JP2017175246A - アンテナ装置及びこれを備える携帯無線機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】金属層で覆われていても正しく通信することが可能なアンテナ装置を提供する。【解決手段】金属層30と、基板20と、基板20に巻回されたソレノイドコイルC1〜C4とを備え、ソレノイドコイルC1〜C4を構成する導体パターン41〜45,51〜54によってスパイラルコイルC0が形成される。スパイラルコイルC0は、金属層30によって覆われている。本発明によれば、スパイラルコイルC0とソレノイドコイルC1〜C4が組み合わされた構成を有していることから、磁束をソレノイドコイルC1〜C4からスパイラルコイルC0へと吸い込むことができる。これにより、金属層30で覆われていても正しく通信することが可能となる。また、金属層30が携帯無線機器の筐体の一部を構成する場合であっても、アンテナ装置を配置する位置に制約が少なくなる。【選択図】図1
Description
本発明はアンテナ装置及びこれを備える携帯無線機器に関し、特に、ソレノイドコイルとスパイラルコイルを含むアンテナ装置及びこれを備える携帯無線機器に関する。
近年、スマートフォン等の携帯無線機器にはRFID(Radio Frequency Identification:電波による個体識別)システムが搭載されており、そのための通信手段としてリーダ・ライタ等と近距離無線通信を行うためのアンテナ装置が搭載されている。この種のアンテナ装置としては、例えば特許文献1に記載されたアンテナ装置が知られている。
一方、近年においては、薄型化、軽量化、落下等の衝撃に対する耐久性、デザイン性等を考慮して、金属製の筐体を用いた携帯無線機器が増えている。しかしながら、特許文献1に記載されたアンテナ装置を金属筐体に覆われる位置に配置すると、金属筐体が磁束に対するシールドとなり、正しく通信することができなくなってしまう。このため、金属筐体で覆われない位置にアンテナ装置を配置する必要があり、設計自由度が大きく制限されるという問題があった。
したがって、本発明の目的は、金属層で覆われていても正しく通信することが可能なアンテナ装置及びこれを備える携帯無線機器を提供することである。
本発明によるアンテナ装置は、金属層と、基板と、前記基板に巻回されたソレノイドコイルと、を備え、前記ソレノイドコイルを構成する導体パターンによってスパイラルコイルの少なくとも一部が形成され、前記スパイラルコイルの少なくとも一部が前記金属層によって覆われていることを特徴とする。
また、本発明による携帯無線機器は、上記のアンテナ装置を備えることを特徴とする。
本発明によれば、スパイラルコイルとソレノイドコイルが組み合わされた構成を有していることから、磁束をソレノイドコイルからスパイラルコイルへと吸い込むことができる。これにより、金属層で覆われていても正しく通信することが可能となる。また、金属層が携帯無線機器の筐体の一部を構成する場合であっても、アンテナ装置を配置する位置に制約が少なくなる。
本発明において、前記スパイラルコイルは、前記基板から見て前記金属層とは反対側に位置することが好ましい。これによれば、金属層を迂回してソレノイドコイルに吸い込まれた磁束の多くがスパイラルコイルを通過することから、通信距離を伸ばすことが可能となる。
本発明によるアンテナ装置は、前記ソレノイドコイルの内径部に配置された磁性体をさらに備えることが好ましい。これによれば、より多くの磁束がソレノイドコイルに吸い込まれることから、通信距離を伸ばすことが可能となる。
本発明において、前記基板は、前記スパイラルコイルの内径部を定義する多角形領域を有し、前記ソレノイドコイルは、前記多角形領域を構成する第1の辺に沿って配置されていることが好ましい。この場合、前記多角形領域は、ソレノイドコイルが配置されない第2の辺を有し、平面視で前記第1の辺から前記金属層の対応する端部までの距離は、前記第2の辺から前記金属層の対応する端部までの距離よりも短いことが好ましい。これによれば、ソレノイドコイルから金属層の対応する端部までの距離が短くなることから、より多くの磁束をソレノイドコイルに吸い込むことが可能となる。
本発明において、前記金属層は前記スパイラルコイルの全体を覆っていても構わない。これによれば、金属層にスリットなどを形成する必要がなくなるとともに、アンテナ装置を配置する位置の自由度が高くなる。或いは、前記金属層にはスリットが設けられており、前記スリットは、平面視で前記スパイラルコイルの内径部と重なっていても構わない。これによれば、金属層が磁束を強めるアクセラレータとして機能することから、通信距離を大幅に伸ばすことが可能となる。
このように、本発明によれば、アンテナ装置が金属層で覆われていても正しく通信することが可能となる。
以下、添付図面を参照しながら、本発明のいくつかの実施形態について詳細に説明する。
<第1の実施形態>
図1は、本発明の第1の実施形態によるアンテナ装置10Aの構成を示す略平面図である。また、図2(a)は図1に示すA−A線に沿った略断面図であり、図2(b)は図1に示すB−B線に沿った略断面図である。
図1は、本発明の第1の実施形態によるアンテナ装置10Aの構成を示す略平面図である。また、図2(a)は図1に示すA−A線に沿った略断面図であり、図2(b)は図1に示すB−B線に沿った略断面図である。
図1、図2(a)及び図2(b)に示すように、本実施形態によるアンテナ装置10Aは、PET樹脂などからなる基板20と、基板20を覆う金属層30と、基板20の一方の表面21に形成された導体パターン41〜45と、基板20の他方の表面22に形成された導体パターン51〜54とを備えている。
図1及び図2(b)に示すように、導体パターン41〜45の所定の端部と、導体パターン51〜54の所定の端部は、基板20を貫通するスルーホール導体THによって接続されている。例えば、導体パターン51の一端はスルーホール導体THによって導体パターン41の一端に接続され、導体パターン51の他端はスルーホール導体THによって導体パターン42の一端に接続される。
図1に示すように、導体パターン41〜44はX方向に延在する部分を有しており、X方向における端部同士が導体パターン51又は53によって接続される。例えば、導体パターン41の右側端部は、導体パターン51を介して、導体パターン42の左側端部に接続される。また、導体パターン43の左側端部は、導体パターン53を介して、導体パターン44の右側端部に接続される。
さらに、導体パターン42〜45はY方向に延在する部分を有しており、Y方向における端部同士が導体パターン52又は54によって接続される。例えば、導体パターン42の下側端部は、導体パターン52を介して、導体パターン43の上側端部に接続される。また、導体パターン44の上側端部は、導体パターン54を介して、導体パターン45の下側端部に接続される。
導体パターン41,45の端部は、それぞれアンテナ装置10Aの端子電極61,62を構成する。端子電極61,62は、携帯無線機器に内蔵された図示しないRF回路に接続される。これにより、本実施形態によるアンテナ装置10Aは、例えば13.56MHzの周波数で送受信を行う近距離無線通信に用いることができる。
金属層30は、例えばアンテナ装置10Aを内蔵する携帯無線機器の筐体であり、本実施形態においては基板20の全体を覆っている。特に、本実施形態においては、基板20の他方の表面22が金属層30と対向する構成を有している。換言すれば、基板20から見て導体パターン41〜45が金属層30とは反対側に位置する構成を有している。
このような構造により、1つのスパイラルコイルC0と、4つのソレノイドコイルC1〜C4が形成され、これらは全て金属層30によって覆われている。スパイラルコイルC0は、四角形の領域Rを内径部とする平面コイルであり、領域Rを構成する4つの辺L1〜L4に沿ってソレノイドコイルC1〜C4がそれぞれ設けられる。特に限定されるものではないが、本実施形態においては領域Rが略正方形である。
スパイラルコイルC0は、導体パターン41〜45によって構成され、その巻回方向は、端子電極61を始点とした場合、一方の表面21から見て時計回りである。
ソレノイドコイルC1は、X方向に延在する導体パターン41,42,51及びこれらを接続するスルーホール導体THによって構成され、基板20に1周半巻回されている。巻回方向は、端子電極61を始点とした場合、領域Rから見て時計回りである。
ソレノイドコイルC2は、Y方向に延在する導体パターン42,43,52及びこれらを接続するスルーホール導体THによって構成され、基板20に1周半巻回されている。巻回方向は、端子電極61を始点とした場合、領域Rから見て時計回りである。
ソレノイドコイルC3は、X方向に延在する導体パターン43,44,53及びこれらを接続するスルーホール導体THによって構成され、基板20に1周半巻回されている。巻回方向は、端子電極61を始点とした場合、領域Rから見て時計回りである。
ソレノイドコイルC4は、Y方向に延在する導体パターン44,45,54及びこれらを接続するスルーホール導体THによって構成され、基板20に1周半巻回されている。巻回方向は、端子電極61を始点とした場合、領域Rから見て時計回りである。
このように、4つのソレノイドコイルC1〜C4は、領域Rから見て互いに巻回方向が同じである。このため、図2(a)に示すように、リーダ・ライタから発せられた磁束φが金属層30を迂回して基板20の近傍に到達すると、4つのソレノイドコイルC1〜C4を介して領域Rに吸い込まれ、電流が誘起される。そして、ソレノイドコイルC1〜C4に流れる電流は互いに同方向であることから、端子電極61,62間には電流が流れ、電流に重畳された信号成分がRF回路によって受信されることになる。
しかも、ソレノイドコイルC1〜C4に吸い込まれた磁束φの多くは、図2(a)に示すように基板20の一方の表面21側を通って周回するため、導体パターン41〜45からなるスパイラルコイルC0によっても電流が誘起される。スパイラルコイルC0によって生じる電流は、ソレノイドコイルC1〜C4によって生じる電流をさらに強めるため、端子電極61,62間にはより多くの電流が流れる。
尚、図2(a)に示すように、ソレノイドコイルC1〜C4に吸い込まれた磁束φの一部は、基板20の他方の表面22側、つまり金属層30側を通って周回する。この点を考慮すれば、基板20を裏返すことにより、基板20から見て導体パターン41〜45が金属層30側に位置するよう構成しても構わない。
これにより、金属層30を迂回した磁束φが効率よく電流に変換されるため、基板20の全面が金属層30によって覆われているにもかかわらず、正しく通信を行うことが可能となる。
但し、他方の表面22側の導体パターン51〜54については、流れる電流の方向が導体パターン41〜45に流れる電流の逆方向であることから、スパイラルコイルC0によって生成される磁束を打ち消す方向に作用する。しかしながら、各辺L1〜L4に沿って設けられた導体パターンの本数はいずれも3本であり、このうち2本には同方向に電流が流れ、残りの1本に逆方向の電流が流れるため、同方向に流れる電流が優勢となり、スパイラルコイルC0として正しく機能する。
図3〜図6は、アンテナ装置10Aに磁性体を追加したいくつかの例を示す断面図である。
図3は、ソレノイドコイルC1〜C4の内径部に磁性体81を選択的に配置した例を示す。ソレノイドコイルC1〜C4の内径部に磁性体81を追加すれば、より多くの磁束がソレノイドコイルC1〜C4に吸い込まれることから、通信距離を伸ばすことが可能となる。図3に示す例では、基板20の他方の表面22側に磁性体81を設けているが、基板20の一方の表面21側に磁性体81を設けても構わないし、一方の表面21と他方の表面22の両方に磁性体81を設けても構わない。
図4は、PET樹脂などからなる基板20の代わりに磁性樹脂シート20Aを用いた例を示す。磁性樹脂シート20Aは、導体パターン41〜45、51〜54を支持する基板として機能するとともに、磁路として機能する平面シート状の磁性体であり、磁性金属粉を樹脂バインダ中に分散させた磁性金属粉含有樹脂をシート状に加工したものである。
磁性金属粉には、パーマロイ(Fe−Ni合金)、スーパーパーマロイ(Fe−Ni−Mo合金)、センダスト(Fe−Si−Al合金)、Fe−Si合金、Fe−Co合金、Fe−Cr合金、Fe−Cr−Si合金等を用いることができる。また樹脂バインダには、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリエーテルサルフォン、ポリフェニレンスルフィド、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PBT(ポリブチレンテレフタレート)、ポリアリレート、シリコン樹脂、ジアリルフタレート、ポリイミド等を用いることができる。磁性金属粉は、アスペクト比の大きな扁平形状であることが好ましい。アスペクト比の大きな扁平金属粉を用いれば、シートの厚み方向に扁平金属粉が重なるため、磁性樹脂シートの面方向の実効的な透磁率を高めることができる。
本例によれば、磁性樹脂シート20A自体が基板を構成していることから、部品点数を増やすことなく、より通信距離を伸ばすことが可能となる。
図5は、導体パターン41〜45を樹脂基板23に形成し、導体パターン51〜54を別の樹脂基板24に形成し、これら樹脂基板23,24によって磁性体82を挟み込んだ例を示す。樹脂基板23,24の材料としては、PET樹脂などを用いることができる。一方、磁性体82としては、例えば板状のフェライトなどを用いることができる。このような構成においても、図4に示した例と同様の効果を得ることができる。また、本例においては、磁性体82を基板として使用しないため、任意の磁性材料を用いることが可能となる。
図6は、単一の樹脂基板25を用い、これを折り曲げることによって磁性体82を挟み込んだ例を示す。このように、単一の樹脂基板25を用いた場合であっても、これを折り曲げることにより磁性体82を挟み込むことができる。
図7及び図8は、スパイラルコイルC0又はソレノイドコイルC1〜C4の巻回数を増やした例を示す平面図である。
図7に示す例では、導体パターン46〜49、55〜58を追加することによって、2周半のソレノイドコイルC1〜C4を構成している。導体パターン46〜49は基板20の一方の表面21側に形成され、導体パターン55〜58は基板20の他方の表面22側に形成されている。
このように、ソレノイドコイルC1〜C4の巻回数については特に限定されるものではなく、図7に示すようにソレノイドコイルC1〜C4の巻回数を2周半としても構わないし、それ以上の巻回数としても構わない。また、ソレノイドコイルC1〜C4の巻回数が互いに同じであることも必須でなく、一部又は全部の巻回数が相違していても構わない。例えば、ソレノイドコイルC1、C3の巻回数が2周半であり、ソレノイドコイルC2、C4の巻回数が1周半であっても構わない。つまり、求められる特性や条件に応じて巻回数を設定すればよい。
図8に示す例では、ソレノイドコイルC1〜C4の外周にスパイラル状の導体パターン71が追加されている。導体パターン71は1ターンのスパイラルを構成し、その一端は、スルーホール導体TH及び裏面の導体パターン72を介して導体パターン45に接続されている。導体パターン71の他端は、端子電極62に接続されている。
このようなスパイラル状の導体パターン71を追加すれば、インダクタンスが増大するため、通信距離をより拡大することが可能となる。つまり、図8に示す例では、各辺L1〜L4に沿って設けられた導体パターンの本数はいずれも4本であり、このうち3本には同方向に電流が流れ、残りの1本に逆方向の電流が流れるため、同方向に流れる電流がより優勢となる。追加するスパイラル状の導体パターンのターン数については特に限定されず、2ターン以上であっても構わないし、1ターン未満(例えば半ターン)であっても構わない。また、追加するスパイラル状の導体パターンをソレノイドコイルC1〜C4の外周部に形成することも必須でなく、内周部に形成しても構わない。
このように、本実施形態によるアンテナ装置10Aは、辺L1〜L4のそれぞれにソレノイドコイルC1〜C4が形成されていることから、金属層30を迂回する磁束を全ての平面方向から吸い込むことができ、且つ、吸い込んだ磁束をスパイラルコイルC0に供給することができる。これにより、基板20の全面が金属層30によって覆われているにもかかわらず、正しく通信を行うことが可能となる。
<第2の実施形態>
図9は、本発明の第2の実施形態によるアンテナ装置10Bの構成を示す略平面図である。
図9は、本発明の第2の実施形態によるアンテナ装置10Bの構成を示す略平面図である。
図9に示すように、本実施形態によるアンテナ装置10Bは、ソレノイドコイルC2〜C4が削除されている点において、第1の実施形態によるアンテナ装置10Aと相違している。つまり、ソレノイドコイルC1を構成する要素については第1の実施形態によるアンテナ装置10Aと同一であるが、ソレノイドコイルC2〜C4を構成する導体パターン43〜45,52〜54が削除されており、その代わりに、導体パターン42がそれ自体、スパイラル部分42sを有している。スパイラル部分42sの内周端は、スルーホール導体TH及び裏面の導体パターン59を介して、導体パターン73に接続されている。導体パターン73は、端子電極62に接続される。
このように、本発明において、スパイラルコイルC0の内径部となる領域Rの全ての辺L1〜L4に沿ってソレノイドコイルC1〜C4を形成することは必須でなく、一部の辺(本実施形態では辺L1)のみに沿ってソレノイドコイル(C1)を形成しても構わない。この場合、ソレノイドコイルの数が減るため、磁束を取り込む能力は低くなるが、スパイラルコイルによって生じる電流を打ち消す部分(図1に示す導体パターン51〜54)が少なくなるため、スパイラルコイルの特性を高めることが可能となる。
図10は、第2の実施形態における基板20と金属層30の好ましい位置関係を説明するための平面図である。
図10に示すように、本実施形態においては、基板20が金属層30に対してY方向にオフセットして配置されている。具体的には、ソレノイドコイルC1が形成される辺L1が金属層30の対応する端部31の近傍に位置するようレイアウトされている。端部31とは、X方向に延在する一方の端部であり、ソレノイドコイルC1が形成される辺L1に最も近い端部である。これにより、辺L1から金属層30の端部31までの距離は、他の辺L2〜L4から金属層30の他の端部32〜34までの距離よりも短くなる。端部32とはY方向に延在する一方の端部であり、端部33とはX方向に延在する他方の端部であり、端部34とはY方向に延在する他方の端部である。このようなレイアウトを採用すれば、金属層30を迂回する磁束がソレノイドコイルC1に効率よく吸い込まれるため、ソレノイドコイルの数が少ない(1個)にもかかわらず、正しく通信を行うことが可能となる。
<第3の実施形態>
図11は、本発明の第3の実施形態によるアンテナ装置10Cの構成を示す略平面図である。
図11は、本発明の第3の実施形態によるアンテナ装置10Cの構成を示す略平面図である。
図11に示すように、本実施形態によるアンテナ装置10Cは、ソレノイドコイルC3,C4が削除されている点において、第1の実施形態によるアンテナ装置10Aと相違している。つまり、ソレノイドコイルC1,C2を構成する要素については第1の実施形態によるアンテナ装置10Aと同一であるが、ソレノイドコイルC3,C4を構成する要素である導体パターン44,45,53,54が削除されており、その代わりに、導体パターン43がそれ自体、スパイラル部分43sを有している。スパイラル部分43sの内周端は、スルーホール導体TH及び裏面の導体パターン59を介して、導体パターン73に接続されている。
このように、本実施形態においては、2つの辺L1,L2に沿ってソレノイドコイルC1,C2が形成されている。本実施形態においてもソレノイドコイルの数が減るため、第1の実施形態によるアンテナ装置10Aと比べると磁束を取り込む能力は低くなるが、スパイラルコイルによって生じる電流を打ち消す部分(図1に示す導体パターン51〜54)が少なくなるため、スパイラルコイルの特性を高めることが可能となる。
図12は、第3の実施形態における基板20と金属層30の好ましい位置関係を説明するための平面図である。
図12に示すように、本実施形態においては、基板20が金属層30の角部近傍に配置されている。具体的には、ソレノイドコイルC1が形成される辺L1が金属層30の端部31の近傍に位置し、ソレノイドコイルC2が形成される辺L2が金属層30の端部32の近傍に位置している。これにより、辺L1から金属層30の端部31までの距離や、辺L2から金属層30の端部32までの距離は、他の辺L3,L4から金属層30の他の端部33,34までの距離よりも短くなる。このようなレイアウトを採用すれば、金属層30を迂回する磁束がソレノイドコイルC1,C2に効率よく吸い込まれるため、ソレノイドコイルの数が少ない(2個)にもかかわらず、正しく通信を行うことが可能となる。
<第4の実施形態>
図13は、本発明の第4の実施形態によるアンテナ装置10Dの構成を示す略平面図である。
図13は、本発明の第4の実施形態によるアンテナ装置10Dの構成を示す略平面図である。
図13に示すように、本実施形態によるアンテナ装置10Dは、領域RがY方向を長手方向とする長方形であるとともに、ソレノイドコイルC2,C4が削除されている点において、第1の実施形態によるアンテナ装置10Aと相違している。つまり、ソレノイドコイルC1,C3を構成する要素については第1の実施形態によるアンテナ装置10Aとほぼ同一であるが、ソレノイドコイルC2,C4を構成する要素である導体パターン43,45,52,54が削除されており、その代わりに、導体パターン42,44がそれ自体、スパイラル部分42s,44sを有している。スパイラル部分42sの内周端は、スルーホール導体THを介して裏面の導体パターン53に接続されている。また、スパイラル部分44sの内周端は、スルーホール導体TH及び裏面の導体パターン59を介して、導体パターン73に接続されている。
このように、本実施形態においては、短辺である2つの辺L1,L3に沿ってソレノイドコイルC1,C3が形成されている。本実施形態においてもソレノイドコイルの数が減るため、第1の実施形態によるアンテナ装置10Aと比べると磁束を取り込む能力は低くなるが、スパイラルコイルによって生じる電流を打ち消す部分(図1に示す導体パターン51〜54)が少なくなるため、スパイラルコイルの特性を高めることが可能となる。
図14は、第4の実施形態における基板20と金属層30の好ましい位置関係を説明するための平面図である。
図14に示すように、本実施形態においては、金属層30がX方向を長手方向とする形状を有しており、金属層30のY方向における幅が基板20のY方向における幅より僅かに大きい。これにより、ソレノイドコイルC1が形成される辺L1が金属層30の端部31の近傍に位置し、ソレノイドコイルC3が形成される辺L3が金属層30の端部33の近傍に位置する。その結果、辺L1から金属層30の端部31までの距離や、辺L3から金属層30の端部33までの距離は、他の辺L2,L4から金属層30の他の端部32,34までの距離よりも短くなる。このようなレイアウトを採用すれば、金属層30をY方向から迂回する磁束がソレノイドコイルC1,C3に効率よく吸い込まれるため、ソレノイドコイルの数が少ない(2個)にもかかわらず、正しく通信を行うことが可能となる。
<第5の実施形態>
図15は、本発明の第5の実施形態によるアンテナ装置10Eの構成を示す略平面図である。
図15は、本発明の第5の実施形態によるアンテナ装置10Eの構成を示す略平面図である。
図15に示すように、本実施形態によるアンテナ装置10Eは、領域RがY方向を長手方向とする長方形であるとともに、ソレノイドコイルC4が削除されている点において、第1の実施形態によるアンテナ装置10Aと相違している。つまり、ソレノイドコイルC1〜C3を構成する要素については第1の実施形態によるアンテナ装置10Aと同一であるが、ソレノイドコイルC4を構成する要素である導体パターン45,54が削除されており、その代わりに、導体パターン44がそれ自体、スパイラル部分44sを有している。スパイラル部分44sの内周端は、スルーホール導体TH及び裏面の導体パターン59を介して、導体パターン73に接続されている。
このように、本実施形態においては、3つの辺L1〜L3に沿ってソレノイドコイルC1〜C3が形成されている。本実施形態においてもソレノイドコイルの数が減るため、第1の実施形態によるアンテナ装置10Aと比べると磁束を取り込む能力は低くなるが、スパイラルコイルによって生じる電流を打ち消す部分(図1に示す導体パターン51〜54)が少なくなるため、スパイラルコイルの特性を高めることが可能となる。
図16は、第5の実施形態における基板20と金属層30の好ましい位置関係を説明するための平面図である。
図16に示すように、本実施形態においては、金属層30がX方向を長手方向とする形状を有しており、金属層30のY方向における幅が基板20のY方向における幅より僅かに大きく、且つ、基板20がX方向にオフセットして配置されている。これにより、ソレノイドコイルC1が形成される辺L1が金属層30の端部31の近傍に位置し、ソレノイドコイルC2が形成される辺L2が金属層30の端部32の近傍に位置し、ソレノイドコイルC3が形成される辺L3が金属層30の端部33の近傍に位置する。その結果、辺L1から金属層30の端部31までの距離、辺L2から金属層30の端部32までの距離、並びに、辺L3から金属層30の端部33までの距離は、他の辺L4から金属層30の他の端部34までの距離よりも短くなる。このようなレイアウトを採用すれば、金属層30をY方向から迂回する磁束や、X方向における片側(図16に示す右側)から迂回する磁束がソレノイドコイルC1〜C3に効率よく吸い込まれるため、ソレノイドコイルの数が少ない(3個)にもかかわらず、正しく通信を行うことが可能となる。
<第6の実施形態>
図17は、本発明の第6の実施形態によるアンテナ装置10Fの構成を示す略平面図である。
図17は、本発明の第6の実施形態によるアンテナ装置10Fの構成を示す略平面図である。
図17に示すように、本実施形態によるアンテナ装置10Fは、2つの金属層30A,30Bが用いられている点において、第1の実施形態によるアンテナ装置10Aと相違している。金属層30A,30BはX方向に並べて配置されており、これによりY方向に延在するスリットSL1が形成されている。スリットSL1は、スパイラルコイルC0の内径部を横断する位置に設けられており、これによりスリットSL1とスパイラルコイルC0の内径部は、平面視で重なりを有している。図17に示す例では、基板20に形成された導体パターンの構成が第1の実施形態によるアンテナ装置10Aと同一であるが、第2〜第5の実施形態によるアンテナ装置10B〜10Eと同じ導体パターンを用いても構わない。
このような構成によれば、リーダ・ライタから放射された磁束の一部がスリットSL1を通過し、スパイラルコイルC0の内径部に入射される。しかも、リーダ・ライタから放射された磁束のうち、金属層30A,30Bに入射された磁束によって生じる渦電流は、入射された磁束を打ち消す方向に新たな磁束を発生させ、この磁束がスリットSL1を介してスパイラルコイルC0の内径部に入射する。このように、金属層30A,30Bは磁束を強めるアクセラレータとして機能することから、通信距離を大幅に伸ばすことが可能となる。
<第7の実施形態>
図18は、本発明の第7の実施形態によるアンテナ装置10Gの構成を示す略平面図である。
図18は、本発明の第7の実施形態によるアンテナ装置10Gの構成を示す略平面図である。
図18に示すように、本実施形態によるアンテナ装置10Gは、金属層30にスリットSL2が形成されている点において、第1の実施形態によるアンテナ装置10Aと相違している。スリットSL2はY方向に延在しており、スパイラルコイルC0の内径部を横断するよう、両者は平面視で重なりを有している。図18に示す例では、基板20に形成された導体パターンの構成が第1の実施形態によるアンテナ装置10Aと同一であるが、第2〜第5の実施形態によるアンテナ装置10B〜10Eと同じ導体パターンを用いても構わない。このような構成によれば、上述した第6の実施形態と同様の効果を得ることができる。しかも、金属層30が2つに分離していないため、スリットSL2のX方向における幅がばらつくこともない。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は、上記の実施形態に限定されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることはいうまでもない。
例えば、上述した各実施形態では、スパイラルコイルC0の形状が四角形であったが、本発明がこれに限定されるものではなく、三角形、六角形、八角形など、四角形以外の多角形形状であっても構わないし、円形や楕円形であっても構わない。四角形以外の多角形形状である場合も、スパイラルコイルの内径部となる多角形領域のそれぞれ対応する2つの頂点を結ぶ位置に、1以上のソレノイドコイルを配置すればよい。
10A〜10G アンテナ装置
20 基板
20A 磁性樹脂シート
21 基板の一方の表面
22 基板の他方の表面
23〜25 樹脂基板
30,30A,30B 金属層
31〜34 金属層の端部
41〜49,51〜59,71〜73 導体パターン
42s〜44s スパイラル部分
61,62 端子電極
81,82 磁性体
C0 スパイラルコイル
C1〜C4 ソレノイドコイル
L1〜L4 辺
R 領域
SL1,SL2 スリット
TH スルーホール導体
φ 磁束
20 基板
20A 磁性樹脂シート
21 基板の一方の表面
22 基板の他方の表面
23〜25 樹脂基板
30,30A,30B 金属層
31〜34 金属層の端部
41〜49,51〜59,71〜73 導体パターン
42s〜44s スパイラル部分
61,62 端子電極
81,82 磁性体
C0 スパイラルコイル
C1〜C4 ソレノイドコイル
L1〜L4 辺
R 領域
SL1,SL2 スリット
TH スルーホール導体
φ 磁束
Claims (9)
- 金属層と、
基板と、
前記基板に巻回されたソレノイドコイルと、を備え、
前記ソレノイドコイルを構成する導体パターンによってスパイラルコイルの少なくとも一部が形成され、
前記スパイラルコイルの少なくとも一部が前記金属層によって覆われていることを特徴とするアンテナ装置。 - 前記スパイラルコイルは、前記基板から見て前記金属層とは反対側に位置することを特徴とする請求項1に記載のアンテナ装置。
- 前記ソレノイドコイルの内径部に配置された磁性体をさらに備えることを特徴とする請求項1又は2に記載のアンテナ装置。
- 前記基板は、前記スパイラルコイルの内径部を定義する多角形領域を有し、
前記ソレノイドコイルは、前記多角形領域を構成する第1の辺に沿って配置されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のアンテナ装置。 - 前記多角形領域は、ソレノイドコイルが配置されない第2の辺を有し、
平面視で前記第1の辺から前記金属層の対応する端部までの距離は、前記第2の辺から前記金属層の対応する端部までの距離よりも短いことを特徴とする請求項4に記載のアンテナ装置。 - 前記金属層は、前記スパイラルコイルの全体を覆うことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載のアンテナ装置。
- 前記金属層にはスリットが設けられており、
前記スリットは、平面視で前記スパイラルコイルの内径部と重なることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載のアンテナ装置。 - 請求項1乃至7のいずれか一項に記載のアンテナ装置を備える携帯無線機器。
- 前記金属層が筐体の一部を構成することを特徴とする請求項8に記載の携帯無線機器。
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