JP2017152284A - 袋状セパレータ及び非水電解質二次電池 - Google Patents

袋状セパレータ及び非水電解質二次電池 Download PDF

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Abstract

【課題】セパレータの表面のうち2枚のセパレータが互いに対向する側の表面に耐熱層を配置している場合であっても、セパレータどうしの接合強度が高く、非電解質二次電池の製造及び使用の際にも剥離し難い袋状セパレータを提供する。【解決手段】2枚のセパレータ50を備える袋状セパレータ60であって、セパレータ50はいずれも、ポリオレフィン樹脂を含む樹脂層52と、無機粒子を含む耐熱層54とを備え、耐熱層54は、セパレータ50の表面のうち、2枚のセパレータ50が互いに対向する側の表面に少なくとも配置され、袋状セパレータ60の外周部に、2枚のセパレータ50を接合している複数の接合部62と、接合部62に隣接する複数の非接合部64とを有し、非接合部64の長さL2は接合部62の長さL1よりも短い袋状セパレータである。【選択図】図3

Description

本開示は、袋状セパレータ及び非水電解質二次電池に関する。
正極、負極、及びセパレータをそれぞれ複数含み、正極及び負極がセパレータを介して交互に積層された積層型の電極体を備えるリチウムイオン電池が広く知られている。リチウムイオン電池では、正負極間におけるリチウムイオンの円滑な移動を確保するため、負極が正極よりも大きく形成される。
特許文献1には、正極と負極とを、セパレータを介して対向して積層した積層型二次電池であって、正極または負極の少なくとも一方は袋状セパレータで覆われ、セパレータは正極または負極の周囲に間欠的に設けた融着接合部によって接合され、セパレータの外周の一部に外周融着部を備える積層型二次電池が記載されている。
特許第5586044号公報
ところで、セパレータを構成する樹脂が充放電等により生じる熱によって溶融することを防止するため、正極に対向する側の表面に耐熱層を備えるセパレータが製造される。このようなセパレータを用いて正極を覆う袋状セパレータを作製する場合、セパレータの表面のうち2枚のセパレータが互いに対向する側の表面に耐熱層が配置されるように、2枚のセパレータが重ね合わせられる。しかしながら、2枚のセパレータが互いに対向する側の表面に耐熱層を配置している場合、2枚のセパレータを面に垂直な方向から融着すると、間に耐熱層を挟むためにセパレータどうしの接合強度が不十分となり、電池の製造又は使用の際にセパレータが剥離するおそれがある。
本開示に係る袋状セパレータは、2枚のセパレータを備える袋状セパレータであって、セパレータはいずれも、ポリオレフィン樹脂を含む樹脂層と、無機粒子を含む耐熱層とを備え、耐熱層は、セパレータの表面のうち、2枚のセパレータが互いに対向する側の表面に少なくとも配置され、袋状セパレータの外周部に、2枚のセパレータを接合している複数の接合部と、接合部に隣接する複数の非接合部とを有し、非接合部の長さは接合部の長さよりも短いことを特徴とする。
本開示に係る非水電解質二次電池は、正極、負極、及び上記袋状セパレータをそれぞれ複数備える非水電解質二次電池であって、正極は、2枚のセパレータに挟まれるように袋状セパレータに保持され、袋状セパレータに保持されている正極と負極とが交互に積層されていることを特徴とする。
本開示に係る袋状セパレータによれば、セパレータの表面のうち2枚のセパレータが互いに対向する側の表面に耐熱層が配置されている場合であっても、セパレータどうしの接合強度が高く、電池の製造及び使用の際にも剥離し難い袋状セパレータを提供することができる。
実施形態の一例である非水電解質二次電池の外観を示す斜視図である。 実施形態の一例である電極体を示す模式図である。 実施形態の一例である袋状パラメータの正面図である。 実施形態の一例である袋状パラメータの側面図である。 図3中のA−A線断面図である。 実施形態の他の一例である袋状パラメータの正面図である。
上記の通り、表面に耐熱層を備えるセパレータを用いて正極を覆う袋状セパレータを作製するために2枚のセパレータを面に垂直な方向から融着すると、耐熱層によりセパレータどうしの接合強度が不十分となる場合がある。例えば、特許文献1に記載された従来の袋状セパレータ非水電解質二次電池では、2枚のセパレータを面に垂直な方向から融着して、充分な強度を有する間欠的な融着接合部を設けることが記載されているが、融着接合部はセパレータの面が接する部分に設けられるため、セパレータが離型層を備える場合は充分な接合強度が得られない可能性がある。外周を融着することについても記載されているが、当該融着部は電極どうしとセパレータどうしの積層ずれを防止するための用途が記載されているに過ぎない。さらに、当該融着部は側面の一部又は全部を融着しているため、非水電解質の浸透性が著しく低く、また、当該融着部の一カ所でも剥離、切断等の分離(以下、これらを含めて「剥離」という)が起これば、その剥離部分から伝播して当該融着部が全て剥離してしまう可能性がある。
本発明者は、本開示に係る袋状セパレータが、セパレータの表面のうち2枚のセパレータが互いに対向する側の表面に耐熱層が配置されている場合であっても、接合強度が向上し、電池の製造及び使用の際にも剥離し難い袋状セパレータを作製し得ること、非水電解質の浸透性が良好であること、さらに、接合部の一部が剥離してもセパレータどうしの接合強度の低下を抑制することを見出した。
以下、本開示の実施形態の一例について詳細に説明する。なお、本開示に係る袋状セパレータ及び非水電解質二次電池は以下で説明する実施形態に限定されない。実施形態の説明で参照する図面は模式的に記載されたものであるから、図面に描画された構成要素の寸法比率などは以下の説明を参酌して判断されるべきである。また、本明細書において「略」とは、「略同一」を例に説明すると、完全に同一であることはもとより、実質的に同一と認められるものを含む意図である。
[非水電解質二次電池]
図1は、実施形態の一例である非水電解質二次電池10の斜視図である。図1に例示するように、非水電解質二次電池10は、外装体11と、外装体11内に収容された発電要素とを備える。非水電解質二次電池10の好適な一例は、リチウムイオン電池である。発電要素は、積層型の電極体20と、非水電解質(図示しない)とで構成される。非水電解質は、非水溶媒と、非水溶媒に溶解した電解質塩とを含む。非水電解質は、液体電解質に限定されず、固体電解質であってもよい。電解質塩は、リチウム塩であることが好ましい。
なお、図1〜図5では、z軸を電極体20の積層方向に規定し、x軸を外装体11の正極端子15及び負極端子16が設けられている辺に沿った方向に規定し、y軸をx軸及びz軸のそれぞれと直交する方向に規定している。
外装体11は、例えば2枚のラミネートフィルムによって構成される。各ラミネートフィルムには、金属層の両面に樹脂層が形成されたフィルムを用いることが好適であり、互いに接触する樹脂層は熱圧着可能な樹脂で構成されていることが好ましい。金属層は、例えばアルミニウムの薄膜層であり、水分等の透過を防ぐ機能を有する。発電要素を収容する外装体は、ラミネートフィルムからなる外装体11に限定されず、例えば金属製の外装缶等であってもよい。
外装体11は、上記発電要素を収容する収容部13と、収容部13の周囲に形成された封止部14とを含む。外装体11を構成する一方のラミネートフィルムがカップ形状に成形され、当該フィルムに扁平な略直方体形状の収容部13が形成されている。収容部13は、対向配置される他方のラミネートフィルムと反対側に凸となるように、一方のラミネートフィルムを絞り加工して形成される。封止部14は、各ラミネートフィルムの端部どうしを熱圧着して形成され、発電要素が収容される収容部13の内部空間を密閉する。
非水電解質二次電池10は、外装体11から引き出された一対の電極端子(正極端子15及び負極端子16)を備える。正極端子15及び負極端子16は、外装体11の長手方向一端から引き出されている。正極端子15及び負極端子16は、いずれも略平坦な板状体であって、封止部14で各ラミネートフィルムに接合され、封止部14を通って各フィルムの間から外装体11の外部に引き出される。
[電極体]
図2に、本実施形態の一例である電極体20の模式図を示す。電極体20は、正極30、負極40、及び袋状セパレータ60をそれぞれ複数含み、正極30はいずれも、2枚のセパレータ50に挟まれるようにして袋状セパレータ60の内側に保持されている。図2に示すように、積層型の電極体20は、袋状セパレータ60に保持されている正極30と負極40とが交互に積層された構成を有する。なお図2では、正極30を仮想線で示す。
電極体20において、正極30及び負極40の数は特に限定されず、例えば、10枚以上70枚以下程度とすることができる。電極間におけるリチウムイオンの円滑な移動を確保するため、負極40は正極30よりも大きく形成されることが好ましい。また、正極30の正極合材層が形成された領域が、少なくとも負極40の負極合材層が形成された領域に対向して配置されていることが好ましい。
電極体20は、各正極30に接続された複数の正極リード32と、各負極40に接続された複数の負極リード42とを有する。本実施形態では、正極30を構成する正極集電体の一部を突出させることで正極リード32が形成され、負極40を構成する負極集電体の一部を突出させることで負極リード42が形成されている。複数の正極リード32が互いに重ね合わされて正極端子15に溶接されることにより、正極30と正極端子15とは電気的に接続される。また、複数の負極リード42が互いに重ね合わされて負極端子16に溶接されることにより、負極40と負極端子16とが電気的に接続される。
電極体20は、正極30を保持している袋状セパレータ60と負極40とを積層することによって、作製される。これにより、正極30と負極40とがセパレータ50を介して配置されている積層型の電極体20が作製される。
[正極]
正極30は、例えば正極集電体と、当該集電体上に形成された正極合材層とで構成される。正極集電体には、アルミニウムなどの正極の電位範囲で安定な金属の箔、当該金属を表層に配置したフィルム等を用いることができる。正極合材層は、正極活物質の他に、導電材及び結着材を含むことが好ましい。正極合材層は、正極集電体の両面に形成されていることが好ましい。正極活物質としては、例えば、リチウム含有複合酸化物が用いられる。好適な複合酸化物の一例としては、Ni−Co−Mn系、Ni−Co−Al系のリチウム含有複合酸化物等が挙げられる。
正極30に形成される正極合材層は、例えば、矩形形状を有する。正極リード32は、正極合材層が形成された領域の一辺における一方側の端部から突出した形状を有する。正極リード32は、正極集電体の表面が露出した部分であり、これにより正極端子15と電気的に接続される。正極リード32と正極合材層が形成された領域とが接する根元部分には、絶縁層又は正極芯体より電気抵抗が高い保護層を設けることが好ましい。
正極30の厚みは、特に限定されないが、好ましくは60μm以上80μm以下である。正極30は、例えば、長尺状の正極集電体上に正極活物質、導電材、結着材等を含む正極合材スラリーを塗布し、塗膜を圧延して正極合材層を集電体の両面に形成した後、これを各々の正極30及び正極リード32の寸法に切断することにより製造できる。なお、正極合材スラリーは正極集電体上において正極リード32となる部分には塗布されない。
[負極]
負極40は、例えば負極集電体と、当該集電体上に形成された負極合材層とで構成される。負極集電体には、銅などの負極の電位範囲で安定な金属の箔、当該金属を表層に配置したフィルム等を用いることができる。負極合材層は、負極活物質の他に、結着材を含むことが好ましい。負極合材層は、負極集電体の両面に形成されていることが好ましい。負極活物質としては、リチウムイオンを可逆的に吸蔵、放出できるものであれば特に限定されず、例えば、天然黒鉛及び人造黒鉛等の炭素材料、Si及びSn等のリチウムと合金化する金属、並びに、これらの金属の合金及び複合酸化物等を用いることができる。
負極40は、正極30と同様の形状を有するが、上述の通り負極40の寸法は正極30の寸法よりも大きい。負極40に形成される負極合材層は、例えば、矩形形状を有する。負極リード42は、負極合材層が形成された領域の一辺における端部であって、正極リード32とは異なる側の端部から突出した形状を有する。負極リード42は、負極集電体の表面が露出した部分であり、これにより負極端子16と電気的に接続される。
負極40の厚みは、特に限定されないが、好ましくは60μm以上100μm以下である。負極40は、長尺状の負極集電体上に負極活物質、結着材等を含む負極合材スラリーを塗布し、塗膜を圧延して負極合材層を集電体の両面に形成した後、これを各々の負極40及び負極リード42の寸法に切断することにより製造できる。なお、負極合材スラリーは負極集電体上において負極リード42となる部分には塗布されない。
[袋状セパレータ]
図3及び図4は、本実施形態の一例である、正極30を保持している袋状セパレータ60を示す正面図及び側面図(一部)である。図5は、図3におけるA−A線断面図である。袋状セパレータ60は、2枚のセパレータ50を備え、複数の接合部62によって2枚のセパレータ50が接合されて形成された形状、例えば、平袋型又は封筒型等の形状を有する。袋状セパレータ60は、上記の通り、正極30を2枚のセパレータ50に挟むようにして袋状セパレータ60の内側に保持することができる。これにより、正極30と負極40との間に単にセパレータ50を介して積層されている場合と比較して、正極30、負極40又はセパレータ50が積層ずれを起こした場合(図2におけるxy平面において移動した場合)であっても、正極30と負極40との短絡を防止することができる。
セパレータ50は、ポリオレフィン樹脂を含む樹脂層52と、無機粒子を含む耐熱層54とを備え、耐熱層54は、少なくとも、セパレータ50の表面のうち、2枚のセパレータ50が互いに対向する側の表面、即ち、袋状セパレータ60において正極30と接することになる表面に配置される。セパレータ50は、2枚のセパレータ50が互いに対抗する側とは反対側の表面に耐熱層54を備えていてもよい。
袋状セパレータ60は、外周部に、2枚のセパレータ50を接合している複数の接合部62と、接合部62に隣接する複数の非接合部64とを有する。本明細書において「外周部」とは、セパレータの面の外周、即ち、最も外側の領域を意味する。例えば、図3に示す袋状セパレータ60において、外周部とは、図3に示す方形のセパレータ50におけるx軸及びy軸に沿った四辺で構成される領域である。また、図3に示すように、袋状セパレータ60の外周部には、正極30を保持する際に正極リード32が突出することになる領域に、開口部66が設けられている。
接合部62のそれぞれは、図4に示すように、袋状セパレータ60の外周に沿った方向(例えば、図4に示す接合部62にとってのy軸方向)に長さL1で延在している。複数の接合部62は、袋状セパレータ60の外周に沿って、間隔L2をおいて設けられる。
非接合部64は、このように接合部62と隣接し、接合部62の形成されていない領域であり、袋状セパレータ60の外周に沿った方向(図4におけるy軸方向)の長さL2を有する。本実施形態の袋状セパレータ60において、非接合部64の長さL2は、接合部62の長さL1より短い。
本実施形態の袋状セパレータ60は、図5に示すように、外周部に複数の接合部62を設けることにより、外周部において2枚のセパレータ50が耐熱層54を超えて接合してなる構造を備えている。そのため、耐熱層54を間に挟むことなく2枚のセパレータ50どうしを接合する接合部62を設けることができ、耐熱層54による接合強度の低下を回避することができる。
また、本実施形態の袋状セパレータ60は、接合部62に隣接して、接合部62の長さL1より短い長さL2を有する非接合部64を複数設けているため、非水電解質の浸透性が良好であるほか、正極30から脱離した正極活物質が負極40の近傍に移動して短絡を誘引することを防ぐことができる。
さらに、本実施形態の袋状セパレータ60は、複数の接合部62及び複数の非接合部64を備えることにより、何らかの原因により接合部62の一部が剥離した場合であっても、当該接合部62に非接合部64が隣接することによって、両隣にある非接合部64を超えて、他の接合部62に剥離が伝播することはない。そのため、接合部62の一部が剥離したとしても、2枚のセパレータ50を接合する複数の接合部62の大半は接合強度を維持するため、2枚のセパレータどうしの接合強度の低下は起こらないか、少なくとも最小限に抑制できると考えられる。
以下、本実施形態に係る袋状セパレータ60の製造方法の一例を説明する。樹脂層52となる帯状の樹脂フィルムの少なくとも一方の表面に、上記の方法等により耐熱層54を形成して帯状のセパレータ50を製造する。製造された2枚の帯状のセパレータ50を、耐熱層54が互いに対向するように配置して、2枚の帯状のセパレータ50を重ね合わせる。重ね合わせた2枚の帯状のセパレータ50を、予め定められた外寸に合わせて切断する。2枚の帯状のセパレータ50を切断しながら、又は、切断した後、切断された2枚のセパレータ50の外周部に、接合手段を用いて接合部62を形成することによって、袋状セパレータ60を製造することができる。
接合部62を形成する接合手段としては、例えば、加熱した融着手段をセパレータ50の外周部に適用させる加熱融着手段、超音波によりセパレータ50の樹脂層52を融着させる超音波融着手段、接着剤をセパレータ50の外周部に塗布する接着剤塗布手段等が挙げられる。
2枚の帯状のセパレータ50を熱切断して袋状のセパレータを製造する従来の方法は、加熱融着手段を面に垂直な方向(図3におけるz軸方向)から適用させて樹脂を溶融させながら、切断するものである。そのため、2枚のセパレータ50の対向する表面に耐熱層54を備える本実施形態の袋状セパレータ60の製造には、熱切断による従来の方法を適用することはできない。また、例えば、図3に示すx軸方向が長手方向である帯状のセパレータ50を用いて本実施形態に係る袋状セパレータ60を製造する場合、当該2枚の帯状のセパレータ50を切断した後でなければ、外周部のうちy軸に沿って延在する面(以下「側面」ともいう)に接合部62を形成することができない。これらの観点から、本実施形態に係る袋状セパレータ60の製造方法においては、セパレータ50の面に平行で、且つ、外周に対して垂直な方向(例えば、図4におけるx方向)から接合手段を適用させて、複数の接合部62を形成することが好ましい。
本実施形態に係る袋状セパレータ60は、上記加熱融着手段又は超音波融着手段等を用いて、セパレータ50の樹脂層52を融着して接合部62を形成することにより、2枚のセパレータ50における樹脂層52のそれぞれと接合し、樹脂層52に含まれるポリオレフィン樹脂によって構成されている複数の接合部62を備えていることが好ましい。そのような接合部62は、樹脂層52のそれぞれと同一の組成を有し、それぞれの樹脂層52との接合境界が無い一体不可分の構造を有するため、接合強度がより向上し、剥離し難い袋状セパレータ60が得られる。また、複数の接合部62及び複数の非接合部64について、長さL1及びL2、並びにそれぞれの配置を容易に調整することができるため、上記加熱溶融手段によって接合部62が形成されることが好ましい。
袋状セパレータ60を製造する際は、接合部62を形成する前の、2枚の帯状のセパレータ50を重ね合わせる工程の前後等において、別途製造された正極30を対向する耐熱層54の間に予め配することが好ましい。正極30を袋状セパレータ60に入れるために形成した開口を接合するための、2回目の接合工程を省略でき、1回の接合工程で全ての接合部62を形成できるためである。
接合部62の長さL1、及び非接合部64の長さL2は、長さL2が長さL1よりも短い限り、特に制限されるものではないが、例えば、複数の接合部62の長さL1がいずれも2mm以上15mm以下であり、複数の非接合部64の長さL2がいずれも0.1mm以上3mm以下であることが好ましい。接合部62の長さL1、及び非接合部64の長さL2が上記の範囲にある場合、電解液の浸透性を維持しながら、脱離した正極活物質の負極40の近傍への移動を更に抑制することができる。
非接合部64が袋状セパレータ60の外周に沿って略等間隔に配置していること、即ち、接合部62の長さL1が略同一であることは、セパレータ50の熱収縮により発生する皺を抑制する観点から好ましい。非接合部64が略等間隔に配置しているとは、例えば、隣り合う非接合部64の間隔(長さL1)が、いずれも平均に対して90%以上110%以下の範囲に含まれている場合が挙げられる。
セパレータ50の構造について説明する。樹脂層52に含まれるポリオレフィン樹脂は、特に制限されるものではないが、熱融着による接合部62の形成に適した熱可塑性の観点から、100℃以上のガラス転移温度を有することが好ましく、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等が好ましい。樹脂層52は、ポリオレフィン樹脂以外の材質を含んでいてもよく、例えば、セルロースを含んでいてもよい。樹脂層52は、主成分(例えば、樹脂層52の総量に対して20質量%以上)がポリオレフィン樹脂であることが好ましく、ポリオレフィン樹脂で構成されていることが特に好ましい。
樹脂層52としては、イオン透過性及び絶縁性を有する多孔性シートが用いられる。多孔性シートの具体例としては、微多孔薄膜、織布、不織布等が挙げられる。樹脂層52は、積層体であってもよく、例えば、ポリエチレン層及びポリプロピレン層を含む積層体であってもよい。
耐熱層54に含まれる無機粒子は、例えば、Ti、Al、Si及びMg等の金属元素を含有する酸化物、炭化物、窒化物、ホウ化物、及びリン酸化合物等の無機化合物で構成された粒子が挙げられる。耐熱層54は、実質的に無機粒子で構成されていてもよい。耐熱層54は、例えば無機化合物の粒子を含有するスラリーを樹脂層52の表面に塗布して形成することができる。
セパレータ50の厚さは、特に限定されないが、好ましくは10μm以上30μm以下、より好ましくは10μm以上18μm以下である。樹脂層52の厚さ及び耐熱層54の厚さは、特に限定されないが、例えば、樹脂層52を8μm以上16μm以下、耐熱層54を2μm以上6μm以下とすることが好ましい。
袋状セパレータ60の外寸(図3におけるx軸方向及びy軸方向の四辺の長さ)は負極40の外寸と同じであることが好ましい。電極体20の作製において、複数の正極30及び複数の負極40を積層する際、xy平面上の予め定められた位置に揃えて配置させること(いわゆる位置決め)が容易となるためである。
接合部62は、上記の通り、セパレータ50の樹脂層52を融着して形成されることが好ましく、その場合、樹脂層52と同一の組成を有し、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン樹脂によって構成される。
接合部62は、接着剤を用いて2枚のセパレータ50の外周部を接着することにより形成されてもよい。その場合の接着剤としては、例えば、樹脂を主成分とする接着剤を使用できる。接着剤に用いられる樹脂としては、樹脂層52に対する接着性、固化した際の樹脂層52との接合性、及び、優れた耐電解質性の観点から、ポリエチレン及びポリプロピレン等のオレフィン系樹脂、並びに、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)及びポリフッ化ビニリデン(PVdF)等のフッ素系樹脂が好ましい。
図6を参照しながら、本実施形態の他の一例について説明する。図6に示すように、袋状セパレータ60は、外周に沿って形成されている凹凸部を袋状セパレータ60の側面(図6におけるy軸方向に延在する2辺)に有していてもよい。本実施形態に係る袋状セパレータ60は、外周部に複数の接合部62を備えることにより、正極30のずれ(図2におけるxy平面における移動)をある程度抑止できるが、側面に凹凸部を有する袋状セパレータ60は、正極30のずれを抑止する機能をより向上させることができるため、好ましい。また、袋状セパレータ60が側面に凹凸部を有する場合、剥離の防止の観点、及び、正極30のずれを抑止する機能等の観点から、凹凸部の凹部となる正極30に近い部分が非接合部64であることが好ましい。
側面に凹凸部を有する袋状セパレータ60は、例えば、2枚の帯状のセパレータ50を切断する際の切断手段、及び、複数の接合部62を形成する接合手段を、所望する凹凸部の形状に合わせた形状に適宜変形させるほかは、上記の図3に示す袋状セパレータ60の製造方法と同様にして、製造することができる。
10 非水電解質二次電池、11 外装体、13 収容部、14 封止部、15 正極端子、16 負極端子、20 電極体、30 正極、32 正極リード、40 負極、42 負極リード、50 セパレータ、52 樹脂層、54 耐熱層、60 袋状セパレータ、62 接合部、64 非接合部、66 開口部。

Claims (7)

  1. 2枚のセパレータを備える袋状セパレータであって、
    前記セパレータはいずれも、ポリオレフィン樹脂を含む樹脂層と、無機粒子を含む耐熱層とを備え、
    前記耐熱層は、前記セパレータの表面のうち、前記2枚のセパレータが互いに対向する側の表面に少なくとも配置され、
    前記袋状セパレータの外周部に、2枚のセパレータを接合している複数の接合部と、前記接合部に隣接する複数の非接合部とを有し、
    前記非接合部の長さは前記接合部の長さよりも短い、袋状セパレータ。
  2. 前記接合部は、前記2枚のセパレータにおける前記樹脂層のそれぞれと接合し、前記樹脂層に含まれる前記ポリオレフィン樹脂によって構成されている、請求項1に記載の袋状セパレータ。
  3. 前記接合部の長さはいずれも2mm以上15mm以下であり、前記非接合部の長さはいずれも0.1mm以上3mm以下である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の袋状セパレータ。
  4. 前記袋状セパレータは、外周に沿って形成されている凹凸部を前記袋状セパレータの側面に有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の袋状セパレータ。
  5. 前記凹凸部の凹部が前記非接合部である、請求項4に記載の袋状セパレータ。
  6. 前記非接合部が、前記袋状セパレータの外周に沿って略等間隔に配置している、請求項1〜5のいずれか一項に記載の袋状セパレータ。
  7. 正極、負極、及び請求項1〜6のいずれか一項に記載の袋状セパレータをそれぞれ複数備える非水電解質二次電池であって、
    前記正極は、前記2枚のセパレータに挟まれるように前記袋状セパレータに保持され、
    前記袋状セパレータに保持されている前記正極と前記負極とが交互に積層されている、非水電解質二次電池。
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