前側端を含む部分として規定され、後側辺縁部15は吸収性本体7の後側端を含む部分として規定される。前側辺縁部14と後側辺縁部15は、トップシート8とバックシート9が重なって形成されてもよく、トップシート8がバックシート9よりも前後方向yに長く形成され、トップシート8が吸収性本体7の前側端または後側端で折り返されることにより形成されてもよく、バックシート9がトップシート8よりも前後方向yに長く形成され、バックシート9が吸収性本体7の前側端または後側端で折り返されることにより形成されてもよい。吸収性本体7に前側辺縁部14と後側辺縁部15を形成することにより、吸収性コア10が吸収した尿等が吸収性本体7の前側端や後側端から漏れ出しにくくなる。
前側辺縁部14と後側辺縁部15は前後方向yにある程度の長さで形成されることが好ましい。具体的には、前側辺縁部14と後側辺縁部15の前後方向yの長さ(最短長さ)は3mm以上が好ましく、5mm以上がより好ましく、8mm以上がさらに好ましく、これにより吸収性本体7の前側端や後側端から尿等が漏れ出しにくくなる。なお、前側辺縁部14と後側辺縁部15の前後方向yの長さが長くなりすぎても邪魔になるおそれがあることから、前側辺縁部14と後側辺縁部15の前後方向yの長さは、40mm以下が好ましく、30mm以下がより好ましく、25mm以下がさらに好ましい。なお、ここで説明した長さは、使い捨ておむつに設けられる弾性部材を完全に伸張させた状態(すなわち、弾性部材を除去した状態あるいは弾性部材を細かく切断して弾性部材の収縮力が発現しない状態)で測定する。後記するその他の様々な長さや位置に関しても、同様の条件で測定した値を用いる。
上記のように吸収性本体7に前側辺縁部14と後側辺縁部15を設ける場合、吸収性本体7の前側端と後側端が捲れ上がったりして着用者の邪魔にならないように、前側辺縁部14と後側辺縁部15を外装部材2に接着することが好ましい。しかし前側辺縁部14と後側辺縁部15は、吸収性コア10が存在しないことによって剛性が低くなるため、前側辺縁部14と後側辺縁部15を外装部材2に接着すると、外装部材2からの力を直接受けて、前側辺縁部14と後側辺縁部15に多数の皺が形成されやすくなる。このような皺は、着用者の肌に当たると、着用感を低下させる原因となる。特に、外装部材2の前側胴部Pや後側胴部Qに幅方向xに延びる胴部弾性部材24が設けられる場合は、胴部弾性部材24の収縮力が吸収性本体7の前側辺縁部14と後側辺縁部15に伝わって、皺ができやすくなる。
そこで本発明の使い捨ておむつ1では、前側辺縁部14と後側辺縁部15の幅方向xの両側を外装部材2に接着して、その間に非接着領域17,19を設けるようにしている。具体的には、前側辺縁部14は、幅方向xの一方側と他方側が外装部材2に接着されて前側接着領域16(16A,16B)が形成され、それらの間に外装部材2に接着されない前側非接着領域17が形成され、後側辺縁部15は、幅方向xの一方側と他方側が外装部材2に接着されて後側接着領域18(18A,18B)が形成され、それらの間に外装部材2に接着されない後側非接着領域19が形成されている。前側辺縁部14を前側接着領域16で外装部材2に接着し、後側辺縁部15を後側接着領域18で外装部材2に接着することにより、前側辺縁部14と後側辺縁部15の捲れ上がりを防止することができる。そして、前側接着領域16A,16Bの間と後側接着領域18A,18Bの間にそれぞれ前側非接着領域17と後側非接着領域19を設けることにより、前側非接着領域17と後側非接着領域19で皺が多数形成することを抑えることができ、これにより使い捨ておむつの着用感を向上させることができる。
前側接着領域16と後側接着領域18は、前側辺縁部14と後側辺縁部15を幅方向xに3等分したときの両端部の一部または全部に形成され、前側非接着領域17と後側非接着領域19は、前側辺縁部14と後側辺縁部15を幅方向xに3等分したときの中央部の全部に形成されることが好ましい。すなわち、前側辺縁部14と後側辺縁部15は、幅方向xに3等分したときの両端部の少なくとも一部で外装部材2に接着され、それ以外の部分で外装部材2に接着されないことが好ましい。前側接着領域16は、前側辺縁部14の幅方向xの長さを100%としたときに、幅方向xに対して20%以上の長さで設けられることが好ましく、30%以上がより好ましく、また60%以下が好ましく、50%以下がより好ましい。後側接着領域18は、後側辺縁部15の幅方向xの長さを100%としたときに、幅方向xに対して20%以上の長さで設けられることが好ましく、30%以上がより好ましく、また60%以下が好ましく、50%以下がより好ましい。このように前側接着領域16と後側接着領域18を設けることにより、前側辺縁部14と後側辺縁部15が外装部材2から剥がれにくくなり、また吸収性本体7の前端部と後端部に多くの皺が形成されにくくなる。なお、上記に説明した前側接着領域16と後側接着領域18の幅方向xの長さは、幅方向xの一方側と他方側を合わせた長さを意味する。
前側接着領域16は、少なくとも吸収性本体7の前側端から10mm以内の領域に存在することが好ましく、5mm以内の領域に存在することがより好ましく、吸収性本体7の前側端を含んで設けられることがさらに好ましい。同様に、後側接着領域18は、少なくとも吸収性本体7の後側端から10mm以内の領域に存在することが好ましく、5mm以内の領域に存在することがより好ましく、吸収性本体7の後側端を含んで設けられることがさらに好ましい。前側接着領域16と後側接着領域18はまた、少なくとも吸収性本体7の幅方向xの両端から15mm以内の領域に存在することが好ましく、10mm以内の領域に存在することがより好ましく、8mm以内の領域に存在することがさらに好ましい。このように前側接着領域16と後側接着領域18を設けることにより、吸収性本体7の前側辺縁部14と後側辺縁部15が捲れ上がりにくくなり、使い捨ておむつの着用感を向上させることができる。
前側接着領域16は、前側辺縁部14だけでなく、それより後方に延在して設けられることが好ましい。後側接着領域18は、後側辺縁部15だけでなく、それより前方に延在して設けられることが好ましい。この場合、前側接着領域16および/または後側接着領域18は、吸収性本体7の吸収性コア10が存在する部分まで延在して設けられることとなる。吸収性本体7を安定して外装部材2に固定する点から、前側接着領域16と後側接着領域18の前後方向yの長さはそれぞれ、40mm以上が好ましく、70mm以上がより好ましく、100mm以上がさらに好ましい。なお、後述するように前側接着領域16と後側接着領域18の間には非接着領域20,21が形成されることから、この非接着領域20,21の前後方向yの長さを確保する点から、前側接着領域16と後側接着領域18の前後方向yの長さはそれぞれ、180mm以下が好ましく、150mm以下がより好ましく、120mm以下がさらに好ましい。
使い捨ておむつ1は、前側接着領域16と後側接着領域18の間に非接着領域20,21が形成される。すなわち、吸収性本体7は、幅方向xの一方側で、前側接着領域16Aと後側接着領域18Aの間に、外装部材2に接着されない第1中間非接着領域20が形成され、幅方向xの他方側で、前側接着領域16Bと後側接着領域18Bの間に、外装部材2に接着されない第2中間非接着領域21が形成されている。このように第1中間非接着領域20と第2中間非接着領域21を設けることにより、着用者が脚を動かしたりした際に外装部材2の脚開口部4の縁に沿った部分が歪んでも、その歪みが吸収性本体7に伝わりにくくなり、吸収性本体7の着用者の股間へのフィット性を維持しやすくなる。第1中間非接着領域20と第2中間非接着領域21は、例えば、前後方向yに200mm以上の長さで形成されることが好ましく、250mm以上がより好ましく、300mm以上がさらに好ましい。
吸収性本体7は、少なくとも前側接着領域16と後側接着領域18で外装部材2に接着されればよいが、前側非接着領域17と後側非接着領域19と第1中間非接着領域20と第2中間非接着領域21が形成されるようにすれば、それ以外の部分で外装部材2に接着されていてもよい。具体的には、吸収性本体7は、第1中間非接着領域20と第2中間非接着領域21の間で外装部材2に接着されて、中間接着領域22が形成されていてもよい。中間接着領域22を設けることにより、吸収性本体7が安定して外装部材2に固定されやすくなる。また、中間接着領域22を設けることにより、吸収性本体7が外装部材2から浮き上がたりして吸収性本体7が歪むことが抑えられ、吸収性本体7の着用者の股間へのフィット性を高めることができる。
中間接着領域22は、少なくとも外装部材2の股部Rに設けられることが好ましく、前側胴部Pおよび/または後側胴部Qに延在して設けられてもよい。中間接着領域22は、吸収性コア10と重なる部分に形成されることが好ましい。中間接着領域22は、少なくとも前側接着領域16と後側接着領域18と前後方向yに対して重ならない位置に形成されるが、前側接着領域16と後側接着領域18と前後方向yに重なる位置にも形成されることが好ましい。このように中間接着領域22を形成することにより、吸収性本体7が前後方向yの一部で外装部材2から浮き上がったりして大きく歪むことが抑えられる。
中間接着領域22は、前側接着領域16と後側接着領域18と幅方向xに重なる位置には形成されないことが好ましい。このように中間接着領域22を形成することにより、第1中間非接着領域20と第2中間非接着領域21の幅方向xの長さが十分に確保され、外装部材2の脚開口部4の縁に沿った部分が歪んでも、その歪みが吸収性本体7に伝わりにくくすることができる。中間接着領域22は、幅方向xの長さが、幅方向xの一方側と他方側に形成されるそれぞれの前側接着領域16A,16Bと後側接着領域18A,18Bの幅方向xの長さよりも長く形成されることが好ましく、このように中間接着領域22を形成することにより、吸収性本体7を安定して外装部材2に固定しやすくなる。中間接着領域22の幅方向xの長さは、例えば、60mm以上が好ましく、80mm以上がより好ましく、100mm以上がさらに好ましく、また200mm以下が好ましく、180mm以下がより好ましく、160mm以下がさらに好ましい。
中間接着領域22は、前側接着領域16と後側接着領域18と離間して設けられてもよく、互いに接続して設けられてもよい。なお、前側接着領域16と後側接着領域18は中間接着領域22と離間して設けられることが好ましく、これにより、各接着領域で歪みが生じてもその歪みを隣の接着領域に伝えにくくして、吸収性本体7の着用者の股間部への密着性を維持しやすくすることができる。吸収性本体7を安定して外装部材2に固定する点からは、前側接着領域16と中間接着領域22の離間距離、および、後側接着領域18と中間接着領域22の離間距離は、それぞれ30mm以下が好ましく、20mm以下がより好ましく、10mm以下がさらに好ましい。なお、前記離間距離は、離間距離が0mmの場合も含む。
吸収性本体7は、股部Rから前側胴部Pと後側胴部Qに延在して設けられ、前側辺縁部14が前側胴部Pに設けられ、後側辺縁部15が後側胴部Qに設けられることが好ましい。この場合、前側非接着領域17が前側胴部Pに設けられ、後側非接着領域19が後側胴部Qに設けられることとなる。使い捨ておむつ1は、着用の際、前側胴部Pと後側胴部Qで幅方向xに対する力が作用しやすくなるところ、前側非接着領域17を前側胴部Pに位置するように設け、後側非接着領域19を後側胴部Qに位置するように設けることにより、前側辺縁部14と後側辺縁部15で幅方向xに対する力が作用しても、前側非接着領域17と後側非接着領域19を形成することによって皺が多くできるのを抑えることができ、使い捨ておむつの着用感を向上させることができる。
前側胴部Pおよび/または後側胴部Qに胴部弾性部材24が設けられる場合は、胴部弾性部材24の少なくとも一部が前側接着領域16または後側接着領域18と重なって配されることが好ましい。この場合、胴部弾性部材24によって前側胴部Pや後側胴部Qで幅方向xの収縮力が作用するようになるが、そのような場合でも、前側非接着領域17と後側非接着領域19によって皺が多く形成することを抑えることができる。
胴部弾性部材24が前側接着領域16または後側接着領域18と重なって配される場合、前側接着領域16および/または後側接着領域18と重なる部分では、胴部弾性部材24が断続的に設けられることが好ましい。このように胴部弾性部材24を設けることにより、前側辺縁部14および/または後側辺縁部15(特に前側接着領域16および/または後側接着領域18)に皺が形成されにくくなる。一方、胴部弾性部材24は、前側非接着領域17および/または後側非接着領域19と重なる部分では連続的に設けられることが好ましく、また前側接着領域16と後側接着領域18よりも幅方向xの外方でも連続的に設けられることが好ましく、これにより着用者の胴周りでのフィット性を確保することができる。
胴部弾性部材24は、少なくとも一部が吸収性コア10と重なって配されることも好ましい。胴部弾性部材24が吸収性コア10と重なって配されれば、胴部弾性部材24の収縮力によって吸収性コア10の前後端部が着用者の肌の近くに配置されやすくなり、着用者からの排泄物を好適に受けやすくなる。
外装部材2に前側脚部弾性部材26Fと後側脚部弾性部材26Bが設けられる場合は、前側脚部弾性部材26Fと後側脚部弾性部材26Bは、前側接着領域16および後側接着領域18と重ならずに配されることが好ましい。この場合、前側脚部弾性部材26Fと後側脚部弾性部材26Bは、第1中間非接着領域20と第2中間非接着領域21と重なって配されることが好ましい。このように前側脚部弾性部材26Fと後側脚部弾性部材26Bを設けることにより、前側脚部弾性部材26Fと後側脚部弾性部材26Bの収縮力が吸収性本体7に伝わりにくくなり、外装部材2の脚開口部4の縁に沿った部分が歪んでも、吸収性本体7の着用者の股間へのフィット性を維持しやすくなる。
前側脚部弾性部材26Fと後側脚部弾性部材26Bは、股部Rを幅方向xに横切る部分で断続的に設けられることが好ましい。前側脚部弾性部材26Fと後側脚部弾性部材26Bが中間接着領域22を幅方向xに横切って設けられる場合は、中間接着領域22と重なる部分で前側脚部弾性部材26Fと後側脚部弾性部材26Bが断続的に設けられることが好ましい。なお、それ以外の部分では、前側脚部弾性部材26Fと後側脚部弾性部材26Bは連続的に設けられることが好ましい。このように前側脚部弾性部材26Fと後側脚部弾性部材26Bが設けられれば、吸収性本体7が歪みにくくなるとともに、脚部弾性部材26による収縮力が中間接着領域22の近傍まで及ぶため、これにより吸収性本体7が着用者に向かって持ち上げられて、吸収性本体7の着用者の股間でのフィット性が高まる。
胴部弾性部材24や脚部弾性部材26を断続的に設ける場合は、例えば、胴部弾性部材24や脚部弾性部材26を外装部材2に接着固定した後、胴部弾性部材24や脚部弾性部材26をカッター等で切断すればよい。この際、胴部弾性部材24であれば、前側接着領域16または後側接着領域18のそれぞれで複数箇所(好ましくは3箇所以上)切断することが好ましく、脚部弾性部材26であれば、股部Rを横切る部分で複数箇所(好ましくは5箇所以上)切断することが好ましい。このようにすることで、胴部弾性部材24や脚部弾性部材26を製造上簡単に断続的に設けることができ、また胴部弾性部材24や脚部弾性部材26が断続的に設けられた部分で、これらの弾性部材の収縮力を実質的に失わせることができる。
吸収性本体7には、第1中間非接着領域20または第2中間非接着領域21と重なって、前後方向yに延びる股部弾性部材23が設けられることが好ましい。詳細には、股部弾性部材23は、吸収性本体7の幅方向xの一方側に第1中間非接着領域20と重なって設けられるとともに、吸収性本体7の幅方向xの他方側に第2中間非接着領域21と重なって設けられることが好ましい(図3〜図5を参照)。股部弾性部材23は、吸収性コア10とバックシート9の間に配されることが好ましい。股部弾性部材23を設けることにより、吸収性本体7の幅方向xの両側が着用者の肌に向かって持ち上げられ、これにより吸収性本体7の着用者の股間へのフィット性が高められ、尿等の横漏れを起こりにくくすることができる。また、使い捨ておむつ1に別体の吸収性物品を併用して、吸収性本体7の上に別体の吸収性物品を載せて使用する際など、股部弾性部材23の収縮力によって、別体の吸収性物品を吸収性本体7上に安定して配置する効果も期待できる。なお、股部弾性部材23は、前側接着領域16と後側接着領域18と重ならないように設けられることが好ましく、これにより吸収性本体7が前後方向yに歪みにくくなる。
吸収性本体7と外装部材2とを接着する各接着領域は、バックシート9の外側面や外装部材2の肌側面に接着剤を塗布することにより形成されればよい。接着剤としては、ホットメルト接着剤を用いることが製造上簡便であり、中でもゴム系ホットメルト接着剤を用いることが好ましい。前側接着領域16と後側接着領域18と中間接着領域22がゴム系ホットメルト接着剤から形成されていれば、吸収性本体7と外装部材2の間に剪断応力が作用しても、これを緩和して、吸収性本体7が外装部材2から剥離しにくくなる。ゴム系ホットメルト接着剤としては、ゴム弾性を示すホットメルト接着剤であれば特に限定されないが、スチレン系エラストマーを含むものであることが好ましい。スチレン系エラストマーとしては、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(SIS)、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SS)、スチレン−エチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SES)、スチレン−エチレン−プロピレン−スチレンブロック共重合体(SES)等が挙げられる。前記例示したスチレン系エラストマーは、1種のみを用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
各接着領域は、接着剤が全面塗布されてもよいし、網状や線状や散点状等の所定のパターンで塗布されてもよい。なお、前側接着領域16と後側接着領域18は、線状の接着パターンを有していることが好ましく、これにより前側接着領域16と後側接着領域18での通気性や柔軟性を確保しやすくなる。吸収性本体7に中間接着領域22が設けられる場合は、中間接着領域22も、線状の接着パターンを有していることが好ましい。
前側接着領域16と後側接着領域18は、前後方向yに延びる線状の接着剤が、幅方向xに複数列配置された接着パターンを有していることが好ましい。前側接着領域16と後側接着領域18がこのような接着パターンを有していれば、通気性を確保しつつ、おむつの幅方向xに作用する力に対して対抗しやすくなり、吸収性本体7が外装部材2から剥離しにくくなる。また、前側胴部Pや後側胴部Qからの幅方向xに対する力が吸収性本体7に伝わりにくくなり、前側接着領域16と後側接着領域18での皺の形成も抑えることができる。
中間接着領域22は、幅方向xに延びる線状の接着剤が、前後方向yに複数列配置された接着パターンを有していることが好ましい。中間接着領域22では、吸収性本体7が着用者の股間に当てられておむつの前後方向yに大きく湾曲するため、そのような湾曲に対して吸収性本体7が外装部材2から剥がれにくくするために、中間接着領域22は、幅方向xに延びる線状の接着剤が前後方向yに複数列配置された接着パターンを有していることが好ましい。これにより、吸収性本体7が中間接着領域22で無理な負荷がかかることなく着用者の股間に沿って前後方向yに湾曲しやすくなり、中間接着領域22の接着が維持されやすくなる。
線状の接着パターンは、直線状であってもよく、曲線状であってもよく、これらの組み合わせであってもよい。曲線状の接着パターンとしては、例えば、接着剤が蛇行状やらせん状(スパイラル状)に塗工されたパターンが挙げられ、この場合の接着剤の延在方向は、曲線の繰り返しパターンの延在方向に基づき定められる。蛇行状には、例えば、正弦波状やΩ状の繰り返しパターン等が含まれる。線状の接着パターンは、接着剤をコーター法、ビード法、オメガコーティング法、スパイラルコーティング法、パターンコート等により塗工することにより形成することができる。
前側接着領域16と後側接着領域18の接着パターンは、前後方向yに蛇行状および/またはらせん状に延びる線状の接着剤が、幅方向xに複数列配置されたものであることが好ましい。このように前側接着領域16と後側接着領域18が形成されていれば、おむつの幅方向xに作用する力に対してだけでなく前後方向yに作用する力に対しても対抗しやすくなり、吸収性本体7の前端部と後端部が外装部材2から剥がれにくくなる。例えば、使い捨ておむつの着脱時などに、吸収性本体7を外装部材2から剥離しにくくすることができる。
中間接着領域22の接着パターンは、幅方向xに略直線状に延びる接着剤が、前後方向yに複数列配置されたものであることが好ましい。すなわち、中間接着領域22は、幅方向xに延びるストライプ状の接着パターンを有することが好ましい。このように中間接着領域22を形成することにより、吸収性本体7が着用者の股間に沿って前後方向yに湾曲しやすくなり、吸収性本体7の着用者の股間へのフィット性や着用感を高めることができる。
線状の接着剤が複数列配置された接着パターンは、当該接着領域での通気性や柔軟性を確保する点から、その線幅が5mm以下であることが好ましく、3mm以下がより好ましく、2mm以下がさらに好ましい。なお、使い捨ておむつでは、股部Rよりも前側胴部Pや後側胴部Qの方が様々な方向から力を受けやすく、それに対する追従性や柔軟性が求められる。この点から、前側接着領域16と後側接着領域18と中間接着領域22が線状の接着パターンを有する場合は、前側接着領域16と後側接着領域18の接着剤の線幅が中間接着領域22の接着剤の線幅よりも細いことが好ましい。
略直線状の接着剤が複数列配置された接着パターンにおいては、隣接する略直線状の接着剤の離間距離が、例えば2mm以上であることが好ましく、3mm以上がより好ましく、4mm以上がさらに好ましく、また20mm以下が好ましく、15mm以下がより好ましく、10mm以下がさらに好ましい。このように接着剤を塗工することにより、接着強度を確保しつつ、通気性や柔軟性を確保しやすくなる。
蛇行状やらせん状に延びる線状の接着剤が複数列配置された接着パターンの場合は、蛇行状やらせん状の接着パターンの振れ幅は2mm以上が好ましく、3mm以上がより好ましく、また10mm以下が好ましく、8mm以下がより好ましい。隣接する蛇行状またはらせん状の接着剤は、互いに離間して設けられていてもよいし、重なって設けられていてもよい。前者の場合、隣接する蛇行状またはらせん状の接着剤の離間距離(最短距離)は、15mm以下が好ましく、10mm以下がより好ましく、5mm以下がさらに好ましい。このように接着剤を塗工することにより、接着強度を確保しつつ、通気性や柔軟性を確保しやすくなる。
前側接着領域16と後側接着領域18の単位面積当たりの接着剤塗工量は、中間接着領域22の単位面積当たりの接着剤塗工量よりも少ないことが好ましい。使い捨ておむつでは、股部Rよりも前側胴部Pや後側胴部Qの方が様々な方向から力を受けやすく、それに対する追従性や柔軟性が求められるところ、前側接着領域16と後側接着領域18の単位面積当たりの接着剤塗工量を少なくすることにより、このような力に対する追従性や前側接着領域16と後側接着領域18での柔軟性を高めることができる。また、使い捨ておむつは股部Rよりも前側胴部Pや後側胴部Qの方が着用者が汗をかいたりして蒸れやすいところ、このように接着剤を設けることにより、中間接着領域22よりも前側接着領域16や後側接着領域18での通気性を高めることもできる。
以上、本発明の使い捨ておむつをパンツ型おむつに適用する場合について説明したが、本発明の使い捨ておむつは、後側胴部の幅方向の両側にそれぞれ止着部材が設けられ、当該止着部材により着用時にパンツ形状に形成するオープンタイプ(テープタイプ)の使い捨ておむつであってもよい。
本発明の使い捨ておむつを構成する各部材の材料について説明する。トップシートは、おむつ着用の際に着用者側に位置するシートであり、液透過性であることが好ましい。トップシートとしては、例えば、セルロース、レーヨン、コットン等の親水性繊維から形成された不織布や、ポリオレフィン(例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン)、ポリエステル(例えば、PET)、ポリアミド(例えば、ナイロン)等の疎水性繊維から形成された不織布であって、疎水性繊維の表面が界面活性剤により親水化されたもの等を用いることができる。また、トップシートとして、織布、編布、孔が形成されたプラスチックフィルム等を用いてもよい。
バックシートは、おむつ着用の際に着用者とは反対側、すなわち外側に位置するシートであり、液不透過性であることが好ましい。バックシートとしては、ポリオレフィン(例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン)、ポリエステル(例えば、PET)、ポリアミド(例えば、ナイロン)等の疎水性繊維から形成された不織布や、プラスチックフィルム等を用いることができる。また、不織布とプラスチックフィルムとの積層体を用いてもよい。液不透過性には撥水性の意味も含まれる。
立ち上がりフラップには、バックシートに使用可能な材料を用いることができる。
外装部材は、液透過性であっても液不透過性であってもよく、トップシートやバックシートに使用可能なシート材料を用いることができる。外装部材は、内側シートに外側シートが積層されて形成されることが好ましく、親水性の内側シートに液不透過性の外側シートが積層されて形成されることがより好ましい。この場合、内側シートとしてはトップシートに使用可能なシート材料を用いることができ、外側シートとしてはバックシートに使用可能なシート材料を用いることができる。
上記説明した各シート材料として不織布を用いる場合、不織布としては、スパンボンド不織布、エアスルー不織布、ポイントボンド不織布、メルトブロー不織布、エアレイド不織布、SMS不織布等を用いることが好ましい。
吸収性コアは、尿等の排泄物を吸収できる吸収性材料を含むものであれば特に限定されない。吸収性コアとしては、例えば、吸収性材料を所定形状に成形した成形体を用いることができる。吸収性コアは、紙シート(例えば、ティッシュペーパーや薄葉紙)や液透過性不織布等のシート部材で覆われてもよい。吸収性コアに含まれる吸収性材料としては、例えば、セルロース繊維(例えば、粉砕したパルプ繊維)等の親水性繊維や、ポリアクリル酸系、ポリアスパラギン酸系、セルロース系、デンプン・アクリロニトリル系等の吸水性樹脂等が挙げられる。また、吸収性材料には、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン繊維や、PET等のポリエステル繊維、ナイロン等のポリアミド繊維等の熱融着性繊維が含まれてもよい。これらの熱融着性繊維は、尿等の体液との親和性を高めるために、界面活性剤等により親水化処理がされていてもよい。
吸収性材料は、尿等の吸収速度を高める点から、親水性繊維を含むことが好ましい。また、吸収容量を高める点からは、吸収性材料は吸水性樹脂を含むことが好ましい。従って、吸収性コアは親水性繊維(特にパルプ繊維)と吸水性樹脂を含むことが好ましい。この場合、例えば、親水性繊維の集合体に吸水性樹脂を混合または散布したものを用いることが好ましい。
吸収性コアは、シート状吸収体であってもよい。吸収性コアがシート状吸収体であれば、別体の吸収性物品を併用した際に、吸収性本体の上に別体の吸収性物品を載せて使用しても、着用者の股間での嵩張りを抑えることができる。
シート状吸収体としては、不織布間に吸水性樹脂を有しパルプ繊維を有しないように形成されたものが挙げられる。このように形成されたシート状吸収体は不織布間に吸水性樹脂を有するため、高い吸収容量を実現できる。また、シート状吸収体は不織布間にパルプ繊維を有しないため、嵩張らず薄型に形成することができる。
シート状吸収体としては、吸収性材料として吸水性繊維を用いてもよい。この場合もまた、シート状吸収体が嵩張らず薄型に形成される。吸水性繊維としては、プロトン化または塩形成したカルボキシル基を含有する繊維が挙げられる。例えば、アクリル繊維を加水分解して、アクリル繊維に含まれるニトリル基をカルボキシル基に変換することにより、吸水性繊維を得ることができる。このとき、吸水性繊維に含まれるカルボキシル基は、アルカリ金属塩またはアンモニア塩を形成していることが好ましい。また吸水性繊維は、親水性繊維をアクリル酸に浸漬し、繊維表面でアクリル酸を析出させることにより製造することができる。