JP2017109928A - 複合粒子 - Google Patents

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Abstract

【課題】少なくとも1種の固体UVフィルターで被覆された少なくとも1種のコア粒子を含む複合粒子であって、特定のアニオン性界面活性剤の存在下で向上したUV防御性能を失わない複合粒子、並びに該複合粒子を含む化粧用組成物であって、水で洗浄したときでも向上したUV防御を失わない組成物を提供すること。【解決手段】本発明は、(a)少なくとも1種のコア粒子を含む本発明による複合粒子であって、(a)コア粒子が、(b)少なくとも1種の固体UVフィルターを含む少なくとも1つの第1のコーティング層で少なくとも一部分覆われており、第1のコーティング層が、(c)少なくとも1種の疎水性ブロックコポリマーを含む少なくとも1つの第2のコーティング層で少なくとも一部分覆われている、複合粒子、並びに該複合粒子を含む化粧用組成物に関する。本発明による複合粒子は、特定のアニオン性界面活性剤の存在下でも向上したUV防御性能を維持することができ、本発明による組成物は、水で洗浄する場合でも向上したUV防御を維持することができる。【選択図】なし

Description

本発明は、少なくとも1種の固体UVフィルターを含む少なくとも1つの第1のコーティング層と、少なくとも1種の疎水性ブロックコポリマーを含む少なくとも1つの第2のコーティング層とを有するコア粒子を含む複合粒子、並びに該複合粒子を含む組成物、好ましくは化粧用組成物、該複合粒子を調製するための方法等に関する。
多くの化粧品は、紫外線をシールドするために1種又は複数のUVフィルターを含む。特に、皮膚用化粧品は、一般に、紫外線から皮膚を防御するためにTiO2の微粒子等の固体無機UVフィルターを含む。
WO2012/105060及びWO2012/105723は、固体無機UVフィルター及び/又は着色顔料で被覆されている小型コア粒子を含む複合顔料を開示している。
WO2014/010101は、固体無機UVフィルターで被覆されている小型中空コア粒子を含む複合顔料を開示している。
上記の複合顔料は、TiO2微粒子等の固体無機UVフィルターの単純粉末と比較して、向上したUV防御性能をもたらすことができる。したがって、上記の複合顔料を含む化粧用組成物は、固体無機UVフィルターの単純粉末を含む組成物と比較して、向上したUV防御をもたらすことができる。
WO2012/105060 WO2012/105723 WO2014/010101 米国特許第4,617,390号 米国特許第6,225,467号 WO2004/085412 WO06/035000 WO06/034982 WO06/034991 WO06/035007 WO2006/034992 WO2006/034985 USP5240975 EP-669,323 米国特許第2,463,264号 米国特許第5,237,071号 米国特許第5,166,355号 GB-2,303,549 DE-19,726,184 EP-893,119 WO93/04665 DE-19855649 US-A-2002/005562 USP5221534 欧州特許第0293795号 JP-A-2-295912 米国特許第3,709,437号 米国特許第3,937,364号 米国特許第4,022,351号 米国特許第4,1147,306号 米国特許第4,184,615号 米国特許第4,598,862号 米国特許第4,615,467号 米国特許第5,364,031号
Cosmetics & Toiletries、1990年2月、第105巻、53〜64頁 「Symmetrical Triazine Derivatives」、IP.COM Journal、IP.COM INC社、WEST HENRIETTA、NY、米国(2004年9月20日)
しかし、上記の複合顔料は、数種の特定のアニオン性界面活性剤の存在下で向上したUV防御性能を失う場合があること、及び上記の複合顔料を含む化粧用組成物は、水で洗浄する場合でさえ、向上したUV防御を失う場合があることが観察された。
本発明の目的は、少なくとも1種の固体UVフィルターで被覆された少なくとも1種のコア粒子を含む複合粒子であって、特定のアニオン性界面活性剤の存在下で向上したUV防御性能を失わない複合粒子、並びに該複合粒子を含む化粧用組成物であって、水で洗浄したときでも向上したUV防御を失わない組成物を提供することである。
上記の目的は、
(a)少なくとも1種のコア粒子を含む複合粒子であって、
前記(a)コア粒子が、(b)少なくとも1種の固体UVフィルターを含む少なくとも1つの第1のコーティング層で少なくとも一部分覆われており、
前記第1のコーティング層が、(c)少なくとも1種の疎水性ブロックコポリマーを含む少なくとも1つの第2のコーティング層で少なくとも一部分覆われている、複合粒子によって達成することができる。
(a)コア粒子の平均粒径は、100nm以上、好ましくは200nm以上、より好ましくは300nm以上、且つ/又は50μm以下、好ましくは20μm以下、より好ましくは10μm以下であってよい。
(a)コア粒子は、少なくとも1種の無機材料及び/又は少なくとも1種の有機材料、好ましくは少なくとも1種の有機材料を含んでもよい。
(b)固体UVフィルターは、固体無機UVフィルターから選択することができ、好ましくは炭化ケイ素、金属酸化物、及びそれらの混合物からなる群から選択され、より好ましくは酸化チタンである。
(b)固体UVフィルターは、1nmから200nm、好ましくは5nmから100nm、より好ましくは10nmから50nmの平均粒径を有してもよい。
(a)コア粒子の(b)固体UVフィルターに対する質量比は、10:90から90:10、好ましくは20:80から80:20、より好ましくは30:70から70:30であってよい。
(c)疎水性ブロックコポリマーは、50%以上、好ましくは60%以上、より好ましくは70%以上の回復率を有してもよい。
(c)疎水性ブロックコポリマーは、任意選択で水素添加されている、少なくとも1つのスチレンブロックと、ブタジエン、エチレン、プロピレン、ブチレン及びイソプレン又はそれらの混合物から選択される単位を含む少なくとも1つのブロックとを好ましくは含む炭化水素系ブロックコポリマーであってもよい。
(c)疎水性ブロックコポリマーは、任意選択で水素添加されている、スチレン-エチレン/プロピレン、スチレン-エチレン/ブタジエン、スチレン-エチレン/ブチレン、スチレン-エチレン/イソプレンジブロックコポリマー、並びに任意選択で水素添加されている、スチレン-エチレン/プロピレン-スチレン、スチレン-エチレン/ブタジエン-スチレン、スチレン-エチレン/ブチレン-スチレン、スチレン-イソプレン-スチレン、及びスチレン-ブタジエン-スチレントリブロックコポリマー、並びにそれらの混合物から選択することができる。
(a)コア粒子の(c)疎水性ブロックコポリマーに対する質量比は、50:50から99:1、好ましくは60:40から95:5、より好ましくは70:30から90:10であってよい。
第2のコーティング層の量は、複合粒子の総質量に対して0.01から30質量%、好ましくは0.1から20質量%、より好ましくは0.3から15質量%であってよい。
上記の目的はまた、本発明による複合粒子を含む組成物、好ましくは化粧用組成物によって達成することができる。
本発明はまた、本発明による複合粒子の美容的使用に関する。
本発明はまた、
本発明による複合粒子、又は本発明による化粧用組成物をケラチン物質に塗布する工程
を含む方法、好ましくは美容方法に関する。
本発明はまた、
(a)少なくとも1種のコア粒子、
(b)少なくとも1種の固体UVフィルター、及び
(c)少なくとも1種の疎水性ブロックコポリマー
を機械化学的融合プロセスにかける工程を含む、複合粒子の製造方法に関する。
鋭意検討の結果、本発明者等は、少なくとも1種の固体UVフィルターで被覆された少なくとも1種のコア粒子を含む複合粒子であって、特定のアニオン性界面活性剤の存在下で向上したUV防御性能を失わない複合粒子、並びに該複合粒子を含む化粧用組成物であって、水で洗浄する場合でも向上したUV防御を失わない組成物を提供することが可能であることを発見した。
したがって、本発明による複合粒子は、(a)少なくとも1種のコア粒子
を含み、
(a)コア粒子は、(b)少なくとも1種の固体UVフィルターを含む少なくとも1つの第1のコーティング層で少なくとも一部分覆われており、
第1のコーティング層は、(c)少なくとも1種の疎水性ブロックコポリマーを含む少なくとも1つの第2のコーティング層で少なくとも一部分覆われている。
本発明による組成物は、上記の複合粒子を含む。
本発明による複合粒子は、特定のアニオン性界面活性剤の存在下でも向上したUV防御性能を維持することができ、本発明による化粧用組成物は、水で洗浄する場合でも向上したUV防御を維持することができる。
以下では、本発明による複合粒子及び組成物等を詳細に説明する。
[複合粒子]
本発明による複合粒子は、(b)少なくとも1種の固体UVフィルターを含む少なくとも1つの第1のコーティング層で少なくとも一部分覆われている(a)少なくとも1種のコア粒子を含み、第1のコーティング層は、(c)少なくとも1種の疎水性ブロックコポリマーを含む少なくとも1つの第2のコーティング層で少なくとも一部分覆われている。(a)コア粒子、(b)固体UVフィルター、及び(c)疎水性ブロックコポリマーについて、下記で説明する。
{コア粒子}
本発明による複合粒子は、少なくとも1種の(a)コア粒子を含む。2種以上の(a)コア粒子を使用する場合、これらは同じであっても異なっていてもよい。
本発明による複合粒子に使用される(a)コア粒子は、上記の第1及び第2のコーティング層で少なくとも一部分被覆されうる限り限定されない。
(a)コア粒子の平均粒径は、100nm以上、好ましくは200nm以上、より好ましくは300nm以上、且つ/又は50μm以下、好ましくは20μm以下、より好ましくは10μm以下であることが好ましい。
別段の定義がない限り、平均粒径又は平均粒子直径は、算術平均直径であり、例えば、走査型電子顕微鏡で得られた画像上で選択される100個の粒子の寸法の平均を計算することによって求めることができる。
(a)コア粒子は、任意の形状であってよい。
例えば、(a)コア粒子は、少なくとも1つの凹面を有し、好ましくは全体的に凹形の、凹状粒子であってもよい。凹面は、小さな窪み又は穴ではなく、好ましくは粒子の幾何学的中心又は重心を含む、大きな空洞又は凹みである。好ましくは、(a)コア粒子は、凹状内表面、及び凹状内表面の反対側にある凸状外表面を画定する。特に、(a)コア粒子は、好ましくは、中空球の一部又は椀の形態である。(a)コア粒子は、蹄鉄又はアーチの形状の横断面を有してもよい。
一方、少なくとも5、好ましくは10超、より好ましくは20超、より好ましくは50超のアスペクト比を有する板の形態のコア粒子を使用することが可能である。アスペクト比は、平均厚さ及び平均長さによって、アスペクト比=長さ/厚さの式に従って求めることができる。
板様粒子を本発明に使用する場合、板様粒子は、100nm以上、好ましくは200nm以上、より好ましくは300nm以上、且つ/又は30μm以下、好ましくは20μm以下、より好ましくは10μm以下の(最長の)長さを有することが好ましい。
好ましい実施形態では、(a)コア粒子は、球形である。
(a)コア粒子は、中実であっても中空であってもよい。
(a)コア粒子の材料は限定されない。(a)コア粒子の材料は、少なくとも1種の無機材料及び/又は少なくとも1種の有機材料を含んでもよい。(a)コア粒子は、少なくとも1種の有機材料を含むことが好ましい場合がある。
無機材料及び/又は有機材料は、中空又は多孔性であってもよい。材料の多孔度は、BET法により、0.05m2/gから1,500m2/g、より好ましくは0.1m2/gから1,000m2/g、更に好ましくは0.2m2/gから500m2/gの比表面積によって特徴付けることができる。しかし、固体無機材料及び/又は固体有機材料、好ましくは「中空でない」材料を使用することが好ましい。
好ましくは、有機材料は、(コ)ポリ(メタ)アクリレート、(コ)ポリアミド、シリコーン(特に、シリコーン樹脂)、(コ)ポリウレタン、(コ)ポリエチレン、(コ)ポリプロピレン、(コ)ポリスチレン、(コ)ポリヒドロキシアルカノエート、(コ)ポリカプロラクタム、(コ)ポリ(ブチレン)スクシネート、(コ)ポリサッカライド、(コ)ポリペプチド、(コ)ポリビニルアルコール、(コ)ポリビニル樹脂、フルオロ(コ)ポリマー、(コ)ポリエステル、(コ)ポリ乳酸、ワックス、アミドスルホン酸多価金属塩、アシル化アミノ酸、及びそれらの混合物からなる群から選択することができる。
特に、有機材料としては、コポリスチレンが好ましい場合があり、スチレン/アクリレートコポリマー、及び架橋スチレン/メタクリル酸メチルコポリマーがより好ましい場合がある。したがって、(a)コア粒子としては、例えば、Rohm and Haas社によって市販されているSunspheres(スチレン/アクリレートコポリマーから作製された小型中空粒子)、並びに日本のJSR株式会社によって市販されているSX859(A)及びSX866(B)(架橋スチレン/メタクリル酸メチルコポリマーから作製された小型中空粒子)が好ましい場合がある。ポリメタクリル酸メチル粒子、例えばMP-2200、MP-2701及びMP-1451並びにメタクリル酸メチルクロスポリマー、例えばMR-7GC(日本の綜研化学株式会社によって市販されている)もまた有機材料として好ましい場合がある。
(コ)ポリアミド、例えばNylon(登録商標)、ポリヒドロキシアルカノエート、例えばポリ乳酸、(コ)ポリウレタン、シリコーン及びそれらの混合物もまた好ましい場合がある。(コ)ポリアミド粒子としては、東レ株式会社によって市販されているSP-500及びArkema社によって市販されているOrgasolがより好ましい場合がある。(コ)ポリウレタン粒子としては、東色ピグメント株式会社によって市販されているD-400がより好ましい場合がある。シリコーンとしては、シリコーン樹脂(特に、ポリメチルシルセスキオキサン)、例えばMomentive Performance Materials社によって市販されているTospearlが有機材料としてより好ましい場合がある。
フルオロ(コ)ポリマーとしては、例えば、PTFEを使用することができる。アミドスルホン酸多価金属塩としては、例えば、N-ラウロイルタウリンカルシウムを使用することができる。アシル化アミノ酸としては、ラウロイルリシンを使用することができる。
ポリサッカライドとしては、デンプン、セルロース及びその誘導体、並びにそれらの混合物を挙げることができる。セルロース及びその誘導体が好ましい。セルロース及びその誘導体は、多孔性であっても非多孔性であってもよい。しかし、セルロース及びその誘導体は、多孔性であることが好ましい。一実施形態によれば、セルロース誘導体は、セルロースエステル及びエーテルから選択することができる。
「セルロースエステル」という用語は、上記及び下記の文章中では、部分的に又は完全にエステル化された無水グルコース環のα(1〜4)配列からなるポリマーを意味し、このエステル化は、前記無水グルコース環の遊離ヒドロキシル官能基の全て又は一部のみと、1から4個の炭素原子を含有する直鎖状又は分枝状のカルボン酸又はカルボン酸誘導体(酸塩化物若しくは酸無水物)との反応によって得られる。好ましくは、セルロースエステルは、前記環の遊離ヒドロキシル官能基の一部と、1から4個の炭素原子を含有するカルボン酸との反応により得られる。有利には、セルロースエステルは、セルロースアセテート、プロピオネート、ブチレート、イソブチレート、アセトブチレート及びアセトプロピオネート、並びにそれらの混合物から選択される。
「セルロースエーテル」という用語は、部分的にエーテル化された無水グルコース環のα(1〜4)配列からなるポリマーを意味し、前記環の遊離ヒドロキシル官能基の一部は、-OR基で置換されており、Rは、好ましくは、1から4個の炭素原子を含有する直鎖状又は分枝状のアルキル基である。したがって、セルロースエーテルは、好ましくは、1から4個の炭素原子を含有するアルキル基を有するセルロースアルキルエーテル、例えばセルロースメチル、プロピル、イソプロピル、ブチル及びイソブチルエーテルから選択される。
セルロース及びその誘導体を含むコア粒子としては、以下のセルロース粒子を挙げることができる:
大東化成工業株式会社によって市販されているCellulobeads USF(多孔性セルロース)、Cellulobeads D-5、Cellulobeads D-10、MOISCELL PW D-5 XP(コハク酸カリウムセルロース)、及びMOISCELL PW D-50 XP(コハク酸カリウムセルロース)、
チッソ株式会社によって市販されているCELFLOW C-25(セルロース)、CELFLOW T-25(セルロースアセテート)、CELFLOW TA-25セルロースアセテート、
松本油脂製薬株式会社によって市販されているMICROPEARL CB-10(セルロース)、
FMC corporation社によって市販されているAvicel PH105(微結晶性セルロース)、
旭化成株式会社によって市販されているCeolus PH-101(微結晶性セルロース)、Ceolus PH-F20JP(微結晶性セルロース)、CEOLUS RC-A591NF(微結晶性セルロース/セルロースガム)、
DOW Chemical社によって市販されているETHOCEL standard 100 premium(エチルセルロース)。
ポリ乳酸としては、例えば、Ecosoft 608XF及びEcosoft 611(Micro Powder社によって市販されている)を使用することができる。
好ましくは、無機材料は、マイカ、合成マイカ、タルク、セリサイト、窒化ホウ素、ガラスフレーク、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化チタン、ヒドロキシアパタイト、シリカ、シリケート、酸化亜鉛、硫酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、三ケイ酸マグネシウム、酸化アルミニウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸カルシウム、リン酸カルシウム、酸化マグネシウム、オキシ塩化ビスマス、カオリン、ハイドロタルサイト、鉱物クレイ、合成クレイ、酸化鉄、及びそれらの混合物からなる群から選択することができる。特に、天然マイカ、合成マイカ、セリサイト、カオリン、タルク、シリカ、及びそれらの混合物が好ましい。
特に、シリカ粒子、例えば日揮触媒化成株式会社によって市販されているCosmo 30、Satinier M16及びBA-1、並びにAGCエスアイテック株式会社によって市販されているSunsphere H33が好ましい場合がある。
(a)コア粒子は、予め被覆されていてもいなくてもよい。
特定の実施形態では、(a)コア粒子は、元から被覆されていてもよい。(a)コア粒子の元のコーティングの材料は限定されないが、有機材料、例えばアミノ酸、N-アシルアミノ酸、アミド、シリコーン、及び変性シリコーンが好ましい場合がある。有機材料としては、ラウロイルリシン及びアクリル変性シリコーンを挙げることができる。
少なくとも1種の小型コア粒子と少なくとも1種の大型コア粒子との組合せを使用することが好ましい場合がある。
小型コア粒子の平均粒径又は平均粒子直径は、100nm超且つ1μm未満、好ましくは800nm未満、より好ましくは600nm未満であってよい。
大型コア粒子の平均粒径又は平均粒子直径は、2μm以上、好ましくは3μm以上、より好ましくは4μm以上、更に好ましくは5μm以上であってよい。大型コア粒子の平均粒径は、30μm以下、好ましくは20μm以下、より好ましくは10μm以下に限定されうる。
小型及び大型コア粒子の材料は、独立して選択することができる。材料としては、上記で説明した有機及び無機材料を使用することができる。
本発明による複合粒子中で、小型コア粒子の大型コア粒子に対する質量比は、10:90から90:10、好ましくは20:80から80:20、より好ましくは30:70から70:30であってよい。
好ましい実施形態では、本発明による複合粒子は、以下の要件を満たすことができる:
小型コア粒子は、少なくとも1種のコポリスチレン、好ましくはスチレン/アクリレートコポリマー、及び/又はシリカを含み、
大型コア粒子は、少なくとも1種のポリ(メタ)アクリレート、好ましくはメタクリル酸メチルポリマー、及び/又はシリコーン樹脂を含む。
(a)コア粒子は、複合粒子中に、複合粒子の総質量に対して45から90質量%の範囲、好ましくは40から80質量%の範囲、より好ましくは35から70質量%の含有率で存在してよい。
{固体UVフィルター}
本発明による複合粒子の第1のコーティング層は、少なくとも1種の(b)固体UVフィルターを含む。2種以上の(b)固体UVフィルターを使用する場合、これらは同じであっても異なっていてもよい。
(b)固体UVフィルターは、複合粒子中に、複合粒子の総質量に対して1から50質量%の範囲、好ましくは4から40質量%の範囲、より好ましくは8から35質量%の含有率で存在してよい。
(固体無機UVフィルター)
(a)コア粒子上の第1のコーティング層中の(b)固体UVフィルターは、固体無機UVフィルターであってもよい。2種以上の固体無機UVフィルターを使用する場合、これらは同じであっても異なっていてもよく、好ましくは同じである。固体無機UVフィルターは、親水性及び/又は親油性であってよい。固体無機UVフィルターは、適切には、化粧品において一般に使用される水及びエタノール等の溶媒に不溶性である。「固体」という用語は、1atm下25℃での固体を意味する。
固体無機UVフィルターは、その平均(一次)粒子直径が1nmから200nm、好ましくは5nmから100nm、より好ましくは10nmから50nmの範囲になるような中型微粒子の形態であることが好ましい。本明細書における平均(一次)粒径又は平均(一次)粒子直径は、算術平均直径である。
固体無機UVフィルターは、炭化ケイ素、被覆されていてもいなくてもよい金属酸化物、及びそれらの混合物からなる群から選択される少なくとも1種の無機化合物を含んでもよい。
好ましくは、固体無機UVフィルターは、金属酸化物で形成された顔料(一次粒子の平均径:一般的に1nmから200nm、好ましくは5nmから100nm、より好ましくは10nmから50nm)、例えば、全てそれ自体が周知のUV光防御剤である、酸化チタン(非晶質又はルチル及び/若しくはアナターゼ型の結晶質)、酸化鉄、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム又は酸化セリウムで形成された顔料等から選択される。
固体無機UVフィルターは、被覆されていてもいなくてもよい。固体無機UVフィルターは、少なくとも1つのコーティングを有してもよい。コーティングは、アルミナ、シリカ、水酸化アルミニウム、シリコーン、シラン、脂肪酸又はその塩(例えばナトリウム、カリウム、亜鉛、鉄若しくはアルミニウム塩)、脂肪アルコール、レシチン、アミノ酸、ポリサッカライド、タンパク質、アルカノールアミン、ワックス、例えばビーズワックス、(メタ)アクリルポリマー、有機UVフィルター、及び(ペル)フルオロ化合物からなる群から選択される少なくとも1種の化合物を含んでもよい。
被覆固体無機UVフィルターは、以下のものであってもよい:
シリカで被覆された酸化チタン、例えば池田物産株式会社製の製品「Sunveil」、
シリカ及び酸化鉄で被覆された酸化チタン、例えば池田物産株式会社製の製品「Sunveil F」、
シリカ及びアルミナで被覆された酸化チタン、例えばテイカ株式会社製の製品「Microtitanium Dioxide MT 500 SA」、Tioxide社製の製品「Tioveil」、及びRhodia社製の製品「Mirasun TiW 60」、
アルミナで被覆された酸化チタン、例えば石原産業株式会社製の製品「Tipaque TTO-55(B)」及び「Tipaque TTO-55(A)」、並びにKemira社製の製品「UVT 14/4」、
アルミナ及びステアリン酸アルミニウムで被覆された酸化チタン、例えばテイカ株式会社製の製品「Microtitanium Dioxide MT 100 T、MT 100 TX、MT 100 Z、若しくはMT-01」、Uniqema社製の製品「Solaveil CT-10 W」及び「Solaveil CT 100」、並びにMerck社製の製品「Eusolex T-AVO」、
アルミナ及びラウリン酸アルミニウムで被覆された酸化チタン、例えばテイカ株式会社製の製品「Microtitanium Dioxide MT 100 S」、
酸化鉄及びステアリン酸鉄で被覆された酸化チタン、例えばテイカ株式会社製の製品「Microtitanium Dioxide MT 100 F」、
酸化亜鉛及びステアリン酸亜鉛で被覆された酸化チタン、例えばテイカ株式会社製の製品「BR351」、
シリカ及びアルミナで被覆され、シリコーンで処理された酸化チタン、例えばテイカ株式会社製の製品「Microtitanium Dioxide MT 600 SAS」、「Microtitanium Dioxide MT 500 SAS」及び「Microtitanium Dioxide MT 100 SAS」、
シリカ、アルミナ、及びステアリン酸アルミニウムで被覆され、シリコーンで処理された酸化チタン、例えばチタン工業株式会社製の製品「STT-30-DS」、
シリカで被覆され、シリコーンで処理された酸化チタン、例えばKemira社製の製品「UV-Titan X 195」、
アルミナで被覆され、シリコーンで処理された酸化チタン、例えば石原産業株式会社製の製品「Tipaque TTO-55(S)」若しくはKemira社製の製品「UV Titan M 262」、
トリエタノールアミンで被覆された酸化チタン、例えばチタン工業株式会社製の製品「STT-65-S」、
ステアリン酸で被覆された酸化チタン、例えば石原産業株式会社製の製品「Tipaque TTO-55(C)」、又は
ヘキサメタリン酸ナトリウムで被覆された酸化チタン、例えばテイカ株式会社製の製品「Microtitanium Dioxide MT 150 W」。
シリコーンで処理された他の酸化チタン顔料は、好ましくは、オクチルトリメチルシランで処理され、個々の粒子の平均径が25から40nmであるTiO2、例えばDegussa Silices社によって商標「T 805」で市販されているもの、ポリジメチルシロキサンで処理され、個々の粒子の平均径が21nmであるTiO2、例えばCardre社によって商標「70250 Cardre UF TiO2Si3」で市販されているもの、ポリジメチルヒドロシロキサンで処理され、個々の粒子の平均径が25nmであるアナターゼ/ルチルTiO2、例えばColor Techniques社によって商標「Microtitanium Dioxide USP Grade Hydrophobic」で市販されているものである。
好ましくは、以下の被覆TiO2を被覆無機UVフィルターとして使用することができる:
ステアリン酸(及び)水酸化アルミニウム(及び)TiO2、例えばテイカ株式会社製の製品「MT-100 TV」、平均一次粒子直径15nm、
ジメチコン(及び)ステアリン酸(及び)水酸化アルミニウム(及び)TiO2、例えば三好化成株式会社製の製品「SA-TTO-S4」、平均一次粒子直径15nm、
シリカ(及び)TiO2、例えばテイカ株式会社製の製品「MT-100 WP」、平均一次粒子直径15nm、
ジメチコン(及び)シリカ(及び)水酸化アルミニウム(及び)TiO2、例えばテイカ株式会社製の製品「MT-Y02」及び「MT-Y-110 M3S」、平均一次粒子直径10nm、
ジメチコン(及び)水酸化アルミニウム(及び)TiO2、例えば三好化成株式会社製の製品「SA-TTO-S3」、平均一次粒子直径15nm、
ジメチコン(及び)アルミナ(及び)TiO2、例えばSachtleben社製の製品「UV TITAN M170」、平均一次粒子直径15nm、並びに
シリカ(及び)水酸化アルミニウム(及び)アルギン酸(及び)TiO2、例えばテイカ株式会社製の製品「MT-100 AQ」、平均一次粒子直径15nm。
UVフィルター能力の観点から、少なくとも1種の有機UVフィルターで被覆されたTiO2がより好ましい場合がある。有機UVフィルターとしては、ジベンゾイルメタン誘導体、例えばブチルメトキシジベンゾイルメタン(アボベンゾン)及びBASF社によって「TINOSORB」Mとして市販されている2,2'-メチレンビス[6-(2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)-4-(1,1,3,3-テトラメチル-ブチル)フェノール](メチレンビス-ベンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェノール)が好ましい場合がある。したがって、例えば、アボベンゾン(及び)ステアリン酸(及び)水酸化アルミニウム(及び)TiO2、例えばテイカ株式会社製の製品「HXMT-100ZA」、平均一次粒子直径15nmを好ましくは使用することができる。
非被覆酸化チタン顔料は、例えば、テイカ株式会社によって商標「Microtitanium Dioxide MT500B」又は「Microtitanium Dioxide MT600B」で、Degussa社によって商標「P 25」で、Wacker社によって商標「Oxyde de titane transparent PW」で、三好化成株式会社によって商標「UFTR」で、Tomen社によって商標「ITS」で、及びTioxide社によって商標「Tioveil AQ」で市販されているものである。
非被覆酸化亜鉛顔料は、例えば、以下のものである:
Sunsmart社によって商標「Z-cote」で市販されているもの、
Elementis社によって商標「Nanox」で市販されているもの、及び
Nanophase Technologies社によって商標「Nanogard WCD 2025」で市販されているもの。
被覆酸化亜鉛顔料は、例えば、以下のものである:
Toshiba社によって商標「Oxide Zinc CS-5」で市販されているもの(ポリメチルヒドロシロキサンで被覆されたZnO)、
Nanophase Technologies社によって商標「Nanogard Zinc Oxide FN」で市販されている[Finsolv TN、安息香酸アルキル(C12〜C15)中の40%分散体としての]もの、
大東化成工業株式会社によって商標「Daitopersion Zn-30」及び「Daitopersion Zn-50」で市販されているもの(シリカ及びポリメチルヒドロシロキサンで被覆されたナノ酸化亜鉛を30%又は50%含む、オキシエチレン化ポリジメチルシロキサン/シクロポリメチルシロキサン分散体)、
ダイキン工業株式会社によって商標「NFD Ultrafine ZnO」で市販されているもの(シクロペンタシロキサン分散体としての、ペルフルオロアルキルホスフェート及びペルフルオロアルキルエチルベースのコポリマーで被覆されたZnO)、
信越化学工業株式会社によって商標「SPD-Z1」で市販されているもの(シクロジメチルシロキサン中に分散させた、シリコーングラフトアクリルポリマーで被覆されたZnO)、
ISP社によって商標「Escalol Z100」で市販されているもの(メトキシケイ皮酸エチルヘキシル/PVP-ヘキサデセンコポリマー/メチコン混合物中に分散させたアルミナ処理ZnO)、冨士色素株式会社によって商標「Fuji ZnO-SMS-10」で市販されているもの(シリカ及びポリメチルシルセスキオキサンで被覆されたZnO)、並びに
Elementis社によって商標「Nanox Gel TN」で市販されているもの[ヒドロキシステアリン酸重縮合物を含む安息香酸アルキル(C12〜C15)中に55%で分散させたZnO]。
非被覆酸化セリウム顔料は、例えば、Rhone-Poulenc社によって商標「Colloidal Cerium Oxide」で市販されている。
非被覆酸化鉄顔料は、例えば、Arnaud社によって商標「Nanogard WCD 2002(FE 45B)」、「Nanogard Iron FE 45 BL AQ」、「Nanogard FE 45R AQ」、及び「Nanogard WCD 2006(FE 45R)」で、又はMitsubishi社によって商標「TY-220」で市販されている。
被覆酸化鉄顔料は、例えば、Arnaud社によって商標「Nanogard WCD 2008(FE 45B FN)」、「Nanogard WCD 2009(FE 45B 556)」、「Nanogard FE 45 BL 345」、及び「Nanogard FE 45 BL」で、又はBASF社によって商標「Oxyde de fer transparent」で市販されている。
金属酸化物の混合物、特に、二酸化チタンと二酸化セリウムとの混合物、例えば池田物産株式会社によって商標「Sunveil A」で市販されているシリカで被覆された二酸化チタンとシリカで被覆された二酸化セリウムとの等質量混合物、更には二酸化チタンとアルミナ、シリカ、及びシリコーンで被覆された二酸化亜鉛との混合物、例えばKemira社によって市販されている製品「M 261」、又は二酸化チタンとアルミナ、シリカ及びグリセロールで被覆された二酸化亜鉛との混合物、例えばKemira社によって市販されている製品「M 211」も挙げることができる。
固体無機UVフィルターのコーティングは、ステアリン酸及び/又はイソステアリン酸を含むことが好ましい場合がある。固体無機UVフィルターとしては、テイカ株式会社によって「MT-100V」として市販されている二酸化チタン(及び)水酸化アルミニウム(及び)ステアリン酸、テイカ株式会社によって「MT-10EX」として市販されている二酸化チタン(及び)水酸化アルミニウム(及び)イソステアリン酸、並びに三好化成株式会社によって「SA-TTO-S-4」として市販されている二酸化チタン(及び)ジメチコン(及び)ステアリン酸(及び)水酸化アルミニウムを挙げることができる。
公知のように、固体無機UVフィルターのコーティング中のシリコーンは、様々な分子量の直鎖状又は環状及び分枝状又は架橋した構造を含む有機ケイ素ポリマー又はオリゴマーであってよく、これは好適な官能性シランの重合及び/又は重縮合によって得られ、ケイ素原子が酸素原子を介して互いに接合(シロキサン結合)され、任意選択で置換されている炭化水素基が炭素原子を介して前記ケイ素原子に直接接合されている、主要単位の繰り返しから本質的に構成される。
「シリコーン」という用語はまた、その調製に必要なシラン、特にアルキルシランを包含する。
コーティングに使用されるシリコーンは、好ましくは、アルキルシラン、ポリジアルキルシロキサン、及びポリアルキルヒドロシロキサンからなる群から選択することができる。更に好ましくは、シリコーンは、オクチルトリメチルシラン、ポリジメチルシロキサン、及びポリメチルヒドロシロキサンからなる群から選択される。
当然ながら、金属酸化物で作製された無機UVフィルターは、シリコーンによるその処理の前に、他の表面処理剤(surfacing agent)、特に、酸化セリウム、アルミナ、シリカ、アルミニウム化合物、ケイ素化合物又はそれらの混合物で処理されていてもよい。
被覆固体無機UVフィルターは、固体無機UVフィルターを、上記の化合物のいずれか、並びにポリエチレン、金属アルコキシド(チタン又はアルミニウムアルコキシド)、金属酸化物、ヘキサメタリン酸ナトリウム、及び例えばCosmetics & Toiletries、1990年2月、第105巻、53〜64頁に示されたものによる化学的、電子的、機械化学的、及び/又は機械的性質の1種又は複数の表面処理にかけることによって調製されていてもよい。
固体無機UVフィルターのUVフィルター効果を向上させることができることから、被覆固体無機UVフィルターが好ましい。加えて、コーティングは、コア粒子上にUVフィルターを固定するためのバインダーとして機能しうる。
一方、非被覆固体無機UVフィルター、例えば非被覆酸化チタン顔料、例えばテイカ株式会社によって市販されているJA-1、JP-3、及びJA-Cを固体無機UVフィルターとして使用することができる。
本発明による複合粒子は、白色の外観ではなく透明又はクリアな外観を与えることができるという点で効果を有することができ、その理由は、(b)固体UVフィルターが凝集せず、(a)コア粒子上に広がるからである。(b)固体UVフィルターの遊離粒子は、容易に凝集して、皮膚に白色の外観を与えることに留意されたい。
固体無機UVフィルターは、本発明による複合粒子中で、(a)コア粒子の固体無機UVフィルターに対する質量比が90:10から10:90、好ましくは80:20から20:80、より好ましくは70:30から30:70になるような割合で使用することができる。
(固体有機UVフィルター)
(a)コア粒子上の第1のコーティング層中の固体UVフィルターは、固体有機UVフィルターであってもよい。2種以上の固体有機UVフィルターを使用する場合、これらは同じであっても異なっていてもよく、好ましくは同じである。固体有機UVフィルターは、親水性及び/又は親油性であってよい。固体有機UVフィルターは、適切には、化粧品において一般に使用される水及びエタノール等の溶媒に不溶性である。「固体」という用語は、1atm下25℃での固体を意味する。
固体有機UVフィルターは、その平均(一次)粒子直径が100nmから300nm未満、好ましくは100nmから250nm未満、より好ましくは100nmから200nm未満の範囲になるような中型微粒子の形態であることが好ましい。本明細書における平均(一次)粒径又は平均(一次)粒子直径は、算術平均直径である。
固体有機UVフィルターの材料は、有機である限り限定されない。2種以上の固体有機UVフィルターを使用する場合、固体有機UVフィルターの材料は、互いに同じであっても異なっていてもよい。
固体有機UVフィルターは、ベンゾトリアゾール誘導体、オキサニリド誘導体、トリアジン誘導体、トリアゾール誘導体、ビニル基含有アミド、ケイ皮酸アミド、及びスルホン化ベンゾイミダゾールからなる群から選択される少なくとも1種の有機化合物を含んでもよい。
固体オキサニリドUV吸収剤の好ましいクラスは、次式:
Figure 2017109928
[式中、R1及びR2は、独立して、C1〜C18アルキル又はC1〜C18アルコキシである]
を有するものである。好ましい式(1)の化合物は、N-(2-エトキシフェニル)-N'-(2-エチルフェニル)-エタンジアミドである。
固体トリアジンUV吸収剤の好ましいクラスは、次式:
Figure 2017109928
[式中、R3、R4及びR5は、独立して、H、OH、C1〜C18アルコキシ、NH2、NH-R6若しくはN(R6)2(式中、R6は、C1〜C18アルキルである)、OR6(式中、R6は、C1〜C18アルキルである)、フェニル、フェノキシ若しくはアニリノ、若しくはピロール(ここで、それぞれのフェニル、フェノキシ若しくはアニリノ、若しくはピロロ部分は、OH、カルボキシ、CO-NH2、C1〜C18アルキル若しくはアルコキシから選択される1個、2個若しくは3個の置換基で任意選択で置換されている)、C1〜C18カルボキシアルキル、C5〜C8シクロアルキル、メチリデンカンフル基、-(CH=CH)mC(=O)-OR6基(式中、mは、0又は1であり、R6は、上記と同じ意味を有する)、又は次の基
Figure 2017109928
又は対応するアルカリ金属、アンモニウム、モノ-、ジ-若しくはトリ-C1〜C4アルキルアンモニウム、モノ-、ジ-若しくはトリ-C2〜C4アルカノールアンモニウムの塩、又はそのC1〜C18アルキルエステルである]
を有するものである。
好ましい式(2)の化合物は、次式:
Figure 2017109928
Figure 2017109928
Figure 2017109928
Figure 2017109928
Figure 2017109928
Figure 2017109928
のうちの1つを有するもの、並びに2,4,6-トリス(ジイソブチル-4'-アミノベンザルマロネート)-s-トリアジン及び2,4-ビス(ジイソブチル-4-アミノベンザルマロネート)-6-(4'-アミノベンジリデンカンフル)-s-トリアジンである。Ciba-Geigy社によって商標「Tinosorb S」で市販されているビス-エチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジンが特に好ましい。
特に好ましい式(2)の化合物は、次式:
Figure 2017109928
[式中、個々のR7基は、同じであるか又は異なり、各々、水素;アルカリ金属;アンモニウム基N(R8)4(式中、R8は、水素若しくは有機基である);C1〜C20アルキル;又は1から10個のエチレンオキシド単位を含有し、その末端OH基がC1〜C3アルコールでエーテル化されていてもよい、ポリオキシエチレン基である]
を有するものである。
式(30)の化合物に関して、R7がアルカリ金属である場合、これは、好ましくは、カリウム又はとりわけナトリウムであり;R7がN(R8)4基(式中、R8は、その先述の意味を有する)である場合、これは、好ましくは、モノ-、ジ-若しくはトリ-C1〜C4アルキルアンモニウム塩、モノ-、ジ-若しくはトリ-C2〜C4アルカノールアンモニウム塩、又はそのC1〜C20アルキルエステルであり;R8がC1〜C20アルキル基である場合、これは、好ましくは、C6〜C12アルキル基、より好ましくはC8〜C9アルキル基、とりわけ3,5,5-トリメチルペンチル基、又は最も特定すると2-エチルヘキシル基であり;R8がポリオキシエチレン基である場合、これは、好ましくは、2〜6個のエチレンオキシド単位を含有する。
固体トリアゾールUV吸収剤の好ましいクラスは、次式:
Figure 2017109928
[式中、T1は、C1〜C18アルキル又は好ましくは水素であり、T2は、水素、ヒドロキシル、又はフェニルで任意選択で置換されているC1〜C18アルキル、好ましくはα,α-ジメチルベンジルである]
を有するものである。
固体トリアゾールUV吸収剤の更なる好ましいクラスは、次式:
Figure 2017109928
[式中、T2は、その先述の意味を有する]
を有するものである。
固体トリアゾールUV吸収剤のなお更なる好ましいクラスは、次式:
Figure 2017109928
[式中、T2は、その先述の意味を有し、好ましくはt-ブチルである]
を有するものである。
固体ビニル基含有アミドUV吸収剤の好ましいクラスは、次式:
R9-(Y)m-CO-C(R10)=C(R11)-N(R12)(R13) (34)
[式中、R9は、C1〜C18アルキル、好ましくはC1〜C5アルキル、又はOH、C1〜C18アルキル、C1〜C18アルコキシ若しくはCO-OR6(式中、R6は、その先述の意味を有する)から選択される1個、2個若しくは3個の置換基で任意選択で置換されているフェニルであり;R10、R11、R12及びR13は、同じであるか又は異なり、各々、C1〜C18アルキル、好ましくはC1〜C5アルキル、又は水素であり;Yは、N又はOであり;mは、その先述の意味を有する]
を有するものである。
好ましい式(34)の化合物は、4-オクチル-3-ペンテン-2-オン、エチル-3-オクチルアミノ-2-ブテノエート、3-オクチルアミノ-1-フェニル-2-ブテン-1-オン、及び3-ドデシルアミノ-1-フェニル-2-ブテン-1-オンである。
固体ケイ皮酸アミドUV吸収剤の好ましいクラスは、次式:
Figure 2017109928
{式中、R14は、ヒドロキシ又はC1〜C4アルコキシ、好ましくはメトキシ若しくはエトキシであり;R15は、水素又はC1〜C4アルキル、好ましくはメチル若しくはエチルであり;R16は、-(CONH)m-フェニル[式中、mは、その先述の意味を有し、フェニル基は、OH、C1〜C18アルキル、C1〜C18アルコキシ、又はCO-OR6(式中、R6は、その先述の意味を有する)から選択される1個、2個又は3個の置換基で任意選択で置換されている]である}
を有するものである。好ましくは、R16は、フェニル、4-メトキシフェニル、又はフェニルアミノカルボニル基である。
固体スルホン化ベンゾイミダゾールUV吸収剤の好ましいクラスは、次式:
Figure 2017109928
[式中、Mは、水素又はアルカリ金属、好ましくはナトリウム、アルカリ土類金属、例えばマグネシウム若しくはカルシウム、又は亜鉛である]
を有するものである。
式(1)から(35)の化合物において、C1〜C18アルキル基は、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、tert-ブチル、n-アミル、n-ヘキシル、n-ヘプチル、n-オクチル、イソオクチル、n-ノニル、n-デシル、n-ウンデシル、n-ドデシル、テトラデシル、ヘキシデシル、又はオクタデシルであってよく、C1〜C18アルコキシ基には、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、n-ヘキソキシ、n-ヘプトキシ、n-オクトキシ、イソオクトキシ、n-ノノキシ、n-デコキシ、n-ウンデコキシ、n-ドデコキシ、テトラデコキシ、ヘキサデコキシ又はオクタデコキシが含まれ、メトキシ及びエトキシが好ましい。
C1〜C18カルボキシアルキルには、カルボキシメチル、カルボキシエチル、カルボキシプロピル、カルボキシイソプロピル、カルボキシブチル、カルボキシイソブチル、カルボキシブチル、カルボキシアミル、カルボキシヘキシル、カルボキシヘプチル、カルボキシオクチル、カルボキシイソオクチル、カルボキシノニル、カルボキシデシル、カルボキシウンデシル、カルボキシドデシル、カルボキシテトラデシル、カルボキシヘキサデシル、及びカルボキシオクタデシルが含まれ、カルボキシメチルが好ましい。
C5〜C8シクロアルキルには、シクロペンチル、シクロヘキシル、及びシクロオクチルが含まれる。
式(1)から(35)の化合物は公知である。式(30)の化合物は、その生成とともに、米国特許第4,617,390号に記載されている。
固体有機UVフィルターは、ベンゾトリアゾール誘導体、特にフェニルベンゾトリアゾール誘導体、例えば下記に示すような、Rhodia Chimie社によって商標「Silatrizole」で、又はL'Oreal社によって商標「Mexoryl XL」で市販されているドロメトリゾールトリシロキサンであることが好ましい。
Figure 2017109928
本発明による複合粒子は、透明又はクリアな外観を与えることができるという点で効果を有することができ、その理由は、固体有機UVフィルターが凝集せず、(a)コア粒子上に広がるからである。固体有機UVフィルターの遊離粒子は、容易に凝集しうることに留意されたい。
更に、固体有機UVフィルターを固体無機UVフィルターとともに使用する場合、本発明による複合粒子は、固体無機UVフィルターの粒子を、固体有機UVフィルターの存在により第1のコーティング層中に十分に分散させることができ、したがって、固体無機UVフィルターが、第1のコーティング層中に一次粒子の形態で存在することができるという点で付加的効果を有することができる。一方、上記の場合、固体有機UVフィルターの粒子もまた、固体無機UVフィルターの存在により第1のコーティング層中に十分に分散させることができ、したがって、固体有機UVフィルターは、第1のコーティング層中に一次粒子の形態で存在することができる。よって、固体無機UVフィルター並びに固体有機UVフィルターによるUVフィルター効果をともに向上させることができる。
固体有機UVフィルターは、本発明による複合粒子中で、(a)コア粒子の固体有機UVフィルターに対する質量比が90:10から10:90、好ましくは80:20から20:80、より好ましくは70:30から30:70になるような割合で使用することができる。
{第1の層}
(a)コア粒子は、少なくとも1種の(b)固体UVフィルターを含む少なくとも1つの第1のコーティング層で少なくとも部分的に覆われている。好ましくは、(a)コア粒子の表面の10%以上が、第1のコーティング層によって覆われうる。より好ましくは、(a)コア粒子の表面の50%以上が、第1のコーティング層によって覆われうる。より好ましくは、(a)コア粒子の表面の80%以上が、第1のコーティング層によって覆われうる。最も好ましくは、(a)コア粒子の全表面が、第1のコーティング層によって覆われうる。
コア粒子上の第1のコーティング層中の(b)固体UVフィルターは、1nmから200nm、好ましくは5nmから100nm、より好ましくは10nmから50nmの平均粒径を有してもよい。
(b)固体UVフィルターの使用により、本発明による複合粒子は、UVシールド効果を有することができる。
第1のコーティング層の厚さは、(b)固体UVフィルターのサイズ等のいくつかの因子に応じて変動しうる。典型的には、(b)固体UVフィルターの平均粒径に応じて、第1のコーティング層の厚さは、1nmから200nm、好ましくは5nmから100nm、より好ましくは10nmから50nm未満の範囲であってよい。
(a)コア粒子上に2つ以上の第1のコーティング層が存在する場合、第1のコーティング層の厚さ及び組成は、互いに同じであっても異なっていてもよい。
第1のコーティング層は、(b)固体UVフィルター以外に、少なくとも1種の追加の液体UVフィルター等の任意の追加の材料を含んでもよい。追加の材料は、第1のコーティング層の総質量に対して1から50質量%の範囲の量で存在してよい。
第1のコーティング層の量は、複合粒子の総質量に対して0.1から30質量%、好ましくは1から20質量%、より好ましくは5から15質量%であってよい。
(追加のUVフィルター)
上記の通り、(a)コア粒子上の第1のコーティング層は、少なくとも1種の追加の液体UVフィルターを更に含んでもよい。2種以上の追加の液体UVフィルターを使用する場合、これらは同じであっても異なっていてもよく、好ましくは同じである。追加の液体UVフィルターは、親水性及び/又は親油性であってよい。
「液体」という用語は、1atm下25℃での液体を意味する。追加の液体UVフィルターは、少なくとも1種の有機又は無機材料、好ましくは少なくとも1種の無機材料から作製されていてよい。
追加の液体UVフィルターは、アントラニル酸誘導体;ジベンゾイルメタン誘導体;液体ケイ皮酸誘導体;サリチル酸誘導体;カンフル誘導体;ベンゾフェノン誘導体;β,β-ジフェニルアクリレート誘導体;液体トリアジン誘導体;液体ベンゾトリアゾール誘導体;ベンザルマロネート誘導体;ベンゾイミダゾール誘導体;イミダゾリン誘導体;ビス-ベンゾアゾリル誘導体;p-アミノ安息香酸(PABA)及びその誘導体;メチレンビス(ヒドロキシフェニルベンゾトリアゾール)誘導体;ベンゾオキサゾール誘導体;遮蔽性ポリマー及び遮蔽性シリコーン;α-アルキルスチレンに由来するダイマー;4,4-ジアリールブタジエン;オクトクリレン及びその誘導体、グアイアズレン及びその誘導体、ルチン及びその誘導体、フラボノイド類、ビフラボノイド類、オリザノール及びその誘導体、キナ酸及びその誘導体、フェノール類、レチノール、システイン、芳香族アミノ酸、芳香族アミノ酸残基を有するペプチド、並びにそれらの混合物からなる群から選択される液体有機UVフィルターであってもよい。
液体有機UVフィルターの例としては、下記にそのINCI名で示すもの、及びそれらの混合物を挙げることができる。
アントラニル酸誘導体:Haarmann and Reimer社によって商標「Neo Heliopan MA」で市販されているアントラニル酸メンチル。
ジベンゾイルメタン誘導体:特にHoffmann-La Roche社によって商標「Parsol 1789」で市販されているブチルメトキシジベンゾイルメタン、及びイソプロピルジベンゾイルメタン。
液体ケイ皮酸誘導体:特にHoffmann-La Roche社によって商標「Parsol MCX」で市販されているメトキシケイ皮酸エチルヘキシル;メトキシケイ皮酸イソプロピル;メトキシケイ皮酸イソプロポキシ;Haarmann and Reimer社によって商標「Neo Heliopan E 1000」で市販されているメトキシケイ皮酸イソアミル;シノキセート(2-エトキシエチル-4-メトキシシンナメート);メトキシケイ皮酸DEA;メチルケイ皮酸ジイソプロピル;及びジメトキシケイ皮酸エチルヘキサン酸グリセリル。
サリチル酸誘導体:Rona/EM Industries社によって商標「Eusolex HMS」で市販されているホモサレート(サリチル酸ホモメンチル);Haarmann and Reimer社によって商標「Neo Heliopan OS」で市販されているサリチル酸エチルヘキシル;サリチル酸グリコール;サリチル酸ブチルオクチル;サリチル酸フェニル;Scher社によって商標「Dipsal」で市販されているサリチル酸ジプロピレングリコール;及びHaarmann and Reimer社によって商標「Neo Heliopan TS」で市販されているサリチル酸TEA。
カンフル誘導体、特にベンジリデンカンフル誘導体:Chimex社によって商標「Mexoryl SD」で製造されている3-ベンジリデンカンフル;Merck社によって商標「Eusolex 6300」で市販されている4-メチルベンジリデンカンフル;Chimex社によって商標「Mexoryl SL」で製造されているベンジリデンカンフルスルホン酸;Chimex社によって商標「Mexoryl SO」で製造されているカンフルベンザルコニウムメトスルフェート;Chimex社によって商標「Mexoryl SX」で製造されているテレフタリリデンジカンフルスルホン酸;及びChimex社によって商標「Mexoryl SW」で製造されているポリアクリルアミドメチルベンジリデンカンフル。
ベンゾフェノン誘導体:BASF社によって商標「Uvinul 400」で市販されているベンゾフェノン-1(2,4-ジヒドロキシベンゾフェノン);BASF社によって商標「Uvinul D50」で市販されているベンゾフェノン-2(テトラヒドロキシベンゾフェノン);BASF社によって商標「Uvinul M40」で市販されているベンゾフェノン-3(2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン)又はオキシベンゾン;BASF社によって商標「Uvinul MS40」で市販されているベンゾフェノン-4(ヒドロキシメトキシベンゾフェノンスルホン酸);ベンゾフェノン-5(ヒドロキシメトキシベンゾフェノンスルホン酸ナトリウム);Norquay社によって商標「Helisorb 11」で市販されているベンゾフェノン-6(ジヒドロキシジメトキシベンゾフェノン);American Cyanamid社によって商標「Spectra-Sorb UV-24」で市販されているベンゾフェノン-8;BASF社によって商標「Uvinul DS-49」で市販されているベンゾフェノン-9(ジヒドロキシジメトキシベンゾフェノンジスルホン酸二ナトリウム);ベンゾフェノン-12、及びn-ヘキシル2-(4-ジエチルアミノ-2-ヒドロキシベンゾイル)ベンゾエート。
β,β-ジフェニルアクリレート誘導体:特にBASF社によって商標「Uvinul N539」で市販されているオクトクリレン、及び特にBASF社によって商標「Uvinul N35」で市販されているエトクリレン。
液体トリアジン誘導体:Sigma 3V社によって商標「Uvasorb HEB」で市販されているジエチルヘキシルブタミドトリアゾン;2,4,6-トリス(ジネオペンチル4'-アミノベンザルマロネート)-s-トリアジン;並びに米国特許第6,225,467号、WO2004/085412(化合物6及び9を参照)又は文献「Symmetrical Triazine Derivatives」、IP.COM Journal、IP.COM INC社、WEST HENRIETTA、NY、米国(2004年9月20日)に記載されている対称トリアジン遮蔽剤、特に、2,4,6-トリス(ビフェニル)-1,3,5-トリアジン[とりわけ、2,4,6-トリス(ビフェニル-4-イル)-1,3,5-トリアジン]、及び2,4,6-トリス(ターフェニル)-1,3,5-トリアジン、これは、WO06/035000、WO06/034982、WO06/034991、WO06/035007、WO2006/034992及びWO2006/034985で再度取り上げられている。
液体ベンゾトリアゾール誘導体、特にフェニルベンゾトリアゾール誘導体:分枝状及び直鎖状の2-(2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)-6-ドデシル-4-メチルフェノ、並びにUSP5240975に記載されているもの。
ベンザルマロネート誘導体:ジネオペンチル4'-メトキシベンザルマロネート、及びベンザルマロネート官能基を含むポリオルガノシロキサン、例えばHoffmann-LaRoche社によって商標「Parsol SLX」で市販されているポリシリコーン-15。
ベンゾイミダゾール誘導体、特にフェニルベンゾイミダゾール誘導体:特にMerck社によって商標「Eusolex 232」で市販されているフェニルベンゾイミダゾールスルホン酸、及びHaarmann and Reimer社によって商標「Neo Heliopan AP」で市販されているフェニルジベンゾイミダゾールテトラスルホン酸二ナトリウム。
イミダゾリン誘導体:エチルヘキシルジメトキシベンジリデンジオキソイミダゾリンプロピオネート。
ビス-ベンゾアゾリル誘導体:EP-669,323及び米国特許第2,463,264号に記載されている誘導体。
パラ-アミノ安息香酸及びその誘導体:PABA(p-アミノ安息香酸)、エチルPABA、エチルジヒドロキシプロピルPABA、ジメチルPABAペンチル、特にISP社によって商標「Escalol 507」で市販されているジメチルPABAエチルヘキシル、グリセリルPABA、及びBASF社によって商標「Uvinul P25」で市販されているPEG-25 PABA。
メチレンビス(ヒドロキシフェニルベンゾトリアゾール)誘導体:Fairmount Chemical社によって商標「Mixxim BB/100」で固体形態で、又はCiba Specialty Chemicals社によって商標「Tinosorb M」で水性分散体中の微粉化形態で市販されているメチレンビス-ベンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェノール、並びに米国特許第5,237,071号、第5,166,355号、GB-2,303,549、DE-19,726,184及びEP-893,119に記載されている誘導体。
ベンゾオキサゾール誘導体:Sigma 3V社によってUvasorb K2Aの商標で市販されている2,4-ビス[5-1(ジメチルプロピル)ベンゾオキサゾール-2-イル-(4-フェニル)イミノ]-6-(2-エチルヘキシル)イミノ-1,3,5-トリアジン。
遮蔽性ポリマー及び遮蔽性シリコーン:WO93/04665に記載されているシリコーン。
α-アルキルスチレンに由来するダイマー:DE-19855649に記載されているダイマー。
4,4-ジアリールブタジエン誘導体:1,1-ジカルボキシ(2,2'-ジメチルプロピル)-4,4-ジフェニルブタジエン。
オクトクリレン及びその誘導体:オクトクリレン。
グアイアズレン及びその誘導体:グアイアズレン及びグアイアズレンスルホン酸ナトリウム。
ルチン及びその誘導体:ルチン及びグルコシルルチン。
フラボノイド類:ロブスチン(イソフラボノイド)、ゲニステイン(フラボノイド)、テクトクリシン(フラボノイド)及びヒスピドン(フラボノイド)。
ビフラボノイド類:ランセオラチンA、ランセオラチンB及びヒプナンビフラボノイドA。
オリザノール及びその誘導体:γ-オリザノール。
キナ酸及びその誘導体:キナ酸。
フェノール類:フェノール。
レチノール類:レチノール。
システイン類:L-システイン。
芳香族アミノ酸残基を有するペプチド:トリプトファン、チロシン、又はフェニルアラニンを有するペプチド。
好ましい液体有機UVフィルターは、以下から選択することができる:
ブチルメトキシジベンゾイルメタン、メトキシケイ皮酸エチルヘキシル、ホモサレート、サリチル酸エチルヘキシル、オクトクリレン、フェニルベンゾイミダゾールスルホン酸、ベンゾフェノン-3、ベンゾフェノン-4、ベンゾフェノン-5、n-ヘキシル2-(4-ジエチルアミノ-2-ヒドロキシベンゾイル)ベンゾエート、4-メチルベンジリデンカンフル、テレフタリリデンジカンフルスルホン酸、フェニルジベンゾイミダゾールテトラスルホン酸二ナトリウム、エチルヘキシルトリアゾン、ビス-エチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン、ジエチルヘキシルブタミドトリアゾン、2,4,6-トリス(ジネオペンチル4'-アミノベンザルマロネート)-s-トリアジン、2,4,6-トリス(ジイソブチル4'-アミノベンザルマロネート)-s-トリアジン、2,4,6-トリス(ビフェニル-4-イル)-1,3,5-トリアジン、2,4,6-トリス(ターフェニル)-1,3,5-トリアジン、メチレンビス-ベンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェノール、ポリシリコーン-15、ジネオペンチル4'-メトキシベンザルマロネート、1,1-ジカルボキシ(2,2'-ジメチルプロピル)-4,4-ジフェニルブタジエン、2,4-ビス[5-1(ジメチルプロピル)ベンゾオキサゾール-2-イル-(4-フェニル)イミノ]-6-(2-エチルヘキシル)イミノ-1,3,5-トリアジン、及びそれらの混合物。より好ましい液体有機UVフィルターは、ブチルメトキシジベンゾイルメタン(アボベンゾン)である。
追加の液体UVフィルターは、本発明による複合粒子中で、(a)コア粒子の追加のUVフィルターに対する質量比が50:50から90:10、好ましくは50:50から80:20、より好ましくは50:50から70:30になるような割合で使用することができる。
{疎水性ブロックコポリマー}
本発明による複合粒子の第2のコーティング層は、少なくとも1種の(c)疎水性ブロックコポリマーを含む。2種以上の(c)疎水性ブロックコポリマーを使用する場合、これらは同じであっても異なっていてもよい。
(c)疎水性ブロックコポリマーは、弾性を有することが好ましい。具体的には、(c)疎水性ブロックコポリマーは、50%以上、好ましくは60%以上、より好ましくは70%以上の回復率を有することが好ましい。
回復率は、以下の工程によって求めることができる:
(1)(c)疎水性ブロックコポリマーを基材に載せる工程、
(2)(c)疎水性ブロックコポリマーを、例えば直径35mmの円筒形の、圧力センサーを備えたプローブによって、1kgfの力が圧力センサーによって検出されるまで、0.1mm/秒の圧縮速度で圧縮する工程、
(3)基材とプローブとの間の距離に応じて圧力センサーによって検出された力の値の曲線を求める工程、
(4)曲線の積分値(1)(Y軸=力の値、X軸=距離)を計算する工程、
(5)検出された力が1kgfに到達したら、圧縮を停止し、プローブを0.1mm/秒の速度で反対方向に動かして、(c)疎水性ブロックコポリマーを解放する工程、
(6)基材とプローブとの間の距離に応じて圧力センサーによって検出された力の値の曲線を再度求める工程、
(7)曲線の積分値(2)を計算する工程、
(8)(2)/(1)の比率を回復率として求める工程、及び
(9)上記の工程(1)から(8)を3回繰り返し、回復率の平均値を計算する工程。
(c)疎水性ブロックコポリマーは、熱可塑性であることが好ましい。
(c)疎水性ブロックコポリマーのブロックは、異なるガラス転移温度(Tg)を有することが好ましい。
ブロックのうち1つは、50℃以上、好ましくは70℃以上、より好ましくは90℃以上のTgを有してもよい。
ブロックのうち別の1つは、50℃未満、好ましくは0℃以下、より好ましくは-50℃以下のTgを有してもよい。
(c)疎水性ブロックコポリマーは、少なくとも1つの(メタ)アクリレートブロック及び少なくとも1つのフッ素化ブロック及び/又は少なくとも1つのシリコーンブロックのブロックコポリマーであってもよい。
(メタ)アクリレートブロック及びフッ素化ブロック及び/又はシリコーンブロックのブロックコポリマーの例としては、日本の日油株式会社によって「Modiper F606」として市販されているフルオリネート/アクリレートコポリマー及び「Modiper FS700」として市販されているジメチコン/アクリレートコポリマーを挙げることができる。
(c)疎水性ブロックコポリマーは、炭化水素系ブロックコポリマーであることが好ましい。
炭化水素系ブロックコポリマーは、非晶質ポリマーであることが好ましい。「非晶質ポリマー」という用語は、結晶形を有さないポリマーを意味する。炭化水素系ブロックコポリマーはまた、好ましくは成膜性であり、即ち、皮膚等に塗布したときに皮膜を形成することができる。
炭化水素系ブロックコポリマーは、とりわけ、ジブロック、トリブロック、マルチブロック、ラジカル若しくは星型コポリマー、又はそれらの混合物であってもよい。
そのような炭化水素系ブロックコポリマーは、特許出願US-A-2002/005562及び特許USP5221534に記載されている。
炭化水素系ブロックコポリマーは、好ましくは、少なくとも1つのスチレンモノマーを含む(即ち、少なくとも1つのスチレンモノマーから得られる)。
炭化水素系ブロックコポリマーは、そのガラス転移温度が20℃未満、好ましくは0℃以下、より好ましくは-20℃以下、更に好ましくは-40℃以下である、少なくとも1つのブロックを含有してもよい。前記ブロックのガラス転移温度は、-150℃から20℃の間、とりわけ-100℃から0℃の間であってよい。
本発明において使用される炭化水素系ブロックコポリマーは、オレフィンの重合によって形成される非晶質コポリマーであることが好ましい。オレフィンは、とりわけ、エラストマー性のエチレン性不飽和モノマーであってもよい。
挙げることができるオレフィンの例には、とりわけ1つ又は2つのエチレン性不飽和を含有し、2から5個の炭素原子を含有する、エチレン性カーバイドモノマー、例えばエチレン、プロピレン、ブタジエン、イソプレン又はペンタジエンが含まれる。
有利には、炭化水素系ブロックコポリマーは、スチレンとオレフィンとの非晶質ブロックコポリマーであってもよい。
炭化水素系ブロックコポリマーは、任意選択で水素添加されている、少なくとも1つのスチレンブロックと、ブタジエン、エチレン、プロピレン、ブチレン及びイソプレン又はそれらの混合物から選択される単位を含む少なくとも1つのブロックとを含むことが好ましい。
好ましい一実施形態によれば、炭化水素系ブロックコポリマーは、モノマーの重合後の残留エチレン性不飽和を低減するために水素添加される。
特に、炭化水素系ブロックコポリマーは、スチレンブロック及びエチレン/C3〜C4アルキレンブロックを含有する任意選択で水素添加されたコポリマーである。
好ましい一実施形態によれば、本発明において使用される炭化水素系ブロックコポリマーは、好ましくは水素添加されており、好ましくはスチレン-エチレン/プロピレンコポリマー、スチレン-エチレン/ブタジエンコポリマー、スチレン-エチレン/ブチレンコポリマー、及びスチレン-エチレン/イソプレンコポリマーから選択される、ジブロックコポリマーであってもよい。
本発明の一実施形態によれば、スチレン及びエチレン/プロピレン、若しくはスチレン及びエチレン/ブチレンベースの直鎖状ジブロックコポリマー、又は水添スチレン/イソプレンコポリマーが炭化水素系ブロックコポリマーとして好ましい。そのようなジブロックコポリマーは、とりわけ、Kraton Polymers社によって名称Kraton(登録商標)G1701EU、Kraton(登録商標)G1701H、及びKraton(登録商標)G1730Mで販売されている。
別の好ましい実施形態によれば、本発明において使用される炭化水素系ブロックコポリマーは、好ましくは水素添加されており、好ましくはスチレン-エチレン/プロピレン-スチレンコポリマー、スチレン-エチレン/ブタジエン-スチレンコポリマー、スチレン-エチレン/ブチレン-スチレンコポリマー、スチレン-エチレン/イソプレン-スチレンコポリマー、スチレン-イソプレン-スチレンコポリマー、及びスチレン-ブタジエン-スチレンコポリマーから選択される、トリブロックコポリマーであってもよい。トリブロックコポリマーは、とりわけ、Kraton Polymers社によって名称Kraton(登録商標)G1650、Kraton(登録商標)G1651、Kraton(登録商標)G1652、Kraton(登録商標)G1654、Kraton(登録商標)G1657M、Kraton(登録商標)D1101、Kraton(登録商標)D1102、及びKraton(登録商標)D1160で販売されている。
本発明の一実施形態によれば、炭化水素系ブロックコポリマーは、水添スチレン-エチレン/ブチレン-スチレントリブロックコポリマー又は水添スチレン/ブタジエンコポリマーであってもよい。そのようなトリブロックコポリマーは、とりわけ、名称Kraton(登録商標)G1651、Kraton(登録商標)G1654、及びKraton(登録商標)G1657Mで、Kraton Polymers社によって販売されている。
本発明の好ましい一実施形態によれば、炭化水素系ブロックコポリマーとして、とりわけ、スチレン-エチレン/ブチレン-スチレントリブロックコポリマーとスチレン-エチレン/ブチレンジブロックコポリマーとの混合物を使用することが可能である。
別の好ましい実施形態によれば、本発明による組成物は、炭化水素系ブロックコポリマーとして、スチレン-ブチレン/エチレン-スチレン水添トリブロックコポリマーとエチレン-プロピレン-スチレン水添星型ポリマーとの混合物を含んでもよく、そのような混合物は、場合によってとりわけイソドデカン又は別の油中に存在する。そのような混合物は、例えば、Penreco社によって商品名Versagel(登録商標)M5960及びVersagel(登録商標)M5670で販売されている。
有利には、先に記載したもの等のジブロックコポリマーがポリマーゲル化剤として使用され、特に、先に記載したようなスチレン-エチレン/プロピレンジブロックコポリマー又はジブロック及びトリブロックコポリマーの混合物である。
炭化水素系ブロックコポリマーは、スチレン-エチレン/ブチレン-スチレントリブロックコポリマー、スチレン-エチレン/ブチレンジブロックコポリマー、スチレン-エチレン/イソプレン-スチレントリブロックコポリマー、スチレン/エチレン-プロピレンジブロックコポリマー、スチレン-エチレン/イソプレンジブロックコポリマー、及びそれらの混合物からなる群から選択されることが好ましい。
(a)コア粒子の(c)疎水性ブロックコポリマーに対する質量比は、50:50から99:1、好ましくは60:40から95:5、より好ましくは70:30から90:10であってよい。
(c)疎水性ブロックコポリマーは、複合粒子中に、複合粒子の総質量に対して1から35質量%の範囲、好ましくは4から30質量%の範囲、より好ましくは8から25質量%の含有率で存在してよい。
{第2の層}
第1の層は、少なくとも1種の(c)疎水性ブロックコポリマーを含む少なくとも1つの第2のコーティング層で少なくとも部分的に覆われている。好ましくは、最も外側の第1のコーティング層の表面の10%以上が、第2のコーティング層によって覆われうる。より好ましくは、最も外側の第1のコーティング層の表面の50%以上が、第2のコーティング層によって覆われうる。より好ましくは、最も外側の第1のコーティング層の表面の80%以上が、第2のコーティング層によって覆われうる。最も好ましくは、最も外側の第1のコーティング層の全表面が、第2のコーティング層によって覆われうる。
(c)疎水性ブロックコポリマーの使用により、本発明による複合粒子は、向上したUVシールド効果を維持することができる。
第2のコーティング層の厚さは、(c)疎水性ブロックコポリマーのタイプ等のいくつかの因子に応じて変動しうる。第2のコーティング層の厚さは、1nmから200nm、好ましくは5nmから100nm、より好ましくは10nmから50nm未満の範囲であってよい。
第1のコーティング層上に2つ以上の第2のコーティング層が存在する場合、第2のコーティング層の厚さ及び組成は、互いに同じであっても異なっていてもよい。
第2のコーティング層は、(c)疎水性ブロックコポリマー以外に、任意の追加の材料を含んでもよい。追加の材料は、第2のコーティング層の総質量に対して1から50質量%の範囲の量で存在してよい。しかし、第2のコーティング層は、(c)疎水性ブロックコポリマーからなることが好ましい。
第2のコーティング層の量は、複合粒子の総質量に対して0.01から30質量%、好ましくは0.1から20質量%、より好ましくは0.3から15質量%であってよい。
[複合粒子の製造方法]
本発明による複合粒子は、(a)少なくとも1種のコア粒子、(b)少なくとも1種の固体UVフィルター、及び(c)少なくとも1種の疎水性ブロックコポリマーを機械化学的融合プロセスにかけることによって製造することができる。
(a)コア粒子、(b)固体UVフィルター、及び(c)疎水性ブロックコポリマーについては、上記で説明した通りである。
機械化学的融合プロセスとは、複数の対象に衝撃力、摩擦力又は剪断力等の機械力を加えて、対象間の融合を引き起こすプロセスを意味する。
機械化学的融合プロセスは、例えば、回転チャンバーと、掻き板を有する固定された内部部品とを含む装置、例えば日本のホソカワミクロン株式会社によって市販されているメカノフュージョンシステムによって実施してもよい。
機械化学的融合プロセスとしてハイブリダイザープロセスを使用することが好ましい。
ハイブリダイザープロセスは、1980年代に開発された。ハイブリダイザープロセスは、複数の粒子に強力な機械力を加えて、機械化学的反応を引き起こし、複合粒子を形成する、機械化学的融合プロセスの一クラスである。
ハイブリダイザープロセスによれば、機械力は、10cmから1mの直径を有することができ、且つ1,000rpmから100,000rpmの速度で回転することができる高速ローターによって付与される。したがって、ハイブリダイザープロセスは、そのような高速ローターを使用する機械化学的融合プロセスと定義することができる。ハイブリダイザープロセスは、空気中又は乾燥条件下で実施される。したがって、ローターの高速回転により、ローター付近に高速空気流を発生させることができる。しかし、一部の液体材料は、固体材料とともにハイブリダイザープロセスにかけることができる。「ハイブリダイザープロセス」という用語は、技術用語として使用されている。
ハイブリダイザープロセスは、例えば日本の株式会社奈良機械製作所によって市販されているハイブリダイゼーションシステムを使用することによって実施することができ、このシステムでは、少なくとも2つのタイプの粒子、典型的にはコア粒子及び微粒子を、乾燥条件下にあるチャンバー内に複数の羽根を有する高速ローターを備えたハイブリダイザーに供給し、粒子をチャンバー内に分散させ、機械及び熱エネルギー(例えば、圧縮、摩擦及び剪断応力)を、比較的短期間、例えば1から10分、好ましくは1から5分間粒子に付与する。その結果、一方のタイプの粒子(例えば、微粒子)が他方のタイプの粒子(例えば、コア粒子)上に包埋又は固定されて、複合粒子を形成する。粒子を振盪等の静電処理にかけて、一方のタイプの粒子が広がって他方のタイプの粒子を覆っている「規則混合物」を形成しておくことが好ましい。ハイブリダイザープロセスは、日本の株式会社徳寿工作所によって市販されているシータコンポーザーを使用することによって実施することもできる。
ハイブリダイザープロセスは、日本コークス工業株式会社によって市販されているComposi Hybrid又はMechano Hybridを使用することによって実施することもできる。
本発明の一実施形態によれば、例えば、(a)コア粒子、(b)固体UVフィルター及び(c)疎水性ブロックコポリマー、並びに任意選択で必要であれば追加の液体UVフィルター等の追加の材料を、そのようなハイブリダイザーに供給して、複合粒子を形成することができる。ハイブリダイザープロセスは、約8,000rpm(100m/秒)で回転するローターを約3分間使用することによって実施することができる。
小型及び大型コア粒子を(a)コア粒子として使用する場合、小型コア粒子及び大型コア粒子は、小型コア粒子の大型コア粒子に対する質量比が10:90から90:10、好ましくは20:80から80:20、より好ましくは30:70から70:30になるような割合で使用することができる。
特定の実施形態では、小型コア粒子/大型コア粒子/(b)固体UVフィルターの質量比は、20:80:30から80:20:30、好ましくは30:70:30から70:30:30、より好ましくは40:60:30から60:40:30であってよい。
好ましい実施形態では、[(a)コア粒子+(b)固体UVフィルター]:(c)疎水性ブロックコポリマーの質量比は、100:1から100:50、好ましくは100:5から100:40、より好ましくは100:10から100:30であってよい。
機械化学的融合プロセス、特にハイブリダイザープロセスは、(a)コア粒子が、少なくとも1種の(b)固体UVフィルター及び任意選択で少なくとも1種の追加の液体UVフィルターを含む少なくとも1つの第1のコーティング層によって少なくとも一部分覆われており、第1のコーティング層が、少なくとも1種の(c)疎水性ブロックコポリマーを含む少なくとも1つの第2のコーティング層によって少なくとも一部分覆われている、複合粒子を提供することを可能にする。
更に、機械化学的融合プロセス、特にハイブリダイザープロセスは、(a)コア粒子上に(b)固体UVフィルターの規則配列(例えば、均一な覆い)をもたらすことができ、(a)コア粒子の表面、並びに(b)固体UVフィルター及び任意選択で追加の液体UVフィルターを含む第1のコーティング層における強力な結合をもたらす。
小型及び大型コア粒子の組合せを使用する場合、(b)固体UVフィルターは、大型コア粒子の小型コア粒子に対する衝突によって引き起こされるアンカー効果により、(a)コア粒子の表面に効果的に結合することができる。したがって、UVフィルター効果を更に向上させることができる。
(b)固体UVフィルターを含む第1の層が(c)疎水性ブロックコポリマーを含む第2のコーティング層で更に被覆されていることから、(b)固体UVフィルターは、(a)コア粒子にしっかりと付着し、(a)コア粒子から剥離しにくい。よって、本発明による複合粒子は、アニオン性界面活性剤及び/又は水と接触しても、(b)固体UVフィルターによってもたらされる向上したUVシールド効果を維持することができる。
機械化学的融合プロセス、特にハイブリダイザープロセスは、例えばビーズミル及びジェットミルを使用する他のプロセスとは全く異なることに留意されたい。実際に、ビーズミルは、コア粒子の微粉砕又は凝集を引き起こし、ジェットミルは、コア粒子の微粉砕を引き起こし、微粒子によるコア粒子の均一なコーティングを形成することが困難である。
必要であれば、複合粒子を例えばUVフィルター及び/又は着色材料で更に被覆するための追加のプロセスを実施してもよい。この追加のプロセスの結果として、本発明による複合粒子は、例えばUVフィルター及び/又は着色材料を含む、好ましくはUVフィルター及び/又は着色材料からなる、少なくとも1つの更なる層で被覆されていてもよい。
[組成物]
本発明による組成物、好ましくは化粧用組成物は、本発明による複合粒子を含む。
本発明による上記の複合粒子は、本発明による組成物中に、組成物の総質量に対して0.01質量%から99質量%、好ましくは0.1質量%から50質量%、より好ましくは1質量%から30質量%の範囲の量で存在することができる。
好ましくは、本発明による複合粒子又は本発明による組成物は、皮膚、毛髪、及び爪等のケラチン物質に塗布することにより、優れたUVシールド効果をもたらすことができ、その理由は、複合粒子が、場合によってケラチン物質に影響を及ぼすリスクのない透明又はクリアな外観とともに、良好なUVフィルター効果を示すことができるからである。
本発明による複合粒子は、高い摩擦係数を有することにより皮膚上に容易に広がらず不快な使用感をもたらす遊離粒子を低減することができることから、本発明による組成物は、低減した摩擦を有し、したがって、より良好な使用感という効果をもたらすことができる。
本発明による組成物は、少なくとも1種のフィラー及び/又は少なくとも1種の油を更に含んでもよい。
本明細書で使用する場合、「フィラー」という用語は、組成物が製造される温度にかかわらず組成物の媒体に不溶性である、任意の形状の無色の天然又は合成粒子を意味すると理解すべきである。
フィラーは、無機であっても有機であってもよく、任意の結晶学的形態(例えば、シート状、立方晶、六方晶、斜方晶等)を有する任意の形状(例として、小板形、球形、及び長円形)であってよい。好適な追加のフィラーの例には、タルク;マイカ;シリカ;カオリン;ポリアミド、例えばNylon(登録商標)の粉末;ポリ-β-3-アラニン粉末;ポリエチレン粉末;ポリウレタン粉末、例えば東色ピグメント株式会社によって名称Plastic Powder D-400で販売されているヘキサメチレンジイソシアネート及びトリメチロールヘキシルラクトンコポリマーで形成された粉末;テトラフルオロエチレンポリマー[Teflon(登録商標)]で形成された粉末;ラウロイルリシン;デンプン;窒化ホウ素;ポリマー中空微小球、例えばポリ(塩化ビニリデン)/アクリロニトリルの微小球、例えばExpancel(登録商標)(Nobel Industrie社)、及びアクリル酸コポリマーの微小球;シリコーン樹脂粉末、例えばシルセスキオキサン粉末[例として、欧州特許第0293795号に開示されたシリコーン樹脂粉末及びToshiba社製のTospearls(登録商標)];ポリ(メタクリル酸メチル)粒子;沈降炭酸カルシウム;炭酸マグネシウム;塩基性炭酸マグネシウム;ヒドロキシアパタイト;中空シリカ微小球;ガラスマイクロカプセル;セラミックマイクロカプセル;8から22個の炭素原子、例えば12から18個の炭素原子を含む有機カルボン酸に由来する金属石けん、例えばステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸リチウム、ラウリン酸亜鉛、及びミリスチン酸マグネシウム;硫酸バリウム;並びにそれらの混合物が含まれるがこれらに限定されない。
フィラーは、本発明による組成物中に、組成物の総質量に対して0.1質量%から80質量%、例えば、1質量%から25質量%、又は3質量%から15質量%の範囲の量で存在してよい。
「油」という用語は、室温(25℃)で液体である脂肪物質を意味すると理解される。
本発明の組成物中で使用することができる油としては、例えば、動物起源の炭化水素油、例えばペルヒドロスクアレン(又はスクアラン);植物起源の炭化水素油、例えばカプリル酸/カプリン酸のトリグリセリド、例えばStearineries Dubois社によって市販されているもの若しくはDynamit Nobel社によって商標Miglyol 810、812及び818で市販されているもの、又は植物起源の油、例えばヒマワリ、トウモロコシ、ダイズ、キュウリ、ブドウ種子、ゴマ、ヘーゼルナッツ、アンズ、マカデミア、アララ、コリアンダー、ヒマシ、アボカド若しくはホホバ油、又はシア脂油;合成油;シリコーン油、例えば、室温で液体又はペーストである直鎖状又は環状のシリコーン鎖を含む揮発性又は不揮発性のポリメチルシロキサン(PDMS);フッ素化油、例えば部分的に炭化水素及び/又はシリコーンであるもの、例えばJP-A-2-295912に記載されているもの;エーテル、例えばジカプリリルエーテル(CTFA名);エステル、例えばベンゾエートC12〜C15脂肪アルコール(Finetex社製のFinsolv TN);安息香酸アリールアルキル誘導体、例えば安息香酸2-フェニルエチル(ISP社製のX-Tend 226);アミド化油、例えばN-ラウロイルサルコシンイソプロピル(味の素株式会社製のEldew SL-205);並びにそれらの混合物を使用することができる。
油性相はまた、例えば、脂肪アルコール(セチルアルコール、ステアリルアルコール、セテアリルアルコール)、脂肪酸(ステアリン酸)又はワックス(パラフィンワックス、ポリエチレンワックス、カルナウバワックス、ビーズワックス)から選択される、1種又は複数の脂肪物質を含むことができる。油性相は、親油性ゲル化剤、界面活性剤又は更に有機若しくは無機粒子を含むことができる。
油性相は、好ましくは、本発明による組成物の総質量に対して1から70質量%、例えば、1質量%から25質量%、又は3質量%から15質量%を占めることができる。
本発明による組成物は、例えば、着色顔料、親水性又は親油性のゲル化剤及び/又は増粘剤、アニオン性、カチオン性、非イオン性、両性又は双性イオン性界面活性剤、抗酸化剤、香料、保存料、中和剤、日焼け止め剤、ビタミン、保湿剤、セルフタンニング化合物、抗しわ活性剤、皮膚軟化剤、親水性又は親油性活性剤、抗汚染及び/又は抗フリーラジカル剤、金属イオン封鎖剤、皮膜形成剤、皮膚緊張緩和活性剤(dermo-decontracting active agent)、鎮静剤、真皮若しくは表皮高分子の合成を刺激し、及び/又はその分解を防止する薬剤、抗糖化剤、炎症を抑える薬剤、角質剥離剤、脱色素剤、色素沈着抑制剤(antipigmenting agent)、着色促進剤(propigmenting agent)、NO合成酵素阻害剤、線維芽細胞及び/若しくはケラチノサイトの増殖並びに/又はケラチノサイトの分化を刺激する薬剤、微小循環に作用する薬剤、細胞のエネルギー代謝に作用する薬剤、ヒーリング剤、並びにそれらの混合物から選択することができる、少なくとも1種の追加の従来の化粧品成分を更に含んでもよい。
本発明による組成物は、様々な形態、例えば、懸濁液、分散体、溶液、ゲル、水中油型(O/W)、油中水型(W/O)、及び多重(例えば、W/O/W、ポリオール/O/W、及びO/W/O)エマルジョン等のエマルジョン、クリーム、フォーム、スティック、小胞の分散体、例としてイオン性及び/又は非イオン性脂質のもの、2相及び多相ローション、スプレー、粉末、並びにペーストであってよい。本発明による組成物は、無水であってもよく、例えば、無水のペースト又はスティックとすることができる。本発明による組成物は、リーブイン組成物であってもよい。
一実施形態によれば、本発明による組成物は、粉末状組成物又は液体若しくは固体組成物、例えば油状固体組成物又は無水組成物の形態であってもよい。
特に、本発明による粉末状組成物は、本発明による複合粒子を組み入れることにより、滑らかな使用感をもたらす低減した摩擦を有することができ、物理的衝撃に対する高い安定性をもたらす良好なコンパクト性を有することができる。
更に、本発明による粉末状組成物は、本発明による複合粒子を組み入れることにより、皮膚への良好な適合性、均質な外観、皮膚の色の隠蔽、皮膚上の毛穴及びしわの隠蔽、皮膚上の毛穴及びしわを目立たなくする、並びに向上したマットな外観等の好ましい美容効果を示すことができる。
一方、本発明による液体組成物は、本発明による複合粒子を組み入れることにより、マット及びヘイズ効果等の良好な視覚上の光学的効果を示すことができる。
いずれにせよ、本発明による粉末状及び液体組成物は、固体UVフィルターの微粒子が皮膚上の毛穴を介して皮膚の中に浸透するリスクを低減することに加えて、より良好なUVフィルター効果を有する。
別の実施形態によれば、本発明による組成物は、例えば、コンパクトパウダー、ローション、セラム、乳液、クリーム、ベースファンデーション、アンダーコート、メイクアップベースコート、ファンデーション、フェイスパウダー、頬紅、リップスティック、リップクリーム、アイシャドウ、アイライナー、ルースパウダー、コンシーラー、ネイルコート、マスカラ、日焼け止め剤等の形態であってもよい。
別の実施形態によれば、本発明による組成物は、フォームの形態であってもよい。
この実施形態によれば、本発明による組成物は、フォームディスペンサーに詰めることができる。これは、噴射剤ガスによって加圧容器から分注され、このようにしてその分注時にフォームを形成する「エアロゾル」と称される製品、又は分注ヘッドに接続された機械式ポンプによって容器から分注される製品であって、組成物を分注ヘッドに通過させることにより、遅くともそのようなヘッドの出口開口部の領域でフォームに転換する製品のいずれかを必要としうる。
第1の変形形態によれば、ディスペンサーは、本発明による組成物と、噴射剤ガスとを更に含有するエアロゾルであってもよい。本発明の目的では、「噴射剤」という用語は、20℃の温度及び大気圧でガス状であり、エアロゾル容器中に液体又はガス状形態で圧力下で保存することができる任意の化合物を意味する。噴射剤は、任意選択でハロゲン化された揮発性炭化水素、例えばn-ブタン、プロパン、イソブタン、ペンタン又はハロゲン化炭化水素、及びそれらの混合物から選択することができる。二酸化炭素、亜酸化窒素、ジメチルエーテル(DME)、窒素又は圧縮空気を噴射剤として使用してもよい。噴射剤の混合物を使用してもよい。ジメチルエーテル及び/又は非ハロゲン化揮発性炭化水素が好ましくは使用される。
使用することができる噴射剤ガスは、先述のガスの中から、特に、二酸化炭素、窒素、窒素酸化物、ジメチルエーテル、揮発性炭化水素、例えばブタン、イソブタン、プロパン及びペンタン、並びにそれらの混合物の中から選択することができる。
別の変形形態によれば、本発明による組成物は、「ポンプボトル」タイプのフォームディスペンサーであってもよい。これらのディスペンサーは、組成物を送出するための分注ヘッドと、ポンプと、製品を分注するために組成物を容器からヘッド中に移送するためのプランジャーチューブとを含む。フォームは、多孔性物質を含む材料、例えば焼結材料、プラスチック若しくは金属の濾過格子、又は類似の構造体に組成物を通過させることによって形成される。
そのようなディスペンサーは、当業者に公知であり、以下の特許に記載されている:米国特許第3,709,437号(Wright)、米国特許第3,937,364号(Wright)、米国特許第4,022,351号(Wright)、米国特許第4,1147,306号(Bennett)、米国特許第4,184,615号(Wright)、米国特許第4,598,862号(Rice)、米国特許第4,615,467号(Grogan等)、及び米国特許第5,364,031号(Taniguchi等)。
当業者は、使用する構成成分の性質、例えば、ビヒクルに対するその溶解度、及び組成物の想定される用途を考慮に入れて、自身の一般知識に基づき、適切な提供形態、並びにその調製方法を選択することができることを理解されたい。
[使用及び方法]
本発明はまた、本発明による複合粒子の美容的使用に関する。一実施形態では、本発明による複合粒子は、皮膚、頭皮及び/又は唇等のケラチン物質、好ましくは皮膚に塗布することができる。したがって、本発明による複合粒子及び組成物は、皮膚のための方法、好ましくは美容方法に使用することができる。本発明による使用は、紫外光を吸収すること、及び/又は紫外線照射からとりわけヒトのケラチン物質を防御することを意図したものであってもよい。紫外線照射からケラチン物質を防御すると、抗老化、抗しわ、及び保湿効果が得られることが当技術分野で周知である。よって、本発明の組成物は更に、抗老化、抗しわ及び/又は保湿効果を意図した組成物を構成することができる。
本発明による皮膚等のケラチン物質のための方法又は美容的使用は、少なくとも、本発明による複合粒子又は組成物をケラチン物質に塗布する工程を含む。本発明はまた、本発明による複合粒子又は組成物をケラチン物質に塗布する工程を含む、紫外線照射からケラチン物質を防御する方法、並びに本発明による複合粒子又は組成物をケラチン物質に塗布する工程と、ケラチン物質を紫外光にさらす工程とを含む、紫外光を吸収する方法に関しうる。これらの方法は、非治療的方法と定義することができる。
本発明を、実施例によってより詳細に説明する。しかし、これらの実施例は、本発明の範囲を限定すると解釈されるべきではない。下記の実施例は、本発明の分野における非限定的な例示として提示される。
(実施例1〜5及び比較例1〜2)
表1に示した成分を、ハイブリダイザー機器を使用するハイブリダイザープロセスにかけて、実施例1〜5及び比較例1〜2による複合粒子を得た。表1に示した成分の量の数値は、全て活性原料としての「質量%」に基づいている。
Figure 2017109928
ハイブリダイザープロセスの詳細な条件を表2に要約する。ハイブリダイザープロセスの後、粒子と反応しなかった又はそれを被覆しなかった水添スチレン/ブタジエンコポリマー(1)及び(2)を除去するために、212μm及び/又は106μmの開口径で篩過を実施した。
Figure 2017109928
(被覆量)
実施例1及び2による複合粒子の各々を、カラムに充填し、ヘキサンで溶出して、それぞれ水添スチレン/ブタジエンコポリマー(1)及び(2)の各々を抽出した。このようにして、抽出された水添スチレン/ブタジエンコポリマー(1)又は(2)の被覆量を、連続固相抽出カラムを使用して、炭化水素の量として決定した。実施例1及び2による複合粒子の各々における、複合粒子の総質量に対する水添スチレン/ブタジエンコポリマー(1)及び(2)の各々の被覆量は、以下の通りである。
Figure 2017109928
[評価]
実施例1〜5及び比較例1〜2によって得られた複合粒子を以下のように評価した。
{SEM観察}
実施例1〜5及び比較例1〜2によって得られた複合粒子を、Hitachi S-4800によるSEM(走査型電子顕微鏡)を使用することによって観察した。コア粒子の初期形状は、球状であった。したがって、実施例1〜5及び比較例1〜2によって得られた複合粒子が球状であるか否かを観察した。結果を表3に示す。比較例2によって得られた粒子の形状は、球状ではなく、板様であった。
{UV吸収}
実施例1〜5及び比較例1〜2によって得られた複合粒子の各々の紫外波の吸光度を、V-550型の紫外可視分光光度計(日本分光株式会社、日本)を使用することによって以下のように測定した。
イソドデカン及びポリヒドロキシステアリン酸を、ポリヒドロキシステアリン酸の濃度が3質量%になるように混合することによって、溶媒を調製した。
実施例1〜5及び比較例1〜2によって得られた複合粒子の各々を、室温で1分間超音波を使用することによって上記の溶媒中に分散させて、試料中の複合粒子の濃度が0.1質量%になるように試料を得た。凝集体がなお存在していた場合、超音波処理を繰り返した。
得られた試料を、2mmの光路を有する石英セルに入れた。280から400nmの波長での試料のUV吸光度を、V-550型の紫外可視分光光度計(日本分光株式会社、日本)を使用することによって測定した。280から400nmの波長範囲でのUV吸光度の積分値を、「UV吸収」として計算した。
結果を表3の「UV吸収」の列に示す。「UV吸収」の高値は、高いUV防御性能を示す。
{安定性}
(濾過試験)
実施例1〜5及び比較例1〜2によって得られた複合粒子の各々の安定性を以下のように試験した。
水及びラウリル硫酸ナトリウムを、ラウリル硫酸ナトリウムの濃度が1質量%になるように混合することによって、溶媒を調製した。
実施例1〜5及び比較例1〜2によって得られた複合粒子の各々を、30〜40℃で30分間超音波を使用することによって上記の溶媒中に分散させて、試料中の複合粒子の濃度が0.5質量%になるように試料を得た。凝集体がなお存在していた場合、超音波処理を繰り返した。
得られた試料を、5250rpm(およそ2900G)で5分間遠心分離にかけ、上澄み液を分離した。
上澄み液を、直径33mmの底円及び直径0.22μmの頂円を有する円錐形のフィルター(Millipore SLGP033NB)で濾過した。
濾過した上澄み液を、2mmの光路を有する石英セルに入れた。280から400nmの波長範囲での試料のUV吸光度を、V-550型の紫外可視分光光度計(日本分光株式会社、日本)を使用することによって測定した。
結果を表3の「濾過試験」の列に示す。「濾過試験」の高値は、より多くのUVフィルターが複合粒子から剥離した(不安定である)ことを示す。
(形態試験)
実施例1〜5及び比較例1〜2によって得られた複合粒子の各々の安定性を以下のように試験した。
水及びステアロイルグルタミン酸二ナトリウムを、ステアロイルグルタミン酸二ナトリウムの濃度が1質量%になるように混合することによって、溶媒を調製した。
実施例1〜5及び比較例1〜2によって得られた複合粒子の各々を、30〜40℃で30分間超音波を使用することによって上記の溶媒中に分散させて、試料中の複合粒子の濃度が1質量%になるように試料を得た。凝集体がなお存在していた場合、超音波処理を繰り返した。
得られた試料を、複合粒子の濃度が0.1体積%になるようにエタノールで希釈した。希釈された試料の組成は、0.1体積%の粒子/0.1体積%のステアロイルグルタミン酸二ナトリウム/約10体積%の水/約90体積%のエタノールであった。
希釈された試料をシリコンウェハーに載せ、Hitachi S-4800によるSEM(走査型電子顕微鏡)を使用することによって観察した。
結果を表3の「形態試験」の列に示す。「良好」は、TiO2粒子が複合粒子にしっかりと付着した(安定である)ことを意味するのに対し、「不良」は、TiO2粒子が複合粒子から剥離した(不安定である)ことを意味する。
Figure 2017109928
表1〜表3から、疎水性ブロックコポリマーで被覆された実施例1〜5による複合粒子は、比較例1(非被覆)又は比較例2(ポリエチレン:疎水性ホモポリマーで被覆)による複合粒子よりも安定であることが明らかである。
このように、実施例1〜5による複合粒子上のUVフィルターは、複合粒子の表面にしっかりと付着し、アニオン性界面活性剤の存在下でも複合粒子の表面から剥離しなかった。
一方、比較例1〜2による複合粒子上のUVフィルターは、複合粒子の表面にしっかりと付着せず、アニオン性界面活性剤の存在下で複合粒子の表面から剥離した。
(実施例6及び比較例3〜4)
O/Wエマルジョンの形態のサンケア配合物を、表4に示した成分を混合することによって調製した。表4に示した成分の量の数値は、全て活性原料としての「質量%」に基づいている。
Figure 2017109928
[in vitro SPF値の評価]
(初期)
実施例6及び比較例3〜4によるサンケア配合物の各々を、0.75mg/cm2の量でPMMA板に塗布し、試料のSPF値を、SPF分析器UV-2000Sによって測定した。結果を表4に示す。
(洗浄後)
上記で調製した試料を、水道流水で1分間洗浄した。洗浄した試料のSPF値を、SPF分析器UV-2000Sによって測定した。結果を表4に示す。
表4から、実施例1及び比較例1による複合粒子は、配合物のUVフィルター特性を向上させることができ、また実施例1による複合粒子によってもたらされるUVフィルター特性は、比較例1によるものよりも安定であることが明らかである。この理由は、実施例1による複合粒子上のUVフィルターは、洗浄した後に複合粒子の表面にしっかりと付着し、洗浄した後でも複合粒子がそのUVフィルター機能を保持したのに対し、比較例1による複合粒子上のUVフィルターは、洗浄した後に複合粒子の表面から剥離し、洗浄した後に複合粒子がそのUVフィルター機能を保持することができなかったからである。

Claims (14)

  1. (a)少なくとも1種のコア粒子を含む複合粒子であって、
    前記(a)コア粒子が、(b)少なくとも1種の固体UVフィルターを含む少なくとも1つの第1のコーティング層で少なくとも一部分覆われており、
    前記第1のコーティング層が、(c)少なくとも1種の疎水性ブロックコポリマーを含む少なくとも1つの第2のコーティング層で少なくとも一部分覆われている、複合粒子。
  2. (a)コア粒子の平均粒径が、100nm以上、好ましくは200nm以上、より好ましくは300nm以上、且つ/又は50μm以下、好ましくは20μm以下、より好ましくは10μm以下である、請求項1に記載の複合粒子。
  3. (a)コア粒子が、少なくとも1種の無機材料及び/又は少なくとも1種の有機材料、好ましくは少なくとも1種の有機材料を含む、請求項1又は2に記載の複合粒子。
  4. (b)固体UVフィルターが、固体無機UVフィルターから選択され、好ましくは炭化ケイ素、金属酸化物、及びそれらの混合物からなる群から選択され、より好ましくは酸化チタンである、請求項1から3のいずれか一項に記載の複合粒子。
  5. (b)固体UVフィルターが、1nmから200nm、好ましくは5nmから100nm、より好ましくは10nmから50nmの平均粒径を有する、請求項1から4のいずれか一項に記載の複合粒子。
  6. (a)コア粒子の(b)固体UVフィルターに対する質量比が、10:90から90:10、好ましくは20:80から80:20、より好ましくは30:70から70:30である、請求項1から5のいずれか一項に記載の複合粒子。
  7. (c)疎水性ブロックコポリマーが、50%以上、好ましくは60%以上、より好ましくは70%以上の回復率を有する、請求項1から6のいずれか一項に記載の複合粒子。
  8. (c)疎水性ブロックコポリマーが、任意選択で水素添加されている炭化水素系ブロックコポリマー、好ましくは少なくとも1つのスチレンブロックとブタジエン、エチレン、プロピレン、ブチレン及びイソプレン又はそれらの混合物から選択される単位を含む少なくとも1つのブロックとを含む炭化水素系ブロックコポリマーである、請求項1から7のいずれか一項に記載の複合粒子。
  9. (c)疎水性ブロックコポリマーが、任意選択で水素添加されている、スチレン-エチレン/プロピレン、スチレン-エチレン/ブタジエン、スチレン-エチレン/ブチレン、スチレン-エチレン/イソプレンジブロックコポリマー、並びに任意選択で水素添加されている、スチレン-エチレン/プロピレン-スチレン、スチレン-エチレン/ブタジエン-スチレン、スチレン-エチレン/ブチレン-スチレン、スチレン-イソプレン-スチレン、及びスチレン-ブタジエン-スチレントリブロックコポリマー、並びにそれらの混合物から選択される、請求項1から8のいずれか一項に記載の複合粒子。
  10. 第2のコーティング層の量が、複合粒子の総質量に対して0.01から30質量%、好ましくは0.1から20質量%、より好ましくは0.3から15質量%である、請求項1から9のいずれか一項に記載の複合粒子。
  11. 請求項1から10のいずれか一項に記載の複合粒子を含む組成物、好ましくは化粧用組成物。
  12. 請求項1から10のいずれか一項に記載の複合粒子の美容的使用。
  13. 請求項1から10のいずれか一項に記載の複合粒子、又は請求項11に記載の化粧用組成物をケラチン物質に塗布する工程
    を含む方法、好ましくは美容方法。
  14. (a)少なくとも1種のコア粒子、
    (b)少なくとも1種の固体UVフィルター、及び
    (c)少なくとも1種の疎水性ブロックコポリマー
    を機械化学的融合プロセスにかける工程を含む、複合粒子の製造方法。
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