JP2017226587A - コンクリート組成物 - Google Patents

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【課題】コンクリートポンプによる圧送を行うことが可能なコンクリート混練物を形成することができるコンクリート組成物であって、圧送後のコンクリート混練物の流動性が圧送前よりも低下するのを抑制することができるコンクリート組成物を提供することを課題とする。【解決手段】細骨材と粗骨材とセメントとを含むコンクリート組成物であって、前記細骨材の全量に対して、10質量%以上25質量%以下の天然砂と、75質量%以上90質量%以下の砕砂とを細骨材として含む。【選択図】なし

Description

本発明は、セメントと骨材とを含むコンクリート組成物であって、水と混練された状態で圧送されるものに関する。
セメント及び骨材を含むコンクリート組成物と水とを混練することで形成されるコンクリート混練物を打設位置まで搬送する方法として、コンクリートポンプを使用する方法が用いられている(特許文献1参照)。斯かる方法は、打設位置とコンクリートポンプとの間に輸送管を配置してコンクリート混練物の流路を形成し、輸送管内のコンクリート混練物をコンクリートポンプの動作によって打設位置まで圧送するものである。
上記のようなコンクリートポンプを使用する方法では、単位時間当たりの圧送量を調節することで、コンクリート混練物の打設作業の効率化を図ることができる。具体的には、輸送管内のコンクリート混練物を圧送する際の圧力を上昇させることで、打設位置への吐出量が増加するため、打設作業の効率化を図ることができる。また、コンクリート混練物の流動性が比較的高くなるように設定する(軟練りする)ことでも、打設位置への吐出量が増加するため、打設作業の効率化を図ることができる。
特開2014−080337号公報
しかしながら、上記のように、コンクリート混練物を圧送する際の圧力を高めた場合、輸送管内でコンクリート混練物から水分が分離してコンクリート混練物の流動性が低下する虞がある。また、上記のように軟練りして形成されたコンクリート混練物を用いた場合、コンクリート混練物の材料分離抵抗性が低下してコンクリート混練物から水分が分離したり骨材のアーチングが生じたりする虞がある。このように、コンクリート混練物からの水分の分離や、骨材のアーチングが生じると、輸送管がコンクリート混練物によって閉塞する虞があると共に、圧送の前後におけるコンクリート混練物の性状が大きく異なってしまう虞もある。特に、コンクリート混練物の流動性が圧送後に大きく低下すると、コンクリート混練物の打設が困難になる。
そこで、本発明は、コンクリートポンプによる圧送を行うことが可能なコンクリート混練物を形成することができるコンクリート組成物であって、圧送後のコンクリート混練物の流動性が圧送前よりも低下するのを抑制することができるコンクリート組成物を提供することを課題とする。
本発明に係るセメント組成物は、細骨材と粗骨材とセメントとを含むコンクリート組成物であって、前記細骨材の全量に対して、10質量%以上25質量%以下の天然砂と、75質量%以上90質量%以下の砕砂とを細骨材として含む。
斯かる構成によれば、細骨材の全量に対して、10質量%以上25質量%以下の天然砂と、75質量%以上90質量%以下の砕砂とを細骨材として含むことで、コンクリート組成物と水とを混練してコンクリート混練物を形成し、該コンクリート混練物を圧送した際にも、圧送後のコンクリート混練物の流動性が圧送前よりも低くなるのを抑制することができる。
コンクリート組成物の全量に対する前記細骨材の含有量が25vol%以上35vol%以下であり、コンクリート組成物の全量に対する前記粗骨材の含有量が30vol%以上40vol%以下であることが好ましい。
斯かる構成によれば、コンクリート組成物の全量に対する細骨材及び粗骨材の含有量が上記のような範囲であることで、圧送後のコンクリート混練物の流動性が圧送前よりも低くなるのをより効果的に抑制することができる。
0.015mmのふるい目を通過する石灰石砕砂を前記砕砂として含み、該石灰石砕砂の含有量は、細骨材の全量に対して、5質量%以上15質量%以下であることが好ましい。
斯かる構成によれば、上記のようなサイズの石灰石砕砂を上記のような含有量で含むことで、圧送後のコンクリート混練物の流動性が圧送前よりも低くなるのを更に効果的に抑制することができる。
以上のように、本発明によれば、圧送後のコンクリート混練物の流動性が圧送前よりも低下するのを抑制することができる。
以下、本発明の実施形態について説明する。
本発明に係るコンクリート組成物は、セメントと細骨材と粗骨材とを含むものであって、水と混練されることで、コンクリートポンプによる圧送を行うことが可能なコンクリート混練物を形成するものであり、該コンクリート混練物が硬化することで、コンクリート硬化物が形成される。
前記セメントとしては、特に限定されるものではなく、例えば、JIS R 5210に規定された各種のポルトランドセメント、JIS R 5211に規定される各種の高炉セメント、JIS R 5212に規定された各種のシリカセメン卜、及び、JIS R 5213に規定された各種のフライアッシュセメントから選択される少なくとも一つを用いることができる。前記ポルトランドセメントとしては、普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、超早強ポルトランドセメント、中庸熱ポルトランドセメント、低熱ポルトランドセメント、耐硫酸塩ポルトランドセメント、及び、上記各種のポルトランドセメントの低アルカリ形が挙げられる。また、前記高炉セメントとしては、高炉セメントA種、B種、及び、C種が挙げられる。また、前記シリカセメン卜としては、シリカセメントA種、B種、及び、C種が挙げられる。また、前記フライアッシュセメントとしては、フライアッシュセメントA種、B種、及び、C種が挙げられる。
コンクリート組成物中のセメントの含有量としては、特に限定されるものではなく、例えば、10質量%以上30質量%以下であることが好ましく、15質量%以上25質量%以下であることがより好ましい。
前記細骨材は、10mmのふるい目をすべて通過し、5mmのふるい目を通過するものが85質量%以上となるサイズのものを用いることができる。また、前記細骨材は、天然砂と砕砂とから構成される。前記天然砂は、JIS A 5308附属書Aに規定されるものであり、砕砂は、JIS A 5005に規定されるものである。また、天然砂としては、例えば、山砂、川砂、陸砂、及び、海砂等が挙げられる。また、砕砂としては、例えば、砂岩,石灰岩等を人工的に破砕して形成されたものが挙げられる。
また、コンクリート組成物中の天然砂の含有量は、細骨材の全量に対して、10質量%以上25質量%以下であり、10質量%以上15質量%以下であることが好ましい。また、コンクリート組成物中の砕砂は、細骨材の全量に対して、75質量%以上90質量%以下であり、85質量%以上90質量%以下であることが好ましい。
また、前記砕砂の少なくとも一部は、石灰石砕砂から構成されることが好ましい。該石灰石砕砂としては、0.015mmのふるい目を通過するものであることが好ましい。また、コンクリート組成物中の石灰石砕砂の含有量は、細骨材の全量に対して、5質量%以上15質量%以下であることが好ましく、5質量%以上10質量%以下であることが好ましい。
コンクリート組成物中の細骨材の含有量としては、特に限定されるものではなく、例えば、25vol%以上35vol%以下であることが好ましく、28vol%以上34vol%以下であることがより好ましい。
前記粗骨材は、5mmのふるい目を通過しないものが85質量%以上となるサイズのものを用いることができる。また、粗骨材としては、例えば、砕石、玉砂利(川砂利)、天然軽量粗骨材(パーライト、ヒル石等)、副産軽量粗骨材、人工軽量粗骨材、再生骨材等が挙げられる。また、コンクリート組成物中の粗骨材の含有量としては、特に限定されるものではなく、例えば、30vol%以上40vol%以下であることが好ましく、32vol%以上36vol%以下であることがより好ましい。
なお、上記の細骨材及び粗骨材のサイズは、JIS A 1102に従う骨材のふるい分け試験方法によって測定されるもので、JIS Z 8801−1の試験用ふるい目を表したものである。
また、前記コンクリート組成物には、混和材が含有されてもよい。混和材としては、例えば、フライアッシュ、シリカフューム、セメントキルンダスト、高炉フューム、高炉水砕スラグ微粉末、高炉除冷スラグ微粉末、転炉スラグ微粉末、半水石膏、膨張材、石灰石微粉末、生石灰微粉末、ドロマイト微粉末、ナトリウム型ベントナイト、カルシウム型ベントナイト、アタパルジャイト、セピオライト、活性白土、酸性白土、アロフェン、イモゴライト、シラス(火山灰)、シラスバルーン、カオリナイト、メタカオリン(焼成粘土)、合成ゼオライト、人造ゼオライト、人工ゼオライト、モルデナイト、クリノプチロライト等が挙げられる。これらは単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
また、前記コンクリート組成物には、混和剤が含有されてもよい。混和剤としては、例えば、AE剤、AE減水剤、流動化剤、分離低減剤、凝結遅延剤、凝結促進剤、急結剤、収縮低減剤、起泡剤、発泡剤、防水剤等が挙げられる。これらは、単独で又は2種類以上を使用することができる。
以上のようなコンクリート組成物によれば、圧送後のコンクリート混練物の流動性が圧送前よりも低下するのを抑制することができる。
即ち、細骨材の全量に対して、10質量%以上25質量%以下の天然砂と、75質量%以上90質量%以下の砕砂とを細骨材として含むことで、コンクリート組成物と水とを混練してコンクリート混練物を形成し、該コンクリート混練物を圧送した際にも、圧送後のコンクリート混練物の流動性が圧送前よりも低くなるのを抑制することができる。
また、コンクリート組成物の全量に対する細骨材及び粗骨材の含有量が上記のような範囲であることで、圧送後のコンクリート混練物の流動性が圧送前よりも低くなるのをより効果的に抑制することができる。
更に、上記のようなサイズの石灰石砕砂を上記のような含有量で含むことで、圧送後のコンクリート混練物の流動性が圧送前よりも低くなるのを更に効果的に抑制することができる。
なお、本発明に係るコンクリート組成物は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。また、上記した複数の実施形態の構成や方法等を任意に採用して組み合わせてもよく(1つの実施形態に係る構成や方法等を他の実施形態に係る構成や方法等に適用してもよく)、さらに、各種の変更例に係る構成や方法等を任意に選択して、上記した実施形態に係る構成や方法等に採用してもよいことは勿論である。
以下、実施例および比較例を用いて本発明を更に具体的に説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
<使用材料>
・セメント(C):中庸熱ポルトランドセメント(住友大阪セメント社製)
・水(W):上水道水
・細骨材1(Sl):山砂(千葉県君津産、密度2.58g/cm
・細骨材2(S2):砂岩砕砂(東京都青梅産、密度2.65g/cm
・細骨材3(S3):0.015mmのふるい目を通過する石灰石砕砂(埼玉県秩父産、密度2.65g/cm
・粗骨材(G):砂岩砕石(東京都青梅産、密度2.67g/cm
・高性能AE減水剤(SP):シーカメン卜1100NT(日本シーカ社製)
<コンクリート組成物及びコンクリート混練物の作製>
上記の各使用材料を用いて下記表1及び2の配合でコンクリート組成物を作製し、該コンクリート組成物と水とを下記表1の水セメント比(W/C)で混練してコンクリート混練物を作製した。
<脱水量の測定>
作製したコンクリート混練物を加圧ブリーデイング容器(φ150mm×150mm)に入れ、3.5MPaの圧力で60秒加圧した時の脱水量をJSCE−F502「加圧部リーディング試験方法(案)」に準拠して測定した。また、加圧ブリーデイング容器内のコンクリート混練物の質量に対する脱水量の質量割合(脱水率)を算出した。脱水量の測定結果、及び、脱水率は、下記表3に示す。
<スランプフローの測定>
作製した直後(加圧前)のコンクリート混練物のスランプフロー及び空気量と、作製したコンクリート混練物を加圧ブリーデイング容器(φ150mm×150mm)に入れて1.5MPaの圧力で60秒加圧した後(加圧後)のスランプフロー及び空気量を測定した。この条件でスランプフロー及び空気量を測定することで、水平圧送距離約125m,吐出量50m/hrのポンプ圧送後の品質が再現される(土木学会第55回年次学術講演会要旨V−431参照)。スランプフロー及び空気量の測定結果、及び、加圧前のスランプフローに対する加圧後のスランプフローの割合(スランプフローの変化率)は、下記表3に示す。なお、スランプフローは、JIS A 1150に基づいて測定し、空気量は、JIS A 1128に基づいて測定した。
Figure 2017226587
Figure 2017226587
Figure 2017226587
<まとめ>
表3の各実施例と各比較例との流動性変化率を比較すると、各実施例の方が流動性低下率が低いことが認められる。つまり、請求項1に係る発明のコンクリート組成物のように、所定量の天然砂と所定量の砕砂とを細骨材として用いることで、加圧後のコンクリート混練物の流動性が加圧前よりも低くなるのを抑制することができるため、圧送後のコンクリート混練物の流動性の低下を抑制することができる。
また、天然砂、砕砂、及び、石灰石砕砂の含有量が略同一である実施例8〜11を比較すると、実施例8,9の方が実施例10,11よりも流動性低下率が低いことが認められる。つまり、請求項2に係る発明のコンクリート組成物のように、コンクリート組成物中の細骨材の含有量及び粗骨材の含有量を所定の範囲にすることで、加圧後のコンクリート混練物の流動性が加圧前よりも低くなるのをより効果的に抑制することができるため、圧送後のコンクリート混練物の流動性の低下をより効果的に抑制することができる。
加えて、実施例1〜11を比較すると、実施例1〜6、実施例8,9の脱水率は、0.3質量%以上1.0質量%以下の範囲になるのに対し、実施例7,10,11の脱水率は、その範囲外になることが認められる。ここで、脱水率が0.3質量%以上1.0質量%以下の範囲であることは、ポンプ圧送性に適したコンクリート混練物であると言える(土木学会コンクリー卜のポンプ施工指針参照)。つまり、請求項2に係る発明のコンクリート組成物のように、コンクリート組成物中の細骨材の含有量及び粗骨材の含有量を所定の範囲にすることで、ポンプ圧送に適したコンクリート混練物を得ることができる。
また、天然砂、及び、砕砂の含有量が略同一であり、細骨材及び粗骨材の含有量も略同一である実施例4〜7を比較すると、実施例5,6の方が実施例4,7よりも流動性低下率が低いことが認められる。つまり、請求項3に係る発明のコンクリート組成物のように、所定の石灰石砕砂の含有量を所定の範囲にすることで、加圧後のコンクリート混練物の流動性が加圧前よりも低くなるのを更に効果的に抑制することができるため、圧送後のコンクリート混練物の流動性の低下を更に効果的に抑制することができる。
また、実施例1〜11の加圧前後の各スランプフローと空気量とを比較すると、実施例1〜3,5,6,8,9では、圧送の前後において、スランプフローが60±10cmの範囲であり、且つ、空気量が2±1%の範囲であることが認められる。つまり、請求項1〜3の全て構成を備えることで、ポンプ圧送性に適し、且つ、圧送の前後で品質変化の少ないコンクリート混練物を得ることができる。

Claims (3)

  1. 細骨材と粗骨材とセメントとを含むコンクリート組成物であって、
    前記細骨材の全量に対して、10質量%以上25質量%以下の天然砂と、75質量%以上90質量%以下の砕砂とを前記細骨材として含むコンクリート組成物。
  2. コンクリート組成物の全量に対して、前記細骨材の含有量が25vol%以上35vol%以下であり、前記粗骨材の含有量が30vol%以上40vol%以下である請求項1に記載のコンクリート組成物。
  3. 0.015mmのふるい目を通過する石灰石砕砂を前記砕砂として含み、該石灰石砕砂の含有量は、細骨材の全量に対して、5質量%以上15質量%以下である請求項1又は2に記載のコンクリート組成物。
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