JP2017177739A - 積層体及び巻回体 - Google Patents

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Abstract

【課題】長期間保存した後においても、ジッピングの発生が抑制され、さらに好ましくはブロッキングの発生も抑制される、ハードコートフィルム/マスキングフィルム積層体及び巻回体の提供。
【解決手段】基材フィルム111、及び基材フィルム111の少なくとも片面に設けられたハードコート層112を含むハードコートフィルムと、前記ハードコートフィルムのハードコート層112側の表面に貼合されたマスキングフィルム120とを含む積層体100であって、マスキングフィルム120とハードコート層112との剥離強度Fが0.01〜0.15N/25mmである、積層体100及びその巻回体。
【選択図】図1

Description

本発明は、光学フィルム等の用途に用いうる積層体、及びかかる積層体の巻回体に関する。
光学フィルム等の用途に用いるフィルムを、樹脂を材料として製造し、さらに当該フィルムと他のフィルムとを貼合して積層体を製造することは、従来より広く行われている。例えば、偏光子及び保護フィルムを備える偏光板を製造する場合、基材フィルムを製造し、それを保護フィルムとして偏光子と貼合することが行われる。保護フィルムとしてはまた、基材フィルム及びその片面に設けられたハードコート層を含むハードコートフィルムが用いられる場合がある。かかるハードコートフィルムを保護フィルムとして用いた場合、得られる偏光板の表面硬度を高めることができる等の利点が得られる。
そのようなハードコートフィルムは、多くの場合、製造の効率化のため、積層体の製造に先立ち、長尺のフィルムとして大量に製造される。大量に製造されたハードコートフィルムは、多くの場合、長期間の保存及び運搬が必要になるため、保存及び運搬に適した、巻回体の状態とされる。ハードコートフィルムの巻回体の例としては、ハードコートフィルムとマスキングフィルムとを重ね合わせてハードコートフィルム/マスキングフィルム積層体とし、それを巻回体としたものが知られている(例えば特許文献1)。
特開2013−047000号公報
ハードコートフィルム/マスキングフィルム積層体の巻回体は、長期間保存することにより、その品質が低下し得る。例えば、ハードコートフィルム/マスキングフィルム積層体の巻回体を長期間保存した後に、積層体を巻出しマスキングフィルムを剥離する際には、ジッピングが発生する場合がある。ジッピングとは、フィルムの一端から他端への剥離の進行が一定に進まず、剥離の進行及び停止を繰り返す現象をいう。マスキングフィルムの剥離に際してジッピングが発生すると、剥離後のハードコートフィルムの表面に、スジ状の不具合が発生し、フィルムの品質を損ねうる。
また例えば、ハードコートフィルム/マスキングフィルム積層体の巻回体を長期間保存した場合には、ブロッキング(巻回体において、重ね合わさった積層体が癒着する現象)が発生する場合がある。ブロッキングを生じた巻回体から積層体を巻き出す際には、積層体の引っ掛かりが生じたり、積層体の破断が生じたりする場合がある。
従って、本発明の目的は、長期間保存した後においても、ジッピングの発生が抑制され、さらに好ましくはブロッキングの発生も抑制される、ハードコートフィルム/マスキングフィルム積層体及び巻回体を提供することにある。
本発明者は上記課題を解決するために検討した結果、ハードコートフィルムとマスキングフィルムとを組み合わせて用いる積層体の場合においては、ハードコートフィルムとマスキングフィルムとの剥離強度が特定の範囲であるものを採用することにより、上記課題を解決しうることを見出し、本発明を完成した。
従って、本発明によれば、下記のものが提供される。
〔1〕 基材フィルム、及び前記基材フィルムの少なくとも片面に設けられたハードコート層を含むハードコートフィルムと、
前記ハードコートフィルムのハードコート層側の表面に貼合されたマスキングフィルムと
を含む積層体であって、
前記マスキングフィルムと前記ハードコート層との剥離強度Fが0.01〜0.15N/25mmである、積層体。
〔2〕 前記基材フィルムは脂環式構造含有重合体を含む樹脂のフィルムであり、前記基材フィルムの厚みが50μm以下である、〔1〕に記載の積層体。
〔3〕 前記マスキングフィルムはポリエステル、又はポリオレフィンを含む樹脂のフィルムである、〔1〕又は〔2〕に記載の積層体。
〔4〕 〔1〕〜〔3〕のいずれか1項に記載の積層体であって長尺の形状を有し且つ1000m以上の長さを有するものの巻回体であり、巻芯部分の前記マスキングフィルムと前記ハードコート層との剥離強度Fcと巻外部分の前記マスキングフィルムと前記ハードコート層との剥離強度Foとが、Fc/Fo<1.2の関係を満たす、巻回体。
〔5〕 前記マスキングフィルムを前記ハードコート層から剥離した後の前記ハードコート層側の表面の、水との接触角が60°〜100°であり、前記巻芯部分における、前記マスキングフィルムを前記ハードコート層から剥離した後の前記ハードコート層側の表面の水との接触角Ac(°)と、前記巻外部分における、前記マスキングフィルムを前記ハードコート層から剥離した後の前記ハードコート層側の表面の水との接触角Ao(°)とが、|Ac−Ao|<10の関係を満たす、〔4〕に記載の巻回体。
〔6〕 前記マスキングフィルムの幅が前記ハードコートフィルムの幅より狭く、且つ
幅手方向両端部の両方において、前記ハードコートフィルムが、前記マスキングフィルムよりはみ出ており、幅方向両端部の前記ハードコートフィルムのはみ出し量のうち、大きいほうのはみ出し量が、0を超え7.5mm未満である、
〔4〕又は〔5〕に記載の巻回体。
本発明の積層体及びその巻回体である本発明の巻回体は、長期間保存した後においても、ブロッキング及びジッピングの発生が抑制される、ハードコートフィルム/マスキングフィルム積層体及び巻回体とすることができる。
図1は、本発明の積層体の層構成を概略的に示す断面図である。 図2は、本発明の巻回体から、一部の積層体を巻き出した状態を概略的に示す平面図である。
以下、実施形態及び例示物等を示して本発明について詳細に説明するが、本発明は以下に示す実施形態及び例示物等に限定されるものではなく、本発明の特許請求の範囲及びその均等の範囲を逸脱しない範囲において任意に変更して実施しうる。
本願において、「(メタ)アクリル」、「(メタ)アクリレート」、「(メタ)アクリロイル」といった表現は、アクリル、メタクリル又はこれらの組み合わせを意味する。例えば、(メタ)アクリレートとは、アクリレート、メタクリレート、又はこれらの組み合わせを意味し、(メタ)アクリロイル基とは、アクリロイル基、メタクリロイル基、又はこれらの組み合わせを意味する。
本願において、「長尺」のフィルムとは、フィルムの幅に対して、100倍以上の長さを有するものをいい、具体的にはロール状に巻き取られて保管又は運搬される程度の長さを有するものをいう。
〔1.積層体の概要〕
本発明の積層体は、特定のハードコートフィルムと、マスキングフィルムとを含む。ハードコートフィルムは、基材フィルム、及び基材フィルムの少なくとも片面に設けられたハードコート層を含む。マスキングフィルムは、ハードコートフィルムのハードコート層側の表面に貼合されたものである。
図1は、本発明の積層体の層構成を概略的に示す断面図である。図1においては、巻回体とするための長尺の積層体を、その長手方向に垂直な面で切断した断面を示す。図1において、積層体100は、ハードコートフィルム110と、マスキングフィルム120とを含む。ハードコートフィルム110は、基材フィルム111、及び基材フィルム111の片面に設けられたハードコート層112を含む。マスキングフィルム120は、ハードコートフィルム110のハードコート層112側の表面に貼合されたものである。
〔2.基材フィルム〕
基材フィルムの材料としては、各種の重合体を含む樹脂が挙げられる。かかる重合体としては、炭化水素重合体、(メタ)アクリル重合体およびポリエステル等が挙げられる。
炭化水素重合体とは、重合体の繰り返し単位の少なくとも一部が、炭化水素基である重合体をいう。炭化水素重合体中の、繰り返し単位である炭化水素基の割合は、使用目的に応じて適宜選択しうるが、好ましくは55重量%以上、さらに好ましくは70重量%以上、特に好ましくは90重量%以上である。
炭化水素重合体としては、脂環式構造含有重合体が好ましい。脂環式構造含有重合体とは、重合体の繰り返し単位中に脂環式構造を有する重合体であり、主鎖に脂環式構造を有する重合体、及び、側鎖に脂環式構造を有する重合体のいずれであってもよい。中でも、機械的強度、耐熱性などの観点から、主鎖に脂環式構造を含有する重合体が好ましい。
脂環式構造としては、例えば、飽和脂環式炭化水素(シクロアルカン)構造、不飽和脂環式炭化水素(シクロアルケン、シクロアルキン)構造などが挙げられる。中でも、機械強度、耐熱性などの観点から、シクロアルカン構造及びシクロアルケン構造が好ましく、中でもシクロアルカン構造が特に好ましい。
脂環式構造を構成する炭素原子数は、一つの脂環式構造あたり、好ましくは4個以上、より好ましくは5個以上であり、好ましくは30個以下、より好ましくは20個以下、特に好ましくは15個以下の範囲であるときに、機械強度、耐熱性、及びフィルムの成形性が高度にバランスされ、好適である。
脂環式構造含有重合体中の脂環式構造を有する繰り返し単位の割合は、使用目的に応じて適宜選択しうるが、好ましくは55重量%以上、さらに好ましくは70重量%以上、特に好ましくは90重量%以上である。脂環式構造含有重合体中の脂環式構造を有する繰り返し単位の割合がこの範囲にあると、フィルムの透明性および耐熱性の観点から好ましい。
脂環式構造含有重合体としては、例えば、ノルボルネン系重合体、単環の環状オレフィン系重合体、環状共役ジエン系重合体、ビニル脂環式炭化水素系重合体、及び、これらの水素化物等を挙げることができる。これらの中で、ノルボルネン系重合体は、透明性と成形性が良好なため、好適に用いることができる。
ノルボルネン系重合体としては、例えば、ノルボルネン構造を有する単量体の開環重合体、若しくはノルボルネン構造を有する単量体と他の単量体との開環共重合体、又はそれらの水素化物;ノルボルネン構造を有する単量体の付加重合体、若しくはノルボルネン構造を有する単量体と他の単量体との付加共重合体、又はそれらの水素化物;等を挙げることができる。これらの中で、ノルボルネン構造を有する単量体の開環(共)重合体水素化物は、透明性、成形性、耐熱性、低吸湿性、寸法安定性、軽量性などの観点から、特に好適に用いることができる。「(共)重合体」とは、重合体及び共重合体のことをいう。
ノルボルネン構造を有する単量体としては、例えば、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン(慣用名:ノルボルネン)、トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3,7−ジエン(慣用名:ジシクロペンタジエン)、7,8−ベンゾトリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3−エン(慣用名:メタノテトラヒドロフルオレン)、テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン(慣用名:テトラシクロドデセン)、およびこれらの化合物の誘導体(例えば、環に置換基を有するもの)などを挙げることができる。ここで、置換基としては、例えばアルキル基、アルキレン基、極性基などを挙げることができる。また、これらの置換基は、同一または相異なって、複数個が環に結合していてもよい。ノルボルネン構造を有する単量体は、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を任意の比率で組み合わせて用いてもよい。
極性基の種類としては、例えば、ヘテロ原子、またはヘテロ原子を有する原子団などが挙げられる。ヘテロ原子としては、例えば、酸素原子、窒素原子、硫黄原子、ケイ素原子、ハロゲン原子などが挙げられる。極性基の具体例としては、カルボキシル基、カルボニルオキシカルボニル基、エポキシ基、ヒドロキシル基、オキシ基、エステル基、シラノール基、シリル基、アミノ基、ニトリル基、スルホン酸基などが挙げられる。
ノルボルネン構造を有する単量体と開環共重合可能な他の単量体としては、例えば、シクロヘキセン、シクロヘプテン、シクロオクテンなどのモノ環状オレフィン類およびその誘導体;シクロヘキサジエン、シクロヘプタジエンなどの環状共役ジエンおよびその誘導体;などが挙げられる。ノルボルネン構造を有する単量体と開環共重合可能な他の単量体は、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を任意の比率で組み合わせて用いてもよい。
ノルボルネン構造を有する単量体の開環重合体、およびノルボルネン構造を有する単量体と共重合可能な他の単量体との開環共重合体は、例えば、単量体を公知の開環重合触媒の存在下に重合又は共重合することにより得ることができる。
ノルボルネン構造を有する単量体と付加共重合可能な他の単量体としては、例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテンなどの炭素数2〜20のα−オレフィンおよびこれらの誘導体;シクロブテン、シクロペンテン、シクロヘキセンなどのシクロオレフィンおよびこれらの誘導体;1,4−ヘキサジエン、4−メチル−1,4−ヘキサジエン、5−メチル−1,4−ヘキサジエンなどの非共役ジエン;などが挙げられる。これらの中でも、α−オレフィンが好ましく、エチレンがより好ましい。ノルボルネン構造を有する単量体と付加共重合可能な他の単量体は、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を任意の比率で組み合わせて用いてもよい。
ノルボルネン構造を有する単量体の付加重合体、およびノルボルネン構造を有する単量体と共重合可能な他の単量体との付加共重合体は、例えば、単量体を公知の付加重合触媒の存在下に重合又は共重合することにより得ることができる。
単環の環状オレフィン系重合体としては、例えば、シクロヘキセン、シクロヘプテン、シクロオクテン等の単環を有する環状オレフィン系モノマーの付加重合体を挙げることができる。
環状共役ジエン系重合体としては、例えば、1,3−ブタジエン、イソプレン、クロロプレン等の共役ジエン系モノマーの付加重合体を環化反応して得られる重合体;シクロペンタジエン、シクロヘキサジエン等の環状共役ジエン系モノマーの1,2−または1,4−付加重合体;およびこれらの水素化物;などを挙げることができる。
ビニル脂環式炭化水素重合体としては、例えば、ビニルシクロヘキセン、ビニルシクロヘキサン等のビニル脂環式炭化水素系モノマーの重合体およびその水素化物;スチレン、α−メチルスチレン等のビニル芳香族炭化水素系モノマーを重合してなる重合体に含まれる芳香環部分を水素化してなる水素化物;ビニル脂環式炭化水素系モノマー、またはビニル芳香族炭化水素系モノマーとこれらビニル芳香族炭化水素系モノマーに対して共重合可能な他のモノマーとのランダム共重合体若しくはブロック共重合体等の共重合体の、芳香環の水素化物;等を挙げることができる。前記のブロック共重合体としては、例えば、ジブロック共重合体、トリブロック共重合体またはそれ以上のマルチブロック共重合体、並びに傾斜ブロック共重合体等を挙げることもできる。
炭化水素重合体の分子量は使用目的に応じて適宜選定されるが、溶媒としてシクロヘキサンを用いて(但し、試料がシクロヘキサンに溶解しない場合にはトルエンを用いてもよい)ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィーで測定したポリイソプレンまたはポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)で、通常10,000以上、好ましくは15,000以上、より好ましくは20,000以上であり、通常100,000以下、好ましくは80,000以下、より好ましくは50,000以下である。重量平均分子量がこのような範囲にあるときに、フィルムの機械的強度および成型加工性が高度にバランスされ好適である。
炭化水素重合体の分子量分布(重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn))は通常1.2以上、好ましくは1.5以上、更に好ましくは1.8以上であり、通常3.5以下、好ましくは3.0以下、更に好ましくは2.7以下である。炭化水素重合体の分子量分布が3.5を超えると低分子成分が増すため緩和時間の短い成分が増加し、一見同じ面内レターデーションReを有するフィルムであっても高温暴露時の緩和が短時間で大きくなることが推定され、フィルムの安定性が低下するおそれがある。一方、分子量分布が1.2を下回るようなものは炭化水素重合体の生産性の低下とコスト増につながりうる。
炭化水素重合体のガラス転移温度は、使用目的に応じて適宜選択しうるが、好ましくは130℃以上、より好ましくは135℃以上であり、好ましくは150℃以下、より好ましくは145℃以下である。ガラス転移温度が130℃を下回ると高温下における耐久性が悪化する可能性があり、150℃を上回るものは耐久性は向上するが通常の加工が困難となる可能性がある。
炭化水素重合体の飽和吸水率は、好ましくは0.03重量%以下、さらに好ましくは0.02重量%以下、特に好ましくは0.01重量%以下である。飽和吸水率が上記範囲であると、フィルムの正面位相差Re及び厚さ方向位相差Rthの経時変化を小さくすることができる。また、得られる基材フィルムを備える偏光板及び表示装置の劣化を抑制でき、長期的にディスプレイの表示を安定で良好に保つことができる。
飽和吸水率は、試験片を一定温度の水中に一定時間浸漬して増加した重量を、浸漬前の試験片の重量に対する百分率で表した値である。通常は、23℃の水中に24時間、浸漬して測定される。脂環式構造含有重合体における飽和吸水率は、例えば、脂環式構造含有重合体中の極性基の量を減少させることにより、前記の範囲に調節することができる。飽和吸水率をより低くする観点から、脂環式構造含有重合体は、極性基を有さないことが好ましい。
基材フィルムを構成する樹脂は、本発明の効果を著しく損なわない限り、脂環式構造含有重合体等の重合体に加えて、それ以外の任意成分を含んでいてもよい。任意成分の例を挙げると、顔料、染料等の着色剤;蛍光増白剤;分散剤;熱安定剤;光安定剤;紫外線吸収剤;帯電防止剤;酸化防止剤;滑剤;タルク、ステアリン酸アミド、ステアリン酸カルシウム等の充填剤;核剤などの添加剤が挙げられる。任意成分は、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を任意の比率で組み合わせて用いてもよい。ただし、基材フィルムを構成する樹脂は、脂環式構造含有重合体等の重合体を、一般的には約50%〜100%、または約70%〜100%含むことが好ましい。
基材フィルムは、樹脂を公知のフィルム成形法で成形することによって得られる。フィルム成形法としては、長尺のフィルムを成形しうる任意の方法を採用しうる。例えば、キャスト成形法、押出成形法、インフレーション成形法などが挙げられる。中でも、溶剤を使用しない溶融押出法が、残留揮発成分量を効率よく低減させることができ、地球環境や作業環境の観点、及び製造効率に優れる観点から好ましい。溶融押出法としては、ダイスを用いるインフレーション法などが挙げられるが、生産性や厚さ精度に優れる点でTダイを用いる方法が好ましい。溶融押出法により得られたフィルムは、そのまま基材フィルムとして用いることができ、または必要に応じて延伸等の処理を施し、光学異方性を有するフィルムとしてから用いてもよい。
未延伸のフィルムを延伸して基材フィルムとする場合、延伸は、一方向のみに延伸処理を行う一軸延伸処理を行ってもよく、異なる2方向に延伸処理を行う二軸延伸処理を行ってもよい。また、二軸延伸処理では、2方向に同時に延伸処理を行う同時二軸延伸処理を行ってもよく、ある方向に延伸処理を行った後で別の方向に延伸処理を行う逐次二軸延伸処理を行ってもよい。さらに、延伸は、延伸前フィルムの長手方向に延伸処理を行う縦延伸処理、延伸前フィルムの幅手方向に延伸処理を行う横延伸処理、延伸前フィルムの幅手方向に平行でもなく垂直でもない斜め方向に延伸処理を行う斜め延伸処理のいずれを行ってもよく、これらを組み合わせて行ってもよい。これらの延伸処理の中でも、少なくとも1辺に対して40°〜50°の角度をなす遅相軸を有する基材フィルムを容易に製造する観点から、斜め延伸処理が好ましい。延伸処理の方式は、例えば、ロール方式、フロート方式、テンター方式などが挙げられる。
延伸を行う場合における延伸温度及び延伸倍率は、所望の面内レターデーションを有する基材フィルムが得られる範囲で任意に設定しうる。具体的な範囲を挙げると、延伸温度は、好ましくはTg−30℃以上、より好ましくはTg−10℃以上であり、好ましくはTg+60℃以下、より好ましくはTg+50℃以下である。また、延伸倍率は、好ましくは1.1倍以上、より好ましくは1.2倍以上、特に好ましくは1.5倍以上であり、好ましくは30倍以下、より好ましくは10倍以下、特に好ましくは5倍以下である。
基材フィルムは、1層の樹脂層からなる単層フィルムであってもよく、2層以上の樹脂層からなる多層フィルムであってもよい。基材フィルムが多層フィルムである場合、各樹脂層を構成する樹脂は、例えば上に述べた例のうちのいずれかとしうる。
基材フィルムの厚さは任意であり、光学フィルム等の、ハードコートフィルムの所望の用途に適した所望の厚さに適宜調整しうる。基材フィルムの厚さは、好ましくは5μm以上、より好ましくは10μm以上であり、一方好ましくは50μm以下、より好ましくは30μm以下である。基材フィルムの厚さを薄くすると、薄型の光学装置を構成する材料として基材フィルムを有用に用いることができる一方破断が発生しやすくなる。しかしながら、本発明の積層体は、基材フィルムの厚さを前記上限以下の薄いものとしても、破断が抑制された積層体とすることができる。
〔3.ハードコート層〕
ハードコートフィルムが備えるハードコート層は、紫外線硬化アクリル樹脂を含む層としうる。ハードコート層は、ハードコート組成物を、基材フィルムの表面に塗布し、硬化させることにより、基材フィルム上に設けうる。ハードコート組成物は、紫外線硬化アクリル樹脂を含むものとしうる。ハードコート組成物はさらに、任意の成分として、紫外線硬化アクリル樹脂以外の固形分及び溶媒を含みうる。
ハードコート層の厚さは任意であり、光学フィルム等の、ハードコートフィルムの所望の用途に適した所望の厚さに適宜調整しうる。通常、ハードコート層の厚さは、好ましくは0.5μm以上、より好ましくは1.0μm以上であり、一方好ましくは10μm以下、より好ましくは5μm以下である。
(紫外線硬化アクリル樹脂)
本発明でハードコート層の形成に用いる紫外線硬化アクリル樹脂は、通常用いられるハードコート用紫外線硬化型アクリル樹脂成分であれば特に制限されない。紫外線硬化型アクリル樹脂成分の具体例としては、多官能(メタ)アクリル系化合物を主成分とする紫外線硬化型樹脂組成物よりなるものが好ましい。
ここで、多官能(メタ)アクリル系化合物としては、例えばトリメチロールプロパントリアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、イソシアヌルEO変性トリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリストールヘキサアクリレートのエチレンオキサイド付加物、もしくはエチレンオキサイドのHをフッ素置換したもの等の6官能(メタ)アクリル系化合物や、例えばペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリストールテトラアクリレートのエチレンオキサイド付加物、もしくは、エチレンオキサイドのHをフッ素置換したもの等の4官能(メタ)アクリル系化合物等を用いることができる。これらは1種を単独で用いても良く、2種以上を併用しても良い。
(無機微粒子)
ハードコート組成物は、紫外線硬化アクリル樹脂に加えて、無機微粒子を含有しうる。無機微粒子の例としては、シリカ(オルガノシリカゾルを含む)、アルミナ、チタニア、ゼオライト、雲母、合成雲母、酸化カルシウム、酸化ジルコニウム、五酸化アンチモン、酸化亜鉛、フッ化マグネシウム、スメクタイト、合成スメクタイト、バーミキュライト、ITO(酸化インジウム/酸化錫)、ATO(酸化アンチモン/酸化錫)、酸化錫、酸化インジウムおよび酸化アンチモンからなる群から選択される少なくとも1種類以上が挙げられる。この中で、表面硬度の向上効果を特に高くすることができ、強度を特に高くすることができ、所望の屈折率が得られることからシリカ微粒子が好ましい。
無機微粒子にシリカ微粒子を使用する場合は、表面未処理のシリカ微粒子を使用することが好ましい。表面未処理シリカ微粒子はJIS K 5101に規定する吸油量測定方法によって算出した吸油量が250ml/100g以上であるものをいい、未処理シリカ微粒子を使用することによって、ハードコート層と基材フィルムとの密着性を発現することができる。
使用される無機微粒子の屈折率は1.40以上1.70以下、好ましくは、1.40以上1.60以下、さらに好ましくは1.40以上1.50以下である。無機微粒子の平均粒子径は、100nm以下であり、好ましくは70nm以下、さらに好ましくは、50nm以下である。100nm以上を超える場合は、光の散乱が発生し、ハードコートの透過率が低下したり、着色したりして透明性の観点から好ましくはない。ここで平均粒子径は、有機粒子と同様に数平均粒子径であり、レーザー回折・散乱法により測定することができる。
無機微粒子の含有量は、紫外線硬化型アクリル樹脂固形分100重量部に対して、1重量部以上100重量部以下、好ましくは、3重量部以上50重量部以下、さらに好ましくは、5重量部以上30重量部以下である。前記有機粒子の平均粒子径および含有量が前記範囲内、かつ無機微粒子の含量、平均粒子径が上記範囲内である場合に、すべり性を発現することができる。
(その他の成分)
ハードコート組成物には、前記無機微粒子のほかに、光増感剤、重合禁止剤、重合開始助剤、レベリング剤、濡れ性改良剤、界面活性剤、可塑剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、帯電防止剤、シランカップリング剤、光安定剤などの任意の成分を添加してもよい。レベリング剤としては、一般的なレベリング剤を使用できるが、例えば、フッ素系ノニオン界面活性剤、アクリル系レベリング剤、シリコーン系レベリング剤などが挙げられ、これらの1種または2種以上を使用することができる。を使用することができ、その中でもアクリル系レベリング剤が好ましい。レベリング剤の使用量は、ハードコート層形成樹脂100部に対して0.001重量部以上、1.0重量部以下用いることが好ましい。さらに好ましくは、0.01重量部以上0.1重量部以下用いることが望ましい。レベリング剤の使用により、予備乾燥および溶媒乾燥時に当該レベリング剤が空気界面にブリードしてくるので、酸素による紫外線硬化型樹脂の硬化阻害を防ぐことができ、最表面においても十分な硬度を有するハードコート層を得ることができる。さらに、アクリル系レベリング剤は、活性度が低く表面張力を下げないことからリコート性にすぐれた特性を付与できるという利点がある。
重合開始剤としては、紫外線により重合を開始させる能力があれば、特に限定はなく、例えばモノカルボニル化合物、ジカルボニル化合物、アセトフェノン化合物、ベンゾインエーテル化合物、アシルホスフィンオキシド化合物、アミノカルボニル化合物などが使用できる。
具体的には、モノカルボニル化合物としては、ベンゾフェノン、4−メチル−ベンゾフェノン、2,4,6−トリメチルベンゾフェノン、メチル−o−ベンゾイルベンゾエート、4−フェニルベンゾフェノン、4−(4−メチルフェニルチオ)フェニル−エタノン、3,3´−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン、4−(1,3−アクリロイル−1,3,3´−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン、4−(1,3−アクリロイル−1,4,7,10,13−ペンタオキソトリデシル)ベンゾフェノン、3,3´,4,4´−テトラ(t−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、4−ベンゾイル−N,N,N−トリメチル−1−プロパンアミン塩酸塩、4−ベンゾイル−N,N−ジメチル−N−2−(1−オキソ−2−プロペニルオキシエチル)メタアンモニウムシュウ酸塩、2−/4−イソ−プロピルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン、1−クロロ−4−プロポキシチオキサントン、2−ヒドロキ−3−(3,4−ジメチル−9−オキソ−9Hチオキサントン−2−イロキシ−N,N,N−トリメチル−1−プロパンアミン塩酸塩、ベンゾイルメチレン−3−メチルナフト(1,2−d)チアゾリン等が挙げられる。
ジカルボニル化合物としては、1,2,2−トリメチル−ビシクロ[2.1.1]ヘプタン−2,3−ジオン、ベンザイル、2−エチルアントラキノン、9,10−フェナントレンキノン、メチル−α−オキソベンゼンアセテート、4−フェニルベンザイル等が挙げられる。
アセトフェノン化合物としては、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−ジ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシ−シクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−スチリルプロパン−1−オン重合物、ジエトキシアセトフェノン、ジブトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、2,2−ジエトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)ブタン−1−オン、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシム、3,6−ビス(2−メチル−2−モルホリノ−プロパノニル)−9−ブチルカルバゾール等が挙げられる。
ベンゾインエーテル化合物としては、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイゾブチルエーテル、ベンゾインノルマルブチルエーテル等が挙げられる。
アシルホスフィンオキシド化合物としては、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、4−n−プロピルフェニル−ジ(2,6−ジクロロベンゾイル)ホスフィンオキシド等が挙げられる。
アミノカルボニル化合物としては、メチル−4−(ジメトキシアミノ)ベンゾエート、エチル−4−(ジメチルアミノ)ベンゾエート、2−n−ブトキシエチル−4−(ジメチルアミノ)ベンゾエート、イソアミル−4−(ジメチルアミノ)ベンゾエート、2−(ジメチルアミノ)エチルベンゾエート、4,4´−ビス−4−ジメチルアミノベンゾフェノン、4,4´−ビス−4−ジエチルアミノベンゾフェノン、2,5´−ビス(4−ジエチルアミノベンザル)シクロペンタノン等が挙げられる。
重合開始剤の市販品としてはチバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製イルガキュア184、651、500、907、127、369、784、2959、BASF社製ルシリンTPO、日本シイベルヘグナー(株)製エサキュアワン等があげられる。これらの光重合開始剤は、一種類で用いられるほか、二種類以上を混合して用いてもよい。 光重合開始剤の使用量に関しては、特に制限はされないが、紫外線硬化型樹脂組成物100重量部に対して1〜20重量部の範囲内で使用することが好ましい。
ハードコート層の光安定性を保つために紫外線吸収剤、光安定剤又はこれらの組み合わせを用いうる。これを加えることにより、カーボンアーク光に長時間曝す耐光性試験でもハードコート層と基材の密着を50時間以上保つことができる。市販の紫外線吸収剤の例にはベンゾトリアゾール系(例えばBASF社製、商品名チヌビン234、326、329、213、及び571」)やトリアジン系(例えばBASF社製、商品名チヌビン157)があり、光安定剤の例としてはヒンダードアミン系(例えばBASF社製、商品名チヌビン622、144、765、770、765、111、783、791、123、及び119、並びに株式会社ADEKA社製、商品名アデカスタブLA−52、LA−57、LA−63P、LA−68、LA−72、LA−77、LA−81、LA−82、LA−87、及びLA−94等))があげられる。また、紫外線吸収剤及び/又は光安定剤は、熱安定剤、酸化防止剤(ヒンダードフェノール系:例えば、株式会社ADEKA社製、商品名アデカスタブAO−50、及びイソシアヌル環を有する株式会社ADEKA社製、商品名アデカプタムAO−20)とあわせてもよい。これらの添加剤は、溶剤への溶解性や耐熱性などを考慮して適宜組み合わせうる。
溶媒としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノンなどのケトン類;酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル類;イソプロピルアルコール、エチルアルコールなどのアルコール類;ベンゼン、トルエン、キシレン、メトキシベンゼン、1,2−ジメトキベンゼンなどの芳香族炭化水素類;フェノール、パラクロロフェノールなどのフェノール類; クロロホルム、ジクロロメタン、ジクロロエタン、テトラクロロエタン、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、クロロベンゼンなどのハロゲン化炭化水素類等があげられる。これら溶媒は1種を単独で、または2種以上を混合して用いることができる。
〔4.マスキングフィルム〕
マスキングフィルムを構成する材料としては、通常、樹脂を用いる。このような樹脂としては、ハードコートフィルムを保護する機械的強度、熱安定性等の特性を備えたものを用いうる。特に、マスキングフィルムを構成する材料としての樹脂に含まれる重合体は、単独重合体でもよく、共重合体でもよい。好適な例を挙げると、ポリエステル系重合体、ポリオレフィン系重合体が挙げられる。ポリオレフィン系重合体の例を挙げると、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、プロピレン−αオレフィン共重合体、エチレン−α−オレフィン共重合体、エチレン−エチル(メタ)アクリレート共重合体、エチレン−メチル(メタ)アクリレート共重合体、エチレン−n−ブチル(メタ)アクリレート共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体等が挙げられる。ここで、ポリエチレンとしては、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレンなどが挙げられる。また、エチレン−プロピレン共重合体としては、例えば、ランダム共重合体、ブロック共重合体などが挙げられる。さらに、α−オレフィンとしては、例えば、ブテン−1、ヘキセン−1、4−メチルペンテン−1、オクテン−1、ペンテン−1、ヘプテン−1等が挙げられる。なかでもポリエチレン、ポリプロピレンの重合体を含む樹脂のフィルムであることが特に好ましい。
マスキングフィルムを構成する樹脂は、上に述べた重合体の他に、任意成分を含んでいてもよい。任意成分の例としては、上に述べた、基材フィルムの任意成分と同様の物が挙げられる。任意成分は、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を任意の比率で組み合わせて用いてもよい。ただし、マスキングフィルムを構成する樹脂は、樹脂の主成分としての重合体を、一般的には約50%〜100%、または約70%〜100%含むことが好ましい。
マスキングフィルムの厚みは任意であるが、通常5μm以上であり、通常500μm以下、好ましくは300μm以下、より好ましくは150μm以下である。
マスキングフィルムは、上に述べたもの等の樹脂を適宜選択し、既知のフィルム成形法により適宜成形することによって得ることができる。
〔5.任意の層〕
本発明の積層体は、ハードコートフィルム及びマスキングフィルムに加えて、任意の層を有していてもよい。例えば、マスキングフィルムは、ハードコートフィルムに直接接していてもよいが、粘着剤層を介して接していてもよい。
粘着剤層を構成する粘着剤の例としては、ウレタン系、(メタ)アクリル系、ゴム系、シリコーン系が挙げられる。より好ましいものは(メタ)アクリル系である。その中でも(メタ)アクリル系粘着剤は粘着力も強く、透明性、耐候性、耐熱性、耐溶剤性などに優れている。
積層体が粘着剤層を有する場合、粘着剤層の厚みは、好ましくは5μm以上、より好ましくは10μm以上であり、一方好ましくは100μm以下、より好ましくは50μm以下である。粘着剤層の材質及び厚みを適宜選択することにより、所望の剥離強度等の物性を容易に得ることができる。
〔6.積層体の製造方法〕
本発明の積層体は、ハードコートフィルムと、マスキングフィルムとを、直接又は粘着剤層を介して貼合することにより製造しうる。好ましくは、ハードコートフィルム及びマスキングフィルムをいずれも長尺の形状とし、これらを、長尺方向を揃えて貼合することにより、効率的な製造を行うことができる。
〔7.積層体の性質〕
本発明の積層体においては、マスキングフィルムとハードコート層との剥離強度Fは、0.01N/25mm以上、好ましくは0.02N/25mm以上であり、一方0.15N/25mm以下、好ましくは1.0N/25mmである。積層体が長尺の形状であり、積層体の全長に亘る剥離強度が不均一である場合は、積層体の全長に亘って、剥離強度がかかる範囲内である。本発明者が見出したところによれば、ハードコートフィルムとマスキングフィルムとを組み合わせて用いる積層体の場合においては、ハードコートフィルムとマスキングフィルムとの剥離強度が上記特定の範囲である場合、積層体を巻回体として長期間保存した後においても、表面の性質の均一性が高く、且つブロッキング及びジッピングの発生が抑制されたものとすることができる。
〔8.巻回体〕
本発明の巻回体は、前記本発明の積層体であって長尺の形状を有し且つ1000m以上の長さを有するものの巻回体である。本発明の巻回体における積層体の長さの上限は、特に限定されないが、例えば、6000m以下としうる。巻回体の幅は、好ましくは500mm以上、より好ましくは1000mm以上であり、一方好ましくは2500mm以下、より好ましくは2000mm以下である。
本発明の巻回体においては、巻芯部分のマスキングフィルムとハードコート層との剥離強度Fcと巻外部分の前記マスキングフィルムと前記ハードコート層との剥離強度Foとが、特定の関係を満たす。図1の例を参照して説明すると、かかる剥離強度Fc及びFoは、ハードコート層の、マスキングフィルム120側の面112Uと、マスキングフィルム120の、ハードコート層側の面120Dとの界面の剥離強度である。
これら巻芯部分の剥離強度Fc及び巻外部分の剥離強度Foは、巻回体から積層体を巻出し、かかる積層体の巻芯部分及び巻外部分のマスキングフィルムをハードコート層から剥離した際の剥離強度を測定して得られる値である。本願において、巻回体の巻芯部分とは、巻回体であったときに巻芯端部から50mの位置における、積層体の部分であり、巻外部分とは、巻回体であったときに巻外端部から5mの位置における積層体の部分である。
剥離強度Fc及びFoは、Fc/Fo<1.2の関係を満たす。Fc/Foの上限の値は、好ましくは1.15以下、より好ましくは1.10以下である。一方Fc/Foの下限の値は、好ましくは0.8以上、より好ましくは0.9以上である。このようなFc/Foの関係を満たす巻回体は、積層体の材料として好ましく用いることができる。このような巻回体は、積層体として、前記要件を満たす本発明の積層体を採用し、必要に応じてそれを構成する材料を前記の例示の中から適宜選択することにより得ることができる。
本発明の巻回体においては、マスキングフィルムをハードコート層から剥離した後のハードコート層側の表面の、水との接触角が特定の範囲であることが好ましい。具体的には、接触角は、好ましくは60°以上、より好ましくは90°以上であり、一方好ましくは100°以下、より好ましくは70°以下である。巻回体の全長に亘る、かかる接触角が不均一である場合は、巻回体の全長に亘って、接触角がかかる範囲内であることが好ましい。
本発明の巻回体においてはまた、巻芯部分における、マスキングフィルムをハードコート層から剥離した後のハードコート層側の表面の水との接触角Ac(°)と、巻外部分における、マスキングフィルムをハードコート層から剥離した後のハードコート層側の表面の水との接触角Ao(°)とが、|Ac−Ao|<10の関係を満たすことが好ましい。|Ac−Ao|の値は、より好ましくは5以下としうる。|Ac−Ao|の下限は例えば0以上としうる。
接触角の測定は、接触角計(例えば、協和界面科学社製)に、ハードコート層側が測定対象面となるよう平らにフィルムを設置し、ハードコート層側の表面に、3.0μLの水滴を落とし、3秒後の水接触角を測定することにより測定しうる。接触角、巻芯部分の接触角Ac及び巻外部分の接触角Aoがこのような条件を満たす巻回体は、積層体の材料として好ましく用いることができる。このような巻回体は、積層体として、前記要件を満たす本発明の積層体を採用し、必要に応じてそれを構成する材料を前記の例示の中から適宜選択することにより得ることができる。
本発明の巻回体においては、マスキングフィルムの幅がハードコートフィルムの幅より狭く、且つ幅手方向両端部の両方において、ハードコートフィルムが、マスキングフィルムよりはみ出ており、幅方向両端部のハードコートフィルムのはみ出し量が、特定の範囲の値であることが好ましい。
かかるはみ出し量について、図2を参照して説明する。図2は、本発明の巻回体から、一部の積層体を巻き出した状態を概略的に示す平面図である。図2においては、巻回体100Rから、ハードコートフィルム110と、マスキングフィルム120とを含む積層体を巻き出した状態が示される。マスキングフィルム120の幅(矢印A2で示される幅)は、ハードコートフィルム110の幅(矢印A1で示される幅)より狭い。ハードコートフィルム110は、積層体の幅方向両端においてはみ出しており、そのはみ出し量は、それぞれA3R及びA4Lで示される。
ハードコートフィルムのはみ出し量は、幅手方向両端部のうち、大きいほうが、好ましくは7.5mm未満、より好ましくは5mm以下であり、一方好ましくは0mm超、より好ましくは1mm以上である。小さいほうのはみ出し量は、0mm以上7.5mm未満としうる。かかる範囲のハードコートフィルムのはみ出し量を有することにより、巻回体における積層体のブロッキングを抑制することができ、それにより、巻回体から積層体を巻き出した際の積層体の引っ掛かり及び積層体の破断を抑制することができる。
〔9.積層体及び巻回体の用途〕
本発明の巻回体及び本発明の積層体は、各種の光学部材の製造に用いうる。例えば、本発明の巻回体から巻き出した本発明の積層体を、偏光板及びそれを含む表示装置の製造に用いうる。具体的には、本発明の積層体の基材フィルム側の面を、偏光子と貼合し、(マスキングフィルム)/(ハードコート層)/(基材フィルム)/(偏光子)の層構成を有する積層体を構成しうる。この積層体からマスキングフィルムを剥離し、ハードコート層をガラス板等の他の部材と貼合し、例えば(ガラス板)/(ハードコート層)/(基材フィルム)/(偏光子)の層構成を有する積層体を構成することができ、当該積層体を、液晶表示装置、有機エレクトロルミネッセンス表示装置等の表示装置の構成要素として用いることができる。
以下、実施例を示して本発明について具体的に説明する。ただし、本発明は以下に示す実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲及びその均等の範囲を逸脱しない範囲において任意に変更して実施しうる。
以下に説明する操作は、別に断らない限り、常温及び常圧の条件において行った。
〔評価方法〕
(剥離強度評価方法)
実施例及び比較例で得た巻回体を、製造直後から6時間保存した。その後、この巻回体から積層体を巻き出した。巻き出した積層体から、巻外剥離強度評価用試料、及び巻芯剥離強度評価用試料を切り出した。巻外剥離強度評価用試料、及び巻芯剥離強度評価用試料は、いずれも25mm×100mmの短冊状の形状とした。巻芯剥離強度評価用試料は、巻回体であったときに巻芯端部から50mの位置を中心とした部分から切り出した。巻外剥離強度評価用試料は、巻回体であったときに巻外端部から5mの位置を中心とした部分から切り出した。
試料のハードコートフィルム側の面を、平坦な台に固定した。フォースゲージ(IMADA社製「デジタルフォースゲージ」)の先端に、短冊状の一端のマスキングフィルムを挟み、固定されたハードコートフィルムから180度方向に剥離し、マスキングフィルムが剥れる際に測定された力の大きさを測定した。同じ測定を繰り返し3回行い、その平均値を剥離強度の値とした。
巻外剥離強度評価用試料の測定の結果得られた巻外剥離強度Fo、及び巻芯剥離強度評価用試料の測定の結果得られた巻芯剥離強度Fcから、剥離強度変化率Fc/Foを求めた。
(フィルムの厚みの測定方法)
フィルムの厚みは、接触式膜厚計(ABSデジマチックインジケータ、ミツトヨ社製)を用いて測定した。
(粘着剤の粘着力測定法)
マスキングフィルムを20mm×300mの短冊状に切り出した。SUS板にハンドローラーにてマスキングフィルムを貼りあわせた。粘着層がある場合は、粘着層をSUS板に貼りあわせた。フォースゲージ(IMADA社製「デジタルフォースゲージ」)の先端に、短冊状の一端のマスキングフィルムを挟み、固定されたSUS板から180度方向に剥離し、マスキングフィルムが剥れる際に測定された力の大きさを測定した。
(接触角の測定方法)
実施例及び比較例で得た巻回体を、製造直後から6時間保存した。その後、この巻回体から積層体を巻き出した。巻き出した積層体から、巻外接触角評価用試料、及び巻芯接触角評価用試料を切り出した。巻外接触角評価用試料は、巻回体であったときに巻外端部から50mの位置を中心とした部分から切り出し、マスキングフィルムを剥離して得た、残余のハードコートフィルムである。巻芯接触角評価用試料は、巻回体であったときに巻芯端部から5mの位置を中心とした部分から切り出し、マスキングフィルムを剥離して得た、残余のハードコートフィルムである。
接触角評価用試料を、接触角計(協和界面科学社製)に、ハードコート層側が測定対象面となるよう平らに設置した。ハードコート層側の表面に、3.0μlの水滴を落とし、3秒後の水接触角を測定した。10点測定し平均値を接触角値とした。
巻外接触角評価用試料の測定の結果得られた巻外接触角Ao、及び巻芯接触角評価用試料の測定の結果得られた巻芯接触角Acから、接触角差Ac−Aoを求めた。
(はみ出し量)
実施例及び比較例で得られた長尺巻回体から、積層体を引き出し、幅方向両端部の、ハードコートフィルムのはみ出しの幅を測定した。但し、ハードコートフィルムよりマスキングフィルムがはみ出ている場合は、その幅を負の値として記録した。はみ出し幅の絶対値が大きいほうの値を、はみ出し量として記録した。
(ジッピングの評価方法)
実施例及び比較例で得られた長尺巻回体から、積層体を引き出し、マスキングフィルムを剥離した。剥離前後のハードコートフィルム表面を目視で観察した。さらに、得られたハードコートフィルムを偏光板(HLC2-5618S(サンリッツ社製))と貼合し、(ハードコート層)/(基材フィルム)/(偏光板)の層構成を有する積層体とし、このハードコート層側の面を、再び目視で観察した。スジ状のジッピング跡の状態を、以下の評価基準に従って評価した。
A:ジッピング跡なし、偏光板と貼合しても見えない
B:ジッピング跡あるが、偏光板と貼合すると見えない
C:ジッピング跡があり、偏光板と貼合しても見える
(ブロッキングの評価方法)
実施例及び比較例で得られた長尺巻回体から、積層体を引き出し、他の芯に巻き替えた。積層体を引き出す際の、積層体幅方向端部での積層体の引っ掛かりがないかを目視にて判定。引っ掛かりがない場合はA、引っ掛かりがある場合はB、積層体の破断が発生する場合はCと評価した。
〔実施例1〕
(1−1.ハードコート組成物)
3官能基以上のアクリロイル基を含有するアクリレートモノマー(DIC社製)100部に、二酸化ケイ素分散液(メチルエチルケトンを分散媒とした、固形分40重量%の分散液、日産化学工業社製、数平均粒径10nm)を固形分で10部と光重合開始剤(イルガキュア184)3部とレベリング剤(DIC社製)0.002部とを加え、溶剤としてメチルエチルケトンを固形分濃度40%となるように加え、攪拌機を用いて500rpmで30分間攪拌することにより、ハードコート組成物を得た。
(1−2.ハードコートフィルムの製造)
基材フィルムとして、脂環式構造含有重合体を含む樹脂のフィルム(商品名「ゼオノアフィルム」、日本ゼオン株式会社製)の、厚み25μmのものを用意した。基材フィルムに、コロナ処理(出力0.4kW、放電量200W・min/m)を施した。このコロナ処理を施された面に、(1−1)で作製したハードコート組成物を、硬化後に得られるハードコート層の厚みが1.7μmとなるようにダイコーターを用いて塗布し、組成物の膜を形成した。
その後、この組成物の膜を、60℃で2分間乾燥したのち、高圧水銀ランプで250mJ/cmの光を照射して硬化させることで、ハードコート層を形成し、基材フィルム及びハードコート層を備えるハードコートフィルムを得た。ハードコートフィルムは、幅1300mmの長尺のフィルムであった。
(1−3.マスキングフィルム)
マスキングフィルムとして、長尺の形状のポリエチレンフィルム(厚み30μm、粘着層を有さず、粘着力0.02N/20mm)を用意した。マスキングフィルムは、幅が1300mmより若干狭い長尺のフィルムであった。
(1−4.貼合及び巻回)
(1−3)のマスキングフィルムと、(1−2)で得たハードコートフィルムとを貼合し、ハードコートフィルム/マスキングフィルム積層体とした。貼合は、マスキングフィルム及びハードコートフィルムの長尺方向を揃え、幅方向端部の両方において、ハードコートフィルムの端部がマスキングフィルムの端部よりも長くはみ出た状態となり、且つハードコートフィルムのハードコート層がマスキングフィルムに接するよう行った。積層体を、巻き取り張力250Nで巻き取り、幅1300mm、長さ1000mの長尺巻回体とした。
(1−5.評価)
(1−4)で得た巻回体について、巻外剥離強度、巻芯剥離強度、巻外接触角、巻芯接触角、ジッピング、及びブロッキングを評価した。また、幅方向両端部のはみ出し及びはみ出し量(はみ出し幅の絶対値が大きいほうの幅の値)を測定して記録した。マスキングフィルム面を上にして、巻き出した先端側から巻き出し元を観察した際の右側及び左側を、それぞれ右及び左と判断した。
〔実施例2〕
下記の事項以外は、実施例1と同様にして、長尺巻回体を製造して評価した。
・基材フィルムを、商品名「ゼオノアフィルム」(日本ゼオン株式会社製)の、厚み100μmのものに変更した。
また、マスキングフィルムの幅の寸法は、実施例1〜14及び比較例1〜3において若干の相違があり、また、貼合の操作の結果幅方向の寸法において、若干の収縮が発生する場合があった。したがって、はみ出しの幅も表1〜表3に示す通りの相違があった。
〔実施例3〕
下記の事項以外は、実施例1と同様にして、長尺巻回体を製造して評価した。
・ハードコート組成物の塗布厚みを変更し、硬化後に得られたハードコート層の厚みを10μmとした。
〔実施例4〕
下記の事項以外は、実施例1と同様にして、長尺巻回体を製造して評価した。
・マスキングフィルムとして、実施例1で用いたものよりさらに幅が狭いものを用いた。
〔実施例5〕
下記の事項以外は、実施例1と同様にして、長尺巻回体を製造して評価した。
・マスキングフィルムとして、実施例1で用いたものより幅が広く、ハードコートフィルムよりも若干幅が広いものを用いた。
〔実施例6〕
下記の事項以外は、実施例1と同様にして、長尺巻回体を製造して評価した。
・基材フィルムを、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムの、厚み100μmのものに変更した。
〔実施例7〕
下記の事項以外は、実施例1と同様にして、長尺巻回体を製造して評価した。
・マスキングフィルムを、ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚み50μm、粘着層としてアクリル系粘着剤を有し、粘着力0.06N/20mm)に変更した。貼合は、マスキングフィルムの粘着層がハードコートフィルムに接するよう行った。
〔実施例8〕
下記の事項以外は、実施例1と同様にして、長尺巻回体を製造して評価した。
・マスキングフィルムを、ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚み56μm、粘着層としてアクリル系粘着剤を有し、粘着力0.07N/20mm)に変更した。貼合は、マスキングフィルムの粘着層がハードコートフィルムに接するよう行った。
〔実施例9〕
下記の事項以外は、実施例1と同様にして、長尺巻回体を製造して評価した。
・マスキングフィルムを、ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚み140μm、粘着層としてアクリル系粘着剤を有し、粘着力0.03N/20mm)に変更した。貼合は、マスキングフィルムの粘着層がハードコートフィルムに接するよう行った。
〔実施例10〕
下記の事項以外は、実施例1と同様にして、長尺巻回体を製造して評価した。
・マスキングフィルムを、ポリエチレンフィルム(厚み60μm、粘着層としてアクリル系粘着剤を有し、粘着力0.06N/20mm)に変更した。貼合は、マスキングフィルムの粘着層がハードコートフィルムに接するよう行った。
〔実施例11〕
下記の事項以外は、実施例1と同様にして、長尺巻回体を製造して評価した。
・マスキングフィルムを、ポリエチレン(PE)フィルム(厚み60μm、粘着層としてアクリル系粘着剤を有し、粘着力0.10N/20mm)に変更した。貼合は、マスキングフィルムの粘着層がハードコートフィルムに接するよう行った。
〔実施例12〕
下記の事項以外は、実施例1と同様にして、長尺巻回体を製造して評価した。
・マスキングフィルムを、ポリオレフィン(PO)フィルム(厚み45μm、粘着層としてアクリル系粘着剤を有し、粘着力0.05N/20mm)に変更した。貼合は、マスキングフィルムの粘着層がハードコートフィルムに接するよう行った。
〔実施例13〕
下記の事項以外は、実施例1と同様にして、長尺巻回体を製造して評価した。
・マスキングフィルムを、ポリエチレンフィルム(厚み63μm、粘着層としてゴム系粘着剤を有し、粘着力0.06N/20mm)に変更した。貼合は、マスキングフィルムの粘着層がハードコートフィルムに接するよう行った。
〔実施例14〕
下記の事項以外は、実施例1と同様にして、長尺巻回体を製造して評価した。
・マスキングフィルムを、ポリエチレンフィルム(厚み140μm、粘着層としてアクリル系粘着剤を有し、粘着力0.04N/20mm)に変更した。貼合は、マスキングフィルムの粘着層がハードコートフィルムに接するよう行った。
〔比較例1〕
下記の事項以外は、実施例1と同様にして、長尺巻回体を製造して評価した。
・マスキングフィルムを、ポリエチレンフィルム(厚み63μm、粘着層としてアクリル系粘着剤を有し、粘着力0.05N/20mm)に変更した。貼合は、マスキングフィルムの粘着層がハードコートフィルムに接するよう行った。
〔比較例2〕
下記の事項以外は、実施例1と同様にして、長尺巻回体を製造して評価した。
・マスキングフィルムを、ポリエチレンフィルム(厚み38μm、粘着層としてゴム系粘着剤を有し、粘着力3.0N/20mm)に変更した。貼合は、マスキングフィルムの粘着層がハードコートフィルムに接するよう行った。
実施例及び比較例の結果を表1〜表3に示す。
Figure 2017177739
Figure 2017177739
Figure 2017177739
実施例及び比較例の結果から、本発明の積層体を巻回した、本発明の巻回体では、ジッピング、ブロッキング等の不所望な現象が抑制された良好な巻回体としうることが分かる。
100:積層体
110:ハードコートフィルム
111:基材フィルム
112:ハードコート層
112U:ハードコート層の、マスキングフィルム側の面
120:マスキングフィルム
120D:マスキングフィルムの、ハードコート層側の面
100R:巻回体
A3R、A4L:はみ出し量

Claims (6)

  1. 基材フィルム、及び前記基材フィルムの少なくとも片面に設けられたハードコート層を含むハードコートフィルムと、
    前記ハードコートフィルムのハードコート層側の表面に貼合されたマスキングフィルムと
    を含む積層体であって、
    前記マスキングフィルムと前記ハードコート層との剥離強度Fが0.01〜0.15N/25mmである、積層体。
  2. 前記基材フィルムは脂環式構造含有重合体を含む樹脂のフィルムであり、前記基材フィルムの厚みが50μm以下である、請求項1に記載の積層体。
  3. 前記マスキングフィルムはポリエステル、又はポリオレフィンを含む樹脂のフィルムである、請求項1又は2に記載の積層体。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の積層体であって長尺の形状を有し且つ1000m以上の長さを有するものの巻回体であり、巻芯部分の前記マスキングフィルムと前記ハードコート層との剥離強度Fcと巻外部分の前記マスキングフィルムと前記ハードコート層との剥離強度Foとが、Fc/Fo<1.2の関係を満たす、巻回体。
  5. 前記マスキングフィルムを前記ハードコート層から剥離した後の前記ハードコート層側の表面の、水との接触角が60°〜100°であり、前記巻芯部分における、前記マスキングフィルムを前記ハードコート層から剥離した後の前記ハードコート層側の表面の水との接触角Ac(°)と、前記巻外部分における、前記マスキングフィルムを前記ハードコート層から剥離した後の前記ハードコート層側の表面の水との接触角Ao(°)とが、|Ac−Ao|<10の関係を満たす、請求項4に記載の巻回体。
  6. 前記マスキングフィルムの幅が前記ハードコートフィルムの幅より狭く、且つ
    幅手方向両端部の両方において、前記ハードコートフィルムが、前記マスキングフィルムよりはみ出ており、幅方向両端部の前記ハードコートフィルムのはみ出し量のうち、大きいほうのはみ出し量が、0を超え7.5mm未満である、
    請求項4又は5に記載の巻回体。
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