JP2017145642A - 緩衝用舌片およびコンクリート移送管 - Google Patents

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Abstract

【課題】コンクリートの材料分離抑制効果に優れ、移送されるコンクリートによって移送管内が閉塞されることのないコンクリート移送管とこのコンクリート移送管に適用される緩衝用舌片を提供すること。【解決手段】円形断面の中空30aを備えた管本体30から構成されるコンクリート移送管100において、管本体30に取り付けられる弾性を有した緩衝用舌片10であって、緩衝用舌片10は、中央舌片1と、中央舌片1の周りに配設される複数の側方舌片2,3,4,5とから構成され、中央舌片1は、円形断面の直径Dの両端に亘って延び、中央舌片1の一端は直径Dの一端に固定され、中央舌片1の他端は直径Dの他端に対して固定されておらず、複数の側方舌片2,3,4,5は、それらの一端が円形断面の輪郭上に固定され、それらの他端が円形断面の輪郭もしくは中央舌片1に対して固定されていない。【選択図】図1

Description

本発明は、コンクリートポンプ車等のコンクリート供給源からコンクリート打設場所にコンクリートを移送する際に適用されるコンクリート移送管とこのコンクリート移送管に適用される緩衝用舌片に関するものである。
地下タンクや立坑基礎をはじめとする各種インフラ施設や超高層ビルといった大型のコンクリート構造物の施工において、コンクリートポンプ車等のコンクリート供給源から実際のコンクリート打設位置までコンクリートを移送する際に長い落下距離を鉛直方向にコンクリートを落下させて移送する場合が往々にしてある。
落下距離が長くなるにつれてコンクリートの落下速度が増加し、コンクリートは移送管の内壁や打設場所に高速で衝突することになる。
このように高速でコンクリートが打設場所等に衝突することにより、コンクリートが粗骨材とモルタル(セメント、水、細骨材の混合物)に分離するといった課題がある。
このような課題に対し、特許文献1では、移送物が鉛直に落下供給される複数の中空の輸送管と、各輸送管の鉛直部分の途中に設けられて落下する移送物の全部が衝突する落下物貯溜部と、を備え、各輸送管を水平方向に互いにずらすとともに鉛直方向に沿って一部をオーバーラップさせて互いに連通するように接続することを繰り返し、複数の輸送管を鉛直方向に連続させてなる鉛直移送装置が開示されている。
この鉛直移送装置によれば、コンクリート等の移送物の落下高さを小さくすることができ、鉛直移送装置自体や混合装置等の付属物に損傷を与えるおそれがないとしている。しかしながら、落下してきたコンクリートが落下物貯溜部に衝突することから、上記するコンクリートの材料分離の抑制効果は高いとは言い難い。
一方、特許文献2には、コンクリート搬送管路の壁面から搬送管路中心に向けて延出する弾性部材からなる複数の舌片が搬送管路の内周に沿って搬送管路の一横断面上に配設されるように構成されたコンクリート分離防止用治具が開示されている。より詳細には、舌片は円周を8分割してなる弧と円の半径とによって囲まれる扇形に形成されるとともに、弧を固定端とし半径を自由端として筒状の接続部の端面を形成するように接続部の内周に沿って配設され、舌片および接続部によってコンクリート搬送管路の管継手に冠着される構成となっている。
このコンクリート分離防止用治具によれば、落差の大きな鉛直打設におけるコンクリートの分離を簡単な構成で防止することができるとしている。確かに、弾性部材でコンクリートの落下速度を低減することから、コンクリートの材料分離を抑制することはできる。しかしながら、弧を固定端とし半径を自由端とした複数の舌片で搬送管内が塞さがれていることから、各舌片の先端(搬送管中央側の端部)で搬送管の中空断面が絞られてしまい、連続落下してくるコンクリートが絞られた中空断面の中央で滞留し易くなる。そして、滞留したコンクリートの粗骨材同士の咬み合いやいわゆるアーチアクションにより、後続のコンクリートの落下が阻害される、言い換えれば搬送管がその途中で閉塞されてコンクリートの移送ができなくなるといった別途の課題が危惧される。
上記課題をより詳細に検証すると、コンクリート分離防止用治具を構成する各舌片において、コンクリートが多く落下する中心部は他の部位に比して変形し易い形状になっていることから、舌片の剛性を高く設定する必要が生じる。そこで、舌片の剛性を高めると、今度は中心部に比して外周部の変形がより一層抑制されることになり、結果として中心部の落下孔が狭められ、コンクリートが落下し難くなり、上記する粗骨材同士の咬み合いやアーチアクションによってコンクリートが積み上がり、中空断面の閉塞に至るというものである。
特開2009−40582号公報 特開2001−115647号公報
本発明は上記する問題に鑑みてなされたものであり、コンクリートの材料分離抑制効果に優れ、移送されるコンクリートによって移送管内が閉塞されることのないコンクリート移送管とこのコンクリート移送管に適用される緩衝用舌片を提供することを目的としている。
前記目的を達成すべく、本発明による緩衝用舌片は、円形断面の中空を備えた管本体から構成されるコンクリート移送管において、該管本体に取り付けられる弾性を有した緩衝用舌片であって、前記緩衝用舌片は、中央舌片と、該中央舌片の周りに配設される複数の側方舌片とから構成され、前記中央舌片は前記円形断面の直径の両端に亘って延び、該中央舌片の一端は該直径の一端に固定された固定端であり、該中央舌片の他端は該直径の他端に対して固定されていない自由端であり、前記複数の側方舌片において、該側方舌片の一端は前記円形断面の輪郭上に固定された固定端であり、該側方舌片の他端は前記円形断面の輪郭もしくは前記中央舌片に対して固定されていない自由端である。
本発明の緩衝用舌片は、円形断面の中空を備えたコンクリート移送管に適用される舌片であり、円形断面の直径に沿って該直径の両端に亘って延びる中央舌片と、中央舌片の周りに配設される複数の側方舌片とから構成される点に特徴を有するものである。
中央舌片、側方舌片はいずれも、弾性を有した素材であるゴム等から形成される。中央舌片は、その一端が直径の一端に固定される固定端であり、その他端は直径の他端に対して固定されていない自由端である。そして、中央舌片の両端は円弧状を呈しており、その形状は直径の長さを有した略長方形である。
一方、複数の側方舌片の形態として以下で示す2つの形態がある。
複数の側方舌片の一つの形態は、側方舌片の一端が円形断面の輪郭上に固定された固定端であり、側方舌片の他端が円形断面の輪郭に対して固定されていない自由端となっている形態である。より具体的には、各側方舌片の一端(固定端)は円弧状を呈しており、その形状は略三角形である。そして、この略三角形の側方舌片は、たとえば中央舌片に隣接する側方舌片の大きさが最も大きく、中央舌片から離れるにつれて大きさが小さくなる。
各側方舌片の他端(自由端)は中央舌片の自由端側にあり、中央舌片と複数の側方舌片にて円形断面のほぼ全域が閉塞されている。また、中央舌片と複数の側方舌片はいずれも切り離されており、したがって、中央舌片、側方舌片は相互に並ぶ固定端を支点として、自由端側が湾曲するように変形することになる。
本形態の側方舌片においては、各側方舌片の自由端が中央舌片の自由端と同じ側にあることから、中央舌片および側方舌片が湾曲した際に形成される移送物の落下孔は、円形断面の中心から自由端側にオフセットされた位置に形成される。そのため、連続落下してくるコンクリート(移送物)が絞られた中空断面の中央で滞留することがなく、中空断面をコンクリートが閉塞することもない。
複数の側方舌片の他の一つの形態は、側方舌片の一端が円形断面の輪郭上に固定された固定端であり、側方舌片の他端が中央舌片に対して固定されていない自由端となっている形態である。より具体的には、各側方舌片の一端(固定端)は円弧状を呈しており、その形状は略三角形や略矩形である。
各側方舌片の自由端が中央舌片の側面に接していることから、中央舌片は円形断面に接する自由端側が湾曲する一方で、複数の側方舌片は中央舌片側にある自由端が湾曲する。したがって、中央舌片および側方舌片が湾曲して形成された移送物の落下孔は、中央舌片の自由端側の領域と、複数の側方舌片の自由端側の領域(中央舌片の側方の領域)になる。そのため、既述する形態の側方舌片と同様、移送物が中空断面の中央で滞留するといった問題は生じ得ない。
また、円形断面の中央には円形断面の直径方向に延びる中央舌片が存在することから、円形断面の中央位置に落下したコンクリートは緩衝用舌片の中央位置に存在する中央舌片に衝突することとなり、中央舌片の弾性によって優れた緩衝効果が期待できる。
また、本発明による緩衝用舌片の他の実施の形態において、少なくとも、前記中央舌片の肉厚は前記円形断面の輪郭に固定された固定端が最も厚く、該円形断面の輪郭に非固定状態で接している自由端に向かって前記直径の1/3程度の長さ位置まで肉厚が漸減し、該直径の残りの2/3程度の長さ範囲で肉厚が一定である。なお、「少なくとも、中央舌片の肉厚は」とは、中央舌片の肉厚のみ上記する設定とすることの他にも、側方舌片も中央舌片と同様の肉厚の設定をおこなってもよいことを意味している。
中央舌片は円形断面の直径に亘っており、側方舌片に比して長いこと、一方の固定端でのみ管本体に固定されていること、さらには中央舌片が弾性材であることより、中央舌片の固定端側の肉厚を他の部位に比して厚くすることにより、中央舌片が湾曲した後の戻り性が良好になり、中央舌片の耐久性が高まる。さらに、この形態の緩衝用舌片においても、円形断面の中央には中央舌片が存在することから、中央舌片の弾性によって優れた緩衝効果が期待できる。一方で、肉厚の厚い固定端側の領域をどの程度にするかにより、中央舌片の変形性能が大きく変化する。
本発明者等によれば、中央舌片の固定端が最も厚く、自由端に向かって直径の1/3程度の長さ位置まで肉厚が漸減し、直径の残りの2/3程度の長さ範囲で肉厚が一定となるプロポーションを適用することにより、中央舌片の良好な戻り性や耐久性とともに、優れた変形性能を保証できることが分かっている。なお、このことは、側方舌片に対して上記する中央舌片の肉厚の設定をおこなった場合でも享受できる効果である。
また、固定端の肉厚と自由端の肉厚の関係に関しては、固定端の肉厚を自由端の肉厚の1.5倍程度〜2.0倍程度の範囲に設定するのがよい。
緩衝用舌片の固定端(支持部)が厚いほど緩衝用舌片の戻り性や耐久性が良好で、優れた変形性能を保証できる一方で、固定端が厚いほど変形時に固定端の曲率が大きくなることから移送物の落下孔が狭くなる傾向にあり、移送物の閉塞が生じ易くなり得る。本発明者等によれば、固定端の肉厚の適性範囲を自由端の肉厚の1.5倍〜2倍の範囲とするのが適正な範囲であると推定されており、上記数値限定はこの推定に依拠したものである。
また、前記緩衝用舌片は、その外周端において前記管本体から外側に張り出す係合部を備えているのがよい。
また、本発明によるコンクリート移送管は、円形断面の中空を備えた複数の管本体と、前記複数の管本体の継手位置に取り付けられた前記係合部を備えた緩衝用舌片と、から構成され、前記継手位置において2つの前記管本体の端面で前記緩衝用舌片が挟持され、前記係合部が該2つの管本体の外周面に跨って係合されており、前記管本体に対して2つ以上の前記緩衝用舌片がコンクリート移送方向に間隔を置いて配設されており、それぞれの前記緩衝用舌片の有する前記中央舌片の前記固定端が、コンクリート移送方向に順に前記管本体の反対側となるように交互に配置されているものである。
たとえばゴム製の緩衝用舌片が2つの管本体の端面で挟持されて管本体同士が固定され、緩衝用舌片が取り付けられることにより、止水性を確保しながら、緩衝用舌片を管本体に強固に固定することができる。また、緩衝用舌片が2つの管本体の端面で挟持された構成を適用していることから、緩衝用舌片の取り換え時においてその着脱が極めて容易となる。
また、管本体に対して2つ以上の緩衝用舌片がコンクリート移送方向に間隔を置いて配設され、それぞれの緩衝用舌片の有する中央舌片の固定端がコンクリート移送方向に順に管本体の反対側となるように交互に配置されていることにより、コンクリートの落下経路を蛇行させることができる。このようにコンクリートの落下経路が蛇行することで、見かけ上の単位時間当たりの落下高さは低くなり、落下速度を抑制することが可能になる。
なお、「それぞれの緩衝用舌片の有する中央舌片の固定端がコンクリート移送方向に順に管本体の反対側となるように交互に配置されている」とは、たとえば、管本体において任意に設定された直径において、各中央舌片の固定端が当該直径の一方端と他方端に交互に配置される形態などを意味している。
以上の説明から理解できるように、本発明の緩衝用舌片とこれを備えたコンクリート移送管によれば、緩衝用舌片が、円形断面の直径に沿って該直径の両端に亘って延びる中央舌片と、中央舌片の周りに配設される複数の側方舌片とから構成されていることにより、移送物であるコンクリートをコンクリート移送管内で滞留させることなく、コンクリートの材料分離を抑制しながら、コンクリートの良好な移送を実現することができる。
本発明の緩衝用舌片の実施の形態1の平面図であって、図2のI−I矢視図である。 図1のII−II矢視図であって、コンクリート移送管をともに示した図である。 本発明のコンクリート移送管の実施の形態を説明した模式図である。 本発明の緩衝用舌片の実施の形態2の平面図である。
以下、図面を参照して、本発明の緩衝用舌片の実施の形態1,2とコンクリート移送管の実施の形態を説明する。
(緩衝用舌片の実施の形態1およびコンクリート移送管の実施の形態)
図1は本発明の緩衝用舌片の実施の形態1の平面図であって、図2のI−I矢視図であり、図2は図1のII−II矢視図であって、コンクリート移送管をともに示した図である。また、図3は本発明のコンクリート移送管の実施の形態を説明した模式図である。
図示する緩衝用舌片10は、コンクリート移送管100を構成する円形断面の中空30aを備えた管本体30に取り付けられるものであり、中央舌片1と、中央舌片1の周りに配設される複数の側方舌片2,3,4,5とから構成されている。なお、図1における点線は、後述する漸減する肉厚が一定の肉厚になる境界ラインを示している。
中央舌片1、側方舌片2,3,4,5はいずれも、弾性を有した素材であるゴム等から形成される。
図1において、中央舌片1は、その一端が直径Dの一端に固定され(固定端1a)、その他端は直径Dの他端に対して固定されていない(自由端1b)。
中央舌片1の両端はいずれも円弧状を呈しており、その形状は中央ラインが直径Dの長さdを有した略長方形である。一方、複数の側方舌片2,3,4,5はいずれも、その一端が円形断面の輪郭上に固定され(固定端2a,3a,4a,5a)、その他端が円形断面の輪郭に対して固定されていない(自由端2b,3b,4b)。
各側方舌片の固定端は円弧状を呈しており、その形状は略三角形である。なお、側方舌片5は三角形状を呈しておらず、平面寸法がわずかであって自由端を有しているがほとんど変形しない。
略三角形の側方舌片2,3,4は、中央舌片1に隣接する側方舌片2の大きさが最も大きく、中央舌片1から離れるにつれて大きさが小さくなる。
そして、各側方舌片2,3,4の自由端2b,3b,4bは中央舌片1の自由端1b側にあり(自由端1bと一致している)、中央舌片1と複数の側方舌片2,3,4,5にて円形断面のほぼ全域が閉塞されている。すなわち、中央舌片1の自由端1bや側方舌片2,3,4の自由端2b,3b,4bはいずれも自重で垂れ下がることから、この垂れ下がった領域は閉塞しておらず、したがって「ほぼ全域が閉塞されている」ことになる。
また、中央舌片1と複数の側方舌片2,3,4,5はいずれも切り離されており、中央舌片1、側方舌片2,3,4は相互に並ぶ固定端1a,2a,3a,4aを支点として、自由端1b,2b,3b,4b側が下方に垂れ下がるように変形する。
中央舌片1を例に取り上げると、図2で示すように、上方から自由落下してくるコンクリートの重量Pに対し、自由端1b側が下方に垂れ下がるように変形し(X方向)、この変形にて形成された落下孔を介して、緩衝用舌片10にて落下速度が減速されたコンクリートが下方へ落下する。
また、中央舌片1の肉厚は円形断面の輪郭に固定された固定端1aが最も厚く、円形断面の輪郭に非固定状態で接している自由端1bに向かって直径の1/3程度の長さd/3程度の位置まで肉厚が漸減し、直径の残りの2d/3程度の長さ範囲で肉厚が一定となっている。
なお、側方舌片2,3,4においても、中央舌片1と同様、それらの固定端2a,3a,4aが最も厚く、それらの自由端2b,3b,4bに向かってその途中位置まで肉厚が漸減し、残りの長さ範囲で肉厚が一定となっている。
さらに、固定端1a,2a,3a,4aの肉厚t1と自由端1b、2b,3b,4bの肉厚t2の関係に関しては、固定端1a,2a,3a,4aの肉厚t1が自由端1b、2b,3b,4bの肉厚t2の1.5倍〜2倍の範囲程度に設定されている。
中央舌片1を取り上げると、たとえば自由端1bの肉厚t2が5mmの場合、固定端1aの肉厚t1が肉厚t2の2倍の際には肉厚t1は10mmとなる。中央舌片1の固定端1aにおいて,中央舌片1はその肉厚よりも小さな曲げ半径で曲がることはできない。したがって、固定端1aには少なくとも20mmの不陸が生じることになる。この20mmの不陸は一般的なコンクリートの粗骨材の最大寸法であり、これを超える不陸は材料分離の要因となり得る。このことより、固定端1aの肉厚t1を自由端1bの肉厚t2の2倍以下と規定している。
一方、中央舌片1の固定端1aにおいて,中央舌片1はその肉厚t1よりも小さな曲げ半径で曲がることはできない。肉厚が厚いほど耐久性が向上することに鑑み、肉厚の関数となる固定端1aでの曲げ剛性を指標とする。固定端1aの肉厚t1が1.5倍になると、その位置での曲げ剛性は1.53=3.375倍となる。肉厚t1が1倍の場合に舌片が耐えうるコンクリートの連続打設量を試行打設時に得られた36 m3とした場合、このコンクリートの連続打設量に対して36 m3×3.375=121.5 m3まで耐えられることとなり、コンクリートの連続打設量を120 m3まで高めることが可能になる。この肉厚の比が1.4倍の場合には、曲げ剛性は1.43=2.744倍となり、その場合、36 m3×2.744=98.784 m3となることから、コンクリートの連続打設量は上記する120 m3に対して格段に少なくなる。このことより、固定端1aの厚さは自由端1bの厚さの1.5倍以上に規定している。
各側方舌片2,3,4の自由端2b,3b,4bが中央舌片1の側面に固定されていないことから、中央舌片1は円形断面に接する自由端1b側が下方に垂れ下がるように変形する一方で、複数の側方舌片2,3,4は中央舌片1の自由端1b側にある自由端2b,3b,4bが下方に垂れ下がるように変形する。したがって、中央舌片1および側方舌片2,3,4が変形して形成されたコンクリートの落下孔は、中央舌片1の固定端1a側の領域と、複数の側方舌片2,3,4の固定端2a,3a,4a側の領域からなる図1の領域A1となり、円形断面の中央位置Oから側方へオフセットされた領域となる。
そのため、連続落下してくるコンクリート(移送物)が絞られた中空断面の中央で滞留し易くなるといった問題は生じ得ない。また、緩衝用舌片10では、円形断面の中央には円形断面の直径方向に延びる中央舌片1が存在することから、円形断面の中央位置に落下したコンクリートは緩衝用舌片10の中央位置に存在する中央舌片1に衝突することとなり、中央舌片1の弾性によって優れた緩衝効果が期待できる。
また、中央舌片1や側方舌片2,3,4はそれらの一方の固定端1a、2a,3a,4aでのみ管本体30に固定されていること、さらには中央舌片1や側方舌片2,3,4が弾性材であることより、中央舌片1や側方舌片2,3,4の固定端1a、2a,3a,4a側の肉厚を他の部位に比して厚くすることにより、中央舌片1や側方舌片2,3,4が湾曲した後の戻り性が良好になり、中央舌片1や側方舌片2,3,4の耐久性が高まる。
また、図2,3で示すように、コンクリート移送管100は、円形断面の中空30aを備えた複数の管本体30と、複数の管本体30の継手位置に取り付けられた緩衝用舌片10と、から構成されている。より詳細には、図3で示すように、管本体30に対して2つ以上の緩衝用舌片10がコンクリート移送方向に間隔を置いて配設され、それぞれの緩衝用舌片10の有する中央舌片1の固定端1aが、コンクリート移送方向に順に管本体30の反対側となるように交互に配置されている。なお、コンクリート移送管100は、コンクリートの移送方向に長さ200mm程度の管本体30を5基程度積層し、各継手位置に緩衝用舌片10を配設した形態とすることができる。
緩衝用舌片10は、その外周端において管本体30から外側に張り出す係合部10aを備えている。
係合部10aは中央舌片1や側方舌片2,3,4と連続しており、継手位置において2つの管本体30に緩衝用舌片10が挟持され、係合部10aがこれら2つの管本体30の外周面に跨って係合される。さらに、係合部10aはその外周に配設されたジョイント20で締め付けられることにより、2つの管本体30の係合構造が形成される。
ゴム製の緩衝用舌片10が2つの管本体30の端面で挟持されて管本体30同士が固定され、緩衝用舌片10が取り付けられることにより、この挟持構造と係合部10aによって止水性を確保しながら、緩衝用舌片10を管本体30に強固に固定することができる。
また、図3で示すように、管本体30に対して2つ以上の緩衝用舌片10がコンクリート移送方向に間隔を置いて配設され、それぞれの緩衝用舌片10の有する中央舌片1の固定端1aがコンクリート移送方向に順に管本体30の反対側となるように交互に配置されていることにより、コンクリートの落下経路を蛇行させることができる。このようにコンクリートの落下経路が蛇行することで、見かけ上の単位時間当たりの落下高さは低くなり、落下速度を抑制することが可能になる。
(緩衝用舌片の実施の形態2)
図4は本発明の緩衝用舌片の実施の形態2の平面図である。図示する緩衝用舌片10Aは、緩衝用舌片10と同様、その一端が直径Dの一端に固定され(固定端1a)、その他端は直径Dの他端に対して固定されていない中央舌片1を有しているものの、側方舌片の形態が緩衝用舌片10と異なる。
緩衝用舌片10Aにおいて、側方舌片6,7,8の一端は円形断面の輪郭上に固定され(固定端6a,7a,8a)、側方舌片6,7,8の他端は中央舌片1に対して固定されていない(自由端6b,7b,8b)。
各側方舌片6,7,8の固定端6a,7a,8aは円弧状を呈しており、中央に位置する側方舌片6の形状は矩形であり、その左右にある側方舌片7,8の形状は略三角形である。各側方舌片6,7,8の自由端6b,7b,8bが中央舌片1の側面に接していることから、中央舌片1は円形断面に接する自由端1b側が下方に垂れ下がるように変形する一方で、複数の側方舌片6,7,8は中央舌片1側にある自由端6b,7b,8bが下方に垂れ下がるように変形する。したがって、中央舌片1および側方舌片6,7,8が変形して形成された移送物の落下孔は、中央舌片1の固定端1a側の領域と、複数の側方舌片6,7,8の固定端6a,7a,8a側の領域からなる図4の領域A2となる。
緩衝用舌片10Aによっても、連続落下してくるコンクリート(移送物)が絞られた中空断面の中央で滞留し易くなるといった問題は生じ得ない。
なお、緩衝用舌片10Aにおいても、中央舌片1および側方舌片6,7,8の固定端側の肉厚が厚くなっており、したがって、このことによる上記効果を享受することができる。
以上、本発明の実施の形態を図面を用いて詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における設計変更等があっても、それらは本発明に含まれるものである。
1…中央舌片、1a…固定端、1b…自由端、2,3,4,5,6,7,8…側方舌片、2a,3a,4a,5a,6a,7a,8a…固定端、2b,3b,4b,6b,7b,8b…自由端、10,10A…緩衝用舌片、10a…係合部、20…ジョイント、30…管本体、30a…中空、100…コンクリート移送管

Claims (5)

  1. 円形断面の中空を備えた管本体から構成されるコンクリート移送管において、該管本体に取り付けられる弾性を有した緩衝用舌片であって、
    前記緩衝用舌片は、中央舌片と、該中央舌片の周りに配設される複数の側方舌片とから構成され、
    前記中央舌片は前記円形断面の直径の両端に亘って延び、該中央舌片の一端は該直径の一端に固定された固定端であり、該中央舌片の他端は該直径の他端に対して固定されていない自由端であり、
    前記複数の側方舌片において、該側方舌片の一端は前記円形断面の輪郭上に固定された固定端であり、該側方舌片の他端は前記円形断面の輪郭もしくは前記中央舌片に対して固定されていない自由端である、緩衝用舌片。
  2. 少なくとも、前記中央舌片の肉厚は前記固定端が最も厚く、前記自由端に向かって前記直径の1/3の長さ位置まで肉厚が漸減し、該直径の残りの2/3の長さ範囲で肉厚が一定である、請求項1に記載の緩衝用舌片。
  3. 前記固定端の肉厚が前記自由端の肉厚の1.5倍〜2.0倍の範囲にある、請求項2に記載の緩衝用舌片。
  4. 前記緩衝用舌片には前記管本体から外側に張り出す係合部が備えてある、請求項1〜3のいずれか一項に記載の緩衝用舌片。
  5. 円形断面の中空を備えた複数の管本体と、
    前記複数の管本体の継手位置に取り付けられた請求項4に記載の緩衝用舌片と、から構成され、
    前記継手位置において2つの前記管本体の端面で前記緩衝用舌片が挟持され、前記係合部が該2つの管本体の外周面に跨って係合されており、
    前記管本体に対して2つ以上の前記緩衝用舌片がコンクリート移送方向に間隔を置いて配設されており、
    それぞれの前記緩衝用舌片の有する前記中央舌片の前記固定端が、コンクリート移送方向に順に前記管本体の反対側となるように交互に配置されている、コンクリート移送管。
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