JP2017171900A - ポリマーエマルジョン、その製造方法、合成紙用塗布剤組成物、塗工合成紙 - Google Patents

ポリマーエマルジョン、その製造方法、合成紙用塗布剤組成物、塗工合成紙 Download PDF

Info

Publication number
JP2017171900A
JP2017171900A JP2017047783A JP2017047783A JP2017171900A JP 2017171900 A JP2017171900 A JP 2017171900A JP 2017047783 A JP2017047783 A JP 2017047783A JP 2017047783 A JP2017047783 A JP 2017047783A JP 2017171900 A JP2017171900 A JP 2017171900A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polymer
formula
emulsion
hydrophobic
synthetic paper
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2017047783A
Other languages
English (en)
Inventor
貴代美 竹井
Kiyomi Takei
貴代美 竹井
章 石窪
Akira Ishikubo
章 石窪
真人 尾上
Masato Onoe
真人 尾上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
Mitsubishi Chemicals Holdings Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Chemical Corp, Mitsubishi Chemicals Holdings Corp filed Critical Mitsubishi Chemical Corp
Publication of JP2017171900A publication Critical patent/JP2017171900A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Graft Or Block Polymers (AREA)

Abstract

【課題】合成紙の耐電防止性能の低下を抑制しつつ、耐水性を向上させることができるポリマーエマルジョン、これを用いた合成紙用塗布剤組成物、これを用いた塗工合成紙、及びポリマーエマルジョンの製造方法を提供すること。
【解決手段】シェル部21が特定のカチオン性ポリマーからなり、コア部22が特定の疎水性ポリマーからなるコア・シェル型ポリマー粒子2が水性媒体10に分散されたポリマーエマルジョン1である。また、ポリマーエマルジョン1を含有する合成紙用塗布剤組成物である。さらに、合成樹脂フィルム又は合成繊維からなる合成紙と、その片面又は両面に形成された合成紙用塗布剤組成物からなる塗膜とを有する塗工合成紙である。
【選択図】図1

Description

本発明は、コア・シェル型ポリマー粒子が水性媒体に分散されたポリマーエマルジョン、その製造方法、ポリマーエマルジョンを含有する合成紙用塗布剤組成物、塗布剤組成物が塗布された塗工合成紙に関する。
合成樹脂フィルム、合成繊維等からなる合成紙は、石油等から得られる合成樹脂を主原料として製造される。合成紙は、紙の性質とプラスチックの性質とを兼ね備え、植物繊維(すなわち、パルプ)からなる天然紙に比べて、一般に、耐久性、耐水性、生産コスト等の面で優れている。そのため、合成紙は、ポスター等の屋外用印刷紙だけでなく、カタログ、名刺、各種ラベル等の屋内用印刷紙にも広く利用されている。
一方、合成紙は、合成樹脂からなるがゆえに帯電し易いという性質を有する。帯電は、湿度が低い乾燥環境下で起こり易い。合成紙の帯電は、ちりや紙粉等の付着を引き起こしたり、印刷機において給紙不良を引き起こすおそれがある。また、例えばオフセット印刷においては、印刷時に合成紙が乾燥し易いため、合成紙の帯電によるトラブルが起こり易い傾向にある。具体的には、給紙不良、排紙不良、インク汚れ等の印刷トラブルが起こるおそれがある。
そこで、合成紙の表面に耐電防止剤を塗工する技術がある。例えば、所定の構造の共重合体におけるN原子をカチオン化してなる表面加工用重合体からなる合成紙用塗布剤組成物が開発されている(特許文献1参照)。また、合成紙の帯電を防止するために、支持体として所定の繰り返し単位を有するカチオン性の重合体又は共重合体からなる導電性剤が開発されている(特許文献2参照)。また、所定の構造を有する四級アンモニウム塩型共重合体の塗膜を有する熱可塑性樹脂フィルムが開発されている(特許文献3参照)。
特開昭50−145476号公報 特開昭53−8380号公報 特開平6−25447号公報
しかしながら、カチオン性の重合体及び共重合体は、合成紙の導電性を高めて耐電を防止することはできるものの、耐水性に更なる改善が望まれている。すなわち、合成紙の表面に形成された塗膜が水により流されてしまうおそれがある。その結果、塗膜と共に印刷物のインクが流れ落ちたりするおそれがある。したがって、良好な耐電防止性能と耐水性とを兼備する合成紙用塗布剤組成物の開発が望まれている。
本発明の課題は、合成紙の耐電防止性能の低下を抑制しつつ、耐水性を向上させることができるポリマーエマルジョン、これを用いた合成紙用塗布剤組成物、これを用いた塗工合成紙、及びポリマーエマルジョンの製造方法を提供することにある。
本発明者らは、前記課題を解決するべく、鋭意検討を重ねた結果、所定構造のカチオン性ポリマーからなるシェル部と、疎水性ポリマーからなるコア部とを有するコア・シェル型ポリマー粒子が水性媒体に分散されたポリマーエマルジョンが耐電防止性能の低下を抑制しつつ、耐水性を向上させることができることを見出し、本発明に至った。すなわち、本発明の要旨は、下記の[1]〜[20]にある。
[1]シェル部がカチオン性ポリマー(A)からなり、コア部が疎水性ポリマー(B)からなるコア・シェル型ポリマー粒子が水性媒体に分散されたポリマーエマルジョンであって、
前記カチオン性ポリマー(A)は、下記式(I)で表される単量体由来の構造単位(a1)と、下記式(II)で表される単量体由来の構造単位(a2)とを有する共重合体からなり、
前記疎水性ポリマー(B)は、疎水性不飽和単量体由来の構造単位(b)を有する、ポリマーエマルジョン。
CH2=C(R1)COZR2+34(R5+67)n−R8・(n+1)X- ・・・(I)
(前記式(I)中、R1は水素原子又はメチル基であり、Zは−O−又は−NH−であり、R2及びR5は各々独立に炭素数1〜6のアルキレン基であって水酸基を含んでいてもよく、R3、R4、R6及びR7は各々独立にメチル基又はエチル基であり、R8は炭素数1〜10のアルキル基又は炭素数7〜10のアラルキル基であり、Xはハロゲン原子であり、nは0から3の整数である。)
CH2=C(R9)COOR10 ・・・(II)
(式(II)中、R9は水素原子又はメチル基であり、R10は炭素数1〜20のアルキル基又は炭素数3〜20のシクロアルキル基である。)
[2]前記式(1)において、n=1である、[1]に記載のポリマーエマルジョン。
[3]前記式(I)において、R2がCH2CH2であり、R5がCH2CH(OH)CH2である、[1]又は[2]に記載のポリマーエマルジョン。
[4]前記共重合体における前記構造単位(a1)の含有量が20〜50質量%であり、前記構造単位(a2)の含有量が80〜50質量%である、[1]〜[3]のいずれか1に記載のポリマーエマルジョン。
[5]前記疎水性ポリマー(B)のガラス転移温度TgBが前記カチオン性ポリマー(A)のガラス転移温度TgAより低い、[1]〜[4]のいずれか1に記載のポリマーエマルジョン。
[6]前記コア・シェル型ポリマー粒子の平均粒子径が150nm以下である、[1]〜[5]のいずれか1に記載のポリマーエマルジョン。
[7]前記疎水性不飽和単量体の主成分が(メタ)アクリル酸系エステルである、[1]〜[6]のいずれか1に記載のポリマーエマルジョン。
[8]シェル部がカチオン性ポリマー(C)からなり、コア部が疎水性ポリマー(B)からなるコア・シェル型ポリマー粒子が水性媒体に分散されたポリマーエマルジョンであって、
前記カチオン性ポリマー(C)は、下記式(III)で表される単量体由来の構造単位(c1)と、下記式(II)で表される単量体由来の構造単位(c2)とを有する共重合体からなり、
該共重合体における前記構造単位(c1)の含有量が20〜50質量%であり、前記構造単位(c2)の含有量が80〜50質量%であり、
前記カチオン性ポリマー(C)のガラス転移温度TgCが40〜85℃であり、
前記疎水性ポリマー(B)は、疎水性不飽和単量体由来の構造単位(b)を有し、
前記疎水性ポリマー(B)のガラス転移温度TgBが前記カチオン性ポリマー(C)のガラス転移温度TgCより低い、ポリマーエマルジョン。
CH2=C(R1)COZR2+34−CH2COOR8・X- ・・・(III)
(前記式(III)中、R1は水素原子又はメチル基であり、Zは−O−又は−NH−であり、R2は炭素数1〜6のアルキレン基であって水酸基を含んでいてもよく、R3及びR4は各々独立にメチル基又はエチル基であり、R8は炭素数1〜10のアルキル基又は炭素数7〜10のアラルキル基であり、Xはハロゲン原子である。)
CH2=C(R9)COOR10 ・・・(II)
(前記式(II)中、R9は水素原子又はメチル基であり、R10は炭素数1〜20のアルキル基又は炭素数3〜20のシクロアルキル基である。)
[9]前記式(III)において、R2がCH2CH2である、[8]に記載のポリマーエマルジョン。
[10]前記コア・シェル型ポリマー粒子の平均粒子径が150nm以下である、[8]又は[9]に記載のポリマーエマルジョン。
[11]前記疎水性不飽和単量体の主成分が(メタ)アクリル酸系エステルである、[8]〜[10]のいずれか1に記載のポリマーエマルジョン。
[12][1]〜[11]のいずれか1に記載のポリマーエマルジョンを含有する、合成紙用塗布剤組成物。
[13]合成樹脂フィルム又は合成繊維からなる合成紙と、該合成紙の片面又は両面に形成された[12]に記載の合成紙用塗布剤組成物からなる塗膜とを有する、塗工合成紙。
[14]前記合成紙が合成樹脂フィルムからなる、[13]に記載の塗工合成紙。
[15][1]〜[7]のいずれか1に記載のポリマーエマルジョンの製造方法であって、
下記式(IV)で表される単量体由来の構造単位(ap1)と、前記構造単位(a2)とを有する共重合体を準備し、該共重合体における窒素原子をカチオン変性剤によってカチオン化することにより、前記カチオン性ポリマー(A)を得るカチオン化(A)工程と、
前記カチオン性ポリマー(A)と前記疎水性ポリマー(B)とを水性媒体中でエマルジョン化するエマルジョン工程とを有し、
前記カチオン変性剤が、式(V)で表されるモノハロゲン化第四級アンモニウム塩を含有する、ポリマーエマルジョンの製造方法。
CH2=C(R1)COZR2NR34 ・・・(IV)
(式(IV)中、Z及びR1〜R4は各々前記式(I)と同義である。)
X(R5−N+67)n8・nX- ・・・(V)
(式(V)中、X、R5〜R8及びnは各々前記式(I)と同義である。)
[16][1]〜[7]のいずれか1に記載のポリマーエマルジョンの製造方法であって、
前記式(I)で表される前記単量体と、前記式(II)で表される前記単量体とを共重合することにより前記カチオン性ポリマー(A)を得るポリマー(A)重合工程と、
前記カチオン性ポリマー(A)と前記疎水性ポリマー(B)とを水性媒体中でエマルジョン化するエマルジョン工程とを有する、ポリマーエマルジョンの製造方法。
[17]前記エマルジョン工程は、前記カチオン性ポリマー(A)と水性媒体と前記疎水性不飽和単量体の重合開始剤とを混合して水相を得る工程と、
前記カチオン性ポリマー(A)と前記疎水性不飽和単量体と水性媒体とを混合することによりプレエマルジョンを得る工程と、
前記水相に前記プレエマルジョンを滴下しながら、前記疎水性不飽和単量体を重合させて前記ポリマーエマルジョンを得る工程と、を有する、[15]又は[16]に記載のポリマーエマルジョンの製造方法。
[18][8]〜[11]のいずれか1に記載のポリマーエマルジョンの製造方法であって、
下記式(IV)で表される単量体由来の構造単位(cp1)と、前記構造単位(c2)とを有する共重合体を準備し、該共重合体における窒素原子をカチオン変性剤によってカチオン化することにより、前記カチオン性ポリマー(C)を得るカチオン化(C)工程と、
前記カチオン性ポリマー(C)と前記疎水性ポリマー(B)とを水性媒体中でエマルジョン化するエマルジョン工程とを有し、
前記カチオン変性剤が、式(VI)で表されるモノハロゲン化酢酸アルキルエステルを含有する、ポリマーエマルジョンの製造方法。
CH2=C(R1)COZR2NR34 ・・・(IV)
(式(IV)中、Z及びR1〜R4は各々前記式(III)と同義である。)
XCH2COOR8 ・・・(VI)
(式(VI)中、X及びR8は前記式(III)と同義である。)
[19][8]〜[11]のいずれか1に記載のポリマーエマルジョンの製造方法であって、
前記式(III)で表される前記単量体と、前記式(II)で表される前記単量体とを共重合することにより前記カチオン性ポリマー(C)を得るポリマー(C)重合工程と、
前記カチオン性ポリマー(C)と前記疎水性ポリマー(B)とを水性媒体中でエマルジョン化するエマルジョン工程とを有する、ポリマーエマルジョンの製造方法。
[20]前記エマルジョン工程は、前記カチオン性ポリマー(C)と水性媒体と疎水性不飽和単量体の重合開始剤とを混合して水相を得る工程と、
前記カチオン性ポリマー(C)と前記疎水性不飽和単量体と水性媒体とを混合することによりプレエマルジョンを得る工程と、
前記水相に前記プレエマルジョンを滴下しながら、前記疎水性不飽和単量体を重合させて前記ポリマーエマルジョンを得る工程と、を有する、[18]又は[19]に記載のポリマーエマルジョンの製造方法。
前記ポリマーエマルジョン、前記合成紙用塗布剤組成物、前記塗工合成紙によれば、合成紙の耐電防止性能の低下を抑制しつつ、耐水性を向上させることができる。そのため、例えば印刷時における給紙トラブルやインク流れ等の印刷トラブルを防止することができる。また、前記製造方法によれば、合成紙の耐電防止性能の低下を抑制しつつ、耐水性を向上させることができるポリマーエマルジョンの製造が可能になる。
実施例におけるポリマーエマルジョンの概略図。 実施例におけるコア・シェル型ポリマーの概略図。 実施例における合成紙とその表面に形成された塗膜とを有する塗工合成紙。
<コア・シェル型ポリマー粒子におけるシェル部>
コア・シェル型ポリマー粒子におけるシェル部は、ポリマー内にカチオンを有するカチオン性ポリマー(A)又はカチオン性ポリマー(C)からなる。このようなカチオン性ポリマーにおけるカチオンによって上述の耐電防止性能が発揮される。
カチオン性ポリマー(A)は、前記式(I)で表される単量体由来の構造単位(a1)と、前記式(II)で表される単量体由来の構造単位(a2)とを有する共重合体からなる。式(I)中、nが0〜3であり、構造単位(a1)は、ジカチオン、トリカチオン、又はテトラカチオンである。式(1)においてはn=1、すなわち、構造単位(a1)がジカチオンであることが好ましい。この場合には、耐電防止性能と耐水性とをよりバランス良く発揮できる。
式(I)において、R2がCH2CH2であり、R5がCH2CH(OH)CH2であることが好ましい。この場合にも、耐電防止性能と耐水性とをよりバランス良く発揮できる。
カチオン性ポリマー(A)においては、構造単位(a1)の含有量が20〜50質量%であり、構造単位(a2)の含有量が80〜50質量%であることが好ましい。この場合には、耐電防止性と耐水性とをよりバランス良く向上させることができる。さらに両者をバランス良く向上させるという観点からは、構造単位(a1)の含有量が30〜70質量%であり、構造単位(a2)の含有量が70〜30質量%であることがより好ましく、構造単位(a1)の含有量が35〜65質量%であり、構造単位(a2)の含有量が65〜35質量%であることがさらに好ましい。
また、カチオン性ポリマー(A)において、共重合体は、さらに下記の式(VII)で表される単量体由来の構造単位(a3)を含有することができる。この場合には、構造単位(a1)と構造単位(a3)との合計含有量を例えば20〜50質量%にすることにより、耐電防止性と耐水性とをよりバランス良く向上させることができる。
Py+−C(R11)=CH2・X- ・・・(VII)
(式(VII)中、Py+はカチオン化された窒素原子N+を有するピリジル基であり、R11は水素原子又はメチル基であり、Xはハロゲン原子である)
また、カチオン性ポリマー(A)は、さらに他のビニル系単量体由来の構造単位(a4)を20質量%以下含有することができる。このようなビニル系単量体としては、例えばスチレン、スチレンの側鎖置換誘導体、(メタ)アクリル酸エステル類、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、クロロエチレン類、マレイン酸エステル類、ビニルエーテル類、アクロレイン、アルリルエーテル類、アルリルクロライド、ブタジエン等からなる群より選ばれる少なくとも1種を用いることができる。スチレンの側鎖置換誘導体としては、ビニルトルエン、クロルスチレン、α−メチルスチレン等を用いることができる。(メタ)アクリル酸エステル類としては、アルコール部が炭素数1〜18のアルキル基(ただし、シクロアルキル基を除く)であるエステルを用いることができる。具体的には、ヒドロキシエチルメタクリレート、テトラヒドロメタクリレート等を用いることができる。また、ビニルエーテル類としては、ビニルブチルエーテル、ビニルフェニルエーテル等を用いることができる。アルリルエーテル類としては、例えばアルリルエチルエーテルを用いることができる。なお、本明細書における「(メタ)アクリル酸」は、「アクリル酸」及び「メタクリル酸」の少なくとも一方を表す。
カチオン性ポリマー(C)は、前記式(III)で表される単量体由来の構造単位(c1)と、前記式(II)で表される単量体由来の構造単位(c2)とを有する共重合体からなる。式(III)がカチオンを有しており、構造単位(c1)は(モノ)カチオンに相当する。
式(III)において、R2はCH2CH2であることが好ましい。この場合には、耐電防止性能と耐水性とをよりバランス良く発揮できる。
カチオン性ポリマー(C)においては、構造単位(c1)の含有量が20〜50質量%であり、構造単位(c2)の含有量が80〜50質量%である。構造単位(c1)の含有量が20質量%未満の場合には、耐電防止性能が不十分になったり、耐水性が不十分になったりするおそれがある。一方、構造単位(c1)との含有量が50質量%を超える場合には、過度に水溶性になるおそれがある。その結果、例えば、ポリマーエマルジョンを用いて上述の塗工合成紙を作製し、該塗工合成紙をオフセット印刷に用いた際に、連続印刷性が損なわれ、特に2色目の印刷インキの転移性が悪くなるおそれがある。耐電防止性能及び耐水性をよりバランス良く向上させるという観点からは、構造単位(c1)の含有量が20〜70質量%であり、前記構造単位(c2)の含有量が80〜30質量%であることがより好ましく、構造単位(c1)の含有量が35〜65質量%であり、前記構造単位(c2)の含有量が65〜35質量%であることがさらに好ましい。
また、カチオン性ポリマー(C)は、上述のカチオン性ポリマー(A)と同様に、共重合体がさらに前記式(VII)で表される単量体由来の構造単位(c3)を含有することができる。構造単位(c1)と構造単位(c3)との合計含有量は、上述のカチオン性ポリマー(A)と同様の理由から、20〜50質量%であることが好ましい。
また、カチオン性ポリマー(C)は、上述のカチオン性ポリマー(A)と同様に、さらに他のビニル系単量体由来の構造単位(c4)を20質量%以下含有することができる。このようなビニル系単量体としては、上述の構造単位(a4)と同様の単量体を用いることができる。
<コア・シェル型ポリマー粒子のコア部>
コア・シェル型ポリマー粒子のコア部は、疎水性ポリマー(B)からなり、疎水性ポリマー(B)は、疎水性不飽和単量体由来の構造単位(b)を有する。疎水性不飽和単量体は、好ましくは炭素数1〜45、より好ましくは炭素数1〜24の炭化水素鎖を有することが好ましい。炭化水素鎖は、直鎖又は分岐鎖のいずれであってもよい。また、単環又は多環の脂肪族環又は芳香環を有する炭化水素基が含まれていてもよい。また、環にさらに直鎖又は分岐鎖のアルキル基を置換基として有する炭化水素基が含まれていてもよい。
疎水性不飽和単量体の主成分は(メタ)アクリル酸系エステルであることが好ましい。すなわち、疎水性ポリマー(B)は(メタ)アクリル系樹脂からなることが好ましい。この場合には、前記塗工合成紙の作製時において、合成樹脂フィルム等からなる合成紙と、疎水性ポリマー(B)との密着性を高めることができる。
<コア・シェル型ポリマー粒子>
シェル部がカチオン性ポリマー(C)からなる場合には、カチオン性ポリマー(C)のガラス転移温度TgCが40〜85℃であり、コア部の疎水性ポリマー(B)のガラス転移温度TgBをカチオン性ポリマー(C)のガラス転移温度TgCより低くすることにより、耐電防止性を低下させることなく、耐水性の向上を図ることができる。これは、ポリマーエマルジョンを含有する上述の合成紙用塗布剤組成物を例えば合成紙に塗工した際に、コア・シェル型ポリマー粒子におけるコア部の疎水性ポリマー(B)同士が相互に融着し易くなり、疎水性ポリマー(B)からなる層の連続性が向上するためであると考えられる。また、TgCとTgBとが前記関係を満足する場合には、成膜性を向上させることもできる。
また、カチオン性ポリマー(A)を用いた場合には、上述のカチオン性ポリマー(C)のようなコア部とシェル部のガラス転移温度の制御は必ずしも必要ではない。すなわち、式(III)で表される単量体由来の構造単位(c1)に代えて式(I)で表される単量体由来の構造単位(a1)を採用することにより、ガラス転移温度などを調整しなくても、耐電防止性を低下させることなく、耐水性の向上を図ることが可能になる。これは、特にカチオン性ポリマー(A)がジカチオンの場合(すなわち、式(I)におけるn=1の場合)に顕著になる。
好ましくは、疎水性ポリマー(B)のガラス転移温度TgBがカチオン性ポリマー(A)のガラス転移温度TgAより低いことがよい。また、好ましくは、カチオン性ポリマー(A)のガラス転移温度TgAが40〜85℃であることがよい。この場合には、耐電防止性を低下させることなく、より耐水性の向上を図ることができる。これも、上述のカチオン性ポリマー(C)の場合と同様に、コア・シェル型ポリマー粒子におけるコア部の疎水性ポリマー(B)同士が相互に融着し易くなり、疎水性ポリマー(B)からなる層の連続性が向上するためであると考えられる。また、この場合にも、成膜性を向上させることができる。
コア部とシェル部との質量比[コア部/シェル部]は、耐電防止性能と耐水性とをより高いレベルで向上させるという観点から、1/10〜10/1が好ましい。また、この場合には、後述のポリマーエマルジョンの製造時に疎水性不飽和単量体の重合が安定的に進行し易くなる傾向にある。そのため、重合中に粗粒子やブロック状のポリマー片が発生し難くなる傾向にあり、ポリマーエマルジョンの保存安定性が向上する傾向にある。
また、質量比[コア部/シェル部]は、1/5〜5/1であることがより好ましい。この範囲内で重合を完了させることにより、粒子の均一化に効果を発揮し、保存安定性に優良なエマルジョンを得ることが可能となる。また、この場合には、ポリマーエマルジョンを含有する上述の合成紙用塗布剤組成物を合成紙に塗工した際に、カチオン性ポリマー(A)又はカチオン性ポリマー(C)が連続相となって耐電防止効果を発揮しつつ、疎水性ポリマー(B)が例えば樹脂フィルムからなる合成紙と優れた密着性を示すため、耐水性をより向上させることができる。
<ポリマーエマルジョン>
ポリマーエマルジョンは、水性媒体とこれに分散されたコア・シェル型ポリマー粒子とを有する。水性媒体は、例えば水、アルコール、これらの混合物等がある。水性媒体中のコア・シェル型ポリマー粒子の平均粒子径は150nm以下であることが好ましい。この場合には、ポリマーエマルジョンを合成紙などの対象物に塗布して得られる塗膜の平滑性や透明性を向上させることができる。
<ポリマーエマルジョンの製造方法>
シェル部がカチオン性ポリマー(A)からなる場合には、下記のカチオン化(A)工程を行うことにより、カチオン性ポリマー(A)を得ることができる。すなわち、前記式(IV)で表される単量体由来の構造単位(ap1)と、前記式(II)で表される単量体由来の構造単位(a2)とを有する共重合体を準備し、該共重合体における窒素原子をカチオン変性剤によってカチオン化する(カチオン化(A)工程)。
式(IV)で表される単量体の具体例としては、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート、N,N−ジエチルアミノエチルメタクリレート、N,N−ジメチルアミノエチルアクリレート、N,N−ジエチルアミノエチルアクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピルメタクリレート、N,N−ジメチルアミノブチルメタクリレート等が挙げられる。
式(II)で表される単量体の具体例としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、ターシャリーブチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2‐エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレートが挙げられる。
カチオン化(A)工程においては、カチオン変性剤として、前記式(V)で表されるモノハロゲン化第四級アンモニウム塩を用いる。このカチオン変性剤を用いることにより、式(IV)で表される単量体由来の構造単位(ap1)を、カチオン化させ、ジカチオン、トリカチオン、又はテトラカチオンにすることができる。カチオン変性剤の使用量は、例えば理論上の必要量にすることができる。カチオン変性剤の使用量を構造単位(ap1)のモル数と等モルにすることができるが、必ずしも等モルではなくてもよい。カチオン変性剤の使用量は、構造単位(ap1)のモル数に対して、例えば0.7〜1.3モル倍、好ましくは0.9〜1.1モル倍の範囲に調整することができる。
モノハロゲン化第四級アンモニウム塩の具体例としては、グリシジルトリメチルアンモニウムクロライド、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライド、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリエタノールアンモニウムクロライド、グリシジルトリメチルアンモニウムクロライド、グリシジルメチルベンジルアンモニウムクロライド、グリシジルトリメチルアンモニウムクロライド、グリシジルジメチルブチルアンモニウムクロライド等が挙げられる。なお、クロライドを例示したが、他のハロゲン化物であってもよい。
カチオン性ポリマー(A)は、上述のカチオン化(A)工程を行って得ることもできるが、ポリマー(A)重合工程を行って得ることもできる。すなわち、前記式(I)で表される単量体と、前記式(II)で表される単量体とを共重合する(ポリマー(A)重合工程)。式(I)で表される単量体としては、上述の式(IV)で表される単量体における窒素原子が変性剤によりカチオン化されたジカチオン、トリカチオン、テトラカチオン等を用いることができる。式(II)で表される単量体については、上述の通りである。
カチオン性ポリマー(C)は、下記のカチオン化(C)工程を行うことにより得ることができる。すなわち、前記式(IV)で表される単量体由来の構造単位(cp1)と、前記式(II)で表される単量体由来の構造単位(c2)とを有する共重合体を準備し、該共重合体における窒素原子をカチオン変性剤によってカチオン化する(カチオン化(C)工程)。
カチオン化(C)工程においては、カチオン変性剤として、前記式(VI)で表されるモノハロゲン化酢酸アルキルエステルを用いる。このカチオン変性剤を用いることにより、式(IV)で表される単量体由来の構造単位(cp1)を、カチオン化させることができる。カチオン変性剤の使用量は、例えば理論上の必要量、例えば構造単位(cp1)のモル数と等モルにすることができるが、必ずしも等モルにする必要はない。カチオン変性剤の使用量は、構造単位(cp1)のモル数に対して、例えば0.7〜1.3モル倍、好ましくは0.9〜1.1モル倍の範囲に調整することができる。
モノハロゲン化酢酸アルキルエステルの具体例としては、XCH2COOCH3、XCH2COOC25、XCH2COOC38、XCH2COOC49等が挙げられる。ただし、Xは、Cl、Br、又はI等のハロゲン原子である。
シェル部がカチオン性ポリマー(C)からなる場合には、下記のポリマー(C)重合工程を行うことにより、カチオン性ポリマー(C)を得ることができる。すなわち、前記式(IV)で表される単量体と、前記式(III)で表される単量体とを共重合する(ポリマー(C)重合工程)。
カチオン性ポリマー(C)は、上述のカチオン化(C)工程を行って得ることもできるが、下記のポリマー(C)重合工程を行って得ることもできる。すなわち、前記式(III)で表される単量体と、前記式(II)で表される単量体とを共重合する(ポリマー(C)重合工程)。
式(III)で表される単量体としては、上述の式(IV)で表される単量体における窒素原子が変性剤によりカチオン化されたものを用いることができる。具体的には、例えばN,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド等を、モノハロゲン化酢酸アルキルエステル等の変性剤により変性させて得られる単量体を用いることができる。式(II)で表される単量体については、上述の通りである。
各共重合体を得るための重合方法としては、ラジカル開始剤を用いた、塊状重合、溶液重合、乳化重合等の公知の重合方法を採用することができる。これらの中で好ましい重合方法としては溶液重合法であり、該重合は各単量体を溶媒に溶解し、ラジカル重合開始剤を添加して窒素気流下において加熱攪拌することにより実施される。溶媒は水、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール等のアルコール類等が好ましく、またこれらの溶媒を混合使用して実施しても良い。重合開始剤は過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル等の過酸化物、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスバレロニトリルなどのアゾ化合物が好適に用いられる。単量体濃度は通常10〜60重量%であり、重合開始剤の濃度は通常単量体に対し、0.1〜10重量%である。共重合体の分子量は、重合温度、重合開始剤の種類及び量、溶剤使用量、連鎖移動剤等の重合条件により任意のレベルとすることができる。一般には得られる重合体の分子量は1000〜1000000であるが、中でも1000〜500000の範囲が好ましい。
ポリマーエマルジョンは、上述のようにして得られたカチオン性ポリマー(A)又はカチオン性ポリマー(C)と、疎水性ポリマー(B)とを水性媒体中でエマルジョン化することにより得られる(エマルジョン工程)。エマルジョン工程は、例えば下記の第1〜第3の各工程を行うことにより実施できる。
第1工程としては、カチオン性ポリマー(A)又はカチオン性ポリマー(C)と、水性媒体と、疎水性不飽和単量体の重合開始剤とを混合して水相を得る工程を行う。第1工程においては、ポリマーエマルジョンの製造に用いるカチオン性ポリマー(A)又はカチオン性ポリマー(C)の使用量の内の一部を用いる。また、第2工程としては、カチオン性ポリマー(A)又はカチオン性ポリマー(C)と、疎水性不飽和単量体と、水性媒体とを混合することによりプレエマルジョンを得る工程を行う。第2工程においては、カチオン性ポリマー(A)又はカチオン性ポリマー(C)の使用量の内の残部を用いることができる。第3工程としては、水相にプレエマルジョンを滴下しながら、疎水性不飽和単量体を重合させてポリマーエマルジョンを得る工程を行う。なお、第1〜第3工程のうち、第1工程と第2工程とは順不同である。
疎水性不飽和単量体の具体例としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、3−メトキシエチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、2−フェニルエチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、テトラデシル(メタ)メタクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、及びジイソプロピルアミノエチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。なお、本明細書における「(メタ)アクリレート」は、「アクリレート」及び「メタクリレート」の少なくとも一方を表す。
疎水性不飽和単量体には、官能基含有単量体を共重合させて、もよい。官能基含有単量体としては、例えば、分子構造中にビニル基を2個以上有する単量体、グリシジル基含有単量体、アリル基含有単量体、加水分解性シリル基含有単量体、アセトアセチル基含有単量体、ヒドロキシル基含有単量体及びカルボキシル基含有単量体等が挙げられる。
分子構造中にビニル基を2個以上有する単量体としては、例えば、ジビニルベンゼン、ジアリルフタレート、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,2−プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート及びアリル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
これらの中でも、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,2−プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート又はトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートが、(メタ)アクリレート系単量体との共重合性のよい点で好ましい。
前記グリシジル基含有単量体としては、例えば、グリシジル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アリルエーテル及び3,4−エポキシシクロヘキシル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
前記アリル基含有単量体としては、例えば、トリアリルオキシエチレン、マレイン酸ジアリル、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、テトラアリルオキシエタントリメチロールプロパンジアリルエーテル及びペンタエリスリトールトリアリルエーテル等のアリル基を2個以上有する単量体、アリルグリシジルエーテル並びに酢酸アリル等が挙げられる。
前記加水分解性シリル基含有単量体としては、例えば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン及びビニルメチルジメトキシシラン等のビニル系シリル基含有単量体;γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリエトキシシラン及びγ−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン等の(メタ)アクリロキシ系シリル基含有単量体が挙げられる。これらの中でも、(メタ)アクリロキシ系シリル基含有単量体が、疎水性不飽和単量体との共重合性に優れる点で好ましい。なお、なお、本明細書における「(メタ)アクリロキシ」は、「アクリロキシ」及び「メタクリロキシ」の少なくとも一方を表す。
前記アセトアセチル基含有単量体としては、例えば、アセト酢酸ビニルエステル、アセト酢酸アリルエステル、ジアセト酢酸アリルエステル、アセトアセトキシエチル(メタ)アクリレート、アセトアセトキシエチルクロトナート、アセトアセトキシプロピル(メタ)アクリレート、アセトアセトキシプロピルクロトナート及び2−シアノアセトアセトキシエチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
前記ヒドロキシル基含有単量体としては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート及び4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレート等が挙げられる。重合時における保護コロイド的作用の観点から、2−ヒドロキシエチルアクリレート又は2−ヒドロキシエチルメタクリレートが好ましい。
前記カルボキシル基含有単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸、アクリル酸ダイマー、クロトン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、グルタコン酸、イタコン酸、アクリルアミドN−グリコール酸及びケイ皮酸等が挙げられる。これらの中でも、重合時における保護コロイド的作用の観点から、アクリル酸又はメタクリル酸が好ましい。
前記官能基含有単量体の含有割合は、単量体成分全体に対して、好ましくは10重量%以下、より好ましくは5重量%以下である。この範囲に含有量を調整することにより、疎水性ポリマー(B)が硬くなりすぎることを抑制し、十分な接着力が発揮され、塗膜を形成した際に耐水性をより向上させることができる。また、耐水性を低下させることなく、保護コロイド的作用を発揮するという観点からは、単量体成分全体に対する官能基含有単量体の含有割合は、好ましくは0.01重量%以上、より好ましくは0.05重量%以上、更に好ましくは0.1重量%以上である。
また、官能基含有単量体(c)が分子構造中にビニル基を2個以上有する単量体である場合には、当該単量体の含有量は、単量体成分全体に対して0.01〜5重量%であることが好ましく、0.05〜3重量%あることがより好ましく、0.1〜1重量%であることが更に好ましい。
また、本発明の効果を損なわない範囲において、その他に、少量のスチレン若しくはα−メチルスチレン等のスチレン系単量体、又はギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、バレリン酸ビニル、酪酸ビニル、イソ酪酸ビニル、ピバリン酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、安息香酸ビニル、バーサチック酸ビニル若しくは2−エチルヘキサン酸ビニル等のビニルエステル系単量体を疎水性不飽和単量体に共重合させてもよい。
重合開始剤としては、例えば、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム及び過硫酸アンモニウム等の無機過酸化物、有機過酸化物、アゾ系開始剤、過酸化水素、及びブチルパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド等の過酸化物並びにこれらと酸性亜硫酸ナトリウム及びL−アスコルビン酸等の還元剤とを組み合わせたレドックス重合開始剤等が挙げられる。これらは、単独で又は2種以上併せて用いることができる。
また、エマルジョン工程においては、さらに重合調整剤、補助乳化剤及び可塑剤等を用いることもできる。
重合調整剤としては、公知のものの中から適宜選択することができる。このような重合調整剤としては、例えば、連鎖移動剤及びバッファー等が挙げられる。
前記連鎖移動剤としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール及びブタノール等のアルコール、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、n−ブチルアルデヒド、フルフラール及びベンズアルデヒド等のアルデヒド類並びにドデシルメルカプタン、ラウリルメルカプタン、ノルマルメルカプタン、チオグリコール酸、チオグリコール酸オクチル及びチオグリセロール等のメルカプタン類等が挙げられる。これらは、単独で又は2種以上併せて用いることができる。連鎖移動剤の使用は、重合を安定に行わせるという点で有効であり、疎水性ポリマー(B)の重合度を調整するために使用することが好ましい。
前記補助乳化剤としては、乳化重合に用いることができるものとして当業者に公知のものであれば、いずれのものでも使用可能である。したがって、補助乳化剤は、例えば、アニオン性、カチオン性及びノニオン性の界面活性剤、両イオン性ポリマー以外の保護コロイド能を有する水溶性高分子並びに水溶性オリゴマー等の公知のものの中から、適宜選択することができる。
前記界面活性剤としては、例えば、ラウリル硫酸ナトリウム及びドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムのようなアニオン性界面活性剤並びにプルロニック型構造を有するもの及びポリオキシエチレン型構造を有するもの等のノニオン性界面活性剤が挙げられる。これらの界面活性剤のうち、イオン性界面活性剤、特にアニオン性界面活性剤のうちステアロイルメチルタウリンナトリウム、ステアロイルグルタミン酸ナトリウム又はステアロイル乳酸ナトリウム等のアニオン性界面活性剤が好ましい。また、界面活性剤として、構造中にラジカル重合性不飽和結合を有する反応性界面活性剤を使用することもできる。これらは単独で又は2種以上併せて用いることができる。
アニオン性乳化剤としては、例えば、「ニューコール560SF」、「ニューコール562SF」、「ニューコール707SF」、「ニューコール707SN」、「ニューコール714SF」、「ニューコール723SF」、「ニューコール740SF」、「ニューコール2308SF」、「ニューコール2320SN」、「ニューコール1305SN」、「ニューコール271A」、「ニューコール271NH」、「ニューコール210」、「ニューコール220」、「ニューコールRA331」、「ニューコールRA332」(商品名、日本乳化剤(株)製);「ラテムルB−118E」、「レベノールWZ」、「ネオペレックスG15」(商品名、花王(株)製);「ハイテノールN08」(商品名、第一工業製薬(株)製)が挙げられる。
ノニオン性乳化剤としては、例えば、「ノニポール200」、「ニューポールPE−68」(商品名、三洋化成工業(株)製)が挙げられる。
高分子乳化剤としては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ポリヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ポリビニルピロリドンが挙げられる。
反応性乳化剤としては、例えば、「Antox MS−60」、「Antox MS−2N」(商品名、日本乳化剤(株)製);「エレミノールJS−2」(商品名、三洋化成工業(株)製);「ラテムルS−120」、「ラテムルS−180」、「ラテムルS−180A」、「ラテムルPD−104」(花王(株)製);「アデカリアソープSR−10」、「アデカリアソープSE−10」(商品名、(株)ADEKA製);「アクアロンKH−05」、「アクアロンKH−10」、「アクアロンHS−10」(商品名、第一工業製薬(株)製)等の反応性アニオン乳化剤;「アデカリアソープNE−10」、「アデカリアソープER−10」、「アデカリアソープNE−20」、「アデカリアソープER−20」、「アデカリアソープNE−30」、「アデカリアソープER−30」、「アデカリアソープNE−40」、「アデカリアソープER−40」(商品名、(株)ADEKA製);「アクアロンRN−10」、「アクアロンRN−20」、「アクアロンRN−30」、「アクアロンRN−50」(商品名、第一工業製薬(株)製)等の反応性ノニオン性乳化剤が挙げられる。
これらの乳化剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
前記界面活性剤の使用は、乳化重合をスムーズに進行させ、コントロールし易くしたり(乳化剤としての効果)、重合中に発生する粗粒子やブロック状物の発生を抑制したりする効果がある。ただし、これら界面活性剤を乳化剤として多く使用すると、シェルがコアから分離してしまう可能性がある。このため、界面活性剤を使用する場合には、その使用量は、カチオン性ポリマー(A)又はカチオン性ポリマー(C)に対して補助的な量であること、すなわち、できる限り少なくすることが好ましい。
<合成紙用塗布剤組成物>
合成紙用塗布剤組成物は、ポリマーエマルジョンを含有する。合成紙塗布用組成物は、さらに、各種添加剤、着色剤などを含有することができる。具体的には、その特性が損なわれない範囲で酸化チタン、亜鉛華、カーボンブラック等の顔料、分散染料、酸性染料、カチオン染料、反応染料等の染料、酸化防止剤、滑剤、着色剤、安定化剤、湿潤剤、増粘剤、起泡剤、消泡剤、凝固剤、ゲル化剤、沈降防止剤、老化防止剤、軟化剤、可塑剤、レベリング剤、ワキ防止剤、顔料分散剤、紫外線吸収剤、耐候剤、難燃剤等を添加することができる。これらの種類は特に限定されない。
<塗工合成紙>
塗工合成紙は、合成紙と、その表面に形成された塗膜とを有する。塗膜は、合成紙用塗布剤組成物からなる。塗膜は、合成紙の片面に形成されていても、両面に形成されていてもよい。塗膜においては、カチオン性ポリマー(A)又はカチオン性ポリマー(C)が海島構造の海層になることにより帯電防止効果を発揮し、前記カチオン性ポリマー(A)と前記疎水性ポリマー(B)、又は前記カチオン性ポリマー(C)と前記疎水性ポリマー(B)との組み合わせを採用することにより、成膜性を高めることができる。さらに、コア粒子同士の融着が生じさせることも可能になり、その結果、コア層からなる疎水性樹脂層の連続性が向上し、塗膜の耐水性を高めることが可能になる。また、疎水性ポリマー(B)はインキのにじみ防止及び転移防止にも寄与する。したがって、疎水性ポリマー(B)が少なければこの防止効果が低下するおそれがある。
合成紙としては、例えば合成樹脂フィルム、合成パルプ紙がある。合成樹脂フィルムとしては、ポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリスチレン、ナイロン‐6等の熱可塑性樹脂のフィルム、或いは、熱可塑性樹脂と無機微細粉末又は有機フィラーとから形成されるフィルム層を表面に有するものを挙げることができる。ポリオレフィンとしては、ポリプロピレン、ポリエチレン、プロピレン・エチレン共重合体等がある。合成パルプ紙は、合成繊維からなる合成紙であり、合成樹脂を原料にして作られた樹脂ファイバー(すなわち、合成繊維)をパルプ代わりの原料とし、バインダーなどを加えて抄紙機で製紙されたものを挙げることができる。
合成紙は、合成樹脂フィルムからなることが好ましい。より好ましくは、微細充填剤を含む二軸延伸合成樹脂フィルムである。合成樹脂フィルムからなる合成紙においては、例えばフィルム中に耐電防止剤等を添加させても十分な帯電防止性能を得ることが困難であるため、上述のように塗膜を形成することにより得られる上述の効果が十分に享受できる。
(実施例1)
実施例1のポリマーエマルジョンについて、図面を参照して説明する。図1及び図2に例示されるように、本例のポリマーエマルジョン1は、シェル部21がカチオン性ポリマー(A)からなり、コア部22が疎水性ポリマー(B)からなるコア・シェル型ポリマー粒子2が水性媒体10に分散されてなる。以下、本例のポリマーエマルジョンについて詳細に説明する。
(1)カチオン性ポリマー(A)の製造
カチオン性ポリマー(A)を以下のようにして製造した。まず、還流冷却器、温度計、窒素置換用ガラス管、及び攪拌装置を取り付けた4つ口フラスコに、構造式CH2=C(CH3)COOCH2CH2N(CH3)2で表されるジメチルアミノエチルメタクリレート(すなわち、DMMA):35質量部、EMA:20質量部、CHMA:20質量部、SMA:25質量部、エチルアルコール150質量部と、アゾビスイソブチロニトリル1質量部を添加し、窒素気流下に80℃の温度で6時間重合反応を行なった。
次に、フラスコ内に、変性剤であるCl−CH2CH(OH)CH2+(CH3)3・Cl-(すなわち、3‐クロロ‐2‐ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロライド)の60質量%水溶液70質量部を添加し、更に温度80℃で15時間反応させた。その後、フラスコ内に水を滴下しながらエチルアルコールを留去することにより、最終固形分として、20質量%のカチオン性ポリマーAの水溶液を得た。なお、変性剤は、DMMA1質量部に対して1.2質量部使用した。この変性剤により、共重合体におけるDMMA由来の構造単位の全てが変性され、変性後の共重合体におけるDMMA由来の各構造単位は、いずれもジカチオンとなった。本例のカチオン性ポリマーAのガラス転移温度TgAは53℃である。
(2)ポリマーエマルジョンの製造
コア部の疎水性ポリマー(B)を構成する疎水性不飽和単量体として、メチルメタクリレート(すなわち、MMA)とブチルアクリレート(すなわち、BA)とステアリルメタクリレート(すなわち、SMA)を準備した。これらの疎水性不飽和単量体と、上記のようにして作製したカチオン性ポリマーAの20質量%水溶液とを、コア/シェル比が質量比で2/3となるように、取り分けた。コア/シェル比は固形分量に基づいた質量比である。MMAとBAとSMAとの質量比は、MMA:BA:SMA=16:16:8である。
上記のようにして取り分けたカチオン性ポリマーの水溶液のうちの半量を、還流冷却器、滴下ポンプ、温度計、窒素ガス導入管、及び攪拌装置付きの反応器内に入れ、フラスコ内を窒素置換し、温度60℃で撹拌した。次いで、フラスコ内に、上述の疎水性不飽和単量体の合計量に対して1質量%の重合開始剤(具体的にはt−ブチルハイドロパーオキサイド)を加えて1分間撹拌した後に、開始剤量に対して50質量%のアスコルビン酸をさらに加えた。このようにして水相を得た。
一方、カチオン性ポリマー水溶液の残りの半量と、上記のようにして取り分けた疎水性不飽和単量体と水とを混合し、ホモミキサーで予備乳化した。得られたプレエマルジョンを、上述の水相の入ったフラスコ内に1時間半かけて滴下した。その後65℃に昇温し3時間撹拌させた後、反応を終了させ、20質量%のポリマーエマルジョン水溶液を得た。
本例のポリマーエマルジョン1は、疎水性ポリマー(B)からなるコア部22と、コア部22を被覆する、カチオン性ポリマー(A)からなるシェル部21とを有するコア・シェル型ポリマー粒子2が水10に分散されてなるものであった(図1及び図2参照)。コア部22は、上述の疎水性不飽和単量体の共重合体からなり、そのガラス転移温度TgBは15.4℃である。
本例において、シェル部におけるカチオン性ポリマー(A)を構成する単量体、変性剤の種類、その配合割合、コア部における疎水性ポリマー(B)を構成する単量体の種類、その配合割合を後述の表1に示す。また、シェル部とコア部との質量比(コア/シェル)を後述の表1に示す。なお、ポリマーエマルジョンの25℃における粘度は、12mPa・sであった。
次に、水系ポリマーエマルジョン中のコア・シェル型ポリマー粒子の平均粒子径を測定した。その結果を後述の表1に示す。平均粒径は、レーザ回折・散乱法によって求めた粒度分布における体積積算値50%での粒径であり、レーザ回折粒度分布測定装置(日機装社製 Nanotrac 150)を用いて測定した。
また、コア・シェル型ポリマー粒子のコア部を形成する疎水性ポリマーB(アクリル系樹脂)のガラス転移温度TgB(℃)を算出した。コア部のポリマーのTgBは、次の式(α)に示すFOX式により求められる理論計算値である。式(α)中、TgBは、コア部を形成するポリマーのガラス転移温度であり、W1、W2、・・・、Wnは、ポリマーを構成する各モノマーの重量分率であり、Tg1、Tg2、・・・、Tgnは、各モノマーのホモポリマーのガラス転移温度である。ホモポリマーのガラス転移温度は、公知の文献値を採用することができる。具体的には、これらのガラス転移温度は、例えば三菱レイヨン(株)のアクリルエステルカタログ(1997年度版)や、北岡協三著、「親高分子文庫7 塗料用合成樹脂入門」、高分子刊行会、p168〜p169等に記載されている。
1/TgB=W1/Tg1+W2/Tg2+・・・+Wn/Tgn ・・・(α)
また、コア・シェル型ポリマー粒子のシェル部を形成するカチオン性ポリマーAのガラス転移温度Tg(℃)を次のようにして算出した。計算式は疎水性ポリマー(B)の算出方法と同様である。上述の式(IV)で表されるカチオン化された構造単位(a1)のガラス転移点が不明の場合には、メタクリル酸ジメチルアミノエチルメチルクロライド塩の値を代用して計算した。
次に、本例のポリマーエマルジョンを用いて、評価用の塗工合成紙を作製した。図3に例示されるように、塗工合成紙3は、合成紙31と、その少なくとも片面上に形成された塗膜32とを有する。塗膜32は、ポリマーエマルジョンを含有する合成紙用塗布剤組成物からなる。また、本例における合成紙31は、ポリエチレンテレフタラート(PET)フィルムからなる。合成紙用塗布剤組成物は、樹脂固形分20質量%の溶液である。
評価用の塗工合成紙3は以下のようにして製造した。まず、合成紙31として、厚さ100μmのPETフィルム(三菱樹脂(株)製の「O321E100(CE SE98−F)」)を準備した。次いで、この合成紙31上に、バーコータを用いて合成用塗布剤組成物を塗布し、温度100℃で2分間乾燥させた。塗布量は、乾燥後の塗膜32の膜厚が20±5μmになるように調整した。このようにして、合成紙31上に塗膜32を形成し、塗工合成紙3を得た。
上記のようにして得られた評価用の塗工合成紙を用いて、下記の「塗膜外観」、「密着性」、「耐電防止性」、「浸水試験後の耐電防止性」、「浸水試験後の重量減少率」の評価を行った。
「塗膜外観」
塗工合成紙の塗膜外観を目視にて判定した。PETフィルム(すなわち、合成紙)が白化した場合を「不良」、フィルムが透明の場合を「良」と判定した。その結果を表1に示す。
「密着性」
カッターを用いて、塗工合成紙の塗膜にX印の傷を付けた。X印の交わる2線がなす角は90°である。次いで、塗膜上の傷の部分に粘着テープを付着させた後、粘着テープを塗膜から剥がした。このときPETフィルム(すなわち、合成紙)から粘着テープに塗膜が移行した場合を「不良」、PETフィルムに塗膜が残った場合を「良」と判定した。その結果を表1に示す。
「耐電防止性」
表面抵抗測定器を用いて、塗工合成紙の塗膜における表面抵抗率をJIS K 6271−1−2015年に準拠した方法により測定した。表面抵抗率が1×1011Ω/□を超える場合には「不良」と判定し、表面抵抗率が1×1011Ω/□以下の場合には「良」と判定した。その結果を表1に示す。
「浸水試験後の耐電防止性」
塗工合成紙を温度40℃の湯に浸した状態で24時間放置した後、塗工合成紙を湯から取出して乾燥させるという浸水試験を行った。この浸水試験後、上述の方法により表面抵抗率を測定した。浸水試験後の塗膜の表面抵抗率が1×1011Ω/□を超える場合には「不良」と判定し、表面抵抗率が1×1011Ω/□以下の場合には「良」と判定した。その結果を表1に示す。
「浸水試験後の重量変化率」
浸水試験前の塗工合成紙の重量WP、浸水試験後の塗工合成紙の重量WAを測定し、以下の式(β)により重量減少率WE[%]を算出した。その結果を表1に示す。
E=100×(WP−WA)/WP ・・・(β)
(実施例2〜4)
実施例2〜4は、疎水性ポリマー(B)の組成、及びカチオン性ポリマー(A)と疎水性ポリマー(B)との配合割合を実施例1とは変更した例である。具体的には、カチオン性ポリマー(A)及び疎水性ポリマー(B)が後述の表1に示す構造単位からなるように、各単量体の配合を変更した点を除いては実施例1と同様にして、ポリマーエマルジョンを作製し、さらにこれを用いて塗工合成紙を作製した。実施例2〜4においても、コア部のガラス転移温度TgB及びシェル部のガラス転移温度TgAを表1に示す。さらに、実施例1と同様に、「塗膜外観」、「密着性」、「耐電防止性」、「浸水試験後の耐電防止性」、「浸水試験後の重量減少率」の評価を行った。その結果を表1に示す。
(比較例1)
本例は、コア・シェル型ポリマー粒子ではなく、カチオン性ポリマーを単独で用いた例である。具体的には、実施例1と同様にカチオン性ポリマー(A)を用い、塗工合成紙を作製した。そして、「塗膜外観」、「密着性」、「耐電防止性」、「浸水試験後の耐電防止性」、「浸水試験後の重量減少率」の評価を実施例1と同様にして行った。その結果を表1に示す。
Figure 2017171900
表1より知られるように、実施例1〜4においては、親水試験の前後のいずれにおいても表面抵抗率が十分に低く、耐電防止性が優れていた。さらに、浸水試験後の重量減少率が小さく、塗膜が耐水性に優れていることがわかる。これに対し、比較例1においては、耐電防止性は優れているものの、浸水試験後の重量減少率が大きく、塗膜の耐水性が不十分であった。また、実施例1〜4においては、比較例1に比べて遜色ない優れた表面外観、密着性が確認された。
したがって、シェル部が特定構造のカチオン性ポリマー(A)からなり、コア部が疎水性ポリマー(B)からなるコア・シェル型ポリマー粒子が水に分散されたポリマーエマルジョンを用いることにより、合成紙の耐電防止性能の低下を抑制しつつ、耐水性を向上させることができる。このようなポリマーエマルジョンを用いた塗工合成紙は、これを例えばラベルなどとして使用した場合においても、ラベルに印刷されたインクが流れたり、滲んだりするというトラブルを防ぐことができる。また、コア・シェル型ポリマー粒子のシェル部にカチオン性ポリマー(A)を含有するため、塗工合成紙は、良好なインク付着性を保持したまま、耐水性を向上させることが可能となる。
以上、実施例について説明したが、本発明は前記各実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の実施形態に適用することが可能である。
1 ポリマーエマルジョン
10 水性媒体
2 カチオン性ポリマー粒子
21 シェル部
22 コア部
3 塗工合成紙
31 合成紙
32 塗膜

Claims (20)

  1. シェル部がカチオン性ポリマー(A)からなり、コア部が疎水性ポリマー(B)からなるコア・シェル型ポリマー粒子が水性媒体に分散されたポリマーエマルジョンであって、
    前記カチオン性ポリマー(A)は、下記式(I)で表される単量体由来の構造単位(a1)と、下記式(II)で表される単量体由来の構造単位(a2)とを有する共重合体からなり、
    前記疎水性ポリマー(B)は、疎水性不飽和単量体由来の構造単位(b)を有する、ポリマーエマルジョン。
    CH2=C(R1)COZR2+34(R5+67)n−R8・(n+1)X- ・・・(I)
    (前記式(I)中、R1は水素原子又はメチル基であり、Zは−O−又は−NH−であり、R2及びR5は各々独立に炭素数1〜6のアルキレン基であって水酸基を含んでいてもよく、R3、R4、R6及びR7は各々独立にメチル基又はエチル基であり、R8は炭素数1〜10のアルキル基又は炭素数7〜10のアラルキル基であり、Xはハロゲン原子であり、nは0から3の整数である。)
    CH2=C(R9)COOR10 ・・・(II)
    (式(II)中、R9は水素原子又はメチル基であり、R10は炭素数1〜20のアルキル基又は炭素数3〜20のシクロアルキル基である。)
  2. 前記式(1)において、n=1である、請求項1に記載のポリマーエマルジョン。
  3. 前記式(I)において、R2がCH2CH2であり、R5がCH2CH(OH)CH2である、請求項1又は2に記載のポリマーエマルジョン。
  4. 前記共重合体における前記構造単位(a1)の含有量が20〜50質量%であり、前記構造単位(a2)の含有量が80〜50質量%である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のポリマーエマルジョン。
  5. 前記疎水性ポリマー(B)のガラス転移温度TgBが前記カチオン性ポリマー(A)のガラス転移温度TgAより低い、請求項1〜4のいずれか1項に記載のポリマーエマルジョン。
  6. 前記コア・シェル型ポリマー粒子の平均粒子径が150nm以下である、請求項1〜5のいずれか1項に記載のポリマーエマルジョン。
  7. 前記疎水性不飽和単量体の主成分が(メタ)アクリル酸系エステルである、請求項1〜6のいずれか1項に記載のポリマーエマルジョン。
  8. シェル部がカチオン性ポリマー(C)からなり、コア部が疎水性ポリマー(B)からなるコア・シェル型ポリマー粒子が水性媒体に分散されたポリマーエマルジョンであって、
    前記カチオン性ポリマー(C)は、下記式(III)で表される単量体由来の構造単位(c1)と、下記式(II)で表される単量体由来の構造単位(c2)とを有する共重合体からなり、
    該共重合体における前記構造単位(c1)の含有量が20〜50質量%であり、前記構造単位(c2)の含有量が80〜50質量%であり、
    前記カチオン性ポリマー(C)のガラス転移温度TgCが40〜85℃であり、
    前記疎水性ポリマー(B)は、疎水性不飽和単量体由来の構造単位(b)を有し、
    前記疎水性ポリマー(B)のガラス転移温度TgBが前記カチオン性ポリマー(C)のガラス転移温度TgCより低い、ポリマーエマルジョン。
    CH2=C(R1)COZR2+34−CH2COOR8・X- ・・・(III)
    (前記式(III)中、R1は水素原子又はメチル基であり、Zは−O−又は−NH−であり、R2は炭素数1〜6のアルキレン基であって水酸基を含んでいてもよく、R3及びR4は各々独立にメチル基又はエチル基であり、R8は炭素数1〜10のアルキル基又は炭素数7〜10のアラルキル基であり、Xはハロゲン原子である。)
    CH2=C(R9)COOR10 ・・・(II)
    (前記式(II)中、R9は水素原子又はメチル基であり、R10は炭素数1〜20のアルキル基又は炭素数3〜20のシクロアルキル基である。)
  9. 前記式(III)において、R2がCH2CH2である、請求項8に記載のポリマーエマルジョン。
  10. 前記コア・シェル型ポリマー粒子の平均粒子径が150nm以下である、請求項8又は9に記載のポリマーエマルジョン。
  11. 前記疎水性不飽和単量体の主成分が(メタ)アクリル酸系エステルである、請求項8〜10のいずれか1項に記載のポリマーエマルジョン。
  12. 請求項1〜11のいずれか1項に記載のポリマーエマルジョンを含有する、合成紙用塗布剤組成物。
  13. 合成樹脂フィルム又は合成繊維からなる合成紙と、該合成紙の片面又は両面に形成された請求項12に記載の合成紙用塗布剤組成物からなる塗膜とを有する、塗工合成紙。
  14. 前記合成紙が合成樹脂フィルムからなる、請求項13に記載の塗工合成紙。
  15. 請求項1〜7のいずれか1項に記載のポリマーエマルジョンの製造方法であって、
    下記式(IV)で表される単量体由来の構造単位(ap1)と、前記構造単位(a2)とを有する共重合体を準備し、該共重合体における窒素原子をカチオン変性剤によってカチオン化することにより、前記カチオン性ポリマー(A)を得るカチオン化(A)工程と、
    前記カチオン性ポリマー(A)と前記疎水性ポリマー(B)とを水性媒体中でエマルジョン化するエマルジョン工程とを有し、
    前記カチオン変性剤が、式(V)で表されるモノハロゲン化第四級アンモニウム塩を含有する、ポリマーエマルジョンの製造方法。
    CH2=C(R1)COZR2NR34 ・・・(IV)
    (式(IV)中、Z及びR1〜R4は各々前記式(I)と同義である。)
    X(R5−N+67)n8・nX- ・・・(V)
    (式(V)中、X、R5〜R8及びnは各々前記式(I)と同義である。)
  16. 請求項1〜7のいずれか1項に記載のポリマーエマルジョンの製造方法であって、
    前記式(I)で表される前記単量体と、前記式(II)で表される前記単量体とを共重合することにより前記カチオン性ポリマー(A)を得るポリマー(A)重合工程と、
    前記カチオン性ポリマー(A)と前記疎水性ポリマー(B)とを水性媒体中でエマルジョン化するエマルジョン工程とを有する、ポリマーエマルジョンの製造方法。
  17. 前記エマルジョン工程は、前記カチオン性ポリマー(A)と水性媒体と前記疎水性不飽和単量体の重合開始剤とを混合して水相を得る工程と、
    前記カチオン性ポリマー(A)と前記疎水性不飽和単量体と水性媒体とを混合することによりプレエマルジョンを得る工程と、
    前記水相に前記プレエマルジョンを滴下しながら、前記疎水性不飽和単量体を重合させて前記ポリマーエマルジョンを得る工程と、を有する、請求項15又は16に記載のポリマーエマルジョンの製造方法。
  18. 請求項8〜11のいずれか1項に記載のポリマーエマルジョンの製造方法であって、
    下記式(IV)で表される単量体由来の構造単位(cp1)と、前記構造単位(c2)とを有する共重合体を準備し、該共重合体における窒素原子をカチオン変性剤によってカチオン化することにより、前記カチオン性ポリマー(C)を得るカチオン化(C)工程と、
    前記カチオン性ポリマー(C)と前記疎水性ポリマー(B)とを水性媒体中でエマルジョン化するエマルジョン工程とを有し、
    前記カチオン変性剤が、式(VI)で表されるモノハロゲン化酢酸アルキルエステルを含有する、ポリマーエマルジョンの製造方法。
    CH2=C(R1)COZR2NR34 ・・・(IV)
    (式(IV)中、Z及びR1〜R4は各々前記式(III)と同義である。)
    XCH2COOR8 ・・・(VI)
    (式(VI)中、X及びR8は前記式(III)と同義である。)
  19. 請求項8〜11のいずれか1項に記載のポリマーエマルジョンの製造方法であって、
    前記式(III)で表される前記単量体と、前記式(II)で表される前記単量体とを共重合することにより前記カチオン性ポリマー(C)を得るポリマー(C)重合工程と、
    前記カチオン性ポリマー(C)と前記疎水性ポリマー(B)とを水性媒体中でエマルジョン化するエマルジョン工程とを有する、ポリマーエマルジョンの製造方法。
  20. 前記エマルジョン工程は、前記カチオン性ポリマー(C)と水性媒体と疎水性不飽和単量体の重合開始剤とを混合して水相を得る工程と、
    前記カチオン性ポリマー(C)と前記疎水性不飽和単量体と水性媒体とを混合することによりプレエマルジョンを得る工程と、
    前記水相に前記プレエマルジョンを滴下しながら、前記疎水性不飽和単量体を重合させて前記ポリマーエマルジョンを得る工程と、を有する、請求項18又は19に記載のポリマーエマルジョンの製造方法。
JP2017047783A 2016-03-16 2017-03-13 ポリマーエマルジョン、その製造方法、合成紙用塗布剤組成物、塗工合成紙 Pending JP2017171900A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016052796 2016-03-16
JP2016052796 2016-03-16

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2017171900A true JP2017171900A (ja) 2017-09-28

Family

ID=59970500

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017047783A Pending JP2017171900A (ja) 2016-03-16 2017-03-13 ポリマーエマルジョン、その製造方法、合成紙用塗布剤組成物、塗工合成紙

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2017171900A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112812213A (zh) * 2020-12-31 2021-05-18 武汉迪赛新材料有限公司 一种纸品印刷用高耐摩擦苯丙乳液的制备方法
JP7002785B1 (ja) 2020-11-12 2022-01-20 サイデン化学株式会社 複合樹脂組成物、架橋性樹脂組成物、及び複合樹脂組成物の製造方法
JP2022190537A (ja) * 2021-06-14 2022-12-26 キヤノン株式会社 除電装置、及び画像形成装置

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS50145476A (ja) * 1974-05-16 1975-11-21
JPH0625447A (ja) * 1992-07-08 1994-02-01 Mitsubishi Petrochem Co Ltd 印刷性の良好な熱可塑性樹脂フィルム
JP2000290411A (ja) * 1999-02-05 2000-10-17 Oji Yuka Synthetic Paper Co Ltd 印刷性の良好な熱可塑性樹脂フィルム
JP2002138394A (ja) * 2000-11-01 2002-05-14 Gantsu Kasei Kk 防湿性紙塗工用共重合体エマルジョン
JP2007269892A (ja) * 2006-03-30 2007-10-18 Chuo Rika Kogyo Corp 水性エマルジョン組成物、及びこれを用いた防湿紙

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS50145476A (ja) * 1974-05-16 1975-11-21
JPH0625447A (ja) * 1992-07-08 1994-02-01 Mitsubishi Petrochem Co Ltd 印刷性の良好な熱可塑性樹脂フィルム
JP2000290411A (ja) * 1999-02-05 2000-10-17 Oji Yuka Synthetic Paper Co Ltd 印刷性の良好な熱可塑性樹脂フィルム
JP2002138394A (ja) * 2000-11-01 2002-05-14 Gantsu Kasei Kk 防湿性紙塗工用共重合体エマルジョン
JP2007269892A (ja) * 2006-03-30 2007-10-18 Chuo Rika Kogyo Corp 水性エマルジョン組成物、及びこれを用いた防湿紙

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7002785B1 (ja) 2020-11-12 2022-01-20 サイデン化学株式会社 複合樹脂組成物、架橋性樹脂組成物、及び複合樹脂組成物の製造方法
JP2022077708A (ja) * 2020-11-12 2022-05-24 サイデン化学株式会社 複合樹脂組成物、架橋性樹脂組成物、及び複合樹脂組成物の製造方法
CN112812213A (zh) * 2020-12-31 2021-05-18 武汉迪赛新材料有限公司 一种纸品印刷用高耐摩擦苯丙乳液的制备方法
CN112812213B (zh) * 2020-12-31 2022-08-16 武汉迪赛新材料有限公司 一种纸品印刷用高耐摩擦苯丙乳液的制备方法
JP2022190537A (ja) * 2021-06-14 2022-12-26 キヤノン株式会社 除電装置、及び画像形成装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6234221B2 (ja) 水性インクジェットインク用アクリル系樹脂エマルジョン、およびそれを用いてなる水性インクジェットインク組成物
WO2010113812A1 (ja) 異形粒子及びその製造法
EP3999601A1 (en) Amine-based primer coatings for electrophotographic printing
JP2017171900A (ja) ポリマーエマルジョン、その製造方法、合成紙用塗布剤組成物、塗工合成紙
JP4386601B2 (ja) アクリル系感圧接着剤水性組成物
WO2002074549A1 (fr) Composition de revetement pour support d'impression a jet d'encre et support d'impression a jet d'encre
US20230002528A1 (en) Copolymer, Resin Composition, Molded Product, Filmy Molded Product, and Method for Producing Copolymer
JP4325719B2 (ja) 含フッ素複合重合体粒子の水性分散体の製法、水性分散体および複合重合体粒子
JP2013216809A (ja) 樹脂微粒子
JP3573573B2 (ja) アクリル系共重合体水性被覆組成物
JP3522483B2 (ja) アクリル系共重合体水性分散液
WO2001092432A1 (en) Synthetic resin emulsion and sealer composition containing the same for recoating
CN101263169A (zh) 调整涂料组合物流变行为的新型流变改性剂
JPH11263936A (ja) 被覆用組成物
JP6926725B2 (ja) 水性分散液、接着剤、および水性分散液の製造方法
JP4428881B2 (ja) 水性アクリル系感圧接着剤組成物
US7833584B2 (en) Aqueous vinyl coating compositions
JP2008106163A (ja) 水性被覆組成物
CN104968695B (zh) 具有聚合物核壳结构的阳离子性乳液、水性墨和记录介质
JPH11335509A (ja) 水性組成物
JPH08333543A (ja) 水性アクリル系共重合体分散液並びにそれを用いた水性シーラー組成物
JP4690227B2 (ja) 水性分散液及びこれを用いた塗料
JPH08283611A (ja) 路面標示用水性塗料
JP6164833B2 (ja) 制振材用樹脂、制振材用組成物及び塗膜
JP3766053B2 (ja) 製紙用ピッチ付着防止剤

Legal Events

Date Code Title Description
AA64 Notification of invalidation of claim of internal priority (with term)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A241764

Effective date: 20170404

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170327

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20170501

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200304

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200304

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20201214

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210112

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20210803