JP2017209758A - 衝撃緩和部材を有するツールを備えたロボット - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ロボット10は人9と作業空間を共有して作業を行う。ロボット10は、ロボットアーム14に取付けられた作業用ツール16の少なくとも基部16aの周囲を覆う衝撃緩和部材17と、ロボットアーム14に設けられ、衝撃緩和部材17を介して入力された外力を検出する検出器12と、検出された前記外力の情報を基に作業用ツール16が人9と接触したと判定した場合にロボット10を停止させるようにするロボット制御装置20と、を備える。前記外力は、作業用ツール16からロボットアーム14を伝わって検出器12にて検出される。
【選択図】図1
Description
とりわけ、ロボットの手首部に取付けられた作業用ツールに作業者が接近して作業を行う可能性が高いため、もし作業用ツールが作業者と接触したとしても、作業者が負傷しないようにする必要がある。
特許文献1においては、把持爪を有するロボットハンドを袋体によって覆った構造が提案されている。これは、バイオメディカル分野においてロボットを活用できるように、ロボットハンドにクリーン性能と抗菌のための防塵防滴性能とを持たせるための提案である。
特許文献2においては、対象物を把持可能なロボットハンドの指部を弾性変形可能な部材で覆うことにより、対象物を安定して把持できるようにしたロボットが提案されている。
特許文献3においては、ロボットアームを保護部材によって覆った構造を備えた人協調型ロボットが提案されている。
特許文献1に開示されたロボットハンドを覆う袋体は、人との接触時の衝撃を緩和する部材ではなく、衛生を維持する部材である。特許文献2に開示されたロボットハンドの指部を覆う弾性変形可能な部材は、対象物の安定した把持を実現させる部材であり、人との接触時の衝撃を緩和する部材ではない。さらに、特許文献3に開示された人協調型ロボットにおいては、ロボットアームが保護部材によって覆われているに過ぎない。
前記作業用ツールの少なくとも前記基部の周囲を覆う、前記作業用ツールの基部および前記作業用ツールの可動部よりも剛性の低い材質からなる衝撃緩和部材と、
前記ロボットアームに設けられていて、前記衝撃緩和部材を介して入力された外力を検出する検出器と、
前記検出器により検出された前記外力の情報に基づいて、前記作業用ツールが前記人と接触したか否かを判定し、前記作業用ツールが前記人と接触したと判定した場合に前記ロボットを停止させるようにするロボット制御装置と、を具備し、
前記外力は、前記作業用ツールから前記ロボットアームを伝わって前記検出器にて検出されるように構成された、ロボットが提供される。
作業目的を果たすために露出させる必要がある部位の表面を除いた、前記可動部の表面のうちの少なくとも一部が、さらに前記衝撃緩和部材により覆われている、ロボットが提供される。
前記衝撃緩和部材を前記作業用ツールの前記基部に対して交換可能に固定する固定具をさらに備え、
前記固定具の最外方部は、外側から負荷を受けて圧縮されたときの前記衝撃緩和部材の最外方部よりも内方に位置している、ロボットが提供される。
とりわけ、ロボットアームの最先端に取付けられる作業用ツールはロボット本体のアーム部よりも高速に動くため、ロボットが動作する際に最大の危険源となる可能性が高い。本願発明においては、このような最大の危険源となりうる作業用ツールにおける危険リスクを大きく低減させられるという効果が得られる。これにより、人協調型ロボットにおいて最も重要な機能である安全性を高めることができる。
上記第三態様によれば、衝撃緩和部材が経年劣化した場合や、周辺機器と衝突して衝撃緩和部材が破損した場合などにおいて衝撃緩和部材を交換することが容易となる。さらに、上記第三態様においては、衝撃緩和部材の最外周部の表面に外力が作用して凹んだとしても、衝撃緩和部材が作業用ツールの基部に固定された固定具の、当該基部とは反対側に在る端部は、衝撃緩和部材の最外周部の表面よりも常に後退した位置にある。このため、固定具によって人が怪我を負う危険リスクを低減させることができる。
上記第六態様によれば、上記第一態様から第五態様と同様の効果を得ることができる。
さらに、作業用ツール16が人9または周辺機器(図示せず)と接触したときの衝撃を緩和させる衝撃緩和部材17が、図1に点線により示されているように、作業用ツール16の少なくとも基部16aの周囲を覆っている。
作業用ツール16の構造材として、ステンレス、アルミニウム合金、炭素鋼、プラスチックなどが使用される。作業用ツール16が人9または周辺機器と接触したときの衝撃を緩和させるため、衝撃緩和部材17は、作業用ツール16の基部16aや可動部16bのそれぞれに使用された材質よりも剛性の低い材質からなることが好ましい。また、衝撃緩和部材17の最外周部が人9と接触する可能性があるため、衝撃緩和部材17の少なくとも最外周部がポリウレタン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタラート、ABSなどの合成樹脂(プラスチック)を使った発泡樹脂や、衣類などに使われるナイロン、ポリエステル、アクリルなどの合成繊維、天然ゴムやスチレンブタジエンゴム、クロロプレンゴム、アクリロニトリルゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、ウレタンゴムなどの合成ゴムを使った発泡ゴムなどの、高分子化合物からなる弾性体といった比較的柔らかい素材により形成されるのが好ましい。
図1を参照すると、ロボット制御装置20は、力センサ12により出力された外力計測値を監視する外力計測値状態監視部21と、力センサ12により出力された外力計測値から所定の補正値を減算して力検出値を算出する力検出値算出部22と、力検出値算出部22から出力されてくる力検出値を常時監視する力検出値状態監視部23とを含んでいる。
ロボット動作制御部24は、ロボット10の動作状態(例えば停止状態、加速状態、減速状態、定速状態など)と、力検出値状態監視部23が監視している力検出値の変動状態とを常に比較しながら、ロボット10を動作させる。その比較の結果が所定の条件を満たす場合には、ロボット動作制御部24は、ロボット10が人9または周辺機器と接触したと判断し、ロボット内モータ制御部25に動作停止指令または減速指令を出力してロボット10を停止または減速させる。
ロボット内モータ制御部25は、ロボット動作制御部24からの指令に応じて、ロボット10の各軸のモータ(図示せず)を制御する。また、ロボット制御装置20に接続された出力部29は必要とされる場合にアラームを出力する。
図2Aは、第一実施例の衝撃緩和部材17を備えていない作業用ツール16とその周囲の構成要素を模式的に示した側面図である。図2Bは、第一実施例の衝撃緩和部材17を備えた作業用ツール16とその周囲の構成要素を模式的に示した側面図である。
第一実施例の作業用ツール16はバリ取りリュータ16−1である。バリ取りリュータ16−1は、図2Aに示されるように、ロボットアーム14におけるロボット手首フランジ15の先端に取付けられた基部16aと、基部16aに対して回転する可動部16bとを有する。ロボットアーム14を移動し、バリ取りリュータ16−1の可動部16b(リュータ部)を回転させながら加工物品の被加工部に押付けることにより、被加工部におけるバリが取除かれる。
図3Aは、第二実施例の衝撃緩和部材17を備えていない作業用ツール16とその周囲の構成要素を模式的に示した側面図である。図3Bは、第二実施例の衝撃緩和部材17を備えた作業用ツール16とその周囲の構成要素を模式的に示した側面図である。
第二実施例の作業用ツール16は、少なくとも二つの指部を備えた把持装置としての把持ハンド16−2である。把持ハンド16−2は、図3Aに示されるように、ロボットアーム14におけるロボット手首フランジ15の先端に取付けられた基部16aと、基部16aに支持されていて互いの間隔を可変するように動作する二つの指部としての可動部16bと、を有する。ロボットアーム14を移動し、把持ハンド16−2の二つの可動部16b(指部)をワークWに対して動作させることにより、ワークWの把持および解放が行われる。
作業用ツール16の可動部16bにおける、作業目的を果たすために露出させる必要がある部位の表面を除いた表面のうちの少なくとも一部に追加の衝撃緩和部材17”を設ける例として、以下のような第三実施例および第四実施例を示す。
図4は、第三実施例の衝撃緩和部材17を備えた作業用ツール16とその周囲の構成要素を模式的に示した側面図である。
図4から分かるように、第三実施例は、衝撃緩和部材17を備えた作業用ツール16がバリ取りリュータ16−1である場合の例を示している。バリ取りリュータ16−1の可動部16bは、リュータ軸部16b1とリュータヘッド部16b2とからなる。
第三実施例においては、バリ取りリュータ16−1の基部16aとともに、可動部16bにおけるリュータ軸部16b1の周囲が、衝撃緩和部材17”によって覆われている。つまり、バリ取り作業を行うためにリュータヘッド部16b2を露出させる必要があるので、可動部16bのうちの、リュータヘッド部16b2を除いた部分であるリュータ軸部16b1のみを衝撃緩和部材17”で覆うようにしている。
なお、衝撃緩和部材17”は衝撃緩和部材17と同じく衝撃緩和機能を有するが、衝撃緩和部材17と同一の素材でなくてもよい。衝撃緩和部材17”は可動部の衝撃緩和部材であるので、衝撃緩和部材17より柔らかい素材でもよい。
図5は、第四実施例の衝撃緩和部材17を備えた作業用ツール16とその周囲の構成要素を模式的に示した側面図である。
図5から分かるように、第四実施例は、衝撃緩和部材17を備えた作業用ツール16が把持ハンド16−2である場合の例を示している。把持ハンド16−2の可動部16bは、基部16aに移動自在に支持された二つの指部16b3からなる。
第四実施例においては、把持ハンド16−2の基部16aとともに、可動部16bにおける指部16b3の外側部が、衝撃緩和部材17”によって覆われている。つまり、ワークWの把持を安定して行うために、指部16b3の、ワークWと接触する内側部は露出させる必要があるので、指部16b3の、ワークWと接触する内側部を除いた部分である外側部のみを衝撃緩和部材17”で覆うようにしている。
図6は、第五実施例の衝撃緩和部材17を備えた作業用ツール16の基部16aを模式的に示した断面図である。
第五実施例においては、図6に示されるように、ボルトなどの固定具38を用いて衝撃緩和部材17が作業用ツール16の基部16aに対して着脱可能に固定されている。このことにより、衝撃緩和部材17が長期使用によって経年劣化した場合や、周辺機器と衝突して衝撃緩和部材17が破損した場合などにおいて衝撃緩和部材17を交換することが容易となる。
判定用閾値F以上の外力が力センサ12により検出されるとロボット10は停止するものの、判定用閾値F以上の外力によって衝撃緩和部材17の最外周部の表面が凹むので、凹んだ表面17’よりも固定具38の最外方部38a(例えばボルトの頭部)が突出してしまう危険性がある。
この危険性を回避するため、第五実施例においては、図6に示されるように、固定具38の最外方部38aが、作業用ツール16の基部16aに対して、衝撃緩和部材17の最外周部(最外方部)よりも相対的に内方に位置する。さらに、本実施例の固定具38の最外方部38aは、判定用閾値F以上の外力によって圧縮されたときの衝撃緩和部材17の最外周部の表面17’よりも更に内方に位置している。
つまり、図6に示されるように、判定用閾値F以上の外力が衝撃緩和部材17に作用して衝撃緩和部材17の最外周部の表面が凹んだ状態において、凹んだ表面17’と固定具38の最外方部38aとの間に所定の寸法マージンMを確保している。
このことにより、衝撃緩和部材17を介して作業用ツール16が人9と接触した場合に、ボルトのような硬い固定具38に人9が直接接触して怪我を負うといった危険性を回避することができる。
図7は、第六実施例の衝撃緩和部材17を備えた作業用ツール16の基部16aを模式的に示した断面図である。
図7に示されるように、衝撃緩和部材17は、剛性の異なる二つの衝撃緩和層17a、17bを積層して構成されている。すなわち、作業用ツール16の基部16aの外周面が第一衝撃緩和層17aで覆われており、その第一衝撃緩和層17aの周囲には、第一衝撃緩和層17aより剛性が高く、且つ基部16aよりも剛性の低い材質からなる第二衝撃緩和層17bが形成されている。言い換えれば、衝撃緩和部材17のうちの、人9や周辺機器などと接触する最外周部に相当する第二衝撃緩和層17bは、内側の第一衝撃緩和層17aより剛性が高く、且つ基部16aよりも剛性の低い材質から構成されている。これにより、衝撃緩和部材17に対して、人9や周辺機器などが接触するときの衝撃を緩和させる機能を付与しつつ、耐摩耗性のある外表面を構築することができる。
図7に示されている衝撃緩和部材17は、作業用ツールの基部16aの外周面に密着した状態でバンド37により固定されている。接着剤やボルトなどといった他の固定手段により衝撃緩和部材17を固定することもできる。前述した第五実施例のようにボルトを用いると、衝撃緩和部材17の着脱が容易である。
このため、外力Pは、作業用ツール16の基部16aに瞬時に伝わり、作業用ツール16の基部16aから、ロボット手首フランジ15、ロボットアーム14およびロボットベース13を伝って、力センサ12に入力される。つまり、力センサ12は、衝撃緩和部材17を介して作業用ツール16の基部16aに作用する外力Pを、良好な感度で検出することができる。さらに、力センサ12を作業用ツール16に配置する必要がなくなるので、作業ツール16へのケーブル類の配線が単純となる。
9 人
10 ロボット
11 固定プレート
12 力センサ
13 ロボットベース
14 ロボットアーム
15 ロボット手首フランジ
16 作業用ツール
16−1 バリ取りリュータ
16−2 把持ハンド
16a 基部
16b 可動部
16b1 軸部
16b2 リュータヘッド部
16b3 指部
17、17” 衝撃緩和部材
17’ 凹んだ表面
17a 第一衝撃緩和層
17b 第二衝撃緩和層
18 人検出部
19 検出領域
20 ロボット制御装置
21 外力計測値状態監視部
22 力検出値算出部
23 力検出値状態監視部
24 ロボット動作制御部
25 ロボット内モータ制御部
31 補正値更新部
32 力検出値記憶部
33 更新許可部
34 ロボット停止部
35 力検出値用閾値変更部
36 故障判定部
37 バンド
38 固定具
38a 固定具の最外方部
Claims (6)
- 基部(16a)と該基部(16a)に設けられた可動部(16b)とを有する作業用ツール(16)が取付けられたロボットアーム(14)を備え、人(9)と作業空間を共有して作業を行うロボット(10)であって、
前記作業用ツール(16)の少なくとも前記基部(16a)の周囲を覆い、前記作業用ツール(16)の前記基部(16a)および前記可動部(16b)よりも剛性の低い材質からなる衝撃緩和部材(17)と、
前記ロボットアーム(14)に設けられていて、前記衝撃緩和部材(17)を介して入力された外力を検出する検出器(12)と、
前記検出器(12)により検出された前記外力の情報に基づいて、前記作業用ツール(16)が前記人(9)と接触したか否かを判定し、前記作業用ツール(16)が前記人(9)と接触したと判定した場合に前記ロボット(10)を停止させるようにするロボット制御装置(20)と、を備え、
前記外力は、前記作業用ツール(16)から前記ロボットアーム(14)を伝わって前記検出器(12)にて検出されるように構成された、ロボット(10)。 - 作業目的を果たすために露出させる必要がある部位の表面を除いた、前記可動部(16b)の表面のうちの少なくとも一部が、前記衝撃緩和部材(17)により覆われている、請求項1に記載のロボット(10)。
- 前記衝撃緩和部材(17)を前記作業用ツール(16)の前記基部(16a)に対して着脱可能に固定する固定具(38)をさらに備え、
前記固定具(38)の最外方部(38a)は、外側から負荷を受けて圧縮されたときの前記衝撃緩和部材(17)の最外方部よりも内方に位置している、請求項1または2に記載のロボット(10)。 - 前記衝撃緩和部材(17)は、剛性の異なる複数の層(17a、17b)を積層して構成されている、請求項1から3のいずれか一項に記載のロボット(10)。
- 前記衝撃緩和部材(17)の少なくとも最外周部が、高分子化合物からなる弾性体を含む、請求項1から4のいずれか一項に記載のロボット(10)。
- 前記作業用ツール(16)は、少なくとも二つの指部を前記可動部(16b)として備えた把持装置である、請求項1から5のいずれか一項に記載のロボット(10)。
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