JP2017178676A - 合わせガラス用中間膜、合わせガラス及び合わせガラス用中間膜の製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
例えば特許文献1には、遮音層と該遮音層を挟持する2層の保護層とからなる3層構造の合わせガラス用中間膜が開示されている。特許文献1の合わせガラス用中間膜では、可塑剤との親和性に優れるポリビニルアセタール樹脂と大量の可塑剤とを含有する遮音層を有することにより優れた遮音性を発揮する。一方、保護層は、遮音層に含まれる大量の可塑剤がブリードアウトして中間膜とガラスとの接着性が低下することを防止している。
以下に本発明を詳述する。
本発明者らは、鋭意検討の結果、該樹脂層間の界面の凹凸は、合わせガラス用中間膜を製造する工程において発生していることを見出した。即ち、多層構造の合わせガラス用中間膜の製造では、通常は各樹脂層の原料となる樹脂組成物を共押出機により共押出することにより樹脂層を積層した積層体を得ている。共押出の際には、押出速度等の押出条件が均一となるように設定するが、実際には押出条件には揺らぎがあって、大きく変動する。このような押出条件の変動が、押出された樹脂層間に歪みを生じ、該歪みにより樹脂層に凹凸が形成される。このような凹凸は常温下では目立たないとしても、高温下で樹脂層が柔軟化するに従い成長して、光学歪みを発生させていたものと考えられる。
本発明者らは、更に鋭意検討の結果、共押出機による共押出の際の、各押出機からギアポンプへの樹脂組成物の吸入圧の変動幅を一定以下に抑えることにより押出条件を均一化でき、樹脂層間の界面の凹凸の形状を制御することができて、光学歪みの発生を低減できることを見出し、本発明を完成した。
上記熱可塑性樹脂として、例えば、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、フッ化ビニリデン−六フッ化プロピレン共重合体、ポリ三フッ化エチレン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、ポリエステル、ポリエーテル、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリビニルアセタール、エチレン−酢酸ビニル共重合体等が挙げられる。なかでも、上記樹脂層はポリビニルアセタール、又は、エチレン−酢酸ビニル共重合体を含有することが好ましく、ポリビニルアセタールを含有することがより好ましい。
上記可塑剤としては、合わせガラス用中間膜に一般的に用いられる可塑剤であれば特に限定されず、例えば、一塩基性有機酸エステル、多塩基性有機酸エステル等の有機可塑剤や、有機リン酸化合物、有機亜リン酸化合物等のリン酸可塑剤等が挙げられる。
上記有機可塑剤として、例えば、トリエチレングリコール−ジ−2−エチルヘキサノエート、トリエチレングリコール−ジ−2−エチルブチレート、トリエチレングリコール−ジ−n−ヘプタノエート、テトラエチレングリコール−ジ−2−エチルヘキサノエート、テトラエチレングリコール−ジ−2−エチルブチレート、テトラエチレングリコール−ジ−n−ヘプタノエート、ジエチレングリコール−ジ−2−エチルヘキサノエート、ジエチレングリコール−ジ−2−エチルブチレート、ジエチレングリコール−ジ−n−ヘプタノエート等が挙げられる。なかでも、上記樹脂層はトリエチレングリコール−ジ−2−エチルヘキサノエート、トリエチレングリコール−ジ−2−エチルブチレート、又は、トリエチレングリコール−ジ−n−ヘプタノエートを含むことが好ましく、トリエチレングリコール−ジ−2−エチルヘキサノエートを含むことがより好ましい。
上記接着力調整剤としては、例えば、アルカリ金属塩又はアルカリ土類金属塩が好適に用いられる。上記接着力調整剤として、例えば、カリウム、ナトリウム、マグネシウム等の塩が挙げられる。
上記塩を構成する酸としては、例えば、オクチル酸、ヘキシル酸、2−エチル酪酸、酪酸、酢酸、蟻酸等のカルボン酸の有機酸、又は、塩酸、硝酸等の無機酸が挙げられる。合わせガラスを製造するときに、ガラスと樹脂層との接着力を容易に調製できることから、ガラスと接触する樹脂層は、接着力調整剤として、マグネシウム塩を含むことが好ましい。
ポリビニルアセタールAとポリビニルアセタールBとの性質が異なるため、1層だけでは実現が困難であった種々の性能を有する合わせガラス用中間膜を提供することができる。例えば、2層の上記第2の樹脂層の間に、上記第1の樹脂層が積層されており、かつ、ポリビニルアセタールAの水酸基量がポリビニルアセタールBの水酸基量より低い場合、上記第1の樹脂層は上記第2の樹脂層と比較してガラス転移温度が低くなる傾向にある。結果として、上記第1の樹脂層が上記第2の樹脂層より軟らかくなり、合わせガラス用中間膜の遮音性が高くなる。また、2層の上記第2の樹脂層の間に、上記第1の樹脂層が積層されており、かつ、ポリビニルアセタールAの水酸基量がポリビニルアセタールBの水酸基量より高い場合、上記第1の樹脂層は上記第2の樹脂層と比較してガラス転移温度が高くなる傾向にある。結果として、上記第1の樹脂層が上記第2の樹脂層より硬くなり、合わせガラス用中間膜の耐貫通性が高くなる。
上記ポリビニルアセタールXは、ポリビニルアルコールをアルデヒドによりアセタール化することにより調製することができる。また、上記ポリビニルアセタールXは、ポリビニルアルコールのアセタール化物であることが好ましい。上記ポリビニルアルコールは、通常、ポリ酢酸ビニルをけん化することにより得られる。
上記ポリビニルアルコールの平均重合度の好ましい下限は200、好ましい上限5000である。上記ポリビニルアルコールの平均重合度を200以上とすることにより、得られる遮音中間膜の耐貫通性を向上させることができ、5000以下とすることにより、遮音層の成形性を確保することができる。上記ポリビニルアルコールの平均重合度のより好ましい下限は500、より好ましい上限は4000である。
なお、上記ポリビニルアルコールの平均重合度は、JIS K6726「ポリビニルアルコール試験方法」に準拠した方法により求められる。
上記アセタール基量は、JIS K6728「ポリビニルブチラール試験方法」に準拠した方法により、上記ポリビニルアセタールXのアセタール基が結合しているエチレン基量を測定することにより求めることができる。
上記保護層は、例えば、ポリビニルアセタールYと可塑剤とを含有することが好ましく、ポリビニルアセタールXより水酸基量が大きいポリビニルアセタールYと可塑剤とを含有することがより好ましい。
また、上記ポリビニルアルコールの平均重合度の好ましい下限は200、好ましい上限は5000である。上記ポリビニルアルコールの平均重合度を200以上とすることにより、合わせガラス用中間膜の耐貫通性を向上させることができ、5000以下とすることにより、保護層の成形性を確保することができる。上記ポリビニルアルコールの平均重合度のより好ましい下限は500、より好ましい上限は4000である。
上記炭素数が3〜4のアルデヒドとしては、直鎖状のアルデヒドであってもよいし、分枝状のアルデヒドであってもよく、例えば、n−ブチルアルデヒド等が挙げられる。
また、合わせガラスの遮音性がより一層向上することから、上記遮音層におけるポリビニルアセタールX100質量部に対する、可塑剤の含有量(以下、含有量Xともいう。)は、上記保護層におけるポリビニルアセタールY100質量部に対する、可塑剤の含有量(以下、含有量Yともいう。)より多いことが好ましく、5質量部以上多いことがより好ましく、15質量部以上多いことが更に好ましく、20質量部以上多いことが特に好ましい。含有量X及び含有量Yを調整することにより、上記遮音層のガラス転移温度が低くなる。結果として、合わせガラスの遮音性がより一層向上する。
上記保護層の厚さは、上記保護層の役割を果たし得る範囲に調整すればよく、特に限定されない。ただし、上記保護層上に凹凸を有する場合には、直接接する上記遮音層との界面への凹凸の転写を抑えられるように、可能な範囲で厚くすることが好ましい。具体的には、上記保護層の最小厚みの好ましい下限は100μm、より好ましい下限は300μm、更に好ましい下限は400μm、特に好ましい下限は450μmである。上記保護層の最大厚みの上限については特に限定されないが、充分な遮音性を達成できる程度に遮音層の厚さを確保するためには、実質的には1000μm程度が上限であり、800μmが好ましい。
上述のように、光学歪みの発生の原因は樹脂層間の界面の凹凸にあるが、樹脂層間の界面の凹凸を直接観察することは極めて困難である。樹脂層間の界面の凹凸を直接観察する代わりに、樹脂層を剥離し、剥離後の樹脂層の表面の凹凸を測定することで、樹脂層間の界面の凹凸を間接的に評価することができる。そして、該剥離後の樹脂層の表面の凹凸の十点平均粗さRz(μm)と凹凸の平均間隔Sm(μm)との比(Rz/Sm)を一定以下とすることにより、樹脂層の界面の凹凸に起因する光学歪みの発生を抑制できる。これは、レンズのように光を屈折させて飛散又は集束する効果を低減するためと考えられる。上記Rz/Smは、0.0164以下であることが好ましく、0.0120以下であることがより好ましく、0.0110以下であることが更に好ましく、0.0100以下であることが特に好ましい。
上記樹脂層間の剥離を行った直後に表面の十点平均粗さRzや凹凸の平均間隔Smを測定すると、測定値にバラツキが発生することがある。従って、十点平均粗さRzや凹凸の平均間隔Smの測定は、温度25℃、湿度30%の環境下に2時間静置した後に行うことが好ましい。
このように一定の条件下で樹脂層を剥離し、静置した後に、剥離した樹脂層の表面の十点平均粗さRz及び凹凸の平均間隔Smを測定する。
なお、本明細書において十点平均粗さRz及び凹凸の平均間隔Smは、JIS B 0601(1994)「表面粗さ−定義及び表示」に規定に準拠して測定されるものである。また、上記十点平均粗さRz及び凹凸の平均間隔Smは、例えば、高精度形状測定システム(キーエンス社製「KS−1100」、先端ヘッド型番「LT−9510VM」)等を用いて容易に測定することができる。この際、測定条件を、ステージ移動速度は1000μm/s、X軸の測定ピッチを10μm、Y軸の測定ピッチを10μmとし、測定視野を合わせガラス用中間膜製造時の押出時の流れ方向に2.5cm、前記流れ方向と垂直な方向に1cmとして評価することが好ましい。得られたデータは、解析ソフト(例えば、キーエンス社製、KS−Analyzer)にて解析することができる。線粗さ(1994JIS)解析にて水平線条件で粗さプロファイルを計測する。計測したプロファイルを、カットオフ2.50mm、単純平均±12の高さスムージング補正を実施した後に、Rz及びSmを計測する。Rz、Smは画像の垂直方向に、1mm以上離れた任意の3点の平均値を使用した。
合わせガラスを作製する前の前記合わせガラス用中間膜の上記Rz/Smが上記値であっても、高温下での光学歪の発生を抑制することができる。合わせガラスを作製する前の前記合わせガラス用中間膜の上記Rz/Smは、0.00100以下であることが好ましく、0.00080以下であることがより好ましい。合わせガラスを作製する前の前記合わせガラス用中間膜の上記Rz/Smは、合わせガラスを液体窒素で冷却し、ガラス板と合わせガラス用中間膜を剥離しないこと以外は、合わせガラス作製後の上記Rz/Smと同様の方法により測定することができる。
なお、上記吸入圧変動の制御は、例えば、共押出機のギアポンプの入り口に圧力測定装置を設置し、該圧力測定装置により測定した吸入圧のデータをリアルタイムでコンピュータに送信し、該データをもとに押出速度を精密に変動させる方法等が挙げられる。
本発明の合わせガラス用中間膜が、一対のガラス板の間に積層されている合わせガラスもまた、本発明の1つである。
上記ガラス板は、一般に使用されている透明板ガラスを使用することができる。例えば、フロート板ガラス、磨き板ガラス、型板ガラス、網入りガラス、線入り板ガラス、着色された板ガラス、熱線吸収ガラス、熱線反射ガラス、グリーンガラス等の無機ガラスが挙げられる。また、ガラスの表面に紫外線遮蔽コート層を有する紫外線遮蔽ガラスも用いることができる。更に、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリアクリレート等の有機プラスチックス板を用いることもできる。
上記ガラス板として、2種類以上のガラス板を用いてもよい。例えば、透明フロート板ガラスと、グリーンガラスのような着色されたガラス板との間に、本発明の合わせガラス用中間膜を積層した合わせガラスが挙げられる。また、上記ガラス板として、2種以上の厚さの異なるガラス板を用いてもよい。
(1)中間層用樹脂組成物の調製
平均重合度が2400のポリビニルアルコールをn−ブチルアルデヒドでアセタール化することにより得られたポリビニルブチラール(アセチル基量12.0モル%、ブチラール基量65.0モル%、水酸基量23.0モル%)100質量部に対して、可塑剤としてトリエチレングリコール−ジ−2−エチルヘキサノエート(3GO)60質量部を添加し、ミキシングロールで充分に混練し、中間層用樹脂組成物を得た。
平均重合度が1700のポリビニルアルコールをn−ブチルアルデヒドでアセタール化することにより得られたポリビニルブチラール(アセチル基量1.0モル%、ブチラール基量69.0モル%、水酸基量30.0モル%)100質量部に対して、可塑剤としてトリエチレングリコール−ジ−2−エチルヘキサノエート(3GO)40質量部を添加し、ミキシングロールで充分に混練し、保護層用樹脂組成物を得た。
得られた中間層用樹脂組成物と保護層用樹脂組成物を、共押出機を用いて共押出することにより、保護層用樹脂組成物からなる第1の保護層、中間層用樹脂組成物からなる中間層及び保護層用樹脂組成物からなる第2の保護層がこの順に積層された3層構造の合わせガラス用中間膜を得た。
なお、凹凸付与後に得られる合わせガラス用中間膜において、第1の保護層の厚み方向の断面形状が楔形、最大厚みが525μm、最小厚みが350μm、中間層の厚み方向の断面形状が楔形、最大厚みが150μm、最小厚みが100μm、第2の保護層の厚み方向の断面形状が楔形、最大厚みが525μm、最小厚みが350μm、中間膜全体の厚み方向の断面形状が楔形、最大厚みが1200μm、最小厚みが800μmとなるように押出条件を設定した。この際に用いた共押出機には、ギアポンプの入り口に圧力測定装置を設置し、該圧力測定装置により測定した吸入圧のデータをリアルタイムでコンピュータに送信し、該データをもとに押出速度を精密に変動させる方法により各押出機の30秒以内の吸入圧の変動幅を0.4%以下に抑えた。
第1の工程として、下記の手順により合わせガラス用中間膜の両面にランダムな凹凸形状を転写した。まず、鉄ロール表面に、ブラスト剤を用いてランダムな凹凸を施した後、該鉄ロールをバーチカル研削し、更に、より微細なブラスト剤を用いて研削後の平坦部に微細な凹凸を施すことにより、粗大なメインエンボスと微細なサブエンボスをもつ同形状の1対のロールを得た。該1対のロールを凹凸形状転写装置として用い、得られた合わせガラス用中間膜の両面にランダムな凹凸形状を転写した。この時の転写条件として、合わせガラス用中間膜の温度を80℃、上記ロールの温度を145℃、線速を10m/min、プレス線圧を50〜100kN/mとした。賦型後の合わせガラス用中間膜の表面粗さはJIS B 0601(1994)の十点平均粗さRzで測定した結果、35μmであった。測定は表面粗さ測定器(小坂研究所社製、SE1700α)を用いて測定されるデジタル信号をデータ処理することによって得た。測定方向は刻線に対して垂直方向とし、カットオフ値=2.5mm、基準長さ=2.5mm、評価長さ=12.5mm、触針の先端半径=2μm、先端角度=60°、測定速度=0.5mm/sの条件で測定を行った。
次いで、合わせガラス用中間膜の第2の保護層の表面に、凹凸形状の異なる金属ロールを用いた以外は上記と同様の操作を施し、底部が連続した溝形状(刻線状)の凹部を付与した。その際、第1の保護層の表面に付与した底部が連続した溝形状(刻線状)の凹部と、第2の保護層の表面に付与した底部が連続した溝形状(刻線状)の凹部との交差角度が10°となるようにした。
得られた合わせガラス用中間膜の厚みが薄い方の端部から、30cmの位置にガラスの中心が来る様に、得られた合わせガラス用中間膜をJIS R3202(1996)に準拠した二枚のクリアガラス板(縦30cm×横30cm×厚さ2.5mm)の間に挟み、はみ出た部分を切り取り、得られた合わせガラス構成体をゴムバッグ内に移し、ゴムバッグを吸引減圧機に接続し、加熱すると同時に−60kPa(絶対圧力16kPa)の減圧下で10分間保持し、合わせガラス構成体の温度(予備圧着温度)が70℃となるように加熱した後、大気圧に戻して予備圧着を終了した。
予備圧着された合わせガラス構成体をオートクレーブ中に入れ、温度140℃、圧力1300kPaの条件下で10分間保持した後、50℃まで温度を下げ大気圧に戻すことにより本圧着を終了して、合わせガラスを得た。
得られた合わせガラスを液体窒素により冷却することでガラスと合わせガラス用中間膜を引き剥がした。引き剥がした合わせガラス用中間膜の中心が測定試料の中心となるように、縦5cm×横5cmに切り出し、温度25℃、湿度30%の環境下に2時間静置した。
第1の保護層と中間層との間に指を入れ、一方の手は第1の保護層を、他方の手は中間層をつかみ、両手で1〜2cm/sの速度で剥離した。剥離後、更に温度25℃、湿度30%の環境下に2時間静置した。その後、剥離した第1の保護層の中間層側の表面を、JIS B 0601(1994)に準拠し、高精度形状測定システム(キーエンス社製、「KS−1100」先端ヘッド型番「LT−9510VM」)を用いて測定し、合わせガラス作製後の十点平均粗さRz及び凹凸の平均間隔Smを測定した。なお、測定条件は、ステージ移動速度は1000μm/s、X軸の測定ピッチを10μm、Y軸の測定ピッチを10μmとし、測定視野を合わせガラス用中間膜製造時の押出時の流れ方向に2.5cm、前記流れ方向と垂直な方向に1cmとして評価した。得られたデータを解析ソフトKS−Analyzer(キーエンス社製)にて解析した。解析ソフトにて水平線を使用し、線粗さ(1994JIS)を計測した。カットオフ2.50mm、単純平均±12の高さスムージング補正を実施し、線粗さを計測した。Rz,Smは画像の垂直方向に、1mm以上離れた任意の3点の平均値を使用した。中間層と第2の保護層の間についても同様の方法により剥離し、剥離した第2の保護層の中間層側の表面の十点平均粗さRz及び凹凸の平均間隔Smを測定した。また、合わせガラスを作製する前の界面の凹凸も、合わせガラスを液体窒素により冷却する工程を省略したこと以外は、同様の方法により測定した。
合わせガラスを作製した後、温度25℃、湿度30%の環境下で4週間静置した。その後、合わせガラスを液体窒素により冷却することでガラスと合わせガラス用中間膜を引き剥がした。得られた保護層及び中間層を、厚さ方向に切断し、温度25℃、湿度30%の環境下に2時間静置した後、保護層と中間層との間に指又は機械を入れ、温度25℃、湿度30%の環境下で剥離し、保護層および中間層それぞれについて10gの長方形状の測定試料を得た。得られた測定試料について、ソックスレー抽出器を用いて12時間、ジエチルエーテルで可塑剤を抽出した後、測定試料中の可塑剤の定量を行い、保護層及び中間層中の可塑剤の含有量を求めた。
各押出機の30秒以内の吸入圧の変動幅を0.2%以下に抑えた以外は実施例1と同様にして合わせガラス用中間膜及び合わせガラスを作製し、界面の凹凸を測定した。
共押出機により共押出する際の金型としてリップ法用の口金形状を有するものを用い、この際、リップ金型としてリップの間隙が0.7〜1.4mmのものを用い、金型入口の樹脂組成物の温度を150〜270℃、リップ金型の温度を210℃に調整し、ラインスピード10m/分、各押出機の30秒以内の吸入圧の変動幅を0.4%以下に抑えたこと以外は、実施例2と同様の条件で押出しを行った。また、凹凸の付与の第1の工程を省略した以外は、実施例2と同様にして合わせガラス用中間膜及び合わせガラスを作製し、界面の凹凸を測定した。
保護層及び中間層に用いるポリビニルブチラールのアセチル基量、ブチラール基量、水酸基量を変更し、且つ、工程2に用いる三角形斜線型ミルを用いて表面にミル加工を施した金属ロールを変更した以外は、実施例3と同様にして合わせガラス用中間膜及び合わせガラスを作成し、界面の凸凹を測定した。
第1の保護層、中間層及び第2の保護層の厚み方向の断面形状、最大厚み、最小厚みを変更した以外は、実施例1と同様にして合わせガラス用中間膜及び合わせガラスを作成し、界面の凸凹を測定した。
共押出機により共押出する際に、吸入圧変動の制御を行わなかった以外は実施例1と同様にして合わせガラス用中間膜を作製し、界面の凹凸を測定した。
なお、ギアポンプの入り口に設置した圧力測定装置で測定したところ、各押出機の30秒以内の吸入圧の変動幅は1.0%以上であった。
金型入口の樹脂組成物の温度を100〜145℃に変更し、且つ、吸入圧変動の制御を行わなかった以外は実施例6と同様にして合わせガラス用中間膜を作製し、界面の凹凸を測定した。なお、ギアポンプの入り口に設置した圧力測定装置で測定したところ、各押出機の30秒以内の吸入圧の変動幅は1.0%以上であった。
第1の保護層、中間層及び第2の保護層の厚み方向の断面形状、最大厚み、最小厚みを変更した以外は、比較例1と同様にして合わせガラス用中間膜及び合わせガラスを作成し、界面の凸凹を測定した。
実施例及び比較例で得られた合わせガラスについて、以下の方法により光学歪みの発生の評価を行った。結果を表1〜3に示した。
なお、各実施例及び比較例で用いたポリビニルブチラールのアセチル基量をAcとして、ブチラール基量をBuとして、水酸基量をOHとして略記し表1〜3に記載した。
観測者から7m離れた地点に蛍光灯(パナソニック社製 FL32S.D)を置き、蛍光灯と観測者を結んだ直線上の観測者から40cm離れた地点に、得られた合わせガラスを水平面に対して20°になるように、傾けて設置した。合わせガラスを通して、蛍光灯が歪んで見えた場合を「×」、見えない場合を「〇」と評価した。
光学歪みの評価は、25℃及び80℃の条件下で行った。
特開平7−306152号公報に記載された装置、即ち、透光性を有する被検査物に向けて照明光を照射する光源ユニットと、被検査物を透過した該照明光を投影する投影面と、投影面を撮像して濃淡画像を生成する画像入力部と、画像入力部で得られた濃淡画像の濃淡レベルのばらつきの度合いに基づいて歪の有無を判定する画像処理部とを有する光学的歪検査装置を用いて、光学歪み値を測定した。具体的には、光源として岩崎電気社製のEYE DICHO−COOL HALOGEN(15V100W)を用い、JIS R 3211(1988)での可視光線透過率(A光Y値、A−Y(380〜780nm))が88%(日立ハイテクテクノロジー社製、商品名:U4100、を使用)の単層膜から構成される合わせガラスの光学歪み値が1.14、ガラスなしの状態の光学歪み値が1.30になるように光源の照度、光学歪み像が投影されるスクリーンの角度、カメラの角度を調整して光学歪み値を評価した。光学歪みの評価は前記の可視光線透過率が87〜89%となるように作製した合わせガラスを測定雰囲気温度23℃、合わせガラスの温度が25℃及び80℃の条件下で行い、オートクレーブから24時間経過後に実施した。光学歪み値として、縦と横の値が算出されるが、数値の低い方を採用した。なお温度計として接触式温度計を使用した。
10 樹脂層
20 樹脂層
21 樹脂層20の樹脂層10と接していた側の表面
30 樹脂層
40 車両
41 合わせガラス
42 ボンネット
43 本発明におけるRz/Smを満たすべき少なくとも一部の領域
Claims (10)
- 2層以上の樹脂層が積層された合わせガラス用中間膜であって、
JIS R3202(1996)に準拠した2枚のクリアガラスを用いて合わせガラスを作製した際に、前記合わせガラスを液体窒素により冷却後に前記クリアガラスと前記合わせガラス用中間膜を引き剥がした後、
1の樹脂層を、該1の樹脂層が直接接する他の樹脂層から剥離した後、剥離した1の樹脂層の前記他の樹脂層に接していた側の表面における、JIS B−0601(1994)に準拠して測定した十点平均粗さRz(μm)と凹凸の平均間隔Sm(μm)との比(Rz/Sm)が0.0018以下であり、
一端と、前記一端の反対側に他端とを有し、前記他端の厚みが、前記一端の厚みよりも大きい
ことを特徴とする合わせガラス用中間膜。 - 2層以上の樹脂層が積層された合わせガラス用中間膜であって、
合わせガラスを作製する前の前記合わせガラス用中間膜が、
1の樹脂層を、該1の樹脂層が直接接する他の樹脂層から剥離した後、剥離した1の樹脂層の前記他の樹脂層に接していた側の表面における、JIS B−0601(1994)に準拠して測定した十点平均粗さRz(μm)と凹凸の平均間隔Sm(μm)との比(Rz/Sm)が0.00110以下であり、
一端と、前記一端の反対側に他端とを有し、前記他端の厚みが、前記一端の厚みよりも大きい
ことを特徴とする合わせガラス用中間膜。 - 1の樹脂層を、該1の樹脂層が直接接する他の樹脂層から剥離した後、剥離した1の樹脂層の前記他の樹脂層に接していた側の表面における、JIS B−0601(1994)に準拠して測定した凹凸の平均間隔Smが190μm以上であることを特徴とする請求項1又は2記載の合わせガラス用中間膜。
- 1の樹脂層を、該1の樹脂層が直接接する他の樹脂層から剥離した後、剥離した1の樹脂層の前記他の樹脂層に接していた側の表面における、JIS B−0601(1994)に準拠して測定した十点平均粗さRzが2.0μm以下であることを特徴とする請求項1、2又は3記載の合わせガラス用中間膜。
- 各樹脂層の屈折率の差が0.03以下であることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の合わせガラス用中間膜。
- 1の樹脂層が熱可塑性樹脂を含み、
該1の樹脂層が直接接する他の樹脂層が該1の樹脂層が含む熱可塑性樹脂とは異なる熱可塑性樹脂を含む
ことを特徴とする請求項1、2、3、4又は5記載の合わせガラス用中間膜。 - 少なくとも一方の表面に多数の凹部を有し、
前記多数の凹部を有する表面のJIS B−0601(1994)に準拠して測定される十点平均粗さRzが10〜60μmである
ことを特徴とする請求項1、2、3、4、5又は6記載の合わせガラス用中間膜。 - 車両用途に用いられるものであることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6又は7記載の合わせガラス用中間膜。
- 請求項1、2、3、4、5、6、7又は8記載の合わせガラス用中間膜が、一対のガラス板の間に積層されていることを特徴とする合わせガラス。
- 2層以上の樹脂層が積層された合わせガラス用中間膜を製造する方法であって、
前記2層以上の樹脂層の原料となる樹脂組成物を共押出機により共押出して2層以上の樹脂層が積層された積層体を得る工程を有し、
前記共押出機により共押出する際の各押出機の30秒以内の吸入圧の変動幅を0.5%以下とすること
を特徴とする合わせガラス用中間膜の製造方法。
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