JP2017505436A - アナプラズマ抗体を検出するためのペプチド、器具、および方法 - Google Patents

アナプラズマ抗体を検出するためのペプチド、器具、および方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、アナプラズマ抗原に結合する抗体の検出に有用な単離ペプチド集団を提供する。このペプチド集団は、アナプラズマ外膜タンパク質の免疫原性断片に由来するペプチドを含む。本発明は、アナプラズマ抗原に結合する抗体の検出と、アナプラズマ病の診断とに有用な単離ペプチド集団を含む器具、方法、およびキットも提供する。本発明のペプチド集団を用いて、対象が感染している特定のアナプラズマ菌種を同定する方法も開示する。

Description

関連出願の相互参照
本願は、2014年1月21日に出願した米国仮出願番号61/929,655と、2014年10月10日に出願した米国出願番号14/511,916に基づく利益を主張するものであり、これらの出願はいずれも、参照によりその全体が本明細書に援用される。
電子的に提出したテキストファイルの説明
本明細書とともに電子的に提出したテキストファイル(配列表のコンピューター可読形式のコピー(ファイル名:ABAX_041_01WO_SeqList_ST25.txt、記録日:2015年1月20日、ファイルサイズ:263キロバイト))の内容は、参照により、その全体が本明細書に援用される。
発明の背景
アナプラズマ(Anaplasma)は、脊椎動物宿主の顆粒球、血小板、および赤血球に感染できる偏性細胞内病原体であるグラム陰性菌の1属である。アナプラズマという細菌は、媒介節足動物、特に各種のダニを通じて宿主に伝染する。A.ファゴサイトフィラム(phagocytophilum)は、ヒトを含む哺乳動物において、好中球に感染してアナプラズマ病を発症させる。ヒト顆粒球アナプラズマ病(HGA、以前はヒト顆粒球エールリヒア症として知られていた)の発症は、2000年の100万人当たり1.4件から、2010年には100万人当たり6.1件へと着実に増えている。A.ファゴサイトフィラムは主に、マダニ属種によって伝染する。これらのマダニ属種は、ボレリア・バーグドルフェリ(Borrelia burgdorferi)(ライム病の病原菌)も伝染させるので、A.ファゴサイトフィラムとB.バーグドルフェリの同時感染が一般的である。
A.プラティス(platys)は、血小板に感染することによって感染性周期性血小板減少症を発症させ、コイタマダニ属種とカクマダニ属種によって伝染すると考えられている。イヌは、A.プラティス感染の最も一般的な宿主であるが、ネコ、インパラ、およびヒツジを含む他の哺乳動物での感染も報告されている。伝染媒介体が共通するので、A.プラティスとエーリキア・カニス(Ehrlichia canis)の同時感染が生じることが知られている。
典型的には、アナプラズマへの感染を検出するには、間接免疫蛍光アッセイ(IFA)と酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)が用いられている。これらのアッセイは、対象の血液、血漿、または血清から得た抗アナプラズマ抗体の、感染細胞、細胞溶解液、または部分精製アナプラズマ全タンパク質への結合を検出する。しかしながら、抗アナプラズマ抗体を検出するためのこれらのアッセイは、これらの検査で用いるアナプラズマ抗原の性質に直接関連する感度と特異性の問題により、有用性の面で限界がある。特異性と感度が向上した、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)に基づく検査が開発されているが、当該技術分野では、アナプラズマ抗原を検出するための更に感度と特異性の高いアッセイと、アナプラズマ病の血清学的診断法に対するニーズが依然として存在する。
本発明は、部分的には、アナプラズマ外膜タンパク質の断片の特定の配列変異体が、アナプラズマの菌種に対する抗体反応を頑強に検出するという発見に基づく。したがって、本発明は、アナプラズマ抗原に結合する抗体の検出と、アナプラズマ病の診断とに有用な組成物、器具、方法、およびキットを提供する。
一実施形態では、本発明は、アナプラズマ抗原を認識する抗体に結合できるペプチド集団を提供する。特定の実施形態では、その単離ペプチド集団は、3種類以上のペプチドを含み、その集団内の各ペプチドは、
Figure 2017505436
というAbaxis ID2の配列またはその断片を含み、その配列中、Xは、I、P、またはHからなる群から選択したアミノ酸であり、X17は、I、W、またはYからなる群から選択したアミノ酸であり、X21は、R、D、またはNからなる群から選択したアミノ酸であり、X28は、EまたはNからなる群から選択したアミノ酸であり、X31は、LまたはVからなる群から選択したアミノ酸である。別の実施形態では、集団内の各ペプチドは、
Figure 2017505436
というAbaxis ID3の配列またはその断片を含み、その配列中、Xは、L、V、またはAからなる群から選択したアミノ酸であり、Xは、K、N、またはQからなる群から選択したアミノ酸であり、X11は、R、D、またはNからなる群から選択したアミノ酸であり、X15は、E、N、またはQからなる群から選択したアミノ酸である。
本発明の別の実施形態では、集団内の各ペプチドは、
Figure 2017505436
というAPL−ID1の配列、またはその断片を含み、その配列中、Xは、VまたはAからなる群から選択したアミノ酸であり、Xは、G、I、またはHからなる群から選択したアミノ酸であり、X11は、E、N、またはQからなる群から選択したアミノ酸であり、X18は、DまたはNからなる群から選択したアミノ酸であり、X21は、R、D、またはNからなる群から選択したアミノ酸であり、X25は、Q、D、またはEからなる群から選択したアミノ酸であり、X28は、EまたはNからなる群から選択したアミノ酸であり、X31は、LまたはVからなる群から選択したアミノ酸であり、X45は、KまたはQからなる群から選択したアミノ酸であり、X48は、FまたはVからなる群から選択したアミノ酸であり、X51は、DまたはNからなる群から選択したアミノ酸であり、X54は、EまたはQからなる群から選択したアミノ酸であり、X57は、SまたはQからなる群から選択したアミノ酸であり、X60は、FまたはWからなる群から選択したアミノ酸であり、X63は、IまたはVからなる群から選択したアミノ酸であり、X66は、QまたはDからなる群から選択したアミノ酸である。更に別の実施形態では、集団内の各ペプチドは、
Figure 2017505436
というAPL−ID2の配列、またはその断片を含み、その配列中、Xは、KまたはQからなる群から選択したアミノ酸であり、Xは、FまたはVからなる群から選択したアミノ酸であり、X12は、DまたはNからなる群から選択したアミノ酸であり、X15は、EまたはQからなる群から選択したアミノ酸であり、X18は、SまたはQからなる群から選択したアミノ酸であり、X21は、FまたはWからなる群から選択したアミノ酸であり、X24は、IまたはVからなる群から選択したアミノ酸であり、X27は、QまたはDからなる群から選択したアミノ酸である。別の実施形態では、集団内の各ペプチドは、
Figure 2017505436
というAPL−ID3の配列、またはその断片を含み、その配列中、Xは、IまたはVからなる群から選択したアミノ酸であり、X10は、SまたはYからなる群から選択したアミノ酸であり、X23は、EまたはNからなる群から選択したアミノ酸である。特定の実施形態では、集団内の各ペプチドは、
Figure 2017505436
というAPL−ID5.1の配列、またはその断片を含む。
本発明のいくつかの実施形態では、単離ペプチド集団は、3種類以上のペプチドを含み、その集団内の各ペプチドは、
Figure 2017505436
というAPL−ID6の配列、またはその断片を含み、その配列中、Xは、SまたはQからなる群から選択したアミノ酸であり、Xは、FまたはYからなる群から選択したアミノ酸であり、X13は、RまたはHからなる群から選択したアミノ酸であり、X16は、WまたはYからなる群から選択したアミノ酸であり、X18は、SまたはQからなる群から選択したアミノ酸であり、X22は、KまたはHからなる群から選択したアミノ酸であり、X27は、NまたはDからなる群から選択したアミノ酸である。別の実施形態では、集団内の各ペプチドは、
Figure 2017505436
というAPL−ID7の配列、またはその断片を含み、その配列中、X10は、V、L、またはIからなる群から選択したアミノ酸であり、X11は、AまたはLからなる群から選択したアミノ酸である。更に別の実施形態では、集団内の各ペプチドは、
Figure 2017505436
というAPID2−1の配列、またはその断片を含み、その配列中、Xは、VまたはAからなる群から選択したアミノ酸であり、Xは、G、I、またはHからなる群から選択したアミノ酸であり、X11は、E、N、またはQからなる群から選択したアミノ酸であり、X21は、R、D、またはNからなる群から選択したアミノ酸であり、X25は、Q、D、またはEからなる群から選択したアミノ酸であり、X28は、EまたはNからなる群から選択したアミノ酸であり、X31は、LまたはVからなる群から選択したアミノ酸である。
特定の実施形態では、アナプラズマペプチド集団は更に、別の菌種由来の抗原ペプチドを1つ以上含んでよい。一実施形態では、アナプラズマペプチド集団は更に、エーリキア(Ehrlichia)の菌種(例えば、E.canis、E.chaffeensis、E.ewingii、およびE.muris)、ならびに/またはボレリア(Borrelia)の菌種(例えば、B.burgdorferi、B.afzelli、もしくはB.garinii)由来の抗原ペプチドを1つ以上含む。
本発明のペプチドは、少なくとも20個、30個、35個、40個、45個、50個、またはそれを超えるアミノ酸を含んでよい。いくつかの実施形態では、本発明のペプチドは、単離(例えば、合成および/または精製)ペプチドである。特定の実施形態では、本発明のペプチドは、リガンドにコンジュゲートしている。例えば、特定の実施形態では、本発明のペプチドはビオチン化されている。別の実施形態では、本発明のペプチドは、ストレプトアビジン、アビジン、またはニュートラアビジンにコンジュゲートしている。別の実施形態では、本発明のペプチドは、担体タンパク質(例えば、血清アルブミン、キーホールリンペットヘモシアニン(KLH)、または免疫グロブリンFcドメイン)にコンジュゲートしている。更に別の実施形態では、本発明のペプチドは、デンドリマーにコンジュゲートしているか、および/または多抗原ペプチド系(MAPS)の一部である。特定の実施形態では、本発明のペプチドは、酵素、金属ナノ物質、またはフルオロフォアなどの検出可能な実体または標識にコンジュゲートしている。特定の実施形態では、本発明のペプチドは、金属のナノ粒子、ナノシェル、ナノプレート、ナノリング、またはナノロッドにコンジュゲートしている。
特定の実施形態では、本発明のペプチドは、固体支持体に結合または固定化されている。一実施形態では、本発明のペプチドは、金属ナノ層を通じて、固体支持体に結合されている。特定の実施形態では、固体支持体は、1つもしくは複数のビーズ(例えば、コロイド粒子、金属ナノ粒子、金属ナノプレート、もしくは金属ナノシェルのような金属ナノ物質、ラテックスビーズなど)、ラテラルフロー免疫アッセイ用器具の流路(例えば多孔質膜)、ブロット(ウエスタンブロット、スロットブロット、もしくはドットブロット)、分析もしくは遠心分離ローターの流路、または管もしくはウェル(例えば、ELISAアッセイに適するプレートのウェル)である。
一態様では、本発明は、本明細書に記載されている単離ペプチド集団を1つ以上含む組成物を提供する。
いくつかの実施形態では、本発明の組成物は単離ペプチド集団を含み、その集団は、3種類以上のペプチドを含み、その集団内の各ペプチドは、SEQ ID NO:1、2、3、4、5、6、7、8、もしくは9の配列、またはその断片を含む。
特定の実施形態では、本発明の組成物は更に、アナプラズマの菌種、エーリキアの菌種、および/またはボレリアの菌種由来の抗原ペプチドを1つ以上含む。
いくつかの実施形態では、本発明の組成物は、本明細書に記載されているペプチド集団を少なくとも2種類含む。特定の実施形態では、ペプチド集団の少なくとも1つは、SEQ ID NO:3によって定義される。例えば、一実施形態では、ペプチド集団の少なくとも1つは、3種類以上のペプチドを含み、その集団内の各ペプチドは、SEQ ID NO:3の配列またはその断片を含む。
特定の実施形態では、本発明の組成物は更に、第2の単離ペプチド集団を含む。いくつかの実施形態では、その第2のペプチド集団は、SEQ ID NO:7によって定義される。いくつかの他の実施形態では、第2のペプチド集団内の各ペプチドは、SEQ ID NO:6の配列またはその断片を含む。
いくつかの実施形態では、本発明の組成物は更に、第1および第2のペプチド集団とは異なる第3の単離ペプチド集団を含む。特定の実施形態では、第3のペプチド集団内の各ペプチドは、SEQ ID NO:6の配列またはその断片を含む。
別の態様では、本発明は、サンプルにおいて、アナプラズマ抗原のエピトープに対する抗体を検出する方法も提供する。一実施形態では、この方法は、サンプルを本発明のペプチドまたはペプチド集団と接触させることと、そのペプチドまたは集団内の1つ以上のペプチドを含む抗体・ペプチド複合体の形成を検出することとを含み、この複合体の形成により、アナプラズマ抗原のエピトープに対する抗体が、そのサンプル中に存在することが示される。この方法を用いて、A.ファゴサイトフィラム、A.プラティス、またはA.マージナーレ(marginale)の菌種由来の抗原に対する抗体を検出できる。
別の実施形態では、本発明は、対象において、アナプラズマ病または周期性血小板減少症を診断する方法を提供する。一実施形態では、この方法は、その対象から採ったサンプルを本発明のペプチドまたはペプチド集団と接触させることと、そのペプチドまたは集団内の1つ以上のペプチドを含む抗体・ペプチド複合体の形成を検出することとを含み、この複合体の形成により、その対象がアナプラズマ病または周期性血小板減少症であることが示される。
本発明は、対象が感染しているアナプラズマの菌種を同定する方法も含む。一実施形態では、この方法は、その対象から採ったサンプルを第1のペプチドまたは第1のペプチド集団と第2のペプチドまたは第2のペプチド集団と接触させることであって、その第1のペプチドまたは第1のペプチド集団が、複数のアナプラズマの菌種由来の抗原に対する抗体に特異的に結合し、その第2のペプチドまたは第2のペプチド集団が、単一のアナプラズマの菌種由来の抗原に対する抗体に特異的に結合することと、その第1のペプチドまたは第1の集団内の1つ以上のペプチドを含む第1の抗体・ペプチド複合体の形成を検出することと、その第2のペプチドまたは第2の集団内の1つ以上のペプチドを含む第2の抗体・ペプチド複合体の形成を検出することとを含み、第1の抗体・ペプチド複合体と第2の抗体・ペプチド複合体の両方の形成により、第2の単離ペプチド集団が特異的に結合するアナプラズマの菌種に対象が感染していることが示される。
この方法の特定の実施形態では、第1のペプチドまたは第1のペプチド集団は、A.ファゴサイトフィラム、A.プラティス、およびA.マージナーレ由来の抗原に対する抗体に特異的に結合する。別の実施形態では、第1のペプチドまたは第1のペプチド集団は、A.ファゴサイトフィラムおよびA.プラティス由来の抗原に対する抗体に特異的に結合する。いくつかの実施形態では、第2のペプチドまたは第2のペプチド集団は、A.プラティス由来の抗原に対する抗体に特異的に結合する。別の実施形態では、第2のペプチドまたは第2のペプチド集団は、A.ファゴサイトフィラム由来の抗原に対する抗体に特異的に結合する。この方法の一実施形態では、第1のペプチドまたは第1のペプチド集団は、SEQ ID NO:3によって定義され、第2のペプチドまたは第2のペプチド集団は、SEQ ID NO:4によって定義され、第1の抗体・ペプチド複合体と第2の抗体・ペプチド複合体の両方の形成により、対象がA.プラティスに感染していることが示される。この方法の別の実施形態では、第1のペプチドまたは第1のペプチド集団は、SEQ ID NO:3によって定義され、第2のペプチドまたは第2のペプチド集団は、SEQ ID NO:4によって定義され、第1の抗体・ペプチド複合体は形成されたが、第2の抗体・ペプチド複合体が形成されなかったことにより、対象がA.ファゴサイトフィラムに感染していることが示される。
別の実施形態では、対象が感染しているアナプラズマの菌種を同定する方法は、その対象から採ったサンプルを第1のペプチド集団と単一のアナプラズマの菌種の細胞抽出物と接触させることであって、第1の単離ペプチド集団が、複数のアナプラズマの菌種由来の抗原に対する抗体に特異的に結合することと、第1の集団内の1つ以上のペプチドを含む第1の抗体・ペプチド複合体の形成を検出することと、細胞抽出物中の1つ以上の成分を含む抗体・細胞抽出物複合体の形成を検出することとを含み、第1の抗体・ペプチド複合体と抗体・細胞抽出物複合体の両方の形成により、その細胞抽出物を産出したアナプラズマの菌種に対象が感染していることが示される。
上および本明細書に記載されているいずれの方法でも、ペプチドまたはペプチド集団は、いくつかの実施形態では、固体支持体に結合または固定化できる。このような実施形態の1つでは、ペプチドまたはペプチド集団は、金属(例えば金)ナノ層を通じて、固体支持体に結合されている。特定の実施形態では、固体支持体は、1つまたは複数のビーズ(例えば、コロイド粒子、金属ナノ粒子、金属ナノプレート、金属ナノシェル、金属ナノロッドのような金属ナノ物質、ラテックスビーズなど)、ラテラルフロー免疫アッセイ用器具の流路(例えば多孔質膜)、分析もしくは遠心分離ローターの流路、ブロット(ウエスタンブロット、スロットブロット、もしくはドットブロット)、または管もしくはウェル(例えば、ELISAアッセイに適するプレートのウェル)である。いくつかの実施形態では、固体支持体は、金属、ガラス、セルロース系材料(例えばニトロセルロース)、またはポリマー(例えば、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ナイロン、ポリスルホンなど)を含む。別の実施形態では、ペプチドまたは様々なペプチドの集団は、デンドリマーに結合されているか、および/または多抗原ペプチド系(MAPS)に組み込まれている。特定の他の実施形態では、ペプチドまたは様々なペプチドの集団は、BSA、KLH、オボアルブミン、または類似の担体に結合されている。
上および本明細書に記載されているいずれの方法でも、検出工程は、ELISAアッセイを行うことを含んでよい。別の実施形態では、検出工程は、ラテラルフロー免疫アッセイを行うことを含んでよい。別の実施形態では、検出工程は、凝集アッセイを行うことを含んでよい。別の実施形態では、検出工程は、分析または遠心分離ローターでサンプルを回転させることを含む。別の実施形態では、検出工程は、ウエスタンブロット、スロットブロット、またはドットブロットを用いてサンプルを分析することを含む。更に別の実施形態では、検出工程は、電気化学センサー、光学センサー、またはオプトエレクトロニクスセンサーでサンプルを分析することを含む。特定の実施形態では、検出工程は、波長シフトアッセイを行うことを含む。特定の実施形態では、検出工程は、間接蛍光抗体検査を行うことを含む。
上および本明細書に記載されているいずれの方法でも用いられる、対象から採ったサンプルは、いくつかの実施形態では、血液、血清、血漿、脳脊髄液、尿、粘液、または唾液などの体液である。別の実施形態では、サンプルは、組織(例えば組織ホモジネート)または細胞溶解液である。特定の実施形態では、サンプルは、野生動物(例えば、シカ、またはマウス、シマリス、リスなどのような齧歯動物)から採ったものである。別の実施形態では、サンプルは、実験動物(例えば、マウス、ラット、モルモット、ウサギ、サル、霊長類動物など)から採ったものである。別の実施形態では、サンプルは、家畜または野生化動物(例えば、イヌ、ネコ、ウマ)から採ったものである。更に別の実施形態では、サンプルは、ヒトから採ったものである。
本発明は、本発明のペプチドまたはペプチド集団を含むキットも含む。一実施形態では、このキットは、少なくとも1つの本発明のペプチド集団と、その集団内の1つ以上のペプチドのエピトープを認識する抗体に結合できる標識試薬とを含む。この標識試薬は、検出可能な標識にコンジュゲートしている抗ヒト、抗イヌ、または抗ネコIgGまたはIgM抗体であってよい。別の実施形態では、標識試薬は、検出可能な標識にコンジュゲートしているプロテインA、プロテインG、および/またはプロテインA/G融合タンパク質である。関連する実施形態では、この検出可能な標識は、酵素、金属ナノ物質、フルオロフォア、または着色ラテックス粒子である。金属ナノ物質の例としては、金属のナノ粒子、ナノシェル、ナノリング、ナノロッド、およびナノプレートが挙げられるが、これらに限らない。
特定の実施形態では、このキットのペプチドは、任意で金属ナノ層を通じて、固体支持体に結合または固定化されている。特定の実施形態では、この固体支持体は、ビーズ(例えば、コロイド粒子、金属ナノ粒子、金属ナノプレート、もしくは金属ナノシェルのような金属ナノ物質、ラテックスビーズなど)、ラテラルフロー免疫アッセイ用器具の流路、分析もしくは遠心分離ローターの流路、または管もしくはウェル(例えばプレートのウェル)である。いくつかの実施形態では、そのキットの単一または複数のペプチドは、デンドリマーに結合されており、および/またはMAPSに組み込まれている。特定の他の実施形態では、ペプチドまたは様々なペプチドの混合物は、BSAに結合されている。
いくつかの実施形態では、本発明のキットは更に、ビーズ集団またはプレート(例えば、ELISAアッセイに適するプレート)を含む。別の実施形態では、本発明のキットは更に、ラテラルフロー免疫アッセイ用器具、分析もしくは遠心分離ローター、ウエスタンブロット、ドットブロット、スロットブロット、電気化学センサー、光学センサー、またはオプトエレクトロニクスセンサーなどの器具を含む。特定の実施形態では、そのビーズ集団、プレート、または器具は、免疫アッセイを行うのに有用である。例えば、特定の実施形態では、そのビーズ集団、プレート、または器具は、サンプル由来の抗体と本発明のペプチドとを含む抗体・ペプチド複合体の形成を検出するのに有用である。特定の実施形態では、本発明のペプチドまたは様々なペプチドの集団は、このビーズ、プレート、または器具に結合または固定化されている。
本発明のキットは更に、例えば、本発明のペプチドまたはペプチド集団を使用して、アナプラズマ抗原に対する抗体を検出するか、または対象において、アナプラズマ病もしくは周期性血小板減少症を診断する方法を示す一連の指示書を含んでもよい。特定の実施形態では、本発明のキットは、ビーズ集団、プレート、または器具(例えば、本発明のペプチドまたは様々なペプチドの集団を含む)を用いて、1つ以上のアナプラズマ抗原に対する抗体を検出するか、またはアナプラズマ病もしくは周期性血小板減少症を診断する方法を示す指示書を含む。
本発明の更なる態様と実施形態は、下記の詳細な説明から明らかになるであろう。
図1は、アナプラズマ抗原に対する抗体を検出するのに使用できる二抗原サンドイッチアッセイの図である。この実施形態では、本発明のペプチドは、検査部位において好適な基材(例えば、ニトロセルロース膜、ELISAプレートのウェル)に固定化されている。固定化されている本発明のペプチドは、検査サンプル中のアナプラズマ抗原に対する抗体と結合する。続いて、適当なアナプラズマ抗原に対する検査サンプル抗体は、検出可能な標識(例えば、金属ナノ粒子、金属ナノプレート、または金属ナノシェルのような金属ナノ物質(例えばコロイド金)、ホースラディッシュペルオキシダーゼ(HRP)、アルカリホスファターゼ(ALP)、β−ガラクトシダーゼ(β−GAL)、フルオロフォア、着色ラテックス粒子、量子ドット)にコンジュゲートしている本発明の第2のセットのペプチドと結合し、これにより、検査部位において固定化されている第1のセットのペプチドに結合した抗体の存在を検出する。特定の実施形態では、検出シグナルを増幅するために、検出可能な標識(例えば、金属ナノ粒子、金属ナノプレート、または金属ナノシェルのような金属ナノ物質(例えばコロイド金)、HRP、ALP、β−GAL、フルオロフォア、着色ラテックス粒子、量子ドット)にコンジュゲートしているプロテインAおよび/またはプロテインG分子を検査部位に適用してよく、これらの分子は、アナプラズマ抗原に対するいずれかの抗体であって、固定化されている本発明のペプチドによって捕捉された抗体のFc領域に結合する。 図2は、アナプラズマ抗原に対する抗体の検出に用いることができる1つのタイプの間接サンドイッチアッセイの図である。この実施形態では、抗ヒトIgG/IgM、抗イヌIgG/IgM、または抗ネコIgG/IgM抗体が、検査部位において、好適な基材(例えば、ニトロセルロース膜、ELISAプレートのウェル)に固定化されている。この固定化されている抗体が、検査サンプル中の、アナプラズマ抗原に対する抗体と結合する。続いて、適当なアナプラズマ抗原に対する検査サンプル抗体は、検出可能な標識(例えば、金属ナノ粒子、金属ナノプレート、または金属ナノシェルのような金属ナノ物質(例えばコロイド金)、HRP、ALP、β−GAL、フルオロフォア、着色ラテックス粒子、または量子ドット)にコンジュゲートしている本発明のペプチドと結合する。 図3は、アナプラズマ抗原に対する抗体の検出に用いることができる別のタイプの間接サンドイッチアッセイの図である。この実施形態では、検査サンプル中の抗アナプラズマ抗体を捕捉するために、本発明のペプチドは、基材(例えば、ニトロセルロース膜、ELISAプレートのウェル)に固定化できる。検出可能な標識(例えば、金属ナノ粒子、金属ナノプレート、または金属ナノシェルのような金属ナノ物質(例えばコロイド金)、HRP、ALP、β−GAL、フルオロフォア、着色ラテックス粒子、量子ドット)にコンジュゲートしている抗ヒトIgG/IgM、抗イヌIgG/IgM、または抗ネコIgG/IgM抗体を用いて、検査部位において、固定化されているペプチドに結合した抗体の存在を検出できる。 図4は、アナプラズマ抗原に対する抗体の検出に用いることができる免疫アッセイ用器具の図である。この実施形態の免疫アッセイ用器具では、本発明のペプチドは、検査部位において、好適な基材(例えば、ニトロセルロース膜、ELISAプレートのウェル)に固定化されている。固定化されている本発明のペプチドは、検査サンプル中の抗アナプラズマ抗体と結合する。検出可能な標識(例えば、金属ナノ粒子、金属ナノプレート、または金属ナノシェルのような金属ナノ物質(例えばコロイド金)、HRP、ALP、β−GAL,フルオロフォア、着色ラテックス粒子、量子ドット)にコンジュゲートしているプロテインA、プロテインG、またはプロテインA/G融合タンパク質をこの系に加え、捕捉された抗アナプラズマ抗体のFc部分に結合させ、それによって、陽性シグナルを生成する。この実施形態では、この器具は、検出可能な標識がコンジュゲートしたプロテインA、検出可能な標識がコンジュゲートしたプロテインG、および/または検出可能な標識がコンジュゲートしたプロテインA/G融合体を認識する結合パートナーが固定化されているコントロール部位を更に含むことができる。このような結合パートナーとしては、抗プロテインA、抗プロテインG、マウスIgG、および/または他の類似のIgG分子を挙げてよいが、これらに限らない。 図5は、A.ファゴサイトフィラムに感染させたイヌ(イヌ3−13)またはA.プラティスに感染させたイヌ(イヌ15−13)のいずれかから様々な間隔で採った血漿サンプルの、APL−ID1ペプチドを用いた場合のELISAスコア(OD650nm)の線グラフである。 図6は、A.ファゴサイトフィラムに感染させたイヌ(イヌ3−13)またはA.プラティスに感染させたイヌ(イヌ15−13)のいずれかから様々な間隔で採った血漿サンプルの、APL−ID2ペプチドを用いた場合のELISAスコア(OD650nm)の線グラフである。 図7は、アナプラズマ抗原に対する抗体の検出に用いることができるラテラルフローアッセイ用器具の一実施例を示している。本発明のペプチドが、担体タンパク質(例えばウシ血清アルブミン)に連結されており、得られたBSA・ペプチドコンジュゲートが、検査部位において(T)、ニトロセルロース(NC)膜に固定化されている。同じBSA・ペプチドコンジュゲートが、検出可能な標識(例えばコロイド金)にコンジュゲートしており、検査部位の上流に配置されたコンジュゲートパッドに付着されている。金がコンジュゲートしたプロテインAと、金がコンジュゲートしたプロテインG(すなわち増幅剤)をコンジュゲートパッドに加えて、捕捉された抗アナプラズマ抗体のFc部分に結合することによって、シグナルを増強する。この器具は、金がコンジュゲートしたプロテインAおよび/または金がコンジュゲートしたプロテインGを認識する結合パートナーが固定化されているコントロール部位(C)を更に含む。 図8は、図7のラテラルフローアッセイ用器具の操作を示している。検査サンプルを器具のサンプルポートに適用し、コンジュゲートパッドに存在するペプチドコンジュゲートを動員する。検査サンプル中に存在するいずれかの抗アナプラズマ抗体が、ペプチドコンジュゲートに特異的に結合し、形成された複合体が、検査部位とコントロール部位とを含むニトロセルロース膜に移動することになる。標識ペプチド・抗体複合体が、検査部位において、固定化されている本発明のペプチドによって捕捉される。コンジュゲートパッドに存在する、金がコンジュゲートしたプロテインAと、金がコンジュゲートしたプロテインGが、サンプルによって動員され、サンプル中に存在するIgGおよびIgM分子のFc域に結合する。金がコンジュゲートしたプロテインAおよび/またはプロテインGが、捕捉されたペプチド・抗体複合体に結合すると、検査部位においてシグナルが増幅される。金がコンジュゲートしたプロテインAおよび/または金がコンジュゲートしたプロテインGは、コントロール部位において固定化されている結合パートナー(例えば抗プロテインAおよび/または抗プロテインG抗体)によって捕捉され、それにより、器具が機能を果たしていることを示すシグナルが生成される。
詳細な説明
本発明は、部分的には、アナプラズマ外膜タンパク質の断片の特定の配列変異体が、アナプラズマの菌種に対する抗体反応の頑強な検出を実現させるという発見に基づくものである。したがって、本発明は、アナプラズマ抗原に結合する抗体の検出と、アナプラズマ病の診断とに有用な組成物、器具、方法、およびキットを提供する。
「抗原」という用語は、本明細書で使用する場合、抗体が認識できる分子を指す。抗原は、例えば、ペプチドまたはその修飾体であることができる。抗原は、1つ以上のエピトープを含むことができる。
「エピトープ」という用語は、本明細書で使用する場合、抗原の部分のうち、抗体が特異的に認識する部分である。エピトープは例えば、ペプチド(例えば本発明のペプチド)の一部を含むか、またはそのペプチドの一部からなることができる。エピトープは、線状エピトープ、連続エピトープ、または立体的エピトープであることができる。特定の実施形態では、エピトープは、非連続的な領域を含んでもよい。
「核酸」、「オリゴヌクレオチド」、および「ポリヌクレオチド」という用語は、本明細書では同義的に用いられており、一本鎖か二本鎖を問わず、DNA、RNA、cDNA、およびそれらの化学修飾体を含む。
本明細書で用いられている一文字のアミノ酸略号は、当該技術分野における標準的な意味を有し、本明細書に記載されている全てのペプチド配列は、慣例に従って書かれており、N末端側が左に、C末端が右に書かれている。
組成物と器具
本発明は、アナプラズマ抗原を認識する抗体に結合できる単離ペプチドと、このようなペプチドが組み込まれた器具を提供する。一実施形態では、本発明は、3種類以上のペプチドを含む単離ペプチド集団を提供し、その集団内の各ペプチドは、Abaxis ID2(SEQ ID NO:1)、Abaxis ID3(SEQ ID NO:2)、APL−ID1(SEQ ID NO:3)、APL−ID2(SEQ ID NO:4)、APL−ID3(SEQ ID NO:5)、APL−ID5.1(SEQ ID NO:6)、APL−ID6(SEQ ID NO:7)、APL−ID7(SEQ ID NO:8)、APID2−1(SEQ ID NO:9)の配列、またはそれらの断片を含む。例えば、一実施形態では、この単離ペプチド集団は、3種類以上のペプチドを含み、その集団内の各ペプチドは、
Figure 2017505436
という配列、またはその断片を含み、その配列中、Xは、I、P、またはHからなる群から選択したアミノ酸であり、X17は、I、W、またはYからなる群から選択したアミノ酸であり、X21は、R、D、またはNからなる群から選択したアミノ酸であり、X28は、EまたはNからなる群から選択したアミノ酸であり、X31は、LまたはVからなる群から選択したアミノ酸である。
いくつかの実施形態では、本発明のペプチドは、SEQ ID NO:1の配列を含み、その配列中、X28はNであり、および/またはX31はVである。別の実施形態では、本発明のペプチドは、SEQ ID NO:1の配列を含み、その配列中、XはPであり、X17はIであり、および/またはX21はNである。特定の実施形態では、本発明の単離ペプチド集団は、表1の配列のいずれか1つを含むか、またはその配列からなる3個以上のペプチドを含む。
(表1)Abaxis ID2のペプチド
Figure 2017505436
Figure 2017505436
Figure 2017505436
Figure 2017505436
Figure 2017505436
Figure 2017505436
別の実施形態では、本発明の単離ペプチド集団は3種類以上のペプチドを含み、その集団内の各ペプチドは、
Figure 2017505436
という配列、またはその断片を含み、その配列中、Xは、L、V、またはAからなる群から選択したアミノ酸であり、Xは、K、N、またはQからなる群から選択したアミノ酸であり、X11は、R、D、またはNからなる群から選択したアミノ酸であり、X15は、E、N、またはQからなる群から選択したアミノ酸である。いくつかの実施形態では、本発明のペプチドは、SEQ ID NO:2の配列を含み、その配列中、XはAであり、および/またはXはNである。別の実施形態では、本発明のペプチドは、SEQ ID NO:2の配列を含み、その配列中、X11はRであり、および/またはX15はQである。特定の実施形態では、本発明の単離ペプチド集団は、表2の配列のいずれかの1つを含むか、またはその配列からなる3個以上のペプチドを含む。
(表2)Abaxis ID3のペプチド
Figure 2017505436
Figure 2017505436
特定の実施形態では、本発明の単離ペプチド集団は、3種類以上のペプチドを含み、その集団内の各ペプチドは、
Figure 2017505436
という配列、またはその断片を含み、その配列中、Xは、VまたはAからなる群から選択したアミノ酸であり、Xは、G、I、またはHからなる群から選択したアミノ酸であり、X11は、E、N、またはQからなる群から選択したアミノ酸であり、X18は、DまたはNからなる群から選択したアミノ酸であり、X21は、R、D、またはNからなる群から選択したアミノ酸であり、X25は、Q、D、またはEからなる群から選択したアミノ酸であり、X28は、EまたはNからなる群から選択したアミノ酸であり、X31は、LまたはVからなる群から選択したアミノ酸であり、X45は、KまたはQからなる群から選択したアミノ酸であり、X48は、FまたはVからなる群から選択したアミノ酸であり、X51は、DまたはNからなる群から選択したアミノ酸であり、X54は、EまたはQからなる群から選択したアミノ酸であり、X57は、SまたはQからなる群から選択したアミノ酸であり、X60は、FまたはWからなる群から選択したアミノ酸であり、X63は、IまたはVからなる群から選択したアミノ酸であり、X66は、QまたはDからなる群から選択したアミノ酸である。
関連する実施形態では、本発明のペプチドは、SEQ ID NO:3の配列を含み、その配列中、XはAであり、X18はDであり、および/またはX31はVである。別の実施形態では、本発明のペプチドは、SEQ ID NO:3の配列を含み、その配列中、X45はQであり、X48はFであり、および/またはX51はNである。更に別の実施形態では、本発明のペプチドは、SEQ ID NO:3の配列を含み、その配列中、X54はEであり、X57はSであり、および/またはX60はWである。いくつかの実施形態では、本発明のペプチドは、SEQ ID NO:3の配列を含み、その配列中、X63はIであり、および/またはX66はDである。特定の実施形態では、単離ペプチド集団は、表3の配列のいずれかの1つを含むか、またはその配列からなる3個以上のペプチドを含む。
(表3)APL−ID1のペプチド
Figure 2017505436
Figure 2017505436
Figure 2017505436
Figure 2017505436
Figure 2017505436
Figure 2017505436
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Figure 2017505436
Figure 2017505436
Figure 2017505436
Figure 2017505436
いくつかの実施形態では、本発明の単離ペプチド集団は、3種類以上のペプチドを含み、その集団内の各ペプチドは、
Figure 2017505436
という配列、またはその断片を含み、その配列中、Xは、KまたはQからなる群から選択したアミノ酸であり、Xは、FまたはVからなる群から選択したアミノ酸であり、X12は、DまたはNからなる群から選択したアミノ酸であり、X15は、EまたはQからなる群から選択したアミノ酸であり、X18は、SまたはQからなる群から選択したアミノ酸であり、X21は、FまたはWからなる群から選択したアミノ酸であり、X24は、IまたはVからなる群から選択したアミノ酸であり、X27は、QまたはDからなる群から選択したアミノ酸である。関連する実施形態では、本発明のペプチドは、SEQ ID NO:4の配列を含み、その配列中、XはQであり、XはFであり、および/またはX12はNである。別の実施形態では、本発明のペプチドは、SEQ ID NO:4の配列を含み、その配列中、X15はEであり、X18はSであり、および/またはX21はWである。更に別の実施形態では、本発明のペプチドは、SEQ ID NO:4の配列を含み、その配列中、X24はIであり、および/またはX27はDである。特定の実施形態では、本発明の単離ペプチド集団は、表4の配列のいずれかの1つを含むか、またはその配列からなる3個以上のペプチドを含む。
(表4)APL−ID2のペプチド
Figure 2017505436
Figure 2017505436
本発明の別の実施形態では、本発明の単離ペプチド集団は、3種類以上のペプチドを含み、その集団内の各ペプチドは、
Figure 2017505436
という配列、またはその断片を含み、その配列中、Xは、IまたはVからなる群から選択したアミノ酸であり、X10は、SまたはYからなる群から選択したアミノ酸であり、X23は、EまたはNからなる群から選択したアミノ酸である。関連する実施形態では、本発明のペプチドは、SEQ ID NO:5の配列を含み、その配列中、XはVである。別の実施形態では、本発明のペプチドは、SEQ ID NO:5の配列を含み、その配列中、X10はYである。更に別の実施形態では、本発明のペプチドは、SEQ ID NO:5の配列を含み、その配列中、X23はEである。いくつかの実施形態では、本発明の単離ペプチド集団は、表5の配列のいずれかの1つを含むか、またはその配列からなる3個以上のペプチドを含む。
(表5)APL−ID3のペプチド
Figure 2017505436
一実施形態では、本発明のペプチドは、
Figure 2017505436
という配列、またはその断片を含む。本発明の単離ペプチド集団は、3個以上のペプチドを含んでよく、その各ペプチドは、SEQ ID NO:6の配列、またはこの配列の断片を含む。いくつかの実施形態では、SEQ ID NO:6の配列を含むペプチドを、本明細書に記載されている本発明の他のペプチド集団に含めてよい。
本発明の別の実施形態では、本発明の単離ペプチド集団は、3種類以上のペプチドを含み、その集団内の各ペプチドは、
Figure 2017505436
という配列、またはその断片を含み、その配列中、Xは、SまたはQからなる群から選択したアミノ酸であり、Xは、FまたはYからなる群から選択したアミノ酸であり、X13は、RまたはHからなる群から選択したアミノ酸であり、X16は、WまたはYからなる群から選択したアミノ酸であり、X18は、SまたはQからなる群から選択したアミノ酸であり、X22は、KまたはHからなる群から選択したアミノ酸であり、X27は、NまたはDからなる群から選択したアミノ酸である。
関連する実施形態では、本発明のペプチドは、SEQ ID NO:7の配列を含み、その配列中、XはQであり、XはYであり、および/またはX13はHである。別の実施形態では、本発明のペプチドは、SEQ ID NO:7の配列を含み、その配列中、X16はWであり、および/またはX22はKである。更に別の実施形態では、本発明のペプチドは、SEQ ID NO:7の配列を含み、その配列中、X18はSであり、および/またはX27はDである。いくつかの実施形態では、本発明の単離ペプチド集団は、表6の配列のいずれかの1つを含むか、またはその配列からなる3個以上のペプチドを含む。
(表6)APL−ID6のペプチド
Figure 2017505436
Figure 2017505436
本発明のいくつかの実施形態では、本発明の単離ペプチド集団は、3種類以上のペプチドを含み、その集団内の各ペプチドは、
Figure 2017505436
という配列、またはその断片を含み、その配列中、X10は、V、L、またはIからなる群から選択したアミノ酸であり、X11は、AまたはLからなる群から選択したアミノ酸である。このような実施形態では、本発明のペプチドは、SEQ ID NO:8の配列を含み、その配列中、X11はAである。別の実施形態では、本発明のペプチドは、SEQ ID NO:8の配列を含み、その配列中、X10はIである。更に別の実施形態では、本発明の単離ペプチド集団は、表7の配列のいずれかの1つを含むか、またはその配列からなる3個以上のペプチドを含む。
(表7)APL−ID7のペプチド
Figure 2017505436
本発明の別の実施形態では、本発明の単離ペプチド集団は、3種類以上のペプチドを含み、その集団内の各ペプチドは、
Figure 2017505436
という配列、またはその断片を含み、その配列中、Xは、VまたはAからなる群から選択したアミノ酸であり、Xは、G、I、またはHからなる群から選択したアミノ酸であり、X11は、E、N、またはQからなる群から選択したアミノ酸であり、X21は、R、D、またはNからなる群から選択したアミノ酸であり、X25は、Q、D、またはEからなる群から選択したアミノ酸であり、X28は、EまたはNからなる群から選択したアミノ酸であり、X31は、LまたはVからなる群から選択したアミノ酸である。
関連する実施形態では、本発明のペプチドは、SEQ ID NO:9の配列を含み、その配列中、XはVであり、XはGであり、および/またはX11はNである。別の実施形態では、本発明のペプチドは、SEQ ID NO:9の配列を含み、その配列中、X21はRであり、および/またはX25はEである。更に別の実施形態では、本発明のペプチドは、SEQ ID NO:9の配列を含み、その配列中、X28はNであり、および/またはX31はLである。いくつかの実施形態では、本発明の単離ペプチド集団は、表8の配列のいずれかの1つを含むか、またはその配列からなる3個以上のペプチドを含む。
(表8)APID2−1のペプチド
Figure 2017505436
Figure 2017505436
Figure 2017505436
Figure 2017505436
特定の実施形態では、本発明のペプチドは、SEQ ID NO:1、SEQ ID NO:2、SEQ ID NO:3、SEQ ID NO:4、SEQ ID NO:5、SEQ ID NO:6、SEQ ID NO:7、SEQ ID NO:8、またはSEQ ID NO:9の配列と、追加のN末端ペプチド配列(例えばN末端伸長部)を含む。この追加のN末端ペプチド配列は、1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、11個、12個、13個、14個、15個、20個、25個、またはそれを超えるアミノ酸を含むことができる。特定の実施形態では、N末端ペプチド配列は、約5〜約10個、約10〜約15個、約15〜約20個、約20〜約25個、約25〜約30個、約30〜約40個、または約40〜約50個のアミノ酸の長さである。一実施形態では、N末端ペプチド配列は、1つ以上の結合残基(例えば1つ以上のグリシン、システイン、またはセリン残基)であることができる。例えば、特定の実施形態では、本明細書に記載されているいずれの配列におけるカルボキシル末端のシステイン残基も、代わりに、アミノ末端に位置することもできる。同様に、本明細書に記載されているいずれの配列におけるアミノ末端のシステイン残基も、代わりに、カルボキシル末端に位置することができる。
追加のN末端ペプチド配列は、天然型配列であることができる。本明細書で使用する場合、「天然型」配列は、天然のアナプラズマ主要表面タンパク質2(MSP2)/p44もしくはOMP/p44配列、またはその変異体由来のペプチド配列である。特定の実施形態では、このペプチド配列は、天然のアナプラズマMSP2/p44またはOMP/p44配列の断片である。このペプチド配列は例えば、MSP2/p44またはOMP/p44の保存または非保存領域由来のものであることができる。このペプチド配列は例えば、免疫優性エピトープ、または宿主(例えばヒト、イヌなど)の免疫系によって認識可能ないずれかの他のエピトープのようなエピトープを含むことができる。アナプラズマMSP2/p44またはOMP/p44タンパク質およびそのペプチドは、例えば、Genebank Accession No.AAO30097.1、ACV85580.1、ACV85559.1、AEH96270.1、ADU56850.1、AEH96270.1、およびAAQ91849.1、ならびに米国特許番号7,507,789、同8,303,959、同8,158,370、および米国特許公開番号2013/0064842に記載されており、これらのそれぞれの内容は、参照により、その全体が本明細書に援用される。
変異ポリペプチドは、SEQ ID NO:1〜543に示されているペプチドと少なくとも約80%、85%、90%、95%、98%、または99%同一であり、本発明のポリペプチドでもある。配列同一性(%)は、当該技術分野において認識されている意味を有し、2つのポリペプチドまたはポリヌクレオチド配列の同一性を測定する方法は数多く存在する。例えば、Lesk,Ed.,Computational Molecular Biology,Oxford University Press,New York,(1988)、Smith,Ed.,Biocomputing:Informatics And Genome Projects,Academic Press,New York,(1993)、Griffin&Griffin,Eds.,Computer Analysis Of Sequence Data,Part I,Humana Press,New Jersey,(1994)、von Heinje,Sequence Analysis In Molecular Biology,Academic Press,(1987)、およびGribskov&Devereux,Eds.,Sequence Analysis Primer,M Stockton Press,New York,(1991)を参照されたい。ポリヌクレオチドまたはポリペプチドをアラインメントする方法は、GCGプログラムパッケージ(Devereux et al.,Nuc.Acids Res.12:387(1984))、BLASTP、BLASTN、FASTA(Atschul et al.,J Molec.Biol.215:403(1990))、およびSmithとWatermanによる局所相同性アルゴリズム(Adv.App.Math.,2:482−489(1981))を用いるBestfitプログラム(Wisconsin Sequence Analysis Package,Version 8 for Unix,Genetics Computer Group,University Research Park,575 Science Drive,Madison,Wis.53711)を含むコンピュータープログラムに体系化されている。例えば、FASTAアルゴリズムを採用しているコンピュータープログラムALIGNを用いて、ギャップオープンペナルティー−12、ギャップエクステンションペナルティー−2でアフィンギャップ検索を行うことができる。
これらの配列アラインメントプログラムのいずれかを用いて、特定の配列が、基準配列と例えば約95%同一であるかを判断するときには、同一性(%)が、基準ポリヌクレオチドの全長にわたって計算されるとともに、基準ヌクレオチドにおけるヌクレオチド数全体の5%までの相同性におけるギャップが許容されるようにパラメーターを設定する。
ペプチド配列の変異体は、当業者であれば、その配列の既知の特性に部分的に基づき、容易に選択することができる。例えば、変異ペプチドは、アミノ酸置換(例えば、保存的アミノ酸置換)、および/またはアミノ酸欠失(例えば、少数もしくは単一のアミノ酸欠失、または2個、3個、4個、5個、10個、15個、20個、もしくはそれを超える連続するアミノ酸を含む欠失)を含むことがきる。したがって、特定の実施形態では、天然型ペプチド配列の変異体は、(i)1つ以上(例えば、2個、3個、4個、5個、6個、もしくはそれを超える数)の保存的アミノ酸置換、(ii)1つ以上(例えば、2個、3個、4個、5個、6個、もしくはそれを超える数)のアミノ酸の欠失、または(iii)これらの組み合わせによって、天然の配列とは異なる配列である。欠失したアミノ酸は、連続的であることも、非連続的であることもできる。保存的アミノ酸置換は、側鎖と化学的特性に類似性のあるアミノ酸のファミリー内で行われる置換である。これらのファミリーとしては、例えば、(1)酸性アミノ酸(アスパラギン酸塩、グルタミン酸塩)(2)塩基性アミノ酸(リシン、アルギニン、ヒスチジン)、(3)非極性アミノ酸(アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、プロリン、フェニルアラニン、メチオニン、トリプトファン)、(4)無電荷極性アミノ酸(グリシン、アスパラギン、グルタミン、システイン、セリン、トレオニン、チロシン)、(5)脂肪族アミノ酸(グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、セリン、トレオニン。ただし、セリンとトレオニンは任意で、脂肪族ヒドロキシルアミノ酸として別個に分類される)、(6)芳香族アミノ酸(フェニルアラニン、チロシン、トリプトファン)、(7)アミドアミノ酸(アスパラギン、グルタミン)、ならびに(9)含硫アミノ酸(システインおよびメチオニン)が挙げられる。例えば、Biochemistry,2nd ed.,Ed.by L.Stryer,W H Freeman and Co.:1981を参照されたい。変異ペプチドが好適であることを確認する方法は、従来的かつ常法のものである。
ペプチド配列の変異体は、すでに定義済みのペプチド配列に対する変異体を含む。例えば、既知のエピトープを含む上記のペプチド配列を、一端もしくは両端で(例えば約1〜3個のアミノ酸分)延長または短縮してよく、および/または1個、2個、3個、4個、もしくはそれを超えるアミノ酸を保存的アミノ酸などによって置換してよい。さらに、タンパク質のある1つの領域が、対象のエピトープを含むものとされる場合、研究者は、その対象の領域を、最初の大まかな領域の終点から(例えば、いずれかの方向に約5個のアミノ酸分)「シフト」させて、活性を最適化することができる。
特定の実施形態では、追加のN末端ペプチド配列は、SEQ ID NO:1、SEQ ID NO:2、SEQ ID NO:3、SEQ ID NO:4、SEQ ID NO:5、SEQ ID NO:6、SEQ ID NO:7、SEQ ID NO:8、またはSEQ ID NO:9の配列を有する別のペプチドを含むか、またはそのペプチドからなることができる。したがって、いくつかの実施形態では、本発明のペプチドは、SEQ ID NO:1、SEQ ID NO:2、SEQ ID NO:3、SEQ ID NO:4、SEQ ID NO:5、SEQ ID NO:6、SEQ ID NO:7、SEQ ID NO:8、またはSEQ ID NO:9の配列を有する配列の多量体であることができる。別の実施形態では、N末端ペプチド配列は、SEQ ID NO:1〜9のいずれか1つの配列のN末端に天然において隣接する天然型MSP2/p44またはOMP/p44ペプチド配列である。別の実施形態では、本発明のペプチドは、任意で1つ以上の連結アミノ酸を介して、SEQ ID NO:1〜9のいずれか1つの配列を融合したものを含むことができる。例えば、一実施形態では、本発明のペプチドは、任意で1つ以上の連結アミノ酸(例えばグリシン、セリン、またはシステイン残基)を介して、SEQ ID NO:1またはSEQ ID NO:2がSEQ ID NO:4に連結した配列を含むことができる。別の実施形態では、本発明のペプチドは、任意で1つ以上の連結アミノ酸(例えばグリシン、セリン、またはシステイン残基)を介して、SEQ ID NO:5がSEQ ID NO:4またはSEQ ID NO:6に連結した配列を含むことができる。別の実施形態では、本発明のペプチドは、任意で1つ以上の連結アミノ酸(例えばグリシン、セリン、またはシステイン残基)を介して、SEQ ID NO:9がSEQ ID NO:4、SEQ ID NO:7、またはSEQ ID NO:8に連結した配列を含むことができる。
特定の実施形態では、追加のN末端ペプチド配列は、非天然型配列である。本明細書で使用する場合、「非天然型」配列は、アナプラズマタンパク質由来か否かを問わず、天然型MSP2/p44またはOMP/p44ペプチド配列以外のいずれかのタンパク質配列である。特定の実施形態では、追加のN末端ペプチド配列は、アナプラズマ表面抗原のエピトープを含む。他のアナプラズマ抗原としては、MSP5、HSP60、Asp14(Kahlon et al.,Infect Immun.,Vol.81(1):65−79,2013)、およびZhi et al.,J.Clin.Microbiol.,Vol.35(10):2606−2611,1997に記載されている抗原が挙げられるが、これらに限らない。エーリキア抗原およびボレリア抗原を含め、他の微生物由来のポリペプチドまたはペプチドも用いることができる。エーリキア抗原に対応するタンパク質とペプチド配列は、説明がなされている。例えば、米国出願番号14/052,296、米国特許番号6,306,402、同6,355,777、同7,204,992、同7,407,770、同8,828,675、およびWO2006/138509を参照されたい(これらのそれぞれの内容は、参照により、その全体が本明細書に援用される)。ボレリア抗原に対応するタンパク質とペプチド配列は、説明がなされている。例えば、米国特許番号6,716,574、同5,618,533、同5,643,733、同5,643,751、同5,932,220、同6,617,441、同7,887,815、同8,568,989、および同8,758,772を参照されたい(これらのそれぞれの内容は、参照により、その全体が本明細書に援用される)。
特定の実施形態では、追加のN末端ペプチド配列は、配列を組み合わせたものである。例えば、追加のN末端ペプチド配列は、天然型配列、非天然型配列、またはそのような配列を組み合わせたいずれかのもの(例えば、2つ以上の天然型配列を組み合わせたもの、2つ以上の非天然型配列を組み合わせたもの、または1つ以上の天然型配列を1つ以上の非天然型配列と組み合わせたもの)を含むことができる。
特定の実施形態では、本発明のペプチドは、SEQ ID NO:1、SEQ ID NO:2、SEQ ID NO:3、SEQ ID NO:4、SEQ ID NO:5、SEQ ID NO:6、SEQ ID NO:7、SEQ ID NO:8、またはSEQ ID NO:9の配列と、追加のC末端配列(例えば、C末端伸長部)を含む。追加のC末端ペプチド配列は、1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、11個、12個、13個、14個、15個、20個、25個、またはそれを超えるアミノ酸を含むことができる。特定の実施形態では、追加のC末端配列は、約5〜約10個、約10〜約15個、約15〜約20個、約20〜約25個、約25〜約30個、約30〜約40個、または約40〜約50個のアミノ酸の長さである。追加のC末端ペプチド配列は、天然型MSP2/p44またはOMP/p44配列であることができる。特定の実施形態では、C末端ペプチド配列は、天然のアナプラズマMSP2/p44またはOMP/p44配列の断片である。このペプチド配列は、例えば、MSP2/p44またはOMP/p44の保存または非保存領域由来であることができる。このペプチド配列は、例えば、免疫優性エピトープ、または宿主(例えばヒト、イヌなど)の免疫系によって認識可能ないずれかの他のエピトープのようなエピトープを含むことができる。
特定の実施形態では、追加のC末端ペプチド配列は、SEQ ID NO:1、SEQ ID NO:2、SEQ ID NO:3、SEQ ID NO:4、SEQ ID NO:5、SEQ ID NO:6、SEQ ID NO:7、SEQ ID NO:8、またはSEQ ID NO:9の配列を有する別のペプチドを含むか、またはそのペプチドからなることができる。例えば、特定の実施形態では、本発明のペプチドは、SEQ ID NO:1、SEQ ID NO:2、SEQ ID NO:3、SEQ ID NO:4、SEQ ID NO:5、SEQ ID NO:6、SEQ ID NO:7、SEQ ID NO:8、またはSEQ ID NO:9の配列をそれぞれ有する配列の多量体であることができる。別の実施形態では、本発明の天然型配列は、SEQ ID NO:1、SEQ ID NO:2、SEQ ID NO:3、SEQ ID NO:4、SEQ ID NO:5、SEQ ID NO:6、SEQ ID NO:7、SEQ ID NO:8、またはSEQ ID NO:9の配列のC末端に天然において隣接する配列(例えば、MSP2/p44またはOMP/p44配列)である。
特定の実施形態では、追加のC末端ペプチド配列は、非天然型配列である。いくつかの実施形態では、追加のC末端ペプチド配列は、MSP2/p44またはOMP/p44以外のアナプラズマ表面抗原のエピトープを含む。他の微生物に由来するポリペプチドまたはペプチドも用いることができる。例えば、いくつかの実施形態では、アナプラズマペプチド配列は、エーリキアまたはボレリア抗原由来のエピトープを更に含むことができる。
特定の実施形態では、追加のC末端ペプチド配列は、配列を組み合わせたものである。例えば、追加のC末端ペプチド配列は、天然型配列、非天然型配列、またはそのような配列を組み合わせたいずれかのもの(例えば、2つ以上の天然型配列を組み合わせたもの、2つ以上の非天然型配列を組み合わせたもの、または1つ以上の天然型配列を1つ以上の非天然型配列と組み合わせたもの)を含むことができる。
特定の実施形態では、本発明のペプチドは、SEQ ID NO:1、SEQ ID NO:2、SEQ ID NO:3、SEQ ID NO:4、SEQ ID NO:5、SEQ ID NO:6、SEQ ID NO:7、SEQ ID NO:8、またはSEQ ID NO:9によって定義される配列を含み、追加のN末端ペプチド配列と、追加のC末端ペプチド配列を更に含む。追加のN末端ペプチド配列とC末端ペプチド配列は、上記のとおりであることができる。本発明のペプチドは概ね、完全長MSP2/p44またはOMP/p44タンパク質からなっていない。しかしながら、特定の実施形態では、本発明のペプチドは、完全長MSP2/p44またはOMP/p44タンパク質を含むことができる。別の実施形態では、本発明のペプチドは、完全長MSP2/p44またはOMP/p44タンパク質を含まない。
追加のN末端および/またはC末端ペプチド配列を含む本発明のペプチドは、アナプラズマ感染症(例えばアナプラズマ病)を感染後早期(例えば、感染症の発症から1〜2週間以内)に診断するように設計できる。例えば、特定の実施形態では、追加のN末端および/またはC末端ペプチド配列は、アナプラズマ感染症の初期段階と関連する抗原またはエピトープを含む。
上記の配列に加えて、追加のN末端配列とC末端配列は、免疫アッセイ(例えば、ELISAアッセイ、ラテラルフロー免疫アッセイ、凝集アッセイなど)での検出の際に、本発明のペプチドの提示を向上させるように設計された柔軟な配列を含むか、またはその配列からなることができる。このような柔軟な配列は、当業者であれば、容易に同定できる。
特定の実施形態では、本発明のペプチドは、20個以上(例えば、21個、22個、23個、24個、25個、26個、27個、28個、29個、またはそれを超える数)のアミノ酸残基を含むか、またはそのアミノ酸残基からなる。特定の実施形態では、本発明のペプチドは、30個以上(例えば、31個、32個、33個、34個、またはそれを超える数)のアミノ酸残基を含むか、またはそのアミノ酸残基からなる。特定の実施形態では、本発明のペプチドは、35個以上(例えば、36個、37個、38個、39個、またはそれを超える数)のアミノ酸残基を含むか、またはそのアミノ酸残基からなる。特定の実施形態では、本発明のペプチドは、40個以上(例えば、41個、42個、43個、44個、またはそれを超える数)のアミノ酸残基を含むか、またはそのアミノ酸残基からなる。特定の実施形態では、本発明のペプチドは、45個以上(例えば、46個、47個、48個、49個、またはそれを超える数)のアミノ酸残基を含むか、またはそのアミノ酸残基からなる。特定の実施形態では、本発明のペプチドは、50個以上(例えば、51個、52個、53個、54個、またはそれを超える数)のアミノ酸残基を含むか、またはそのアミノ酸残基からなる。特定の実施形態では、本発明のペプチドは、55個、60個、65個、70個、75個、80個、85個、90個、95個、100個、またはそれを超える数のアミノ酸残基を含むか、またはそのアミノ酸残基からなる。いくつかの実施形態では、本発明のペプチドは、約20〜約75個のアミノ酸、約25〜約65個のアミノ酸、または約30〜約55個のアミノ酸を含むか、またはそのアミノ酸からなる。
特定の実施形態では、本発明のペプチドは、本明細書に記載されているペプチド配列のエピトープを含む。例えば、特定の実施形態では、本発明のペプチドは、SEQ ID NO:1〜543からなる群から選択した配列のエピトープを含む。
いくつかの実施形態では、本発明のペプチドは、本明細書に記載されているペプチド配列の断片を含む。例えば、特定の実施形態では、本発明のペプチドは、SEQ ID NO:1〜543からなる群から選択した配列の断片を含む。その断片は、例えば、少なくとも5個、6個、7個、8個、9個、10個、11個、12個、13個、14個、15個、16個、17個、18個、19個、20個、21個、22個、23個、24個、25個、26個、27個、28個、29個、30個、31個、32個、33個、34個、35個、36個、37個、38個、39個、40個、41個、42個、43個、または44個のアミノ酸の長さであることができる。この断片は、少なくとも45個、46個、47個、48個、49個、50個、51個、52個、53個、54個、55個、56個、57個、58個、59個、60個、61個、62個、63個、64個、65個、または66個のアミノ酸の長さであることもできる。いくつかの実施形態では、この断片は、20個、21個、22個、23個、24個、25個、26個、27個、28個、29個、30個、31個、32個、33個、34個、35個、36個、37個、38個、39個、40個、41個、42個、43個、44個、45個、46個、47個、48個、49個、50個、51個、52個、53個、54個、55個、56個、57個、58個、59個、60個、61個、62個、63個、64個、65個、または66個以下のアミノ酸の長さである。この断片は、連続的であることも、1つ以上の欠失(例えば、1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、またはそれを超える数のアミノ酸残基の欠失)を含むこともできる。例えば、一実施形態では、本発明のペプチドは、SEQ ID NO:3の断片を含む。このような断片は、SEQ ID NO:3の少なくとも10個、15個、20個、25個、30個、または35個の連続するアミノ酸を含んでよい。いくつかの実施形態では、この断片は、SEQ ID NO:3の1〜35番目のアミノ酸を含む。したがって、一実施形態では、本発明のペプチドは、
Figure 2017505436
という配列を含むか、またはその配列からなり、その配列中、Xは、VまたはAからなる群から選択したアミノ酸であり、Xは、G、I、またはHからなる群から選択したアミノ酸であり、X11は、E、N、またはQからなる群から選択したアミノ酸であり、X18は、DまたはNからなる群から選択したアミノ酸であり、X21は、R、D、またはNからなる群から選択したアミノ酸であり、X25は、Q、D、またはEからなる群から選択したアミノ酸であり、X28は、EまたはNからなる群から選択したアミノ酸であり、X31は、LまたはVからなる群から選択したアミノ酸である。
本明細書に記載されているペプチド配列の断片を含む本発明のペプチドは、追加のN末端ペプチド配列、追加のC末端ペプチド配列、またはこれらを組み合わせたものを更に含むことができる。追加のN末端ペプチド配列とC末端ペプチド配列は、上記のとおりであることができる。
追加のN末端ペプチド配列またはC末端ペプチド配列を含む本発明のペプチドは、ペプチド(例えば、SEQ ID NO:1、SEQ ID NO:2、SEQ ID NO:3、SEQ ID NO:4、SEQ ID NO:5、SEQ ID NO:6、SEQ ID NO:7、SEQ ID NO:8、もしくはSEQ ID NO:9のペプチド、またはその断片)を追加のN末端ペプチド配列またはC末端ペプチド配列と連結するリンカーを更に含むことができる。このリンカーは例えば、ペプチドスペーサーであることができる。このようなスペーサーは、例えば、約1〜5個(例えば約3個)のアミノ酸残基、好ましくは無電荷アミノ酸、例えば、グリシンまたはアラニンのような脂肪族残基からなることができる。一実施形態では、スペーサーは、3つのグリシンからなるスペーサーである。別の実施形態では、スペーサーは、3つのアラニンからなるスペーサーである。別の実施形態では、スペーサーは、5つのグリシンアミノ酸からなる。更に別の実施形態では、スペーサーは、グリシン残基とアラニン残基の両方からなる。あるいは、リンカーは、化学的な(すなわちペプチドでない)リンカーであることができる。
特定の実施形態では、本発明のペプチドは、合成化学によって作製する(すなわち「合成ペプチド」)。別の実施形態では、本発明のペプチドは、生物学的に(すなわち、リボソームのような細胞機構によって、細胞発現系で、またはインビトロ翻訳系で)作製する。特定の実施形態では、本発明のペプチドは単離されている。本明細書で使用する場合、「単離」ペプチドは、合成的または生物学的に作製してから、ペプチドを作製するために用いた化学物質および/または細胞機構から少なくとも部分的に精製したペプチドである。特定の実施形態では、本発明の単離ペプチドは、実質的に精製されている。「実質的に精製されている」という用語は、本明細書で使用する場合、細胞物質(タンパク質、脂質、炭水化物、核酸など)、培地、化学的前駆体、ペプチドの合成で用いた化学物質、またはこれらの組み合わせを実質的に含まないペプチドのような分子を指す。実質的に精製されているペプチドにおける細胞物質、培地、その他のポリペプチド、化学的前駆体、および/またはペプチドの合成で用いた化学物質は、約40%、30%、25%、20%、15%、10%、5%、2%、1%、またはそれ未満である。したがって、実質的に純粋なペプチドのような分子は、乾燥重量で少なくとも約60%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、98%、または99%が対象の分子であることができる。本発明の単離ペプチドは、例えばキットの一部として、水中に存在することも、緩衝液中に存在することも、または再構成するための乾燥形態であることもできる。本発明の単離ペプチドは、製薬学的に許容可能な塩の形態であることができる。本発明のペプチドと塩を形成できる好適な酸および塩基は、当業者に周知であり、無機および有機の酸および塩基を含む。
特定の実施形態では、本発明のペプチドは、アフィニティー精製されている。例えば、特定の実施形態では、本発明のペプチドは、そのペプチドが抗アナプラズマ抗体(例えば、MSP2/p44またはOMP/p44タンパク質、および任意で他のアナプラズマ抗原に対する抗体)に結合する能力によって、そのような抗体を本発明のペプチドと接触させて、ペプチド・抗体複合体が形成できるようにし、そのペプチド・抗体複合体を洗浄して不純物を除去してから、ペプチドを抗体から溶出することによって精製されている。この抗体は例えば、固体支持体に結合させることができる。アフィニティー精製の方法は、当業者には周知かつ常法である。
特定の実施形態では、本発明のペプチドは修飾されている。本発明のペプチドは、熱変性のような様々な技法、および/または界面活性剤(例えばSDS)によって修飾されていてよい。あるいは、本発明のペプチドは、1つ以上の更なる部分との結合によって修飾されていてよい。この結合は、共有結合または非共有結合であることができ、例えば、リシンもしくはシステインのような末端アミノ酸リンカー、化学的カップリング剤、またはペプチド結合を介したものであることができる。この追加の部分は、例えば、リガンド、リガンド受容体、融合パートナー、検出可能な標識、酵素、またはペプチドを固定化する基材であることができる。
本発明のペプチドは、ビオチン(例えば、システインもしくはリシン残基を介する)、脂質分子(例えば、システイン残基を介する)、または担体タンパク質(例えば、血清アルブミン、免疫グロブリンFcドメイン、キーホールリンペットヘモシアニン(KLH)。例えば、システインまたはリシン残基を介する)のようなリガンドにコンジュゲートしていることができる。ビオチンのようなリガンドへの結合は、ペプチドを、アビジン、ストレプトアビジン、ポリマーストレプトアビジン(例えばUS2010/0081125およびUS2010/0267166を参照されたい。いずれの特許出願も、参照により本明細書に援用される)、またはニュートラアビジンのようなリガンド受容体と結合させるのに有用であり得る。そして、アビジン、ストレプトアビジン、ポリマーストレプトアビジン、またはニュートラアビジンは、シグナル伝達部分(例えば、ホースラディッシュペルオキシダーゼ(HRP)、アルカリホスファターゼ(ALP)、もしくはβ−ガラクトシダーゼ(β−GAL)のような酵素、または金属ナノ粒子、金属ナノプレート、もしくは金属ナノシェルのような金属ナノ物質(例えばコロイド金)、蛍光部分、もしくは量子ドットのように可視化できる他の部分)、あるいは固体基材(例えば、Immobilon(商標)、ニトロセルロース膜、またはPorex(登録商標)膜)に連結できる。あるいは、本発明のペプチドは、アビジン、ストレプトアビジン、ポリマーストレプトアビジン、またはニュートラアビジンのようなリガンド受容体に融合または連結でき、それにより、ペプチドと、ビオチンのような対応するリガンドおよびリガンド受容体に連結するいずれかの部分(例えばシグナル伝達部分)または固体基材との結合を促す。他のリガンド・受容体対の例は、当該技術分野において周知であり、同様に用いることができる。
本発明のペプチドは、精製を高めたり、宿主細胞におけるそのペプチドの発現を強化したり、検出を補助したり、そのペプチドを安定化させるなどのために用いることができる融合パートナー(例えば、ペプチドまたはその他の部分)に融合できる。融合パートナーに適する化合物の例としては、担体タンパク質(例えば、血清アルブミン、免疫グロブリンFcドメイン、KLH)、酵素(例えば、ホースラディッシュペルオキシダーゼ(HRP)、β−ガラクトシダーゼ、グルタチオン−S−トランスフェラーゼ、アルカリホスファターゼ)、マルトース結合タンパク質(MBP)、またはヒスチジンタグなどが挙げられる。この融合は、例えばペプチド結合によって実現できる。例えば、本発明のペプチドと融合パートナーは、融合タンパク質であることができ、フレームを揃えて直接融合することも、追加のN末端ペプチド配列およびC末端ペプチド配列との関連で上述したように、ペプチドリンカーを含むこともできる。特定の実施形態では、本発明のペプチド集団は、例えば、MAPS構造におけるように、デンドリマーによって連結できる。
加えて、本発明のペプチドを修飾して、様々な既知の化学基または分子のいずれかを含めてもよい。このような修飾としては、グルコシル化、アセチル化、アシル化、ADPリボシル化、アミド化、ポリエチレングリコールへの共有結合(例えばPEG化)、フラビンの共有結合、ヘム部分の共有結合、ヌクレオチドまたはヌクレオチド誘導体の共有結合、脂質または脂質誘導体の共有結合、ホスファチジルイノシトールの共有結合、架橋、環化、ジスルフィド結合の形成、脱メチル化、共有架橋の形成、シスチンの形成、ピログルタミン酸塩の形成、ホルミル化、γカルボキシル化、グルコシル化、GPIアンカー形成、ヒドロキシル化、ヨウ素化、メチル化、ミリストイル化、酸化、タンパク質分解処理、リン酸化、プレニル化、ラセミ化、セレノイル化、硫酸化、ユビキチン化、脂肪酸による修飾、アルギニル化のようなアミノ酸のタンパク質へのトランスファーRNA媒介付加などが挙げられるが、これらに限らない。アミノ酸(非天然アミノ酸を含む)の類縁体と、置換された連結部を有するペプチドも含まれる。本明細書に論じられている配列のいずれかからなる本発明のペプチドは、論じた修飾のいずれかによって修飾されていてもよい。このようなペプチドは、依然としてアミノ酸「からなる」。
上で定めたような修飾は、当業者には周知であり、科学文献に非常に詳細に説明されている。特に一般的ないくつかの修飾、グルコシル化、脂質結合、硫酸化、グルタミン酸残基のγ−カルボキシル化、ヒドロキシル化、およびADPリボシル化は例えば、Proteins−Structure and Molecular Properties,2nd ed.,T.E.Creighton,W.H.Freeman and Company,New York(1993)のような多くの基本的なテキストに記載されている。この件については、Wold,F.,Posttranslational Covalent Modification of Proteins,B.C.Johnson,Ed.,Academic Press,New York 1−12(1983)、Seifter et al.(1990) Meth.Enzymol.182:626−646、およびRattan et al.(1992)Ann.N.Y.Acad.Sci.663:48−62などで、多くの詳細な検討が行われている。
特定の実施形態では、本発明のペプチドは、固体または半固体支持体のような基材に結合または固定化されている。この結合は、共有結合であることも、非共有結合であることもでき、担体、支持体、または表面に結合されている成分に対して高い親和性を有する部分など、共有結合または非共有結合を可能にするペプチドと結び付く部分によって促進できる。例えば、本発明のペプチドは、ビオチンのようなリガンドと結び付くことができ、その表面と結び付く成分は、アビジンのような、対応するリガンド受容体であることができる。いくつかの実施形態では、本発明のペプチドは、融合パートナー、例えば、ペプチドの基材への結合を促進するウシ血清アルブミン(BSA)と結び付くことができる。別の実施形態では、本発明のペプチドは、金属ナノ層を介して、基材に結合または固定化されている。一実施形態では、その金属ナノ層は、カドミウム、亜鉛、水銀、または金、銀、銅、および白金などの貴金属から構成されている。本発明のペプチドまたはペプチド集団は、免疫アッセイ中に、抗体を含むサンプルを加える前または後に、基材に結合または固定化できる。
特定の実施形態では、基材は、コロイド粒子(例えば、金、銀、白金、銅、カドミウム、金属複合材、その他の軟質金属、コア・シェル構造粒子、もしくは中空金ナノスフェアから作られたコロイドナノ粒子)またはその他のタイプの粒子(例えば、磁気ビーズ、またはシリカ、ラテックス、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリアクリレート、PVDF、もしくはPMMAを含む粒子もしくはナノ粒子)のような単一または複数のビーズである。このような粒子は、標識(例えば、比色標識、化学発光標識、量子ドット標識、または蛍光標識)を含むことができ、免疫アッセイ中にペプチドの位置を可視化するのに有用であり得る。特定の実施形態では、本発明のペプチドの末端システインを用いて、そのペプチドを金属ナノ物質またはナノ構造体に直接結合させる。
本発明のいくつかの実施形態で用いる金属ナノ物質またはナノ構造体は、金、銀、白金、パラジウム、銅、カドミウム、金属複合材、またはその他の軟質金属で作製できる。いくつかの実施形態では、金属ナノ物質またはナノ構造体(複合ナノ構造体を含む)は、球形ナノ粒子、角錐形ナノ粒子、六角形ナノ粒子、ナノシェル、ナノプレート、ナノチューブ、ナノワイヤ、およびこれらの組み合わせから選択した形状を有する。金属ナノシェルの例としては、金中空スフェア、金被覆シリカナノシェル、およびシリカ被覆金シェルが挙げられる。ナノプレートの横寸法(例えば辺の長さ)は、その厚みよりも大きい。ナノプレートとしては、ナノディスク、ナノポリゴン、ナノヘキサゴン、ナノキューブ、ナノリング、ナノスター、およびナノプリズムが挙げられる。いくつかの実施形態では、金属ナノ構造体は、他の形状または異形を有する。特定の実施形態では、金属ナノ構造体のサイズと形状は均一ではなく、すなわち、金属ナノ構造体は、形とサイズの異なるナノ構造体の不均一混合物である。
球形ナノ粒子の場合、好適な直径範囲としては、約5nm〜約200nm、約10nm〜約100nm、および約20nm〜約60nmが挙げられる。ナノプレートの場合、辺の長さは、約10nm〜約800nm、約20nm〜約500nm、約50nm〜約200nm、約30nm〜約100nm、または約10nm〜約300nmであってよい。ナノプレートの厚みは、約1〜約100nm、約5nm〜約80nm、約10nm〜約50nm、または約5nm〜約20nmの範囲であることができる。
いくつかの実施形態では、ナノプレートのアスペクト比は、2よりも大きい。アスペクト比は、辺の長さの厚みに対する比である。ナノプレートのアスペクト比は、約2〜約25、約3〜約20、約5〜約10、約2〜約15、または約10〜約30であるのが好ましい。
特定の実施形態では、基材は、ドットブロットまたはラテラルフロー免疫アッセイ用器具の流路である。例えば、本発明のペプチドは、PVDF膜(例えばImmobilon(商標)膜)、ニトロセルロース膜、ポリエチレン膜、ナイロン膜、または類似のタイプの膜のような多孔質膜に結合または固定化できる。
特定の実施形態では、基材は、分析または遠心分離ローターの流路である。別の実施形態では、基材は、ELISAアッセイで用いるのに適するプレート(例えばマイクロタイタープレート)のウェルのような管、またはウェルである。このような基材としては、ガラス、セルロース系材料、ポリエチレン、ポリプロピレン、もしくはポリエステルのような熱可塑性ポリマー、粒子材(例えば、ガラスもしくは各種の熱可塑性ポリマー)から形成された焼結構造体、またはニトロセルロース、ナイロン、ポリスルホンなどから構成されたキャスト膜フィルムを含むことができる。基材は、ポリエチレンの焼結微粒子(多孔性ポリエチレンとして一般的に知られている)、例えば、Chromex Corporation(ニューメキシコ州アルバカーキ)の0.2〜15マイクロメートルの多孔性ポリエチレンであることができる。これらの基材材料のいずれも、フィルム、シート、またはプレートのような好適な形状で用いることができ、あるいは、これらの材料は、紙、ガラス、プラスチックフィルム、または布のような適切な不活性担体にコーティング、接着、またはラミネートしてもよい。ペプチドを固体相に固定化するのに適する方法としては、イオン相互作用、疎水性相互作用、共有結合性相互作用などが挙げられる。
したがって、別の態様では、本発明は器具を提供する。特定の実施形態では、その器具は、免疫アッセイを行うのに有用である。例えば、特定の実施形態では、その器具はラテラルフロー免疫アッセイ用器具である。本発明のペプチドを含む例示的なラテラルフロー免疫アッセイ用器具が実施例2に説明されている。特定の実施形態では、ラテラルフロー免疫アッセイ用器具は、ペプチド集団を含み、その集団内の各ペプチドは、SEQ ID NO:3、SEQ ID NO:4、SEQ ID NO:6、SEQ ID NO:7、またはSEQ ID NO:9の配列を含む。いくつかの実施形態では、その器具は、ペプチドまたはペプチド集団が結合している複数のビーズから構成されたスライドである。例えば、間接蛍光抗体アッセイで用いるのに適する、本発明のペプチドを含むこのような器具の例は、実施例3で説明されている。別の実施形態では、その器具は、分析もしくは遠心分離ローターである。別の実施形態では、その器具は、ドットブロット、スロットブロット、またはウエスタンブロットである。別の実施形態では、その器具は、管またはウェル、例えば、ELISAアッセイに適するプレートのウェルである。ELISAアッセイで用いられる本発明のペプチドを含む例示的な器具は、実施例1で説明されている。更に別の実施形態では、その器具は、電気化学センサー、光学センサー、またはオプトエレクトロニクスセンサーである。
特定の実施形態では、本発明の器具は、本発明のペプチドまたはペプチド集団を含む。別の実施形態では、本発明の器具は、本発明の様々なペプチドの混合物を含む。例えば、特定の実施形態では、本発明の器具は、2種類、3種類、4種類、またはそれ以上の本発明のペプチドを含む。特定の実施形態では、そのペプチドまたは集団内の各ペプチドは、SEQ ID NO:1、SEQ ID NO:2、SEQ ID NO:3、SEQ ID NO:4、SEQ ID NO:5、SEQ ID NO:6、SEQ ID NO:7、SEQ ID NO:8、もしくはSEQ ID NO:9の配列、またはその断片を含む。別の実施形態では、そのペプチドまたは集団内の各ペプチドは、SEQ ID NO:3、SEQ ID NO:4の配列、またはその断片を含む。特定の実施形態では、そのペプチド集団は、任意で金属ナノ層を通じて、本発明の器具に結合または固定化されている。その器具を用いて、同時に、サンプルにおいて、複数の菌種(例えば、A.ファゴサイトフィラム、A.プラティス、およびA.マージナーレ)由来のアナプラズマ抗原に対する抗体の存在を検出してよい。一実施形態では、本発明の器具は、3種類以上のペプチドを含む単離ペプチド集団を含み、その集団内の各ペプチドは、SEQ ID NO:3の配列を含む。別の実施形態では、本発明の器具は、3種類以上のペプチドを含む単離ペプチド集団を含み、その集団内の各ペプチドは、SEQ ID NO:4の配列を含む。別の実施形態では、本発明の器具は、3種類以上のペプチドを含む単離ペプチド集団を含み、その集団内の各ペプチドは、SEQ ID NO:1の配列を含む。更に別の実施形態では、本発明の器具は、3種類以上のペプチドを含む単離ペプチド集団を含み、その集団内の各ペプチドは、SEQ ID NO:8の配列を含む。別の実施形態では、本発明の器具は、3種類以上のペプチドを含む単離ペプチド集団を含み、その集団内の各ペプチドは、SEQ ID NO:2、SEQ ID NO:5、SEQ ID NO:6、SEQ ID NO:7、またはSEQ ID NO:9の配列を含む。
別の態様では、本発明は、本発明のペプチドを1つ以上含む組成物を提供する。例えば、特定の実施形態では、本発明は、SEQ ID NO:3の配列を含むペプチド、またはそれらの集団を含む組成物を提供する。特定の実施形態では、本発明の組成物は、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、15個、20個、25個、30個、40個、50個、60個、70個、80個、90個、100個、150個、200個、250個、300個、400個、500個、またはそれを超えるペプチド(例えば、SEQ ID NO:3によって定義されるあらゆる考え得るペプチド)の集団を含む。したがって、本発明は、3種類以上のペプチドを含む単離ペプチド集団を提供し、その集団内の各ペプチドは、SEQ ID NO:3の配列を含む。特定の実施形態では、その集団または混合物内のペプチドは、N末端および/もしくはC末端付加物を含み、ならびに/または本明細書に記載されているように、(例えば、1つ以上の更なる部分との結合によって)修飾されている。特定の実施形態では、本発明のペプチドは、同じN末端および/またはC末端付加物を含む。別の実施形態では、本発明のペプチドは、異なるN末端および/またはC末端付加物を含む。
いくつかの実施形態では、本発明は、SEQ ID NO:4の配列を含むペプチド、またはそれらの集団を含む組成物を提供する。特定の実施形態では、本発明の組成物は、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、15個、20個、25個、30個、40個、50個、60個、70個、80個、90個、100個、150個、200個、250個、300個、400個、500個、またはそれを超えるペプチド(例えば、SEQ ID NO:4によって定義されるあらゆる考え得るペプチド)の集団を含む。したがって、本発明は、3種類以上のペプチドを含む単離ペプチド集団を提供し、その集団内の各ペプチドは、SEQ ID NO:4の配列を含む。特定の実施形態では、その集団または混合物内のペプチドは、N末端および/もしくはC末端付加物を含み、ならびに/または本明細書に記載されているように、(例えば、1つ以上の更なる部分との結合によって)修飾されている。特定の実施形態では、本発明のペプチドは、同じN末端および/またはC末端付加物を含む。別の実施形態では、本発明のペプチドは、異なるN末端および/またはC末端付加物を含む。
更に別の実施形態では、本発明は、SEQ ID NO:1、SEQ ID NO:2、SEQ ID NO:5、SEQ ID NO:6、SEQ ID NO:7、SEQ ID NO:8、SEQ ID NO:9、SEQ ID NO:543の配列を含むペプチド、またはそれらの集団を含む組成物を提供する。特定の実施形態では、本発明の組成物は、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個、15個、20個、25個、30個、40個、50個、60個、70個、80個、90個、100個、150個、200個、250個、300個、400個、500個、またはそれを超えるペプチド(例えば、SEQ ID NO:1、SEQ ID NO:2、SEQ ID NO:5、SEQ ID NO:7、SEQ ID NO:8、SEQ ID NO:9、SEQ ID NO:543によって定義されるあらゆる考え得るペプチド)の集団を含む。したがって、本発明は、3種類以上のペプチドを含む単離ペプチド集団を提供し、その集団内の各ペプチドは、SEQ ID NO:1の配列を含む。別の実施形態では、本発明は、3種類以上のペプチドを含む単離ペプチド集団を提供し、その集団内の各ペプチドは、SEQ ID NO:2の配列を含む。別の実施形態では、本発明は、3種類以上のペプチドを含む単離ペプチド集団を提供し、その集団内の各ペプチドは、SEQ ID NO:5、SEQ ID NO:7、SEQ ID NO:8、SEQ ID NO:9、またはSEQ ID NO:543の配列を含む。その集団または混合物内のペプチドは、N末端および/もしくはC末端付加物を含んでよく、ならびに/または本明細書に記載されているように、(例えば、1つ以上の更なる部分との結合によって)修飾されていてよい。
いくつかの実施形態では、本発明の組成物は、単離ペプチド集団を含み、その集団は、3種類以上のペプチドを含み、その集団内の各ペプチドは、SEQ ID NO:1、2、3、4、5、6、7、8、または9の配列、またはその断片を含む。
いくつかの実施形態では、本発明の組成物は、本明細書に記載されている少なくとも2種類のペプチド集団を含む。特定の実施形態では、ペプチド集団の少なくとも1つが、SEQ ID NO:3によって定義される(すなわち、3種類以上のペプチドを含み、その集団内の各ペプチドが、SEQ ID NO:3の配列またはその断片を含む)。
特定の実施形態では、本発明の組成物は、第2の単離ペプチド集団を更に含む。いくつかの実施形態では、第2のペプチド集団は、SEQ ID NO:7によって定義される。いくつかの他の実施形態では、第2のペプチド集団内の各ペプチドは、SEQ ID NO:6の配列またはその断片を含む。
いくつかの実施形態では、本発明の組成物は、第1および第2のペプチド集団とは異なる第3の単離ペプチド集団を更に含む。特定の実施形態では、第3のペプチド集団内の各ペプチドは、SEQ ID NO:6の配列またはその断片を含む。
特定の実施形態では、本発明の組成物は、SEQ ID NO:3によって定義される第1のペプチド集団と、SEQ ID NO:7によって定義される第2のペプチド集団と、各ペプチドがSEQ ID NO:6の配列またはその断片を含む第3のペプチド集団という3種類のペプチド集団を含む。
特定の実施形態では、本発明の組成物は、本発明の1つ以上のペプチド(または1つ以上のペプチド集団)と、1つ以上の追加のペプチド(アナプラズマペプチドもしくは抗原、1つ以上のエーリキアの菌種由来のペプチドもしくは抗原、および/または1つ以上のボレリアの菌種由来のペプチドもしくは抗原など)を含む。アナプラズマペプチドまたは抗原は、いずれかのアナプラズマ表面ペプチドもしくは抗原、または本明細書に記載されているいずれかのペプチドもしくは抗原であることができる。例えば、特定の実施形態では、本発明の組成物は、ペプチドの混合物を含み、その各ペプチドは、SEQ ID NO:3、SEQ ID NO:6、またはSEQ ID NO:7の配列を有する。別の実施形態では、本発明の組成物は、ペプチドの混合物を含み、その各ペプチドは、SEQ ID NO:3、SEQ ID NO:4、またはSEQ ID NO:6の配列を有する。
本発明のアナプラズマペプチドと混合できる好適なエーリキアペプチドとしては、いずれかのエーリキア表面ペプチドまたは抗原が挙げられ、OMP−1、p38、p43、p120、p140、p153、p156、p200、gp19、gp36、gp47、gp200、もしくはHGE−3タンパク質、またはそれらのいずれかの断片もしくはエピトープが挙げられるが、これらに限らない。その他の好適なエーリキアペプチドとしては、米国出願番号14/052,296および米国特許番号8,828,675に記載されているペプチドが挙げられ、これらの各出願および特許の内容は、参照により、その全体が本明細書に援用される。本発明のアナプラズマペプチドと混合できる好適なボレリアペプチドとしては、いずれかのボレリア表面ペプチドまたは抗原が挙げられ、OspA、OspB、DbpA、鞭毛関連タンパク質FlaA(p37)と、FlaB(p41)、OspC(25kd)、BBK32、BmpA(p39)、p21、p39、p66、もしくはp83タンパク質、またはこれらのいずれかの断片もしくはエピトープが挙げられるが、これらに限らない。その他の好適なボレリアペプチドとしては、米国特許番号8,568,989および同8,758,772に記載されているペプチドが挙げられ、これらの各特許の内容は、参照により、その全体が本明細書に援用される。その組み合わせは、個々のペプチドまたはポリペプチドのカクテル(単純混合物)を含んでよく、融合ペプチドまたはポリペプチド(例えば多量体ペプチド)の形態であってよく、あるいは、それらのペプチドは、任意で連結残基(例えばリシンまたはシステイン残基)を通じて、(例えば、MAPS構造におけるように)デンドリマーによって連結されていてよい。例えば、特定の実施形態では、組成物は、本発明の1つ以上のペプチド(例えば、SEQ ID NO:1、SEQ ID NO:2、SEQ ID NO:3、SEQ ID NO:4、SEQ ID NO:5、SEQ ID NO:6、SEQ ID NO:7、SEQ ID NO:8、SEQ ID NO:9、またはSEQ ID NO:543の配列を有するペプチド)と、1つ以上の抗原エーリキアペプチドおよび/または1つ以上の抗原ボレリアペプチドを含む。
組成物が複数のペプチドまたはペプチド集団を含むときには、例えば感度と選択性の面でその組成物の性能を調整するために、その様々なペプチドまたはペプチド集団の比率を変えることができる。例えば、2つのペプチド集団を含む組成物では、2つのペプチド集団のモル比は、20:1〜1:20の間のいずれか、例えば、20:1、10:1、5:1、3:1、2:1、1:1、1:2、1:3、1:5、1:10、または1:20と様々であることができる。あるいは、その重量比(%)は、95:5〜5:95の間、例えば、95:5、90:10、80:20、70:30、60:40、50:50、40:60、30:70、20:80、10:90、または5:95と様々であることができる。3個以上のペプチド集団を含む組成物では、各ペプチド集団のモル比または重量比(%)は、3つの全てのペプチド集団の総モルまたは総重量の1%〜98%、例えば、1%、2%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、33%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、95%、98%などと様々であることができる。特定の実施形態では、本発明の組成物は、APL−ID1(SEQ ID NO:3によって定義される)と、APL−ID5.1(各ペプチドはSEQ ID NO:6を含む)と、APL−ID6(SEQ ID NO:7によって定義される)という3つのペプチド集団を50:25:25の重量比で含む。別の実施形態では、本発明の組成物は、APL−ID1(SEQ ID NO:3によって定義される)と、APL−ID5.1(各ペプチドはSEQ ID NO:6を含む)と、APL−ID6(SEQ ID NO:7によって定義される)という3つのペプチド集団を含み、各ペプチド集団が、重量比で組成物の3分の1を構成する。
本発明のペプチドは、そのN末端またはC末端で、別の好適なペプチドに融合されていてよい。本発明のペプチドの2つ以上のコピーを、単独でまたは1つ以上の追加のペプチドと組み合わせて、互いに連結させてもよい。融合および非融合ペプチドまたはポリペプチドを組み合わせたものを用いることができる。一実施形態では、追加のペプチド(単一または複数)は、アナプラズマペプチドもしくは抗原、感染性アナプラズマの菌種由来のペプチドもしくは抗原、またはアナプラズマ病の原因物質由来のペプチドもしくは抗原由来のB細胞および/またはT細胞エピトープを含む。
別の態様では、本発明は、本発明のペプチドをコードする配列を含む核酸を提供する。本発明の核酸は、全微生物ゲノムよりも少ない配列を含み、一本鎖であることも、二本鎖であることもできる。核酸は、RNA、DNA、cDNA、ゲノムDNA、化学合成したRNAもしくはDNA、またはこれらの組み合わせであることができる。本発明の核酸は、タンパク質、脂質、および他のポリヌクレオチドのような他の成分を含まないように精製できる。例えば、核酸は、50%、75%、90%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%精製することができる。本発明の核酸は、本明細書に記載されているペプチドをコードする。特定の実施形態では、本発明の核酸は、SEQ ID NO:1〜543の配列を有するペプチド、またはそれらの組み合わせをコードする。本発明の核酸は、リンカー、シグナル配列、TMR輸送停止配列、膜貫通ドメイン、またはタンパク質精製に有用なリガンド(グルタチオン−S−トランスフェラーゼ、ヒスチジンタグ、MBPタグ、およびブドウ球菌プロテインAなど)をコードする配列のようなその他のヌクレオチド配列を含むことができる。
本発明の核酸は、単離することができる。「単離」核酸は、その核酸が天然において結びついている5'および3'側のフランキングゲノム配列の1つまたは両方と直に連続していない核酸である。単離核酸は、例えば、いずれかの長さの組み換えDNA分子であることができる。ただし、天然のゲノムにおいて、その組み換えDNA分子と天然において直に隣接していることが分かっている核酸配列が除去されているか、または存在しないことを条件とする。単離核酸は、天然に存在しない核酸分子も含む。本発明の核酸は、免疫原性ペプチドをコードする断片も含むことができる。本発明の核酸は、完全長ポリペプチド、ペプチド断片、および変異または融合ペプチドをコードすることができる。
本発明の核酸は、少なくとも部分的に、例えば、感染者から採った血液、血清、唾液または組織のような生体サンプルに存在する核酸配列から単離できる。核酸は、実験室で、例えば自動合成機を用いて合成することもできる。PCRのような増幅法を用いて、核酸を、少なくとも部分的に、本発明のポリペプチドをコードするゲノムDNAまたはcDNAのいずれかから増幅できる。
本発明の核酸は、天然のポリペプチドのコーディング配列を含むことも、天然では生じない改変配列をコードすることもできる。所望の場合、核酸は、例えば、複製起点、プロモーター、エンハンサー、または宿主細胞において本発明のポリヌクレオチドの発現を駆動するその他の調節エレメントを含む発現調節エレメントを含む発現ベクターにクローニングできる。発現ベクターは例えば、pBR322、pUC、もしくはColE1のようなプラスミド、またはアデノウイルス2型ベクターもしくは5型ベクターのようなアデノウイルスベクターであることができる。任意で、他のベクターを用いることができ、シンドビスウイルス、シミアンウイルス40、アルファウイルスベクター、ポックスウイルスベクター、ならびにサイトメガロウイルスおよびレトロウイルスベクター(マウス肉腫ウイルス、マウス乳癌ウイルス、モロニーマウス白血病ウイルス、およびラウス肉腫ウイルスなど)が挙げられるが、これらに限らない。MCおよびMC1のようなミニ染色体、バクテリオファージ、ファージミド、酵母人工染色体、細菌人工染色体、ウイルス粒子、ウイルス様粒子、コスミド(ラムダファージのcos部位が挿入されたプラスミド)、ならびにレプリコン(それ自体の制御下で、細胞内で複製できる遺伝要素)も用いることができる。
発現調節配列に機能可能に連結したポリヌクレオチドを調製するとともに、それらを宿主細胞内で発現させる方法は、当該技術分野において周知である。例えば、米国特許番号4,366,246を参照されたい。本発明の核酸は、そのポリヌクレオチドの転写および/または翻訳を誘導する1つ以上の発現調節エレメントに隣接して、またはそのエレメントの近くに位置するときに、機能可能に連結されている。
したがって、例えば、本発明のペプチドは、従来の遺伝子工学技法に従って、遺伝子組み換えによって作製できる。本発明の組み換えペプチドを作製するには、そのペプチドをコードする核酸を適切な発現系に挿入する。概して、所定のペプチドをコードするポリヌクレオチド配列が、そのペプチドの発現を可能にする発現調節配列に機能可能に連結されている組み換え分子またはベクターを構築する。適切な発現ベクターは、多くのタイプが当該技術分野において知られており、例えば、細菌発現系、ウイルス発現系、酵母発現系、糸状菌発現系、昆虫細胞発現系、または哺乳動物発現系を含むベクターが挙げられる。このような発現ベクターを入手および使用する方法は周知である。この技法および本発明の組成物または方法で用いるその他の分子生物学的技法の手引きについては、例えば、Sambrook et al.,Molecular Cloning,A Laboratory Manual,current edition,Cold Spring Harbor Laboratory,New York、Miller et al.,Genetic Engineering,8:277−298(Plenum Press,current edition)、Wu et al.,Methods in Gene Biotechnology(CRC Press,New York,N.Y.,current edition)、Recombinant Gene Expression Protocols,in Methods in Molecular Biology,Vol.62,(Tuan,ed.,Humana Press,Totowa,N.J.,current edition)、およびCurrent Protocols in Molecular Biology,(Ausubel et al.,Eds.,)John Wiley&Sons,NY(current edition)、ならびに本明細書に引用されている参照文献を参照されたい。
したがって、本発明は、本発明の核酸を含むベクターと、そのようなベクターを含む宿主細胞も提供する。特定の実施形態では、このベクターはシャトルベクターである。別の実施形態では、このベクターは発現ベクター(例えば、細菌発現ベクターまたは真核細胞発現ベクター)である。特定の実施形態では、宿主細胞は細菌細胞である。別の実施形態では、宿主細胞は真核細胞である。
本発明の組み換え核酸またはベクターの発現に適する宿主細胞もしくは細胞系は、細菌細胞を含む。例えば、バイオテクノロジー分野では、様々なE.coli株(例えばHB101、MC1061)が宿主細胞として周知である。様々なB.subtilis株、Pseudomonas株、Streptomyces株、およびその他のバチルス株などを用いて、本発明の核酸またはベクターを発現させることもできる。あるいは、本発明のペプチドは、従来の手順を用いて、酵母、昆虫、哺乳動物、またはその他の細胞種の中で発現させることができる。無細胞インビトロ合成および/または酵素を介する合成機構も用いてよい。
本発明は、組み換えペプチドまたはポリペプチドを作製する方法であって、例えばエレクトロポレーションのような従来の手段によって、発現調節配列(例えば転写調節配列)の制御下で、本発明のポリヌクレオチドを含む少なくとも1つの発現ベクターを宿主細胞にトランスフェクションまたはトランスフォーメーションすることを含む方法も提供する。続いて、本発明のペプチドまたはポリペプチドを発現させる条件下で、トランスフェクションまたはトランスフォーメーションした宿主細胞を培養する。HPLC、FPLCなどを用いる順相または逆相などの液体クロマトグラフィー、無機リガンドまたはモノクローナル抗体などによるアフィニティークロマトグラフィー、サイズ排除クロマトグラフィー、固定化金属キレートクロマトグラフィー、ゲル電気泳動などを含め、当業者に既知の適切な手段によって、発現したペプチドまたはポリペプチドを細胞から(または細胞外で発現させた場合には培地から)回収し、単離し、任意で精製する。当業者は、本発明の範囲から逸脱せずに、最適な単離および精製技法を選択できる。当業者は、例えば、ポリアクリルアミドゲル電気泳動(例えばSDS−PAGE)、キャピラリー電気泳動、カラムクロマトグラフィー(例えば高速液体クロマトグラフィー(HPLC))、アミノ末端アミノ酸分析、定量的アミノ酸分析を含む標準的な方法を用いることによって、ペプチドまたはポリペプチドの純度を測定できる。
方法
別の態様では、本発明は、サンプル中で、アナプラズマ抗原のエピトープに対する抗体を検出する方法を提供する。一実施形態では、この方法は、サンプルを本発明のペプチドと接触させることと、そのペプチドを含む抗体・ペプチド複合体の形成を検出することを含み、その複合体の形成によって、そのサンプル中に、アナプラズマ抗原のエピトープに対する抗体が存在することが示される。いくつかの実施形態では、アナプラズマ抗原は、アナプラズマ・ファゴサイトフィラム、アナプラズマ・プラティス、またはアナプラズマ・マージナーレのような感染性アナプラズマの菌種由来のものである。本発明の方法を用いて、アナプラズマ病に関与している他のアナプラズマ菌種も検出できる。ただし、それらの菌種が、本発明のペプチドと特異的に反応できる抗体を誘導することを条件とする。したがって、「病原性アナプラズマ」という用語は、本明細書で使用する場合、ヒトまたは動物においてアナプラズマ病を引き起こすこのようないずれのアナプラズマの菌種も指すことを理解されたい。特定の実施形態では、この方法によって、サンプルにおいて、複数の菌種に由来するアナプラズマ抗原に対する抗体を同時に検出する。
特定の実施形態では、サンプルにおいて、アナプラズマ抗原のエピトープに対する抗体を検出する方法は、2種類、3種類、4種類、またはそれ以上(例えば、5種類、6種類、7種類、8種類、9種類、10種類、15種類、20種類、25種類、30種類、40種類、50種類、60種類、70種類、80種類、90種類、100種類、150種類、200種類、250種類、300種類、400種類、500種類、またはそれ以上)の本発明のペプチドの集団とサンプルを接触させることと、その集団内のそのペプチドを1つ以上含む抗体・ペプチド複合体の形成を検出することとを含み、その複合体の形成により、そのサンプル中に、アナプラズマ抗原のエピトープに対する抗体が存在することが示される。例えば、1つの特定の実施形態では、この方法は、2種類以上の単離ペプチドの集団とサンプルを接触させることを含み、その各単離ペプチドは、SEQ ID NO:3の配列を含む。別の特定の実施形態では、この方法は、2種類以上の単離ペプチドの集団とサンプルを接触させることを含み、その各単離ペプチドは、SEQ ID NO:4の配列を含む。更に別の実施形態では、この方法は、2種類以上の単離ペプチドの集団とサンプルを接触させることを含み、その各単離ペプチドは、SEQ ID NO:1の配列を含む。いくつかの実施形態では、この方法は、2種類以上の単離ペプチドの集団とサンプルを接触させることを含み、その各単離ペプチドは、SEQ ID NO:2、SEQ ID NO:5、SEQ ID NO:6、SEQ ID NO:7、SEQ ID NO:8、SEQ ID NO:9、またはSEQ ID NO:543の配列を含む。特定の実施形態では、この方法は、本発明の1つ以上のペプチドと、1つ以上の他のペプチド(例えば、エーリキアペプチド、またはその抗原断片もしくはエピトープ、および/あるいは、ボレリアペプチド、またはその抗原断片もしくはエピトープ)との混合物とサンプルを接触させることを含む。
特定の実施形態では、本発明のペプチドまたは集団内の各ペプチドは、単離(例えば、合成および/または精製)ペプチドである。いくつかの実施形態では、本発明のペプチドまたはペプチド集団は、固体支持体に結合または固定化されている。このような実施形態では、この固体支持体は、1つまたは複数のビーズ(例えば、金属ナノ粒子、金属ナノプレート、もしくは金属ナノシェルのような金属ナノ物質、ナノ粒子、ラテックスビーズなど)、ラテラルフロー免疫アッセイ用器具の流路(例えば多孔質膜)、分析もしくは遠心分離ローターの流路、ブロット(ウエスタンブロット、ドットブロット、もしくはスロットブロット)、管もしくはウェル(例えば、ELISAアッセイに適するプレートのウェル)、センサー(例えば、電気化学センサー、光学センサー、またはオプトエレクトロニクスセンサー)である。いくつかの実施形態では、そのペプチドまたはペプチド集団は、金属ナノ層(いくつかの実施形態では、カドミウム、亜鉛、水銀、または貴金属(例えば、金、銀、銅、および白金)から構成されていてよい)を通じて、固体支持体に結合または固定化されている。いくつかの実施形態では、本発明のペプチドまたはペプチド集団は、複合ナノ層(例えば銀と金を含む)または金被覆銀ナノ層に固定化されている。
本発明のペプチドを含む抗体・ペプチド複合体の形成を検出する従来の方法には、多種多様なものがある。例えば、いくつかの実施形態では、この検出工程は、ELISAまたは免疫蛍光アッセイを行うことを含む。別の実施形態では、この検出工程は、ラテラルフロー免疫アッセイを行うことを含む。別の実施形態では、この検出工程は、凝集アッセイ(例えば、赤血球凝集または粒子/ビーズ凝集アッセイ)を行うことを含む。更に別の実施形態では、この検出工程は、分析もしくは遠心分離ローター内でサンプルを回転させることを含む。いくつかの実施形態では、この検出工程は、ウエスタンブロット、スロットブロット、またはドットブロットを行うことを含む。特定の実施形態では、この検出工程は、波長シフトアッセイを行うことを含む。このような波長シフトアッセイは、金属ナノ層または金属ナノ粒子/ナノシェル/ナノプレートに結合されているペプチドに抗体が結合することに起因する、表面プラズモン共鳴または局所表面プラズモン共鳴波長の変化を測定するかまたは割り出すことを伴ってよい。別の実施形態では、この検出工程は、間接蛍光抗体検査を行うことを含む。いくつかの実施形態では、間接蛍光抗体検査は、アナプラズマ抗原に対する抗体を含んでいる疑いのあるサンプルと、本発明のペプチドをコートしたビーズ(例えばラテックスビーズ)(このビーズは更に、ガラススライドに固定化されている)とを反応させてから、そのスライドを蛍光標識抗イヌIgGまたはIgM抗体と反応させて、結合した抗アナプラズマ抗体を検出することを含む。間接蛍光抗体検査の例は、実施例3で説明されている。更に別の実施形態では、この検出工程は、サンプルを電気化学センサー、光学センサー、またはオプトエレクトロニクスセンサーで分析することを含む。これらの様々なアッセイは、本明細書に説明されており、および/または当業者に周知である。
一実施形態では、この方法は、1つ以上のアナプラズマ抗原(例えば、A.ファゴサイトフィラム、A.プラティス、またはA.マージナーレのような病原性アナプラズマ抗原)に対する天然の抗体であって、対象感染者の免疫系によって、その生体液または組織中で産生されるとともに、本発明のペプチドまたは本発明のペプチドを組み合わせたもの、および任意で1つ以上の好適な追加の抗原ポリペプチドまたはペプチドに特異的に結合できる抗体の存在を検出することを含む。
好適な免疫アッセイ方法は典型的には、抗体を含んでいる可能性のある体液または組織のサンプルを(例えば患者から)入手または獲得することと、特定のペプチド・抗体複合体(例えば、ペプチドの抗体への特異的結合)の形成に有効な条件で、アッセイ対象のサンプルを本発明のペプチドまたはペプチド集団と接触させる(例えば、インキュベートまたは反応させる)ことと、接触(反応)させたサンプルに、抗体・ペプチド反応が存在するかアッセイする(例えば、抗体・ペプチド複合体の量を割り出す)こととを含む。増量した抗体・ペプチド複合体の存在により、対象が感染性アナプラズマの菌種に暴露されて感染したことが示される。アナプラズマ抗原に対する抗体に「特異的に結合する」(例えば、その抗体に対して「特異的である」か、またはその抗体に「優先的に」結合する)ペプチドは、その修飾体を含め、その抗体の検出を可能にする量および十分な時間で、その抗体と相互作用するか、またはその抗体との物理的結合を形成するか、もしくは生じる。「特異的に」または「優先的に」とは、そのペプチドが、このような抗体に対して、サンプル中の他の抗体よりも高い親和性(例えば高い選択度)を有することを意味する。例えば、本発明のペプチドは、その抗体に対して、サンプル中の他の抗体よりも少なくとも約1.5倍、2倍、2.5倍、3倍、またはそれよりも大きい倍率分、高い親和性を有することができる。このような親和性または特異度は、例えば競合的結合法を含む様々な常法によって割り出すことができる。ELISAアッセイでは、陽性反応は、健康なコントロール群の平均値よりも値が2または3標準偏差大きいとして定義する。いくつかの実施形態では、アナプラズマ病の明確な血清学的診断を行うには、第2段階のアッセイを必要とする。
「抗体を含むサンプル」または「サンプル中の抗体を検出する」などの語句は、抗体が含まれないかまたは検出されないサンプルまたは判断(例えば検出の試み)を排除することを意味しない。一般的な意味においては、本発明は、感染性アナプラズマの菌種への感染に応じて産生される抗体が検出されるか否かにかかわらず、その抗体がサンプル中に存在するか判断する検査を含む。
ペプチドと抗体が特異的に反応するようにする、ペプチドと抗体との反応の条件は、当業者に周知である。例えば、Current Protocols in Immunology(Coligan et al.,editors,John Wiley&Sons,Inc)を参照されたい。
本発明の方法は、抗体を含む可能性のある体液または組織のサンプルを対象から入手または獲得することを含む。この抗体は、例えば、IgG、IgE、IgD、IgM、またはIgA型抗体であることができる。概して、例えば、感染の初期段階での検出には、IgMおよび/またはIgA抗体を検出する。この方法で、上述した追加のペプチド(例えば、鞭毛タンパク質検出用のペプチド)のいくつかを用いると、IgG抗体を検出できる。サンプルは、入手しやすいのが好ましく、静脈血液サンプル、またはさらには指の穿刺に由来する全血、血漿、もしくは血清であってよい。他の身体部分から採った組織、または脳脊髄液(CSF)、唾液、胃分泌液、粘液、尿などのような他の体液が、抗体を含んでいることが知られており、これらをサンプル源として用いてもよい。サンプルは、組織抽出液または細胞溶解液であってもよい。
本発明のペプチドまたはペプチド集団とサンプル抗体を好適な培地中で反応可能にしたら、アッセイを行って、抗体・ペプチド反応の有無を判断する。当業者には明らかであろうが、多くの種類の好適なアッセイの中でも、免疫沈降法と凝集アッセイが挙げられる。
本発明の特定の実施形態では、そのアッセイは、サンプル中の抗体(単一または複数)を固定化することと、本発明のペプチドまたはペプチド集団を加えることと、例えば、標識されているペプチドによって、または標識結合パートナー(例えば、ストレプトアビジン・HRP複合体やストレプトアビジン・コロイド金複合体)や、単一もしくは複数のペプチドを特異的に認識する標識抗体のような標識基質を加えることによって、単一または複数のペプチドまたはペプチドに結合した抗体の程度を検出することとを含む。例えば、図2を参照されたい。別の実施形態では、そのアッセイは、本発明のペプチドまたはペプチド集団を固定化することと、抗体を含むサンプルを加えることと、例えば、標識(例えば、金属ナノ粒子、金属ナノプレート、もしくは金属ナノシェルのような金属ナノ物質、蛍光標識、酵素(例えば、ホースラディシュペルオキシダーゼもしくはアルカリホスファターゼ))に直接もしくは間接的にコンジュゲートした本発明の別のペプチドもしくはペプチド集団を加えることによって、または、サンプル抗体を特異的に認識する結合パートナーもしくは標識抗体のような標識基質(例えば、抗ヒトIgG抗体、抗ヒトIgM抗体、抗イヌIgG抗体、抗イヌIgM抗体、抗ネコIgG抗体、抗ネコIgM抗体、プロテインA、プロテインG、プロテインA/G融合タンパク質、プロテインL、もしくはこれらの組み合わせなど)を加えることによって、本発明の単一もしくは複数のペプチドに結合した抗体の量を検出することとを含む。例えば、図1、3、および4を参照されたい。
別の実施形態では、そのアッセイは、本発明のペプチドまたはペプチド集団を固定化することと、抗体を含むサンプルを加えることと、例えば、サンプル抗体を特異的に認識する第1の結合パートナー(例えば、抗ヒトIgG抗体、抗ヒトIgM抗体、抗イヌIgG抗体、抗イヌIgM抗体、抗ネコIgG抗体、抗ネコIgM抗体、プロテインA、プロテインG、プロテインA/G融合タンパク質、プロテインLなど)を加え、更に、第2の結合パートナー(例えば、プロテインA、プロテインG、プロテインA/G融合タンパク質、プロテインLなど)を加えることによって、本発明の単一または複数のペプチドに結合した抗体の量を検出することとを含み、この第2の結合パートナーは標識されているとともに、その第1の結合パートナーを認識する。更に別の実施形態では、そのアッセイは、固定化されているいずれの反応物質もなしに、本発明のペプチドまたはペプチド集団と、抗体を含むサンプルとを反応させてから、例えば、標識されているペプチドによって、または、本発明のペプチドを特異的に認識する標識結合パートナー(例えば、ストレプトアビジン・HRP複合体もしくはストレプトアビジン・コロイド金複合体)や標識抗体のような標識基質を加えることによって、抗体と単一または複数のペプチドとの複合体の量を検出することを含む。
本発明のペプチドまたはペプチド集団の固定化は、共有結合であることも、非共有結合であることもでき、非共有結合による固定化は、非特異的であることができる(例えばマイクロタイターウェル内のポリスチレン表面に例えば非特異的に結合する)。固体または半固体担体、支持体、または表面への特異的または半特異的結合は、その結合に関連して、固体もしくは半固体担体、支持体、または表面への共有結合または非共有結合を可能にする部分を有するペプチドによって実現できる。例えば、この部分は、その担体、支持体、または表面に結合されている成分に対する親和性を有することができる。このケースでは、この部分は、例えば、6−アミノヘキサン酸など、そのペプチドのアミノ酸基に結合するビオチンもしくはビオチニル基、またはその類縁体であってよく、そして、その成分は、アビジン、ストレプトアビジン、ニュートラアビジン、またはその類縁体である。代替的なケースは、上記の部分がヒスチジンタグ(例えば6個の連続するヒスチジンアミノ酸)であり、担体が、Ni++またはCo++イオンを帯びたニトリロ三酢酸(NTA)誘導体を含む状態である。特定の実施形態では、上記の部分は融合パートナー、例えばBSAである。例示的な実施形態では、本発明のペプチドは、そのペプチドのN末端および/またはC末端残基を介して、BSAにコンジュゲートしていてよい。一実施形態では、1個、2個、3個、4個、5個、10個、15個、20個、25個、30個、またはそれを超える本発明のペプチドは、BSAに置換されていてもよく、例えばBSAとコンジュゲートしていてもよい。当業者であれば分かるように、置換レベルは、アッセイの感度に影響を及ぼすことがある。ペプチド分子の含有量が少ない高濃度のBSA−ペプチドによってもたらされる感度を得るには、低濃度の高度置換BSAが必要とされる。特定の他の実施形態では、融合パートナーはMAPSであってよい。特定の例示的な実施形態では、MAPSは、4個、8個、またはそれを超える非対称な分岐からなってよい。
好適な担体、支持体、および表面としては、金属ナノ層、ビーズ(例えば、磁気ビーズ、コロイド粒子、または金属ナノ粒子、金属ナノプレート、もしくは金属ナノシェルのような金属ナノ物質(コロイド金など)、またはシリカ、ラテックス、ポリスチレン、ポリカーボネート、もしくはPDVFを含む粒子もしくはナノ粒子など)、ラテックス、コポリマー(スチレン−ジビニルベンゼン、ヒドロキシル化スチレン−ジビニルベンゼン、ポリスチレン、カルボキシル化ポリスチレンなど)、カーボンブラックのビーズ、非活性化またはポリスチレンもしくはポリ塩化ビニル活性化ガラス、エポキシ活性化多孔性磁性ガラス、ゼラチン、多糖粒子、その他のタンパク質粒子、赤血球細胞、モノクローナル抗体、ポリクローナル抗体、またはこのような抗体のFab断片が挙げられるが、これらに限らない。
特定の抗体の検出に抗原を用いる免疫アッセイのプロトコールは、当該技術分野において周知である。例えば、従来のサンドイッチアッセイを用いることも、従来の競合的アッセイ形態を用いることもできる。いくつかの好適なタイプのアッセイの考察については、Current Protocols in Immunology(上記)を参照されたい。特定の実施形態では、本発明のペプチドまたはペプチド集団は、抗体を含むサンプルを加える前か後のいずれかに、共有または非共有結合によって、固体もしくは半固体表面または担体に固定化する。
特異的結合アッセイ、特に免疫アッセイを行う器具は既知であり、本発明の方法での使用に容易に適合させることができる。固相アッセイは、概して、沈殿、遠心分離、ろ過、クロマトグラフィー、または磁気操作のような分離工程を必要とするヘテロジニアスなアッセイ法よりも、行うのが容易である。固相アッセイの方が、試薬の分離が速く、簡潔であるからである。固相アッセイ用の器具としては、マイクロタイタープレート、フロースルーアッセイ用器具(例えば、ラテラルフロー免疫アッセイ用器具)、ディップスティック、およびイムノキャピラリーまたはイムノクロマトグラフィー免疫アッセイ用器具が挙げられる。
本発明の実施形態では、固体もしくは半固体表面または担体は、マイクロタイターウェルの底面もしくは壁、フィルター表面もしくは膜(例えば、ニトロセルロース膜、もしくはImmobilon(商標)膜のようなPVDF(ポリフッ化ビニリデン)膜)、Porex(登録商標)膜のようなポリエチレン膜、中空糸、ビーズ状のクロマトグラフィー媒体(例えば、アガロースもしくポリアクリルアミドゲル)、磁気ビーズ、繊維状セルロースマトリックス、HPLCマトリックス、FPLCマトリックス、ペプチドが結合しているその分子が液相に溶解もしく分散されると、その分子がフィルターによって保持可能なサイズの分子を有する基材、ミセルを形成できるか、もしくミセルの形成時に沈殿でき、そのミセルの混入なしに液相を変化または変換可能にする物質、水溶性ポリマー、またはいずれかの他の好適な担体、支持体、もしくは表面である。
本発明のいくつかの実施形態では、本発明のペプチドは、検出を可能にする好適な標識を備える(例えば、標識にコンジュゲートしている)。単独で、または他の組成物もくしは化合物と連動して、検出可能なシグナルをもたらすことのできる従来の標識を用いてよい。好適な標識としては、酵素(例えば、HRP、β−ガラクトシダーゼ、アルカリホスファターゼなど)、蛍光標識、量子ドット、放射性標識、着色ラテックス粒子、および金属がコンジュゲートした標識(例えば、金属ナノ層、金属ナノ物質がコンジュゲートした標識)が挙げられるが、これらに限らない。好適な金属ナノ物質としては、金属ナノ粒子、金属ナノプレート、および金属ナノシェルが挙げられるが、これらに限らない。好適な金属ナノ物質標識としては、金粒子またはナノプレート、銀粒子またはナノプレート、銅粒子またはナノプレート、白金粒子またはナノプレート、パラジウム粒子またはナノプレート、カドミウム粒子またはナノプレート、複合粒子またはナノプレート、金中空スフェア、金被覆シリカナノシェル、およびシリカ被覆金シェルが挙げられるが、これらに限らない。検出可能な層に適する金属ナノ層としては、カドミウム、亜鉛、水銀、ならびに貴金属(金、銀、銅、および白金など)から構成されたナノ層が挙げられる。いくつかの実施形態では、この金属ナノ層は、複合金・銀、または金をコートした銀ナノ層を含む。
好適な検出方法としては、例えば、直接または間接的にタグを付加された作用物質の比色アッセイによる検出(例えば、HRPまたはβ−ガラクトシダーゼ活性の検出)、光学顕微鏡、免疫蛍光顕微鏡(共焦点顕微鏡を含む)を用いた目視確認による検出、またはフローサイトメトリー(FACS)、オートラジオグラフィー(例えば、放射性標識作用剤の検出)、電子顕微鏡、免疫染色、細胞内分画などによる検出が挙げられる。一実施形態では、放射性要素(例えば放射性アミノ酸)がペプチド鎖に直接組み込まれており、別の実施形態では、蛍光標識が、ビオチン/アビジン相互作用、またはフルオレセインコンジュゲート抗体との結合などを介して、ペプチドと結合している。一実施形態では、当該抗体に対する検出可能な特異的結合パートナーを混合物に加える。例えば、結合パートナーは、検出可能な二次抗体、または第1の抗体に結合するその他の結合作用物質(例えば、プロテインA、プロテインG、プロテインL、またはこれらの組み合わせ)であることができる。この二次抗体またはその他の結合作用物質は、例えば放射性標識、酵素標識、蛍光標識、量子ドット標識、発光標識、金属ナノ物質(金属ナノ粒子、金属ナノプレート、もしくは金属ナノシェル(例えばコロイド金)など)、またはその他の検出可能な標識(アビジン/ビオチン系など)で標識することができる。別の実施形態では、結合パートナーは、本発明のペプチドまたはペプチド集団であり、このペプチドまたはペプチド集団は、直接または間接的に(例えばビオチン/アビジン相互作用を介して)酵素(ホースラディシュペルオキシダーゼもしくはアルカリホスファターゼなど)、またはその他のシグナル伝達部分にコンジュゲートできる。このような実施形態では、検出可能なシグナルは、検出可能なシグナルを生成する酵素の基質(発色基質、蛍光基質、または化学発光基質など)を加えることによって生成される。
結合したペプチドを検出するための「検出系」は、本明細書で使用する場合、そのペプチドに特異的な抗体のような検出可能な結合パートナーを含んでよい。一実施形態では、結合パートナーは、直接標識されている。別の実施形態では、結合パートナーは、好適な基質の存在下で検出可能なシグナルを生成できる酵素のようなシグナル生成試薬に結合されている。ペプチドを固定化するための表面は、任意で検出系を伴ってもよい。
本発明のいくつかの実施形態では、検出手順は、抗体・ペプチド複合体の色の変化を目視確認すること、または抗体・ペプチド複合体の物理・化学的変化を確認することを含む。物理・化学的変化は、酸化反応またはその他の化学反応によって生じることができる。これらの変化は、目視で、または分光光度計を用いてなどによって検出してよい。
特に有用なアッセイ形態は、ラテラルフロー免疫アッセイ形態である。ヒトまたは動物(例えば、イヌ、マウス、シカなど)免疫グロブリンに対する抗体、またはstaph A、G、もしくはLのタンパク質をシグナル生成体またはレポーター(例えばコロイド金)で標識でき、それを乾燥して、グラスファイバー製パッド(サンプル適用パッドまたはコンジュゲートパッド)上に配置する。本発明の診断用ペプチドまたはペプチド集団をニトロセルロースまたはPVDF(ポリフッ化ビニリデン)膜(例えばImmobilon(商標)膜)のような膜に固定化する。サンプル液(血液、血清など)をサンプル適用パッドに適用すると(またはコンジュゲートパッドに流すと)、その液が標識レポーターを溶解し、続いて、そのレポーターが、サンプル中の全ての抗体に結合する。続いて、得られた複合体が、毛細管現象によって次の膜(診断用ペプチドを含むPVDFまたはニトロセルロース)に運ばれる。診断用ペプチドまたはペプチド集団に対する抗体がサンプルに存在する場合、その抗体は、膜にストライプ状に固定化されている診断用ペプチドまたはペプチド集団に結合し、それによってシグナル(例えば、目に見えるか、可視化できるバンド)を生成する。標識抗体に特異的な追加の抗体、または第2の標識抗体を用いて、コントロールシグナルを生成できる。
ラテラルフロー免疫アッセイの代替形態は、リガンド(例えばビオチン)にコンジュゲートしているとともに、標識したリガンド受容体(例えば、ストレプトアビジン−コロイド金)と複合体化されている本発明のペプチドまたは組成物を含む。この標識したペプチド複合体をサンプル適用パッドまたはコンジュゲートパッド上に配置できる。抗ヒトIgG/IgMもしくは抗動物(例えば、イヌ、マウス、シカ)IgG/IgM抗体、または本発明のその他のペプチドが、検査部位(例えばテストライン)において、ニトロセルロースもしくはPVDF、またはPorex(登録商標)膜のような膜に固定化されている。サンプルをサンプル適用パッドに加えると、サンプル中の抗体が、標識したペプチド複合体と反応し、その結果、本発明のペプチドに結合する抗体が間接的に標識される。続いて、サンプル中の抗体が、毛細管現象によって、次の膜(診断用ペプチドを含むPVDF、Porex(登録商標)膜、またはニトロセルロース)に運ばれ、固定化されている抗ヒトIgG/IgMもしくは抗動物IgG/IgM抗体(またはプロテインA、プロテインG、プロテインA/G融合タンパク質、プロテインL、もしくはこれらの組み合わせ)、あるいは固定化されている本発明のペプチドに結合する。サンプル抗体のいずれかが、標識した本発明のペプチドに結合した場合、検査部位において、このペプチドと結合している標識を見たり、または可視化したりできる。このタイプのラテラルフロー器具の別の実施形態であって、サンプル中の抗体と反応するように、本発明のペプチドを、検査部位における固定化捕捉物質としても、可溶性標識複合体としても用いる実施形態が、図1に示されている。このような実施形態では、検出シグナルを増幅するように、検出可能な標識(例えば、金属ナノ粒子、金属ナノプレート、もしくは金属ナノシェルのような金属ナノ物質、HRP、β−GAL、ALP、フルオロフォア、着色ラテックス粒子、または量子ドット)にコンジュゲートしているプロテインA、プロテインG、および/またはプロテインA/G融合タンパク質を検査部位に適用し、この検査部位で、これらのタンパク質は、アナプラズマ抗原に対するいずれかの抗体であって、固定化されている本発明のペプチドによって捕捉された抗体のFc領域に結合することになる。このアッセイに適するコントロールとしては、例えば、サンプル適用パッドまたはコンジュゲートパッドに配置したニワトリIgY−コロイド金コンジュゲート、および検査部位に近接して配置されたコントロール部位に固定化した抗ニワトリIgY抗体を挙げることができる。ニワトリ抗プロテインAを手順的なコントロールラインとして用いてもよい。
血液産物またはその他の生理液もしくは生体液をスクリーニングするための別のアッセイは、酵素結合免疫吸着アッセイ、すなわちELISAである。典型的にELISAにおいては、本発明の単離ペプチドまたはペプチドの混合物もしくは集団は、直接、または捕捉マトリックス(例えば抗体)を通じて、マイクロタイターウェルの表面に吸着される。続いて、この表面上における残りの非特異的タンパク質結合部位を、ウシ血清アルブミン(BSA)、熱不活化正常ヤギ血清(NGS)、またはBLOTTOブロッキング緩衝液(保存材、塩、および消泡剤も含む脱脂粉乳の緩衝液、Thermo ScientificからBlocker(商標)BLOTTOとして入手可能)のような適切な物質でブロックする。続いて、そのウェルを、特異的抗アナプラズマ(例えば、抗A.ファゴサイトフィラムまたは抗A.プラティス)抗体を含んでいる疑いのある生体サンプルとともにインキュベートする。サンプルは、そのままの形で適用することができ、あるいは、それよりも多くの場合、サンプルは、通常は、少量(0.1〜5.0重量%)のタンパク質を含む緩衝液(BSA、NGS、またはBLOTTOなど)で希釈することができる。特異的結合を生じさせるのに十分な期間インキュベートした後、ウェルを洗浄して、結合しなかったタンパク質を除去してから、最適な濃度の適切な抗免疫グロブリン抗体(例えばヒト対象では、別の動物(イヌ、マウス、ウシなど)由来の抗ヒト免疫グロブリン(αHuIg))または酵素もしくは別の標識に標準的な手順によってコンジュゲートしているとともに、ブロッキング緩衝液に溶解されている本発明の別のペプチドもしくはペプチド集団とともにインキュベートする。標識は、ホースラディシュペルオキシダーゼ(HRP)、β−ガラクトシダーゼ、アルカリホスファターゼ(ALP)、グルコースオキシダーゼ、β−GALなどを含む様々な酵素から選択できる。再度、特異的結合を生じさせるのに十分な時間を置いてから、ウェルを再度洗浄して、結合しなかったコンジュゲートを除去し、酵素に適する基質を加える。色を発色させ、ウェルの中身の光学密度を目視または計器で割り出す(適切な波長において測定する)。カットオフOD値は、アナプラズマ病が風土性でない区域の個体から採取した少なくとも50個の血清サンプルの平均OD+3標準偏差(SD)として定義しても、他のこのような従来の定義によって定義してもよい。非常に特異的なアッセイの場合には、OD+2SDをカットオフ値として用いることもできる。
一実施形態のELISAでは、本発明のペプチドまたはペプチド集団は、ストレプトアビジンまたは同等のビオチン結合化合物(アビジンもしくはニュートラアビジンなど)を、アルカリ性コーティング緩衝液中において最適な濃度でコートした96ウェルELISAプレートのような表面、または同様の固相に固定化し、4℃で一晩インキュベートする。標準的な洗浄緩衝液で好適な回数洗浄した後、従来のブロッキング緩衝液に溶解させた最適な濃度のビオチン化形態の本発明のペプチドまたは組成物を各ウェルに適用する。続いて、サンプルを加え、アッセイを上記のように行う。ELISAアッセイを行う条件は、当該技術分野において周知である。
別の実施形態のELISAでは、本発明のペプチドまたはペプチド集団は、融合パートナー、例えばBSAまたはMAPSを介して、96ウェルELISAプレートのような表面または同様の固相に固定化する。続いて、サンプルを加え、アッセイを上記のように行う。
ELISAアッセイの代替形態は、HRPのような適切な酵素に結合(例えば融合)した本発明のペプチド(単一または複数)を特徴とする。このようなELISAを行う工程は、プレートのウェルに、抗イヌ、抗ネコ、または抗ヒトIgG/IgMをコートすることと、本発明のペプチドに対する抗体を含んでいる疑いのあるサンプルを、固定化した抗種IgG/IgMとともにインキュベートすることと、反応しなかったサンプルを除去することと、ウェルを好適な洗浄緩衝液で洗浄することと、酵素に結合(例えば、HRPに結合)させた本発明のペプチドまたはペプチド集団を適用することと、そのペプチドをいずれかの捕捉抗アナプラズマ抗体と反応させることと、適切な酵素基質(例えばTMB)を加えることによって、酵素結合ペプチドを可視化することとを含む。
別の実施形態では、本発明の方法は、凝集アッセイを含む。例えば、特定の実施形態では、金属ナノ粒子、金属ナノプレート、もしくは金属ナノシェル(例えばコロイド金など)、またはラテックスビーズを本発明のペプチドまたは組成物にコンジュゲートする。続いて、生体液をこのビーズ/ペプチドコンジュゲートとともにインキュベートし、それによって、反応混合物を形成させる。続いて、この反応混合物を分析して、抗体の存在を調べる。特定の実施形態では、凝集アッセイは、(1)競合的アッセイの場合には、本発明のペプチドもしくは組成物に特異的な抗体、または(2)サンドイッチアッセイの場合には、サンプル抗体(例えば、抗ヒトIgGもしくはIgM抗体、抗イヌIgGもしくはIgM抗体、抗ネコIgGもしくはIgM抗体など)を検出できる抗体にコンジュゲートしている金属ナノ粒子、金属ナノプレート、もしくは金属ナノシェル(例えばコロイド金など)、またはラテックスビーズのような第2の粒子集団を用いることを含む。好適な凝集方法は、凝集の程度を評価する手段として、遠心分離を含むことができる。
更に別の実施形態では、本発明のペプチドまたは組成物を、ニトロセルロース紙にエレクトロまたはドットブロットする。続いて、生体液(例えば血清または血漿)のようなサンプルを、ブロットした抗原とともにインキュベートし、その生体液中の抗体をその抗原(単一または複数)に結合させる。続いて、例えば標準的な免疫酵素法によって、あるいは、二次抗体に結合させた金属ナノ物質(金属ナノ粒子、金属ナノプレート、もしくは金属ナノシェルなど)またはその他の抗体結合物質(プロテインA、プロテインG、プロテインA/G融合タンパク質、プロテインL、もしくはこれらの組み合わせなど)を用いる可視化によって、結合した抗体を検出できる。
多くの従来のタンパク質アッセイ形態、特に免疫アッセイ形態は、対象において、アナプラズマ抗体と病原性アナプラズマ(例えば、A.ファゴサイトフィラム、A.プラティス、またはA.マージナーレ)への感染を検出するために、本発明の単離ペプチドまたはペプチド集団を用いるように設計できることは、当業者であれば分かるはずである。したがって、本発明は、特定のアッセイ形態の選択によっては限定されず、当業者に知られているアッセイ形態を含むと考えられる。
特定の実施形態では、本発明の方法で用いるサンプルは、血液、血漿、血清、脳脊髄液、尿、または唾液のような体液である。別の実施形態では、サンプルは、組織(例えば組織ホモジネート)または細胞溶解液である。特定の実施形態では、サンプルは、野生動物(例えば、シカ、またはマウス、シマリス、リスなどのような齧歯動物)から採ったものである。別の実施形態では、サンプルは、実験動物(例えば、マウス、ラット、モルモット、ウサギ、サル、霊長類動物など)から採ったものである。別の実施形態では、サンプルは、家畜または野生化動物(例えば、イヌ、ネコ、ウマ)から採ったものである。更に別の実施形態では、サンプルは、ヒトから採ったものである。
上記の論議の大半は、病原性アナプラズマに対する抗体の検出に対するものである。しかしながら、議論は、インビトロまたはインビボのいずれかにおける抗原刺激T細胞の検出にも適用されることを理解されたい。
IgGが産生されると、細胞性免疫応答(例えばヘルパーT細胞応答)が起こると考えられる。したがって、抗原刺激T細胞と本発明のペプチドとの間の免疫学的反応性を割り出せると考えられる。インビトロでは、これは、対象から単離したT細胞を本発明のペプチドまたはペプチド集団とともにインキュベートして、例えば、インキュベート後のT細胞の増殖を測定することによって、または、T細胞からのサイトカイン(IFN−γなど)の放出を測定することによって免疫反応性を測定することにより行うことができる。これらの方法は、当該技術分野において周知である。
本発明の方法をインビボで行うときには、様々な従来のアッセイのいずれかを用いることができる。例えば対象に本発明のペプチドまたはペプチド集団を皮内注射することによって、例えば皮膚テストの形態でアッセイを行うことができる。注射位置における皮膚の陽性反応によって、その対象が、アナプラズマ病を引き起こすことのできる病原性アナプラズマの菌種に暴露されて感染したことが示され、注射位置における皮膚の陰性反応によって、その対象が、暴露/感染していないことが示される。この検査または他のインビボ検査は、対象におけるT細胞応答の検出に依存する。
本発明は、対象においてアナプラズマ病を診断する方法も提供する。ヒトにおけるアナプラズマ病は、以前はヒト顆粒球エールリヒア症として知られていたものであり、最近は、ヒト顆粒球アナプラズマ病という。いくつかのアナプラズマ種(例えばA.プラティス)が、動物において周期性血小板減少症を引き起こす(例えばイヌでは、この疾患は、感染性イヌ周期性血小板減少症(ICCT)という)。したがって、本発明は、対象において周期性血小板減少症、またはICCTを診断する方法も提供する。この対象は、アナプラズマ病または周期性血小板減少症の原因物質に対する抗体を有する疑いのある対象であることができる。この診断方法は、アナプラズマ病または周期性血小板減少症の臨床症状を示している対象を診断するのに有用である。ヒトアナプラズマ病(すなわちヒト顆粒球アナプラズマ病)の臨床症状としては、発熱、頭痛、倦怠感、悪寒、筋痛、腹痛、咳、錯乱、血小板減少、白血球減少、血清トランスアミナーゼ値の上昇が挙げられるが、これらに限らない。動物(例えばイヌ)におけるアナプラズマ病または周期性血小板減少症の臨床症状としては、重度の貧血、頻脈、呼吸困難、下痢、食欲不振、体重減少、運動失調、白血球減少、嗜眠、リンパ節腫脹、粘膜蒼白、発熱、粘液膿性鼻漏、欲望欠如、肢の衰弱または疼痛、および跛行が挙げられるが、これらに限らない。
いくつかの実施形態では、この方法は、対象から採ったサンプルを本発明のペプチドと接触させることと、そのペプチドを含む抗体・ペプチド複合体の形成を検出することとを含み、その複合体の形成によって、対象がアナプラズマ病または周期性血小板減少症であることが示される。特定の実施形態では、この方法は、サンプルを2種類、3種類、4種類、またはそれ以上(例えば、5種類、6種類、7種類、8種類、9種類、10種類、15種類、20種類、25種類、30種類、40種類、50種類、60種類、70種類、80種類、90種類、100種類、150種類、200種類、250種類、300種類、400種類、500種類、またはそれ以上)の本発明のペプチドの集団と接触させることと、その集団内のその1つ以上のペプチドを含む抗体・ペプチド複合体の形成を検出することを含み、その複合体の形成によって、対象がアナプラズマ病または周期性血小板減少症であることが示される。例えば、特定の一実施形態では、この方法は、サンプルを2種類以上の単離ペプチドの集団と接触させることを含み、その各単離ペプチドは、SEQ ID NO:1の配列を含む。別の特定の実施形態では、この方法は、サンプルを2種類以上の単離ペプチドの集団と接触させることを含み、その各単離ペプチドは、SEQ ID NO:3の配列を含む。更に別の実施形態では、この方法は、サンプルを2種類以上の単離ペプチドの集団と接触させることを含み、その各単離ペプチドは、SEQ ID NO:4の配列を含む。いくつかの実施形態では、この方法は、サンプルを2種類以上の単離ペプチドの集団と接触させることを含み、その各単離ペプチドは、SEQ ID NO:2、SEQ ID NO:5、SEQ ID NO:6、SEQ ID NO:7、SEQ ID NO:8、SEQ ID NO:9、またはSEQ ID NO:543の配列を含む。
特定の実施形態では、この方法は、サンプルを、本発明の1つ以上のペプチドと1つ以上の他のペプチド(例えば、エーリキアペプチドまたはその抗原断片もしくはエピトープ、あるいは、ボレリアペプチドまたはその抗原断片もしくはエピトープ)との混合物と接触させることを含む。アナプラズマと、エーリキアまたはボレリアの菌種への同時感染は一般的である。したがって、本明細書に記載されているアナプラズマペプチドと、エーリキアまたはボレリアの菌種由来の1つ以上のペプチドとを含むペプチド集団を用いる本発明の診断方法は、このような同時感染を検出するのに有用である。本発明のアナプラズマペプチドとともに用いてよい例示的なエーリキア抗原ペプチドは、米国出願番号14/052,296および米国特許番号8,828,675に記載されており、これらの出願および特許はいずれも、参照により、その全体が本明細書に援用される。本発明のアナプラズマペプチドとともに用いてよい例示的なボレリア抗原ペプチドは、米国特許番号8,568,989および同8,758,772に記載されており、これらの特許はいずれも、参照により、その全体が本明細書に援用される。他のエーリキアおよびボレリア抗原は、当該技術分野において既知であり、本発明のアナプラズマペプチドと組み合わせて用いて、対象における同時感染を検出してよい。
特定の実施形態では、本発明のペプチドまたは集団内の各ペプチドは、単離(例えば、合成および/または精製)ペプチドである。いくつかの実施形態では、本発明のペプチドまたは様々なペプチドの集団は、基材(例えば固体または半固体支持体)に結合または固定化されている。例えば、特定の実施形態では、この基材は、1つまたは複数のビーズ(例えば、コロイドもしくは他のタイプの粒子、または金属ナノ粒子、金属ナノプレート、もしくは金属ナノシェルのような金属ナノ物質)、ラテラルフロー免疫アッセイ用器具の流路(例えば多孔質膜)、分析または遠心分離ローターの流路、ブロット(例えば、ウエスタンブロット、ドットブロット、またはスロットブロット)、管またはウェル(例えば、ELISAアッセイに適するプレートのウェル)、あるいはセンサー(例えば、電気化学センサー、光学センサー、またはオプトエレクトロニクスセンサー)である。いくつかの実施形態では、本発明のペプチドまたはペプチド集団は、いくつかの実施形態ではカドミウム、亜鉛、水銀、または貴金属(例えば、金、銀、銅、および白金)から構成されていてよい金属ナノ層を通じて、固体支持体に結合または固定化されている。
本発明のペプチドを含む抗体・ペプチド複合体の形成を検出するための従来のアッセイには、多種多様なものがある。例えば、この検出工程は、ELISAアッセイを行うこと、ラテラルフロー免疫アッセイを行うこと、凝集アッセイを行うこと、波長シフトアッセイを行うこと、ウエスタンブロット、スロットブロット、もしくはドットブロットを用いてサンプルを分析すること、間接蛍光抗体検査を行うこと、分析もしくは遠心分離ローターでサンプルを分析すること、または電気化学センサー、光学センサー、もしくはオプトエレクトロニクスセンサーでサンプルを分析することを含むことができる。これらの様々なアッセイは、上述されており、および/または当業者に周知である。
特定の実施形態では、本発明の診断方法で用いるサンプルは、血液、血漿、血清、脳脊髄液、尿、または唾液のような体液である。別の実施形態では、そのサンプルは、組織(例えば組織ホモジネート)または細胞溶解液である。特定の実施形態では、対象は、野生動物(例えば、シカ、またはマウス、シマリス、リスなどのような齧歯動物)である。別の実施形態では、対象は、実験動物(例えば、マウス、ラット、モルモット、ウサギ、サル、霊長類動物など)である。別の実施形態では、対象は、家畜または野生化動物(例えば、イヌ、ネコ、ウマ)である。更に別の実施形態では、対象はヒトである。
本発明は、対象が感染しているアナプラズマの菌種を同定する方法も含む。このような方法は、対象の感染症の治療を補助する。治療レジメンは、その感染症を引き起こす特定のアナプラズマの菌種に応じて様々であり得るからである。本発明の菌種同定方法は、アナプラズマ感染症およびアナプラズマ病の疫学にも有用である。特定の実施形態では、この方法は、A.ファゴサイトフィラムに起因する感染症とA.プラティスに起因する感染症を区別する。一実施形態では、この方法は、対象から採ったサンプルを第1のペプチドまたは単離ペプチド集団と第2のペプチドまたは単離ペプチド集団と接触させることを含み、その第1のペプチドまたは単離ペプチド集団は、複数のアナプラズマの菌種由来の抗原に対する抗体に特異的に結合し、その第2のペプチドまたは単離ペプチド集団は、単一のアナプラズマの菌種由来の抗原に対する抗体に特異的に結合する。その第1のペプチドまたは第1の集団内の1つ以上のペプチドを含む第1の抗体・ペプチド複合体の形成と、その第2のペプチドまたは第2の集団内の1つ以上のペプチドを含む第2の抗体・ペプチド複合体の形成を検出し、第1の抗体・ペプチド複合体と第2の抗体・ペプチド複合体の両方の形成によって、第2のペプチドまたは単離ペプチド集団が特異的に結合するアナプラズマの菌種に対象が感染していることが示される。
いくつかの実施形態では、第1のペプチドまたは第1のペプチド集団は、A.ファゴサイトフィラム、A.プラティス、およびA.マージナーレ由来の抗原に対する抗体に特異的に結合する。特定の実施形態では、第1のペプチドまたは第1のペプチド集団は、A.ファゴサイトフィラムとA.プラティスの両方に由来する抗原に対する抗体に特異的に結合する。例えば、一実施形態では、第1のペプチドは、SEQ ID NO:3の配列を含む。別の実施形態では、第1のペプチド集団は、3種類以上のペプチドを含み、その集団内の各ペプチドは、SEQ ID NO:3の配列またはその断片を含む。このような実施形態では、第1のペプチド集団は、表3に列挙されている3個以上のペプチド(すなわち、SEQ ID NO:199〜350の配列を含むか、その配列からなる3個以上のペプチド)を含んでよい。
特定の実施形態では、第2のペプチドまたは第2のペプチド集団は、A.プラティス由来の抗原に対する抗体に特異的に結合する。例えば、一実施形態では、第2のペプチドは、SEQ ID NO:4の配列を含む。別の実施形態では、第2のペプチド集団は、3種類以上のペプチドを含み、その集団内の各ペプチドは、SEQ ID NO:4の配列またはその断片を含む。このような実施形態では、第1のペプチド集団は、表4に列挙されている3個以上のペプチド(すなわち、SEQ ID NO:351〜398の配列を含むか、その配列からなる3個以上のペプチド)を含んでよい。別の実施形態では、第2のペプチドまたは第2のペプチド集団は、SEQ ID NO:6〜8の配列を含んでよい。関連する実施形態では、第2のペプチド集団は、表6または7に列挙されている3種類以上のペプチド(すなわち、SEQ ID NO:407〜464の配列を含むか、またはその配列からなる3個以上のペプチド)を含む。
第2のペプチドまたは第2のペプチド集団が、A.プラティス由来の抗原に対する抗体に特異的に結合するような実施形態では、第1の抗体・ペプチド複合体と第2の抗体・ペプチド複合体の両方の形成によって、対象がA.プラティスに感染していることが示される。関連する実施形態では、第1の抗体・ペプチド複合体は形成されるが、第2の抗体・ペプチド複合体は形成されないことによって、対象がA.ファゴサイトフィラムに感染していることが示される。例えば、特定の実施形態では、第1の単離ペプチド集団は、SEQ ID NO:3によって定義され、第2の単離ペプチド集団は、SEQ ID NO:4によって定義され、第1の抗体・ペプチド複合体と第2の抗体・ペプチド複合体の両方の形成が検出され、それにより、対象がA.プラティスに感染していることが示される。別の実施形態では、第1の単離ペプチド集団は、SEQ ID NO:3によって定義され、第2の単離ペプチド集団は、SEQ ID NO:6〜8のいずれか1つによって定義され、第1の抗体・ペプチド複合体と第2の抗体・ペプチド複合体の両方の形成が検出され、それにより、対象がA.プラティスに感染していることが示される。いくつかの実施形態では、第1の単離ペプチド集団は、SEQ ID NO:3によって定義され、第2の単離ペプチド集団は、SEQ ID NO:4によって定義され、第1の抗体・ペプチド複合体は形成されるが、第2の抗体・ペプチド複合体は形成されないことが検出され、それにより、対象がA.ファゴサイトフィラムに感染していることが示される。別の実施形態では、第1の単離ペプチド集団は、SEQ ID NO:3によって定義され、第2の単離ペプチド集団は、SEQ ID NO:6〜8のいずれか1つによって定義され、第1の抗体・ペプチド複合体は形成されるが、第2の抗体・ペプチド複合体は形成されないことが検出され、それにより、対象がA.ファゴサイトフィラムに感染していることが示される。
代替的な実施形態では、第2のペプチドまたは第2のペプチド集団は、A.ファゴサイトフィラム由来の抗原に対する抗体に特異的に結合する。例えば、一実施形態では、第2のペプチドは、SEQ ID NO:1の配列を含む。別の実施形態では、第2のペプチド集団は、3種類以上のペプチドを含み、その集団内の各ペプチドは、SEQ ID NO:1の配列またはその断片を含む。このような実施形態では、第1のペプチド集団は、表1に列挙されている3個以上のペプチド(すなわち、SEQ ID NO:10〜117の配列を含むか、またはその配列からなる3個以上のペプチド)を含んでよい。別の実施形態では、第2のペプチドまたは第2のペプチド集団は、SEQ ID NO:2、5、または9の配列を含んでよい。関連する実施形態では、第2のペプチド集団は、表2、5、または8に列挙されている3種類以上のペプチド(すなわち、SEQ ID NO:118〜198、399〜406、または465−542の配列を含むか、またはその配列からなる3個以上のペプチド)を含む。
第2のペプチドまたは第2のペプチド集団が、A.ファゴサイトフィラム由来の抗原に対する抗体に特異的に結合するような実施形態では、第1の抗体・ペプチド複合体と第2の抗体・ペプチド複合体の両方の形成によって、対象がA.ファゴサイトフィラムに感染していることが示される。関連する実施形態では、第1の抗体・ペプチド複合体は形成されるが、第2の抗体・ペプチド複合体は形成されないことによって、対象がA.プラティスに感染していることが示される。例えば、特定の実施形態では、第1の単離ペプチド集団は、SEQ ID NO:3によって定義され、第2の単離ペプチド集団は、SEQ ID NO:1によって定義され、第1の抗体・ペプチド複合体と第2の抗体・ペプチド複合体の両方の形成が検出され、それにより、対象がA.ファゴサイトフィラムに感染していることが示される。別の実施形態では、第1の単離ペプチド集団は、SEQ ID NO:3によって定義され、第2の単離ペプチド集団は、SEQ ID NO:2、5、または9のいずれか1つによって定義され、第1の抗体・ペプチド複合体と第2の抗体・ペプチド複合体の両方の形成が検出され、それにより、対象がA.ファゴサイトフィラムに感染していることが示される。いくつかの実施形態では、第1の単離ペプチド集団は、SEQ ID NO:3によって定義され、第2の単離ペプチド集団は、SEQ ID NO:1によって定義され、第1の抗体・ペプチド複合体は形成されるが、第2の抗体・ペプチド複合体は形成されないことが検出され、それにより、対象がA.プラティスに感染していることが示される。別の実施形態では、第1の単離ペプチド集団は、SEQ ID NO:3によって定義され、第2の単離ペプチド集団は、SEQ ID NO:2、5、または9のいずれか1つによって定義され、第1の抗体・ペプチド複合体は形成されるが、第2の抗体・ペプチド複合体は形成されないことが検出され、それにより、対象がA.プラティスに感染していることが示される。
第1および第2の抗体・ペプチド複合体は、様々な方法を用いて検出でき、その方法としては、ELISAアッセイを行うこと、ラテラルフローアッセイを行うこと、凝集アッセイを行うこと、ウエスタンブロット、スロットブロット、もしくはドットブロットを行うこと、波長シフトアッセイを行うこと、間接蛍光抗体検査を行うこと、またはサンプルを分析もしくは遠心分離ローターにかけることが挙げられるが、これらに限らない。本発明の方法で用いるこのような方法と器具は、上記に詳細に説明されている。
別の実施形態では、対象が感染しているアナプラズマの菌種を同定する方法は、その対象から採ったサンプルを第1のペプチド集団と、単一のアナプラズマの菌種の細胞抽出物と接触させることであって、その第1の単離ペプチド集団が、複数のアナプラズマの菌種に由来する抗原に対する抗体に特異的に結合することと、その第1の集団内の1つ以上のペプチドを含む第1の抗体・ペプチド複合体の形成を検出することと、その細胞抽出物内の1つ以上の成分を含む抗体・細胞抽出物複合体の形成を検出することを含み、第1の抗体・ペプチド複合体と抗体・細胞抽出物複合体の両方の形成によって、その細胞抽出物を産生したアナプラズマの菌種に対象が感染していることが示される。いくつかの実施形態では、この細胞抽出物は、A.ファゴサイトフィラムに由来するものである。
細胞抽出物は、細胞の成分を含む。その抽出物は、細胞を(例えば界面活性剤とともに)溶解させて、不要の成分を除去する(例えば、遠心分離を用いて、膜断片、小胞、および核のような不溶物を除去する)ことによって作製できる。細胞抽出物は、全細胞溶解液であることも、部分的な細胞溶解液であることもできる。細胞抽出物は通常、大半が細胞質ゾルからなる。細胞抽出物を作製するための様々な方法は、当業者に周知である。細胞抽出物の作製には、市販のキットを利用できる。
キット
更に別の態様では、本発明は、本明細書に記載されている検出および診断アッセイで用いるキットを提供する。いくつかの実施形態では、このキットは、本発明の1つ以上のペプチドを含む。特定の実施形態では、このキットは、本発明のペプチド集団を含む。このペプチドは、SEQ ID NO:1、SEQ ID NO:2、SEQ ID NO:3、SEQ ID NO:4、SEQ ID NO:5、SEQ ID NO:6、SEQ ID NO:7、SEQ ID NO:8、SEQ ID NO:9、SEQ ID NO:543の配列、またはその断片を含むことができる。一実施形態では、このキットは、本発明のペプチド集団を2つ以上含む。例えば、一実施形態では、このキットは、SEQ ID NO:3によって定義される第1のペプチド集団と、SEQ ID NO:4によって定義される第2のペプチド集団を含む。特定の実施形態では、このペプチドは、固体支持体に結合または固定化されている。いくつかの実施形態では、このペプチドは、金属ナノ層(例えば、カドミウム、亜鉛、水銀、金、銀、銅、または白金ナノ層)を通じて、固体支持体に結合または固定化されている。特定の実施形態では、この固体支持体は、1つまたは複数のビーズ(例えば、コロイド粒子、または金属ナノ粒子、金属ナノプレート、もしくは金属ナノシェルのような金属ナノ物質)、ラテラルフロー免疫アッセイ用器具の流路、分析または遠心分離ローターの流路、管またはウェル(例えばプレートのウェル)、あるいはセンサー(例えば、電気化学センサー、光学センサー、またはオプトエレクトロニクスセンサー)である。
特定タイプのアッセイ用の試薬を本発明のキットに供給することもできる。したがって、本発明のキットは、ビーズ集団(例えば、凝集アッセイもしくはラテラルフローアッセイに適するもの)、またはプレート(例えば、ELISAアッセイに適するプレート)を含むことができる。別の実施形態では、本発明のキットは、ラテラルフロー免疫アッセイ用器具、分析もしくは遠心分離ローター、ウエスタンブロット、ドットブロット、スロットブロット、電気化学センサー、光学センサー、またはオプトエレクトロニクスセンサーのような器具を含む。そのビーズ集団、プレート、および器具は、免疫アッセイを行うに有用である。例えば、これらは、サンプルに由来する抗体と本発明のペプチドとを含む抗体・ペプチド複合体の形成を検出するのに有用であり得る。特定の実施形態では、本発明のペプチド、本発明の様々なペプチドの集団、または本発明のペプチド組成物は、このビーズ、プレート、または器具に結合または固定化されている。
加えて、本発明のキットは、様々な希釈剤および緩衝液、標識コンジュゲート、または特異的に結合した抗原もしくは抗体を検出するためのその他の作用剤(例えば標識試薬)、ならびにその他のシグナル生成試薬(酵素基質、補因子、および発色体など)を含むことができる。一実施形態では、本発明のキットは、本発明の1つ以上のペプチドのエピトープを認識する抗体に結合できる標識試薬を含む。例えば、いくつかの実施形態では、本発明のキットは、標識試薬として、検出可能な標識(例えば、金属ナノ粒子、金属ナノプレート、もしくは金属ナノシェルのような金属ナノ物質、金属ナノ層、フルオロフォア、量子ドット、着色ラテックス粒子、または酵素)にコンジュゲートしている抗ヒト、抗イヌ、または抗ネコIgGまたはIgM抗体を含む。別の実施形態では、本発明のキットは、標識試薬として、検出可能な標識(例えば、金属ナノ粒子、金属ナノプレート、金属ナノシェル、金属ナノ層のような金属ナノ物質、フルオロフォア、量子ドット、着色ラテックス粒子、または酵素)にコンジュゲートしているプロテインA、プロテインG、プロテインA/G融合タンパク質、プロテインL、またはこれらの組み合わせを含む。例示的なプロテインA/G融合タンパク質は、プロテインAの4つのFc結合ドメインと、プロテインGの2つのドメインが組み合わさったものである。例えば、Sikkema,J.W.D.,Amer.Biotech.Lab,7:42,1989、およびEliasson et al.,J.Biol.Chem.263,4323−4327,1988を参照されたい(これらの文献はいずれも、参照により、その全体が本明細書に援用される)。更に別の実施形態では、本発明のキットの標識試薬は、検出可能な標識(例えば、金属ナノ粒子、金属ナノプレート、金属ナノシェル、金属ナノ層のような金属ナノ物質、フルオロフォア、着色ラテックス粒子、または酵素)にコンジュゲートしている本発明の第2のペプチド集団である。この第2のペプチド集団は、第1のペプチド集団と同じであることも、異なることもでき、任意で固体支持体に結合または固定化されていてよい。
キットの他の構成要素は、当業者であれば容易に判断できる。このような構成要素としては、コーティング試薬、本発明のペプチドに特異的なポリクローナルまたはモノクローナル捕捉抗体、2つ以上の抗体のカクテル、基準物質としてのこれらの抗原の精製または半精製抽出物、モノクローナル抗体検出抗体、検出可能な標識にコンジュゲートしている抗マウス、抗イヌ、抗ネコ、抗ニワトリ、または抗ヒト抗体、色比較用の指標チャート、使い捨て手袋、除染の指示書、アプリケータースティックまたは容器、サンプル調製カップなどを挙げてよい。一実施形態では、キットは、ペプチド・抗体複合体を形成させる反応媒体を構築するのに適する緩衝液またはその他の試薬を含む。
このようなキットは、A.ファゴサイトフィラム、A.プラティス、またはA.マージナーレのような病原性アナプラズマの菌種への感染を診断するための利便的で効率的な方法を臨床実験室に提供する。したがって、特定の実施形態では、本発明のキットは、指示書を更に含む。例えば、特定の実施形態では、本発明のキットは、本発明のペプチドまたはペプチド集団を使用して、1つ以上のアナプラズマ抗原に対する抗体を検出するか、またはアナプラズマ病もしくは周期性血小板減少症を診断する方法を示す指示書を含む。特定の実施形態では、本発明のキットは、ビーズ集団、プレート、または器具(例えば、本発明のペプチドまたは本発明の様々なペプチドの集団を含むもの)を用いて、1つ以上のアナプラズマ抗原に対する抗体を検出するか、またはアナプラズマ病もしくは周期性血小板減少症を診断する方法を示す指示書を含む。
本発明のペプチド、本発明のペプチドを含む組成物および器具、本発明のキット、ならびに本発明の方法は、多くの利点をもたらす。例えば、アナプラズマ病または周期性血小板減少症の簡潔、安価、迅速、高感度、かつ正確な検出を可能にし、類似の症状を有する他の状態との血清交差反応性を回避する。これにより、正確な診断を可能にする。さらに、本発明の診断検査(例えば、ELISAアッセイ、ラテラルフロー免疫アッセイ、または凝集アッセイ)は、抗MSP2/p44もしくは抗OMP/p44抗体、またはアナプラズマの外面タンパク質に基づき、ワクチンに応答して産生されるその他の抗体を含む血清サンプルに有用である。
下記の実施例は、本発明の様々な態様を示している。当然ながら、これらの実施例は、本発明の特定の実施形態を示しているに過ぎず、本発明の範囲を限定するものではないことを理解されたい。
実施例1:ELISAアッセイ
標準的な合成手順を用いて2種類のペプチド集団を合成した。第1のペプチド集団(APL−ID1)内の各ペプチドは、SEQ ID NO:3の配列を含んでいた。第1のペプチド集団は、A.ファゴサイトフィラムとA.プラティスの両方によって惹起される抗体に特異的に結合する。第2のペプチド集団(APL−ID2)内の各ペプチドは、SEQ ID NO:4の配列を含んでいた。第2のペプチド集団は、主にA.プラティスによって惹起される抗体に特異的に結合する。
この2つの集団内の各ペプチドは、チオエーテルの化学反応を用いて担体タンパク質のウシ血清アルブミン(BSA)に別々に連結した。得られたBSA・ペプチドコンジュゲートを96ウェルELISAプレートで捕捉体として用いて、2つの別々のELISAアッセイを行った(1プレート当たりに1つのペプチド集団)。望ましくない非特異的結合を防ぐために、これらのプレートを、25mMのホウ酸緩衝液(pH9.5)に溶解した5%脱脂粉乳でブロックした。
A.ファゴサイトフィラムを感染させたダニ細胞培養液をイヌに接種して、イヌのA.ファゴサイトフィラムへの暴露を開始した。A.プラティス感染菌が寄生することが知られている動物から得た安定化血液(PCRと顕微鏡観察によって判断)を別個のイヌ群に接種して、A.プラティスへの感染を開始させた。接種した各イヌ群から採った血液サンプルを様々な接種後日数で回収した。
上記のELISAプレートを用いて、これらの血液サンプルから調製した血漿の、APL−ID1およびAPL−ID2ペプチドとの反応性を検査した。これらの血漿サンプルをブロッキング溶液で1:250〜1:1000に希釈し、2つのELISAプレートのそれぞれのブロックしたウェルに加えた。1時間インキュベートした後、マイクロウェルを洗浄することによって、反応しなかった物質を除去した。特異的に捕捉された抗ペプチドイヌIgGまたはIgMを、HRP標識プロテインAとの反応によって検出した。市販のTMB基質を用いてHRPをアッセイした。各ウェルの光学密度を650nmにてプレートリーダーで計測した。
A.プラティスに感染させたイヌ(15−13)およびA.ファゴサイトフィラムに感染させたイヌ(3−13)から得た血漿サンプルの、APL−ID1ペプチドとの反応性は、図5に示されており、APL−ID2ペプチドとの反応性は、図6に示されている。A.ファゴサイトフィラムに感染させたイヌ(イヌ3−13)から得たサンプルは、APL−ID1ペプチドとの有意な反応性を示したが、そのサンプルのAPL−ID2ペプチドとの反応性は、APL−ID1ペプチドとの反応性よりもかなり低かった。対照的に、A.プラティスに感染させたイヌ(イヌ15−13)から得たサンプルは、両方のペプチド集団に対して同程度の反応性を示した。これらの実験結果によって、SEQ ID NO:3(APL−ID1)およびSEQ ID NO:4(APL−ID2)によって定義されるペプチド集団は、アナプラズマ抗原に対する抗体の存在の検出において高い感度を有することが示されている。加えて、これらの実験結果によって、これらの2つのペプチド集団を用いて、アナプラズマの感染菌種を同定できることが示されている。APL−ID1ペプチドとの反応性検査結果は陽性であるが、APL−ID2ペプチドとの反応性検査結果は陽性ではないサンプルは、A.ファゴサイトフィラムに対して陽性である一方で、両方のペプチドとの反応性検査結果が陽性であるサンプルは、A.プラティスに対して陽性である。
実施例2:ラテラルフローアッセイ
アナプラズマ抗原に特異的な抗体の存在を検出するように、二抗原サンドイッチ形態のラテラルフロー免疫アッセイを構築した。SEQ ID NO:3(APL−ID1)、SEQ ID NO:6(APL−ID5.1)、またはSEQ ID NO:7(APL−ID6)の配列を有するペプチドを含むペプチド集団をBSAに連結し、得られた複合体を、検査コンジュゲート(金ナノ粒子で標識したペプチド)と捕捉体(器具のテストラインに固定化した)の両方として用いた。標識ペプチドコンジュゲートに加えたプロテインAおよびプロテインG・金コンジュゲート(増幅剤)によって、テストラインで生成されるシグナルを増強した。この器具は、図7に示されている。
この器具の操作は、図8に示されている。アッセイを行うために、抗凝固全血、血清、または血漿を1滴、器具のサンプルポートに適用する。血液分離パッドが、全血から血液細胞をろ過する。血漿(または血清)が動員され、コンジュゲートパッド上に存在する検査コンジュゲートに特異的に結合し、形成されたいずれかの抗体・ペプチド複合体が、検査領域とコントロール領域を含むニトロセルロース膜に移動する。サンプル適用後に、チェイス緩衝液を適用すると、遊離の検査コンジュゲートと結合した検査コンジュゲートがニトロセルロース膜を通じて、上流の吸収パッドの方に移動する。標識ペプチド・抗体複合体がテストラインに移動し、このテストラインで、固定化されたペプチドが、その抗体の第2の結合部位を介して、標識ペプチド・抗体複合体を捕捉する。コンジュゲート混合物中のプロテインA・金コンジュゲートおよびプロテインG・金コンジュゲートが、捕捉された抗体に結合して、検出シグナルを増幅する。検査部位における1本の赤いラインの出現と、コントロール部位における第2の赤いラインの出現によって、アナプラズマ菌種(例えば、ファゴサイトフィラムまたはプラティス)に対する抗体がサンプル中に存在することが示される。コントロール部位のみに赤いラインが現れることにより、全てのアナプラズマ菌種に対する抗体がサンプル中に存在しないことが示される。(i)テストラインにおけるシグナルが現れるが、コントロールラインにおけるシグナルが存在しない場合、または(ii)コントロールラインでもテストラインでもシグナルが観察されない場合には、その検査は、無効とみなす。
間接免疫蛍光アッセイ、IDEXX SNAP 4DX Plus(商標)、およびELISAによって、同じペプチド混合物を用いて測定した場合に、アナプラズマ菌種に対して陽性であった95個のイヌ血漿サンプルをこのラテラルフロー器具で検査した。加えて、同じ方法によって、アナプラズマ菌種に対して陰性であると判断された51個のイヌ血漿サンプルも評価した。各サンプルに対して、上記の器具で2回検査を行った。各検査は、異なる作業者が行った。検査期間の最後に、作業者は、各検査を陽性または陰性として記録した。加えて、各検査のスキャン画像を入手し、ImageJの方法によって分析した。両方の作業者がその判断について同意した検査は、同じ判断(陽性/陰性)として記録した。作業者が同意しなかった場合には、3人目の作業者が3回目の検査を行い、そのサンプルの最終結果(陽性/陰性)とみなした。これらの結果は、下記の表9にまとめられている。ラテラルフローアッセイの感度は97.9%、特異度は90.2%であった。この実施例によって、SEQ ID NO:3、SEQ ID NO:6、またはSEQ ID NO:7の配列を有するペプチドを含むペプチド集団が、ラテラルフローアッセイ形態で用いたときに、アナプラズマ抗原に対する抗体を有効に検出できることが証明されている。
(表9)アナプラズマに対して陽性および陰性であることが知られているサンプルのラテラルフローアッセイ結果
Figure 2017505436
実施例3:間接蛍光抗体アッセイ
間接蛍光抗体検査は、1つ以上の本発明のペプチドをコートしたラテックスビーズを用いて構築する。特定の実施形態では、SEQ ID NO:3(APL−ID1)、SEQ ID NO:4(APL−ID2)、および/またはSEQ ID NO:6(APL−ID5.1)によって定義されるペプチドを用いる。本発明のペプチドは、チオエーテルの化学反応を用いて、マレイミドで誘導体化したラテックスビーズの上にコーティングする。あるいは、本発明のペプチドは、チオエーテルまたは類似の化学反応を介して、BSAにコンジュゲートしていてよく、ラテックスビーズに受動的に吸収される。続いて、既知の技法を用いて、このようなビーズ集団をガラススライドに固定化する。
アッセイを行うには、ラテックスビーズをコートしたガラススライドに、抗アナプラズマ抗体を有している疑いのあるイヌから採った血清または血漿(好適な緩衝液で適切に希釈したもの)を1滴、適用する。好適なインキュベーション時間の経過後、反応しなかった物質を洗い流し、蛍光標識した抗イヌIgG(またはIgM)を1滴、適用し、そのスライドを更なる期間インキュベートする。最終調製物を蛍光顕微鏡で観察して、蛍光タグ化ラテックスビーズを測定する。検査血清/血漿を陽性または陰性と判断する際は、適切なコントロールとの比較に基づく。蛍光標識の代わりに、酵素標識を用いてもよく、その場合には、可視化工程では、酵素基質を用いる。例えば、アルカリホスファターゼで標識した抗イヌIgG/IgMは、スライドをBCIP−ニトロBT基質に暴露することによって可視化できる。標識した抗イヌIgGおよび抗イヌIgMの代わりに、標識したプロテインA、プロテインG、またはプロテインA/G融合体を用いて、ペプチド被覆ビーズに結合した抗体を検出できる。
実施例4:未知のサンプルにおける、イヌに感染したアナプラズマ菌種の同定
この実施例では、本発明のペプチド集団とアナプラズマ細胞抽出物を用いて、イヌに感染したアナプラズマ菌種の同定がうまくいくことが証明されている。
いずれも、IDEXX SNAP 4DX Plus(商標)アッセイを用いて検査して目視確認によってアナプラズマ感染症に対して陽性であると判断された41個のイヌ血漿サンプルを、実施例1で説明したものと同様のELISAアッセイで検査した。3つの96ウェルELISAプレートを各種ペプチドまたは細胞抽出物(Sigma−Aldrichの市販のキットを用いて調製)で室温にて1時間コートした。プレート1は、APL−ID1(SEQ ID NO:3、終濃度7μg/mL)、APL−ID5.1(SEQ ID NO:6、終濃度7μg/mL)、およびAPL−ID6(SEQ ID NO:7、終濃度7μg/mL)という3つのペプチド集団の混合物100μL/ウェルでコートした。プレート2は、APL−ID5.1(SEQ ID NO:6、終濃度7μg/mL)、およびAPL−ID6(SEQ ID NO:7、終濃度7μg/mL)という2つのペプチド集団の混合物100μL/ウェルでコートした。プレート3は、A.ファゴサイトフィラム全細胞溶解液(終濃度5μg/mL)100μL/ウェルでコートした。プレート1のペプチド混合物は、A.ファゴサイトフィラムとA.プラティスの両方によって惹起される抗体に特異的に結合する。プレート2のペプチド混合物は、主にA.プラティスによって惹起される抗体に特異的に結合する。プレート3の全細胞溶解液は、主にA.ファゴサイトフィラムによって惹起される抗体に特異的に結合する。続いて、プレートを洗浄した。
続いて、望ましくない非特異的結合を防ぐために、250mMのホウ酸緩衝液(pH9.5)に溶解させた7%脱脂粉乳300μL/ウェルでプレートを室温で1時間ブロックした。そのプレートを再度洗浄した。
アナプラズマ感染症であるか、またはアナプラズマ感染症でないイヌの血漿サンプル(「未知のサンプル」)を7%乳で1/100に希釈し、各サンプルを100μL/ウェル、このELISAプレートに加え、室温で1時間インキュベートした。そのプレートを再度洗浄した。
続いて、プレートをプロテインA‐HRPコンジュゲート(1:1000希釈液)100μL/ウェルで室温にて1時間インキュベートした。そのプレートを再度洗浄し、基質(TMB)を100μL/ウェル加え、室温で10分間インキュベートした。全てのサンプルのOD測定を行い、検量線と比較した。プレート1とプレート2(2つの「ペプチド」プレート)では、プールした陽性サンプルの段階希釈液を用いて、検量線を作製した。プレート3(溶解液プレート)では、陰性サンプルと、実験によってA.ファゴサイトフィラムに感染させたイヌ(「3−13」)から採ったイヌサンプルを用いて、2点検量線を作成した。
ペプチド・細胞抽出物ELISAを用いたこれらのサンプルの菌種同定結果は、SNAP検査と間接免疫蛍光アッセイ(IFA)の結果とともに、表10に示されている。SNAPおよびIFA検査のいずれも、アナプラズマを属レベルで検出したに過ぎず、アナプラズマの菌種を割り出すのには用いることはできなかった。
(表10)未知のサンプルにおけるアナプラズマ菌種の同定
Figure 2017505436
:コンボスコアは、プレート1の未知のサンプルのOD測定値を、同じ条件で分析した既知の陽性サンプルで作った段階希釈キャリブレーターのOD測定値によって作成した検量線と比較することによって計算した(ペプチド集団APL−ID1、APL−ID5.1、およびAPL−ID6を用いた)。
:platysスコアは、プレート2の未知のサンプルのOD測定値を、同じ条件で分析した既知の陽性サンプルで作った段階希釈キャリブレーターのOD測定値によって作成した検量線と比較することによって計算した(ペプチド集団APL−ID5.1およびAPL−ID6を用いた)。
:phago WCLスコアは、プレート3の未知のサンプルのOD測定値を、健常なイヌの血漿サンプル(ネガティブコントロール)の結果と、A.ファゴサイトフィラムに実験によって感染させた3−13のイヌの血漿サンプルの結果であって、同じ条件で分析した結果から構成した2点検量線と比較することによって計算した(A.ファゴサイトフィラム全細胞溶解液を用いた)。
:コンボスコア、platysスコア、およびphago WCLスコアを用いて、未知のサンプルにおいて、イヌが感染しているアナプラズマの菌種を同定:コンボスコアが9以下のサンプルは、アナプラズマ感染症に対して陰性である(「NEG」)と判断する。コンボスコアが9を越えるサンプルは、アナプラズマ感染症に対して陽性であると判断し、感染しているアナプラズマの菌種は、platysスコアをphago WCLスコアと比較することによって割り当てる。すなわち、platysスコアの方がphago WCLスコアよりも高いサンプルは、A.プラティス感染症に対して陽性であると判断し(「platys」)、platysスコアの方がphago WCLスコアよりも低いサンプルは、A.ファゴサイトフィラム感染症に対して陽性である(「phago」)と判断する。サンプルのplatysスコアがphago WCLスコアと同じであり、そのコンボスコアが9を超える場合には、そのサンプルは、アナプラズマ感染症に対して陽性であり、菌種は不明と判断する。
:IDEXX SNAP 4DX Plus(商標)アッセイは、メーカーの指示書に従って行った。SNAPカセットの画像のデンシトメトリー分析を通じて、割合(%)を計算した。この割合は、「(検査サンプルの密度)/(検査サンプルの密度+ポジティブコントロールの密度)」である。
:IFAアッセイは、アナプラズマに対する抗体の検出にA.ファゴサイトフィラム細胞を用いる市販のキットによって行った。IFAタイターは、血漿サンプルを段階希釈し、固定化されているA.ファゴサイトフィラム細胞で各希釈液を検査することによって割り出した。
この実施例の結果によって、本発明のペプチド集団と細胞抽出物を用いて、対象が感染しているアナプラズマ菌種をうまく同定できることが証明されている。加えて、この実施例では、A.ファゴサイトフィラムに感染したイヌ3−13から採ったポジティブコントロールサンプルを正確に同定した(データは不記載)。
参照により援用されている文書におけるいずれかの定義が、本明細書に示されている定義と矛盾する範囲においては、本明細書に示されている定義に従う。本発明の好ましい実施形態を参照しながら本発明について説明してきたが、本発明の趣旨から逸脱しなければ、当業者には明らかであるような様々な変更および修正を行うことができると理解されたい。したがって、本発明は、下記の特許請求の範囲によってのみ限定される。
本明細書で引用した全ての特許、特許出願、および文献の開示内容は、特許請求の範囲、図および/または図面を含め、参照によりその全体が本明細書に援用される。

Claims (38)

  1. 単離ペプチドの集団を含む組成物であって、該集団が3種類以上のペプチドを含み、該集団内の各ペプチドが、
    (i)Abaxis ID2(SEQ ID NO:1)の配列もしくはその断片であって、該配列中、Xが、I、P、もしくはHからなる群から選択したアミノ酸であり、X17が、I、W、もしくはYからなる群から選択したアミノ酸であり、X21が、R、D、もしくはNからなる群から選択したアミノ酸であり、X28が、EもしくはNからなる群から選択したアミノ酸であり、X31が、LもしくはVからなる群から選択したアミノ酸である、前記配列もしくはその断片、
    (ii)Abaxis ID3(SEQ ID NO:2)の配列もしくはその断片であって、該配列中、Xが、L、V、もしくはAからなる群から選択したアミノ酸であり、Xが、K、N、もしくはQからなる群から選択したアミノ酸であり、X11が、R、D、もしくはNからなる群から選択したアミノ酸であり、X15が、E、N、もしくはQからなる群から選択したアミノ酸である、前記配列もしくはその断片、
    (iii)APL−ID1(SEQ ID NO:3)の配列もしくはその断片であって、該配列中、Xが、VもしくはAからなる群から選択したアミノ酸であり、Xが、G、I、もしくはHからなる群から選択したアミノ酸であり、X11が、E、N、もしくはQからなる群から選択したアミノ酸であり、X18が、DもしくはNからなる群から選択したアミノ酸であり、X21が、R、D、もしくはNからなる群から選択したアミノ酸であり、X25が、Q、D、もしくはEからなる群から選択したアミノ酸であり、X28が、EもしくはNからなる群から選択したアミノ酸であり、X31が、LもしくはVからなる群から選択したアミノ酸であり、X45が、KもしくはQからなる群から選択したアミノ酸であり、X48が、FもしくはVからなる群から選択したアミノ酸であり、X51が、DもしくはNからなる群から選択したアミノ酸であり、X54が、EもしくはQからなる群から選択したアミノ酸であり、X57が、SもしくはQからなる群から選択したアミノ酸であり、X60が、FもしくはWからなる群から選択したアミノ酸であり、X63が、IもしくはVからなる群から選択したアミノ酸であり、X66が、QもしくはDからなる群から選択したアミノ酸である、前記配列もしくはその断片、
    (iv)APL−ID2(SEQ ID NO:4)の配列もしくはその断片であって、該配列中、Xが、KもしくはQからなる群から選択したアミノ酸であり、Xが、FもしくはVからなる群から選択したアミノ酸であり、X12が、DもしくはNからなる群から選択したアミノ酸であり、X15が、EもしくはQからなる群から選択したアミノ酸であり、X18が、SもしくはQからなる群から選択したアミノ酸であり、X21が、FもしくはWからなる群から選択したアミノ酸であり、X24が、IもしくはVからなる群から選択したアミノ酸であり、X27が、QもしくはDからなる群から選択したアミノ酸である、前記配列もしくはその断片、
    (v)APL−ID3(SEQ ID NO:5)の配列もしくはその断片であって、該配列中、Xが、IもしくはVからなる群から選択したアミノ酸であり、X10が、SもしくはYからなる群から選択したアミノ酸であり、X23が、EもしくはNからなる群から選択したアミノ酸である、前記配列もしくはその断片、
    (vi)APL−ID5.1(SEQ ID NO:6)の配列もしくはその断片、
    (vii)APL−ID6(SEQ ID NO:7)の配列もしくはその断片であって、該配列中、Xが、SもしくはQからなる群から選択したアミノ酸であり、Xが、FもしくはYからなる群から選択したアミノ酸であり、X13が、RもしくはHからなる群から選択したアミノ酸であり、X16が、WもしくはYからなる群から選択したアミノ酸であり、X18が、SもしくはQからなる群から選択したアミノ酸であり、X22が、KもしくはHからなる群から選択したアミノ酸であり、X27が、NもしくはDからなる群から選択したアミノ酸である、前記配列もしくはその断片、
    (viii)APL−ID7(SEQ ID NO:8)の配列もしくはその断片であって、該配列中、X10が、V、L、もしくはIからなる群から選択したアミノ酸であり、X11が、AもしくはLからなる群から選択したアミノ酸である、前記配列もしくはその断片、または
    (ix)APID2−1(SEQ ID NO:9)の配列もしくはその断片であって、該配列中、Xが、VもしくはAからなる群から選択したアミノ酸であり、Xが、G、I、もしくはHからなる群から選択したアミノ酸であり、X11が、E、N、もしくはQからなる群から選択したアミノ酸であり、X21が、R、D、もしくはNからなる群から選択したアミノ酸であり、X25が、Q、D、もしくはEからなる群から選択したアミノ酸であり、X28が、EもしくはNからなる群から選択したアミノ酸であり、X31が、LもしくはVからなる群から選択したアミノ酸である、前記配列もしくはその断片、
    を含む、前記組成物。
  2. 前記ペプチドの1つまたは複数がリガンドにコンジュゲートしている、請求項1に記載の組成物。
  3. 前記ペプチドの1つまたは複数が、ビオチン、アビジン、ストレプトアビジン、ニュートラアビジン、血清アルブミン、キーホールリンペットヘモシアニン(KLH)、酵素、または金属ナノ物質にコンジュゲートしている、請求項1〜2のいずれか一項に記載の組成物。
  4. 前記ペプチド集団が、任意で金属ナノ層を通じて、固体支持体に固定化されている、請求項1〜3のいずれか一項に記載の組成物。
  5. 前記固体支持体が、複数のビーズ、ラテラルフロー免疫アッセイ用器具の流路、マイクロタイタープレートのウェル、またはローターの流路である、請求項4に記載の組成物。
  6. 前記断片が、少なくとも15、20、25、30、35、40、45、50、55、または60アミノ酸長である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の組成物。
  7. アナプラズマ菌種、エーリキア菌種、および/またはボレリア菌種に由来する1つまたは複数の抗原ペプチドを更に含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載の組成物。
  8. 請求項1に記載のペプチド集団を少なくとも2種類含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載の組成物。
  9. 前記ペプチド集団の少なくとも1つがSEQ ID NO:3によって定義される、請求項8に記載の組成物。
  10. SEQ ID NO:7によって定義される第2の単離ペプチド集団を更に含む、請求項9に記載の組成物。
  11. 前記組成物が第3の単離ペプチド集団を更に含み、その各ペプチドがSEQ ID NO:6の配列を含む、請求項10に記載の組成物。
  12. 前記組成物が、第2の単離ペプチド集団を更に含み、その各ペプチドがSEQ ID NO:6の配列を含む、請求項9に記載の組成物。
  13. サンプルにおける、アナプラズマ抗原のエピトープに対する抗体の検出方法であって、
    サンプルを請求項1〜12のいずれか一項に記載の組成物と接触させる工程と、
    該組成物中の1つまたは複数のペプチドを含む抗体・ペプチド複合体の形成を検出する工程とを含み、該複合体の形成によって、アナプラズマ抗原のエピトープに対する抗体が前記サンプル中に存在することが示される、前記方法。
  14. 前記アナプラズマ抗原が、アナプラズマ・ファゴサイトフィラム(Anaplasma phagocytophilum)、アナプラズマ・プラティス(Anaplasma platys)、またはアナプラズマ・マージナーレ(Anaplasma marginale)に由来する、請求項13に記載の方法。
  15. 単離ペプチドの前記組成物が、任意で金属ナノ層を通じて、固体支持体に固定化されている、請求項13〜14のいずれか一項に記載の方法。
  16. 前記固体支持体が、複数のビーズ、ラテラルフローアッセイ用器具の流路、マイクロタイタープレートのウェル、またはローターの流路である、請求項15に記載の方法。
  17. 前記検出工程が、(i)ELISAアッセイを行うこと、(ii)ラテラルフローアッセイを行うこと、(iii)凝集アッセイを行うこと、(iv)ウエスタンブロット、スロットブロット、もしくはドットブロットを行うこと、(v)波長シフトアッセイを行うこと、(vi)間接蛍光抗体検査を行うこと、または(vii)前記サンプルを分析もしくは遠心分離ローターにかけることを含む、請求項13〜16のいずれか一項に記載の方法。
  18. 前記サンプルが、ヒト、イヌ、またはネコの対象から採ったものである、請求項13〜17のいずれか一項に記載の方法。
  19. 前記サンプルが、血液、血清、血漿、脳脊髄液、組織抽出液、尿、または唾液サンプルである、請求項13〜18のいずれか一項に記載の方法。
  20. 対象におけるアナプラズマ病の診断方法であって、
    対象から採ったサンプルを、請求項1〜12のいずれか一項に記載の組成物と接触させる工程と、
    該組成物中の1つまたは複数のペプチドを含む抗体・ペプチド複合体の形成を検出する工程と、
    を含み、
    該複合体の形成によって、前記対象がアナプラズマ病であることが示される、前記方法。
  21. 前記対象がヒト、イヌ、またはネコである、請求項20に記載の方法。
  22. 請求項1〜12のいずれか一項に記載の組成物と、該組成物中の1つまたは複数のペプチドのエピトープを認識する抗体に結合できる標識試薬とを含むキット。
  23. 前記組成物中の前記ペプチドが、任意で金属ナノ層を通じて、固体支持体に結合または固定化されている、請求項22に記載のキット。
  24. 前記標識試薬が、検出可能な標識にコンジュゲートしている抗ヒト、抗イヌ、または抗ネコIgGまたはIgM抗体である、請求項22に記載のキット。
  25. 前記検出可能な標識が、酵素、金属ナノ粒子、金属ナノシェル、金属ナノ層、フルオロフォア、または着色ラテックス粒子である、請求項24に記載のキット。
  26. 前記標識試薬が、検出可能な標識にコンジュゲートしているプロテインA、プロテインG、および/またはプロテインA/G融合タンパク質である、請求項22に記載のキット。
  27. 前記検出可能な標識が、酵素、金属ナノ粒子、金属ナノシェル、金属ナノ層、フルオロフォア、または着色ラテックス粒子である、請求項26に記載のキット。
  28. 対象が感染しているアナプラズマの菌種の同定方法であって、
    (a)対象から採ったサンプルを第1の単離ペプチド集団と第2の単離ペプチド集団とに接触させる工程であって、第1の単離ペプチド集団が、複数のアナプラズマの菌種に由来する抗原に対する抗体に特異的に結合し、第2の単離ペプチド集団が、単一のアナプラズマの菌種に由来する抗原に対する抗体に特異的に結合する、工程と、
    (b)第1の集団中の1つまたは複数のペプチドを含む第1の抗体・ペプチド複合体の形成を検出する工程と、
    (c)第2の集団中の1つまたは複数のペプチドを含む第2の抗体・ペプチド複合体形成を検出する工程とを含み、第1の抗体・ペプチド複合体と第2の抗体・ペプチド複合体の両方の形成によって、第2の単離ペプチド集団が特異的に結合する前記アナプラズマの菌種に前記対象が感染していることが示される、前記方法。
  29. 第1の単離ペプチド集団が、A.ファゴサイトフィラムおよびA.プラティスに由来する抗原に対する抗体に特異的に結合する、請求項28に記載の方法。
  30. 第1の単離ペプチド集団がSEQ ID NO:3によって定義される、請求項29に記載の方法。
  31. 第2の単離ペプチド集団が、A.プラティスに由来する抗原に対する抗体に特異的に結合する、請求項28に記載の方法。
  32. 第2の単離ペプチド集団がSEQ ID NO:4によって定義される、請求項31に記載の方法。
  33. 第1の単離ペプチド集団がSEQ ID NO:3によって定義され、第2の単離ペプチド集団がSEQ ID NO:4によって定義され、第1の抗体・ペプチド複合体と第2の抗体・ペプチド複合体の両方の形成によって、前記対象がA.プラティスに感染していることが示される、請求項28〜32のいずれか一項に記載の方法。
  34. 第1の単離ペプチド集団がSEQ ID NO:3によって定義され、第2の単離ペプチド集団がSEQ ID NO:4によって定義され、第1の抗体・ペプチド複合体は形成されるが、第2の抗体・ペプチド複合体は形成されないことによって、前記対象がA.ファゴサイトフィラムに感染していることが示される、請求項28〜32のいずれか一項に記載の方法。
  35. 対象が感染しているアナプラズマの菌種の同定方法であって、
    (a)対象から採ったサンプルを、第1の単離ペプチド集団と、単一のアナプラズマ菌種の細胞抽出物とに接触させる工程であって、第1の単離ペプチド集団が、複数のアナプラズマの菌種に由来する抗原に対する抗体に特異的に結合する、工程と、
    (b)前記第1の集団中の1つまたは複数のペプチドを含む第1の抗体・ペプチド複合体の形成を検出する工程と、
    (c)前記細胞抽出物中の1つまたは複数の成分を含む抗体・細胞抽出物複合体の形成を検出する工程とを含み、第1の抗体・ペプチド複合体と該抗体・細胞抽出物複合体の両方の形成によって、該細胞抽出物を産生したアナプラズマの菌種に前記対象が感染していることが示される、前記方法。
  36. 第1の単離ペプチド集団が、A.ファゴサイトフィラムとA.プラティスに由来する抗原に対する抗体に特異的に結合する、請求項35に記載の方法。
  37. 第1の単離ペプチド集団がSEQ ID NO:3によって定義される、請求項36に記載の方法。
  38. 前記細胞抽出物がA.ファゴサイトフィラムに由来するものである、請求項35〜37のいずれか一項に記載の方法。
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