JP2017136876A - 不整地用モーターサイクルタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】衝撃吸収性能と旋回性能とに優れている不整地用モーターサイクルタイヤの提供
【解決手段】このタイヤ2は、不整地用モーターサイクルに装着される。このエイペックス26の半径方向外端Prがショルダーブロック18sの内側に位置している。トレッド4の本体外面20とショルダーブロック18sとの軸方向外側の境界端をPsとする。ショルダーブロック18sの踏面22の軸方向外端を通って踏面に垂直に延びる直線Leと本体外面20との交点をPeとしたときに、半径方向において、エイペックス26の外端Prが境界端Psと交点Peとの間に位置している。
【選択図】図1

Description

本発明は、山林、原野等の不整地を走行するモーターサイクルタイヤに関する。
不整地では、路面が起伏に富んでいる。不整地を走行するモーターサイクルは、ジャンプと着地とを繰り返す。着地時には、タイヤに大きな負荷がかかる。このタイヤでは、柔軟なトレッドとサイドウォールとを備える。このトレッド及びサイドウォールによって、着地の衝撃が吸収される。
柔軟なトレッド及びサイドウォールを備えるタイヤは、外力により変形し易い。このタイヤは、剛性に劣り易い。このモーターサイクルでは、旋回走行で車体が倒される。このタイヤは、サイドウォールの剛性に劣り易い。このタイヤは、旋回性能に劣り易く、操縦安定性に劣り易い。
特開2007−326520公報には、不整地用モーターサイクルタイヤが開示されている。このタイヤは、ビード部とカーカスの間に位置する内側補強層と、サイドウォールの外側に位置する外側補強層とを備えている。この内側補強層と外側補強層とがサイドウォール部の剛性を向上させている。このタイヤでは旋回性能の低下が抑制されている。このタイヤは、操縦安定性の低下が抑制されている。
特開2007−326520公報
特開2007−326520公報のタイヤでは、外側補強層はビード部と不連続に配置されている。このビード部がリムに当接して、タイヤがリムに組み込まれる。タイヤは、このリムに当接したビード部を起点にして変形する。ビード部に不連続な外側補強層を備えるタイヤは、タイヤ全体での一様な撓みを生じ難い。このタイヤでは、旋回や操縦での安定性に改善の余地がある。
本発明の目的は、衝撃吸収性能と旋回性能とに優れている不整地用モーターサイクルタイヤの提供にある。
本発明に係る不整地用モーターサイクルタイヤは、トレッド、一対のサイドウォール、一対のビード及びカーカスを備えている。上記トレッドは、半径方向外側に位置して外向きに凸な形状を備えている。このトレッドは、本体と本体外面から外向きに起立する多数のブロックとを備えている。このブロックは、路面に当接する踏面を形成している。それぞれのサイドウォールは上記トレッドの端から半径方向略内向きに延びている。それぞれのビードは上記サイドウォールよりも軸方向内側に位置している。上記カーカスは、上記トレッド及び上記サイドウォールの内側に沿って一方のビードと他方のビードとの間に架け渡されている。この多数のブロックは、軸方向外側に位置するショルダーブロックを含んでいる。上記ビードがコアとこのコアから半径方向外向きに延びるエイペックスとを備えている。
上記本体外面と上記ショルダーブロックとの軸方向外側の境界端をPsとし、上記ショルダーブロックの踏面の軸方向外端を通って上記踏面に垂直に延びる直線と上記本体外面との交点をPeとする。このときに、半径方向において、上記エイペックスの半径方向外端Prが上記境界端Psと上記交点Peとの間に位置している。
好ましくは、上記エイペックスの上記外端Prのビードベースラインからの高さをHとし、上記ビードベースラインからの高さ0.75Hのタイヤの外面から内腔面までの厚さをWaとし、上記厚さWaでの上記エイペックスの厚さをTaとし、高さ0.5Hのタイヤの外面から内腔面までの厚さをWbとし、上記厚さWbでの上記エイペックスの厚さTbとし、高さ0.2Hのタイヤの外面から内腔面までの厚さをWcとし、上記厚さWcでの上記エイペックスの厚さTcとする。
このときに、上記厚さWaに対する上記厚さTaの比(Ta/Wa)は0.10以上0.30以下であり、上記厚さWbに対する上記厚さTbの比(Tb/Wb)は0.10以上0.30以下であり、上記厚さWcに対する上記厚さTcの比(Tc/Wc)は0.10以上0.35以下である。
好ましくは、上記厚さWaは6mm以上11mm以下である。上記厚さWbは7mm以上12mm以下である。上記厚さWcは3mm以上8mm以下である。
好ましくは、二輪自動車のフロントホイールに装着される請求項1から3のいずれかに記載のタイヤ。
好ましくは、上記エイペックスの上記外端Prの上記ビードベースラインからの高さをHとする。上記ビードベースラインからの高さ0.75Hのタイヤの外面から内腔面までの厚さをWaとし、高さ0.5Hのタイヤの外面から内腔面までの厚さをWbとし、高さ0.2Hのタイヤの外面から内腔面までの厚さをWcとする。このときに、上記厚さWcは上記厚さWbより小さくされている。
好ましくは、上記エイペックスの上記外端Prの上記ビードベースラインからの高さをHとする。上記ビードベースラインからの高さ0.75Hのタイヤの外面から内腔面までの厚さをWaとし、高さ0.5Hのタイヤの外面から内腔面までの厚さをWbとし、高さ0.2Hのタイヤの外面から内腔面までの厚さをWcとする。このときに、上記厚さWaは上記厚さWbより小さくされている。
好ましくは、上記エイペックスの上記外端Prの上記ビードベースラインからの高さをHとする。上記ビードベースラインからの高さ0.75Hのタイヤの外面から内腔面までの厚さをWaとし、上記厚さWaでの上記エイペックスの厚さをTaとし、高さ0.5Hのタイヤの外面から内腔面までの厚さをWbとし、上記厚さWbでの上記エイペックスの厚さTbとし、高さ0.2Hのタイヤの外面から内腔面までの厚さをWcとし、上記厚さWcでの上記エイペックスの厚さTcとする。このときに、上記厚さTa、Tb及びTcは0.4mm以上3mm以下である。
本発明に係るタイヤは、トレッドの撓みに加えて、サイドウォールが一様に撓みうる。このタイヤは、衝撃吸収性能に優れている。また、サイドウォールが一様に撓むことで、このタイヤは旋回性能に優れる。
図1は、本発明の一実施形態に係る不整地用モーターサイクルタイヤの一部が示された断面図である。
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。
図1には、空気入りタイヤ2が示されている。このタイヤ2は、不整地用モーターサイクルに装着される。この不整地用モーターサイクルは、二輪自動車の一種である。図1において、上下方向がタイヤ2の半径方向であり、左右方向がタイヤ2の軸方向であり、紙面との垂直方向がタイヤ2の周方向である。図1において、一点鎖線CLはタイヤ2の赤道面を表わす。直線BLは、ビードベースラインを表している。このビードベースラインは、タイヤ2が装着される正規リムのリム径を規定する線である。このビードベースラインは、軸方向に延びている。このタイヤ2の形状は、ブロックパターンを除き、赤道面に対して対称である。
このタイヤ2は、トレッド4、サイドウォール6、ビード8、カーカス10及びチェーファー14を備えている。
トレッド4は、タイヤ2の半径方向外側に位置して外向きに凸な形状を備えている。トレッド4は、本体16と多数のブロック18とを備えている。本体16は、カーカス10の半径方向外側に位置して、カーカス10に沿って延びている。本体16は、半径方向外向きに面する本体外面20を備えている。ブロック18は、本体外面20から外向きに起立している。これらのブロック18は、路面に対向して接地する踏面22を形成している。これらのブロック18の踏面22は、タイヤ2のトレッド面を形成している。
このトレッド4は、センターブロック18c、ミドルブロック18m及びショルダーブロック18sを備えている。このセンターブロック18cは、軸方向中央に位置している。ミドルブロック18mは、センターブロック18cよりも軸方向外側に位置している。ショルダーブロック18sは、ミドルブロック18mよりも軸方向外側に位置している。これらのブロック18により、トレッド4にブロックパターンが形成されている。
このタイヤ2では、トレッド展開幅の半幅を3等分してセンター領域、ミドル領域及びショルダー領域に分けられる。センターブロック18cは、軸方向中央のセンター領域に位置している。ショルダーブロック18sは、軸方向外側のショルダー領域に位置している。ミドルブロック18mは、軸方向においてセンター領域とショルダー領域との間のミドル領域に位置している。
センターブロック18cは、赤道面CLを跨いでいる。センターブロック18cは、必ずしも赤道面CLを跨いでなくても良い。また、図1に示される様に、センターブロック18cの軸方向中央位置は、赤道面CLに対して軸方向にずれていてもよい。センターブロック18cの軸方向中央位置は、赤道面CLに位置してもよい。
ミドルブロック18mは、軸方向において、センターブロック18cとショルダーブロック18sとの間に位置している。このミドルブロック18mは、センターブロック18cとショルダーブロック18sとの間の軸方向に複数並べられてもよい。
ショルダーブロック18sは、タイヤ2において軸方向最も外側に位置するブロックに限られない。ショルダーブロック18sは、周方向に垂直な断面であって、ショルダーブロック18sを含む断面において、軸方向最も外側に位置するブロックであればよい。
サイドウォール6は、トレッド4の端から半径方向略内向きに延びている。このサイドウォール6は、振動吸収性、耐カット性及び耐候性に優れた架橋ゴムからなる。このサイドウォール6は、カーカス10の損傷を防止する。
ビード8は、サイドウォール6の軸方向内側に位置している。ビード8は、コア24と、このコア24から半径方向外向きに延びるエイペックス26とを備えている。コア24はリング状であり、巻回された非伸縮性ワイヤーを含む。ワイヤーの典型的な材質は、スチールである。
エイペックス26は、半径方向外向きに先細りである。エイペックス26は、カーカス10に沿って延びている。このエイペックス26の半径方向外端Prは、ショルダーブロック18sの内側に位置している。エイペックス26は、外端Prに向かって先細りの形
状を備えている。エイペックス26は、高硬度な架橋ゴムからなる。
このエイペックス26の硬度は、好ましくは55以上であり、更に好ましくは60以上である。一方で、この硬度は、好ましくは80以下であり、更に好ましくは70以下である。この硬度は、「JIS K6253」の規定に準じ、タイプAのデュロメータによって測定される。図1に示された断面にこのデュロメータが押し付けられ、硬度が測定される。測定は、23℃の温度下でなされる。
カーカス10は、第一プライ28及び第二プライ30からなる。第一プライ28及び第二プライ30は、両側のビード8の間に架け渡されており、トレッド4及びサイドウォール6に沿っている。第一プライ28は、コア24の周りを、軸方向内側から外側に向かって折り返されている。この折り返しにより、第一プライ28には、主部28aと折り返し部28bとが形成されている。第二プライ30は、コア24の周りを、軸方向内側から外側に向かって折り返されている。この折り返しにより、第二プライ30には、主部30aと折り返し部30bとが形成されている。折り返し部28bの端は、半径方向において、折り返し部30bの端よりも外側に位置している。
第一プライ28及び第二プライ30は、並列された多数のコードとトッピングゴムとからなる。それぞれのコードは、赤道面に対して傾斜して延びている。このカーカス10はバイアス構造を有する。コードが赤道面に対してなす角度の絶対値は、例えば25°以上40°以下である。このコードは、有機繊維からなる。好ましい有機繊維としては、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、レーヨン繊維、ポリエチレンナフタレート繊維及びアラミド繊維が例示される。高い柔軟性を得る観点から、この有機繊維としては、ポリエステル繊維及びナイロン繊維が好ましい。
このタイヤ2は、チューブタイプである。ここでは、タイヤ2の内側表面は内腔面32と称する。このタイヤ2では、内腔面32の内側にチューブが入れられる。このチューブにエアーが充填される。このタイヤ2は、チューブレスタイヤであってもよい。チューブレスタイヤは、インナーライナーを備える。インナーライナーは、カーカス10の内周面に接合されている。インナーライナーは、架橋ゴムからなる。インナーライナーには、空気透過性に優れたゴムが用いられる。インナーライナーは、タイヤの内圧を保持する役割を果たす。チューブレスタイヤでは、インナーライナーが内腔面32を形成する。
チェーファー14は、ビード8の近傍に位置している。タイヤ2がリムに組み込まれると、このチェーファー14がリムと当接する。この当接により、ビード8の近傍が保護される。チェーファー14は、布とこの布に含浸したゴムとからなる。
このタイヤ2のトレッド4では、本体外面20とブロック18の外面とが、タイヤ2の半径方向外向きの外面を形成している。サイドウォール6の軸方向外面とチェーファー14の軸方向外面とが、タイヤ2の軸方向外向きの外面34を形成している。
このタイヤ2は、ベルトを備えていない。このタイヤ2では、赤道面において、半径方向に、カーカス10及びトレッド4が積層されている。このタイヤ2では、赤道面において、カーカス10の他に、ベルト等のコードを備える部材が積層されていない。
このタイヤ2は、ベルトを備えてもよい。ベルトは、トレッド4の半径方向内側に位置する。ベルトは、カーカス10の半径方向外側に位置する。ベルトは、軸方向において、一方のショルダーブロック18sの内側から他方のショルダーブロック18sの内側まで延びる。ベルトは、コードとトッピングゴムとからなる。このコードは、赤道面に対して傾斜して延びる。コードが赤道面に対してなす角度の絶対値は、例えば15°以上30°以下である。このコードは、有機繊維からなる。好ましい有機繊維としては、ナイロン繊維、ポリエステル繊維、レーヨン繊維、ポリエチレンナフタレート繊維及びアラミド繊維が例示される。このベルトは、カーカス10を補強する。
図1の点Psは、本体外面20とショルダーブロック18sとの境界端を表している。この境界端Psは、ショルダーブロック18sが本体外面20から起立する端である。境界端Psは、ショルダーブロック18sにおいて半径方向に最も内側に位置する。直線Leは、ショルダーブロック18sの踏面22の軸方向外端を通って、踏面22に垂直に延びる直線を表している。点Peは、この直線Leと本体外面20との交点を表している。この交点Peは、ショルダーブロック18sが形成されていないとして仮想された本体外面20と直線Leとの交点として求められる。
両矢印Hは、エイペックス26の外端Prの高さを表している。両矢印Haは、高さHの0.75倍の高さを表している。両矢印Hbは、高さHの0.5倍の高さを表している。両矢印Hcは、高さHの0.2倍の高さを表している。高さH、Ha、Hb及びHcは、ビードベースラインからの半径方向直線距離として測られる。
両矢印Waは、高さHaのタイヤ2の外面34におけるタイヤ2の厚さを表している。両矢印Wbは、高さHbの外面34にけるタイヤ2の厚さを表している。両矢印Wcは、高さHcの外面34にけるタイヤ2の厚さを表している。この厚さWa、Wb及びWcは、外面34から内腔面32までの厚さとして測定される。この厚さWa、Wb及びWcは、外面34に垂直な方向の直線距離として測定される。
両矢印Taは、タイヤ2の厚さWaの位置において、エイペックス26の厚さを表している。両矢印Tbは、厚さWbの位置において、エイペックス26の厚さを表している。両矢印Tcは、厚さWcの位置において、エイペックス26の厚さを表している。
このカーカス10はバイアス構造を有している。これにより、トレッド4の剛性が高くなることが抑制されている。このトレッド4は、柔軟性に優れている。このトレッド4は、路面の突起などを包み込むように接地する。このトレッド4は路面の凹凸への追随性に優れている。このタイヤ2はエンベロープ特性に優れている。このトレッド4は、振動や衝撃の吸収性に優れている。比較的に小さな振動や衝撃は、主に、このトレッド4により吸収される。特に、このタイヤ2はベルトを備えてないので、振動や衝撃の吸収性に優れている。
このタイヤ2では、エイペックス26がコア24からショルダーブロック18sの内側まで延びている。半径方向において、エイペックス26の外端Prは、境界端Psより外側に位置している。軸方向において、外端Prは、境界端Psより内側に位置している。これにより、このエイペックス26は、サイドウォール6を、ビード8からトレッド4に至る半径方向全体で補強する。サイドウォール6の局所的な変形が抑制される。
二輪自動車の旋回走行では、車体が倒される。タイヤ2は、大きく傾けられる。このタイヤ2では、半径方向において、リムに当接する位置からショルダーブロック18sに至る範囲が補強されている。タイヤ2が大きく傾けられると、このリムに当接する位置の半径方向外側からショルダーブロック18sに至る範囲が一様に変形する。この補強により、このタイヤ2は、安定した旋回走行ができる。このエイペックス26は、タイヤの旋回性能の向上に寄与する。
更に、車体が深く倒されると、ショルダーブロック18sでは踏面22の全体が接地する。ショルダーブロック18sは、最も軸方向外側で接地する。車体が深く倒された旋回走行において、ショルダーブロック18sは大きな負荷を受ける。このエイペックス26がショルダーブロック18sの軸方向内側まで延びているので、ショルダーブロック18sの剛性が向上している。このタイヤ2は、旋回走行において、高いグリップ力を発揮する。このタイヤ2は、旋回性能の向上に寄与する。
このタイヤ2は、所定の厚さのエイペックス26を備えている。このタイヤ2では、比較的に大きな外力は、サイドウォール6が撓んで吸収する。エイペックス26を備えることで、サイドウォール6の全体が撓む。このサイドウォール6の撓みによって、比較的に大きな振動や衝撃が吸収される。このサイドウォール6の撓みによって、トレッド4で吸収しきれない外力が吸収される。
このタイヤ2では、ブロック18(18s、18m、18c)が路面に当接する踏面22を形成している。エイペックス26の外端Prは、交点Peより半径方向内側に位置している。このエイペックス26の外端Prは、踏面22より半径方向内側に位置している。このエイペックス26により、トレッド4の柔軟性が損なわれることが抑制されている。このエイペックス26により、トレッド4の振動や衝撃の吸収性を損なわれることが抑制されている。
エイペックス26の厚さが大きいタイヤ2は、旋回性及び操縦性に優れる。この観点から、厚さWaに対する厚さTaの比(Ta/Wa)は、好ましくは0.10以上であり、更に好ましくは0.15以上である。厚さWbに対する厚さTbの比(Tb/Wb)は、好ましくは0.10以上であり、更に好ましくは0.15以上である。厚さWcに対する厚さTcの比(Tc/Wc)は、好ましくは0.10以上であり、更に好ましくは0.15以上である。
一方で、エイペックス26の厚さが大き過ぎるタイヤ2は、サイドウォール6の緩衝性を損なう。このタイヤ2では、振動や衝撃の吸収性が損なわれる。この観点から、比(Ta/Wa)は、好ましくは0.30以下であり、更に好ましくは0.25以下である。比(Tb/Wb)は、好ましくは0.30以下であり、更に好ましくは0.25以下である。比(Tc/Wc)は、好ましくは0.35以下であり、更に好ましくは0.30以下である。
旋回走行を安定させる観点から、このエイペックス26の厚さTa、Tb及びTcは、好ましくは0.4mm以上であり、更に好ましくは、0.6mm以上であり、特に好ましくは0.8mm以上である。一方で、振動及び衝撃の吸収性の観点から、このエイペックス26の厚さTa、Tb及びTcは、好ましくは3mm以下であり、更に好ましくは2mm以下であり、特に好ましくは1.5mm以下である。
このタイヤ2では、エイペックス26の厚さは、外端Prに向かって小さくなっている。厚さTcは、厚さTa及び厚さTbより大きくなり易い。また、一般に、コア24の近傍の剛性は高い。このタイヤ2では、厚さWcは、厚さWa及び厚さWbより小さくされている。これにより、厚さWcの位置でも、厚さWaの位置及び厚さWbの位置と同様に、外力に対して撓みを生じる。この厚さWcが小さくされることで、サイドウォール6が全体に一様に撓みうる。このサイドウォール6の一様の撓みは、旋回性や操縦性の安定に寄与する。
サイドウォール6の半径方向外側に、ショルダーブロック18sが位置している。このショルダーブロック18sの近傍では、サイドウォール6の撓みが抑制される。このタイヤ2では、厚さWaが厚さWbより小さくされている。これにより、厚さWaの位置でも、厚さWbの位置と同様に、外力に対して撓みを生じる。この厚さWaが小さくされることで、サイドウォール6が全体に一様に撓みうる。このサイドウォール6の一様の撓みは、旋回性や操縦性の安定に寄与する。
エイペックス26の厚さは、半径方向において境界端Psと外端Prとの間で主に漸減されてもよい。このとき、厚さTaと厚さTbとが同じにされてもよい。更には、厚さTaと厚さTcとが同じされてもよい。前述の様に、ショルダーブロック18sの近傍では、サイドウォール6の撓みが抑制される。エイペックス26の厚さが境界端Psと外端Prとの間で漸減されることで、サイドウォール6からショルダーブロック18までの一様の撓みに寄与しうる。
タイヤ2の厚さWa、Wb及びWcが大きいタイヤ2は、旋回性及び操縦性に優れる。この観点から、この厚さWaは、好ましくは6mm以上であり、更に好ましくは7mm以上である。この厚さWbは、好ましくは7mm以上であり、更に好ましくは8mm以上である。この厚さWcは、好ましくは3mm以上であり、更に好ましくは4m以上であり、特に好ましくは5mm以上である。
一方で、厚さWa、Wb及びWcが大き過ぎるタイヤ2は、サイドウォール6の緩衝性を損なう。この観点から、この厚さWaは、好ましくは11mm以下であり、更に好ましくは9mm以下である。この厚さWbは、好ましくは12mm以下であり、更に好ましくは10mm以下である。この厚さWcは、好ましくは8mm以下であり、更に好ましくは7mm以下である。
このタイヤ2では、エイペックス26により、サイドウォール6が補強されている。このタイヤ2では、特別な補強層を設ける必要がない。このタイヤ2では、一般的な構成からなっている。タイヤ2は、製造工数の増加が抑制されている。
このタイヤ2は、小さい衝撃や振動から大きな衝撃や振動まで、その吸収性に優れている。このタイヤ2が自動二輪車のフロントホイールに装着されることで、ハンドルに伝わる衝撃や振動が抑制される。このタイヤ2は、操縦性にも優れている。このタイヤ2がフロントホイールに装着されることで、二輪自動車は操縦性を向上されうる。
本発明では、特に言及しない限り、タイヤ2の各部材の寸法及び角度は、タイヤ2が正規リムに組み込まれ、正規内圧となるようにタイヤ2に空気が充填された状態で測定される。測定時には、タイヤには荷重がかけられない。本明細書において正規リムとは、タイヤ2が依拠する規格において定められたリムを意味する。正規内圧とは、タイヤ2が依拠する規格において定められた内圧を意味する。
以下、実施例によって本発明の効果が明らかにされるが、この実施例の記載に基づいて本発明が限定的に解釈されるべきではない。
[実施例1]
図1に示される構造のタイヤが得られた。タイヤの厚さWa、Wb、Wc、比(Ta/Wa)、比(Tb/Wb)及び比(Tc/Wc)は、表1に示す通りとした。表1の外端Pr位置の「適」は、エイペックスの外端Prが、半径方向において、境界端Psと交点Peとの間に位置していることを表す。また、表1の外端Pr位置の「低」は、半径方向において外端Prが境界端Psの内側に位置することを表す。また、この外端Pr位置の「高」は、半径方向において外端Prが交点Peの外側に位置することを表す。
[比較例1]
市販タイヤが準備された。このタイヤは、通常のエイペックスを備えている。このエイペックスの外端Prは、半径方向において、境界端Psとビードベースラインとの中間に位置していた。この厚さWa、Wb及びWcは、このタイヤのエイペックスに基づく位置で測定されたものではなく、実施例1のタイヤの高さ位置で測定されたものである。比(Ta/Wa)、比(Tb/Wb)、比(Tc/Wc)の欄の「−」は測定されていないことを表す。このタイヤでは、実施例1の厚さWa及び厚さWbの位置ではエイペックスが位置しておらず、この厚さWcの位置ではエイペックスが位置していた。その他の基本的な構造は、実施例1と同様であった。
[比較例2−3]
半径方向において、エイペックスの外端Prが変更された他は、実施例1と同様にしてタイヤが得られた。比較例2では、外端Prはショルダーブロックとの軸方向外側の境界端Psより半径方向内側に位置していた。比較例3では、外端Prはショルダーブロックの踏面の軸方向外端を通って踏面に垂直に延びる直線と本体外面との交点Peより半径方向外側に位置していた。
[実施例2−7]
タイヤの厚さWa、Wb及びWcが表2に示されるようにされた他は、実施例1と同様にしてタイヤが得られた。
[実施例8−14]
タイヤの厚さWa、Wb、Wc、比(Ta/Wa)、比(Tb/Wb)及び比(Tc/Wc)が表3に示されるようにされた他は、実施例1と同様にしてタイヤが得られた。
[旋回性能]
450ccの二輪自動車であるモトクロスバイクが準備された。このタイヤが、このモトクロスバイクのフロントホイールに装着された。このタイヤに空気を充填して内圧を80kPaとした。このモトクロスバイクをモトクロスコースで走行させて、プロライダーに旋回性能を官能評価させた。この評価結果が、表1から表3に示されている。この評価は、10点満点として、数字が大きいほど、好ましい。
[衝撃吸収性]
旋回性能と併せて、衝撃吸収性が官能評価された。この評価結果が、表1から表3に示されている。この評価は、10点満点として、数字が大きいほど、好ましい。
Figure 2017136876
Figure 2017136876
Figure 2017136876
表1から表3に示されるように、実施例のタイヤは、旋回性能と衝撃吸収性とに共に優れている。実施例のタイヤでは、比較例のタイヤに比べて、評価が高い。この評価結果から、本発明の優位性は明らかである。
以上説明された空気入りタイヤは、特に、トレッドにブロックを備えた、不整地用モーターサイクル用タイヤに適している。
2・・・タイヤ
4・・・トレッド
6・・・サイドウォール
8・・・ビード
10・・・カーカス
14・・・チェーファー
16・・・本体
18・・・ブロック
20・・・本体外面
22・・・踏面
24・・・コア
26・・・エイペックス
28・・・第一プライ
30・・・第二プライ
32・・・内腔面
34・・・外面

Claims (7)

  1. トレッド、一対のサイドウォール、一対のビード及びカーカスを備えており、
    上記トレッドが半径方向外側に位置して外向きに凸な形状を備えており、本体と本体外面から外向きに起立する多数のブロックとを備えており、このブロックが路面に当接する踏面を形成しており、
    それぞれのサイドウォールが上記トレッドの端から半径方向略内向きに延びており、
    それぞれのビードが上記サイドウォールよりも軸方向内側に位置しており、
    上記カーカスが上記トレッド及び上記サイドウォールの内側に沿って一方のビードと他方のビードとの間に架け渡されており、
    この多数のブロックが軸方向外側に位置するショルダーブロックを含んでおり、
    上記ビードがコアとこのコアから半径方向外向きに延びるエイペックスとを備えており、
    上記本体外面と上記ショルダーブロックとの軸方向外側の境界端をPsとし、上記ショルダーブロックの踏面の軸方向外端を通って上記踏面に垂直に延びる直線と上記本体外面との交点をPeとしたときに、半径方向において、上記エイペックスの半径方向外端Prが上記境界端Psと上記交点Peとの間に位置している不整地用モーターサイクルタイヤ。
  2. 上記エイペックスの上記外端Prのビードベースラインからの高さをHとし、上記ビードベースラインからの高さ0.75Hのタイヤの外面から内腔面までの厚さをWaとし、上記厚さWaでの上記エイペックスの厚さをTaとし、高さ0.5Hのタイヤの外面から内腔面までの厚さをWbとし、上記厚さWbでの上記エイペックスの厚さTbとし、高さ0.2Hのタイヤの外面から内腔面までの厚さをWcとし、上記厚さWcでの上記エイペックスの厚さTcとするときに、
    上記厚さWaに対する上記厚さTaの比が0.10以上0.30以下であり、上記厚さWbに対する上記厚さTbの比が0.10以上0.30以下であり、上記厚さWcに対する上記厚さTcの比が0.10以上0.35以下である請求項1に記載のタイヤ。
  3. 上記厚さWaが6mm以上11mm以下であり、上記厚さWbが7mm以上12mm以下であり、上記厚さWcが3mm以上8mm以下である請求項1又は2に記載のタイヤ。
  4. 二輪自動車のフロントホイールに装着される請求項1から3のいずれかに記載のタイヤ。
  5. 上記エイペックスの上記外端Prの上記ビードベースラインからの高さをHとし、
    上記ビードベースラインからの高さ0.75Hのタイヤの外面から内腔面までの厚さをWaとし、高さ0.5Hのタイヤの外面から内腔面までの厚さをWbとし、高さ0.2Hのタイヤの外面から内腔面までの厚さをWcとするときに、
    上記厚さWcが上記厚さWbより小さくされている請求項1から4のいずれかに記載のタイヤ。
  6. 上記エイペックスの上記外端Prの上記ビードベースラインからの高さをHとし、
    上記ビードベースラインからの高さ0.75Hのタイヤの外面から内腔面までの厚さをWaとし、高さ0.5Hのタイヤの外面から内腔面までの厚さをWbとし、高さ0.2Hのタイヤの外面から内腔面までの厚さをWcとするときに、
    上記厚さWaが上記厚さWbより小さくされている請求項1から5のいずれかに記載のタイヤ。
  7. 上記エイペックスの上記外端Prの上記ビードベースラインからの高さをHとし、
    上記ビードベースラインからの高さ0.75Hのタイヤの外面から内腔面までの厚さをWaとし、上記厚さWaでの上記エイペックスの厚さをTaとし、高さ0.5Hのタイヤの外面から内腔面までの厚さをWbとし、上記厚さWbでの上記エイペックスの厚さTbとし、高さ0.2Hのタイヤの外面から内腔面までの厚さをWcとし、上記厚さWcでの上記エイペックスの厚さTcとするときに、
    上記厚さTa、Tb及びTcが0.4mm以上3mm以下である請求項1から6のいずれかに記載のタイヤ。
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