JP2017192911A - 燃料電池用脱硫剤 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】活性炭と、前記活性炭に添着された金属と、を含み、前記金属は、銅とモリブデンとを含む燃料電池用脱硫剤。
【選択図】なし
Description
例えば、燃料電池システムの場合には、改質器の触媒だけでなく、発電セル内の電極触媒も硫黄化合物による被毒の影響を受けることから、燃料ガス中に含まれる硫黄化合物は、予めできるだけ除去されることが望ましい。
また、燃料電池システムでは、発電するセルスタックに空気が供給されるが、空気中に含まれるSO2等の硫黄酸化物も発電セルに悪影響を与え得る。そのため、空気中に含まれる硫黄酸化物についても、やはり予め除去されることが望ましい。
また、都市ガス、LPガス、天然ガス等の燃料ガス中のサルファイド類及びメルカプタン類を同時に吸着除去する技術として、Y型ゼオライトに銀をイオン交換により担持させてなる硫黄化合物除去用吸着剤を利用する技術(例えば、特許文献5参照)が提案されている。
例えば、燃料ガス中には、漏洩の検知を目的として添加される付臭剤として、メチルメルカプタン(MM:methyl mercaptan)、エチルメルカプタン(EM:ethyl mercaptan)、tert-ブチルメルカプタン(TBM:tertiary-butyl mercaptan)等のメルカプタン類、ジメチルスルフィド(DMS:dimethyl sulfide)、ジエチルスルフィド(DES:dimethyl sulfide)、ジメチルジスルフィド(DMDS):dimethyl disulfide)等のサルファイド類、テトラヒドロチオフェン(THT:tetrahydrothiophene)等のチオフェン類などの硫黄化合物が含まれている。
一般に添加される付臭剤は、TBM、DMS、及びTHTであり、例えば、都市ガスでは、TBM及びDMSの両方が使用されることが多い。燃料ガス中に含まれるこれらの付臭剤の濃度は、いずれも数ppm程度である。
なお、都市ガス中には、付臭剤以外の硫黄化合物として、硫化水素(H2S)、硫化カルボニル(COS)等の原料由来のものや、導管を流れる間に混入したものなどが含まれることもある。
また、特許文献5に開示されている銀をゼオライトに担持させた吸着剤は、原料が高価であるため、燃料ガス中に含まれる複数種の硫黄化合物の吸着除去への適用は、コスト高となる。近年、燃料電池システムの普及が現実的なものとなっていることを考えると、脱硫剤については、より低コストに、燃料ガス中に含まれる複数種の硫黄化合物を吸着除去できることが必要であるといえる。
<1>活性炭と、上記活性炭に添着された金属と、を含み、上記金属は、銅とモリブデンとを含む燃料電池用脱硫剤。
<2>上記銅の添着量に対する上記モリブデンの添着量の割合が、質量基準で、0.15〜2.00の範囲である<1>に記載の燃料電池用脱硫剤。
本明細書において、燃料電池用脱硫剤中の各成分の量は、各成分に該当する物質が、脱硫剤中に複数種存在する場合には、特に断らない限り、脱硫剤中に存在する複数種の物質の合計量を意味する。
本発明の燃料電池用脱硫剤(以下、単に「脱硫剤」ともいう。)は、活性炭と、上記活性炭に添着された金属と、を含み、上記金属は、銅とモリブデンとを含む。
本発明の燃料電池用脱硫剤では、ガス中に含まれる硫黄化合物を効率良く吸着除去し、かつ、ガス中にチオフェンを生成し得る硫黄化合物が含まれる場合には、チオフェンの生成が抑制される。
本発明の燃料電池用脱硫剤が、このような効果を奏し得る理由については明らかではないが、本発明者らは以下のように推測している。
ガス中に含まれる硫黄化合物としては、硫黄酸化物(SO2、SO3等)、硫化水素(H2S)、硫化カルボニル(COS)、メルカプタン類〔メチルメルカプタン(MM)、エチルメルカプタン(EM)、tert-ブチルメルカプタン(TBM)等〕、サルファイド類〔ジメチルスルフィド(DMS)、ジエチルスルフィド(DES)、ジメチルジスルフィド(DMDS)等〕、チオフェン類〔テトラヒドロチオフェン(THT)等〕などが挙げられる。
酸化等の反応によってチオフェンを生成し得る硫黄化合物としては、テトラヒドロチオフェン(THT)、2−メチルチオフェン、ベンゾチオフェン、ジベンゾチオフェン、4−メチルジベンゾチオフェン、4,6−ジメチルジベンゾチオフェン等のチオフェン化合物が挙げられる。
本発明の燃料電池用脱硫剤は、少なくとも1種の活性炭を含む。
活性炭としては、当該技術分野において、通常用いられる活性炭を特に制限なく用いることができる。
これらの中でも、活性炭の原料としては、平均細孔径が小さく、不純物の含有量が少ないという観点から、ヤシ殻が好ましい。
活性炭を処理する無機酸としては、塩酸、硝酸、硫酸等が挙げられる。
これらの中でも、活性炭の形状としては、コスト面の観点から、粒状、柱状、及び破砕状から選ばれる少なくとも1種の形状が好ましく、また、密度が高く、かつ、微細粉を含まないという観点から、粒状及び柱状から選ばれる少なくとも1種の形状がより好ましい。
本明細書において「平均粒子径」とは、体積平均粒子径(Mv)をいい、レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置を用いて測定される値である。
本明細書において「比表面積」は、BET法により測定される値である。
本明細書において、「平均細孔径」は、窒素ガス吸着法により測定される値である。
本発明の燃料電池用脱硫剤は、上述した活性炭に添着された金属を含み、該金属が、銅(Cu)とモリブデン(Mo)とを含む。
活性炭に添着された上記の金属の大部分は、金属元素を含む化合物(酸化物、無機酸塩、有機酸塩等)として含まれていると考えられるが、金属単体として含まれていてもよい。
モリブデンの添着量は、例えば、脱硫剤の全質量に対して、1質量%〜20質量%であることが好ましく、2質量%〜15質量%であることがより好ましく、2質量%〜8質量%であることが更に好ましい。
銅の添着量に対するモリブデンの添着量の割合が、上記範囲内であると、ガス中に含まれる硫黄化合物をより効率良く吸着除去することができ、かつ、ガス中にチオフェンを生成し得る硫黄化合物が含まれる場合には、チオフェンの生成をより抑制することができる。
なお、ガス中に含まれる硫黄化合物をより効率良く吸着除去する観点からは、銅の添着量に対するモリブデンの添着量の割合(モリブデンの添着量/銅の添着量)は、質量基準で、0.15〜1.60の範囲であることが更に好ましい。
また、チオフェンの生成をより抑制する観点からは、銅の添着量に対するモリブデンの添着量の割合(モリブデンの添着量/銅の添着量)は、質量基準で、0.20〜1.60の範囲であることが更に好ましく、0.30〜1.60の範囲であることが特に好ましい。
また、モリブデンの添着量は、例えば、活性炭に添着された金属の全質量に対して、15質量%〜70質量%であることが好ましく、15質量%〜65質量%であることがより好ましい。
本発明の燃料電池用脱硫剤は、本発明の効果を損なわない範囲において、必要に応じて、活性炭、銅、及びモリブデン以外の他の成分を含んでもよい。
本発明の燃料電池用脱硫剤は、本発明の効果を損なわない範囲において、不可避成分として、銅及びモリブデン以外の金属を含んでいてもよい。
燃料電池用脱硫剤の形状は、特に制限されず、目的に応じて、適宜選択することができる。燃料電池用脱硫剤の形状としては、粒状、柱状、繊維状、ハニカム状、破砕状等が挙げられる。
これらの中でも、燃料電池用脱硫剤の形状としては、コスト面の観点から、粒状、柱状、及び破砕状から選ばれる少なくとも1種の形状が好ましく、また、密度が高く、かつ、微細粉を含まないという観点から、粒状及び柱状から選ばれる少なくとも1種の形状がより好ましい。
本発明の脱硫剤は、燃料ガスを用いて発電する燃料電池用途に用いられる。
燃料電池システムでは、改質器の触媒や発電セル内の電極触媒が硫黄化合物による被毒の影響を受ける。そのため、燃料ガス中に含まれる硫黄化合物は、予めできるだけ除去されることが望ましい。また、燃料電池システムでは、発電するセルスタックに空気が供給されるが、空気中に含まれるSO2等の硫黄酸化物も発電セルに悪影響を与え得るため、空気中に含まれる硫黄酸化物についても、やはり予め除去されることが望ましい。さらに、燃料電池システムでは、燃料ガス中に含まれ得るチオフェン類等の硫黄化合物は、脱硫剤上で酸化され、吸着による除去が困難なチオフェンとなる場合があるため、チオフェンの生成を抑制することができる脱硫剤の使用が望ましい。
本発明の燃料電池用脱硫剤は、ガス中に含まれる硫黄化合物を効率良く吸着除去し、かつ、ガス中にチオフェンを生成し得る硫黄化合物が含まれる場合には、チオフェンの生成を抑制できるため、燃料電池に用いられる脱硫剤として好適である。
本発明の燃料電池用脱硫剤は、ガス中に含まれるこれらの化合物についても、効率良く吸着除去することができる。
燃料ガスの線流速が0.1cm/秒以上であると、偏流の影響を受け難く、脱硫剤の寿命低下がより抑えることができる。また、燃料ガスの線流速が4.0cm/秒以下であると、吸着帯が伸び難いため、脱硫剤の寿命を延長することができる。
本発明の燃料電池用脱硫剤の製造方法は、特に制限されず、活性炭に金属を添着させる方法として公知の方法を採用し、本発明の燃料電池用脱硫剤を製造することができる。
まず、活性炭に添着させる金属の元素を含む金属化合物を、溶媒に溶解又は分散させた溶液(含浸溶液)を調製する。
含浸溶液に、活性炭を浸漬させる。
含浸溶液に浸漬させた活性炭を乾燥させ、溶媒を除去する。
乾燥した浸漬後の活性炭を焼成して、活性炭上に金属酸化物等を形成させて、金属添着炭(脱硫剤)を得る。
以上の方法により、脱硫剤を製造することができる。
具体的には、硝酸銅三水和物、酢酸銅一水和物、モリブデン酸アンモニウム四水和物等が挙げられる。
これらの中でも、含浸溶液を調製するための溶媒としては、焼成後に残留しない等の観点から、水が好ましい。
含浸溶液の調製には、溶媒を1種単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
加熱温度は、特に制限されず、例えば、50℃〜150℃とすることができる。
焼成時間は、特に制限されず、例えば、1時間〜24時間とすることができる。
なお、本実施例では、破過時間を早期に判断するために、試験時の濃度及び流量を加速させた条件で試験を行っており、試験条件が実使用条件とは異なっている。
<実施例1>
硝酸銅三水和物19質量部と、モリブデン酸アンモニウム四水和物9.4質量部と、を水500質量部に溶解させて、含浸溶液を得た。得られた含浸溶液に、無機酸で処理したヤシ殻活性炭(商品名:粒状白鷺C2x、形状:粒状、比表面積:1200m2/g〜1500m2/g、大阪ガスケミカル(株)製)100質量部を、5分間浸漬した。浸漬後のヤシ殻活性炭を、ロータリーエバポレーター(型番:N1110型、東京理化器械(株)製)に備えられたフラスコに入れた。浸漬後のヤシ殻活性炭を、フラスコを回転させて撹拌しながら、突沸しないように、50℃の減圧下で120分間乾燥した。フラスコから乾燥処理した浸漬後のヤシ殻活性炭を取り出し、熱風循環乾燥器(型番:FS−60W、東京硝子器械(株)製)に入れ、空気流通下、焼成温度150℃にて15時間焼成し、ヤシ殻活性炭に銅及びモリブデンが添着された金属添着炭(即ち、脱硫剤)を得た。得られた金属添着炭を、メノウ乳鉢を用いて破砕した後、目開き0.35μm〜0.75μmの篩にかけて整粒し、実施例1の脱硫剤とした。
なお、実施例1の脱硫剤における銅及びモリブデンの添着量を、Perkin−Elmer製のOptima 8000(製品名)を用い、ICP発光分光分析法により測定したところ、脱硫剤の全質量に対して、それぞれ3.9質量%及び2.2質量%であった。また、実施例1の脱硫剤における銅の添着量に対するモリブデンの添着量の割合(モリブデンの添着量/銅の添着量)は、質量基準で、0.56であった。
硝酸銅三水和物19質量部と、モリブデン酸アンモニウム四水和物19質量部と、を水500質量部に溶解させて、含浸溶液を得たこと以外は、実施例1と同様にして、ヤシ殻活性炭に銅及びモリブデンが添着された金属添着炭(即ち、脱硫剤)を得た。得られた金属添着炭を、実施例1と同様にして、破砕し、整粒して、実施例2の脱硫剤とした。
なお、実施例2の脱硫剤における銅及びモリブデンの添着量を、実施例1と同様の方法により測定したところ、脱硫剤の全質量に対して、それぞれ3.4質量%及び5.2質量%であった。また、実施例2の脱硫剤における銅の添着量に対するモリブデンの添着量の割合(モリブデンの添着量/銅の添着量)は、質量基準で、1.53であった。
硝酸銅三水和物38質量部と、モリブデン酸アンモニウム四水和物9.4質量部と、を水500質量部に溶解させて、含浸溶液を得たこと以外は、実施例1と同様にして、ヤシ殻活性炭に銅及びモリブデンが添着された金属添着炭(即ち、脱硫剤)を得た。得られた金属添着炭を、実施例1と同様にして、破砕し、整粒して、実施例3の脱硫剤とした。
なお、実施例3の脱硫剤における銅及びモリブデンの添着量を、実施例1と同様の方法により測定したところ、脱硫剤の全質量に対して、それぞれ7.8質量%及び2.0質量%であった。また、実施例3の脱硫剤における銅の添着量に対するモリブデンの添着量の割合(モリブデンの添着量/銅の添着量)は、質量基準で、0.26であった。
硝酸銅三水和物38質量部を水500質量部に溶解させて、含浸溶液を得たこと以外は、実施例1と同様にして、ヤシ殻活性炭に銅が添着された金属添着炭(即ち、脱硫剤)を得た。得られた金属添着炭を、実施例1と同様にして、破砕し、整粒して、比較例1の脱硫剤とした。
なお、比較例1の脱硫剤における銅の添着量を、実施例1と同様の方法により測定したところ、脱硫剤の全質量に対して6.8質量%であった。
モリブデン酸アンモニウム四水和物19質量部を水500質量部に溶解させて、含浸溶液を得たこと以外は、実施例1と同様にして、ヤシ殻活性炭にモリブデンが添着された金属添着炭(即ち、脱硫剤)を得た。得られた金属添着炭を、実施例1と同様にして、破砕し、整粒して、比較例2の脱硫剤とした。
なお、比較例2の脱硫剤におけるモリブデンの添着量を、実施例1と同様の方法により測定したところ、脱硫剤の全質量に対して5.9質量%であった。
硝酸銅三水和物38質量部と、硝酸コバルト六水和物49質量部と、を水500質量部に溶解させて、含浸溶液を得たこと以外は、実施例1と同様にして、ヤシ殻活性炭に銅及びコバルトが添着された金属添着炭(即ち、脱硫剤)を得た。得られた金属添着炭を、実施例1と同様にして、破砕し、整粒して、比較例3の脱硫剤とした。
なお、比較例3の脱硫剤における銅及びコバルトの添着量を、実施例1と同様の方法により測定したところ、脱硫剤の全質量に対して、それぞれ6.2質量%及び6.1質量%であった。
硝酸銅三水和物38質量部と、硝酸マグネシウム六水和物11質量部と、を水500質量部に溶解させて、含浸溶液を得たこと以外は、実施例1と同様にして、ヤシ殻活性炭に銅及びマグネシウムが添着された金属添着炭(即ち、脱硫剤)を得た。得られた金属添着炭を、実施例1と同様にして、破砕し、整粒して、比較例4の脱硫剤とした。
なお、比較例4の脱硫剤における銅及びマグネシウムの添着量を、実施例1と同様の方法により測定したところ、脱硫剤の全質量に対して、それぞれ6.4質量%及び3.1質量%であった。
硝酸銅三水和物38質量部と、硝酸クロム九水和物77質量部と、を水500質量部に溶解させて、含浸溶液を得たこと以外は、実施例1と同様にして、ヤシ殻活性炭に銅及びクロムが添着された金属添着炭(即ち、脱硫剤)を得た。得られた金属添着炭を、実施例1と同様にして、破砕し、整粒して、比較例5の脱硫剤とした。
なお、比較例5の脱硫剤における銅及びクロムの添着量を、実施例1と同様の方法により測定したところ、脱硫剤の全質量に対して、それぞれ5.9質量%及び5.5質量%であった。
硝酸銅三水和物38質量部と、硝酸鉄九水和物72質量部と、を水500質量部に溶解させて、含浸溶液を得たこと以外は、実施例1と同様にして、ヤシ殻活性炭に銅及び鉄が添着された金属添着炭(即ち、脱硫剤)を得た。得られた金属添着炭を、実施例1と同様にして、破砕し、整粒して、比較例6の脱硫剤とした。
なお、比較例6の脱硫剤における銅及び鉄の添着量を、実施例1と同様の方法により測定したところ、脱硫剤の全質量に対して、それぞれ7.0質量%及び5.6質量%であった。
上記で得られた実施例1〜実施例3及び比較例1〜比較例6の脱硫剤を用いて、評価試験用脱硫器を作製した。図1に示すような、円筒管10(内径:8.0mm)内に、脱硫剤20を充填層高38mmとなるように充填した。脱硫剤の充填量としては、約2cm3となる。なお、円筒管10は、出口部に目皿30を有している。
上記で作製した評価試験用脱硫器を恒温槽内に配置し、槽内を60℃に保温した。そして、評価試験用脱硫器内に、脱硫済みの都市ガス13Aに下記の表1に示す組成の硫黄化合物を添加した供試ガスを1.0L/minの流量で流した。なお、供試ガスの露点温度は、−60℃である。
表1中、「TBM」は、tert-ブチルメルカプタンを表し、「MDS」は、メチルサルファイドを表し、「H2S」は、硫化水素を表し、「MM」は、メチルメルカプタンを表し、「DMDS」は、ジメチルジスルフィドを表し、「THT」は、テトラヒドロチオフェンを表し、「COS」は、シクロへキセンを表す。
なお、硫黄化合物の破過点は、3時間毎に、評価試験用脱硫器の出口から排出されたガスを採取し、ガスクロマトグラフィを用いて、各硫黄化合物に帰属されるピークの検出により確認した。
また、ガスクロマトグラフィの測定条件は、以下の通りである。
ガスクロマトグラフィシステム:(株)島津アクセス製のGC−2014A(型番)
検出器:水素炎イオン化検出器
分析カラム:Shimalite 80/100 AW−AMDS−ST(商品名、4.1m×3.2mmI.D.、信和化工(株)製)
インジェクション量:3mL
カラム温度:170℃
なお、TBM、THT、及びDMDSの3種類合計の吸着量の値が高いほど、脱硫剤が硫黄化合物の吸着能に優れることを意味する。
上記の硫黄化合物の吸着量の測定において、TBM又はMMの破過点が確認されるまでに、評価試験用脱硫器の出口から3時間毎に採取したガス中のチオフェン濃度を、TBM又はMMの破過点までの時間の平均濃度に換算したものをチオフェンの生成濃度とした。
チオフェンの生成濃度の測定は、ガスクロマトグラフィによる絶対検量線法により行った。ガスクロマトグラフィの測定条件は、上記の硫黄化合物の吸着量の測定における測定条件と同様である。なお、検量線は、上記のガスクロマトグラフィの測定条件により、標準チオフェンを用いて作成した。
チオフェンの生成濃度の測定結果を下記の表2及び表3に示す。
一方、比較例1〜6の脱硫剤は、TBM、THT、及びDMDSの吸着能とチオフェンの生成抑制能との少なくとも一方が、実施例1の脱硫剤と比較して劣っていた。
表3では、脱硫剤における銅の添着量に対するモリブデンの添着量の割合(質量基準)を「添着比率(Mo/Cu)」と表記する。
上記で得られた実施例1、比較例1、及び比較例2の脱硫剤を用いて、評価試験用脱硫器を作製した。図1に示すような、出口部に目皿を有する円筒管10(内径:16.0mm)内に、脱硫剤20を充填層高15mmとなるように充填した。なお、脱硫剤の充填量としては、3.0cm3となる。
上記で作製した評価試験用脱硫器を恒温槽内に配置し、槽内を25℃に保温した。そして、評価試験用脱硫器内に、硫黄化合物としてSO2を含む供試ガスを2.0L/minの流量で流した。
供試ガスは、脱硫済みの都市ガス13Aに、SO2を硫黄濃度として1.0ppm〜10.0ppmとなるように添加するとともに、水を約1800ppm添加したものである。なお、供試ガスの露点温度は、−10℃である。
なお、SO2の破過点は、3時間毎に、評価試験用脱硫器の出口から排出されたガスを採取し、ガスクロマトグラフィを用いて、SO2に帰属されるピークの検出により確認した。ガスクロマトグラフィの測定条件は、評価1と同様である。
結果を表4に示す。
Claims (2)
- 活性炭と、前記活性炭に添着された金属と、を含み、前記金属は、銅とモリブデンとを含む燃料電池用脱硫剤。
- 前記銅の添着量に対する前記モリブデンの添着量の割合が、質量基準で、0.15〜2.00の範囲である請求項1に記載の燃料電池用脱硫剤。
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