以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
[本実施形態]
まず、図1〜図4を参照して、本発明の一実施形態による冷却装置100について説明する。
(冷却装置の構成)
本実施形態による冷却装置(冷蔵/冷凍装置)100は、図1に示すように、冷却庫101の庫内を所定温度に冷却するための装置である。冷却庫101は、物品(図示せず)を収容し、収容された物品を冷却しながら保管するための冷却庫である。
冷却装置100は、圧縮機1と、凝縮器2と、膨張弁3と、冷却器(蒸発器)4と、冷却器用ファン5と、電磁弁6と、温度センサ7と、制御部8とを備えている。
冷却装置100では、圧縮機1と、凝縮器2と、膨張弁3と、冷却器4とは、冷媒配管10aを介してこの順に接続されている。これにより、冷却装置100では、圧縮機1と、凝縮器2と、膨張弁3と、冷却器4とを含む冷媒回路10が形成されている。また、冷却装置100では、冷媒回路10を冷媒10bが循環することによって、蒸気圧縮式冷凍サイクルが行われる。
冷却装置100では、圧縮機1と凝縮器2とを含む冷却ユニット20は、冷却庫101の庫外に配置されている。また、冷却装置100では、冷却器4と、冷却器用ファン5と、電磁弁6と、温度センサ7とは、冷却庫101の庫内に配置されている。
圧縮機1は、低温低圧の気体状態の冷媒10b(以下、「気体冷媒10b」という)を圧縮するための装置である。圧縮機1は、冷媒配管10aを介して、低圧側が冷却器4に接続されている。また、圧縮機1は、冷媒配管10aを介して、高圧側が凝縮器2に接続されている。圧縮機1は、冷却器4側から気体冷媒10bを吸入するとともに、吸入された気体冷媒10bを圧縮するように構成されている。また、圧縮機1は、圧縮された気体冷媒10bを凝縮器2側に吐出するように構成されている。圧縮機1では、低温低圧の気体冷媒10bが、高温高圧の気体冷媒10bに変化される。また、圧縮機1は、回転数(運転周波数)を変更することにより冷媒吐出量が制御可能なインバータ制御式圧縮機である。圧縮機1の回転数(運転周波数)は、制御部8により制御される。
凝縮器2は、高温高圧の気体冷媒10bを、凝縮させるための熱交換器である。凝縮器2は、冷媒配管10aを介して、流入側が圧縮機1に接続されている。また、凝縮器2は、冷媒配管10aおよび電磁弁6を介して、流出側が膨張弁3に接続されている。
冷却ユニット20には、凝縮器2の近傍に、凝縮器用ファン2aが設けられている。凝縮器用ファン2aは、庫外空気を吸い込んで、凝縮器2に送風することによって、凝縮器2に庫外空気を流通させて、凝縮器2内を流通する気体冷媒10bとの間で熱交換を行わせるために設けられている。凝縮器2では、圧縮機1側から流入した高温高圧の気体冷媒10bが、凝縮器用ファン2aから送風される空気との間で熱交換することによって、高温高圧の液体状態の冷媒10b(以下、「液冷媒10b」という)に変化(凝縮)される。
膨張弁3は、高温高圧の液冷媒10bを膨張させるための弁である。膨張弁3は、冷媒配管10aおよび電磁弁6を介して、流入側が凝縮器2に接続されている。また、膨張弁3は、冷媒配管10aを介して、流出側が冷却器4に接続されている。膨張弁3では、凝縮器2側から流入した高温高圧の液冷媒10bが、膨張弁3により絞り膨張されることによって、低温低圧の気液二相状態の冷媒10bに変化される。
冷却器4は、低温低圧の気液二相状態の冷媒10bを、蒸発させるための熱交換器である。冷却器4は、冷媒配管10aを介して、流入側が膨張弁3に接続されている。また、冷却器4は、冷媒配管10aを介して、流出側が冷却ユニット20の圧縮機1に接続されている。
冷却庫101の庫内では、冷却器4の近傍に、冷却器用ファン5が設けられている。冷却器用ファン5は、庫内空気を吸い込んで、冷却器4に送風することによって、冷却器4に庫内空気を流通させて、冷却器4内を流通する気液二相状態の冷媒10bとの間で熱交換を行わせるために設けられている。また、冷却器用ファン5は、庫内空気を循環させるように構成されている。冷却器4では、膨張弁3側から流入した低温低圧の気液二相状態の冷媒10bが、冷却器用ファン5から送風される空気との間で熱交換されることによって、低温低圧の気体冷媒10bに変化(蒸発)される。この際、冷却器用ファン5から送風された空気が、気液二相状態の冷媒10bとの間で熱交換されることによって、冷却される。そして、冷却された空気により、冷却庫101の庫内が所定の温度に冷却される。
電磁弁6は、冷却ユニット20の凝縮器2と、冷却器4(膨張弁3)との間の冷媒配管10aに設けられている。電磁弁6は、冷媒回路10を循環する冷媒10bの流通を制御するための弁である。具体的には、電磁弁6は、開状態で冷媒10bを冷却器4に流通させるとともに、閉状態で冷媒10bの冷却器4への流通を遮断するように構成されている。なお、電磁弁6は、特許請求の範囲の「制御弁」の一例である。また、電磁弁6のオン/オフ(開/閉)は、制御部8により制御される。
具体的には、電磁弁6は、制御部8からのオン/オフ指令により、開閉状態が切り替わるように構成されている。電磁弁6は、制御部8からオン指令が入力された場合には、開状態(オン状態)に切り替わるように構成されている。これにより、冷媒配管10aを冷媒10bが流れて、熱移動が行われるので、冷却庫101の庫内が冷却される。また、電磁弁6は、制御部8からオフ指令が入力された場合には、閉状態(オフ状態)に切り替わるように構成されている。これにより、冷媒配管10aを冷媒10bが流れず、熱移動が行われないので、冷却庫101の庫内が冷却されない。この状態では、冷却庫101の庫内の温度は、徐々に上昇する。
温度センサ7は、冷却庫101の庫内の温度を検出するように構成されている。温度センサ7により検出された冷却庫101の庫内の温度の検出値は、制御部8により取得される。
制御部8は、CPU(Central Processing Unit)を含み、冷却装置100の全体の動作を制御するように構成されている。
ここで、図2を参照して、冷却装置100による冷却庫101の庫内の温度制御について説明する。冷却装置100では、図2に示すように、目標温度、オン温度、オフ温度の3つの設定温度に基づいて、冷却庫101の庫内の温度を所定温度(目標温度)に維持する温度制御が行われる。目標温度は、ユーザが維持を所望する冷却庫101の庫内の設定温度である。オン温度は、目標温度よりも高い設定温度であって、電磁弁6を開状態にする設定温度である。オフ温度は、目標温度よりも低い設定温度であって、電磁弁6を閉状態にする設定温度である。
制御部8は、温度センサ7による冷却庫101の庫内の温度の検出値に基づいて、冷却庫101の庫内の温度がオフ温度以下であると判断される場合には、電磁弁6を閉状態にする制御を行うように構成されている。この際、制御部8は、圧縮機1および冷却器用ファン5を停止状態(オフ)にする制御を行うように構成されている。すなわち、制御部8は、電磁弁6が閉状態の場合に、圧縮機1および冷却器用ファン5を停止状態にする制御を行うように構成されている。
つまり、冷却庫101の庫内の温度がオフ温度以下であると判断される場合には、目標温度に対して冷却が過剰であるため、制御部8は、電磁弁6、圧縮機1および冷却器用ファン5をオフにして、冷却庫101の冷却を停止する制御を行う。
また、制御部8は、温度センサ7による冷却庫101の庫内の温度の検出値に基づいて、冷却庫101の庫内の温度がオン温度以上であると判断される場合には、電磁弁6を開状態にする制御を行うように構成されている。この際、制御部8は、圧縮機1および冷却器用ファン5を通常運転状態(オン)にする制御を行うように構成されている。すなわち、制御部8は、電磁弁6が開状態の場合に、圧縮機1および冷却器用ファン5を通常運転状態にする制御を行うように構成されている。
つまり、冷却庫101の庫内の温度がオン温度以上であると判断される場合には、目標温度に対して冷却が不足しているため、制御部8は、電磁弁6、圧縮機1および冷却器用ファン5をオンにして、冷却庫101の冷却を開始(再開)する制御を行う。
たとえば、時点t0において、冷却装置100が起動されるとする。その後、冷却庫101の庫内が徐々に冷却されて、時点t1において、冷却庫101の庫内の温度がオフ温度以下になると、電磁弁6、圧縮機1および冷却器用ファン5がオフにされる。
その後、冷却庫101の庫内の温度が徐々に上昇されて、時点t2において、冷却庫101の庫内の温度がオン温度以上になると、オフにされていた電磁弁6、圧縮機1および冷却器用ファン5がオンにされる。この結果、時点t2から、冷却装置100による冷却庫101の庫内の冷却が再開される。以後、このような動作が繰り返されることによって、冷却庫101の庫内が目標温度に維持される。
(冷却能力の調節に係る制御部の構成)
ここで、本実施形態では、制御部8は、電磁弁6が閉状態となった時点から次に開状態となる時点までの(たとえば、図2に示す時点t1からt2までの)電磁弁6の閉状態の時間(オフ時間)の長さに基づいて、冷却ユニット20(圧縮機1)の冷却能力を調節するように構成されている。
具体的には、制御部8は、電磁弁6の閉状態の時間の長さが所定の時間以上の場合には、冷却ユニット20の冷却能力を上げる第1の制御を行い、電磁弁6の閉状態の時間の長さが所定の時間未満の場合には、冷却ユニット20の冷却能力を下げる第2の制御を行うように構成されている。なお、所定の時間としては、冷却庫101の熱負荷容量や、冷却ユニット20の消費電力、冷却器用ファン5の消費電力、冷却ユニット20の冷却能力などに基づいて予め決定された値を用いることが可能である。また、所定の時間は、特許請求の範囲の「第1の時間」および「第2の時間」の一例である。
また、制御部8は、冷却ユニット20の低圧圧力の設定値を下げることにより、冷却ユニット20の冷却能力を上げる第1の制御を行うように構成されている。この際、制御部8は、冷却ユニット20の低圧圧力が下がるように、冷却ユニット20の圧縮機1の運転周波数を上げる制御を行うように構成されている。その後、制御部8は、設定された冷却ユニット20の低圧圧力の設定値を維持するように、冷却ユニット20の圧縮機1の運転周波数を調節する制御を行うように構成されている。なお、低圧圧力とは、冷却ユニット20の圧縮機1の低圧側の圧力である。
また、制御部8は、冷却ユニット20の低圧圧力の設定値を上げることにより、冷却ユニット20の冷却能力を下げる第2の制御を行うように構成されている。この際、制御部8は、冷却ユニット20の低圧圧力が上がるように、冷却ユニット20の圧縮機1の運転周波数を下げる制御を行うように構成されている。その後、制御部8は、設定された冷却ユニット20の低圧圧力の設定値を維持するように、冷却ユニット20の圧縮機1の運転周波数を調節する制御を行うように構成されている。
また、本実施形態では、制御部8は、冷却ユニット20の冷却能力を上げる第1の制御を行う場合には、冷却ユニット20が駆動可能な範囲のうち最大の冷却能力となるように、冷却ユニット20の低圧圧力の設定値を設定するように構成されている。たとえば、冷却ユニット20の圧縮機1を最大の運転周波数で動作させるような低圧圧力の設定値(たとえば、設定可能な限り最小の低圧圧力の設定値)を設定することによって、最大の冷却能力で冷却ユニット20を動作させることが可能である。本実施形態では、最大の冷却能力で冷却ユニット20を動作させる運転モードを、「最小時間運転モード」と呼ぶ。
図3に示すように、最小時間運転モードでは、最大の冷却能力で冷却ユニット20が動作されるため、電磁弁6の開状態の時間(オン時間)(すなわち、冷却庫101の庫内の冷却時間)が比較的短くなる。また、電磁弁6の開状態の時間が短くなるのに伴い、冷却器用ファン5の通常運転状態の時間(オン時間)が短くなる(冷却器用ファン5の停止状態の時間(オフ時間)が長くなる)。最小時間運転モードは、冷却器用ファン5の通常運転状態の時間を短くすることによって、冷却器用ファン5の消費電力量を積極的に抑制して、省エネルギー化を図る運転モードである。
また、本実施形態では、制御部8は、冷却能力を下げる第2の制御を行う場合には、冷却庫101の庫内の温度が維持可能な最小の冷却能力となるように、冷却ユニット20の低圧圧力の設定値を設定するように構成されている。たとえば、冷却庫101の庫内の熱負荷と出来る限り一致させた冷却能力となるような低圧圧力の設定値を取得(算出)して、取得された低圧圧力の設定値を設定することによって、最小の冷却能力で冷却ユニット20を動作させることが可能である。また、冷却庫101の庫内の熱負荷と出来る限り一致させた冷却能力となるような低圧圧力の設定値は、たとえば、電磁弁6の運転率、冷却庫101の庫内温度の平均降下速度、または電磁弁6の平均的オン/オフ周期に基づいて、取得(算出)することが可能である。本実施形態では、最小の冷却能力で冷却ユニット20を動作させる運転モードを、「最大時間運転モード」と呼ぶ。
図4に示すように、最大時間運転モードでは、最小の冷却能力で冷却ユニット20が動作されるため、電磁弁6の開状態の時間(オン時間)(すなわち、冷却庫101の庫内の冷却時間)が比較的長くなる。また、電磁弁6の開状態の時間が長くなるのに伴い、冷却器用ファン5の通常運転状態の時間(オン時間)が長くなる(冷却器用ファン5の停止状態の時間(オフ時間)が短くなる)。最小時間運転モードは、冷却ユニット20の冷却能力を下げることにより冷却ユニット20の冷却効率を上げて、冷却ユニット20の消費電力量を積極的に抑制して、省エネルギー化を図る運転モードである。
以上のように、制御部8は、電磁弁6の閉状態の時間の長さに応じて、最小時間運転モード(冷却ユニット20の冷却能力を上げた状態で動作させる運転モード)と、最大時間運転モード(冷却ユニット20の冷却能力を下げた状態で動作させる運転モード)とを切り替えるように構成されている。
(運転モードの切り替え制御による省エネ効果の説明)
次に、最小時間運転モードと、最大時間運転モードとの切り替え制御による省エネ効果について説明する。
表1に、省エネ制御無し時の冷却ユニット20と冷却器用ファン5との消費電力量(最小時間運転モードおよび最大時間運転モードの両方の動作を行わない場合の消費電力量)の一例を示す。また、表2に、最大時間運転モードにおける省エネ率の一例を示す。また、表3に、最小時間運転モードにおける省エネ率の一例を示す。
表1に示すように、省エネ制御無し時では、夏期における冷却ユニット20の消費電力量は、1800kWhであり、冬期における冷却ユニット20の消費電力量は、600kWhであり、夏期における冷却器用ファン5の消費電力量は、900kWhであり、冬期における冷却器用ファン5の消費電力量は、900kWhである。この場合、夏期における冷却ユニット20と冷却器用ファン5との消費電力量の小計は、2700kWhとなる。また、冬期における冷却ユニット20と冷却器用ファン5との消費電力量の小計は、1500kWhとなる。また、夏期および冬期における冷却ユニット20と冷却器用ファン5との消費電力量の小計は、4200kWhとなる。
また、表2に示すように、最大時間運転モードでは、夏期における冷却ユニット20の省エネ率は、10%であり、冬期における冷却ユニット20の省エネ率は、15%であり、夏期における冷却器用ファン5の省エネ率は、0%であり、冬期における冷却器用ファン5の省エネ率は、0%である。
また、表3に示すように、最小時間運転モードでは、夏期における冷却ユニット20の省エネ率は、0%であり、冬期における冷却ユニット20の省エネ率は、0%であり、夏期における冷却器用ファン5の省エネ率は、10%であり、冬期における冷却器用ファン5の省エネ率は、20%である。
まず、表1〜表3に示す条件において、最大時間運転モードのみで動作時の冷却ユニット20と冷却器用ファン5との消費電力量を、表4に示す。
表4に示すように、最大時間運転モードのみで動作時では、夏期における冷却ユニット20の消費電力量は、1620kWhとなり、冬期における冷却ユニット20の消費電力量は、510kWhとなり、夏期における冷却器用ファン5の消費電力量は、900kWhとなり、冬期における冷却器用ファン5の消費電力量は、900kWhとなる。この場合、夏期における冷却ユニット20と冷却器用ファン5との消費電力量の小計は、2520kWhとなる。また、冬期における冷却ユニット20と冷却器用ファン5との消費電力量の小計は、1410kWhとなる。また、夏期および冬期における冷却ユニット20と冷却器用ファン5との消費電力量の小計は、3930kWhとなる。
次に、表1〜表3に示す条件において、最小時間運転モードのみで動作時の冷却ユニット20と冷却器用ファン5との消費電力量を、表5に示す。
表5に示すように、最小時間運転モードのみで動作時では、夏期における冷却ユニット20の消費電力量は、1800kWhとなり、冬期における冷却ユニット20の消費電力量は、600kWhとなり、夏期における冷却器用ファン5の消費電力量は、810kWhとなり、冬期における冷却器用ファン5の消費電力量は、720kWhとなる。この場合、夏期における冷却ユニット20と冷却器用ファン5との消費電力量の小計は、2610kWhとなる。また、冬期における冷却ユニット20と冷却器用ファン5との消費電力量の小計は、1320kWhとなる。また、夏期および冬期における冷却ユニット20と冷却器用ファン5との消費電力量の小計は、3930kWhとなる。
次に、表1〜表3に示す条件において、最小時間運転モードおよび最大時間運転モードの切替動作時の冷却ユニット20と冷却器用ファン5との消費電力量を、表6に示す。
表6に示すように、最小時間運転モードおよび最大時間運転モードの切替動作時では、夏期における冷却ユニット20の消費電力量は、1620kWhとなり、冬期における冷却ユニット20の消費電力量は、600kWhとなり、夏期における冷却器用ファン5の消費電力量は、900kWhとなり、冬期における冷却器用ファン5の消費電力量は、720kWhとなる。この場合、夏期における冷却ユニット20と冷却器用ファン5との消費電力量の小計は、2520kWhとなる。また、冬期における冷却ユニット20と冷却器用ファン5との消費電力量の小計は、1320kWhとなる。また、夏期および冬期における冷却ユニット20と冷却器用ファン5との消費電力量の小計は、3840kWhとなる。
表4〜表6に示すように、最大時間運転モードのみで動作させる場合、および最小時間運転モードのみで動作させる場合には、夏期および冬期における冷却ユニット20と冷却器用ファン5との消費電力量の小計は、3930kWhである一方、最小時間運転モードおよび最大時間運転モードの切替動作を行う場合には、夏期および冬期における冷却ユニット20と冷却器用ファン5との消費電力量の小計は、3840kWhである。したがって、最大時間運転モードのみで動作させる場合、および最小時間運転モードのみで動作させる場合に比べて、本実施形態の冷却装置100のように最小時間運転モードおよび最大時間運転モードの切替動作を行う場合の方が、省エネルギー効果が大きい。つまり、本実施形態の冷却装置100では、最小時間運転モードおよび最大時間運転モードの切替動作を行うことによって、省エネルギー化を効果的に図ることができる。
(運転モード切替処理)
次に、図5を参照して、本実施形態の冷却装置100による運転モード切替処理についてフローチャートに基づいて説明する。運転モード切替処理は、制御部8により行われる。
図5に示すように、まず、ステップS1において、電磁弁6がオフ(閉状態)になったか否かが判断される。電磁弁6がオフになっていないと判断される場合には、ステップS1の処理を繰り返す。また、電磁弁6がオフになったと判断される場合には、ステップS2に進む。
そして、ステップS2において、電磁弁6の閉状態の時間(オフ時間)の検出が開始される。
そして、ステップS3において、電磁弁6がオン(開状態)になったか否かが判断される。電磁弁6がオンになっていないと判断される場合には、ステップS3の処理を繰り返す。また、電磁弁6がオンになったと判断される場合には、ステップS4に進む。
そして、ステップS4において、電磁弁6の閉状態の時間の検出が終了される。この結果、ステップS2において検出された電磁弁6の閉状態の時間の検出開始時点から、ステップS4において検出された電磁弁6の閉状態の時間の検出終了時点までの時間が、電磁弁6の閉状態の時間として取得される。
そして、ステップS5において、ステップS4において取得された電磁弁6の閉状態の時間の長さが所定の時間以上であるか否かが判断される。電磁弁6の閉状態の時間の長さが所定の時間以上であると判断される場合には、冷却庫101の庫内の熱負荷が小さいと考えられるので、ステップS6に進む。
そして、ステップS6において、冷却装置100が最小時間運転モードで動作される。すなわち、ステップS6では、冷却ユニット20の低圧圧力の設定値を下げることにより、冷却ユニット20の冷却能力を上げる第1の制御が行われる。そして、運転モード切替処理が終了される。その後、電磁弁6の閉状態の時間の長さが所定の時間未満であると判断されるまでは、最小時間運転モードで冷却装置100が動作される。
また、ステップS5において、電磁弁6の閉状態の時間の長さが所定時間未満であると判断される場合には、冷却庫101の庫内の熱負荷が大きいと考えられるので、ステップS7に進む。
そして、ステップS7において、冷却装置100が最大時間運転モードで動作される。すなわち、ステップS7では、冷却ユニット20の低圧圧力の設定値を上げることにより、冷却ユニット20の冷却能力を下げる第2の制御が行われる。そして、運転モード切替処理が終了される。その後、電磁弁6の閉状態の時間の長さが所定の時間以上であると判断されるまでは、最大時間運転モードで冷却装置100が動作される。
(本実施形態の効果)
本実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
本実施形態では、上記のように、電磁弁6が閉状態となった時点から次に開状態となる時点までの電磁弁6の閉状態の時間の長さに基づいて、冷却ユニット20の冷却能力を調節する制御部8を設ける。これにより、電磁弁6の閉状態の時間の長さが相対的に長く、熱負荷が小さいと考えられる場合に、冷却ユニット20の冷却能力を上げて、冷却器用ファン5のオン時間を短くすることができる。その結果、冬期などの熱負荷量が小さく、冷却ユニット20の消費電力量に対して冷却器用ファン5の消費電力量が大きいと考えられる場合に、消費電力量の抑制効果が大きい冷却器用ファン5の消費電力量が積極的に抑制されるので、省エネルギー化を効果的に図ることができる。また、電磁弁6の閉状態の時間の長さが相対的に短く、熱負荷が大きいと考えられる場合に、冷却ユニット20の冷却能力を下げて、冷却ユニット20の冷却効率を上げることができる。その結果、夏期などの熱負荷量が大きく、冷却器用ファン5の消費電力量に対して冷却ユニット20の消費電力量が大きいと考えられる場合に、消費電力量の抑制効果が大きい冷却ユニット20の消費電力量が積極的に抑制されるので、省エネルギー化を効果的に図ることができる。これらの結果、季節などによって変化する熱負荷および冷却器用ファン5の消費電力量と冷却ユニット20の消費電力量との比を考慮して、冷却装置100を動作させることができるので、たとえば表6に示したように、環境に応じて省エネルギー化を効果的に図ることができる。
また、本実施形態では、上記のように、電磁弁6の閉状態の時間の長さが所定の時間以上の場合には、冷却ユニット20の冷却能力を上げる第1の制御を行い、電磁弁6の閉状態の時間の長さが所定の時間未満の場合には、冷却ユニット20の冷却能力を下げる第2の制御を行うように制御部8を構成する。これにより、熱負荷が小さいと考えられる電磁弁6の閉状態の時間の長さが所定の時間以上の場合に、冷却ユニット20の冷却能力を上げることができるとともに、熱負荷が大きいと考えられる電磁弁6の閉状態の時間の長さが所定の時間未満の場合に、冷却ユニット20の冷却能力を下げることができる。その結果、簡易な制御で、環境に応じた省エネルギー化を効果的に図ることができる。
また、本実施形態では、上記のように、冷却ユニット20の低圧圧力の設定値を下げることにより、冷却ユニット20の冷却能力を上げる第1の制御を行い、冷却ユニット20の低圧圧力の設定値を上げることにより、冷却ユニット20の冷却能力を下げる第2の制御を行うように制御部8を構成する。これにより、低圧圧力の設定値を調節することによって、容易に、冷却ユニット20の冷却能力を調節することができる。
また、本実施形態では、上記のように、冷却ユニット20の冷却能力を上げる第1の制御を行う場合には、冷却ユニット20が駆動可能な範囲のうち最大の冷却能力となるように、冷却ユニット20の低圧圧力の設定値を設定するように制御部8を構成する。これにより、冷却ユニット20の冷却能力を上げる第1の制御を行う場合に、冷却ユニット20が駆動可能な範囲のうち最大の冷却能力まで、冷却ユニット20の冷却能力が上がるので、冷却器用ファン5の通常運転状態の時間をより短くすることができる。その結果、冬期などの熱負荷量が小さいと考えられる場合に、省エネルギー化をより効果的に図ることができる。
また、本実施形態では、上記のように、冷却ユニット20の冷却能力を下げる第2の制御を行う場合には、冷却器4が配置される冷却庫101の庫内の温度が維持可能な最小の冷却能力となるように、冷却ユニット20の低圧圧力の設定値を設定するように制御部8を構成する。これにより、冷却ユニット20の冷却能力を下げる第2の制御を行う場合に、冷却器4が配置される冷却庫101の庫内の温度が維持可能な最小の冷却能力まで、冷却ユニット20の冷却能力が下がるので、冷却ユニット20の冷却効率をより上げることができる。その結果、夏期などの熱負荷量が大きいと考えられる場合に、省エネルギー化をより効果的に図ることができる。
[変形例]
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。
たとえば、上記実施形態では、1つの冷却ユニットに対して、膨張弁、冷却器、冷却器用ファン、電磁弁、および温度センサがそれぞれ1つずつ設けられた冷却装置に本発明を適用した例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明は、1つの冷却ユニットに対して、膨張弁、冷却器、冷却器用ファン、電磁弁、および温度センサが複数設けられた冷却装置に適用されてもよい。
たとえば、図6に示す上記実施形態の変形例による冷却装置100aでは、冷却庫101の庫内に、膨張弁(3、3a)と、冷却器(4、4a)と、冷却器用ファン(5、5a)と、電磁弁(6、6a)とが、それぞれ、2つずつ設けられている。冷却装置100aでは、圧縮機1と、凝縮器2と、膨張弁3と、冷却器4とを含む冷媒回路10に加えて、圧縮機1と、凝縮器2と、膨張弁3aと、冷却器4aとを含む冷媒回路110が形成されている。すなわち、変形例による冷却装置100aでは、1つの冷却ユニット20により、2つの冷媒回路(冷媒回路10および110)が形成されている。
この変形例の場合には、複数(2つ)の電磁弁6および6aの閉状態の時間の長さに基づいて、冷却ユニット20の冷却能力を調節すればよい。この場合、電磁弁6および6aの閉状態の時間の長さの平均値を、複数(2つ)の電磁弁6および6aの閉状態の時間の長さとして用いてもよいし、電磁弁6または6aのうちのいずれか閉状態の時間の長さが短い方のオフ時間の長さを、複数(2つ)の電磁弁6および6aの閉状態の時間の長さとして用いてもよい。なお、この変形例の場合には、電磁弁6または6aのうちのいずれか一方の電磁弁が閉状態になったとしても、いずれか他方の電磁弁が閉状態にならない(開状態のままの)場合がある。このため、この変形例では、上記実施形態とは異なり、電磁弁6または6aのうちのいずれか一方の電磁弁が閉状態の場合に、圧縮機1は、オフにならない(オンのままである)。
また、上記変形例では、1つの冷却ユニットに対して、膨張弁、冷却器、冷却器用ファン、電磁弁、および温度センサがそれぞれ2つずつ設けられた冷却装置に本発明を適用した例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明は、1つの冷却ユニットに対して、膨張弁、冷却器、冷却器用ファン、電磁弁、および温度センサがそれぞれ3つ以上設けられた冷却装置に適用されてもよい。
また、上記変形例では、1つの冷却ユニットに対して、単一の冷却庫の庫内に、膨張弁、冷却器、冷却器用ファン、電磁弁、および温度センサがそれぞれ複数ずつ設けられた冷却装置に本発明を適用した例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明は、1つの冷却ユニットに対して、複数の冷却庫が設けられるとともに、複数の冷却庫の庫内に、それぞれ、膨張弁、冷却器、冷却器用ファン、電磁弁、および温度センサが設けられた冷却装置に適用されてもよい。
また、上記実施形態では、電磁弁(制御弁)が閉状態の場合に、冷却器用ファンが停止状態にされた例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、制御弁が閉状態の場合に、冷却器用ファンが間欠運転または速度低下運転にされてもよい。
また、上記実施形態では、低圧圧力の設定値を調節することにより、冷却ユニットの冷却能力が調節された例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、蒸発温度の設定値を調節することにより、冷却ユニットの冷却能力が調節されてもよい。
また、上記実施形態では、冷却ユニットの冷却能力を上げる場合と、冷却ユニットの冷却能力を下げる場合とで、共通のしきい値(所定の時間)が用いられた例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、冷却ユニットの冷却能力を上げる場合と、冷却ユニットの冷却能力を下げる場合とで、互いに異なるしきい値が用いられてもよい。たとえば、制御弁の閉状態の時間の長さが第1の時間以上の場合に、冷却ユニットの冷却能力を上げる第1の制御を行い、制御弁の閉状態の時間の長さが第1の時間よりも小さい第2の時間未満の場合に、冷却ユニットの冷却能力を下げる第2の制御を行ってもよい。この場合、制御弁の閉状態の時間の長さが第1の時間と第2の時間との間である場合には、たとえば、冷却ユニットの冷却能力を調節することなく、現在の運転モードを継続してもよい。
また、上記実施形態では、冷却ユニットの冷却能力を上げる第1の制御を行う場合に、冷却ユニットが駆動可能な範囲のうち最大の冷却能力となるように冷却能力が調節された例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、第1の制御において、冷却ユニットの冷却能力が上がれば、冷却ユニットが駆動可能な範囲のうち最大の冷却能力となるように冷却能力が調節されなくてもよい。
また、上記実施形態では、冷却ユニットの冷却能力を下げる第2の制御を行う場合に、冷却庫の庫内の温度が維持可能な最小の冷却能力となるように冷却能力が調節された例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、第2の制御において、冷却ユニットの冷却能力が下がれば、冷却庫の庫内の温度が維持可能な最小の冷却能力となるように冷却能力が調節されなくてもよい。
また、上記実施形態では、冷媒の流通を制御する制御弁として、電磁弁が用いられた例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、制御弁として、電磁弁以外の弁が用いられてもよい。
また、上記実施形態では、説明の便宜上、制御部の処理を処理フローに沿って順番に処理を行うフロー駆動型のフローチャートを用いて説明したが、本発明はこれに限られない。本発明では、制御部の処理を、イベント単位で処理を実行するイベント駆動型(イベントドリブン型)の処理により行ってもよい。この場合、完全なイベント駆動型で行ってもよいし、イベント駆動およびフロー駆動を組み合わせて行ってもよい。