JP2017192357A - セレン化合物含有食品用組成物の製造方法及びセレン化合物含有食品用組成物 - Google Patents
セレン化合物含有食品用組成物の製造方法及びセレン化合物含有食品用組成物 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2017192357A JP2017192357A JP2016085570A JP2016085570A JP2017192357A JP 2017192357 A JP2017192357 A JP 2017192357A JP 2016085570 A JP2016085570 A JP 2016085570A JP 2016085570 A JP2016085570 A JP 2016085570A JP 2017192357 A JP2017192357 A JP 2017192357A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- selenium compound
- composition
- containing food
- selenium
- food composition
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Meat, Egg Or Seafood Products (AREA)
- Enzymes And Modification Thereof (AREA)
- Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Coloring Foods And Improving Nutritive Qualities (AREA)
Abstract
Description
セレンを含む化合物(以下、セレン化合物という)又はセレン化合物を含む組成物については、従来、多く開示されている(例えば、特許文献1及び2)。
〔1〕セレン化合物含有食品用組成物の製造方法であって、
前記製造方法が、
魚肉が有する蛋白質分解酵素を失活させて前記セレン化合物を含む魚肉由来組成物を得る工程1と、
前記魚肉由来組成物に、細菌由来の蛋白質分解酵素(酵素1)及び微生物由来の蛋白質分解酵素(酵素2)を順次加えて前記魚肉由来組成物を酵素反応に供した後に、前記酵素1及び2を失活させて、前記セレン化合物を含むセレン化合物含有食品用組成物を得る工程2とを含み、
前記魚肉がサバ類であるセレン化合物含有食品用組成物の製造方法(以下、本発明の製造方法という)、
〔2〕前項〔1〕記載のセレン化合物含有食品用組成物の製造方法で得られるセレン化合物含有食品用組成物(以下、本発明のセレン化合物含有食品用組成物という)、及び、
〔3〕 アミノ酸及びセレン化合物を含むセレン化合物含有食品用組成物であって、
前記アミノ酸の組成がサバ類由来のアミノ酸組成であり、
前記セレン化合物含有食品用組成物中、
前記セレン化合物の含有量が3μgSe/g以上であり、
総セレン含有量が5μg/g以上である、セレン化合物含有食品用組成物(以下、本発明の組成物という)に関する。
本発明の製造方法は、セレン化合物含有食品用組成物の製造方法であって、
前記製造方法が、
セレン化合物を含む魚肉が有する蛋白質分解酵素を失活させて前記セレン化合物を含むサバ類由来組成物を得る工程1と、
前記サバ類由来組成物に、細菌由来の蛋白質分解酵素(酵素1)及び微生物由来の蛋白質分解酵素(酵素2)を順次加えて前記サバ類由来組成物を酵素反応に供した後に、前記酵素1及び2を失活させて、前記セレン化合物を含むセレン化合物含有食品用組成物を得る工程2とを含む、セレン化合物含有食品用組成物の製造方法である。
本発明の製造方法における工程1は、セレン化合物を含むサバ類が有する蛋白質分解酵素を失活させてセレン化合物を含む魚肉由来組成物を得る工程である。
サバ類中のセレン化合物は、セレンが、タンパク質の構成アミノ酸であるセレノシステイン残基等に存在する形態、遊離のセレン含有アミノ酸である形態が知られている。セレン含有蛋白質又はセレン含有アミノ酸としては、セレノシステイン、セレノメチオニン、
下記式(1):
なお、式(3)で表される化合物はセレノレインとも呼ばれ、セレノネイン(式3)とその互変異性体(式4)、セレノネイン酸化型二量体(式2)、修飾物(式1)の関係にある。
セレン化合物を含む魚肉は、未加工の生の魚若しくはそれを切断したり捌いたりして得た魚肉片、又は、生の魚若しくはそれを切断したり捌いたりして得た魚肉片を粉砕して得た魚肉砕片であってよく、頭部、骨、内臓が含まれてよい。
セレン化合物を含む魚肉から、余計な蛋白質の分解反応や腐敗を抑えて工程2において効率よくセレン化合物を抽出する観点から、魚肉が有する蛋白質分解酵素(プロテアーゼともいう)を失活させてセレン化合物を含む魚肉由来組成物を得ることが必要である。
安全性、安定供給の観点からは、水道水が好ましく、
ラジカル消去活性を有するセレン化合物の安定化の観点からは、活性炭やイオン交換、逆浸透膜処理または煮沸するなどして塩素が含まないようにすることが好ましく、そのような処理をしなくても使用できる井戸水が好ましい。
好ましくは70〜120℃、より好ましくは80〜100℃、更に好ましくは85〜95℃の温度で、好ましくは10分〜3時間、より好ましくは30〜60分加熱する。
魚肉が有する蛋白質分解酵素(好ましくは、少なくともプロテアーゼ)を失活させてセレン化合物を含む魚肉由来組成物(以下、魚肉由来組成物)を得ることができる。
本発明の製造方法における工程2は、魚肉由来組成物に、細菌由来の蛋白質分解酵素(酵素1)及び微生物由来の蛋白質分解酵素(酵素2)を順次加えて前記魚肉由来組成物を酵素反応に供した後に、前記酵素1及び2を失活させて、前記セレン化合物を含むセレン化合物含有食品用組成物得る工程である。
工程2における酵素1は枯草菌(バチルス・サブティリス)などの細菌由来の蛋白質分解酵素であり、
工程2における酵素2は麹菌(アスペルギルス・オリゼー)などの微生物由来の蛋白質分解酵素である。
酵素1及び2は、市販の工業用グレード使用することができ、粗酵素の状態であってもよい。
工程2では、魚肉由来組成物に酵素1及び酵素2を順次加えるが、
酵素1を加えて酵素1による酵素反応(酵素反応1)を行い、次に、酵素2を加えて酵素2による酵素反応(酵素反応2)を行ってもよいし、逆に、酵素反応2を行い、次に、酵素反応1を行ってもよいが、
魚肉由来組成物からセレン化合物を効率よく抽出する観点から、酵素反応1を行い、次に、酵素反応2を行うことが好ましい。
好ましくは、温度が30〜70℃、pHが5〜9、反応時間が2〜8時間、
より好ましくは、温度が40〜65℃、pHが5〜8、反応時間が2〜6時間、
更に好ましくは、温度が55〜65℃、pHが5〜7、反応時間が2〜4時間である。
酵素1は、魚肉由来組成物が、
好ましくは、温度が30〜70℃、pHが5〜9、
より好ましくは、温度が40〜65℃、pHが5〜8、
更に好ましくは、温度が55〜65℃、pHが5〜7の状態になったときに加える。
魚肉由来組成物中の固形分100質量部に対して、加える酵素1は、好ましくは0.01〜10質量部、より好ましくは0.02〜5質量部、更に好ましくは0.05〜1質量部である。
好ましくは、温度が30〜70℃、pHが5〜9、反応時間が2〜8時間、
より好ましくは、温度が40〜65℃、pHが5〜8、反応時間が2〜6時間、
更に好ましくは、温度が55〜65℃、pHが5〜7、反応時間が2〜4時間である。
酵素1は、魚肉由来組成物が、
好ましくは、温度が30〜70℃、pHが5〜9、
より好ましくは、温度が40〜65℃、pHが5〜8、
更に好ましくは、温度が55〜65℃、pHが5〜7の状態になったときに加える。
魚肉由来組成物中の固形分100質量部に対して、加える酵素2は、好ましくは0.01〜10質量部、より好ましくは0.02〜5質量部、更に好ましくは0.05〜1質量部である。
工程2では、上述した酵素反応の後に、酵素1及び2を失活させて、本発明の組成物でもあるセレン化合物含有食品用組成物を得ることができる。
工程2において、酵素1及び2を加熱して失活させることによって、本発明のセレン化合物含有食品用組成物を得ることができる。本発明の組成物も本発明の製造方法によって得ることができる本発明のセレン化合物含有食品用組成物である。
本発明の組成物は、
アミノ酸及びセレン化合物を含むセレン化合物含有食品用組成物であって、
アミノ酸の組成がサバ類由来のアミノ酸組成であり、
セレン化合物含有食品用組成物中、
セレン化合物の含有量が3μgSe/g以上で、
総セレン含有量が5μg/g以上である、セレン化合物含有食品用組成物である。
アミノ酸の組成がサバ類由来のアミノ酸組成であるとは、本発明の組成物に含まれる下記18種類のアミノ酸のうちの少なくとも6種類、より好ましくは9種類、更に好ましくは12種類、更に好ましくは15種類、更に好ましくは17種類が、実施例1に記載した測定条件の下で、グルタミン酸100質量部に対して、以下の質量部を有することでる:
アルギニン(R)6〜60質量部、好ましくは10〜50質量部、より好ましくは20〜45、更に好ましくは30〜40質量部、
リジン(K)15〜100質量部、好ましくは20〜80質量部、より好ましくは30〜70質量部、更に好ましくは40〜60質量部;
ヒスチジン(H)5〜50質量部、好ましくは10〜40質量部、より好ましくは15〜35質量部、更に好ましくは20〜30質量部;
フェニルアラニン(F)2〜50質量部、好ましくは5〜40質量部、より好ましくは10〜30質量部、更に好ましくは15〜25質量部;
チロシン(Y)2〜50質量部、好ましくは5〜40質量部、より好ましくは10〜30質量部、更に好ましくは15〜25質量部;
ロイシン(L)10〜100質量部、好ましくは20〜80質量部、より好ましくは30〜60質量部、更に好ましくは40〜50質量部;
イソロイシン(I)5〜50質量部、好ましくは10〜40質量部、より好ましくは15〜35質量部、更に好ましくは15〜25質量部;
メチオニン(M)1〜50質量部、好ましくは5〜40質量部、より好ましくは10〜35質量部、更に好ましくは10〜20質量部;
バリン(V)5〜50質量部、好ましくは10〜45質量部、より好ましくは15〜40質量部、更に好ましくは20〜35質量部;
アラニン(A)20〜80質量部、好ましくは30〜70質量部、より好ましくは35〜60質量部、更に好ましくは40〜50質量部;
グリシン(G)20〜100質量部、好ましくは30〜80質量部、より好ましくは40〜65質量部、更に好ましくは45〜55質量部;
プロリン(P)10〜60質量部、好ましくは15〜50質量部、より好ましくは20〜45質量部、更に好ましくは25〜35質量部;
セリン(S)10〜60質量部、好ましくは15〜50質量部、より好ましくは20〜45質量部、更に好ましくは25〜35質量部;
トレオニン(T)10〜60質量部、好ましくは15〜50質量部、より好ましくは20〜45質量部、更に好ましくは25〜35質量部;
アスパラギン酸(D)30〜150質量部、好ましくは40〜100質量部、より好ましくは50〜80質量部、更に好ましくは60〜70質量部;
トリプトファン(W)0.5〜10質量部、好ましくは1.5〜8質量部、より好ましくは2.5〜6質量部、更に好ましくは3.5〜4.5質量部;
システイン(C)1〜10質量部、好ましくは1.5〜8質量部、より好ましくは2.5〜6質量部、更に好ましくは2.5〜4.5質量部。
液状の場合は、濃縮物であることがより好ましく、固形分濃度が、好ましくは40〜80質量%、より好ましくは50〜80質量%、更に好ましくは55〜75質量%である。
本発明の製造方法で得られる本発明のセレン化合物含有食品用組成物及び本発明の組成物(以下、まとめて本発明の組成物等ともいう)は、栄養補助剤、機能性食品、食品添加物等の食品用途に、主成分としてそのまま又は原料として使用することができる。
(1)魚肉原料:未加工のサバ類(国産・唐津漁港水揚げ)(頭部、骨、内臓を含む)
(2)酵素1:バチルス・サブチリス(Bacillus subtillis)由来プロテアーゼ(エイチビィアイ社製、品名オリエンターゼ22BF)
(3)酵素2:アスペルギルス・オリゼー(Aspergillus oryzae)由来プロテアーゼ(新日本化学工業社製、品名スミチームLP)
(4)比較酵素:バチルス・リケニホルミス(Bacillus licheniformis)由来プロテアーゼ(DEERLAND ENZYMES社製、品名PAL440)
(1)粉砕機:TESCOM社製、モデルNo.TM−814
(2)固液分離用ふるい装置:東京スクリーン社製、品名:Test sieves 試験用ふるい JIS Z 8801目開き1.0mm
(3)固液分離用減圧濾過装置:東京理化器械社製、モデルNo.アスピレーターA−3S
(4)スプレードライ装置:大川原化工機社製、モデルNo.FGA-8
(5)恒温槽:ヤマト科学社製、WATER BATH、モデルNo.BM-82
(1)工程1
魚肉原料2,000gと水1,000gとを、室温(20℃)で、粉砕機で10,000rpm5分間粉砕混合した混合物とし、その混合物を90±3℃で30分間加熱して、60±3℃で4時間、180rpmで連続撹拌して魚肉由来組成物を得た。
得られた魚肉由来組成物3,000gに、
酵素1を4g加えて、60±3℃で2時間の加熱を行った後、
酵素2を2g加えて、60±3℃で2時間の加熱を行い、その後、
90±3℃で30分の加熱を行い、酵素1及び2を失活させ、さらに、
固液分離用ふるい装置を通過させて残渣相と濾過相1に分離した。
なお、pHは調整していないがpH=5.0〜7.0の範囲である。
実施例1の工程1と同様にして魚肉由来組成物を得た。
実施例1の工程1と同様にして魚肉由来組成物を得た。
90±3℃で30分の加熱を行い、酵素1を失活させ、さらに、
固液分離用ふるい装置を通過させて残渣相と濾過相1に分離した。残渣相は固液分離用減圧濾過装置によって吸引濾過し、得られた濾過相2を、濾過相1と合わせた後、静置して沈殿相を含まない液相を採取した。
なお、pHは調整していないがpH=5.0〜7.0の範囲である。
実施例1の工程1と同様にして魚肉由来組成物を得た。
90±3℃で30分の加熱を行い、酵素2を失活させ、さらに、
固液分離用ふるいを通過させて残渣相と濾過相1に分離した。残渣相は固液分離用減圧濾過装置によって吸引濾過し、得られた濾過相2を、濾過相1と合わせた後、静置して沈殿相を含まない液相を採取した。
なお、pHは調整していないがpH=5.0〜7.0の範囲である。
実施例1の工程1と同様にして魚肉由来組成物を得た。
90±3℃で30分の加熱を行い、比較酵素を失活させ、さらに、
固液分離用ふるいを通過させて残渣相と濾過相1に分離した。残渣相は固液分離用減圧濾過装置によって吸引濾過し、得られた濾過相2を、濾過相1と合わせた後、静置して沈殿相を含まない液相を採取した。
なお、pHは調整していないがpH=5.0〜7.0の範囲である。
セレン化合物含有食品用組成物3(本発明の組成物3)及び比較組成物1〜4について、以下の評価試験を行った。
実施例1及び比較例1〜4における固液分離用ふるい装置に供するスラリー2kgずつを、固液分離用減圧濾過装置に吸引濾過瓶(2リットル)とブフナーロート(コスモスビード社製)を装着し、定量ろ紙(アドバンテック製定量ろ紙No.5、125mm)を用いて減圧濾過して減圧濾過に要した時間を測定した。
本発明の組成物中のセレン化合物の含有量は、以下の条件で得た測定値に基づきセレン当量(μgSe/g)として算出した。
実施例1で得られたセレン化合物含有食品用組成物3(本発明の組成物3)、
比較例1で得られた比較組成物1をそれぞれ30mg秤量し、5又は10倍量の超純水(Milli-Q Element、ミリポア社)を加えて希釈して混和し、12000rpmで10分間遠心した上清5μL又は10μLを後述するHPLC−ICP−MS分析の試料とした。
下記のセレン化合物標準物質1〜5をそれぞれ水溶液としたものを使用した。
(1)冷凍メカジキフィレーを5℃で一晩解凍して血合筋を切り取って集めたものを用いた。
0−50%直線アセトニトリルグラジエント下、溶出量40mlから50mlまでの画分1を回収した。
セレン化合物標準物質2:グルタチオンペルオキシダーゼ(SIGMA社製)の水溶液(100pg/μL);
セレン化合物標準物質3:亜セレン酸ナトリウム(和光純薬社製)の水溶液(100pg/μL);
セレン化合物標準物質4:L−セレノシスチン(SIGMA社社製)の水溶液(100pg/μL);
セレン化合物標準物質5:L−セレノメチオニン(東京化成工業株式会社)の水溶液(100pg/μL)。
各試料とセレン化合物標準物質1〜5について、HPLC−ICP-MS(Elan DRCII、Perkin−Elmer)法で測定してクロマトグラムを得た。
(ここで、
X:各試料中のセレン化合物含有量(μgSe/g)
SX:各試料のセレン化合物標準物質1〜5にそれぞれ特有な溶離時間(セレン化合物標準物質1:10.3分、セレン化合物標準物質2:5.4分、セレン化合物標準物質3:7.4分、セレン化合物標準物質4:7.8分、セレン化合物標準物質5:9.8分)のピーク面積。
SS:セレン化合物標準物質1〜5それぞれのセレン重量あたりのピーク面積(/ngSe)
V:HPLC−ICP-MSにおいて注入した試料の量(μL)
α:試料を作成した際の超純水による希釈倍率(今回はα=5又は10である)。
(2−4−1)装置構成
分離用カラム :Ultrahydrogel 120 (Waters)
HPLCポンプ :Pu712(GLサイエンス株式会社)
サンプルインジェクター :9725i(Rheodyne)
ICPMS :ELAN DRC II(Perkin-Elmer)
移動層:0.1%IGEPAL−CA63、0.1M酢酸アンモニウム(pH5.3)
流速 :1.0mL/min
サンプル注入量:0.01mL
測定元素 :Se
質量数 :82
RF出力(W) :1200
ネブライザーガス(Ar,L/min) :1.0
補助ガス(Ar,L/min) :1.3
プラズマガス(Ar,L/min) :17
メイクアップガス(Ar,L/min) :0
反応ガス(Ar,L/min) :0
パルスステージ電圧(eV) :1050
RPq :2.5
滞在時間(sec/amu) :0.4
図1に、実施例1で得られたセレン化合物含有食品用組成物3(本発明の組成物3)の試料のクロマトグラム(A)及びセレン化合物標準物質1の試料のクロマトグラム(B)を示す。
グルタチオンペルオキシダーゼ、亜セレン酸ナトリウム、L−セレノシスチン、L−セレノメチオニンに相当する保持時間のピークは検出されなかった。
従って、実施例1で得られたセレン化合物含有食品用組成物3(本発明の組成物3)含まれるセレン化合物の多くは式(1)〜(4)のいずれかで表される化合物であることがわかる。
実施例1で得られたセレン化合物含有食品用組成物3(本発明の組成物3)、比較例1で得られた比較組成物1を、文献(J.H.Watkinson,Fluorometric determination of selenium in biological material with 2,3-diaminonaphthalene.Anal.Chem.,38(1),92-97(1966))記載の方法で湿式分解し、セレン化合物をすべて無機態とした後、2,3−ジアミノナフタレン(DAN)と反応させ、Se(IV)との錯体形成反応により生じる4,5−ベンゾピアセレノール(Se−DAN)の蛍光を測定することによって定量した
得られた測定値に基づき試料粉末重量あたりのセレン重量(μg/g)として算出した。
具体的には、以下の条件で測定した。
比較例1で得られた比較組成物1をそれぞれ10mg秤量し、試験管中で、混酸(硝酸:過塩素酸=2:1)1.5mLとともに210℃で二時間湿式灰化した溶液に飽和シュウ酸アンモニウム水溶液0.25mLを加え100℃の水浴中で5分間加熱したものを試料とした。
本発明の組成物のアミノ酸組成は、財団法人食品分析開発センターSUNATECに依頼して図1及び2に示すフローに従って分析した。
セレン化合物含有食品用組成物3(本発明の組成物3)及び比較組成物1〜4のそれぞれ2gに45〜50℃温湯98gを加えた混合液を100gずつ調整した。
8名の官能試験員(男性4名(年齢25〜47歳)、女性4名(年齢22〜30歳4名))が、混合液を飲み、苦味を5段階評価した。
5段階評価は、苦味について甚大を5、大を4、中を3、微を2、苦味なしを1とした。
混合液をそれぞれ1杯ずつ飲み、それぞれ5段階評価してその平均値を算出した。
(1)サバ類を使用した酵素反応を含まない比較例1に比べて、セレン化合物含有量が大きい。
(2)サバ類を使用した酵素反応を1段階含む比較例2〜4に比べて、セレン化合物含有食品用組成物の濾過・濃縮を迅速に行うことができ、苦味が少ないことがわかった。
Claims (7)
- セレン化合物含有食品用組成物の製造方法であって、
前記製造方法が、
魚肉が有する蛋白質分解酵素を失活させて前記セレン化合物を含む魚肉由来組成物を得る工程1と、
前記魚肉由来組成物に、細菌由来の蛋白質分解酵素(酵素1)及び微生物由来の蛋白質分解酵素(酵素2)を順次加えて前記魚肉由来組成物を酵素反応に供した後に、前記酵素1及び2を失活させて、前記セレン化合物を含むセレン化合物含有食品用組成物を得る工程2とを含み、
前記魚肉がサバ類であるセレン化合物含有食品用組成物の製造方法。 - 前記工程1において、前記魚肉由来組成物が、前記魚肉が有する蛋白質分解酵素を失活させて後に固液分離して得られる液相である請求項1記載のセレン化合物含有食品用組成物の製造方法。
- 前記工程2において、前記セレン化合物含有食品用組成物が、前記酵素1及び2を失活させて後に固液分離して得られる液相である請求項1又は2記載のセレン化合物含有食品用組成物の製造方法。
- 前記工程2において、前記セレン化合物含有食品用組成物が、前記液相を濃縮して得られる濃縮物である請求項3記載のセレン化合物含有食品用組成物の製造方法。
- さらに、前記セレン化合物含有食品用組成物が、液体が除去された粉末である請求項1〜4のいずれか1項記載のセレン化合物含有食品用組成物の製造方法。
- 請求項1〜5のいずれか1項記載のセレン化合物含有食品用組成物の製造方法で得られるセレン化合物含有食品用組成物。
- アミノ酸及びセレン化合物を含むセレン化合物含有食品用組成物であって、
前記アミノ酸の組成がサバ類由来のアミノ酸組成であり、
前記セレン化合物含有食品用組成物中、
前記セレン化合物の含有量が3μgSe/g以上であり、
総セレン含有量が5μg/g以上である、セレン化合物含有食品用組成物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2016085570A JP6733899B2 (ja) | 2016-04-21 | 2016-04-21 | セレン化合物含有食品用組成物の製造方法及びセレン化合物含有食品用組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2016085570A JP6733899B2 (ja) | 2016-04-21 | 2016-04-21 | セレン化合物含有食品用組成物の製造方法及びセレン化合物含有食品用組成物 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2017192357A true JP2017192357A (ja) | 2017-10-26 |
| JP6733899B2 JP6733899B2 (ja) | 2020-08-05 |
Family
ID=60154372
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2016085570A Active JP6733899B2 (ja) | 2016-04-21 | 2016-04-21 | セレン化合物含有食品用組成物の製造方法及びセレン化合物含有食品用組成物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP6733899B2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN114807279A (zh) * | 2022-05-18 | 2022-07-29 | 湖北瑞邦生物科技有限公司 | 一种富硒抗氧化猪肺多肽粉的制备方法 |
Citations (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS59161319A (ja) * | 1983-03-04 | 1984-09-12 | Nippon Bussan Kk | 薬理作用を有する魚貝類エキスの製造方法 |
| JPS6236165A (ja) * | 1985-08-09 | 1987-02-17 | Amou Suisan Kk | 部分冷凍法による魚肉すり身の製造保存法 |
| JPH06157233A (ja) * | 1992-11-24 | 1994-06-03 | Kyoritsu Yakuhin Kogyo Kk | 魚介類ペプタイドからの無臭ないし低臭性成分、その製造法、および上記成分を含有する外用剤または内用剤 |
| JP2011121914A (ja) * | 2009-12-11 | 2011-06-23 | Fisheries Research Agency | 新規セレン含有化合物 |
-
2016
- 2016-04-21 JP JP2016085570A patent/JP6733899B2/ja active Active
Patent Citations (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS59161319A (ja) * | 1983-03-04 | 1984-09-12 | Nippon Bussan Kk | 薬理作用を有する魚貝類エキスの製造方法 |
| JPS6236165A (ja) * | 1985-08-09 | 1987-02-17 | Amou Suisan Kk | 部分冷凍法による魚肉すり身の製造保存法 |
| JPH06157233A (ja) * | 1992-11-24 | 1994-06-03 | Kyoritsu Yakuhin Kogyo Kk | 魚介類ペプタイドからの無臭ないし低臭性成分、その製造法、および上記成分を含有する外用剤または内用剤 |
| JP2011121914A (ja) * | 2009-12-11 | 2011-06-23 | Fisheries Research Agency | 新規セレン含有化合物 |
Non-Patent Citations (2)
| Title |
|---|
| BIOMED RES TRACE ELEMENTS, 2013, VOL.24, NO.4, P.176-184, JPN6020002574, ISSN: 0004199829 * |
| 山下倫明 他: "水産加工残滓からのセレノネインの製造法", 平成28年度日本水産学会春季大会講演要旨集, 2016年3月26日発行, 96頁「806」, JPN6020002575, ISSN: 0004199828 * |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN114807279A (zh) * | 2022-05-18 | 2022-07-29 | 湖北瑞邦生物科技有限公司 | 一种富硒抗氧化猪肺多肽粉的制备方法 |
| CN114807279B (zh) * | 2022-05-18 | 2024-05-14 | 湖北瑞邦生物科技有限公司 | 一种富硒抗氧化猪肺多肽粉的制备方法 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP6733899B2 (ja) | 2020-08-05 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| Ozawa et al. | Biological functions of antioxidant dipeptides | |
| Elavarasan et al. | Angiotensin I-converting enzyme (ACE) inhibitory activity and structural properties of oven-and freeze-dried protein hydrolysate from fresh water fish (Cirrhinus mrigala) | |
| Charoenphun et al. | Calcium-binding peptides derived from tilapia (Oreochromis niloticus) protein hydrolysate | |
| JPWO2005012542A1 (ja) | カゼイン加水分解物、その製造法及びその用途 | |
| Xia et al. | Preparation of saltiness-enhancing enzymatic hydrolyzed pea protein and identification of the functional small peptides of salt reduction | |
| WO2009113563A1 (ja) | 塩味増強剤及びそれを含有する飲食品 | |
| Cao et al. | Isolation and identification of novel umami-enhancing peptides from fermented soybean meal hydrolysate by consecutive chromatography and UPLC–ESI–QTOF–MS/MS | |
| JPWO2014199780A1 (ja) | ジペプチジルペプチダーゼiv(dppiv)阻害ペプチド化合物、それを含有する組成物、及びその製造方法 | |
| Paolella et al. | Occurrence of non-proteolytic amino acyl derivatives in dry-cured ham | |
| JP7016133B1 (ja) | 植物性タンパク質の分解物を含有する組成物及びその製造方法 | |
| Akbarbaglu et al. | Biological properties of LMW-peptide fractions from apricot kernel protein: Nutritional, antibacterial and ACE-inhibitory activities | |
| Huang et al. | Plasma activated water (PAW), Ozonated water (OW) and Slightly acidic electrolytic water (SAEW) treated tilapia fillets during chilled storage: A comparative study on quality changes and related mechanisms | |
| Huang et al. | Angiotensin-converting enzyme (ACE) inhibitory peptides from fermented sausages inoculated with Lactobacillus plantarum CD101 and Staphylococcus simulans NJ201 | |
| Gautam et al. | Ultrasonication-assisted enzymatic hydrolysis of shrimp shell protein isolate: Characterization, antioxidant, and functional properties | |
| Lee et al. | Evaluation of biological activities of the short-term fermented soybean extract | |
| Abdelhedi et al. | Proteolysis coupled with membrane separation for the isolation of bioactive peptides from defatted smooth hound byproduct proteins | |
| US20160374380A1 (en) | Salty taste enhancer | |
| CN102083328B (zh) | 含肽的调味料 | |
| JP6733899B2 (ja) | セレン化合物含有食品用組成物の製造方法及びセレン化合物含有食品用組成物 | |
| Sun et al. | Discover the secrets of salty taste in Manila clam (Ruditapes philippinarum): MALDI-TOF MS and flavor fingerprint | |
| JP4087339B2 (ja) | 新規ペプチドsy | |
| TWI230038B (en) | Method for producing soy sauce | |
| CN113080426B (zh) | 一种呈味肽及其制备方法 | |
| KR101751110B1 (ko) | 고농도 아미노산 분말제조를 위한 동물의 전혈 활용법 및 그 제조방법 | |
| JP6958949B2 (ja) | 魚肉加工組成物の製造方法及び魚肉加工組成物 |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20190404 |
|
| A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20190408 |
|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20200127 |
|
| A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20200124 |
|
| A601 | Written request for extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20200302 |
|
| A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20200514 |
|
| TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
| A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20200624 |
|
| A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20200702 |
|
| R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6733899 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
| S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
| R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
| R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |