JP2017110142A - ポリエステルポリオール、コーティング材、及び包装材料 - Google Patents
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Abstract
Description
本文献では、印刷インキの塗布性及びガスバリア性の向上の目的で、脂肪酸系化合物、脂肪酸アミド系化合物及び脂肪酸エステル系化合物を添加している。
多価アルコールが、2価アルコールと3価アルコールを含有するものであり、
前記ポリエステルポリオール(A)のガラス転移点が5〜40℃、水酸基価が150〜300mgKOH/gである、ポリエステルポリオール(A)を見出すことにより前記課題を解決した。
本発明のコーティング材を用いることにより、接着剤等により多層の積層体としなくても、優れたバリア特性を有することから、特に食品包装用として有用なバリア性フィルムを低コスト、且つ環境対応可能な形態で提供することができる。
また、本発明のコーティング材は、蒸着フィルムに塗工して蒸着面保護用コーティング材として好ましく用いることができる。
1.オルト配向芳香族ジカルボン酸又はその酸無水物を必須の成分とする酸成分と多価アルコールとの反応物を含有するポリエステルポリオール(A)であって、
多価アルコールが、2価アルコールと3価アルコールを含有するものであり、
前記ポリエステルポリオール(A)のガラス転移点が5〜40℃、水酸基価が150〜300mgKOH/gである、ポリエステルポリオール(A)、
2.酸成分がさらにイソ配向芳香族ジカルボン酸を含有する1.に記載のポリエステルポリオール(A)、
3.オルト配向芳香族ジカルボン酸又はその酸無水物が、オルトフタル酸又はその無水物、ナフタレン2,3−ジカルボン酸又はその無水物、ナフタレン1,2−ジカルボン酸又はその無水物、アントラキノン2,3−ジカルボン酸又はその無水物、2,3−アントラセンカルボン酸又はその無水物からなる群から選ばれる1.又は2.に記載のポリエステルポリオール(A)、
4.イソ配向芳香族ジカルボン酸が、イソフタル酸、又は2,5−フランジカルボン酸である2.又は3.に記載のポリエステルポリオール(A)、
5.3価アルコールがグリセロール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、2価アルコールがエチレングルコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ネオペンチルグリコール、トリシクロデカンジメタノールからなる群から選ばれる1.〜4.の何れかに記載のポリエステルポリオール(A)、
6.1.〜5.の何れかに記載のポリエステルポリオール(A)とポリイソシアネート化合物(B)との反応物を含有する樹脂組成物、
7.ポリイソシアネート化合物(B)が、メタキシリレンジイソシアネートのトリメチロールプロパンアダクト体、イソホロンジイソシアネートのヌレート体、トルエンジイソシアネートのトリメチロールプロパンアダクト体、及びトルエンジイソシアネートのヌレート体からなる群から選ばれる6.に樹脂組成物、
8.1.〜5.の何れかに記載のポリエステルポリオール(A)を含有するコーティング材、
9.6.又は7.に記載の樹脂組成物を含有するコーティング材、
10.8.又は9.に記載のコーティング材が塗工されたバリア性フィルム、
11.10に記載のバリア性フィルムを用いた包装材料。
本発明でコーティング材として用いるポリエステルポリオール(A)は、オルト配向芳香族ジカルボン酸又はその酸無水物を必須の成分とする酸成分と多価アルコールを重縮合することにより製造される。ポリエステルポリオール(A)は、多価アルコールが、2価アルコールと3価アルコールを含有するものであり、前記ポリエステルポリオール(A)のガラス転移点が5〜40℃、水酸基価が150〜300mgKOH/gである特徴を有する。
本発明で用いるポリエステルポリオール(A)のTgは5〜40℃である必要がある。これ以上温度が低いと、樹脂がコーティング操作後に粘着性を持ち、ブロッキングを生じやすくなり、コーティング後の巻き取り操作がしにくくなるためである。特にTgが5℃以下になるとブロッキング防止材の添加によっても巻き芯付近の圧力が高い状況下ではブロッキング防止対応が困難になるためである。Tgのより好ましい温度範囲は20〜40℃である。
また、本発明で用いるポリエステルポリオール(A)の水酸基価が150〜300mgKOH/gであることにより、少量の硬化剤で効率よく架橋・硬化させることができる。
水酸基価が150mgKOH/g以下であると、硬化不十分となって好ましくなく、300mgKOH/g以上であると、ポリエステルポリオール(A)が低分子量となり、室温で液状を呈し、Tgが5℃より低くなって好ましくない。
[多価カルボン酸成分]
本発明の酸成分は、オルト配向芳香族ジカルボン酸又はその酸無水物を必須の成分とすることに特徴を有する。
本発明で用いる多価アルコール成分はガスバリア補填の性能を示すポリエステルポリオールを合成することができれば特に限定されないが、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジメタノール、トリシクロデカンジメタノール、及び1,3−ビスヒドロキシエチルベンゼンからなる群から選ばれる少なくとも1種を含む2価アルコールである多価アルコール成分、グリセロール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン等の3価アルコールである多価アルコール成分を含有することが好ましい。
前記多価アルコールは特に制限なく使用が可能であるが、2価アルコールとしては、酸素原子間の炭素原子数が少ないほど、分子鎖が過剰に柔軟にならずに、酸素透過しにくいと推定されることから、エチレングリコールを主成分として使用することが特に好ましく、3価アルコールとしては、2価アルコールと同様の理由により、酸素原子間の炭素原子数が少ない、グリセロールやトリメチロールエタンを好ましく用いることができる。
従って、本発明のコーティング材の使用の際の硬化剤は、これらの利点、欠点を踏まえた上で適宜決定すると良い。
本発明のコーティング材は、前述の通りポリエステルポリオール(A)とポリイソシアネート化合物(B)との反応物である。本発明で用いられるポリイソシアネート化合物は、ポリエステルが水酸基を有する場合、少なくとも一部が反応し、ウレタン構造を作ることで樹脂成分として高極性化し、ポリマー鎖間を凝集させることでガスバリア機能を更に強化できる。また、コーティング材の樹脂が直鎖型の樹脂である場合に、3価以上のポリイソシアネートで架橋することで、耐熱性や、耐摩耗性を付与することができる。本発明で用いられるポリイソシアネート化合物としてはジイソシアネート、3価以上のポリイソシアネート、低分子化合物、高分子化合物のいずれでもよいが、骨格の一部に芳香族環、または脂肪族環を含有するとガスバリア向上機能の観点から好ましい。たとえば、芳香族環を持つイソシアネートとしては、メタキシリレンジイソシアネートのトリメチロールプロパンアダクト体、イソホロンジイソシアネートのヌレート体、トルエンジイソシアネートのトリメチロールプロパンアダクト体、及びトルエンジイソシアネートのヌレート体、トルエンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、脂肪族環を持つイソシアネートとしては、水素化キシリレンジイソシアネート、水素化トルエンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ノルボルネンジイソシアネート、あるいはこれらのイソシアネート化合物の3量体、及びこれらのイソシアネート化合物の過剰量と、たとえばエチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチロールプロパン、グリセロール、ソルビトール、エチレンジアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンなどの低分子活性水素化合物または各種ポリエステルポリオール類、ポリエーテルポリオール類、ポリアミド類の高分子活性水素化合物などと反応させて得られる末端イソシアネート基含有化合物が挙げられる。
3官能化のための分岐構造を付与する骨格としては、アロファネート、ヌレート、ビュレット、アダクト体が挙げられる。本発明ではいずれの3官能化部分の構造をもつポリイソシアネートを用いてもよいが、中でもヌレート骨格はコーティング塗膜に乾燥後の粘着性がでにくくコーティング材に適しているため特に好ましく用いられる。
また、芳香族環、脂肪族環を含有しているポリイソシアネート化合物であれば、ブロック化イソシアネートであってもよい。イソシアネートブロック化剤としては、例えば芳香族を含有しているものであれば、フェノール、チオフェノール、メチルチオフェノール、エチルチオフェノール、クレゾール、キシレノール、レゾルシノール、ニトロフェノール、クロロフェノールなどのフェノール類、その他にも芳香族アミン類、イミド類、アセチルアセトン、アセト酢酸エステル、マロン酸エチルエステルなどの活性メチレン化合物、メルカプタン類、イミン類、尿素類、ジアリール化合物類重亜硫酸ソーダなども挙げられる。ブロック化イソシアネートは上記イソシアネート化合物とイソシアネートブロック化剤とを従来公知の適宜の方法より付加反応させて得られる。
本発明のコーティング材では、ポリエステルとポリイソシアネート化合物とは、ガスバリアコーティング材料としての諸特性を満たせば、2液混合型として使用してもよいし、予めポリエステルとポリイソシアネート化合物とを反応させて、ポリエステルポリウレタンを予め合成した上で使用してもよい。
本発明で用いるコーティング材は、速乾燥性や水蒸気バリア機能も補填する観点から非水系であり、有機溶媒を主成分とする必要がある。また、主成分であるポリエステルを溶解させる必要がある。加えて、残留溶媒や即乾燥性の観点から沸点が100℃以下である方が好ましい。好ましく用いられる溶媒としては、エステル系溶媒としては、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、ケトン系溶媒としては、アセトン、2−ブタノン、エーテル系としてはテトラヒドロフラン、脂肪族系溶媒としては、ヘキサン、シクロヘキサン、芳香族系溶媒としてはトルエン等を例示することができる。アルコール系溶媒や水を混合しても差し支えないが、イソシアネート化合物を硬化剤として併用する場合はこれらを含有させることに注意を要する。
(板状無機化合物)
本発明のコーティング剤用樹脂組成物では、板状無機化合物を含有させてもよい。
本発明に板状無機化合物が用いられる場合には、粘着性の低減によるコーティング後の巻き取り適性の向上とガスバリア性を向上させる効果を有する。
また、必要に応じて、更にガス捕捉機能を有する材料を添加してもよい。酸素捕捉機能を有する材料としては、例えば、ヒンダードフェノール類、ビタミンC、ビタミンE、有機燐化合物、没食子酸、ピロガロール等の酸素と反応する低分子有機化合物や、コバルト、マンガン、ニッケル、鉄、銅等の遷移金属化合物等が挙げられる。水蒸気補足機能を有する材料としては、シリカゲル、ゼオライト、活性炭、炭酸カルシウム等の材料を挙げることができる。これら以外にも遮断したい対象ガスの捕捉成分を添加することができる。
本発明のコーティング材は、ガスバリア補助機能を損なわない範囲で、各種の添加剤を配合してもよい。添加剤としては、例えば、シリカ、アルミナ、アルミニウムフレーク、ガラスフレークなどの無機充填剤、無機材料を用いる場合には分散剤、安定剤(酸化防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤等)、可塑剤、帯電防止剤、滑剤、ブロッキング防止剤、着色剤、レベリング剤、スリップ向上剤等が例示できる。
本発明のコーティング材は、蒸着フィルムが持つガスバリア性を大幅に向上させるために使用する。そのためコーティング材を塗布する対象としては各種蒸着フィルムを用いる。本材料をコーティングしたフィルムは、通常の蒸着フィルムよりも更にガスバリア性に優れるため、ハイガスバリアフィルムとして使用できる。
本発明で用いるコーティング材が塗布される蒸着フィルムの蒸着層の種類としては、ガスバリア性を付与できるものであれば特に限定されない。現在包装用に広く用いられている金属蒸着、または金属酸化物蒸着が好適に例示される。
本発明でのコーティング材を使用するフィルムは、特に限定はなく、所望の用途に応じた熱可塑性樹脂フィルムを適宜選択することができる。例えば食品包装用としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、ポリスチレンフィルム、ポリアミドフィルム、ポリアクリロニトリルフィルム、ポリエチレンフィルム(LLDPE:リニア低密度ポリエチレンフィルム、HDPE:高密度ポリエチレンフィルム)やポリプロピレンフィルム(CPP:未延伸ポリプロピレンフィルム、OPP:二軸延伸ポリプロピレンフィルム)等のポリオレフィンフィルム、ポリビニルアルコールフィルム、エチレン−ビニルアルコール共重合体フィルム、シクロオレフィンコポリマフィルム等が挙げられる。これらのフィルムには延伸処理があっても、無くても好ましく用いることができる。延伸処理をほどこしているフィルム類は寸法安定性、剛性よりコーティング操作が容易で使いやすい利点がある。また、未延伸フィルムでは逆に基材の寸法安定性、剛性、耐熱性が劣るため蒸着層が欠陥を多く持ちガスバリアが安定しないことが多いので、本発明のコーティング材を用いることで、バリア機能の強化に大きな効果をだせる利点がある。
本発明のコーティング材を蒸着フィルムに用いた際、コーティングを蒸着面側に施す必要がある。これは、本発明のコーティング材が蒸着のピンホールやクラック等の欠陥部分を効率よく穴埋めすることにより、極めて優れたバリア向上機能を付与するためである。コーティング材が蒸着面の逆側のフィルム面に設置された場合はこのような補強効果を付与することはできずバリアの向上効果が限定的となる。
本発明のコーティング材のコーティング方法としては、蒸着フィルムの蒸着面にコーティングができるのであれば特に制限はない。具体的な方法としては、ロールコート、グラビアコート等の各種コーティング方法を例示することができる。また、コーティングに用いる装置についても特に限定はない。
本発明のコーティング材を塗布する膜厚は特に制限はない。しかし、本発明のコーティング材は蒸着欠陥をふさぐことでガスバリアの補強効果を高める。そのため、コーティング膜厚は蒸着欠陥さえ塞ぐことができれば厚い必要がなく、0.1μm以上あればバリア向上効果を出すことができる。好ましい厚み範囲としては、コーティング欠陥が生じにくいことと、乾燥性とのバランスより好ましくは0.2μm〜5μmの範囲、さらに好ましくは0.3〜3μmの範囲である。
本発明のコーティングが用いられる層構成としては、以下の構成が想定される。いずれも、蒸着層直上にコーティングされることにより良好なバリア機能を付与することができる。使用方法は単層でも、ラミネート等の多層化をおこなっても良い。
1)アルミ等の金属蒸着延伸フィルムを用いた構成としては、
・コーティング/インキ/蒸着延伸フィルム/ラミネート接着剤/シーラントフィルム
2)酸化アルミニウム等の透明蒸着延伸フィルムを用いた場合、
・透明蒸着延伸フィルム/コーティング/インキ/ラミネート接着剤/シーラントフィルム
3)アルミ等の金属蒸着未延伸フィルムを用いた構成としては
・ 延伸フィルム/インキ/ラミネート接着剤/コーティング/金属蒸着未延伸フィルム
コーティング/インキ/金属蒸着未延伸フィルム
4)酸化アルミニウム等の透明蒸着未延伸フィルムを用いた場合
・ 延伸フィルム/インキ/ラミネート接着剤/コーティング/透明蒸着未延伸フィルム
コーティング/インキ/透明蒸着未延伸フィルム
いずれの層構成も、フィルム層が2層以下で、インキ層の印刷を施した高ガスバリアのフィルムを提供することができる。特に金属または透明蒸着未延伸フィルムを用いた場合には、単層の高バリアフィルムを提供することができる。
本発明のコーティング材を利用したガスバリア用フィルムが遮断できるガスとしては、酸素、水蒸気の他、二酸化炭素、窒素、アルゴン等の不活性ガス、メタノール、エタノール、プロパノール等のアルコール成分、フェノール、クレゾール等のフェノール類の他、低分子化合物からなる香気成分類、例えば、醤油、ソース、味噌、レリモネン、メントール、サリチル酸メチル、コーヒー、ココア、シャンプー、リンス、等の香り成分を例示することができる。
攪拌機、窒素ガス導入管、精留管、水分分離器等を備えたポリエステル反応容器に、無水フタル酸1364部、エチレングリコール332.6部、グリセロール462.6部(及びチタニウムテトライソプロポキシド0.22部)を仕込み、精留管上部温度が100℃を超えないように徐々に加熱して内温を200℃に保持した。酸価が20mgKOH/g以下になったところでエステル化反応を終了し、水酸基価が206mgKOH/gのポリエステルポリオールを得た。
その他、製造例2〜5は、以下の表1の組成に従って製造例1と同様にして行った。
また、製造例6では、イソフタル酸を添加した系を設けた。
製造例1で合成したポリエステルを2-ブタノンに表2の硬化剤を除いた配合で添加し、常温にてスターラーで撹拌し溶媒に溶解した溶液を調製した。得られた溶液に引き続き表2の配合で硬化剤を添加し、常温にてスターラーで撹拌し均一のコーティング液を調製した。
得られたコーティング液を、透明蒸着PETフィルム(バリアロックス1011HG、東レフィルム加工株式会社製)の蒸着面側にバーコーター#2番で塗工し、120℃設定の乾燥機中に30秒間設置し、得られた塗膜のブロッキング試験を行った。
また、乾燥機から取り出したコーティング塗膜を、さらに40℃で3日間エージングすることで、硬化剤の反応を促進させたオーバーコートが施された蒸着フィルムを得た。これを各種評価(酸素透過率測定、水蒸気透過率測定)に供した。
次に、上記オーバーコートが施されたエージング後のフィルムと未延伸PPフィルム(ZK−93KM、東レフィルム加工株式会社製)を接着剤(ディックドライLX703/KR90、DIC株式会社製)を使用してドライラミネートし、40℃で3日間エージングすることで、透明蒸着PETフィルム/オーバーコート層/接着剤層/未延伸PPフィルムの構成を有する積層体を得た。この積層体の酸素透過率を測定した。
表2で示す配合を用いた以外は、実施例1と同様にしてコーティング液を調製し、透明蒸着PETフィルムに塗工した。実施例1と同様の乾燥及びエージングを行い、得られたフィルムをブロッキング試験、各種評価(酸素透過率測定、水蒸気透過率測定)に供した。
更に、実施例1同様、上記積層体を150mm×200mmの大きさのパウチに製袋し、内容物として蒸留水250gを充填密封した。作製したパウチを121℃、30分間の蒸気レトルト殺菌処理をした後、酸素透過率を測定した
製造例1で合成したポリエステルを2-ブタノンに表3の硬化剤を除いた配合で添加し、常温にてスターラーで撹拌し溶媒に完全に溶解した溶液を調製することができた。得られた溶液に引き続き表3の配合で硬化剤を添加し、常温にてスターラーで撹拌し均一のコーティング液を調製した。
得られたコーティング液を、アルミ蒸着CPPフィルム(VM−CPP2203、東レフィルム加工株式会社製)の蒸着面側にバーコーター#4番で塗工し、ドライヤで80℃の熱風により溶媒を揮発させ、得られた塗膜のブロッキング試験を行った。また、溶媒揮発後の塗膜を、さらに40℃で3日間エージングすることで、硬化剤の反応を促進させたオーバーコートが施された蒸着フィルムを得た。このフィルムの酸素透過率を測定した。
表3で示す配合を用いた以外は、実施例8と同様にしてコーティング液を調製し、アルミ蒸着CPPフィルムに塗工した。実施例8と同様の乾燥及びエージングを行い、得られたフィルムのブロッキング試験、酸素透過率測定を行った。
以上の結果を表2及び3に示す。
・D−110N:三井化学(株)製「タケネートD−110N(NB)」(メタキシリレンジイソシアネートのトリメチロールプロパンアダクト体、不揮発成分:75%、NCO%:11.5%、溶媒:酢酸エチル)
・T−1890:EVONIC社製「VESTANATT−1890/100」(イソホロンジイソシアネートのイソシアヌレート体、不揮発成分:100%を酢酸エチルで希釈し、不揮発成分:70%、NCO%:12.1%に調製したもの)
・D204EA:三井化学(株)製「タケネートD204EA−1」(トリレンジイソシアネートのイソシアヌレート体、不揮発成分:50%、NCO%:、溶剤:酢酸エチル)
・KW75:DIC株式会社製「ディックドライKW75」(トルエンジイソシアネートのトリメチロールプロパンアダクト体、不揮発成分75%、NCO%:11.5%、溶媒酢酸エチル)
以下の表4の組成に従い、製造例1と同様にして製造を行った。
製造例7で合成したポリエステルを2-ブタノンに表5の硬化剤を除いた配合で添加し、常温にてスターラーで撹拌し溶媒に完全に溶解した溶液を調製することができた。得られた溶液に引き続き表5の配合で硬化剤を添加し、常温にてスターラーで撹拌し均一のコーティング液を調製した。
得られたコーティング液を、透明蒸着PETフィルム(バリアロックス1011HG、東レフィルム加工株式会社製)の蒸着面側にバーコーター#2番で塗工し、120℃設定の乾燥機中に30秒間設置し、得られた塗膜のブロッキング試験を行った。
また、乾燥機から取り出したコーティング塗膜を、さらに40℃で3日間エージングすることで、硬化剤の反応を促進させたオーバーコートが施された蒸着フィルムを得た。これを各種評価(酸素透過率測定、水蒸気透過率測定)に供した。
表5で示す配合を用いた以外は、比較例1と同様にしてコーティング液を調製し、透明蒸着PETフィルムに塗工した。比較例1と同様の乾燥及びエージングを行い、得られたフィルムをブロッキング試験、各種評価(酸素透過率測定、水蒸気透過率測定)に供した。
製造例7で合成したポリエステルを2-ブタノンに表5の硬化剤を除いた配合で添加し、常温にてスターラーで撹拌し溶媒に完全に溶解した溶液を調製することができた。得られた溶液に引き続き表5の配合で硬化剤を添加し、常温にてスターラーで撹拌し均一のコーティング液を調製した。
得られたコーティング液を、アルミ蒸着CPPフィルム(VM−CPP2203、東レフィルム加工株式会社製)の蒸着面側にバーコーター#4番で塗工し、ドライヤで80℃の熱風により溶媒を揮発させ、得られた塗膜のブロッキング試験を行った。また、溶媒揮発後の塗膜を、さらに40℃で3日間エージングすることで、硬化剤の反応を促進させたオーバーコートが施された蒸着フィルムを得た。このフィルムの酸素透過率を測定した。
結果を表5及び6に示す。
(1)酸素透過率
各種実施例、比較例で得られたフィルム及び、参考例として未処理の蒸着フィルムを、モコン社製酸素透過率測定装置OX−TRAN2/21MHを用いてJIS−K7126(等圧法)に準じ、23℃0%RH、23℃90%RHの雰囲気下で測定した。なお、RHは湿度を示す。
(2)水蒸気透過率
各種実施例、比較例で得られたフィルム及び、参考例として未処理の蒸着フィルムを、Illinois社製水蒸気透過率測定装置7012を用いて、伝導度法「ISO−15106−3」に準じ、40℃90%RHの雰囲気下で測定した。
ポリエステル樹脂が塗工されたガスバリア性フィルムを6cm×18cmの大きさに切出し、塗工面を内側にして三つ折りした後、40℃雰囲気下荷重2kg/cm2をかけ、24時間後に剥がす操作を行い、コート面とフィルム裏面が剥離するか否かで評価した。
◎:剥離音の発生、剥離帯電、フィルムの汚れいずれもなし
○:剥離音の発生がなく、剥離帯電がややあり、フィルムの汚れなし
×:剥離音の発生、剥離帯電、フィルムの汚れのいずれか一つ以上が激しくあり
(4)ガラス転移温度(Tg)
各種製造例で得られたポリエステルを示差走査熱量測定装置(DSC−60A)により−50℃〜100℃の温度範囲で熱流量を検出することでガラス転移温度(Tg)の測定を行った。
Claims (11)
- オルト配向芳香族ジカルボン酸又はその酸無水物を必須の成分とする酸成分と多価アルコールとの反応物を含有するポリエステルポリオール(A)であって、
多価アルコールが、2価アルコールと3価アルコールを含有するものであり、
前記ポリエステルポリオール(A)のガラス転移点が5〜40℃、水酸基価が150〜300mgKOH/gである、ポリエステルポリオール(A)。 - 酸成分がさらにイソ配向芳香族ジカルボン酸を含有する請求項1に記載のポリエステルポリオール(A)。
- オルト配向芳香族ジカルボン酸又はその酸無水物が、オルトフタル酸又はその無水物、ナフタレン2,3−ジカルボン酸又はその無水物、ナフタレン1,2−ジカルボン酸又はその無水物、アントラキノン2,3−ジカルボン酸又はその無水物、2,3−アントラセンカルボン酸又はその無水物からなる群から選ばれる請求項1又は2に記載のポリエステルポリオール(A)。
- イソ配向芳香族ジカルボン酸が、イソフタル酸、又は2,5−フランジカルボン酸である請求項2又は3に記載のポリエステルポリオール(A)。
- 3価アルコールがグリセロール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、2価アルコールがエチレングルコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ネオペンチルグリコール、トリシクロデカンジメタノールからなる群から選ばれる請求項1〜4の何れかに記載のポリエステルポリオール(A)。
- 請求項1〜5の何れかに記載のポリエステルポリオール(A)とポリイソシアネート化合物(B)との反応物を含有する樹脂組成物。
- ポリイソシアネート化合物(B)が、メタキシリレンジイソシアネートのトリメチロールプロパンアダクト体、イソホロンジイソシアネートのヌレート体、トルエンジイソシアネートのトリメチロールプロパンアダクト体、及びトルエンジイソシアネートのヌレート体からなる群から選ばれる請求項6に樹脂組成物。
- 請求項1〜5の何れかに記載のポリエステルポリオール(A)を含有するコーティング材。
- 請求項6又は7に記載の樹脂組成物を含有するコーティング材。
- 請求項8又は9に記載のコーティング材が塗工されたバリア性フィルム。
- 請求項10に記載のバリア性フィルムを用いた包装材料。
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