JP2017169417A - ダイオード整流型スイッチング電源装置、車載装置、及びリンギング抑制方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】低負荷時におけるリンギングの発生を抑えることのできる「ダイオード整流型スイッチング電源装置」を提供することである。
【解決手段】スイッチング素子SW1、ダイオードD1、インダクタL1及びコンデンサC1を電気的に接続して形成されるDC/DC変換回路(30)を含み、電源から供給される電力をDC/DC変換して出力するダイオード整流型スイッチング電源装置において、負荷電流が設定した閾値以下となる低負荷状態を検出する負荷検出器(30,35,37)と、低負荷状態が検出されると前記閾値を上回る負荷状態のときよりもスイッチング周波数を高周波に設定したスイッチング信号を生成して前記スイッチング素子に入力するスイッチング信号生成器(36)と、を含むスイッチング制御部(32)を備えた構成とする。
【選択図】図2
【解決手段】スイッチング素子SW1、ダイオードD1、インダクタL1及びコンデンサC1を電気的に接続して形成されるDC/DC変換回路(30)を含み、電源から供給される電力をDC/DC変換して出力するダイオード整流型スイッチング電源装置において、負荷電流が設定した閾値以下となる低負荷状態を検出する負荷検出器(30,35,37)と、低負荷状態が検出されると前記閾値を上回る負荷状態のときよりもスイッチング周波数を高周波に設定したスイッチング信号を生成して前記スイッチング素子に入力するスイッチング信号生成器(36)と、を含むスイッチング制御部(32)を備えた構成とする。
【選択図】図2
Description
本発明は、電源から供給される電力をDC/DC変換して出力するダイオード整流型スイッチング電源装置、各種車用機器に電力を供給する電源装置に前記ダイオード整流型スイッチング電源装置を採用した車載装置、及びダイオード整流型スイッチング電源装置のリンギング抑制方法に関する。
電力をDC/DC変換して出力する電源装置として、スイッチング電源装置が知られている(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。スイッチング電源装置には同期型と非同期型があり、さらに非同期型のスイッチング電源装置として、ダイオード整流型スイッチング電源装置がある。ダイオード整流型スイッチング電源装置は、電源から供給される直流電力をスイッチング素子の周期的なON−OFF動作によって交流電力に変換し、さらにダイオード、インダクタ、コンデンサの素子によって整流及び平滑化して直流電力に変換して出力する。ダイオード整流型スイッチング電源装置は、同期型と比べて回路構成及び制御が簡単で、且つ、安価であるという長所がある。
スイッチング電源装置は、負荷が下がると、スイッチ部のリップル電流が0(ゼロ)mAを下回る区間が周期的に表れる。しかしながら、ダイオード整流型の場合、同期型と違ってダイオードの順方向にしか電流が流れないため、図7に模式的に示すように、リップル電流が0(ゼロ)mAを下回る区間では、実質、電流が流れない。そのため、同図に模式的に示すように、スイッチング素子に入力されるスイッチング信号(所謂、短矩形状のスイッチング波形)にリンギングが発生し易い。リンギングが発生すると、スイッチング周波数とは異なる意図しない周波数が発生し、ビートノイズなどの不具合事象の原因となる。
例えば、ナビゲーション機能等を備えた車載装置は、スマートフォンやUSBメモリ等の外部機器と電源ライン及びデータラインを介して接続可能なように設計されている。スマートフォンの中には約2Aの電流を必要するものがあり、これに対応可能な高いスペックでスイッチング電源装置を設計している一方で、USBメモリの中には約100mA程の電流しか必要としないものもある。このような大きな負荷変動によって、リンギングの問題が顕在化し易い。
リンギングの発生を抑える対策としては、インダクタンス値の大きいインダクタに交換すること、或いは抵抗素子を追加して低負荷時の消費電流を増やすことが考えられる。但し、素子の性能増又は素子点数の増加を伴うので、いずれの場合も製品のコスト高を招く。さらには、電源に接続される機器の種類や数が異なれば低負荷時における消費電力も異なるので、そのたびにDC/DC変換回路のハード構成を見直したのでは製品仕様の共通化(標準化)を図ることができない。
また、特許文献1及び特許文献2には、スイッチング電源装置の低負荷時の制御が開示されているが、ダイオード整流型スイッチング電源装置を対象としたリンギングの問題解決については検討されていない。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、低負荷時におけるリンギングの発生を抑えることのできるダイオード整流型スイッチング電源装置、各種車用機器に電力を供給する電源装置に前記ダイオード整流型スイッチング電源装置を採用した車載装置、及びダイオード整流型スイッチング電源装置のリンギング抑制方法を提供するものである。
さらに、他の目的として、接続される電力消費機器の種類や数のバリエーションに対して、DC/DC変換回路のハード構成を変えずにリンギングの発生を抑えることができるダイオード整流型スイッチング電源装置、各種車用機器に電力を供給する電源装置に前記ダイオード整流型スイッチング電源装置を採用した車載装置、及びダイオード整流型スイッチング電源装置のリンギング抑制方法を提供するものである。
本発明に係るダイオード整流型スイッチング電源装置は、スイッチング素子、ダイオード、インダクタ及びコンデンサを電気的に接続して形成されるDC/DC変換回路を含み、電源から供給される電力をDC/DC変換して出力するダイオード整流型スイッチング電源装置において、負荷電流が設定した閾値以下となる低負荷状態を検出する負荷検出器と、低負荷状態が検出されると前記閾値を上回る負荷状態のときよりもスイッチング周波数を高周波に設定したスイッチング信号を生成して前記スイッチング素子に入力するスイッチング信号生成器と、を含むスイッチング制御部を備えた構成とすることができる。
このような構成とすることにより、リンギングが発生しない負荷電流下限値を一時的に下げると共に、スイッチ部のリップル電流の上下振幅の幅を小さくする。これにより、負荷電流が小さい低負荷状態においても、スイッチ部のリップル電流に0(ゼロ)mAを下回る周期が表れるのを抑制することができ、低負荷時におけるリンギングの発生を抑えることができる。負荷電流は、好ましくは平均負荷電流を用いることができる。
上記の通り、リンギングの発生を抑えるための素子の変更や追加を行わず、負荷変動に応じてスイッチング周波数を制御することによってリンギングの発生を抑えている。従って、接続される電力消費機器の種類や数のバリエーションに対しても、DC/DC変換回路のハード構成を変更することを要さずにリンギングの発生を抑えることが可能である。
また、前記スイッチング制御部は、少なくとも2段階のスイッチング周波数の設定値の情報と、各スイッチング周波数に対応する負荷電流下限値間に設定した前記閾値の情報を有しており、負荷電流が前記閾値以下になると高周波数側の設定値に上げ、前記閾値を上回ると低周波数側の設定値に下げる制御を実行する構成としてもよい。
このような構成とすることにより、低負荷時におけるリンギングの発生が抑えられると共に、低負荷時以外(通常負荷時や高負荷時)においてはスイッチング損失を小さくした効率の良い出力を行うことができる。なお、スイッチング周波数が高周波になるとスイッチング損失が増加するが、低負荷であるので効率面の影響は小さい。また、2段階の各周波数に対応する負荷電流下限値の間に閾値を設定することにより、スイッチング素子のONとOFFの切り替えによって生じる負荷電流の上下動で閾値を跨いでしまうのを抑え、低負荷状態の誤検出を防ぐことができる。
また、下記の数式3を満たすようにスイッチング周波数を設定する構成とすることができる。好ましくは、周波数変更前のデューティ比を維持し、且つ、下記の数式を満たすスイッチング周波数に設定する。
このような構成とすることにより、出力電圧を変動させることなく、リンギングが発生しない負荷電流下限値を下げることが可能となる。一例として、スイッチング周波数を5倍にすると、リンギングが発生しない負荷電流下限値は1/5になる。その結果、負荷電流が、リンギングが発生しない負荷電流下限値を下回るのを抑えることができる。
また、前記負荷検出器は、負荷電流値を検知する電流検知器を含み、該電流検知器が検知した負荷電流値と前記閾値とを比較して負荷状態を判定し、低負荷状態を検出すると前記スイッチング信号生成器がスイッチング周波数を変更する制御を実行する構成とすることができる。
このような構成とすることにより、モニタリングしている実電流値に基づくフィードバック制御を実行可能であり、低負荷状態であるか否かを正確に検出してスイッチング周波数を変えることができる。その結果、低負荷時にはスイッチング波形を高周波に変更するという制御を、安定して行うことができる。
また、前記負荷検出器は、当該スイッチング電源装置に接続可能なデバイスの種類とその消費電流値の情報を有しており、デバイスのON−OFF状態或いは接続状態に基づいて総消費電流値を算出し、総消費電流値と前記閾値とを比較して負荷状態を判定し、低負荷状態を検出すると前記スイッチング信号生成器がスイッチング周波数を変える制御を実行する構成とすることができる。
このような構成とすることにより、スイッチング周波数の変更をフィードフォワード制御によって実行することが可能であり、実際に負荷が下がってからスイッチング周波数が変更されるまでの追従時間を短縮することができる。さらに、低負荷へ移行する過渡期におけるリンギングの発生も抑えることができる。
さらに、本発明に係る車載装置は、電力で作動する複数の車用機器及び/又は外部接続機器と、これら複数の車用機器及び/又は外部接続機器に対してバッテリからの電力をDC/DC変換して供給する前述のスイッチング電源装置と、を備えた構成とすることができる。
このような構成とすることにより、車用機器や外部接続機器のON−OFF状態或いは接続状態に因って負荷電流が下がっても、詳しくは前述した理由によってスイッチ部のリップル電流が0(ゼロ)mAを下回るのを抑制することができ、リンギングが発生するのを抑えることができる。その結果、ビートノイズなどの不具合事象が発生するのを抑えることができる。
さらに、本発明に係るダイオード整流型スイッチング電源装置のリンギング抑制方法は、スイッチング素子、ダイオード、インダクタ及びコンデンサを電気的に接続して形成されたDC/DC変換回路を含むダイオード整流型スイッチング電源装置のリンギング抑制方法であって、下記の数式4を満たすスイッチング周波数に設定したスイッチング信号を前記スイッチング素子に入力する構成とすることができる。
このような構成とすることにより、低負荷時においてリンギングが発生するのを抑えることができる。さらに、数式を満たす最大周波数値に設定するようにすれば、スイッチング損失を最小限に抑えることができる。
本発明によれば、低負荷時におけるリンギングの発生を抑えることが可能なダイオード整流型スイッチング電源装置、各種車用機器に電力を供給する電源装置に前記ダイオード整流型スイッチング電源装置を採用した車載装置、及びダイオード整流型スイッチング電源装置のリンギング抑制方法を具現化できる。
さらに、接続される電力消費機器の種類や数のバリエーションに対して、DC/DC変換回路のハード構成を変えずにリンギングの発生を抑えることができるダイオード整流型スイッチング電源装置、各種車用機器に電力を供給する電源装置に前記ダイオード整流型スイッチング電源装置を採用した車載装置、及びダイオード整流型スイッチング電源装置のリンギング抑制方法を具現化できる。
本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
本発明の実施の一形態に係るダイオード整流型スイッチング電源装置を備えた車載装置は、図1に示すように構成される。
図1に示すように、車載装置1は、コンピュータユニット(CPUを含む)を有し、プログラムに従って各種処理を実行する処理ユニット10を有している。処理ユニット10には、映像や音楽などのデジタルコンテンツを出力するAVユニット群11(CD/DVDドライブ、デジタルテレビ、デジタルラジオ等を含む)及び車両の経路案内等のナビゲーション処理を行うナビゲーションユニット12が接続されている。また、処理ユニット10には、音声や音楽等を出力するスピーカ13が接続されており、処理ユニット10の制御のもと、AVユニット群11及びナビゲーションユニット12からの音声信号等がスピーカ13から出力される。処理ユニット10には、更に、AVユニット群11により再生処理されるデジタルコンテンツ、また、ナビゲーションユニットでの処理に利用される地図情報等の各種情報を記憶する記憶部14(例えば、ハードディスクドライブ)が接続されている。
車載装置1は、LCDパネルによって構成され、車両の前席側のインストルメントパネル等に設けられた表示部15と、その表示部15(LCDパネル)に一体的に設けられたタッチパネル等によって構成される操作部16とを有している。処理ユニット10は、操作部16での操作に従った入力情報に基づいて各種処理を実行し、各種の処理により得られる映像や画像等の情報を表示部15に表示させる。
また、車載装置1には、電源としてのバッテリ2がスイッチング電源装置3を介して電気的に接続されている。スイッチング電源装置3は、ダイオード整流型スイッチング電源装置である(以下、単に「スイッチング電源装置」と称する)。スイッチング電源装置3は、DC/DC変換回路を備えたスイッチング電源回路31と、このスイッチング電源回路31を制御するスイッチングコントローラ32を備えている。詳しい回路構成の説明は後述するが、スイッチング電源装置3は、スイッチング電源回路31とスイッチングコントローラ32によってバッテリ2からの電力をDC/DC変換し、変換した電力を車載装置1に供給する。AVユニット群11やナビゲーションユニット12などの各種の車用機器は、スイッチング電源装置3からの電源ライン4と電気的に接続されており、供給される電力によって作動する。なお、説明の便宜上、図1には車載装置1とスイッチング電源装置3を別装置として記載しているが、一体の装置として構成することができる。
さらに、車載装置1には、外部接続機器5が着脱自在に接続されるインタフェース部17が設けられている。インタフェース部17には、処理ユニット10からのデータライン41と、スイッチング電源装置3からの電源ライン4の接続端が設けられている。外部接続機器5は、スマートフォン、USBメモリ、デジタルビデオカメラなどを含み、データライン41と電源ライン4を有するケーブルを介してインタフェース部17に着脱自在に接続される。外部接続機器5がインタフェース部17に接続されると、電源ライン4を介して外部接続機器5にスイッチング電源装置3からの電力が通電状態になり、データライン41を介して外部接続機器5と処理ユニット10との間でデータ送信が可能な状態となる。なお、外部接続機器5に内蔵された電池を充電する目的で接続されることもある。
続いて、図2を参照しながら、スイッチング電源装置3について詳しく説明する。図2は、スイッチング電源装置3の回路構成を示す。図2に示すように、スイッチング電源装置3は、電力をDC/DC変換して出力するスイッチング電源回路31と、スイッチング制御部としてのスイッチングコントローラ32を備えている。スイッチング電源回路31は、スイッチング素子SW1、ダイオードD1、インダクタL1及びコンデンサC1を図のように電気的に接続して形成したダイオード整流型のDC/DC変換回路を備えており、バッテリ2(VIN)からの電力をDC/DC変換して、出力する(VOUT,IOUT)。スイッチング素子SW1は、好ましくはトランジスタであるが、他の素子やスイッチを採用してもよい。なお、DC/DC変換には、降圧方式、昇圧方式、昇降圧方式などがあるが、以下の説明では降圧方式を一例に挙げて説明する。
スイッチングコントローラ32は、所定の出力電圧(VOUT)が得られるようにスイッチのONとOFFを切り替えるためのスイッチング信号(所謂、短矩形状のスイッチング波形)を生成して、スイッチング素子SW1に入力する制御を行う。スイッチングコントローラ32は、IC(Integrated Circuit)33を備えたマイクロコントローラで構成することができる。スイッチングコントローラ32は、さらに、スイッチング電源回路31の出力電圧値(VOUT)を検知する電圧検知器34、負荷電流値に相当する出力電流値(IOUT)を検知する電流検知器35、及びスイッチング信号生成器の好ましい一例としてPWM信号生成器36(PWM;Pulse Width Modulation)を備えている。
電圧検知器34として、エラー・アンプを用いることができ、出力電圧(VOUT)と基準電圧との差分を検出する。また、PWM信号生成器36として、PWMコンパレータを用いることができる。そして、PWMコンパレータで、エラー・アンプで検出した差分電圧と三角波とを比較して決定したパルス幅のスイッチング信号を生成する制御を、電圧安定化の制御として行う。三角波に代えて、スイッチ部のリップル電流と比較してもよく、インダクタ電流と比較してもよい。
さらに、電流検知器35として、電流検知回路や電流センサーなどを用いることができ、負荷状態を判定するのに用いる負荷電流値として出力電流値(IOUT)を検知する。スイッチングコントローラ32は、低負荷状態と通常負荷状態とを区分けする閾値(I0)の情報と、低負荷時と通常負荷時の夫々のスイッチング周波数の設定値の情報を、記憶部としてのメモリ37に有している。スイッチングコントローラ32は、上記の電圧安定化の制御に加えて、検出される出力電流値(IOUT)と閾値(I0)との比較によって負荷状態を判定し、負荷状態に対応するスイッチング周波数の設定値への切り替え制御を行う。すなわち、本実施形態では、電流検知器35、メモリ37及びIC33によって負荷検出器を構成している。
一方、スイッチング電源回路31の出力端には、電力を供給するデバイスn(nは1以上)が電気的に接続されている。デバイスnは、図1の車載装置1にあってはAVユニット群11やナビゲーションユニット12等の各種車用機器及び/又は着脱自在な外部接続機器5(スマートフォン,USBメモリなどを含む)である。接続されるデバイスnの種類と数は任意に設定することができる。
さらに図1に例示した車載装置1にあっては、一例であるが、通常負荷時の消費電流が300mA、低負荷時の消費電力が30mA、高負荷時(スマートフォン接続時)の消費電力が2Aとなる設計仕様とし、数十kHz〜2MHzの範囲内でスイッチング周波数を設定可能なように素子等の構成要素が選定されている。この設計仕様にあって、通常負荷時にスイッチング周波数を400kHzとした場合の下記数式5により算出される「リングングが発生しない負荷電流下限値」は140mAであり、低負荷時にスイッチング周波数を2MHzとした場合の下記数式5により算出される「リングングが発生しない負荷電流下限値」は28mAであった。よって、図3に示すように、各スイッチング周波数に対応する負荷電流下限値の間(28mA〜140mA)に閾値(I0)を設定する(一例として、85mA)。なお、閾値(I0)の設定は一つに限られず、負荷状態を、より細分化して各負荷状態にスイッチング周波数の設定値を割り当て、各負荷状態の間に閾値(I0)を設定するようにしてもよい。
続いて、図4を参照しながら、スイッチング電源装置3の動作について説明する。まず、車載装置1の電源がONになると、ステップS1に示すように、スイッチングコントローラ32は、電流検知器35が検知する出力電流値(IOUT)を負荷電流値としてサンプリングし、ステップS2に示すように、出力電流値(IOUT)と閾値(I0)とを比較する。出力電流値(IOUT)が閾値(I0)を上回っていれば、ステップS3に示すように、通常負荷状態であると判定してスイッチング周波数を通常負荷状態の設定値(本例では400kHz)に設定する。そして、ステップS5に示すように、PWM信号生成器36としてのPWMコンパレータで、電圧検知器34としてのエラー・アンプで検出した差分電圧と三角波(或いは、リップル電流又はインダクタ電流)とを比較して決定したパルス幅のスイッチング信号を生成する。
一方で、ステップS2の比較の結果、出力電流値(IOUT)が閾値(I0)以下であれば、ステップS4に示すように、低負荷状態であると判定してスイッチング周波数を低負荷状態の設定値(本例では2MHz)に設定する。そして、ステップS5に示すように、PWM信号生成器36としてのPWMコンパレータで、電圧検知器34としてのエラー・アンプで検出した差分電圧と三角波(或いは、リップル電流又はインダクタ電流)とを比較して決定したパルス幅のスイッチング信号を生成する。
さらに、ステップS6に示すように、車載装置1の電源がONであればステップS1の比較に戻り、ステップS1〜ステップS5までの一連の制御を繰り返し行う。これにより、AVユニット群11やナビゲーションユニット12などの各種車用機器のON−OFF状態や外部接続機器5の接続状態に因る負荷状態の変動を速やかに検出して、負荷状態に対応したスイッチング周波数に設定変更を行う。
上述の制御を行うことにより、図5の回路構成図に模式的に示すように、デバイス1とデバイス2の両方が作動しているときには通常負荷時のスイッチング周波数(本例では400kHz)に設定したスイッチング信号によってスイッチングの制御が行われる。そして、デバイス2が停止するなどして負荷電流が閾値(I0)以下まで下がると、低負荷時のスイッチング周波数(本例では2MHz)に設定したスイッチング信号によってスイッチングの制御が行われる。スイッチング周波数を高周波にすると、「リンギングが発生しない負荷電流下限値」が一時的に下がると共に、スイッチ部のリップル電流の上下振幅の幅が小さくなる。前述の数式5によれば、スイッチング周波数を5倍にすると「リンギングが発生しない負荷電流下限値」は1/5になる。これにより、スイッチ部のリップル電流に0(ゼロ)mAを下回る周期が表れるのを抑制することができ、低負荷時におけるリンギングの発生を抑えることができる。
また、停止していたデバイス2が再び作動して負荷電流が閾値(I0)を上回ると、通常負荷時のスイッチング周波数(本例では400kHz)に戻したスイッチング信号によってスイッチングの制御が行われる。これにより、通常負荷時にはスイッチング損失を小さくした効率の良い出力を行うことができる。なお、スイッチング周波数が高周波になるとスイッチング損失が増加するが、低負荷であるので効率面の影響は小さい。
従って、本実施形態のダイオード整流型スイッチング電源装置3を備えた車載装置1によれば、低負荷時におけるリンギングの発生を抑えることができる。さらに、接続されるデバイスの種類や数のバリエーションに対して、ハード構成を変えずにリンギングの発生を抑えることができる。
続いて、スイッチング電源装置3の変形例について、図6を参照しながら説明する。この変形例に係るスイッチング電源装置3は、負荷電流として電流検知器35が検知する出力電流値(IOUT)を用いたのに代えて、スイッチングコントローラ32が演算によって算出した負荷電流を用いる。その他の構成については図2に示すスイッチング電源装置3と同様であるので、同じ符号を付すことによって詳細な説明は省略する。
図6に示すように、変形例に係るスイッチング電源装置3は、接続可能性のあるデバイスnの種類とその消費電流値の情報を記憶部としてのメモリ38に有している。そして、スイッチングコントローラ32は、いずれのデバイスnがON状態であるか或いは接続状態であるか検出するか、若しくは、車載装置1の処理ユニット10からON状態のデバイスn或いは接続されたデバイスnの情報を受け取ると、対応する消費電流値の情報をメモリから読みだして、演算により総消費電流値を算出する。この総消費電流値を負荷電流として用い、閾値(IO)とを比較して負荷状態を判定する制御を行う。
図6の例では、デバイス1とデバイス2の両方が作動していると、演算により総消費電流値が300mAであると算出し、閾値(I0)を上回っているので通常負荷状態であると判定する。一方、デバイス1のみが作動していると、演算により総消費電流値が30mAであると算出し、閾値(I0)以下であるので低負荷状態であると判定する。このような構成であっても、上述の実施形態と同様の効果を得ることができる。さらに、この変形例では、制御方式として、負荷変動に対してフィードフォワード制御を採用することも可能になる利点もある。
以上、本発明に係るダイオード整流型スイッチング電源装置、各種車用機器に電力を供給する電源装置に前記ダイオード整流型スイッチング電源装置を採用した車載装置、及びダイオード整流型スイッチング電源装置のリンギング抑制方法は、低負荷時におけるリンギングの発生を抑えることのできるので、安定した電力を供給できる装置及び方法として有用である。
1 車載装置
2 バッテリ
3 スイッチング電源装置
31 スイッチング電源回路
32 スイッチングコントローラ
34 電圧検知器
35 PWM信号生成器
36 電流検知器
4 電源ライン
5 外部接続機器
2 バッテリ
3 スイッチング電源装置
31 スイッチング電源回路
32 スイッチングコントローラ
34 電圧検知器
35 PWM信号生成器
36 電流検知器
4 電源ライン
5 外部接続機器
Claims (7)
- スイッチング素子、ダイオード、インダクタ及びコンデンサを電気的に接続して形成されるDC/DC変換回路を含み、電源から供給される電力をDC/DC変換して出力するダイオード整流型スイッチング電源装置において、
負荷電流が設定した閾値以下となる低負荷状態を検出する負荷検出器と、低負荷状態が検出されると前記閾値を上回る負荷状態のときよりもスイッチング周波数を高周波に設定したスイッチング信号を生成して前記スイッチング素子に入力するスイッチング信号生成器と、を含むスイッチング制御部を備えたことを特徴とするダイオード整流型スイッチング電源装置。 - 前記スイッチング制御部は、少なくとも2段階のスイッチング周波数の設定値の情報と、各スイッチング周波数に対応する負荷電流下限値間に設定した前記閾値の情報を有しており、負荷電流が前記閾値以下になると高周波数側の設定値に上げ、前記閾値を上回ると低周波数側の設定値に下げる制御を実行することを特徴とする請求項1に記載のダイオード整流型スイッチング電源装置。
- 前記負荷検出器は、負荷電流値を検知する電流検知器を含み、該電流検知器が検知した負荷電流値と前記閾値とを比較して負荷状態を判定し、低負荷状態を検出すると前記スイッチング信号生成器がスイッチング周波数を変更する制御を実行することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のダイオード整流型スイッチング電源装置。
- 前記負荷検出器は、当該スイッチング電源装置に接続可能なデバイスの種類とその消費電流値の情報を有しており、デバイスのON−OFF状態或いは接続状態に基づいて総消費電流値を算出し、総消費電流値と前記閾値とを比較して負荷状態を判定し、低負荷状態を検出すると前記スイッチング信号生成器がスイッチング周波数を変える制御を実行することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のダイオード整流型スイッチング電源装置。
- 電力で作動する複数の車用機器及び/又は外部接続機器と、これら複数の車用機器及び/又は外部接続機器に対してバッテリからの電力をDC/DC変換して供給する前記請求項1乃至5のいずれか1項に記載のスイッチング電源装置と、を備えたことを特徴とする車載装置。
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