以下、本発明の例示的な実施形態が開示される。以下に示される実施形態の構成、ならびに当該構成によってもたらされる作用および結果(効果)は、一例である。本発明は、以下の実施形態に開示される構成以外によっても実現可能である。また、本発明によれば、構成によって得られる種々の効果(派生的な効果も含む)のうち少なくとも一つを得ることが可能である。
図1は、システム1の概略構成図である。システム1は、マイクロコンピュータ20や、アクチュエータ30、電源40、スイッチング素子50、モニタ回路60等を備えている。
マイクロコンピュータ20は、マイクロコントローラや、集積回路と称されうる。マイクロコンピュータ20は、コントローラの一例である。
アクチュエータ30は、通電により作動する電動アクチュエータの一例である。アクチュエータ30は、例えば、電磁ソレノイドを有した油圧弁(電磁弁)であり、具体的には、ブレーキシステムや、自動変速機等で用いられるソレノイド弁等である。なお、アクチュエータ30は、電磁ソレノイドを有した油圧弁とは異なる電動アクチュエータであってもよい。
電源40は、アクチュエータ30が作動する電力を供給する。電源40は、例えば、定電圧電源であり、具体的には、蓄電池(二次電池)や、コンデンサ等である。
スイッチング素子50は、入力された制御信号(制御信号)に応じてオン状態とオフ状態とを切り替えることにより、アクチュエータ30の作動状態を切り替える。スイッチング素子50は、例えば、FET(field effect transistor)である。図1のシステム1では、電源40、アクチュエータ30、およびスイッチング素子50が、アクチュエータ30毎の駆動経路70において電気的に直列に接続されている。また、スイッチング素子50のゲート(入力端子、制御端子)は、制御経路80を介してマイクロコンピュータ20と電気的に接続されている。このような回路において、マイクロコンピュータ20から制御経路80を介してスイッチング素子50に制御信号が入力されると、スイッチング素子50は、オフ状態からオン状態へ切り替わり、駆動経路70において、電源40から、アクチュエータ30、スイッチング素子50を経由して、グラウンドGに電流が流れる。このとき、アクチュエータ30は通電され、作動状態となる。他方、制御信号の入力が解除されると、スイッチング素子50は、オン状態からオフ状態へ切り替わり、アクチュエータ30への通電が解除され、アクチュエータ30は非作動状態となる。なお、駆動経路70における、アクチュエータ30や、スイッチング素子50の配置は、図1の例には限定されない。また、スイッチング素子50は、FETとは異なる素子であってもよい。
図2は、モニタ回路60の回路図である。図1に示されるように、モニタ回路60は、検出経路90を介してマイクロコンピュータ20と電気的に接続されている。モニタ回路60は、マイクロコンピュータ20内に設けられる第二の検出部230(図3参照)による信号検出(モニタリング)がより好適に実行されるよう、設けられている。モニタ回路60は、図2に示されるように、例えば、分圧抵抗R1,R2と、コンデンサCとを有する。分圧抵抗R1,R2は、アクチュエータ30とグラウンドGとの間に直列に設けられている。検出経路90は、分圧抵抗R1,R2の間の中間点60cと接続されている。コンデンサCは、中間点60cとグラウンドGとの間に、分圧抵抗R2と並列に設けられている。このようなモニタ回路60の構成により、マイクロコンピュータ20には、中間点60cの電位、すなわち分圧抵抗R1,R2による電源40の電圧の分圧が、入力される。これにより、マイクロコンピュータ20の電源電圧が電源40の電圧よりも低い場合にあっても、第二の検出部230はアクチュエータ30の通電状態を検出することができる。なお、分圧回路は、コンデンサによって分圧を得る回路であってもよい。また、モニタ回路60では、分圧抵抗R1とコンデンサCとによって、低域通過フィルタ、すなわち高域遮断フィルタ(積分回路)が構成されている。これにより、第二の検出部230による高周波ノイズ成分の検出が抑制されている。
図1に示されるように、システム1は、複数の並列なアクチュエータ30(31〜33)を含む。図1には、三つのアクチュエータ31〜33のみが示されているが、アクチュエータ30の数は、四つ以上であってもよい。
また、スイッチング素子50(51〜53)およびモニタ回路60(61〜63)は、アクチュエータ30(31〜33)のそれぞれに対応して設けられている。図1には、三つのスイッチング素子51〜53およびモニタ回路61〜63のみが示されているが、スイッチング素子50およびモニタ回路60の数は、四つ以上であってもよい。
それぞれスイッチング素子50と接続された制御経路80は、マイクロコンピュータ20の入出力端子20a(入出力兼用端子)と電気的に接続されている。また、モニタ回路60がそれぞれ設けられた検出経路90は、マイクロコンピュータ20の入力端子20b(入力専用端子)と電気的に接続されている。なお、端子は、ポートと称されうる。入出力端子20aは、端子の一例である。
また、マイクロコンピュータ20や、アクチュエータ30、電源40、スイッチング素子50、モニタ回路60等は、ECU100(electronic control unit)に含まれてもよい。ECU100は、制御装置の一例である。
図3は、マイクロコンピュータ20の概略構成図である。マイクロコンピュータ20は、制御部200や、制御信号出力部210、第一の検出部220、第二の検出部230等を有する。
制御信号出力部210は、スイッチング素子50に向けた制御信号を出力する。制御信号出力部210は、入出力端子20aおよび制御経路80を介して、スイッチング素子50と電気的に接続されている。よって、制御信号出力部210から出力された制御信号は、入出力端子20aおよび制御経路80を介して、スイッチング素子50に入力される。制御信号は、駆動信号と称されうる。
マイクロコンピュータ20は、複数の制御信号出力部210(211〜213)を含む。図3には、三つの制御信号出力部211〜213のみが示されているが、制御信号出力部210の数は、四つ以上であってもよい。制御信号出力部210のそれぞれは、一つのスイッチング素子50に対応している。
第一の検出部220は、入出力端子20aと電気的に接続され、入出力端子20a、ひいては制御経路80の電気的な特性、例えば電位を検出する。第一の検出部220は、例えばコンパレータを有し、入出力端子20aおよび制御経路80の電位が第一の閾値よりも大きい場合と小さい場合とで異なる第一の検出信号を、出力する。第一の検出信号は、例えば、入出力端子20aの電位が第一の閾値よりも大きい場合は、ハイレベル「1」に設定され、入出力端子20aの電位が第一の閾値よりも小さい場合は、ローレベル「0」に設定され、入出力端子20aの電位が第一の閾値と同じである場合は、ローレベル「0」に設定される。第一の検出信号は、制御部200に入力される。
マイクロコンピュータ20は、複数の第一の検出部220(221〜223)を含む。図3には、三つの第一の検出部221〜223のみが示されているが、第一の検出部220の数は、四つ以上であってもよい。第一の検出部220のそれぞれは、一つの入出力端子20aおよび一つの制御経路80に対応している。
第二の検出部230は、入力端子20bと電気的に接続され、入力端子20b、ひいては駆動経路70の電気的な特性、例えば電位を検出する。第二の検出部230は、例えばコンパレータを有し、駆動経路70の電位が第二の閾値よりも大きい場合と小さい場合とで異なる第二の検出信号を、出力する。第二の検出信号は、例えば、入力端子20bの電位が第二の閾値よりも大きい場合は、ハイレベル「1」に設定され、入力端子20bの電位が第二の閾値よりも小さい場合は、ローレベル「0」に設定され、入力端子20bの電位が第二の閾値と同じである場合は、ローレベル「0」に設定される。検出信号は、制御部200に入力される。
マイクロコンピュータ20は、複数の第二の検出部230(231〜233)を含む。図3には、三つの第二の検出部231〜233のみが示されているが、第二の検出部230の数は、四つ以上であってもよい。第二の検出部230のそれぞれは、入力端子20b、一つのモニタ回路60、一つの駆動経路70、一つのスイッチング素子50、および一つのアクチュエータ30に対応している。
制御部200は、通常制御部201、自己診断制御部202、第一の異常判断部203、第二の異常判断部204、および出力制御部205を有する。制御部200(マイクロコンピュータ20)は、不図示のCPU(central processing unit)や、コントローラ、RAM(random access memory)、ROM(read only memory)、フラッシュメモリ(不揮発性のメモリ)等を有することができる。制御部200は、インストールされ、ロードされたプログラムにしたがって処理を実行し、各機能を実現することができる。この場合、プログラムにしたがって処理が実行されることにより、制御部200は、通常制御部201、自己診断制御部202、第一の異常判断部203、第二の異常判断部204、および出力制御部205等として機能することができる。プログラムは、ROMやフラッシュメモリ等にインストールされる。なお、上記各部の機能の少なくとも一部は、例えば、ASIC(application specific integrated circuit)や、FPGA(field programmable gate array)、DSP(digital signal processor)、PLD(programmable logic device)等のハードウエアによって実現されてもよい。なお、メモリは、マイクロコンピュータ20とは別に設けられてもよい。
通常制御部201は、システム1の通常の作動状態における制御信号出力部210の制御、ひいてはスイッチング素子50およびアクチュエータ30の制御(通常制御)を実行する。
自己診断制御部202は、例えば、通常制御部201による通常制御が実行される前や、入力された指示信号等に基づいて、制御信号出力部210の制御、ひいてはスイッチング素子50およびアクチュエータ30の制御(自己診断制御)を実行する。自己診断制御におけるスイッチング素子50の作動時間は、通常制御におけるスイッチング素子50の作動時間よりも短く設定される。よって、自己診断制御では、アクチュエータ30の作動量は通常制御時よりも少ないか、あるいはアクチュエータ30は殆ど作動しない。
第一の異常判断部203は、自己診断制御において動作し、第一の検出部220による検出結果、すなわち第一の検出信号に基づいて、システム1が第一の異常状態(短絡が発生した状態)であるか否かを判断する。
第二の異常判断部204は、自己診断制御および通常制御において動作し、第二の検出部230による検出結果、すなわち第二の検出信号に基づいて、システム1が第二の異常状態(例えば、アクチュエータ30への電力供給不足)であるか否かを判断する。
出力制御部205は、第一の異常判断部203においてシステム1が第一の異常状態であると判断された場合、および第二の異常判断部204においてシステム1が第二の異常状態であると判断された場合において、異常を示す出力を実行するよう、出力部2を制御する。出力部2は、例えば、表示出力部や音声出力部である。表示出力部は、例えば、LED(light emitting diode)や、ディスプレイ、ランプ等であり、音声出力部は、例えば、スピーカ等である。複数の出力部2が設けられた場合や、出力部2が、複数の出力形態を取り得るよう構成されたような場合にあっては、出力制御部205は、第一の異常状態と第二の異常状態とで出力を実行する出力部2や出力部2における出力形態が異なるよう、出力部2を制御してもよい。
図4〜6は、自己診断制御における各信号の経時変化を示す。図4は、正常状態における各信号の経時変化であり、図5は、第一の異常状態における各信号の経時変化であり、図6は、第二の異常状態における各信号の経時変化である。
図4〜6において、Vd1,Vd2,Vd3は、制御信号の電位である。制御信号は、スイッチング素子50をオフ状態からオン状態に切り替える。電位Vd1は、スイッチング素子51と接続される入出力端子20a1(図3参照)の電位であり、電位Vd2は、スイッチング素子52と接続される入出力端子20a2の電位であり、電位Vd3は、スイッチング素子53と接続される入出力端子20a3の電位である。
図4〜6に示されるように、制御信号出力部211は、時刻t1から時間Tの間、制御信号を出力し、これに伴い、電位Vd1がハイレベルとなっている。制御信号出力部212は、時刻t2から時間Tの間、制御信号を出力し、これに伴い、電位Vd2がハイレベルとなっている。また、制御信号出力部213は、時刻t3から時間Tの間、制御信号を出力し、これに伴い、電位Vd3がハイレベルとなっている。
図4〜6に示されるように、制御信号出力部210、すなわち複数の制御信号出力部211〜213は、複数のスイッチング素子50(51〜53)に、選択的に制御信号を出力している。換言すれば、制御信号出力部210は、各スイッチング素子50に、時間をずらして、すなわち異なるタイミングで、順次、制御信号を出力している。各スイッチング素子50に制御信号が順次出力される間隔は、例えば一定であってもよいし、それぞれ異なってもよい。なお、図4〜6では、三つのスイッチング素子51〜53および三つのアクチュエータ31〜33に関連した信号の経時変化のみが示されているが、スイッチング素子50およびアクチュエータ30の数が四つ以上である場合にあっても、図4〜6と同様の信号の経時変化が得られる。
図4〜6において、Vm11,Vm12,Vm13は、入出力端子20aの電位である。電位Vm11は、スイッチング素子51と接続される入出力端子20a1(図3参照)の電位であり、電位Vm12は、スイッチング素子52と接続される入出力端子20a2の電位であり、電位Vm13は、スイッチング素子53と接続される入出力端子20a3の電位である。
入出力端子20a(20a1〜20a3)は、制御信号出力部210による制御信号の出力と、第一の検出部220による検出における信号の入力とで共用されている。よって、図4に示されるように、正常状態である場合、自己診断制御中の最初から最後まで、電位Vm11は、電位Vd1と同じであり、電位Vm12は、電位Vd2と同じであり、電位Vm13は、電位Vd3と同じである。
また、入出力端子20aが共用されているため、本実施形態では、制御信号が出力されている状態、すなわち図4〜6において電位Vd1,Vd2,Vd3が高い状態では、第一の検出部220は作動しない。よって、図4〜6では、それぞれの第一の検出部220によって電位Vm11,Vm12,Vm13を検出しない区間は、破線で示されている。換言すれば、第一の検出部220は、それぞれが接続されている入出力端子20aから制御信号が出力されていない状態において、入出力端子20aの電気的な特性を検出する。
図4〜6において、Vm21,Vm22,Vm23は、入力端子20bの電位である。電位Vm21は、モニタ回路61と接続される入力端子20b1(図3参照)の電位であり、電位Vm22は、モニタ回路62と接続される入力端子20b2の電位であり、電位Vm23は、モニタ回路63と接続される入力端子20b3の電位である。
正常状態である場合、制御信号に応じてスイッチング素子50がオン状態であるときに、駆動経路70の電位が低くなる。よって、図4に示されるように、正常状態である場合、電位Vm21は、電位Vd1に応じて変動する。すなわち、電位Vm21は、電位Vd1が高くなるのに応じて低くなり、電位Vd1が低くなるのに応じて高くなる。ただし、上述したように、モニタ回路60には、低域通過フィルタ(積分回路)が含まれているため、電位Vm21の変動は、電位Vd1の変動に対して僅かに遅れる。電位Vm22,Vm23の変動も電位Vm21の変動と同様である。
図5には、第一の異常状態における各信号の経時変化が示されている。図5の第一の異常状態では、スイッチング素子51と電気的に接続された入出力端子20a1と、スイッチング素子52と電気的に接続された入出力端子20a2とが、短絡している。この場合、互いに隣接した二つの入出力端子20a1,20a2が電気的に接続されているため、電位Vm11と電位Vm12とが同じになる。なお、図1,3から明らかとなるように、入出力端子20a2は、入出力端子20a1と隣接している。
したがって、図5中の破線長円I1に示されるように、電位Vm11において、正常状態では検出されない経時変化が生じる。スイッチング素子51と接続された入出力端子20a1の電位Vm11の、破線長円I1における上昇は、スイッチング素子52と接続された入出力端子20a2から出力された制御信号による電位Vd2の変化に起因する。換言すれば、この状態では、スイッチング素子52を作動させる制御信号が出力された入出力端子20a2とは別の入出力端子20a1の電位が、当該制御信号に応じて変化している。また、電位Vm21においても、正常状態では検出されない経時変化が生じる。入出力端子20a1と入出力端子20a2との短絡、すなわち、スイッチング素子51に繋がる制御経路80とスイッチング素子52に繋がる制御経路80との短絡に伴い、スイッチング素子52を作動させる制御信号により、スイッチング素子52とともにスイッチング素子51もオン状態となる。したがって、電位Vm21は、電位Vd2が高くなるのに応じて低くなり、電位Vd2が低くなるのに応じて高くなる。
また、この場合、図5中の破線長円I2に示されるように、電位Vm12においても、正常状態では検出されない経時変化が生じる。スイッチング素子52と接続された入出力端子20a2の電位Vm12の、破線長円I2における上昇は、スイッチング素子51と接続された入出力端子20a1から出力された制御信号による電位Vd1の変化に起因する。換言すれば、この状態では、スイッチング素子51を作動させる制御信号が出力された入出力端子20a1とは別の入出力端子20a2の電位が、当該制御信号に応じて変化している。また、同様に、電位Vm22においても、正常状態では検出されない経時変化が生じる。入出力端子20a1と入出力端子20a2との短絡、すなわち、スイッチング素子51に繋がる制御経路80とスイッチング素子52に繋がる制御経路80との短絡に伴い、スイッチング素子51を作動させる制御信号により、スイッチング素子51とともにスイッチング素子52もオン状態となる。したがって、電位Vm22は、電位Vd1が高くなるのに応じて低くなり、電位Vd1が低くなるのに応じて高くなる。
上述した図5に示されるような現象を利用して、第一の異常判断部203は、第一の検出部220の検出結果に基づいて、複数の入出力端子20a間の短絡に基づく第一の異常状態であるか否かを判断することができる。すなわち、制御信号が出力されていない入出力端子20aと接続されている第一の検出部220において、第一の閾値よりも高い電位が検出された場合、第一の異常判断部203は、第一の異常状態が生じていると判断することができる。
また、第一の異常状態では、第一の閾値よりも高い電位が検出された第一の検出部220と電気的に接続されている入出力端子20aと、当該入出力端子20aとは別の、制御信号が出力されていた入出力端子20aとが、短絡していることになる。よって、第一の異常判断部203は、第一の検出部220において第一の閾値よりも高い電位が検出されたときに制御信号を出力していた制御信号出力部210を特定することにより、互いに短絡されている入出力端子20aを特定することができる。
具体的に、図5の例の破線長円I1は、第一の検出部221において、入出力端子20a1を共用している制御信号出力部211から制御信号が出力されていないタイミングで、第一の閾値よりも高い電位が検出された場合である。この場合、当該タイミングでは制御信号出力部212から制御信号が出力されているため、第一の異常判断部203は、当該制御信号出力部212と接続されている入出力端子20a2と、第一の検出部221と接続されている入出力端子20a1との短絡を、検出することができる。
また、図5の例の破線長円I2は、第一の検出部222において、入出力端子20a2を共用している制御信号出力部212から制御信号が出力されていないタイミングで、第一の閾値よりも高い電位が検出された場合である。この場合、当該タイミングでは制御信号出力部211から制御信号が出力されているため、第一の異常判断部203は、当該制御信号出力部211と接続されている入出力端子20a1と、第一の検出部222と接続されている入出力端子20a2との短絡を、検出することができる。
このような複数の入出力端子20a間の短絡は、互いに隣接する入出力端子20a間で生じる場合が多い。このため、第一の異常判断部203は、制御信号が出力されている入出力端子20aと隣接する入出力端子20aの電位を検出する第一の検出部220の検出結果により、第一の異常状態であるか否かを判断してもよい。これにより、第一の異常判断部203の演算負荷を減らすことができる。
図7は、制御信号を出力している制御信号出力部210に対応して、第一の異常判断部203が第一の異常判断の対象とする、第一の検出部220を示す表である。制御信号出力部211と接続された入出力端子20a1には、入出力端子20a2が隣接している。よって、第一の異常判断部203は、図7に示されるように、制御信号出力部211が制御信号を出力している場合にあっては、入出力端子20a2と接続された第一の検出部222の検出結果に基づいて、第一の異常状態であるか否かを判断する。なお、入出力端子20a1は、列の端部に位置されるため、隣接している入出力端子20aは、入出力端子20a2のみである。同様に、制御信号出力部212と接続された入出力端子20a2には、入出力端子20a1,20a3が隣接している。よって、第一の異常判断部203は、制御信号出力部212が制御信号を出力している場合にあっては、第一の検出部221,223の検出結果に基づいて、第一の異常状態であるか否かを判断する。同様に、制御信号出力部21iと接続された入出力端子20aiには、入出力端子20a(i−1)と、入出力端子20a(i+1)とが隣接している。ここで、iは、2以上n−1以下の整数であり、入出力端子20aの並ぶ順であり、各符号の数の1桁目である。また、nは、入出力端子20a(アクチュエータ30およびスイッチング素子50)の個数である。よって、第一の異常判断部203は、制御信号出力部21iが制御信号を出力している場合にあっては、第一の検出部22(i−1),22(i+1)の検出結果に基づいて、第一の異常状態であるか否かを判断する。また、入出力端子20anは、列の端部に位置されるため、隣接している入出力端子20aは、入出力端子20a(n−1)のみである。
複数の入出力端子20a間(あるいは複数の制御経路80間)の短絡は、例えば、はんだ接合部同士の連結等の接合不良や、導電性物質の付着等によって起こりうる。
図6には、駆動経路70において異常が生じている第二の異常状態における各信号の経時変化が示されている。図6の例では、破線長円I3に示されるように、電位Vm23において、通常状態では生じない経時変化が生じている。具体的には、スイッチング素子53の作動により正常状態では生じるはずの入力端子20bの電位の下降が、生じていない。スイッチング素子50が正常にオフ状態からオン状態に変化した場合には、制御信号の電位Vd3の変化に応じて、駆動経路70の電位、すなわち入力端子20b3の電位が変化するはずである。よって、第二の異常判断部204は、例えば、制御信号の出力対象であるスイッチング素子50(図6の例では、スイッチング素子53)が設けられている駆動経路70の電位Vm2i(図6の例では、電位Vm23)が、第二の閾値よりも高い場合に、第二の異常状態であると判断することができる。第二の異常状態は、例えば、電源40からアクチュエータ30へ所要の電力が供給されない状態である。なお、第二の異常判断部204は、制御信号の出力対象であるスイッチング素子50が設けられている駆動経路70の電位Vm2iが、第二の閾値よりも低い場合や、第二の閾値と同じである場合には、第二の異常状態では無いと判断することができる。
また、マイクロコンピュータ20は、一つの入出力端子20aから一つのスイッチング素子50の制御信号が出力されている時間T(図4参照)の間に、当該制御信号が出力された入出力端子20aとは別の入出力端子20aの電位の第一の検出部220による検出と、当該スイッチング素子50の作動に基づくアクチュエータ30の通電状態の第二の検出部230による検出と、を実行することができる。よって、本実施形態によれば、例えば、全ての第一の検出部220による検出を順次実行した後に、全ての第二の検出部230による検出を順次実行するような場合に比べて、第一の検出部220による検出と、第二の検出部230による検出とを、より迅速にあるいはより効率良く実行することができる。なお、時間Tにおける第一の検出部220による検出と第二の検出部230による検出とは、並行して実行されてもよいし、順次実行されてもよい。順次実行される場合、どちらが先でもよい。
なお、システム1が、自己診断制御において、第一の検出部220による検出のみを実行する場合、モニタ回路60内の低域通過フィルタ(積分回路)による波形の遅れや鈍りを考慮する必要が無いため、第二の検出部230による検出も実行する場合に比べて、制御信号のパルス幅(時間T)をより短く設定することができる。
以上、説明したように、本実施形態では、例えば、第一の異常判断部203は、第一の検出部220によって検出された、制御信号が出力された入出力端子20aとは別の入出力端子20aの電位が、第一の閾値よりも高い場合に、第一の異常状態であると判断する。よって、本実施形態によれば、例えば、比較的簡素な構成および制御によって、第一の異常状態であること、すなわち複数の入出力端子20a間の短絡を、検出することができる。
また、本実施形態では、例えば、制御信号が出力された入出力端子20aとは別の入出力端子20aは、制御信号が出力された入出力端子20aと隣接した入出力端子20aである。よって、本実施形態によれば、例えば、別の全ての入出力端子20aの電位を検出する場合に比べて、演算負荷を減らすことができる。
また、本実施形態では、例えば、第二の異常判断部204は、第二の検出部230の電位の検出結果に基づいて、第二の異常状態であるか否かを判断することができる。よって、本実施形態によれば、制御部200(マイクロコンピュータ20、ECU100)は、第一の異常状態であるか否かに加えて、第二の異常状態であるか否か、すなわち、アクチュエータ30(電動アクチュエータ)に所要の電力が供給されない状態であるか否かも、判断することができる。
また、本実施形態では、例えば、制御信号出力部210が複数のスイッチング素子50の中の一つを作動させる制御信号を出力した状態で、当該制御信号が出力された入出力端子20aとは別の入出力端子20aの電位の第一の検出部220による検出と、スイッチング素子の作動に基づくアクチュエータ30(電動アクチュエータ)の通電状態の第二の検出部230による検出と、が実行される。よって、本実施形態によれば、第一の検出部220による検出と、第二の検出部230による検出とを、より迅速にあるいはより効率良く実行することができる。
以上、本発明の実施形態が例示されたが、上記実施形態は一例であって、発明の範囲を限定することは意図していない。上記実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、組み合わせ、変更を行うことができる。また、各構成要素や、数値、条件等は、適宜に変更して実施することができる。