JP2017173023A - 回転機械振動計測装置、回転機械振動計測方法及びプログラム - Google Patents

回転機械振動計測装置、回転機械振動計測方法及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】高精度な回転機械振動計測装置、回転機械振動計測方法及びプログラムを提供すること。【解決手段】ケーシング120の振動モデルに基づいて、ケーシング120の振動を算出する振動算出部11と、非接触センサ3でタービン翼111が検出された通過時刻と、基準状態におけるタービン翼111の通過時刻との時間差に基づいて、タービン翼111の振動を算出する第一回転体振動算出部14と、第一回転体振動算出部14で算出されたタービン翼111の振動波形から、振動算出部11で算出されたケーシング120の第一所定位置における振動による変位を除去して、タービン翼111の振動を算出する第二回転体振動算出部15とを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、回転機械振動計測装置、回転機械振動計測方法及びプログラムに関する。
蒸気タービンやガスタービンを含む回転機械は、十分な振動強度が要求される。そのため、設計時に、タービン翼の振動を計測し、タービン翼の振動特性が設計計画通りであることを検証したり、運転条件の変化による振動特性の変化を確認したりする。タービン翼の振動を計測する技術の一つとして、非接触でタービン翼の振動を計測する非接触翼振動計測技術(BTT:Blade Tip Timing)が知られている(例えば、特許文献1参照)。この技術は、タービン翼のケーシングにタービン翼の通過を非接触で検出するセンサを配置し、タービン翼の振動時と非振動時との通過時刻の差分からタービン翼の振動振幅を算出する。
特許第5293406号公報
ところが、非接触翼振動計測技術では、ケーシングにセンサを配置しているため、ケーシングが振動するとセンサが振動する。センサの振動は、タービン翼の振動計測において計測誤差として影響する場合がある。より詳しくは、タービン翼の振動振幅がセンサの振動振幅より十分大きい場合、センサの振動による影響は無視できるレベルであると評価できる。一方、タービン翼の振動振幅とセンサの振動振幅との差が小さい場合、センサの振動による影響を無視できなくなる。例えば、ガスタービンに用いられるタービン翼は剛性が高く振動振幅が小さいため、センサの振動による影響を無視できない。
また、ガスタービンに用いられるタービンのタービン軸は、ねじり振動で応答していることがある。この場合、タービン翼が振動していなくても、タービン軸のねじり振動によって、タービン翼の通過時刻にずれが生じる。このため、非接触翼振動計測技術では、タービン翼の振動振幅がタービンのねじり振動を含んで実際の振動振幅より大きく算出されてしまう。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、回転体の振動を高精度に計測する回転機械振動計測装置、回転機械振動計測方法及びプログラムを提供することを目的とする。
本発明の回転機械振動計測装置は、回転機械に配置された回転体の外周と向かい合う静止体の第一所定位置に配置され、前記回転体の通過を非接触で検出する第一センサと、前記静止体または前記回転体の回転軸の第二所定位置に配置され、前記静止体または前記回転軸の前記第二所定位置における振動を検出する第二センサと、前記静止体または前記回転軸の振動モデルに基づいて、前記静止体または前記回転軸の振動を算出する振動算出部と、前記振動算出部で算出された前記静止体または前記回転軸の前記第二所定位置における振動と、前記第二センサで検出された前記静止体または前記回転軸の前記第二所定位置における振動とを比較する比較部と、前記比較部で比較した、前記振動算出部で算出された前記静止体または前記回転軸の前記第二所定位置における振動と、前記第二センサで検出された前記静止体または前記回転軸の前記第二所定位置における振動との差分が小さくなるように、前記振動算出部で用いる前記振動モデルの状態量のゲインを設定するゲイン設定部と、前記第一センサで前記回転体が検出された通過時刻と、記憶部に記憶された基準状態における前記回転体の通過時刻との時間差に基づいて、前記回転体の振動を算出する第一回転体振動算出部と、前記第一回転体振動算出部で算出された前記回転体の振動波形から、前記振動算出部で算出された前記静止体または前記回転軸の前記第一所定位置における振動による変位を除去して、前記回転体の振動を算出する第二回転体振動算出部とを備えることを特徴とすることを特徴とする。
この構成によれば、回転体の振動を高精度に計測することができる。
本発明の回転機械振動計測装置における、前記第二センサは、前記静止体に配置され、前記静止体の前記第二所定位置における振動を検出し、前記振動算出部は、前記静止体の振動モデルに基づいて、前記静止体の振動を算出し、前記比較部は、前記振動算出部で算出された前記静止体の前記第二所定位置における振動と、前記第二センサで検出された前記静止体の前記第二所定位置における振動とを比較し、前記ゲイン設定部は、前記比較部で比較した、前記振動算出部で算出された前記静止体の前記第二所定位置における振動と、前記第二センサで検出された前記静止体の前記第二所定位置における振動との差分が小さくなるように、前記振動算出部で用いる前記振動モデルの状態量のゲインを設定し、前記第二回転体振動算出部は、前記第一回転体振動算出部で算出された前記回転体の振動波形から、前記振動算出部で算出された前記静止体の前記第一所定位置における振動による前記第一センサの変位を除去して、前記回転体の振動を算出することが好ましい。この構成によれば、回転体の振動を高精度に計測することができる。
本発明の回転機械振動計測装置における、前記第二センサは、前記回転軸に配置され、前記回転軸の前記第二所定位置におけるねじり振動を検出し、前記振動算出部は、前記回転体と前記回転軸とを含むねじり振動の振動モデルに基づいて、前記回転体と前記回転軸とを含むねじり振動を算出し、前記比較部は、前記振動算出部で算出された前記回転軸の前記第二所定位置におけるねじり振動と、前記第二センサで検出された前記回転軸の前記第二所定位置におけるねじり振動とを比較し、前記ゲイン設定部は、前記比較部で比較した、前記振動算出部で算出された前記回転軸の前記第二所定位置におけるねじり振動と、前記第二センサで検出された前記回転軸の前記第二所定位置におけるねじり振動との差分が小さくなるように、前記振動算出部で用いる前記振動モデルの状態量のゲインを設定し、前記第二回転体振動算出部は、前記第一回転体振動算出部で算出された前記回転体の振動波形から、前記振動算出部で算出された前記回転体の前記第一所定位置におけるねじり振動による前記回転体の変位を除去して、前記回転体の振動を算出することが好ましい。この構成によれば、回転体の振動を高精度に計測することができる。
本発明の回転機械振動計測装置における、トルク変動を含む前記回転体に作用する外力を入力する外力入力部を備え、前記振動算出部は、さらに前記外力に基づいて、前記静止体または前記回転軸の振動を算出することが好ましい。この構成によれば、回転体の振動を高精度に計測することができる。
本発明の回転機械振動計測方法は、回転機械に配置された回転体の外周と向かい合う静止体の第一所定位置に配置された第一センサで、前記回転体の通過を非接触で検出する第一振動検出工程と、前記静止体または前記回転体の回転軸の第二所定位置に配置された第二センサで、前記静止体または前記回転軸の前記第二所定位置における振動を検出する第二振動検出工程と、前記静止体または前記回転軸の振動モデルに基づいて、前記静止体または前記回転軸の振動を算出する振動算出工程と、前記振動算出工程で算出された前記静止体または前記回転軸の前記第二所定位置における振動と、前記第二振動検出工程で検出された前記静止体または前記回転軸の前記第二所定位置における振動とを比較する比較工程と、前記比較工程で比較した、前記振動算出工程で算出された前記静止体または前記回転軸の前記第二所定位置における振動と、前記第二振動検出工程で検出された前記静止体または前記回転軸の前記第二所定位置における振動との差分が小さくなるように、前記振動算出工程で用いる前記振動モデルの状態量のゲインを設定するゲイン設定工程と、前記第一振動検出工程で前記回転体が検出された通過時刻と、記憶部に記憶された基準状態における前記回転体の通過時刻との時間差に基づいて、前記回転体の振動を算出する第一回転体振動算出工程と、前記第一回転体振動算出工程で算出された前記回転体の振動波形から、前記振動算出工程で算出された前記静止体または前記回転軸の前記第一所定位置における振動による変位を除去して、前記回転体の振動を算出する第二回転体振動算出工程とを含むことを特徴とする。この方法によれば、回転体の振動を高精度に計測することができる。
本発明のプログラムは、回転機械に配置された回転体の外周と向かい合う静止体の第一所定位置に配置された第一センサで、前記回転体の通過を非接触で検出する第一振動検出工程と、前記静止体または前記回転体の回転軸の第二所定位置に配置された第二センサで、前記静止体または前記回転軸の前記第二所定位置における振動を検出する第二振動検出工程と、前記静止体または前記回転軸の振動モデルに基づいて、前記静止体または前記回転軸の振動を算出する振動算出工程と、前記振動算出工程で算出された前記静止体または前記回転軸の前記第二所定位置における振動と、前記第二振動検出工程で検出された前記静止体または前記回転軸の前記第二所定位置における振動とを比較する比較工程と、前記比較工程で比較した、前記振動算出工程で算出された前記静止体または前記回転軸の前記第二所定位置における振動と、前記第二振動検出工程で検出された前記静止体または前記回転軸の前記第二所定位置における振動との差分が小さくなるように、前記振動算出工程で用いる前記振動モデルの状態量のゲインを設定するゲイン設定工程と、前記第一振動検出工程で前記回転体が検出された通過時刻と、記憶部に記憶された基準状態における前記回転体の通過時刻との時間差に基づいて、前記回転体の振動を算出する第一回転体振動算出工程と、前記第一回転体振動算出工程で算出された前記回転体の振動波形から、前記振動算出工程で算出された前記静止体または前記回転軸の前記第一所定位置における振動による変位を除去して、前記回転体の振動を算出する第二回転体振動算出工程とをコンピューターに実行させることを特徴とする。このプログラムによれば、回転体の振動を高精度に計測することができる。
本発明によれば、回転体の振動を高精度に計測する回転機械振動計測装置、回転機械振動計測方法及びプログラムを実現できる。
図1は、第一実施形態に係る回転機械振動計測装置の構成の一例を示す概略図である。 図2は、第一実施形態に係る回転機械振動計測装置が配置されたタービン翼の構成の一例を示す断面図である。 図3は、第一実施形態に係る回転機械振動計測装置が配置されたタービン翼の構成を模式的に示す正面図である。 図4は、第一実施形態に係る回転機械振動計測装置の非接触センサで検出された検出信号を示す概略図である。 図5は、第一実施形態に係る回転機械振動計測装置の構成の一例を示す概略図である。 図6は、第二実施形態に係る回転機械振動計測装置の構成の一例を示す概略図である。 図7は、第二実施形態に係る回転機械振動計測装置で得られた振動波形を示す概略図である。 図8は、第二実施形態に係る回転機械振動計測装置で得られた振動波形を示す概略図である。 図9は、第二実施形態に係る回転機械振動計測装置で得られた振動波形を示す概略図である。 図10は、第二実施形態に係る回転機械振動計測装置で得られた振動波形を示す概略図である。 図11は、第二実施形態に係る回転機械振動計測装置で得られた振動波形を示す概略図である。 図12は、第二実施形態に係る回転機械振動計測装置で得られた振動波形を示す概略図である。
以下、本発明の実施形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。なお、本発明は、以下の各実施形態に限定されるものではなく、適宜変更して実施可能である。
[第一実施形態]
まず、図1ないし図3を参照して、例えば、回転機械としての蒸気タービンやガスタービンに配置された、回転体としてのタービン翼111の概要について説明する。図1は、第一実施形態に係る回転機械振動計測装置の構成の一例を示す概略図である。図2は、第一実施形態に係る回転機械振動計測装置が配置されたタービン翼の構成の一例を示す断面図である。図3は、第一実施形態に係る回転機械振動計測装置が配置されたタービン翼の構成を模式的に示す正面図である。図1ないし図3は、複数のタービン翼(回転体)111およびケーシング(静止体)120を模式的に図示している。
複数のタービン翼111は、タービン軸(回転軸)110から径方向の外側に配設されている。タービン翼111は、タービン軸110が回転することでタービン軸110回りに回転する。タービン翼111は、ケーシング120に収容されている。タービン翼111の外周は、ケーシング120の内周と向かい合っている。複数のタービン翼111は、タービン軸110の周方向に等間隔で配置されている。説明のため、本実施形態では、8枚のタービン翼111を有し、反時計回りにB1〜B8のタービン翼番号が付されている。
図1に戻って、回転機械振動計測装置1は、タービン翼111の振動を非接触で計測する。回転機械振動計測装置1は、回転数センサ2と、非接触センサ(第一センサ)3と、接触センサ(第二センサ)4と、演算部10とを備える。ここで、タービン翼111の振動とは、タービン軸110の回転時に、タービン翼111のタービン軸110に対する相対位置が、タービン軸110の停止時におけるタービン翼111のタービン軸110に対する相対位置から変位することである。
回転数センサ2は、タービン軸110の回転数を検出する。より詳しくは、回転数センサ2は、タービン軸110の基準位置Kを検出することで、タービン軸110の回転数を検出する。回転数センサ2は、基準位置Kを検出した際に、検出信号を基準信号として演算部10に出力する。図4に示すように、回転数センサ2が出力した基準信号は、パルス状である。図4は、第一実施形態に係る回転機械振動計測装置の非接触センサで検出された検出信号を示す概略図である。この基準信号の間隔が、タービン軸110の1回転の周期である。
図2、図3に示すように、非接触センサ3は、ケーシング120の第一所定位置(BTT計測位置)に配置されている。第一所定位置は、ケーシング120の内周面であり、タービン翼111と対面する位置である。非接触センサ3は、タービン翼111の通過を非接触で検出する。非接触センサ3は、タービン軸110の回転時、タービン翼111の通過を非接触で検出する。より詳しくは、非接触センサ3は、タービン翼111の通過を検出した際に、パルス状の検出信号を翼通過信号として演算部10に出力する。非接触センサ3は、図4に示すように、タービン翼111が通過するごとに、翼通過信号を出力する。翼通過信号は、タービン翼111が振動していない基準状態においては、実線で示すように一定間隔で出力される。翼通過信号は、タービン翼111が振動している振動状態においては、破線で示すように間隔に変動が生じる。非接触センサ3は、例えば光学式センサ、静電容量式センサ、過電流式センサである。本実施形態では、16個の非接触センサ3を有し、時計回りにS1〜S16のセンサ番号が付されている。
接触センサ4は、ケーシング120の第二所定位置(振動計測位置)に配置され、ケーシング120の第二所定位置における振動を検出する。第二所定位置は、ケーシング120が振動する位置であればよく、好ましくは、ケーシング120において他の位置よりも大きく振動する位置が適している。接触センサ4は、例えば、ひずみゲージや加速度センサである。接触センサ4は、ケーシング120の代表点であって、配置可能な位置に配置すればよい。接触センサ4は、1つ以上配置されていればよい。接触センサ4は、数が多いほど振動算出部11で高精度な結果が得られる。接触センサ4は、検出したひずみや加速度を演算部10に出力する。
演算部10は、メモリ及びCPU(Central Processing Unit:中央演算装置)により構成される。演算部10は、専用のハードウェアにより実現されるものであっても、演算部10の機能を実現するためのプログラムをメモリにロードして実行することによりその機能を実現させるものであってもよい。図5に示すように、演算部10は、振動算出部11と、比較部12と、ゲイン設定部13と、第一回転体振動算出部14と、第二回転体振動算出部15と、外力入力部16とを有する。図5は、第一実施形態に係る回転機械振動計測装置の構成の一例を示す概略図である。
振動算出部11は、ケーシング120の振動モデルでケーシング120の振動を算出する。ケーシング120の振動モデルは、ケーシング120の設計データと、例えばケーシング120の計測データや、タービン100に作用する外力を含む入力データとに基づいて、ケーシング120について運動方程式を解き、ケーシング120の振動を算出する。このように算出されたケーシング120の振動から、ケーシング120の所望の位置における振動が取得可能である。つまり、振動算出部11は、例えばケーシング120の計測データや、タービン100に作用する外力を含む入力データに基づいて、入力データでの運転時のケーシング120の第一所定位置や第二所定位置における振動を算出可能である。振動算出部11は、算出されたケーシング120の第一所定位置における振動を第二回転体振動算出部15に出力する。振動算出部11は、算出されたケーシング120の第二所定位置における振動を、比較部12に出力する。
比較部12は、振動算出部11で算出されたケーシング120の第二所定位置における振動と、接触センサ4で検出されたケーシング120の第二所定位置における振動とを比較する。言い換えると、比較部12は、振動算出部11で算出されたケーシング120の接触センサ4の配置位置における振動と、接触センサ4で検出されたケーシング120の接触センサ4の配置位置における振動とを比較する。比較部12は、比較結果をゲイン設定部13に出力する。
ゲイン設定部13は、比較部12で比較した、振動算出部11で算出されたケーシング120の第二所定位置における振動(振動モデルによる振動の推測値)と、接触センサ4で検出されたケーシング120の第二所定位置における振動(振動の実測値)との差分(誤差)が小さくなるように、振動算出部11で用いる振動モデルの状態量のゲインを設定する。ゲイン設定部13は、設定したゲインを振動算出部11にフィードバックする。振動算出部11と比較部12とゲイン設定部13との処理が繰り返されて、振動算出部11で算出されるケーシング120の振動は、実測値に収束する。
第一回転体振動算出部14は、非接触センサ3でタービン翼111が検出された通過時刻と、あらかじめ記憶部に記憶された基準状態におけるタービン翼111の通過時刻との時間差ΔTに基づいて、タービン翼111の振動を算出する。本実施形態では、第一回転体振動算出部14は、タイムカウンタで、振動状態において非接触センサ3でタービン翼111が検出された通過時刻である翼通過信号の時刻を計測し、基準状態の通過時刻との時間差ΔTに基づいて、タービン翼111の振動を算出する。振動状態と基準状態との時間差ΔTに基づいて、タービン翼111の振動を算出する方法は、例えば、公知の一点法を含む少数点法や多点法などを用いればよい。一点法は、一つの非接触センサ3をケーシング120に配置し、タービン翼111が非接触センサ3を通過する時間差を計測してタービン翼111の振動振幅を再現する方法である。多点法は、多数の非接触センサ3をケーシング120に配置し、タービン翼111が個々の非接触センサ3を通過するときの時間を計測してタービン翼111の振動波形を再現する方法である。なお、タービン翼111が振動していない場合、時間差算出部6で算出される時間差ΔTはゼロである。
第二回転体振動算出部15は、第一回転体振動算出部14で算出されたタービン翼111の振動波形から、振動算出部11で算出されたケーシング120の第一所定位置における振動による変位ΔXを除去して、タービン翼111の振動を算出する。言い換えると、第二回転体振動算出部15は、第一回転体振動算出部14で算出されたタービン翼111の振動波形から、振動算出部11で算出されたケーシング120のBTT計測位置における振動によるタービン翼111の変位ΔXを除去して、タービン翼111の振動を算出させる。
ここで、通過時刻の時間差ΔT、タービン翼先端部の周速Vを用いて、タービン翼111の振動振幅Xは、以下の式(1)で算出される。
=ΔT×V・・・(1)
第二回転体振動算出部15は、振動振幅Xから変位ΔXを減算することにより、実際のタービン翼111の振動を算出する。
外力入力部16は、トルク変動を含むタービン100に作用する外力が入力可能である。外力入力部16は、外力が入力された場合、入力された外力を振動算出部11に出力する。外力は入力されなくてもよい。
次に、上記構成を有する回転機械振動計測装置1を用いた回転機械振動計測方法について説明する。本実施形態に係る回転機械振動計測方法は、第一振動検出工程と、第二振動検出工程と、振動算出工程と、比較工程と、ゲイン設定工程と、第一回転体振動算出工程と、第二回転体振動算出工程とを含む。
まず、回転機械振動計測装置1は、第一振動検出工程を実行させる。より詳しくは、回転機械振動計測装置1は、非接触センサ3で、タービン翼111の通過を非接触で検出させる。回転機械振動計測装置1は、非接触センサ3で検出されたタービン翼111の翼通過信号を演算部10に出力させる。
回転機械振動計測装置1は、第一振動検出工程とともに、第二振動検出工程を実行させる。より詳しくは、回転機械振動計測装置1は、ケーシング120の第二所定位置に配置された接触センサ4で、ケーシング120の第二所定位置の振動を検出させる。回転機械振動計測装置1は、接触センサ4で検出されたケーシング120の第二所定位置の振動を演算部10に出力させる。
回転機械振動計測装置1は、振動算出工程を実行させる。より詳しくは、回転機械振動計測装置1は、振動算出部11で、ケーシング120の振動モデルに基づいて、ケーシング120の振動を算出させる。
回転機械振動計測装置1は、比較工程を実行させる。より詳しくは、回転機械振動計測装置1は、比較部12で、振動算出部11で算出されたケーシング120の第二所定位置における振動と、接触センサ4で検出されたケーシング120の第二所定位置における振動とを比較させる。
回転機械振動計測装置1は、ゲイン設定工程を実行させる。より詳しくは、回転機械振動計測装置1は、ゲイン設定部13で、比較工程で比較された、振動算出部11で算出されたケーシング120の第二所定位置における振動と、接触センサ4で検出されたケーシング120の第二所定位置における振動との差分が小さくなるように、振動算出部11で用いる振動モデルの状態量のゲインを設定させる。そして、回転機械振動計測装置1は、ゲイン設定部13で、設定されたゲインを振動算出部11にフィードバックさせる。振動算出工程と比較工程とゲイン設定工程との処理が繰り返されて、振動算出工程で算出されるケーシング120の振動は、実測値に収束する。
回転機械振動計測装置1は、第一回転体振動算出工程を実行させる。より詳しくは、回転機械振動計測装置1は、第一回転体振動算出部14で、非接触センサ3でタービン翼111が検出された通過時刻と、基準状態におけるタービン翼111の通過時刻との時間差に基づいて、タービン翼111の振動を算出させる。
回転機械振動計測装置1は、第二回転体振動算出工程を実行させる。より詳しくは、回転機械振動計測装置1は、第二回転体振動算出部15で、第一回転体振動算出部14で算出されたタービン翼111の振動波形から、振動算出部11で算出されたケーシング120の第一所定位置における振動によるタービン翼111の変位ΔXを除去して、タービン翼111の振動を算出させる。
以上のように、本実施形態によれば、タービン翼111の振動振幅Xを算出する際に、ケーシング120のBTT計測位置における振動によるタービン翼111の変位ΔXを減算する。これにより、本実施形態は、非接触センサ3の振動に起因する計測誤差を除去し、タービン翼111の振動を高精度に計測することができる。このため、本実施形態は、タービン翼111の振動振幅と非接触センサ3の振動振幅との差が小さく、非接触センサ3の振動による影響を無視できないような場合であっても、タービン翼111の振動を高精度に計測することができる。このため、本実施形態は、例えば、剛性が高く振動振幅が小さいガスタービンのタービン翼111の振動計測にも適している。
これに対して、従来は、非接触センサ3の振動による変位ΔXをタービン翼111の振動振幅Xに含んで算出していた。このため、タービン翼111の振動振幅が実際よりも大きく算出され、算出されたタービン翼111の振動には計測誤差が含まれていた。
本実施形態によれば、接触センサ4は、ケーシング120の代表点に配置すればよいので、ケーシング120に配置する接触センサ4の数を抑えることができる。このため、本実施形態は、例えば、運転中の回転機械のタービン翼111の振動計測にも適している。
[第二実施形態]
次に、図6ないし図12を参照して、本実施形態に係る回転機械振動計測装置の概要について説明する。図6は、第二実施形態に係る回転機械振動計測装置の構成の一例を示す概略図である。なお、本実施形態では、重複した記載を避けるべく、第一実施形態と異なる部分について説明し、第一実施形態と同様の構成である部分については、同じ符号又は対応する符号を付して説明する。
図6に示すように、回転機械振動計測装置1Aは、発電機130とタービン150と連結されたタービン100のタービン翼111の振動を非接触で計測する。回転機械振動計測装置1Aは、回転数センサ2と、非接触センサ3と、ねじり振動センサ4A1〜ねじり振動センサ4A3と、演算部10Aとを備える。
図7に示すように、回転機械振動計測装置1Aは、タービン軸110に生じるねじり振動の影響を除去して、タービン翼111の振動を算出する。図7は、第二実施形態に係る回転機械振動計測装置で得られた振動波形を示す概略図である。タービン軸110には、例えば、固有振動数F1の振動モード(1)と、固有振動数F2の振動モード(2)のねじり振動を生じる。この場合、ケーシング120のBTT計測位置においては、タービン軸110のねじり振動を計測することはタービン100の構造上困難である。図7に示す例では、発電機軸(回転軸)140の入口側のねじり振動計測位置(1)と、タービン軸(回転軸)160の出口側のねじり振動計測位置(2)とでねじり振動を計測する。振動モード(1)の場合、ねじり振動計測位置(1)のねじり変動角はθ1、ねじり振動計測位置(2)のねじり変動角はθ2である。振動モード(2)の場合、ねじり振動計測位置(1)のねじり変動角はθ3、ねじり振動計測位置(2)のねじり変動角はθ4である。回転機械振動計測装置1Aは、例えば、ねじり振動計測位置(1)で計測されたねじり振動応答と、ねじり振動計測位置(2)で計測されたねじり振動応答とに基づいて、BTT計測位置におけるねじり振動応答を推定する。そして、そのねじり振動応答を計測誤差として除去することで、タービン翼111の振動を正確に算出する。
図6に戻って、ねじり振動センサ4A1〜ねじり振動センサ4A3は、回転軸に配置され、回転軸の第二所定位置(ねじり振動計測位置)におけるねじり振動を検出する。ここで、回転軸とは、タービン軸110と、タービン軸110と連結された発電機軸140および他のタービン軸160を含む。本実施形態では、ねじり振動センサ4A1は、発電機軸140の入口側において発電機軸140のねじり振動を計測する位置に配置されている。ねじり振動センサ4A2は、非接触センサ3が配置されたタービン100に後続するタービン150のタービン軸160の入口側においてタービン軸160のねじり振動を計測する位置に配置されている。ねじり振動センサ4A3は、タービン軸160の出口側においてタービン軸160のねじり振動を計測する位置に配置されている。ねじり振動センサ4A1〜ねじり振動センサ4A3は、例えば、ひずみゲージや加速度センサである。ねじり振動センサ4A1〜ねじり振動センサ4A3は、検出したひずみや加速度を演算部10Aに出力する。より詳しくは、ねじり振動センサ4A1〜ねじり振動センサ4A3は、ねじり振動分析システム4B1〜ねじり振動分析システム4B3でねじり変動角θ〜ねじり変動角θを算出し、演算部10Aに出力する。
演算部10Aは、振動算出部11Aと、比較部12A1〜比較部12A3と、ゲイン設定部13A1〜ゲイン設定部13A3と、第一回転体振動算出部14と、第二回転体振動算出部15Aと、外力入力部16とを有する。
振動算出部11Aは、タービン翼111とタービン軸110と発電機軸140とタービン軸160とを含むねじり振動の振動モデルに基づいて、タービン軸110と発電機軸140とタービン軸160とを含むねじり振動を算出する。振動算出部11Aは、算出されたタービン軸110と発電機軸140とタービン軸160とのねじり振動を、比較部12Aと第二回転体振動算出部15Aとに出力する。ねじり振動の振動モデルは、自由度が多い場合、演算に時間を要する。このため、ねじり振動の振動モデルは、非接触センサ3のBTT計測位置におけるねじり振動の推定に影響するねじり振動モードに関連したモード次元まで低次元化することが好ましい。
比較部12A1〜比較部12A3は、振動算出部11Aで算出された発電機軸140またはタービン軸160の第二所定位置におけるねじり振動と、ねじり振動センサ4A1〜ねじり振動センサ4A3で検出された発電機軸140またはタービン軸160の第二所定位置におけるねじり振動とを比較する。比較部12Aは、比較結果をゲイン設定部13Aに出力する。より詳しくは、比較部12A1は、振動算出部11Aで算出された発電機軸140のねじり振動センサ4A1の配置位置におけるねじり振動と、ねじり振動センサ4A1で検出された発電機軸140のねじり振動センサ4A1の配置位置におけるねじり振動とを比較する。比較部12A1は、比較結果をゲイン設定部13A1に出力する。比較部12A2は、振動算出部11Aで算出されたタービン軸160のねじり振動センサ4A2の配置位置におけるねじり振動と、ねじり振動センサ4A2で検出されたタービン軸160のねじり振動センサ4A2の配置位置におけるねじり振動とを比較する。比較部12A2は、比較結果をゲイン設定部13A2に出力する。比較部12A3は、振動算出部11Aで算出されたタービン軸160のねじり振動センサ4A3の配置位置におけるねじり振動と、ねじり振動センサ4A3で検出されたタービン軸160のねじり振動センサ4A3の配置位置におけるねじり振動とを比較する。比較部12A3は、比較結果をゲイン設定部13A3に出力する。
ゲイン設定部13A1〜ゲイン設定部13A3は、比較部12A1〜比較部12A3で比較した、振動算出部11Aで算出された発電機軸140またはタービン軸160の第二所定位置におけるねじり振動(振動モデルによるねじり振動の推測値)と、ねじり振動センサ4A1〜ねじり振動センサ4A3で検出された発電機軸140またはタービン軸160の第二所定位置におけるねじり振動(振動の実測値)との差分(誤差)が小さくなるように、振動算出部11Aで用いる振動モデルの状態量のゲインを設定する。ゲイン設定部13A1〜ゲイン設定部13A3は、設定したゲインを振動算出部11Aにフィードバックする。より詳しくは、ゲイン設定部13A1は、比較部12A1で比較した、振動算出部11Aで算出された発電機軸140のねじり振動センサ4A1の配置位置におけるねじり振動と、ねじり振動センサ4A1で検出された発電機軸140のねじり振動センサ4A1の配置位置におけるねじり振動との差分が小さくなるように、振動算出部11Aで用いる振動モデルの状態量のゲインを設定する。ゲイン設定部13A2は、比較部12A2で比較した、振動算出部11Aで算出されたタービン軸160のねじり振動センサ4A2の配置位置におけるねじり振動と、ねじり振動センサ4A2で検出されたタービン軸160のねじり振動センサ4A2の配置位置におけるねじり振動との差分が小さくなるように、振動算出部11Aで用いる振動モデルの状態量のゲインを設定する。ゲイン設定部13A3は、比較部12A3で比較した、振動算出部11Aで算出されたタービン軸160のねじり振動センサ4A3の配置位置におけるねじり振動と、ねじり振動センサ4A3で検出されたタービン軸160のねじり振動センサ4A3の配置位置におけるねじり振動との差分が小さくなるように、振動算出部11Aで用いる振動モデルの状態量のゲインを設定する。
第一回転体振動算出部14は、タービン翼111の振動を算出する。ここで、図8ないし図12を用いて、第一回転体振動算出部14で算出される、タービン翼111の振動について説明する。
タービン翼111の振動波形の基本形状の一例を、図8に示す。図8は、第二実施形態に係る回転機械振動計測装置で得られた振動波形を示す概略図である。多点法で計測した、タービン軸110にねじり振動が生じていない状態のタービン翼111の振動波形の一例を、図9に示す。図9は、第二実施形態に係る回転機械振動計測装置で得られた振動波形を示す概略図である。多点法で計測した、タービン軸110にねじり振動が生じた状態のタービン翼111の振動波形の一例を図10に示す。図10は、第二実施形態に係る回転機械振動計測装置で得られた振動波形を示す概略図である。一点法で計測した、タービン軸110にねじり振動が生じていない状態のタービン翼111の振動波形の一例を図11に示す。図11は、第二実施形態に係る回転機械振動計測装置で得られた振動波形を示す概略図である。一点法で計測した、タービン軸110にねじり振動が生じた状態のタービン翼111の振動波形の一例を図12に示す。図12は、第二実施形態に係る回転機械振動計測装置で得られた振動波形を示す概略図である。このように、いずれの方法であっても、タービン軸110にねじり振動が生じていない状態では、第一回転体振動算出部14で算出されたタービン翼111の振動振幅と、実際のタービン翼111の振動振幅とが一致する。また、タービン軸110にねじり振動が生じた状態では、タービン翼111の振動波形がタービン軸110にねじり振動によって変位する。
第二回転体振動算出部15Aは、第一回転体振動算出部14で算出されたタービン翼111の振動波形から、振動算出部11Aで算出されたタービン軸110のBTT計測位置におけるねじり振動によるタービン翼111の変位ΔXを除去して、タービン翼111の振動を算出する。
ここで、通過時刻の時間差ΔT、タービン翼先端部の周速Vを用いて、タービン翼111の振動振幅Xは、上述した式(1)で算出される。
また、タービン軸110のBTT計測位置におけるねじり振動によるタービン翼111の変位ΔXは、タービン翼先端のタービン軸110の中心からの半径距離Rと、非接触センサ3の計測位置におけるタービン軸110のねじり振動角変位θとを用いて、式(2)で算出される。
ΔX=R×θ・・・(2)
第二回転体振動算出部15Aは、振動振幅XからΔXを減算することにより、実際のタービン翼111の振動を算出する。
次に、上記構成を有する回転機械振動計測装置1Aを用いた回転機械振動計測方法について説明する。本実施形態に係る回転機械振動計測方法は、第一振動検出工程と、第二振動検出工程と、振動算出工程と、比較工程と、ゲイン設定工程と、第一回転体振動算出工程と、第二回転体振動算出工程とを含む。第一振動検出工程と第一回転体振動算出工程とは、第一実施形態と同様の処理である。
回転機械振動計測装置1Aは、第一振動検出工程とともに、第二振動検出工程を実行させる。より詳しくは、回転機械振動計測装置1Aは、発電機軸140またはタービン軸160の第二所定位置に配置されたねじり振動センサ4A1〜ねじり振動センサ4A3で、発電機軸140またはタービン軸160の第二所定位置のねじり振動を検出させる。回転機械振動計測装置1Aは、ねじり振動センサ4A1〜ねじり振動センサ4A3で検出された発電機軸140またはタービン軸160の第二所定位置のねじり振動を演算部10Aに出力させる。
回転機械振動計測装置1Aは、振動算出工程を実行させる。より詳しくは、回転機械振動計測装置1Aは、振動算出部11Aで、タービン翼111とタービン軸110と発電機軸140とタービン軸160とを含むねじり振動の振動モデルに基づいて、タービン軸110と発電機軸140とタービン軸160とを含むねじり振動を算出させる。
回転機械振動計測装置1Aは、比較工程を実行させる。より詳しくは、回転機械振動計測装置1Aは、比較部12A1〜比較部12A3で、振動算出部11Aで算出された発電機軸140とタービン軸160のねじり振動センサ4A1〜ねじり振動センサ4A3の配置位置におけるねじり振動と、ねじり振動センサ4A1〜ねじり振動センサ4A3で検出された発電機軸140とタービン軸160のねじり振動センサ4A1〜ねじり振動センサ4A3の配置位置におけるねじり振動とを比較させる。
回転機械振動計測装置1Aは、ゲイン設定工程を実行させる。より詳しくは、回転機械振動計測装置1Aは、ゲイン設定部13A1〜ゲイン設定部13A3で、比較部12A1〜比較部12A3で比較した、振動算出部11Aで算出された発電機軸140とタービン軸160のねじり振動センサ4A1〜ねじり振動センサ4A3の配置位置におけるねじり振動と、ねじり振動センサ4A1〜ねじり振動センサ4A3で検出された発電機軸140とタービン軸160のねじり振動センサ4A1〜ねじり振動センサ4A3の配置位置におけるねじり振動との差分が小さくなるように、振動算出部11Aで用いる振動モデルの状態量のゲインを設定させる。
回転機械振動計測装置1Aは、第二回転体振動算出工程を実行させる。より詳しくは、回転機械振動計測装置1Aは、第二回転体振動算出部15Aで、第一回転体振動算出部14で算出された振動状態と基準状態との通過時刻の時間差に基づいて算出されたタービン翼111の振動波形から、振動算出部11Aで算出されたタービン軸110のBTT計測位置におけるねじり振動によるタービン翼111の変位ΔXを除去して、タービン翼111の振動を算出させる。
以上のように、本実施形態によれば、タービン翼111の振動振幅Xを算出する際に、タービン軸110のBTT計測位置におけるねじり振動による変位ΔXを減算する。これにより、本実施形態は、タービン軸110のねじり振動に起因する計測誤差を除去し、タービン翼111の振動を高精度に計測することができる。
上記実施形態では、ケーシング120の振動モデルとねじり振動の振動モデルを用いるものとして説明したが、同様の考え方で、鉛直方向および水平方向の軸の曲げ振動モデル(振れまわりモデル)を用いてもよい。より詳しくは、第一回転体振動算出部14で算出されたタービン翼111の振動波形から、軸の曲げ振動モデルに基づいて算出した、タービン軸110のBTT計測位置における軸の曲げ振動によって生じるタービン翼111の変位ΔXを除去して、タービン翼111の振動を算出することも可能である。
さらに、振動算出部は、上記に示した、ケーシング120の振動モデルとねじり振動の振動モデルと軸の曲げ振動モデルとを任意に組み合わせ、タービン翼111の振動を算出してもよい。
さて、これまで本実施形態に係る回転機械振動計測装置、回転機械振動計測方法及びプログラムについて説明したが、上述した実施形態以外にも種々の異なる形態にて実施されてよいものである。
図示した回転機械振動計測装置1の演算部10の各構成要素は、機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていなくてもよい。すなわち、各構成要素の具体的形態は、図示のものに限られず、各構成要素の処理負担や使用状況などに応じて、その全部または一部を任意の単位で機能的または物理的に分散または統合してもよい。
回転機械振動計測装置1の演算部10の構成は、例えば、ソフトウェアとして、メモリにロードされたプログラムなどによって実現される。上記実施形態では、これらのハードウェアまたはソフトウェアの連携によって実現される機能ブロックとして説明した。すなわち、これらの機能ブロックについては、ハードウェアのみ、ソフトウェアのみ、または、それらの組み合わせによって種々の形で実現できる。
1 回転機械振動計測装置
2 回転数センサ
3 非接触センサ(第一センサ)
4 接触センサ(第二センサ)
10 演算部
11 振動算出部
12 比較部
13 ゲイン設定部
14 第一回転体振動算出部
15 第二回転体振動算出部
16 外力入力部
110 タービン軸(回転軸)
111 タービン翼(回転体)
120 ケーシング(静止体)

Claims (6)

  1. 回転機械に配置された回転体の外周と向かい合う静止体の第一所定位置に配置され、前記回転体の通過を非接触で検出する第一センサと、
    前記静止体または前記回転体の回転軸の第二所定位置に配置され、前記静止体または前記回転軸の前記第二所定位置における振動を検出する第二センサと、
    前記静止体または前記回転軸の振動モデルに基づいて、前記静止体または前記回転軸の振動を算出する振動算出部と、
    前記振動算出部で算出された前記静止体または前記回転軸の前記第二所定位置における振動と、前記第二センサで検出された前記静止体または前記回転軸の前記第二所定位置における振動とを比較する比較部と、
    前記比較部で比較した、前記振動算出部で算出された前記静止体または前記回転軸の前記第二所定位置における振動と、前記第二センサで検出された前記静止体または前記回転軸の前記第二所定位置における振動との差分が小さくなるように、前記振動算出部で用いる前記振動モデルの状態量のゲインを設定するゲイン設定部と、
    前記第一センサで前記回転体が検出された通過時刻と、記憶部に記憶された基準状態における前記回転体の通過時刻との時間差に基づいて、前記回転体の振動を算出する第一回転体振動算出部と、
    前記第一回転体振動算出部で算出された前記回転体の振動波形から、前記振動算出部で算出された前記静止体または前記回転軸の前記第一所定位置における振動による変位を除去して、前記回転体の振動を算出する第二回転体振動算出部と
    を備えることを特徴とする回転機械振動計測装置。
  2. 前記第二センサは、前記静止体に配置され、前記静止体の前記第二所定位置における振動を検出し、
    前記振動算出部は、前記静止体の振動モデルに基づいて、前記静止体の振動を算出し、
    前記比較部は、前記振動算出部で算出された前記静止体の前記第二所定位置における振動と、前記第二センサで検出された前記静止体の前記第二所定位置における振動とを比較し、
    前記ゲイン設定部は、前記比較部で比較した、前記振動算出部で算出された前記静止体の前記第二所定位置における振動と、前記第二センサで検出された前記静止体の前記第二所定位置における振動との差分が小さくなるように、前記振動算出部で用いる前記振動モデルの状態量のゲインを設定し、
    前記第二回転体振動算出部は、前記第一回転体振動算出部で算出された前記回転体の振動波形から、前記振動算出部で算出された前記静止体の前記第一所定位置における振動による前記第一センサの変位を除去して、前記回転体の振動を算出することを特徴とする請求項1に記載の回転機械振動計測装置。
  3. 前記第二センサは、前記回転軸に配置され、前記回転軸の前記第二所定位置におけるねじり振動を検出し、
    前記振動算出部は、前記回転体と前記回転軸とを含むねじり振動の振動モデルに基づいて、前記回転体と前記回転軸とを含むねじり振動を算出し、
    前記比較部は、前記振動算出部で算出された前記回転軸の前記第二所定位置におけるねじり振動と、前記第二センサで検出された前記回転軸の前記第二所定位置におけるねじり振動とを比較し、
    前記ゲイン設定部は、前記比較部で比較した、前記振動算出部で算出された前記回転軸の前記第二所定位置におけるねじり振動と、前記第二センサで検出された前記回転軸の前記第二所定位置におけるねじり振動との差分が小さくなるように、前記振動算出部で用いる前記振動モデルの状態量のゲインを設定し、
    前記第二回転体振動算出部は、前記第一回転体振動算出部で算出された前記回転体の振動波形から、前記振動算出部で算出された前記回転体の前記第一所定位置におけるねじり振動による前記回転体の変位を除去して、前記回転体の振動を算出することを特徴とする請求項1に記載の回転機械振動計測装置。
  4. トルク変動を含む前記回転体に作用する外力を入力する外力入力部
    を備え、
    前記振動算出部は、さらに前記外力に基づいて、前記静止体または前記回転軸の振動を算出することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の回転機械振動計測装置。
  5. 回転機械に配置された回転体の外周と向かい合う静止体の第一所定位置に配置された第一センサで、前記回転体の通過を非接触で検出する第一振動検出工程と、
    前記静止体または前記回転体の回転軸の第二所定位置に配置された第二センサで、前記静止体または前記回転軸の前記第二所定位置における振動を検出する第二振動検出工程と、
    前記静止体または前記回転軸の振動モデルに基づいて、前記静止体または前記回転軸の振動を算出する振動算出工程と、
    前記振動算出工程で算出された前記静止体または前記回転軸の前記第二所定位置における振動と、前記第二振動検出工程で検出された前記静止体または前記回転軸の前記第二所定位置における振動とを比較する比較工程と、
    前記比較工程で比較した、前記振動算出工程で算出された前記静止体または前記回転軸の前記第二所定位置における振動と、前記第二振動検出工程で検出された前記静止体または前記回転軸の前記第二所定位置における振動との差分が小さくなるように、前記振動算出工程で用いる前記振動モデルの状態量のゲインを設定するゲイン設定工程と、
    前記第一振動検出工程で前記回転体が検出された通過時刻と、記憶部に記憶された基準状態における前記回転体の通過時刻との時間差に基づいて、前記回転体の振動を算出する第一回転体振動算出工程と、
    前記第一回転体振動算出工程で算出された前記回転体の振動波形から、前記振動算出工程で算出された前記静止体または前記回転軸の前記第一所定位置における振動による変位を除去して、前記回転体の振動を算出する第二回転体振動算出工程と
    を含むことを特徴とする回転機械振動計測方法。
  6. 回転機械に配置された回転体の外周と向かい合う静止体の第一所定位置に配置された第一センサで、前記回転体の通過を非接触で検出する第一振動検出工程と、
    前記静止体または前記回転体の回転軸の第二所定位置に配置された第二センサで、前記静止体または前記回転軸の前記第二所定位置における振動を検出する第二振動検出工程と、
    前記静止体または前記回転軸の振動モデルに基づいて、前記静止体または前記回転軸の振動を算出する振動算出工程と、
    前記振動算出工程で算出された前記静止体または前記回転軸の前記第二所定位置における振動と、前記第二振動検出工程で検出された前記静止体または前記回転軸の前記第二所定位置における振動とを比較する比較工程と、
    前記比較工程で比較した、前記振動算出工程で算出された前記静止体または前記回転軸の前記第二所定位置における振動と、前記第二振動検出工程で検出された前記静止体または前記回転軸の前記第二所定位置における振動との差分が小さくなるように、前記振動算出工程で用いる前記振動モデルの状態量のゲインを設定するゲイン設定工程と、
    前記第一振動検出工程で前記回転体が検出された通過時刻と、記憶部に記憶された基準状態における前記回転体の通過時刻との時間差に基づいて、前記回転体の振動を算出する第一回転体振動算出工程と、
    前記第一回転体振動算出工程で算出された前記回転体の振動波形から、前記振動算出工程で算出された前記静止体または前記回転軸の前記第一所定位置における振動による変位を除去して、前記回転体の振動を算出する第二回転体振動算出工程と
    をコンピューターに実行させるプログラム。
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