JP2017165387A - 車両のラジエータシュラウド - Google Patents
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Abstract
【課題】シュラウド内の空気を効率よく排出してシュラウド表面の空気抵抗を低減することができる車両のラジエータシュラウドを提供する。【解決手段】自動二輪車1の燃料タンク16の前方下方に配設されたラジエータ35に走行風を導入するために車幅方向左右に配設されるシュラウド部材100を有する車両のラジエータシュラウドにおいて、シュラウド部材100を、燃料タンク16前部に位置する後方支持部108とラジエータ35より前方で支持される前方支持部101とによって車体に支持する。後方支持部108と前方支持部101との間に形成される、車幅方向に最も張り出した最外部Mにかかるように貫通孔としてのスリット102を設け、スリット102の後端縁に沿って車幅方向内側に立設するガイド壁203を具備する。シュラウド部材100の後方支持部108で共締めされるサイドカウル200にガイド壁203を設ける。【選択図】図5
Description
本発明は、車両のラジエータシュラウドに係り、特に、走行風の流れを整えてラジエータの冷却効率を高める車両のラジエータシュラウドに関する。
従来から、エンジンの冷却水を放熱するラジエータに走行風を効率よく当てるため、ラジエータの周囲に設けられるラジエータシュラウドが知られている。このようなラジエータシュラウドは、ラジエータを囲う比較的大きな外装部品となるため、ラジエータシュラウドの外側表面に沿って流れる空気の空気抵抗を考慮して設計する必要がある。
特許文献1には、ラジエータシュラウドの後方側に、シュラウド内の空気を車幅方向外側後方に排出する複数のスリットを設け、この排出空気によってシュラウドの外側表面に沿って流れる空気を剥離して空気抵抗を低減するようにした自動二輪車のラジエータシュラウドが開示されている。
しかし、特許文献1に開示されたラジエータシュラウドでは、空気排出用のスリットが車幅方向の最外部に配置されていないので、この部分では空気抵抗の低減効果を得ることができなかった。また、スリットの位置だけでなく、空気抵抗をより一層低減できる構造に関しても依然として工夫の余地があった。
本発明の目的は、上記従来技術の課題を解決し、シュラウド内の空気を効率よく排出してシュラウド表面の空気抵抗を低減することができる車両のラジエータシュラウドを提供することにある。
前記目的を達成するために、本発明は、車両(1)の燃料タンク(16)の前方下方に配設されたラジエータ(35)に走行風を導入するために車幅方向左右に配設されるシュラウド部材(100)を有する車両のラジエータシュラウドにおいて、前記シュラウド部材(100)は、燃料タンク(16)前部に位置する後方支持部(108)と前記ラジエータ(35)より前方で支持される前方支持部(101)とによって車体に支持され、前記後方支持部(108)と前記前方支持部(101)との間に、車幅方向に最も張り出した最外部(M)が形成され、前記最外部(M)にかかるように貫通孔としてのスリット(102)が設けられており、前記スリット(102)の後端縁に沿って車幅方向内側に立設するガイド壁(203)を具備する点に第1の特徴がある。
また、前記シュラウド部材(100)の後端部に前記後方支持部(108)で共締めされると共に、前記シュラウド部材(100)と連続的な面を構成するサイドカウル(200)を具備し、前記ガイド壁(203)が、前記サイドカウル(200)の前端部に設けられている点に第2の特徴がある。
また、前記スリット(102)は、車体上下方向に縦長形状とされると共に、その上部が車幅方向内側に湾曲して形成されており、前記後方支持部(108)が、前記燃料タンク(16)の前部に設けられており、前記シュラウド部材(100)の上端部に、車幅方向内側に屈曲する天井壁(107)が形成されており、前記スリット(102)より車体後方側の前記天井壁(107)に上面開口部(106)が形成されている点に第3の特徴がある。
また、前記前方支持部(101)は、前記車両(1)のヘッドライト(8)と車体前後方向で重なる位置に配設されている点に第4の特徴がある。
さらに、前記スリット(102)の車体下方で、かつ前記ラジエータ(35)の車幅方向外側の位置に、前記ラジエータ(35)に沿って上下方向に長尺の第2スリット(601(113),602(114))が形成されており、前記第2スリット(601(113),602(114))の後端縁に沿って車幅方向内側に立設する第2ガイド壁(612,614)を備え、前記第2スリット(601(113),602(114))の後方に、前記ラジエータ(35)を通過した空気が排出されるように、車体後方に向かって車幅方向内側に傾斜する側方開口(90)が形成されている点に第5の特徴がある。
第1の特徴によれば、前記シュラウド部材(100)は、燃料タンク(16)前部に位置する後方支持部(108)と前記ラジエータ(35)より前方で支持される前方支持部(101)とによって車体に支持され、前記後方支持部(108)と前記前方支持部(101)との間に、車幅方向に最も張り出した最外部(M)が形成され、前記最外部(M)にかかるように貫通孔としてのスリット(102)が設けられており、前記スリット(102)の後端縁に沿って車幅方向内側に立設するガイド壁(203)を具備するので、シュラウド部材の内側を通る空気がガイド壁に当たることで、スリットから積極的に車幅方向外側に排出することが可能となる。これにより、シュラウド部材の最外部の表面に沿って流れる空気の剥離を促して、走行風による空気抵抗を低減することができる。また、車体前後方向に離間した支持部でシュラウド部材を車体に固定することで、シュラウド部材の剛性を高めることなく走行風によるシュラウド部材の変形を防ぐことが可能となり、シュラウド部材の軽量化を図ることができる。
第2の特徴によれば、前記シュラウド部材(100)の後端部に前記後方支持部(108)で共締めされると共に、前記シュラウド部材(100)と連続的な面を構成するサイドカウル(200)を具備し、前記ガイド壁(203)が、前記サイドカウル(200)の前端部に設けられているので、ガイド壁をシュラウド部材と別部品とすることで、シュラウド部材の平面部から板状の壁を立設させる必要がなく、樹脂成形型の形状を簡単にすることができる。また、シュラウド部材とサイドカウルとを共締め固定することで、スリットとガイド壁との位置精度を高めることが可能となる。
第3の特徴によれば、前記スリット(102)は、車体上下方向に縦長形状とされると共に、その上部が車幅方向内側に湾曲して形成されており、前記後方支持部(108)が、前記燃料タンク(16)の前部に設けられており、前記シュラウド部材(100)の上端部に、車幅方向内側に屈曲する天井壁(107)が形成されており、前記スリット(102)より車体後方側の前記天井壁(107)に上面開口部(106)が形成されているので、スリットよりも上方でシュラウド部材の内側を流れる走行風を上面開口部から上方へ向けて排出することができる。これにより、運転者に直接当たらないようにシュラウド部材の内側の空気を効率よく排出し、高速走行時の車体の操作性を向上させることができる。また、燃料タンクの前方に防風スクリーンを備える車両では、スクリーンの裏面側に生じる負圧を低減する効果も得ることができる。
第4の特徴によれば、前記前方支持部(101)は、前記車両(1)のヘッドライト(8)と車体前後方向で重なる位置に配設されているので、前方支持部および後方支持部の間隔を広くすることで、シュラウド部材を安定的に車体に支持することが可能となる。
第5の特徴によれば、前記スリット(102)の車体下方で、かつ前記ラジエータ(35)の車幅方向外側の位置に、前記ラジエータ(35)に沿って上下方向に長尺の第2スリット(601(113),602(114))が形成されており、前記第2スリット(601(113),602(114))の後端縁に沿って車幅方向内側に立設する第2ガイド壁(612,614)を備え、前記第2スリット(601(113),602(114))の後方に、前記ラジエータ(35)を通過した空気が排出されるように、車体後方に向かって車幅方向内側に傾斜する側方開口(90)が形成されているので、ラジエータとシュラウド部材の内壁との間を通る走行風が第2スリットから車幅方向外側に排出されるため、ラジエータを通過した温風が側方開口から排出されることを妨げることがなくなり、シュラウド部材の内側の熱を効率よく排出することができる。
ることが可能となる。
ることが可能となる。
以下、図面を参照して本発明の好ましい実施の形態について詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る自動二輪車1の右側面図である。自動二輪車1は、動力源としてのエンジン30の駆動力を後輪WRに伝達して走行するオフロードタイプの鞍乗型車両である。
車体フレーム17の車体前方端部には、不図示のステアリングステムを揺動自在に軸支するヘッドパイプ15が設けられている。前輪WFを回転自在に軸支する左右一対のフロントフォーク4は、ヘッドパイプ15の上下でステアリングステムに固定されたトップブリッジ12およびボトムブリッジ9によって支持されている。前輪WFの車幅方向左側には、ブレーキディスク3およびブレーキキャリパ2が配設されている。トップブリッジ12に固定される操向ハンドル14には、左右一対のバックミラー13が取り付けられている。
エンジン30は車体フレーム17の下部に配設されており、車体フレーム17の後端下部には、後輪WRを回転自在に軸支するスイングアーム26の前端部を揺動自在に軸支するピボット27が配設されている。スイングアーム26の前方側は、リヤクッション29によって車体フレーム17に吊り下げられている。ピボット27の下方には左右一対の足乗せステップ28が取り付けられている。後輪WRの車幅方向右側には、ブレーキディスク700およびブレーキキャリパ24が配設される。
操向ハンドル14の前方には、ヘッドパイプ15側に固定されたヘッドライト8、左右一対のウインカ装置7、速度計や距離計等の情報を表示するメータ装置11、ヘッドライト8の周囲までを覆う大型のスクリーン10が配設されている。ウインカ装置7の下方には、フロントフォーク4に固定されたフロントフェンダ5が配設されている。フロントフェンダ5の車幅方向左右には、左右一対のサイドリフレクタ6が取り付けられている。
操向ハンドル14とシート19の間には、車体フレーム17に固定される燃料タンク16が配設されている。シート19の下方にはサイドカウル18が配設されており、シート19の後方にはシートカウル20が配設されている。シートカウル20の後部には、尾灯装置21、左右一対の後側ウインカ装置7が配設されている。尾灯装置21の下方には、リヤフェンダおよび後側のサイドリフレクタ22を含む後部装置500が配設されている。エンジン30の燃焼ガスは、車幅方向右側のマフラ23から排出される。
フロントフォーク4の車幅方向外側には、ラジエータシュラウドを構成する左右一対のシュラウド部材100が配設されている。シュラウド部材100の後部には、第1カバー部材としての左右一対のサイドカウル200が連結されている。サイドカウル200の下端部は、車幅方向中央に位置する第2カバー部材としてのアンダカウル400を介して連結されている。アンダカウル400の前端には、車幅方向中央に位置する第3カバー部材としてのフロントロアカウル300が連結されている。フロントロアカウル300の車幅方向外側の両端部は、それぞれサイドカウル200に連結されている。シュラウド部材100、サイドカウル200、アンダカウル400およびフロントロアカウル300は、それぞれ硬質樹脂等で形成することができる。
図2は、図1の一部拡大図である。シュラウド部材100の前方側は、前方支持部101によって車体側に支持されている。シュラウド部材100の下方側は、下方支持部603によって車体側に支持されている。シュラウド部材100の後方側には、縦長の貫通孔としてのスリット102、第2スリット601,602が形成されている。第2スリット601,602はラジエータ35の側方に位置している。
第2スリット601,602が形成されている部分は、第2スリット601,602と同一形状の貫通孔が形成されたシュラウド部材100の車幅方向外側に重ねられた化粧部材600で構成されている。化粧部材600の後端縁は、サイドカウル200の前端縁と離間しており、これにより、ラジエータ35を通過した熱風を外側に排出する側方開口90が形成される。側方開口90の上側には開口カバー32が設けられている。
サイドカウル200の上部は、スリット102の後方でシュラウド部材100に連結されている。サイドカウル200の後部は、サイドカウル支持部201,202によって車体側に支持されている。
フロントロアカウル300には、上側共締め部301および下側共締め部302がそれぞれ左右一対で設けられている。上側共締め部301は、サイドカウル200と共締めされ、一方、下側共締め部302は、サイドカウル200およびアンダカウル400と共締めされている。
フロントロアカウル300は、エンジン30のクランクケース30aの前面を覆っている。アンダカウル400は、クランクケース30aの下面を覆うと共に排気管40を保護する機能を有する。
図3は、自動二輪車1の正面図である。また、図4は図1のIV−IV線断面図である。スクリーン10は、左右非対称形状のヘッドライト8を覆うフロントカウルとしても機能する。ヘッドライト8の下部には、複数の電装品を収納する電装品ボックス50が配設されている。操向ハンドル14のグリップ部分には、ナックルガード34が設けられており、右側の操向ハンドル14には、ETC車載器33が取り付けられている。
左右一対のシュラウド部材100およびサイドカウル200は、取り付け部分等の形状が補機類の形状に対応しているのみで、表面側は左右対称形状とされる。ラジエータ35は、左側シュラウド部材100Lの内側に配設されている。ラジエータ35の前面側には、フロントフォーク4の外側から導入される走行風をラジエータ35の正面に導くルーバ36が配設されている。右側シュラウド部材100Rの内側には、車幅方向外側から、給水用のキャップ51を有する冷却水タンク53、レギュレータ52、ABSモジュレータ55の順で配設されている。これらの車体前方側は、インナーカウル54で覆われている。インナーカウル54の前面には、ホーン39が配設されている。フロントロアカウル300の略中央には、泥等の侵入を防ぎつつ走行風を取り入れるパンチホール部315が形成されている。
前記したように、フロントロアカウル300は、左右一対の上側共締め部301によってサイドカウル200と共締めされると共に、左右一対の下側共締め部302によってサイドカウル200およびアンダカウル400と共締めされている。
図5は、図2の一部拡大図である。シュラウド部材100の後方側の上部に設けられるスリット102は、シュラウド部材100のうち車幅方向に最も張り出した最外部Mにかかるように形成されている。シュラウド部材100の後端部とサイドカウル200の前端部とは、外観上は接合線56で仕切られている。しかし、シュラウド部材100の裏面側では、サイドカウル200の前端から延出する重ねしろ部204がスリット102の後端縁近傍まで延出するように構成されている。
図6は、自動二輪車1のハンドルまわりの拡大平面図である。操向ハンドル14とメータ装置11との間には、イグニッションスイッチのキーシリンダ57が配設されている。操向ハンドル14の右側には、右側ハンドルスイッチ60、スロットルグリップ59および前輪ブレーキレバー58が取り付けられている。一方、操向ハンドル14の左側には、左側ハンドルスイッチ63、ハンドルグリップ62およびクラッチレバー61が取り付けられている。燃料タンク16の上面には、キーシリンダ付きの燃料キャップ64が設けられている。
図2に示したように、シュラウド部材100の前方側は前方支持部101で支持されている。一方、シュラウド部材100の後方側は、操向ハンドル4より車体後方側の後方支持部108で支持されている。燃料タンク16の前端部に位置する後方支持部108は、シュラウド部材100の上端部から車幅方向内側に屈曲して延出する天井壁107に設けられている。後方支持部108の車幅方向外側には、ルーバ付きの上面開口部106が設けられている。
上面開口部106は、スリット102(図2,5参照)の上方かつ後方に位置する。これにより、スリット102よりも上方でシュラウド部材100の内側を流れる走行風を、運転者に直接当たらないように上面開口部106から上方へ向けて排出することができる。また、シュラウド部材100の内側の空気を排出することで、高速走行時の車体の操作性を向上させると共に、スクリーン10の後方側に生じる負圧も低減される。
シュラウド部材100は、車体前後方向に離間した前方支持部101および後方支持部108によって車体に支持されるので、シュラウド部材100の剛性を高めることなく、走行風によるシュラウド部材100の変形を防ぎつつ軽量化を図ることができる。
図7は、右側のサイドカウル200の右側面図であり、図8は同正面図(車体正面視)である。サイドカウル200の上部分207は、燃料タンク16の下部から車体フレーム17にかけての範囲を覆い、車体前方側へのえぐり部212によって車体フレーム17をより多く見せるデザインが与えられている。上部分207の後端部には、サイドカウル18の前端に係合する位置決め板209,211と、サイドカウル支持部201を構成するボス210とが設けられている。
上部分207の前端部には、シュラウド部材100の内側に隠れる重ねしろ部204が設けられている。重ねしろ部204の天井壁206には、締結部材が貫通する貫通孔215が設けられている。また、重ねしろ部204の前端部には、車体前方からの走行風をスリット102から効果的に排出するために走行風の向きを変えるガイド壁203が設けられている。
サイドカウル200のえぐり部212の下方で後方に張り出す中部分214は、円形のクランクケースカバーを除いてクランクケース30aからシリンダヘッドまでを覆うように形成されている。中部分214には、サイドカウル支持部202を構成するボス213が設けられている。
中部分214から前方下方に延出する下部分219には、シュラウド部材100の下端部と結合される取付ステー220が設けられている。また、下部分219の下端部には、アンダカウル400と係合する係合爪216,217が設けられている。取り付けステー220と係合爪216,217との間で、車体前方下方の縁部には、上側共締め部301を構成する上側受け部223が設けられている。上側受け部223は、下部分219の前端部から車体中央側に屈曲した形状とされる。上側受け部223の中央には、雌ネジが形成された係合部材としてのクリップナット610が取り付けられている。
そして、上側受け部223の下方には、下側共締め部301を構成する受け部としての下側受け部218が設けられている。クリップナット610が係合される下側受け部218は、延出部250の先端に設けられている。延出部250は、下部分219の前端部から車体中央側に大きく延出する形状とされている。
図9は、右側のシュラウド部材100の右側面図であり、図10は同正面図(車体正面視)である。シュラウド部材100の上部分105の前端部には、貫通孔104を有して前方支持部101を構成するボス103が形成されている。また、スリット102の上方に位置する天井壁107には、後方支持部108を構成する貫通孔120が形成されている。
上部分105の後方側に形成されるスリット102は、前方支持部101と後方支持部108との間に位置する最外部M(図5,10参照)にかかるように形成されている。そして、シュラウド部分100とサイドカウル200とを連結すると、スリット102の後端縁に沿って車幅方向内側にガイド壁203が立設することとなる。
ガイド壁203が設けられることにより、シュラウド部材100の内側を通る空気がガイド壁203に当たって車幅方向外側に向きを変えやすくなる。これにより、スリット102から積極的に車幅方向外側に排出することができ、シュラウド部材100の最外部Mの表面に沿って流れる空気の剥離を促して、走行風による空気抵抗を低減することが可能となる。
そして、ガイド壁203は、シュラウド部材100ではなくサイドカウル200の前端部に設けられている。これにより、ガイド壁203がシュラウド部材100と別部品となり、シュラウド部材100の平面部から板部材を立設させる必要がなく、樹脂成形型の形状を簡単にして製造コストを低減することができる。また、シュラウド部材100とサイドカウル200とを共締め固定することで、スリット102とガイド壁203との位置精度も高められる。
図9を参照して、シュラウド部材100の中部分115の後方側には、化粧部材600が取り付けられる合わせ面部109が設けられている。合わせ面部109には、化粧部材600に形成される第2スリット601,602と略同一形状の貫通孔113,114が形成されている。合わせ面部109に化粧部材600を取り付けると、両者の平面部が当接して、第2スリット601,602と貫通孔113,114とが連通する。
本実施形態では、第2スリット601,602(貫通孔113,114)にも、ガイド壁203と同様に走行風の向きを変えるための第2ガイド壁612,614が設けられる。この第2ガイド壁612,614は、化粧部材600の裏面側に形成されている。
なお、合わせ面部109の下端部近傍には、貫通孔111を有して下方支持部603(図2参照)を構成するボス112が設けられている。また、シュラウド部材100の下部分118には、サイドカウル200の取付ステー220に係合する係合部116,117が形成されている。
図11は、図3のXI−XI線断面図である。ヘッドライト8の車体下方側に配設される電装品ボックス50は、ヘッドパイプ15から前方に延びるステーを介して車体側に支持されている。シュラウド部材100の前方支持部101は、電装品ボックス50に連結されて車幅方向外側に延びるステー65によって構成されている。電装品ボックス50には、左右のウインカ装置7も支持されている。ヘッドパイプ15には、ステアリングステム66が回動自在に軸支されている。
スリット102の後端縁から車幅方向内側に延びるガイド壁203は、車幅方向左側ではラジエータ35の前方寄りに位置し、車幅方向右側では給水用のキャップ51とレギュレータ52との間に位置している。左右のガイド壁203は、補機類の形状に沿って互いに若干形状が異なるが、スリット102の配置は左右対称でありガイド壁203による効果も同様に発揮される。
図12は、右側の化粧部材600の右側面図である。また、図13は同正面図(車体正面視)である。化粧部材600の前方縁部には、シュラウド部材100に係合する位置決め板604,605,606,607,610が形成されている。また、化粧部材600の上部後端部には、サイドカウル200の前端に係合する位置決め板611が形成されている。化粧部材600の下端部近傍には、貫通孔609を有して下方支持部603(図2参照)を構成するボス608が設けられている。
なお、本実施形態に係る第2ガイド壁203は、下側の第2スリット602においては後端縁部の全体にわたって設けられているが、上側の第2スリット601においては、下方寄りの位置にのみ設けられる。これは、上側の第2スリット61の上部が、車体上方に向かって湾曲したデザインとされていることに対応し、平面部に立設するガイド壁を直線形状部分のみとして、製造コストや組み立て容易性を確保するためである。
図14は、車幅方向左側の第2スリット602部分の断面図である。ラジエータ35の前面側にはルーバ36が近接配置され、ラジエータ35の後面側には電動ファン58が近接配置されている。
前記したように、第2スリット601,602の後方には、ラジエータ35を通過した空気が排出されるように、車体後方に向かって車幅方向内側に傾斜する側方開口90(図2参照)が形成されている。ここで、第2スリット601,602に第2ガイド壁612,614が設けられていない場合は、シュラウド部材100の内側を流れる空気が第2スリット601,602を素通りして、車体後方に流れる量が多くなる。すると、この車体後方への流れが、ラジエータ35を冷却した温風の流れに干渉し、側方開口90からの排出効率を下げてしまうこととなる。
本実施形態では、第2ガイド壁612,614を設けることで、シュラウド部材100の内側を流れる空気W1を車幅方向に排出してシュラウド部材100の表面側で空気抵抗を低減すると共に、側方開口90から車体側方後方に排出される温風W2の流れもスムースにすることを可能としている。
図15は、図6のXV−XV線断面図である。燃料タンク16は、車体フレーム17にラバーマウントされている。詳しくは、燃料タンク16の底板77に固定されたステー70の先端に円筒部材75を取り付けると共に、この円筒部材75に挿入される円筒ラバー74およびカラー部材72を、ボルト73によって車体フレーム17側の支持部76に共締めするように構成されている。
一方、シュラウド部材100の後方支持部108は、シュラウド部材100の天井壁107と、サイドカウル200の重ねしろ部204に設けられた天井壁206とが、締結部材としてのボルト660で共締めされている。雌ネジが形成された取り付けブラケット71は、ラバーマウント部の円筒部材75に固定されており、これにより、後方支持部108が燃料タンク16の前端部に連結されることとなる。
なお、自動二輪車の形態、シェラウド部材、サイドカウル、アンダカウルおよびフロントロアカウルの形状、スリットおよび第2スリットの形状や配置、ガイド壁および第2ガイド壁の形状や配置、締結部材の構造や数、ボルトや係合部材の形態、ボスの形状等は、上記実施形態に限られず、種々の変更が可能である。本発明に係る車両のカバー部材は、自動二輪車に限られず、鞍乗型の三/四輪車等の各種車両に適用することが可能である。
1…自動二輪車(車両)、8…ヘッドライト、16…燃料タンク、35…ラジエータ、50…電装品ボックス、90…側方開口、100…シュラウド部材、101…前方支持部、102…スリット、106…上面開口部、107…天井壁、108…後方支持部、200…サイドカウル、300…フロントロアカウル、400…アンダカウル、203…ガイド壁、113,114(601,602)…貫通孔、601,602(113,114)…第2スリット、612,614…第2ガイド壁、M…最外部
Claims (5)
- 車両(1)の燃料タンク(16)の前方下方に配設されたラジエータ(35)に走行風を導入するために車幅方向左右に配設されるシュラウド部材(100)を有する車両のラジエータシュラウドにおいて、
前記シュラウド部材(100)は、燃料タンク(16)前部に位置する後方支持部(108)と前記ラジエータ(35)より前方で支持される前方支持部(101)とによって車体に支持され、
前記後方支持部(108)と前記前方支持部(101)との間に、車幅方向に最も張り出した最外部(M)が形成され、
前記最外部(M)にかかるように貫通孔としてのスリット(102)が設けられており、
前記スリット(102)の後端縁に沿って車幅方向内側に立設するガイド壁(203)を具備することを特徴とする車両のラジエータシュラウド。 - シュラウド部材(100)の後端部に前記後方支持部(108)で共締めされると共に、前記シュラウド部材(100)と連続的な面を構成するサイドカウル(200)を具備し、
前記ガイド壁(203)が、前記サイドカウル(200)の前端部に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の車両のラジエータシュラウド。 - 前記スリット(102)は、車体上下方向に縦長形状とされると共に、その上部が車幅方向内側に湾曲して形成されており、
前記後方支持部(108)が、前記燃料タンク(16)の前部に設けられており、
前記シュラウド部材(100)の上端部に、車幅方向内側に屈曲する天井壁(107)が形成されており、
前記スリット(102)より車体後方側の前記天井壁(107)に上面開口部(106)が形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の車両のラジエータシュラウド。 - 前記前方支持部(101)は、前記車両(1)のヘッドライト(8)と車体前後方向で重なる位置に配設されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の車両のラジエータシュラウド。
- 前記スリット(102)の車体下方で、かつ前記ラジエータ(35)の車幅方向外側の位置に、前記ラジエータ(35)に沿って上下方向に長尺の第2スリット(601(113),602(114))が形成されており、
前記第2スリット(601(113),602(114))の後端縁に沿って車幅方向内側に立設する第2ガイド壁(612,614)を備え、
前記第2スリット(601(113),602(114))の後方に、前記ラジエータ(35)を通過した空気が排出されるように、車体後方に向かって車幅方向内側に傾斜する側方開口(90)が形成されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の車両のラジエータシュラウド。
Applications Claiming Priority (2)
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|---|---|---|---|
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| JP2016051240 | 2016-03-15 |
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|---|---|
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Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2020055378A (ja) * | 2018-09-28 | 2020-04-09 | 本田技研工業株式会社 | 鞍乗り型車両のカウル構造 |
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-
2016
- 2016-04-04 JP JP2016075485A patent/JP2017165387A/ja active Pending
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