JP2017144867A - スライドレール - Google Patents
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Abstract
【課題】左右にロック片の張り出す複数のロックバネを用いて、スライドロック時の歯飛びが生じないロック構造を構成しても、各ロックバネの取り付けられるレールの構造強度を左右で偏らせないようにすること。
【解決手段】スライドレール10は、アッパレール12に取り付けられてロアレール11との掛合によりスライドをロックする2つのロックバネ13Aを有し、各ロックバネ13Aは、それぞれスライド方向の同じ位置から左右方向に延び出す一対のロック片13A2a,13A2bを有し、これらがアッパレール12に形成された左右の通し孔12Dを通ってロアレール11に形成された左右のロック溝11B1内に掛かる構成とされ、各ロック溝11B1が左右で互いにスライド方向にずれていることで、アッパレール12のスライド位置に因らず常に各ロック片13A2a,13A2bのいずれかが各ロック溝11B1に掛けられる構成とされている。
【選択図】図12
【解決手段】スライドレール10は、アッパレール12に取り付けられてロアレール11との掛合によりスライドをロックする2つのロックバネ13Aを有し、各ロックバネ13Aは、それぞれスライド方向の同じ位置から左右方向に延び出す一対のロック片13A2a,13A2bを有し、これらがアッパレール12に形成された左右の通し孔12Dを通ってロアレール11に形成された左右のロック溝11B1内に掛かる構成とされ、各ロック溝11B1が左右で互いにスライド方向にずれていることで、アッパレール12のスライド位置に因らず常に各ロック片13A2a,13A2bのいずれかが各ロック溝11B1に掛けられる構成とされている。
【選択図】図12
Description
本発明は、スライドレールに関する。詳しくは、乗物用シートを乗物本体に対してスライド可能な状態に連結するスライドレールに関する。
従来、車両用シートのスライドレールとして、フロア上に取り付けられたロアレールと、車両用シートに取り付けられてロアレールに対して前後スライド可能に組み付けられたアッパレールと、を有する構成とされたものが知られている(特許文献1)。上記スライドレールには、通常時に両レール間のスライドをロックするものとして、アッパレールに取り付けられた複数のロックバネをロアレールに形成された対応する各ロック溝内に下方側から入り込ませてロックさせる機構が採用されている。上記各ロックバネは、それぞれ、左右に延び出す一対のロック片を有した形状とされており、各ロック片をアッパレールに形成された対応する各通し孔に沿ってロアレールの対応する各ロック溝内に下方側から入り込ませることで、両レール間のスライドをロックする構成となっている。
詳しくは、上記スライドレールは、アッパレールのロアレールに対するスライド位置がどの状態であっても、常に、各ロックバネのうちのいずれかのロック片がロアレールのロック溝内に入り込むことのできる、いわゆる常時ロックタイプの構成とされている。これにより、上記スライドレールは、車両衝突時等の非常時に、アッパレールがロアレールに対して一定以上スライド方向に滑り移動する、いわゆる歯飛び現象が起こらない構成とされている。
上記従来技術では、各ロックバネから左右に延び出す各ロック片が互いに前後(スライド方向)にずれた配置の構成とされている。そのため、上記各ロック片を通すために形成されたアッパレールの対応する各通し孔も、上記配置のずれに合わせた形状となっており、アッパレールのこれら通し孔に近い前後箇所に切欠きや開口などの脆弱構造が左右対称に形成されている場合に、左右どちらかの構造強度が低下しまうおそれがある。本発明は、上記問題を解決するものとして創案されたものであって、本発明が解決しようとする課題は、左右にロック片の張り出す複数のロックバネを用いて、常にいずれかのロック片がスライドレールのロック溝内に入り込めるように位置するロック構造を構成しても、各ロックバネの取り付けられる側のレールの構造強度を左右で偏らせないようにすることにある。
上記課題を解決するために、本発明のスライドレールは次の手段をとる。
第1の発明は、乗物用シートを乗物本体に対してスライド可能な状態に連結するスライドレールである。このスライドレールは、乗物本体に取り付けられる固定側レールと、固定側レールにスライド可能な状態に組み付けられて乗物用シートに取り付けられる可動側レールと、一方のレールに取り付けられて他方のレールに形成された対応する左右一対の各ロック溝内への附勢による入り込みにより両レール間のスライドをロックする複数のロックバネと、を有する。各ロックバネは、それぞれ、一方のレールに対する取付箇所からスライド方向に垂直な左右方向に延び出す左右一対のロック片を有し、左右一対の各ロック片が一方のレールに形成された対応する左右一対の各通し孔内にも通されながら左右一対の各ロック溝内に入り込む構成とされている。左右一対のロック片がそれぞれ各ロックバネにおけるスライド方向の同じ位置から左右方向に延び出す構成とされる一方、他方のレールに形成された左右一対の各ロック溝が左右でスライド方向にずれた配置とされて、可動側レールがどのスライド位置にある状態でも常に各ロック片のうちのいずれかが各ロック溝のうちのいずれかに入り込める構成とされている。
この第1の発明によれば、各ロックバネから延びる左右一対のロック片がスライド方向の同じ位置から左右方向に延び出す構成とされることで、これらロック片の通される一方のレールに形成される各通し孔も、それぞれ、左右で位置の揃った形に形成することができる。このような構成にしても、他方のレールに形成される左右一対の各ロック溝の配置をスライド方向にずらして、可動側レールがどのスライド位置にある状態でも常に各ロック片のうちのいずれかが各ロック溝のうちのいずれかに入り込める構成とすることができる。そして、各ロックバネの取り付けられる一方のレールに形成される左右の通し孔の位置が揃えられることで、同レールの構造強度を左右で偏らせないようにすることができる。
第2の発明は、上述した第1の発明において、次の構成とされているものである。一方のレールは、そのスライド方向の中央領域に各ロックバネが位置する構成とされ、この中央領域と中央領域からスライド方向に外れた端領域とで互いの間に入れられた左右一対のスリットを境に互いの横断面形状が異なる構成とされている。
この第2の発明によれば、一方のレールに形成される各通し孔が左右で位置の揃えられた構成とされることから、左右どちらかの中央領域がスリットとの間の幅が狭められた構成となることがない。したがって、上記一方のレールの構造強度を左右で偏らせないようにすることができる。
以下に、本発明を実施するための形態について、図面を用いて説明する。
<スライドレール10の概略構成について>
始めに、実施例1のスライドレール10の構成について、図1〜図15を用いて説明する。本実施例のスライドレール10は、図1に示すように、自動車のシート1(乗物用シート)をフロアF(乗物本体)に対して前後方向にスライドさせられる状態に連結する連結装置として構成されている。上記スライドレール10は、上述したシート1とフロアFとの間に左右一対で設けられており、それぞれ、シート1の前後方向のスライド動作をロックした状態と解除して許容する状態とに切り換えることのできるロック機構13を備えた構成となっている。上記構成により、各スライドレール10は、シート1をフロアFに対して前後方向に位置調節したり固定したりすることができるようになっている。
始めに、実施例1のスライドレール10の構成について、図1〜図15を用いて説明する。本実施例のスライドレール10は、図1に示すように、自動車のシート1(乗物用シート)をフロアF(乗物本体)に対して前後方向にスライドさせられる状態に連結する連結装置として構成されている。上記スライドレール10は、上述したシート1とフロアFとの間に左右一対で設けられており、それぞれ、シート1の前後方向のスライド動作をロックした状態と解除して許容する状態とに切り換えることのできるロック機構13を備えた構成となっている。上記構成により、各スライドレール10は、シート1をフロアFに対して前後方向に位置調節したり固定したりすることができるようになっている。
上述したシート1は、自動車の右席として構成されており、着座乗員の背凭れとなるシートバック2と、着座部となるシートクッション3と、を備えた構成となっている。上述したシートバック2は、その左右両サイドの下端部が、シートクッション3の左右両サイドの後端部に連結された状態として設けられている。シートクッション3は、その底面部が、上述した左右一対のスライドレール10を間に介して、フロアF上に前後方向にスライド可能な状態に連結された状態として設けられている。
上述した各スライドレール10は、常時は、それらのスライド動作がロックされた状態として保持されている。各スライドレール10は、シートクッション3の前下部に設けられた略U字状のスライドレバー16Bの中央の操作部16B1が着座者によって引き上げられる操作により、それらのロック状態が一斉に解除されて、シート1を前後方向にスライドさせられる状態に切り換えられるようになっている。また、各スライドレール10は、上述したスライドレバー16Bの引き上げられた操作状態が解除されることにより、附勢によって再びスライドロックされた状態に戻されるようになっている。このような切り換え動作によって、各スライドレール10は、シート1をフロアFに対して前後方向にスライドさせられる状態にしたり、スライドさせた各位置に固定したりすることができるようになっている。
上述したシート1は、図2に示すように、フロアFに対して、全体が前上がり姿勢となるように僅かに傾斜して設けられた状態とされている。具体的には、シート1は、フロアFが前上がり状に傾斜した形となっていることにより、フロアF上に設置される各スライドレール10と共に前上がり状に傾斜した形に設けられた状態とされている。このような構成となっていることにより、シート1は、体格の小さな乗員が着座しても、前方側への視界を広く確保することができるようになっている。
以下、上述した各スライドレール10の具体的な構成について詳しく説明していく。なお、各スライドレール10は、互いに左右対称な構成となっているため、以下では、これらを代表して車両内側(図1における左側(紙面向かって右側))に配設されたスライドレール10の構成について説明することとする。
<スライドレール10の具体的な構成について>
すなわち、スライドレール10は、図4に示すように、フロアF(図1〜図2参照)上に取り付けられた前後方向に長尺なロアレール11と、シートクッション3(図1〜図2参照)の下部に取り付けられた前後方向に長尺なアッパレール12と、これら両レール11,12間のスライドをロックしたり解除したりするロック機構13と、両レール11,12間の四隅に介在して設けられた前後方向に長尺な4本の樹脂シュー14と、各樹脂シュー14の前後側の各装着部14Aに装着された複数の鋼球15と、上記ロック機構13の解除操作を行う解除機構16と、を有した構成とされている。ここで、上述したロアレール11が本発明の「固定側レール」及び「他方のレール」に相当し、アッパレール12が本発明の「可動側レール」及び「一方のレール」に相当する。
すなわち、スライドレール10は、図4に示すように、フロアF(図1〜図2参照)上に取り付けられた前後方向に長尺なロアレール11と、シートクッション3(図1〜図2参照)の下部に取り付けられた前後方向に長尺なアッパレール12と、これら両レール11,12間のスライドをロックしたり解除したりするロック機構13と、両レール11,12間の四隅に介在して設けられた前後方向に長尺な4本の樹脂シュー14と、各樹脂シュー14の前後側の各装着部14Aに装着された複数の鋼球15と、上記ロック機構13の解除操作を行う解除機構16と、を有した構成とされている。ここで、上述したロアレール11が本発明の「固定側レール」及び「他方のレール」に相当し、アッパレール12が本発明の「可動側レール」及び「一方のレール」に相当する。
<ロアレール11について>
上述したロアレール11は、車両の前後方向に長尺な1枚の鋼板材が短手方向に略U字型の横断面形状に折り曲げられて形成されている。具体的には、上記ロアレール11は、図4及び図7に示すように、フロアF上に上方側に面を向けて設けられる底面部11Aと、底面部11Aの左右両側の縁部から上方側に立ち上がり互いに内向する側に逆U字状に曲げ返される形となって延びる左右一対のロア側ひれ部11Bと、を有する横断面形状に形成されている。上記ロアレール11は、前後方向に略一様な横断面形状を有する形とされており、その底面部11Aの前後2箇所の部位が、それぞれフロアF上にボルト締結されて一体的に固定された状態とされている。
上述したロアレール11は、車両の前後方向に長尺な1枚の鋼板材が短手方向に略U字型の横断面形状に折り曲げられて形成されている。具体的には、上記ロアレール11は、図4及び図7に示すように、フロアF上に上方側に面を向けて設けられる底面部11Aと、底面部11Aの左右両側の縁部から上方側に立ち上がり互いに内向する側に逆U字状に曲げ返される形となって延びる左右一対のロア側ひれ部11Bと、を有する横断面形状に形成されている。上記ロアレール11は、前後方向に略一様な横断面形状を有する形とされており、その底面部11Aの前後2箇所の部位が、それぞれフロアF上にボルト締結されて一体的に固定された状態とされている。
図4に示すように、上述した各ロア側ひれ部11Bの逆U字状に曲げ返された先の下縁部には、それぞれ、同下縁部に沿って下側に開口する形に切り抜かれた矩形状のロック溝11B1がスライド方向(前後方向)に等間隔に複数並んだ形となって形成されている。これらロック溝11B1は、それぞれ、スライド方向に4mmの溝幅Wを有した形状とされて、スライド方向に溝幅Wの3倍となる12mmの溝間隔Dを空けて等間隔に複数並んで形成された状態とされている。詳しくは、上記各ロック溝11B1は、図12に示すように、左側(車幅方向の外側)のロア側ひれ部11Bに形成された各ロック溝11B1が、右側(車幅方向の内側)のロア側ひれ部11Bに形成された各ロック溝11B1に対して、後側に4mm(後述するピッチPの4分の1に相当。)ずつずらされた位置に形成された状態とされている。
上記のように各ロック溝11B1が左右で非対称の構成とされている理由については、後に詳述することとする。上述した各ロック溝11B1は、後述するアッパレール12に取り付けられたロック機構13を構成する各ロックバネ13Aの左右両側に張り出す各U字バネ部13A2を、それぞれ、下側から掛け入れることにより、アッパレール12のロアレール11に対するスライドをロックするものとして機能するようになっている。
<アッパレール12について>
アッパレール12は、図4に示すように、車両の前後方向に長尺な1枚の鋼板材が短手方向に略ハット型の横断面形状に折り曲げられて形成されている。具体的には、上記アッパレール12は、図4及び図7に示すように、高さ方向に立ち上がる形で延びる左右一対の縦面部12Aと、各縦面部12Aの上端部間を繋ぐ形で幅方向に延びる天板面部12Bと、各縦面部12Aの下端部から互いに相反する外側に向かってU字状に反り上がる形に曲げ返された左右一対のアッパ側ひれ部12Cと、を有する横断面形状に形成されている。上記アッパレール12は、前後方向に略一様な横断面形状を有する形に形成されている。
アッパレール12は、図4に示すように、車両の前後方向に長尺な1枚の鋼板材が短手方向に略ハット型の横断面形状に折り曲げられて形成されている。具体的には、上記アッパレール12は、図4及び図7に示すように、高さ方向に立ち上がる形で延びる左右一対の縦面部12Aと、各縦面部12Aの上端部間を繋ぐ形で幅方向に延びる天板面部12Bと、各縦面部12Aの下端部から互いに相反する外側に向かってU字状に反り上がる形に曲げ返された左右一対のアッパ側ひれ部12Cと、を有する横断面形状に形成されている。上記アッパレール12は、前後方向に略一様な横断面形状を有する形に形成されている。
上記アッパレール12は、上述したロアレール11に対して、その長手方向となる前後方向の一方側の端部から差し込まれて組み付けられている(図7参照)。具体的には、上記アッパレール12は、上述した左右のU字状に曲げ返された各アッパ側ひれ部12Cを、ロアレール11の逆U字状に曲げ返された左右のロア側ひれ部11B内にそれぞれ掛け入れるように、ロアレール11内に前後方向の一方側の端部から差し込まれて組み付けられている。このように組み付けられていることにより、アッパレール12は、ロアレール11に対して、その左右のアッパ側ひれ部12Cがロアレール11の左右のロア側ひれ部11Bに掛け合わされた状態として、上下左右方向に引き離されない形に組み付けられた状態とされている。
上述したアッパレール12は、上述したロアレール11に対する組み付けにより、その天板面部12Bが上述したロアレール11の左右のロア側ひれ部11Bの間の隙間11Cから上側に突出した状態として設けられている。上記上側に突出した天板面部12B上には、上述したシートクッション3の図示しない骨格の底部がボルト締結されて一体的に固定されている。上記アッパレール12とロアレール11との組み付けにより、これらを介してシート1がフロアFに対して前後方向にスライドすることができる形に組み付けられた状態とされている(図1〜図2参照)。
図4及び図8に示すように、上述したアッパレール12には、そのスライド方向の中央2箇所の部位に、上述した左右の縦面部12Aとアッパ側ひれ部12Cとに貫通して幅方向に開口する通し孔12Dが形成されている。これら通し孔12Dは、後述するロック機構13を構成する2本のロックバネ13Aの左右両側に張り出す各U字バネ部13A2をそれぞれ幅方向の内側から外側へと通して、各U字バネ部13A2をそれぞれ高さ方向に動かせる状態として前後側から支える孔部として機能するものとなっている。
また、上述したアッパレール12の左右のアッパ側ひれ部12Cには、それらの前後2箇所の部位に、各側のアッパ側ひれ部12Cの上縁部をスライド方向に3つの領域(前側の端領域12Ca、中央領域12Cb、及び後側の端領域12Cc)に切り分けるスリット12C1が入れられている。これらスリット12C1は、上述した各側のアッパ側ひれ部12Cを上縁側を下側へ向かって中程まで切り込む形となって形成されている。これらスリット12C1により切り分けられた各側のアッパ側ひれ部12Cの中央領域12Cbは、それらの上縁部が、後述する上側2本の各樹脂シュー14の中央の括れ部14Bをそれぞれ上面部に沿ってスライドさせられる状態とするように外側に向かって斜めに折り曲げられた形状とされている。
また、上記各スリット12C1により各側のアッパ側ひれ部12Cの前後側に切り分けられた前側の端領域12Caと後側の端領域12Ccは、それぞれ、それらの上縁部が、上述した上側2本の各樹脂シュー14の前後側の各装着部14Aに装着された各鋼球15をそれぞれ上面部に沿って転動させられるように支える受け皿状に湾曲した形に折り曲げられた形状とされている。また、上述した各アッパ側ひれ部12Cの中央領域12Cbは、上述した各樹脂シュー14の前後側の各装着部14Aよりも括れた形とされた各括れ部14Bをそれぞれ上面部に沿ってスライドさせられるように支える形状とされている。しかし、各アッパ側ひれ部12Cの中央領域12Cbは、上述した各樹脂シュー14の中央の括れ部14Bよりも太径の形とされた前後側の各装着部14Aはそれらの上面部上に通さないようになっており、これら装着部14Aとは前後側から突き当てられる関係となる構成とされていて、同突き当てにより各樹脂シュー14のスライド移動をその位置で係止させる役目を果たす構成となっている。
上述した各アッパ側ひれ部12Cに形成された各通し孔12Dは、それぞれ、上述した各中央領域12Cb上のスライド方向の2箇所の位置に形成されている。これら通し孔12Dと前述した各スリット12C1とは、それぞれ、各側のアッパ側ひれ部12Cにおける左右対称な位置に形成されている。上記のように各通し孔12Dが左右対称な位置に形成されている理由は、これら通し孔12D内に通される後述する2本のロックバネ13Aの左右両側に張り出す各U字バネ部13A2が互いに左右対称な位置から張り出す構成とされていることに因るものである。上記各通し孔12Dと各スリット12C1とがそれぞれ左右対称な位置に形成されていることにより、各通し孔12Dと各スリット12C1との間の幅長が左右どちらかで狭くなるといった偏りが生じることなく、左右で同じ構造強度を発揮することができるようになっている。
また、図4及び図7に示すように、上述したアッパレール12には、その左右両側のアッパ側ひれ部12Cの前側の端領域12Caの後端箇所と後側の端領域12Ccの前端箇所とに、それぞれ、外側に突出する形に切り起こされた前側スライドストッパ12C2と後側スライドストッパ12C3とが形成されている。前者の各前側スライドストッパ12C2は、それぞれ、アッパレール12のロアレール11に対する前方側への最大スライド位置を、ロアレール11の左右両側のロア側ひれ部11Bに形成された各前側スライドストッパ11B2との当接によって規制するようになっている。また、後者の各後側スライドストッパ12C3は、それぞれ、アッパレール12のロアレール11に対する後方側への最大スライド位置を、ロアレール11の左右両側のロア側ひれ部11Bに形成された各後側スライドストッパ11B3との当接によって規制するようになっている。
上記ロアレール11の左右両側のロア側ひれ部11Bに形成された各前側スライドストッパ11B2は、それぞれ、各ロア側ひれ部11Bの立板部分の前端部箇所から内側に突出する形に切り起こされて形成されている。また、各後側スライドストッパ11B3は、それぞれ、各ロア側ひれ部11Bの立板部分の後端部箇所から内側に突出する形に切り起こされて形成されている。
このように、アッパレール12の左右両側のアッパ側ひれ部12Cは、それらの中央領域12Cbと前後側の各端領域12Ca,12Ccとで、互いの上縁部の横断面形状が異なる構成とされている。したがって、これら中央領域12Cbと前後側の各端領域12Ca,12Ccとがそれぞれスリット12C1によって切り分けられていることにより、領域によって異なるそれぞれの横断面形状をそれぞれ適切に形成することができるようになっている。
<樹脂シュー14について>
各樹脂シュー14は、上述したアッパレール12とロアレール11との間の四隅に介在して設けられている。各樹脂シュー14は、上述したアッパレール12のロアレール11に対するスライドを円滑に行えるようにしたり、高さ方向及び幅方向のガタ付きを抑えたりするように機能するものとなっている。具体的には、各樹脂シュー14は、前後方向に長尺な形に形成されており、それらの前後側の各端部に形成された部分的に形状が太くされた各装着部14A内に、それぞれ、鋼球15が前後に2つずつ並ぶ形に嵌め込まれた構成とされている。上述した各鋼球15は、それぞれ、各樹脂シュー14の装着部14Aから表裏両側に向かって張り出す形に装着されており、ロアレール11とアッパレール12とにそれぞれ直接接触する形となって設けられるようになっている。
各樹脂シュー14は、上述したアッパレール12とロアレール11との間の四隅に介在して設けられている。各樹脂シュー14は、上述したアッパレール12のロアレール11に対するスライドを円滑に行えるようにしたり、高さ方向及び幅方向のガタ付きを抑えたりするように機能するものとなっている。具体的には、各樹脂シュー14は、前後方向に長尺な形に形成されており、それらの前後側の各端部に形成された部分的に形状が太くされた各装着部14A内に、それぞれ、鋼球15が前後に2つずつ並ぶ形に嵌め込まれた構成とされている。上述した各鋼球15は、それぞれ、各樹脂シュー14の装着部14Aから表裏両側に向かって張り出す形に装着されており、ロアレール11とアッパレール12とにそれぞれ直接接触する形となって設けられるようになっている。
各樹脂シュー14は、このような構成となっていることにより、上述した各鋼球15が、それぞれ、両レール11,12間の高さ方向及び幅方向のガタ詰めをしたり、アッパレール12のロアレール11に対するスライド時に両レール11,12間で転動して摺動を円滑にしたりするようになっている。上記各樹脂シュー14は、上述した各鋼球15をバラ付かせないようにひとまとめにした状態に保持するための保持器として機能するようになっている。また、各樹脂シュー14は、それらの長手方向の中央部が、上述した各鋼球15の嵌め込まれる装着部14Aよりも形状の括れた括れ部14Bとして形成されている。これら括れ部14Bは、それら自体が直接、両レール11,12間に直接接触する形となるように介在して、両レール11,12間の高さ方向及び幅方向の撓みを摺動性良く抑制することができるように機能するようになっている。
具体的には、上述した4つの各樹脂シュー14のうち、上側2つの各樹脂シュー14は、それぞれ、上述したアッパレール12の左右のアッパ側ひれ部12Cの上縁部とロアレール11の左右のロア側ひれ部11Bの内側に曲げ返された上内側の角部と、の間に介在して設けられている。上記上側2つの各樹脂シュー14は、それぞれ、それらの各鋼球15の装着された前後側の各装着部14Aが、アッパレール12の左右のアッパ側ひれ部12Cの前側の端領域12Ca上と後側の端領域12Cc上とに位置して、これらアッパ側ひれ部12Cの受け皿状に湾曲して形成された上面部により各鋼球15が下方側から支えられた状態として設けられている。また、上記上側2つの各樹脂シュー14は、それぞれ、それらの中央の各括れ部14Bが、アッパレール12の左右のアッパ側ひれ部12Cの中央領域12Cb上に位置して、これらアッパ側ひれ部12Cの外側に折り曲げられた上面部によって下方側から支えられた状態として設けられている。
一方、下側2つの各樹脂シュー14は、それぞれ、上述したロアレール11の底面部11Aと左右のロア側ひれ部11Bとの間の内角部と、アッパレール12の各アッパ側ひれ部12Cの底面部と、の間に介在して設けられている。上述した下側2つの各樹脂シュー14は、それぞれ、それらの中央の括れ部14Bの内側面に、ロアレール11の底面部11Aから切り起こされた各シューストッパ11A1が当てられた状態とされている。上記各シューストッパ11A1は、各樹脂シュー14がアッパレール12のスライドに伴ってロアレール11上を前後方向にスライドした際に、各樹脂シュー14の太径状に形成された前後側の各装着部14Aと前後側から突き当てられる関係となる構成とされていて、同突き当てにより各樹脂シュー14のスライド移動をその位置で係止させる役目を果たす構成となっている。
<ロック機構13について>
ロック機構13は、2本のロックバネ13Aと、これらロックバネ13Aを支える支軸13Bと、支軸13Bをアッパレール12に取り付けた状態にして支えるブラケット13Cと、によって構成されている。上述した各ロックバネ13Aは、図5及び図12に示すように、それぞれ、1本の鋼線材を所々で前後方向にコイル状に巻いたり左右にU字状に張り出させる形に折り曲げたりすることにより、180度の回転対称(点対称)となる蝶型形状に形成されている。具体的には、図12に示すように、各ロックバネ13Aは、前後方向にコイル状に巻かれた巻き部13A1と、巻き部13A1から左右両側にU字状に張り出す形に折り曲げられた各U字バネ部13A2と、を有する形に形成されている。
ロック機構13は、2本のロックバネ13Aと、これらロックバネ13Aを支える支軸13Bと、支軸13Bをアッパレール12に取り付けた状態にして支えるブラケット13Cと、によって構成されている。上述した各ロックバネ13Aは、図5及び図12に示すように、それぞれ、1本の鋼線材を所々で前後方向にコイル状に巻いたり左右にU字状に張り出させる形に折り曲げたりすることにより、180度の回転対称(点対称)となる蝶型形状に形成されている。具体的には、図12に示すように、各ロックバネ13Aは、前後方向にコイル状に巻かれた巻き部13A1と、巻き部13A1から左右両側にU字状に張り出す形に折り曲げられた各U字バネ部13A2と、を有する形に形成されている。
上述した各ロックバネ13Aの左側に向かって張り出すU字バネ部13A2は、それぞれ、巻き部13A1の前端から左側に延び出して後側にU字状に折り返される形に曲げられて形成されている。これにより、上記左側に向かって張り出す各U字バネ部13A2は、巻き部13A1の前端から幅方向に真っ直ぐに延び出すロック片13A2aと、ロック片13A2aの延びた先から後側に折り返されてロック片13A2aの後側に対向する形で幅方向に真っ直ぐ延びる形とされた対のロック片13A2bと、を有する構成とされている。上記各対のロック片13A2bは、それぞれ、巻き部13A1の前端と並ぶ位置で幅方向に真っ直ぐ延びる形となるように折り曲げられている。
また、各ロックバネ13Aの右側に向かって張り出すU字バネ部13A2は、それぞれ、巻き部13A1の後端から右側に延び出して前側にU字状に折り返される形に曲げられて形成されている。これにより、上記右側に向かって張り出す各U字バネ部13A2は、巻き部13A1の後端から幅方向に真っ直ぐに延び出すロック片13A2aと、ロック片13A2aの延びた先から前側に折り返されてロック片13A2aの前側に対向する形で幅方向に真っ直ぐ延びる形とされた対のロック片13A2bと、を有する構成とされている。上記各対のロック片13A2bは、それぞれ、巻き部13A1の前端と並ぶ位置で幅方向に真っ直ぐ延びる形となるように折り曲げられている。
上記折り曲げにより、各ロックバネ13Aは、それらの左右にU字状に張り出す各U字バネ部13A2が、各々のロック片13A2aとこれらと幅方向に隣り合う相手側となる対のロック片13A2bとが互いに左右で一直線上に並ぶ形に位置するように形成されている。上記各U字バネ部13A2の各々のロック片13A2aとスライド方向に並ぶ対のロック片13A2bとは、互いにスライド方向に16mm(「1ピッチP」に相当。)ずつ離間する位置に形成されている。また、前側のロックバネ13Aと後側のロックバネ13Aとは、各々のU字バネ部13A2の間がスライド方向に8mm(2分の1ピッチ(P/2)に相当。)の間を空けて配置された状態とされている。
上記各ロックバネ13Aは、図5に示すように、後述するブラケット13Cの前後の縦面部13C1の間に配置されて、これら縦面部13C1間に前方側から差し込まれて通される支軸13Bがそれらの巻き部13A1内に貫通して差し込まれることにより、支軸13Bを介してブラケット13Cにより支えられた状態として設けられている。上記各ロックバネ13Aは、それぞれ、上述した左右のU字状に張り出す各U字バネ部13A2が巻き部13A1に対して斜め上がりに跳ね上がった角度姿勢を初期形状とする形に形成されている。そして、これら左右両側に張り出す各U字バネ部13A2上には、後述する解除部材16Aが上方側から当てられた状態として組み付けられている。上記組み付けにより、各ロックバネ13Aは、上述した解除部材16Aによって左右のU字バネ部13A2がそれぞれ上側から押し当てられた状態として、左右に首振りしないように左右対称な傾き角度の姿勢に保持された状態とされている。
<ブラケット13Cについて>
ブラケット13Cは、スライド方向に長尺な1枚の鋼板材が側面視逆ハット型形状に折り曲げられて形成されている。上記ブラケット13Cは、図5に示すように、その前後側の各縦面部13C1の上縁部から前側或いは後側に折り曲げられて延びる各天板部13C2が、それぞれ、アッパレール12の天板面部12Bに下方側から当てられて、同下方側から締結ボルト13C3が差し込まれて締結されることにより、アッパレール12の天板面部12Bに裏側から一体的に結合された状態とされている。上記ブラケット13Cの各縦面部13C1には、後述する解除部材16Aが上方側から高さ方向にスライド可能な状態に組み付けられている。上記ブラケット13Cの各縦面部13C1の左右両側部には、上記解除部材16Aの下方側への移動を所定位置で規制する係止突起13C4が左右方向に張り出して形成されている。
ブラケット13Cは、スライド方向に長尺な1枚の鋼板材が側面視逆ハット型形状に折り曲げられて形成されている。上記ブラケット13Cは、図5に示すように、その前後側の各縦面部13C1の上縁部から前側或いは後側に折り曲げられて延びる各天板部13C2が、それぞれ、アッパレール12の天板面部12Bに下方側から当てられて、同下方側から締結ボルト13C3が差し込まれて締結されることにより、アッパレール12の天板面部12Bに裏側から一体的に結合された状態とされている。上記ブラケット13Cの各縦面部13C1には、後述する解除部材16Aが上方側から高さ方向にスライド可能な状態に組み付けられている。上記ブラケット13Cの各縦面部13C1の左右両側部には、上記解除部材16Aの下方側への移動を所定位置で規制する係止突起13C4が左右方向に張り出して形成されている。
<ロックバネ13Aの動きについて>
以上のように構成されたロック機構13は、上述した各ロックバネ13Aの左右両側にU字状に張り出す各U字バネ部13A2の各ロック片13A2a及び対のロック片13A2bを、それぞれ、バネの復元力によって、ロアレール11の対応する各ロック溝11B1内に下側から入り込ませることにより、アッパレール12のロアレール11に対するスライドをロックした状態にして保持するようになっている。具体的には、上記各ロックバネ13Aは、上述したロアレール11に形成された各ロック溝11B1が左右でスライド方向に4mm(ピッチPの4分の1に相当。)ずつずらされた非対称な配置とされていることにより、それらの左右両側に張り出す各U字バネ部13A2の各ロック片13A2a及び対のロック片13A2bが、それぞれ、対応する各ロック溝11B1に対して、図12〜図15にて後述する4つのロックパターンで入り込んでアッパレール12のスライドをロックするようになっている。
以上のように構成されたロック機構13は、上述した各ロックバネ13Aの左右両側にU字状に張り出す各U字バネ部13A2の各ロック片13A2a及び対のロック片13A2bを、それぞれ、バネの復元力によって、ロアレール11の対応する各ロック溝11B1内に下側から入り込ませることにより、アッパレール12のロアレール11に対するスライドをロックした状態にして保持するようになっている。具体的には、上記各ロックバネ13Aは、上述したロアレール11に形成された各ロック溝11B1が左右でスライド方向に4mm(ピッチPの4分の1に相当。)ずつずらされた非対称な配置とされていることにより、それらの左右両側に張り出す各U字バネ部13A2の各ロック片13A2a及び対のロック片13A2bが、それぞれ、対応する各ロック溝11B1に対して、図12〜図15にて後述する4つのロックパターンで入り込んでアッパレール12のスライドをロックするようになっている。
<解除部材16Aについて>
図5に戻って、上述した解除機構16を構成する解除部材16Aは、1枚の鋼板材が天板部16A1と天板部16A1の左右両側から垂下する形に折り曲げられた各側板部16A2とを有する正面視逆U字状の形に折り曲げられた形状とされている。上記解除部材16Aの天板部16A1上には、その幅方向の中央箇所から立板状に突出する角部16A3が一体的に形成されている。上記解除部材16Aは、上述したブラケット13Cの前後の縦面部13C1間に上側から嵌め込まれるようにセットされることにより、その左右両側の側板部16A2の前後側の各縁部から張り出す各ガイド突起16A2aが、それぞれ、上述したブラケット13Cの前後側の各縦面部13C1の左右両側面に当てられて、各縦面部13C1を左右両側から挟み込んだ状態に組み付けられるようになっている(図7参照)。上記組み付けにより、解除部材16Aは、ブラケット13Cに対して高さ方向に真っ直ぐスライドすることができる形に組み付けられた状態とされている(図5参照)。
図5に戻って、上述した解除機構16を構成する解除部材16Aは、1枚の鋼板材が天板部16A1と天板部16A1の左右両側から垂下する形に折り曲げられた各側板部16A2とを有する正面視逆U字状の形に折り曲げられた形状とされている。上記解除部材16Aの天板部16A1上には、その幅方向の中央箇所から立板状に突出する角部16A3が一体的に形成されている。上記解除部材16Aは、上述したブラケット13Cの前後の縦面部13C1間に上側から嵌め込まれるようにセットされることにより、その左右両側の側板部16A2の前後側の各縁部から張り出す各ガイド突起16A2aが、それぞれ、上述したブラケット13Cの前後側の各縦面部13C1の左右両側面に当てられて、各縦面部13C1を左右両側から挟み込んだ状態に組み付けられるようになっている(図7参照)。上記組み付けにより、解除部材16Aは、ブラケット13Cに対して高さ方向に真っ直ぐスライドすることができる形に組み付けられた状態とされている(図5参照)。
そして、上記組み付けにより、解除部材16Aは、その左右両側の側板部16A2の底面が、上述した各ロックバネ13Aの左右両側に張り出す各U字バネ部13A2に跨って上側から乗せられた形にセットされる。上記組み付けにより、解除部材16Aは、図4及び図9に示すように、その自由状態時には、各ロックバネ13AのU字バネ部13A2が上側に跳ね上げられた姿勢で保持されるバネ力により下側から支えられた状態として、上側に持ち上げられた状態となって保持されるようになっている。
上述した解除部材16Aは、図4に示すように、上述したブラケット13Cに組み付けられた状態で、同ブラケット13Cがアッパレール12の天板面部12Bの裏側面に組み付けられることにより、その角部16A3がアッパレール12の天板面部12Bに貫通形成された貫通孔12B1内に下側から通されて上側に突き出た状態としてセットされるようになっている(図3参照)。上記組み付けにより、解除部材16Aは、図9〜図10に示すように、後述するスライドレバー16Bが引き上げられる操作によって、そのアッパレール12の天板面部12Bから突き出る角部16A3が、スライドレバー16Bの押板16B3により押し下げられるようになっている。これにより、各ロックバネ13Aの左右のU字バネ部13A2が、それぞれ下側へと一斉に押し撓まされて、ロアレール11の各ロック溝11B1から下側へと外し出されるようになっている(図10参照)。
<スライドレバー16Bについて>
上述したスライドレバー16Bは、図1に示すように、平面視略U字状の形に曲げられた丸パイプ材によって形成されている。上記スライドレバー16Bは、そのU字の幅方向に真っ直ぐに延びる中央部分が、着座者によって上側に引き上げられるように操作される操作部16B1として構成されている。上記スライドレバー16Bは、上記操作部16B1の左右両端部から後側へ延び出る各部分が、それぞれ、各アッパレール12の内側部に沿って後側へ延びるように配設されて、それらの途中箇所がヒンジピン16B2によって各アッパレール12の内側の縦面部12Aに対して高さ方向に回転可能となる形にピン連結されている(図2〜図3参照)。
上述したスライドレバー16Bは、図1に示すように、平面視略U字状の形に曲げられた丸パイプ材によって形成されている。上記スライドレバー16Bは、そのU字の幅方向に真っ直ぐに延びる中央部分が、着座者によって上側に引き上げられるように操作される操作部16B1として構成されている。上記スライドレバー16Bは、上記操作部16B1の左右両端部から後側へ延び出る各部分が、それぞれ、各アッパレール12の内側部に沿って後側へ延びるように配設されて、それらの途中箇所がヒンジピン16B2によって各アッパレール12の内側の縦面部12Aに対して高さ方向に回転可能となる形にピン連結されている(図2〜図3参照)。
そして、上記スライドレバー16Bの左右両側の後側へ延び出た先の各端部には、それぞれ、平板状の押板16B3が一体的に取り付けられている。これら押板16B3は、それぞれ、各側のアッパレール12の天板面部12B上に乗り上がる位置まで張り出して、同天板面部12B上で突出する前述した解除機構16の各角部16A3上に覆い被せられた形となって設けられている(図6及び図9参照)。上記スライドレバー16Bは、常時は、図1に示すように、各アッパレール12との間に掛着された図示しないバネの附勢力によって、各ヒンジピン16B2(図3参照)を中心に操作部16B1を下側に押し下げた状態として保持されている。上記スライドレバー16Bは、上述した操作部16B1が着座者によって引き上げられる操作により、図10〜図11に示すように、各押板16B3が各ヒンジピン16B2を中心に押し下げられるように操作されて、各押板16B3によって解除機構16の各角部16A3を押し下げて、各ロックバネ13Aを各ロアレール11のロック溝11B1から外し出すようになっている。
<ロックバネ13Aの具体的なロック構造について>
ところで、上述した各ロックバネ13Aは、図4及び図9において前述したように、上述したブラケット13Cを介してアッパレール12に組み付けられており、それらの左右両側にU字状に張り出す各U字バネ部13A2を、それぞれ、アッパレール12の各通し孔12Dから左右両側へと張り出させた状態として、それらのロック片13A2a及び対のロック片13A2bをロアレール11の対応する各ロック溝11B1内に下側から個別に掛け入れるようになっている。
ところで、上述した各ロックバネ13Aは、図4及び図9において前述したように、上述したブラケット13Cを介してアッパレール12に組み付けられており、それらの左右両側にU字状に張り出す各U字バネ部13A2を、それぞれ、アッパレール12の各通し孔12Dから左右両側へと張り出させた状態として、それらのロック片13A2a及び対のロック片13A2bをロアレール11の対応する各ロック溝11B1内に下側から個別に掛け入れるようになっている。
このような構成となっていることにより、各ロックバネ13Aは、それらの左右両側にU字状に張り出す各U字バネ部13A2が、アッパレール12の各通し孔12Dとロアレール11の対応する各ロック溝11B1とに跨って入り込んだ状態として、それらの各ロック片13A2a及び対のロック片13A2bの途中箇所が、それぞれ、アッパレール12の各通し孔12Dに臨む縦面部12Aとアッパ側ひれ部12Cとの前後側の各開口面によって前後側から支えられるようになっている。したがって、各ロックバネ13Aは、それらの左右両側にU字状に張り出す各U字バネ部13A2が、上記アッパレール12の各通し孔12Dに臨む縦面部12A及びアッパ側ひれ部12Cによる支持により、これらからロアレール11の各ロック溝11B1に向かって張り出す幅方向の張り出し長さが短く抑えられた状態として、各ロアレール11のスライド方向の移動を強固に規制することができるようになっている。
上述した各ロックバネ13Aは、これらの掛け入れられるロアレール11の各ロック溝11B1が、それぞれ、左右でスライド方向に4mmずつずらされた配置とされていることにより、図12(a)〜(d)に示すように、それらの各U字バネ部13A2が、それぞれ、ロアレール11の各ロック溝11B1に対して、各ロック溝11B1の並ぶピッチP内での位置(位相)が互いに4分の1ピッチ(P/4)ずつずれた相異なる位置(位相)に配置されるようになっている。詳しくは、上記各ロックバネ13Aの各U字バネ部13A2は、それらのロック片13A2a及び対のロック片13A2bをそれぞれ互いに異なるロック溝11B1における同じ位相に位置させた状態として、これらが互いに対となって、他のU字バネ部13A2のロック片13A2a及び対のロック片13A2bの対と互いに異なる位相に位置するように配置されるようになっている。
そして、上記各ロックバネ13Aは、上記配置となって設けられることにより、アッパレール12がロアレール11に対してどのスライド位置に動かされた状態であっても、常に、各U字バネ部13A2のうちのいずれか1つのロック片13A2a及び対のロック片13A2bの対が、ロアレール11の対応するロック溝11B1内に入り込める位置に配置されるようになっている。
これにより、アッパレール12がどのスライド位置にある状態であっても、常に、上記各U字バネ部13A2のうちのいずれかがロアレール11の対応するロック溝11B1内に掛け入れられるようになっている。したがって、アッパレール12が任意のスライド位置にある状態において、車両衝突等の予期しない急激的なスライド動作が生じることがあっても、上記いずれかのU字バネ部13A2がロアレール11のロック溝11B1に掛かり合う構成により、アッパレール12がロアレール11に対して一定以上滑り移動することがなく、いわゆる「歯飛び現象」の発生が抑えられる。
<ロックバネ13Aのロックパターンについて>
以下、上述した各ロックバネ13Aの左右のU字バネ部13A2がロアレール11の対応する各ロック溝11B1内に掛け入れられるロックパターンについて、各ロック溝11B1の溝幅W及び溝間隔Dとの関係と合わせて詳しく説明していく。なお、以下の説明では、各ロックバネ13Aのロックパターンの違いを明確にするために、各ロックバネ13Aの左右のU字バネ部13A2が備える各々のロック片13A2a及び対のロック片13A2bの対について、これらが互いに一体的となって同じ位相を動く構成となっていることから、それぞれを各1本のロック片13P1〜13P4として代表させた形に単純化して説明していくこととする。
以下、上述した各ロックバネ13Aの左右のU字バネ部13A2がロアレール11の対応する各ロック溝11B1内に掛け入れられるロックパターンについて、各ロック溝11B1の溝幅W及び溝間隔Dとの関係と合わせて詳しく説明していく。なお、以下の説明では、各ロックバネ13Aのロックパターンの違いを明確にするために、各ロックバネ13Aの左右のU字バネ部13A2が備える各々のロック片13A2a及び対のロック片13A2bの対について、これらが互いに一体的となって同じ位相を動く構成となっていることから、それぞれを各1本のロック片13P1〜13P4として代表させた形に単純化して説明していくこととする。
すなわち、前側のロックバネ13Aの左側に向かって張り出すU字バネ部13A2のロック片13A2a及び対のロック片13A2bを、1本のロック片13P1としてひとまとめに代表させて説明することとする。また、前側のロックバネ13Aの右側に向かって張り出すU字バネ部13A2のロック片13A2a及び対のロック片13A2bを、1本のロック片13P2としてひとまとめに代表させて説明することとする。また、後側のロックバネ13Aの左側に向かって張り出すU字バネ部13A2のロック片13A2a及び対のロック片13A2bを、1本のロック片13P3としてひとまとめに代表させて説明することとする。また、後側のロックバネ13Aの右側に向かって張り出すU字バネ部13A2のロック片13A2a及び対のロック片13A2bを、1本のロック片13P4としてひとまとめに代表させて説明することとする。
上述した各ロック片13P1〜13P4は、図12(d)に示すように、それらのロアレール11の各ロック溝11B1の並ぶピッチP内での位相位置が、互いに4分の1ピッチ(P/4)ずつずれた配置とされている。上記各ロック溝11B1の並ぶピッチPは、上述した各ロック溝11B1の溝幅Wと溝間隔Dとを足し合わせた寸法となっている。上記各ロック片13P1〜13P4は、上記のように等間隔に間を空けて並んで設けられていることにより、常に図12〜図15に示す4つのロックパターンのうちのいずれかで、対応する各ロック溝11B1内に入り込んでスライドをロックするようになっている。
具体的には、次の通りである。先ず、1つ目のロックパターンは、図12(d)に示すように、前側2つのロック片13P1,13P2がそれぞれロック溝11B1内に入り込み、後側2つのロック片13P3,13P4がロック溝11B1間の棚上に乗り上がるパターンである。このロックパターンでは、ロック溝11B1内に入り込んだ前側のロック片13P1がロック溝11B1内の前側の立壁に当たり、前から2番目のロック片13P2がロック溝11B1内の後側の立壁に当たり、アッパレール12のロアレール11に対するスライド移動がスライド方向にガタ付きを生じない状態としてロックされる。
2つ目のロックパターンは、図13(d)に示すように、各ロック片13P1〜13P4のスライド方向の位置が、図12(d)で示した位置よりも4分の1ピッチ(P/4)だけ後側にずれて、両端側のロック片13P1,13P4がそれぞれロック溝11B1内に入り込み、真ん中2つのロック片13P2,13P3がロック溝11B1間の棚上に乗り上がるパターンである。この状態における各U字バネ部13A2の配置は、図13(a)〜(c)に示す通りである。このロックパターンでは、ロック溝11B1内に入り込んだ前側のロック片13P1がロック溝11B1内の後側の立壁に当たり、同じくロック溝11B1内に入り込んだ後側のロック片13P4がロック溝11B1内の前側の立壁に当たり、アッパレール12のロアレール11に対するスライド移動がスライド方向にガタ付きを生じない状態としてロックされる。
3つ目のロックパターンは、図14(d)に示すように、各ロック片13P1〜13P4のスライド方向の位置が、図13(d)で示した位置よりも更に4分の1ピッチ(P/4)だけ後側にずれて、後側2つのロック片13P3,13P4がそれぞれロック溝11B1内に入り込み、前側2つのロック片13P1,13P2がロック溝11B1間の棚上に乗り上がるパターンである。この状態における各U字バネ部13A2の配置は、図14(a)〜(c)に示す通りである。このロックパターンでは、ロック溝11B1内に入り込んだ後から2番目のロック片13P3がロック溝11B1内の前側の立壁に当たり、同じくロック溝11B1内に入り込んだ後側のロック片13P4がロック溝11B1内の後側の立壁に当たり、アッパレール12のロアレール11に対するスライド移動がスライド方向にガタ付きを生じない状態としてロックされる。
4つ目のロックパターンは、図15(d)に示すように、各ロック片13P1〜13P4のスライド方向の位置が、図14(d)で示した位置よりも更に4分の1ピッチ(P/4)だけ後側にずれて、真ん中2つのロック片13P2,13P3がそれぞれロック溝11B1内に入り込み、両端側のロック片13P1,13P4がロック溝11B1間の棚上に乗り上がるパターンである。この状態における各U字バネ部13A2の配置は、図15(a)〜(c)に示す通りである。このロックパターンでは、ロック溝11B1内に入り込んだ前から2番目のロック片13P2がロック溝11B1内の前側の立壁に当たり、同じくロック溝11B1内に入り込んだ後から2番目のロック片13P3がロック溝11B1内の後側の立壁に当たり、アッパレール12のロアレール11に対するスライド移動がスライド方向にガタ付きを生じない状態としてロックされる。
なお、上記図12〜図15で示した4つのロックパターンは、アッパレール12のスライド位置が上記示した各位置にある場合の状態であり、アッパレール12のスライド位置がこれらのスライド位置からスライド方向に幾らかずれている状態では、各ロック片13P1〜13P4のうちのいずれか1つしかロック溝11B1内に入らない状態となる。この状態では、アッパレール12は、ロアレール11に対して、上記ロック溝11B1内に入り込んでいる各ロック片13P1〜13P4のうちのいずれかがロック溝11B1内でスライド方向に動くことのできる範囲内においてスライド方向に動くことができる状態となる。
しかし、上記の状態からアッパレール12が前後どちらかに動かされて、上記ロック溝11B1内に入り込んでいる各ロック片13P1〜13P4のうちのいずれかが、ロック溝11B1内の前後どちらかの立壁に当たることで、アッパレール12のスライド位置は、上記に示した4つのロックパターンのうちのいずれかのスライド位置状態となる。したがって、アッパレール12がどのスライド位置に動かされた状態においても、車両衝突等の予期しない急激的なスライド動作が生じた際には、上記ロック溝11B1内に入り込んでいる各ロック片13P1〜13P4のうちのいずれかがそのロック溝11B1内でしか動かされないことから、アッパレール12がロアレール11に対して一定以上滑り移動しないように規制されるようになる。
<まとめ>
以上をまとめると、本実施例のスライドレール10は、次のような構成となっている。すなわち、乗物用シート(シート1)を乗物本体(フロアF)に対してスライド可能な状態に連結するスライドレール(スライドレール10)である。このスライドレール(スライドレール10)は、乗物本体(フロアF)に取り付けられる固定側レール(ロアレール11)と、固定側レール(ロアレール11)にスライド可能な状態に組み付けられて乗物用シート(シート1)に取り付けられる可動側レール(アッパレール12)と、一方のレール(アッパレール12)に取り付けられて他方のレール(ロアレール11)に形成された対応する左右一対の各ロック溝(ロック溝11B1)内への附勢による入り込みにより両レール(両レール11,12)間のスライドをロックする複数のロックバネ(ロックバネ13A)と、を有する。各ロックバネ(ロックバネ13A)は、それぞれ、一方のレール(アッパレール12)に対する取付箇所からスライド方向に垂直な左右方向に延び出す左右一対のロック片(左右に一直線上に並ぶ関係となるロック片13A2a及び対のロック片13A2b)を有し、左右一対の各ロック片(左右に一直線上に並ぶ関係となるロック片13A2a及び対のロック片13A2b)が一方のレール(アッパレール12)に形成された対応する左右一対の各通し孔(通し孔12D)内にも通されながら左右一対の各ロック溝(ロック溝11B1)内に入り込む構成とされている。左右一対のロック片(左右に一直線上に並ぶ関係となるロック片13A2a及び対のロック片13A2b)がそれぞれ各ロックバネ(ロックバネ13A)におけるスライド方向の同じ位置から左右方向に延び出す構成とされる一方、他方のレール(ロアレール11)に形成された左右一対の各ロック溝(ロック溝11B1)が左右でスライド方向にずれた配置とされて、可動側レール(アッパレール12)がどのスライド位置にある状態でも常に各ロック片(ロック片13A2a及び対のロック片13A2b)のうちのいずれかが各ロック溝(ロック溝11B1)のうちのいずれかに入り込める構成とされている。
以上をまとめると、本実施例のスライドレール10は、次のような構成となっている。すなわち、乗物用シート(シート1)を乗物本体(フロアF)に対してスライド可能な状態に連結するスライドレール(スライドレール10)である。このスライドレール(スライドレール10)は、乗物本体(フロアF)に取り付けられる固定側レール(ロアレール11)と、固定側レール(ロアレール11)にスライド可能な状態に組み付けられて乗物用シート(シート1)に取り付けられる可動側レール(アッパレール12)と、一方のレール(アッパレール12)に取り付けられて他方のレール(ロアレール11)に形成された対応する左右一対の各ロック溝(ロック溝11B1)内への附勢による入り込みにより両レール(両レール11,12)間のスライドをロックする複数のロックバネ(ロックバネ13A)と、を有する。各ロックバネ(ロックバネ13A)は、それぞれ、一方のレール(アッパレール12)に対する取付箇所からスライド方向に垂直な左右方向に延び出す左右一対のロック片(左右に一直線上に並ぶ関係となるロック片13A2a及び対のロック片13A2b)を有し、左右一対の各ロック片(左右に一直線上に並ぶ関係となるロック片13A2a及び対のロック片13A2b)が一方のレール(アッパレール12)に形成された対応する左右一対の各通し孔(通し孔12D)内にも通されながら左右一対の各ロック溝(ロック溝11B1)内に入り込む構成とされている。左右一対のロック片(左右に一直線上に並ぶ関係となるロック片13A2a及び対のロック片13A2b)がそれぞれ各ロックバネ(ロックバネ13A)におけるスライド方向の同じ位置から左右方向に延び出す構成とされる一方、他方のレール(ロアレール11)に形成された左右一対の各ロック溝(ロック溝11B1)が左右でスライド方向にずれた配置とされて、可動側レール(アッパレール12)がどのスライド位置にある状態でも常に各ロック片(ロック片13A2a及び対のロック片13A2b)のうちのいずれかが各ロック溝(ロック溝11B1)のうちのいずれかに入り込める構成とされている。
このように、各ロックバネ(ロックバネ13A)から延びる左右一対のロック片(左右に一直線上に並ぶ関係となるロック片13A2a及び対のロック片13A2b)がスライド方向の同じ位置から左右方向に延び出す構成とされることで、これらロック片(左右に一直線上に並ぶ関係となるロック片13A2a及び対のロック片13A2b)の通される一方のレール(アッパレール12)に形成される各通し孔(通し孔12D)も、それぞれ、左右で位置の揃った形に形成することができる。このような構成にしても、他方のレール(ロアレール11)に形成される左右一対の各ロック溝(ロック溝11B1)の配置をスライド方向にずらして、可動側レール(アッパレール12)がどのスライド位置にある状態でも常に各ロック片(ロック片13A2a及び対のロック片13A2b)のうちのいずれかが各ロック溝(ロック溝11B1)のうちのいずれかに入り込める構成とすることができる。そして、各ロックバネ(ロックバネ13A)の取り付けられる一方のレール(アッパレール12)に形成される左右の通し孔(通し孔12D)の位置が揃えられることで、同レール(アッパレール12)の構造強度を左右で偏らせないようにすることができる。
また、一方のレール(アッパレール12)は、そのスライド方向の中央領域(中央領域12Cb)に各ロックバネ(ロックバネ13A)が位置する構成とされ、この中央領域(中央領域12Cb)と中央領域(中央領域12Cb)からスライド方向に外れた端領域(前後側の端領域12Ca,12Cc)とで互いの間に入れられた左右一対のスリット(スリット12C1)を境に互いの横断面形状が異なる構成とされている。このような構成となっていることにより、一方のレール(アッパレール12)に形成される各通し孔(通し孔12D)が左右で位置の揃えられた構成とされることから、左右どちらかの中央領域(中央領域12Cb)がスリット(スリット12C1)との間の幅が狭められた構成となることがない。したがって、上記一方のレール(アッパレール12)の構造強度を左右で偏らせないようにすることができる。
続いて、実施例2のスライドレール10の構成について、図16〜図19を用いて説明する。本実施例では、ロアレール11の左側のロア側ひれ部11Bに形成される各ロック溝11B1が、右側のロア側ひれ部11Bに形成される各ロック溝11B1に対して、後側に8mm(2分の1ピッチ(P/2)に相当。)ずつずらされた位置に形成された構成となっている。このような構成となっていても、各ロックバネ13Aの左右両側に張り出す各U字バネ部13A2の各ロック片13A2a及び対のロック片13A2bを、それぞれ、対応する各ロック溝11B1に対して、図16〜図19に示す4つのロックパターンで入り込ませて、実施例1の図12〜図15で示した場合と同じように、アッパレール12のロアレール11に対するスライドをどの位置でも歯飛びを生じさせないようにロックさせることができる。なお、図16〜図19に示す各ロック片13P1〜13P4は、実施例1の図12〜図15で示した各ロック片13P1〜13P4と同じものとなっている。本実施例における各ロック片13P1〜13P4は、実施例1の図12〜図15で示した各ロック片13P1〜13P4とは互いに異なる位相に位置する構成とはなるものの、全体としては4分の1ピッチ(P/4)ずつずれた相異なる位相に並ぶ状態に位置するように設けられていて、スライド方向にガタ付きを生じないロック状態を構成することができるようになっている。なお、上記以外の構成については、実施例1で示した構成と同じとなっているため、同一の符号を付して説明を省略することとする。
続いて、実施例3のスライドレール10の構成について、図20〜図22を用いて説明する。本実施例では、図20(a)〜(c)に示すように、ロックバネ13Aがスライド方向に3個並んで設けられている。また、ロアレール11の左側のロア側ひれ部11Bに形成される各ロック溝11B1が、右側のロア側ひれ部11Bに形成される各ロック溝11B1に対して、前側に3分の1ピッチ(P/3)ずつずらされた位置に形成されている。なお、本実施例では、各ロック溝11B1の溝幅Wや溝間隔Dが、実施例1、2で示したものとは異なる寸法となっており、その詳細は省略するが、溝幅Wと溝間隔Dとを足し合わせた寸法が各ロック溝11B1の並ぶ1ピッチP分の寸法と同じとなっていることに変わりはない。各ロック溝11B1の並ぶ溝間隔Dは、溝幅Wの2倍となっている。
具体的には、上記3つのロックバネ13Aは、各々のU字バネ部13A2の間がスライド方向に3分の2ピッチ(2P/3)ずつの間を空けて配置された状態とされている。また、各U字バネ部13A2の各々のロック片13A2aと対のロック片13A2bとは、互いにスライド方向に1ピッチPずつ離間して位置するように形成されている。このような構成となっていても、各ロックバネ13Aの左右両側に張り出す各U字バネ部13A2の各ロック片13A2a及び対のロック片13A2bを、それぞれ、対応する各ロック溝11B1に対して、図20〜図22に示す3つのロックパターンで入り込ませて、実施例1の図12〜図15で示した場合と同じように、アッパレール12のロアレール11に対するスライドをどの位置でも歯飛びを生じさせないようにロックさせることができる。
なお、図20〜図22に示す各図では、前側のロックバネ13Aの左側に向かって張り出すU字バネ部13A2のロック片13A2a及び対のロック片13A2bを、1本のロック片13P1としてひとまとめに代表させたものとしている。また、前側のロックバネ13Aの右側に向かって張り出すU字バネ部13A2のロック片13A2a及び対のロック片13A2bを、1本のロック片13P2としてひとまとめに代表させたものとしている。また、真ん中のロックバネ13Aの左側に向かって張り出すU字バネ部13A2のロック片13A2a及び対のロック片13A2bを、1本のロック片13P3としてひとまとめに代表させたものとしている。また、真ん中のロックバネ13Aの右側に向かって張り出すU字バネ部13A2のロック片13A2a及び対のロック片13A2bを、1本のロック片13P4としてひとまとめに代表させたものとしている。また、後側のロックバネ13Aの左側に向かって張り出すU字バネ部13A2のロック片13A2a及び対のロック片13A2bを、1本のロック片13P5としてひとまとめに代表させたものとしている。また、後側のロックバネ13Aの右側に向かって張り出すU字バネ部13A2のロック片13A2a及び対のロック片13A2bを、1本のロック片13P6としてひとまとめに代表させたものとしている。
上記ロック片13P1とロック片13P6とは、互いに同じ位相を動く配置とされている。また、ロック片13P2とロック片13P3とが、互いに同じ位相を動く配置とされている。また、ロック片13P4とロック片13P5とが、互いに同じ位相を動く配置とされている。上記各ロック片13P1〜13P6は、このような配置とされていることにより、常に図20〜図22に示す3つのロックパターンのうちのいずれかで、対応する各ロック溝11B1内に入り込んでスライドをロックするようになっている。
具体的には、次の通りである。先ず、1つ目のロックパターンは、図20(d)に示すように、ロック片13P1,13P6とロック片13P4,13P5がそれぞれロック溝11B1内に入り込み、ロック片13P2,13P3がロック溝11B1間の棚の中央位置に乗り上がるパターンである。このロックパターンでは、ロック溝11B1内に入り込んだロック片13P1,13P6がロック溝11B1内の前側の立壁に当たり、ロック片13P4,13P5がロック溝11B1内の後側の立壁に当たり、アッパレール12のロアレール11に対するスライド移動がスライド方向にガタ付きを生じない状態としてロックされる。
2つ目のロックパターンは、図21(d)に示すように、各ロック片13P1〜13P6のスライド方向の位置が、図20(d)で示した位置よりも3分の1ピッチ(P/3)だけ後側にずれて、ロック片13P1,13P6とロック片13P2,13P3がそれぞれロック溝11B1内に入り込み、ロック片13P4,13P5がロック溝11B1間の棚の中央位置に乗り上がるパターンである。この状態における各U字バネ部13A2の配置は、図21(a)〜(c)に示す通りである。このロックパターンでは、ロック溝11B1内に入り込んだロック片13P2,13P3がロック溝11B1内の前側の立壁に当たり、ロック片13P1,13P6がロック溝11B1内の後側の立壁に当たり、アッパレール12のロアレール11に対するスライド移動がスライド方向にガタ付きを生じない状態としてロックされる。
3つ目のロックパターンは、図22(d)に示すように、各ロック片13P1〜13P6のスライド方向の位置が、図21(d)で示した位置よりも更に3分の1ピッチ(P/3)だけ後側にずれて、ロック片13P2,13P3とロック片13P4,13P5がそれぞれロック溝11B1内に入り込み、ロック片13P1,13P6がロック溝11B1間の棚の中央位置に乗り上がるパターンである。この状態における各U字バネ部13A2の配置は、図22(a)〜(c)に示す通りである。このロックパターンでは、ロック溝11B1内に入り込んだロック片13P4,13P5がロック溝11B1内の前側の立壁に当たり、ロック片13P2,13P3がロック溝11B1内の後側の立壁に当たり、アッパレール12のロアレール11に対するスライド移動がスライド方向にガタ付きを生じない状態としてロックされる。
なお、上記図20〜図22で示した3つのロックパターンは、アッパレール12のスライド位置が上記示した各位置にある場合の状態であり、アッパレール12のスライド位置がこれらのスライド位置からスライド方向に幾らかずれている状態では、上記各ロック片13P1〜13P6のうちのいずれかの組しかロック溝11B1内に入らない状態となる。この状態では、アッパレール12は、ロアレール11に対して、上記ロック溝11B1内に入り込んでいる各ロック片13P1〜13P6のうちのいずれかの組がロック溝11B1内でスライド方向に動くことのできる範囲内においてスライド方向に動くことができる状態となる。
しかし、上記の状態からアッパレール12が前後どちらかに動かされて、上記ロック溝11B1内に入り込んでいる各ロック片13P1〜13P6のうちのいずれかの組が、ロック溝11B1内の前後どちらかの立壁に当たることで、アッパレール12のスライド位置は、上記に示した3つのロックパターンのうちのいずれかのスライド位置状態となる。したがって、アッパレール12がどのスライド位置に動かされた状態においても、車両衝突等の予期しない急激的なスライド動作が生じた際には、上記ロック溝11B1内に入り込んでいる各ロック片13P1〜13P6のうちのいずれかの組がそのロック溝11B1内でしか動かされないことから、アッパレール12がロアレール11に対して一定以上滑り移動しないように規制されるようになる。なお、上記以外の構成については、実施例1で示した構成と同じとなっているため、同一の符号を付して説明を省略することとする。
<その他の実施形態について>
以上、本発明の実施形態を3つの実施例を用いて説明したが、本発明は上記実施例のほか各種の形態で実施することができるものである。例えば、本発明のスライドレールは、自動車の右席以外のシートの他、自動車以外の車両に適用されるシートや、鉄道、航空機等の様々な乗物用に供されるシートを、乗物のフロア等の乗物本体に対してスライド可能な状態に連結するものとして設けられるものであればよい。
以上、本発明の実施形態を3つの実施例を用いて説明したが、本発明は上記実施例のほか各種の形態で実施することができるものである。例えば、本発明のスライドレールは、自動車の右席以外のシートの他、自動車以外の車両に適用されるシートや、鉄道、航空機等の様々な乗物用に供されるシートを、乗物のフロア等の乗物本体に対してスライド可能な状態に連結するものとして設けられるものであればよい。
また、スライドレールは、乗物用シートを乗物本体に対して幅方向にスライド可能な状態に連結するものであってもよい。また、スライドレールは、固定側レールが乗物の側壁に取り付けられるなどして横向きに倒された形で使われるものであってもよい。このような用途で使われる例としては、特開2010−274738号公報等の文献に開示されているような、シートバック(乗物用シート)を乗物の側壁(乗物本体)に対して背凭れ角度の調整を行える状態に連結する用途で使われるもの等が挙げられる。
また、上記実施例では、左右一対のロック片を備えるロックバネをスライド方向に2個(実施例1及び実施例2)又は3個(実施例3)並べて設けた構成を例示したが、ロックバネは、スライド方向に4個以上並べられて設けられるものであってもよい。また、ロックバネは、ロアレール(一方のレール)に取り付けられてアッパレール(他方のレール)に形成されたロック溝への入り込みによって両レール間のスライドをロックするものであってもよい。
また、各ロックバネは、それらのロック片が、可動側レールがどのスライド位置にある状態であっても、常に、各ロック片のうちのいずれかが各ロック溝のうちのいずれかに入り込めるように配置されるものであれば良い。これらロックバネの配設される数や配置、各ロック片間の寸法等の諸条件は、ロック溝の溝幅や溝間隔、左右でのずれ幅等の条件に合わせて決定されるものであり、上記各実施例で示した構成以外にも、多種多様な構成の組み合わせから成るものが考えられる。
また、ロックバネの持つ左右一対のロック片は、バネ自体によって構成されるものの他、ロックバネのバネ力によって動かされる爪部材から成るものであってもよい。また、上記スライドレールは、アッパレールとロアレールとが上記各実施例で示した断面形状に対して、互いに逆転した関係となる断面形状を持つ構成となっているものであってもよく、その他の断面形状の組み合わせから成るものであってもよい。
1 シート(乗物用シート)
2 シートバック
3 シートクッション
10 スライドレール
11 ロアレール(固定側レール、他方のレール)
11A 底面部
11A1 シューストッパ
11B ロア側ひれ部
11B1 ロック溝
11B2 前側スライドストッパ
11B3 後側スライドストッパ
11C 隙間
12 アッパレール(可動側レール、一方のレール)
12A 縦面部
12B 天板面部
12B1 貫通孔
12C アッパ側ひれ部
12Ca 前側の端領域
12Cb 中央領域
12Cc 後側の端領域
12C1 スリット
12C2 前側スライドストッパ
12C3 後側スライドストッパ
12D 通し孔
13 ロック機構
13A ロックバネ
13A1 巻き部
13A2 U字バネ部
13A2a ロック片(ロック片)
13A2b 対のロック片(ロック片)
13B 支軸(ピン)
13C ブラケット
13C1 縦面部
13C2 天板部
13C3 締結ボルト
13C4 係止突起
13P1〜13P6 ロック片(ロック片)
14 樹脂シュー
14A 装着部
14B 括れ部
15 鋼球
16 解除機構
16A 解除部材
16A1 天板部
16A2 側板部
16A2a ガイド突起
16A3 角部
16B スライドレバー
16B1 操作部
16B2 ヒンジピン
16B3 押板
F フロア(乗物本体)
W 溝幅
D 溝間隔
P ピッチ
2 シートバック
3 シートクッション
10 スライドレール
11 ロアレール(固定側レール、他方のレール)
11A 底面部
11A1 シューストッパ
11B ロア側ひれ部
11B1 ロック溝
11B2 前側スライドストッパ
11B3 後側スライドストッパ
11C 隙間
12 アッパレール(可動側レール、一方のレール)
12A 縦面部
12B 天板面部
12B1 貫通孔
12C アッパ側ひれ部
12Ca 前側の端領域
12Cb 中央領域
12Cc 後側の端領域
12C1 スリット
12C2 前側スライドストッパ
12C3 後側スライドストッパ
12D 通し孔
13 ロック機構
13A ロックバネ
13A1 巻き部
13A2 U字バネ部
13A2a ロック片(ロック片)
13A2b 対のロック片(ロック片)
13B 支軸(ピン)
13C ブラケット
13C1 縦面部
13C2 天板部
13C3 締結ボルト
13C4 係止突起
13P1〜13P6 ロック片(ロック片)
14 樹脂シュー
14A 装着部
14B 括れ部
15 鋼球
16 解除機構
16A 解除部材
16A1 天板部
16A2 側板部
16A2a ガイド突起
16A3 角部
16B スライドレバー
16B1 操作部
16B2 ヒンジピン
16B3 押板
F フロア(乗物本体)
W 溝幅
D 溝間隔
P ピッチ
Claims (2)
- 乗物用シートを乗物本体に対してスライド可能な状態に連結するスライドレールであって、
前記乗物本体に取り付けられる固定側レールと、
該固定側レールにスライド可能な状態に組み付けられて前記乗物用シートに取り付けられる可動側レールと、
一方のレールに取り付けられて他方のレールに形成された対応する左右一対の各ロック溝内への附勢による入り込みにより当該両レール間のスライドをロックする複数のロックバネと、を有し、
前記各ロックバネは、それぞれ、前記一方のレールに対する取付箇所からスライド方向に垂直な左右方向に延び出す左右一対のロック片を有し、当該左右一対の各ロック片が前記一方のレールに形成された対応する左右一対の各通し孔内にも通されながら前記左右一対の各ロック溝内に入り込む構成とされており、
前記左右一対のロック片がそれぞれ前記各ロックバネにおけるスライド方向の同じ位置から左右方向に延び出す構成とされる一方、前記他方のレールに形成された前記左右一対の各ロック溝が左右でスライド方向にずれた配置とされて、前記可動側レールがどのスライド位置にある状態でも常に前記各ロック片のうちのいずれかが前記各ロック溝のうちのいずれかに入り込める構成とされているスライドレール。 - 請求項1に記載のスライドレールであって、
前記一方のレールは、そのスライド方向の中央領域に前記各ロックバネが位置する構成とされ、該中央領域と該中央領域からスライド方向に外れた端領域とで互いの間に入れられた左右一対のスリットを境に互いの横断面形状が異なる構成とされているスライドレール。
Priority Applications (1)
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|---|---|
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Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2019069704A (ja) * | 2017-10-10 | 2019-05-09 | トヨタ自動車株式会社 | 車両用シート |
| JP2020203510A (ja) * | 2019-06-14 | 2020-12-24 | トヨタ車体株式会社 | 車両用シート装置 |
-
2016
- 2016-02-17 JP JP2016027845A patent/JP2017144867A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2019069704A (ja) * | 2017-10-10 | 2019-05-09 | トヨタ自動車株式会社 | 車両用シート |
| JP2020203510A (ja) * | 2019-06-14 | 2020-12-24 | トヨタ車体株式会社 | 車両用シート装置 |
| JP7109726B2 (ja) | 2019-06-14 | 2022-08-01 | トヨタ車体株式会社 | 車両用シート装置 |
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