以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
[第1実施形態]
図1〜図12を参照して、本発明の第1実施形態によるウォーターフェンス100の構成について説明する。
(ウォーターフェンスの構成)
図1〜図12を参照して、本発明の第1実施形態について説明する。第1実施形態によるウォーターフェンス100は、建物への浸水を防いだり、工事現場などにおいて水を長時間せき止めたり、流れを有する河川などをせき止めたりするために用いられる。ウォーターフェンス100は、図1および図2に示すように、ウォーターフェンス本体部1と、設置力増強部材2とを備えている。ウォーターフェンス100は、X方向に延びる細長形状を有しており、Y方向の水を止めるように設置される。また、図1に示すように、ウォーターフェンス100には、自吸機能を有した自吸ポンプ(以下「ポンプ」と称す)3が接続されている。ポンプ3は、急な増水に対しても信頼性の高い水没使用が可能な防水構造を有するポンプとすることが望ましい。また、ウォーターフェンス本体部1には、重りとして水を注水したり、ペットボトルなどの重り部材を配置可能に構成されている。また、ウォータフェンス100は、図2に示すように、設置力増強部材2の底面に配置されたチューブ材4を備えている。なお、設置力増強部材2は、特許請求の範囲の「第1弾性部材」の一例であり、ポンプ3は、特許請求の範囲の「吸水装置」の一例である。また、チューブ材4は、特許請求の範囲の「第2弾性部材」の一例である。
ウォーターフェンス本体部1は、第1部材11と、第2部材12と、連結部材13と、パイプ14と、パイプ15(図3参照)とを含んでいる。第1部材11は、凸部111(図3参照)と、篏合部112(図4参照)と、筒状部113(図5参照)と、板状部114(図5参照)と、フランジ部115(図5参照)と、肉抜穴116(図5参照)とを有している。第2部材12は、図6に示すように、重り取付部121と、凸部122(図3参照)と、嵌合部123(図4参照)と、凹部124および125とを有している。なお、パイプ14は、特許請求の範囲の「吸水装置取付部」の一例である。
ウォーターフェンス本体部1は、浸水を防止するための堰を形成している。具体的には、ウォーターフェンス本体部1は、柱や壁或いは扉(図示せず)などの前面側(Y2方向側)に配置され、背面側(Y1方向側)への浸水を防止する堰を形成している。また、ウォーターフェンス本体部1は、図1に示すように、第1部材11のX方向の両端に、それぞれ、第2部材12が連結されている。また、ウォーターフェンス本体部1は、複数に分割可能に構成されている。具体的には、第2部材12は、第1部材11に対してX方向に隣接して配置されている。
また、第2部材12は、X方向において第1部材11を挟むように一対設けられている。一対の第2部材12は、第1部材11を挟み込んだ状態で、弾性を有する連結部材13により挟持されることにより、連結されている。具体的には、図4に示すように、一対の第2部材12が第1部材11を挟んでX方向に隣接して配置された状態で、Y方向の両側(Y1方向およびY2方向)に設けられた連結部材13により、第1部材11および一対の第2部材12が連結されている。
第1部材11は、水を透過させない素材により形成されている。第1部材11は、たとえば、ゴムや樹脂或いは金属などにより形成されている。好ましくは、第1部材11は、弾性材料により形成されている。また、第1部材11は、第2部材12よりも比重が大きい材料により形成されている。
図3に示すように、第1部材11の下面側(Z2方向側)には、凸部111が設けられている。凸部111の外側の平坦面には、設置力増強部材2が取り付けられるように構成されている。また、凸部111は、吸水口部が設けられたパイプ15をY方向に挟み込むように、一対設けられている。また、凸部111は、第1部材11に連結される第2部材12の凸部122とつながるように形成されている。
図4および図5に示すように、第1部材11の底部(Z2方向側部)には、第2部材12側(X方向)に凸状に突出する嵌合部112が設けられている。嵌合部112は、第2部材12の嵌合部123に嵌合するように構成されている。また、嵌合部112は、平面視において(Z方向から見て)、第2部材12とオーバーラップするように配置されている。つまり、嵌合部112は、第1部材11および第2部材12を底面を上にして組立てた場合に、図3に示すように、第2部材12に覆いかぶさるように、嵌合部123に嵌合する。
図5に示すように、筒状部113は、上下方向(Z方向)に延びるように形成されている。また、筒状部113は、第1部材11のY方向の中央近傍に配置されている。また、筒状部113は、第1部材11のX方向の中央近傍に配置されている。また、筒状部113は、第2部材12の凹部124に嵌り込むように構成されている。図8に示すように、筒状部113の内側には、ポンプ3により底面と設置面との間の水を吸い取るための流路113aが設けられている。つまり、筒状部113の流路113aは、上下方向に貫通するように設けられている。
筒状部113の上部には、ポンプ3が接続されるためのパイプ14が挿入されている。パイプ14は、たとえば、金属により形成されている。また、パイプ14は、略L字形状に形成されている。パイプ14には、設置面とウォーターフェンス100との間の水を吸い取るポンプ3が取り付けられるように構成されている。具体的には、パイプ14の外側の端部には、ポンプ3に接続される管(ホースなど)が接続されるように構成されている。
筒状部113の底部には、吸水口部が設けられたパイプ15が挿入されている。パイプ15は、たとえば、金属により形成されている。パイプ15の下側(Z2方向側)の端部は、凸部111の下端近傍(Z2方向側の端部近傍)に配置されている。これにより、ウォーターフェンス本体部1の底面1aと設置面との間の水が、ポンプ3により吸水される。なお、パイプ15の吸水口部に、異物除去用のフィルターを設けてもよい。これにより、ポンプ3によって吸い込み、排出される水からゴミなどの異物を除去することができるので、緊急時の水として活用することも可能である。なお、フィルターは吸込みから排出までの間に設けられれば良いので、ポンプ3の吸水用ホースなどに設けてもよい。
図5に示すように、板状部114は、筒状部113に対してY方向に接続され、Y方向に延びるように形成されている。具体的には、板状部114は、筒状部113のY方向の両側(Y1方向およびY2方向)に配置されている。また、板状部114は、筒状部113の外径よりも小さいX方向の幅を有している。
フランジ部115は、筒状部113の上部に配置されている。また、フランジ部115は、略水平方向(XY方向)に突出するように形成されている。また、フランジ部115は、第2部材12の凹部125に嵌り込むように構成されている。
肉抜穴116は、篏合部112に設けられている。また、肉抜穴116は、X方向に延びるように形成されている。これにより、第1部材11を軽量化することが可能である。
図1に示すように、第2部材12は、直方体の箱型形状を有している。また、第2部材12は、X方向に延びるように形成されている。また、第2部材12は、水を透過させない素材により形成されている。第2部材12は、たとえば、発泡スチロールやゴムや樹脂或いは金属などにより形成されている。好ましくは、第2部材12は、発泡材料により形成されている。第2部材12の重り取付部121には、重りとしてのペットボトルなどが取り付けられるように構成されている。第2部材12の重り取付部121にペットボトルなどの重りが取り付けられることによりウォーターフェンス100に加わる荷重を増すことが可能なように構成されている。なお、重り取付部121に、水、石、砂、土などを入れて重りとしてもよい。
図3に示すように、第2部材12の下面側(Z2方向側)には、凸部122が設けられている。凸部122の外側の平坦面には、設置力増強部材2が取り付けられるように構成されている。また、凸部122は、平面視において略U字形状に形成されている。また、凸部122は、第2部材12に連結される第1部材11の凸部111とつながるように形成されている。つまり、第1部材11の凸部111と、第2部材12の凸部122とが連結されて、長方形のロ字形状の凸部が形成される。この凸部111および122により設置力増強部材2が平面方向(XY方向)にずれることが抑制される。また、ロ字形状の凸部の内側は、ポンプ3により吸水される水の通り道となる。
図4に示すように、第2部材12の底部(Z2方向側部)には、第1部材11の嵌合部112が嵌合する嵌合部123が設けられている。具体的には、嵌合部123は、凹状に形成されており、凸状の嵌合部112が嵌合するように構成されている。
図6に示すように、凹部124は、第1部材11の筒状部113に対応する部分に形成されている。つまり、第1部材11および第2部材12を組み合わせた場合に、第1部材11の筒状部113が第2部材12の凹部124に嵌り込む(係合する)ように構成されている。凹部125は、第1部材11のフランジ部115に対応する部分に形成されている。つまり、第1部材11および第2部材12を組み合わせた場合に、第1部材11のフランジ部115が第2部材12の凹部125に嵌り込む(係合する)ように構成されている。
図2に示すように、設置力増強部材2は、ウォーターフェンス本体部1の底面1aに配置され、ウォーターフェンス本体部1の設置面への設置性を向上させるように構成されている。つまり、ウォーターフェンス本体部1の設置時の自重と、ポンプ3が吸水することとによって、設置力増強部材2は、弾性圧縮変形するとともに、外部の水を所定量透過させることにより、ウォーターフェンス本体部1の設置面内の圧力を低圧安定させるように構成されている。
具体的には、設置力増強部材2は、ウォーターフェンス本体部1の自重と、重りの重力と、ポンプ3が吸水することにより生じる負圧とにより、圧縮されて、水の透過率が所定の値となることにより、ウォーターフェンス本体部1の底面1aと設置面との間に外部からの水を所定量透過させてポンプ3の自吸水を確保するように構成されている。
設置力増強部材2は、半連続気泡構造を有しており、圧縮変形されることにより水の透過率が変化するように構成されている。設置力増強部材2は、たとえば、半連続気泡構造の気孔率50%〜60%程度のやわらかいスポンジ材により形成されている。また、設置力増強部材2は、半連続気泡構造のスポンジが圧縮されることによりスポンジの孔が小さくなり、水の透過率が変わるように構成されている。また、設置力増強部材2は、圧縮力がかからない状態において、たとえば、約20mm以上約30mm以下の高さを有する。ポンプ3が駆動された場合、半連続気泡構造のスポンジは50〜80%程度圧縮されることが望ましい。また、設置力増強部材2は、第1部材11よりも柔らかい材料により形成されている。
設置力増強部材2は、ウォーターフェンス本体部1の自重と、重り収容部121に取り付けられた重りと、ポンプ3の吸引力によって生じる負圧とにより圧縮されるように構成されている。また、ポンプ3は設置力増強部材2を透過した水を、設置面内側の空間の空気と共に吸引するように構成されている。つまり、設置力増強部材2により吸水された水が第1部材11の流路113aを介してポンプ3に吸引されるように構成されている。なお、ポンプ3は、空気とともに水を吸い込むので、ポンプ3の吐出口から水を吐き出す状態と、ポンプ3の吐出口から少しの水を空気とともに吐き出す状態とを数秒程度の周期で繰り返す間欠運転となる。
また、ポンプ3により、設置力増強部材2を透過した水を、設置面内側の空間の空気と共に吸引することにより、ウォーターフェンス本体部1と設置面との間の空間の真空度が上げられる(空間の気圧が下がる)。これにより、設置面に対してウォーターフェンス本体部1を安定させて配置することが可能に構成されている。その結果、ウォーターフェンス本体部1が水により押されて変形したり、流されたりすることを効果的に抑制することが可能である。
また、設置力増強部材2は、第1部材11の凸部111の外側の平坦面および第2部材12の凸部122の外側の平坦面に取り付けられるように構成されている。具体的には、設置力増強部材2は、両面テープなどの接着層を介して、第1部材11および第2部材12の底面に取り付けられる。また、設置力増強部材2は、図2に示すように、平面視(Z方向から見て)において、Y方向の端部が、第2部材12の細い部分と略面一となるように配置されている。また、図2および図7に示すように、設置力増強部材2は、平面視において(Z方向から見て)、ウォーターフェンス本体部1の底面の外周部に環状に配置されている。
また、設置力増強部材2は、図4に示すように、分割可能に構成されている。具体的には、設置力増強部材2は、第1部材11に取り付けられる設置力増強部材21と、第2部材12に取り付けられる設置力増強部材22とに分割可能である。つまり、設置力増強部材21を第1部材11に取り付け、設置力増強部材22を第2部材12に取り付けた状態で、第1部材11および第2部材12を、分割すること、または、組み立てることが可能である。なお、設置力増強部材21および22は、特許請求の範囲の「第1弾性部材」の一例である。
ポンプ3は、ウォーターフェンス本体部1の底面1aと設置面との間の水を吸い取るように構成されている。また、ポンプ3は、水深が浅い水を吸水可能に構成されている。これにより、ポンプ3は、設置面とウォーターフェンス本体部1の底面1aとの間に浸水した少量の水を効果的に排水することが可能である。
ここで、第1実施形態では、図2に示すように、チューブ材4は、設置力増強部材2の底面に配置されている。また、チューブ材4は、設置力増強部材2よりも低い吸水率を有するとともに、設置力増強部材2よりも柔らかい。具体的には、チューブ材4は、中空形状を有する管状部材である。また、チューブ材4は、外力により変形しやすい材料により形成されている。たとえば、チューブ材4は、ゴムにより形成されている。また、チューブ材4は、断面形状が楕円形状を有している。また、チューブ材4は、たとえば、1.5mm程度の肉厚を有する管状部材である。また、チューブ材4は、設置力増強部材2に、接着層を介して貼りつけられている。たとえば、チューブ材4は、ゲル状の瞬間接着材により設置力増強部材2に接着されている。なお、接着層は、テープ等であってもよい。また、接着層は、耐水性があるものが好ましい。
また、チューブ材4は、設置面の目地などの凹凸に食い込むように構成されている。つまり、チューブ材4は、ウォーターフェンス本体部1の自重と、重り収容部121に取り付けられた重りと、ポンプ3の吸引力によって生じる負圧とにより圧縮されるように構成されている。これにより、チューブ材4が設置面の凹凸にフィッティングするように構成されている。また、チューブ材4が圧縮されて変形することにより、設置力増強部材2も設置面に密着して接するように構成されている。
また、チューブ材4は、設置力増強部材2よりも小さい幅を有する。たとえば、チューブ材4は、設置力増強部材2の1/4程度の幅を有する。また、チューブ材4は、設置面の目地などの凹凸の深さと同程度、または、少し大きい高さを有する。たとえば、チューブ材4は、10mm以下の高さを有する。
また、図2および図7に示すように、チューブ材4は、設置力増強部材2に沿って配置されている。具体的には、チューブ材4は、平面視において(Z方向に見て)略ロ字形状に配置された設置力増強部材2に沿って、略ロ字形状に配置されている。また、チューブ材4は、設置力増強部材2の略中央に配置されている。
また、第1実施形態では、チューブ材4は、図4に示すように、分割可能に構成されている。具体的には、チューブ材4は、第1部材11(設置力増強部材21)に取り付けられるチューブ材41と、第2部材12(設置力増強部材22)に取り付けられるチューブ材42とに分割可能である。つまり、チューブ材41および設置力増強部材21を第1部材11に取り付け、チューブ材42および設置力増強部材22を第2部材12に取り付けた状態で、第1部材11および第2部材12を、分割すること、または、組み立てることが可能である。なお、チューブ材41および42は、特許請求の範囲の「第2弾性部材」の一例である。
また、第1実施形態では、第1部材11に設けられたチューブ材41と、第2部材12に設けられたチューブ材42とは、平面視において(Z方向に見て)、互いに端部がずれた状態で配置されている。具体的には、図7に示すように、第2部材12のチューブ材42は、端部がY方向における外側に曲げられて、第1部材11のチューブ材41に対して端部がずれるように配置されている。つまり、チューブ材41及びチューブ材42は、設置力増強部材2の中心位置を通るように配置されている。そして、チューブ材42の端部が設置力増強部材2の中心位置から外側になるように配置されている。これにより、チューブ材41のX1側の端部と、チューブ材42のX2側の端部とが合わさることなくオフセットされる。また、チューブ材41のX2側の端部と、チューブ材42のX1側の端部とが合わさることなくオフセットされる。
図10を参照して、設置力増強部材2の特性の一例について説明する。
図10に示すように、設置力増強部材2は、たとえば、見掛け密度が110kg/m3であり、引張強さが80kPaであり、伸びが450%である。また、設置力増強部材2は、圧縮硬さが、圧縮率が25%の場合、3.3kPaであり、圧縮率が50%の場合、4.5kPaである。
図11を参照して、設置力増強部材2の特性(水透過)の一例について説明する。
図11に示すように、水透過について、設置力増強部材2は、圧縮率が60%の場合、水深100mmの水頭圧(100mmH2O=0.01kgf/cm2≒0.98kPa)に対して、10分以内に水漏れがあった。また、設置力増強部材2は、圧縮率が70%の場合、水深100mmの水頭圧(100mmH2O=0.01kgf/cm2≒0.98kPa)に対して、10分を超えて30分以内に水漏れがあった。また、設置力増強部材2は、圧縮率が80%および90%の場合、水深100mmの水頭圧(100mmH2O=0.01kgf/cm2≒0.98kPa)に対して、30分間水漏れしなかった。なお、水透過について、10分以内に水漏れがあった場合、「△」と示し、10分を超えて30分以内に水漏れがあった場合、「○」と示し、30分間水漏れしなかった場合、「◎」と示している。
設置力増強部材2に用いる気孔率50%〜60%程度の半連続気泡構造のスポンジ材は、図11に示す一例のように、圧縮率に応じた透過率となる。また、設置力増強部材2は、50%以上80%以下の圧縮率になるように圧縮抑制することにより、半連続気泡構造のスポンジを透過する水量をポンプ3の呼び水として適度な透過水量に抑えることが可能である。また、設置力増強部材2(スポンジ)を透過した水をポンプ3で排水するのでウォーターフェンス本体部1を越えて浸水させないようにすることが可能である。つまり、ポンプ3を駆動させた場合に、設置力増強部材2の圧縮率が50%以上80%以下になることが好ましい。
図12を参照して、チューブ材4の特性の一例について説明する。
図12に示すように、チューブ材4は、たとえば、見掛け密度が780kg/m3であり、引張強さが340kPaであり、伸びが750%である。つまり、チューブ材4は、設置力増強部材2よりも柔らかい。また、チューブ材4は、200%に伸ばした際の引張応力が80kPaである。なお、引張強さ、伸び率、200%引張応力は、長さ10cmのチューブ材4に2.5mmほどの切り込みを入れて試験を行った。また、チューブ材4は、吸水率が1.0%以下である。つまり、チューブ材4は、設置力増強部材2よりも低い吸水率を有する。
(第1実施形態の効果)
第1実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第1実施形態では、上記のように、設置力増強部材2の底面に配置され、設置力増強部材2よりも低い吸水率を有し、設置力増強部材2よりも柔らかいチューブ材4を設ける。これにより、チューブ材4が、タイル目地などの設置面の凹凸に入り込んで、ウォーターフェンス100と設置面の凹凸との隙間を埋めることができるので、ウォーターフェンス100の設置性や水密性を向上させることができる。その結果、ウォーターフェンス100の下方からの浸水を効果的に抑制することができる。また、チューブ材4よりも吸水率の高い設置力増強部材2により、ウォーターフェンス100と設置面との間の水を吸い取ることができる。これらの結果、浸水を効果的に抑制することができる。また、ウォーターフェンス100に水などの重りを入れる場合、水の重力と、ウォーターフェンス本体部1に接続されたポンプ3が吸水することにより生じる負圧とにより、設置力増強部材2およびチューブ材4を設置面に対して押し付けることができるので、より強固にタイル目地などの凹凸を埋めることができる。これにより、ウォーターフェンス設置面内の真空度を向上させることができるので、ウォーターフェンス100が押し寄せる水により流されるのを効果的に抑制することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、チューブ材4を、中空形状を有する管状部材により構成し、設置面の凹凸に食い込むように構成する。これにより、チューブ材4が中空形状を有する管状部材であるため、チューブ材4を設置面の凹凸形状に沿って容易に変形させて食い込ませることができる。その結果、設置面の凹凸とウォーターフェンス100との間に隙間ができるのを容易に抑制することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、設置力増強部材2を、平面視において(Z方向に見て)、ウォータフェンス本体部1の底面の外周部に環状に配置し、チューブ材4を、設置力増強部材2に沿って配置する。これにより、設置力増強部材2により囲まれた領域の水および空気をポンプ3により吸い取ることにより、ウォーターフェンス設置面内の真空度を容易に上げることができる。
また、第1実施形態では、上記のように、ウォーターフェンス本体部1の分割可能な第1部材11および第2部材12に、それぞれ、互いに分割可能な設置力増強部材2(21および22)と、互いに分割可能なチューブ材4(41および42)とを設け、第1部材11に設けられたチューブ材41と、第2部材12に設けられたチューブ材42とを、平面視において(Z方向に見て)、互いに端部がずれた状態で配置する。これにより、ウォーターフェンス本体部1を保管する際に、第1部材11と第2部材12とに分割することができるので、保管面積が大きくなるのを抑制することができる。また、設置力増強部材2およびチューブ材4を分割可能にすることにより、第1部材11および第2部材12に、それぞれ、設置力増強部材2(21および22)とチューブ材4(41および42)とを取り付けた状態で、保管することができるので、使用時に、第1部材11および第2部材12を接続することにより、ウォータフェンス100を容易に組み立てることができる。また、この場合、第1部材11に設けられたチューブ材41と、第2部材12に設けられたチューブ材42とが、平面視において、互いに端部がずれた状態で組み立てられるので、柔らかく変形しやすいチューブ材4(41および42)が設置の際に伸びて、第1部材11および第2部材12のそれぞれに取り付けられたチューブ材4(41および42)の端部同士が干渉するのを抑制することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、チューブ材4を、設置力増強部材2よりも小さい幅を有するように形成する。これにより、設置力増強部材2よりも小さい幅の設置面の凹凸を、チューブ材4により容易に埋めることができるので、ウォーターフェンス100の設置性を容易に向上させることができる。
また、第1実施形態では、上記のように、設置力増強部材2を、ウォーターフェンス本体部1の設置面への設置性を向上させるように構成する。これにより、設置面に傾きや凹凸がある場合でも、設置力増強部材2によりウォーターフェンス100の設置性を向上させることができるので、浸水をより効果的に抑制することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、設置力増強部材2を、スポンジ材により形成する。これにより、スポンジ材により形成された設置力増強部材2により、水を吸水しつつ、大きな凹凸を吸収することができる。また、チューブ材4を、ゴムにより形成する。これにより、ゴムにより形成されたチューブ材4により、目地などの小さな凹凸を埋めて水が入り込むのを抑制することができる。その結果、浸水をより効果的に抑制することができる。
[第2実施形態]
次に、図13〜図15を参照して、本発明の第2実施形態について説明する。この第2実施形態では、設置力増強部材の底面にチューブ材のみが設けられている上記第1実施形態とは異なり、設置力増強部材の底面にチューブ材およびガイド部材が設けられている構成の例について説明する。
(ウォーターフェンスの構成)
本発明の第2実施形態によるウォーターフェンス200は、図13〜図15に示すように、ウォーターフェンス本体部1と、設置力増強部材2とを備えている。また、ウォーターフェンス本体部1には、自吸機能を有したポンプ3(図1参照)が接続されている。また、ウォータフェンス200は、設置力増強部材2の底面に配置されたチューブ材4を備えている。また、ウォータフェンス200は、設置力増強部材2の底面に配置されたガイド部材5を備えている。なお、設置力増強部材2は、特許請求の範囲の「第1弾性部材」の一例であり、ポンプ3は、特許請求の範囲の「吸水装置」の一例である。また、チューブ材4は、特許請求の範囲の「第2弾性部材」の一例である。
ここで、第2実施形態では、図13に示すように、チューブ材4は、設置力増強部材2の底面に配置されている。また、チューブ材4は、設置力増強部材2よりも低い吸水率を有するとともに、設置力増強部材2よりも柔らかい。また、チューブ材4は、分割可能に構成されている。具体的には、チューブ材4は、第1部材11(設置力増強部材21)に取り付けられるチューブ材41と、第2部材12(設置力増強部材22)に取り付けられるチューブ材42とに分割可能である。つまり、チューブ材41および設置力増強部材21を第1部材11に取り付け、チューブ材42および設置力増強部材22を第2部材12に取り付けた状態で、第1部材11および第2部材12を、分割すること、または、組み立てることが可能である。なお、チューブ材41および42は、特許請求の範囲の「第2弾性部材」の一例である。
また、第2実施形態では、第1部材11に設けられたチューブ材41と、第2部材12に設けられたチューブ材42とは、平面視において(Z方向に見て)、互いに端部がずれた状態で配置されている。具体的には、図13〜図15に示すように、チューブ材42は、Y方向において、チューブ材41に対して外側に配置されている。つまり、Y2側に配置されたチューブ材41は、チューブ材42に対してY2側に配置されている。また、Y1側に配置されたチューブ材41は、チューブ材42に対してY1側に配置されている。これにより、チューブ材41のX1側の端部と、チューブ材42のX2側の端部とが合わさることなくオフセットされる。また、チューブ材41のX2側の端部と、チューブ材42のX1側の端部とが合わさることなくオフセットされる。
また、第2実施形態では、図13に示すように、ガイド部材5は、設置力増強部材2の底面に配置されている。ガイド部材5は、チューブ材4をガイドするために設けられている。具体的には、図13〜図15に示すように、ガイド部材5は、平面視において(Z方向に見て)、チューブ材4の内側に隣接して配置されている。つまり、ガイド部材5は、チューブ材4の平面方向(XY方向)の移動を規制するように構成されている。また、ガイド部材5は、設置力増強部材2に、接着層を介して貼りつけられている。また、ガイド部材5は、スポンジ材により形成されている。たとえば、ガイド部材5は、設置力増強部材2と同様のスポンジ材により形成されている。
また、ガイド部材5は、チューブ材4よりも大きい幅を有する。たとえば、ガイド部材5は、設置力増強部材2の1/3程度の幅を有する。また、ガイド部材5は、チューブ材4よりも小さい高さを有する。たとえば、ガイド部材5は、3mm以上5mm以下の高さを有する。
ガイド部材5は、図13に示すように、分割可能に構成されている。具体的には、ガイド部材5は、第1部材11(設置力増強部材21)に取り付けられるガイド部材51と、第2部材12(設置力増強部材22)に取り付けられるガイド部材52とに分割可能である。つまり、ガイド部材51、チューブ材41および設置力増強部材21を第1部材11に取り付け、ガイド部材52、チューブ材42および設置力増強部材22を第2部材12に取り付けた状態で、第1部材11および第2部材12を、分割すること、または、組み立てることが可能である。
なお、第2実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
(第2実施形態の効果)
第2実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第2実施形態では、上記第1実施形態と同様に、設置力増強部材2の底面に配置され、設置力増強部材2よりも低い吸水率を有し、設置力増強部材2よりも柔らかいチューブ材4を設ける。これにより、浸水を効果的に抑制することができる。
また、第2実施形態では、上記のように、設置力増強部材2の底面に、平面視において、チューブ材4の内側に、チューブ材4をガイドするガイド部材5を設ける。これにより、チューブ材4が平面方向(XY方向)にずれるのをガイド部材5により抑制することができる。
なお、第2実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
[第3実施形態]
次に、図16および図17を参照して、本発明の第3実施形態について説明する。この第3実施形態では、チューブ材が分割可能に構成されている上記第1および第2実施形態とは異なり、1つのチューブ材を含む構成の例について説明する。
(ウォーターフェンスの構成)
本発明の第3実施形態によるウォーターフェンス300は、図16および図17に示すように、ウォーターフェンス本体部1と、設置力増強部材2とを備えている。また、ウォーターフェンス本体部1には、自吸機能を有したポンプ3(図1参照)が接続されている。また、ウォータフェンス300は、設置力増強部材2の底面に配置されたチューブ材4を備えている。なお、設置力増強部材2は、特許請求の範囲の「第1弾性部材」の一例であり、ポンプ3は、特許請求の範囲の「吸水装置」の一例である。また、チューブ材4は、特許請求の範囲の「第2弾性部材」の一例である。
ここで、第3実施形態では、図16に示すように、設置力増強部材2は、第1部材11および一対の第2部材12に跨って一体的に設けられている。つまり、第1および第2実施形態では、設置力増強部材2が分割可能であり複数の部材により構成されているのに対して、第3実施形態では、設置力増強部材2は、1つの部材により構成されている。
また、第3実施形態では、チューブ材4は、設置力増強部材2の底面に配置されている。また、チューブ材4は、設置力増強部材2よりも低い吸水率を有するとともに、設置力増強部材2よりも柔らかい。また、チューブ材4は、一つながりに形成されている。つまり、チューブ材4は、1本の管状部材が設置力増強部材2に沿って環状に配置されている。また、チューブ材4は、設置力増強部材2に、接着層を介して貼りつけられている。また、チューブ材4は、設置力増強部材2の略中央に沿って略ロ字形状に配置されている。
なお、第3実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
(第3実施形態の効果)
第3実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第3実施形態では、上記第1実施形態と同様に、設置力増強部材2の底面に配置され、設置力増強部材2よりも低い吸水率を有し、設置力増強部材2よりも柔らかいチューブ材4を設ける。これにより、浸水を効果的に抑制することができる。
また、第3実施形態では、チューブ材4を一体的に設けることによって、部品点数が増加するのを抑制することができる。
なお、第3実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
[第4実施形態]
次に、図18および図19を参照して、本発明の第4実施形態について説明する。この第4実施形態では、チューブ材およびガイド部材が分割可能に構成されている上記第2実施形態とは異なり、1つのチューブ材および1つのガイド部材を含む構成の例について説明する。
(ウォーターフェンスの構成)
本発明の第4実施形態によるウォーターフェンス400は、図18および図19に示すように、ウォーターフェンス本体部1と、設置力増強部材2とを備えている。また、ウォーターフェンス本体部1には、自吸機能を有したポンプ3(図1参照)が接続されている。また、ウォータフェンス400は、設置力増強部材2の底面に配置されたチューブ材4およびガイド部材5を備えている。なお、設置力増強部材2は、特許請求の範囲の「第1弾性部材」の一例であり、ポンプ3は、特許請求の範囲の「吸水装置」の一例である。また、チューブ材4は、特許請求の範囲の「第2弾性部材」の一例である。
ここで、第4実施形態では、図18に示すように、設置力増強部材2は、第1部材11および一対の第2部材12に跨って一体的に設けられている。つまり、第1実施形態では、設置力増強部材2が分割可能であり複数の部材により構成されているのに対して、第4実施形態では、設置力増強部材2は、1つの部材により構成されている。
また、第4実施形態では、チューブ材4は、設置力増強部材2の底面に配置されている。また、チューブ材4は、設置力増強部材2よりも低い吸水率を有するとともに、設置力増強部材2よりも柔らかい。また、チューブ材4は、一つながりに形成されている。つまり、チューブ材4は、1本の管状部材が設置力増強部材2に沿って環状に配置されている。また、チューブ材4は、設置力増強部材2に、接着層を介して貼りつけられている。また、チューブ材4は、設置力増強部材2の略中央に沿って略ロ字形状に配置されている。
また、第4実施形態では、ガイド部材5は、設置力増強部材2の底面に配置されている。また、ガイド部材5は、チューブ材4をガイドするために設けられている。また、ガイド部材5は、一つながりに形成されている。つまり、ガイド部材5は、設置力増強部材2に沿ってチューブ材4の内側に環状に配置されている。また、ガイド部材5は、設置力増強部材2に、接着層を介して貼りつけられている。
なお、第4実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
(第4実施形態の効果)
第4実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
第4実施形態では、上記第1実施形態と同様に、設置力増強部材2の底面に配置され、設置力増強部材2よりも低い吸水率を有し、設置力増強部材2よりも柔らかいチューブ材4を設ける。これにより、浸水を効果的に抑制することができる。
また、第4実施形態では、ガイド部材5を一体的に設けることによって、部品点数が増加するのを抑制することができる。
なお、第4実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
(変形例)
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。
たとえば、上記第1〜第4実施形態では、チューブ材(第2弾性部材)が中空形状を有する管状部材により構成されている例を示したが、本発明はこれに限らない。本発明では、第2弾性部材は、中実形状の部材であってもよい。また、第2弾性部材は、ゴム以外の材料により形成されていてもよい。
また、上記第1実施形態では、第2部材のチューブ材の端部をY方向における外側に曲げて、第1部材のチューブ材に対して端部がずれるように配置した例を示したが、本発明はこれに限らない。本発明では、第2部材のチューブ材の端部をY方向における内側に曲げて、第1部材のチューブ材に対して端部がずれるように配置してもよい。
また、上記第2および第4実施形態では、ガイド部材を設置力増強部材(第1弾性部材)に貼り付ける構成の例を示したが、本発明はこれに限らない。本発明では、ガイド部材と第1弾性部材とを一体的に形成してもよい。
また、上記第1〜第4実施形態では、ウォーターフェンスが一対の第2部材を備える構成の例を示したが、本発明はこれに限らない。本発明では、第1部材を挟むように一体の第2部材を配置してもよいし、第1部材の一方側のみに第2部材を配置してもよい。また、ウォーターフェンスが3つ以上の第2部材を備えていてもよい。
また、上記第1〜第4実施形態では、ウォーターフェンスが直線的に形成されている構成の例を示したが、本発明はこれに限らない。本発明では、ウォーターフェンスが折れ曲がるように形成されていてもよい。
また、上記第1〜第4実施形態では、ウォーターフェンスに入れる重りとしてペットボトルを用いた例を示したが、本発明はこれに限らない。本発明では、ペットボトル以外の部材を重りとして用いてもよい。たとえば、バーベルや石などを重りとして用いてもよい。
また、上記第1〜第4実施形態では、第1部材の上方にパイプ(吸水装置取付部)を挿入する構成の例を示したが、本発明はこれに限らない。本発明では、第1部材にパイプを挿入せずに、吸水装置と接続してもよい。つまり、第1部材に吸水装置取付部を一体的に設けてもよい。また、第1部材の下方にパイプを挿入しなくてもよい。
また、上記第1〜第4実施形態では、第1部材にパイプ14と、パイプ15の2つを挿入する構成の例を示したが、本発明はこれに限らない。本発明では、第1部材に挿入するパイプを、設置面にまで届く長さを有するL字状の一本のパイプで構成してもよい。
また、上記第1〜第4実施形態では、設置力増強部材(第1弾性部材)が、1層により形成されている例を示したが、本発明はこれに限らない。本発明では、第1弾性部材を2層以上により形成してもよい。
たとえば、第1弾性部材を1層により形成した場合、第1弾性部材を、気孔率80%〜90%程度のスポンジ材により形成してもよい。また、第1弾性部材を、吸水率が大きい材料により形成してもよい。たとえば、第1弾性部材を、PVA(ポリビニールアルコール)製のスポンジ材により形成してもよい。
また、上記第1〜第4実施形態では、チューブ材(第2弾性部材)が、1層により形成されている例を示したが、本発明はこれに限らない。本発明では、第2弾性部材を2層以上により形成してもよい。
また、上記第1〜第4実施形態では、吸水装置として自吸式のポンプを用いる例を示したが、本発明はこれに限らない。本発明では、自吸式に限らず、吸水機能を有するポンプであれば特に限定されない。また、真空ポンプや掃除機などの真空吸引方式の吸引装置を用いてもよい。