JP2017193622A - タイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】耐摩耗性および低燃費性を悪化させることなくグリップ性能に優れたタイヤを提供すること。【解決手段】水酸化アルミニウムを除く第13族元素の水酸化物、およびカップリング剤を含有するゴム組成物で構成されるトレッドを備えるタイヤ、ならびに第13族元素の水酸化物、およびカップリング剤を含有するゴム組成物であり、第13族元素の水酸化物を含有しない基準ゴム組成物に対して、ゴム硬度が−3〜+3であり、かつ破断時伸びが103%以上であるゴム組成物で構成されるトレッドを備えるタイヤ。【選択図】なし

Description

本発明は、所定のゴム組成物で構成されるトレッドを有する空気入りタイヤに関する。
近年、環境問題への関心の高まりから、自動車に対する低燃費化の要求が強くなっており、タイヤの転がり抵抗を低減して、発熱を抑えたタイヤの開発が進められている。タイヤ部材のなかでも、特にタイヤにおける占有比率の高いトレッドに対しては、優れた低燃費性が要求される。また、トレッド本来の性能として、グリップ性能、耐摩耗性なども要求される。
一般に、低燃費性を改善するためにはゴム組成物のエネルギーロスを低下させることが有効である。一方、グリップ性能を改善するためには、シリカを増量する、オイルなどの軟化剤比率を上げる、レジンを配合してゴム組成物のガラス転移温度を上げるなどの方法がなされているが、これらの方法によればエネルギーロスが増加し、低燃費性が悪化する。つまり、低燃費性とグリップ性能は背反する関係にあり、両立することは困難であった。また、炭酸カルシウム、酸化マグネシウムなどの大粒径の無機フィラーを配合してゴムの伸びを大きくすることで、エネルギーロスを増加させずに路面との追従性を高め、グリップ性能を向上させる方法も検討されているが、これらの大粒径の無機フィラーは補強性に劣るため、耐摩耗性が不十分となるという問題がある。このように、低燃費性、グリップ性能および耐摩耗性をバランスよく改善することは困難であった。
特許文献1には、ガラス転移温度の低いゴム成分に特定の物性を有する水酸化アルミニウムを配合することにより、加工性および耐摩耗性を低下させることなく、低燃費性およびウェットグリップ性能を向上させたトレッドゴム組成物が記載されている。さらに、シランカップリング剤を配合することで水酸化アルミニウムの補強性を強めることも記載されている。しかしながら、耐摩耗性、低燃費性およびグリップ性能の両立という点では改善の余地がある。
特開2001−181447号公報
本発明は、耐摩耗性および低燃費性を維持しながらグリップ性能に優れたタイヤを提供することを目的とする。
本発明の第1の発明は、水酸化アルミニウムを除く第13族元素の水酸化物、および
カップリング剤を含有するゴム組成物で構成されるトレッドを備えるタイヤに関する。
本発明の第2の発明は、第13族元素の水酸化物、およびカップリング剤を含有するゴム組成物であり、第13族元素の水酸化物を含有しない基準ゴム組成物に対して、ゴム硬度が−3〜+3であり、かつ破断時伸びが103%以上であるゴム組成物で構成されるトレッドを備えるタイヤに関する。
<第1の発明>
第1の発明のタイヤは、ジエン系ゴム成分に対し、水酸化アルミニウムを除く第13族元素の水酸化物、およびカップリング剤を含有するゴム組成物で構成されるトレッドを備えることを特徴とする。
前記ジエン系ゴム成分としては特に限定されず、例えば、天然ゴム(NR)、エポキシ化天然ゴム(ENR)、イソプレンゴム(IR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)、ブチルゴム(IIR)など、ゴム工業において一般的なものを使用できる。これらのゴム成分は単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせてもよい。ゴム成分は要求性能に応じて適宜選択すればよく、例えば、NR、ENR、SBR、BRが好ましい。
前記NRとしては特に限定されず、SIR20、RSS#3、TSR20など、ゴム工業において一般的なものを使用することができる。また、前記ENRとしては特に限定されず、MRB社(マレーシア)製のENR25、ENR50などの市販品を用いてもよく、NRをエポキシ化して用いてもよい。
NRおよび/またはENRを含有する場合のゴム成分100質量%中の含有量は、十分な強度を得られるという理由から、5質量%以上が好ましく、10質量%以上がより好ましい。また、耐亀裂成長性や耐オゾン性、耐摩耗性などを改善するためには他のゴム成分と併用することが好ましいため、NRおよび/またはENRの含有量は、90質量%以下が好ましく、70質量%以下がより好ましい。
前記SBRとしては特に限定されず、未変性の溶液重合SBR(S−SBR)、未変性の乳化重合SBR(E−SBR)、およびこれらの変性SBR(変性S−SBR、変性E−SBR)などが挙げられ、なかでも、グリップ性能、低燃費性および操縦安定性の向上効果が高いという理由から、変性SBRが好ましい。
変性SBRとしては、スズ、ケイ素化合物などでカップリングされたものが好ましい。変性SBRのカップリング方法としては、常法に従って、例えば、変性SBRの分子鎖末端のアルカリ金属(Liなど)やアルカリ土類金属(Mgなど)を、ハロゲン化スズやハロゲン化ケイ素などと反応させる方法などが挙げられる。
また変性SBRとしては、スチレンおよびブタジエンの共重合体で、第1級アミノ基やアルコキシシリル基を有するものも好ましい。第1級アミノ基は、重合開始末端、重合終了末端、重合体主鎖、側鎖のいずれに結合していても良いが、重合体末端からのエネルギー消失を抑制してエネルギーロス特性を改良し得る点から、重合開始末端または重合終了末端に導入されていることが好ましい。
これら変性SBRのなかでも、ポリマーの分子量をコントロールし易く、転がり抵抗を増大させる低分子量成分を少なくすることができ、さらに補強剤とポリマー鎖の結合を強め、グリップ性能、低燃費性および操縦安定性をより向上できるという理由から、溶液重合のスチレンブタジエンゴム(S−SBR)の重合末端(活性末端)を下記化学式(1)で表される化合物などの窒素含有化合物により変性した変性S−SBR(特開2010−111753号公報に記載の変性SBR)が好適に用いられる。
Figure 2017193622
(化学式(1)中、R1、R2およびR3は、同一もしくは異なって、アルキル基、アルコキシ基、シリルオキシ基、アセタール基、カルボキシル基、メルカプト基(−SH)またはこれらの誘導体を表す。R4およびR5は、同一もしくは異なって、水素原子またはアルキル基を表す。mは整数を表す。)
1、R2およびR3のアルキル基は、炭素数1〜4のアルキル基が好ましい。
1、R2およびR3のアルコキシ基は、炭素数1〜8のアルコキシ基が好ましく、炭素数1〜6のアルコキシ基がより好ましく、炭素数1〜4のアルコキシ基がより好ましい。
1、R2およびR3のアセタール基は、炭素数1〜8のアセタール基が好ましい。
4およびR5のアルキル基は、炭素数1〜4のアルキル基が好ましい。
mは整数を表し、1〜5が好ましく、2〜4がより好ましく、3がさらに好ましい。
化学式(1)で表される化合物としては、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルジメチルメトキシシラン、3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、2−ジメチルアミノエチルトリメトキシシラン、3−ジエチルアミノプロピルトリメトキシシラン、3−ジメチルアミノプロピルトリメトキシシランなどが挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。なかでも変性SBRに用いる化学式(1)で表される化合物としては、優れたグリップ性能および低燃費性を得ることができるという理由から、R1、R2およびR3がアルコキシ基であり、R4およびR5が水素原子である化合物(3−アミノプロピルトリメトキシシラン)が好ましい。
化学式(1)で表される化合物(変性剤)によるSBRの変性方法としては、特公平6−53768号公報、特公平6−57767号公報、特表2003−514078号公報などに記載されている方法など、従来公知の手法を用いることができる。例えば、SBRと変性剤とを接触させればよく、アニオン重合によりSBRを合成した後、該重合体ゴム溶液中に変性剤を所定量添加し、SBRの重合末端(活性末端)と変性剤とを反応させる方法、BR溶液中に変性剤を添加して反応させる方法などが挙げられる。
SBRのスチレン含有量は、グリップ性能の観点から10質量%以上が好ましく、20質量%以上がより好ましく、30質量%以上がさらに好ましい。また、SBRのスチレン含有量は、路面との接地面積が増加して高いグリップ性能が得られるという理由から、60質量%以下が好ましく、50質量%以下がより好ましく、45質量%以下がさらに好ましい。なお、本明細書におけるSBRのスチレン含有量は、1H−NMR測定により算出される値である。
SBRのビニル結合量は、グリップ性能確保の観点から、5モル%以上が好ましく、10モル%以上がより好ましく、15モル%以上がさらに好ましい。また、SBRのビニル結合量は、耐摩耗性および低燃費性の観点から、60モル%以下が好ましく、55モル%以下がより好ましく、50モル%以下がさらに好ましい。なお、本明細書におけるSBRのビニル結合量とは、ブタジエン部のビニル結合量のことを示し、1H−NMR測定により算出される値である。
SBRを含有する場合のゴム成分100質量%中の含有量は、グリップ性能の観点から、20質量%以上が好ましく、50質量%以上がより好ましく、70質量%以上がさらに好ましく、100質量%が特に好ましい。また、SBRの含有量の上限は特に限定されないが、他のゴム成分と併用する場合は、90質量%以下が好ましい。なお、SBRがオイルを添加した油展物である場合、SBRの含有量はオイル分を除いたSBR(ゴム固形分)の含有量を示す。
前記BRとしては特に限定されず、ハイシス1,4−ポリブタジエンゴム(ハイシスBR)、1,2−シンジオタクチックポリブタジエン結晶を含むブタジエンゴム(SPB含有BR)などの未変性ブタジエンゴム;変性ブタジエンゴム(変性BR)などが挙げられる。
前記ハイシスBRとは、シス1,4結合含有量が90質量%以上のブタジエンゴムである。このようなハイシスBRの市販品としては、日本ゼオン(株)製のBR1220、宇部興産(株)製のUBEPOL BR130B、BR150Bなどが挙げられる。
前記SPB含有BRは、1,2−シンジオタクチックポリブタジエン結晶を単にBR中に分散させたものではなく、BRと化学結合したうえで分散しているものが好ましい。このようなSPB含有BRの市販品としては、宇部興産(株)製のVCR303、VCR412、VCR617などが挙げられる。
前記変性BRとしては、リチウム開始剤により1,3−ブタジエンの重合をおこなったのち、スズ化合物を添加することにより得られ、さらに変性BR分子の末端がスズ−炭素結合で結合されているもの;前記化学式(1)で表される化合物などの窒素含有化合物により変性されたものなどが挙げられる。
化学式(1)で表される化合物(変性剤)によるBRの変性方法としては、前記SBRの変性方法と同様であり、例えば、BRと変性剤とを接触させればよく、アニオン重合によりBRを合成した後、該重合体ゴム溶液中に変性剤を所定量添加し、BRの重合末端(活性末端)と変性剤とを反応させる方法、BR溶液中に変性剤を添加して反応させる方法などが挙げられる。
これら各種BRの中でも、耐摩耗性および低燃費性が良好であるという理由から、シス1,4結合含有量が90質量%以上の未変性ハイシスBRを用いることが好ましい。
BRを含有する場合のゴム成分100質量%中の含有量は、耐摩耗性および操縦安定性に優れるという理由から、5質量%以上が好ましく、8質量%以上がより好ましい。またBRの含有量は、低燃費性の観点から、15質量%以下が好ましく、10質量%以下がより好ましい。
前記水酸化アルミニウムを除く第13族元素の水酸化物は、シリカやカーボンブラックと同様にカップリング剤と反応し、ポリマー−カップリング剤−第13族元素の水酸化物による結合ができるため、シリカやカーボンブラックと同様の補強性を発揮する。第13族元素の水酸化物はシリカやカーボンブラックよりも反応点が少なく動きやすいため、第13族元素の水酸化物を含有するゴム組成物は、しなやかでよく伸び、グリップ性能および操縦安定性に優れる。また、従来のエネルギーロスの増加によりグリップ性能を向上させる方法ではないため、低燃費性が悪化するといった問題が起こらない。さらに、前記のように13族元素の水酸化物はシリカやカーボンブラックと同様の補強性を有するため、従来の炭酸カルシウムや酸化マグネシウムなどの大粒径の無機フィラーを添加してグリップ性能を向上させる方法による耐摩耗性が不十分になるという問題も起こらない。よって、耐摩耗性および低燃費性を悪化させることなくグリップ性能が向上するゴム組成物とすることができる。
第13族元素の水酸化物としては、水酸化アルミニウム、水酸化ガリウム、水酸化インジウム、水酸化タリウムなどが挙げられるが、第1の発明にかかるゴム組成物は水酸化アルミニウムを除く第13族元素の水酸化物を含有する。水酸化アルミニウムを除く第13族元素の水酸化物のなかでも粒子径が大きく、ゴム組成物が伸びやすくなるという理由から、水酸化インジウムが好ましい。
水酸化アルミニウムを除く第13族元素の水酸化物の窒素吸着比表面積(N2SA)は、耐摩耗性の観点から、5m2/g以上が好ましく、10m2/g以上がより好ましい。また、水酸化アルミニウムを除く第13族元素の水酸化物のN2SAは、分散性の観点から、30m2/g未満が好ましく、25m2/g以下がより好ましく、20m2/g以下がさらに好ましい。なお、本明細書における第13族元素の水酸化物のN2SAは、ASTM D3037−81に準じてBET法で測定される値である。
水酸化アルミニウムを除く第13族元素の水酸化物の平均粒子径(d50)は、分散性の観点から、0.1μm以上が好ましく、0.2μm以上がより好ましい。また、水酸化アルミニウムを除く第13族元素の水酸化物の平均粒子径は、耐摩耗性の観点から、10μm以下が好ましく、8μm以下がより好ましい。なお、本明細書における第13族元素の水酸化物の平均粒子径(d50)は、粉体粒子の大きさの分布(範囲と含有率)から算出した値である。
前記カップリング剤を含有することにより、ポリマー−カップリング剤−第13族元素の水酸化物による結合を構成し得る。よって、本発明の第1の発明は、水酸化アルミニウムを除く第13族元素の水酸化物、シリカおよびシランカップリング剤の3つを併用することにより、耐摩耗性および低燃費性を悪化させることなくグリップ性能を向上することができる。カップリング剤としては、シリカおよびポリマーと結合するシランカップリング剤、カーボンブラックおよびポリマーと結合するカーボンカップリング剤などが挙げられる。
前記シランカップリング剤は、シリカおよびポリマーと結合し、前記シリカの分散性を向上させて、ゴム組成物の低燃費性および耐摩耗性を向上させることができる。さらに、前述のようにポリマー−カップリング剤−第13族元素の水酸化物による結合が生じ、しなやかでよく伸び、グリップ性能に優れたゴム組成物とすることができる。
シランカップリング剤としては、ポリマーおよび第13族元素の水酸化物と結合できるものであれば、従来から公知のものを用いることができ、たとえば、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2−トリメトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)トリスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)トリスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)ジスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピルベンゾチアゾリルテトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピルベンゾチアゾールテトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピルメタクリレートモノスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピルメタクリレートモノスルフィドなどのスルフィド系;3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、2−メルカプトエチルトリメトキシシラン、2−メルカプトエチルトリエトキシシランなどのメルカプト系;ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシランなどのビニル系;3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリエトキシシラン、3−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシランなどのアミノ系;γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシランなどのグリシドキシ系;3−ニトロプロピルトリメトキシシラン、3−ニトロプロピルトリエトキシシランなどのニトロ系;3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルトリエトキシシラン、2−クロロエチルトリメトキシシラン、2−クロロエチルトリエトキシシランなどのクロロ系シランカップリング剤などが挙げられる。なお、前記のシランカップリング剤は、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。なかでも、入手の容易性から、スルフィド系シランカップリング剤が好ましく、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィドがより好ましい。
シランカップリング剤のシリカ100質量部に対する含有量は、1質量部以上であり、4質量部以上が好ましく、9質量部以上がより好ましい。シランカップリング剤の含有量が1質量部未満の場合は、シランカップリング剤を含有することによる十分な補強効果およびグリップ性能が得られない傾向がある。また、シランカップリング剤の含有量は、20質量部以下であり、15質量部以下が好ましい。シランカップリング剤の含有量が20質量部を超える場合は、ゴム組成物が硬化する傾向がある。
前記カーボンカップリング剤は、カーボンブラックおよびポリマーと結合し、前記カーボンブラックの分散性を向上させて、ゴム組成物の低燃費性および耐摩耗性を向上させることができる。さらに、前述のようにポリマー−カップリング剤−第13族元素の水酸化物による結合が生じ、しなやかでよく伸び、グリップ性能に優れたゴム組成物とすることができる。
カーボンカップリング剤としては、ビス(ジメチルアミノエチル)テトラスルフィド(DME)、ビス(ジメチルアミノプロピル)テトラスルフィド(DMP)などのテトラスルフィド化合物;1,2−ビス(ベンズイミダゾリル−2)エタン(EBZ)、1,4’−ビス(メルカプトベンズイミダゾリル−2)ブタン(C4SBZ)などのベンズイミダゾール系化合物;ピリチオン金属塩などが挙げられる。なかでも、入手の容易性から、ピリチオン金属塩が好ましく、下記化学式(2)で表されるピリチオン金属塩がより好ましい。
Figure 2017193622
(化学式(2)中、nは1または2、MはZn、Cu、Na、Caのいずれかである。)
化学式(2)で表されるピリチオン金属塩は、ピリチオン亜鉛、ピリチオン銅、ピリチオンナトリウム、ピリチオンカルシウムであり、なかでも、入手の容易性から、ピリチオン亜鉛が好ましい。ピリチオン亜鉛は、例えば米国特許第2,809,971号に記載されているように、1−ヒドロキシ−2−ピリジンチオンまたはその可溶性塩を亜鉛塩(例えば、ZnSO4)と反応させ、ピリチオン亜鉛沈殿を生成させることによって製造される。ピリチオン亜鉛の市販品としては、FLEXSYS社製のビス[1−ヒドロキシ−2(1H)−ピリジンチオネート−O,S]亜鉛(ZPNO)などが挙げられる。
カーボンカップリング剤のカーボンブラック100質量部に対する含有量は、2質量部以上であり、3質量部以上が好ましく、4質量部以上がより好ましい。カーボンカップリング剤の含有量が2質量部未満の場合、補強効果が不十分となり耐摩耗性が低下する傾向がある。また、カーボンカップリング剤の含有量は、20質量部以下であり、18質量部以下が好ましく、15質量部以下がより好ましい。カーボンカップリング剤の含有量が20質量部を超える場合は、ゴム組成物が硬化する傾向がある。
本発明の第1の発明にかかるゴム組成物には、前記成分以外にも従来ゴム工業で使用される配合剤、例えば、カーボンブラックやシリカなどの補強剤;無機フィラーなどの充填剤;ステアリン酸、酸化亜鉛などの加硫活性化剤;ジクミルパーオキシド、ジターシャリブチルパーオキシドなどの有機過酸化物;加工助剤;老化防止剤;ワックス;硫黄などの加硫剤;チアゾール系加硫促進剤、チウラム系加硫促進剤、スルフェンアミド系加硫促進剤、グアニジン系加硫促進剤などの加硫促進剤などを適宜配合することができる。
第1の発明にかかるゴム組成物は、着色効果が得られるという理由から、カーボンブラックを含有することが好ましい。
カーボンブラックの窒素吸着比表面積(N2SA)は100m2/g以上が好ましく、120m2/g以上がより好ましい。100m2/g未満では、充分な補強効果が得られないおそれがある。また、カーボンブラックのN2SAは250m2/g以下が好ましく、300m2/g以下がより好ましい。250m2/gを超えると、初期グリップが悪化するおそれがある。なお、カーボンブラックの窒素吸着比表面積は、JIS K6217のA法によって求められる。
カーボンブラックを含有する場合の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、30質量部以上が好ましく、35質量部以上がより好ましい。30質量部未満の場合は、十分な伸びによるグリップアップ効果が得られないおそれがある。また、カーボンブラックの含有量は、100質量部以下が好ましく、90質量部以下がより好ましい。100質量部を超える場合は、転がり抵抗が悪化する傾向がある。
第1の発明にかかるゴム組成物は、良好な低燃費性が得られるとともに、補強効果が得られるという理由から、シリカを含有することが好ましい。
シリカのBET法による窒素吸着比表面積は、50m2/g以上が好ましく、100m2/g以上がより好ましい。50m2/g未満では、ゴム強度が低下する傾向がある。また、シリカのBET法による窒素吸着比表面積は250m2/g以下が好ましく、200m2/g以下がより好ましい。250m2/gを超えると、加工性が悪化する傾向にある。なお、シリカのBET法による窒素吸着比表面積は、ASTM D3037−81に準拠した方法により測定することができる。
シリカの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、0質量部以上が好ましく、10質量部以上がより好ましい。また、シリカの含有量は、100質量部以下が好ましく、90質量部以下がより好ましく、80質量部以下がさらに好ましい。上記範囲内にすることにより、グリップと転がり抵抗の両立ができる。
前記老化防止剤としては、アミン系、フェノール系、イミダゾール系の各化合物や、カルバミン酸金属塩などを適宜選択して使用することができる。なかでも、アミン系化合物が好ましく、N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミンがより好ましい。
老化防止剤を含有する場合のゴム成分100質量部に対する含有量は、0.5質量部以上が好ましく、1.0質量部以上がより好ましく、1.2質量部以上がさらに好ましい。また、老化防止剤の含有量は、8質量部以下が好ましく、4質量部以下がより好ましく、2.5質量部以下がさらに好ましい。
前記ワックスとしては、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックスなどの石油系ワックス;ミツロウ、キャンデリラワックスなどの非石油系ワックスなど従来ゴム工業で使用されている一般的なものを使用できる。耐オゾン性を改善できるという理由からは、非石油系ワックスと前記老化防止剤とを併用することが好ましい。
ワックスを含有する場合のゴム成分100質量部に対する含有量は、耐劣化性の観点から、0.1質量部以上が好ましく、0.5質量部以上がより好ましく、1.5質量部以上がさらに好ましい。また、ワックスの含有量は、白色化を抑制するという理由から、10質量部以下が好ましく、8質量部以下がより好ましく、6質量部以下がさらに好ましい。
第1の発明にかかるゴム組成物の製造方法としては特に限定されず、公知の方法を用いることができる。例えば、前記の各成分をオープンロール、バンバリーミキサー、密閉式混練機などのゴム混練装置を用いて混練し、その後加硫する方法などにより製造できる。
第1の発明にかかるゴム組成物は、耐摩耗性および低燃費性を悪化させることなくグリップ性能を向上させることができるという理由から、タイヤのトレッドに使用することが好ましい。さらに、トレッドがキャップトレッドとベーストレッドとからなる2層構造のトレッドである場合はどちらにも使用できるが、キャップトレッドに使用することが好ましい。
第1の発明のタイヤは、前記ゴム組成物を用いて、通常の方法により製造することができる。すなわち、必要に応じて前記の各成分を配合した第1の発明にかかるゴム組成物を、未加硫の段階でタイヤのトレッドの形状にあわせて押出し加工し、タイヤ成形機上で他のタイヤ部材とともに貼り合わせ、通常の方法にて成形することにより、未加硫タイヤを形成する。この未加硫タイヤを加硫機中で加熱加圧することにより、第1の発明のタイヤを得ることができる。
第1の発明のタイヤは、耐摩耗性および低燃費性を悪化させることなくグリップ性能を向上させることができることから、乗用車用タイヤ、トラック・バス用タイヤ、二輪車用タイヤ、競技用タイヤなどとして使用することが好ましく、乗用車用タイヤとして使用することがより好ましい。
<第2の発明>
第2の発明のタイヤは、ジエン系ゴム成分に対し、第13族元素の水酸化物、およびカップリング剤を含有するゴム組成物であり、第13族元素の水酸化物を含有しない基準ゴム組成物に対して、ゴム硬度が−3〜+3であり、かつ破断時伸びが103%以上であるゴム組成物で構成されるトレッドを備えることを特徴とする。
前記ジエン系ゴム成分としては、第1の発明で挙げたゴム成分を、第1の発明と同様に用いることができ、NR、ENR、SBR、BRが好ましい。
前記第13族元素の水酸化物シリカやカーボンブラックと同様にカップリング剤と反応し、ポリマー−カップリング剤−第13族元素の水酸化物による結合ができるため、シリカやカーボンブラックと同様の補強性を発揮する。第13族元素の水酸化物はシリカやカーボンブラックよりも反応点が少なく動きやすいため、第13族元素の水酸化物を含有するゴム組成物は、しなやかでよく伸び、グリップ性能および操縦安定性に優れる。また、従来のエネルギーロスの増加によりグリップ性能を向上させる方法ではないため、低燃費性が悪化するといった問題が起こらない。さらに、前記のように13族元素の水酸化物はシリカやカーボンブラックと同様の補強性を有するため、従来の炭酸カルシウムや酸化マグネシウムなどの大粒径の無機フィラーを添加してグリップ性能を向上させる方法による耐摩耗性が不十分になるという問題も起こらない。よって、耐摩耗性および低燃費性を悪化させることなくグリップ性能が向上するゴム組成物とすることができる。
第13族元素の水酸化物としては、水酸化アルミニウム、水酸化ガリウム、水酸化インジウム、水酸化タリウムなどが挙げられる。第13族元素の水酸化物のなかでも粒子径が大きいという理由から、水酸化インジウムが好ましい。
第13族元素の水酸化物の窒素吸着比表面積(N2SA)は、耐摩耗性の観点から、5m2/g以上が好ましく、10m2/g以上がより好ましい。また、第13族元素の水酸化物のN2SAは、分散性の観点から、30m2/g未満が好ましく、25m2/g以下がより好ましく、20m2/g以下がさらに好ましい。なお、本明細書における第13族元素の水酸化物のN2SAは、ASTM D3037−81に準じてBET法で測定される値である。
第13族元素の水酸化物の平均粒子径(d50)は、分散性の観点から、0.1μm以上が好ましく、0.2μm以上がより好ましい。また、第13族元素の水酸化物の平均粒子径は、耐摩耗性の観点から、10μm以下が好ましく、8μm以下がより好ましい。なお、本明細書における第13族元素の水酸化物の平均粒子径(d50)は、粉体粒子の大きさの分布(範囲と含有率)から算出した値である。
前記カップリング剤としては、第1の発明で挙げたシランカップリング剤、カーボンカップリング剤などを第1の発明と同様に用いることができる。
第2の発明にかかるゴム組成物には、前記成分以外にも従来ゴム工業で使用される配合剤、例えば、カーボンブラックやシリカなどの補強剤;無機フィラーなどの充填剤;ステアリン酸、酸化亜鉛などの加硫活性化剤;ジクミルパーオキシド、ジターシャリブチルパーオキシドなどの有機過酸化物;加工助剤;老化防止剤;ワックス;硫黄などの加硫剤;チアゾール系加硫促進剤、チウラム系加硫促進剤、スルフェンアミド系加硫促進剤、グアニジン系加硫促進剤などの加硫促進剤などを、第1の発明と同様に、適宜配合することができる。
第2の発明にかかるゴム組成物は、基準ゴム組成物と比較したゴム硬度および破断時伸びが所定の値であることを特徴とする。当該ゴム硬度および破断時伸びを満たすゴム組成物により構成されたトレッドを有するタイヤとすることにより、耐摩耗性および低燃費性を悪化させることなくグリップ性能に優れたタイヤとすることができる。
前記基準ゴム組成物とは、第13族元素の水酸化物を含有しないこと以外は比較対象となるゴム組成物と同じ組成および製造方法により得られたゴム組成物である。
第2の発明にかかるゴム組成物の硬度は、基準ゴム組成物の硬度の−3〜+3であり、−2〜+2が好ましい。硬度が基準ゴム組成物の−3未満の場合は、操縦安定性が悪化する恐れがある。また、硬度が基準ゴム組成物の+3を超える場合は、グリップ性能が悪化する恐れがある。なお、本明細書におけるゴム硬度は、JIS K6253−3:2012に準じて、25℃の雰囲気下でタイプAデュロメータにより測定された硬度である。
第2の発明にかかる破断時伸びは、基準ゴム組成物の破断時伸びの103%以上であり、105%以上が好ましい。破断時伸びが基準ゴム組成物の103%未満の場合は、グリップ性能の向上効果が得られない恐れがある。また、破断時伸びの上限は特に限定されない。なお、本明細書における破断時伸びは、JIS K6251:2010に準じて、3号ダンベル型試験片を用いて室温下で測定された破断時伸びである。
第2の発明にかかるゴム組成物の製造方法としては特に限定されず、公知の方法を用いることができる。例えば、前記の各成分をオープンロール、バンバリーミキサー、密閉式混練機などのゴム混練装置を用いて混練し、その後加硫する方法などにより製造できる。
第2の発明にかかるゴム組成物は、耐摩耗性および低燃費性を悪化させることなくグリップ性能を向上させることができるという理由から、タイヤのトレッドに使用することが好ましい。さらに、トレッドがキャップトレッドとベーストレッドとからなる2層構造のトレッドである場合はどちらにも使用できるが、キャップトレッドに使用することが好ましい。
第2の発明のタイヤは、前記ゴム組成物を用いて、通常の方法により製造することができる。すなわち、必要に応じて前記の各成分を配合した第2の発明にかかるゴム組成物を、未加硫の段階でタイヤのトレッドの形状にあわせて押出し加工し、タイヤ成形機上で他のタイヤ部材とともに貼り合わせ、通常の方法にて成形することにより、未加硫タイヤを形成する。この未加硫タイヤを加硫機中で加熱加圧することにより、第1の発明のタイヤを得ることができる。
第2の発明のタイヤは、耐摩耗性および低燃費性を悪化させることなくグリップ性能を向上させることができることから、乗用車用タイヤ、トラック・バス用タイヤ、二輪車用タイヤ、競技用タイヤなどとして使用することが好ましく、乗用車用タイヤとして使用することがより好ましい。
本発明を実施例に基づいて説明するが、本発明は、実施例にのみ限定されるものではない。
以下、実施例および比較例において用いた各種薬品をまとめて示す。
S−SBR:旭化成(株)製のタフデン4350(結合スチレン量:40質量%、ビニル結合量:38モル%、ゴム固形分100重量部に対してオイル分50重量部含有)
変性SBR:JSR(株)製のHPR350(変性S−SBR、結合スチレン量:21質量%、ビニル結合量:56モル%、アルコキシシランでカップリングし末端に導入、化学式(1)で表される化合物により変性(化学式(1)中、R1〜R3=メトキシ基、R4およびR5=水素原子、m=3)
NR:RSS#3
BR:宇部興産(株)製のUBEPOL BR150B(ハイシスBR、シス1,4結合含有量:97質量%)
シリカ:Degussa社製のウルトラジルVN3(N2SA:175m2/g)
カーボンブラック:三菱化学(株)製のダイアブラックA(N110、N2SA:142m2/g、DBP:116ml/100g)
水酸化アルミニウム:住友化学(株)製のATH#B(平均粒子径:0.6μm、N2SA:15m2/g)
水酸化インジウム:昭和化学(株)製(平均粒子径:0.8μm、N2SA:20m2/g)
無機フィラー1:白石工業(株)製の白艶華CC(炭酸カルシウム、平均粒子径:1μm)
無機フィラー2:タテホ化学工業(株)製のPUREMAG FNM−G(酸化マグネシウム、平均粒子径:2μm)
オイル:(株)ジャパンエナジー製のダイアナプロセスオイルX140
シランカップリング剤:デグッサ社製のSi69(ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド)
カーボンカップリング剤:FLEXSYS製のピリチオン亜鉛(化学式(2)で表される化合物(ビス[1−ヒドロキシ−2(1H)−ピリジンチオネート−O,S]亜鉛(ZPNO)、化学式(2)中、n=2、M=Zn)
老化防止剤:大内新興化学工業(株)製のノクラック6C(N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン)
ワックス:大内新興化学工業(株)製のサンノックN(石油系ワックス)
ステアリン酸:日油(株)製のステアリン酸「桐」
酸化亜鉛:三井金属鉱業(株)製の酸化亜鉛2種
加硫促進剤1:大内新興化学工業(株)製のノクセラーD(DPG、1,3−ジフェニルグアニジン)
加硫促進剤2:大内新興化学工業(株)製のノクセラーCZ(CZ、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド)
硫黄:鶴見化学工業(株)製の粉末硫黄
実施例および比較例
表1および2に示す配合内容に従い、(株)神戸製鋼所製の1.7Lバンバリーミキサーを用いて、硫黄および加硫促進剤以外の材料を排出温度150℃の条件下で5.0分間混練りし、混練り物を得た。次に、得られた混練り物に硫黄および加硫促進剤を添加し、排出温度100℃の条件下で3.0分間混練りし、未加硫ゴム組成物を得た。得られた未加硫ゴム組成物を170℃で12分間、2mm厚の金型でプレス加硫し、シート状の加硫ゴム組成物を得た。また、得られた未加硫ゴム組成物をトレッドの形状に成形し、タイヤ成形機上で他のタイヤ部材とともに貼り合わせて未加硫タイヤを形成し、170℃で12分間プレス加硫し、試験用タイヤ(サイズ:195/65R15)を製造した。得られた加硫ゴム組成物、試験用タイヤについて下記評価を行った。なお、比較例1は実施例1〜3ならびに比較例2および3の基準例、比較例4は実施例4および5ならびに比較例5の基準例、比較例6は実施例6および比較例7の基準例、比較例8は実施例7および8ならびに比較例9および10の基準例、比較例11は実施例9ならびに比較例12および13の基準例、比較例14は実施例10ならびに比較例15および16の基準例とする。
<ゴム硬度>
JIS K6253−3:2012に準じて、25℃の雰囲気下でタイヤトレッド部のタイプAデュロメータ硬さ(ゴム硬度)を測定した。
<破断時伸びEB>
JIS K6251:2010に準じて、各加硫ゴム組成物からなる3号ダンベル型試験片を用いて室温下で引張試験を実施し、各加硫ゴム組成物の破断時伸びEB(%)を測定し、下記の式により各配合のEBを指数表示した。
(EB指数)=(各配合のEB)/(各基準例のEB)×100
<グリップ性能>
内圧を180kPaとした各試験用タイヤを、(株)ティアンドティのトラクションバスの全輪に装着し、試験タイヤ軸に装備された制御システムが時速65kmでホイールロックする直前のピークμを測定した。下記計算式により、各配合のグリップ性能を指数表示した。指数が大きいほどピークμが大きく、グリップ性能が高いことを示す。
(グリップ性能指数)=(各配合のピークμ)/(各基準例のピークμ)×100
<転がり抵抗>
(株)岩本製作所製の粘弾性スペクトロメーターVESを用いて、温度70℃、初期歪み10%、動歪み2%の条件下で各加硫ゴム組成物の損失正接(tanδ)を測定した。下記計算式により、各配合の転がり抵抗特性を指数表示した。指数が大きいほど転がり抵抗特性(低燃費性)に優れることを示す。
(転がり抵抗指数)=(各基準例のtanδ)/(各配合のtanδ)×100
<耐摩耗性>
(株)岩本製作所製のランボーン型摩耗試験機を用い、室温、負荷荷重1.0kg、スリップ率30%の条件下で各加硫ゴム組成物の摩耗量を測定した。下記計算式により、各配合の耐摩耗性を指数表示した。指数が大きいほど、摩耗量が少なく、耐摩耗性に優れることを示す。
(耐摩耗性指数)=(各基準例の摩耗量)/(各配合の摩耗量)×100
Figure 2017193622
Figure 2017193622
表1および2の結果より、第1の発明のタイヤおよび第2の発明のタイヤが、耐摩耗性および低燃費性を悪化させることなくグリップ性能に優れたタイヤであることが分かる。

Claims (2)

  1. 水酸化アルミニウムを除く第13族元素の水酸化物、および
    カップリング剤を含有するゴム組成物で構成されるトレッドを備えるタイヤ。
  2. 第13族元素の水酸化物、およびカップリング剤を含有するゴム組成物であり、
    第13族元素の水酸化物を含有しない基準ゴム組成物に対して、ゴム硬度が−3〜+3であり、かつ破断時伸びが103%以上であるゴム組成物で構成されるトレッドを備えるタイヤ。
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