JP2017209155A - 凹状パターンを有するモールドの作製方法、及びパターンシートの製造方法 - Google Patents

凹状パターンを有するモールドの作製方法、及びパターンシートの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】精度良く、また優れた生産性を有する凹状パターンを有するモールドの作製方法、及びパターンシートの製造方法を提供する。
【解決手段】凹状パターンを有するモールドの作製方法は、キャビティを形成する第1型と第2型とを有する型と、針状パターンを有する電鋳金型とを準備し、吸着板により電鋳金型を吸引することにより電鋳金型を第1型に固定する工程と、キャビティを形成するため、電鋳金型の針状パターン以外の領域、かつ吸着板以外の領域において、第1型と第2型とにより電鋳金型を挟圧する型締め工程と、キャビティに樹脂を充填する射出工程と、を有する。
【選択図】図8

Description

本発明は凹状パターンを有するモールドの作製方法、及びパターンシートの製造方法に関する。
近年、痛みを伴わずにインシュリン(Insulin)及びワクチン(Vaccines)及びhGH(human Growth Hormone)などの薬剤を皮膚内に投与可能な新規剤型として、マイクロニードルアレイ(Micro-Needle Array)が知られている。マイクロニードルアレイは、薬剤を含み、生分解性のあるマイクロニードル(微細針、又は微小針ともいう)をアレイ状に配列したものである。このマイクロニードルアレイを皮膚に貼付することにより、各マイクロニードルが皮膚に突き刺さり、これらマイクロニードルが皮膚内で吸収され、各マイクロニードル中に含まれた薬剤を皮膚内に投与することができる。マイクロニードルアレイは経皮吸収シートとも呼ばれている。
上述のような微細なパターンを有するマイクロニードルアレイの製造方法として、種々の提案がなされている。特許文献1には、複数の錐体状の凹部を有するモールドを準備し、ニードルの原料を凹部に充填し、充填された原料を乾燥処理して固化し、モールドから離型することより、マイクロニードルアレイを製造することが開示されている。
特開2013−074924号公報
特許文献1には、複数の錐体状の凹部を有するモールドを、原版に溶融させた樹脂で型取りを行う射出成形で形成しても良いことが開示されている。しかしながら、電鋳金型を用いて射出成形する際の、具体的な構成について開示されていない。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、電鋳金型を用いた凹状パターンを有するモールドの作製方法、及びこのモールドを用いたパターンシートの製造方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様によると、凹状パターンを有するモールドの作製方法は、キャビティを形成する第1型と第2型とを有する型と、針状パターンを有する電鋳金型とを準備し、吸着板により電鋳金型を吸引することにより電鋳金型を第1型に固定する工程と、キャビティを形成するため、電鋳金型の針状パターン以外の領域、かつ実質的に吸着板以外の領域において、第1型と第2型とにより電鋳金型を挟圧する型締め工程と、キャビティに樹脂を充填する射出工程と、を有する。
好ましくは、型締め工程では、電鋳金型の端部を除き第1型と第2型とにより電鋳金型を挟圧する。
好ましくは、樹脂が熱硬化性樹脂、及びシリコーン樹脂の何れかである。
好ましくは、射出工程の後、キャビティ内の樹脂を加熱することにより硬化し、次いで第1型と第2型とを開き、硬化された樹脂を針状パターンから離型する離型工程を有する。
好ましくは、電鋳金型は、平面視において円形である。
好ましくは、第1型の電鋳金型を固定する側には平坦面が形成され、かつ第2型のキャビティの側には凹部が形成される。
本発明の別の態様によると、パターンシートの製造方法は、上述の凹状パターンを有するモールドの作製方法により凹状パターンを有するモールドを作製する工程と、モールドの凹状パターンにポリマー溶解液を供給する供給工程と、ポリマー溶解液を乾燥させてポリマーシートとする乾燥工程と、ポリマーシートをモールドから離型するポリマーシート離型工程と、を含む。
好ましくは、ポリマー溶解液が水溶性材料を含む。
本発明によれば、精度良く、また優れた生産性で電鋳金型を用いてモールドを作製することができる。このモールドによりパターンシートを製造することができる。
電鋳金型の作製方法を示す工程図である。 電鋳金型の作製方法を示す工程図である。 電鋳金型の作製方法を示す工程図である。 電鋳金型の作製方法を示す工程図である。 電鋳金型の斜視図である。 モールドの作製方法を示す工程図である。 モールドの作製方法を示す工程図である。 モールドの作製方法を示す工程図である。 モールドの作製方法を示す工程図である。 モールドの作製方法を示す工程図である。 モールドの作製方法を示す工程図である。 モールドの作製方法を示す工程図である。 モールドの作製方法を示す工程図である。 モールドの作製方法を示す工程図である。 別のモールドの作製方法を示す工程図である。 別のモールドの作製方法を示す工程図である。 パターンシートの製造方法を示す工程図である。 パターンシートの製造方法を示す工程図である。 パターンシートの製造方法を示す工程図である。 パターンシートの製造方法を示す工程図である。 パターンシートの製造方法を示す工程図である。 パターンシートの製造方法を示す工程図である。
以下、添付図面にしたがって本発明の好ましい実施形態について説明する。本発明は以下の好ましい実施形態により説明される。本発明の範囲を逸脱すること無く、多くの手法により変更を行うことができ、本実施形態以外の他の実施形態を利用することができる。したがって、本発明の範囲内における全ての変更が特許請求の範囲に含まれる。
ここで、図中、同一の記号で示される部分は、同様の機能を有する同様の要素である。また、本明細書中で、数値範囲を“ 〜 ”を用いて表す場合は、“ 〜 ”で示される上限、下限の数値も数値範囲に含むものとする。
<モールドの作製方法>
本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。本実施形態の凹状パターンを有するモールドの作製方法は、キャビティを形成する第1型と第2型とを有する型と、針状パターンを有する電鋳金型と準備し、吸着板により電鋳金型を吸引することにより電鋳金型を第1型に固定する工程と、キャビティを形成するため、電鋳金型の針状パターン以外の領域、かつ吸着板以外の領域において、第1型と第2型とにより電鋳金型を挟圧する型締め工程と、キャビティに樹脂を充填する射出工程と、を有する。
モールドの作製に用いられる電鋳金型を準備する。電鋳金型は、例えば、図1から図4に示される工程図に基づいて作成される。図1に示されるように、電鋳金型を作製するための母型10が準備される。母型10の第1面12には、作製したい凸状パターンを有する電鋳金型の反転形状である凹状パターン14が形成されている。凹状パターン14とは、複数の凹部16がアレイ状に配列された状態である。凹部16は作製したい電鋳金型の形状に応じて作製される。本実施形態では、凹部16は、第1面12から第2面18に向けて先細りの形状を有している。例えば、先細りの形状として、錐体形状、柱形状と錐体形状との組み合わせ、錐台形状と錐体形状との組み合わせ等を挙げることができる。本実施形態では母型10の第1面12に、複数の凹状パターン14が形成されている。
図2に示されるように、電鋳処理に用いられる陰極20に母型10が固定される。陰極20は、少なくともシャフト22と陰極板24とを備える。母型10の第2面18と陰極板24とが対向する位置で、母型10は陰極板24に固定される。
母型10が樹脂材料で構成される場合、母型10に対して導電化処理が行われる。蒸着、又はスパッターリング等により金属膜(例えば、ニッケル)が、母型10の第1面12、及び凹状パターン14に製膜される。金属膜(不図示)に陰極板24からの電流を供給するため、母型10の外周部に導電リング26が設けられる。シャフト22と陰極板24とは導電部材で構成される。ここで、電鋳処理とは、電気めっき法により母型10の表面に金属を析出させる処理方法をいう。
図3に示されるように、陰極20に取り付けられた母型10が電鋳液32に浸漬される。図3に示されるように、母型10に対して電鋳処理を行う電鋳装置30は、電鋳液32を保持する電鋳槽34と、電鋳槽34をオーバーフローした電鋳液32Aを受け入れるドレーン槽36と、Niペレット38が充填されたチタンケース40と、を備える。母型10を取り付けた陰極20を電鋳液32に浸漬することにより電鋳装置30として機能する。電鋳液32として、例えば、400〜800g/Lのスルファミン酸ニッケルと、20〜50g/Lのホウ酸と、界面活性剤(例えばラウリル硫酸ナトリウム)等の必要な添加物とを、混合した液を使用することができる。電鋳液32の温度は40〜60℃が好ましい。
ドレーン槽36に排水配管42が接続され、電鋳槽34に供給配管44が接続される。電鋳槽34からドレーン槽36にオーバーフローした電鋳液32は、排水配管42により回収され、回収された電鋳液32は、供給配管44から電鋳槽34に供給される。陰極20に保持された母型10は、凹状パターン14の形成されている第1面12が、陽極となるチタンケース40に対向する位置に位置合わせされる。
陰極20を負電極に接続し、陽極となるチタンケース40に正電極を接続する。陰極板24に保持される母型10を、シャフト22を中心に10〜150rpmの回転速度で回転させながら、陰極20とチタンケース40との間に直流電圧が印加される。Niペレット38が溶解し、陰極20に取り付けられた母型10の凹状パターン14に金属膜が付着する。
金属膜から構成される電鋳金型50が母型10に形成されると、図4に示されるように、母型10を取り付けた陰極20が電鋳槽34(不図示)から取り出される。次いで、電鋳金型50が母型10から剥離される。第1面52と第2面58とを有し、第1面52に凸状パターン54を有する電鋳金型50を得ることができる。凸状パターン54は母型10の凹状パターン14の反転形状となる。
図5は電鋳金型の斜視図である。図5に示されるように、凸状パターン54は、複数の凸部56がアレイ状に配列された状態である。本実施形態では、凸部56は、第1面52から突出する先細りの形状を有している。例えば、先細りの形状として、錐体形状、柱形状と錐体形状との組み合わせ、錐台形状と錐体形状との組み合わせ等を挙げることができる。本実施形態では電鋳金型50の第1面52に、複数の凸状パターン54が形成されている。凸部56の高さ、例えば、0.2mm以上2mm以下の範囲であり、好ましくは、0.3mm以上1.5mm以下である。凸部56の高さは第1面52から凸部56の先端までの距離である。
電鋳処理において、母型10の第1面12の上に均一の厚さの金属膜を形成するためには、電鋳金型50が、平面視において円形であることが好ましい。電鋳金型50の直径は200〜300mmであることが好ましい。円形とは、真円に限定されず、略円形であれば良い。
後述するように、電鋳金型50を用いて射出成形することにより、電鋳金型50が転写されモールドが作製される。図5に示されるように、電鋳金型50の面積に対して、複数の凸状パターン54が形成される領域の面積は小さい。電鋳金型50の全面にモールドを作製すると、作製されるモールドが適正な大きさを超え、余剰部分を含む場合がある。この余剰部分は樹脂のロスを招き、またカット等の追加工を必要とする場合がある。
射出成形において、電鋳金型50の固定と交換とを容易にするため、吸着板を用いて電鋳金型50を真空吸着する場合がある。射出成形する際、吸着板が損傷を受けないことが求められる。本発明者等は、電鋳金型50を利用した射出成形について鋭意検討し、本発明に至った。
射出成形によるモールドの作製方法について、図6から図16の工程図を参照して説明する。
図6に示されるように、第1型72と第2型74とを含む型70が準備される。第1型72と第2型74を型締めすることにより、型70の内部にキャビティ76が形成される。キャビティ76とは、樹脂が充填される空間を意味する。
第1型72に電鋳金型50が固定されるので、電鋳金型50を固定する側は平坦面78で構成される。第1型72は、電鋳金型50を固定する装置として、平坦面78に吸着板80を備えている。第1型72は、その内部に吸着板80と気体連通する吸引管82を備えている。吸引管82は図示しない真空ポンプと接続されている。真空ポンプを駆動することにより、吸着板80の表面から空気を吸引することができる。吸着板80を用いることにより、電鋳金型50の固定と交換とが容易となる。
吸着板80は、例えば、多孔質部材で構成される。多孔質部材として、例えば、金属焼結体、樹脂、及びセラミック等を挙げることができる。吸着板80は、強度の観点から、損傷を受けないことが求められる。
第2型74のキャビティ76の側に窪み84が形成されている。本実施形態では、第1型72の平坦面78と、後述する第2型74の窪み84(図10参照)とによりキャビティ76が形成される。第1型72と第2型74とを上述の構成することにより、後述するように、モールドの離型が容易となる。
第2型74にはキャビティ76に連通するゲート86が形成されている。ゲート86が型70のキャビティ76への樹脂の注入口になる。ゲート86は、型70に樹脂を供給する射出成形機88と連通される。本実施形態では、キャビティ76の長手方向と略平行な方向、いわゆる横方向から、キャビティ76内に樹脂が充填される。
図7に示されるように、第1型72と第2型74とが型開きされ、凸状パターン54を有する電鋳金型50が第1型72に載置される。吸引管82を介して真空ポンプにより空気を吸引することにより、電鋳金型50の第2面58が吸着板80に真空吸着される。
図8に示されるように、型締め工程では、キャビティ76を形成するため、電鋳金型50の凸状パターン54以外の領域、かつ実質的に吸着板80以外の領域において、第1型72と第2型74とにより電鋳金型50が挟圧される。
実質的に吸着板80以外の領域で第1型72と第2型74とにより電鋳金型50を挟圧するとは、吸着板80以外の領域で第1型72と第2型74とにより電鋳金型50を挟圧する場合、及び吸着板80の一部を含む領域で第1型72と第2型74とにより電鋳金型50を挟圧する場合を含み、吸着板80が型締めにより損傷を受けないことを意味する。
電鋳金型50が第1型72と第2型74とにより挟圧されるので、図8の矢印Aに示されるように、第2型74の内壁は、電鋳金型50の外縁60より内側に位置している。平面視において、キャビティ76は電鋳金型50の全面より小さくなり、その結果、キャビティ76の容積を小さくできるので、樹脂のロスを回避することができる。
本実施形態では、第1型72と第2型74とは吸着板80の領域において、電鋳金型50を挟圧していない。図8の矢印Bに示されるように、第2型74の内壁は吸着板80より外側に位置しているので、吸着板80が損傷を受けることを回避することが可能となる。内側とは電鋳金型50の外縁60から中心に向かう方向であり、外側とは電鋳金型50の中心から外縁60に向かう方向である。吸着板80が損傷を受けないように、キャビティ76の大きさを画定する内壁(高さ方向ではなく幅方向を画定する内壁)の位置を決定することが重要となる。吸着板80が損傷を受けない限りにおいて、吸着板80の一部の領域を第1型72と第2型74とにより挟圧することが可能である。
本実施形態では、電鋳金型50の端部62を除く領域を挟圧している。上述したように電鋳金型50は、図4に示されるように、導電リング26から電流を供給することにより作製される。そのため、導電リング26と接触する電鋳金型50の端部62が、電鋳金型50の他の部分に比較して、物理的性状(例えば、厚さ、又は表面粗さ)が異なる場合がある。
電鋳金型50が物理的性状の異なる端部62を有している場合、電鋳金型50を用いて射出成形する際、第1型72と第2型74とにより電鋳金型50を安定して固定できない等、作製される成形品の精度に懸念される場合がある。
したがって、本実施形態のように、端部62を挟圧しないことが好ましい。
但し、作製される成形品の精度に問題が生じない場合、電鋳金型50の端部62を第1型72と第2型74とにより挟圧しても良い。電鋳金型50の端部62は、電鋳金型50の外縁60から内側の領域であって、電鋳金型50の凸状パターン54を除く他の領域と物理的性状が異なる領域である。なお、物理的性状は厚さに限定されない。
本実施形態によれば、電鋳金型50を加工することなく、作製された電鋳金型50を型70の内部に固定することができるので、生産性の高い射出成形を実現することが可能となる。また、電鋳金型50を、吸着板80により真空吸着し、第1型72と第2型とにより挟圧するので、電鋳金型50を安定して固定することができるので、精度の良い射出成形を実現することが可能となる。
図9に示されるように、樹脂Rが射出成形機88からゲート86を介してキャビティ76に供給される。樹脂Rは電鋳金型50の凸状パターン54の間を通過しながら、キャビティ76内に充填される。樹脂Rとしては、アクリル系、エポキシ系等の熱硬化性樹脂、又はシリコーン樹脂を用いることが好ましく、特に、シリコーン樹脂を用いることが好ましい。樹脂Rが型70のキャビティ76に充填されると、次いで、樹脂Rが加熱され、樹脂Rが硬化される。
図10に示されるように、電鋳金型50から硬化された樹脂Rを離型するため、型締めされていた第1型72と第2型74とが型開きされる。型開きでは、第1型72と第2型74とが相対的に離間するように移動される。図10に示されるように、第2型74は、キャビティ76を形成するための窪み84を有している。硬化された樹脂Rは、離型前の凹状パターン102(図14参照)が形成されたモールド100である。以下、モールド100と称する場合がある。
図11に示されるように、第1型72は、第2型74とは分離され、電鋳金型50からモールド100を離型するためのステージへと移動される。本実施形態では、窪み84を有する第2型74がモールド100から分離されるので、モールド100は、第1型72に固定された電鋳金型50と接触する面を除き、露出されることになる。したがって、電鋳金型50からモールド100を離型する際、モールド100の露出面を利用して容易に離型することが可能である。
図12に示されるように、モールド100の周縁部を電鋳金型50から最初に離間させる。モールド100の周縁部は、モールド100を平面視した際の対向する2辺を少なくとも含んでいれば良く、また、4辺の全てを含んでいても良い。周縁部とは、モールド100の外周から凹状パターン102までの領域を意味する。
図13に示されるように、モールド100の周縁部を徐々に電鋳金型50から離間させる。モールド100がシリコーン樹脂により作製される場合、モールド100は弾性力を有するので、モールド100の周縁部を徐々に離間させると、モールド100が伸ばされた状態(弾性変形)となる。モールド100の周縁部を更に電鋳金型50から離間させると、弾性変形していたモールド100は元の形状に戻ろうとするため、モールド100は縮む。モールド100の縮む力を利用することにより、モールド100が電鋳金型50から離型される。モールド100が縮もうとする力を離型する力として利用することにより、モールド100と電鋳金型50の凸状パターン54との間に無理な力が加わらないので、離型不良を抑制することが可能となる。
図14に示されるように、最終的には、モールド100と電鋳金型50の凸状パターン54とは完全に離型され、凹状パターン102を有するモールド100が作製される。凹状パターン102とは、複数の凹部104がアレイ状に配列された状態である。
モールド100の周縁部を電鋳金型50から離間させる方法として、凹状パターン102の形成される面と反対の露出面であって、モールド100の周縁部を吸引手段で吸引し、周縁部を吸引しながら吸引手段を電鋳金型50から離間させる方法を挙げることができる。
電鋳金型50からモールド100を繰り返して作製する場合、凸状パターン54が徐々に傷むことから、1000回から10000回程度使用すると、新たな電鋳金型50に交換する必要がある。本実施形態では、不図示の真空ポンプの駆動を停止し、吸着板80の吸着力を低減することにより、電鋳金型50を短時間に交換することができる。
本実施形態では、加工していない電鋳金型50が用いられるので、結果として、平面視において円形で、電鋳処理に適した電鋳金型50が射出成形において、好ましくは、用いられる。
図15、及び図16は、別の形態の型70を用いたモールドの作製方法を示す工程図である。図15に示されるように、本実施形態の型70の第1型72には、窪み90が形成されている。この窪み90の底面に電鋳金型50が設置され、吸着板80を介して第1型72に真空吸着される。
図16に示されるように、キャビティ76を形成するため第1型72と第2型74とが型締めされる。第1型72の窪み90に設置された電鋳金型50が第1型72と第2型74とにより挟圧される。第2型74の内壁は、電鋳金型50の外縁60より内側で、吸着板80より外側に位置している。なお、本実施形態では、電鋳金型50の端部62も第1型72と第2型74とにより挟圧される。
図16に示されるように、樹脂Rが射出成形機88からゲート86を介してキャビティ76に供給される。樹脂Rは電鋳金型50の凸状パターン54の間を通過しながら、キャビティ76内に充填される。
<パターンシートの製造方法>
次に、上記の作製方法で作製されたモールド100を用いて、パターンシートを製造する方法について説明する。図17から図22は、パターンシート110を製造する工程図である。
<ポリマー溶解液供給工程>
図17は、モールド100を準備した状態を示している。モールド100は、上述のモールドの作製方法により製造される。図17に示されるモールド100は、複数の凹状パターン102を有している。凹状パターン102は、複数の凹部104がアレイ状に配列された状態である。
図18は、モールド100の凹状パターン102にポリマー溶解液112を供給する工程を示す図である。
パターンシート110を形成するポリマー溶解液112の材料としては、水溶性材料を用いることが好ましい。パターンシート110の製造に用いられるポリマー溶解液112の樹脂ポリマーの素材としては、生体適合性のある樹脂を用いることが好ましい。このような樹脂としては、グルコース、マルトース、プルラン、コンドロイチン硫酸ナトリウム、ヒアルロン酸ナトリウム、ヒドロキシエチルデンプンなどの糖類、ゼラチンなどのタンパク質、ポリ乳酸、乳酸・グリコール酸共重合体などの生分解性ポリマーを使用することが好ましい。パターンシート110をモールド100から離型する際、基材(不図示)を用いてパターンシート110を離型することができるので、好適に利用することができる。濃度は材料によっても異なるが、薬剤を含まないポリマー溶解液112の中に樹脂ポリマーが10〜50質量%含まれる濃度とすることが好ましい。また、ポリマー溶解液112に用いる溶媒は、温水以外であっても揮発性を有するものであればよく、エタノールなどのアルコールなどを用いることができる。そして、ポリマー溶解液112の中には、用途に応じて体内に供給するための薬剤を共に溶解させることが可能である。薬剤を含むポリマー溶解液112のポリマー濃度(薬剤自体がポリマーである場合は薬剤を除いたポリマーの濃度)としては、0〜30質量%含まれることが好ましい。
ポリマー溶解液112の調製方法としては、水溶性の高分子(ゼラチンなど)を用いる場合は、水溶性粉体を水に溶解し、溶解後に薬剤を添加してもよいし、薬剤が溶解した液体に水溶性高分子の粉体を入れて溶かしてもよい。水に溶解しにくい場合、加温して溶解してもよい。温度は高分子材料の種類により、適宜選択可能であるが、必要に応じて、約20〜40℃の温度で加温することが好ましい。ポリマー溶解液112の粘度は、薬剤を含む溶解液では200mPa・s以下であることが好ましく、より好ましくは50mPa・s以下とすることが好ましい。薬剤を含まない溶解液では2000mPa・s以下であることが好ましく、より好ましくは500mPa・s以下とすることが好ましい。ポリマー溶解液112の粘度を適切に調整することにより、モールド100の凹状パターン102に容易にポリマー溶解液112を注入することができる。例えば、ポリマー溶解液112の粘度は、細管式粘度計、落球式粘度計、回転式粘度計、又は振動式粘度計で測定することができる。
ポリマー溶解液112に含有させる薬剤は、薬剤としての機能を有するものであれば限定されない。特に、ペプチド、タンパク質、核酸、多糖類、ワクチン、水溶性低分子化合物に属する医薬化合物、又は化粧品成分から選択することが好ましい。
ポリマー溶解液112をモールド100に注入する方法としては、例えば、スピンコーターを用いた塗布を挙げることができる。
モールド100の凹状パターン102の凹部先端に、貫通孔を形成することが好ましい。凹状パターン102の凹部内のエアーを貫通孔から逃がすことができる。したがって、ポリマー溶解液112をモールド100の凹部に入りやすくすることができる。また、この工程は、減圧状態で行うことが好ましい。
[乾燥工程]
図19は、ポリマー溶解液112を乾燥させてポリマーシート114とする工程を示す図である。例えば、モールド100に供給されたポリマー溶解液112に風を吹き付けることにより乾燥させることができる。ポリマーシート114とは、ポリマー溶解液112に所望の乾燥処理を施した後の状態を意味する。ポリマーシート114の水分量等は適宜設定される。なお、乾燥により、ポリマーの水分量が低くなりすぎると剥離しにくくなるため、弾力性を維持している状態の水分量を残存させておくことが好ましい。
ポリマーシート114には凹状パターン102の反転形状である後述する凸状パターン116が形成される。
[ポリマーシート離型工程]
図20、及び図21は、ポリマーシート114をモールド100から離型し、パターンシート110とした状態を示す図である。図22は、パターンシート110を切断して、個別のパターンシート110A、110B、110C、110Dとする工程を説明する図である。
モールド100から離型したパターンシート110は、切断装置(不図示)にセットされ、パターンシート110を切断する位置が決定される。基本的には、凸状パターン116を有する領域116A、116B、116C、116Dごとになるように切断位置が決定される。図22に示されるように、パターンシート110を切断して、複数の個別のパターンシート110A、110B、110C、110Dとする。
また、図17から図22においては、モールド100を用いて、パターンシート110を製造する方法を説明したがこれに限定されない。例えば、複数のモールド100を接合することにより、凹状パターン102の面積を大面積化した集合モールドを製作することができる。集合モールドを利用して、パターンシートを製造することもできる。
集合モールドを用いてパターンシートの製造を行うことで、1回の製造で面積の大きいパターンシートの製造をすることができ、生産性を向上させることができる。
なお、本実施形態では、ポリマー溶解液112をモールド100の凹状パターン102に充填し、乾燥することによりポリマーシート114を形成する場合を説明したが、これに限定されない。
例えば、薬剤を含むポリマー溶解液112をモールド100の凹状パターン102に充填して乾燥し、その後、薬剤を含まないポリマー溶解液112をモールド100の凹状パターン102に充填し、乾燥することにより二層構造のポリマーシート114を形成することができる。
また、モールド100の使用は、初回の1回限りの使用とし、使い捨てとすることが好ましい場合がある。パターンシート110が、医薬品として用いられる場合、製造されるパターンシート110の生体への安全性を考慮して、使い捨てとすることが好ましい。また、使い捨てとすることで、モールド100を洗浄する必要がなくなるので、洗浄によるコストを下げることができる。特に、パターンシート110が、医薬品として用いられる場合には、高い洗浄性が求められるため、洗浄コストが高くなる。
製造されるパターンシート110の凸状パターン116(領域116A,116B,116C、116D)とは、複数の凸部118が、定められた数、及び位置にアレイ状に配列されている状態をいう。凸部118とは、先端側に先細りの形状を意味し、錐体形状、及び多段の錐体形状を含む。多段の錐体形状は、底面から先端に向けて角度の異なる側面を有する錐体形状を意味する。
凸部118の高さは、0.2mm以上2mm以下の範囲であり、好ましくは、0.3mm以上1.5mm以下である。
製造される凸状パターン116を有するパターンシート110は、凸状パターン54を有する電鋳金型50の複製である。電鋳金型50の凸状パターン54の形状、及び配置を所望の形状とすることにより、製造されるパターンシート110の凸状パターン116を所望の形状とすることができる。
10 母型
12 第1面
14 凹状パターン
16 凹部
18 第2面
20 陰極
22 シャフト
24 陰極板
26 導電リング
30 電鋳装置
32、32A 電鋳液
34 電鋳槽
36 ドレーン槽
38 ペレット
40 チタンケース
42 排水配管
44 供給配管
50 電鋳金型
52 第1面
54 凸状パターン
56 凸部
58 第2面
60 外縁
62 端部
70 型
72 第1型
74 第2型
76 キャビティ
78 平坦面
80 吸着板
82 吸引管
84 窪み
86 ゲート
88 射出成形機
90 窪み
100 モールド
102 凹状パターン
104 凹部
110、110A、110B、110C、110D パターンシート
112 ポリマー溶解液
114 ポリマーシート
116 凸状パターン
116A、116B、116C、116D 領域
118 凸部
R 樹脂

Claims (8)

  1. キャビティを形成する第1型と第2型とを有する型と、針状パターンを有する電鋳金型とを準備し、吸着板により前記電鋳金型を吸引することにより前記電鋳金型を前記第1型に固定する工程と、
    前記キャビティを形成するため、前記電鋳金型の前記針状パターン以外の領域、かつ実質的に前記吸着板以外の領域において、前記第1型と前記第2型とにより前記電鋳金型を挟圧する型締め工程と、
    前記キャビティに樹脂を充填する射出工程と、
    を有する凹状パターンを有するモールドの作製方法。
  2. 前記型締め工程では、前記電鋳金型の端部を除き前記第1型と前記第2型とにより前記電鋳金型を挟圧する請求項1に記載の凹状パターンを有するモールドの作製方法。
  3. 前記樹脂が熱硬化性樹脂、及びシリコーン樹脂の何れかである請求項1又は2に記載の凹状パターンを有するモールドの作製方法。
  4. 前記射出工程の後、前記キャビティ内の前記樹脂を加熱することにより硬化し、次いで前記第1型と前記第2型とを開き、硬化された前記樹脂を前記針状パターンから離型する離型工程を有する請求項1から3の何れか一項に記載の凹状パターンを有するモールドの作製方法。
  5. 前記電鋳金型は、平面視において円形である請求項1から4の何れか一項に記載の凹状パターンを有するモールドの作製方法。
  6. 前記第1型の前記電鋳金型を固定する側には平坦面が形成され、かつ前記第2型の前記キャビティの側には凹部が形成される請求項1から5の何れか一項に記載の凹状パターンを有するモールドの作製方法。
  7. 請求項1から6の何れか一項に記載の凹状パターンを有するモールドの作製方法により凹状パターンを有するモールドを作製する工程と、
    前記モールドの前記凹状パターンにポリマー溶解液を供給する供給工程と、
    前記ポリマー溶解液を乾燥させてポリマーシートとする乾燥工程と、
    前記ポリマーシートを前記モールドから離型するポリマーシート離型工程と、
    を含むパターンシートの製造方法。
  8. 前記ポリマー溶解液が水溶性材料を含む請求項7に記載のパターンシートの製造方法。
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