JP2017106306A - セグメント - Google Patents

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Abstract

【課題】各々の主桁板又は継手板の高耐力化を図るとともに、トンネルを構築するために互いに連結される複数のセグメントの一体性を向上させたセグメントを提供する。【解決手段】本発明を適用したセグメント1は、複数連結されることでトンネルが構築されるものであり、軸方向Xの両端部に配置される一対の主桁板3と、周方向Yの両端部に配置される一対の継手板とを備える。一対の主桁板3は、軸方向Xの一端側に配置された一端側主桁板31、及び、軸方向Xの他端側に配置された他端側主桁板32に、法線方向Zに延びる本体部20が形成されて、本体部20から軸方向Xに突出する嵌合凸部21が一端側主桁板31に形成されるとともに、本体部20から軸方向Xに陥没する嵌合受部22が他端側主桁板32に形成されて、一端側主桁板31の嵌合凸部21と他端側主桁板32の嵌合受部22とが、法線方向Zで互いに略同一の位置に周方向Yに連続して形成される。【選択図】図4

Description

本発明は、複数連結されることでトンネルが構築されるセグメントに関する。
従来から、縦リブを備えた鋼殻とセグメント内に充填されたコンクリートとの一体性を確実に向上させて、合成セグメントの終局耐力を高めることを目的として、特許文献1〜3に開示された合成セグメントが提案されている。
特許文献1に開示された合成セグメントは、主桁に縦リブが固定されて、その縦リブにおけるスキンプレート側端部を通るトンネル半径方向の法線を含むトンネル軸方向に延長する面に対して、トンネル軸方向の断面視で、前記縦リブにおける少なくとも一つの折れ曲がり部の中心と、前記縦リブのトンネル内空側の端部とが、トンネル半径方向の法線を含むトンネル軸方向に延長する面を挟むように、その面の一方及び他方に配置される。
特許文献2に開示された合成セグメントは、主桁、継手板、スキンプレート及び縦リブにより構成される鋼製系セグメントにおける主桁に、セグメント内において主桁長手方向に間隔をおいて複数の縦リブが固定されて、前記各縦リブに設けられた開孔に渡って棒状鋼材が挿通されるとともに、前記縦リブ及び棒状鋼材を埋め込むようにセグメント内部にコンクリートが充填されることを特徴とする。
特開2008−297817号公報 特開2004−270276号公報 特開2000−291389号公報
ここで、特許文献1、2に開示された合成セグメントは、トンネルの軸方向及び周方向に隣り合った他の合成セグメントと互いに連結されることで、トンネルが構築されるものとなる。そして、特許文献1、2に開示された合成セグメントは、各々の主桁及び継手板として略平板状の鋼板が用いられる。
このとき、特許文献1、2に開示された合成セグメントは、各々の主桁及び継手板が略平板状に形成されることから、互いに隣り合って連結される他の合成セグメントとの間で、各々の主桁又は継手板が互いに略平坦面で当接されるものとなる。このため、特許文献1、2に開示された合成セグメントは、各々の主桁又は継手板が略平坦面で当接されるに過ぎないため、互いに連結される合成セグメント間の一体性の向上が課題となっていた。
また、特許文献3に開示された合成セグメントは、相対する鋼殻セグメントのトンネル軸方向(セグメントリング間)の連結を、鋼殻側枠のウェブに設けた雄側係合部材と雌側係合部材との止水パッキング(シール材)を介した係合により行うものである。前記係合部を単純に設けることで、互いに連結される合成セグメント間の一体性は向上するものの、セグメントの加工が増加し、製造コストが高いことが課題であった。
そこで、本発明は、上述した問題点に鑑みて案出されたものであって、その目的とするところは、各々の主桁板又は継手板の高耐力化及び鋼殻と中詰めコンクリートとの一体化の強化を図るとともに、互いに連結される複数のセグメントの一体性を向上させることと製造コストの安価化の両立とを可能とするセグメントを提供することにある。
第1発明に係るセグメントは、複数連結されることでトンネルが構築されるセグメントであって、トンネルの軸方向の両端部に配置される一対の主桁板と、トンネルの周方向の両端部に配置される一対の継手板とを備え、中詰めコンクリートが内部に充填される鋼殻が一対の前記主桁板及び一対の前記継手板に取り囲まれることで形成されて、一対の前記主桁板は、トンネルの軸方向の一端側に配置された前記主桁板となる一端側主桁板、及び、トンネルの軸方向の他端側に配置された前記主桁板となる他端側主桁板に、トンネルの法線方向に延びる本体部が形成されて、前記本体部からトンネルの軸方向に突出する嵌合凸部が前記一端側主桁板に形成されるとともに、前記本体部からトンネルの軸方向に陥没する嵌合受部が前記他端側主桁板に形成されて、前記一端側主桁板に形成された前記嵌合凸部と前記他端側主桁板に形成された前記嵌合受部とが、トンネルの法線方向で互いに略同一の位置にトンネルの周方向に連続して形成されて、前記鋼殻の内部では、一対の前記主桁板の片方に固着されるずれ止め部材、又は、一対の前記主桁板の両方に架設される補強部材が設けられることを特徴とする。
第2発明に係るセグメントは、第1発明において、前記ずれ止め部材は、トンネルの法線方向で地山側及び内空側の何れか一方又は両方に設けられたスキンプレートと前記主桁板とに固着される補強材、又は、前記スキンプレートに固着されない鉄筋、鋼板、形鋼、頭付スタッド若しくはU字ジベルが用いられることを特徴とする。
第3発明に係るセグメントは、第1発明において、前記ずれ止め部材は、略L字状に折曲させたL字ジベルが用いられて、前記L字ジベルの一部となる一辺が前記主桁板に固着されるとともに、前記L字ジベルの残部となる他辺に、トンネルの軸方向に延びる配力筋が連結されることを特徴とする。
第4発明に係るセグメントは、第1発明において、前記ずれ止め部材は、略コの字状に折曲させた変形コ字ジベルが用いられて、前記変形コ字ジベルの一部がトンネルの法線方向で地山側及び内空側の何れか一方又は両方に設けられたスキンプレートと前記主桁板とに固着されるとともに、前記変形コ字ジベルの残部にトンネルの軸方向に延びる配力筋が連結されることを特徴とする。
第5発明に係るセグメントは、第1発明において、前記ずれ止め部材は、略コの字状の折曲部分と略S字状の折曲部分とが形成された複合変形ジベルが用いられて、前記複合変形ジベルの一部がトンネルの法線方向で地山側及び内空側の何れか一方又は両方に設けられたスキンプレートと前記主桁板とに固着されるとともに、前記複合変形ジベルの残部にトンネルの軸方向に延びる配力筋が連結されることを特徴とする。
第6発明に係るセグメントは、第2発明〜第5発明の何れかにおいて、前記ずれ止め部材は、前記一端側主桁板及び前記他端側主桁板の各々に固着されることで一対となって設けられて、トンネルの軸方向に延びる配力筋の両端部が一対の前記ずれ止め部材に連結されることを特徴とする。
第7発明に係るセグメントは、第2発明〜第6発明の何れかにおいて、前記ずれ止め部材は、トンネルの周方向に所定の離間距離で離間させた複数の前記ずれ止め部材が前記鋼殻の内部に設けられて、トンネルの周方向の中央側での前記離間距離が、トンネルの周方向の両端側での前記離間距離よりも小さくなることを特徴とする。
第8発明に係るセグメントは、第1発明において、前記補強部材は、トンネルの軸方向の両端部が一対の前記主桁板に固着される鉄筋、鋼板又は形鋼が用いられることを特徴とする。
第9発明に係るセグメントは、第1発明において、前記補強部材は、トンネルの軸方向の両端部が一対の前記主桁板に固着される略平板状の縦リブが用いられて、トンネルの軸方向で両端側よりも中央側で、前記縦リブの下端部がトンネルの法線方向で地山側に配置された切欠部が形成されることを特徴とする。
第10発明に係るセグメントは、第9発明において、前記縦リブは、前記切欠部がトンネルの軸方向で略直線状に延びて形成されるとともに、前記切欠部から両端部まで略テーパ状に傾斜させて形成されることを特徴とする。
第11発明に係るセグメントは、第9発明又は第10発明において、前記縦リブは、トンネルの法線方向で地山側の地山側縦リブと、トンネルの法線方向で内空側の内空側縦リブとが併せて設けられて、前記地山側縦リブと前記内空側縦リブとが、トンネルの法線方向で互いに離間させて配置されることを特徴とする。
第12発明に係るセグメントは、第9発明〜第11発明の何れかにおいて、前記縦リブは、トンネルの法線方向で地山側の隅角部が切り欠かれることを特徴とする。
第13発明に係るセグメントは、第8発明〜第12発明の何れかにおいて、前記補強部材は、トンネルの周方向に所定の離間距離で離間させた複数の前記補強部材が前記鋼殻の内部に設けられて、トンネルの周方向の中央側での前記離間距離が、トンネルの周方向の両端側での前記離間距離よりも小さくなることを特徴とする。
第14発明に係るセグメントは、第1発明〜第13発明の何れかにおいて、前記鋼殻の内部では、トンネルの法線方向で地山側及び内空側の何れか一方又は両方に設けられたスキンプレートに、トンネルの法線方向に傾斜する略S字状に折曲させたS字ジベルが固着されることを特徴とする。
第1発明〜第14発明によれば、一対の主桁板の各々の嵌合凸部と嵌合受部とが、法線方向で互いに略同一の位置で対応する形状に形成されることで、軸方向に連結される複数のセグメントの一体性を向上させることが可能となる。また、各々の主桁板に所定の断面形状のセグメント形鋼が用いられて、嵌合凸部及び嵌合受部が形成されることで、各々の主桁板の面外方向及び面内方向の剛性が向上して、各々の主桁板の高耐力化を図ることが可能となる。
特に、第2発明〜第7発明によれば、鋼殻の内部に所定のずれ止め部材が設けられることで、ずれ止め部材が中詰めコンクリートに埋め込まれて係止されて、中詰めコンクリートと鋼殻とのずれ止め機能を発揮することが可能となる。さらに、ずれ止め部材に配力筋が連結されることにより、配力筋に高い切断精度を要求することなく、低コストでセグメントのさらなる高耐力化が可能となる。
特に、第8発明〜第13発明によれば、鋼殻の内部に所定の補強部材が設けられて、補強部材が架設されることで、中詰めコンクリートの高耐力化と、主桁板への確実な荷重伝達とを実現して、幅広のセグメントにも対応することが可能となる。
特に、第7発明、第13発明によれば、各々の主桁板の周方向の中央側が大きく撓み易くなるものの、複数のずれ止め部材又は補強部材が、主桁板の周方向の中央側に密に設けられることで、主桁板の周方向の中央側を補強するとともにその撓みを防止して、セグメントの軸方向の寸法精度を向上させて高品質なセグメントとなり、また、複数のセグメントが略千鳥状に配置されたトンネル全体を高強度化することが可能となる。さらにはセグメントの厚みを薄くすることができるため、トンネル外径の縮小、建設用地の縮小、トンネルの土砂掘削量の縮小、トンネル工事の工期の縮小が可能となる。
特に、第14発明によれば、トンネルの法線方向に傾斜するS字ジベルがスキンプレートに固着されることで、中詰コンクリートと鋼殻の一体化が高められ、セグメントの高耐力化が可能となる。さらに、外荷重に対してスキンプレートが抵抗する有効幅を拡大してセグメントの耐荷性能を高めるとともに、外荷重に対してコンクリートのせん断補強性能を効果的に向上させることが可能となる。
本発明を適用したセグメントで構築されるトンネルを示す斜視図である。 本発明を適用したセグメントを示す斜視図である。 本発明を適用したセグメントの主桁板を示す周方向の拡大正面図である。 本発明を適用したセグメントで主桁板として非対称に形成されたセグメント形鋼が用いられた状態を示す周方向の正面図である。 本発明を適用したセグメントで主桁板として線対称に形成されたセグメント形鋼が用いられた状態を示す周方向の正面図である。 本発明を適用したセグメントに用いられるセグメント形鋼で図心位置と重心位置とが略一致する状態を示す周方向の拡大正面図である。 本発明を適用したセグメントに用いられるセグメント形鋼の変形例で図心位置と重心位置とが略一致する状態を示す周方向の拡大正面図である。 (a)は、本発明を適用したセグメントに設けられる複数の主鋼材及び配力筋を示す側面図であり、(b)は、その底面図である。 本発明を適用したセグメントに設けられる複数の主鋼材及び配力筋を示す周方向の正面図である。 (a)は、本発明を適用したセグメントに設けられる頭付スタッドのずれ止め部材を示す側面図であり、(b)は、その底面図である。 (a)は、本発明を適用したセグメントに設けられる鋼板のずれ止め部材を示す側面図であり、(b)は、その底面図である。 本発明を適用したセグメントに設けられるU字ジベルのずれ止め部材を示す周方向の正面図である。 本発明を適用したセグメントに設けられるU字ジベルのずれ止め部材に連結される配力筋を示す周方向の正面図である。 (a)は、本発明を適用したセグメントで台形リブの配置を示す側面図であり、(b)は、その周方向の正面図である。 (a)は、本発明を適用したセグメントで略六角形リブの配置を示す側面図であり、(b)は、その周方向の正面図である。 本発明を適用したセグメントに設けられる台形リブのずれ止め部材に連結される配力筋を示す周方向の正面図である。 (a)は、本発明を適用したセグメントで非対称に形成されたセグメント形鋼の主桁板に固着されるずれ止め部材を示す正面図であり、(b)は、線対称に形成されたセグメント形鋼の主桁板に固着されるずれ止め部材を示す正面図である。 本発明を適用したセグメントに設けられるL字ジベルを示す正面図である。 本発明を適用したセグメントに設けられる変形コ字ジベルを示す正面図である。 本発明を適用したセグメントに設けられる複合変形ジベルを示す正面図である。 (a)は、本発明を適用したセグメントで中央側での離間距離を小さくした複数のずれ止め部材を示す側面図であり、(b)は、その底面図である。 (a)は、本発明を適用したセグメントに設けられる鋼板の補強部材を示す側面図であり、(b)は、その底面図である。 (a)は、本発明を適用したセグメントに設けられる鉄筋の補強部材を示す側面図であり、(b)は、その底面図である。 本発明を適用したセグメントで切欠部が形成された縦リブを示す正面図である。 本発明を適用したセグメントで地山側縦リブと内空側縦リブとを法線方向で互いに離間させた縦リブを示す正面図である。 本発明を適用したセグメントで隅角部が切り欠かれた縦リブを示す正面図である。 (a)は、本発明を適用したセグメントで中央側での離間距離を小さくした複数の補強部材を示す側面図であり、(b)は、その底面図である。 (a)は、本発明を適用したセグメントで地山側のスキンプレートに当接させた縦リブを示す側面図であり、(b)は、その底面図である。 (a)は、本発明を適用したセグメントでスキンプレートから離間させた縦リブを示す側面図であり、(b)は、その底面図である。 (a)は、本発明を適用したセグメントで縦リブから離間させた配力筋を示す側面図であり、(b)は、その底面図である。 (a)は、本発明を適用したセグメントでスキンプレートから離間させた縦リブに当接される配力筋を示す側面図であり、(b)は、その底面図である。 (a)は、本発明を適用したセグメントでスキンプレートに当接させた縦リブに当接される配力筋を示す側面図であり、(b)は、その底面図である。 本発明を適用したセグメントに設けられるS字ジベルを示す正面図である。 本発明を適用したセグメントに設けられる縦リブ、複数の主鋼材及び配力筋を示す周方向の正面図である。 本発明を適用したセグメントが軸方向に複数連結された状態を示す正面図である。 本発明を適用したセグメントが軸方向に複数連結された状態の変形例を示す正面図である。 本発明を適用したセグメントの各々の主桁板が軸方向に当接された状態を示す周方向の拡大正面図である。 (a)は、本発明を適用したセグメントで地下水圧が作用する前の止水溝を示す拡大正面図であり、(b)は、その地下水圧が作用した後の止水溝を示す拡大正面図である。 本発明を適用したセグメントで嵌合凸部又は嵌合受部から独立して形成された止水溝を示す拡大正面図である。 (a)は、本発明を適用したセグメントで周方向の中央側が大きく撓み易くなる主桁板を示す底面図であり、(b)は、略千鳥状に配置された複数のセグメントを示す概略平面図である。 本発明を適用したセグメントでずれ量と製作難度との関連性を示すグラフである。
以下、本発明を適用したセグメント1を実施するための形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
本発明を適用したセグメント1は、図1に示すように、複数のセグメント1がトンネル7の軸方向X及び周方向Yで連結されることで、トンネル7が構築されるものである。
トンネル7は、シールド工法等により地山等を掘削して形成された掘削穴、又は、地山等を開削して形成された開削穴に設けられる。トンネル7は、例えば、軸方向Xで略円筒形状に形成されるものであるが、これに限らず、略角筒形状等に形成されてもよい。
トンネル7は、複数のセグメント1が周方向Yに連結されて、セグメントリング70が構築される。また、トンネル7は、複数のセグメントリング70が軸方向Xに連結されることで、トンネル7の延長方向となる軸方向Xで略円筒形状等に形成されるものとなる。
トンネル7は、複数のセグメントリング70が軸方向Xに連結されることで、トンネル7の半径方向となる法線方向Zで、地山側Z1と内空側Z2とを隔てるように構築されるものとなり、法線方向Zの内空側Z2に所定の内部空間Sが確保される。
本発明を適用したセグメント1は、図2に示すように、軸方向Xの両端部に配置される一対の主桁板3と、周方向Yの両端部に配置される一対の継手板4とを備える。
本発明を適用したセグメント1は、軸方向Xに所定の間隔を空けて、一対の主桁板3が互いに略平行に配置される。また、本発明を適用したセグメント1は、周方向Yに所定の間隔を空けて、一対の継手板4が互いに傾斜等するように配置される。
本発明を適用したセグメント1は、主桁板3の周方向Yの両端部が、継手板4の軸方向Xの両端部と互いに接合されることで、軸方向X及び周方向Yに所定の間隔を空けた一対の主桁板3及び一対の継手板4に四方を取り囲まれた略箱状の鋼殻6が形成される。
本発明を適用したセグメント1は、一対の主桁板3及び一対の継手板4に取り囲まれることで、中詰めコンクリート60が内部6aに充填される鋼殻6が形成される。本発明を適用したセグメント1は、必要に応じて、法線方向Zで地山側Z1及び内空側Z2の何れか一方又は両方に、鋼殻6の内部6aを覆うようにスキンプレート5が設けられる。
本発明を適用したセグメント1は、特に、所定の断面形状で形成されたセグメント形鋼2が各々の主桁板3として用いられて、このセグメント形鋼2が周方向Yに湾曲等させて形成される。また、本発明を適用したセグメント1は、必要に応じて、各々の継手板4として、このセグメント形鋼2が湾曲等させることなく用いられてもよい。
各々の主桁板3は、図3に示すように、所定の断面形状で形成されたセグメント形鋼2が用いられることで、周方向Yに対する断面方向で、法線方向Zに延びる本体部20と、軸方向Xに凸状の嵌合凸部21と、軸方向Xに凹状の嵌合受部22とが形成される。
各々の主桁板3は、法線方向Zに延びる本体部20に、本体部20から軸方向Xの外側Aに突出する嵌合凸部21が形成されるとともに、嵌合凸部21よりも軸方向Xの内側Bに配置される嵌合受部22が形成される。
各々の主桁板3は、必要に応じて、嵌合凸部21又は嵌合受部22が、断面略円弧状等の湾曲面2aが形成されて湾曲状となる。また、各々の主桁板3は、必要に応じて、嵌合凸部21又は嵌合受部22が、断面略平坦状等の平坦面2bが形成されて平坦状となる。
ここで、一対の主桁板3は、図4に示すように、軸方向Xの一端側に配置される主桁板3が一端側主桁板31となるとともに、軸方向Xの他端側に配置される主桁板3が他端側主桁板32となり、一端側主桁板31と他端側主桁板32とが一対の主桁板3となる。
一端側主桁板31は、鋼殻6の内部6aの反対側となる軸方向Xの外側Aに向けて突出して、湾曲状の嵌合凸部21が形成されるとともに、湾曲状の嵌合凸部21よりも鋼殻6の内部6a側となる軸方向Xの内側Bに、平坦状の嵌合受部22が形成される。
他端側主桁板32は、鋼殻6の内部6aの反対側となる軸方向Xの外側Aに向けて突出して、平坦状の嵌合凸部21が形成されるとともに、平坦状の嵌合凸部21よりも鋼殻6の内部6a側となる軸方向Xの内側Bに、湾曲状の嵌合受部22が形成される。
一対の主桁板3は、軸方向Xの両端部に配置される一端側主桁板31及び他端側主桁板32の各々に、法線方向Zに延びる本体部20が形成される。このとき、一対の主桁板3は、本体部20から軸方向Xに突出する嵌合凸部21が一端側主桁板31に形成されるとともに、本体部20から軸方向Xに陥没する嵌合受部22が他端側主桁板32に形成される。
一対の主桁板3は、一端側主桁板31の湾曲状の嵌合凸部21と、他端側主桁板32の湾曲状の嵌合受部22とが、法線方向Zで互いに略同一の位置に形成される。また、一対の主桁板3は、一端側主桁板31の平坦状の嵌合受部22と、他端側主桁板32の平坦状の嵌合凸部21とが、法線方向Zで互いに略同一の位置に形成される。
各々の主桁板3は、図3に示すように、所定の断面形状で形成されたセグメント形鋼2が用いられることで、軸方向Xで本体部20の両側面の各々に、湾曲状又は平坦状の嵌合凸部21及び嵌合受部22が形成される。
このとき、各々の主桁板3は、例えば、本体部20の一方側面20aに、湾曲状の嵌合凸部21及び平坦状の嵌合受部22が形成されるとともに、本体部20の他方側面20bに、平坦状の嵌合凸部21及び湾曲状の嵌合受部22が形成される。
各々の主桁板3は、本体部20の一方側面20aの湾曲状の嵌合凸部21と、他方側面20bの湾曲状の嵌合受部22とが、法線方向Zで互いに略同一の位置に形成される。また、各々の主桁板3は、本体部20の一方側面20aの平坦状の嵌合受部22と、他方側面20bの平坦状の嵌合凸部21とが、法線方向Zで互いに略同一の位置に形成される。
各々の主桁板3は、法線方向Zで本体部20の両端部の各々で、本体部20の両側面の各々に、湾曲状の嵌合凸部21又は嵌合受部22が1箇所に形成されるとともに、平坦状の嵌合凸部21又は嵌合受部22が1箇所に形成される。
各々の主桁板3は、図4に示すように、軸方向Xで非対称に形成されたセグメント形鋼2が、一対の主桁板3の各々に共通して用いられる。このとき、各々の主桁板3は、本体部20の一方側面20aの嵌合凸部21と、本体部20の他方側面20bの嵌合受部22とが、法線方向Zで互いに略同一の位置で湾曲状又は平坦状に形成されるものとなる。
各々の主桁板3は、これに限らず、図5に示すように、軸方向Xで線対称に形成されたセグメント形鋼2が、一対の主桁板3の各々に用いられてもよい。このとき、セグメント形鋼2は、軸方向Xに延びる一対のフランジ25と、法線方向Zに延びるウェブ26とを組み合わせて、法線方向Zに延びる本体部20が形成される。
各々の主桁板3は、軸方向Xで線対称に形成されたセグメント形鋼2が用いられる場合に、一対のフランジ25の各々の両側端に、平坦状等の嵌合凸部21及び嵌合受部22が形成される。このとき、一対の主桁板3は、特に、一端側主桁板31の嵌合凸部21と、他端側主桁板32の嵌合受部22とが、法線方向Zで互いに略同一の位置に周方向Yに連続して形成される。
各々の主桁板3は、図3に示すように、周方向Yに対する断面方向で、セグメント形鋼2の図心位置と重心位置とが略一致するように、法線方向Zで本体部20の両端部の各々で、本体部20の両側面の所定の位置に、嵌合凸部21及び嵌合受部22が形成される。ここで、重心位置は、周方向Yに対する断面方向に関し、軸方向X、法線方向Zに対する幾何学的寸法の釣り合い点を指す。また、図心位置は、周方向Yに対する断面方向に関し、軸方向X、法線方向Zに対する断面1次モーメントの釣り合い点を指す。
セグメント形鋼2は、図6に示すように、法線方向Zの全高H又は軸方向Xの全幅Wに対して、図心位置と重心位置との軸方向Xのずれ量Δが8%以下となるときに、図心位置と重心位置とが略一致するものとなる。セグメント形鋼2は、全高H又は全幅Wに対して、図心位置と重心位置とのずれ量Δが、特に、3%以下となることが望ましい。
セグメント形鋼2は、例えば、法線方向Zの全高H=225mm、軸方向Xの全幅W=38mmとする。このとき、セグメント形鋼2は、図6(a)に示すように、軸方向Xのずれ量Δ=0.055mmとすると、軸方向Xの全幅Wに対して、軸方向Xのずれ量Δが0.14%(=0.055/38×100)となるとともに、法線方向Zのずれ量Δ=0mmであるから、法線方向Zの全高Hに対して、法線方向Zのずれ量Δが0%となるため、図心位置と重心位置とが略一致する。
軸方向Xのずれ量のみを示せば、セグメント形鋼2は、図6(b)に示すように、ずれ量Δ=0.160mm、図6(c)に示すように、ずれ量Δ=0.286mm、図6(d)に示すように、ずれ量Δ=1.828mmの場合の何れについても、ずれ量Δが8%以下となる。また、セグメント形鋼2は、図7(a)に示すように、ずれ量Δ=0.527mm、図7(b)に示すように、ずれ量Δ=0.923mmの場合の何れについても、ずれ量Δが8%以下となることで、図心位置と重心位置とが略一致するものとなる。なお、セグメント形鋼2は、図7(c)、図7(d)に示すように、ずれ量Δ≒0.000mmとすることもできる。
本発明を適用したセグメント1は、図8に示すように、鋼殻6の内部6aで周方向Yに延びる複数の主鋼材63が設けられて、また、軸方向Xに延びて各々の主鋼材63に当接される配力筋64が設けられる。複数の主鋼材63は、各々に異形鉄筋又は異形棒鋼等の鉄筋が用いられて、軸方向Xの6箇所程度に断続的に設けられる。
配力筋64は、異形鉄筋又は異形棒鋼等の鉄筋が用いられて、図9に示すように、複数の主鋼材63を取り囲むように設けられる。このとき、配力筋64は、図9(a)に示すように、地山側Z1における端部がフック状に形成されてもよく、図9(b)に示すように、地山側Z1及び内空側Z2の主鋼材63を全周で取り囲むように形成されてもよい。
本発明を適用したセグメント1は、複数の主鋼材63を配力筋64で一体化することで、複数の主鋼材63及び配力筋64が埋め込まれた中詰めコンクリート60の補強を実現して、セグメント1に負荷される大深度での高荷重にも対応することが可能となる。
本発明を適用したセグメント1は、鋼殻6の内部6aで、図10〜図21に示すように、一対の主桁板3の片方に固着されるずれ止め部材61が設けられる。本発明を適用したセグメント1は、図22〜図27に示すように、鋼殻6の内部6aで、一対の主桁板3の両方に架設される補強部材62が設けられてもよい。このとき、本発明を適用したセグメント1は、ずれ止め部材61及び補強部材62の何れか一方又は両方が設けられる。
ここで、ずれ止め部材61は、図10〜図21に示すように、軸方向Xの一方の片端部のみが各々の主桁板3に溶接等で固着されるとともに、軸方向Xの他方の片端部が鋼殻6の内部6aに延びて配置されて、中詰めコンクリート60に埋め込まれる。
ずれ止め部材61は、図10〜図13に示すように、各々の主桁板3に溶接等で部分的に固着されるものの、スキンプレート5に溶接等で固着されないものとして、鉄筋、鋼板、形鋼、頭付スタッド若しくはU字ジベルが用いられる。
ずれ止め部材61は、図10に示すように、頭付スタッドが用いられるほか、図11に示すように、略平板状に形成された鋼板等が用いられて、一対の主桁板3の各々で、法線方向Zの2段程度に亘って、周方向Yの4箇所程度に断続的に設けられる。ずれ止め部材61は、頭付スタッド及び鋼板に限らず、異形鉄筋若しくは異形棒鋼等の鉄筋、又は、H形鋼、溝形鋼若しくは山形鋼等の形鋼が用いられる。ずれ止め部材61は、必要に応じて、図12、図13に示すように、鉄筋を略U字状に折り曲げたU字ジベルが用いられてもよい。
ずれ止め部材61は、U字ジベル等の一部61aが主桁板3に固着されることで、U字ジベル等の残部61bがスキンプレート5に固着されない状態で鋼殻6の内部6aに突出して配置される。ずれ止め部材61は、U字ジベル等の残部61bが中詰めコンクリート60に埋め込まれて係止されて、U字ジベル等の一部61aが主桁板3に固着されることで、中詰めコンクリート60と鋼殻6とのずれ止め機能を発揮することが可能となる。
ずれ止め部材61は、一端側主桁板31及び他端側主桁板32の各々に固着されることで、軸方向Xで一対となって設けられることが望ましい。このとき、ずれ止め部材61は、図12(b)、図13に示すように、軸方向Xに延びる鉄筋等の配力筋64の両端部が、一対のずれ止め部材61の各々に連結されてもよい。
ずれ止め部材61は、内空側Z2及び地山側Z1の何れか一方又は両方に配力筋64が設けられて、配力筋64の両端部が溶接接合、番線等による緊結、又は近接させたのみの状態で連結される。また、ずれ止め部材61は、図13(a)に示すように、U字ジベル等の一対となった残部61bの片方に、内空側Z2又は地山側Z1の配力筋64の両端部が連結されるほか、図13(b)に示すように、U字ジベル等の一対となった残部61bの両方に、内空側Z2及び地山側Z1の配力筋64の両端部が連結されてもよい。なお、ずれ止め部材61は、例えば、図12(b)に示すように、U字ジベル等の一対となった残部61bの両方に、配力筋64の両端部が架設されるように連結されてもよい。
ずれ止め部材61は、図14、図15に示すように、スキンプレート5と主桁板3とに固着される三角リブ、四角リブ、台形リブ又は略六角形リブ等の補強材66が用いられてもよい。ずれ止め部材61は、スキンプレート5、主桁板3及び補強材66の間に所定の隙間Gが形成されて、中詰めコンクリート60となるフレッシュコンクリートを鋼殻6の内部6aに充填するときに、フレッシュコンクリートが隙間Gを通過できるものとなる。そして、ずれ止め部材61は、補強材66がスキンプレート5と主桁板3とに固着されることで、フレッシュコンクリートの打設圧によるスキンプレート5の変形が抑制される。
ずれ止め部材61は、三角リブ、四角リブ、台形リブ又は略六角形リブ等の補強材66が用いられる場合にも、図16に示すように、配力筋64の両端部が各々の補強材66に連結されてもよい。このとき、ずれ止め部材61は、図16(a)、(b)に示すように、鉄筋等の配力筋64が用いられるほか、図16(c)に示すように、スキンプレート5に溶接等で固着された平鋼等が、スキンプレート5の剛性も向上させる配力筋64として用いられてもよい。
ずれ止め部材61は、図17(a)に示すように、非対称に形成されたセグメント形鋼2の主桁板3において、各々の主桁板3の本体部20の側面に固着されるとともに、必要に応じて、スキンプレート5に固着される。また、ずれ止め部材61は、図17(b)に示すように、線対称に形成されたセグメント形鋼2の主桁板3において、各々の主桁板3のウェブ26に固着される。そして、ずれ止め部材61は、必要に応じて、スキンプレート5又は各々の主桁板3の地山側Z1若しくは内空側Z2のフランジ25に固着される。
ずれ止め部材61は、図18(a)に示すように、略L字状に折曲させたL字ジベル81が用いられて、L字ジベル81の一部61aとなる一辺が主桁板3に固着されてもよい。そして、ずれ止め部材61は、必要に応じて、図18(b)に示すように、L字ジベル81の残部61bとなる他辺に、軸方向Xに延びる配力筋64が連結されてもよい。
また、ずれ止め部材61は、図19(a)に示すように、略コの字状に折曲させて傾斜部分を有する変形コ字ジベル82が用いられてもよい。このとき、変形コ字ジベル82の一部61aは、地山側Z1及び内空側Z2の何れか一方又は両方に設けられたスキンプレート5と主桁板3とに、傾斜部分の両側で固着されてもよい。そして、ずれ止め部材61は、必要に応じて、図19(b)に示すように、変形コ字ジベル82の軸方向Xに延びる残部61bに、軸方向Xに延びる配力筋64が連結されてもよい。なお、変形コ字ジベル82に連結される配力筋64は、必要に応じて、地山側Z1及び内空側Z2の何れか一方又は両方で、スキンプレート5に固着されてもよい。
さらに、ずれ止め部材61は、図20(a)に示すように、略コの字状の折曲部分及び略S字状の折曲部分の各々が傾斜部分を有するものとして形成された複合変形ジベル83が用いられてもよい。このとき、複合変形ジベル83の一部61aは、略コの字状の折曲部分及び略S字状の折曲部分の各々で、地山側Z1及び内空側Z2の何れか一方又は両方に設けられたスキンプレート5と主桁板3とに固着されてもよい。そして、ずれ止め部材61は、必要に応じて、図20(b)に示すように、複合変形ジベル83の残部61bとなる略S字状の折曲部分に、軸方向Xに延びる配力筋64が連結されてもよい。
鋼殻6の内部6aに設けられるずれ止め部材61は、主に鋼殻6と中詰めコンクリート60とをトンネル接線方向に一体化させることを目的に設けられるものである。このとき、本発明を適用したセグメント1は、トンネル外力が作用した場合にも、鋼殻6と中詰めコンクリート60との間でトンネル接線方向にずれ変形を生じさせる挙動に対して、このずれ変形を略同一状態として、いわゆる一体はり構造の挙動を確保できる。そして、この両者間のずれ変形に抵抗するずれ止め剛性は、トンネル外力に応じてずれ止め部材61の数量で適宜調整可能となる。トンネル接線方向に対するずれ止め剛性は、セグメント1の外力に対する法線方向Zの剛性を飛躍的に高める効果があり、トンネルセグメントの高耐力化、高剛性化を生み、結果的にトンネルセグメントの薄壁化を図ることができる。その結果、大深度トンネルへの適用や、トンネル外径の縮小化に寄与するものとなる。
ずれ止め部材61は、図21に示すように、周方向Yに所定の離間距離dで離間させた複数のずれ止め部材61が鋼殻6の内部6aに設けられる。そして、ずれ止め部材61は、鋼殻6の内部6aにおける周方向Yの中央側での離間距離d1が、鋼殻6の内部6aにおける周方向Yの両端側での離間距離d2、d3よりも小さくなることが望ましい。
本発明を適用したセグメント1は、図22、図23に示すように、鋼殻6の内部6aに所定の補強部材62が設けられる。補強部材62は、軸方向Xの両端部が一対の主桁板3に溶接等で固着されて、鋼殻6の内部6aで一対の主桁板3に架設された状態で、中詰めコンクリート60に埋め込まれる。補強部材62は、鋼殻6の内部6aに架設されることで、中詰めコンクリート60の高耐力化と主桁板3への確実な荷重伝達とを実現するため、幅広のセグメント1にも対応することが可能となる。
補強部材62は、図22に示すように、略平板状に形成された鋼板等が用いられるほか、図23に示すように、異形鉄筋又は異形棒鋼等の鉄筋が用いられて、法線方向Zの2段程度に亘って、周方向Yの4箇所程度に断続的に設けられる。また、補強部材62は、鋼板及び鉄筋に限らず、H形鋼等の形鋼が用いられてもよい。
補強部材62は、図24に示すように、略平板状に形成された鋼板が縦リブ65として用いられる場合に、軸方向Xで両端側よりも中央側で、縦リブ65の下端部が法線方向Zで地山側Z1に配置された切欠部62aが形成されてもよい。このとき、縦リブ65は、軸方向Xの中央側で切欠部62aが軸方向Xに略直線状に延びて形成される。また、縦リブ65は、図24(a)に示すように、軸方向Xの両端側で切欠部62aから両端部まで略テーパ状に傾斜させて形成されるほか、図24(b)に示すように、軸方向Xの両端側で切欠部62aから両端部まで略直線状に形成されるものとなる。
補強部材62は、図25に示すように、略平板状に形成された縦リブ65が用いられる場合に、例えば、法線方向Zで地山側Z1の地山側縦リブ65aと、法線方向Zで内空側Z2の内空側縦リブ65bとが併せて設けられてもよい。そして、縦リブ65は、地山側縦リブ65aと内空側縦リブ65bとが法線方向Zで互いに離間させて配置されて、必要に応じて、内空側縦リブ65bの内空側Z2の下端部に切欠部62aが形成される。
補強部材62は、図25(a)に示すように、非対称に形成されたセグメント形鋼2の主桁板3において、各々の主桁板3の本体部20の側面に固着されるとともに、必要に応じて、スキンプレート5に固着される。また、補強部材62は、図25(b)に示すように、線対称に形成されたセグメント形鋼2の主桁板3において、各々の主桁板3のウェブ26に固着される。そして、補強部材62は、必要に応じて、スキンプレート5又は各々の主桁板3の地山側Z1若しくは内空側Z2のフランジ25に固着される。
補強部材62は、図26(a)に示すように、縦リブ65の隅角部が切り欠かれることで、地山側Z1に所定の隙間Gが形成されてもよい。このとき、補強部材62は、必要に応じて、図26(b)に示すように、L字ジベル81等のずれ止め部材61の一部61aが、主桁板3とともに縦リブ65にも固着されてもよい。
補強部材62は、図27に示すように、周方向Yに所定の離間距離dで離間させた複数の補強部材62が鋼殻6の内部6aに設けられてもよい。そして、補強部材62は、鋼殻6の内部6aにおける周方向Yの中央側での離間距離d1が、鋼殻6の内部6aにおける周方向Yの両端側での離間距離d2、d3よりも小さくなることが望ましい。
縦リブ65は、図28、図29に示すように、略平板状に形成された鋼板が法線方向Zに延びて配置されて、周方向Yの4箇所程度に断続的に設けられる。また、本発明を適用したセグメント1は、必要に応じて、図30〜図32に示すように、縦リブ65と配力筋64とが併せて鋼殻6の内部6aに設けられてもよい。このとき、配力筋64は、図30に示すように、縦リブ65から周方向Yに離間させて設けられてもよく、図31、図32に示すように、周方向Yの両側から縦リブ65に当接させて設けられてもよい。
鋼殻6の内部6aでは、図33(a)に示すように、地山側Z1及び内空側Z2の何れか一方又は両方に設けられたスキンプレート5に、法線方向Zに傾斜する略S字状に折曲させたS字ジベル84が固着されてもよい。このとき、S字ジベル84は、必要に応じて、図33(b)に示すように、変形コ字ジベル82の軸方向Xに延びる残部61bに連結されて、軸方向Xに延びる配力筋64が連結されてもよい。このとき、本発明を適用したセグメント1は、S字ジベル84が分割されて部品化されたものとなるため、セグメント製造時の組み立て性を向上させることが可能となる。
本発明を適用したセグメント1は、図20、図33に示すように、複合変形ジベル83又はS字ジベル84における略S字状の折曲部分がスキンプレート5に固着されることで、外荷重に対してスキンプレート5が抵抗する有効幅を拡大してセグメント1の耐荷性能を高めるとともに、外荷重に対してコンクリートのせん断補強性能を効果的に向上させることが可能となる。また、セグメント製造時のコンクリート打設圧によるスキンプレート5の面外変形においては、軸方向Xの中央付近のスキンプレート5が最もたわみ易いものの、略S字状等の斜材状に折り曲げた複合変形ジベル83等を主桁板3近傍で抵抗させることで、スキンプレート5のたわみ変形を効果的に抑制することが可能となる。
本発明を適用したセグメント1は、図30に示すように、配力筋64が縦リブ65から離間させて設けられることで、複数の縦リブ65の間が配力筋64で補強されて、中詰めコンクリート60に耐力の低い箇所が形成されることを回避することが可能となる。また、本発明を適用したセグメント1は、図31、図32に示すように、配力筋64が縦リブ65に当接させて設けられることで、主鋼材63、配力筋64、縦リブ65及び主桁板3を簡便に固着させて、一体性の高いセグメント1を提供することが可能となる。
配力筋64は、周方向Yの両側から縦リブ65に当接させて設けられる場合に、図34(a)に示すように、地山側Z1及び内空側Z2の複数の主鋼材63を取り囲むことで、縦リブ65の上下端部と配力筋64とで主鋼材63を法線方向Zに挟み込んで拘束する。さらに、配力筋64は、図34(b)に示すように、法線方向Zの端部を周方向Yに折り曲げて、配力筋64の折り曲げた端部が縦リブ65の上端部に引っ掛けられてもよい。
本発明を適用したセグメント1は、鋼殻6の内部6aを覆うように、略平板状の鋼板等を湾曲させたスキンプレート5が地山側Z1に設けられる。このとき、本発明を適用したセグメント1は、図29に示すように、法線方向Zで縦リブ65の地山側Z1の上端部が、スキンプレート5から法線方向Zに離間させて設けられて、スキンプレート5と縦リブ65との間に所定の隙間Gが形成される。
本発明を適用したセグメント1は、スキンプレート5と縦リブ65との間に所定の隙間Gが形成されることで、中詰めコンクリート60となるフレッシュコンクリートを鋼殻6の内部6aに充填するときに、フレッシュコンクリートが隙間Gを通過できるものとなる。また、本発明を適用したセグメント1は、図25に示すように、地山側縦リブ65aをスキンプレート5に固着させてスキンプレート5の剛性を向上させながら、地山側縦リブ65aと内空側縦リブ65bとを離間させて所定の隙間Gが形成されることでも、フレッシュコンクリートが隙間Gを通過できるものとなる。このとき、本発明を適用したセグメント1は、フレッシュコンクリートの流動性を隙間Gで確保して、鋼殻6の内部6aへの充填性を向上させることが可能となる。
また、本発明を適用したセグメント1は、スキンプレート5と縦リブ65との間に所定の隙間Gが形成されることで、スキンプレート5と縦リブ65とが互いに離間するものとなるが、スキンプレート5と主桁板3との接合箇所付近に、図14、図15に示すように、適宜、両者を接続する三角リブ、四角リブ又は台形リブ等の補強材66を配置することで、接合箇所付近の剛性が高まるため、セグメント1の性能を向上させる効果が期待できる。なお、三角リブ、四角リブ又は台形リブ等の補強材66は、縦リブ65の有無によらずに適宜配置されて、セグメント1の性能向上を図ることができる。
なお、本発明を適用したセグメント1は、必要に応じて、図8〜図34に示す鋼殻6の内部6aで、ずれ止め部材61、補強部材62、主鋼材63、配力筋64及び縦リブ65が適宜組み合わされた状態で、中詰めコンクリート60が充填されるものとなる。
本発明を適用したセグメント1は、図35に示すように、所定のセグメント1の一端側主桁板31に、軸方向Xに隣り合って連結される他のセグメント1の他端側主桁板32が当接されて、複数のセグメント1が互いに連結されるものとなる。
本発明を適用したセグメント1は、図35(a)に示すように、図4に示す軸方向Xで非対称に形成されたセグメント形鋼2を、一対の主桁板3の各々に共通して略同一形状のものとして用いることで、複数のセグメント1が互いに連結される。
また、本発明を適用したセグメント1は、これに限らず、図35(b)に示すように、図5に示す軸方向Xで線対称に形成されたセグメント形鋼2を、一対の主桁板3の各々に用いることで、複数のセグメント1が互いに連結されてもよい。
さらに、本発明を適用したセグメント1は、図35(c)に示すように、図4に示す非対称に形成されたセグメント形鋼2と、図5に示す線対称に形成されたセグメント形鋼2とを組み合わせて用いることで、複数のセグメント1が互いに連結されてもよい。
なお、本発明を適用したセグメント1は、図36に示すように、軸方向Xに隣り合って連結される他のセグメント1の主桁板3が当接された状態で、一端側主桁板31に形成された嵌合凸部21と、他のセグメント1の他端側主桁板32に形成された嵌合受部22とが、法線方向Zで互いに略同一の位置に周方向Yに連続して形成されてもよい。このとき、本発明を適用したセグメント1は、軸方向Xに隣り合って連結される各々のセグメント1において、軸方向Xの両端部の主桁板3の断面形状を統一させて、主桁板3の断面形状を1種類で済ませることができる。
これにより、本発明を適用したセグメント1は、主桁板3の断面形状が1種類で済むので、主桁板3の製造において製造治具を少なくできることから、製造コストを抑えることが可能となる。また、本発明を適用したセグメント1は、組立時においても主桁板3の向きを統一できるので、組立時の材料管理や組立手間も少なく済ませることが可能となる。
また、本発明を適用したセグメント1は、主桁板3として図7(b)に示すセグメント形鋼2を採用した場合に、図36(a)に示すように、一端側主桁板31及び他端側主桁板32が、セグメント1の周方向Yの断面での中心点に対して点対称に配置される。このとき、本発明を適用したセグメント1は、中詰めコンクリート60に係止される嵌合凸部21が法線方向Zの両端部に配置されるため、中詰めコンクリート60を法線方向Zに挟み込む効果が得られ、鋼殻6と中詰めコンクリート60とをより強固に一体化することができる。さらに、中詰めコンクリート60と当接する面の嵌合凸部21が、主桁板3の法線方向Zの両端部のみに配置されるため、図8〜図34に示す縦リブ65等の配置が容易となり、セグメント1の製作コストを低減することが可能となる。
ここで、本発明を適用したセグメント1は、図37に示すように、軸方向Xの両端部で各々の主桁板3が互いに当接されて、一方の主桁板3の嵌合凸部21が他方の主桁板3の嵌合受部22に嵌合されることで、複数のセグメント1が互いに連結されるものとなる。
このとき、本発明を適用したセグメント1は、特に、一端側主桁板31の湾曲状の嵌合凸部21と、他端側主桁板32の湾曲状の嵌合受部22とが、法線方向Zで互いに略同一の位置に形成されることで、湾曲状の嵌合凸部21が嵌合受部22に確実に嵌め込まれる。さらに、本発明を適用したセグメント1は、他端側主桁板32の平坦状の嵌合凸部21も、一端側主桁板31の平坦状の嵌合受部22に確実に嵌め込まれる。
本発明を適用したセグメント1は、各々の主桁板3に所定の断面形状のセグメント形鋼2が用いられて、互いに対応する形状で湾曲状等に形成された嵌合凸部21及び嵌合受部22が、一対の主桁板3の各々に形成されて確実かつ強固に嵌合するものとなる。本発明を適用したセグメント1は、特に、一対の主桁板3の各々の嵌合凸部21と嵌合受部22とが、法線方向Zで互いに略同一の位置で対応する形状に形成されることで、軸方向Xに連結される複数のセグメント1の一体性を向上させることが可能となる。
また、本発明を適用したセグメント1は、一対の主桁板3の各々の嵌合凸部21と嵌合受部22とが、法線方向Zで互いに略同一の位置で対応する形状に形成されて確実に嵌合されることで、複数のセグメント1の現場での組立てを容易に実施することが可能となる。さらに、本発明を適用したセグメント1は、複数のセグメント1の現場での組立容易性が向上することで、複数のセグメント1の一体性を確実に向上させて、互いに連結される複数のセグメント1の地震時の高耐久性も実現することが可能となる。
本発明を適用したセグメント1は、図6、図7に示すセグメント形鋼2を各々の主桁板3に用いることで、図37に示すように、中詰めコンクリート60に係止される嵌合凸部21及び嵌合受部22の何れか一方又は両方が、鋼殻6の内部6a側に配置される本体部20の側面にも形成される。これにより、本発明を適用したセグメント1は、嵌合凸部21又は嵌合受部22が鋼殻6の内部6a側で中詰めコンクリート60に係止されることで、鋼殻6の内部6aに充填される中詰めコンクリート60と鋼殻6との一体性を向上させることが可能となる。
本発明を適用したセグメント1は、嵌合凸部21及び嵌合受部22が、各々の主桁板3で鋼殻6の内部6aの反対側に配置される何れか一方の側面のみに形成されるだけでなく、鋼殻6の内部6a側に配置される何れか他方の側面にも形成されるものとなる。これにより、本発明を適用したセグメント1は、鋼殻6の内部6a側でも嵌合凸部21及び嵌合受部22が中詰めコンクリート60に係止されることで、鋼殻6の内部6aに充填される中詰めコンクリート60と鋼殻6との一体性を向上させることが可能となる。
また、本発明を適用したセグメント1は、鋼殻6の内部6a側でも嵌合凸部21及び嵌合受部22が中詰めコンクリート60に係止されることで、鋼殻6と中詰めコンクリート60とが法線方向Zに対して一体化されて、トンネル外力に対する鋼殻6の法線方向Zのたわみと中詰めコンクリート60のたわみが略同一状態となり、いわゆる重ねはり構造の挙動を確保することができる。これにより、本発明を適用したセグメント1は、嵌合凸部21及び嵌合受部22と中詰めコンクリート60との係止部分が周方向Yに連続して形成されることで、ずれ止め機能の剛性が極めて高くなり、一体化の効果が格段に高まるものとなる。そして、本発明を適用したセグメント1は、トンネル外力が作用した場合にも、中詰めコンクリート60がトンネル内部に剥落することを抑止する効果が得られるため、トンネル構造の安全性に大きく寄与するものとなる。
また、本発明を適用したセグメント1は、図4に示すように、軸方向Xで非対称に形成されたセグメント形鋼2を、一対の主桁板3の各々で互いに略同一形状のものとして共通して用いることができる。これにより、本発明を適用したセグメント1は、略同一形状のセグメント形鋼2が各々の主桁板3として用いられることで、主桁板3となるセグメント形鋼2の共通化を図り、セグメント1の製作コストを低減することが可能となる。
本発明を適用したセグメント1は、特に、図38に示すように、軸方向Xに隣り合って連結される他のセグメント1の他端側主桁板32が、所定のセグメント1の一端側主桁板31に当接された状態で、軸方向Xに凹状となる止水溝23が形成される。
止水溝23は、軸方向Xで一端側主桁板31と他端側主桁板32とが互いに当接された状態で、嵌合凸部21又は嵌合受部22から法線方向Zに連続させて、軸方向Xの外側Aから内側Bに向けて断面略S字状に湾曲するように凹状に形成される。
止水溝23は、図38(a)に示すように、断面略S字状に湾曲するように形成されることで、比較的大きな間隙となる拡幅部23aと、比較的小さな間隙となる狭小部23bとが形成される。止水溝23は、地山側Z1から地下水圧が作用する前の状態で、ゴム製等のシール材24が拡幅部23aに嵌装されるものとなる。
止水溝23は、図38(b)に示すように、地山側Z1から地下水圧が作用することで、地山側Z1から内空側Z2へ地下水等が浸入しようとして、地下水等の水圧でシール材24が押圧Pされる。このとき、シール材24は、拡幅部23aから狭小部23bに飛び出すように変形して、比較的小さな間隙の狭小部23bに密着するように挟み込まれる。
本発明を適用したセグメント1は、軸方向Xで一端側主桁板31と他端側主桁板32とが互いに当接されて、地山側Z1から地下水圧が作用した後の状態で、比較的小さな間隙の狭小部23bにシール材24が密着して挟み込まれる。これにより、本発明を適用したセグメント1は、密着したシール材24で地下水等の浸入が確実に遮断されるため、複数のセグメント1の連結箇所での止水性能を著しく向上させることが可能となる。
また、本発明を適用したセグメント1は、嵌合凸部21又は嵌合受部22から法線方向Zに連続させて、軸方向Xに凹状となる止水溝23が形成されるため、独立した止水構造をセグメント1に設けることが不要となる。これにより、本発明を適用したセグメント1は、独立した止水構造を不要とすることで、止水構造を設けるためのセグメント1の製作コストを抑制することが可能となる。
また、本発明を適用したセグメント1は、図39に示すように、止水溝23が嵌合凸部21又は嵌合受部22から独立して形成されて、かつ、軸方向Xに隣り合って連結される他のセグメント1の止水溝23と法線方向Zで互いに略同一の位置に形成される場合に、シール材24の幅を自由に選択することが可能となり、さらに、軸方向Xに隣り合う2枚のシール材24が重なり合って地下水圧に抵抗することで、高い止水性能を発揮することが可能となる。このとき、本発明を適用したセグメント1は、軸方向Xで本体部20の両側面に凹状となる止水溝23が形成されて、本体部20の外側Aで凹状となる止水溝23と、本体部20の内側Bで凹状となる止水溝23とが、法線方向Zで互いに略同一の位置に形成されてもよい。本発明を適用したセグメント1は、止水溝23を両面に設けておくことで、内側Bの止水溝23による中詰めコンクリート60との一体性が飛躍的に向上するだけでなく、主桁板3の形状が対称形となって製造効率が飛躍的に向上して、同時に止水機能の代わりにずれ止めの機能を兼用させることが可能となる。
本発明を適用したセグメント1は、図3〜図7に示すように、各々の主桁板3に所定の断面形状のセグメント形鋼2が用いられて、嵌合凸部21及び嵌合受部22が形成されることで、各々の主桁板3の面外方向及び面内方向の剛性が向上する。これにより、本発明を適用したセグメント1は、各々の主桁板3の面外方向及び面内方向の剛性を向上させて、各々の主桁板3の高耐力化を図ることが可能となる。
本発明を適用したセグメント1は、図2に示すように、各々の主桁板3と同様に、必要に応じて、所定の断面形状で形成されたセグメント形鋼2を、各々の継手板4として用いてもよい。各々の継手板4は、図6、図7に示すセグメント形鋼2を用いることで、周方向Yの一端側に配置される一端側継手板41の嵌合凸部21と、周方向Yの他端側に配置される他端側継手板42の嵌合受部22とが、法線方向Zで互いに略同一の位置に軸方向Xに連続して形成される。
これにより、本発明を適用したセグメント1は、一対の継手板4の各々の嵌合凸部21と嵌合受部22とが、法線方向Zで互いに略同一の位置で対応する形状に形成されることで、周方向Yに連結される複数のセグメント1の一体性を向上させることが可能となる。なお、本発明を適用したセグメント1は、例えば、主桁板3及び継手板4の何れか一方においてのみ、所定の断面形状で形成されたセグメント形鋼2が用いられてもよい。
本発明を適用したセグメント1は、特に、一対の主桁板3及び一対の継手板4の両方において、所定の断面形状で形成されたセグメント形鋼2が用いられることで、図1に示すように、複数のセグメント1が軸方向X及び周方向Yで一体的に連結される。このとき、本発明を適用したセグメント1は、複数のセグメント1が周方向Yで一体的に連結されてセグメントリング70が構築されるとともに、複数のセグメントリング70が軸方向Xで一体的に連結されてトンネル7が構築されるものとなる。
本発明を適用したセグメント1は、図18〜図34に示すように、鋼殻6の内部6aに縦リブ65等の補強部材62が設けられる。そして、補強部材62の軸方向Xの両端部が一対の主桁板3に溶接等で固着されると、図40(a)に示すように、各々の主桁板3の周方向Yの中央側が大きく撓み易くなる。
さらに、一般的に、複数のセグメント1が略千鳥状に配置されるため、図40(b)に示すように、軸方向Xに隣り合った他方のセグメント1の継手板4の位置が、軸方向Xに隣り合った一方のセグメント1の主桁板3の周方向Yの略中央となる。このとき、一方のセグメント1の主桁板3の周方向Yの略中央が、他方のセグメント1の継手板4の位置となり構造的弱点となるため、各々の主桁板3の周方向Yの中央側を補強する必要がある。
このように、各々の主桁板3の周方向Yの中央側が大きく撓み易くなるものの、本発明を適用したセグメント1は、図21、図27に示すように、複数のずれ止め部材61又は補強部材62が設けられて、周方向Yの中央側での離間距離d1が両端側での離間距離d2、d3よりも小さくなることで、主桁板3の周方向Yの中央側でずれ止め部材61又は補強部材62が密に設けられる。このとき、本発明を適用したセグメント1は、主桁板3の周方向Yの中央側でずれ止め部材61又は補強部材62が密に設けられることで、各々の主桁板3の周方向Yの中央側を補強するとともにその撓みを防止して、セグメント1の軸方向Xの寸法精度を向上させて高品質なセグメント1となり、また、複数のセグメント1が略千鳥状に配置されたトンネル全体を高強度化することが可能となる。
ここで、セグメント1は、図2に示すように、複数の部材の組立工程において、一般的に、鋼板、形鋼等の切断、切削、曲げ加工、溶接等の多様な加工を実施する必要がある。そして、セグメント1は、加工後の製品として、幅、高さ、捻じれ、曲がり等の寸法精度を許容範囲内に収める必要があるものの、各々の部材の強度及び成分等が異なることから、寸法精度の管理が経験によるところが多く、極めて困難を要していた。
特に、セグメント1の主桁板3は、土水圧等の外荷重に対して抵抗する際の主要部材であり、セグメント1の鋼殻6の外周に配置されるため、品質及び寸法精度として高い水準が要求されている。このため、本発明を適用したセグメント1は、図6、図7に示すように、特に、セグメント形鋼2の全高H又は全幅Wに対して図心位置と重心位置とのずれ量Δを8%以下として、図心位置と重心位置とが略一致するものとする。
ここで、主桁板3の図心位置と重心位置との軸方向X(法線方向Z)のずれ量Δが大きいと、曲げ加工や溶接加工に伴う反り、ねじれなどの変形が大きくなり、セグメント1の所要の寸法精度を確保することが難しくなる。一方、主桁板3の軸方向X(法線方向Z)の全幅W(全高H)が大きいと、主桁板3の剛性が大きくなり、曲げ加工や溶接加工に伴う反り、ねじれなどの変形に対する抵抗性が高まり、セグメント1の所要の寸法精度を確保することが容易になる。
製作難度を示す指標として、全高H又は全幅Wに対する図心位置と重心位置とのずれ量Δを採用すると、ずれ量Δが大きいほど反り、ねじれ変形は大きくなり、製作難度が上がることになる。本発明の発明者は、図41に示すように、これまでの種々の製作実績により、ずれ量Δが8%以下であれば、簡易な矯正で高い水準の品質及び寸法精度を確保することが可能であり、さらにずれ量Δが3%以下であれば、矯正の必要なくより高い水準の品質及び寸法精度を確保することが可能であることを見出した。なお、ずれ量Δが8%を超えると、通常の矯正で所要の寸法精度を確保することは極めて困難となり、大規模な冶具による加工が必要となるため、組立加工費を大幅に増加させることになる。
これにより、本発明を適用したセグメント1は、セグメント形鋼2の断面方向で、図心位置と重心位置とが略一致することで、セグメント形鋼2の組立加工が大幅に削減されるだけでなく、高い水準の品質及び寸法精度も確保することが可能となる。そして、本発明を適用したセグメント1は、特に、セグメント形鋼2の図心位置と重心位置とのずれ量Δを3%以下としたとき、より高い水準の品質及び寸法精度を確保することが可能となる。
本発明を適用したセグメント1の基本思想は、法線方向Zのずれ止め剛性を相対的に大きく設定して、トンネル崩壊等の極限的リスクを回避することに重点を置きつつ、図10〜図34に示すトンネル接線方向のずれ止め部材61等を適宜設けることで、トンネルに作用する外力に適切に抵抗するトンネルセグメント構造を提供することにある。さらに、この基本思想に加えて、周方向Yに連続する嵌合凸部21及び嵌合受部22を主桁板3に形成することで、嵌合機能、止水機能だけでなく、ずれ止め機能を付与することを同時に達成することを可能にしている。しかも、安価に製造するために主桁板3の凹凸形状の配置を工夫することで、低コストと多機能性とを両立させることを可能にしている。
以上、本発明の実施形態の例について詳細に説明したが、上述した実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならない。
1 :セグメント
2 :セグメント形鋼
2a :湾曲面
2b :平坦面
20 :本体部
20a :一方側面
20b :他方側面
21 :嵌合凸部
22 :嵌合受部
23 :止水溝
23a :拡幅部
23b :狭小部
24 :シール材
25 :フランジ
26 :ウェブ
3 :主桁板
31 :一端側主桁板
32 :他端側主桁板
4 :継手板
41 :一端側継手板
42 :他端側継手板
5 :スキンプレート
6 :鋼殻
6a :内部
60 :中詰めコンクリート
61 :ずれ止め部材
61a :一部
61b :残部
62 :補強部材
62a :切欠部
63 :主鋼材
64 :配力筋
65 :縦リブ
65a :地山側縦リブ
65b :内空側縦リブ
66 :補強材
7 :トンネル
70 :セグメントリング
81 :L字ジベル
82 :変形コ字ジベル
83 :複合変形ジベル
84 :S字ジベル
A :外側
B :内側
X :軸方向
Y :周方向
Z :法線方向

Claims (14)

  1. 複数連結されることでトンネルが構築されるセグメントであって、
    トンネルの軸方向の両端部に配置される一対の主桁板と、トンネルの周方向の両端部に配置される一対の継手板とを備え、中詰めコンクリートが内部に充填される鋼殻が一対の前記主桁板及び一対の前記継手板に取り囲まれることで形成されて、
    一対の前記主桁板は、トンネルの軸方向の一端側に配置された前記主桁板となる一端側主桁板、及び、トンネルの軸方向の他端側に配置された前記主桁板となる他端側主桁板に、トンネルの法線方向に延びる本体部が形成されて、前記本体部からトンネルの軸方向に突出する嵌合凸部が前記一端側主桁板に形成されるとともに、前記本体部からトンネルの軸方向に陥没する嵌合受部が前記他端側主桁板に形成されて、前記一端側主桁板に形成された前記嵌合凸部と前記他端側主桁板に形成された前記嵌合受部とが、トンネルの法線方向で互いに略同一の位置にトンネルの周方向に連続して形成されて、
    前記鋼殻の内部では、一対の前記主桁板の片方に固着されるずれ止め部材、又は、一対の前記主桁板の両方に架設される補強部材が設けられること
    を特徴とするセグメント。
  2. 前記ずれ止め部材は、トンネルの法線方向で地山側及び内空側の何れか一方又は両方に設けられたスキンプレートと前記主桁板とに固着される補強材、又は、前記スキンプレートに固着されない鉄筋、鋼板、形鋼、頭付スタッド若しくはU字ジベルが用いられること
    を特徴とする請求項1記載のセグメント。
  3. 前記ずれ止め部材は、略L字状に折曲させたL字ジベルが用いられて、前記L字ジベルの一部となる一辺が前記主桁板に固着されるとともに、前記L字ジベルの残部となる他辺に、トンネルの軸方向に延びる配力筋が連結されること
    を特徴とする請求項1記載のセグメント。
  4. 前記ずれ止め部材は、略コの字状に折曲させた変形コ字ジベルが用いられて、前記変形コ字ジベルの一部がトンネルの法線方向で地山側及び内空側の何れか一方又は両方に設けられたスキンプレートと前記主桁板とに固着されるとともに、前記変形コ字ジベルの残部にトンネルの軸方向に延びる配力筋が連結されること
    を特徴とする請求項1記載のセグメント。
  5. 前記ずれ止め部材は、略コの字状の折曲部分と略S字状の折曲部分とが形成された複合変形ジベルが用いられて、前記複合変形ジベルの一部がトンネルの法線方向で地山側及び内空側の何れか一方又は両方に設けられたスキンプレートと前記主桁板とに固着されるとともに、前記複合変形ジベルの残部にトンネルの軸方向に延びる配力筋が連結されること
    を特徴とする請求項1記載のセグメント。
  6. 前記ずれ止め部材は、前記一端側主桁板及び前記他端側主桁板の各々に固着されることで一対となって設けられて、トンネルの軸方向に延びる配力筋の両端部が一対の前記ずれ止め部材に連結されること
    を特徴とする請求項2〜5の何れか1項記載のセグメント。
  7. 前記ずれ止め部材は、トンネルの周方向に所定の離間距離で離間させた複数の前記ずれ止め部材が前記鋼殻の内部に設けられて、トンネルの周方向の中央側での前記離間距離が、トンネルの周方向の両端側での前記離間距離よりも小さくなること
    を特徴とする請求項2〜6の何れか1項記載のセグメント。
  8. 前記補強部材は、トンネルの軸方向の両端部が一対の前記主桁板に固着される鉄筋、鋼板又は形鋼が用いられること
    を特徴とする請求項1記載のセグメント。
  9. 前記補強部材は、トンネルの軸方向の両端部が一対の前記主桁板に固着される略平板状の縦リブが用いられて、トンネルの軸方向で両端側よりも中央側で、前記縦リブの下端部がトンネルの法線方向で地山側に配置された切欠部が形成されること
    を特徴とする請求項1記載のセグメント。
  10. 前記縦リブは、前記切欠部がトンネルの軸方向で略直線状に延びて形成されるとともに、前記切欠部から両端部まで略テーパ状に傾斜させて形成されること
    を特徴とする請求項9記載のセグメント。
  11. 前記縦リブは、トンネルの法線方向で地山側の地山側縦リブと、トンネルの法線方向で内空側の内空側縦リブとが併せて設けられて、前記地山側縦リブと前記内空側縦リブとが、トンネルの法線方向で互いに離間させて配置されること
    を特徴とする請求項9又は10記載のセグメント。
  12. 前記縦リブは、トンネルの法線方向で地山側の隅角部が切り欠かれること
    を特徴とする請求項9〜11の何れか1項記載のセグメント。
  13. 前記補強部材は、トンネルの周方向に所定の離間距離で離間させた複数の前記補強部材が前記鋼殻の内部に設けられて、トンネルの周方向の中央側での前記離間距離が、トンネルの周方向の両端側での前記離間距離よりも小さくなること
    を特徴とする請求項8〜12の何れか1項記載のセグメント。
  14. 前記鋼殻の内部では、トンネルの法線方向で地山側及び内空側の何れか一方又は両方に設けられたスキンプレートに、トンネルの法線方向に傾斜する略S字状に折曲させたS字ジベルが固着されること
    を特徴とする請求項1〜13の何れか1項記載のセグメント。
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