JP2017166726A - 焼却炉 - Google Patents

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Abstract

【課題】被燃焼物を焼却する際に、不完全燃焼ガス(未燃焼ガス)を完全に燃焼可能で、焼却残滓の少ない、小型で簡単な構成の焼却炉を提供する。【解決手段】焼却炉は、一次燃焼室と、収納室と、二次燃焼室と、煙突部と、一次燃焼室の下部と二次燃焼室の下部を連通する煙道部と、二次燃焼室の室内を加熱する加熱部と、二次燃焼室に空気を供給する空気供給部と、収納室から一次燃焼室内へ投入された被燃焼物の煙道部への流入を防ぐ延焼遮断部と、不完全燃焼ガス用吸気口が一次燃焼室内の上部付近に位置し、当該不完全燃焼ガス用吸気口から一次燃焼室の内壁に沿って通気路が形成され、煙道部に連通する不完全燃焼ガス還流路と、を有する。【選択図】図2

Description

本発明は、焼却炉に関する。
一次燃焼室と二次燃焼室を備えた焼却炉が知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、ロストル(火格子)を備えた焼却炉が知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開平11―51367号公報 特開昭53−48370号公報
しかしながら、一般的な小型の焼却炉では、例えば、草木や紙質系の有機物などの被燃焼物を燃焼させた場合、比較的大量の焼却残滓が燃焼室の下部に堆積する。この焼却により生じた残滓を、関係官庁等に報告の上、認可施設に運搬して処理することを要する。
また、不完全燃焼を原因とする発煙や有害ガスなどが焼却炉の外へ流出することを防ぐために、例えば、特許文献1に示したように、不完全燃焼ガスを完全に燃焼させる二次燃焼室を設けた焼却炉が知られているが、複雑な構成であり、焼却炉が高価である。
本発明の焼却炉は、少なくとも以下の構成を具備するものである。
室内下部にロストル(火格子)が配置され、耐火材で形成された筒形状の炉壁を備える一次燃焼室と、
前記一次燃焼室の上部に設けられ、被燃焼物を前記一次燃焼室へ投入可能な収納室と、
前記一次燃焼室に対して並設され、耐火材で形成された筒形状の炉壁を備える二次燃焼室と、
前記二次燃焼室の上部に設けられた煙突部と、
前記一次燃焼室の下部と前記二次燃焼室の下部を連通する煙道部と、
前記二次燃焼室の室内を加熱し、前記一次燃焼室から前記煙道部を介して前記二次燃焼室に導入される不完全燃焼ガスを完全燃焼させる加熱部と、
前記二次燃焼室に空気を供給する空気供給部と、を有する焼却炉であって、
前記煙道部の一次燃焼室側吸気口から前記一次燃焼室の室内側に向かって突出した突出部を備え、当該突出部により前記収納室から前記一次燃焼室内へ投入された被燃焼物の前記煙道部への流入を防ぐ延焼遮断部と、
不完全燃焼ガス用吸気口が前記一次燃焼室内の上部付近に位置し、当該不完全燃焼ガス用吸気口から前記一次燃焼室の内壁に沿って通気路が形成され、前記煙道部に連通する不完全燃焼ガス還流路と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、被燃焼物を焼却する際に、不完全燃焼ガス(未燃焼ガス)を完全に燃焼可能で、残滓の少ない、小型で簡単な構成の焼却炉を提供することができる。
本発明の実施形態に係る焼却炉の概念図。 本発明の実施形態に係る焼却炉の一例を示す断面図。 本発明の実施形態に係る焼却炉の一例を説明するための部分断面斜視図。 本発明の実施形態に係る焼却炉の一例を説明するための上面図。 図4に示した焼却炉のA−A線に沿った断面図。 本発明の実施形態に係る焼却炉の一次燃焼室と収納室の間の仕切り部分を説明するための概念図。 本発明の実施形態に係る焼却炉の二次燃焼室の一例を説明するための図、(a)は二次燃焼室の断面図、(b)は図7(a)のB−B線に沿った断面図。 焼却炉の温度調整部(温度調整板)の一例を説明するための図、(a)は二次燃焼室付近の上面図、(b)は温度調整板が開状態の場合を示す概念図、(c)は温度調整板が閉状態の場合を示す概念図。
本発明の実施形態に係る焼却炉は、室内下部にロストル(火格子)が配置され、耐火材で形成された筒形状の炉壁を備える一次燃焼室と、一次燃焼室の上部に設けられ、被燃焼物を一次燃焼室へ投入可能な収納室と、一次燃焼室に対して並設され、耐火材で形成された筒形状の炉壁を備える二次燃焼室と、二次燃焼室の上部に設けられた煙突部と、一次燃焼室の下部と二次燃焼室の下部を連通する煙道部と、二次燃焼室の室内を加熱し、一次燃焼室から煙道部を介して二次燃焼室に導入される不完全燃焼ガスを完全燃焼させる加熱部と、二次燃焼室に空気を供給する空気供給部と、を有する。また、この焼却炉は、煙道部の一次燃焼室側吸気口から一次燃焼室の室内側に向かって突出した突出部を備え、当該突出部により収納室から一次燃焼室内へ投入された被燃焼物の煙道部への流入を防ぐ延焼遮断部と、不完全燃焼ガス用吸気口が一次燃焼室内の上部付近に位置し、当該不完全燃焼ガス用吸気口から一次燃焼室の内壁に沿って通気路が形成され、煙道部に連通する不完全燃焼ガス還流路と、を有する。
以下、本発明の実施形態に係る焼却炉の一例を、図面を参照しながら説明する。本発明の実施形態は図示の内容を含むが、これのみに限定されるものではない。尚、以後の各図の説明で、既に説明した部位と共通する部分は同一符号を付して重複説明を一部省略する。
図1、図2、図3、図4に示したように、本発明の実施形態に係る焼却炉10は、一次燃焼室1(一号炉)、二次燃焼室2(二号炉)、収納室3(収納庫)、一次燃焼室1と二次燃焼室2を連通する煙道部4、煙突部21、などを有する。焼却炉10では、パイプなどの部材で架台枠101が形成され、耐熱コンクリートなどの耐熱材から成る基礎部102が形成されている。基礎部102上に、筒状の一次燃焼室1と筒状の二次燃焼室が並設されている。
一次燃焼室1は、耐火材で形成された筒形状の炉壁1aを有する。一次燃焼室1の室内下部にはロストル11(火格子)が配置されている。一次燃焼室1の正面側には管理口19や灰出口18が形成され、それぞれ扉191,181が形成されている。管理口19や灰出口18は、外部から一次燃焼室1への吸気口として機能し、扉191,181の開閉や開口量により、吸気量を調整可能に構成されている。一次燃焼室1の上部には収納室3(収納庫)が設けられている。
収納室3は、正面側に開閉自在な扉301が設けられている。収納室3と一次燃焼室1との間には、必要に応じて開閉自在な底板30が設けられている。収納室3は一時的に被燃焼物Bを収納可能に構成されている。扉301を閉めた状態で底板30を開状態とした場合、外気と遮断した状態で、収納室3から一次燃焼室1へ被燃焼物Bを投入することができる。
二次燃焼室2は、一次燃焼室1に対して並設され、耐火材で形成された筒形状の炉壁2aを有する。本実施形態では、二次燃焼は円筒形状に形成されている。二次燃焼室2の上部には、煙突部21が設けられている。二次燃焼室2の背面側には、管理口29と扉291が設けられている。また、二次燃焼室2と一次燃焼室1は、それぞれの下部に設けられた煙道部4により連通するように構成されている。
また、二次燃焼室2は、その室内に空気を供給する空気供給部6としての空気供給管23が設けられている。空気供給管23は、筒形状に形成され、二次燃焼室2の底部から煙突部21へ向けて立設している。二次燃焼室2の底部の基礎部102には通気路61が形成され、二次燃焼室2の外部に設けられた空気供給源としての送風機6A(ブロワー)と空気供給管23とが連通した構造となっている。詳細には、この通気路61は、縦孔61aと横孔61bで構成され、縦孔61a上に空気供給管23が配置されている。
空気供給管23の下部付近に複数の孔部23aが形成され、中央部付近に複数の孔部23bが形成され、上部付近に複数の孔部23cが形成されている。送風機6Aの送風により、孔部23a、23b、23cから空気が二次燃焼室2内に噴出して供給される。
二次燃焼室2内には、温度センサなどの温度検出部51が設けられ、二次燃焼室2内の温度が検出される。
バーナーなどの加熱部5は、二次燃焼室2に設けられ、二次燃焼室2内を加熱する。
制御部52は、温度検出部51から入力された、二次燃焼室2の室内温度(炉内温度)を示す信号に基づいて加熱部5を駆動制御する。本実施形態では、焼却炉稼働時に、二次燃焼室2内の温度を800℃〜850℃程度とするように、制御部52が設定されている。燃焼状態や被燃焼物の種類などに応じて、二次燃焼室の炉内温度を適宜設定可能に構成されている。
つまり、加熱部5により二次燃焼室2の室内を高温状態(例えば、800℃〜850℃程度)とした場合、一次燃焼室1から煙道部4を介して二次燃焼室2に導入される不完全燃焼ガスを完全燃焼させることができる。
また、二次燃焼室2には、炉壁2aの周囲を取り囲むように断熱材27が設けられており、二次燃焼室2と外部との間を断熱状態としている。また、二次燃焼室2と一次燃焼室1との間には、中間仕切板105が設けられ、一次燃焼室1と二次燃焼室2とを断熱状態としている。
二次燃焼室2の上部の煙突部21に温度調整部25が設けられている。温度調整部25の具体的な構成については後述する。
一次燃焼室1と二次燃焼室2の下部は煙道部4により連通された構造を有する。煙道部4の一次燃焼室側吸気口4aには、延焼遮断部7が設けられている。延焼遮断部7は、煙道部4の一次燃焼室側吸気口4aから一次燃焼室1の室内側に向かって突出した突出部7aを備える。延焼遮断部7は、この突出部7aにより収納室3から一次燃焼室1内へ投入された被燃焼物Bの煙道部4への流入を防ぐことができる。
また、本実施形態では、煙道部4から一次燃焼室1の室内側へ突出した突出部7aは、筒形状に形成されており、その側面に開口部7cを有する。この開口部7cは煙道部4の吸気口として機能するように構成されており、煙道部4の吸気量が多い構造となっている。
また、基礎部102に傾斜部102kが形成され、一次燃焼室側吸気口4a,4b,4cよりも二次燃焼室側排出口4eの流路断面積が小さくなるように形成されている
不完全燃焼ガス還流路8(未燃焼ガス還流路)は、不完全燃焼ガス用吸気口8aが一次燃焼室1の室内の上部付近に位置し、当該不完全燃焼ガス用吸気口8aから一次燃焼室1の内壁(二次燃焼室側)に沿って通気路8tが形成され、煙道部4に連通する構造を有する。詳細には、煙道部4の筒状部の上部4tに不完全燃焼ガス還流路8の出力口8eが形成されている。本実施形態では、延焼遮断部7の突出部7aの上部に、不完全燃焼ガス還流路8の出力口8eが形成されている。
焼却炉稼働時、一次燃焼室1の上部の不完全燃焼ガスは、不完全燃焼ガス用吸気口8a、通気路8t、出力口8eを介して煙道部4に流れる。
不完全燃焼ガス用還流管9(ダクト還流管)は、収納室3から一次燃焼室1の外部を通って煙道部4に連通する通気路を有する。本実施形態では、不完全燃焼ガス用還流管9は、収納室3の背面側に吸気口9aが形成され、煙道部4の筒状部の上部4tに出力口9eが形成されている。焼却炉稼働時、収納室3内の不完全燃焼ガスは、不完全燃焼ガス用還流管9の吸気口9a、連通路、出力口9eを介して煙道部4に流れる。
<ロストル11>
図5に示したように、一次燃焼室1の下部にロストル11が設けられている。詳細には、筒状の一次燃焼室1内、基礎部102には、凹部102Uが形成されており、凹部102Uに上部ロストル11A(11)と下部ロストル11B(11)が配置されている。この凹部102Uは、煙道部4としても機能する。また、図2に示したように、上部ロストル11A(11)と、下部ロストル11B(11)との間は、煙道部4に連通した構造となっており、上部ロストル11A(11)と下部ロストル11B(11)に煙道部4の吸気口4bが設けられている。また、本実施形態では、下部ロストル11B(11)の下方には、煙道部4に連通する空間が形成されており、下部ロストル11B(11)の下方に煙道部4の吸気口4cが設けられている。
本実施形態では、上部ロストル11A(11)と比較して、下部ロストル11B(11)は隙間が狭く形成されているので、例えば、燃焼時に小さくなった被燃焼物が上部ロストル11A(11)から下部ロストル11B(11)へ落下移動して、下部ロストル11B(11)上で空気に触れやすい状態で効率よく燃焼して完全に灰になる。本実施形態では、上部ロストル11A(11)の複数の棒状部の隙間は50mm程度であり、下部ロストル11B(11)の複数の棒状部の隙間は20mm程度である。
尚、ロストルは任意の形状であってよく、例えば、格子形状であってもよく、また、図2,3,4,5に示したように、複数の棒状部が所定の間隔で配置されていてもよい。また、凹部102Uに架設した部材11Ba上にロストルを配置してもよい。
尚、この凹部102Uにおいて、下部ロストル11B(11)の下部分には焼却灰が溜まるので、定期的または所定のタイミングで、灰出口1e(図2参照)から焼却灰を取り除くことが好ましい。
<収納室3(収納庫)の底板>
上述したように、一次燃焼室1上に収納室3が設けられている。収納室3は、正面側に開閉扉(不図示)が設けられており、収納室3内に木片、枝、紙類などの被燃焼物Bを一時的に収納可能に構成されている。この収納室3の底板30(一次燃焼室の天板)は、必要に応じて開閉自在に構成されている。
図6に示したように、本実施形態では、収納室3の底板30は、2つの底板31,32を有し、この底板31,32の端部付近が支持軸311,321により回転自在に軸支されている。被燃焼物Bを収納室3内へ収納時、底板31,32は、ロック機構(不図示)により図6に示したように閉状態となっている。また、被燃焼物Bを収納室3から一次燃焼室1内へ投入する時、ロック機構を解除し、底板31,32が開状態となり、被燃焼物が収納室3から一次燃焼室1へ投入される。
また、焼却炉は、一次燃焼室1に被燃焼物Bが投入された場合であっても、一次燃焼室1の上部に空間が確保され、不完全燃焼ガス還流路8の吸気口8aが塞がれず、煙道部4の吸気口側に設けられた延焼遮断部7の突出部7aにより、煙道部4の通気路を確保するように構成されている。
被燃焼物Bの投入後、例えば、底板31,32に設けられたハンドル(不図示)を回転させることにより、図6に示したように、底板31,32を閉状態とし、ロック機構によりロックする。
また、収納室3と一次燃焼室1との間に設けられた底板31,32が閉じた状態であっても隙間が空いている場合、焼却炉稼働時に発生する不完全燃焼ガス(未燃焼ガス)の一部分が、一次燃焼室1から収納室3へ流入することがある。また、外気と遮断された状態で、収納室3から一次燃焼室1へ被燃焼物を投入する際に、底板31,32を開状態とした場合、収納室3から一次燃焼室1へ不完全燃焼ガスが流入することがある。本実施形態では、収納室3と煙道部4とを連通する不完全燃焼ガス用還流管9が設けられており、二次燃焼室2の上昇気流により、収納室3内の不完全燃焼ガスが不完全燃焼ガス用還流管9の吸気口9aから煙道部4へ流入する。すなわち、収納室3や一次燃焼室1から不完全燃焼ガスが焼却炉の外部へ漏れることがない。また、焼却炉稼働時、収納室3の正面側に形成された扉301を開状態とした場合であっても、収納室3の室内の不完全燃焼ガスが外部へ漏れることがない。
尚、収納室3の底板、ロック機構、ハンドルなどは上記形態に限られるものではなく、外気と遮断された状態で、必要に応じて所定の量の被燃焼物を収納室3から一次燃焼室1へ投入することができれば、任意の構造であってもよい。
<火炎調整板24>
一次燃焼室1から煙道部を介して二次燃焼室2(2号炉)内に流入した上昇気流(ガス)は、二次燃焼室2の一次燃焼室側(1号炉側)に偏る場合がある。図7に示したように、二次燃焼室2内に火炎調整板24を設けてもよい。火炎調整板24は、煙道部から二次燃焼室2に流入するガスの流れを乱し(阻害し)、二次燃焼室内に上昇気流を均一に分布させる。
本実施形態では、火炎調整板24は、二次燃焼室2内において、空気供給管23よりも一次燃焼室側(1号炉側)に、且つ、煙道部4の出口の上方近傍位置に配置されている。詳細には、火炎調整板24は、金属製の取付具24kにより固定されている。火炎調整板24は、円形、矩形板など、任意の形状であってもよい。また、火炎調整板24に、所定の形状の一つ又は複数の通気孔、本実施形態では、火炎調整板24に通気孔24a、24b、24cが設けられていている。
この火炎調整板24は、煙道部4から二次燃焼室2に流入した火炎の上昇の一部分を阻害し、火炎を炉内に均等に分布させる。
また、火炎調整板24により火炎の勢いを弱めた状態で、空気供給管23の中央部に形成された孔部23bや、上部付近に形成された孔部23cから空気を供給する状態(迎え酸素供給の状態)とすることにより、二次燃焼室内で混合ガスを高い燃焼効率で完全燃焼させることができる。
図7(a)に示したように、二次燃焼室2内に設けられた空気供給管23は、基礎部102に形成された通気路61に連通するように設けられている。また、本実施形態では、通気路61にL字形状管65(エルボ管)が配置され、そのL字形状管65に空気供給管23が着脱自在に設けられている。この空気供給管23は、二次燃焼室2の背面側に設けられた管理口29から出し入れ可能に構成されている。
また、図7(b)に示したように、二次燃焼室2の内壁の耐久性を高めるために、二次燃焼室2の内壁にステンレスなどの金属製の筒状部2fを交換可能に設けてもよい。例えば、二次燃焼室の内壁の金属製の筒状部2fが劣化した場合、新しい金属製の筒状部2fに交換することにより、焼却炉をさらに長期に使用することができる。
<温度調整部25>
図8に示したように、本発明の実施形態に係る焼却炉は、二次燃焼室2の上部の煙突部21に温度調整部25が設けられている。この温度調整部25は、焼却炉の初期稼働時に、二次燃焼室2の炉内(室内)温度を早期に上昇させて、短時間で上昇気流を発生させるために設けられている。
詳細には、温度調整部25は、煙突部21の入口付近に設けられ、可動部材251,252を有する(図8(b)、図8(c))。二次燃焼室2の上面に、金属製の底部台プレート26cが配置され、底部台プレート26cの上に金属製の中間ガイド部材26bが配置され、中間ガイド部材26bの上に金属製の上部蓋鉄板26aが配置されている。
中間ガイド部材26bには隙間25bhが形成されており、その隙間25bhに可動部材251,252が移動自在に配置されている。
初期時、図8(c)に示したように、可動部材251,252を閉状態とし、煙突部21の入口付近の流路断面積を小さくし、煙突部21からの放熱を抑制した状態で、バーナーなどの加熱部5にて加熱して、二次燃焼室2の炉内温度を短時間に上昇させる。そして、二次燃焼室2の炉内温度が所定温度、例えば400℃程度になった場合、図8(b)に示したように、温度調整部25の可動部材251,252を開状態とし、二次燃焼室2内の高温の気体が煙突部21から外部に排気され、二次燃焼室2内に上昇気流が発生し、その二次燃焼室2で生じた上昇気流を吸引力として、一次燃焼室1で発生した高温の燃焼ガスと、一次燃焼室の上部付近からの未燃焼ガス(不完全燃焼ガス)を煙道部4へ吸気して混合し、二次燃焼室2へ導入することができる。
以上、説明したように、本発明の実施形態に係る焼却炉10は、室内下部にロストル11(火格子)が配置され、筒形状耐火材の炉壁を有する一次燃焼室1と、一次燃焼室1の上部に設けられ、被燃焼物を一次燃焼室1へ投入可能な収納室3と、一次燃焼室1に対して並設され、筒形状耐火材の炉壁を有する二次燃焼室2と、二次燃焼室2の上部に設けられた煙突部21と、一次燃焼室1の下部と二次燃焼室2の下部を連通する煙道部4と、二次燃焼室2に設けられ、一次燃焼室1から煙道部4を介して二次燃焼室2に導入される不完全燃焼ガスを完全燃焼させるバーナーなどの加熱部5と、二次燃焼室2に空気を供給する空気供給部6と、を有する。
また、焼却炉10は、煙道部4の一次燃焼室側吸気口4aから一次燃焼室1の室内側に向かって突出した突出部7aを備え、当該突出部7aにより収納室3から一次燃焼室1の室内へ投入された被燃焼物の煙道部への流入を防ぐ延焼遮断部7と、不完全燃焼ガス用吸気口8aが一次燃焼室内の上部付近に位置し、当該不完全燃焼ガス用吸気口8aから一次燃焼室の内壁に沿って通気路が形成され、煙道部4に連通する不完全燃焼ガス還流路8と、を有する。
すなわち、一次燃焼室1の上部付近の不完全燃焼ガスが、不完全燃焼ガス還流路8を介して煙道部4に流入し、煙道部4内で、一次燃焼室の下部の高温の燃焼ガスと不完全燃焼ガスが混合して、不完全燃焼ガスの一部分又は全部が燃焼し、それが二次燃焼室2に流入し、バーナーなどの加熱部5により室内が高温に維持された二次燃焼室2にて、空気供給部6により空気が供給され、高効率で不完全燃焼ガスを完全に燃焼することができる。
詳細には、本発明の実施形態に係る焼却炉は、二次燃焼室2で生じた上昇気流を、一次燃焼室1で発生した高温の燃焼ガスと、一次燃焼室1の上部付近からの未燃焼ガス(不完全燃焼ガス)を煙道部4へ吸気する吸引力として利用し、煙道部4で高温の燃焼ガスと未燃焼ガス(不完全燃焼ガス)を混合して、二次燃焼室2へ導入することができる。
また、本実施形態では、煙道部4は、基礎部102に傾斜部102kが形成され、一次燃焼室側吸気口4a,4b,4cよりも二次燃焼室側排出口4eの流路断面積が小さくなるように形成されている。すなわち、焼却炉稼働時、ベンチュリ効果により、二次燃焼室側排出口4e付近ではガスの流速が比較的速く、気圧が比較的低くなり、煙道部4の各吸気口での吸引力が大きい。
また、一次燃焼室1の下部に配置されている上部ロストル11A(11)上の被燃焼物が高温で燃焼しており、一次燃焼室1の下部にトンネル状に設けられた煙道部4に高温の燃焼ガスや熱線が煙道部4に直接入力され、不完全燃焼ガス還流路8を介して煙道部4に流入した不完全燃焼ガスが高効率で熱せられ、不完全燃焼ガスの一部分または全部を燃焼させることができ、そのガスを二次燃焼室2へ導入することで、二次燃焼室2にて高効率で不完全燃焼ガスを完全に燃焼することができる。
また、延焼遮断部7の突出部7aにより、収納室3から一次燃焼室1の室内へ投入された被燃焼物の煙道部4への流入を容易に防ぐことができる。つまり、被燃焼物が煙道部4へ流入し、煙道部4の通気路を塞いだ状態で延焼することを防止することができる。
また、本発明の実施形態に係る焼却炉10は、収納室3から一次燃焼室1の外部を通って煙道部4に連通する連通路が形成された不完全燃焼ガス用還流管9を有する。すなわち、簡単な構成により、収納室3の不完全燃焼ガスを二次燃焼室2へ導き、二次燃焼室2で不完全燃焼ガスを完全燃焼させることができる。
また、本発明の実施形態に係る焼却炉10は、二次燃焼室2の室内で、煙道部4の二次燃焼室側排出口4eと煙突部21の間に配置され、煙道部4の二次燃焼室側排出口4eからの火炎を二次燃焼室2の室内で均一となるように調整する火炎調整板24を有する。すなわち、火炎調整板24により、煙道部4から二次燃焼室2に流入した火炎の上昇の一部分を阻害し、火炎を二次燃焼室2に均等に分布させることにより、混合ガスを高い燃焼効率で完全燃焼させることができる。
次に、上述した本発明の実施形態に係る焼却炉の効果を箇条書きに記載する。
1.被燃焼物として、例えば、草木系及び紙質系の有機物に関して残滓を作らない。
従来の小型焼却炉の多くは、焼却後、炉内に残滓が堆積する。その残滓を処理する場合、例えば、関係官庁に報告し、焼却許可を有する施設へ搬出することを要する。本発明の実施形態に係る焼却炉は、上述したように、上部ロストル11A、下部ロストル11Bを有し、下部ロストル11Bは上部ロストル11Aの間隔よりも狭い間隔に設定されているので、被燃焼物を完全に燃焼することができ、残滓の堆積が非常に少ない。
本願発明者は、実際に本願発明に係る焼却炉を作製し、焼却実験を行った。実験の結果、残滓が非常に少なく、有機物が完全に燃焼し、灰だけが残ることを確認することができた。
2.一次燃焼室1(一次焼却炉)の不完全燃焼ガスの還流処理。
従来の小型焼却炉では、炉内に不完全燃焼ガスが滞留する場合がある。本発明の実施形態に係る焼却炉は、上述したように、一次燃焼室1の上部付近に不完全燃焼ガスの還流部(不完全燃焼ガス還流路8)を有し、煙道部4で再燃焼する構成である。収納庫(収納室3)内に流入する煙は、ダクトパイプ(不完全燃焼ガス用還流管9)により煙道へ出力し、二次燃焼室(二号炉)内に送りこみ、高温の二次燃焼室2の炉内で完全燃焼させ、ダイオキシン等の有毒ガスの発生を抑制することができる。
3.二次燃焼室2(二号炉)の燃焼ガスの分散加熱。
火炎調整板24を設けない場合、二次燃焼室2(二号炉)に流入する燃焼ガスは上昇気流が均一でない。詳細には、二次燃焼室2の下部に設けられた連通路の出口付近から、二次燃焼室2へ火炎が流れ上昇するが、上方から見た場合、二次燃焼室2内の煙道部4の出口付近側へ炎が偏った状態となる場合がある。その状態で、空気を流入させ酸素供給させた場合、追い風の状態となる。
本発明の実施形態に係る焼却炉は、上述したように、二次燃焼室内(炉内)の上面視で、煙道部4の出口側に、ガスの流路の一部分を遮蔽する火炎調整板24(制御板)を有する。火炎調整板24は円形状、矩形状などの所定の形状に形成されている。火炎調整板24を設けることにより、煙道部4の出口から煙突に至る流路にて乱気流化を生じさせ、炎を拡散させ、空気供給管から酸素(空気)を供給する向かい風状態とすることで、高効率で不完全燃焼ガスを完全燃焼した後、燃焼ガスを煙突部21から放出することができる。
4.二次燃焼室(二号炉)の初期の高温化
二次燃焼室(二号炉)をバーナー等の加熱部5により高温化し、二次燃焼室内に上昇気流を発生させる。本願発明者による実験の結果、二次燃焼室2内(炉内)が約400℃以上の場合、二次燃焼室2内に高効率で上昇気流を発生させることができる。また、上述したように、本実施形態では、二次燃焼室2の煙突部21の取付け部分に温度調整部25としてプレートを設けた。初期加熱時、温度調整部25のプレートを閉状態とすることで、煙突部21への無駄な放熱を抑え、二次燃焼室2の室内の温度を短時間で上昇させることができる。また、加熱部としてのバーナーによる加熱時間を短縮することができ、安価に二次燃焼室2を加熱することができる。
5.維持管理の経済性
本発明の実施形態に係る焼却炉は、一次燃焼室1および二次燃焼室2の内壁にキャスタブル(耐火コンクリート)を使用し、耐熱壁としている。耐熱資材メーカーで一般的に販売している耐熱資材は、耐熱性が約1200℃である。従来の一般的な焼却炉は、800℃以上の高温で、数年間焼却した場合、キャスタブルの表面が粉状となり、脱落することがある。従来の小型焼却炉は、その時点が寿命であった。
本発明の実施形態に係る焼却炉は、一次燃焼室1の上部に収納庫(収納室3)を着脱自在に備えている。また、二次燃焼室2の上部に、煙突架台が取り外し可能に設けられている。耐久性を考慮して、二次燃焼室2の炉内温度を約800〜850℃程度とすることが好ましい。
このように、焼却炉は、収納室3や煙突架台が取り外し可能に構成されているので、容易にメンテナンスすることができ、焼却炉を長期に使用することができ、維持管理の経済性が優れている。
6.延焼遮断部の効果
本発明の実施形態に係る焼却炉は、一次燃焼室1と二次燃焼室2との間に煙道部4を有する。二次燃焼室2で生じた上昇気流を吸引力として、一次燃焼室1で発生した高温の燃焼ガスと、一次燃焼室の上部付近からの未燃焼ガス(不完全燃焼ガス)を煙道部4へ吸気して混合し、高効率で二次燃焼室2へ導入する。また、煙道部4の一次燃焼室側に、延焼遮断部7(延焼遮断ボックス)が設けられている。延焼遮断部7は、一次燃焼室1の内壁よりも内側(一次燃焼室の中央側)に向かって突出した突出部7aが形成されている。
例えば、煙道部4の吸引力が低下した場合、未燃焼ガス(不完全燃焼ガス)が炉外に流出し、生活環境に迷惑、公害対策違反対象になる虞がある。
本発明の実施形態に係る焼却炉は、延焼遮断部7を備えるので、簡単な構成により、煙道部4が被燃焼物で塞がれることを防止することができ、煙道部4の吸引力の低下を防止することができる。
7.二次燃焼室(二号炉)の内壁面に設けられた円筒状金属板(ステンレスなど)。
本発明の実施形態に係る焼却炉は、燃焼時、二次燃焼室内の燃焼温度を約800℃〜850℃程度に維持することができる。燃焼時、二次燃焼室内の温度が低下した場合、加熱部として、石油や可燃ガスなどを使用する助燃バーナーを作動させて、温度を上昇させる。また、焼却炉は、温度検出部として、温度センサを備え、燃焼温度を管理する。例えば、被燃焼物(被焼却物)の種別や状態によって燃焼温度が変わる。本発明の実施形態に係る焼却炉は、二次燃焼室内(炉内)の温度を保持するため、二次燃焼室2の内側にステンレスなどの金属製の円筒板(筒状部2f)を備え、助燃用バーナーに用いられる燃料に費やす費用を軽減可能である。また、この筒状部2fは交換可能であることが好ましい。
尚、本発明の実施形態に係る焼却炉は小型であり、火床面積が0.5m2未満であることが好ましい。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこれらの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。
また、上述の各図で示した実施形態は、その目的及び構成等に特に矛盾や問題がない限り、互いの記載内容を組み合わせることが可能である。
また、各図の記載内容はそれぞれ独立した実施形態になり得るものであり、本発明の実施形態は各図を組み合わせた一つの実施形態に限定されるものではない。
本発明の実施形態に係る焼却炉は、さらに、二次燃焼室2の断熱材27と二次燃焼室2の外壁(炉壁2a)間にらせん状の熱伝導性パイプを備え、二次燃焼室2外に設けたタンクとの間で熱媒体として水などの液体をポンプなどにより循環させる構成となっていてもよい。つまり、この焼却炉で発生する熱を融雪や農業ハウスの暖房などに活用してもよい。
1…一次燃焼室
2…二次燃焼室
3…収納室
4…煙道部
4a…一次燃焼室側吸気口
4b,4c…吸気口
4e…二次燃焼室側排出口
4t…煙道部の筒状部の上部
5…加熱部(バーナー)
6…空気供給部
6A…送風機
7…延焼遮断部
7a…突出部
7c…開口部
8…不完全燃焼ガス還流路
9…不完全燃焼ガス用還流管
10…焼却炉
11…ロストル
11A…上部ロストル
11B…下部ロストル
21…煙突部
23…空気供給管
24…火炎調整板
25…温度調整部(温度調整板)
51…温度検出部
52…制御部
61…通気路

Claims (4)

  1. 室内下部にロストルが配置され、耐火材で形成された筒形状の炉壁を備える一次燃焼室と、
    前記一次燃焼室の上部に設けられ、被燃焼物を前記一次燃焼室へ投入可能な収納室と、
    前記一次燃焼室に対して並設され、耐火材で形成された筒形状の炉壁を備える二次燃焼室と、
    前記二次燃焼室の上部に設けられた煙突部と、
    前記一次燃焼室の下部と前記二次燃焼室の下部を連通する煙道部と、
    前記二次燃焼室の室内を加熱し、前記一次燃焼室から前記煙道部を介して前記二次燃焼室に導入される不完全燃焼ガスを完全燃焼させる加熱部と、
    前記二次燃焼室に空気を供給する空気供給部と、を有する焼却炉であって、
    前記煙道部の一次燃焼室側吸気口から前記一次燃焼室の室内側に向かって突出した突出部を備え、当該突出部により前記収納室から前記一次燃焼室内へ投入された被燃焼物の前記煙道部への流入を防ぐ延焼遮断部と、
    不完全燃焼ガス用吸気口が前記一次燃焼室内の上部付近に位置し、当該不完全燃焼ガス用吸気口から前記一次燃焼室の内壁に沿って通気路が形成され、前記煙道部に連通する不完全燃焼ガス還流路と、を有することを特徴とする
    焼却炉。
  2. 前記収納室から前記一次燃焼室の外部を通って前記煙道部に連通する通気路が形成された不完全燃焼ガス用還流管を有することを特徴とする請求項1に記載の焼却炉。
  3. 前記一次燃焼室の下部に設けられたロストルは、上部ロストルと、当該上部ロストルよりも隙間の狭い下部ロストルと、を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の焼却炉。
  4. 前記二次燃焼室の室内で、前記煙道部の二次燃焼室側排出口と前記煙突部の間に配置され、前記煙道部の二次燃焼室側排出口からの火炎を前記二次燃焼室内で均一となるように調整する火炎調整板を有することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の焼却炉。
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