JP2017155284A - コイル状線材の洗浄用ノズル部材およびこれを備えるコイル状線材の洗浄装置 - Google Patents

コイル状線材の洗浄用ノズル部材およびこれを備えるコイル状線材の洗浄装置 Download PDF

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Abstract

【課題】装置の設置スペースの省スペース化と洗浄性能向上との両立に資する技術を提供すること。【解決手段】円筒部32にスリット形成部材34を取り付けたノズル本体部22の外周面にスライドフランジ24を摺動自在に配置することによって洗浄用ノズル部材20を構成する。図示しないポンプからパイプ70を介してノズル本体22に供給された洗浄水は、流路32aを通ってスリットSLから径方向に噴出され、スライドフランジ24の内周面に衝突して噴出方向がノズル本体部22の軸線方向に変更される。アクチュエータ50によってスライドフランジ24のノズル本体部22上における軸線方向位置を変更することによって洗浄水の拡散角度が変更される。これにより、洗浄用ノズル部材20をコイル状線材CWRの内外に往復移動させなくても、コイル状線材CWRの内周面を効果的に洗浄することができる。【選択図】図11

Description

本発明は、コイル状線材の内周側を洗浄するための洗浄液を噴出するコイル状線材の洗浄用ノズル部材およびこれを備えるコイル状線材の洗浄装置に関する。
特開2014−91859号公報(特許文献1)には、コイル状線材の内周側を洗浄するためのノズル部材としての2本の内洗シャワー管を備える洗浄装置が記載されている。当該洗浄装置では、2本の内洗シャワー管がコイル状線材の内周側において当該コイル状線材の軸線方向に往復移動されるように構成されており、2本の内洗シャワー管の先端部に設けたノズル部から径方向に噴出される洗浄水によってコイル状線材の内周面側を洗浄している。
上述した公報に記載のノズル部材としての2本の内洗シャワー管では、各ノズル部をコイル状線材の軸線方向に互いにずれた位置に配置する構成とすることによって、各ノズル部から噴出される洗浄水が互いにぶつかり合って相互干渉することを防止し、以てコイル状線材の内周面の洗浄効果の向上を図っている。
特開2014−91859号公報
ところで、上述した公報に記載の洗浄装置では、コイル状線材の内周面を良好かつ効率的に洗浄することができるものの、2本の内洗シャワー管が往復移動する構成であるため、当該2本の内洗シャワー管を往復移動させるためのスペースが必要となり、装置の設置スペースの省スペース化という点において、なお改良の余地がある。
本考案は、上記に鑑みてなされたものであり、装置の設置スペースの省スペース化と洗浄性能向上との両立に資するコイル状線材の洗浄用ノズル部材およびこれを備えるコイル状線材の洗浄装置を提供することを目的とする。
本発明のコイル状線材の洗浄用ノズル部材およびこれを備えるコイル状線材の洗浄装置は、上述の目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明に係るコイル状線材の洗浄用ノズル部材の好ましい形態によれば、コイル状線材の内周側を洗浄するための洗浄液を噴出するコイル状線材の洗浄用ノズル部材が構成される。当該コイル状線材の洗浄用ノズルでは、略筒状のノズル本体部と、当該ノズル本体部から径方向に噴出される洗浄液の噴出方向を径方向から当該径方向に交差する方向に連続的に変更可能な方向変更部と、を備えている。ノズル本体部は、内部に洗浄液が流れる流路を有し、当該洗浄液を径方向に噴出するように構成されている。
本発明によれば、洗浄液の噴出方向を径方向から当該径方向に交差する方向に連続的に変更可能な構成であるため、洗浄用ノズル部材をコイル状線材の内周面側に挿入しなくとも、軸線方向に延在するコイル状線材の内周面全域に洗浄液を噴き付けることができる。これにより、洗浄用ノズル部材をコイル状線材の内外に往復移動させる必要がなくなるため、装置を設置するための必要スペースを大幅に縮小することができる。この結果、装置の設置スペースの省スペース化と洗浄性能向上との両立を実現できる。
本発明に係るコイル状線材の洗浄用ノズル部材の更なる形態によれば、ノズル本体部は、流路に連通するようノズル本体部の軸線方向に交差する方向に切り欠かれたスリットを有している。そして、当該スリットによって洗浄液が径方向に噴出されるように構成されている。
本形態によれば、連続した円形状ないし扇形状に洗浄液を噴出することができるため、コイル状線材の内周面の円周方向にムラなく洗浄液を噴き付けることが可能となる。これにより、さらに洗浄能力向上を図ることができる。
本発明係るコイル状線材の洗浄用ノズル部材の更なる形態によれば、ノズル本体部は、流路が当該ノズル本体部の先端において開口するように構成されている。また、ノズル本体部は、当該ノズル本体部の先端から所定距離離れた位置において開口に対向するように配置されたプレート部材と、当該プレート部材をノズル本体部の先端に接続する接続部材と、を有している。そして、ノズル本体部の先端とプレート部材との間に形成される隙間によってスリットが形成されるように構成されている。
本形態によれば、ノズル本体部の先端に接続部材によってプレート部材を取り付けるのみであるため、スリットを簡易に構成することができる。
本発明係るコイル状線材の洗浄用ノズル部材の更なる形態によれば、接続部材は、ノズル本体部の先端とプレート部材との間に形成される隙間の一部を塞ぐように構成されている。
本形態によれば、洗浄液を連続した扇形状に噴出することができるスリットを簡易に構成することができる。しかも、接続部材のノズル本体部への取り付け位置によってスリットの周方向位置を変更することができる。
本発明係るコイル状線材の洗浄用ノズル部材の更なる形態によれば、方向変更部は、ノズル本体部の外周面を軸線方向に往復摺動可能に構成された略筒状の摺動部と、当該摺動部に一体に接続され当該摺動部から遠ざかるに伴い内径が漸次拡径されるテーパー形状に構成された拡径部と、を有している。そして、ノズル本体部から径方向に噴出された洗浄液が拡径部の内周面に衝突することによって洗浄液の噴出方向が径方向から当該径方向に交差する方向に変更されるように構成されている。
本形態によれば、簡易な構成で洗浄液の噴出方向を径方向から当該径方向に交差する方向に連続的に変更することができる。
本発明係るコイル状線材の洗浄用ノズル部材の更なる形態によれば、拡径部は、異なるテーパー角を有する複数のテーパー面を備えるように構成されている。
本形態によれば、径方向から噴出される洗浄液を複数のテーパー面それぞれに衝突させることによって、噴出方向を径方向から当該径方向に交差する方向に複数段階に変更することができる。
本発明に係るコイル状線材の洗浄装置の好ましい形態によれば、上述したいずれかの態様の本発明に係るコイル状線材の洗浄用ノズル部材と、方向変更部を駆動するアクチュエータと、当該アクチュエータの駆動を制御する制御装置と、コイル状線材の洗浄用ノズル部材に洗浄液を供給する洗浄液供給装置と、コイル状線材の洗浄用ノズル部材と洗浄液供給装置とを接続する管路部材と、を備えている。
本発明によれば、上述したいずれかの態様の本発明に係るコイル状線材の洗浄用ノズル部材を備えるから、本発明のコイル状線材の洗浄用ノズル部材が奏する効果と同様の効果、例えば、発電量の低下を招くことなく装置の運搬性を確保することができる効果などを奏することができる。
本発明係るコイル状線材の洗浄装置の更なる形態によれば、コイル状線材の洗浄用ノズル部材は、コイル状線材を軸線方向から見た場合に、当該コイル状線材の軸中心を通る仮想鉛直線を挟んで左右両側に配置される第1および第2洗浄用ノズル部材を有しいる。
ここで、本発明における「軸中心」とは、コイル状線材が完全な円筒状の場合には文字通り軸中心が該当するが、コイル状線材が完全な円筒状でない場合にあっては概ね中心となる位置を包含する概念である。
本形態によれば、二つの洗浄用ノズル部材によってコイル状線材の内周側を洗浄することができるため、より洗浄能力の向上を図ることができる。
本発明係るコイル状線材の洗浄装置の更なる形態によれば、第1および第2洗浄用ノズル部材は、径方向に噴出される洗浄液が互いに干渉しないよう少なくとも第1および第2洗浄用ノズル部材の軸中心同士を結ぶ仮想直線の延在方向には洗浄液を噴出しないように構成されている。
本形態によれば、二つの洗浄用ノズル部材によって噴出される洗浄液が互いに干渉する方向には洗浄液を噴出しない構成であるため、コイル状線材の内周側の洗浄効率の向上を図ることができる。
本発明係るコイル状線材の洗浄装置の更なる形態によれば、コイル状線材の洗浄用ノズル部材は、コイル状線材を軸線方向から見た場合に、当該コイル状線材の軸中心よりも上方位置に配置されている。
ここで、本発明における「軸中心」とは、コイル状線材が完全な円筒状の場合には文字通り軸中心が該当するが、コイル状線材が完全な円筒状でない場合にあっては概ね中心となる位置を包含する概念である。
本形態によれば、洗浄用ノズル部材から噴出された洗浄液のうち上方に向かって噴出される洗浄水が、拡散幅が大きくなる前にコイル状線材噴き付けられるため、洗浄液の上方への噴き上がりを抑制することができる。
本発明係るコイル状線材の洗浄装置の更なる形態によれば、コイル状線材の洗浄用ノズル部材は、コイル状線材を挟んで当該コイル状線材の軸線方向両側に配置されている。
本形態によれば、コイル状線材の軸線方向両側からコイル状線材の内周側の洗浄を行うことができるため、洗浄性能をより一層向上することができる。
本発明係るコイル状線材の洗浄装置の更なる形態によれば、制御装置は、コイル状線材の軸線方向一方側に配置された洗浄用ノズル部材の方向変更部の駆動方向と、コイル状線材の軸線方向他方側に配置された洗浄用ノズル部材の方向変更部の駆動方向と、が異なるようにアクチュエータを制御する。
本形態によれば、コイル状線材の軸線方向両側からコイル状線材の内周側に噴出される洗浄液が互いに干渉し合って洗浄効率が低下することを抑制することができるだけでなく、互いに補完し合ってコイル状線材の内周側を洗浄することができるため、洗浄性能の向上を図ることができる。
本発明によれば、装置の設置スペースの省スペース化と洗浄性能向上との両立に資するコイル状線材の洗浄用ノズル部材およびこれを備えるコイル状線材の洗浄装置を提供することができる。
本発明の実施の形態に係る洗浄用ノズル部材20を備えた洗浄装置1の構成の概略を示す構成図である。 本発明の実施の形態に係る洗浄用ノズル部材20およびアクチュエータ50の構成の概略を示す構成図である。 ノズル本体部22の構成の概略を示す構成図である。 スリット形成部材34の構成の概略を示す斜視図である。 スリット形成部材34の構成の概略を示す構成図である。 スライドフランジ24の構成の概略を示す構成図である。 図1の矢印A方向から見た矢視図である。 図1の矢印B方向から見た矢視図である。 図10のD−D断面を示す断面図である。 コイル状線材CWRの洗浄の様子を図1の矢印A方向から見た場合の説明図である。 スリットSLから径方向に噴出された洗浄水がスライドフランジ24によってノズル本体部22の軸線方向に変更される様子を示す説明図である。 スリットSLから径方向に噴出された洗浄水がスライドフランジ24によってノズル本体部22の軸線方向に変更される様子を示す説明図である。 コイル状線材CWRの洗浄の様子を当該コイル状線材CWRの軸線を通る平面で切った断面で見た場合の説明図である。 コイル状線材CWRの洗浄の様子を当該コイル状線材CWRの軸線を通る平面で切った断面で見た場合の説明図である。 コイル状線材CWRの洗浄の様子を当該コイル状線材CWRの軸線を通る平面で切った断面で見た場合の説明図である。 変形例の洗浄用ノズル部材120の構成の概略を示す構成図である。 変形例のスライドフランジ224の構成の概略を示す構成図である。
次に、本発明を実施するための最良の形態を実施例を用いて説明する。
本発明の実施の形態に係る洗浄装置1は、図1に示すように、本発明の実施の形態に係る洗浄用ノズル部材20と、ホース70を介して洗浄用ノズル部材20に接続されたポンプ40と、当該洗浄用ノズル部材20に接続されたアクチュエータ50と、当該アクチュエータ50を制御する制御装置60と、を備え、L形フック90に掛けられたコイル状線材CWRの内周側を洗浄する洗浄装置として構成されている。ホース70は、本発明における「管路部材」に対応し、ポンプ40は、本発明における「洗浄液供給装置」に対応する実施構成の一例である。
洗浄用ノズル部材20は、図2に示すように、ノズル本体部22と、当該ノズル本体部22の外周面に配置されたスライドフランジ24と、から構成されている。洗浄用ノズル部材20は、図1、図7および図8に示すように、コイル状線材CWRを挟んで当該コイル状線材CWRの軸線方向両側に配置されていると共に、各側において二つずつ配置されている。即ち、洗浄用ノズル部材20は、合計4つ配置されている。なお、洗浄用ノズル部材20は、コイル状線材CWRの軸線方向両側の各側において、図7および図8に示すように、コイル状線材CWRの軸中心Pよりも上方(図7および図8の上方)に配置されると共に、当該軸中心Pを通る仮想鉛直線VLに関して線対称となる位置に配置されている。
ノズル本体部22は、内部に流路32aが形成された円筒部32と、当該円筒部32の先端面32b(図3参照)に取り付けられるスリット形成部材34と、を有している。円筒部32の長手方向一端側(図3の右側の図における左側)の先端面32bには、3つのボルト孔BHが形成されている。当該3つのボルト孔BHは、当該先端面32bの円周方向のうち図3の上方部分に片寄って配置されている。また、円筒部32の長手方向他端側(図3の右側の図における右側)の外周面には雄ネジ32cが形成されている。雄ネジ32cには、ソケット23がネジ係合され、当該ソケット23を介してノズル本体部22にはホース70が接続される。さらに、流路32aは、図3に示すように、長手方向の一端側(図3の右側の図における左側)において内径が漸次縮小するテーパー形状に形成されている。言い換えると、流路32aは、長手方向の一端側(図3の右側の図における左側)に絞り部を有しているとも言える。
スリット形成部材34は、図4および図5に示すように、円板部34aと、当該円板部34aから軸線方向(図5の右側の図において左右方向)に突出状に設けられた突出部34bと、から構成されている。円板部34aは、本発明における「プレート部材」に対応し、突出部34bは、本発明における「接続部材」に対応する実施構成の一例である。
円板部34aの外径は、円筒部32の外径とほぼ同じ大きさに形成されている。突出部34bは、略扇状に形成されており、円板部34aに一体に設けられている。突出部34bの外径は円板部34aの外径と同じ大きさに形成されており、突出部34bの内径は円筒部32の先端面32b側の内径、即ち、テーパー形状に絞られた流路32aの流路径とほぼ同じ大きさとなるように形成されている。
また、突出部34bには、円板部34aまで貫通する3つの貫通孔THが形成されている。当該3つの貫通孔THは、円筒部32の先端面32bに形成された3つのボルト孔BHと対応する位置関係に形成されている。即ち、当該3つのボルト孔BHから図示しないボルトを挿通して当該ボルトを円筒部32の3つのボルト孔BHに捩じ込むことによりスリット形成部材34が円筒部32に取り付けられる。こうしてスリット形成部材34が円筒部32に取り付けられることにより、ノズル本体部22の先端部(円筒部32の先端面32b側)にスリットSLが形成される。
スライドフランジ24は、図6に示すように、円筒状のスリーブ部24aと、当該スリーブ部24aの軸方向一端側(図6の中央の図において左側)に一体に接続されたラッパ状部24bと、から構成されており、ブッシュB(図2参照)を介してノズル本体部22の外周面に軸線方向に往復摺動自在に装着される。スライドフランジ24は、本発明における「方向変更部」に対応する実施構成の一例である。また、スリーブ部24aは、本発明における「摺動部」に対応し、ラッパ状部24bは、本発明における「拡径部」に対応する実施構成の一例である。
スリーブ部24aの内径は、ノズル本体部22の円筒部32の外径よりも若干小さく形成されており、スリーブ部24aの内周面には軸線方向(図6の中央の図において左右方向)に互いに離れた位置にブッシュB(図2参照)が装着される2つの環状溝27が形成されている。
ラッパ状部24bは、内外周面ともにスリーブ部24aの軸方向一端側(図6の中央の図において左側)から離れるに伴い漸次拡径するテーパー形状に形成されている。なお、ラッパ状部24bの内周面は、第1テーパー面28aおよび第2テーパー面28bの2段階テーパー形状に形成されている。具体的には、ラッパ状部24bの内周面のうち根本側(スリーブ部24aとの接続部寄り部分)にはテーパー角θ1を有する第1テーパー面28aが形成され、先端側(図6の中央の図において左端側)にはテーパー角θ2を有する第2テーパー面28bが形成されている。ここで、テーパー角θ1はテーパー角θ2よりも小さな角度となるように構成されている(θ1<θ2)。
こうして構成されコイル状線材CWRの軸線方向両側の各側に配置される各一対の洗浄用ノズル部材20は、図9に示すように、突出部34b同士が互いに向かい合う位置関係で設置される。言い換えると、スリットSL同士が互いに反対方向を向く位置関係で設置される。
アクチュエータ50は、図2に示すように、シリンダ50aと、ロッド50bと、を有しており、図示しないモータが駆動されることによってロッド50bが軸線方向に往復移動される電動シリンダとして構成されている。アクチュエータ50は、ロッド50bがブラケット52を介して洗浄用ノズル部材20のスライドフランジ24に接続されている。これにより、スライドフランジ24がノズル本体部22の外周面上を軸線方向に往復摺動される。
制御装置60は、図示しないCPUを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPUの他に処理プログラムを記憶するROM(図示せず)と、データを一時的に記憶するRAM(図示せず)と、入出力ポートおよび通信ポート(いずれも図示せず)とを備えいる。制御装置60からは、アクチュエータ50への駆動信号などが出力ポートを介して出力されている。
次に、こうして構成された洗浄装置1の動作、特に、洗浄用ノズル部材20によってコイル状線材CWRの内周側に噴出される洗浄液としての洗浄水の様子について説明する。コイル状線材CWRの内周側の洗浄が開始されると、ポンプ40が駆動されてポンプ40からホース70を介して洗浄用ノズル部材20に洗浄水が供給される(図1参照)。洗浄用ノズル部材20に供給された洗浄水は、流路32aを通ってスリットSLから径方向に向かって噴出される。
スリットSLから径方向に向かって噴出された洗浄水は、スライドフランジ24の内周面に衝突してその噴出方向が径方向と交差する方向、即ち、コイル状線材CWRの内周側に向かう方向に変更される。ここで、スライドフランジ24の内周面は2段階テーパー形状に構成されているため、洗浄水が第2テーパー面28bと衝突する際には、図11に示すように、洗浄水は第2テーパー面28bに誘導されて洗浄用ノズル部材20の軸線に対して角度θ2をもってコイル状線材CWRの内周側に向けて噴出される。一方、洗浄水が第1テーパー面28aと衝突する際には、図12に示すように、洗浄水は第1テーパー面28aに誘導されて洗浄用ノズル部材20の軸線に対して角度θ1をもってコイル状線材CWRの内周側に向けて噴出される。
即ち、制御装置60によってアクチュエータ50を駆動してスライドフランジ24をホース70に近づく方向に摺動させることによって、コイル状線材CWRの内周面のうち洗浄用ノズル部材20に近い側の内周面を重点的に洗浄することができ、制御装置60によってアクチュエータ50を駆動してスライドフランジ24をホース70から遠ざかる方向に摺動させることによって、コイル状線材CWRの内周面のうち洗浄用ノズル部材20から遠い側の内周面を重点的に洗浄することができる。
ここで、コイル状線材CWRの軸線方向両側に配置された洗浄用ノズル部材20においてスライドフランジ24の摺動方向を互いに逆方向となるようにアクチュエータ50を制御装置60によって駆動制御することによって、コイル状線材CWRの軸線方向両側に配置された洗浄用ノズル部材20から噴出される洗浄水がお互いに補完し合う相乗効果を発揮してコイル状線材CWRの長手方向全域に亘ってコイル状線材CWRの内周面を効果的に洗浄することができる。
具体的には、図13に示すように、コイル状線材CWRの軸線方向一端側(図13の左側)に配置された洗浄用ノズル部材20のスライドフランジ24をホース70から遠ざかる方向に摺動させると共に、コイル状線材CWRの軸線方向他端側(図13の右側)に配置された洗浄用ノズル部材20のスライドフランジ24をホース70に近づく方向に摺動させることによって、コイル状線材CWRの軸線方向他端側(図13の右側)寄りの内周面を重点的に洗浄することができる。
また、これとは逆に、図14に示すように、コイル状線材CWRの軸線方向一端側(図14の左側)に配置された洗浄用ノズル部材20のスライドフランジ24をホース70に近づく方向に摺動させると共に、コイル状線材CWRの軸線方向他端側(図14の右側)に配置された洗浄用ノズル部材20のスライドフランジ24をホース70から遠ざかる方向に摺動させることによって、コイル状線材CWRの軸線方向他端側(図14の左側)寄りの内周面を重点的に洗浄することができる。
さらに、図15に示すように、コイル状線材CWRの軸線方向一端側(図15の左側)に配置された洗浄用ノズル部材20のスライドフランジ24と、コイル状線材CWRの軸線方向他端側(図15の右側)に配置された洗浄用ノズル部材20のスライドフランジ24と、洗浄用ノズル部材20の軸線方向においてほぼ同じ位置となるよう摺動させることによって、コイル状線材CWRの軸線方向の中央部近傍の内周面を重点的に洗浄することができる。
なお、洗浄水をスリットSLによって径方向に噴出させる構成であるため、洗浄水を連続した扇形状に噴出させることができる。これにより、コイル状線材CWRの内周面の円周方向にムラなく洗浄水を噴き付けることができる。
また、スリットSLが互いに反対方向を向くように洗浄用ノズル部材20が設置される構成であるため、図10に示すように、並列配置された洗浄用ノズル部材20から噴出される洗浄水同士が互いに干渉することを抑制することができる。これにより、洗浄性能の低下を抑制することができる。
さらに、洗浄用ノズル部材20が、コイル状線材CWRの軸中心Pよりも鉛直方向において上側に配置される構成であるため、洗浄用ノズル部材20から噴出される洗浄水のうち上方に向かって噴出される洗浄水が、拡散幅が大きくなる前にコイル状線材CWRに噴き付けることができる。これにより、洗浄液の上方への噴き上がりを抑制することができる。
以上、本発明の実施の形態に係る洗浄用ノズル部材20を備える洗浄装置1によれば、洗浄用ノズル部材20をコイル状線材CWRの内外に往復移動させなくても、コイル状線材CWRの内周面を効果的に洗浄することができるため、洗浄用ノズル部材20を往復移動させるためのスペースが必要なくなり、装置を設置するための必要スペースを大幅に縮小することができる。
本実施の形態では、コイル状線材CWRの軸線方向両側の各側それぞれに2つの洗浄用ノズル部材20を配置する構成としたが、これに限らない。コイル状線材CWRの軸線方向両側の各側それぞれに洗浄用ノズル部材20を1つのみ配置する構成としても良いし、3つ以上配置する構成としても良い。また、コイル状線材CWRの軸線方向両側の各側に配置する洗浄用ノズル部材20の個数を変えても良い。
本実施の形態では、コイル状線材CWRの軸線方向両側に洗浄用ノズル部材20を配置する構成としたが、コイル状線材CWRの軸線方向の一方側のみに洗浄用ノズル部材20を配置する構成としても良い。
本実施の形態では、コイル状線材CWRの軸中心Pよりも鉛直方向において上側に洗浄用ノズル部材20を配置する構成としたが、これに限らない。コイル状線材CWRの軸中心Pと同じ高さ位置に洗浄用ノズル部材20を配置する構成としても良いし、コイル状線材CWRの軸中心Pよりも鉛直方向において下側に洗浄用ノズル部材20を配置する構成としても良い。また、コイル状線材CWRの軸中心Pを通る仮想鉛直線VLを挟んで一方側に配置された洗浄用ノズル部材20と当該仮想鉛直線VLを挟んで他方側に配置された洗浄用ノズル部材20とが異なる高さ位置に配置される構成としても良い。
本実施の形態では、スリット形成部材34は、円板部34aと突出部34bとが一体に形成される構成としたが、円板部34aと突出部34bとは別体であっても良い。
本実施の形態では、スリット形成部材34の円筒部32への取り付け位置は固定としたが、これに限らない。例えば、円筒部32の先端面32bに3つ以上のボルト孔BHを形成して、当該ボルト孔BHの孔位置に合せてスリット形成部材34の取り付け位置を調整可能な構成としも良い。
本実施の形態では、ノズル本体部22の軸線方向から見た場合に、スリットSLが略扇状を有する構成としたが、これに限らない。例えば、図16の変形例の洗浄用ノズル部材120に例示するように、ノズル本体部122の軸線方向から見た場合に、スリットSLが円環状を有する構成としても良い。
変形例の洗浄用ノズル部材120は、図16に示すように、ノズル本体部122の円筒部132の流路132a内に十字ブラケット136をボルトによって取り付けると共に、当該十字ブラケット136に支柱ブラケット138をボルトによって取り付け、当該支柱ブラケット138に円板部134aをボルトによって取り付ける構成である。これにより、円筒部32の先端面132bと円板部134aとの間に、円筒部132の軸線方向から見た場合に円環状のスリットSLが形成される。なお、円板部134aは、円筒部132の外径とほぼ同じ外径を有する円板として構成されている。円板部134a、十字ブラケット136および支柱ブラケット138によってスリット形成部材134が構成される。
本実施の形態では、スライドフランジ24の内周面を第1テーパー面28aおよび第2テーパー面28bの2段階テーパー形状に形成する構成としたが、これに限らない。例えば、スライドフランジ24の内周面を1段階のテーパー形状に形成する構成としても良いし、スライドフランジ24の内周面を3段階以上のテーパー形状に形成する構成としても良い。
本実施の形態では、コイル状線材CWRの軸線方向一端側に配置された洗浄用ノズル部材20と、コイル状線材CWRの軸線方向他端側に配置された洗浄用ノズル部材20のスライドフランジ24と、では、摺動方向が互いに逆方向となるようにアクチュエータ50を制御装置60によって駆動制御する構成としたが、コイル状線材CWRの軸線方向一端側に配置された洗浄用ノズル部材20と、コイル状線材CWRの軸線方向他端側に配置された洗浄用ノズル部材20のスライドフランジ24と、で摺動方向が互いに同じ方向となるようにアクチュエータ50を制御装置60によって駆動制御する構成としても良い。
本実施の形態では、スライドフランジ24のラッパ状部24bの内周面には、何も設けない構成としたが、図17に示す変形例のスライドフランジ224に例示するように、スライドフランジ224のラッパ状部224bの内周面には複数の整流リブ229を設ける構成としても良い。当該構成によれば、整合リブ229によってラッパ状部224bの内周面に衝突した洗浄水がコイル状線材CWRの内周側に向かう方向に整流されるため、より効率的にコイル状線材CWRの内周面の洗浄を行うことができる。
本実施形態は、本発明を実施するための形態の一例を示すものである。したがって、本発明は、本実施形態の構成に限定されるものではない。
1 洗浄装置(コイル状線材の洗浄装置)
20 洗浄用ノズル部材(コイル状線材の洗浄用ノズル部材)
22 ノズル本体部(ノズル本体部)
24 スライドフランジ(方向変更部)
24a スリーブ部(摺動部)
24b ラッパ状部(拡径部)
27 環状溝
28a 第1テーパー面(テーパー面)
28b 第2テーパー面(テーパー面)
32 円筒部
32a 流路(流路)
32b 先端面
32c 雄ネジ
34 スリット形成部材
34a 円板部(プレート部材)
34b 突出部(接続部材)
40 ポンプ(洗浄液供給装置)
50 アクチュエータ(アクチュエータ)
50a シリンダ
50b ロッド
52 ブラケット
60 制御装置(制御装置)
70 ホース(管路部材)
90 L形フック
120 洗浄用ノズル部材(コイル状線材の洗浄用ノズル部材)
122 ノズル本体部(ノズル本体部)
132 円筒部
132a 流路(流路)
132b 先端面
134 スリット形成部材
134a 円板部(プレート部材)
136 十字ブラケット(接続部材)
138 支柱ブラケット(接続部材)
224 スライドフランジ(方向変更部)
224a スリーブ部(摺動部)
224b ラッパ状部(拡径部)
229 整流リブ
CWR コイル状線材(コイル状線材)
P コイル状線材の軸中心
VL 仮想鉛直線
BH ボルト孔
TH 貫通孔
SL スリット(スリット)
B ブッシュ
θ1 テーパー角
θ2 テーパー角

Claims (12)

  1. コイル状線材の内周側を洗浄するための洗浄液を噴出するコイル状線材の洗浄用ノズル部材であって、
    内部に前記洗浄液が流れる流路を有し、該洗浄液を径方向に噴出するよう構成された略筒状のノズル本体部と、
    該ノズル本体部から径方向に噴出される前記洗浄液の噴出方向を前記径方向から該径方向に交差する方向に連続的に変更可能な方向変更部と、
    を備えるコイル状線材の洗浄用ノズル部材。
  2. 前記ノズル本体部は、前記流路に連通するよう前記ノズル本体部の軸線方向に交差する方向に切り欠かれたスリットを有しており、該スリットによって前記洗浄液が径方向に噴出されるよう構成されている
    請求項1に記載のコイル状線材の洗浄用ノズル部材。
  3. 前記ノズル本体部は、前記流路が該ノズル本体部の先端において開口するよう構成されていると共に、前記ノズル本体部の先端から所定距離離れた位置において前記開口に対向するよう配置されたプレート部材と、該プレート部材を前記ノズル本体部の先端に接続する接続部材と、を有しており、
    前記ノズル本体部の先端と前記プレート部材との間に形成される隙間によって前記スリットが形成されるよう構成されている
    請求項2に記載のコイル状線材の洗浄用ノズル部材。
  4. 前記接続部材は、前記隙間の一部を塞ぐよう構成されている
    請求項3に記載のコイル状線材の洗浄用ノズル部材。
  5. 前記方向変更部は、前記ノズル本体部の外周面を前記軸線方向に往復摺動可能に構成された略筒状の摺動部と、該摺動部に一体に接続され該摺動部から遠ざかるに伴い内径が漸次拡径されるテーパー形状に構成された拡径部と、を有しており、
    前記ノズル本体部から径方向に噴出された前記洗浄液が前記拡径部の内周面に衝突することによって前記洗浄液の噴出方向が前記径方向から該径方向に交差する方向に変更されるよう構成されている
    請求項1ないし4のいずれか1項に記載のコイル状線材の洗浄用ノズル部材。
  6. 前記拡径部は、異なるテーパー角を有する複数のテーパー面を備えるよう構成されている
    請求項5に記載の洗浄用ノズル部材。
  7. 請求項1ないし6のいずれか1項に記載のコイル状線材の洗浄用ノズル部材と、
    前記方向変更部を駆動するアクチュエータと、
    該アクチュエータの駆動を制御する制御装置と、
    該コイル状線材の洗浄用ノズル部材に前記洗浄液を供給する洗浄液供給装置と、
    前記コイル状線材の洗浄用ノズル部材と前記洗浄液供給装置とを接続する管路部材と、
    を備える
    コイル状線材の洗浄装置。
  8. 前記コイル状線材の洗浄用ノズル部材は、前記コイル状線材を軸線方向から見た場合に、該コイル状線材の軸中心を通る仮想鉛直線を挟んで左右両側に配置される第1および第2洗浄用ノズル部材を有しいる
    請求項7に記載のコイル状線材の洗浄装置。
  9. 前記第1および第2洗浄用ノズル部材は、前記径方向に噴出される前記洗浄液が互いに干渉しないよう少なくとも前記第1および第2洗浄用ノズル部材の軸中心同士を結ぶ仮想直線の延在方向には前記洗浄液を噴出しないよう構成されている
    請求項8に記載のコイル状線材の洗浄装置。
  10. 前記コイル状線材の洗浄用ノズル部材は、前記コイル状線材を軸線方向から見た場合に、該コイル状線材の軸中心よりも上方位置に配置されている
    請求項7ないし9のいずれか1項に記載のコイル状線材の洗浄装置。
  11. 前記コイル状線材の洗浄用ノズル部材は、前記コイル状線材を挟んで該コイル状線材の軸線方向両側に配置されている
    請求項7ないし10のいずれか1項に記載のコイル状線材の洗浄装置。
  12. 前記制御装置は、前記コイル状線材の軸線方向一方側に配置された前記洗浄用ノズル部材の前記方向変更部の駆動方向と、前記コイル状線材の軸線方向他方側に配置された前記洗浄用ノズル部材の前記方向変更部の駆動方向と、が異なるよう前記アクチュエータを制御する
    請求項11に記載のコイル状線材の洗浄装置。
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