JP2017187151A - 船尾管シール装置及び船尾管密封構造 - Google Patents
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Abstract
Description
すなわち、本発明に係る船尾管シール装置は、
プロペラ軸の外周に設けられたライナと、前記プロペラ軸が挿通された船尾管との間の環状隙間を封止する船尾管シール装置において、
前記船尾管に対して固定される環状のケースと、
前記ケースに対して固定されるゴム状弾性体製のシールリングと、
を備える船尾管シール装置であって、
前記シールリングは、
前記ライナの外周面に摺動するリップ部と、
前記リップ部よりも径方向外側に設けられ、径方向外側かつ軸方向一方側へ向かって延びた後に屈曲して径方向外側かつ軸方向他方側に延びる屈曲部と、
を備え、
前記ケースは、
前記屈曲部における径方向外側かつ軸方向他方側に延びる部分を支持する第1支持領域と、
前記第1支持領域よりも径方向内側に延びる、前記屈曲部における径方向外側かつ軸方向一方側へ向かって延びる部分を径方向内側から支持する内側支持部が周方向に複数形成された第2支持領域と、を周方向に備えることを特徴とする。
域と、径方向外側かつ軸方向一方側へ向かって延びる部分(つまり、屈曲部の径方向内側の部分)を径方向内側から支持する内側支持部が周方向に複数形成された第2支持領域と、を周方向に備えている。そのため、船尾管シール装置の使用時において、環状隙間における高圧側から低圧側に向かう軸方向の流体圧力が、シールリングの屈曲部に対して軸方向の他方側(屈曲部の開いた側)から作用したときは、これら複数の内側支持部に支持されている部位は、他の部位に比べて弾性的な変形が抑制される。つまり、シールリングの屈曲部において、ケースの内側支持部によって支持された部位における軸方向の変形が、他の部位における軸方向の変形よりも小さくなるため、シールリングのリップ部においても、ケースの内側支持部近傍の部位と他の部位との間で、軸方向の変形量に差が出る(内側支持部近傍の部位の変形が相対的に小さくなる)。そのため、ライナの外周面上に形成されるリップ部のシールラインは概ね波形形状となる。シールラインの波形における谷から山に遷移する部分には、プロペラ軸の回転によって高圧側の領域内の流体が周方向の流れとなって導かれるため、当該部分において動圧が発生する。このようにして発生した動圧は、リップ部の摺動面を押し上げるように作用するため、リップ部の緊迫力が低減される。その結果、リップ部の摺動面の摩耗が抑制される。
プロペラ軸の外周に設けられたライナと、
前記プロペラ軸が挿通された船尾管と、
前記ライナと前記船尾管との間の環状隙間を封止する船尾管シール装置と、
を備える船尾管密封構造において、
前記船尾管シール装置は、
前記船尾管に対して固定される環状のケースと、
前記ケースに対して固定されるゴム状弾性体製のシールリングと、
を備え、
前記シールリングは、
前記ライナの外周面に摺動するリップ部と、
前記リップ部よりも径方向外側に設けられ、径方向外側かつ軸方向一方側へ向かって延びた後に屈曲して径方向外側かつ軸方向他方側に延びる屈曲部と、
を備え、
前記ケースは、
前記屈曲部における径方向外側かつ軸方向他方側に延びる部分を支持する第1支持領域と、
前記第1支持領域よりも径方向内側に延びる、前記屈曲部における径方向外側かつ軸方向一方側へ向かって延びる部分を径方向内側から支持する内側支持部が周方向に複数形成された第2支持領域と、を周方向に備えることを特徴とする。
尾管の軸孔内で偏心しても(軸心が径方向に移動しても)、ライナの外周面に対するリップ部の追随性が高くなる。ここで、船舶のプロペラ軸は、船舶のサイズによっては重量が大きくなるため、プロペラ軸を軸支する軸受けが経時的に摩耗して、プロペラ軸が降下する(傾く)ことがある。そこで、ケースにおける鉛直方向下方の位置に第1支持領域を配置すること、つまり、内側支持部を形成しないことによって、シールリングの屈曲部の下方の部位の変形の自由度を確保すれば、プロペラ軸が降下した場合であっても、ライナの外周面と、内側支持部とが接触しなくなるため、シールリングの密封性に影響を与えることがない。これにより、本発明に係る船尾管密封構造の密封性を好適に維持することが可能になる。
図1〜図4を参照して、本発明の実施例に係る船尾管シール装置及び船尾管密封構造について説明する。
図1を参照して、本発明の実施例に係る船尾管密封構造の全体構成について説明する。この船尾管密封構造には、本発明の実施例に係る船尾管シール装置が用いられている。図1は、実施例に係る船尾管密封構造の構成を示す模式的断面図である。
図2〜図4を参照して、本発明の実施例に係るシールリング及びケースの構成について説明する。図2は、実施例に係るケースが備える中間リングの正面図である(固定用ボルトの挿通孔は省略されている)。ここで正面図とは、船尾管シール装置が装着された際において、中間リングをその高圧側から軸方向に見たときの図である。図3は、実施例に係る船尾管シール装置の使用時(装着時)における部分断面図であって、中間リングについては図2におけるAA断面が示されている。なお、AA線は、船尾管シール装置の使用時(船尾管密封構造への装着時)には水平方向の線となるため、シールリング等も使用時における水平面で切断したときの断面が示されている。図4は、実施例に係る船尾管シール
装置の使用時における部分断面図であって、中間リングについては図2におけるBB断面が示されている。なお、BB線は、船尾管シール装置の使用時には鉛直方向の線となるため、シールリング等も使用時における鉛直方向の面で切断したときの断面が示されている。なお、図3、4では、説明のために切断端面のみが描かれている。なお、本実施例においては、中間リング112,113,114は、特徴的な部分については(特に高圧側から見たときには)、概ね同様の形状を有するため、以下においては中間リング114を例にして説明する。また、本実施例においては、シールリング121,122,123,124は全て同一の形状を有するため、以下においてはシールリング124を例にして説明する。
れが径方向の幅を一定にして周方向に延びるように、かつ、環状支持部1142から高圧側(図3、4中の左側)且つ径方向内側へ向かって突出するように形成されている。なお、切り欠き1144a〜1144dの軸方向寸法は屈曲部1241近傍まで届くように形成され、周方向寸法は適宜設定される。内側支持部1143bを例にして詳細に説明すると、図3に示されるように、内側支持部1143bは、屈曲部1241の径方向内側部1241aの一部を径方向内側から支持しているため、屈曲部1241における当該部位は、内側支持部によって支持されていない他の部位(第1支持領域1142A,1142Bや切り欠き1144a〜1144dが形成された位置に対応する屈曲部1241における部位)に比べて弾性的な変形が抑制される。これに対し、内側支持部によって支持されていない屈曲部1241の部位、つまり、屈曲部1241における鉛直方向の上方と下方の部位(図4参照)は、内側支持部が形成された位置に対応する屈曲部1241における箇所に比べて変形の自由度が確保されている。
また、屈曲部1241における内側支持部によって支持されている部位と、内側支持部によって支持されていない他の部位(切り欠きが形成された位置に対応する部位)は、密封流体の圧力によりシール箇所がそれぞれ軸方向で異なるため、シール箇所が周方向において軸方向に前後する(全周で直線状になるのではなく、波形のように軸方向に前後する)。
特に図3、4を参照して、本実施例に係る船尾管シール装置の使用時のメカニズムについて説明する。上述したように、シールリング121,122,123,124は、それぞれのリップ部が高圧側と低圧側とをシールするようにしてケース110に対して固定されているため、これら4つのシールリングのそれぞれに対して、流体の差圧による力が、高圧側から低圧側に向かって軸方向に作用する。シールリング124を例にすると、流体圧力は、屈曲部1241に対して図3、4中の左側から作用する。そのため、屈曲部1241は、全体として軸方向右側に向かって弾性的に変形するが、6つの内側支持部1143a〜1143fによって支持された部位における軸方向の変形量は、支持部によって支持されていない他の部位(第1支持領域1142A,1142Bや切り欠き1144a〜1144dが形成された位置に対応する部位)における変形量よりも小さくなる。これにより、リップ部1240においても、これら6つの内側支持部近傍の部位における変形量
が、他の部位における変形量より小さくなる。したがって、リップ部1240の摺動面がライナ220の外周面上に形成するシールラインSL(リップ部1240とライナ220との接触面の高圧側の端縁全周に相当)は、図3、4に示されるように概ね波形形状となる。
以上のように、船尾管シール装置100によれば、シールリング121,122,123,124によってライナ220の外周面上に形成されるシールラインは、何れも波形形状となるため、プロペラ軸210の回転によって生じた高圧側流体の流れによって、リップ部の摺動面を押し上げるような動圧が発生する。これにより、ライナ220の外周面に対するリップ部の緊迫力が低減されるため、リップ部の摺動面の摩耗が抑制される。その結果、これら4つのシールリングの締め代の減少を防止することができるため、船尾管密封構造の密封能力を好適に維持することが可能になる。特に本実施例のように、潤滑液として、水や水を主成分としたものなどの粘性の低い液体を使用したとしても、摺動面の摩耗を抑制することが可能になる。
本発明では、ケースに設けられる内側支持部の個数や形状は、上記の実施例で説明した態様に限られず、その作用効果が発揮される限りにおいて、種々の態様を採用することができる。また、ケースを構成する中間リングの個数も上記の実施例で説明した数に限られない。そして、ケースが複数の中間リングを備える場合には、各中間リングに設けられる内側支持部の個数や形状を、中間リング毎に変更してもよい。
量によって屈曲部の下方の部位はある程度変形し得る。したがって、少なくとも中間リングにおける鉛直方向の上方の部位に内側支持部を形成しなければ、プロペラ軸210の降下時におけるリップ部の追随性は確保される。
100:船尾管シール装置
110:ケース
112,113,114:中間リング
121,122,123,124:シールリング
210:プロペラ軸
220:ライナ
230:プロペラ
300:船尾管
1240:リップ部
1241:屈曲部
1241a:径方向内側部
1241b:径方向外側部
1140:固定部
1141:環状溝
1142:環状支持部
1142A,1142B:第1支持領域
1143A,1143D:第2支持領域
1143a,1143b,1143c,1143d,1143e,1143f:内側支持部
1144a,1144b,1144c,1144d:切り欠き
SL:シールライン
Claims (5)
- プロペラ軸の外周に設けられたライナと、前記プロペラ軸が挿通された船尾管との間の環状隙間を封止する船尾管シール装置において、
前記船尾管に対して固定される環状のケースと、
前記ケースに対して固定されるゴム状弾性体製のシールリングと、
を備える船尾管シール装置であって、
前記シールリングは、
前記ライナの外周面に摺動するリップ部と、
前記リップ部よりも径方向外側に設けられ、径方向外側かつ軸方向一方側へ向かって延びた後に屈曲して径方向外側かつ軸方向他方側に延びる屈曲部と、
を備え、
前記ケースは、
前記屈曲部における径方向外側かつ軸方向他方側に延びる部分を支持する第1支持領域と、
前記第1支持領域よりも径方向内側に延びる、前記屈曲部における径方向外側かつ軸方向一方側へ向かって延びる部分を径方向内側から支持する内側支持部が周方向に複数形成された第2支持領域と、を周方向に備えることを特徴とする船尾管シール装置。 - プロペラ軸の外周に設けられたライナと、
前記プロペラ軸が挿通された船尾管と、
前記ライナと前記船尾管との間の環状隙間を封止する船尾管シール装置と、
を備える船尾管密封構造において、
前記船尾管シール装置は、
前記船尾管に対して固定される環状のケースと、
前記ケースに対して固定されるゴム状弾性体製のシールリングと、
を備え、
前記シールリングは、
前記ライナの外周面に摺動するリップ部と、
前記リップ部よりも径方向外側に設けられ、径方向外側かつ軸方向一方側へ向かって延びた後に屈曲して径方向外側かつ軸方向他方側に延びる屈曲部と、
を備え、
前記ケースは、
前記屈曲部における径方向外側かつ軸方向他方側に延びる部分を支持する第1支持領域と、
前記第1支持領域よりも径方向内側に延びる、前記屈曲部における径方向外側かつ軸方向一方側へ向かって延びる部分を径方向内側から支持する内側支持部が周方向に複数形成された第2支持領域と、を周方向に備えることを特徴とする船尾管密封構造。 - 前記第1支持領域が、前記ケースにおける鉛直最下方の位置に配置されていることを特徴とする請求項2に記載の船尾管密封構造。
- 前記第1支持領域を複数備え、前記ケースにおける鉛直最下方の位置に配置されている前記第1支持領域とは異なる第1支持領域が、前記ケースにおける鉛直最上方の位置に配置されていることを特徴とする請求項3に記載の船尾管密封構造。
- 前記内側支持部は、周方向に一定の間隔で配置されていることを特徴とする請求項2乃至4の何れか1項に記載の船尾管密封構造。
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| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Family Applications (1)
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|---|---|
| JP (1) | JP6606685B2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN109556483A (zh) * | 2018-12-29 | 2019-04-02 | 南通象屿海洋装备有限责任公司 | 一种船舶尾管的管心找中机构及找中方法 |
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS56106262U (ja) * | 1980-01-16 | 1981-08-18 | ||
| JP2013190067A (ja) * | 2012-03-14 | 2013-09-26 | Eagle Industry Co Ltd | 船尾管シール装置 |
-
2016
- 2016-04-08 JP JP2016078280A patent/JP6606685B2/ja active Active
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| JPS56106262U (ja) * | 1980-01-16 | 1981-08-18 | ||
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| JP6606685B2 (ja) | 2019-11-20 |
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