JP2017514659A - 被験者の網膜を撮像する光干渉断層法撮像装置 - Google Patents

被験者の網膜を撮像する光干渉断層法撮像装置 Download PDF

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Abstract

被験者の網膜を撮像する光干渉断層法撮像装置(1)であって、平面的な接触面(11)を有する基部(10)と、被験者の網膜をスキャンするためのサンプルビームを提供する光学ユニット(30)と、被験者の頭部によって接触される頭部支持体(80)とを備え、頭部支持体(80)は、被験者の目に進入するサンプルビームの進入位置を規定する。進入位置におけるサンプルビームと、基部(10)の平面的な接触面(11)との間の角度は、50〜90°である。この配列は、頭部がOCT光学系に対して安定した十分に規定された位置に静止することを保証する。頭部の移動、特にOCT装置のスキャン時間中の移動による撮像プロセスに対する不都合な効果のリスクがかなり減じられる。さらに、装置は、コンパクトな形状因子をとってもよい。

Description

本発明は、被験者の網膜を撮像する光干渉断層法撮像装置であって、平面的な接触面を有する基部と、被験者の網膜をスキャンするためのサンプルビームを提供する光学ユニットと、被験者の頭部によって接触される頭部支持体とを備え、頭部支持体は、被験者の目に進入するサンプルビームの進入位置を規定する、光干渉断層法撮像装置に関する。
加齢に伴う黄斑変性(AMD)および特に血管新生AMD(nAMD)は、先進国における50歳を超えた人々の失明の主な原因である。血管透過性が増大すると、網膜内または網膜の下側における異常な液体収集につながり、これが、黄斑の中心を巻き込んだときに視覚的機能不全を生じる。これは、明瞭度の急速な低下、色素上皮の損傷および永久視覚喪失または失明につながる。
しかしながら、ラニビズマブ(商品名ルセンティス、ノバルティス、スイス国バーゼル)を含む血管新生阻害薬の硝子体内注射が、nAMDの経過を著しく改善することが示されている。硝子体内注射の負担を軽減し、危険度/有益性プロフィルを最適化するために、nAMDフィーチャの進行を、光干渉断層法(OCT)によって非侵襲的に監視することができる。顕著なnAMDフィーチャは、網膜構造の厚さの増大を含む。このような増大は、異なる時点に得られた網膜の同じ領域の2つのOCT画像を視覚的に比較したときに特定することができ、時間の間隔は数日から数ヶ月である。
例えば、ラニビズマブによって治療される患者は、通常、毎月OCT検査を受ける。nAMDフィーチャに著しい成長が観察されると、治療の決定が指示される。患者は、その日、1ヶ月後および2ヶ月後にラニビズマブ注射を受ける(治療フェーズ)。nAMDフィーチャが全く減少していないときは、再治療を1ヶ月後に指示することができる。さもなければ、患者は、その日に注射を受けるのではなく、定期的に指示された維持注射を受ける(維持フェーズ)。
OCT獲得のために、通常、精密で、それに対応して高価な最新型のOCT装置が使用される。OCT装置は、診療所または病院の専門部署に設置されている。装置は、熟練した人員によって操作される。これは、監視される患者が、OCTが獲得されなければならないたびに診療所または病院の専門部署を訪問する必要があることを意味する。これは、患者に大きな負担を課す。さらに、OCT獲得の頻度(1ヶ月など)は、すでに、一方ではnAMDの発達の綿密な監視と、他方では費用および患者への負担との一種の妥協点である。
これらの問題は、OCT画像獲得装置が患者のより近くに配置されている場合、特に、監視される患者が自宅でOCT撮像装置にアクセスできる場合に、軽減することができる。これは、OCT装置がコンパクトで、比較的安価であり、ほとんど誰によって操作されてもよく、最も好ましくは患者自身によって操作されてもよい場合にのみ実現可能である。しかしながら、今日、このような装置は提供されていない。
本発明の課題は、安価で、コンパクトでかつ容易に使用することができる、冒頭に言及した技術分野に属するOCT撮像装置を提供することである。
本発明の解決手段は、請求項1の特徴によって明示されている。本発明によれば、進入位置におけるサンプルビームと、基部の平面的な接触面との間の角度は、50〜90°である。特に、この角度は60〜90°、とりわけこの角度は75〜85°である。
今日のOCT装置は、通常、患者が頭部を真っ直ぐに保持し、目の光軸がほぼ水平の向きを有する座位になることを必要とする。したがって、進入位置において、サンプルビームもほぼ水平である。OCT装置が、例えばトレーに位置決めされた、平面的な接触面を備える基部を有するならば、サンプルビームは接触面に対してほぼ平行になる。
平面的な接触面に対して、すなわち水平面に対して50〜90°、特に60〜90°、好適には75〜85°の角度を有するビームの本発明による向きは、OCT光学系に対して安定した十分に規定された位置に頭部が静止することを保証することが分かった。頭部の移動、特にOCT装置の走査時間中の移動による撮像プロセスに対する不都合な効果のリスクが、かなり減じられる。これは、頭部の重量のかなりの部分が頭部支持体に支持され、これにより頭部の位置を安定させることによる。さらに、この位置において、患者は、頸部に緊張がなく、リラックスしている。その結果、頭部の移動を全く生じないかまたはせいぜい極めて僅かに生じるだけであり、不自然な結果なしに網膜のOCT写真を撮影することができる。
さらに、本発明の構成は装置のサイズを減じることができる。特に、装置がテーブルトップ構成を有することが好ましく、すなわち、平面的な接触面(装置の下側外面である)がテーブルトップに接触しているときに、進入位置が、座った患者のための人間工学的位置を有することが好ましい。これは、基部の接触面と進入位置との間の距離が20〜50cmであるような場合である。目の光軸の水平の向きを必要とする装置と比較して、装置の高さが約15cm減じられる場合があり、これは、テーブルトップ装置の全高の約3分の1である。対応して、装置は、運搬することおよび詰め込むことがより容易であり、重量が減じられる場合がある。
光学ユニットは、ビーム形成および方向付け光学系、特に走査ユニットを含む。光学ユニットは、さらに、光源と、検出器と、検査される目の位置を追跡する手段と、OCTプロセスに必要なその他のエレメントとを含んでもよい。分光計は、光学ユニットの一部であるか、または遠隔に、例えば基部に配置されてもよい。
好適には、頭部支持体は、被験者の頭部の目の部分を収容する支持部分を有する。つまり、支持部分は、被験者の片目または両目の周囲の顔面領域によって接触されてもよい支持面を有する。これは、目の位置ができるだけ安定し、これにより、頭部の動きによる撮像プロセスへの不都合な効果が回避されることを保証する。支持部分はマスク状であってもよく、顔面の目の領域の形状にほぼ合致してもよい。
好適には、目の部分は、被験者の両目を包囲しており、光学ユニットは、頭部支持体に対する頭部の位置を変化させることなく被験者の両目を検査するように設計されている。そのために、光学ユニットの位置を基部に対して調節可能であってもよく、光学ユニットは、両目に到達することができる光学素子を有するか、または光学ユニットは2つの目のための別々の光学系を有する。
代替的にまたは付加的に、頭部支持体は、額、顎などの、頭部の他の領域に接触する1つまたは複数の支持部分を有する。
好適には、頭部支持体は、被験者の鼻骨に接触する鼻骨クリップを有する。鼻骨クリップは、鼻骨の両側に接触し、これにより、頭部支持体に対する頭部の位置を明確に規定する。好適には、鼻骨クリップは2つの脚部を有しており、各脚部が鼻骨の一方の側に接触する。目の領域における支持に関連して、鼻骨クリップは、被験者の頭部の安定した再現可能な位置決めを保証する。
有利には、鼻骨クリップは長手方向で調節可能である。この文脈において、「長手方向」とは、鼻梁に対してほぼ平行な方向をいい、被験者の頭部の矢状面に位置している。長手方向調節により、頭部支持体を被験者の頭部に対して最適な状態に調節することができる。
同様に、横軸を中心とする鼻骨クリップの向きが調節可能であることが好ましい。横とは、上記長手方向に対して垂直で、かつ被験者の頭部の矢状面に対して垂直な方向である。同様に、この調節可能性は、頭部に対する頭部支持体の適応を高め、これにより、OCT装置に対する頭部の正確な位置決めを保証する。
好適な実施の形態では、頭部支持体は、被験者の頭部の特定の解剖学的構造に適合するように形成された挿入体を有する。挿入体は、複数の方法で実現されてよい。例えば、
a)例えば注型技術またはCNC機械加工によって、被験者の頭部の支持される部分のインプリントに基づいて挿入体が製造されてもよい。
b)特にCNC機械加工によって、被験者の頭部の支持される部分の三次元画像に基づいて挿入体が製造されてもよい。
c)変形させられるとその形状をほぼ維持する延性材料から挿入体が形成されてもよい。
代替的に、頭部支持体は、このような挿入体を有するのではなく、所定の数の標準サイズで提供され、調節可能な鼻骨クリップおよび/またはその他の調節可能なエレメントによって頭部に適応させられてもよい。
好適な実施の形態では、頭部支持体は、固定された長手方向および横方向位置において基部に取り付けられているのに対し、光学ユニットは、基部に対して可動であり、少なくとも横方向で異なる進入位置がサンプルビームによって到達可能であるようになっている。すなわち、頭部支持体は堅く取り付けられており、1つの光学的配列によって被験者の両目が捕捉されてもよい。ユニットは、手動で移動させられてもよいが、少なくとも横方向で光学ユニットを正確に位置決めすることができる駆動モータを有することが好ましい。検査される目の選択に加え、光学ユニットの自由度は、検査される目に対する光学装置の調節の微調整を可能にする。光学ユニットは、1つのまたは複数の線形軸線に沿って、特に基部の平面的な接触面に対して平行な複数の軸線に沿って可動であってもよい。他の実施の形態では、光学ユニットは、1つのまたは複数の回転軸線を中心に回転可能であってもよい。線形軸線と回転軸線とが組み合わされてもよい。
頭部支持体は、光学ユニットを包囲するハウジングに取り付けられてもよい。代替的に、頭部支持体を支持するフレームが基部に取り付けられている。
固定位置における取付けにもかかわらず、水平な横方向軸線を中心とする頭部支持体の向きが調節可能であることが好ましい。これにより、装置に対する被験者の頭部の角度を変化させることができ、したがって、OCT測定のための人間工学的でかつ快適な位置決めを保証する。同様に、調節を行うための駆動モータを有することが好ましい。
好適には、基部に対する光学ユニットの高さを調節可能である。これにより、検査される目に対する光学ユニットの光学素子の位置決めを正確に調節することができる。
代替的にまたは付加的に、基部に対する頭部支持体の高さを調節可能である。光学的調節の他に、これは、装置の人間工学性をさらに高めることもできる。単純化された実施の形態では、基部は、装置全体の高さが調節可能であるように、高さを調節可能な台座を備えている。
好適な実施の形態では、光学ユニットは、被験者の検査される目の屈折異常にサンプルビームを適応させるための調節可能なコリメータレンズを有する。通常は望遠鏡レンズ系が調節される従来の解決法と比較して、これは、コンパクトなOCT装置における空間的状況を考慮した、よりコンパクトな配列につながる。コリメータレンズの調節は、僅かに収束または拡開するビームにつながり、したがって、近視または遠視などの状況に対する適切かつ単純な適応手段である。
調節可能なコリメータレンズの使用は、50〜90°の、進入位置におけるサンプルビームと平面的な接触面との間の角度を有するOCT装置に限定されるのではなく、その他のOCT装置に関連して採用されてもよい。
第1の実施の形態では、コリメータレンズの形状は調節可能である。対応するレンズは市場で提供されており、例えば、可変焦点液体レンズである。
第2の実施の形態では、ビーム軸線に沿ったコリメータレンズの位置を調節可能である。この位置の調節は、進入するビームの「不十分な」または「過剰な」視準につながり、したがって、僅かに集束または拡開するビームを有するという所望の結果につながる。調節は、外部からアクセス可能なねじによって行われてもよいし、または、コリメータレンズを移動させるためにリニアドライブまたは音声コイルシステムが使用されてもよい。
最も好適には、コリメータレンズは、光ファイバの出口に続いて配置されており、コリメータレンズと出口との間の距離が調節可能である。これは、信頼性があり、スペースを節約する、費用対効果の高い配列である。
その他の有利な実施の形態および特徴の組合せが、以下の詳細な説明および請求項の全体から得られる。
実施の形態を説明するために図面が用いられる。
本発明の1つの実施の形態によるOCT装置の関節式の図である。 OCT装置の正面図である。 OCT装置の側面図である。 y−z平面におけるOCT装置の断面図である。 x−z’平面におけるOCT装置の断面図である。 OCT装置の頭部支持体の平面図である。 頭部支持体の側面図である。 頭部支持体の後面図である。 中央鉛直平面における頭部支持体の断面図である。
図面において同じ構成部材には同じ参照符号が付されている。
図1は、本発明の1つの実施の形態によるOCT装置の統合された図を示している。図2は正面図、図3は、右側から見たOCT装置の側面図を示している。図4および図5は、OCT装置の断面図を示しており、図4は、図2に示されたy−z平面A−Aにおける断面図、図5は、後方から見た、図3に示されたx−z’平面B−Bにおける断面図を示している。簡略して概略を示すために、主光学ユニットを包囲するハウジングおよび分光計は図面では省略されている。
OCT装置1の主構成部材は、ベースプレート10と、ベースプレート10の上面に可動に取り付けられた光学ユニット30と、光学ユニット30の上方に配置された頭部支持体80である。
ベースプレート10は矩形であり、均一な厚さを有する。そのサイズは、約40×40cmである。ベースプレート10は、テーブルトップなどの平らな面に配置されるOCT装置1のための支持面である下面11と、光学ユニット30および頭部支持体80が取り付けられている上面12とを有する。図面では、頭部支持体80の取付け部は示されていない。しかしながら、原則的に、頭部支持体80は、光学ユニット30を包囲するハウジングの上端部に取り付けられてよい。
ベースプレート10の上面12には、光学ユニット30の台座31を支持する回転機構13が取り付けられている。回転機構13は、2つの水平の回転軸を中心として光学ユニット30を回転させることができる。これらの軸は、x方向およびy方向に沿って延びていて、両者は、ベースプレート10の下面および上面11,12に対して平行である。図1〜図3から分かるように、回転機構13は、y方向に延びた下側回転軸14を有し、光学ユニット30の軸z’とx軸との間の角度βを調節することができる。z’軸は、光学ユニット30によって放射されるサンプルビームの方向に対応する。下側回転軸14は、ベースプレート10の上面12と下側支持プレート15との間に配置されている。x方向、すなわち下側回転軸14に対して垂直に延びる上側回転軸16は、下側支持プレート15と上側支持プレート17との間に配置されている。これは、光学ユニット30のz’軸とy軸との間の角度αを調節することができる。光学ユニット30の台座31は、上側支持プレート17に固定して取り付けられている。
両回転軸14,16は、長手方向軸線を中心にして回転可能な、2つの隣接するエレメントを連結する軸を含む。回転角は、ばねに対抗するステップモータによって設定される。
光学ユニット30の台座31は、ほぼL字形であり、ベースプレート10に対して平行に延びた第1の脚部31aと、第1の脚部31aに接続された第2の脚部31bとを有している。第1の脚部31aおよび第2の脚部31bは、約82°の角度αを形成しており、以下で説明するように、上側回転軸16の位置に応じて、ベース10に対する測定ビームの軸線の角度を規定する。リニアガイド32は、第2の脚部31bの上端部に取り付けられている。リニアガイド32は、第2の脚部31bに対して平行に延びかつこの第2の脚部31bに回転方向で固定して接続された2つのねじ付きバー32a,32bを有する。ねじ付きバー32a,32bは、光学ユニット30の上側部分40に回転可能に取り付けられたねじ付きナットと協働する。モータ33は、第2の脚部31bの上面に取り付けられており、ねじ付きスピンドル33aを駆動する。このねじ付きスピンドル33aは、光学ユニット30の上側部分40に固定して取り付けられたねじ付きナット41と協働する(図4参照)。台座31に取り付けられたモータ33を使用して、z’軸に対する光学ユニット30の上側部分40の位置を調節することができる。
光学ユニット30の上側部分40は、OCT装置1の主光学素子を収容している。約835nm以上の波長を有するビームを発生するレーザ光源42は、ねじ付きナット41と、z’移動のためにモータ33によって駆動されるねじ付きスピンドル33aのためのガイドチャネルとの前方において、上側部分40の前方領域に収容されている。レーザ光源42の出口には、光ファイバが接続されている。ファイバは光結合器(図示せず)に通じており、この光結合器において、進入した光ビームは、測定ビームと基準ビームとに分割される。光結合器は、光学ユニット30の上側部分40の右側に配置されていてもよい。測定ビームは、別の光ファイバ43に入る。この別の光ファイバ43の一部はコイル状に巻かれて、上側部分40の側壁に取り付けられたコイルハウジング44に収容されており、コイル軸線は、y−z平面に位置していて、z’軸に対して垂直である。この配列により、測定ビームの偏光を制御することができる。光ファイバ43の出口は、コリメータレンズを有するコリメータ45に接続されている。図示の実施の形態では、コリメータレンズは単色光に適応されており、5.1mmの焦点長さを有する。光ファイバ43の端部とコリメータレンズとの間の距離は調節可能である。これにより、視準を調節することができ、特に、視準は、検査される目の遠視または近視をそれぞれ容易に補償するために、僅かに過剰に行われるかまたは僅かに不完全であるように選択されてもよい。
視準を合わされた光ビーム46は、光学ユニット30の上側部分40のV字形エレメント48の第1の脚部に配置されたミラー47によって反射される。次いで、光ビーム46は、V字形エレメント48の第2の脚部における4クワドラントMEMSミラー49に衝突する。MEMSミラー49は、±5°の走査角度を有し、x方向およびy方向で光ビーム46の方向を調節することができる。次いで、検査される目99の瞳孔に光ビーム46を投射するために、光ビーム46は、それぞれが2つのレンズを有する2つのレンズパッケージ51,52を含む望遠鏡50を通過する。図示の実施の形態では、全てのレンズは30mmの直径を有し、その有効焦点距離は、それぞれ100mm(第1のレンズパッケージ51の第1のレンズおよび第2のレンズパッケージ52の両方のレンズ)と、200mm(第1のレンズパッケージ51の第2のレンズ)である。ダイクロイックミラー53(ロングパス、760nm)を通過した後、集束した光ビーム46は進入位置において目99に進入する。
上記例においては、MEMSミラー49の中心と第1のレンズパッケージ51の第1のレンズとの間の距離は23mmであり、レンズパッケージ51,52の間の距離は75mmであり、第2のレンズパッケージ52とダイクロイックミラー53との間の距離は約25mmであり、ダイクロイックミラー53の中心と進入位置との間の距離は約43mmである。アルミニウムから形成されたプレート状のブロッキングエレメント54が望遠鏡50の領域において可動に取り付けられており、光路を遮断するために関連する駆動装置を作動させることによって挿入されるかまたは光路を開放するために同じ駆動装置によって後退させられてもよい。光路を遮断することにより、較正のために基準測定を行うことができる。
集束した光ビーム46の後方散乱光は、同じ光路を戻り、すなわちダイクロイックミラー53を通過し、MEMSミラー49およびミラー47によって反射され、再び光ファイバ43に入り、光結合器へ戻される。
上記光結合器において、別のコリメータ61に通じる別の光ファイバに基準ビームが入る。視準を合わされた基準ビーム62は、光学ユニット30の上側部分40の右側に配置された調節可能な基準アームユニット63に進入する。基準アームユニット63は、基準ビーム62に対して平行に延びるリニアガイド64を有する。リニアガイド64においてキャリッジ65が案内される。ガイド64に沿ったキャリッジ65の位置はリニアモータによって正確に調節可能である。キャリッジ65には、進入する光を180°偏光させるための2つのプリズム65a,65bが取り付けられている。第3のプリズム66は、基準アームユニット63に固定して取り付けられている。最後に、ミラー67も、基準アームユニット63に固定して取り付けられている。3つのプリズム65a,65b,66およびミラー67は、進入する基準ビーム62が、キャリッジ65の第1のプリズム65aと、基準アームユニット63に固定して取り付けられた第3のプリズム66と、キャリッジ65の第2のプリズム65bとによって偏光され、その後、ミラー67によって反射され、同じ光路において戻るように、配置されている。最後に、反射された基準ビームは、再びそれぞれの光ファイバに入り、光結合器へ戻される。基準ビームの総経路長さは、リニアガイド64に対するキャリッジ65の位置を調節することによって調節されてもよい。これにより、頭部の前後の動きと、ヘッドレストの公差とを補償することができる。特に、基準アームにおける所要の経路長さは約230mmであってもよく、調節範囲は約185〜280mmである。
光結合器において、反射された基準ビームおよび測定ビームの後方散乱光は、再結合され、別の光ファイバに入る。このファイバは、それ自体が公知の形式で信号を分析する分光計に通じている。適切な分光計が市場で入手可能であり、回転機構13に隣接して基部に取り付けられる。
光学ユニット30は、さらに、上側部分40に収容されたカメラ71と、ディスプレイ75と、関連する光学素子、すなわちレンズパッケージ76およびダイクロイックミラー72とを含む。ディスプレイ75に示される画像は、患者によって認知することができるようにレンズパッケージ76によって撮像される。画像は、実質的に影響されることなくダイクロイックミラー72(ショートパス、700nm)を通過し、ダイクロイックミラー53によって反射され、目99に入る。集束のために、ディスプレイ75の位置は、リニアガイド77に対してディスプレイ75の位置を設定するスピンドルを回転させる調節ねじ78によって、リニアガイド77に沿って調節されてもよい。
目99は、カメラ71によって撮像される。そのために、目は、ダイクロイックミラー53のフレームに配置されたLED光源(赤、750nm)によって照明される。目99の画像は、ダイクロイックミラー53,72によって反射され、カメラ71によって受け取られる。フィルタは、特にディスプレイ75から来る、目99によって反射された望ましくない画像成分を除去するために、カメラ71の入口に配置されてもよい。これらの構成要素は、調節、監視および追跡のためのものである。
OCT装置の頭部支持体80が図6〜図9に示されている。図6は平面図、図7は側面図、図8は後面図を示している。図9は、中央鉛直平面における頭部支持体80の断面図を示している。
頭部支持体80は、マスクセクション81と、マスクセクション81の4つの角領域に取り付けられた4つの取付けフランジ82.1,82.2,82.3および82.4と、マスクセクション81に取り付けられた鼻骨クリップ90とから構成されている。マスクセクション81は、2つの目を包囲する人間頭部の領域の典型的な形状に従って形作られた収容部83を特徴とする。様々なサイズの頭部を収容するために、所定の数の異なるサイズの頭部支持体80が提供されている。収容部83は、額および頬骨の上側部分のための支持を提供する。そのために、収容部83は、ほぼC字形であり、患者の鼻を収容するための下側セクタを除いて、約300°の角度にわたって延びている。
取付けフランジ82.1〜82.4はマスクセクション81の外側領域に取り付けられており、各フランジは、ハウジングまたは専用の支持構造への頭部支持体80の取付けのための固定開口を特徴とする。好適には、マスク80は、横方向回転軸を中心としたマスクの向きの調節を可能とするようにハウジングまたは支持構造に取り付けられている。
鼻骨クリップ90がマスクセクション81の下側部分に取り付けられている。鼻骨クリップ90は、その一方の端部によってマスクセクション81に取り付けられた中央部分91を有するのに対し、中央部分91の他方の端部にはブラケットピース92が取り付けられている。中央部分91はほぼ棒状であり、ブラケットピース92は、丸みを帯びた中央部分によって接続された、約30°の角度を形成している2つの脚部92a,92bを有する。
鼻骨クリップ90は調節可能である。第1に、中央部分91は、マスクセクション81に取り付けられており、中央部分91に対して垂直でかつ収容部83によって規定された支持平面に対してほぼ平行な回転軸93を中心に、回転可能である。中央部分91の後側部分、すなわち回転軸の背後に配置された開口94aと、マスクセクションの取付け箇所、すなわちマスクセクション81の別の開口94bに収容されたボルトとに、引張ばね(図示せず)が取り付けられている。鼻骨クリップ90の回転位置は、ねじ付きスリーブ95aが設けられた傾斜した開口95に収容されたねじ(図示せず)の位置によって制御される。ねじの先端は鼻骨クリップ90の中央部分91の後側部分に作用し、引張ばねに対抗し、これにより、鼻骨クリップ90の回転位置を設定する。
第2に、中央部分91の延びが調節可能である。そのために、中央部分91はベース部分91aを含み、このベース部分91aは、回転軸93と、引張ばねを取り付けるための開口94aと、さらに、中央部分91の前側部分91bを線形に案内する長手方向開口96とを有する。前側部分91bは、前側部分91bの後面に通じたねじ付き盲孔97を有する。ベース部分91aの長手方向開口96にねじ(図示せず)が挿入され、盲孔97のねじ山と相互作用する。別の引張ばね(図示せず)がねじと同軸に取り付けられており、長手方向開口96の後端部を包囲する肩部とねじ頭が接触することを保証する。これにより、前側部分91bの軸方向位置が、ねじの位置によって明確に規定される。
患者の両目の検査のために、光学ユニット30の向きは、回転機構13を使用して、事実上、下側回転軸14を中心に光学ユニットを回転させることによって調節される。調節は、それぞれの機構によって、他の回転角度を中心に、z’方向に沿って行われる。さらに、コリメータ45における視準は、それぞれの目の光学特性に適応させられている。
本発明は、上述の例に限定されない。特に、頭部支持体は、患者の頭部のための収容部を構成する挿入体によって補足されてもよい。挿入体は、別の材料、例えば弾性材料から形成されてもよいし、および/または特定の患者の頭部の特定の形状に応じて製造されてもよく、これにより、頭部支持体に対する頭部の正確な位置決めを保証する。後者の場合、鼻骨クリップなしに行うことが可能である場合がある。
基部に対して光学ユニットを移動させる機構は、異なるように具体化されてもよく、特に、2つの回転軸が、基部に対する光学ユニットの位置を調節することができる2つの線形軸線によって置き換えられてもよい。
要するに、本発明は、安価で、コンパクトで、かつ容易に使用されるOCT撮像装置を提供することに注目すべきである。

Claims (16)

  1. 被験者の網膜を撮像する光干渉断層法撮像装置であって、
    a)平面的な接触面を有する基部と、
    b)前記被験者の網膜を走査するためのサンプルビームを提供する光学ユニットと、
    c)前記被験者の頭部によって接触される頭部支持体であって、該頭部支持体は、前記被験者の目に進入するサンプルビームの進入位置を規定する、頭部支持体と、を備え、
    d)前記進入位置におけるサンプルビームと、前記基部の前記平面的な接触面との間の角度が、50〜90°であることを特徴とする、光干渉断層法撮像装置。
  2. 前記角度は、60〜90°である、請求項1記載の装置。
  3. 前記角度は、75〜85°である、請求項2記載の装置。
  4. テーブルトップ構成を有することによって、前記基部の前記接触面と前記進入位置との間の距離が、20〜50cmである、請求項1から3までのいずれか1項記載の装置。
  5. 前記頭部支持体は、前記被験者の頭部の目の部分を収容する支持部分を有する、請求項1から4までのいずれか1項記載の装置。
  6. 前記頭部支持体は、前記被験者の鼻骨に接触する鼻骨クリップを有する、請求項5記載の装置。
  7. 前記鼻骨クリップは、長手方向で調節可能である、請求項6記載の装置。
  8. 横方向軸線を中心とする前記鼻骨クリップの向きが調節可能である、請求項5または6記載の装置。
  9. 前記頭部支持体は、前記被験者の頭部の特定の解剖学的構造に適合するように形成された挿入体を有する、請求項5から8までのいずれか1項記載の装置。
  10. 前記頭部支持体は、固定された長手方向および横方向位置において前記基部に取り付けられているのに対し、前記光学ユニットは、前記基部に対して可動であり、少なくとも横方向で異なる進入位置が前記サンプルビームによって到達可能であるようになっている、請求項1から9までのいずれか1項記載の装置。
  11. 水平の横方向軸線を中心とする前記頭部支持体の向きが調節可能である、請求項10記載の装置。
  12. 前記基部に対する前記光学ユニットの高さが調節可能である、請求項10または11記載の装置。
  13. 前記光学ユニットは、前記被験者の検査される目の屈折異常に前記サンプルビームを適応させる調節可能なコリメータレンズを有する、請求項1から12までのいずれか1項記載の装置。
  14. 前記コリメータレンズの形状が調節可能である、請求項13記載の装置。
  15. ビーム軸線に沿った前記コリメータレンズの位置が調節可能である、請求項13記載の装置。
  16. 前記コリメータレンズは、光ファイバの出口に続いて配置されており、前記コリメータレンズと前記出口との間の距離が調節可能である、請求項15記載の装置。
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