JP2017145556A - 凍結工法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】地盤中の凍結すべき領域に達するように鉛直方向または水平方向に延在する凍結管1を設置する工程と、当該凍結管1と地上側の冷凍機の間で冷媒を循環して前記領域を凍結する工程を含み、前記凍結する工程で循環される冷媒として二酸化炭素を用いる凍結工法である。
【選択図】図1
Description
しかし、従来の凍結工法、例えば塩化カルシウムを冷媒とする凍結工法では、特に大深度および遠距離の施工の場合には、地盤が凍結した状態を維持するためには大量の冷媒を循環しなければならないという問題を有している。
また大量の冷媒(大流量の冷媒)を循環するためには、冷媒供給用のポンプや冷媒用配管に巨大なものが必要となり、大規模な施設が必要になってしまう。
係る従来技術(特許文献1)は凍結効率を向上することが出来る有効な技術であるが、特に大深度および遠距離の施工の場合に大量の冷媒(大流量の冷媒)を循環しなければならないという問題と、大量の冷媒(大流量の冷媒)を循環するためには大規模な施設が必要になるという問題を解決することは困難である。
また、テールパッキン周辺の領域或いはシールドマシン(5A、5B)により掘削されたボーリング孔(H)の接続領域を凍結するのが好ましい。
或いは、トンネル(6、16)周辺の領域を凍結するのが好ましい。
さらに、アンカーの定着長を凍結するのが好ましい。
すなわち、冷媒として二酸化炭素を用いる本発明によれば、冷媒の流量が少なくても(小流量であっても)強固な凍土を形成することが出来る。そのため、冷媒循環用機械や配管径を小さくすることが出来て、機器の設置、運搬等の費用を低減することが可能である。
そして、大深度および遠距離の施工であっても、必要な設備を小型化、簡素化することが出来る。
そのため、地中の冷媒を地上側に上昇するための設備が小型化、簡素化され、特に大深度の施工に際しては非常に有利である。
最初に、図1、図2を参照して、本発明の第1実施形態を説明する。第1実施形態では、二酸化炭素を冷媒として使用する凍結工法を、立坑工事における立坑掘削と底盤防護に適用している。
図1において、地盤Gに立坑3を掘削している。立坑3の周辺土壌において、(立坑3の掘削に先立って)領域R1が凍結される。図1では、領域R1は、立坑3の側面部3A(の形成位置)の周囲を(中空の)円筒状に包囲する領域と、立坑3底盤部3B(の形成位置)の下方の領域から構成されているが、凍結される領域R1は図1において立坑3が掘削された領域を包含している。
上述した様に、立坑3の掘削に先立って、領域R1の凍結が行われる。そのため図1では、符号3は立坑3の形成予定位置を意味しており、符号3Aは立坑3の側面部3Aが形成される予定位置を意味しており、符号3Bは立坑3の底盤部3Bが形成される予定位置を意味している。
凍結管1は、地上側から領域R1中に、複数本が等間隔で鉛直方向に配設される(図2参照)。
凍結管1は地上側に配置した図示しない冷凍機(気相或いは気液二相の二酸化炭素を液化するための冷凍機)と接続される。
凍結管1は、例えば伝熱性と耐食性に優れたアルミニウムで構成されるが、伝熱性と耐食性を有する他の材料で構成しても良い。
気相の二酸化炭素は液相の二酸化炭素に比較して比重が遥かに小さいので凍結管1内を地上側に上昇する。一部が気化して気液二相流となった場合には、気相の二酸化炭素は液相の二酸化炭素を連行して、凍結管1内を上昇する。そのため、凍結すべき領域R1から潜熱及び/又は顕熱を奪った冷媒を地上側に上昇させる機構を小型化、簡素化することが出来て、当該機構の駆動源も小型化、簡素化が可能であり、凍結管1を簡便な構成にすることが出来る。
地上側に戻った気相或いは気液二相流の二酸化炭素は冷凍機で冷却され液化され、液相の二酸化炭素が凍結管1内に再び供給される。そして、領域R1の凍結が不必要となるまで、上述したサイクルを繰り返し、凍結管1と地上側の冷凍機の間で二酸化炭素を循環し続ける。
複数の凍結管1を用いることにより、凍結すべき領域R1を速やかに凍結することが出来る。
ボーリング孔H内には、伝熱性流体W(例えば水)が充填されており、凍結管1の冷媒による冷熱をボーリング孔Hの壁面に伝達する。
伝熱性流体Wが充填されたボーリング孔H内には、伝熱性の良い材料で製造された中空部材2(ケーシング)が挿入、設置され、凍結管1はケーシング2の内部空間内に設置されている。すなわち、領域R1を凍結するには、図3で示す様にボーリング孔Hを掘削し、ボーリング孔H内に伝熱性流体Wを充填し、伝熱性流体Wが充填されたボーリング孔H内に中空部材2(ケーシング)を挿入し、ケーシング2の内部空間内に凍結管1を設置する。
凍結管1と地上側の冷凍機の間で冷媒である二酸化炭素が循環することにより、領域R1から潜熱及び/又は顕熱を奪って凍結する。
なお、凍結管1は、例えば、断面が扁平な四角形で、内部に複数の微小管路が形成される部材(いわゆる「マイクロチャンネル」)で構成することが出来る。
そのため、冷媒の流量が少なくても(小流量であっても)強固な凍土を形成することが出来る。そして冷媒流量を小さくすることが出来るため、冷媒循環用の各種機械や冷媒用配管(配管径)を小さくすることが出来て、機器の設置、運搬等の費用を低減することが出来る。また大深度および遠距離の施工であっても、設備を小型化、簡素化することが出来る。
そのため、地中の冷媒を地上側に上昇するための設備及びその動力源を小型化、簡素化することが出来る。特に大深度の施工に際しては、冷媒を地上側に上昇するための設備及びその動力源を小型化、簡素化出来ることは非常に有益である。
そのため、第1実施形態によれば、立坑3の底盤部3B、側壁部3A等が崩落すること、立坑3側に地下水等が侵入することを防止することが出来る。
図4において、符号4は拡幅部4の形成予定位置、符号4Aは拡幅部4の側面部の形成予定位置、符号4Bは拡幅部4の底盤部の形成予定位置を示している。そして領域R2は、拡幅部4の形成位置、拡幅部4の側面部4Aの周囲を(中空の)円筒状に包囲する領域、拡幅部4の底盤部4Bの水平方向外方(図4で底盤部4Bの右側)の領域を含んでいる。
立坑3の側面部3Aから領域R2内に、複数本の凍結管11が、等間隔にて水平方向に配設される。
明示されてはいないが、凍結管11は、立坑3の中空内部に配置された図示しない配管を介して、地上側の冷凍機(図示しない)に接続されている。立坑3の中空内部に冷凍機を移動可能に配置して、当該冷凍機と凍結管11を接続することも可能である。
図1〜図3の第1実施形態で述べたように、気相の二酸化炭素は液相の二酸化炭素に比較して遥かに比重が小さく、格別の機器を用いることなく、地上側に上昇する。一部が気化して気液二相流となった二酸化炭素は、上昇する気相の二酸化炭素により液相の二酸化炭素が連行されて上昇する。
地上側に戻った気相或いは気液二相流の二酸化炭素は冷凍機で再び冷却されて液化し、液相の二酸化炭素として凍結管11内に再び供給される。以下、領域R2の凍結が必要なくなるまで、そのサイクルを繰り返す。
図4の実施形態では、拡幅部4の形成位置まで立坑3を掘削し、立坑3の側面部3Aから凍結すべき領域R2中に概略水平方向に延在するボーリング孔を掘削する。そして、水平方向のボーリング孔を掘削した後に当該ボーリング孔内に凍結管11を設置する。
第2実施形態におけるその他の構成及び作用効果については、図1〜図3の第1実施形態と同様である。
図5において、2台のシールドマシン5A、5Bが反対方向から対向するように地盤Gを掘削して、ボーリング孔(以下、「トンネル」という)を掘削する。そしてシールドマシン5A、5Bが突き当った部分(接合箇所)の近傍(接続領域5AB)の崩落や地下水等の侵入を防止するため、接続領域5ABの周辺領域R3を凍結している。
凍結すべき領域R3は、シールドマシン5A、5Bの接続領域5ABの周辺の円錐台形状の領域であり、図5の場合には、シールドマシン5A側からシールドマシン5B側に向かって円錐台形の径寸法が拡大して、凍結領域が拡大している。
複数の凍結管21は、例えばシールドマシン5Aにより掘削されたトンネルの中空内部に配置された連絡管(図示せず)を介して地上側の冷凍機(図示しない)に接続されている。但し、トンネルの中空内部に冷凍機を移動可能に配置して、当該冷凍機に凍結管21を接続しても良い。
地上側に戻った気相或いは気液二相流の二酸化炭素は冷凍機で再び冷却されて液化し、凍結管21内に再び供給される。この二酸化炭素の循環サイクルは、領域R3を凍結する必要が無くなるまで繰り返される。
図5の第3実施形態によれば、領域R3に強固な凍土を形成することが出来るので、シールドマシン5A、5Bで掘削されたトンネルの壁面部等(先行して完成した部分)が崩落することや、地下水等が当該トンネル内に侵入することを防止出来る。
第3実施形態におけるその他の構成及び作用効果については、図1〜図4の実施形態と同様である。
図6において、トンネル6の一部(図6における水平方向概略中央部分)の径寸法を拡幅している。当該拡幅を行う際に、崩落や地下水等の侵入を防止する必要がある。図6の実施形態では、拡幅を行う以前に拡幅部分6Aの周辺土壌の領域R4を凍結している。
凍結すべき領域R4は、拡幅部分6Aの周辺において、2つの円錐台状部分が円錐台の底面を合せて結合した形状となっている(以下、領域R4の形状を「2つの円錐台状」と表現する)。領域R4は、拡幅部分6Aの中央から図6の左右方向に進むに連れて円錐台の半径寸法が小さくなっている。換言すると、拡幅部分6Aの中央から図6の左右方向に進むにつれて、凍結領域が縮小している。
図6において、凍結管31Aは、トンネル6の左側の領域における側面部から拡幅部分6Aの中央に亘って、拡幅部分6Aを包囲する様に複数本配設されており、水平方向に対して多少の勾配をもって延在している。
凍結管31Bは、トンネル6の右側の領域における側面部から拡幅部分6Aの中央に亘って、拡幅部分6Aを包囲する様に複数本配設されており、水平方向に対して凍結管31Aと逆の勾配をもって延在している。
凍結管31A、31Bの拡幅部分6A中央部側の端部は接近しているが、接続はしていない。
なお、トンネル6の中空内部に冷凍機(図示せず)を移動可能に配置して、当該冷凍機と凍結管31A、31Bを接続しても良い。
図6の実施形態では、凍結管31Aにより領域R4における図6の左側領域を凍結し、凍結管31Bにより領域R4における図6の右側領域を凍結する。但し、凍結管31A、31Bを単一の凍結管とし、当該単一の凍結管を、トンネル6の中空内部の連絡管を介して冷凍機(図示せず)と接続しても良い。
地上側に戻った気相或いは気液二相流の二酸化炭素は冷凍機により冷却されて液化し、凍結管31A、31B内に再び供給される。以降、領域R4の凍結が不要となるまで、このサイクルを繰り返す。
そして、当該ボーリング孔に凍結管31A、凍結管31Bを配置する。
図6の第4実施形態におけるその他の構成及び作用効果については、図1〜図5の実施形態と同様である。
図7において、地盤Gを掘削してトンネル16を形成する。トンネル16の形成に先立って、領域R5が凍結される。ここで領域R5は、トンネル16の側面部16A近傍の領域(円筒形状の領域)である。
図7において、符号16はトンネル16の形成予定位置を示し、符号16Aはトンネル16の側面部の形成予定位置を意味する。
凍結管41は、トンネル16の側面部16Aの周辺において、トンネル16を包囲する様に、複数本がトンネル16に平行に(図7の紙面に垂直な方向に)配設される。
図7において、図示しない冷凍機で冷却された(液化された)液相の二酸化炭素(冷媒としての)は、凍結管41内に供給される。液相の二酸化炭素は、凍結管41を流れる際に領域R5から潜熱及び/又は顕熱を奪って凍結し、気相或いは気液二相となる。
気相の二酸化炭素は地上側に上昇し、気液二相流の場合には気相の二酸化炭素が液相の二酸化炭素を連行して上昇する。地上側に戻った気相或いは気液二相流の二酸化炭素は冷凍機に戻されて冷却されて液化し、凍結管41内に再び供給される。以降、領域R5の凍結が不要となるまで、このサイクルを繰り返す。
第5実施形態におけるその他の構成及び作用効果については、図1〜図6の実施形態と同様である。
図8において、地表近傍の施設7に対し、張力支持材(図示せず)により引張り力を与えることで、施設7を定着させている。図8において、領域R6が凍結されており、凍土によりアンカーの定着長を構成している(凍結アンカー)。
なお、図8は凍結アンカーの造成前の状態を示し、施設7には張力支持材で引張力を負荷されてはいない。
凍結アンカーを形成するに際して、図8で示す様に、凍結すべき領域R6に到達する様に凍結管51が配設されている。図8では、1つの領域R6に1本の凍結管51が設けられているが、複数の凍結管51を配設することも出来る。
地上側に戻った気相或いは気液二相流の二酸化炭素は冷凍機で冷却されて液化し、凍結管51内に再び供給される。以降、領域R6が凍結する必要が無くなるまで、すなわちアンカーの定着長が不要となるまで、このサイクルを繰り返す。
アンカーの定着長となった領域R6により張力支持材(図示せず)が固定されるので、地上側から張力支持材に張力を付加しても張力支持材が地上側に抜け出してしまうことはなく、当該張力は張力支持材により施設7に作用する。
図8の第6実施形態におけるその他の構成及び作用効果については、図1〜図7の実施形態と同様である。
1A・・・内管
1B・・・外側環状管
2・・・中空部材(ケーシング)
3・・・立坑
4・・・横坑
5A、5B・・・シールドマシン
5AB・・・シールドマシンの接続領域
6、16・・・トンネル
6A・・・トンネルの拡幅部分
7・・・装置
H・・・ボーリング孔
R1、R2、R3、R4、R5、R6・・・凍結すべき領域
W・・・伝熱性流体(水)
Claims (6)
- 地盤中の凍結すべき領域に達するように鉛直方向または水平方向に延在する凍結管を設置する工程と、当該凍結管と地上側の冷凍機の間で冷媒を循環して前記領域を凍結する工程を含み、前記凍結する工程で循環される冷媒として二酸化炭素を用いることを特徴とする地盤凍結工法
- ボーリング孔を掘削し、ボーリング孔内には伝熱性流体が充填されており、ボーリング孔内に中空部材が設置され、中空部材の内部空間内に凍結管が設置される請求項1の地盤凍結工法。
- 立坑周辺の領域を凍結する請求項1、2の何れかの地盤凍結工法。
- シールドマシンにより掘削されたボーリング孔の接続領域を凍結する請求項1、2の何れかの地盤凍結工法。
- トンネル周辺の領域を凍結する請求項1、2の何れかの地盤凍結工法。
- アンカーの定着長を凍結する請求項1、2の何れかの地盤凍結工法。
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