JP2017209654A - 逆浸透膜装置及び逆浸透膜装置の運転方法 - Google Patents

逆浸透膜装置及び逆浸透膜装置の運転方法 Download PDF

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Abstract

【課題】RO膜の洗浄を効率的に行い、安定した水量でRO膜透過水を得ることのできる、逆浸透膜装置及び逆浸透膜装置の運転方法を提供する。【解決手段】被処理水の流路に多段に設置されたRO膜バンクと、前記各段のRO膜バンクの閉塞度をそれぞれ独立に検出する閉塞度出手段と、前記各段のRO膜バンクに濃縮側から洗浄水を通水して前記各段のRO膜バンクを洗浄するための逆浸透膜洗浄手段と、前記各段のRO膜バンクへの通水・洗浄を切り替える通水・洗浄制御弁と、前記逆浸透膜洗浄手段を所定のタイミングで作動させて、各段の逆浸透膜バンクの洗浄を行う洗浄制御手段と、前記洗浄制御手段により前記逆浸透膜洗浄手段及び前記通水・洗浄制御弁を制御して、前記閉塞度出手段により測定される前記各段のRO膜バンクの閉塞度があらかじめ設定された交換閉塞度に達するまでの間、前記各段のRO膜バンクの通水・洗浄を行う制御装置とを備えた逆浸透膜装置。【選択図】図1

Description

本発明は、逆浸透膜装置及び逆浸透膜装置の運転方法に関する。
従来、医療用水や超純水の製造において、原水中のイオン成分やコロイド成分を除去するために、逆浸透(RO)膜装置が用いられている。RO膜装置は、通常、中空糸状、スパイラル状、平板状、チューブ状等に形成したRO膜を備えるRO膜モジュールと、RO膜モジュールを支持する構造物からなるRO膜ベッセルを複数有したRO膜バンクを備えて構成される。
RO膜装置によって処理される原水中に濁質、微粒子、スケール成分等の非溶解性物質が混入している場合や、微生物の繁殖し易い系では、RO膜の表面に濁質、微粒子、微生物等が付着し、透過水量が減少してしまう。
RO膜の表面に付着した濁質、微粒子、微生物、スケール成分等は、RO膜モジュールを洗浄することで除去される。RO膜モジュールの洗浄は、一般的に、通水差圧の上昇あるいは透過水量の減少時に、薬品クリーニング洗浄によって行われる。また、原水をブライン側から給水側に通水する方法もある(例えば、特許文献1参照。)。これらの方法では、界面活性剤、殺菌剤、酸又はアルカリ剤等により、RO膜面に付着した無機物、有機物等の除去効果を向上させることも行われる。
RO膜の洗浄方法として、RO膜モジュールを多段に構成したかん水脱塩装置において、シリカスケールによる膜性能の低下を防止する目的で、2段目以降のRO膜モジュールに透過水側から逆流洗浄を行うことも提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
また、RO膜以外にも、中空糸膜を用いたろ過膜の洗浄方法として、ろ過膜に原水を透過させてろ過水を得るろ過工程と、ろ過水により膜の洗浄を行う洗浄工程とを交互に繰り返し行う水処理方法において、ろ過圧やろ過流量などを目安にして、薬液によってろ過膜を洗浄することも行われている(例えば、特許文献3参照。)。
このように、RO膜を用いて逆浸透膜処理を行う方法では、RO膜をより効率的に洗浄する方法が検討されている。
国際公開2009/128328号 特開平11−290849号公報 特開2013−212497号公報
本発明は、RO膜の洗浄を効率的に行い、長期間安定した水量でRO膜透過水を得ることのできる、逆浸透膜装置及び逆浸透膜装置の運転方法を提供することを目的とする。
上記した従来の方法のうち、通水差圧の上昇あるいは透過水量の減少時に、薬品クリーニング洗浄を行う方法では、洗浄時にはRO膜表面への上記付着物の付着、堆積が進行しており、洗浄に時間がかかる。特に、シリカスケールやカルシウムスケールのRO膜表面への付着、堆積が進行すると、これらスケール成分がRO膜面に沈着してしまい、洗浄が困難になることもある。また、洗浄時にRO膜装置を停止し、洗浄後に、停止したRO膜装置を再運転するが、再運転時の透過水の流量や圧力を測定して初めて、洗浄が十分に行われたかどうかの判断が可能になる。そのため、再運転時の上記測定結果によっては、再度の洗浄を要する場合もある。したがって、例えば、極めて高純度の超純水を大量に製造する場合等には、製造効率の大幅な低下につながるという問題がある。
また、薬品を使用する洗浄方法では、RO膜面の洗浄効果が得られるものの、RO膜面の付着物の種類により薬品の種類を選定する必要がある。また、複数の種類の薬品で洗浄することが必要になる場合や、所望の洗浄効果が得られずに再度の薬品洗浄を要することもある。そのため、薬品の選定等の操作が煩雑になる。さらに、RO膜の洗浄に、界面活性剤、殺菌剤、酸又はアルカリ剤等、管理負荷や環境負荷の高い薬品を使用する。このようなことから、薬品保管管理設備や廃水処理設備等を設置することで、設備の規模が大きくなったり、洗浄及び廃水処理操作が煩雑になりすぎるという問題もある。
本発明は、次の構成により、逆浸透膜装置に備えられるRO膜面への、スケール成分の付着、堆積が進行する前に、RO膜を、所定のタイミングで自動洗浄することで、上記問題を解決するものである。すなわち、本発明の逆浸透膜装置は、被処理水の流路に多段に設置された逆浸透膜バンクと、前記各段の逆浸透膜バンクの閉塞度をそれぞれ独立に検出する閉塞度検出手段と、前記各段の逆浸透膜バンクに濃縮側から洗浄水を通水して前記各段の逆浸透膜バンクを洗浄するための逆浸透膜洗浄手段と、前記各段の逆浸透膜バンクへの通水・洗浄を切り替える通水・洗浄制御弁と、前記逆浸透膜洗浄手段を所定のタイミングで作動させて、各段の逆浸透膜バンクの洗浄を行う洗浄制御手段と、前記洗浄制御手段により前記逆浸透膜洗浄手段及び通水・洗浄制御弁を制御して、前記閉塞度検出手段により検出される前記各段の逆浸透膜バンクの閉塞度があらかじめ設定された交換閉塞度に達するまでの間、前記各段の逆浸透膜バンクの通水・洗浄を行う制御装置とを備えることを特徴とする。
本発明の逆浸透膜装置において、前記洗浄制御手段は、経過期間を測定して、前記測定した経過期間による所定のタイミングで前記逆浸透膜洗浄手段を作動させることが好ましい。
本発明の逆浸透膜装置において、前記制御装置は、前記各段の逆浸透膜バンクの洗浄を、前記各段の逆浸透膜バンク毎にそれぞれ独立的に行うことが好ましい。
本発明の逆浸透膜装置において、前記各段の逆浸透膜バンクは、1又は2基以上の逆浸透膜ベッセルが並列に接続されて構成されることが好ましい。
本発明の逆浸透膜装置において、前記洗浄水は、前記各段の逆浸透膜バンクの透過水であることが好ましい。
本発明の逆浸透膜装置において、前記制御装置は、前記各段の逆浸透膜バンクの通水・洗浄を定期的に行うことが好ましい。
本発明の逆浸透膜装置において、前記各段の逆浸透膜バンクの通水を1時間〜数日間、前記洗浄を1〜10分間行うことが好ましい。
本発明の逆浸透膜装置の運転方法は、被処理水の流路に多段に設置された逆浸透膜バンクと、前記各段の逆浸透膜バンクを洗浄するための逆浸透膜洗浄手段と、前記各段の逆浸透膜バンクへの通水・洗浄を切り替える通水・洗浄制御弁とを備える逆浸透膜装置の洗浄方法であって、前記逆浸透膜装置により被処理水を処理する通水工程と、前記逆浸透膜洗浄手段により前記各段の逆浸透膜バンクに濃縮側から洗浄水を通水して前記各段の逆浸透膜バンクを洗浄する洗浄工程と、を有し、前記逆浸透膜洗浄手段及び前記通水・洗浄制御弁を制御して、前記各段の逆浸透膜バンクの閉塞度があらかじめ設定された交換閉塞度に達するまでの間、前記通水工程と前記洗浄工程をそれぞれ所定のタイミングで行うことを特徴とする。
本発明の逆浸透膜装置の運転方法は、前記通水・洗浄制御弁を制御して、前記各段の逆浸透膜バンクの洗浄を前記各段の逆浸透膜毎に独立的に行うことが好ましい。
本発明の逆浸透膜装置の運転方法は、前記通水・洗浄制御弁を制御して、前記各段の逆浸透膜バンク毎の洗浄を順に行うことが好ましい。
本発明の逆浸透膜装置の運転方法は、前記通水・洗浄制御弁を制御して、前記各段の逆浸透膜バンク毎の洗浄を前記各段の逆浸透膜バンクのうち、複数を組み合わせた逆浸透膜バンク群毎に順に行うことが好ましい。
本発明の逆浸透膜装置及び逆浸透膜装置の運転方法によれば、RO膜の洗浄を効率的に行い、長期間安定した水量でRO膜透過水を得ることができる。
第1の実施形態に係る逆浸透膜装置を概略的に表わす図である。 第2の実施形態に係る逆浸透膜装置を概略的に表わす図である。 実施形態の逆浸透膜装置による、逆浸透膜の通水差圧の変化を表わすグラフである。 実施形態に係る超純水製造システムを模式的に表わす図である。
以下、図面を参照して、実施形態を詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1に、本実施形態に係る逆浸透(RO)膜装置100を概略的に表わす。図1に示すRO膜装置100は、第1の逆浸透(RO)膜バンク10と、第2の逆浸透(RO)膜バンク20と、第3の逆浸透(RO)膜バンク30とを直列に接続されて、3段に構成されている。第1〜3のRO膜バンク10〜30の透過水は貯留するタンク40に供給される。また、RO膜装置100は、被処理水を移送するポンプP1を備えている。ポンプP1は、RO膜装置100に備えられなくてもよい。この場合は、RO膜装置100の前段に設けられる。
RO膜装置100は、第1のRO膜バンク10、第2のRO膜バンク20、第3の逆浸透RO膜バンク30の通水差圧や透過水量等に基づいて、各RO膜バンクの閉塞度を測定する閉塞度検出手段10a、10b、10c、20a、20b、30a、30bを備えている。
RO膜装置100は、各RO膜バンクを独立に洗浄する逆浸透膜洗浄手段と、通水・洗浄制御弁とを備えている。逆浸透膜洗浄手段は、例えば、洗浄水を移送するポンプP2と、各RO膜バンクに接続された配管とからなる。
通水・洗浄制御弁は、例えば、被処理水又は洗浄水を、各RO膜バンクに供給し、排出する配管の経路に設けられ、洗浄水の配管への通水及び通水の停止を切り替えるバルブである。RO膜装置100は、通水・洗浄制御弁として、第1のRO膜バンク10への被処理水の供給を制御するバルブV2と、各RO膜バンクの透過水のタンク40への供給を制御するバルブV1と、第1のRO膜バンク10、第2のRO膜バンク20、第3の逆浸透RO膜バンク30の濃縮水の後段への通水と系外への排出、洗浄水の各RO膜バンクへの通水と排出を制御するバルブV11〜13、V21〜23、V31、V33を備えている。
また、RO膜装置100は、逆浸透膜洗浄手段及び通水・洗浄制御弁を所定のタイミングで作動させる洗浄制御手段としてのタイマー手段42と、装置全体の作動を統括的に制御する制御装置41とを備えている。タイマー手段42は、所定の時点を起点として経過期間を測定して、この測定した経過期間による所定のタイミングで逆浸透膜洗浄手段を作動させる。
第1〜3のRO膜バンク10〜30はそれぞれ、複数のRO膜ベッセルが並列に接続された構成である。各RO膜ベッセルには、複数のRO膜モジュールが多段で設置されている。第1〜3のRO膜バンク10〜30においては、それぞれ、前段側のRO膜バンクの濃縮水を後段側のRO膜バンクで処理する。もっとも下流側のRO膜バンクの濃縮水は、系外に排出される。
各RO膜ベッセルに備えられるRO膜モジュールは、例えば、ケーシング内に、RO膜と、RO膜に被処理水を通水するための流路材とを収容して構成される。RO膜モジュールにおいて、RO膜は、中空糸状、スパイラル状、平板状、チューブ状等に形成される。本実施形態のRO膜モジュールにおいては、RO膜は、耐圧性を高くして処理効率を向上させる点から、スパイラル状のRO膜であることが好ましい。
なお、RO膜装置100は、第1〜3のRO膜バンク10〜30を備えているが、RO膜装置に備えられるRO膜バンクの数はこれに限定されない。RO膜装置100の有するRO膜バンクは2段以上の任意の段数であってもよい。
次に、本実施形態のRO膜装置100において、RO膜装置100の全体を洗浄する方法について説明する。タイマー手段42が例えば、RO膜装置100の運転開始からの経過時間を測定し、あらかじめ設定した所定の期間が経過した際に、最初の洗浄開始信号を制御装置41に入力する。これにより、制御装置41が、RO膜バンクの最初の洗浄開始を判断する。制御装置41は、洗浄開始を判断すると、逆浸透膜洗浄手段を作動させて、RO膜バンクの洗浄を開始する。これにより、自動で、RO膜バンクの洗浄工程が行われる。
このRO膜バンクの洗浄工程では、例えば、洗浄水が各RO膜バンクの濃縮側から通水される。洗浄後の洗浄水は各RO膜バンクの入口側から排出される。洗浄工程において、洗浄水は、各RO膜バンクに、0.1〜0.4MPaの圧力で供給することが好ましい。これにより、スケール成分を含む付着物を、効率よく洗浄することができる。
そして、タイマー手段42が、あらかじめ設定した所定の洗浄期間が経過した際に、信号を制御装置41に入力する。これにより、制御装置41が、RO膜バンクの洗浄停止を判断する。制御装置41は、RO膜バンクの洗浄停止を判断すると、逆浸透膜洗浄手段を制御して、RO膜バンクへの洗浄水の供給を停止する。これによりRO膜バンクの洗浄が停止される。
さらに、タイマー手段42は、あらかじめ設定した所定の期間が経過した際に、次の洗浄開始信号を制御装置41に入力する。これにより、制御装置41が、RO膜バンクの次の洗浄開始を判断する。制御装置41は、RO膜バンクの次の洗浄開始を判断すると、逆浸透膜洗浄手段を制御して、上記最初の洗浄と同様に、RO膜バンクの洗浄を開始する。その後、上記最初の洗浄と同様に、タイマー手段42及び制御装置41によって、RO膜バンクの洗浄が停止される。
次いで、最後の洗浄が停止した後に、制御装置41は、必要に応じて後述の通水準備工程の開始を判断する。通水準備工程では、第1のRO膜バンク10の供給水側から洗浄水を通水し、第1のRO膜バンク10の濃縮水を第2のRO膜バンク20に、第2のRO膜バンク20の濃縮水を第3のRO膜バンク30に、順に通水する。第3のRO膜バンク30の濃縮水及び第1〜3のRO膜バンク10〜30の透過水は系外に排出する。これにより、RO膜装置1の配管内に残留した空気等を排出して通水の準備を行う。そして、制御装置41は、あらかじめ設定された所定の時間通水準備工程を必要に応じて行った後、RO膜装置100による原水の処理の開始を判断する。制御装置41は、原水の処理の開始を判断すると、逆浸透膜洗浄手段を停止し、通水・洗浄制御弁を切り替えて、ポンプP1によってRO膜装置100に原水を供給する。
このようにして、所定の洗浄期間毎に、RO膜バンクの洗浄工程と通水が交互に繰り返し行われる。
通常、RO膜バンクに対しては、定速ろ過では通水差圧の上昇、定圧ろ過では透過水量の減少を目安として、通水差圧が許容値を超えるか、又は透過水量が許容値を下回った際に、RO膜への、濁質、微生物、カルシウムスケール、シリカスケール等のスケール物質などからなる付着物の付着、堆積により、RO膜の目詰まり等が生じたことを判断する。この際には、RO膜装置全体を停止してRO膜モジュールの薬品クリーニング洗浄を行う。ここで、許容値は、通常のRO膜の薬品クリーニング洗浄を行う方法において、薬品クリーニング洗浄が開始される際の値である。また、通水差圧や透過水量によって評価される、RO膜への上記付着物の付着によるRO膜の目詰まり度合いを閉塞度と称する。
このように、通常RO膜装置は、薬品クリーニング洗浄を行って再度通水されるが、薬品クリーニング洗浄と通水を交互に行いながら通水を続けていくと、最終的には、RO膜モジュールの交換を要するとされる交換閉塞度に達する。
本実施形態において、洗浄工程は、上記薬品クリーニング洗浄の行われる際のRO膜の閉塞度よりも低い閉塞度で行う。そのため、本実施形態において各RO膜装置100の洗浄開始が判断されるまでの、RO膜装置100の運転開始からの経過期間及び先の洗浄から次の洗浄までの経過期間は、通常のRO膜の薬品クリーニング洗浄を行う方法において、RO膜バンクにおける通水差圧が許容値を超えるまでの期間、あるいは透過水量が許容量を下回るまでの期間よりも、短い期間で設定する。RO膜バンクの洗浄工程の開始までの期間は、例えば、各RO膜バンクの通水差圧、被処理水水質や、各RO膜バンクの処理水量等によってあらかじめ決定する。
本実施形態のRO膜装置100においては、洗浄工程を、通水差圧が許容値を超える際の閉塞度より低い閉塞度で行って、膜面に付着した付着物の付着、堆積が進行する前に、これらを洗い流す。洗浄工程を、上記短い周期で定期的に繰り返すことで、閉塞度が許容値を超えるまでの期間を極めて長くして、薬品クリーニング洗浄を行わずに長期間安定して処理水を得ることできる。また、RO膜装置運転時のRO通水差圧の変化に依らずに、あらかじめ決定した周期でRO膜装置の洗浄工程を行うため、RO膜装置の洗浄工程を行うタイミングを経過時間に基づいて容易に自動制御することができる。
なお、上記では、タイマー手段42により測定される経過時間によって、RO膜バンクの洗浄開始及び洗浄停止を判断する例について説明したが、例えば、各RO膜バンクの給水側と透過水側、濃縮水側に設けた水圧計又は流量計(閉塞度測定手段)の測定値に基づいて、給水側と透過水側、濃縮水側の水圧の差(通水差圧)又は流量の差によって閉塞度を評価し、あらかじめ設定した閉塞度に達したタイミングで、洗浄制御手段が制御装置41に洗浄開始・停止等の信号を入力し、これに基づいて制御装置41がRO膜装置の洗浄開始・停止等を判断してもよい。この場合にも、洗浄開始時の閉塞度は、通常の薬品クリーニング洗浄の開始が判断される場合の閉塞度よりも小さく設定される。
洗浄水としては、タンク40に貯留された処理水を用いることができる。この場合、洗浄開始が判断されると、制御装置41が、逆浸透膜洗浄手段の各弁及びポンプを制御して、図1の太線で示したように、洗浄水をRO膜装置100の濃縮側から通水する。これは、RO膜バンク前方(上流側)に付着した付着物を後方(下流側)より押し出す効果が高いためである。また、洗浄水を濃縮側から低圧で通水し、RO膜を透過させずにRO膜面を洗浄することで、洗浄水の供給量を多くして、洗浄効率を向上させることができる。このようにして、RO膜面に生成したスケールが堆積・沈着する前に、洗い流すことができる。
洗浄水の、RO膜装置100の濃縮側からの通水方法としては、例えば、第1〜3のRO膜バンク10、20、30の1台ずつを下流側から、第3のRO膜バンク30、第2のRO膜バンク20、第1のRO膜バンク10の順に濃縮側から通水することができる。
また、洗浄工程は、RO膜バンク毎に順に行ってもよい。この場合には、各RO膜バンクにそれぞれ洗浄開始のタイミングが決定され、これに基づいて、タイマー手段42を用いて各RO膜バンクの洗浄開始を判断すればよい。洗浄工程を、RO膜バンク毎に順に行うことで、洗浄廃水等による洗浄対象外のRO膜バンクの汚染を防止することができる。
例えば、RO膜装置100が、多数のRO膜バンクを備える場合、各RO膜バンクに洗浄水を一括通水して、全体的に洗浄すると、前段側(上流側)のRO膜バンクにおける最適流量が確保しにくく、前段側(上流側)のRO膜バンクの洗浄が不十分になることがある。この問題は、RO膜バンクの数が増えるほど、顕著になる。ここで、RO膜バンク毎に洗浄工程を実施することで、各RO膜バンクでの洗浄水量を、洗浄の最適値以上の流量で確保できるので、より効果的に各RO膜バンクの洗浄を行うことができる。
また、RO膜面へのスケール成分の付着、堆積、沈着は、後段側(下流側)のRO膜の方がより進行しやすい。したがって、多数のRO膜バンクを備えるRO膜装置では、後段側のRO膜バンクの洗浄を優先的に行うほうがより優れた洗浄効果を得ることができる。具体的には、後段側のRO膜バンクを前段側よりも洗浄頻度を上げて、後段側のRO膜バンクの洗浄を優先的に行うことで、より優れた洗浄効果を得ることができる。この場合、例えば、RO膜装置が3段のRO膜バンクを備える場合、2段目と3段目のみ洗浄工程を行うことも可能である。
また、RO膜装置100が、多数のRO膜バンクを備える場合、これらをいくつかのグループに分けて、洗浄工程を、バンク群からなる各グループについて順に行ってもよい。各洗浄工程において洗浄されるRO膜バンクの数や組合せは、RO膜バンクに備えられるRO膜ベッセルの数等に基づいて適宜設定することができる。
RO膜装置100が、多数のRO膜バンクを備える場合などには、RO膜装置において、RO膜バンクの処理流量は、RO膜バンク毎に異なる場合がある。この場合、特に、多数のRO膜バンクを備えるRO膜装置においては、RO膜バンク毎に、閉塞度の上昇の速度やタイミングが異なる。洗浄工程を、閉塞度の上昇の速度が同等である複数のRO膜バンク、又はこれらのRO膜バンク群毎に行うことで、例えば、閉塞度の上昇の速度が遅いRO膜バンクと閉塞度の上昇が早いRO膜バンクをまとめて、それぞれ異なったタイミングで洗浄することができる。そのため、無駄な洗浄工程を省くことができる。また、閉塞度が交換基準値まで上昇してしまうと、RO膜モジュールの交換が必要になる。本実施形態のRO膜装置の運転方法では、RO膜バンク毎の閉塞度が高まるより短い洗浄周期で洗浄工程を行うため、RO膜モジュールの交換頻度を低減することができる。
また、上記洗浄工程において、洗浄効果を向上させるために、洗浄水に空気、不活性ガス、水蒸気などの気体からなる微細気泡を含有させてもよいし、洗浄水に超音波を印加してもよい。これらは、RO膜面のスケール成分の洗浄に効果的である。また、薬品は使用しない方が、洗浄操作を簡易にできるためRO膜透過水の製造効率は向上するが、必要に応じて、洗浄水にRO膜洗浄用の薬品を混合してもよい。
上記で説明した本実施形態の方法で、定期的に洗浄工程を行いながらRO膜透過水を製造した場合には、従来の薬品クリーニング洗浄による洗浄を行ってRO膜透過水を得る方法に比べて、薬品クリーニング洗浄の回数を削減するか、薬品クリーニング洗浄自体をなくすこともできる。そのため、薬品によるRO膜劣化によるRO膜除去率性能の低下を防ぐことができる
次に、各段のRO膜バンクを、RO膜バンク毎に順に洗浄する実施形態のRO膜装置の運転方法について、図2を参照してより詳しく説明する。図2は、RO膜装置100の具体例であるRO膜装置1を詳細に表わすブロック図である。図2に示すように、RO膜装置1は、RO膜装置100と同様に、第1の逆浸透(RO)膜バンク10と、第2のRO膜バンク20と、第3のRO膜バンク30を備えている。第1〜3のRO膜バンク10〜30の透過水はタンク40に供給される。なお、RO膜装置1において、上記で説明したRO膜装置100と同様の機能を奏する構成は同一の符号を付して重複する説明を省略する。
RO膜装置1は、各RO膜バンクの透過水を集水してタンク40に移送する透過水集水管60と、各RO膜バンクから排出された洗浄後の洗浄水を系外に排出する洗浄水排出管70とを備えている。洗浄水排出管70はその排出側に分岐管接続して、当該分岐管から洗浄水を系外に排出する。
透過水集水管60には、透過水の通流と通流の停止を切りかえ、また、透過水をタンク40に送水するバルブV1が介挿されている。また、透過水集水管60には、透過水を、タンク40を介さずに、洗浄水排出管70を介して系外に排出する透過水排出管61を備えている。透過水排出管61にはバルブV34が介挿されている。
第1のRO膜バンク10は、2基のRO膜ベッセル11、12を並列に配置して構成されている。第1のRO膜バンク10は、RO膜ベッセル11に被処理水を供給する供給管11aと、供給管11aから分岐してRO膜ベッセル12に被処理水を供給する供給管12aを備えている。供給管11aには、ポンプP1と、バルブV2が順に介挿されている。供給管11aとタンク40の間には、タンク40の処理水を第1のRO膜バンク10に供給する洗浄水管50が、バルブV5を介して接続されている。洗浄水管50の経路にはバルブV6を介して洗浄水排出管70が接続されている。
RO膜ベッセル11、12には、RO透膜ベッセル11、12の透過水を移送する透過水管11b、12bと、濃縮水を移送する濃縮水管11c、12cがそれぞれ接続されている。
透過水管11b、12bには、透過水管11b、12bから送られるRO膜ベッセル11、12の透過水を集水する透過水集水管13が接続されている。透過水集水管13は、透過水集水管60に接続されている。
濃縮水管11cは、濃縮水管12cに合流されている。濃縮水管12cの上記合流点の下流側には、バルブV11を介して濃縮水集水管14が接続されている。濃縮水集水管14は、RO膜ベッセル11、12の濃縮水を、後段の第2のRO膜バンク20に移送する。濃縮水集水管14のバルブV11の下流側には、バルブV12を介して洗浄水排出管12dが接続されている。洗浄水排出管12dは、後段の第2のRO膜バンク20を洗浄後の洗浄水を洗浄水排出管70に送る。
また、濃縮水管11cと濃縮水管12cの合流点の下流側には、洗浄水管50から分岐した洗浄水管15が接続されている。洗浄水管15にはバルブV13が介挿されている。
次に、第2のRO膜バンク20、第3のRO膜バンク30について説明する。第2のRO膜バンク20、第3のRO膜バンク30の構成及び配管系の基本的な構成は第1のRO膜バンク10と同様である。
第2のRO膜バンク20は、2基のRO膜ベッセル21、22を並列に配置して構成されている。第2のRO膜バンク20は、RO膜ベッセル21に被処理水を供給する供給管21aと、RO膜ベッセル22に被処理水を供給する供給管22aを備えている。供給管21a、22aは第1のRO膜バンクの濃縮水を移送する濃縮水集水管14に接続されている。
また、RO膜ベッセル21、22には、RO透膜ベッセル21、22の透過水を移送する透過水管21b、22bと、濃縮水を移送する濃縮水管21c、22cがそれぞれ接続されている。
さらに、透過水管21b、22bには、透過水管21b、22bから送られるRO膜ベッセル21、22の透過水を集水する透過水集水管23が接続されている。透過水集水管23は、透過水集水管60に接続されている。
濃縮水管21cは、濃縮水管22cに合流されている。濃縮水管22cの上記合流点の下流側には、バルブV21を介して濃縮水集水管24が接続されている。濃縮水集水管24は、RO膜ベッセル21、22の濃縮水を、後段の第3のRO膜バンク30に移送する。濃縮水集水管24のバルブV21の下流側には、バルブV22を介して洗浄水排出管22dが接続されている。洗浄水排出管22dは、洗浄水排出管70の経路に接続され、後段の第3のRO膜バンク30を洗浄後の洗浄水を洗浄水排出管70に送る。
また、濃縮水管22cの、濃縮水管21cの合流点の下流側には、洗浄水管50から分岐した洗浄水管25が接続されている。洗浄水管25にはバルブV23が介挿されている。
第3のRO膜バンク30は、2基のRO膜ベッセル31、32を並列に配置して構成されている。第3のRO膜バンク30は、RO膜ベッセル31に被処理水を供給する供給管31aと、RO膜ベッセル32に被処理水を供給する供給管32aを備えている。供給管31a、32aは第2のRO膜バンク20の濃縮水を移送する濃縮水集水管24に接続されている。
また、RO膜ベッセル31、32には、RO透膜ベッセル31、32の透過水を移送する透過水管31b、32bと、濃縮水を移送する濃縮水管31c、32cがそれぞれ接続されている。
さらに、透過水管31b、32bには、透過水管31b、32bから送られるRO膜ベッセル31、32の透過水を集水する透過水集水管33が接続されている。透過水集水管33は、透過水集水管60に接続されている。
濃縮水管31cは、濃縮水管32cに合流されている。濃縮水管32cの上記合流点の下流側には、バルブV31を介して濃縮水集水管34が接続されている。濃縮水集水管34は、RO膜ベッセル31、32の濃縮水を、系外に排出する。濃縮水集水管34のバルブV31の上流側には、バルブV32を介して洗浄水排出管32dが接続されている。洗浄水排出管32dは、洗浄水排出管70の経路に接続され、RO膜バンクを通水側から洗浄した後の洗浄水を洗浄水排出管70に送る。
また、濃縮水管32cの、濃縮水管31cの合流点の下流側には、洗浄水管50から分岐した洗浄水管35が接続されている。洗浄水管35にはバルブV33が介挿されている。
なお、RO膜装置1は、第1〜3のRO膜バンク10〜30を備えているが、RO膜装置に備えられるRO膜バンクの数はこれに限定されない。RO膜装置1の有するRO膜バンクは2段以上の任意の段数であってもよい。また、第1〜3のRO膜バンク10〜30はそれぞれ2基のRO膜ベッセルを備えているが、これに限定されず、1台のRO膜バンクに備えられるRO膜ベッセルの数は1基でもよく、2基以上の任意の数でもよい。また、RO膜装置1が複数のRO膜バンクを備える場合、それぞれのRO膜バンクに備えられるRO膜ベッセルの数は、同じであっても、異なっていてもよい。また、それぞれのRO膜ベッセルが有するRO膜モジュールの数も、同じであっても、異なっていてもよい。
次に、RO膜装置1の運転方法について説明する。本実施形態のRO膜装置1の運転方法は、RO膜透過水を得る逆浸透膜処理工程と、RO膜バンクを洗浄する洗浄工程とを備えている。洗浄工程は、第1のRO膜バンク10を洗浄する工程と、第2のRO膜バンク20を洗浄する工程と、第3のRO膜バンク30を洗浄する工程とを有している。以下、被処理水として原水を用い、洗浄水としてタンク40内の処理水を用いた場合を例に説明するがこれに限定されない。
逆浸透膜処理工程では、先ず、制御装置41が、バルブV1、V2、V11、V21、V31を開き、ポンプP1を作動させ、原水を、RO膜装置1のもっとも前段に配置された、第1のRO膜バンク10に供給する。第1のRO膜バンク10に供給された原水は、供給管11a、12aを介して、RO膜ベッセル11、12に分水して供給される。この際、バルブV12、V13、V22、V23、V32、V33、V5、V6は通常、閉じ、ポンプP2は停止する。
RO膜ベッセル11、12は供給された原水を逆浸透膜処理して、透過水と濃縮水を生成する。透過水は透過水管11b、12bを介して、濃縮水は濃縮水管11c、12cを介して、それぞれRO膜ベッセル11、12から流出する。
透過水管11b、12bから流出した透過水は、透過水集水管13を介して透過水集水管60に送られ、その後、タンク40に収容される。濃縮水管11c、12cから流出した濃縮水は、濃縮水集水管14を介して、第2のRO膜バンク20に供給される。
第2のRO膜バンク20に供給された第1のRO膜バンク10の濃縮水は、供給管21a、22aを介して、RO膜ベッセル21、22に分水して供給される。RO膜ベッセル21、22は供給された被処理水を逆浸透膜処理して、透過水と濃縮水を生成する。透過水は透過水管21b、22bを介して、濃縮水は濃縮水管21c、22cを介して、それぞれRO膜ベッセル21、22から流出する。
透過水管21b、22bから流出した透過水は、透過水集水管23を介して透過水集水管60に送られ、その後、タンク40に収容される。濃縮水管21c、22cから流出した濃縮水は、濃縮水集水管24を介して、第3のRO膜バンク30に供給される。
第3のRO膜バンク30に供給された第2のRO膜バンク20の濃縮水は、供給管31a、32aを介して、RO膜ベッセル31、32に分水して供給される。RO膜ベッセル31、32は供給された被処理水を逆浸透膜処理して、透過水と濃縮水を生成する。透過水は透過水管31b、32bを介して、濃縮水は濃縮水管31c、32cを介して、それぞれRO膜ベッセル31、32から流出する。
透過水管31b、32bから流出した透過水は、透過水集水管33を介して透過水集水管60に送られ、その後、タンク40に収容される。濃縮水管31c、32cから流出した濃縮水は、濃縮水集水管34を介して系外に排出される。
このように、RO膜バンクを多段に構成することで、高い水回収率で、高純度のRO透過水を得ることが可能となる。
続いて、所定時間経過後に、次に説明するように洗浄工程を行う。本実施形態では、洗浄工程は、第3のRO膜バンク30の洗浄工程、第2のRO膜バンクの洗浄工程、第1のRO膜バンクの洗浄工程を順に行う。タイマー手段42が、第3のRO膜バンク30への通水開始からの期間を測定し、あらかじめ設定した期間が経過した際に、制御装置41に信号を入力する。これにより、制御装置41が、第3のRO膜バンク30の洗浄の開始を判断する。
制御装置41は、第3のRO膜バンク30の洗浄の開始を判断すると、先ず、バルブV5、V6、V12、V13、V23、V32を閉じた状態で、バルブV1、V2、V11、V21、V31を閉じて、バルブV22、V33を開く。ポンプP1を停止し、ポンプP2を作動させて、タンク40内の処理水を、洗浄水管50、35、濃縮水管31c、32cを介して、RO膜ベッセル31、32に、濃縮側から通水する。RO膜ベッセル31、32を通水された洗浄後の洗浄水は、供給管31a、32a、濃縮水集水管24、洗浄水排出管22dを順に経て、洗浄水排出管70から系外に排出される。これにより、第3の逆浸透膜バンク30の洗浄が行われる。
続いて、タイマー手段42が、第3のRO膜バンク30の洗浄開始からの期間を測定し、洗浄開始からあらかじめ設定した洗浄期間が経過した際に、制御装置41に信号を入力する。これにより、制御装置41は、第3のRO膜バンク30の洗浄の停止を判断する。制御装置41は、洗浄の停止を判断すると、バルブV22、V33を閉じて、第3のRO膜バンク30の洗浄を停止する。
また、制御装置41は、第3のRO膜バンク30の洗浄の停止後に、第2のRO膜バンク20の洗浄の開始を判断する。制御装置41は、第2のRO膜バンク20の洗浄の開始を判断すると、バルブV1、V2、V5、V6、V11、V13、V21、V22、V31、V32、V33が閉じた状態で、バルブV12、V23を開く。これにより、タンク40内の処理水を、洗浄水管50、25、濃縮水管21c、22cを介して、RO膜ベッセル21、22に、濃縮側から通水する。RO膜ベッセル21、22を通水された洗浄後の洗浄水は、供給管21a、22a、濃縮水集水管14、洗浄水排出管12dを順に経て、洗浄水排出管70に移送され系外に排出される。これにより、第2の逆浸透膜バンク20の洗浄が行われる。
続いて、タイマー手段42が、第2のRO膜バンク20の洗浄開始からあらかじめ設定した洗浄期間が経過した際に、制御装置41に信号を入力する。これにより、制御装置41が、第2のRO膜バンク20の洗浄の停止を判断する。制御装置41は、洗浄の停止を判断すると、バルブV12、V23を閉じて、第2のRO膜バンク20の洗浄を停止する。
また、制御装置41は、第2のRO膜バンク20の洗浄の停止後に、第1のRO膜バンク10の洗浄の開始を判断する。制御装置41は、第1のRO膜バンク10の洗浄の開始を判断すると、バルブV1、V2、V5、V11、V12、V21〜23、V31〜33を閉じた状態で、バルブV6、V13を開く。これにより、タンク40内の処理水を、洗浄水管50、15、濃縮水管11c、12cを介して、RO膜ベッセル11、12に濃縮側から通水する。RO膜ベッセル11、12を通水された洗浄後の洗浄水は、供給管11a、12a、洗浄水管50を経て濃縮水排出管70に移送され系外に排出される。これにより、第1の逆浸透膜バンク10の洗浄が行われる。
続いて、タイマー手段42が、第1のRO膜バンク10の洗浄開始からあらかじめ設定した洗浄期間が経過した際に、制御装置41に信号を入力する。これにより、制御装置41が、第1のRO膜バンク10の洗浄の停止を判断する。制御装置41は、洗浄の停止を判断すると、バルブV6、V13を閉じて、第1のRO膜バンク10の洗浄を停止する。
上記第1〜3のRO膜バンク10〜30の各洗浄工程は連続的に行ってもよいし、断続的に行ってもよい。断続的に行う場合には、制御装置41は、各RO膜バンクの洗浄の停止を判断した際にポンプP2を停止し、各洗浄の開始を判断した際にポンプP2を作動させればよい。
また、上記第1〜3のRO膜バンク10〜30の洗浄工程が完了した後に、RO膜装置1の流路内に残留する気泡等を排出するための通水準備工程を行ってもよい。上記第1〜3のRO膜バンク10〜30の洗浄工程が完了した所定の期間経過後に、タイマー手段42が信号を制御装置41に入力する。これにより、制御装置41が、バルブV1、V2、V6、V12、V13、V22、V23、V33を閉じて、バルブV5、V11、V21、V32、V34を開く。
これにより、タンク40内の処理水を、洗浄水管50、バルブV5、供給管11a、12aを介して、RO膜ベッセル11、12に通水する。このRO膜ベッセル11、12の濃縮水を、濃縮水集水管14、供給管21a、22aを介して、RO膜ベッセル21、22に通水する。同様に、RO膜ベッセル21、22の濃縮水を、濃縮水集水管24、供給管31a、32aを介して、RO膜ベッセル31、32に通水する。RO膜ベッセル31、32の濃縮水は、洗浄水排出管32d、洗浄水排出管70を介して系外に排出する。RO膜ベッセル11、12、21、22、31、32の透過水は、それぞれ、透過水集水管13、23、33から、透過水集水管60、透過水排出管61、洗浄水排出管70を順に経て系外に排出される。
このようにして、逆浸透膜処理工程、洗浄工程を行い、さらに必要に応じて通水準備工程を行い、その後、再度、逆浸透膜処理工程から開始する。これにより、逆浸透膜処理工程、洗浄工程、必要に応じて行われる通水準備工程を自動で繰り返し実行する。
例えば、RO膜装置1における処理流量が50m/h〜250m/hである場合、1つのRO膜ベッセルに、処理流量が700L/h〜1700L/hのRO膜モジュールが、4〜6台、直列に接続される。また、1つのRO膜バンクには、処理流量が2.8m/h〜10.2m/hのRO膜ベッセルが1〜40基並列に接続される。このようなRO膜装置1では、例えば、1時間〜数日間、具体的には1時間〜7日ないし10日間の逆浸透膜処理工程と、1段のRO膜バンクについて各洗浄工程を1〜3分間、3段では合計1〜10分間繰り返し行う。この際、通水準備工程は、必要に応じて、例えば、1〜10分間行う。これにより、逆浸透膜処理時間及び洗浄時間の設定によって、自動的にRO膜バンクを洗浄して、長期間安定的にRO膜透過水を得ることができる。
なお、上記した実施形態では、第1〜3のRO膜バンク10〜30の洗浄工程について、下流側の第3のRO膜バンク30から上流側へ順に行う例について説明したが、これに限定されない。各RO膜バンクの有するRO膜ベッセルの数や、処理流量によって、RO膜バンクの洗浄の順序や時間、手順は適宜設定することができる。
また、上記した実施形態では、タイマー手段の測定する時間の経過に基づいて、各RO膜バンクの洗浄開始を判断する例について説明したが、例えば、各RO膜バンクの供給管と透過水管に水圧計又は流量計を設けて、測定される供給管側と透過水管側の水圧又は流量の差に基づいて、閉塞度を評価して、あらかじめ設定した所定の閉塞度に基づいて、制御装置41が各RO膜バンクの洗浄開始を判断してもよい。この場合にも、RO膜装置の洗浄開始時期は、一般的に、RO膜装置の薬品クリーニング洗浄が行われる1〜10%程度の閉塞度、あるいは、RO膜装置の通水開始から薬品クリーニング洗浄が行われるまでの期間の0.5〜30%程度の期間となるように洗浄開始時の閉塞度が設定される。
図3に、RO膜装置による逆浸透膜処理工程とRO膜装置の洗浄工程とを繰り返す上記実施形態でRO膜透過水を得た場合の、RO膜装置における通水差圧の変化を模式的に表わす。図3において、実施形態の洗浄方法を行った場合を実線で示し、比較として、従来の薬品クリーニング洗浄による方法を行った場合を破線で示す。
図3に示すように、本実施形態の方法で、定期的に洗浄工程を行いながらRO膜透過水を製造した場合には、従来の薬品クリーニング洗浄による洗浄を行ってRO膜透過水を得る方法に比べて、1回ごとの洗浄時間を短縮できるだけでなく、膜モジュール交換までの期間を延長することができる。または、薬品クリーニング洗浄の回数を削減するか、薬品クリーニング洗浄自体をなくすこともできる。
本実施形態のRO膜装置の運転方法は、例えば、超純水の製造に用いられるRO膜装置に適用することで、多大な効果を得ることができる。図4に、脱塩装置として、上記した実施形態のRO膜装置1と同様のRO膜装置を2基並列に備える超純水製造システム200を概略的に示す。
図4に示す超純水製造システム200は、前処理装置210と、一次純水製造装置220と、二次純水製造装置230を備えている。一次純水製造装置220は、脱塩装置として、上記した実施形態のRO膜装置1と同様のRO膜装置1a及びRO膜装置1bと、イオン交換樹脂装置221とを備えている。RO膜装置1a及びRO膜装置1bは、並列に接続されている。
前処理装置210は、原水を除濁して前処理水を得るものである。前処理装置210は、例えば、凝集沈澱装置や砂ろ過装置、精密ろ過装置等を備える。
一次純水製造装置220は、前処理水中のイオン成分及び非イオン成分を除去して一次純水を得るものである。一次純水製造装置220は、上記脱塩装置以外に、活性炭装置、溶存ガスを除去する脱気装置(真空脱気装置、膜式脱気装置、脱気塔等)、有機物を分解する紫外線酸化装置、粒子状不純物を除去する精密ろ過装置等を適宜選択して備えていてもよい。
二次純水製造装置230は、上記で得られた一次純水中の微量残存不純物を除去して、高純度の超純水を得るものである。二次純水製造装置230は、一次純水の水温を調節する熱交換器の下流側に、有機物を分解する紫外線酸化装置、イオン成分を除去する非再生型の混床式イオン交換樹脂装置(Polisher)、溶存ガスを除去する脱気膜装置、微粒子状不純物を除去する限外ろ過装置等を備えて構成される。
一次純水製造装置220は、その前段側にRO膜装置1a、1bを備え、当該前段側のRO膜装置でほとんどの脱塩を行う構成である。一般的に、このような前段RO膜装置型の一次純水製造装置では、比較的不純物濃度の高い前処理水がRO膜装置1a、1bに供給されるため、RO膜の表面に付着物が付着しやすい環境にあり、そのため、RO膜の薬品クリーニング洗浄頻度も増大しやすい。
本実施形態における一次純水製造装置220は、RO膜装置1a、1bとして、上記実施形態の、自動洗浄機能を備えたRO膜装置を使用する。これにより、比較的不純物濃度の高い前処理水を処理するに際しても、RO膜への付着物の付着を長期間抑制し、長期間安定してRO膜透過水を得ることができる。
また、超純水製造システム200の一次純水製造装置220においては、RO膜装置1a、1bの2基が並列に設けられている。並列に設けられた2基のRO膜装置1a、1bの洗浄工程のタイミングが重ならないように、その実行時期をずらすことで、RO膜処理を停止せずに、各RO膜バンクの洗浄を行うことができる。そのため、長期間安定した水量でRO透過水を得ることができる。
この、RO膜装置1a、1bの2基の洗浄工程の実行時期は、上記で説明したRO膜装置1の洗浄工程と同様に、超純水製造システム200における超純水の製造開始からの経過時間に基づいて自動で行うことができる。また、RO膜装置1a、1bにおける通水差圧あるいは透過水量をそれぞれ測定し、測定された通水差圧や透過水量により閉塞度を評価して、当該閉塞度と上記経過時間と組み合わせて、洗浄工程のタイミングが重ならないように、洗浄開始を判断することもできる。
上記実施形態の超純水製造システムによれば、一次純水製造装置に備えられるRO膜装置が定期的に自動洗浄されるため、RO膜への付着物の付着を抑制して長期間安定的にRO透過水を得ることができる。上記したように、このRO膜装置の洗浄工程においては、制御装置の設定により、RO膜装置に備えられるRO膜バンクを全体的に洗浄することもできるし、RO膜バンク毎やRO膜バンク群毎に洗浄することもできる。そのため、洗浄工程のタイミング設定の自由度も高い。そのため、RO膜洗浄に伴う操作や薬品使用量を低減して、極めて効率よく高純度の超純水を製造することができる。
1,1a,1b,100…逆浸透(RO)膜装置、10,20,30…逆浸透(RO)膜バンク、10a,10b,10c,20a,20b,30a,30b…閉塞度検出手段、11,12,21,22,31,32…逆浸透(RO)膜ベッセル、11a,12a,21a,22a,31a,32a…供給管、11b,12b,21b,22b,31b,32b…透過水管、11c,12c,21c,22c,31c,32c…濃縮水管、12d,22d,32d…洗浄水排出管、13,23,33…透過水集水管、15,25,35,50…洗浄水管、40…タンク、41…制御装置、42…タイマー手段、60…透過水集水管、61…透過水排出管、70…洗浄水排出管、V1,V2,V5,V6,V11〜13,V21〜23,V31〜34…バルブ、P1,P2…ポンプ,200…超純水製造システム、210…前処理装置、220…一次純水製造装置、221…イオン交換樹脂装置、230…二次純水製造装置。

Claims (11)

  1. 被処理水の流路に多段に設置された逆浸透膜バンクと、
    前記各段の逆浸透膜バンクの閉塞度をそれぞれ独立に検出する閉塞度検出手段と、
    前記各段の逆浸透膜バンクに濃縮側から洗浄水を通水して前記各段の逆浸透膜バンクを洗浄するための逆浸透膜洗浄手段と、
    前記各段の逆浸透膜バンクへの通水・洗浄を切り替える通水・洗浄制御弁と、
    前記逆浸透膜洗浄手段を所定のタイミングで作動させて、前記各段の逆浸透膜バンクの洗浄を行う洗浄制御手段と、
    前記洗浄制御手段により前記逆浸透膜洗浄手段及び前記通水・洗浄制御弁を制御して、前記閉塞度検出手段で検出される前記各段の逆浸透膜バンクの閉塞度があらかじめ設定された交換閉塞度に達するまでの間、前記各段の逆浸透膜バンクの通水・洗浄を行う制御装置と
    を備えることを特徴とする逆浸透膜装置。
  2. 前記洗浄制御手段は、経過期間を測定して、前記測定した経過期間による所定のタイミングで前記逆浸透膜洗浄手段を作動させることを特徴とする請求項1記載の逆浸透膜装置。
  3. 前記制御装置は、前記各段の逆浸透膜バンクの洗浄を、前記各段の逆浸透膜バンク毎にそれぞれ独立的に行うことを特徴とする請求項1又は2に記載の逆浸透膜装置。
  4. 前記各段の逆浸透膜バンクは、1又は2基以上の逆浸透膜ベッセルが並列に接続されて構成されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の逆浸透膜装置。
  5. 前記洗浄水は、前記各段の逆浸透膜バンクの透過水であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の逆浸透膜装置。
  6. 前記制御装置は、前記各段の逆浸透膜バンクの通水・洗浄を定期的に行うことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の逆浸透膜装置。
  7. 前記制御装置は、前記各段の逆浸透膜バンクの通水を1時間〜数日間、前記洗浄を1〜10分間行うことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の逆浸透膜装置。
  8. 被処理水の流路に多段に設置された逆浸透膜バンクと、
    前記各段の逆浸透膜バンクを洗浄するための逆浸透膜洗浄手段と、
    前記各段の逆浸透膜バンクへの通水・洗浄を切り替える通水・洗浄制御弁と
    を備える逆浸透膜装置の洗浄方法であって、
    前記逆浸透膜装置により被処理水を処理する通水工程と、
    前記逆浸透膜洗浄手段により前記各段の逆浸透膜バンクに濃縮側から洗浄水を通水して前記各段の逆浸透膜バンクを洗浄する洗浄工程と、を有し、
    前記逆浸透膜洗浄手段及び前記通水・洗浄制御弁を制御して、前記各段の逆浸透膜バンクの閉塞度があらかじめ設定された交換閉塞度に達するまでの間、前記通水工程と前記洗浄工程をそれぞれ所定のタイミングで行うことを特徴とする逆浸透膜装置の運転方法。
  9. 前記通水・洗浄制御弁を制御して、前記各段の逆浸透膜バンクの洗浄を前記各段の逆浸透膜毎に独立的に行うことを特徴とする請求項8記載の逆浸透膜装置の運転方法。
  10. 前記通水・洗浄制御弁を制御して、前記各段の逆浸透膜バンク毎の洗浄を順に行うことを特徴とする請求項9記載の逆浸透膜装置の運転方法。
  11. 前記通水・洗浄制御弁を制御して、前記各段の逆浸透膜バンク毎の洗浄を前記各段の逆浸透膜バンクのうち、複数を組み合わせた逆浸透膜バンク群毎に順に行うことを特徴とする請求項9記載の逆浸透膜装置の運転方法。
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