JP7387984B2 - ポリエステルの中和物、樹脂組成物、およびポリエステルの中和物の製造方法 - Google Patents
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Description
当該多価カルボン酸及びまたはその誘導体がフラン骨格を有する多価カルボン酸及びまたはその誘導体を含有することを特徴とするポリエステルを中和することで得た中和物により上記課題を解決する。
当該ポリカルボン酸及びまたはその誘導体がフラン骨格を有するポリカルボン酸及びまたはその誘導体を含有することを特徴とする中和物を提供するものである。
本発明のポリエステルの中和物は、カルボキシル基を有するポリエステルの中和物である。本発明で使用するカルボキシル基を有するポリエステルは、フラン骨格を有する多価カルボン酸及びまたはその誘導体からなる群より選択される少なくとも一種と多価アルコールとを反応することによって得ることができる。この時、多価カルボン酸及びまたはその誘導体と多価アルコールとの反応は重縮合反応である。
本発明においては、多価カルボン酸及びまたはその誘導体が、フラン骨格を有する多価カルボン酸及びまたはその誘導体を含有することを特徴とする。
本発明に用いられる、フラン骨格を含む多価カルボン酸及び/又はその誘導体とはフラン骨格を有する。フラン骨格とは下記構造(1)に示す5員環構造である。なお、以下の構造式において<2>~<5>は置換位置を示す。
この時の多価カルボン酸成分全量中のフラン骨格を含む多価カルボン酸及び/又はその誘導体の含有率は下記の式1によって表される
・・・式1
本発明における、多価カルボン酸成分について、フラン骨格を含む多価カルボン酸及び/又はその誘導体以外の成分については特に制限はなく用いることができる。特にガスバリアが良好、もしくは非石油成分由来のポリカルボン酸成分を用いると、本発明の利点を高めることができるため好ましい。ガスバリアが良好な多価カルボン酸成分としては、特にベンゼン環が分子間相互作用することで、ポリマー自由体積孔が減少することより芳香族ポリカルボン酸が好ましく、例としては、オルトフタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、ピロメリット酸、トリメリット酸、1,4-ナフタレンジカルボン酸、2,5-ナフタレンジカルボン酸、2,6-ナフタレンジカルボン酸、ナフタル酸、ビフェニルジカルボン酸、1,2-ビス(フェノキシ)エタン-p,p’-ジカルボン酸及びこれらジカルボン酸の無水物或いはエステル形成性誘導体;p-ヒドロキシ安息香酸、p-(2-ヒドロキシエトキシ)安息香酸及びこれらのジヒドロキシカルボン酸のエステル形成性誘導体等の多塩基酸を単独で或いは二種以上の混合物で使用することができる。また、これらの酸無水物も使用することができる。更に、非石油成分由来の多価カルボン酸としては、セバシン酸、コハク酸等が例示される。セバシン酸は、トウゴマの種子より抽出されるひまし油から得られるリシノール酸をアルカリ熱分解することにより生成される。コハク酸は植物資源からグリコールを製造し発酵することで得られる。コハク酸は酸素原子間の炭素原子数が少ない短鎖アルキルであるため、分子鎖が過剰に柔軟にならずに、酸素透過しにくいと推定されるためである。ガス透過経路であるアルキル鎖が短いためガスバリアも良好であるため好ましい。
本発明の多価アルコールは、水酸基(アルコール性水酸基又はフェノール性水酸基)を二つ以上有する化合物であれば特に限定は無く、公知慣用の材料を用いてよい。多価アルコールとしては、脂肪族ジオール、芳香族多価フェノール等、及び、これらの、エチレンオキサイド伸長物、水添化脂環族等を例示することができる。多価アルコールは一種を単独で、又は複数種を組み合わせて用いることができる。
本発明のポリエステルの合成は、多価カルボン酸と多価アルコールとを公知慣用の方法で反応させればよい。具体的には多価カルボン酸と多価アルコールの重縮合反応である。一例を挙げると、前記酸成分を含む全酸成分と前記多価アルコール成分とを一括して仕込んだ後、攪拌混合しながら昇温し、脱水重縮合反応させる手法が好ましい。その際の脱水重縮合はJIS-K0070に記載の酸価測定法や、同じくJIS-K0070に記載の水酸基価測定方法にて得られる水酸基価、や粘度測定により所望の酸価、水酸基価、分子量のポリエステルを得ることができる。
本発明のポリエステルの分子量には特に限定はないが、数平均分子量が450~5000であるとガスバリア機能と耐ブロッキング特性に優れる樹脂組成物が得られるため特に好ましい。より好ましくは数平均分子量が1000~3000である。
本発明で使用するポリエステルは、ガラス転移温度が-30℃~80℃の範囲が好ましい。より好ましくは0℃~60℃である。更に好ましくは25℃~60℃である。ガラス転移温度が80℃以下であれば、室温付近でのポリエステルの柔軟性が高くなることにより、基材への密着性が優れ接着力が高くなる。一方-30℃以上である場合、常温付近でのポリエステルの分子運動が抑えられることにより十分なガスバリア性が発揮できる。
本発明のポリエステルにおいては、多価カルボン酸と多価アルコールの配合比率を変更すること等によってポリエステルの酸価及び水酸基価を所望の範囲に調整することができる。本発明のポリエステルはカルボキシル基を有することから、酸価が存在するように調整する。
本発明は、カルボキシル基を有するポリエステルの中和物(酸中和物ともいう。)であって、前記ポリエステルが、フラン骨格を有する多価カルボン酸及びまたはその誘導体を含む多価カルボン酸と、多価アルコールとの重縮合物である、ポリエステルの中和物を提供するものである。本発明のポリエステルの中和物は、ポリエステルの有する酸を塩基で中和することにより、水性媒体に対して親和性が増す。
中和方法としては、公知慣用の方法を用いればよい。たとえば、ポリエステルまたはその有機溶媒溶液に塩基を直接添加する方法、ポリエステルまたはその有機溶媒溶液を塩基の溶液に添加する方法にて中和することができる。
本発明のポリエステルの中和物の製造方法は、前記ポリエステルが、フラン骨格を有する多価カルボン酸及びまたはその誘導体を含む多価カルボン酸と、多価アルコールとを重縮合して、カルボキシル基を有するポリエステルを得る工程と、ポリエステルを中和する工程とを備えている。
特に、有機アミンとしてはエチルアミン、イソプロピルアミン、プロピルアミン、ジエチルアミン、sec-ブチルアミン、トリエチルアミン、N-メチルモルホリン、3-メトキシプロピルアミン、モルホリン、3-エトキシプロピルアミン、N,N-ジメチルエタノールアミン、メチルアミノプロピルアミン、N-エチルモルホリン、N,N-ジエチルエタノールアミン、アミノエタノールアミン、3-ジエチルアミノプロピルアミン、メチルイミノビスプロピルアミン、イミノビスプロピルアミン、N-メチル-N,N-ジエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジメチルアミノエタノールが例示できる。これらの中和用の塩基性化合物としては、アンモニア、有機アミンが乾燥時後に金属化合物成分が残存しない事より特に好ましく、有機アミンの中では得られたエマルジョンの安定性の観点より、トリエチルアミン、N-メチルモルホリン、ジメチルアミノエタノール、モルホリン、N、N-ジメチルエタノールアミン、アミノエタノールアミンが特に好ましい。具体的な中和物の製造方法としてはこれらの塩基性化合物を水を含む溶媒に溶解させた後、ポリエステル樹脂を入れて攪拌、溶解する方法や、ポリエステルの有機溶剤溶液を、塩基性化合物を溶解させた水と混合するなどの方法を例示することができるがこれらには限定されない。
本発明のポリエステルの中和物は、水性媒体との親和性が高いことから、特に水を配合した樹脂組成物が容易に製造可能である。さらには、本発明のポリエステルの中和物は水に良好に分散する。
樹脂組成物中、水とポリエステルの中和物の配合重量比としては、水/ポリエステルが30/70~99/1であることが好ましく、50/50~90/10であることが特に好ましい。
本発明の樹脂組成物は、ポリエステルの中和物と水とを含有することを特徴とする。
本発明の樹脂組成物は、積層体の内の一層を構成する層として用いることができる。積層体の最も有用な用途が積層フィルム及び紙である。使用する樹脂フィルムは、目的に応じて適宜選択すればよいが、例えば包装材として使用する際は、最外層をPET(ポリエチレンテレフタレート)、OPP、ポリアミドから選ばれた熱可塑性樹脂フィルムを使用し、最内層を無延伸ポリプロピレン(以下CPPと略す)、低密度ポリエチレンフィルム(以下LLDPEと略す)から選ばれる熱可塑性樹脂フィルムを使用した2層からなる複合フィルム、或いは、例えばPET、ポリアミド、OPPから選ばれた最外層を形成する熱可塑性樹脂フィルムと、OPP、PET、ポリアミドから選ばれた中間層を形成する熱可塑性樹脂フィルム、CPP、LLDPEから選ばれた最内層を形成する熱可塑性樹脂フィルムを使用した3層からなる複合フィルムやこれよりもさらに多層のフィルムが例示できる。特にPETフィルムの場合には、非石油由来原料ベースのエチレングリコールをもちいたPETを原料として使用した場合には、積層フィルム全体の植物由来の含有率を高めることができ特に好ましい。また、フィルム表面には、膜切れやはじきなどの欠陥のない接着層が形成されるように必要に応じて火炎処理やコロナ放電処理などの各種表面処理を施してもよい。紙を用いることで、積層体全体の非石油由来成分の含有率を更に高めることができるため、特に好ましい。本発明で用いられる紙としては塗工紙、非塗工紙、樹脂含浸紙のいずれでも良い。非塗工紙としては各種印刷用紙、グラビア用紙、クラフト紙、ケント紙、コピー紙、更紙、新聞紙などが例示される。また、塗工紙としては微塗工紙、アート紙、上質コート紙、中質コート紙、軽量コート紙、キャストコート紙、マットコート紙などが例示できる。また、樹脂含浸紙としてはパラフィン紙などが例示される。
前記熱可塑性樹脂フィルムの一方に本発明の樹脂組成物を塗工後、もう一方の熱可塑性樹脂フィルムを重ねてラミネーションにより貼り合わせることで、本発明の積層体の一形態であるガスバリア用積層フィルムを得ることも可能である。ラミネーション方法には、ドライラミネーション、押出しラミネーション等公知のラミネーションを用いることが可能である。ドライラミネーション方法は、具体的には、基材フィルムの一方に本発明の接着剤をグラビアロール方式で塗工後、もう一方の基材フィルムを重ねてドライラミネーション(乾式積層法)により貼り合わせる。ラミネートロールの温度は室温~60℃程度が好ましい。
本発明の樹脂組成物や本樹脂組成物を含む積層体が遮断できるガスとしては、酸素の他、二酸化炭素、窒素、アルゴン等の不活性ガス、メタノール、エタノール、プロパノール等のアルコール成分、フェノール、クレゾール等のフェノール類の他、低分子化合物からなる香気成分類、例えば、醤油、ソース、味噌、レモネン、メントール、サリチル酸メチル、コーヒー、ココアシャンプー、リンス、等を例示することができる。
本発明の樹脂組成物や本樹脂組成物は前述の多層フィルム的な積層体に加えて他の形状としても用いることができる。ガスバリア性容器とすると当該容器は、コーヒー類、ココア類、味噌、ヨーグルト、料理済み米飯、焼肉用のタレ類、ドレッシング類、チーズ容器、ピザ等のソース類、等の容器等として用いることができる。更に、本発明の樹脂組成物や本樹脂組成物は、ラミネートチューブ用の一部として用いることができる。当該チューブは、練りカラシ、練りワサビ、コンデンスミルク、生クリーム、豆板醤、ケチャップ、マヨネーズ、マスタード、バター、歯磨き粉、毛染め、ハンドクリーム、洗剤、ヘアクリーム用のチューブとして用いることができる。このほかに、ボトル、積層版としての形状も可能である。
(第1工程)
攪拌機、窒素ガス導入管、精留管等を備えたポリエステル反応容器に、2,5-フランジカルボン酸の100部、グリセリンの59部を仕込み、精留管上部温度が100℃を超えないように徐々に加熱して内温を190℃に保持した。酸価が40mgKOH/g以下になったところで降温し、第1工程を終了した。
(第2工程)
第1工程と同様の反応容器で、内温150℃を保持した後、無水オルトフタル酸の14部を添加し、そのまま内温150℃を維持した。酸価が70mgKOH/gになったところで反応を終了し、数平均分子量2000、水酸基価240mgKOH/gのポリエステルを得た。
(中和工程)
イオン交換水79.1部に28質量%のアンモニア水1.37質量部を加えたアンモニア水溶液に、前記第2工程で得たポリエステルを19.7質量部加えて1時間撹拌保持し、ポリエステルポリオールの中和を行い、中和率85%で、乳白色半透明である、ポリエステルの酸中和物1を得た。
(第1工程)
製造例1と同様な反応容器に、2,5-フランジカルボン酸の90部、無水オルトフタル酸の10部、グリセリンの18部、エチレングリコールの28部を仕込み、精留管上部温度が100℃を超えないように徐々に加熱して内温を190℃に保持した。酸価が40mgKOH/g以下になったところで降温し、第1工程を終了した。
(第2工程)
第1工程と同様の反応容器で、内温150℃を保持した後、無水オルトフタル酸の4部を添加し、そのまま内温150℃を維持した。酸価が50mgKOH/gになったところで反応を終了し、数平均分子量1300、水酸基価110mgKOH/gのポリエステルを得た。
(第3(中和工程))
イオン交換水80.0部にアミノエタノールアミン1.03質量部を加えたアンモニア水溶液に、前記第2工程で得たポリエステルを18.9質量部加えて1時間撹拌保持し、ポリエステルポリオールの中和を行い、中和率100%で、乳白色半透明である、ポリエステルの酸中和物2を得た。
(第1工程)
製造例1と同様な反応容器に、2,5-フランジカルボン酸の60部、無水オルトフタル酸の38部、グリセリンの35部、エチレングリコールの16部を仕込み、精留管上部温度が100℃を超えないように徐々に加熱して内温を190℃に保持した。酸価が40mgKOH/g以下になったところで降温し、第1工程を終了した。
(第2工程)
第1工程で用いたポリエステル反応容器と同様の装置で、内温150℃を保持した後、無水オルトフタル酸の8部を添加し、そのまま内温150℃を維持した。酸価が60mgKOH/gになったところで反応を終了し、数平均分子量1500、水酸基価170mgKOH/gのポリエステルを得た
(第3(中和)工程)
イオン交換水80.0部にN,N-ジメチルエタノールアミン1.74質量部を加えたアンモニア水溶液に、前記第2工程で得たポリエステルを18.2質量部加えて1時間撹拌保持し、ポリエステルポリオールの中和を行い、中和率120%で、乳白色半透明である、ポリエステルの酸中和物3を得た。
(第1工程)
製造例1と同様な反応容器に、2,5-フランジカルボン酸の33部、無水オルトフタル酸の60部、グリセリンの55部、エチレングリコールの4部を仕込み、精留管上部温度が100℃を超えないように徐々に加熱して内温を190℃に保持した。酸価が40mgKOH/g以下になったところで降温し、第1工程を終了した。
(第2工程)
第1工程で用いたポリエステル反応容器と同様の装置で、内温150℃を保持した後、無水オルトフタル酸の2部を添加し、そのまま内温150℃を維持した。酸価が45mgKOH/gになったところで反応を終了し、数平均分子量1200、水酸基価310mgKOH/gのポリエステルを得た。
(第3(中和)工程)
イオン交換水78.9部に28質量%のアンモニア水1.44質量部を加えたアンモニア水溶液に、前記第2工程で得たポリエステルを19.7質量部加えて1時間撹拌保持し、ポリエステルポリオールの中和を行い、中和率150%、乳白色半透明である、ポリエステルの酸中和物4を得た。
(第1工程)
製造例1と同様な反応容器に、2,5-フランジカルボン酸の33部、無水オルトフタル酸の67部、グリセリンの40部、エチレングリコールの18部を仕込み、精留管上部温度が100℃を超えないように徐々に加熱して内温を190℃に保持した。酸価が40mgKOH/g以下になったところで降温し、第1工程を終了した。
(第2工程)
第1工程で用いたポリエステル反応容器と同様の装置で、内温150℃を保持した後、無水オルトフタル酸の44部を添加し、そのまま内温150℃を維持した。酸価が120mgKOH/gになったところで反応を終了し、数平均分子量1000、水酸基価100mgKOH/gのポリエステルを得た。
(第3(中和)工程)
イオン交換水76.4部に28質量%のアンモニア水4.28質量部を加えたアンモニア水溶液に、前記第2工程で得たポリエステルを19.4質量部加えて1時間撹拌保持し、ポリエステルポリオールの中和を行い、中和率170%である、乳白色半透明である、ポリエステルの酸中和物5を得た。
(第1工程)
製造例1と同様な反応容器に、無水オルトフタル酸の100部、グリセリンの62部を仕込み、精留管上部温度が100℃を超えないように徐々に加熱して内温を190℃に保持した。酸価が40mgKOH/g以下になったところで降温し、第1工程を終了した。
(第2工程)
第1工程で用いたポリエステル反応容器と同様の装置で、内温150℃を保持した後、無水オルトフタル酸の15部を添加し、そのまま内温150℃を維持した。酸価が70mgKOH/gになったところで反応を終了し、数平均分子量1700、水酸基価220mgKOH/gのポリエステルを得た。
(第3(中和)工程)
イオン交換水78.6部に28質量%のアンモニア水1.79質量部を加えたアンモニア水溶液に、前記第2工程で得たポリエステルを19.6質量部加えて1時間撹拌保持し、ポリエステルポリオールの中和を行い、中和率120%である、乳白色半透明である、ポリエステルの酸中和物6を得た。
(第1工程)
製造例1と同様な反応容器に、アジピン酸の98.6部、グリセリンの62部を仕込み、精留管上部温度が100℃を超えないように徐々に加熱して内温を190℃に保持した。酸価が40mgKOH/g以下になったところで降温し、第1工程を終了した。
(第2工程)
第1工程で用いたポリエステル反応容器と同様の装置で、内温150℃を保持した後、無水オルトフタル酸の15部を添加し、そのまま内温150℃を維持した。酸価が70mgKOH/gになったところで反応を終了し、数平均分子量1700、水酸基価220mgKOH/gのポリエステルを得た。
(第3(中和)工程)
イオン交換水78.6部に28質量%のアンモニア水1.79質量部を加えたアンモニア水溶液に、前記第2工程で得たポリエステルを19.6質量部加えて1時間撹拌保持し、ポリエステルポリオールの中和を行い、中和率120%である、乳白色半透明である、ポリエステルの酸中和物6を得た。
製造例1~7で得られた実施例、比較例用のポリエステルの原料モノマー組成、樹脂の数平均分子量、原料モノマー中のフラン骨格を含むポリカルボン酸の多価カルボン酸全成分に対する含有率(フラン骨格を含むカルボン酸の含有率(モル%)と称する)を表1に示す。
以下、実施例・比較例について述べる。組成および評価については、表2に示す。
実施例1~5では、製造例1~5で合成したポリエステルの中和物を用い、コロナ処理された12μmのPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルム(商品名:E-5100、東洋紡株式会社製)のコロナ処理面に、バーコーターを用いて、ポリエステル中和物1~5を乾燥後の塗工厚さが2μmになるように塗工した。塗工後のPETフィルムを、塗工後直ぐに120℃の乾燥機中で1分加熱乾燥した。これにより、透明な積層体1~5を得た。
比較例1、2では、製造例6,7で合成したポリエステルの中和物を用い、実施例1~5と同様な方法とフィルムを用い、透明な比較積層体1および2を得た
得られた積層体を、モコン社製酸素透過率測定装置OX-TRAN2/21MHを用いてJIS-K7126(等圧法)に準じ、23℃、相対湿度(RH)0%での酸素透過率を測定した。尚、積層体の基材フィルムとして用いたPETフィルム12μmの酸素透過率は150cc/m2・日・atmとなる。
ポリエステル樹脂中和物が塗工されたガスバリア性フィルムを6cm×18cmの大きさに切出し、塗工面を内側にして三つ折りした後、40℃雰囲気下荷重2kg/cm2をかけ、24時間後に剥がす操作を行い、コート面とフィルム裏面が剥離するか否かで評価した。
◎:剥離音の発生、剥離帯電、フィルムの汚れいずれもなし
○:剥離音の発生がなく、剥離帯電がややあり、フィルムの汚れなし
△:剥離音の発生、剥離帯電、フィルムの汚れのいずれか二つ以上がややあり
×:剥離音の発生、剥離帯電、フィルムの汚れのいずれか一つ以上が激しくあり
Claims (14)
- ポリエステルの中和物を含むコーティング材であって、前記ポリエステルが、フラン骨格を有する多価カルボン酸及びまたはその誘導体からなる群より選択される少なくとも一種を含む多価カルボン酸と、多価アルコールとの重縮合物であり、酸価が10~200mgKOH/gであり、かつ、水酸基価が10~600mgKOH/gであるコーティング材。
- 前記多価アルコールが、三価以上の多価アルコールを含有する、請求項1に記載のコーティング材。
- 前記三価以上の多価アルコールがグリセロールである、請求項2に記載のコーティング材。
- 前記多価アルコールが、アルキレングリコールをさらに含有する、請求項2または3に記載のコーティング材。
- さらに水を含む請求項1~4のいずれか一項に記載のコーティング材。
- 前記水と前記ポリエステルの中和物との配合重量比(水/ポリエステル中和物)が30/70~99/1である請求項5に記載のコーティング材。
- さらにメチルエチルケトン、アセトン、酢酸エチル、酢酸ブチル、トルエン、ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、メチルイソブチルケトン、メタノール、エタノール、プロパノール、メトキシプロパノール、シクロヘキサノン、メチルセロソルブ、エチルジグリコールアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートから選ばれる少なくとも一種を含む請求項5または6に記載のコーティング材。
- 前記ポリエステルの中和物は、前記ポリエステルの酸の中和率が80~200%である請求項1~7のいずれか一項に記載のコーティング材。
- 前記ポリエステルは、トリエチルアミン、N-メチルモルホリン、ジメチルアミノエタノール、モルホリン、N,N-ジメチルエタノールアミン、アミノエタノールアミンから選ばれる少なくとも一種で中和されている請求項1~8のいずれか一項に記載のコーティング材。
- 前記ポリエステルの酸価が40mgKOH/g以上である請求項1~9のいずれか一項 に記載のコーティング材。
- 前記多価アルコールの分子量が100以下である請求項1~10の何れか一項に記載の コーティング材。
- 熱可塑性樹脂フィルムに請求項1~11のいずれか一項に記載のコーティング材を塗布して得られる積層体。
- 紙に請求項1~11のいずれか一項に記載のコーティング材を塗布して得られる積層体。
- 請求項12または13に記載の積層体からなる容器。
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