JP2017197876A - 積層体の製造方法および製造装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】表面積の大きな不織布を備える積層体の提供【解決手段】第1主面と前記第1主面とは反対側の第2主面とを備える多孔質基材1を準備する第1準備工程と、多孔質基材1を搬送ラインの上流に供給し、下流に向けて搬送する搬送工程201と、第1繊維2aの第1原料液22Aから第1繊維2aを生成させるとともに、第1繊維2aを、搬送される多孔質基材1の第2主面側から第1吸引面を備える第1吸引装置27Aにより吸引しながら、第1主面に堆積させる第1堆積工程202Aと、を具備し、第1吸引面が、少なくとも1つの第1吸引27A開口を備え、第1繊維2aの吸引が、第2主面に第1吸引面の周囲を接触させながら行われる、積層体10Aの製造方法。【選択図】図1
Description
本発明は、不織布が積層された積層体の製造方法および製造装置に関する。
基材に不織布が積層された積層体は、強度が高いため、様々な用途に用いられている。例えば、特許文献1は、基材である不織布と極細繊維を含む不織布とを備える積層体を、空気清浄機の濾材として使用することを提案している。このような積層体は、例えば、基材に、電界紡糸法により極細繊維を堆積させることにより得られる。
極細繊維を用いることにより、形成される不織布の表面積が大きくなる。例えば、積層体を濾材として用いる場合、不織布の表面積が大きくなることにより集塵効率が向上する。しかし、極細繊維を基材に過度に堆積させると、極細繊維同士が密着するため、逆に形成される不織布の表面積が小さくなる。その結果、集塵効率が低下したり、圧力損失が増大する場合がある。
本発明の一局面は、第1主面と前記第1主面とは反対側の第2主面とを備える多孔質基材を準備する第1準備工程と、前記多孔質基材を搬送ラインの上流に供給し、下流に向けて搬送する搬送工程と、第1繊維の第1原料液から前記第1繊維を生成させるとともに、前記第1繊維を、搬送される前記多孔質基材の前記第2主面側から第1吸引面を備える第1吸引装置により吸引しながら、前記第1主面に堆積させる第1堆積工程と、を具備し、前記第1吸引面が、少なくとも1つの第1吸引開口を備え、前記第1繊維の吸引が、前記第2主面に前記第1吸引面の周囲を接触させながら行われる、積層体の製造方法に関する。
本発明の他の一局面は、第1主面と前記第1主面とは反対側の第2主面とを備える多孔質基材を、搬送ラインの上流に供給する基材供給部と、前記基材供給部の下流に配置され、第1原料液から第1繊維を生成させるとともに、前記第1繊維を、搬送される前記多孔質基材の前記第2主面側から吸引しながら、前記第1主面に堆積させる堆積部と、を具備し、前記吸引装置が、前記第2主面にその周囲が接触する吸引面を備え、前記吸引面が、少なくとも1つの吸引開口を備える、積層体の製造装置に関する。
本発明に係る製造方法および製造装置によって得られる積層体は、表面積が大きい不織布を備える。そのため、不織布を積層させた利点が発揮され易くなる。例えば、積層体を濾材として使用する場合、圧力損失が小さくなるとともに、集塵効率が向上する。
本実施形態では、不織布に凹凸を形成することにより、不織布の表面積を拡大する。
多孔質基材に積層される不織布は、例えば、電界紡糸法により、繊維(第1繊維)を多孔質基材上に堆積することにより形成される。電界紡糸法では、第1繊維の原料である第1原料樹脂を溶媒に溶解させた第1原料液に高電圧を印加し、電荷をもった第1原料液をノズルから噴射することにより、第1繊維が生成する。
多孔質基材に積層される不織布は、例えば、電界紡糸法により、繊維(第1繊維)を多孔質基材上に堆積することにより形成される。電界紡糸法では、第1繊維の原料である第1原料樹脂を溶媒に溶解させた第1原料液に高電圧を印加し、電荷をもった第1原料液をノズルから噴射することにより、第1繊維が生成する。
このとき、第1繊維は溶媒を含んだ状態で多孔質基材上に堆積する。そのため、堆積直後の第1繊維は、多孔質基材の表面の凹凸に倣うように撓んだ状態で存在している。しかし、第1繊維の乾燥が進行するに従って第1繊維は収縮し、形成される不織布は凹凸の小さい平坦状になる。つまり、第1繊維を堆積させて形成される不織布に凹凸を付与するためには、外力を加える必要がある。本実施形態では、第1繊維を、高い吸引力で吸引しながら堆積させることにより、得られる不織布に凹凸を形成する。
以下、堆積した第1繊維に含まれる溶媒を加熱により除去する第1実施形態、凹凸を有する多孔質基材を用いる第2実施形態、多孔質基材に凹凸を付与する工程を備える第3実施形態およびこれらの変形例(第4実施形態)について説明する。
(第1実施形態)
[製造方法]
本実施形態に係る積層体の製造方法は、第1主面と第1主面とは反対側の第2主面とを備える多孔質基材を準備する第1準備工程と、多孔質基材を搬送ラインの上流に供給し、下流に向けて搬送する搬送工程と、第1繊維の第1原料液から第1繊維を生成させるとともに、第1繊維を、搬送される多孔質基材の第2主面側から第1吸引面を備える第1吸引装置により吸引しながら、第1主面に堆積させる第1堆積工程と、を具備する。このとき、第1吸引面は、少なくとも1つの第1吸引開口を備えており、第1繊維の吸引は、第2主面に第1吸引面の周囲を接触させながら行われる。
[製造方法]
本実施形態に係る積層体の製造方法は、第1主面と第1主面とは反対側の第2主面とを備える多孔質基材を準備する第1準備工程と、多孔質基材を搬送ラインの上流に供給し、下流に向けて搬送する搬送工程と、第1繊維の第1原料液から第1繊維を生成させるとともに、第1繊維を、搬送される多孔質基材の第2主面側から第1吸引面を備える第1吸引装置により吸引しながら、第1主面に堆積させる第1堆積工程と、を具備する。このとき、第1吸引面は、少なくとも1つの第1吸引開口を備えており、第1繊維の吸引は、第2主面に第1吸引面の周囲を接触させながら行われる。
以下、本実施形態に係る製造方法について、図1〜図5を参照しながら、詳細に説明する。図1は、本実施形態の製造方法が具備する工程の一部を示す概略図である。図2は、本実施形態で得られる積層体を模式的に示す断面図である。図3は、吸引部材の一部を拡大して示す模式図である。図4Aは、第1吸引部材と基材とを示す上面図である。図4Bは、他の第1吸引部材と基材とを示す上面図である。図5は、本実施形態の製造装置を示す概略図である。なお、基材および不織布等に関して、空気清浄機の濾材に適する形態を具体的に説明するが、積層体の用途は、濾材に限定されるものではない。また、図2において、基材繊維および第1繊維の一部を示している。図6および図9も同様である。
(1)準備工程
準備工程では、多孔質基材1を準備する
(多孔質基材)
多孔質基材1は、例えば、製造される積層体10Aを支持する支持体である。多孔質基材1の空隙率は用途等に応じて適宜設定すればよい。多孔質基材1の空隙率は、例えば、60〜90%である。多孔質基材1の形態および材質は特に限定されず、用途に応じて適宜選択すればよい。多孔質基材1として、具体的には、織物、編物、不織布等の繊維構造体が例示できる。なかでも、積層体10Aを濾材として使用する場合、圧力損失の観点から、多孔質基材1は不織布であることが好ましい。不織布は、例えば、スパンボンド法、乾式法(例えば、エアレイド法)、湿式法、メルトブロー法、ニードルパンチ法等により製造される。なかでも、多孔質基材1は、湿式法により製造された不織布であることが好ましい。
準備工程では、多孔質基材1を準備する
(多孔質基材)
多孔質基材1は、例えば、製造される積層体10Aを支持する支持体である。多孔質基材1の空隙率は用途等に応じて適宜設定すればよい。多孔質基材1の空隙率は、例えば、60〜90%である。多孔質基材1の形態および材質は特に限定されず、用途に応じて適宜選択すればよい。多孔質基材1として、具体的には、織物、編物、不織布等の繊維構造体が例示できる。なかでも、積層体10Aを濾材として使用する場合、圧力損失の観点から、多孔質基材1は不織布であることが好ましい。不織布は、例えば、スパンボンド法、乾式法(例えば、エアレイド法)、湿式法、メルトブロー法、ニードルパンチ法等により製造される。なかでも、多孔質基材1は、湿式法により製造された不織布であることが好ましい。
多孔質基材1が不織布である場合、多孔質基材1を構成する基材繊維1aの材質は特に限定されず、例えば、ガラス繊維、セルロース、アクリル樹脂、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリエステル(例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート)、ポリアミド(PA)、あるいはこれらの混合物等が挙げられる。なかでも、支持体として適する点で、基材繊維1aの材質はPETまたはセルロースが好ましい。特に、多孔質基材1は、PETまたはセルロースを80質量%以上の割合で含むことが好ましい。基材繊維1aの平均繊維径D1は特に限定されず、例えば、1μm以上、40μm以下であってもよく、5μm以上、20μm以下であってもよい。
平均繊維径D1とは、基材繊維1aの直径の平均値である。基材繊維1aの直径とは、基材繊維1aの長さ方向に対して垂直な断面の直径である。そのような断面が円形でない場合には、最大径を直径と見なしてよい。また、多孔質基材1を一方の主面の法線方向から見たときの、基材繊維1aの長さ方向に対して垂直な方向の幅を、基材繊維1aの直径と見なしてもよい。平均繊維径D1は、例えば、多孔質基材1に含まれる任意の10本の基材繊維1aの任意の箇所の直径の平均値である。後述する平均繊維径D2およびD3についても同じである。
多孔質基材1の厚みT1は、特に限定されず、例えば、50μm以上、500μm以下であっても良く、150μm以上、400μm以下であってもよい。不織布の厚みTとは、例えば、不織布の任意の10箇所の厚みの平均値である。厚みとは、不織布の2つの主面の間の距離である。多孔質基材1が不織布である場合、その厚みは、不織布の断面を写真に取り、不織布の一方の主面上にある任意の1地点から他方の主面まで、一方の表面に対して垂直な線を引いたとき、この線上にある繊維のうち、最も離れた位置にある2本の繊維の外側(外法)の距離として求められる。他の任意の複数地点(例えば、9地点)についても同様にして不織布の厚みを算出し、これらを平均化した数値を、不織布の厚みとする。上記厚みの算出に際しては、二値化処理された画像を用いてもよい。後述する厚みT2およびT3についても同じである。なお、不織布の厚みが不均一である場合、厚みの大きい地点と小さい地点とが偏りなく含まれるように、任意の10点を選択する。
多孔質基材1の単位面積当たりの質量も特に限定されず、例えば、10g/m2以上、80g/m2以下であってもよく、35g/m2以上、60g/m2以下であってもよい。多孔質基材1の圧力損失は特に限定されない。なかでも、多孔質基材1の初期の圧力損失は、JISB9908形式1の規格に準拠した測定機を用いて測定した場合、1Pa以上、10Pa以下程度であることが好ましい。多孔質基材1の初期の圧力損失がこの範囲であれば、積層体10A全体の圧力損失も抑制される。
(2)搬送工程
後述する第1堆積工程および乾燥工程等は、搬送される多孔質基材1に対して、連続的に行われる。これにより、生産性が向上する。搬送工程では、例えば、図5に示すように、まず、多孔質基材1が搬送ローラ11に供給される。第1堆積工程および乾燥工程において、多孔質基材1は、例えば、搬送ローラ21および搬送ローラ31により搬送される。なお、各搬送ローラ(21、31)に替えて、ベルトあるいはコンベアを用いてもよい。
後述する第1堆積工程および乾燥工程等は、搬送される多孔質基材1に対して、連続的に行われる。これにより、生産性が向上する。搬送工程では、例えば、図5に示すように、まず、多孔質基材1が搬送ローラ11に供給される。第1堆積工程および乾燥工程において、多孔質基材1は、例えば、搬送ローラ21および搬送ローラ31により搬送される。なお、各搬送ローラ(21、31)に替えて、ベルトあるいはコンベアを用いてもよい。
(3)第1堆積工程
本工程では、第1原料液から第1繊維2aが生成される。第1繊維2aは、例えば、電界紡糸法により生成される。電界紡糸法では、第1原料液が放出体23から放出されて、第1繊維2aが生成される。生成された第1繊維2aは、第1溶媒を含んだ状態で、図2(a)に示すように、幾重にも重なるように多孔質基材1の第1主面1X上に堆積し、第1不織布2Aを形成する。本工程において、多孔質基材1は、噴射される第1原料液のターゲットであり、生成する第1繊維2aを収集するコレクタとして機能する。
本工程では、第1原料液から第1繊維2aが生成される。第1繊維2aは、例えば、電界紡糸法により生成される。電界紡糸法では、第1原料液が放出体23から放出されて、第1繊維2aが生成される。生成された第1繊維2aは、第1溶媒を含んだ状態で、図2(a)に示すように、幾重にも重なるように多孔質基材1の第1主面1X上に堆積し、第1不織布2Aを形成する。本工程において、多孔質基材1は、噴射される第1原料液のターゲットであり、生成する第1繊維2aを収集するコレクタとして機能する。
このとき、多孔質基材1の第1主面1Xとは反対側の第2主面1Y側から、第1吸引装置27Aを用いて第1繊維2aを吸引する。これにより、第1繊維2aを多孔質基材1に向かわせる気流Sが発生し、第1繊維2aは基材繊維1aに沿うように堆積する。さらに、堆積した第1繊維2aの少なくとも一部は、多孔質基材1の隙間に侵入する。例えば、多孔質基材1が不織布である場合、第1繊維2aは基材繊維1a同士の間にある隙間に侵入する。
第1繊維2aの吸引は、後述する乾燥工程後において、第1繊維2aが、基材繊維1aの隙間に侵入した状態を維持する圧力以上で行われることが好ましい。これにより、形成される第1不織布2Aの表面には微細な凹凸が形成されて、第1不織布2Aの表面積が大きくなる。よって、得られる積層体10Aを濾材として用いる場合、圧力損失の増大の抑制と集塵効率の向上とが両立する。さらに、積層体10Aを長期間にわたり使用した場合にも、集塵効率が維持されるとともに、圧力損失の増大が抑制される。また、吸引によって、第1繊維2aは伸長される。よって、形成される第1不織布2Aの表面積はさらに拡大し得る。上記圧力とは、例えば、第1吸引装置27Aによって第2主面1Yにかけられる圧力P1である。圧力P1は、第1原料樹脂や紡糸条件、多孔質基材1の空隙率等を考慮して適宜設定すればよい。圧力P1は、例えば、5〜500Paである。
特に、図2に示すように、溶媒が除去された後、第1繊維2aは、基材繊維1aの平均繊維径D1以上の侵入深さで多孔質基材1の内部(以下、内部領域1Rと称す)にまで侵入していることが好ましい。これにより、第1繊維2aは、多孔質基材1の内部領域1Rに存在する基材繊維1aに密着し、接着される。よって、乾燥により収縮した場合にも、第1繊維2aは基材繊維1a同士の間にある隙間に侵入した状態を維持することができる。なお、図2では、内部領域1Rとその他の領域との境界を破線で示し、内部領域1Rをハッチングを付して示している。
このとき、堆積した第1繊維2aの少なくとも一部(図2では、第1繊維2aa)が、内部領域1Rにまで侵入していればよい。例えば、第1繊維2aaの上に堆積する第1繊維2abおよび2acは、多孔質基材1の第1主面1X上に堆積していてもよい。内部領域1Rは、積層体10Aの断面において、多孔質基材1の第1主面1Xの表面の任意の10点から第1主面の法線方向に平均繊維径D1離れた10点を結んでできる線から、第2主面1Yまでの領域である。図2では、第1主面1Xに堆積した第1繊維2aを、第1主面1Xに近い方から順に第1繊維2aa、第1繊維2ab、第1繊維2acとして示す。このとき、例えば、第1繊維2aaと第1繊維2ab、第1繊維2abと第1繊維2acとは、それぞれ点で密着している。なお、第1主面1Xに堆積する第1繊維2aの配置等は、これに限定されない。
第1吸引装置27Aは、真空ポンプ271、バルブ273および第1吸引部材274Aを備える。真空ポンプ271とバルブ273の間には、吸引圧力を高めるためのバッファータンク272が介在している。真空ポンプ271の構造および動作原理は、空気を吸引することができる限り特に限定されず、公知の真空ポンプを用いることができる。吸引は、バルブ273の開閉により制御される。
図3に示すように、第1吸引部材274Aは第1吸引面274Aaを備える。第1吸引面274Aaには、1つまたは2以上の第1吸引開口274Abが設けられている。第1吸引開口274Abはバルブ273に連通しており、その形状は特に限定されない。真空ポンプ271を稼働させるとともに、バルブ273を開くことにより、外部の空気とともに第1繊維2aが第1吸引開口274Abの方に吸引される。
吸引は、第1吸引面274Aaの周囲を第2主面1Yに接触させながら行う。これにより吸引力が高まって、第1繊維2aの少なくとも一部は、多孔質基材1の隙間に侵入することができる。なお、第1吸引面274Aaの全周が、第2主面1Yに接触していなくてもよい。吸引力が高まる点で、吸引は、所定の時間をあけて、間欠的に行うことが好ましい。この場合の吸引の間隔は特に限定されず、例えば、真空ポンプ271内部が所定の圧力になったときに、バルブ273を開いて吸引を行えばよい。
吸引力がさらに高まる点で、第1吸引開口274Abの面積Aa(第1吸引開口274Abが複数ある場合は総面積)は、多孔質基材1の搬送が停止している状態において、第1主面1Xに堆積される第1繊維2aの面積A1(図4A、4B参照)の90%以下であることが好ましい。このような狭い領域を吸引することにより、第1繊維2aの少なくとも一部を、多孔質基材1の隙間、さらには内部領域1Rにまで侵入させ易くなる。第1吸引開口274Abの面積Aaは、面積A1の10〜90%であることが好ましく、20〜50%であることがより好ましい。なお、図4Aおよび4Bでは、多孔質基材1の第1吸引面274Aaに対向する部分を切り欠いて示している。
第1吸引開口274Abの形状は、多孔質基材1を均等に吸引できる限り、特に限定されない。特に、多孔質基材1に搬送方向Dと垂直な線を引いたとき、この線上において第2主面1Yにかけられる圧力P1に偏りがないことが好ましい。第1繊維2aが均一に堆積させ易いためである。
複数の第1吸引開口274Abが第1吸引面274Aaに形成されている場合、第1吸引開口274Abは、例えば、図4Aに示すように、市松模様状に配置されていてもよい。また、図4Bに示すように、第1吸引開口274Abの形状は、搬送方向Dに垂直な方向に沿う長辺を備える長方形であってもよい。このとき、上記長方形は、搬送方向Dに沿って並ぶように配置される。上記長辺の長さLは、多孔質基材1の幅Wの80〜100%であることが好ましく、90〜99%であることがより好ましい。
一方、吸引力を高めると、多孔質基材1がスムーズに搬送されない場合がある。そのため、第1吸引部材274Aの第2主面1Yとの接触部に、第1回転体274cを配置することが好ましい。第1回転体274cは、少なくとも、多孔質基材1の搬送方向Dに回転可能な、ボール形状あるいはロール形状の部材である。これにより、第2主面1Yと第1吸引部材274Aとの摩擦力が低減される。よって、吸引力を高めながら、多孔質基材1を安定して搬送することができる。
表面積が大きくなる点で、第1繊維2aの平均繊維径D2は小さいほど好ましく、例えば、基材繊維1aの平均繊維径D1よりも小さいことが好ましい。平均繊維径D2は、3μm以下であることが好ましく、1μm以下であることがより好ましく、300nm以下であることが特に好ましい。また、平均繊維径D2は30nm以上であることが好ましく、50nm以上であることがより好ましい。平均繊維径D2がこの範囲であれば、積層体10Aを濾材として使用する場合、圧力損失が抑制されるとともに集塵効率が高くなり易い。
第1不織布2Aの厚みT2は、圧力損失の観点から、0.5μm以上、10μm以下であることが好ましく、1μm以上、5μm以下であることがより好ましい。第1不織布2Aの初期の圧力損失は、上記と同様の条件で測定する場合、5Pa以上、40Pa以下程度であることが好ましい。第1不織布2Aの単位面積当たりの質量は、圧力損失と集塵効率とのバランスの観点から、0.1g/m2以上、1.5g/m2以下であることが好ましく、0.2g/m2以上、0.5g/m2以下であることがより好ましく、0.2g/m2以上、0.8g/m2以下であることが特に好ましい。
(第1原料液)
第1原料液は、第1原料樹脂および第1溶媒を含む。第1原料樹脂は第1繊維2aの原料である。第1溶媒は、第1原料樹脂を溶解させる。第1原料液から、第1原料樹脂および第1溶媒を含む第1繊維2aが形成される。第1原料液における第1原料樹脂と第1溶媒との混合比率は、選定される第1原料樹脂の種類および第1溶媒の種類により異なる。第1原料液における第1溶媒の割合は、例えば、60質量%から95質量%である。第1原料液には、第1原料樹脂を溶解させる第1溶媒以外の溶媒や各種添加剤等が含まれていてもよい。
第1原料液は、第1原料樹脂および第1溶媒を含む。第1原料樹脂は第1繊維2aの原料である。第1溶媒は、第1原料樹脂を溶解させる。第1原料液から、第1原料樹脂および第1溶媒を含む第1繊維2aが形成される。第1原料液における第1原料樹脂と第1溶媒との混合比率は、選定される第1原料樹脂の種類および第1溶媒の種類により異なる。第1原料液における第1溶媒の割合は、例えば、60質量%から95質量%である。第1原料液には、第1原料樹脂を溶解させる第1溶媒以外の溶媒や各種添加剤等が含まれていてもよい。
第1原料樹脂の種類は特に限定されず、例えば、ポリアミド(PA)、ポリイミド(PI)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリアセタール(POM)、ポリカーボネート(PC)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリサルホン(PSF)、ポリエーテルサルフォン(PES)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリアリレート(PAR)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリ酢酸ビニル(PVAc)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリウレタン(PU)等のポリマーが挙げられる。これらは、単独あるいは2種以上を組み合わせて用いてもよい。第1原料樹脂が2種以上のポリマーを含む場合、ポリマーの1つは、主成分として、第1原料樹脂の80質量%以上を占めることが好ましい。多孔質基材1上での第1繊維2aの挙動(多孔質基材1との密着性、あるいは、第1繊維2a同士の密着性)が一様になり易いためである。なかでも、第1繊維2aを電界紡糸法により生成させる場合、電界紡糸法に適している点で、第1原料樹脂の主成分はPESが好ましい。また、第1繊維2aの平均繊維径D2を細くし易い点で、第1原料樹脂の主成分はPVDFが好ましい。
第1溶媒は、第1原料樹脂を溶解できるものであれば特に限定されない。例えば、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、ヘキサフルオロイソプロパノール、テトラエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジベンジルアルコール、1,3−ジオキソラン、1,4−ジオキサン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチル−n−ヘキシルケトン、メチル−n−プロピルケトン、ジイソプロピルケトン、ジイソブチルケトン、アセトン、ヘキサフルオロアセトン、フェノール、ギ酸、ギ酸メチル、ギ酸エチル、ギ酸プロピル、安息香酸メチル、安息香酸エチル、安息香酸プロピル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジプロピル、塩化メチル、塩化エチル、塩化メチレン、クロロホルム、o−クロロトルエン、p−クロロトルエン、四塩化炭素、1,1−ジクロロエタン、1,2−ジクロロエタン、トリクロロエタン、ジクロロプロパン、ジブロモエタン、ジブロモプロパン、臭化メチル、臭化エチル、臭化プロピル、酢酸、ベンゼン、トルエン、ヘキサン、シクロヘキサン、シクロヘキサノン、シクロペンタン、o−キシレン、p−キシレン、m−キシレン、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)、ジメチルスルホオキシド、ピリジン、水等を用いることができる。これらは単独で用いてもよく、複数種を組み合わせて用いてもよい。なかでも、電界紡糸法に適している点、さらにはPESおよびPVDFを溶解し易い点で、DMAcが好ましい。
(4)乾燥工程
本工程では、加熱により、第1繊維2aに含まれる第1溶媒の少なくとも一部を除去する。これにより、多孔質基材1上に堆積した第1繊維2aおよび多孔質基材1の隙間に侵入した第1繊維2aは、収縮するとともに、基材繊維1aと、あるいは第1繊維2a同士で点接着する。
本工程では、加熱により、第1繊維2aに含まれる第1溶媒の少なくとも一部を除去する。これにより、多孔質基材1上に堆積した第1繊維2aおよび多孔質基材1の隙間に侵入した第1繊維2aは、収縮するとともに、基材繊維1aと、あるいは第1繊維2a同士で点接着する。
第1繊維2aの損傷が抑制される点で、第1繊維2aは、非接触式の加熱装置32により加熱されることが好ましい。非接触式の加熱装置32としては特に限定されず、パネルヒータ等、公知のものを適宜選択すればよい。第1繊維2aを効率的に加熱できる点で、加熱装置32は、第1主面1X側に配置されることが好ましい。加熱温度は、溶媒の沸点等を考慮して、適宜設定すればよい。加熱温度は、例えば、第1不織布2Aの表面が100〜200℃、好ましくは120〜170℃になるように調整すればよい。
[製造装置]
本実施形態の製造装置200Aは、例えば、第1主面1Xと第2主面1Yとを備える多孔質基材1を、搬送ラインの上流に供給する基材供給部と、基材供給部の下流に配置され、第1原料液から第1繊維2aを生成させるとともに、第1繊維2aを、搬送される多孔質基材1の第2主面1Y側から第1吸引装置27Aにより吸引しながら、第1主面1Xに堆積させる堆積部(第1堆積部)と、を具備する。
本実施形態の製造装置200Aは、例えば、第1主面1Xと第2主面1Yとを備える多孔質基材1を、搬送ラインの上流に供給する基材供給部と、基材供給部の下流に配置され、第1原料液から第1繊維2aを生成させるとともに、第1繊維2aを、搬送される多孔質基材1の第2主面1Y側から第1吸引装置27Aにより吸引しながら、第1主面1Xに堆積させる堆積部(第1堆積部)と、を具備する。
以下、図5を参照しながら、積層体10Aを製造する装置200Aについて説明する。製造装置200Aは、積層体10Aを製造するための製造ラインを構成している。なお、以下では、多孔質基材1が長尺体である場合について説明するが、多孔質基材1の形態はこれに限定されない。
(基材供給部)
基材供給部201は、製造ラインの最上流に配置されており、多孔質基材1をロール状に捲回する第1供給リール12と第1供給リール12を回転させるモータ13とを備える。モータ13によって第1供給リール12が回転し、多孔質基材1は搬送ローラ11に供給される。
基材供給部201は、製造ラインの最上流に配置されており、多孔質基材1をロール状に捲回する第1供給リール12と第1供給リール12を回転させるモータ13とを備える。モータ13によって第1供給リール12が回転し、多孔質基材1は搬送ローラ11に供給される。
(堆積部)
第1堆積部202Aは、電界紡糸ユニット(図示せず)を備える。多孔質基材1は、搬送ローラ11により第1堆積部202Aに搬送される。電界紡糸ユニットが具備する電界紡糸機構は、電界紡糸ユニット内の上方に設置された第1原料液22Aを放出するための放出体23と、放出された第1原料液22Aをプラスに帯電させる帯電手段(後述参照)と、多孔質基材1を上流側から下流側に搬送する搬送ローラ21と、を備えている。なお、電界紡糸ユニットの台数は、特に限定されるものではなく、1台でも2台以上でもよい。また、搬送ローラ21に替えて、コンベアにより、多孔質基材1を上流側から下流側に搬送してもよい。
第1堆積部202Aは、電界紡糸ユニット(図示せず)を備える。多孔質基材1は、搬送ローラ11により第1堆積部202Aに搬送される。電界紡糸ユニットが具備する電界紡糸機構は、電界紡糸ユニット内の上方に設置された第1原料液22Aを放出するための放出体23と、放出された第1原料液22Aをプラスに帯電させる帯電手段(後述参照)と、多孔質基材1を上流側から下流側に搬送する搬送ローラ21と、を備えている。なお、電界紡糸ユニットの台数は、特に限定されるものではなく、1台でも2台以上でもよい。また、搬送ローラ21に替えて、コンベアにより、多孔質基材1を上流側から下流側に搬送してもよい。
電界紡糸ユニットおよび/または放出体23が複数ある場合、電界紡糸ユニットごと、あるいは、放出体23ごとに、形成される第1繊維2aの平均繊維径D2を変化させてもよい。第1繊維2aの平均繊維径D2は、第1原料液22Aの吐出圧力、印加電圧、濃度、放出体23と多孔質基材1との距離、温度、湿度などを調整することにより、変化させることができる。また、第1繊維2aの堆積量(第1不織布2Aの厚み)は、第1原料液22Aの吐出圧力、印加電圧、濃度、基材1の搬送速度などを調整することにより、制御される。
放出体23の多孔質基材1の主面と対向する側には、第1原料液22Aの放出口(図示せず)が複数箇所設けられている。放出体23の放出口と、多孔質基材1との距離は、製造装置の規模や所望の繊維径にもよるが、例えば、100〜600mmであればよい。放出体23は、電界紡糸ユニットの上方に設置された、多孔質基材1の搬送方向と平行な第1支持体24から下方に延びる第2支持体25により、自身の長手方向が多孔質基材1の主面と平行になるように支持されている。第1支持体24は、放出体23を多孔質基材1の搬送方向とは垂直な方向に揺動させるように、可動であってもよい。
帯電手段は、放出体23に電圧を印加する電圧印加装置26と、搬送される多孔質基材1の下方に設置された対電極(図示せず)とで構成されている。対電極は接地(グランド)されている。これにより、放出体23と対電極との間には、電圧印加装置26により印加される電圧に応じた電位差(例えば20〜200kV)を設けることができる。なお、帯電手段の構成は、特に限定されない。例えば、対電極はマイナスに帯電されていてもよい。また、対電極を設ける代わりに、ベルト部分が導体から構成されたコンベアにより、多孔質基材1を搬送してもよい。
放出体23は導体で構成されており、長尺の形状を有し、その内部は中空になっている。中空部は第1原料液22Aを収容する収容部となる。第1原料液22Aは、放出体23の中空部と連通するポンプ28の圧力により、原料液タンク29から放出体23の中空に供給される。そして、第1原料液22Aは、ポンプ28の圧力により、放出口から多孔質基材1の主面に向かって放出される。放出された第1原料液22Aは、帯電した状態で放出体23と多孔質基材1との間の空間(生成空間)を移動中に静電爆発を起し、繊維状物(第1繊維2a)を生成する。生成した第1繊維2aは、多孔質基材1に堆積し、第1不織布2Aを形成する。
第1繊維2aを形成する電界紡糸機構は、上記の構成に限定されない。所定の第1繊維2aの生成空間において、第1原料液22Aから静電気力により第1繊維2aを生成させ、生成した第1繊維2aを多孔質基材1の主面に堆積させることができる機構であれば、特に限定なく用いることができる。例えば、放出体23の長手方向に垂直な断面の形状は、上方から下方に向かって次第に小さくなる形状(V型ノズル)であってもよい。
第1堆積部202Aは、さらに第1吸引装置27Aを備える。第1吸引装置27Aは、多孔質基材1の第2主面1Y側に、放出体23に対向するように設置される。放出体23から放出された第1原料液22Aから生成した第1繊維2aは、第1吸引装置27Aによって吸引されて、多孔質基材1の隙間に侵入するように堆積する。
(乾燥部)
乾燥部203は、加熱装置32を備える。多孔質基材1は、搬送ローラ21により乾燥部203に搬送される。加熱装置32は乾燥部203の上方(第1主面1X側)に設置されており、非接触で第1繊維2aを加熱する。加熱により第1繊維2aに含まれる第1溶媒の少なくとも一部が除去される。これにより、第1繊維2aは収縮するとともに、基材繊維1aと、あるいは第1繊維2a同士で点接着する。
乾燥部203は、加熱装置32を備える。多孔質基材1は、搬送ローラ21により乾燥部203に搬送される。加熱装置32は乾燥部203の上方(第1主面1X側)に設置されており、非接触で第1繊維2aを加熱する。加熱により第1繊維2aに含まれる第1溶媒の少なくとも一部が除去される。これにより、第1繊維2aは収縮するとともに、基材繊維1aと、あるいは第1繊維2a同士で点接着する。
(保護材供給部)
第1不織布2Aを保護するために、第1不織布2A側から、保護材3を積層してもよい。この場合、多孔質基材1は、搬送ローラ31により保護材供給部204に搬送される。保護材供給部204は、上方に保護材3が捲回された第2供給リール42を備えており、保護材3は、第2供給リール42から第1不織布2Aに供給される。第2供給リール42は、モータ43によって回転駆動する。保護材3は、図示しない接着剤を介して第1不織布2Aに積層されてもよい。保護材3が積層されると、積層体10Aは、積層体10Aを挟んで配置された一対の加圧ローラ44の間を経由して、回収部205に搬送される。
第1不織布2Aを保護するために、第1不織布2A側から、保護材3を積層してもよい。この場合、多孔質基材1は、搬送ローラ31により保護材供給部204に搬送される。保護材供給部204は、上方に保護材3が捲回された第2供給リール42を備えており、保護材3は、第2供給リール42から第1不織布2Aに供給される。第2供給リール42は、モータ43によって回転駆動する。保護材3は、図示しない接着剤を介して第1不織布2Aに積層されてもよい。保護材3が積層されると、積層体10Aは、積層体10Aを挟んで配置された一対の加圧ローラ44の間を経由して、回収部205に搬送される。
保護材3は、例えば、多孔質基材1に関して例示された方法により製造された不織布であってもよい。なかでも、積層体10Aを濾材として使用する場合、繊維径の小さな不織布が形成され易い点で、保護材3は、メルトブロー法により製造された不織布であることが好ましい。さらに、集塵効果が期待できる点で、保護材3は、帯電処理等によって帯電(永久帯電)されていることが好ましい。永久帯電とは、外部電界が存在しない状態において半永久的に電気分極を保持し、周囲に対して電界を形成している状態である。
保護材3を構成する保護繊維の材質は特に限定されず、例えば、ガラス繊維、セルロース、アクリル樹脂、PP、PE、PET等のポリエステル、PA、あるいはこれらの混合物等が挙げられる。なかでも、帯電され易い点で、PPが好ましい。保護繊維の平均繊維径も特に限定されず、例えば、0.5μm以上、20μm以下であってもよく、5μm以上、20μm以下であってもよい。
保護材3の厚みも特に限定されず、100μm以上、500μm以下であってもよく、150μm以上、400μm以下であってもよい。保護材3の単位面積当たりの質量も特に限定されず、10g/m2以上、50g/m2以下であってもよく、10g/m2以上、30g/m2以下であってもよい。保護材3の初期の圧力損失は、上記と同様の条件で測定する場合、10Pa以上、50Pa以下程度であることが好ましい。保護材3の初期の圧力損失がこの範囲であれば、積層体10A全体の圧力損失も抑制される。
接着剤の種類は特に限定されず、例えば、熱可塑性樹脂を主成分とするホットメルト接着剤等が挙げられる。熱可塑性樹脂としては、例えば、PU、PET等のポリエステル、ウレタン変性共重合ポリエステル等の共重合ポリエステル、PA、ポリオレフィン(例えば、PP、PE)等が例示できる。ホットメルト接着剤は、加熱により溶融されながら、第1不織布2Aに付与されるか、あるいは、第1不織布2Aに付与された後、溶融される。接着剤の付与量は、接合強度および圧力損失の観点から、0.5g/m2以上、15g/m2以下であることが好ましく、1g/m2以上、10g/m2以下であることがより好ましく、2g/m2以上、6g/m2以下であることが特に好ましい。ホットメルト接着剤を第1不織布2Aに付与した後、溶融する場合、ホットメルト接着剤の付与は、上記乾燥部203において行われてもよい。
(回収部)
回収部205は、例えば、積層体10Aを捲き取る回収リール52を内蔵している。回収リール52はモータ53により回転駆動される。積層体10Aは搬送ローラ51により搬送された後、回収リール52に捲き取られる。
回収部205は、例えば、積層体10Aを捲き取る回収リール52を内蔵している。回収リール52はモータ53により回転駆動される。積層体10Aは搬送ローラ51により搬送された後、回収リール52に捲き取られる。
(第2実施形態)
本実施形態に係る製造方法は、準備工程において、第1主面1Xに第1凹凸C1xを備える多孔質基材1を準備すること以外、第1実施形態の製造方法と同様である。本実施形態により、図6に示すような積層体10Bが得られる。図6は、積層体10Bを模式的に示す断面図である。第1凹凸C1xは、多孔質基材1に形成された凹部および凸部である。
本実施形態に係る製造方法は、準備工程において、第1主面1Xに第1凹凸C1xを備える多孔質基材1を準備すること以外、第1実施形態の製造方法と同様である。本実施形態により、図6に示すような積層体10Bが得られる。図6は、積層体10Bを模式的に示す断面図である。第1凹凸C1xは、多孔質基材1に形成された凹部および凸部である。
第1主面1Xに第1凹凸C1xを備える多孔質基材1を用いることにより、形成される第1不織布2Aにも、第1凹凸C1xに沿う凹凸C2が形成されて、第1不織布2Aの表面積がさらに大きくなる。よって、積層体10Bを濾材として用いる場合、積層体10Bの圧力損失の増大が抑制され易くなるとともに、集塵効率が向上する。ここで、「第1凹凸C1xに沿う凹凸C2」とは、第1凹凸C1xと凹凸C2とが一致していることに限定されず、凹凸C2が第1凹凸C1xに倣って形成されていることを含む。すなわち、第1不織布2Aに形成される凹凸C2の高低差は、第1凹凸C1xと同じであってもよいし、小さくてもよい。
第1凹凸C1xの凸部の形状や分布状態は、特に制限されない。例えば、第1凹凸C1xの凸部が複数のポイント状であって、これらが規則的にあるいは不規則に並んでいてもよい。また、第1凹凸C1xの凸部が複数の線状または帯状であって、これらが等間隔に、ストライプ状やジグザグ状で並んでいてもよい。ポイント状の凸部は、例えば、角柱状であってもよく、円柱状や楕円柱状であってもよい。また、凸部は、格子状や網目状に形成されていてもよい。多孔質基材1は、第2主面1Yにも複数の凹凸(図示せず)を備えていてもよい。
第1主面1Xの表面積が大きくなる点で、隣接する凸部間のピッチPpx(図7(a)参照)は、0.1〜5mmであることが好ましく、0.2〜2mmであることがより好ましい。また、ピッチPpxは多孔質基材1の平均繊維径D1の10〜500倍であることが好ましく、50〜200倍であることがより好ましい。ピッチPpxは、隣接する凸部の中心間の距離である。ポイント状の凸部の中心は、凸部を上方から見てその外縁を定めたときの、外縁で囲まれる図形の中心である。凸部が帯状である場合、その中心は、凸部を囲む最小の幅を有する矩形の長手方向に沿った中心線であり、ピッチPpxは中心線間の最短距離である。上方とは、例えば、第1主面1Xの法線方向である。後述する第1凸部611Aについても同様である。なお、第1凸部611A間のピッチPp1を求める場合、ローラの周面の法線方向からみて、各凸部の中心を求める。第1主面1Xの表面積が広くなり易い点で、凸部の高さ(凹部と凸部との高低差)Hpxは、0.02〜0.2mmであることが好ましく、0.04〜0.1mmであることがより好ましい。
(第3実施形態)
本実施形態に係る製造方法は、準備工程が、第1主面1Xに第1凹凸C1xが形成される前の多孔質基材を準備する工程と、第1主面1Xを複数の第1凸部を有する第1ローラにより押圧して、第1主面1Xに第1凹凸C1xを形成する凹凸形成工程と、を含むこと以外、第1実施形態の製造方法と同様である。本実施形態により、積層体10Bと同様の積層体が得られる。
本実施形態に係る製造方法は、準備工程が、第1主面1Xに第1凹凸C1xが形成される前の多孔質基材を準備する工程と、第1主面1Xを複数の第1凸部を有する第1ローラにより押圧して、第1主面1Xに第1凹凸C1xを形成する凹凸形成工程と、を含むこと以外、第1実施形態の製造方法と同様である。本実施形態により、積層体10Bと同様の積層体が得られる。
以下、本実施形態について、図7を参照しながら、詳細に説明する。図7(a)は、凹凸形成工程において、第1ローラおよび第1対向ローラによって第1凹凸C1xが形成される多孔質基材1を示す側面図であり、図7(b)は、第1ローラの一部を拡大して示す側面図であり、図7(c)は、第1対向ローラの一部を拡大して示す側面図である。
(1−1)基材を準備する工程
本工程では、第1主面1Xに第1凹凸C1xを有さない多孔質基材1を準備する。準備される多孔質基材1の第1主面1Xは、平坦であってもよいし、第1凹凸C1xとは異なる凹凸を有していてもよい。
本工程では、第1主面1Xに第1凹凸C1xを有さない多孔質基材1を準備する。準備される多孔質基材1の第1主面1Xは、平坦であってもよいし、第1凹凸C1xとは異なる凹凸を有していてもよい。
(1−2)凹凸形成工程
本工程では、準備された多孔質基材1の第1主面1Xに、第1凹凸C1xを形成する。第1凹凸C1xは、第1主面1Xを部分的に押圧することにより形成される。
本工程では、準備された多孔質基材1の第1主面1Xに、第1凹凸C1xを形成する。第1凹凸C1xは、第1主面1Xを部分的に押圧することにより形成される。
第1主面1Xの部分的な押圧は、例えば、複数の第1凸部を有する押圧部材によって行われる。押圧部材は、図6(a)および(b)に示すような、周面に複数の第1凸部611Aを有する第1ローラ61Aであることが好ましい。これにより、シンプルな構成で、第1主面1Xの全面に、第1凸部611Aに対応する第1凹凸C1xを形成することができる。
第1凸部611Aの形状や分布状態は、特に制限されない。例えば、第1凸部611Aが複数のポイント状の凸部であって、これらが規則的にあるいは不規則に並んでいてもよい。また、第1凸部611Aが複数の線状または帯状の凸部であって、これらが等間隔に、ストライプ状やジグザグ状で並んでいてもよい。ポイント状の凸部は、例えば、角柱状であってもよく、円柱状や楕円柱状であってもよい。また、凸部は、格子状や網目状に形成されていてもよい。
第1主面1Xの表面積が大きくなる点で、隣接する第1凸部611A間のピッチPp1は、0.1〜5mmであることが好ましく、0.2〜2mmであることがより好ましい。また、第1主面1Xに凹凸が形成され易くなる点で、ピッチPp1は多孔質基材1の平均繊維径D1の10〜500倍であることが好ましく、50〜200倍であることがより好ましい。同様の観点から、第1凸部611Aの高さHp1は、0.02〜0.2mmであることが好ましく、0.04〜0.1mmであることがより好ましい。高さHp1は、第1凸部611Aの最も高い点に接触する面と、第1ローラ61Aの第1凸部611A以外の部分との間の最短距離である。
第1対向ローラ61Bは、平滑な表面を有していてもよいが、図7(a)および(c)に示すように、上記の第1凸部611Aに対応する凹部611Bを有することが好ましい。第1ローラ61Aおよび凹部611Bを備える第1対向ローラ61Bで多孔質基材1を押圧することにより、第2主面1Yには凹部611B(すなわち、第1凹凸C1x)に対応する第2凹凸C1yが形成される。よって、押圧による多孔質基材1の圧縮が抑制される。第1凹凸C1xと第2凹凸C1yとは、多孔質基材1に表裏一体に形成されている。第1凸部611Aと凹部611Bとが対応するとは、第1ローラ61Aおよび第1対向ローラ61Bを回転させたときに、第1凸部611Aと凹部611Bとが係合することをいう。
隣接する凹部611B間のピッチPc1は、第1凸部611A間のピッチPp1と同じであることが好ましい。具体的には、ピッチPc1は0.1〜5mmであることが好ましく、0.2〜2mmであることがより好ましい。また、第2主面1Yに第2凹凸C1yが形成され易くなる点で、ピッチPc1は多孔質基材1の平均繊維径D1の10〜500倍であることが好ましく、50〜200倍であることがより好ましい。凹部611Bの深さDc1は、第1凸部611Aの高さHp1と同じであってもよいし、異なっていてもよい。深さDc1は、具体的には0.02〜0.2mmであることが好ましく、0.04〜0.1mmであることがより好ましい。深さDc1は、凹部611Bの最も低い点に接触する面と、第1対向ローラ61Bの凹部611B以外の部分との間の最短距離である。
第1ローラ61Aおよび第1対向ローラ61Bの材質は、多孔質基材1の押圧に必要な硬度を有する限り特に制限されない。例えば、樹脂、金属、セラミックスなどの押圧部材として使用される公知の材質が挙げられる。第1対向ローラ61Bが平滑な表面を有する場合、少なくとも第2主面1Yに接触する部分がゴム製であることが好ましい。
第1凹凸C1xの形成は、多孔質基材1を加熱しながら行うことが好ましい。多孔質基材1が塑性変形し易くなるためである。この場合、第1ローラ61Aおよび第1対向ローラ61Bの少なくとも一方に、加熱可能なローラを用いることが好ましい。なかでも、第1主面1Xに接触するローラ(この場合、第1ローラ61A)として、加熱可能なローラを用いることが好ましい。加熱下で第1凹凸C1xの形成を行う場合、加熱温度は、多孔質基材1の表面が、例えば100〜200℃、好ましくは120〜170℃になるように調整することが好ましい。加熱可能なローラとしては、ヒータを内蔵するローラや接続したヒータから加熱可能なローラなどが例示される。
なお、図7(a)では、多孔質基材1の第1主面1Xを、第1凸部611Aを有する第1ローラ61Aで押圧しているが、第1主面1Xに第1凹凸C1xを形成する方法は、これに限定されない。例えば、第2主面1Yを第1ローラ61Aで押圧してもよい。このとき、対向ローラとして、上記したような凹部611Bを備えるローラを用いるか、あるいは、平滑な表面を備えるローラを用いることが好ましい。
[製造装置]
凹凸形成工程を実施する製造装置200Bは、第1第1堆積部202Aの上流に凹凸形成部を備えること以外、製造装置200Aと同様である。凹凸形成部では、多孔質基材1の第1主面1Xに第1凹凸C1xを形成する。
以下、図8を参照しながら、製造装置200Bについて説明する。図8は、製造装置200Bの一例の構成を概略的に示す図であり、同じ機能を備える部材には、同じ符号を付している。製造装置200Bは、積層体10Bを製造するための製造ラインを構成している。
凹凸形成工程を実施する製造装置200Bは、第1第1堆積部202Aの上流に凹凸形成部を備えること以外、製造装置200Aと同様である。凹凸形成部では、多孔質基材1の第1主面1Xに第1凹凸C1xを形成する。
以下、図8を参照しながら、製造装置200Bについて説明する。図8は、製造装置200Bの一例の構成を概略的に示す図であり、同じ機能を備える部材には、同じ符号を付している。製造装置200Bは、積層体10Bを製造するための製造ラインを構成している。
(凹凸形成部)
凹凸形成部206は、複数の第1凸部611Aを有する第1ローラ61Aと、第1ローラ61Aに対向し、凹部611Bを有する第1対向ローラ61Bと、を備える。凹凸形成部206に搬送された多孔質基材1は、第1ローラ61Aおよび第1対向ローラ61Bにより押圧され、その主面には、それぞれ第1凹凸C1xおよび第2凹凸C1yが形成される。このとき、第1ローラ61Aとして加熱可能なローラを用いて、多孔質基材1を加熱することが好ましい。
凹凸形成部206は、複数の第1凸部611Aを有する第1ローラ61Aと、第1ローラ61Aに対向し、凹部611Bを有する第1対向ローラ61Bと、を備える。凹凸形成部206に搬送された多孔質基材1は、第1ローラ61Aおよび第1対向ローラ61Bにより押圧され、その主面には、それぞれ第1凹凸C1xおよび第2凹凸C1yが形成される。このとき、第1ローラ61Aとして加熱可能なローラを用いて、多孔質基材1を加熱することが好ましい。
(第4実施形態)
本実施形態では、第1堆積工程の後、さらに、第2繊維の第2原料樹脂を含む第2原料液から第2繊維を生成させて、第2繊維を、第1繊維2aを介して多孔質基材1に堆積させること以外、第1実施形態、第2実施形態または第3実施形態の製造方法と同様である。本実施形態において、多孔質基材1には2層の不織布が積層される。
以下、本実施形態について、図9を参照しながら、詳細に説明する。図9は、本実施形態に係る積層体10Cを模式的に示す断面図である。
本実施形態では、第1堆積工程の後、さらに、第2繊維の第2原料樹脂を含む第2原料液から第2繊維を生成させて、第2繊維を、第1繊維2aを介して多孔質基材1に堆積させること以外、第1実施形態、第2実施形態または第3実施形態の製造方法と同様である。本実施形態において、多孔質基材1には2層の不織布が積層される。
以下、本実施形態について、図9を参照しながら、詳細に説明する。図9は、本実施形態に係る積層体10Cを模式的に示す断面図である。
(第2堆積工程)
本工程では、例えば電界紡糸法により、第2原料液から、第2原料樹脂および第2溶媒を含む第2繊維2bが生成される。図9に示すように、生成された第2繊維2bは、多孔質基材1上に第1不織布2Aを介して堆積し、第2不織布2Bを形成する。多孔質基材1および第1不織布2Aは、噴射される第2原料液のターゲットであり、生成する第2繊維2bを収集するコレクタとして機能する。
本工程では、例えば電界紡糸法により、第2原料液から、第2原料樹脂および第2溶媒を含む第2繊維2bが生成される。図9に示すように、生成された第2繊維2bは、多孔質基材1上に第1不織布2Aを介して堆積し、第2不織布2Bを形成する。多孔質基材1および第1不織布2Aは、噴射される第2原料液のターゲットであり、生成する第2繊維2bを収集するコレクタとして機能する。
このとき、第1繊維2aと同様に、第2主面1Y側から第2繊維2bを吸引することが好ましい。これにより、第2繊維2bは、第1不織布2Aに形成された微細な凹凸(あるいは、凹凸2C)に沿うように堆積し、形成される第2不織布2Bの表面積も拡大する。よって、積層体10Cを濾材として使用する場合、圧力損失の増大がさらに抑制されるとともに、集塵効率が向上する。
第2繊維2bの吸引は、例えば、第1吸引装置27Aと同様の構成を備える第2吸引装置27Bによって行われる。第2繊維2bの吸引もまた、第2主面1Yに第2吸引面の周囲を接触させながら行われることが好ましい。このとき、第2吸引装置によって第2主面1Yにかかる圧力P2は、第1吸引装置27Aによって第2主面1Yにかかる圧力P1と異なることが好ましい。第2繊維2bの原料樹脂や紡糸条件、第1繊維2aの堆積状態、第2繊維2bの所望の堆積状態等を考慮して、吸引条件を適切に設定することができるためである。なお、圧力P2は、第2吸引装置によって第2主面1Yにかけられる圧力である。圧力P2は、例えば、5〜500Paである。
例えば、図9に示すように、第2繊維2bを多孔質基材1の内部領域1Rの上方に堆積させる場合、圧力P1よりも小さな圧力P2で第2繊維2bを吸引すればよい。この場合、第1不織布2Aと第2不織布2Bとの間に空間が生じ易くなる。そのため、特に圧力損失の増大の抑制効果および集塵効率の向上効果が高い。また、第2不織布2Bに、第1不織布2Aに沿った凹凸を形成する場合には、圧力P1と同程度の圧力P2で第2繊維2bを吸引すればよい。
第2吸引装置27Bに形成される吸引開口(図示せず)の面積Abは、特に限定されず、圧力P2を考慮して適宜設定すればよい。面積Abは、第1吸引開口274Abの面積Aaと同じであってもよいし、異なっていてもよい。圧力P2を圧力P1と同程度にする場合、面積Abは、上記面積A1の80〜100%であることが好ましく、90〜99%であることがより好ましい。第2吸引装置27Bの吸引開口の形状も特に限定されず、第1吸引開口274Abと同じであってもよいし、異なっていてもよい。圧力P2を圧力P1と同程度にする場合、第2吸引装置27Bの吸引開口は、図4Aおよび図4Bに示すような形状であることが好ましい。
第2原料液は、第2繊維2bの原料である第2原料樹脂および第2溶媒を含む。第2溶媒は、第2原料樹脂を溶解させる。第2原料液から、第2原料樹脂および第2溶媒を含む第2繊維2bが形成される。第2原料樹脂および第2溶媒としては、第1原料樹脂および第1溶媒と同じ化合物が例示できる。第1原料樹脂と第2原料樹脂とは同じであってもよいし、異なっていてもよい。第1原料樹脂と第2原料樹脂とが異なる場合(すなわち、第1繊維2aと第2繊維2bとの材質が異なる場合)、得られる積層体10Cに多様な機能を付与することができる。第1原料樹脂と第2原料樹脂とが異なるとは、主成分(第1原料樹脂および第2原料樹脂の80質量%以上を占める化合物)が異なることをいう。
第2不織布2Bの表面積がさらに拡大する点で、第2繊維2bの平均繊維径D3は小さいほど好ましく、例えば、基材繊維1aの平均繊維径D1よりも小さいことが好ましい。平均繊維径D3は、3μm以下であることが好ましく、1μm以下であることがより好ましく、300nm以下であることが特に好ましい。また、平均繊維径D3は30nm以上であることが好ましく、50nm以上であることがより好ましい。平均繊維径D3は、第1繊維2aの平均繊維径D2と同じであってもよいし、異なっていてもよい。平均繊維径D3と平均繊維径D2との関係は、用途等に応じて、適宜決定すればよい。
第2不織布2Bの厚みT3は、圧力損失の観点から、0.5μm以上、10μm以下であることが好ましく、1μm以上、5μm以下であることがより好ましい。厚みT3は、第1不織布2Aの厚みT2と同じであってもよいし、異なっていてもよい。例えば、平均繊維径D3が平均繊維径D2よりも大きい場合、厚みT3は厚みT2よりも大きくなり得る。
第2不織布2Bの初期の圧力損失は、上記と同様の条件で測定する場合、5Pa以上、40Pa以下程度であることが好ましい。第2不織布2Bの単位面積当たりの質量は、圧力損失と集塵効率とのバランスの観点から、0.1g/m2以上、1.5g/m2以下であることが好ましく、0.2g/m2以上、0.5g/m2以下であることがより好ましく、0.2g/m2以上、0.8g/m2以下であることが特に好ましい。
[製造装置]
本実施形態の製造装置200Cは、第1堆積部202Aの下流であって、乾燥部203(あるいは保護材供給部204)の上流に第2堆積部を備えること以外、製造装置200Aまたは200Bと同様である。第2堆積部では、第2原料樹脂および第2溶媒を含む第2原料液から第2繊維2bを生成し、生成した第2繊維2bを、多孔質基材1上に第1不織布2Aを介して堆積させて、第2不織布2Bを形成する。
本実施形態の製造装置200Cは、第1堆積部202Aの下流であって、乾燥部203(あるいは保護材供給部204)の上流に第2堆積部を備えること以外、製造装置200Aまたは200Bと同様である。第2堆積部では、第2原料樹脂および第2溶媒を含む第2原料液から第2繊維2bを生成し、生成した第2繊維2bを、多孔質基材1上に第1不織布2Aを介して堆積させて、第2不織布2Bを形成する。
以下、図10を参照しながら、製造装置200Cについて説明する。図10は、製造装置200Cの一例の構成を概略的に示す図であり、同じ機能を備える部材には、同じ符号を付している。製造装置200Cは、積層体10Cを製造するための製造ラインを構成している。なお、図10では、凹凸形成部206を備えない装置を示しているがこれに限定されず、基材供給部201と第1堆積部202Aとの間に、凹凸形成部206を配置してもよい。
(第2堆積部)
第2堆積部202Bは、第1堆積部202Aと同様の構成を有する電界紡糸機構を備える。第2原料液22Bの吐出圧力、印加電圧、濃度、放出体23と多孔質基材1との距離、温度、湿度などを調整することにより、第1繊維2aと異なる平均繊維径を有する第2繊維2b、あるいは、第1繊維2aと同じ平均繊維径を有する第2繊維2bを生成することができる。また、第2原料液22Bの吐出圧力、印加電圧、濃度、多孔質基材1の搬送速度などを調整することにより、第1不織布2Aと異なる厚みを有する第2不織布2B、あるいは、第1不織布2Aと同じ厚みを有する第2不織布2Bを形成することができる。第2堆積部202Bは、さらに第2吸引装置27Bを備えていてもよい。
第2堆積部202Bは、第1堆積部202Aと同様の構成を有する電界紡糸機構を備える。第2原料液22Bの吐出圧力、印加電圧、濃度、放出体23と多孔質基材1との距離、温度、湿度などを調整することにより、第1繊維2aと異なる平均繊維径を有する第2繊維2b、あるいは、第1繊維2aと同じ平均繊維径を有する第2繊維2bを生成することができる。また、第2原料液22Bの吐出圧力、印加電圧、濃度、多孔質基材1の搬送速度などを調整することにより、第1不織布2Aと異なる厚みを有する第2不織布2B、あるいは、第1不織布2Aと同じ厚みを有する第2不織布2Bを形成することができる。第2堆積部202Bは、さらに第2吸引装置27Bを備えていてもよい。
なお、本実施形態では、多孔質基材1上に、第1不織布2Aおよび第2不織布2Bを積層する場合を例示したが、これに限定されない。第2不織布2B上に、さらに他の不織布を積層してもよく、多孔質基材1上に積層される不織布の数は特に限定されない。
本発明により得られる積層体は、不織布の表面積が大きいため、空気清浄機、あるいは空調機の濾材、電池用の分離不織布、燃料電池用のメンブレン、妊娠検査不織布等の体外検査不織布、細胞培養用等の医療用不織布、防塵マスク等の防塵布や防塵服、化粧用不織布、塵を拭き取る拭取不織布等として、好適である。
10A、10B、10C:積層体
1:多孔質基材
1a:基材繊維
1R:内部領域
2A:第1不織布
2a、2aa、2ab、2ac:第1繊維
2B:第2不織布
2b:第2繊維
3:保護材
200A、200B、200C:製造装置
201:基材供給部
11:搬送ローラ
12:第1供給リール
13:モータ
202A:第1堆積部
202B:第2堆積部
21:搬送ローラ
22A:第1原料液
22B:第2原料液
23:放出体
24:第1支持体
25:第2支持体
26:電圧印加装置
27A:第1吸引装置
27B:第2吸引装置
271:真空ポンプ
272:バッファータンク
273:バルブ
274A:第1吸引部材
274Aa:第1吸引面
274Ab:第1吸引開口
274Ac:第1回転体
28:ポンプ
29:原料液タンク
203:乾燥部
31:搬送ローラ
32:加熱装置
204:保護材供給部
42:第2供給リール
43:モータ
44:加圧ローラ
205:回収部
51:搬送ローラ
52:回収リール
53:モータ
206:凹凸形成部
61A:第1ローラ
611A:第1凸部
61B:第1対向ローラ
611B:凹部
1:多孔質基材
1a:基材繊維
1R:内部領域
2A:第1不織布
2a、2aa、2ab、2ac:第1繊維
2B:第2不織布
2b:第2繊維
3:保護材
200A、200B、200C:製造装置
201:基材供給部
11:搬送ローラ
12:第1供給リール
13:モータ
202A:第1堆積部
202B:第2堆積部
21:搬送ローラ
22A:第1原料液
22B:第2原料液
23:放出体
24:第1支持体
25:第2支持体
26:電圧印加装置
27A:第1吸引装置
27B:第2吸引装置
271:真空ポンプ
272:バッファータンク
273:バルブ
274A:第1吸引部材
274Aa:第1吸引面
274Ab:第1吸引開口
274Ac:第1回転体
28:ポンプ
29:原料液タンク
203:乾燥部
31:搬送ローラ
32:加熱装置
204:保護材供給部
42:第2供給リール
43:モータ
44:加圧ローラ
205:回収部
51:搬送ローラ
52:回収リール
53:モータ
206:凹凸形成部
61A:第1ローラ
611A:第1凸部
61B:第1対向ローラ
611B:凹部
Claims (11)
- 第1主面と前記第1主面とは反対側の第2主面とを備える多孔質基材を準備する第1準備工程と、
前記多孔質基材を搬送ラインの上流に供給し、下流に向けて搬送する搬送工程と、
第1繊維の第1原料液から前記第1繊維を生成させるとともに、前記第1繊維を、搬送される前記多孔質基材の前記第2主面側から第1吸引面を備える第1吸引装置により吸引しながら、前記第1主面に堆積させる第1堆積工程と、を具備し、
前記第1吸引面が、少なくとも1つの第1吸引開口を備え、
前記第1繊維の吸引が、前記第2主面に前記第1吸引面の周囲を接触させながら行われる、積層体の製造方法。 - 前記第1堆積工程において、前記第1繊維が溶媒を含んだ状態で堆積され、前記溶媒が除去された後の前記第1繊維が前記多孔質基材の隙間に侵入した状態を維持する圧力以上で、前記第1繊維を吸引する、請求項1に記載の積層体の製造方法。
- 前記多孔質基材が、基材繊維を含む不織布であり、
前記溶媒が除去された後の前記第1繊維が、前記基材繊維の平均繊維径よりも大きい侵入深さで前記多孔質基材の内部にまで侵入している、請求項2に記載の積層体の製造方法。 - 前記第1堆積工程において、前記第1繊維が間欠的に吸引される、請求項1〜3のいずれか一項に記載の積層体の製造方法。
- 前記準備工程において、前記第1主面に第1凹凸を備える前記多孔質基材を準備する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の積層体の製造方法。
- 前記準備工程が、
前記第1主面に第1凹凸が形成される前の前記基材を準備する工程と、
前記第1主面側に配置され、複数の第1凸部を有する第1ローラと、前記第1主面とは反対側の第2主面側に配置される第1対向ローラと、により前記基材を押圧して、前記第1主面に前記第1凹凸を形成する凹凸形成工程と、を含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の積層体の製造方法。 - 前記第1吸引開口の総面積が、前記多孔質基材の搬送が停止している状態において、前記第1主面に堆積される前記第1繊維の面積の90%以下である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の積層体の製造方法。
- 複数の前記第1吸引開口が、市松模様状に前記第1吸引面に形成されている、請求項7に記載の積層体の製造方法。
- 前記第1吸引開口の形状が、前記多孔質基材の搬送方向に垂直な方向に沿う長辺を備える長方形であり、
前記長辺の長さが、前記多孔質基材の前記搬送方向に垂直な方向の長さの80〜100%であり、
前記第1吸引開口が、前記搬送方向に沿って複数並んでいる、請求項7に記載の積層体の製造方法。 - さらに、
前記第1堆積工程の後、第2繊維の第2原料液から前記第2繊維を生成させるとともに、前記第2繊維を、搬送される前記多孔質基材の前記第2主面側から第2吸引面を備える第2吸引装置により吸引しながら、前記第1繊維を介して前記多孔質基材の前記第1主面に堆積させる第2堆積工程を具備し、
前記第2吸引面が、少なくとも1つの第2吸引開口を備え、
前記第2繊維の吸引が、前記第2主面に前記第2吸引面の周囲を接触させながら行われ、
前記第1吸引装置によって前記第2主面にかかる圧力と、前記第2吸引装置によって前記第2主面にかかる圧力とが異なる、請求項1〜9のいずれか一項に記載の積層体の製造方法。 - 第1主面と前記第1主面とは反対側の第2主面とを備える多孔質基材を、搬送ラインの上流に供給する基材供給部と、
前記基材供給部の下流に配置され、第1原料液から第1繊維を生成させるとともに、前記第1繊維を、搬送される前記多孔質基材の前記第2主面側から吸引しながら、前記第1主面に堆積させる堆積部と、を具備し、
前記吸引装置が、前記第2主面にその周囲が接触する吸引面を備え、
前記吸引面が、少なくとも1つの吸引開口を備える、積層体の製造装置。
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| JP2016089310A JP2017197876A (ja) | 2016-04-27 | 2016-04-27 | 積層体の製造方法および製造装置 |
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| JP2016089310A JP2017197876A (ja) | 2016-04-27 | 2016-04-27 | 積層体の製造方法および製造装置 |
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| JP2017197876A true JP2017197876A (ja) | 2017-11-02 |
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2023055090A (ja) * | 2021-10-05 | 2023-04-17 | 花王株式会社 | 不織布の製造方法 |
-
2016
- 2016-04-27 JP JP2016089310A patent/JP2017197876A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2023055090A (ja) * | 2021-10-05 | 2023-04-17 | 花王株式会社 | 不織布の製造方法 |
| JP7763565B2 (ja) | 2021-10-05 | 2025-11-04 | 花王株式会社 | 不織布の製造方法 |
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