JP2017115565A - クラック防止網状体、塗工体及び塗工工法 - Google Patents

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亘 安田
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昌樹 上村
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信二 大原
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剛志 伏木
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Abstract

【課題】 可撓性材料からなるコーティングが施されている繊維製の網状体であって、塗工部の角部に用いられた場合に、角部付近で網状体が浮いてしまうことが避けられ、角部付近でクラックの発生を低減させることができる塗工部を容易に形成し得るクラック防止網状体並びにそれを用いた塗工体及び塗工工法の提供。
【解決手段】 クラック防止網状体Nは、耐アルカリ性ガラス繊維製の網状体で、スチレンブタジエンゴムコーティングが全体に施され、中央を横切る線状部分Lはコーティングが施されていない。モルタルによる中塗り塗工部Gaの角部に線状部分Lを一致させて折曲した状態で、塗工後直ちにモルタル上にクラック防止網状体Nを張設し、仕上げ塗工でモルタルの表面部Gbに埋め込むことにより、表面のクラック発生を低減させることができる塗工体Cが得られる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、塗工された塗工材の表面にクラックが発生することを低減させるために塗工材の表面部に沿って埋め込むための繊維製の網状体、並びに、その網状体を用いた塗工体及び塗工工法に関する。
塗工されたモルタル等の表面にクラックが発生することを低減させる上で、特開2003−253842号公報等に記載の通り、モルタル等の表面部に沿ってガラス繊維製の網状体を埋め込むことが行なわれている。
ところが、ガラス繊維製の網状体は、取り扱い中に繊維のほつれや目ずれが生じるおそれがあるため、可撓性材料からなるコーティングをガラス繊維製の網状体の全体に施したものが実用上好適である。
このような可撓性材料からなるコーティングが施されたガラス繊維製の網状体は、網状体を構成する繊維のほつれや網状体の目ずれが防がれるが、折曲した状態が維持されにくいため、モルタル等による塗工部の角部で使用すると、網状体の浮きが発生することにより、仕上りの通りが悪くなる。更に、これを解消しようとしてコテ等により押さすぎると、網状体が破損して良好な仕上りも十分なクラック発生低減効果も実現し得ないこととなるおそれがある。網状体の浮きを防ぐには、角部では2枚の網状端縁部同士を突き合わせて用いる必要があるが、これでは角部のクラック発生を効果的に低減させることはできない。
特開2003−253842号公報公報
本発明は、網状体を構成する繊維のほつれや網状体の目ずれを防ぐための可撓性材料からなるコーティングが施されている繊維製の網状体であって、塗工材による塗工部の角部に用いられた場合に、角部又はその周辺において網状体が浮いてしまうことが効果的に避けられ、角部及びその周辺を含めてクラックの発生を低減させることができる塗工部を容易に形成し得るクラック防止網状体、並びに、そのクラック防止網状体を用いた塗工体及び塗工工法を提供することを目的とする。
本発明のクラック防止網状体、塗工体及び塗工工法は、次のように表すことができる。
(1) 塗工された塗工材の表面にクラックが発生することを低減させるために塗工材の表面部に沿って埋め込むための繊維製の網状体であって、
前記網状体は、ほつれや目ずれを防ぐための可撓性材料からなる所定のコーティングが全体に施され、
前記網状体の内方部を通る所定の線状部分は、その全てが、又は、一部を除いて、所定のコーティングが施されておらず、線状部分における折曲状態が維持され易いことを特徴とするクラック防止網状体。
繊維製の網状体は、可撓性材料からなる所定のコーティングが全体に施されているため、網状体を構成する繊維のほつれや網状体の目ずれが防がれるが、折曲した状態が維持されにくい。
網状体のうち、内方部を通る所定の線状部分は、その全てが、又は、一部を除いて、所定のコーティングが施されていないため、線状部分における折曲状態が維持され易い。そのため、前記線状部分を外壁の角部等の塗工材による塗工部の角部に一致させてその線状部分において折曲した状態で網状体を塗工材の表面部に沿って埋め込むことにより、前記角部又はその周辺において網状体が浮いてしまうことが避けられ、前記角部及びその周辺を含めてクラックの発生を低減させることができる塗工部を容易に形成し得る。
(2) 上記網状体が方形状であり、上記所定の線状部分が、外周の一辺に対し垂直で網状体の内方部を通る上記(1)記載のクラック防止網状体。
(3) 上記網状体が帯状であり、上記所定の線状部分が、網状体の長手方向に対し垂直で網状体の内方部を通る上記(1)記載のクラック防止網状体。
(4) 網状体がガラス繊維製である上記(1)乃至(3)の何れか1項に記載のクラック防止網状体。
(5) 可撓性材料からなるコーティングが、スチレンブタジエンゴム、エチレン・酢酸ビニル共重合樹脂又はアクリル樹脂からなるものである上記(1)乃至(4)の何れか1項に記載のクラック防止網状体。
(6) 塗工材がモルタルである上記(1)乃至(5)の何れか1項に記載のクラック防止網状体。
(7) 上記(1)乃至(6)の何れか1項に記載のクラック防止網状体を、上記線状部分を塗工材による塗工部の角部に一致させてその線状部分において折曲した状態で塗工材の表面部に沿って埋め込んでなる塗工体。
(8) 上記(1)乃至(6)の何れか1項に記載のクラック防止網状体を、上記線状部分を塗工材による塗工部の角部に一致させてその線状部分において折曲した状態で塗工材の表面部に沿って埋め込む塗工工法。
本発明によれば、可撓性材料からなる所定のコーティングが全体に施されたクラック防止網状体のうち、内方部を通る所定の線状部分は、その全てが、又は、一部を除いて、所定のコーティングが施されていないため、線状部分における折曲状態が維持され易い。そのため、前記線状部分を外壁の角部等の塗工材による塗工部の角部に一致させてその線状部分において折曲した状態で網状体を塗工材の表面部に沿って埋め込むことにより、前記角部又はその周辺において網状体が浮いてしまうことが効果的に避けられ、前記角部及びその周辺を含めてクラックの発生を低減させることができる塗工部又はそのような塗工部を備えた塗工体を容易に形成し得る。
クラック防止網状体の正面図である。 塗工体の模式的な水平断面図である。 コーナー定木を用いた塗工体の模式的な水平断面図である。
[1] 図面は何れも本発明の実施の形態の例としてのクラック防止網状体N、塗工体C、及び、塗工工法に関するものである。
(1) 図2に示されるように、基材A(木製パネル)の鉛直状の表側面に、方形断面の棒状又は板状の木製胴縁Bが、長手方向を鉛直方向として、等間隔おきに設けられている。
基材A上に間隔おきに設けられた胴縁Bの表側部上に、防水紙(図示を略す)が介在する状態で塗工用下地材としてのラスFが、タッカーにより胴縁Bに固定されて張設されている。
ラスFには、モルタル(塗工材)が塗工されてモルタル塗工部Gが形成され、モルタル壁を構成している。
(2) 図1に示すクラック防止網状体Nは、耐アルカリ性ガラス繊維製の網状体であって、長方形状をなし、ほつれや目ずれを防ぐためのスチレンブタジエンゴム(可撓性のコーティング材料)によるコーティングが全体に施されている。
但し、クラック防止網状体Nの長手方向の中央を垂直状に横切る線状部分Lは、その全てがコーティングが施されていない。そのため、クラック防止網状体Nを線状部分Lにおいて折曲した場合、その折曲状態が維持され易いが、クラック防止網状体N全体としてのほつれや目ずれを防ぐ上では支障はない。
(3) クラック防止網状体Nは、モルタルによる中塗り塗工部Gaの角部に線状部分Lを一致させて線状部分Lにおいて折曲した状態で、塗工後直ちに角部の両側のモルタル上に張設し、更にモルタルを用いて仕上げ塗工を行なってモルタルの表面部Gbに埋め込むことができる。なお、図3に示す例では、角部を良好に且つ効率的に仕上げる上で、モルタルに横断面三叉状をなすコーナー定木Sを埋め込んで中塗り塗工部Gaの角部を構成し、その角部にクラック防止網状体Nの線状部分Lを一致させて線状部分Lにおいて折曲した状態で、塗工後直ちに角部の両側のモルタル上にクラック防止網状体Nが張設されている。
このようにして、塗工されたモルタルの表面にクラックが発生することを低減させることができる塗工体Cが形成される。
[2] 本発明の実施の形態を、上記以外の形態を含めて更に説明する。
本発明のクラック防止網状体は、塗工された塗工材の表面にクラック(ひび割れ)が発生することを低減させるために塗工材の表面部に沿って埋め込むための繊維製の網状体であり、ほつれや目ずれを防ぐための可撓性材料からなる所定のコーティングが全体に施され、網状体の内方部を通る所定の線状部分は、その全てが、又は、一部を除いて、所定のコーティングが施されておらず、線状部分における折曲状態が維持され易いものである。
また本発明の塗工体は、本発明のクラック防止網状体を、上記線状部分を塗工材による塗工部の角部に一致させてその線状部分において折曲した状態で塗工材の表面部に沿って埋め込まれたものである。
更に、本発明の塗工工法は、本発明のクラック防止網状体を、上記線状部分を塗工材による塗工部の角部に一致させてその線状部分において折曲した状態で塗工材の表面部に沿って埋め込むものである。
(1) 塗工材は、例えば、各種のラス若しくはその他の塗工用下地材に塗工されるが、これに限るものではない。塗工材が塗工されることにより、塗工部が形成される。
塗工用下地材は、例えば、住宅又はその他の建築物の外壁等を構成する構造材からなる若しくは構造材を含む基材又はその他の基材上に設けられた胴縁に対し張設することができるが、これに限るものではない。下地の工法については、例えば直塗り工法でも通気工法でもよく、特に制限はない。
塗工材としては、モルタルの他、漆喰を始めとする各種塗工材を例示することができる。
(2) クラック防止網状体は、繊維製の網状体である。
網状体を構成する繊維材料としては、伸びが少ないガラス繊維等の無機繊維材料を例示することができるが、これに限るものではない。モルタルのような塗工材を用いる場合に好ましいのは、耐アルカリ性繊維材料、例えば耐アルカリ性ガラス繊維である。
(3) クラック防止網状体には、ほつれや目ずれを防ぐための可撓性材料からなる所定のコーティングが全体に施されている。
可撓性のコーティング材料は、例えば、スチレンブタジエンゴム、エチレン・酢酸ビニル共重合樹脂、アクリル樹脂を始めとする各種合成ゴムや各種合成樹脂から選ぶことができる。
(4) 網状体の内方部を通る(すなわち網状体の周縁部に沿うものではない)所定の線状部分は、その全てが、又は、一部を除いて、所定のコーティングが施されておらず、線状部分における折曲状態が維持され易いものである。
例えば網状体が方形状(又はその他の多角形)である場合、所定の線状部分は、外周の一辺に対し垂直(又は一定の傾斜角)で網状体の内方部を通るものとすることができる。
例えば網状体が帯状である場合、所定の線状部分が、網状体の長手方向に対し垂直(又は一定の傾斜角)で網状体の内方部を通るものとすることができる。
所定の線状部分は、例えば、一つの網状体に、1箇所設けることができる他、2箇所以上を互いに平行状に、或いは非平行状に設けることができる。網状体は、必要に応じ適宜の寸法および/または形状に切断して使用することもできる。
線状部分は、塗工材による塗工部の角部に一致させて線状部分において折曲した状態(折曲が維持され易い状態)で角部の両側の塗工材上に張設する上で必要であり、網状体全体のほつれや目ずれを防ぐ上で支障のない幅を有するものとすることができる。例えば、線状部分の幅は、5乃至50mmとすることができる。好ましくは5乃至20mmである。
また線状部分は、塗工材による塗工部の角部に一致させて線状部分において折曲した状態(折曲が維持され易い状態)で角部の両側の塗工材上に張設する上で支障がない限り、一部(その線に沿って例えば間隔おきに一部)にコーティングが施されているものとすることや、線状部分の折曲を維持し易い別の比較的弱いコーティングが施されているものとすることを妨げない。
(5) クラック防止網状体は、例えば、中塗りしたモルタル等の塗工材上に、直ちに張設する。張設したクラック防止網状体は、例えば、中塗りした塗工材の表面部に埋め込むか、或いは、更に塗工材を用いて仕上げ塗工を行なって表面部に埋め込むことができる。
塗工材による塗工部が角部を有する場合、クラック防止網状体を、その線状部分が塗工材による塗工部の角部に一致するように線状部分において折曲した状態で角部の両側の塗工材上に張設した上、角部及びその両側の塗工材の表面部に埋め込むか、或いは、更に塗工材を用いて仕上げ塗工を行なって塗工材の表面部に埋め込むことができる。なお、角部を良好に且つ効率的に仕上げる上で、本発明においても、従来と同様、モルタル等の塗工材にコーナー定木を埋め込んで角部を構成し、クラック防止網状体を、その線状部分が塗工材による塗工部の角部に一致するように線状部分において折曲した状態で角部の両側の塗工材上に張設することもできる。尤も、これに限るものではなく、例えば刃定規を用いることもできる。
このようにして、塗工された塗工材の表面にクラックが発生することを低減させることができる塗工体が形成される。
A 基材
B 胴縁
C 塗工体
F ラス
G モルタル塗工部
Ga 中塗り塗工部
Gb 表面部
L 線状部分
N クラック防止網状体
S コーナー定木
このような可撓性材料からなるコーティングが施されたガラス繊維製の網状体は、網状体を構成する繊維のほつれや網状体の目ずれが防がれるが、折曲した状態が維持されにくいため、モルタル等による塗工部の角部で使用すると、網状体の浮きが発生することにより、仕上りの通りが悪くなる。更に、これを解消しようとしてコテ等により押えすぎると、網状体が破損して良好な仕上りも十分なクラック発生低減効果も実現し得ないこととなるおそれがある。網状体の浮きを防ぐには、角部では2枚の網状端縁部同士を突き合わせて用いる必要があるが、これでは角部のクラック発生を効果的に低減させることはできない。

Claims (8)

  1. 塗工された塗工材の表面にクラックが発生することを低減させるために塗工材の表面部に沿って埋め込むための繊維製の網状体であって、
    前記網状体は、ほつれや目ずれを防ぐための可撓性材料からなる所定のコーティングが全体に施され、
    前記網状体の内方部を通る所定の線状部分は、その全てが、又は、一部を除いて、所定のコーティングが施されておらず、線状部分における折曲状態が維持され易いことを特徴とするクラック防止網状体。
  2. 上記網状体が方形状であり、上記所定の線状部分が、外周の一辺に対し垂直で網状体の内方部を通る請求項1記載のクラック防止網状体。
  3. 上記網状体が帯状であり、上記所定の線状部分が、網状体の長手方向に対し垂直で網状体の内方部を通る請求項1記載のクラック防止網状体。
  4. 網状体がガラス繊維製である請求項1乃至3の何れか1項に記載のクラック防止網状体。
  5. 可撓性材料からなるコーティングが、スチレンブタジエンゴム、エチレン・酢酸ビニル共重合樹脂又はアクリル樹脂からなるものである請求項1乃至4の何れか1項に記載のクラック防止網状体。
  6. 塗工材がモルタルである請求項1乃至5の何れか1項に記載のクラック防止網状体。
  7. 請求項1乃至6の何れか1項に記載のクラック防止網状体を、上記線状部分を塗工材による塗工部の角部に一致させてその線状部分において折曲した状態で塗工材の表面部に沿って埋め込んでなる塗工体。
  8. 請求項1乃至6の何れか1項に記載のクラック防止網状体を、上記線状部分を塗工材による塗工部の角部に一致させてその線状部分において折曲した状態で塗工材の表面部に沿って埋め込む塗工工法。
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