以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
〔第1の実施形態〕
第1の実施形態では、本発明にかかるフィルタ清掃装置を内蔵している空気調和機を例に挙げて説明する。図1は、本実施の形態に係る空気調和機の室内機1の外観構成を示す。図2は、室内機1の内部構成を示す。
<空気調和機の全体構成>
先ず、本実施の形態にかかる空気調和機の全体構成について説明する。本実施の形態にかかる空気調和機は、セパレート式の空気調和機であって、主として、室内機1と室外機(図示せず)とから構成されている。
室外機には、圧縮機、室外側熱交換器、四方弁、室外ファンなどが備えられている。これらと室内機1側に備えられた室内側熱交換器31とによって冷凍サイクルが形成される。
次に、室内機1の構成について、図1及び図2を用いて説明する。図1に示すように、室内機1は、略直方体状の形状を有しており、通常、部屋の壁の上部に掛けられて使用される。上述したように、室内機1内には室内側熱交換器31が備えられている。この室内側熱交換器31は、冷媒配管(図示せず)を介して室外機側の圧縮機などと接続されている。これにより、この室内機1と室外機とは、冷凍サイクルを構成し、その結果、空気調和機として機能する。なお、冷凍サイクルを制御する制御部は、室内機1内の電装品ユニットに設けられる。
図2に示すように、室内機1は、主として、筐体10、フィルタ清掃装置20、フィルタ21、空気調和ユニット30、および電装品ユニット(図示せず)を備えている。以下、これらの各構成部材についてそれぞれ詳述する。
筐体10は、略直方体状の樹脂成形品である。図1に示すように、筐体10は、主として、前面パネル11、本体パネル12、および背面パネル13で構成されている。筐体10の内部には、フィルタ清掃装置20、フィルタ21、空気調和ユニット30、および電装品ユニットなどが収容されている。
また、筐体10の上面には、吸込み口14が設けられている。この吸込み口14から、室内機1が設置されている室内の空気が室内機1内に取り込まれる。そして、図2に示すように、この吸込み口14の真下には、フィルタ21が配置されている。
また、本体パネル12の下部には、フラップ15が連結されている。フラップ15は、運転停止時、筐体10の底板を構成する。なお、フラップ15には、駆動モータ(図示せず)が連結されている。駆動モータは、信号線を介して電装品ユニットに通信接続されており、空気調和機の運転中、電装品ユニット内の制御部からの制御信号に従ってフラップ15の回動角度を調節する。
例えば、冷房運転時には、電装品ユニット内の制御部は、フラップ15が冷風を斜め上方向に導き、冷風が天井に沿って吹き出すように、フラップ15の回動角度を調節する。暖房運転時には、電装品ユニット内の制御部は、フラップ15が前方に向かって吹き出される温風を押さえ込み、温風を床面方向に導くように、フラップ15の回動角度を調節する。なお、冷房運転の初期時には、冷風が床面方向に吹き出されるようにフラップ15の回動角度を調節し、急速冷房を行ってもよい。また、フラップ15は、運転停止時には閉状態となって、筐体10の底板を構成する。
空気調和ユニット30は、図2に示すように、主として、室内側熱交換器31、およびクロスフローファン32を備えている。
室内側熱交換器31は、複数の熱交換器を、クロスフローファン32を覆う屋根(逆V字形状やλ形状と呼ばれることもある)のように組み合わせたものである。なお、各熱交換器は、左右両端で複数回折り返された伝熱管(図示せず)に多数の放熱フィン(図示せず)が取り付けられたものであって、冷房運転時には蒸発器として機能し、暖房運転時には凝縮器として機能する。
クロスフローファン32は、駆動モータ(図示せず)に連結されている。そして、クロスフローファン32は、空気調和機の運転中、その駆動モータによって回転駆動され、室内の空気を筐体10に吸い込んで室内側熱交換器31に供給すると共に、室内側熱交換器31で熱交換された空気を室内に送出する。なお、駆動モータは、信号線を介して電装品ユニットに通信接続されており、電装品ユニット内の制御部から送信される制御信号に従って動作する。
電装品ユニットは、例えば、筐体10内の右側端部に配置される。電装品ユニットは、中央処理演算部(制御部)、信号送受信部などで構成されている。電装品ユニットは、信号線を介して、冷凍サイクルの各構成部材と接続されている。そして、電装ユニット内の制御部は、ユーザの指示、および室温や外気温を検出する温度センサ等の各種のセンサの検出信号に基づいて、冷凍サイクルを制御し、冷房運転および暖房運転を行う。
また、電装品ユニットは、信号線を介して、クロスフローファン32の駆動モータ、フラップ15の駆動モータ、フィルタ清掃装置20の駆動モータ、フィルタ清掃装置20内の各部材の電源部などとも接続されている。
フィルタ21は、吸込み口14と室内側熱交換器31との間に設けられている。説明の便宜上、吸込み口14と対向しているフィルタ21の面を表面とし、室内側熱交換器31と対向しているフィルタ21の面をフィルタの裏面とする。図2に示すように、フィルタ21は、筐体10に設けられた吸込み口14の形状に沿うように配置されている。フィルタ21は、吸込み口14から室内機1の内部に取り込まれる空気に含まれる埃や塵を捕捉する。これにより、室内機1の内部に取り込まれる空気中の埃や塵の量を減らすことができる。
本実施形態にかかる室内機1には、2つのフィルタ21が、左右に並んで配置されている(図3参照)。しかし、本発明の空気調和機におけるフィルタの個数及び配置は、これに限定はされない。例えば、吸込み口14の全領域をカバーするような1枚のフィルタで構成してもよい。
フィルタ清掃装置20は、フィルタ21の表面上に配置されている。フィルタ清掃装置20は、各フィルタ21に対してそれぞれ設けられている。すなわち、本実施形態の室内機1には、右側のフィルタ21と左側のフィルタ21のそれぞれに対して、フィルタ清掃装置20が1個ずつ設けられており、合計で2個のフィルタ清掃装置20が備えられている。また、本実施形態では、フィルタ清掃装置20は、フィルタ21の左右方向(水平方向)に沿って、フィルタ21の一端部から他端部に延びるように配置されている(図3参照)。
フィルタ清掃装置20には、駆動モータ(駆動部)40が備えられている。駆動モータ40は、リード線41によってフィルタ清掃装置20の本体(具体的には、ダストボックス43)と接続されている。フィルタ清掃装置20は、この駆動モータ40によって駆動され、フィルタ21の表面上を前後方向に移動することができる。ここで、前後方向とは、室内機1を通常の状態で設置した場合に、室内機1の正面側から背面側へ向かう方向または背面側から正面側へ向かう方向を意味する。また、前後方向の移動には、本実施形態のように、移動の軌跡がフィルタの形状に沿って曲線を描くように、上下且つ前後に移動することも含む。後述するように、フィルタ清掃装置20のフィルタ21との対向面には、ブラシ(埃取り部材)42が設けられている。そのため、フィルタ清掃装置20が、フィルタ21の表面上を移動することで、フィルタ21の表面に付着した埃などをブラシ42よって捕捉することができる。
駆動モータ40は、信号線を介して電装品ユニットに通信接続されている。そして、電装品ユニット内の制御部は、必要に応じて駆動モータ40に対して制御信号を送り、フィルタ清掃装置20を駆動させる。これにより、フィルタ清掃装置20によるフィルタ21表面の清掃が行われる。フィルタ清掃装置20を稼働させるタイミングは適宜決めることができる。例えば、空気調和機の運転を停止させた後に、フィルタ清掃装置20を稼働させてもよい。
また、本実施形態では、フィルタ清掃装置20は、フィルタ21の表面上を前後方向に移動させる構成としているが、本発明では、フィルタ清掃装置の移動方向は前後方向に限定されない。例えば、フィルタ清掃装置の移動方向は、左右方向(水平方向)であってもよい。フィルタ清掃装置が左右方向に移動する場合には、フィルタ清掃装置20は、フィルタ21に対して縦方向(前後方向)に延びるように配置するのがよい。
<フィルタ及びフィルタ清掃装置の構成>
続いて、室内機1に備えられたフィルタ21及びフィルタ清掃装置20のより具体的な構成について、図2から図6を参照しながら説明する。
図3及び図4には、室内機1内に備えられたフィルタ21及びフィルタ清掃装置20の外観構成を示す。図3は、フィルタ21に対してフィルタ清掃装置20を装着させた状態を示す。図4は、フィルタ清掃装置20をフィルタ21から取り外した状態を示す。図5は、フィルタ清掃装置20の内部の構成を示す。この図は、図3に示すX−X線での断面に相当する。図6の(a)から(c)には、フィルタ清掃装置内のブラシの動作を順に示す。
フィルタ21は、メッシュ部22と、メッシュ部22の周囲を取り囲む枠体23とで構成されている。メッシュ部22は、例えば、網目状の不織布で形成され、枠体23は、例えば、ポリプロピレン樹脂などの構成樹脂で形成される。またあるいは、メッシュ部22と枠体23とは、ポリプロピレン樹脂等の合成樹脂により一体的に成形されてもよい。
また、枠体23は、複数のリブ23aを有している。各リブ23aは、枠体23の内部を縦または横に略等間隔に延びており、これにより、メッシュ部22の表面は碁盤目状に区画される。この構成により、フィルタ21の強度が高まる。なお、リブ23aの厚さは、枠体23の枠部分の厚さよりも小さくなっている。
そして、リブ23aの厚さは、メッシュ部22の厚さと略同じであることが好ましい。これにより、メッシュ部22とリブ23aとで形成されるフィルタ21の表面を、略面一とすることができる。またあるいは、リブ23aは、フィルタ21の裏面側に配置されることが好ましい。これにより、メッシュ部22の表面を、略面一とすることができる。フィルタ21の表面が略面一であることによって、フィルタ21の表面に付着した埃や塵などを、フィルタ清掃装置20によってより容易に取り除くことができる。
また、一例では、枠体23の縦方向(上下方向)の枠部分に、複数の突起部24が形成されていてもよい。このような突起部24は、後述するように、駆動モータを用いずにブラシ42の回転動作を行う構成のフィルタ清掃装置(例えば、フィルタ清掃装置620)に設けることが好ましい。
図2及び図5に示すように、フィルタ清掃装置20は、主として、駆動モータ40、リード線41、ブラシ42、ダストボックス(埃収容部)43、電源部(電圧印加部)44、リード線45、および補助ブラシ(埃移動部材)46を備えている。なお、図5では、駆動モータ40の図示は省略している。
駆動モータ40は、リード線41を介してダストボックス43と接続されている。駆動モータ40は、制御部からの制御信号に基づいて動作する。そして、駆動モータ40は、ダストボックス43を前後方向(矢印Aの方向または矢印Bの方向)に移動させる。
ブラシ42は、その表面(または先端)42aがフィルタ21の表面と接触するように配置され、フィルタ21上に付着した埃61を捕捉する。すなわち、ブラシ42の表面42aが埃を捕捉する埃捕捉部になっている。この埃捕捉部は、例えば、パイル状に起毛させた繊維(例えば、ナイロンなどの合成繊維、動物毛などの天然繊維)で形成される織布または不織布、適度な剛性を有する繊維(例えば、ナイロンなどの合成繊維、動物毛などの天然繊維)を複数本束ねて得られるブラシ、粘着性を有する素材などで形成することができる。本実施形態では、ブラシ42は、回転軸42bに対して矢印C方向に回転可能に軸支されている。
なお、本発明において、埃取り部材は、上記のような織布、ブラシなどに限定されることはない。埃取り部材は、フィルタ21の表面に物理的に作用し、フィルタ表面に存在する埃を拭き取ったり、擦り取ったり、絡め取ったりすることで、埃を捕捉することのできるものであればよい。例えば、ブラシ42(埃取り部材)が、織布または不織布である場合には、「埃を捕捉する」とは、「埃を拭き取る」と言い換えることもできる。また、ブラシ42(埃取り部材)が、剛性繊維を複数本束ねたブラシの場合には、「埃を捕捉する」とは、「埃を擦り取る」と言い換えることもできる。
ブラシ42が回転可能な構成であることにより、フィルタ21表面上の埃61などを捕捉する際には、ブラシ42の表面(または先端)42aを、フィルタ21の表面と対向するように配置させることができる。また、ブラシ42に付着した埃などをダストボックス43内に移す際には、ブラシ42を矢印C方向に回転させることができる。
ブラシ42の回転動作は、駆動モータ(図示せず)によって行ってもよいし、後述するような引っ掛け部材47a・47b(図7参照)の作用によってフィルタ清掃装置20の上下方向(図7中の矢印A及びB方向)の移動に連動させるようにしてもよい。駆動モータは、例えば、リード線45及び電源部44と同じような位置に取り付けることができる。
ダストボックス43は、直方体状の箱型の部材である。ダストボックス43は、例えば、剛性を有する合成樹脂(プラスチック)で形成される。ダストボックス43は、ブラシ42によってフィルタ21表面から拭き取られるなどした埃、塵、ゴミなどを、その内部に集積させる。
電源部44は、ダストボックス43の外側(例えば、図5に示すようにダストボックス43の上面)に取り付けられている。電源部44は、リード線45を介してブラシ42に接続されている。これにより、ブラシ42には、電源部44によって微小な電圧が印加される。そして、ブラシ42は、プラスまたはマイナスの何れかに帯電する。このようにブラシ42を帯電させることで、静電気力によって、フィルタ21表面上の埃をブラシ42側へひきつけることができる。
したがって、ブラシ42がフィルタ21の表面を移動する際に、ブラシ42とフィルタ21との摩擦によってフィルタ21表面上の埃を擦り取るだけでなく、摩擦のみでは取り切れなかった埃などを、静電気力によってブラシ42側へ吸着させることができる。なお、ブラシ42は、プラスに帯電させてもよいし、マイナスに帯電させてもよい。
補助ブラシ46は、ダストボックス43の内部に配置されている。補助ブラシ46は、ブラシ42と同様の素材で形成することができる。なお、ブラシ42と補助ブラシ46とは、同一の素材で形成してもよいし、異なる素材で形成してもよい。補助ブラシ46は、ブラシ42がフィルら21から拭き取った埃を、ダストボックス43内へ移動させる役割を果たす。
例えば、補助ブラシ46は、ブラシ42を矢印C方向に回転させてダストボックス43内に収容したときに、お互いのブラシの表面が接触し合うような位置に配置されている。これにより、補助ブラシ46の表面とブラシ42の表面42aとの間で発生する摩擦によって、ブラシ42に付着した埃61をダストボックス43内の底面部43aの方に移動させることができる。
続いて、フィルタ21の清掃を行う際のフィルタ清掃装置20の動作について、図6を参照しながら説明する。図6(a)から図6(c)には、フィルタ清掃装置20を用いたフィルタ21の清掃方法を、各工程順に示す。
フィルタ21の清掃を行う場合には、先ず、フィルタ清掃装置20は、矢印A方向に移動する。このとき、ブラシ42の表面42aはフィルタ21の表面と接触しながら、フィルタ21の表面に沿って移動する(図6(a)参照)。このとき、ブラシ42の表面42aには、プラスまたはマイナスの電荷が印加されているため、静電気力によって埃61をブラシ42側へ引き付けることができる。そのため、ブラシ42が帯電していない場合と比較して、フィルタ21の表面に付着したより多くの埃61をフィルタ21表面から取り去ることができる。
続いて、ブラシ42に付着した埃61をダストボックス43内へ移す動作を、図6(b)および図6(c)を参照しながら説明する。ブラシ42に付着した埃61をダストボックス43内へ移す際には、フィルタ清掃装置20の移動は停止される。そして、図6(b)に示すように、駆動モータ(図示せず)によって、ブラシ42を矢印C方向に回転させる。これにより、ブラシ42は、ダストボックス43内に収容される。
そして、駆動モータは、ブラシ42をさらに上方へ回転させる。すると、図6(c)に示すように、ブラシ42の表面42aは、補助ブラシ46の表面(または先端部)と接触する。このとき、補助ブラシ46の表面とブラシ42の表面42aとの間で発生する摩擦によって、ブラシ42に付着した埃61は、ダストボックス43内の底面部43aの方に落ちる。
以上の一連の動作によって、フィルタ21の表面に付着した埃61を、ブラシ42で捕捉し、ダストボックス43内へ移すことができる。ダストボックス43内へ埃を移動させた後、ブラシ42をフィルタへ接触させ、再び清掃を開始する。これを繰り返すことでフィルタを清掃することができる。
なお、図6(b)及び図6(c)に示す工程は、例えば、フィルタ清掃装置20の1回の埃取り動作が終了した時点で(すなわち、フィルタ清掃装置20がフィルタ21の最上部に位置するときに)行うことができる。またあるいは、1回の埃取り動作中に、図6(b)及び図6(c)に示す工程を定期的に複数回行うこともできる。
また、図6(c)に示す工程では、電源部44はブラシ42に対する電圧の印加を停止することが好ましい。これにより、ブラシ42の表面42aの静電気力が弱まり、表面42aに付着していた埃をより容易に落とすことができる。
上述のように駆動モータを用いてブラシ42の回転動作を行う構成によれば、フィルタ清掃装置20の矢印A方向への移動を一旦停止させるだけで、ブラシ42に付着した埃61などをダストボックス43内へ移すことができる。そのため、1回の埃取り作業において、フィルタ清掃装置20を何度も往復させることなく、ブラシ42に付着した埃を複数回ダストボックス43内に移す動作を行うことができる。
上記の構成によれば、ブラシ42を帯電させることによって、ブラシの拭き取り動作(または擦り取り動作)という力学的な作用による埃の清掃に加えて、静電気力による埃の吸着作用による埃の清掃を行うことができる。これにより、より確実にフィルタ上の埃を清掃することができる。
<フィルタ清掃装置20の変形例>
図7には、変形例として、フィルタ清掃装置620に引っ掛け部材47a・47bが設けられている構成例を示す。図7は、フィルタ清掃装置620がフィルタ21の表面の埃などを除去するときの状態を示す。なお、図7では、電源部44及び駆動モータ40の図示は省略している。
図7に示すように、埃取り動作中は、ブラシ42の表面42aは、ダストボックス43の外側に露出している。そして、ブラシ42の左右両側の端部には、引っ掛け部材47a・47bが設けられている。
引っ掛け部材47a・47bは、ゴム、シリコンなどの弾性を有する素材で形成されている。そして、フィルタ清掃装置20が前後方向(図7中の矢印A及びB方向)に移動する際に、引っ掛け部材47a・47bは、フィルタ21の枠体23に形成された各突起部24と順次噛み合いながら上方または下方に移動する。
例えば、ブラシ42が埃取り動作中のとき(フィルタ清掃装置620が矢印A方向に移動しているとき)には、引っ掛け部材47a・47bは、突起部24によって矢印B側へ押される。そのため、ブラシ42の表面42aは、ダストボックス43の外側に露出した状態となる。
一方、ブラシ42の表面42aに付着した埃などをダストボックス43内に移すときには、駆動モータ40は、フィルタ清掃装置620を矢印B方向に移動させる。この移動動作によって、引っ掛け部材47a・47bは、突起部24によって矢印A側へ押される。これにより、ブラシ42の表面42aは、図6(b)に示す矢印C方向に回転し、ダストボックス43内に収容される。そして、図6(c)に示すフィルタ清掃装置20と同様に、フィルタ清掃装置620においても、ブラシ42に付着した埃61を、ダストボックス43内の底面部43aの方へ落とすことができる。
以上のように、変形例にかかるフィルタ清掃装置620によれば、駆動モータを用いることなくブラシ42の回転動作を行うことができる。
〔第2の実施形態〕
本発明の第2の実施形態について、図8および図9を参照しながら説明する。第2の実施形態では、空気調和機の室内機1内に備えられたフィルタ清掃装置の構成が、第1の実施形態とは異なっている。フィルタ清掃装置以外の室内機の構成については、第1の実施形態と同じ構成を適用できる。そこで、以下では、第2の実施形態にかかるフィルタ清掃装置120の構成を中心に説明する。
図8には、第2の実施形態にかかるフィルタ清掃装置120の内部の構成を示す。フィルタ清掃装置120は、図2に示す第1の実施形態のフィルタ清掃装置20と同様に、フィルタ21の表面上に配置されている。
フィルタ清掃装置120は、主として、駆動モータ(駆動部)40、リード線41、ブラシ(埃取り部材)142、ダストボックス(埃収容部)43、電源部(電圧印加部)144、リード線145a・145b、および電極シート(逆帯電部材)147を備えている。なお、図8では、駆動モータ40の図示は省略している。
駆動モータ40、リード線41、およびダストボックス43については、第1の実施形態と同様の構成を適用することができる。
ブラシ142は、その表面(または先端)142aがフィルタ21の表面と接触するように配置され、フィルタ21上に付着した埃を捕捉する。すなわち、ブラシ142の表面142aが埃捕捉部になっている。この埃捕捉部は、第1の実施形態のブラシ42と同様の素材で形成することができる。本実施形態では、ブラシ142は、ダストボックス43内に取り付けられた支持体146によって支持されている。支持体146は、2つの移動軸146a・146bで構成されている。
ブラシ142が2つの移動軸146a・146bで支持されていることによって、ブラシ142は、フィルタ21の表面とダストボックス43の内部との間を移動することができる。ブラシ142の移動は、例えば、駆動モータ(図示せず)によって行うことができる。駆動モータは、例えば、電源部144と同じような位置に取り付けることができる。
電極シート147は、ダストボックス43内の壁面に貼り付けられている。電極シート147の配置位置は特に限定されないが、本実施形態では、電極シート147は、フィルタ21に近い側の壁面に貼り付けられている。後述するように、電極シート147には、微小な電圧が印加される。これにより、ブラシ142に付着している埃を、静電気力によって電極シート147の表面に吸着させることができる。
電源部144は、ダストボックス43の外側に取り付けられている。電源部144は、リード線145aを介してブラシ42に接続されているとともに、リード線145bを介して電極シート147に接続されている。これにより、ブラシ142及び電極シート147には、電源部144によって微小な電圧が印加される。ブラシ142を帯電させることで、静電気力によって、フィルタ21表面上の埃をブラシ142側へひきつけることができる。
続いて、本実施形態のフィルタ清掃装置120において、ブラシ142に付着した埃をダストボックス43内へ移す方法について、図9を参照しながら説明する。
ブラシ142に付着した埃をダストボックス43内へ移す際には、フィルタ清掃装置120の移動は停止される。そして、先ず、駆動モータは、移動軸146aを矢印D1方向に動かす。次に、駆動モータは、移動軸146bを矢印D2方向に動かす。その後、駆動モータは、移動軸146aを矢印D3方向に動かす。これにより、ブラシ142は、ダストボックス43内に収容される。
これにより、ブラシ142の表面142aと電極シート147とは、接触するか近接する。この状態で、電源部144は、ブラシ142への電圧印加を停止し、その後、電極シート147への電圧印加を開始する。
ブラシ142および電極シート147に印加される電圧は、プラスおよびマイナスの何れであってもよい。但し、ブラシ142に印加する電圧と、電極シート147に印加する電圧とは、逆位相とすることが好ましい。これにより、ブラシ142に付加される電荷と、電極シート147に付加される電荷との間で、正負を逆にすることができる。例えば、ブラシ142をプラスに帯電させた場合には、電極シート147をマイナスに帯電させる。これにより、ブラシ142の表面142aと電極シート147とが近づいたときに、ブラシ142の表面142a側の埃を、容易に電極シート147へ吸着させることができる。吸着後、ブラシ142を逆方向に動作させて、フィルタへ接触させ、再び清掃を開始する。これを繰り返すことでフィルタを清掃することができる。
以上のように、本実施形態にかかるフィルタ清掃装置120においては、電極シート147が、ブラシ142に付着した埃をダストボックス43内に移動させる埃移動部材としての役割を果たす。電極シート147は、ブラシ142とは逆の電荷に帯電されている。このような電極シート147を用いることにより、ブラシ142がフィルタ21から取り去った埃などを、より容易にダストボックス43内に移すことができる。
〔第3の実施形態〕
本発明の第3の実施形態について、図10を参照しながら説明する。第3の実施形態では、フィルタ清掃装置の内部の構成のみが、第2の実施形態とは異なっている。その他の構成については、第2の実施形態と同じ構成を適用できる。そこで、本実施形態にかかるフィルタ清掃装置220では、第2の実施形態のフィルタ清掃装置120とは異なる点のみについて説明する。
図10には、第3の実施形態にかかるフィルタ清掃装置220の内部の構成を示す。フィルタ清掃装置220は、図2に示す第1の実施形態のフィルタ清掃装置20と同様に、フィルタ21の表面上に配置されている。
フィルタ清掃装置220は、主として、駆動モータ(駆動部)40、リード線41、ブラシ(埃取り部材)142、ダストボックス(埃収容部)43、電源部(電圧印加部)144、リード線145a・145b、電極シート(逆帯電部材)147、およびアース板(アース部材)249を備えている。なお、図10では、駆動モータ40の図示は省略している。
駆動モータ40、リード線41、ブラシ142、ダストボックス43、電源部144、リード線145a・145b、および電極シート147については、第2の実施形態と同様の構成を適用することができる。
アース板249は、接地されている。これにより、アース板249は、ゼロ電位(接地電位)となっている。アース板249は、ダストボックス43内に配置されている。より具体的には、アース板249は、ブラシ142がダストボックス43内に収容される際に、ブラシ142の表面142aと接触するような位置に配置されている。
これにより、例えば、移動軸146a・146bが図9に示すような動作を行って電極シート147に近づく前に、ブラシ142の電位をゼロ電位にすることができる。なお、ブラシ142がアース板249と接触するときには、電源部144はブラシ142に対する電圧印加を停止させていることが好ましい。例えば、電源部144は、図9に示す矢印D2の移動と、矢印D3の移動との間に、ブラシ142への電圧印加を停止させることが好ましい。これにより、ブラシ142の帯電を停止した後に、ブラシ142をアース板249に接触させることができる。
その後、ゼロ電位になったブラシ142は、電極シート147と接触するか近接する。この状態で、電源部144は、電極シート147への電圧印加を開始する。これにより、ブラシ142の表面142a側の埃を、容易に電極シート147へ吸着させることができる。
なお、ブラシ142の表面142aが電極シート147に近づく前に、アース板249によってブラシ142をゼロ電位とすることで、ブラシ142に印加された電圧による誘電分極の影響を弱めることができる。そのため、ブラシ142の表面142a側の埃を、より効率よく電極シート147へ吸着させることができる。
〔第4の実施形態〕
本発明の第4の実施形態について、図11を参照しながら説明する。第4の実施形態では、空気調和機の室内機1内に備えられたフィルタ清掃装置の構成が、第1の実施形態とは異なっている。フィルタ清掃装置以外の室内機の構成については、第1の実施形態と同じ構成を適用できる。そこで、以下では、第4の実施形態にかかるフィルタ清掃装置320の構成を中心に説明する。
図11には、第4の実施形態にかかるフィルタ清掃装置320の内部の構成を示す。フィルタ清掃装置320は、図2に示す第1の実施形態のフィルタ清掃装置20と同様に、フィルタ21の表面上に配置されている。
フィルタ清掃装置320は、主として、駆動モータ40、リード線41、ブラシ(埃取り部材)342、ダストボックス(埃収容部)43、電源部(電圧印加部)344、およびリード線45を備えている。なお、図11では、駆動モータ40の図示は省略している。
駆動モータ40、リード線41、およびダストボックス43については、第1の実施形態と同様の構成を適用することができる。
ブラシ342は、その表面(または先端)342aがフィルタ21の表面と接触するように配置され、フィルタ21上に付着した埃を捕捉する。すなわち、ブラシ342の表面342aが埃捕捉部になっている。この埃捕捉部は、第1の実施形態のブラシ42と同様の素材で形成することができる。
電源部344は、ダストボックス43の外側に取り付けられている。本実施形態では、電源部344は、例えば図11に示すようにダストボックス43におけるフィルタ21との対向面に配置されている。
本実施形態では、ブラシ342は、ダストボックス43内に取り付けられた支持軸342bによって支持されている。すなわち、ブラシ342の全体がダストボックス43内に配置されている。そして、ブラシ342は、支持軸342b上を矢印E方向にわずかに平行移動することができる。この平行移動は、例えば、駆動モータ(図示せず)によって行うことができる。駆動モータは、例えば、電源部344と同じような位置に取り付けることができる。この平行移動によって、ブラシ342の表面432aがフィルタ21の表面に接触したり、フィルタ21からわずかに離間したりすることができる。
また、本実施形態にかかるフィルタ清掃装置320では、フィルタ清掃時に、フィルタ21におけるブラシ342の表面342aとの接触部分がダストボックス43内に収容されるような構成となっている。すなわち、フィルタ清掃中に、フィルタ21が部分的にダストボックス43に噛み込まれるような構成となっている。これにより、ダストボックス43内でフィルタ21表面上の埃61などを拭き取ることができる。
また、フィルタ清掃装置320によってフィルタ21の清掃を行う場合には、フィルタ清掃装置320は、矢印A1方向に移動する。このとき、ブラシ342の表面342aはフィルタ21の表面と接触し、ブラシ342には電源部344によって電圧が印加されている。そのため、ブラシ342とフィルタ21との摩擦によってフィルタ21表面上の埃を擦り取るだけでなく、摩擦のみでは取り切れなかった埃などを、静電気力によってブラシ342側へ吸着させることができる。
そして、ブラシ342に付着した埃61をダストボックス43内へ移す際には、フィルタ清掃装置20の移動は停止される。このとき、ブラシ342は、図11に示すように、駆動モータ(図示せず)によって、矢印E方向にわずかに移動する。この状態で、電源部344は、ブラシ342への電圧印加を停止する。これにより、静電気力が弱まり、ブラシ342に付着していた埃61は、ダストボックス43内に落ちる。
以上のように、本実施の形態のフィルタ清掃装置320では、ダストボックス43内でブラシ342によるフィルタ21表面の埃取り作業が行われる。そのため、ブラシ342をダストボックス43内に収納する動作を行うことなく、より簡単な動作でブラシ342に付着した埃61などをダストボックス43内に移動させることができる。
〔第5の実施形態〕
本発明の第5の実施形態について、図12を参照しながら説明する。第5の実施形態では、フィルタ清掃時のフィルタ清掃装置の移動方向が、第4の実施形態とは異なっている。その他の構成については、第4の実施形態と同じ構成を適用できる。そこで、本実施形態にかかるフィルタ清掃装置420では、第4の実施形態のフィルタ清掃装置320とは異なる点のみについて説明する。
フィルタ清掃装置420は、主として、駆動モータ40、リード線41、ブラシ(埃取り部材)342、ダストボックス(埃収容部)43、電源部(電圧印加部)344、およびリード線45を備えている。なお、図12では、駆動モータ40の図示は省略している。フィルタ清掃装置420の各構成部材については、第4の実施形態のフィルタ清掃装置320と同様の構成を適用することができる。
なお、本実施形態のフィルタ清掃装置420を用いてフィルタ21の清掃を行う場合には、フィルタ清掃装置320は、矢印A2方向に移動する。このとき、ブラシ342の表面342aはフィルタ21の表面と接触し、ブラシ342には電源部344によって電圧が印加されている。そのため、ブラシ342とフィルタ21との摩擦によってフィルタ21表面上の埃を擦り取るだけでなく、摩擦のみでは取り切れなかった埃などを、静電気力によってブラシ342側へ吸着させることができる。
ブラシ342によって捕捉した埃61をダストボックス43に移動させる動作については、第4の実施形態と同様にして行うことができる。
以上のように、本発明のフィルタ清掃装置は、フィルタ清掃時に、フィルタ21の上方から下方に向かって移動するような構成とすることもできる。フィルタ清掃装置を下方向に移動させることで、装置の移動動作に合せてダストボックスの下方(すなわち、ダストボックスの底面部43a)へ捕捉した埃を誘導することができる。
〔第6の実施形態〕
上述した第1から第5の実施形態では、空気調和機に備えられているフィルタ清掃装置を例に挙げて説明した。しかし、本発明のフィルタ清掃装置は、空気清浄機、加湿機などに内蔵させることも可能である。そこで、第6の実施形態として、空調機能付き空気清浄機が本発明のフィルタ清掃装置を備えている例を挙げて説明する。図1には、第6の実施形態に係る空気清浄機の室内機501の外観構成を示す。室内機501は、室内機1とほぼ同様の構成を有している。但し、室内機501の内部には、空気清浄装置がさらに備えられている。空気清浄装置としては、例えば、イオン発生器、高性能フィルタなどを挙げることができる。空気清浄装置は、従来公知の構成を適用できる。
フィルタ清掃装置の構成は、第1から第5の実施形態の何れかの構成を適用することができる。その他の構成については、室内機1と同様の構成を適用することができる。本実施形態にかかる空気清浄機は、本発明のフィルタ清掃装置を内蔵しているため、従来の空気清浄機と比較して、フィルタに付着した埃をより確実に清掃することができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。また、本明細書で説明した異なる実施形態の構成を互いに組み合わせて得られる構成についても、本発明の範疇に含まれる。
例えば、上述の第1から第6の実施形態では、駆動モータ40がダストボックスに直接取り付けられている構成について説明した。しかし、本発明においては、例えば、フィルタの左右両方の側端部の少なくとも何れかに隣接するように設けられた輪状ベルトを用いて、ダストボックスを移動させてもよい。このような構成の場合、輪状ベルトは、歯車などを介して駆動モータ40の軸部と接続される。歯車は、輪状ベルトと噛み合わせられる。そして、輪状ベルト上にダストボックスを保持する保持部を設け、その保持部が移動することで、ダストボックス自体が移動する構造としてもよい。